説明

熱耐性および酸耐性β‐キシロシダーゼ、遺伝子コード化、関連生物体、および方法

アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスから単離および/または精製されたポリペプチドならびに単離および/または精製されたアリサイクロバチルス・アシドカルダリウス由来ポリペプチドをコードする核酸配列およびそれらの変型を提供する。さらに、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスから単離および/または精製されたポリペプチドならびに単離および/または精製されたアリサイクロバチルス・アシドカルダリウス由来ポリペプチドをコードする核酸配列およびそれらの変型を使用して、キシロトリオースおよび/またはキシロビオースを少なくとも部分的に分解する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本願は、2008年1月25日出願の米国暫定特許出願第61/023,639号「THERMAL AND ACID TOLERANT Β−XYLOSIDASES, GENES ENCODING, RELATED ORGANISMS, AND METHODS」の出願日の利益を主張する。
【0002】
政府の権利
米国政府は、米国エネルギー省(United States Department of Energy)とBattelle Energy Alliance, LLCとの間の契約番号DE−AC07−99ID13727および契約番号DE−AC07−05ID14517に従って、本発明において一定の権利を有する。
【0003】
本発明は、概して、バイオテクノロジーに関する。より具体的には、本発明は、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスから単離および/または精製されたポリペプチドならびに単離および/または精製されたアリサイクロバチルス・アシドカルダリウス由来のポリペプチドをコードする核酸配列と、それらの使用のための方法に関する。
【0004】
背景技術
リグノセルロース物質からヘミセルロースを除去するための希酸加水分解は、リグノセルロースのための最も発展した前処理技術の1つであって、かなり高収率のキシロース(75〜90%)をもたらすため、現在、好まれている(Hemelinck et al., 2005:非特許文献1)。典型的に使用される条件は、0.5乃至1.5%硫酸および160℃を超える温度である。高温の使用は、その後の微生物発酵を抑制する有意水準の熱分解産物をもたらす(Lavarack et al., 2002:非特許文献2)。高温加水分解は、昇温時に酸の腐食性が高まるため、化学反応炉構造内に加圧システム、蒸気発生、および耐食性物質を必要とする。
【0005】
低温酸加水分解が上述の欠点のいくつかを克服する潜在性を有するため、低温酸加水分解が着目されている(Tsao et al., 1987:非特許文献3)。90%ヘミセルロースは、80〜100℃の温度範囲における酸処理の数時間以内に、オリゴマーとして溶解可能であることが実証されている。また、低温酸加水分解において産生された糖が、フルフラール分解産物への検出可能分解を伴わずに、少なくとも24時間の間、同条件下、安定することも実証されている。最終的に、前処理で典型的に使用される硫酸は、より低温においてそれほど腐食性ではない。より低温での酸前処理の使用は、容認可能レベルの加水分解を達成するために、はるかに長い反応時間を必要とする。90%ヘミセルロースの可溶化が明らかにされているが(Tsao, 1987)、糖の大部分は、オリゴマーの形態であって、モノマーの形態ではない。その後の発酵ステップで現在好まれる生物体は、糖オリゴマーを利用不可能であって(Garrote et al., 2001:非特許文献4)、オリゴマー含有加水分解物は、通常、第2のより過酷度の低い酸加水分解ステップとして、モノマーに対してさらなる処理を必要とする(Garrote et al., 2001)。
【0006】
他の酸性前処理方法として、自動加水分解および温水洗浄を含む。自動加水分解では、バイオマスは、高温(約200℃)の蒸気で処理され、その高温は酸加水分解において酸触媒として機能する酢酸を産生するために、ヘミセルロースに付随するアセチル側鎖を開裂する。酢酸は、硫酸よりもはるかに弱性の酸であるため、摂氏240度を下回ると、ヘミセルロースは、糖モノマーに完全に加水分解されず、高レベルのオリゴマーを有する(Garrote et al., 2001)。温水洗浄では、バイオマスは、昇温160〜230℃の水(圧力下)と接触される。本プロセスは、90%を超えて存在するヘミセルロースを効果的に加水分解可能であって、可溶化ヘミセルロースは、典型的には、オリゴマーの形態で95%を上回る(Liu and Wyman, 2003:非特許文献5)。これらの前処理後、多くの場合、モノマー糖へのオリゴマーヘミセルロースのさらなる脱重合を生じさせることが必要であって、液体、固体、蒸気性酸およびアルカリ、ならびに酵素を含む、種々の触媒を使用して達成可能である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Hemelinck et al., 2005
【非特許文献2】Lavarack et al., 2002
【非特許文献3】Tsao et al., 1987
【非特許文献4】Garrote et al., 2001
【非特許文献5】Liu and Wyman, 2003
【発明の概要】
【0008】
本発明の実施形態は、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスのゲノムの精製および/または単離されたヌクレオチド配列、またはその相同体あるいは断片に関する。本発明の一実施形態では、該ヌクレオチド配列は、配列番号1、またはその相同体あるいは断片である。本発明の別の実施形態では、該相同体は、配列番号1に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。
【0009】
さらに、本発明の実施形態は、配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含む、単離および/または精製された核酸配列に関してもよい。
【0010】
また、本発明の実施形態は、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスのゲノムのヌクレオチド配列、またはその相同体あるいは断片によってコードされる単離および/または精製されたポリペプチドに関する。一実施形態では、ヌクレオチド配列は、配列番号1に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。本発明の別の実施形態では、該ヌクレオチド配列は、配列番号1、またはその相同体あるいは断片である。さらに別の実施形態では、該ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸配列を有する。さらに別の実施形態では、該ポリペプチドは、配列番号2に対して少なくとも80%の配列同一性を有する。別の実施形態では、ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸配列を有する。
【0011】
本発明の実施形態では、該ポリペプチドは、好酸性および/または好熱性であってもよい。さらなる実施形態では、該ポリペプチドは、グリコシル化、ペグ化、または別様に翻訳後に修飾されてもよい。
【0012】
本発明の実施形態は、キシロトリオースおよび/またはキシロビオースを少なくとも部分的に分解または開裂し、キシロースを放出する方法を含む。そのような方法は、キシロトリオースおよび/またはキシロビオースと接触する流体に配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチドを配置するステップを含む場合がある。
【0013】
本発明のこれらおよび他の側面は、本明細書に含有される教示に照らして、当業者には明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】配列番号2(RAAC00307)と、β−キシロシダーゼと、gi:76795911、gi:15642851、gi:148269983、gi:15899739、およびgi:116621797(それぞれ、配列番号3〜7)(すべてβ‐キシロシダーゼである)との間の配列アラインメントを表す。整合された配列の3つ以上に共通のアミノ酸は、太字で示される。
【図1B】配列番号2(RAAC00307)と、β−キシロシダーゼと、gi:76795911、gi:15642851、gi:148269983、gi:15899739、およびgi:116621797(それぞれ、配列番号3〜7)(すべてβ‐キシロシダーゼである)との間の配列アラインメントを表す。整合された配列の3つ以上に共通のアミノ酸は、太字で示される。
【図1C】配列番号2(RAAC00307)と、β−キシロシダーゼと、gi:76795911、gi:15642851、gi:148269983、gi:15899739、およびgi:116621797(それぞれ、配列番号3〜7)(すべてβ‐キシロシダーゼである)との間の配列アラインメントを表す。整合された配列の3つ以上に共通のアミノ酸は、太字で示される。
【図1D】配列番号2(RAAC00307)と、β−キシロシダーゼと、gi:76795911、gi:15642851、gi:148269983、gi:15899739、およびgi:116621797(それぞれ、配列番号3〜7)(すべてβ‐キシロシダーゼである)との間の配列アラインメントを表す。整合された配列の3つ以上に共通のアミノ酸は、太字で示される。
【図2】炭素源として、0.5g/L小麦アラビノキシランを含む無機塩培地上で固定相に成長させたアリサイクロバチルス・アシドカルダリウスからの粗細胞外抽出物の銀で染色したSDS−PAGEゲルを表す。
【図3】タンパク質を濃縮し、名目上精製するために使用される陽イオン交換クロマトグラフィーカラムからのタンパク質の溶出のグラフ表示を表す。該タンパク質は、60℃およびpH3.5で、小麦アラビノキシラン上で増殖させたアリサイクロバチルス・アシドカルダリウスの細胞外液内で産生させた。総タンパク量は、菱形(右側y軸)で表し、エンドキシラナーゼ活性は、四角形(左側y軸)で表し、エンドグルカナーゼ活性は、菱形(左側y軸)で表す。
【図4】4.19g/L不溶性オートスペルトキシランによって攻撃誘発され、HPLCを介して監視されたサーモミセス・ラヌギノサス由来の市販のエンドキシラナーゼの50℃およびpH4.7におけるキシラナーゼ活性のグラフ表示を表す。キシロヘキサオースのレベルは、菱形で表され、キシロペンタオースのレベルは、Xで表され、キシロテトラオースのレベルは、白丸で表され、キシロトリオースのレベルは、三角形で表され、キシロビオースのレベルは、正方形で表され、キシロースのレベルは、黒丸で表される。線は、提示されるデータ点の非線形回帰を表す。
【図5】3.95g/L不溶性オートスペルトキシランによって攻撃誘発され、HPLCを介して監視されたアリサイクロバチルス・アシドカルダリウス由来の粗細胞外濃縮物内の60℃およびpH2.0におけるエンドキシラナーゼおよびβ−キシロシダーゼの結合活性のグラフ表示を表す。キシロヘキサオースのレベルは、黒丸で表され、キシロペンタオースのレベルは、Xで表され、キシロテトラオースのレベルは、白丸で表され、キシロトリオースのレベルは、三角形で表され、キシロビオースのレベルは、正方形で表され、キシロースのレベルは、菱形で表される。線は、提示されるデータ点の非線形回帰を表す。
【図6】画分20〜50にわたって分布するβ−キシロシダーゼ活性のグラフ表示であって、最高活性は、画分25の周囲で生じ、その後、画分30から画分50へと次第に衰えている。活性アッセイは、二重に行ない、エラーバーによって、標準偏差を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
生物精製所の構想において、燃料および付加価値化学物質の産生のために、リグノセルロース系残基のセルロースおよびヘミセルロースに含有される糖を利用することが望ましい。トウモロコシ茎葉を含むリグノセルロース系残基は、主に、セルロース、ヘミセルロース、およびリグニンから構成される不均質3次元マトリクスから成る。リグノセルロースの不均質性のため、セルロースおよびヘミセルロースは、直接、入手することは不可能である。多くの燃料および化学物質は、これらのリグノセルロース物質から作られることが可能である。発酵プロセスを介して、燃料および化学物質の産生のためのリグノセルロース系バイオマスを利用するために、植物性多糖類類を糖モノマーに変換し、その後、種々の微生物を使用して、糖モノマーを産物に発酵させる必要がある。鉱酸によるリグノセルロースのモノマーへの直接加水分解は、高温および高圧下で可能であるが、糖の熱分解のため、不可避の収率損失を伴う。これらの収率損失を低減するための戦略の1つは、セルラーゼ、および潜在的に、適温で多糖類を脱重合するための他の酵素の使用である。
【0016】
酸前処理は、ヘミセルロースを加水分解して、除去し、それによって、マトリクス内のセルロースのセルロース攻撃への感受性を増加させるために開発された。しかしながら、これらの酸前処理は、高温および高圧、高温腐食性環境に耐え得る高価な合金の必要性、前処理の過酷度に応じて、相当量の糖の熱分解産物を産生するため、高資本および運営コストを伴う。これらの熱分解産物は、その後の発酵のために利用可能な潜在的糖の損失を象徴し、また、発酵生物体に対して毒性である。これらの問題のため、発酵生物精製所開発のための望ましい方向性は、前処理、酵素加水分解、および発酵プロセスの種々の要素を統合することである。酵素多糖類加水分解および発酵プロセスを統合するための種々の方法が存在する。本目的のために使用される市販の酵素の場合、前処理スラリーは、過剰石灰処理または別の方法によって中和され、40〜50℃に冷却されなければならず、プロセスに大幅なコストを追加する。対照的に、酸安定性熱耐性ヘミセルラーゼは、低過酷度酸前処理と併用またはその後使用し、エネルギーおよび資本コストを低減させることが可能である。これは、ヘミセルロース由来糖の最大収率を可能とし、毒性副産物の形成の最小化を可能にし得る。また、本戦略は、必然的に、前処理溶液内のヘミセルロースオリゴマーの蓄積をもたらし、大部分の微生物がそれらを利用する前に、モノマーへのオリゴマーのさらなる加水分解を必要とする。前処理の際、セルラーゼ、キシラナーゼ、およびキシロシダーゼ等の酸安定性熱耐性加水分解酵素のバイオマススラリーへの添加は、より低温および低圧ならびにより安価な構成物質の使用を可能にし、資本およびエネルギーの両方を減少させ、可能性として、前処理のための高圧蒸気の必要性を大幅に低減または排除する。
【0017】
本発明の実施形態は、一部には、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスの遺伝子によってコードされる遺伝子配列およびタンパク質配列に関する。含まれる遺伝子は、キシロトリオースおよびキシロビオースをキシロースに分解可能なタンパク質(β‐キシロシダーゼ)をコードするものである。
【0018】
本発明は、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスのゲノムの単離および/または精製されたヌクレオチド配列に関し、該ヌクレオチド配列は、配列番号1またはその断片の1つを含む。
【0019】
同様に、本発明は、単離および/または精製されたヌクレオチド配列に関し、これらのヌクレオチド配列が、a)配列番号1の特異的断片またはその断片の1つのヌクレオチド配列、b)a)に定義されるようなヌクレオチド配列と相同のヌクレオチド配列、c)a)またはb)に定義されるようなヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列と、それらの対応するRNAのヌクレオチド配列、d)過酷条件下、a)、b)、またはc)に定義されるような配列と、ハイブリダイズできるヌクレオチド配列、e)a)、b)、c)、またはd)に定義されるような配列を含むヌクレオチド配列、およびf)a)、b)、c)、d)、またはe)に定義されるようなヌクレオチド配列によって修飾されるヌクレオチド配列、から選択されることを特徴とする。
【0020】
ヌクレオチド、ポリヌクレオチド、または核酸配列は、本発明に従って、モノマーおよびダイマー(いわゆる、タンデム)形態における二本鎖または一本鎖DNAと該DNAの転写産物の両方を意味するものと理解されたい。
【0021】
本発明の実施形態は、単離、精製、または部分的に精製可能な配列に関し、例えば、分子サイズに基づく除外による、または親和性によるイオン交換クロマトグラフィー、あるいは代替として、異なる溶媒中の溶解度に基づく分画技術等の分離方法から開始し、もしくは本発明の配列は、ベクターによって運ぶことが可能であるので、増幅、クローニング、およびサブクローニング等の遺伝子工学の方法から開始して配列を単離、精製、または部分的に精製することが可能である。
【0022】
本発明により単離および/または精製されたヌクレオチド配列断片は、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスのゲノムの任意のヌクレオチド断片を指すものと理解され、非制限的な例として、その由来する配列の少なくとも8、12、20、25、50、75、100、200、300、400、500、1000、またはそれ以上の連続的ヌクレオチド長が含まれる場合がある。
【0023】
本発明により単離および/または精製されたヌクレオチド配列の特異的断片は、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスのゲノム配列の対応する断片とのアライメントおよび比較後、少なくとも1つのヌクレオチドまたは異なる性質の塩基を有するアリサイクロバチルス・アシドカルダリウスのゲノムの任意のヌクレオチド断片を指すものと理解されたい。
【0024】
本発明の意味において、相同単離および/または精製されたヌクレオチド配列は、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.6%、または99.7%の本発明によるヌクレオチド配列の塩基と少なくとも同一率を有する単離および/または精製されたヌクレオチド配列を意味するものと理解され、本パーセンテージは、純粋に、統計的であって、無作為の2つのヌクレオチド配列間およびそれらの長さ全体にわたって、差異が分布する可能性がある。
【0025】
本発明の意味において、特異的相同ヌクレオチド配列は、上述のような特異的断片の少なくとも1つのヌクレオチド配列を有する相同ヌクレオチド配列を意味するものと理解される。該「特異的」相同配列は、例えば、ゲノム配列、またはアリサイクロバチルス・アシドカルダリウスのゲノムの変異体を表すその断片の配列に対応する配列を含むことが可能である。したがって、これらの特異的相同配列は、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスの株内の突然変異に関連する変形配列に対応し、特に、少なくとも1つのヌクレオチドの切断、置換、欠失および/または付加に対応し得る。同様に、該相同配列は、遺伝子コードの縮重に関連する変形配列に対応し得る。
【0026】
用語「配列相同性の程度またはパーセンテージ」は、本願に定義されるように、「最適整合後の2つの配列間の配列同一性の程度またはパーセンテージ」を指す。
2つのアミノ酸またはヌクレオチド配列は、後述のように、最大一致のために整合されると、アミノ酸またはヌクレオチド残基の配列が、2つの配列内において、同じである場合、「同一である」と言える。2つ(以上)のペプチドまたはポリヌクレオチド間の配列比較は、典型的には、セグメントまたは「比較域」にわたる2つの最適に整合された配列の配列を比較し、配列類似性の局所的領域を同定および比較することによって行なわれる。比較のための配列の最適整合は、Smith and Waterman, Ad. App. Math 2:482(1981)の局所的相同性アルゴリズムによって、Neddleman and Wunsch, J. Mol. Biol. 48:443(1970)の相同性整合アルゴリズムによって、Pearson and Lipman, Proc. Natl. Acad. Sci.(U.S.A.) 85:2444(1988)の類似方法の検索によって、これらのアルゴリズムのコンピュータ化された実装(GAP、BESTFIT, FASTA, and TFASTA in the Wisconsin Genetics ソフトウェア Package, Genetics Computer Group(GCG), 575 Science Dr., Madison, Wis.)によって、または目視検査によって、行なわれてもよい。
【0027】
「配列同一性のパーセンテージ」(または、同一性の程度)は、比較域にわたる2つの最適に整合された配列を比較することによって判断され、比較域内のペプチドまたはポリヌクレオチド配列の一部は、2つの配列の最適整合のための参照配列(付加または欠失を含まない)と比較して、付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含む場合がある。該パーセンテージは、同一アミノ酸残基または核酸塩基が両配列内で生じる位置の数を判断し、整合位置の数を求め、整合位置の数を比較域内の位置の総数で割り、その結果を100で掛け、配列同一性のパーセンテージを求めることによって計算される。
【0028】
上述の配列同一性の定義は、当業者によって使用され得る定義である。該定義自体は、任意のアルゴリズムの支援を必要とせず、該アルゴリズムは、配列同一性の計算ではなく、配列の最適整合を達成するためにのみ有用である。
【0029】
上述の定義から、2つの比較される配列間の配列同一性に対し、明確かつ1つのみの値が存在し、その値は、最善または最適整合のために得た値に対応するということになる。
ウェブサイト(worldwideweb.ncbi.nlm.nih.gov/gorf/bl2.html)から利用可能であって、2つの配列間の同一性を比較および判断するのに発明者と、概して、当業者によって、習慣的に使用されるソフトウェアであるBLAST NまたはBLAST P「BLAST2配列」では、比較される配列長に応じるギャップコストは、該ソフトウェアによって直接選択される(すなわち、長さ>85の場合、置換マトリクスBLOSUM−62に対して11.2)。
【0030】
本発明の配列の相補的ヌクレオチド配列は、任意のDNAを意味するものと理解され、そのヌクレオチドは、本発明の配列のものに相補的であって、その配向は、逆転される(逆平行配列)。本発明の実施形態では、本発明のヌクレオチド配列および/または本発明の配列の相補的ヌクレオチド配列を使用して、遺伝子の発現を改変してもよい。遺伝子の発現を改変するために使用され得る技術の例として、RNAi、siRNA、およびアンチセンス技術が含まれるが、それらに制限されない。
【0031】
本発明によるヌクレオチド配列とのストリンジェンシー条件下のハイブリダイゼーションは、相補的DNAの2つの断片間のハイブリダイゼーションを維持可能なように選択される、温度およびイオン強度条件下のハイブリダイゼーションを意味するものとして理解される。
【0032】
例示目的で、上述のヌクレオチド断片を定義する目的としてのハイブリダイゼーションステップの高ストリンジェンシー条件は、有利には、以下である。
ハイブリダイゼーションは、SSC緩衝液(0.15M NaClおよび0.05Mクエン酸ナトリウムに対応する1xSSC)の存在下、65℃の選択的温度で実行される。洗浄ステップは、例えば、以下であり得る。周囲温度の2xSSCに続いて、それぞれ10分間、65℃の2xSSC、0.5%SDSと、65℃の2x0.5xSSC、0.5%SDSによる2回の洗浄を行なう。
【0033】
例えば、2xSSC緩衝液の存在下における42℃の温度の中ストリンジェンシー、または例えば、2xSSC緩衝液の存在下における37℃の温度の低ストリンジェンシーの条件は、それぞれ、2つの配列間のハイブリダイゼーションのために、全体的相補性をほとんど必要としない。
【0034】
サイズが約350の塩基を有するポリヌクレオチドのための上述の厳密なハイブリダイゼーション条件が、Sambrook et al., 1989の教示に従って、当業者によって、より大きいまたは小さいサイズのオリゴヌクレオチドのために適合されるであろう。
【0035】
本発明による単離および/または精製されたヌクレオチド配列の中には、本発明による相同配列を得ることを可能にする方法において、プライマーまたはプローブとして使用可能なものが含まれ、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、核酸クローニング、およびシークエンシング等のこれらの方法は、当業者に周知である。
【0036】
本発明により該単離および/または精製されるヌクレオチド配列のうち、配列番号1、その断片の1つ、または後述のようなその変異体の1つを含む配列の存在を診断可能にする方法において、プライマーまたはプローブとして使用可能なものが再度好まれる。
【0037】
本発明によるヌクレオチド配列断片は、例えば、PCR等の特異的増幅によって、または本発明によるヌクレオチド配列の適切な制限酵素による消化後、得ることが可能であって、これらの方法は、特に、Sambrook et al., 1989の研究に記載されている。同様に、そのような代表的断片は、当業者に周知の方法に従って、化学合成によって得ることが可能である。
【0038】
修飾ヌクレオチド配列は、当業者に周知の技術に従って、突然変異生成によって得られ、本発明による正常配列に対する修飾、例えば、特に、該ポリペプチドの発現率の修飾または複製サイクルの変調につながるポリペプチド発現の調節および/またはプロモーター配列における突然変異体を含有する任意のヌクレオチド配列を意味するものとして理解されたい。
【0039】
同様に、修飾ヌクレオチド配列は、以下に定義する修飾ポリペプチドをコードする任意のヌクレオチド配列を意味するものとして理解されたい。
本発明は、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスの単離および/または精製されたヌクレオチド配列に関し、該ヌクレオチド配列が配列番号1またはその断片の1つから選択されることを特徴とする。
【0040】
同様に、本発明の実施形態は、単離および/または精製ヌクレオチド配列に関し、ヌクレオチド配列が、a)ヌクレオチド配列番号1またはその断片の1つ、b)a)に定義されるような配列の特異的断片のヌクレオチド配列、c)a)またはb)に定義されるような配列と少なくとも80%の同一性を有する相同ヌクレオチド配列、d)a)、b)、またはc)に定義されるような配列に対応する相補的ヌクレオチド配列またはRNAの配列、およびe)a)、b)、c)、またはd)に定義されるような配列によって修飾されるヌクレオチド配列、から選択されるヌクレオチド配列を含むことを特徴とする。
【0041】
本発明により単離および/または精製されたヌクレオチド配列の中には、配列番号8〜12またはその断片のヌクレオチド配列と、配列番号1またはその断片と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.6%、または99.7%の同一性の相同性を有する任意の他の単離および/または精製されたヌクレオチド配列が含まれる。該相同配列は、例えば、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスのゲノム配列に対応する配列を含むことが可能である。同様に、これらの特異的相同配列は、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスの株内の突然変異体と関連した変形配列に対応し、特に、少なくとも1つのヌクレオチドの切断、置換、欠失および/または付加に対応し得る。
【0042】
本発明の実施形態は、本発明によるヌクレオチド配列あるいはその断片によってコードされる単離および/または精製されたポリペプチドを含み、その配列は、断片によって表される。アミノ酸配列は、配列番号1の3つの可能な読み枠の1つに従ってコード可能な単離および/または精製されたポリペプチドに対応する。
【0043】
同様に、本発明の実施形態は、該単離および/または精製されたポリペプチドに関し、それらが、アミノ酸配列番号2またはその断片の1つから選択されるポリペプチドを含むことを特徴とする。
【0044】
本発明のさらなる実施形態は、該単離および/または精製ポリペプチドに関し、アミノ酸配列番号2またはその断片の1つから選択されるポリペプチドを含むことを特徴とし、該ポリペプチドは、β−キシロシダーゼ活性を有する。
【0045】
本発明の実施形態による単離および/または精製されたポリペプチドの中には、アミノ酸配列番号13〜17またはその断片の任意の1つもしくは複数を含む単離および/または精製されたポリペプチド、あるいは配列番号2またはその断片と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.6%、または99.7%の同一性の相同性を有する任意の他の単離および/または精製されるポリペプチドが含まれる。
【0046】
また、本発明の実施形態は、該ポリペプチドに関し、それらは、a)本発明によるアミノ酸配列のポリペプチドの少なくとも5つのアミノ酸の特異的断片、b)a)に定義されるようなポリペプチドと相同のポリペプチド、c)a)またはb)に定義されるようなポリペプチドの特異的生物活性断片、およびd)a)、b)、またはc)に定義されるようなポリペプチドによって修飾されるポリペプチドから選択されるポリペプチドを含むことを特徴とする。
【0047】
本説明では、ポリペプチド、ペプチド、およびタンパク質という用語は、同義的に使用される。
本発明の実施形態では、本発明による単離および/または精製されるポリペプチドは、グリコシル化、ペグ化、または別様に翻訳後に修飾されてもよい。さらなる実施形態では、グリコシル化は、生体内または生体外で生じてもよく、酵素的に、または化学的グリコシル化技術を使用して行なわれてもよい。付加の実施形態では、任意のグリコシル化、ベグ化、および/または他の翻訳後修飾は、N結合型またはO結合型であってもよい。
【0048】
本発明の実施形態では、任意の1つの本発明により単離および/または精製されるポリペプチドは、摂氏約25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、および/または95度以上の温度で酵素的に活性であってもよく、ならびに/あるいは7、6、5.5、5、4、3、2、1、および/または0以下および/または以上のpHで酵素的に活性であってもよい。本発明のさらなる実施形態では、グリコシル化、ベグ化、または他の翻訳後修飾は、本発明による単離および/または精製されるポリペプチドが、7、6、5.5、5、4、3、2、1、および/または0以下のpH、あるいは摂氏約25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、および/または95度以上の温度で可溶性および/または酵素的に活性であることを必要としてもよい。さらなる実施形態では、該酵素活性は、β−キシロシダーゼ活性であってもよい。
【0049】
本発明の実施形態は、天然源から精製によって単離されるまたは得られる、あるいは遺伝子組み換えによって、もしくは代替として、化学合成によって得られ、したがって、後述のように、通常、生物系内では生じないアミノ酸を含有し得る、ポリペプチドに関する。
【0050】
本発明の実施形態による「ポリペプチド断片」は、少なくとも5つの連続的アミノ酸、好ましくは、10の連続的アミノ酸または15の連続的アミノ酸を含有するポリペプチドを指すものとして理解される。本発明によるポリペプチド断片の非制限的な例として、5、10、15、25、50、75、100、200、300、400、500、1000以上の連続的残基を含有するポリペプチドが含まれる。さらなる実施形態では、該ポリペプチド断片は、β−キシロシダーゼ活性を含む場合がある。
【0051】
本発明では、特異的ポリペプチド断片は、本発明による特異的断片ヌクレオチド配列によってコードされる連続的ポリペプチド断片を指すものとして理解される。
「相同ポリペプチド」は、天然ポリペプチドに対して、特に、少なくとも1つのアミノ酸の欠失、付加、あるいは置換、切断、延長、キメラ融合、および/または突然変異等の特定の修飾を有するポリペプチドを指すものとして理解されたい。該相同ポリペプチドのうち、そのアミノ酸配列が、本発明によるポリペプチドのアミノ酸の配列と少なくとも90%の相同性を有するものが好ましい。さらなる実施形態では、相同ポリペプチドは、β−キシロシダーゼ活性を含む場合がある。
【0052】
「特異的相同ポリペプチド」は、上述で定義したような、本発明によるポリペプチドの特異的断片を有する相同ポリペプチドを指すものと理解されたい。
置換の場合、1つもしくは複数の連続的または非連続的アミノ酸が、「等価」アミノ酸に置き換えられる。「等価」アミノ酸という表現は、塩基構造のアミノ酸の1つによって置換可能であるが、本質的に、対応するペプチドの生物活性を修飾せず、以下によって定義されるような任意のアミノ酸を指すものとして指図される。アミノ酸配列番号2内のそのような置換の例として、アミノ酸配列番号13〜17の単離および/または精製されるポリペプチドが含まれる場合がある。
【0053】
これらの等価アミノ酸は、それらが置換するアミノ酸とのその構造的相同性、または実行可能な異なるポリペプチド間の生物活性の比較試験の結果に応じて、判断可能である。
非制限的な例として、対応する修飾ポリペプチドの生物活性の広範囲にわたる修飾をもたらすことなく実行可能な置換の可能性として、例えば、バリンまたはイソロイシンによるロイシン、グルタミン酸によるアスパラギン酸、アスパラギンによるグルタミン、リジンによるアルギニン等の置き換えが挙げられるが、当然ながら、反転置換も、同条件下で想定可能である。
【0054】
さらなる実施形態では、置換は、類似の同定された酵素活性を有する他のタンパク質の中に保存されないアミノ酸における置換に制限される。例えば、本明細書の図1は、本発明のあるポリペプチド(配列番号2)と類似の酵素活性を有するものとして同定された他のポリペプチドとの間の配列アラインメントを提供するものであって、整合された配列の3つ以上に共通のアミノ酸が、太字で示される。したがって、本発明の一実施形態によると、置換または突然変異は、図中の太字で示されていない位置で成される場合がある。そのようなポリペプチドの例として、アミノ酸配列番号13〜17に見られるようなものが含まれ得るが、それらに制限されない。さらなる実施形態では、核酸配列は、それらがコードするアミノ酸が変化しない(縮重置換および突然変異)しないように突然変異または置換される、および/または任意の結果として生じるアミノ酸置換または突然変異が、図中の太字で示されない位置で成されるように突然変異または置換される場合がある。そのような核酸配列の例として、配列番号8〜12またはその断片のヌクレオチド配列において見られるものが含まれ得るが、それらに制限されない。
【0055】
同様に、特異的相同ポリペプチドは、上述で定義されたような特異的相同ヌクレオチド配列によってコードされるポリペプチドに対応し、したがって、本定義では、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウス内に存在可能な変異したポリペプチドまたは突然変異したポリペプチドに対応し、特に、少なくとも1つのアミノ酸残基の切断、置換、欠失、および/または付加に対応するポリペプチドを含む。
【0056】
本発明の実施形態による「ポリペプチドの特異的生物活性断片」は、特に、本発明によるポリペプチドの特徴の少なくとも1つを有する上述で定義したような特異的ポリペプチド断片を指すものとして理解されたい。ある実施形態では、該ペプチドは、β−キシロシダーゼとして作用可能である。
【0057】
本発明の実施形態によるポリペプチド断片は、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウス内に必然的に存在する単離または精製される断片に対応する、もしくはトリプシン、キモトリプシン、またはコラゲナーゼ等のタンパク質酵素による、あるいは臭化シアン(CNBr)等の化学試薬による、該ポリペプチドの開裂によって得ることが可能な断片に対応し得る。同様に、そのようなポリペプチド断片は、化学合成によって、および/または適切な調節および/または発現要素の制御下で配置される該断片の発現を可能にする核酸を含有する、本発明による発現ベクターによって形質転換される宿主から、容易に調製可能である。
【0058】
本発明の実施形態によるポリペプチドの「修飾ポリペプチド」は、正常配列に対して少なくとも1つの修飾を有する、後述のように、遺伝子組み換えまたは化学合成によって得られるポリペプチドを指すものとして理解される。これらの修飾は、特異性および/または活性の起点において、あるいは本発明によるポリペプチドの構造的立体配座、局所化、おおび膜内挿入能の起点において、アミノ酸に関連することが可能または不可能である場合がある。したがって、活性が等しい、増加した、または減少した、ならびに特異性が等しい、より狭小の、またはより広大なポリペプチドの生成が可能になるだろう。修飾ポリペプチドの例として、最大5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、200、250、300、350、400、450、または500のアミノ酸が、修飾、NまたはC末端において切断、あるいはさらに欠失あるいは付加可能なものが含まれるが、それらに制限されない。
【0059】
真核または原核細胞に対する該変調の実証を可能にする方法は、当業者には周知である。同様に、本発明による、および後述のベクターにより、該変調のための該修飾ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が使用可能であることは周知である。
【0060】
上述の修飾ポリペプチドは、コンビナトリアルケミストリーを使用することによって得ることが可能であって、例えば、モデル、細胞培養、または微生物上で試験し、最も活発なまたは求めた特性を有する化合物を選択する前に、ポリペプチドの一部を体系的に変更することが可能である。
【0061】
同様に、化学合成は、非天然アミノ酸または非ペプチド結合を使用可能であるという利点を有する。
したがって、本発明によるポリペプチドの寿命を改良するために、非天然アミノ酸(例えば、D型)またはアミノ酸類似体(例えば、特に、含硫型)の使用に着目してもよい。
【0062】
最終的に、本発明によるポリペプチド、その特異的、または修飾相同形態の構造をポリペプチド型または他の化学構造に統合可能になる。したがって、NおよびC末端における、プロテアーゼによって認識されない化合物の提供に着目してもよい。
【0063】
同様に、本発明によるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列も、本発明の一部である。
同様に、本発明は、プライマーまたはプローブとして利用可能なヌクレオチド配列に関し、該配列が、本発明によるヌクレオチド配列から選択されることを特徴とする。
【0064】
同様に、本発明は、種々の実施形態において、当業者に周知であって、特に、後述のような手順による遺伝子組み換えまたは化学合成によって、天然ポリペプチドから精製して得ることが可能な、ヌクレオチド配列によってコードされるアリサイクロバチルス・アシドカルダリウスの特異的ポリペプチドに関することは十分理解されている。同様に、該ヌクレオチド配列によってコードされる該特異的ポリペプチドに対する標識または非標識モノクローナルあるいはポリクローナル抗体も、本発明によって包含される。
【0065】
加えて、本発明の実施形態は、核酸配列の検出および/または増幅のためのプライマーまたはプローブとしての本発明によるヌクレオチド配列の使用に関する。
したがって、本発明の実施形態によるヌクレオチド配列を使用して、特に、PCR技術(ポリメラーゼ連鎖反応)(Erlich, 1989; Innis et al., 1990; Rolfs et al., 1991; およびWhite et al., 1997)によって、ヌクレオチド配列を増幅することが可能である。
【0066】
これらのオリゴデオキシリボヌクレオチドまたはオリゴリボヌクレオチドプライマーは、有利には、少なくとも8つのヌクレオチド、好ましくは、少なくとも12のヌクレオチド、さらにより好ましくは、少なくとも20のヌクレオチドの長さを有する。
【0067】
標的核酸の他の増幅技術は、有利には、PCRの代替として採用可能である。
同様に、本発明のヌクレオチド配列、特に、本発明によるプライマーは、TAS技術(転写増幅システム)(Kwoh et al. , 1989)、3SR技術(自己維持配列複製)(Guatelli et al. , 1990)、NASBA技術(核酸配列に基づく増幅)(Kievitis et al. , 1991)、SDA技術(鎖置換増幅)(Walker et al., 1992)、TMA技術(転写介在増幅)等の標的核酸の他の増幅手順において採用可能である。
【0068】
また、本発明のポリヌクレオチドは、熱安定性リガーゼを採用するLCR技術(リガーゼ連鎖反応)(Landegren et al., 1988(Barany et al., 1991によって改良))、RCR技術(修復連鎖反応)(Segev, 1992)、CPR技術(サイクリングプローブ反応)(Duck et al., 1990)、Q−βレプリカーゼによる増幅技術(Miele et al., 1983(特に、Chu et al., 1986、Lizardi et al., 1988、その後、 Burg et al.ならびにStone et al., 1996によって改良))等、プローブとしての役割を果たす核酸の増幅または修飾技術において作用可能である。
【0069】
検出される標的ポリヌクレオチドが、可能性として、RNA、例えば、mRNAである場合、生物学的試料内に含有されるRNAからcDNAを得るために、本発明による少なくとも1つのプライマーの支援による増幅反応の採用、または本発明の少なくとも1つのプローブの支援による検出手順の採用に先立って、逆転写型の酵素を使用することが可能となる。したがって、得られるcDNAは、本発明による増幅または検出手順に採用されるプライマーまたはプローブの標的としての役割を果たす。
【0070】
検出プローブは、標的配列または標的配列から生成される単位複製配列とハイブリダイズするように選択される。配列のために、そのようなプローブは、有利には、少なくとも12のヌクレオチド、特に、少なくとも20のヌクレオチド、好ましくは、少なくとも100のヌクレオチドの配列を有する。
【0071】
また、本発明の実施形態は、本発明によるプローブまたはプライマーとして利用可能なヌクレオチド配列を含み、放射性化合物または非放射性化合物によって標識されることを特徴とする。
【0072】
非標識ヌクレオチド配列は、プローブまたはプライマーとして直接使用可能であるが、該配列は、概して、放射性元素(32P、35S、3H、125I)または非放射性分子(ビオチン、アセチルアミノフルオレン、ジゴキシゲニン、5−ブロモデオキシウリジン、フルオレセイン)によって標識され、多くの用途のために利用可能なプローブを得る。
【0073】
ヌクレオチド配列の非放射性標識の例は、例えば、フランス特許第78.10975号、またはUrdea et al.、あるいはSanchez−Pescador et al.(1988)に記載されている。
【0074】
後者の場合、特許第FR−2 422 956号および第FR−2 518 755号に記載される標識方法の1つを使用することも可能になる。
該ハイブリダイゼーション技術は、種々の方法で実行可能である(Matthews et al., 1988)。ほとんどの一般的方法は、支持体(ニトロセルロース、ナイロン、ポリスチレン等)上に細胞の核酸抽出物を固定し、特定の条件下、プローブとともに固定された標的核酸をインキュベートするステップから成る。ハイブリダイゼーション後、過剰プローブは、排除され、形成されるハイブリダイゼーション分子は、適切な方法(プローブに連鎖する放射能、蛍光発光、または酵素活性の測定)によって検出される。
【0075】
同様に、本発明は、種々の実施形態では、本発明によるヌクレオチド配列を含み、共有結合的にまたは非共有結合的に支持体上に固定されることを特徴とする。
本発明によるヌクレオチド配列を採用する別の有益な形態によると、後者は、支持体上に固定された状態で使用可能であって、したがって、特異的ハイブリダイゼーションによって、試験される生物学的試料から得られる標的核酸を捕捉する役割を果たすことが可能である。必要に応じて、該固体支持体は、該試料から分離され、その後、該捕捉プローブと該標的核酸との間に形成されるハイブリダイゼーション複合体は、第2のプローブ(容易に検出可能な要素によって標識される、いわゆる検出プローブ)の支援によって検出される。
【0076】
本発明の別の側面は、配列のクローニングおよび/または発現のためのベクターであって、本発明によるヌクレオチド配列を含有することを特徴とする。
同様に、所定の宿主細胞内の該ヌクレオチド配列の発現および/または分泌を可能にする要素を含有することを特徴とする本発明によるベクターも、本発明の一部である。
【0077】
したがって、該ベクターは、プロモーター、翻訳の開始および終止信号、ならびに適切な転写調節領域を含有する場合がある。宿主細胞内で安定的に維持可能であって、任意に、翻訳されたタンパク質の分泌を指定する特定の信号を有し得る。これらの異なる要素は、使用される宿主細胞に応じて選択されてもよい。本目的のために、本発明によるヌクレオチド配列は、選択された宿主内の自己複製ベクター内に挿入される、または選択された宿主の統合ベクターであってもよい。
【0078】
そのようなベクターは、当業者によって現在使用されている方法に従って調製され、例えば、トランスフェクション、リポフェクション、エレクトロポレーション、および熱衝撃等の標準的方法によって、ベクターから生じるクローンを適切な宿主内に導入することが可能となる。
【0079】
本明細書で使用される「形質転換される」および「形質転換する」とは、ベクターを含む細胞、または細胞にベクターを提供するプロセスを指す。形質転換細胞は、不死化される、またはされない場合がある。形質転換細胞の不死化は、ベクター内の特定の核酸配列の存在による場合、またはそうではない場合がある。本発明の実施形態では、ベクターまたはベクターの一部は、細胞のゲノム内に安定的に統合されてもよい。実施形態では、ベクターまたはベクターの一部の統合は、本発明に従って「形質転換」された細胞の状態を改変しない。
【0080】
本発明によるベクターは、例えば、プラスミドまたはウイルス起源のベクターである。本発明のポリペプチドの発現のためのベクターの一例は、バキュロウイルスである。
これらのベクターは、本発明のヌクレオチド配列をクローン化または発現するために、宿主細胞の形質転換に有用である。
【0081】
同様に、本発明は、本発明によるベクターによって形質転換される宿主細胞を含む。
これらの細胞は、上述のようなベクター内に挿入されるヌクレオチド配列の宿主細胞内に導入し、その後、トランスフェクトされたヌクレオチド配列の複製および/または発現を可能にする条件下、該細胞を培養することによって得ることが可能である。
【0082】
該宿主細胞は、原核または真核細胞系、例えば、細菌性細胞(Olins and Lee, 1993)であるが、同様に、酵母細胞(Buckholz, 1993)、植物細胞(アラビドプシス種等を含むが、それに制限されない)、ならびに動物細胞、特に、哺乳類細胞の培養物(Edwards and Aruffo, 1993)、例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞であるが、同様に、バキュロウイルス、例えば、sf9昆虫細胞を採用する手順を使用可能な昆虫の細胞(Luckow, 1993)から選択可能である。
【0083】
同様に、本発明の実施形態は、本発明による該形質転換細胞の1つを含む、生物体に関する。
アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスの遺伝子の1つもしくは複数または該遺伝子の一部を過剰発現する本発明による遺伝子組み換え生物体の取得は、ウイルス性または非ウイルス性トランスフェクション等の当業者に周知の方法に従って、例えば、ラット、マウス、またはウサギにおいて実行されてもよい。遍在的性質の強力なプロモーターの制御下、該遺伝子の複数のコピーのトランスフェクションによって、またはある種類の組織のために選択可能な該遺伝子の1つもしくは複数を過剰発現する遺伝子組み換え生物体を得ることが可能となる。同様に、胚細胞株内の相同的組み換え、これらの細胞株の胚への転写、複製系レベルにおいて影響を受けるキメラの選択、および該キメラの成長によって、遺伝子組み換え生物体を得ることが可能となる。
【0084】
形質転換細胞ならびに遺伝子組み換え生物体は、本発明に従って、組み換えポリペプチドの調製のための手順において利用可能である。
今日、本発明による発現ベクターによる細胞形質転換を使用する、または本発明による遺伝子組み換え生物体を使用する遺伝子工学によって、比較的大量の組み換えポリペプチドを産生することが可能である。
【0085】
ベクター、および/または本発明によるベクターによって形質転換された細胞、ならびに/あるいは本発明による該形質転換細胞の1つを含む遺伝子組み換え生物体を採用することを特徴とする組み換え形態における本発明のポリペプチドの調製のための手順が、それら自体、本発明内に含まれる。
【0086】
組み換え形態における本発明のポリペプチドの調製のための該手順には、ベクター、および/または該ベクターによる形質転換された細胞、ならびに/あるいは本発明のポリペプチドをコードする本発明によるヌクレオチド配列を含有する該形質転換細胞の1つを含む、遺伝子組み換え生物体を採用する調製手順が含まれる。
【0087】
本発明による変異体は、「担体」タンパク質(キメラタンパク質)に融合される組み換えポリペプチドの産生から成る場合がある。本システムの利点は、組み換え産物の安定化および/またはそのタンパク質分解の減少、生体外再生の過程における溶解度の増加、ならびに/あるいは融合パートナーが特異的リガンドに対して親和性を有する場合の精製の単純化を可能にし得ることである。
【0088】
より具体的には、本発明は、本発明のポリペプチドの調製のための手順に関し、a)本発明によるヌクレオチド配列の組み換えポリペプチドの発現を可能にする条件下、形質転換細胞を培養し、b)必要に応じて、該組み換えポリペプチドを回収するステップを含む。
【0089】
本発明のポリペプチドの調製のための手順が、本発明による遺伝子組み換え生物体を採用する場合、該組み換えポリペプチドは、該生物体から抽出される。
また、本発明は、上述のような本発明の手順によって得ることが可能なポリペプチドに関する。
【0090】
また、本発明は、合成ポリペプチドの調製のための手順を含み、本発明によるポリペプチドのアミノ酸の配列を使用することを特徴とする。
同様に、本発明は、本発明による手順によって得られる合成ポリペプチドに関する。
【0091】
同様に、本発明によるポリペプチドは、ペプチドの合成の分野において慣習的技術によって調製可能である。本合成は、均一溶液または固体相中で実行可能である。
例えば、Houben−Weyl(1974)による均一溶液中の合成の技術を用いることが可能である。
【0092】
本合成方法は、2つずつ、連続的アミノ酸を必要な順番で連続的に縮合する、あるいは前もって形成され、適切な順番でいくつかのアミノ酸を既に含有するアミノ酸および断片、または代替として、このように前もって調製されたいくつかの断片を縮合するステップから成り、ペプチドの合成において周知の方法に従って、特に、カルボキシル官能基の活性化後、通常、ペプチド結合の形成に伴うはずである、一方のアミン官能基および他方のカルボキシルまたはそれらの反対を除き、これらのアミノ酸または断片によって担持される全反応性官能基をあらかじめ保護することが必要であることが理解されている。
【0093】
また、Merrifieldによる技術が用いられてもよい。
Merrifieldの手順に従って、ペプチド鎖を生成するために、非常に多孔性の高分子樹脂が用いられ、その上に鎖の第1のC末端アミノ酸が固定される。本アミノ酸は、そのカルボキシル基を介して、樹脂上に固定され、そのアミン官能基は、保護される。したがって、ペプチド鎖を形成しようとするアミノ酸は、次々と、既に形成されたペプチド鎖の一部のアミノ基(毎回、あらかじめ脱保護される)上に固定され、樹脂に結合される。所望のペプチド鎖全体が形成されると、ペプチド鎖を形成する異なるアミノ酸の保護基は、排除され、ペプチドは、酸の支援によって、樹脂から分離される。
【0094】
加えて、本発明は、本発明による少なくとも1つのポリペプチドを有するハイブリッドポリペプチドと、ヒトまたは動物内の免疫反応を誘発可能なポリペプチドの配列に関する。
【0095】
有利には、抗原決定基は、体液および/または細胞反応を誘発可能なものである。
そのような決定基は、複数のエピトープに対する抗体の合成を誘発可能な免疫原性組成を得ることを目的として使用される、グリコシル化形態における本発明によるポリペプチドを含むことが可能になる。
【0096】
これらのハイブリッド分子は、一部には、本発明によるポリペプチド担体分子またはその断片から形成可能であって、可能性としては、免疫原性部分、特に、ジフテリア毒素、破傷風毒素、B型肝炎ウイルスの表面抗原(特許第FR 79 21811号)、ポリオウイルスのVP1抗原、もしくは任意の他のウイルス性または細菌性毒素あるいは抗原のエピトープを付随する。
【0097】
ハイブリッド分子の合成のための手順は、追求するポリペプチド配列をコードするハイブリッドヌクレオチド配列を構築するために、遺伝子工学で使用される方法を包含する。例えば、有利には、Minton(1984)による融合タンパク質をコードする遺伝子の取得のための技術を参照することが可能になる。
【0098】
同様に、ハイブリッドポリペプチド、ならびに該ハイブリッドヌクレオチド配列の発現によって得られる組み換えポリペプチドであることを特徴とする本発明によるハイブリッドポリペプチドをコードする該ハイブリッドヌクレオチド配列も、本発明の一部である。
【0099】
同様に、本発明は、ベクターが該ハイブリッドヌクレオチド配列の1つを含有することを特徴とするベクターを含む。同様に、該ベクターによって形質転換される宿主細胞、該形質転換細胞の1つを含む遺伝子組み換え生物体、ならびに該ベクター、該形質転換細胞および/または該遺伝子組み換え生物体を使用する組み換えポリペプチドの調製のための手順も、当然ながら、本発明の一部である。
【0100】
本発明によるポリペプチド、後述の本発明による抗体、および本発明によるヌクレオチド配列は、有利には、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスまたはそれ由来のタンパク質を含有可能な試料中において、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスまたはそれ由来のタンパク質の検出および/または同定のための手順において採用可能である。ポリペプチド、抗体およびヌクレオチド配列の特異性に従う、本発明によって使用されるこれらの手順は、特に、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスまたはそれ由来のタンパク質を検出および/または同定できるようになる。
【0101】
本発明によるポリペプチドは、有利には、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスを含有可能な試料中のアリサイクロバチルス・アシドカルダリウスの検出および/または同定のための手順において採用可能であって、a)本発明によるポリペプチドまたはその断片の1つと接触させるステップ(該ポリペプチドと、可能性として生物学的試料内に存在する抗体との間の免疫反応を可能にする条件下)と、b)可能性として形成される抗原−抗体複合体を実証するステップと、を含むことを特徴とする。
【0102】
任意の従来の手順は、可能性として形成される抗原−抗体複合体のそのような検出を実行するために採用可能である。
一例として、好ましい方法は、ELISA技術、免疫蛍光法、または放射性免疫分析プロセス(RIA)、あるいはそれらの同等物による、免疫酵素プロセスを利用する。
【0103】
したがって、同様に、本発明は、酵素、蛍光、または放射性型等の適切な標識の支援によって標識される、本発明によるポリペプチドに関する。
そのような方法は、例えば、本発明による所定量のポリペプチド組成をマイクロタイタープレートのウェル内に堆積させ、分析される増加希釈度の血清または上述で定義されたもの以外の生物学的試料を該ウェル内に導入し、マイクロプレートを培養し、ブタ免疫グロブリンに対する標識抗体をマイクロタイタープレートのウェル内に導入し、これらの抗体を標識化は、少なくとも、所定の波長、例えば、550nmにおいて、後者の放射線の吸収を修飾することによって、基質を加水分解可能なものから選択される酵素の支援によって実行され、対照試験と比較することによって、加水分解された基質の量を検出するステップを含む。
【0104】
本発明によるポリペプチドは、本発明によるポリペプチドを特異的に認識することを特徴とするモノクローナルまたはポリクローナル抗体を調製可能である。有利には、Kohler and Milstein(1975)による技術に従って、ハイブリドーマからモノクローナル抗体を調製することが可能になる。例えば、本発明に従って、免疫反応のアジュバントに付随するポリペプチドまたはDNAを動物、特に、マウスに免疫付与し、その後、抗原としての役割を果たすポリペプチドがあらかじめ固定されている親和性カラム上の免疫動物の血清内に含有される特異的抗体を精製することによって、ポリクローナル抗体の調製が可能になる。また、本発明によるポリクローナル抗体は、本発明に従って、本発明によるポリペプチドがあらかじめ固定された親和性カラム上で、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウス、またはポリペプチド、あるいは断片によって免疫的に攻撃誘発された動物の血清内に含有される抗体を精製することによって、調製可能である。
【0105】
同様に、本発明は、モノクローナルまたはポリクローナル抗体、あるいはそれらの断片、あるいはキメラ抗体に関し、本発明によるポリペプチドを特異的に認識可能であることを特徴とする。
【0106】
同様に、本発明の抗体は、酵素、蛍光、または放射性型の標識等、本発明の該プローブに関する上述と同様に標識可能になる。
加えて、本発明は、試料中のアリサイクロバチルス・アシドカルダリウスまたはそれ由来のタンパク質の検出および/または同定のための手順を対象とし、a)本発明によるモノクローナルまたはポリクローナル抗体と試料を接触させ(該抗体と、生物学的試料中に可能性として存在するアリサイクロバチルス・アシドカルダリウスのポリペプチドとの間の免疫反応を可能にする条件下)、b)可能性として形成される抗原−抗体複合体を実証するステップを含むことを特徴とする。
【0107】
同様に、本発明は、試料中のアリサイクロバチルス・アシドカルダリウスの検出および/または同定のための手順に関し、本発明によるヌクレオチド配列を採用することを特徴とする。
【0108】
より具体的には、本発明は、試料中のアリサイクロバチルス・アシドカルダリウスまたはそれ由来のタンパク質の検出および/または同定のための手順に関し、a)必要に応じて、分析される試料からDNAを単離し、b)本発明による少なくとも1つのプライマーまたはプライマー対の支援によって、試料のDNAを特異的に増幅し、c)増幅産物を実証するステップを含むことを特徴とする。
【0109】
これらは、例えば、本発明による核プローブを利用する分子ハイブリダイゼーションの技術によって、検出可能である。本プローブは、有利には、非放射性(コールドプローブ)または放射性元素によって標識される。
【0110】
本発明の目的において、「生物学的試料のDNA」または「生物学的試料内に含有されるDNA」は、検討される生物学的試料中に存在するDNA、あるいは可能性として、該生物学的試料中に存在するRNAに対する逆転写型の酵素の作用後に得られるcDNAを意味するものとして理解されたい。
【0111】
本発明のさらなる実施形態は、方法を含み、a)必要に応じて、あらかじめハイブリダイゼーションに感受性をもたせた生物学的試料(生物学的試料中に含有されるDNA)と、プローブを試料のDNAとハイブリダイゼーション可能な条件下、本発明によるヌクレオチドプローブを接触させ、b)ヌクレオチドプローブと生物学的試料のDNAとの間に形成されるハイブリッドを実証するステップを含むことを特徴とする。
【0112】
また、本発明は、本発明による手順に関し、a)本発明に従って、必要に応じて、あらかじめハイブリダイゼーションに感受性をもたせた生物学的試料(試料のDNA)と、試料のDNAとプローブのハイブリダイゼーションを可能にする条件下、支持体上に固定されたヌクレオチドプローブを接触させ、b)必要に応じて、プローブとハイブリッドされていない生物学的試料のDNAの排除後、支持体上に固定されたヌクレオチドプローブと、生物学的試料内に含有されるDNAとの間に形成されるハイブリッドを、本発明に従って標識されたヌクレオチドプローブと接触させ、c)ステップb)で形成された新規ハイブリッドを実証するステップを含むことを特徴とする。
【0113】
上述で定義された検出および/または同定のための手順の有利な実施形態によると、これは、ステップa)に先立って、まず、生物学的試料のDNAが、本発明による少なくとも1つのプライマーの支援によって増幅されることを特徴とする。
【0114】
本発明のさらなる実施形態は、キシロトリオースをキシロビオースとキシロースに少なくとも部分的に分解する、および/またはキシロビオースを2つの単位のキシロースに開裂する方法を含む。これらの構造の分解は、Mielenz(2001)、Jeffries(1996)、Shallom and Shoham(2003)、Lynd et al.(2002)、Vieille and Zeikus(2001)、Bertoldo et al.(2004)、および/またはMalherbe and Cloete(2002)に記載されるような技術上認識された有用性を有する。
【0115】
方法の実施形態は、キシロトリオースおよび/またはキシロビオースと流体接触する、あるいはキシロトリオースおよび/またはキシロビオースが産生される環境内における、配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも90%の配列同一性を有する組み換え、精製、および/または単離ポリペプチドを配置するステップを含む。
【0116】
方法のさらなる実施形態は、キシロトリオースおよび/またはキシロビオースと流体接触する、またはキシロトリオースおよび/またはキシロビオースが産生される環境内における、配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも90%の配列同一性を有する組み換え、精製、および/または単離ポリペプチドを産生またはコードする細胞を配置するステップを含む。
【0117】
本明細書で使用される「部分的に分解する」とは、標的構造の化学結合の転位または開裂に関する。付加的実施形態では、「部分的に分解する」とは、キシロトリオースのキシロビオースとキシロースへの開裂、および/またはキシロビオースの2つの単位のキシロースへの開裂を含む。
【0118】
付加的実施形態では、キシロトリオースおよび/またはキシロビオースを少なくとも部分的に分解する方法は、摂氏約25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、および/または95度以上の温度、ならびに/あるいは7、6、5.5、5、4、3、2、1、および/または0以下および/または以上のpHで生じ得る。
【0119】
本発明のさらなる実施形態は、キシロトリオースおよび/またはキシロビオースを少なくとも部分的に分解するためのキットを含んでもよく、該キットは、配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも90%の配列同一性を有する組み換え、精製、および/または単離ポリペプチドを産生もしくはコードする細胞、ならびに/あるいは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも90%の配列同一性を有する組み換え、精製、および/または単離ポリペプチドを含む。
【0120】
本発明の実施形態では、本発明による単離および/または精製ポリペプチドのいずれか1つは、摂氏約25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、および/または95度以上の温度で酵素的に活性であってもよく、ならびに/あるいは7、6、5.5、5、4、3、2、1、および/または0以下ならびに/あるいは以上のpHで酵素的に活性であってもよい。本発明のさらなる実施形態では、グリコシル化、ベグ化、または他の翻訳後修飾は、7、6、5.5、5、4、3、2、1、および/または0以下のpH、もしくは摂氏約25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、および/または95度以上の温度で、可溶性ならびに/あるいは酵素的に活性である本発明による単離および/または精製ポリペプチドのために必要とされてもよい。
【0121】
本発明は、以下の例示的実施例において、さらに詳細に記載される。実施例は、本発明の選択された実施形態のみを表し得るが、以下の実施例は、例示的なものであって、制限するものではないことを理解されたい。
【実施例】
【0122】
実施例1:アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスからのキシラナーゼおよびβ−キシロシダーゼの単離
30リットルのアリサイクロバチルス・アシドカルダリウスを、唯一の炭素源として、0.5g/L小麦アラビノキシランを含有するpH3.5および60℃の最小限の塩培地上で増殖させた。培養物は、固定相に増殖させ、遠心分離によって採取し、細胞を除去した。結果として得られた上清を、0.22μmフィルタを通して濾過し、残りの細胞すべてを除去し、10kDa分子量カットオフの透析膜を通して、限外濾過によって濃縮した。その後、本粗細胞外濃縮物を、室温において、7.75mL/分の流速で、陽イオン交換カラム(Poros HS、Applied Biosystems)に装填した。その後、結合タンパク質を、5分にわたって、0乃至1Mの塩化ナトリウム塩勾配によって溶出し、単一画分として回収した。本画分を、脱塩、濃縮し、陽イオン交換カラムに再装填した。洗浄し、非結合物質を除去した。結合タンパク質を、10ml/分の流量で、5分にわたって、0乃至1Mの別の塩化ナトリウム塩勾配によって溶出し、画分を6秒毎に回収した。画分15〜39におけるタンパク質(三角形)、エンドキシラナーゼ(四角形)、およびエンドグルカナーゼ(菱形)活性のレベルを、図3に示す。結果として生じるピークの1つは、2つの重複ピークのようであった。各画分のキシラナーゼ(四角形)およびセルラーゼ(菱形)活性の重なりは、2つの活性が重複することを示し、2つ以上の酵素の存在を実証する(図3)。画分15〜34を、統合し(以下、プール濃縮クロマトグラフィー画分(PCCF)と称される)、SDS−PAGE電気泳動を実施した。PCCFのSDS−PAGEゲルは、5つの主要タンパク質バンドと、同様に、いくつかの微小バンドも含有する(図2)。図2におけるPCCFのSDS−PAGEゲル内の複数のバンドは、複数の酵素の存在を支持する。
【0123】
実施例2:アリサイクロバチルス・アシドカルダリウス由来エンドキシラナーゼおよびβ−キシロシダーゼ活性の実証
PCCFのエンドキシラナーゼおよびβ−キシロシダーゼ活性を、60℃およびpH2.0において、基質として3.95g/L不溶性オートスペルトキシランを用いて試験した。結果を、基質として、50℃およびpH4.7で操作される、4.19g/Lにおいて不溶性オートスペルトキシランを使用して、サーモミセス・ラヌギノサス(Sigma−Aldrich Co.,St. Louis,MO、製品番号X2753から市販)からのエンド−β−1,4−キシラナーゼのエンドキシラナーゼ活性の平行試験の結果と比較した。水相における炭水化物オリゴ糖およびモノマーの出現を、72時間、HPLCによって監視した。酵素活性から生じた産物を、同条件下で操作された酵素非含有対照からのHPLCデータと比較することによって、同定した。
【0124】
予想通り、サーモミセス・ラヌギノサス酵素は、内部的にβ−1,4−キシラン骨格を開裂することによって作用するエンドキシラナーゼ活性を呈し、β−1,4−キシランのオリゴマーが産生された。これらのオリゴマーは、キシロヘキサオース、キシロペンタオース、キシロテトラオース、キシロトリオース、およびキシロビオースを含んでいた(図4)。主要最終産物は、キシロビオースおよびキシロトリオース(本質的に、エンド−β−1,4−キシラナーゼの最終産物)であった。ここでは、キシロース(黒丸)のレベルは、ゼロのままであったのに対し、キシロビオース(四角形)およびキシロトリオース(三角形)のレベルは、実験期間中、最大増加を示したことが分かる。また、キシロヘキサオース(菱形)、キシロペンタオース(X)、およびキシロテトラオース(白丸)のレベルが、検出可能であって、その普及は、キシランポリマーの長さと逆相関する。
【0125】
PCCFの活性に関して、エンドキシラナーゼおよびβ−キシロシダーゼ活性の両方が、実証的に存在した(図5)。ここでは、キシロビオース(四角形)およびキシロトリオース(三角形)のレベルが、実験期間中、実質的増加を示したことが分かる。これは、図4に示されるように、サーモミセス・ラヌギノサス由来キシラナーゼに見られるキシラナーゼ活性と相関する。キシロヘキサオース(黒丸)のレベルは、ゼロのままであるのに対し、キシロペンタオース(X)、およびキシロテトラオース(白丸)も検出可能であった。しかしながら、サーモミセス・ラヌギノサス酵素で見られるエンドキシラナーゼ活性の明白な存在に加えて、PCCF実験は、有意なキシロース産生(菱形)を明らかにした。現在まで、キシロースを産生可能な周知のエンドキシラナーゼは存在しないため、これは、キシロトリオースをキシロビオースとキシロースに変換し、ならびにキシロビオースを2つの単位のキシロースに変換可能な別の酵素活性、すなわち、β−キシロシダーゼ活性の存在を示唆する。
【0126】
実施例3:アリサイクロバチルス・アシドカルダリウス由来濃縮クロマトグラフィー画分におけるβ−キシロシダーゼ活性の実証
30リットルのアリサイクロバチルス・アシドカルダリウスを、唯一の炭素源として、0.5g/L小麦アラビノキシランを含有するpH3.5および60℃の最小限の塩培地上で増殖させた。培養物は、固定相に増殖させ、遠心分離によって採取し、細胞を除去した。結果として得られた上清を、0.22μmフィルタを通して濾過し、残りの細胞すべてを除去し、室温において、7.75mL/分の流速で、陽イオン交換カラム(Poros HS、Applied Biosystems)に装填した。1リットルの上清(カラム前)を、精製に先立って、β−キシロシダーゼ活性の試験用に確保した。1リットルの通液(カラム後)を、カラムに結合しなかったβ−キシロシダーゼ活性を試験するために確保した。その後、結合タンパク質を、5分にわたって、0乃至1Mの塩化ナトリウム塩勾配によって溶出し、単一画分として回収した。本画分を、脱塩、濃縮し、陽イオン交換カラムに再装填した。洗浄し、非結合物質を除去した。結合タンパク質を、10ml/分の流量で、5分にわたって、0乃至1Mの別の塩化ナトリウム塩勾配によって溶出し、画分を6秒毎に回収した。カラム前後液体を、125倍に濃縮し、β−キシロシダーゼに対して試験した。また、個々の画分を、活性に対して試験した。β−キシロシダーゼ活性を、pH3.5および60℃において、類似体基質(p−メチルウンベリフェリル−β−D−キシロピラノシド)を使用して、画分20〜50の濃縮クロマトグラフィー画分で試験した。本化合物は、キシロビオースおよびキシロトリオースにおいて見られるキシロース−キシロース結合に類似する結合を有し、開裂すると、蛍光産物を産出する。また、酵素非含有対照も、基質の非生物的加水分解を考慮するために行なった。β−キシロシダーゼ活性は、カラム前後画分の両方で見られ、溶出された画分全体を通して分布していたが、画分25の周囲に広範なピークが見られた(図6)。これは、カラムが活性のための十分な結合能を有しなかったか、または非常に強固に結合しなかったことを示唆し得る。
【0127】
PCCFおよび複数の別個の濃縮クロマトグラフィー画分の実証されたβ−キシロシダーゼ活性を鑑みて、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスのゲノム全体が、当該分野において標準的技術を使用して配列決定されたことになる。読み取り枠を、β−キシロシダーゼをコードするために分析した。他のβ‐キシロシダーゼに対して高相同性を有するタンパク質をコードする遺伝子の1つが、同定され、すなわち、RAAC00307(配列番号1)であった。
【0128】
実施例4:RAAC00307:β−キシロシダーゼ
配列番号1で提供されるのは、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスから単離され、配列番号2のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列である。図1Aから1Dにおいて分かるように、配列番号2は、β‐キシロシダーゼとして同定される他のタンパク質と非常に整合する。特に重要なこととして、アミノ酸が他のβ‐キシロシダーゼ内に保存される場合、それらのアミノ酸が、概して、配列番号2内に保存されることに留意されたい。したがって、配列番号2内に提供されるポリペプチドは、β−キシロシダーゼとして適切に分類される。
【0129】
配列番号13〜17のポリペプチドは、配列番号2のポリペプチドにおける同類置換の代表的な例であって、それぞれ、配列番号8〜12のヌクレオチド配列によってコードされる。
【0130】
配列番号1および8〜12のヌクレオチド配列は、当該分野において標準的技術を使用して、発現ベクター内に配置される。その後、ベクターは、細菌性細胞等の細胞、あるいはSf9細胞またはCHO細胞等の真核細胞に提供される。細胞内に存在する正常機構と連動して、配列番号1および8〜12を含むベクターは、配列番号2および13〜17のポリペプチドを産生する。その後、配列番号2および13〜17のポリペプチドは、単離および/または精製される。その後、配列番号2および13〜17の単離および/または精製されたポリペプチドは、β‐キシロシダーゼとしての活性を有するものとして実証される。
【0131】
配列番号2および13〜17の単離および/または精製されたポリペプチドは、キシロトリオースおよび/またはキシロビオースによって攻撃誘発される。配列番号2および13〜17の単離および/または精製されたポリペプチドは、キシロトリオースのキシロビオースとキシロースへの少なくとも部分的に分解、ならびに/あるいはキシロビオースの2つの単位のキシロースへの開裂における活性を有するものとして実証される。そのような活性は、反応におけるキシロトリオース、キシロビオース、およびキシロースのレベルを監視することによって、明らかに実証可能である。
【0132】
実施例5:RAAC00307:β−キシロシダーゼの産生および精製
配列番号1のヌクレオチド配列を、アリサイクロバチルス・アシドカルダリウスからクローン化した。配列番号1は、配列番号2のポリペプチドをコードする。配列番号1は、E. coliのためのpBAD/HIS A発現ベクターおよびP. pastorisのためのpPIC6α A発現ベクターにクローン化し、コンピテント細胞のE. coliおよびP. pastoris内に、それぞれ、エレクトロポレーションおよび熱衝撃により、導入した。配列番号2の発現は、配列番号1を含む形質転換E. coliおよびP. pastorisの両方から検出され、RAAC00307は、活性試験のために、コバルト樹脂を使用して、これらの源から親和性精製した。
【0133】
実施例6:RAAC00307:β−キシロシダーゼのβ−キシロシダーゼ活性
E. coliおよびP. pastorisの両方から精製したRAAC00307を、以下に要約される蛍光アッセイを使用して、β−キシロシダーゼ活性に対して試験した。
【0134】
MUXyl(4−メチルウンベリフェリルβ−D−キシロピラノシド)(Sigma M7008−1G CAS # 6734−33−4)の溶液を、10mg(0.01g)MUXylを1mLジメチル・スルホキシド(DMSO)中で希釈することによって生成した。その後、DMSO溶液の個々のアリコートを、pH2.0、3.5、および5.5の50mM酢酸ナトリウム緩衝液によって、1:100に希釈した。
【0135】
実施例5で生成された精製RAAC00307の試料を、pH2.0、3.5、および5.5の50mM酢酸ナトリウム緩衝液中で1:10、1:20、ならびに1:50に希釈した。A niger(Sigma X3501−5UN− CAS # 9025−530)由来β−キシロシダーゼを、陽性対照として、50mM酢酸ナトリウム緩衝液pH2.0、3.5、および5.5中で1:100に希釈した。試料(RAAC00307試料および陽性対照)を、50μLアリコートとして、96ウェルプレートのウェルに配置した。緩衝液のみの空試料を、いくつかのウェルに配置した。その後、プレートを、5分間、摂氏60または80度に予加熱した。その後、10μLのMUXyl溶液を各細胞に添加し、さらに10分間、摂氏60または80度で、該プレートをさらにインキュベートした。その後、100μLの0.5M炭酸ナトリウムを各ウェルに添加し、β−キシロシダーゼ活性を、励起355および放出460において、96ウェルプレートリーダー(SpectraMAX Gemini)で測定した。
【0136】
決定されたRAAC00307の特異的活性を表1に示す。
【0137】
【表1】

【0138】
本発明は、ある実施形態において説明されたが、本発明は、本開示の精神および範囲内でさらに修正可能である。したがって、本願は、その一般原則を使用して本発明の任意の変種、用途、または適合を網羅することを意図する。さらに、本願は、本発明が関連する当該分野における周知または慣例的実践内にあり、かつ添付の請求項およびそれらの法的同等物の制限内にあるような本開示からの逸脱も網羅することを意図する。
【0139】
【表2】

【0140】
【表3】

【0141】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチドをコードする核酸配列を含む、単離または精製核酸配列。
【請求項2】
前記ポリペプチドが、約pH5.5以下の酵素活性を呈する、請求項1に記載の単離または精製された核酸配列。
【請求項3】
前記ポリペプチドが、摂氏約50度以上の温度で酵素活性を呈する、請求項1に記載の単離または精製された核酸配列。
【請求項4】
前記核酸配列が、ベクター中に存在する、請求項1に記載の単離または精製核酸配列。
【請求項5】
前記配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチドを含む、単離または精製されたポリペプチド。
【請求項6】
前記ポリペプチドが、約pH5.5以下で酵素活性を呈する、請求項5に記載の単離または精製されたポリペプチド。
【請求項7】
前記ポリペプチドが、摂氏約50度以上の温度で酵素活性を呈する、請求項5に記載の単離または精製ポリペプチド。
【請求項8】
前記ポリペプチドが、グリコシル化、ペグ化、または別様に翻訳後に修飾される、請求項5に記載の単離または精製されたポリペプチド。
【請求項9】
前記ポリペプチドが、β−キシロシダーゼ活性を呈する、請求項5に記載の単離または精製されたポリペプチド。
【請求項10】
キシロトリオースまたはキシロビオースと流体接触する配列番号2から成る群から選択されるポリペプチドに対して少なくとも90%の配列同一性を有する単離または精製されたポリペプチドを配置するステップを含む、キシロトリオースまたはキシロビオースを少なくとも部分的に分解する方法。
【請求項11】
キシロトリオースまたはキシロビオースと流体接触する配列番号2から成る群から選択されるポリペプチドに対して少なくとも90%の配列同一性を有する単離または精製されたポリペプチドを配置するステップが、約pH5.5以下で達成される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
キシロトリオースまたはキシロビオースと流体接触する配列番号2から成る群から選択されるポリペプチドに対して少なくとも90%の配列同一性を有する単離または精製されたポリペプチドを配置するステップが、摂氏50度以上の温度で達成される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記ポリペプチドが、グリコシル化、ペグ化、または別様に翻訳後に修飾される、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記ポリペプチドが、β−キシロシダーゼ活性を呈する、請求項10に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−523346(P2011−523346A)
【公表日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−544344(P2010−544344)
【出願日】平成21年1月23日(2009.1.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/000442
【国際公開番号】WO2009/094187
【国際公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(501445988)バテル エナジー アライアンス,エルエルシー (14)
【Fターム(参考)】