説明

熱電池用複合蓋の製造方法、ならびに熱電池用複合蓋およびそれを備えた熱電池

【課題】優れた絶縁性を有する熱電池用複合蓋が得られる熱電池用複合蓋の製造方法を提供する。
【解決手段】熱電池用複合蓋10の製造方法は、(1)点火端子5と、前記点火端子に接続された電橋リード線2と、前記電橋リード線に接続された保持体1bおよび点火剤1aからなる圧電点火栓1とを具備し、前記電橋リード線が保持体の側面部から引き出された電池蓋3の表面において、前記点火端子、電橋リード線および圧電点火栓を覆うように、絶縁剤9を塗布する工程、(2)前記絶縁剤が固化する前に、点火栓収納穴7および点火端子収納部8aおよび前記点火端子収納部に連通する脱気孔8bを有する断熱体6を前記電池蓋に重ねて接着する工程、(3)前記工程(2)の後、前記点火栓収納穴および前記脱気孔より脱気して前記絶縁剤中に含まれる気泡を取り除く工程を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱電池用複合蓋の製造方法、および熱電池用複合蓋を備えた熱電池に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、圧電点火栓を備えた熱電池について、圧電点火栓に接続されるリード線に高電圧を印加した際に生じる高電圧リークを防止するために、電池蓋の表面に樹脂を塗布して絶縁処理することが行われている。
例えば、特許文献1では、点火栓と電池蓋との間でL字状に露出している電橋リード線を樹脂で覆うことが提案されている。また、特許文献2では、断熱体と点火栓の周辺部分を樹脂でコーティングすることが提案されている。
【0003】
しかし、電池蓋表面に樹脂を塗布しても、樹脂内に気泡が存在すると、高電圧リークが起こりやすくなり、点火栓が着火せずに、熱電池が作動しない場合がある。
また、絶縁性を向上させるために、樹脂を塗布する場所により、高粘度の樹脂と低粘度の樹脂とを使い分けることも考えられる。しかし、粘度の違いにより収縮率が異なり、粘度の異なる樹脂の界面において気泡が発生しやすい。また、樹脂の硬化反応時に架橋反応が阻害され、加水分解が進行し、強度が低下しやすいという問題がある。さらに、環状ジメチルポリシロキサンが硬化中あるいは硬化後に発生し、揮発することにより、絶縁性が低下する可能性がある。
【特許文献1】特開平7−282820号公報
【特許文献2】特開平9−045343号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明では、上記従来の問題を解決するために、優れた絶縁性を有する点火栓を備えた熱電池用複合蓋の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、優れた絶縁性を有する点火栓を用いることにより高信頼性の熱電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の熱電池用複合蓋の製造方法は、
(1)点火端子と、前記点火端子に接続された電橋リード線と、前記電橋リード線に接続された保持体および点火剤からなる圧電点火栓とを具備し、前記電橋リード線が保持体の側面から露出した電池蓋の表面に、前記点火端子、電橋リード線および圧電点火栓を覆うように、絶縁剤を塗布する工程、
(2)前記絶縁剤が固化する前に、点火栓収納穴、点火端子収納部、および前記点火端子収納部に連通する脱気孔を有する断熱体を前記電池蓋に重ねて接着する工程、
(3)前記工程(2)の後、前記点火栓収納穴および前記脱気孔より脱気して前記絶縁剤中に含まれる気泡を取り除く工程を含む。
【0006】
前記工程(1)における前記絶縁剤の粘度が2.0〜20Pa・sであるのが好ましい。
前記工程(3)において、前記脱気を507hPa以下の真空度で行うのが好ましい。
前記工程(1)において、前記絶縁剤を充填する前に、前記絶縁剤を507hPa以下の真空度で脱気するのが好ましい。
【0007】
また、本発明は、点火端子、前記点火端子に接続された電橋リード線、ならびに前記電橋リード線に接続された保持体および点火剤からなる圧電点火栓を具備する電池蓋と、前記圧電点火栓を収納する点火栓収納穴、前記点火端子を収納する点火端子収納部、および前記点火端子収納部に連通する脱気孔を有し、前記電池蓋上に配される断熱体と、前記圧電点火栓、前記点火端子、および前記電橋リード線を覆うように、前記断熱体と前記電池蓋との間に充填された絶縁剤とを備え、前記電橋リード線が、前記保持体の側面から前記点火端子に向かって露出している熱電池用複合蓋に関する。
さらに、本発明は、上記の熱電池用複合蓋を備えた熱電池に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、優れた絶縁性を有する点火栓を備えた熱電池用複合蓋が得られる。また、本発明の熱電池用複合蓋を備えた熱電池では、リード線に高電圧が印加されると、圧電点火栓が確実に着火するため、電池の信頼性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の熱電池用複合蓋における一実施の形態を、図1を参照しながら説明する。
電池蓋3は、一対の点火端子5と、点火端子5に接続された一対の電橋リード線2と、電橋リード線2に接続される圧電点火栓1とを具備する。圧電点火栓1は、一対の電橋リード線2の端部を覆う点火剤1aおよび一対の電橋リード線2を保持する保持体1bで構成されている。一対の電橋リード線2は、保持体1bの側面から点火端子5に向かって(真横に)保持体1bの外部に互いに反対方向に露出している。点火端子5は電池蓋3の通過孔を貫通し、通過孔に埋め込まれたハーメチックガラス4により固定されており、点火端子5の端部は、電池蓋3の下側(図1における電池蓋3よりも上側)に突き出している。
【0010】
熱電池用複合蓋10は、電池蓋3と、圧電点火栓1を収納する点火栓収納穴7、点火端子5を収納する点火端子収納部8a、および点火端子収納部8aに連通する脱気孔8bを有し、電池蓋3上に配される断熱体6と、電橋リード線2、圧電点火栓1、および点火端子5を覆うように、断熱体6と電池蓋3との間に充填された絶縁剤9とで構成されている。点火剤1aの中央部分は着火パッドを着火させるため、絶縁剤9に覆われずに点火栓収納穴7から外部に露出している。
【0011】
従来では、一対の電橋リード線は、保持体の下部より露出していたため、保持体の下部において高電圧リークが起こりやすかった。これに対して、一対の電橋リード線2は、上記のように保持体の側面より互いに反対方向に露出しているため、電橋リード線の保持体から露出した部分における、一対の電橋リード線の間または電橋リード線と電池蓋との間の高電圧リークを防止することができる。
【0012】
また、本発明の熱電池用複合蓋10では、絶縁剤9が密に充填されている。このため、絶縁剤中に存在する気泡による高電圧リークの発生を抑制することができる。
本発明の熱電池用複合蓋10に設けられた圧電点火栓1は、点火端子5に高電圧が印加されると確実に着火するため、上記の本発明の熱電池用複合蓋10を備えた熱電池の信頼性が大幅に向上する。
【0013】
本発明の熱電池用複合蓋の製造方法は、以下の3つの工程を含む。
(1)点火端子5と、点火端子5に接続された電橋リード線2と、電橋リード線2に接続された保持体1bおよび点火剤1aからなる圧電点火栓1とを具備し、電橋リード線2が保持体1bの側面部から露出した電池蓋3の表面において、点火端子5、電橋リード線2および圧電点火栓1を覆うように、絶縁剤9を塗布する。
(2)絶縁剤8が固化する前に、点火栓収納穴7、一対の点火端子収納部8a、および点火端子収納部8aに連通する脱気孔8bを有する断熱体6を電池蓋3に重ねて接着する。
(3)前記(2)の後、絶縁剤8が固化する前に、点火栓収納穴7および脱気孔8bより脱気して絶縁剤9中に含まれる気泡を取り除く。
【0014】
断熱体6に点火栓収納穴7および脱気孔8bを設けることにより、工程(3)において、絶縁剤中の気泡を容易に取り除くことができる。特に、圧電点火栓や点火端子の周辺に塗布された絶縁剤中の気泡を容易に取り除くことができ、電池蓋と断熱体の間に絶縁剤を密に充填することができる。
【0015】
絶縁剤9には、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、アリル樹脂、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、高アクリルニトリル共重合体、ポリウレタン、フォルマリン樹脂等が用いられる。
断熱体6には、例えば、ポリエチレンサルファイド、液晶ポリシリコン等が用いられる。
【0016】
工程(1)で用いる塗布前の絶縁剤9の粘度は、2.0〜20Pa・sであるのが好ましい。絶縁剤の粘度が2Pa・s未満であると、塗布だれが生じやすくなる。一方、絶縁剤の粘度が20Pa・sを超えると、塗布むらが生じやすくなる。
絶縁剤を塗布した後において、絶縁剤中の気泡を確実に除去するためには、断熱体6の脱気孔8bの孔径は2.0mm以上が好ましい。
【0017】
絶縁剤の粘度は、例えば、JIS K 2283の規定に基づいて、ガラス製毛管式粘度計を用いて測定することができる。試験の原理は、ハーゲン・ポアズイユの法則を応用したものであり、具体的には、厳密に管理された温度条件下において、一定容量の液体が粘度計の毛管中を自然落下するのに要した時間を計測し、同法則に基づいて規定された計算式により求めることができる。
上記粘度計には、ウベローデ粘度計、キャノン−フェンスケ粘度計、またはキャノン−フェンスケ不透明液用粘度計などがあり、試料の性質により使い分けられる。また、絶縁剤をプレパラートに滴下し、その流量より絶縁剤の粘度を簡易的に求めてもよい。
【0018】
工程(3)における脱気は507hPa以下の真空度で行うのが好ましい。真空度が507hPaを超えると脱気が不十分となり、絶縁剤中の気泡が残留する。
工程(1)で絶縁剤を塗布する前に、絶縁剤を507hPa以下の真空度で脱気するのが好ましい。塗布前後で脱気することにより、絶縁剤中の気泡を確実に取り除くことができる。
真空脱気した後、常圧状態にもどし、放置して絶縁剤を固化させる。また、真空脱気した状態で、加熱し、乾燥させて絶縁剤を固化させてもよい。
【実施例】
【0019】
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
《実施例1》
以下のようにして図1に示す本発明の熱電池用複合蓋を作製した。
電池蓋3には、その表面全体に絶縁性を有するポリテトラフルオロエチレンからなるシートを貼り付け、点火端子5が貫通する通過孔をハーメチックガラス4により埋め込んだものを用いた。電橋リード線2の端部を対向させて保持するためにガラス材からなる保持体1bを用いた。また、電橋リード線2の端部をジルコニウムおよびクロム酸バリウムからなる点火剤1aで覆った。そして、点火剤1aおよび保持体1bからなる圧電点火栓1を端部に備えた電橋リード線2を電池蓋3に固定した点火端子5に接続し、点火端子5、電橋リード線2、および圧電点火栓1を具備する電池蓋3を作製した。
【0020】
電池蓋3の表面に、絶縁剤9を点火端子5および電橋リード線2を完全に覆うように塗布した。なお、絶縁剤9として粘度が10Pa・sであるシリコーン樹脂を用い、電池蓋3の表面に塗布する前に、絶縁剤9を507hPaの真空度で脱気した。次に、絶縁剤9が固化する前に、直ちに点火端子収納穴7、点火栓収納部8a、および脱気孔8bを有する断熱体6を電池蓋3に重ね、ついで接着した。その後、点火端子収納穴7および脱気孔8bより507hPaの真空度で脱気して、絶縁剤9中の気泡を取り除いた後、放置し絶縁剤9を固化させて熱電池用複合蓋10を作製した。
【0021】
上記で得られた熱電池用複合蓋10を用いて以下のような方法により、図2に示す構造の熱電池を作製した。
素電池25と発熱剤23を交互に積層して発電体を構成した。なお、素電池25には、リチウムまたはリチウム合金からなる負極と、二硫化鉄を含む正極と、溶融塩をセラミックに含浸させて得られた電解質とを用いて構成したものを用いた。また、発熱剤23には、還元剤として鉄粉と酸化剤として過塩素酸カリウム粉との混合成形体としたものを用いた。発電体の上部に着火パッド22を配し、発電体の側面に導火帯24を配し、さらにその外側を断熱材27で包囲した後、外装ケース21内に収容した。
【0022】
正極端子28aは、正極リード板を介して発電体最上部の素電池25の正極に接続した。一方、負極端子28bは、負極リード板26を介して発電体最下部の素電池7の負極層に接続した。そして、外装ケース21の開口部を上記で得られた点火端子5、電橋リード線2、圧電点火栓1、断熱体6、および絶縁剤9を備えた熱電池用複合蓋10により密閉した。この熱電池を100個作製した。
【0023】
この熱電池においては、熱電池の点火端子間に高電圧が印加されると、圧電点火栓が燃焼する。この燃焼熱が、発電体の周囲に備えられた着火パッドおよび導火帯を経て発熱剤に伝播する。発熱剤の発熱により素電池が昇温し、熱電池が作動する。
【0024】
《比較例1》
図3に示す従来の熱電池用複合蓋20を以下のように作製した。
脱気孔8bを有しない断熱体16を用い、絶縁剤9の塗布前後において絶縁剤9を脱気しなかった。また、電橋リード線12が保持体1bの下部より露出する構成とした。これら以外は、実施例1と同様の方法により、従来の熱電池用複合蓋20を作製した。そして、この熱電池用複合蓋20を用いた以外は実施例1と同様の方法により熱電池を作製した。
【0025】
《実施例2〜6》
脱気孔の孔径を表1に示すように種々に変えた以外は、実施例1と同様の方法により熱電池を作製した。
【0026】
上記で作製した実施例1〜6および比較例1の電池の点火端子に圧電点火装置を接続し、10kV/2mJのエネルギーを供給し点火端子に高電圧を印加した。そして、圧電点火栓が着火し、熱電池が作動するかどうかを確認した。その評価結果を表1に示す。なお、表1中の熱電池の作動率は、熱電池100個のうち作動した熱電池の数の割合を示す。
【0027】
【表1】

【0028】
本発明の熱電池用複合蓋を用いた実施例1〜6では比較例1に比べて熱電池の作動率が高いことがわかった。特に、断熱体における脱気孔の孔径が2.0mm以上の場合、圧電点火栓が確実に着火するため、全ての熱電池が作動することが確認された。
【0029】
《実施例7および比較例2》
絶縁剤の粘度を種々に変えて、実施例1と同様の方法により熱電池を作製した。なお、絶縁剤の粘度は、シリコーン樹脂における主鎖部分の重合度nをn=1〜100の範囲で変えることにより調整した。また、絶縁剤の粘度は、JIS K 2283の規定に基づいて、ガラス製毛管式粘度計(旭製作所製のキャノン・フェンスケ粘度計:粘度計番号25、50、100、150、200、300、400、500、および600)を用いて測定した。
また、絶縁剤の粘度を種々に変えて、比較例1と同様の方法により熱電池を作製した。熱電池の作動率を調べた結果を表2に示す。
【0030】
【表2】

【0031】
実施例7では、比較例2に比べて熱電池の作動率が高いことがわかった。特に、絶縁剤の粘度が2〜20Pa・sの場合、絶縁剤の塗布状態が良好であったため、絶縁性に優れた熱電池用複合蓋が得られ、全ての熱電池が作動した。
【0032】
《実施例8および9》
絶縁剤を塗布する前に、絶縁剤を脱気する際の真空度を表3に示すように種々に変えた以外は、実施例1と同様の方法により熱電池を作製した。熱電池の作動率を調べた結果を表3に示す。表3に実施例1および比較例1の結果も示す。
【0033】
【表3】

【0034】
実施例1、8および9では、比較例1に比べて熱電池の作動率が高いことがわかった。特に、絶縁剤を塗布する前の、絶縁剤を脱気する際の真空度が507hPa以下では、全ての熱電池が作動することが確認された。
【0035】
《実施例10および11》
絶縁剤を塗布した後に、絶縁剤を脱気する際の真空度を表4に示すように種々に変えた以外は、実施例1と同様の方法により熱電池を作製した。熱電池の作動率を調べた結果を表4に示す。表4に実施例1および比較例1の結果も示す。
【0036】
【表4】

【0037】
実施例1、10および11では、比較例1に比べて熱電池の作動率が高いことがわかった。特に、絶縁剤塗布後に脱気する際の真空度が507hPa以下では、全ての熱電池が作動することが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の熱電池は、誘導機器等の各種飛翔体の電源として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施の形態の熱電池用複合蓋の縦断面図である。
【図2】本発明の熱電池用複合蓋を備えた熱電池の縦断面図である。
【図3】従来の熱電池用複合蓋の縦断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 圧電点火栓
1a 点火剤
1b 保持体
2、12 電橋リード線
3 電池蓋
4 ハーメチックガラス
5 点火端子
6、16 断熱体
7 点火栓収納穴
8a 点火端子収納部
8b 脱気孔
10、20 熱電池用複合蓋
21 外装ケース
22 着火パッド
23 発熱剤
24 導火帯
25 素電池
26 リード板
27 断熱材
28a 正極端子
28b 負極端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)点火端子と、前記点火端子に接続された電橋リード線と、前記電橋リード線に接続された保持体および点火剤からなる圧電点火栓とを具備し、前記電橋リード線が保持体の側面から露出した電池蓋の表面に、前記点火端子、電橋リード線および圧電点火栓を覆うように、絶縁剤を塗布する工程、
(2)前記絶縁剤が固化する前に、点火栓収納穴、点火端子収納部、および前記点火端子収納部に連通する脱気孔を有する断熱体を前記電池蓋に重ねて接着する工程、ならびに
(3)前記工程(2)の後、前記点火栓収納穴および前記脱気孔より脱気して前記絶縁剤中に含まれる気泡を取り除く工程を含む熱電池用複合蓋の製造方法。
【請求項2】
前記工程(1)における前記絶縁剤の粘度が2.0〜20Pa・sである請求項1記載の熱電池用複合蓋の製造方法。
【請求項3】
前記工程(3)において、前記脱気を507hPa以下の真空度で行う請求項1記載の熱電池用複合蓋の製造方法。
【請求項4】
前記工程(1)において、前記絶縁剤を塗布する前に、前記絶縁剤を507hPa以下の真空度で脱気する請求項1記載の熱電池用複合蓋の製造方法。
【請求項5】
点火端子、前記点火端子に接続された電橋リード線、ならびに前記電橋リード線に接続された保持体および点火剤からなる圧電点火栓を具備する電池蓋と;前記圧電点火栓を収納する点火栓収納穴、前記点火端子を収納する点火端子収納部、および前記点火端子収納部に連通する脱気孔を有し、前記電池蓋上に配される断熱体と;前記圧電点火栓、前記点火端子、および前記電橋リード線を覆うように、前記断熱体と前記電池蓋との間に充填された絶縁剤とを備え、
前記電橋リード線が、前記保持体の側面から前記点火端子に向かって前記保持体の外部に露出していることを特徴とする熱電池用複合蓋。
【請求項6】
請求項5記載の熱電池用複合蓋を備えた熱電池。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−35407(P2007−35407A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−215987(P2005−215987)
【出願日】平成17年7月26日(2005.7.26)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】