説明

燃料タンクおよび液体燃料燃焼装置

【課題】 周囲が暗い状況において、燃料タンクを石油ファンヒータに装着した使用中でも液体燃料量を確認可能とする。
【解決手段】 燃料タンクの上面に、液体燃料量を表示するための表示部を設ける。表示部は、液体燃料量に応じて移動する指針22と、目盛が印された目盛板23と、後背板24とを有し、これらの少なくとも1つが蓄光材料からなる。燃料タンクを石油ファンヒータに装着したとき、表示部は外部に露出する。蓄光材料は、電灯等の光源によって蓄光し、周囲が暗くなると、発光することにより、目盛に対する指針22の位置を視認でき、液体燃料量を確認できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、持ち運びができる燃料タンクに関し、特に液体燃料燃焼装置に用いられる燃料タンクに関する。
【背景技術】
【0002】
石油ファンヒータ、石油ストーブ等の液体燃料燃焼装置における燃料タンクとして、灯油等の液体燃料を補給する際に、燃料タンクを上下にひっくり返す必要がなく、簡単に補給作業を行えるものが特許文献1に開示されている。
【0003】
燃料タンクは、図9に示すように、タンク部1とタンク部1の上方を覆う上板2とから構成される。タンク部1の上面に補給口3が設けられ、上板2に、補給口3を塞ぐ外蓋4が開閉自在に取り付けられ、補給時以外、補給口3が外部に露出しないようになっている。また、上板2に、持ち運び用の取っ手5が開閉自在に取り付けられている。タンク部1の側面には、燃料表示窓6が設けられ、外部からタンク内の液体燃料量を確認できるようになっている。
【0004】
そして、液体燃料燃焼装置の筐体から燃料タンクを取り出して、液体燃料を補給する場合、周囲が暗いときでも液体燃料量を確認できるように、表示部を構成する部材の一部に蓄光材料を用いたことが特許文献2〜4に開示されている。
【特許文献1】特開2002−372231号公報
【特許文献2】特開平9−159508号公報
【特許文献3】特開平11−108338号公報
【特許文献4】特開2001−21138号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の燃料タンクでは、液体燃料を補給するとき、夜間や暗い場所等の周囲が暗い状況であっても、液体燃料量を確認することができる。しかし、燃料タンクを筐体に装着したとき、表示部は筐体内に入ってしまい、使用中に表示部を見ることができない。
【0006】
そこで、筐体に表示部を見るための表示窓を形成すれば、使用中でも表示部を視認できる。この場合、表示部の蓄光材料に光が当たりにくくなり、十分に蓄光できない。そのため、発光時間が短くなったり、発光自体が弱くなってしまう。したがって、使用中に周囲が暗い状況になったとき、液体燃料量を確認することが困難となる。
【0007】
本発明は、上記に鑑み、周囲が暗い状況において、燃料補給時だけでなく使用中でも、液体燃料量を確認できる燃料タンクの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上面に補給口が設けられ、前記上面が外部に露出するように液体燃料燃焼装置の筐体に装着される可搬式燃料タンクであって、前記上面に、タンク内の液体燃料量を表示する表示部が設けられ、該表示部の一部が、自ら光を発する自己発光体によって構成されたものである。
【0009】
自己発光体は、電灯や太陽等の光源から照射された光エネルギーを蓄積して、光の照射がなくなると、蓄積されたエネルギーにより発光する蓄光材料からなる。あるいは、供給された電気エネルギーにより発光するLED、EL素子等の発光素子であってもよい。
【0010】
特に、外部に露出する上面に表示部が設けられているので、自己発光体に蓄光材料を用いるとよい。燃料タンクを筐体に装着した使用中に、自己発光体は蓄光できる。そのため、自己発光体の発光時間が長くなったり、輝度も高くなる。
【0011】
したがって、周囲が暗い状況において、使用中だけでなく筐体から燃料タンクを取り出した燃料補給時でも、表示部の一部が発光することにより、表示部を視認でき、液体燃料量を確認することができる。
【0012】
そして、表示部は、液体燃料量に応じて移動する指針と、目盛が表示された目盛板と、該目盛板の後方に配された後背板とを有する。ここで、表示部の一部、すなわち指針、目盛板および後背板のうち少なくとも1つが自己発光体からなる。すなわち、これらの3つの部材のうちいずれか1つ、いずれか2つの部材の組み合わせ、あるいは3つの部材全部が自己発光体からなる。また、表示部が指針と目盛板とを有する場合、指針および目盛板のうちいずれか1つ、あるいは両者が自己発光体からなる。
【0013】
指針を自己発光体にすると、指針が発光して、目盛に対する指針のおおよその位置を視認できる。逆に、目盛板あるいは後背板を自己発光体にすると、指針が後方からの光を遮るので、これによっても指針の位置を視認できる。
【0014】
指針、目盛板および後背板が自己発光体からなるとき、各自己発光体は、それぞれ異なる色を発光する。また、表示部が指針および目盛板を有する場合にも、それぞれ異なる色を発光する自己発光体としてもよい。これによって、各部材を明確に識別でき、目盛に対する指針の位置を容易に視認できる。
【0015】
目盛板は指針の後方に配され、後背板は目盛板の後方に配され、目盛板が透光性材料によって形成される。そして、少なくとも後背板が自己発光体からなる。すなわち、後背板は他の部材よりも大きく形成されるので、これを自己発光体にすると、発光面積が大きくなる。したがって、長時間の発光あるいは高輝度の発光が可能となり、視認性が高まる。特に、自己発光体が蓄光材料からなるとき、蓄光面積が大きくなるので、上記の効果が顕著となる。ここで、他の部材も蓄光材料にするとき、後背板に用いる蓄光材料が最も蓄光性能のよい蓄光材料とされる。これによって、長時間にわたって視認性が高まる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、燃料タンクの上面に設けた表示部が自ら発光することにより、周囲が暗い状況において使用するときや燃料補給するとき、表示部を視認でき、液体燃料量を確認することができる。特に、自己発光体が蓄光材料からなる場合、使用中、表示部は外部に露出しているので、周囲が明るい間に十分に蓄光できる。したがって、暗くなったときに長時間、高輝度の発光が可能となり、表示部の視認性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本実施形態の石油ファンヒータを図1、2に示す。10は前面板10a、上面板10bおよび背面板によって形成された箱形の筐体であり、置台11に載置される。筐体10には、バーナ、ファン、イオン発生装置等が内装されている。筐体10には、可搬式燃料タンク12を収容するための収容室13が形成されている。上面板10bに、収容室13に通じる開口が形成され、収容室13は上面開放となっている。なお、図中、15は操作部、16は温風吹出口、17は正負イオンの吹出口、18は温度センサ、19は燃焼状態の確認窓、20は液体燃料の残量警告灯である。
【0018】
燃料タンク12は、図9に示した従来のものと基本的な構造は同じであり、タンク部1と上板2とから構成され、上部から液体燃料を送出するとともに補給する構造とされる。そして、上板2に、タンク内の液体燃料量を表示するための表示部21が設けられている。
【0019】
表示部21は、図3、4に示すように、液体燃料量に応じて移動する指針22と、目盛が印された目盛板23と、目盛板23の後方に配された後背板24とを有する。指針22、目盛板23および後背板24は、ホルダに内装されている。
【0020】
指針22は、上側に向かって突出するように立体的に形成される。具体的には、指針22は、先端部22aが上側に向かって折り曲げられたL字状の棒材とされる。指針22は、基端部22bを中心にして回動する。
【0021】
図5、6に示すように、指針22は弾性を有する形状とされ、弾性変形可能とされる。指針22の基端部22bは、円筒状に形成され、先端部22aは厚みのある平板状に形成され、基端部22bに対して垂直に立ち上がっている。基端部22bと先端部22aとを結ぶ中間部22cは、直線状に形成され、基端部22bおよび先端部22aよりも薄肉の平板とされる。中間部22cの中央に、円柱部22dが形成され、ここだけ厚肉になっている。
【0022】
ホルダは、上板に取り付けられるベース25と、ベース25に被せられるカバー26とからなる。カバー26には複数の爪27が形成され、爪27がベース25の周縁に引っ掛けられることにより、ベース25とカバー26とが一体的に係合され、指針22が回動するための空間が形成される。
【0023】
カバー26は、平面視扇形に形成され、その前側が盛り上がり、窓部28とされる。窓部28は、前面から上面にわたって形成され、立体的な形態とされる。カバー26の窓部28より後側は、上板2に覆われ、外部に露出していない。カバー26は、透光性樹脂によって成形され、窓部28を通じてホルダの内部が外から見えるようになっている。なお、窓部28だけを透光性樹脂によって形成してもよい。
【0024】
カバー26の内側には、目盛用の縦壁30が形成される。縦壁30は、窓部28に下側に向かって垂直に形成され、側方から視認できるように円弧状の湾曲面とされる。縦壁30の前面には、図4に示すように、後背板24が接着等によって取り付けられる。後背板24は、縦壁30にあわせて円弧状に湾曲された平板である。後背板24の前面に、目盛板23が配されている。
【0025】
目盛板23は、後背板24と同様に、円弧状に湾曲され、透光性を有する平板であり、後背板24に接着等により取り付けられる。この平板は、透光性のフィルムであってもよい。そして、目盛板24の表面に文字等が印刷され、これが側面目盛35となる。また、窓部28の上面にも、同様に文字等が印刷されたフィルムが貼り付けられ、これが上面目盛36となる。なお、上面目盛36は、窓部28に直接描いてもよい。
【0026】
指針22の基端部22bは、支軸31に嵌め込まれている。支軸31は、ベース25に形成された貫通孔32に挿入され、回転自在に支持される。縦壁30と窓部28の前面との間に、指針22の先端部22aが位置しており、指針22は縦壁30に沿って回動する。外部から窓部28を見たとき、指針22とともに側面目盛35および上面目盛36が一緒に見える。なお、33は指針22の回動を規制するストッパである。ストッパ33は、目盛23の空側および満量側にそれぞれ設けられ、指針22の移動範囲を規定している。指針22が移動範囲を越えて回動する場合、指針22は、ストッパ33に当接して弾性変形する。
【0027】
燃料タンク12は、図7、8に示すように、タンク内の液体燃料量を検出する液面検出装置と、液体燃料の残量が少なくなったことを検出する燃料残量検知装置と、タンク内の水の有無を検知する水検知装置とを備えている。
【0028】
タンク部1の上面に形成された開口40に、口金41が固定され、口金41にベース25の下部がシール材を介して嵌め込まれる。タンク部1の底面に開口42が形成され、開口42を塞ぐように水受け皿43が設けられている。水受け皿43は、タンク部1の底面の外側にゴム製のパッキン44を介して取り付けられる。水受け皿43は、ステンレス鋼板からなり、パッキン44によりタンク部1とは電気的に絶縁されている。
【0029】
液面検出装置は、液体燃料の液面に応じて上下するフロート45と、フロート45を上下方向に案内するガイドロッド46と、フロート45の上下に連動して表示部21に液面位置を伝えるための螺旋板47とからなる。ガイドロッド46は、フロート45を貫通しており、ガイドロッド46の上端は、ベース25に形成された保持筒48に挿入されて、保持される。ガイドロッド46の下端は、L字形に折り曲げられて、支持台49に係合され、回転しないように支持される。支持台49は、水受け皿43内に取り付けられている。
【0030】
螺旋板47は、螺旋状にねじられた細長い平板からなり、フロート45の縦溝50に挿通される。螺旋板47の上端が支軸31の溝に嵌め込まれ、螺旋板47と指針22とが機械的に連結される。螺旋板47の下端は、針状に形成され、支持台49に載置されている。これにより、螺旋板47はタンク内において回転自在に支持され、螺旋板47の回転に伴って支軸31が回転し、指針22が目盛板23に沿って回動することになる。
【0031】
燃料残量検知装置は、磁石51とこの磁石51に反応するリードスイッチ52とからなる非接触式のセンサが用いられる。磁石51は、フロート45の下部に取り付けられたフック53に保持されて、フロート45の下方に吊り下げられている。リードスイッチ52は、燃料タンク12を載置するタンク台54にタンク部1と対向するように設置される。
【0032】
燃料タンク12内の液体燃料が減ってきて、フロート45が下降してくると、磁石51は水受け皿43内に位置して、リードスイッチ52に近接する。すると、リードスイッチ52がオンし、液体燃料の残量が少なくなったことを検知でき、残量警告灯20が点灯する。ここで、リードスイッチ52のオンするタイミングは、磁石51とフロート45との距離によって決定できる。報知すべき液体燃料の残量に合わせて、フック53の長さを調整すればよい。
【0033】
このように、燃料残量検知装置の構成部材として液面検出装置のフロート45を利用することにより、各装置の構成部材を共用でき、部品点数を減らすことができる。
【0034】
水検知装置は、液体燃料と水との電気伝導度の差を利用して、水の有無を電気的に検知する。液体燃料よりも比重の重い水は水受け皿43に溜まるので、水受け皿43に接触する第1電極60と、タンク部1に接触する第2電極61とが設けられる。第1電極60は、タンク台54に水受け皿43に向かって突設され、第2電極61は、タンク台54にタンク部1の底面に向かって突設される。
【0035】
両電極60、61が電源に接続され、第1電極60、水受け皿43、タンク部1内の水および液体燃料、タンク部1の底面、第2電極61による閉回路が形成され、この閉回路に流れる微電流から水の有無を検知する。燃料タンク12内に水があると、比重の重い水は水受け皿43に溜まる。すると、閉回路の抵抗が変化し、この回路を流れる電流も変化して、水の存在を検知できる。
【0036】
燃料タンク12は上部から液体燃料を送出する構造であるので、水が混入しても燃料タンク12の底に溜まり、液体燃料を送出するとき水が一緒に供給されることはない。したがって、運転中に水の存在が検知されても、そのまま運転を続行しても差し支えない。液体燃料が少なくなってから水抜きを行うことができ、水抜きのために液体燃料を無用に廃棄する必要がなくなる。
【0037】
ここで、液面検出装置では、正確にタンク内の液体燃料量を検出するために、フロート45に対して螺旋板47がほぼ平行な状態を保たれている。すなわち、螺旋板47はフロート45の縦溝50に設けられたスリットに挿通され、螺旋板47はがたつかないように保持される。したがって、フロート45の上下動に対して螺旋板47はがたつくことなく回転するので、指針22がぶれることを防止でき、正確に目盛を指し示すことができる。
【0038】
上記の石油ファンヒータにおいて、燃料タンク12を筐体10に収容した使用中、フロート45は、燃料タンク12内の液体燃料中に浮かんでおり、液面の高さが変化すると、フロート45も上下する。フロート45の上下に伴って、螺旋板47が回転する。すると、支軸31を介して指針22が回動し、液面位置に応じた側面目盛35および上面目盛36を指し示す。
【0039】
使用中、燃料タンク12の上板2は筐体10の外部に露出しており、筐体10の上面の一部を構成する。上板2に設けられた表示部21も外部に露出し、その表示を視認できる。しかも、表示部21は上板2から突出しているので、上方からだけでなく、前面や横からといった側方からも指針22と目盛35、36を見ることができる。したがって、タンク内の液体燃料量をどの方向からでも容易に確認できる。
【0040】
液体燃料が少なくなると、燃料タンク12を筐体10から取り出し、液体燃料を補給する。燃料タンク12の上面の補給口3から補給するとき、人の視点は燃料タンク12の上方にあるが、表示部21が燃料タンク12の上面にあるので、上方から視認できる。そのため、補給量を確認でき、液体燃料の入れすぎを防止でき、液体燃料が溢れ出すことはない。
【0041】
ここで、表示部21を構成する後背板24が自己発光体からなる。自己発光体として、蓄光材料が用いられる。蓄光材料は、電灯や太陽等の光源からの光エネルギーを蓄積して、蓄積したエネルギーを外部に放出することにより、自ら発光するものであり、例えばアルミン酸塩化合物、硫化亜鉛等の蓄光物質を熱可塑性樹脂等の合成樹脂に混練した後、所定の形状に成形される。この成形部材を後背板24とする。あるいは、蓄光物質を含有した塗料を平板の表面に塗布して、後背板24としてもよい。
【0042】
周囲が明るい状況で使用しているとき、後背板24に光が入射して、蓄光される。消灯されたり、暗い場所に持ち運んだりして、周囲が暗い状況になると、光の入射がなくなり、後背板24が発光する。このとき、目盛板23や指針22は発光しないが、側面目盛35は後方からの光により視認できる。また、指針22は後方からの光を遮る。このような表示部21を外部から見ると、指針22が影となって、目盛板23に対する指針22の位置を視認できる。したがって、周囲が暗くても、液体燃料量を確認することができる。
【0043】
また、他の形態として、指針22を蓄光材料から形成するとともに、目盛板23も蓄光材料から形成する。後背板24は、蓄光性のない通常の材料とする。周囲が暗いとき、指針22が発光するとともに、目盛板23全体も発光する。したがって、目盛板23に対する指針22の位置を視認でき、周囲が暗い状況において、液体燃料量を確認することができる。なお、目盛板23全体を蓄光材料から形成する代わりに、目盛35、36だけを蓄光材料としてもよい。すなわち、蓄光インクで文字等を印刷して、側面目盛35および上面目盛36とする。これによっても、目盛35、36に対する指針22の位置を視認できる。
【0044】
このように指針22を蓄光材料から形成する場合、指針22の位置が確認可能となるので、後背板24を設ける必要がなくなる。すなわち、表示部21は、指針22と目盛板23とを有するものとなる。
【0045】
他の形態として、指針22、目盛板23および後背板24をそれぞれ蓄光材料から形成する。これによっても、指針22の位置を視認できる。各蓄光材料として、同じ蓄光物質を用いれば、同じ色に発光するが、蓄光材料ごとに異なる色を発光するように蓄光物質を選定してもよい。異なる色に発光することによって、指針22、目盛板23および後背板24を明確に識別でき、指針22の位置の視認性が高まる。
【0046】
この場合、後背板24を形成する蓄光材料が最も蓄光性能のよいものにする。例えば、緑色系の発光をする蓄光材料は、他の色よりも高輝度となるので、これを後背板24に用いる。後背板24は、指針22や目盛板23よりも大きい部材であるので、発光面積も大きくなる。そのため、周囲が暗い状況において、表示部21をはっきりと目立たすことができ、しかも長い時間発光を継続できるので、表示部21の視認性をより高めることができる。
【0047】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。燃料タンクを石油ファンヒータ等の液体燃料燃焼装置に使用したが、携帯用の燃料タンクや液体用容器として使用してもよい。
【0048】
自己発光体として、蓄光材料を用いる代わりに、LED、EL素子等の発光素子を用いてもよい。すなわち、発光素子を後背板や目盛板の後方に配し、後方から光を照射する、あるいは前方や側方から指針や目盛板に光を照射する。また、指針を光ファイバによって形成して、発光素子の光を光ファイバ内に送出する。なお、発光素子の電源は、電池でもよいが、表示部のカバーや後背板等に太陽電池を装着して、これを電源としてもよい。そして、周囲の明暗を検出する照度センサを設け、暗くなったときに発光素子を駆動する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の石油ファンヒータの斜視図
【図2】燃料タンクを取り外したときの石油ファンヒータの斜視図
【図3】表示部における表示例を示す図
【図4】表示部の断面図
【図5】指針を回転自在に支持するベースの平面図
【図6】指針を示し、(a)は正面図、(b)は断面図、(c)は平面図
【図7】燃料タンクの断面図
【図8】燃料タンクの底面付近の断面図
【図9】従来の燃料タンクの斜視図
【符号の説明】
【0050】
1 タンク部
2 上板
3 補給口
10 筐体
12 燃料タンク
13 収容室
21 表示部
22 指針
23 目盛板
24 後背板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に補給口が設けられ、前記上面が外部に露出するように液体燃料燃焼装置の筐体に装着される可搬式燃料タンクであって、前記上面に、タンク内の液体燃料量を表示する表示部が設けられ、該表示部の一部が、自ら光を発する自己発光体によって構成されたことを特徴とする燃料タンク。
【請求項2】
自己発光体は蓄光材料からなることを特徴とする請求項1記載の燃料タンク。
【請求項3】
表示部は、液体燃料量に応じて移動する指針と、目盛が表示された目盛板と、該目盛板の後方に配された後背板とを有し、前記指針、目盛板および後背板のうち少なくとも1つが自己発光体からなることを特徴とする請求項1または2記載の燃料タンク。
【請求項4】
表示部は、液体燃料量に応じて移動する指針と、目盛が表示された目盛板とを有し、前記指針および目盛板のうち少なくとも1つが自己発光体からなることを特徴とする請求項1または2記載の燃料タンク。
【請求項5】
表示部は、液体燃料量に応じて移動する指針と、目盛が表示された目盛板と、該目盛板の後方に配された後背板とを有し、前記指針、目盛板および後背板が自己発光体からなり、各自己発光体は、それぞれ異なる色を発光することを特徴とする請求項1または2記載の燃料タンク。
【請求項6】
表示部は、液体燃料量に応じて移動する指針と、該指針の後方に配された目盛板と、該目盛板の後方に配された後背板とを有し、前記目盛板が透光性材料によって形成され、少なくとも前記後背板が自己発光体からなることを特徴とする請求項1または2記載の燃料タンク。
【請求項7】
自己発光体が蓄光材料からなり、後背板に用いる蓄光材料が最も蓄光性能のよい蓄光材料とされたことを特徴とする請求項5または6記載の燃料タンク。
【請求項8】
筐体に、上面が開口した収容室が形成され、該収容室に、上面に補給口が設けられた可搬式燃料タンクが着脱可能に装着され、該燃料タンクの上面に、装着した状態で外部から視認できるように燃料タンク内の液体燃料量を表示する表示部が設けられ、該表示部の一部が自己発光体によって構成されたことを特徴とする液体燃料燃焼装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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