説明

燃料核を製造するための方法および装置

本発明は、微小球を形成するために、硝酸ウラニルを含有する注型溶液、および少なくとも1つの尿素を含有する溶液をアンモニア性の沈殿槽に滴下すること、かくして製造された微小球をアンモニア溶液の中でエージングおよび洗浄すること、乾燥すること、ならびに熱処理することによって、球状の燃料核および/または増殖材核を製造するための方法および装置に関する。この方法で、核のためのウラン化学の特殊性を考慮するために、および核の一様に高い品質を伴う連続的な方法を用いるために、微小球を、沈殿槽から、第1のセパレータによって分離し、エージングのために、アンモニア性のエージング水に供給すること、エージング水への導入前に、微小球の、沈殿槽の液体との接触時間を、同じにまたは実質的に同じに調整すること、微小球を、引渡し手段によって、エージング水から、多段式のカスケード洗浄機へ引き渡し、このカスケード洗浄機の中では、微小球を、硝酸アンモニウム、および微小球に含まれている少なくとも1つの尿素なしにまたは実質的になしに洗浄すること、および微小球の乾燥後に、これらの微小球を、熱処理中に、単層の形態で分布してか焼することが提案される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微小球を形成するために、硝酸ウラニルをアンモニア性の沈殿槽に滴下すること、かくして製造された微小球をアンモニア溶液の中でエージングおよび洗浄すること、乾燥すること、および熱処理することによって、好ましくは300μmと800μmの間の範囲にあるサイズの球状の燃料核および/または増殖材核を製造するための、特に、酸化ウランおよび/または炭化ウランおよび/またはウラン含有の混合酸化物および/または混合炭化物の核を製造するための方法に関する。更に、本発明は、球状の燃料核および/または増殖材核を製造するための装置であって、沈殿槽と、エージング区間と、洗浄手段と、乾燥およびか焼のための熱処理手段と、製造中に製造された微小球およびこれら微小球から形成された核のための引渡し手段とを具備する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
外部ゲル化法とも呼ばれているゲル沈殿法の場合に、不溶性の重ウラン酸アンモニウム(ADU)、ならびに、副産物として、水溶性の硝酸アンモニウムが生じる。注型溶液、例えば、テトラヒドロフルフリルアルコール(THFA)および必要な場合には尿素に対する他の添加剤を、アンモニア水による洗浄によって、同様に、ADUゲルビーズから洗い流さねばならない。
【0003】
従来の技術としては、例えば、空気中での液滴の形成、アンモニアガス中の液滴の予備固化、およびアンモニア性の沈殿槽中の微小球の収集に関連する以下の刊行物が挙げられる。すなわち、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6である。
【0004】
非特許文献には、ホットセル中の、再利用されたウラン233の、0.3mmまでの直径の酸化ウラン核または炭化ウラン核を製造するためのユーリヒ原子力研究施設のEGU法(External Gelation of Uranium)が纏められている。
【0005】
非特許文献2は、外部ゲル化法によるゲル沈殿法に基づいてUO核の製造法を記載している。
【0006】
知られたゲル沈殿法では、基本的には、以下の工程段階が実行される。
【0007】
- ゲル微小球およびアンモニア性の沈殿槽
- 沈殿槽中の微小球の搬送
- エージング水の中のエージング
- 所定の最終値までのアンモニア水による洗浄
- 乾燥機までの洗浄水の中の微小球の輸送
- 乾燥機上での微小球の析出、および
- 乾燥した核の再処理。
【0008】
しかしながら、均一の、破損のない、亀裂のない核を製造するための、物質交換の力学および個々の工程段階の動力学は、十分に考慮されていない。
【0009】
200μmの最終径の範囲にある小さな核の製造の場合には、物質交換の力学は、500μmおよびそれより大きい最終径の核の場合ほど、重要でない。後者の核では、最終容量は、15倍よりも多い。このことは、特に、ゲル微小球の製造の分野では、エージング、洗浄、乾燥の際の、化学反応および沈殿槽中の後続の収縮工程によって、球の形状の保持にとって、決定的な意味を有する。
【0010】
沈殿槽に生じる多数の動力学反応および濃縮変化は、製品品質の明らかな劣化を引き起こすことがある。アンモニア性の注型溶液の液滴注入は、アンモニアに関して希釈をもたらし、同時に、硝酸アンモニウムおよび賦形剤、例えばTHFAおよび尿素の濃度の増加をもたらす。連続的な作業方法では、常に良好な製品品質を保証するためには、アンモニア性の平衡沈殿槽の使用が必要である。
【0011】
しかしながら、従来の処理では、ゲル微小球は、沈殿槽の大部分と共に取り出され、その後はじめて、沈殿槽が分離され、かつ戻される。
【0012】
エージングされた微小球をアンモニア水で洗浄することによって、水溶性物質である硝酸アンモニウムおよび賦形剤、例えばテトラヒドロフルフリルアルコール(THFA)および尿素が除去される。通常は、この作業段階は、段階的に、臨界安全性のある回転式のフラットタンクで実行される。微小球は、アンマニア水と共に活動している。この工程は、所望の洗浄効果が得られるまで、数回繰り返される。
【0013】
しばしば不十分に考慮される他の工程段階は、すべての粒子の均等な処理に関する微小球の搬送の際の動力学である。乾燥の際でも、微小球は異なって収縮し、かつシェル状の構造を得るか、破裂することがある。
【0014】
燃料核の品質は、一方では、被覆される粒子および炭化燃料要素の更なる処理に関し、他方では、核反応炉内の良好な照射挙動に関して、一連の要求を満たさねばならない。
【0015】
製造される燃料核の仕様として、以下のことが要求される。
【0016】
- 強度および耐摩耗性
- 僅かな標準偏差を伴う狭い直径範囲
- ほぼ理想的な球形
- 高密度および正確な組成を有するすべての個々の製造された核の同一の構造および多孔性。
【0017】
300μmと800μmの間のおよびより大きな最終径の、より大きな核の製造の場合に、ゲル沈殿法では、更に、有機賦形剤、ポリビニルアルコール(PVA)が、水溶液の形態で使用される。この有機賦形剤は、ウランの沈殿中に、形成されたADUと共に付加体を形成する。ADUは、空気中で熱分解され、UOが形成される。このか焼工程では、PVAも、300℃より上の温度で揮発される。
【0018】
球状の核粒子を洗浄するために、特許文献7に記載のように、カスケード洗浄機の形態の向流式洗浄機が使用される。
【0019】
特許文献8に記載の熱風炉では、重ウラン酸アンモニウムがシェルに設けられ、かつUO核を得るために、か焼される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】DE-B-20 37 232
【特許文献2】DE-B-1 817 092
【特許文献3】DE-B-24 59 445
【特許文献4】DE-B-26 01 684
【特許文献5】DE-B-29 22 686
【特許文献6】DE-A-27 14 873
【特許文献7】DE-A-27 57 602
【特許文献8】特開平6-191851
【非特許文献】
【0021】
【非特許文献1】NUCLEAR TECHNOLOGY, Vol. 42(February 1979), pp163-171 “Preparation of Uranium Kernels by an External Gelation Process”
【非特許文献2】Journal of NUCLEAR SCIENCE and TECHNOLOGY, Vol. 41, No.9. pp943-948 (September 2004) “Preparation of UO2 Kernel for HTR-10 Fuel Element”
【発明の概要】
【0022】
本発明の課題は、明細書の最初の部分に記載のタイプの方法および装置を、300μmと800μmの間の範囲にある直径、特にこの直径を有する核に関して、核化学の特殊性が考慮され、かつ、方法および装置が核の一様に高い品質を伴う連続的な製造法のために適切であるように、改良することである。
【0023】
上記課題は、方法に関しては、実質的に以下のことによって、すなわち、微小球を、沈殿槽から、第1のセパレータによって分離し、エージングのために、アンモニア性のエージング水に供給すること、微小球を、引渡し手段によって、エージング水から、多段式のカスケード洗浄機へ引き渡し、このカスケード洗浄機の中では、微小球を、少なくとも硝酸アンモニウムなしに洗浄すること、および微小球の乾燥後に、これらの微小球を、熱処理中に、単層の形態で分布してか焼し、しかも、エージング水に入るまでの、微小球の、沈殿槽液との接触時間が、各々の微小球にとって同じか、またはほぼ同じであることによって、解決される。
【0024】
特に、第1のセパレータによって達成されるのは、すべての滴下(注型)された粒子の場合に、沈殿槽の中での微小球の発生と、アンモニア性のエージング水の中の収集との間の、同じ時間を保つことである。本発明によれば、セパレータは、従って、すべてのゲル微小球に関する条件を満たす。その目的は、同じ条件下で形成され、沈殿槽の化学的平衡の中で搬送され、かつアンモニア性のエージング水の中に集められるためである。
【0025】
この場合、セパレータは、特には、ステンレス製の、円形の、平らな穿孔されたふるいからなる底部を有する。この底部の上面に亘って、複数のセクタに区分された金属シリンダがゆっくり回転する。この金属シリンダは、上部で開いており、下部では、穿孔されたふるいの直ぐ上に載っている。穿孔されたふるいは、この場合、特殊なエッチング法で製造されていてもよい。ふるいの直径、従って、メッシュサイズは、300μmと500μmの範囲にあるほうがよい。ゲル微小球は、注型ユニットの下方にあるスルースシステム従って注型ユニットによって沈殿槽液と共に、セパレータの複数のセクタの1つへ計量して入れられ、次に、位置から位置へ、押され続ける。その目的は、新たな充填がなされる前に、最後の回転位置で、開口部例えば管を通って、落下させるためであり、アンモニア性のエージング水に供給されるためである。
【0026】
セパレータにある穿孔されたふるいの故に、沈殿槽用の搬送液体が、その開口部を通って流れる。この通過または滴下が、エージング水への引渡しの前に、各位置でなされる。6つのセクタがあるとき、液体が、5つのセクタ位置に流れ落ちる。穿孔されたふるいを貫流する沈殿槽液が、次に、沈殿槽の循環系に戻される。
【0027】
特に提案されていることは、アンモニア性のエージングス水が、少なくとも、微小球を含む硝酸アンモニウムに関して、平衡条件に調整されることである。このことは、微小球に存在する賦形剤、例えばTHFAに関しても、当てはまるほうがよい。
【0028】
平衡条件とは、個々の微小球が、夫々、個々の成分に関して、互いに比較して同じ濃度比を有し、当然ながら、個々の成分の濃度自体が互いに異なることもあることを意味する。実際また、エージング区間の中の通過中に、濃度が減少する。成分同士の相対濃度比は、実質的に続く。諸成分の、エージング水との交換は、エージング水の中での微小球の所望の収縮を達成するために、成分の濃度が、必要な程度に減少するように、なされる。平衡条件によって保証されることは、球が、エージング水から離れた後に、同一のまたはほぼ同一の直径を有することである。
【0029】
エージング区間において、成分と、エージング水との均等な交換がなされる。エージング区間の端で、少なくともTHFAおよびNHNOおよびNHOHの濃度が、エージング水の中の濃度に対応する。尿素が含まれているとき、このことは、これらの成分にも当てはまる。
【0030】
特には、アンモニア性のエージング水は、THFAの、HOとの最大限15重量%の、特に10重量%と15重量%の間の交換がなされる。このことによって、微小球の収縮が好都合になる。
【0031】
微小球が、セパレータから、室温に調整されたエージング水へ引き渡されるとき、このエージング水は、次に、温度T1に加熱し、但し、60℃≦T1≦80℃であり、次に、微小球は、時間tに亘って、温度T1で、エージングし、但し、50min≦t≦70minである。続いて、従って、時間t後に、エージング水従ってまた微小球も、室温に冷却され、かつ微小球が取り出される。エージング水の加熱および冷却は、少なくとも1つの熱交換器によって実行されることができる。
【0032】
エージング後に、微小球は、第1のセパレータのような構造を有することができる第2のセパレータを介して、複数の洗浄段を有するカスケード洗浄機に供給される。この場合、洗浄水は、微小球が、各々の洗浄段で著しく揺動されるように、複数の洗浄段を貫流する。
【0033】
7段式のカスケード洗浄機が用いられることは好ましい。このカスケード洗浄機は、異なった洗浄水濃度、すなわち、硝酸アンモニウム、THFA、尿素、水酸化アンモニウムの異なった含有量を有する7つの循環系を有する。
【0034】
更に、弱いアンモニア性の超純水のための計量ポンプがある。超純水は。下方から上方へカスケード洗浄機の中を流れ、その際に、濃縮される。
【0035】
従って、一方では、最初には弱いアンモニア性の超純水が、カスケード洗浄機の中を下方から上方へ流れる。他方では、各々のカスケード段において循環がなされる。カスケード段には、夫々、洗浄水の同一の組成物が存在する。
【0036】
循環系の中を流れる洗浄水によって、個々のカスケード段における微小球の沈降速度従ってまた滞留時間が調整される。
【0037】
カスケード洗浄機の個々の洗浄段には、洗浄段のホッパの底部にあって間隔を変化させる環状ギャップによって、洗浄水が供給されることは好ましい。このことによって、非常に細かな計量、従って、洗浄水の流速の調整がなされる。その目的は、既述のように、微小球を、必要な程度に揺動させるためであり、従って、沈降速度を事前に設定するためである。
【0038】
微小球の洗浄後に、微小球を、連続炉、例えばベルト式連続炉の中で乾燥し、次にか焼することができる。乾燥を、空気中で、120℃までの温度で行なうことができる。乾燥炉を通って、洗浄された微小球を、ふるい布上で搬送することができる。この目的のために、微小球を、供給管によって、実質的に単層で、ふるい布に供給することができる。供給管は、強制的に制御されて、コンベヤベルト上を前後に移動するほうがよい。ふるい布が用いられるので、微小球と共に分布された超純水は、流出することが可能である。その目的は、ふるい布の下方に集められ、必要な場合には、新たに、カスケード洗浄機に用いられるためである。
【0039】
濡れた核とも呼ばれる微小球が乾燥中に貼着することを回避するために、アンモニア性の超純水に、少量の水溶性の脂肪族アルコール、例えば、1リットルの超純水当たり0.5gのルテンゾールA8または他の活性剤を添加することができる。
【0040】
乾燥した核を、次に、例えば吸引管を用いた減圧によって、コンベヤベルトから吸引される。その目的は、続いて、か焼するためである。この目的のために、乾燥した核を、事前に、サイクロンの中で析出し、貯蔵容器に集めることができる。
【0041】
その代わりに、連続炉の中で、乾燥およびか焼を行なうことができる。このこととは別に、か焼を、搬送中に、連続炉を通って、以下のように、すなわち、発熱反応の際に、良好な熱伝達を保証するために、乾燥した核を金属トレイに単層で入れ、ADUおよび存在するPVAを賦形剤として熱分解して、UOの核を形成することができ、他方、NH,COおよび水蒸気を、排気の成分として放出するように、行なうほうがよい。
【0042】
乾燥した核を金属トレイ上での分布は、計量装置によって、好ましくは1つの供給管を用いて、すなわち、正確な量の核を単層の形成のために決定するために用いる供給管によって、ならびにトレイの僅かな揺動によって行なわれることができる。それ故に、乾燥した核は、トレイ上のすべての空いている場所を覆う。
【0043】
か焼後に、核を、本発明によれば、他の可動な吸引管によって、微減圧で、トレイから除去し、サイクロンの中で析出し、貯蔵容器に集めることができる。
【0044】
乾燥およびか焼が、只1つの炉の中の通過の最中になされるとき、洗浄された微小球は、適切な金属トレイ上に供給されるほうがよい。
【0045】
上記のことから、特には、本発明に係わる方法が、以下の段階を特徴とすることができることが明らかになる。これらの段階は、夫々、単独でおよび/または組み合わせで発明的である。
【0046】
- アンモニア性の沈殿槽の中で製造される微小球は、第1のセパレータによって、沈殿槽から分離され、かつアンモニア性のエージング水に達する。エージング水には、微小球が、エージング温度に加熱され、必要なエージング時間に応じて、エージング水に滞留する。この場合、第1のセパレータは、微小球の、沈殿槽液との接触時間が、微小球の発生と、エージング水に入ること、との間で、微小球にとって同じかまたはほぼ同じであることを保証する。
【0047】
- 微小球は、続いて、第2のセパレータによって、エージング水から分離される。その目的は、多段式のカスケード洗浄機の第1段に達するためである。カスケード洗浄機には、微小球が、硝酸アンモニウムおよび賦形剤、例えばTHFAおよび尿素をほぼ含まないアンモニア水で洗浄される。
【0048】
- 微小球は、次に、計量装置によって、最後の洗浄段のアンモニア水と共に、制御された可動の供給管によって、ベルト式連続炉のふるい布からなるコンベヤベルト上で搬送される。その目的は、120℃までの温度で乾燥されるためである。
【0049】
- 乾燥した核は、続いて、取り除き装置によって、制御された可動の吸引管によって、ふるい布からの吸引およびサイクロンによる析出によって、貯蔵容器に集められ、次に、計量装置によって、供給管を用いて、金属トレイ上に放出される。金属トレイには、乾燥した核が、僅かな揺動によって、単層の形態で分布され、次に、第2の連続炉の加熱手段を通って搬送され、かつ、約460℃の最終温度までか焼される。あるいは、
- 洗浄した核は、ベルト式連続炉の中で、乾燥およびか焼される。乾燥およびか焼のために、洗浄した微小球は、単層の形態で、金属トレイ上に放出される。
【0050】
前記タイプの、球状の燃料核および/または増殖材核を製造するための装置は、沈殿槽とエージング区間との間には、第1の引渡し手段がセパレータの形態で設けられており、このセパレータは、シリンダを有し、このシリンダは、複数のセクタに区分されており、かつ、底部としての、開口部を有する穿孔されたふるいの上面で回転可能であり、各々のセクタは、相前後して、底部側に穿孔されたふるいによって覆われた第1の位置で、沈殿槽の出口開口部に向けられており、かつ、シリンダが角度αだけ回転した後に、第2の位置で、穿孔されたふるいの開口部に向けられており、この開口部は、エージング区間に接続されている。角度αは、この場合、360°になり、セクタの数で割られる。
【0051】
穿孔されたふるいの下方には、沈殿槽の流入口に直接間接に接続されている液体収容手段が設けられている。
【0052】
穿孔されたふるいは、ステンレスからなり、かつメッシュ幅dを有するほうがよく、但し、300μm≦d≦500μmである。シリンダ自体は、金属からなり、かつ、穿孔されたふるい上に直接載っているほうがよい。
【0053】
シリンダが、n個のセクタに区分されており、但し、n≧3であり、特に、n=6であることが、特に提案されている。
【0054】
エージング区間は、ふるい布または穿孔されたふるいによって囲繞されておりかつ微小球を収容する中空シリンダを有し、この中空シリンダは、エージング水の運搬から隔たって、ハウジングによって囲繞されている。更に、エージング液は、少なくとも1つの熱交換器を含む循環系の中で流れており、この循環系には、ハウジングが統合されている。
【0055】
熱交換器によって、エージング水は、所望の温度に加熱または冷却される。当然ながら、加熱または冷却のために、夫々に、特別な熱交換器が用いられる。
【0056】
更には、エージング区間が、第2のセパレータとして形成されておりかつこのエージング区間を洗浄手段に運搬上連通する第2の引渡し手段に接続されていることが提案されている。この場合、第2のセパレータが、第1のセパレータに対応する構造を有することも提案されている。
【0057】
洗浄手段自体は、m個の洗浄段を有するカスケード洗浄機としてデザインされているほうがよく、但し、m≧2、特に2≦m≦8であり、好ましくはm=7である。
【0058】
各々の洗浄段は、底部側に、開口部を有するホッパとしてデザインされており、この開口部は、遮断手段、例えばノズルプレートを用いて、所望の程度に閉鎖可能である。このことによって、流れる洗浄水の量または洗浄水の速度が制御可能であり、従って、上方から下方にカスケード洗浄機の中を落下する微小球の沈降速度も制御可能である。
【0059】
発明の実施の形態では、洗浄水を運ぶ導管が、遮断手段の下方で終わっていることが提案されている。更に、導管の内部には、調整要素、例えば、遮断手段に接続されている可撓性のあるシャフトが延びていることが提案されている。
【0060】
更にホッパの下方には、洗浄水を各々の段で循環系の中で流すために、液体出口開口部が設けられている。
【0061】
個々の洗浄段は、上下に設けられており、第1の洗浄段のハウジングから出ている液体出口開口部は、第1の洗浄段またはハウジングの下方にまたはハウジングに液密に接続された第2の洗浄段のための出口である。
【0062】
更に、底部側で、最下の洗浄段には、弱いアンモニア性の洗浄水のための流入口が設けられている。洗浄水は、最上の洗浄段の頭部領域で濃縮されて放出されるために、全部の洗浄段の中を貫流する。
【0063】
カスケード洗浄機には、少なくとも1つの連続炉が後置されている。洗浄した微小球は、搬送手段によって、連続炉の中を搬送可能である。この場合、搬送手段はふるい布からなるエンドレスコンベヤベルトであってもよい。
【0064】
しかしながら、搬送手段を、夫々1つの穿孔された底部を有する複数の並列された金属トレイから製造する可能性がある。金属トレイには、洗浄された微小球が入れられる。穿孔された底部のメッシュ幅は、300μmと500μmの間の範囲にあるほうがよい。
【0065】
洗浄した微小球は、供給手段、例えば供給管を介して、搬送手段、例えばコンベヤベルトまたは金属トレイ上に供給され、かつ、乾燥およびか焼後に、減圧によって吸引される。このことは、同様に、吸引管を介してなされることができる。
【0066】
吸引したまたは乾燥したまたはか焼した核が、好ましくはサイクロンを介して析出され、かつ、貯蔵容器に集められることは好ましい。
【0067】
乾燥およびか焼が、異なった連続炉でなされることができるときは、本発明の実施の形態は、連続炉が複数の加熱区域を有し、少なくとも1つの加熱区域が乾燥区域であり、少なくとも1つの他の加熱区域がか焼区域であることを提案する。
【0068】
特には、連続炉が、空気再循環で、少なくとも部分的に操作可能であることが提案されている。
【0069】
本発明の複数の他の詳細、利点および特徴は、複数の請求項と、これらの請求項から読み取れる、単独および/または組合せで生じる複数の特徴とからのみならず、図面から見て取れる複数の好ましい実施の形態の以下の記述からも明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】セパレータの原理図を断面および平面で示す。
【図2】エージング区間の原理図を示す。
【図3】洗浄塔を示す。
【図4】図3に示した洗浄塔の部分図を示す。
【図5】ふるいベルトへの供給装置を示す。
【図6】ふるいベルトからの吸引手段を示す。
【図7】ベルト式連続炉の第1の実施の形態を示す。
【図8】連続炉の第2の実施の形態を示す。
【図9】連続炉の第3の実施の形態の原理図を示す。
【図10】燃料核を製造するための流れ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0071】
これらの図面から、800μmまでの球状の燃料核および/または増殖材核、特に、トリウム、プルトニウムまたは両物質の混合物の添加のある場合と、ない場合の、しかし、特に、賦形剤、例えば、テトラヒドロフルフリルアルコール(THFA)、尿素ならびにポリビニルアルコール(PVA)の添加の場合の,酸化物形態および/または炭化物形態のウラン核を製造するためのプラントまたは装置が見て取れる。製造プロセスは、水性の、硝酸の溶液の滴下(注型)、アンモニアガスの雰囲気の中での液滴の予備硬化、および水性のアンモニア溶液中の硬化ならびに続いてのエージング、洗浄、乾燥および熱処理を含む。
【0072】
外部ゲル化法と呼ばれる、対応のゲル沈殿法の場合に、不溶性の重ウラン酸アンモニウム(ADU)、ならびに、副産物として、水溶性の硝酸アンモニウムが生じる。注型溶液、例えば、THFAおよび必要な場合には尿素に対する他の添加剤を、アンモニア水による洗浄によって、同様に、ADUゲルビーズから洗い流さねばならない。300μmと800μmの間の最終径を有する、本発明に基づいて製造される比較的大きな核の場合に、ゲル沈殿法では、追加的に、有機賦形剤ポリビニルアルコール(PVA)が、水溶液の形態で用いられる。この有機賦形剤は、ウランの沈殿中に、形成されるADUと共に付加物を形成する。ADUは、か焼工程の際に、空気中で熱分解され、UOを形成する。ADUは、か焼工程中に、PVAも、300℃より上の温度で揮発される。
【0073】
本発明によれば、滴下または注型された粒子すなわち微小球の沈殿槽での発生と、アンモニア性エージング水における収集との間の時間が同じか、実質的に同じであることが提案されている。このことは、本発明では、微小球が、沈殿槽後に、セパレータ、または、エージング区間(Alterungsstrecke)への引渡し手段として用いられる同種の要素に供給されることによって、実現化される。同種の要素は、例えば、ふるいベルトである。従って、セパレータも、かような同種の要素の同意語として理解されかつ解釈されねばならない。
【0074】
既述のように沈殿槽に後置されているかようなセパレータ10は、図1から見て取れる。
【0075】
セパレータ10は、ステンレス製の、円形の、平らな穿孔されたふるい12からなり、穿孔されたふるいは、底部側で、複数のセクタに分けられた金属シリンダ14を覆う。金属シリンダ14は、沈殿槽側で開いている。金属シリンダ14は、同一な面を有する6つのセクタ1−6に区分されており、回転軸から出ているウィングまたは隔壁15を有する。これらの隔壁は、穿孔されたふるい12の上面に亘ってゆっくり回転する。この場合、セクタ1−6、すなわち該セクタ1−6の間の隔壁15は、穿孔されたふるい12の直ぐ上に載っている。
【0076】
穿孔されたふるい12を、特殊なエッチング法で製造することができる。メッシュサイズ、すなわち、その直径は、300μmと800μmの範囲にある。
【0077】
沈殿槽に形成されたゲル微小球は、注型ユニットの下方にあるスルースシステムによって、沈殿槽液と共に、セパレータ10の1つのセクタ(充填位置1)へ計量して入れられ、次に、位置から位置(滴下位置2−5)へ、押され続け、次に、6つのセクタで6番面の位置(引渡し位置)で、ふるいプレート12に形成された穴すなわち開口部17を通って、例えば管16を介して、エージング区間18に供給される。
【0078】
エージング区間18は、垂直方向に向いたハウジング20を有する。ハウジングには、ハウジングの内壁から間隔をあけてかつハウジングの縦軸方向に、シリンダ状のふるい布22またはステンレス製の穿孔されたふるいが延びている。このふるい布によって、シリンダ状の内壁が形成される。この内壁の中で、セパレータ10から放出された微小球がエージングすることが可能である。ふるい布または穿孔されたふるい22と、ハウジング20との間の間隔は、エージング水が貫流するために必要である。エージング水は、接続部24,26を介して少なくとも1つの熱交換器が設けられていてなる循環系の中で運ばれる。熱交換器によって、エージング液が、所望の温度に調整される。
【0079】
かくして、セパレータ10からの微小球の引渡しの際に、エージング水は、室温を有するほうがよい。ハウジング20の内部空間に、微小球が、必要な程度集められるとき、エージング水は、例えば、60℃ないし80℃に、従って必要なエージング温度に加熱される。例えば1hの必要なエージング時間後に、エージング水は、前記熱交換器または他の熱交換器によって、室温に冷却される。同時に、エージング区間18にある微小球も、共に冷える。
【0080】
本発明によれば、アンモニア性のエージング水の中でのゲル微小球の均等な処理のために、硝酸アンモニウムおよび/または水酸化アンモニウムならびに添加物、例えばTHFAおよび尿素に関する平衡条件が保たれ、その目的は、熱処理中に、微小球の均等な収縮を達成するためであることが提案されている。THFAに関しては、最大限15重量%の、特に10重量%と15重量%の間のTHFAの、HOとの交換がなされることは好ましい。このことによって、収縮が促進される。
【0081】
平衡条件は、この場合、微小球が、エージング水から離れた後に、硝酸アンモニウムおよび/またはTHFAおよび/または尿素および/または水酸化アンモニウムに関して同一の濃度を有するが、これらの成分の濃度が互いに異なっていてもよいことを意味する。従って、エージング水は、以下のように、すなわち、微小球が、エージング水における滞留中に、同一の物質交換を被り、それ故に、微小球が、エージング水のプロセスから離れた後に、各々の成分に関し同一の濃度を有するように、調整される。このことによって、各々の球が、同一の程度に収縮し、かつ、エージング水から離れた後に、所望の直径および球形を有することが、保証される。
【0082】
注型溶液の液体噴流への調和振動の作用、及び後続プロセス、すなわち、沈殿槽での収集、エージング水の中での収縮、超純粋による洗浄、乾燥およびか焼による、
微小球の形成の瞬間において発生された複数の微小球間の物資交換に関する説明を、典型的な実施の形態で行なう。
【0083】
硝酸ウラニウム溶液を、アンモニア溶液でpH2に調整し、次に、ポリビニルアルコール(PVA)の水溶液を混合する。この溶液を分布する。例Aでは、この溶液を、超純粋によって、120gU/Lおよび25gPVA/Lのウラン濃度に調整する(注型溶液A)。例Bでは、溶液の第2の部分を、テトラヒドロフルフリルアルコール(THFA)および僅かな超純粋と混合する。注型溶液Bとしては、以下の濃度が存在する。すなわち、120gU/L,25gPVA/Lおよび300gTHFA/Lである。注型溶液Bは、従って、追加的に、水溶性の物質THFAを含む。
【0084】
2つの注型溶液AおよびBを、同一の条件下で、微小球に変換する。各々の溶液から、ノズルを用いて、液体噴射を形成する。液体噴射は、100Hzの周波数の調和振動の影響下で、液滴を形成する。1.9L/hの流量では、2150μmの直径の液滴が生じる。これらの液滴は、アンモニアガス落下区間において、表面において固化し、アンモニア性の沈殿槽の中で硬化する。硬化した微小球は、ゲル構造を有する。微小球は、付加体としての重ウラン酸アンモニウムおよびポリビニルアルコール(ADU+PVA)からなり、かつ、他の溶解した物質、例えば、硝酸アンモニウムおよび水酸化アンモニウム(タイプAの場合)ならびに追加的にTHFA(タイプBの場合)を含む。
【0085】
タイプAおよびBの微小球の、顕微鏡的な直径の寸法を、各々の工程段階後に、計測した。
【0086】
結果は以下のことを示す。(THFAを有しない)タイプAの微小球は、エージング後におよび洗浄後に、広い直径分布を有する。すなわち、微小球は、主成分ADU+PVAの組成が同一であっても、種々様々に収縮する。(THFAを有する)タイプBの微小球は、非常に狭い寸法範囲を有し、かつ、特にエージングおよび洗浄後に、好ましくは、THFAと、エージング水および/または超純水との間の物質交換によって、均等に収縮する。乾燥およびか焼後にも、微小球の直径の範囲は、狭い許容範囲にある。
【0087】
結果は、エージング槽の中で、微小球の均等な収縮が、THFAとアンモニア水との間の物質交換によって生じることを示す。この物質交換は、他の成分、例えばNHNO,NHOHおよび必要な場合には尿素にまで及ぶ。
【0088】
エージング後に、すべての微小球は、非常に狭い直径分布を有する。微小球の均等な収縮は、洗浄の際でも続行し、かつ、洗浄後の狭い直径分布の微小球をもたらす。
【0089】
交換がなされないときは、加熱による所定のアンモニア離脱のほかに、アンモニア性のエージング水に、他の物質交換が生じない。
【0090】
エージングが行なわれた後に、微小球を、エージング区間18から、他の引渡し手段に供給する。その目的は、洗浄工程に晒すためである。この場合、引渡し手段は、セパレータ10に対応する構造を有してもよい。従って、冷却したエージング水は、穿孔されたふるいの下方に流れ落ち、かつ集められる。続いて、アンモニア性の沈殿槽からの分離後にゲル微小球を有するアンモニアガスによる濃縮、およびエージング区間18への戻りが行なわれる。
【0091】
エージングされた微小球は、不溶性の重ウラン酸アンモニウム(ADU)と、ポリビニルアルコール(PVA)すなわち水溶性の物質、硝酸アンモニウム、THFおよび尿素を含む付加体とからなる。ただし、これらの添加物が出発溶液にある場合に限る。これらの水溶性の物質を除去するために、本発明によれば、多段式の洗浄工程のための連続的な技術的な稼動を保証する多段式のカスケード洗浄機を用いる。
【0092】
適切な洗浄塔28が図3から読み取れる。洗浄塔28は、実施の形態では、7つのカスケード30,32,34,36,38,40,42からなる。各々のカスケード30,32,34,36,38,40,42は、複数の洗浄循環系のうちの1つに組み込まれている。これらの洗浄循環系では、微小球は、徐々に、すなわち、段から段へ、洗浄され、最終的には、硝酸アンモニウム、THFAおよび尿素をほぼ有しない。洗浄液としては、弱いアンモニア性の、約2モルの超純水を用いる。この超純水は、洗浄塔28の底部に形成された開口部31を介して導入され、かつ、カスケード30,32,34,36,38,40,42を通って流れる。その目的は、頭部領域にある開口部33を介して排出されるためである。この場合、洗浄液の組成は、洗浄液と球との間の物質交換の故に、段毎に変化する。
【0093】
更に、図3から明らかなことは、洗浄液が供給されるときに経由する洗浄塔28の、その複数の領域を含めた個々の段が、換気管35に接続されていることである。
【0094】
エージングされた微小球は、第2のセパレータから、すなわち、図1に示す管16に対応する第2のセパレータの管から、最上のすなわち第1の洗浄段、従って、カスケード洗浄機のカスケード42に落下し、そこで、洗浄され、その後、すべての他の洗浄段を通り抜け、最後の洗浄段において開口部31を介して供給される弱いアンモニア性の約2モルの超純水によって、十分に低い硝酸アンモニウムの含有量にまで、十分に洗浄される。
【0095】
アンモニア水が必要とされる。その目的は、沈殿した生成物の加水分解を避けるためである。
【0096】
図4では、単に例として、3つの連続するカスケード段または洗浄段34,36,37が示されている。各々のカスケード34,36,37は、底部側で、ホッパ44,46を有する。その目的は、微小球が段から段へ落下できるようにするためである。底部側では、各々のホッパ44,26は、ノズルプレート48,50を有する環状ギャップノズルによって、所望の程度に閉鎖可能である。更に、各々のカスケードは、導管52,53を有する。この導管を介して、各々の段で、循環系の中を運ばれる洗浄水がカスケードに供給可能である。実際また、各々のカスケード34,36,037の頭部領域には、液体出口開口部54,55がある。この場合、図4で中間のカスケード36の出口開口部54が、後続の従って下のカスケード37に接続されており、かくして、内部空間を循環系の中で洗浄することができる。各々のホッパ46は、2つの洗浄室を区画する。このことの理由は、個々のカスケード34,36,37の間の境界面が、ホッパ44と46の間に延びていることである。更に、これらの対応の境界面には、参照符号56,58が付されている。更に、測定・制御機構を有する図示しないポンプがある。このポンプは、各々の洗浄室に割り当てられており、接続部52,54に接続されている。カスケード34のための循環系およびカスケードによって区画された洗浄室は、従って導管53ならびに出口54を有する。両者は、ポンプを有しかつ洗浄塔28の外に延びている導管を介して接続されている。
【0097】
洗浄段にある微小球は、洗浄水によって、必要な程度揺動される。この洗浄水は、前記循環ポンプによって常に再循環される。ホッパ44,46の環状ギャップにおける洗浄水の流速は、ノズルプレート48,50によって調整される。このノズルプレートの高さは、夫々、可撓性のあるシャフト60を介して、例えば、ハンドホイール62を用いて、外から調整がなされることができる。環状ギャップノズルには、洗浄水が、周りに、ホッパ44,46の壁部に向かって上方へ流れるように、設計されている。ノズルプレート48,50を持ち上げた後に、環状ギャップは拡張され、かつ流速がギャップにおいて減じられ、または環状ギャップが縮小されかつ流速が増大される。
【0098】
環状ギャップノズルの調整によって、従って、微小球の沈降速度従ってまた、ホッパ44による、個々のカスケードの中の微小球の通過が事前設定される。
【0099】
図4から明らかなように、可撓性のあるシャフト60は、洗浄水用供給管52の内部で延びている。
【0100】
実施の形態では、従って、7段式のカスケード洗浄機28は、開口部31を介して供給される弱いアンモニア性の約2モルの超純水のための、7つの循環ポンプおよび計量ポンプを有する、洗浄水の異なった濃度の7つの循環系からなる。
【0101】
本発明によれば、カスケード洗浄機28は、複数のガラス部分から構成されていてもよい。各々の可撓性のシャフト60を有するノズルプレート48,50は、ステンレスで製造されほうがよい。カスケード洗浄機28は、当然ながら、すべてステンレスからなることができる。このことによって、環状ギャップの調整が容易化され、しかもより正確になされるであろう。
【0102】
微小球の冷却後に、微小球は、少なくとも2つの熱処理に晒される。これらの熱処理のうちの一方が、微小球の乾燥を、他方がか焼を引き起こす。この場合、種々に構成されていてもよいベルト式連続炉が設けられていることは好ましい。
【0103】
かくして、図7の実施の形態では、洗浄された微小球の乾燥が、ベルト式連続炉64の中でなされる。このことを、空気と共に、120℃までの温度で実行することができる。この目的のために、微小球が、ふるい布からなるエンドレスコンベヤベルト66上で、炉64を通って炉の出口まで搬送される。コンベヤベルト66の転向は、ローラ68,70によってなされ、光学的に制御されるローラによって正確な整列がなされる。
【0104】
表示された図では、カスケード洗浄機28の最後の洗浄段の、洗浄された微小球が、アンモニア性の超純水と共に、計量装置、例えば供給管72(図5)によって、搬送される。この供給管は、走行するコンベヤベルト66により強制的に制御されて、前後に移動し、かつ微小球74を、搬送液体と共に、均等にベルト66上に分布される。超純水は、ふるい布を通って流れ出て、かつ集められる。濡れた微小球74は、コンベヤベルト66上で、炉64の中を搬送され、かつそこで乾燥される。炉の出口には、乾燥した核76を、制御された可動な吸引管78によって、微減圧で、ふるい布、従ってコンベヤベルト66から吸引することができ、サイクロン83(図10)の中で析出し、かつ、貯蔵容器に集めることができる。
【0105】
濡れた微小球74の、乾燥中の貼着を回避するために、アンモニア性の超純水に、少量の水溶性の脂肪族アルコール、例えば1リットルの超純水当たり0.5gのルテンゾールA8、あるいは、他の活性剤を添加することができる。
【0106】
乾燥した核を、次に、他のベルト式連続炉80(図8)の中で、空気中で、430℃までの温度でか焼する。ADUおよびPVAを熱分解し、UO核を形成する。他方、NH,COおよび水蒸気を、排気の成分として放出することができる。
【0107】
本発明によれば、か焼が、コンベヤベルト84を介して炉80の中を通って搬送される金属トレイ上でなされる。コンベヤベルト84は、同様に、ふるい布を有してもよい。本発明によれば、単層での金属トレイ62上で、か焼がなされる。すなわち、核は、並列しており、上下に位置しているわけではない。その目的は、発熱反応が生じる際に、非常に良好な熱伝達を保証するためである。金属トレイ82上での乾燥した核の分布は、計量装置によって、特に、供給管を用いてなされる。単層を形成するための核の正確な量を定めるための供給管によって、ならびにトレイ82の僅かな揺動によってなされる。このことによって、微小球は、トレイ82上のすべての空いた場所を覆う。金属トレイ82は、穿孔された底部を有する。
【0108】
この場合、メッシュ幅は、この幅が基本的には各々の製造段階における微小球よりも小さい。
【0109】
本発明によれば、か焼後に、核を、可動の吸引管によって、微減圧で、トレイ82から除去し、サイクロン83(図10)の中で析出し、かつ貯蔵容器の中で集める。この点までは、図5および6に対する説明を参照されたい。
【0110】
金層トレイ82が、コンベヤベルト84上に、しっかり取り付けられていることは好ましく、かつ、テルマックスまたはインコネルのような耐熱性スチールからなることも好ましい。
【0111】
図8から明らかなように、ベルト式連続炉は2つの加熱回路86,88を有する。第1の加熱回路86は、新鮮空気で、約170℃で、操作され、第2の加熱回路は、空気再循環中に約430℃で操作される。
【0112】
例として、乾燥した核が加熱回路に晒されてなるチャンネルが、3,25mの長さと、0.03mの幅と、80mmの高さを有することができることが記載される。金属トレイ82は、300×350mmの大きさおよび10mmの高さを有することができる。
【0113】
図9から基本的にのみ明らかなように、乾燥およびか焼工程が、ベルト式連続炉90内で、空気中で、120℃、170℃および430℃の温度範囲で、実行されることができる。第1の段92(120℃まで)で、濡れた微小球が乾燥され、第2の段94(170℃までのか焼)では、単層の形態で存在しかつ乾燥された核の、熱分解がなされ、第3の段96(430℃までのか焼)では、純粋なUOの核の形成が得られる。
【0114】
図9の実施の形態では、炉90のコンベヤベルトは、例えば300μmないし500μmのふるい口径を有する穿孔された金属トレイ98,100,106からなる。金属トレイは、駆動システムによって、炉90の中を引っ張られ、エンドレスベルトとして戻される。本発明によれば、カスケード洗浄機の、少量の洗浄された微小球が、最後の洗浄段の超純水を用いて、供給管102によって、最初の穿孔された金属トレイ98上に均等に分布される。搬送液体は、金属トレイ98の開口部を通って流れ出る。実施の形態では、閉じられた回路の中に延びている金属トレイ98,100の配列は、流出が5つのトレイ位置を介して可能とされるように、選択される。濡れた核は、穿孔された金属ベルト上で、ベルト式連続炉90の乾燥室に達し、そこで、第1の段92で、120℃までの温度で乾燥される。トレイ98,100を軽く揺動することによって、乾燥した核は、微小球の、洗浄水と共に供給された最大限の量の単層を形成する。乾燥した核は、例えば1mmの直径を有するので、金属トレイの底部の複数の孔が充填され、残りは、これらの孔の周りに均等に分布される。
【0115】
乾燥した核は、続いて、第2および第3の段94,96で、夫々約170℃ないし約430℃までの温度で、約0.8mmの直径までの同一の穿孔された金属トレイでか焼される。その後、トレイが炉90から輸送され、かつ転向される。
【0116】
か焼した核を、移動される吸引管104によって、微減圧で、穿孔された金属トレイ106から除去され、サイクロンの中で析出し、かつ貯蔵容器に集める。
【0117】
空にされかつ穿孔した金属トレイ106は、炉の外で、洗浄された微小球および搬送液体のための引渡し位置(トレイ98の位置)に戻り、かつそこで微小球が積み込まれる。
【0118】
各々の洗浄トレイ98,100,106の底部は、特殊なエッチング法で製造することができる平らな穿孔されたふるいからなる。トレイの縁は、約10mmの高さを有する。トレイのための金属として、ステンレス、テルマックスまたはインコネルが用いられる。
【0119】
微小球および搬送液体のための供給管102は、金属トレイが均等に微小球に充填され、かつ、微小球の量が、乾燥した核の単層の形成のために必要であるよりも大きくないように、制御される。
【0120】
微小球流の、最近のトレイへの切換は、適切な時間間隔で、トレイの交換と同期になされる。
【0121】
図10には、本発明に係わる製造法が再度流れ図で示されている。知られるように、例えば硝酸ウラニル溶液がバイブレータ(101)の上面へ滴下される。液滴はアンモニアガスの雰囲気で事前に硬化され、次いで、水性アンモニア溶液からの沈殿槽の中でゲル化する。微小球は、スルース104を介して、バッチ式にセパレータ10に供給され、次に、前述のように、エージング(エージング区間18)、洗浄工程(カスケード洗浄機28)ならびに乾燥およびか焼(ベルト式連続炉64,80)に晒される。この場合、微小球が沈殿槽液と接触ししかもエージング液と接触までに至る時間が、各々の微小球にとっておなじかほぼ同じであり、それ故に、微小球の成分濃度が同じか実質的に同じである、という重要な特徴がある。球は、球の直径と、エージング区間後の成分の濃度に関して、実質的に相違を有しない。それ故に、最終的には、僅かな分散しか有しない直径を有する燃料核または増殖材核が生じる。
【0122】
この場合、エージング段で、平衡条件が、以下のように、すなわち、個々の微小球の中の成分の濃度が、硝酸アンモニウムおよび賦形剤に関して、同じまたは同じであり、当然ながら、成分の濃度自体が互いに異なっていることが可能であるように、調整される。
【0123】
カスケード洗浄段28によって保証されることは、セパレータ10に対応のセパレータによって、エージング区間からカスケード洗浄機28へ引き渡される微小球が、硝酸アンモニウムおよび賦形剤、例えばTHFAおよび尿素をほぼ有しないことである。単層になされ、乾燥した微小球のか焼によって、必要な範囲で均等な収縮がなされることが、同様に保証される。
【符号の説明】
【0124】
10 セパレータ
28 カスケード洗浄機
74 微小球
102 沈殿槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小球を形成するために、硝酸ウラニルならびに1つまたは複数の賦形剤、例えば尿素、テトラヒドロフルフリルアルコール(THFA)および/またはポリビニルアルコール(PVA)を含有する溶液を、アンモニア性の沈殿槽に滴下すること、かくして製造された微小球をアンモニア溶液の中でエージングおよび洗浄すること、乾燥すること、ならびに熱処理することによって、好ましくは300μmと800μmの間の範囲にあるサイズの球状の燃料核および/または増殖材核を製造するための、特に、酸化ウランおよび/または炭化ウランおよび/またはウラン含有の混合酸化物および/または混合炭化物の核を製造するための方法において、
前記微小球(74)を、前記沈殿槽から、第1のセパレータ(10)によって分離し、エージングのために、アンモニア性のエージング水に供給すること、前記エージング水への導入前に、前記微小球の、前記沈殿槽(102)の液体との接触時間を、同じにまたは実質的に同じに調整すること、前記微小球を、引渡し手段によって、前記エージング水から、多段式のカスケード洗浄機(28)へ引き渡し、このカスケード洗浄機の中では、前記微小球を、硝酸アンモニウム、および前記微小球に含まれている少なくとも1つの尿素なしにまたは実質的になしに洗浄すること、および前記微小球の乾燥後に、これらの微小球を、熱処理中に、単層の形態で分布してか焼することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記沈殿槽(102)の中での前記微小球(74)の発生と、前記第1のセパレータ(10)による前記エージング水への供給との間に、同じまたは実質的に同じ時間が設定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アルカリ性のエージングス水を、各々のまたは実質的に各々の微小球(74)が、成分に関して、夫々単独で、同じまたは実質的に同じ濃度を有するように、平衡条件に基づいて調整することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記アルカリ性のエージングス水の中で、少なくとも、前記微小球(74)に含まれる硝酸アンモニウムおよび/または尿素に関して、平衡条件を調整することを特徴とする少なくとも請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記アンモニア性のエージングス水の中で、少なくとも、前記微小球(74)に存在するTHFAに関して、平衡条件を調整することを特徴とする少なくとも請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記微小球を前記エージング水から取り出した後に、前記微小球内の少なくともTHFAの濃度が、前記エージング水の中の濃度またはほぼ濃度に対応することを特徴とする少なくとも請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記微小球を前記エージング水から取り出した後に、前記微小球内のNHNO,NHOHおよび、尿素が含まれている限りは、尿素の濃度が、前記エージング水の中の濃度またはほぼ濃度に対応することを特徴とする少なくとも請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記アルカリ性のエージングス水の中で、最大15重量%の、特に10ないし15重量%のTHFAを、HOと交換することができる条件を、調整することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記微小球(74)を、室温に調整されたアンモニア性のエージング水に引き渡し、次に、このエージング水を、温度T1に加熱し、但し、60℃≦T1≦80℃であること、前記微小球は、時間tに亘って、前記温度T1で、前記エージング水に留まっており、但し、50min≦t≦70minであること、および、前記時間t後に、前記エージング水を室温に冷却し、次に、前記微小球を取り出すことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記エージング水を、少なくとも1つの熱交換機によって加熱および冷却することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記微小球(74)を、前記カスケード洗浄機(23)内で、複数の洗浄段の中に導くことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
各々の洗浄段における前記微小球の沈降速度を、前記洗浄段の中を循環系の中で流れる洗浄水によって調整することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記エージング水を、ホッパ(44,46)の底部にあって間隔を変化させることができる環状ギャップを介して、前記洗浄段(30,32,34,36,38,40,42)に供給することを特徴とする少なくとも請求項11に記載の方法。
【請求項14】
各々の洗浄段(30,32,34,36,38,40,42)において循環系の中に運ばれる洗浄水のほかに、最下のカスケードから始まって、全体のカスケードの中に洗浄水を運ぶことを特徴とする少なくとも請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記最下のカスケード(30)に供給される洗浄水として、弱いアンモニア性の超純水を用いることを特徴とする少なくとも請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記最下のカスケード(30)に供給される洗浄水として、2モルのアンモニア性の超純水を用いることを特徴とする少なくとも請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記洗浄した微小球(74)を、ベルト式連続炉の中で、好ましくは温度Tで、乾燥し、但し、T≦120℃、特に、100℃≦T≦120℃であることを特徴とする少なくとも請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記洗浄した微小球(74)を、洗浄水で、供給手段、例えば供給管(72)を介して、均等に分布して、前記ベルト式連続炉の中を運ばれる搬送要素(66)上に供給することを特徴とする少なくとも請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記微小球(74)を、ふるいベルト(66)または搬送要素上に供給することを特徴とする少なくとも請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記搬送要素への供給の前に、前記洗浄水に活性剤を添加することを特徴とする少なくとも請求項18に記載の方法。
【請求項21】
活性剤として、水溶性の脂肪族アルコールを用いることを特徴とする少なくとも請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記乾燥した微小球(核)(76)を、前記ベルト式連続炉(64,80)の通過後に、吸引手段、例えば吸引管(78,104)によって、前記微小球を運ぶ搬送手段(66)から除去し、サイクロンの中で析出し、かつ、貯蔵容器に集めることを特徴とする少なくとも請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記微小球(74)を、単層の形態で、ベルト式連続炉(64,80)の中を運ばれかつ底部側に複数の開口部を有する金属トレイ(82,106)の中で運び、かつ、温度T3で、好ましくは2段でか焼し、但し、T3≦450℃、特に、160℃≦T3≦430℃であることを特徴とする少なくとも請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記微小球(74)は、前記ベルト式連続炉(64,80)の中で、少なくとも1つの乾燥区域および少なくとも1つのか焼区域を有する複数の加熱区域(92,94,96)を通過することを特徴とする少なくとも請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記乾燥および/またはか焼を、空気再循環で実行することを特徴とする請求項1ないし24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記か焼した核(76)を前記金属トレイ(82,106)から吸引することを特徴とする少なくとも請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記吸引した核(76)をサイクロン(83)の中で析出し、かつ、貯蔵容器に集めることを特徴とする少なくとも請求項26に記載の方法。
【請求項28】
球状の燃料核および/または増殖材核を製造するための装置であって、沈殿槽(102)と、エージング区間(18)と、洗浄手段(28)と、熱処理手段(64,80,90)と、製造中に製造された微小球(74)およびこれら微小球上に形成された核(96)のための引渡し手段(10)とを具備する装置において、
前記沈殿槽と前記エージング区間との間には、第1の引渡し手段がセパレータ(10)の形態で設けられており、このセパレータは、シリンダ(14)を有し、このシリンダは、複数のセクタに区分されており、かつ、底部としての、開口部を有する穿孔されたふるい(12)の上面で回転可能であり、各々のセクタは、相前後して、底部側に前記穿孔されたふるいによって覆われた第1の位置で、前記沈殿槽(102)の出口開口部に向けられており、かつ、前記シリンダが角度αだけ回転した後に、第2の位置で、前記穿孔されたふるいの前記開口部に向けられており、この開口部は、前記エージング区間(18)に接続されており、各々のセクタは同じ面を有すること、および、角度αは、α/nであり、但し、n=セクタの数であることを特徴とする装置。
【請求項29】
前記穿孔されたふるい(12)の下方には、前記沈殿槽(102)の流入口に直接又は間接に接続されている液体収容手段が設けられていることを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記穿孔されたふるい(12)は、ステンレスからなり、かつメッシュ幅dを有し、但し、300μm≦d≦500μmであることを特徴とする請求項28または29に記載の装置。
【請求項31】
前記シリンダ(14)は金属からなることを特徴とする請求項28ないし30のいずれか1項に記載の装置。
【請求項32】
前記シリンダ(14)は、前記穿孔されたふるい(12)上に直に載っていることを特徴とする請求項28ないし31のいずれか1項に記載の装置。
【請求項33】
前記シリンダ(14)は、n個のセクタに区分されており、但し、n≧3であり、特に、n=6であることを特徴とする請求項28ないし32のいずれか1項に記載の装置。
【請求項34】
前記エージング区間(18)は、ふるい布または穿孔プレート(22)によって囲繞されておりかつ前記微小球を収容する中空シリンダを有し、この中空シリンダは、エージング水の運搬から隔たって、ハウジング(20)によって囲繞されていることを特徴とする請求項28ないし33のいずれか1項に記載の装置。
【請求項35】
前記エージング液は、少なくとも1つの熱交換器を含む循環系の中で流れており、この循環系には、前記ハウジング(20)が統合されていることを特徴とする請求項28ないし34のいずれか1項に記載の装置。
【請求項36】
前記エージング区間(18)は、第2のセパレータとして形成されておりかつこのエージング区間を前記洗浄手段(28)に運搬上接続する第2の引渡し手段に接続されていることを特徴とする少なくとも請求項28に記載の装置。
【請求項37】
前記第2のセパレータは、前記第1のセパレータに対応する構造を有することを特徴とする少なくとも請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記洗浄手段(28)は、m個の洗浄段を有するカスケード洗浄機であり、但し、m≧2、特に2≦m≦8であり、好ましくはm=7であることを特徴とする少なくとも請求項28に記載の装置。
【請求項39】
各々の洗浄段は、底部側に、開口部を有するホッパ(44,46)を備え、この開口部は、遮断手段(48,50)によって、ノズルプレートを用いて、所望の程度に閉鎖可能であることを特徴とする少なくとも請求項38に記載の装置。
【請求項40】
洗浄水を運ぶ循環系が、前記遮断手段(48,50)の下方にある、導管(52)のような部分で終わっていることを特徴とする少なくとも請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記部分または前記導管(52)の内部には、調整要素、例えば、前記遮断手段(48,50)に接続されている可撓性のあるシャフト(60)が延びていることを特徴とする少なくとも請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記ホッパ(44,46)の下方には、前記洗浄液のための接続部が設けられていることを特徴とする少なくとも請求項39に記載の装置。
【請求項43】
前記洗浄段は、上下に設けられていることを特徴とする少なくとも請求項38に記載の装置。
【請求項44】
前記カスケード洗浄機(28)の最下の洗浄段は、前記最上の洗浄段から放出される洗浄水のための接続部を有することを特徴とする少なくとも請求項22に記載の装置。
【請求項45】
前記カスケード洗浄機(28)には、少なくとも1つの連続炉(64,80,90)が後置されていることを特徴とする少なくとも請求項28に記載の装置。
【請求項46】
前記洗浄した微小球(74)は、搬送手段、例えばエンドレスコンベヤベルト(66)によって、前記連続炉(64,80)の中を搬送可能であり、このコンベヤベルトは、少なくとも部分的に、ふるい布を有することを特徴とする少なくとも請求項45に記載の装置。
【請求項47】
前記微小球(74)は、複数の並列された金属トレイ(82)からなる搬送手段によって、前記連続炉(64,80)の中を搬送可能であり、各々の金属トレイは、300μmと500μmの間の範囲にあるメッシュ幅を有する穿孔された底部を具備することを特徴とする少なくとも請求項45に記載の装置。
【請求項48】
前記微小球(74)は、供給手段、例えば供給管(72,102)を介して、搬送手段、例えばコンベヤベルト(66)または金属トレイ(82)上に供給可能であることを特徴とする少なくとも請求項46に記載の装置。
【請求項49】
乾燥したまたはか焼した微小球(76)は、前記搬送手段によって、減圧によって、例えば吸引管(78,104)を用いて吸引可能であることを特徴とする少なくとも請求項46に記載の装置。
【請求項50】
前記乾燥したまたはか焼した微小球(76)は、好ましくはサイクロン(83)を介して析出可能であり、かつ、貯蔵容器に集められることができることを特徴とする少なくとも請求項28に記載の装置。
【請求項51】
前記連続炉(90)は複数の加熱区域(92,94,96)を有することを特徴とする少なくとも請求項45に記載の装置。
【請求項52】
少なくとも1つの加熱区域(92)は乾燥区域であり、少なくとも1つの他の加熱区域(96)はか焼区域であることを特徴とする少なくとも請求項51に記載の装置。
【請求項53】
前記連続炉(64,80,90)は、新鮮空気でおよび/または空気再循環で操作可能であることを特徴とする少なくとも請求項45に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−510422(P2012−510422A)
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−538944(P2011−538944)
【出願日】平成21年11月23日(2009.11.23)
【国際出願番号】PCT/EP2009/065666
【国際公開番号】WO2010/063603
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(509323347)ヌケム・テヒノロギース・ゲーエムベーハー (2)
【氏名又は名称原語表記】NUKEM TECHNOLOGIES GMBH
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 13, 63754 Alzenau, Germany
【Fターム(参考)】