説明

燃料集合体および燃料棒

【課題】MOX使用済み燃料を、従来使用されているキャスクで輸送・貯蔵できるよう、キャスク収納時の中性子遮蔽や除熱効果の高い燃料集合体の構造にする。
【解決手段】燃料集合体は、複数のMOX燃料棒と、これらを束ねる上部タイプレートおよび下部タイプレート等を有する。各MOX燃料棒は、被覆管と、被覆管の下端を密封する下部端栓と、被覆管の上端を密封する上部端栓と、下部端栓と上部端栓との間で被覆管内に封入されて上下方向に配列されて複数のウラン燃料ペレットと複数のMOX燃料ペレットとからなる複数の燃料ペレットと、を備えている。MOX燃料棒の少なくとも下端および下端付近にウラン燃料ペレット封入部71が形成されており、その他の位置にMOX燃料ペレット封入部72が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、MOX燃料を用いた燃料集合体および燃料棒に関する。
【背景技術】
【0002】
発電用軽水炉で一定期間使用された燃料は、炉心より取り出されて使用済み燃料プール等に一定期間保管され、その後に再処理工場に搬出される。再処理によって回収されたプルトニウムは再資源として取り出し、MOX燃料(二酸化プルトニウムと二酸化ウランの混合燃料)として再利用することになっている。現在、発生する使用済み燃料は発電需要と共に増大しているために、再処理工場が稼動しても国内で発生する使用済み燃料は再処理工場での処理容量を上回ることとなり、再処理されるまでの期間を適切に管理・貯蔵される必要がある。必要な貯蔵容量は、2010年で6,000tU規模、2020年で15,000tU規模であると予想されている。
【0003】
原子力発電所の敷地内外にて使用済み燃料を管理・貯蔵する方法として、乾式キャスク貯蔵、コンクリートキャスク貯蔵等の乾式貯蔵方式および水プールの湿式貯蔵方式の各方式があるが、コスト的にもまた長期にわたる安定貯蔵を考えた場合においても乾式貯蔵が注目されている。乾式貯蔵方式のうち、現在国内で実用化されているキャスク貯蔵方式は、乾式キャスクの中に使用済み燃料を燃料集合体の状態で収納し貯蔵する方法である。キャスクによる貯蔵施設では、発電所での燃料仕様およびサイト使用済み燃料貯蔵プールでの保管期間により、様々な状態の使用済み燃料を貯蔵することが考えられ、燃料仕様ごとに輸送貯蔵兼用キャスクを設計する必要があった。
【0004】
ところで、MOX燃料を軽水炉で燃焼させた結果として得られるMOX使用済み燃料では、同じ燃焼度のウラン燃料と比べてアクチナイド核種の量が増す。そのため、非特許文献1によれば、沸騰水型原子炉(BWR)燃料の一例では、MOX使用済み燃料で、ウラン使用済み燃料に比べて、Cm−242、Cm−244等により中性子放出率が7倍、Pu−238等により発熱量が4割増の傾向を示す。したがって、MOX使用済み燃料の輸送・貯蔵では、特に中性子遮蔽と除熱の対策が課題と考えられる。
【0005】
中性子遮蔽能力と除熱能力の向上に向けて、MOX使用済み燃料に限らず従来から対策が検討されてきた。たとえば、遮蔽性能の確保の観点から特許文献1に見られるようにキャスク胴本体とバスケットセル外側の間に遮蔽ブロックを挿入するもの、特許文献2に見られるようにキャスクの軽量化や伝熱効率向上を目的として胴本体とバスケット間にアルミ合金製のダミーパイプを挿入する方式が考案されている。
【0006】
MOX使用済み燃料集合体のキャスク内の収納方法については、特許文献3では、輸送・貯蔵キャスクにおいて臨界安全の観点から中性子増倍率を低減するためのウランとMOX使用済み燃料集合体の配置例が示されている。
【0007】
また、特許文献4や特許文献5には輸送貯蔵キャスクのバスケットにおいて、その集合体と略同重量の遮蔽体を配置することにより遮蔽効果を増して効率的な輸送、貯蔵を行なう方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実開昭61−140999号公報
【特許文献2】特開2001−74884号公報
【特許文献3】特開平7−260991号公報
【特許文献4】特開平2−176498号公報
【特許文献5】特開2005−9960号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】「最新核燃料工学−高度化の現状と展望−」,「高度燃料技術」研究専門委員会 社団法人日本原子力学会編、2001年6月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1、2の従来例でみられるように、異なる燃料仕様に対して、それぞれの仕様・貯蔵状態に応じたキャスクの設計変更がなされるが、異なる燃料仕様に対してのバスケット内の使用済み燃料の具体的な配置方法については示されていない。
【0011】
特許文献3では臨界安全対策のためのMOX使用済み燃料の配置例が示されているが、MOX使用済み燃料がバスケット周辺部にも配置されているためキャスクの径方向の外表面線量率が低減されず、また一部のMOX使用済み燃料が相互に隣接配置されているためにキャスクの蓋部、底部の外表面で局所的に線量率が増加し、中性子遮蔽の観点からキャスク外表面での中性子線量を低減することにはならない。
【0012】
また、特許文献4、5においては、ステンレス鋼製の角管状の遮蔽体を、キャスクの内壁に接するバスケット周辺部に配置した場合、遮蔽効果が増すとしているが、一方では角管自身は中性子反射体としても振る舞うため、燃料集合体が収納された中央領域の中性子増倍が増し増倍中性子数も増すことになる。その結果、中性子線源の強さが増してその分だけ遮蔽効果の増加分は相殺されてしまう恐れがある。
【0013】
今後、MOX燃料の使用を考えると、キャスクの設計変更をせずに従来の使用済み燃料の輸送・貯蔵キャスクを運用することによって、製造コストの上昇を抑制することは経済的メリットの一つとなる。
【0014】
本発明の目的は、MOX使用済み燃料を、従来使用されているキャスクで輸送・貯蔵できるよう、MOX燃料自体の構造をキャスク収納時の中性子遮蔽や除熱効果の高い構造にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明に係る燃料集合体は、それぞれが、被覆管と、前記被覆管の下端を密封する下部端栓と、前記被覆管の上端を密封する上部端栓と、前記下部端栓と上部端栓との間で前記被覆管内に封入されて上下方向に配列されて複数のウラン燃料ペレットと複数のMOX燃料ペレットとからなる複数の燃料ペレットと、を備えて、互いに平行に格子状に配列された複数のMOX燃料棒と、前記複数のMOX燃料棒の上部を束ねる上部タイプレートと、前記複数のMOX燃料棒の下部を束ねる下部タイプレートと、前記上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に互いに間隔をあけて配置されて前記複数のMOX燃料棒を水平方向に支持する複数個の燃料スペーサと、を有する燃料集合体において、前記MOX燃料棒の少なくとも下端および下端付近にウラン燃料ペレットが封入されており、ウラン燃料ペレットが封入されていない位置にMOX燃料ペレットが封入されていること、を特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る燃料棒は、被覆管と、前記被覆管の下端を密封する下部端栓と、前記被覆管の上端を密封する上部端栓と、前記下部端栓と上部端栓との間で前記被覆管内に封入されて上下方向に配列された複数の燃料ペレットと、を有するMOX燃料棒において、下端および下端付近にウラン燃料ペレットが封入されており、ウラン燃料ペレットが封入されていない位置にMOX燃料ペレットが封入されていること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、MOX使用済み燃料を、従来使用されているキャスクで輸送・貯蔵できるよう、キャスク収納時の中性子遮蔽や除熱効果の高いMOX燃料自体の構造にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る燃料集合体の一実施形態における各燃料棒の内部のMOX燃料とウラン燃料の軸方向配置を示す模式的な立断面図であって、(a)は長尺MOX燃料棒、(b)は長尺ガドリニア入りウラン燃料棒、(c)は短尺MOX燃料棒を示す。
【図2】本発明に係る燃料集合体の一実施形態の立断面図である。
【図3】図2のIII−III線矢視平断面図である。
【図4】図2のIV−IV線矢視平断面図である。
【図5】図2の燃料集合体の中の1本の長尺燃料棒を取り出して示す部分切欠き立面図である。
【図6】図4の燃料集合体における各種燃料棒などの配置を示す平断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る使用済み燃料集合体の複数体を収容するキャスクの一例を示す部分切欠き斜視図である。
【図8】図7のキャスク内に使用済み燃料集合体を収納した場合のキャスクの胴本体およびその内部を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、図面を参照しながら本発明に係る燃料集合体の実施形態について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には共通の符号を付して重複説明は省略する。
【0020】
図1は、本発明に係る燃料集合体の一実施形態における各燃料棒の内部のMOX燃料とウラン燃料の軸方向配置を示す模式的な立断面図であって、(a)は長尺MOX燃料棒、(b)は長尺ガドリニア入りウラン燃料棒、(c)は短尺MOX燃料棒を示す。図2は本発明に係る燃料集合体の一実施形態の立断面図である。図3は図2のIII−III線矢視平断面図である。図4は図2のIV−IV線矢視平断面図である。図5は図2の燃料集合体の中の1本の長尺燃料棒を取り出して示す部分切欠き立面図である。図6は、図4の燃料集合体における各種燃料棒などの配置を示す平断面図である。
【0021】
この実施形態に係る燃料集合体50は沸騰水型原子炉用の燃料集合体であって、図2ないし図5に示す外観構成は従来の典型的な沸騰水型原子炉用燃料集合体と共通である。すなわち、多数の燃料棒51、52、53が正方格子状に配列され、その上端は上部タイプレート54によって結束され、下端は下部タイプレート55によって結束されている。燃料棒51、52、53は、下部タイプレート55から上部タイプレート54まで延びている複数の長尺燃料棒51、52と、下部タイプレート55から上部タイプレート54の下方まで延びている複数の短尺燃料棒53とからなっている。長尺燃料棒51、52は、後述するように、複数の長尺MOX燃料棒51と複数の長尺ガドリニア入りウラン燃料棒52とからなっている。
【0022】
上部タイプレート54と下部タイプレート55の間に、互いに高さ方向の間隔をあけて複数の燃料スペーサ56が配置され、これによって燃料棒51、52、53同士の水平方向の間隔が保たれている。水平方向の中央付近にたとえば2本のウォータロッド57が上下方向に延びて配置されている。この燃料集合体の外側には角筒状のチャンネルボックス58が取り付けられている。
【0023】
長尺燃料棒51、52およびウォータロッド57は、上部タイプレート54の下面に接して配置された外部スプリング80により下部タイプレート55に向けて押し付けられている。
【0024】
各長尺燃料棒51、52は、図5に示すように、金属製の円筒状の被覆管60の中に、多数の円柱状の燃料ペレット61が上下方向に積み重ねられて封入されている。被覆管60の下端は下部端栓62によって密封され、被覆管60の上端は上部端栓63によって密封されている。最上端の燃料ペレット61の上端と上部端栓63の下端との間にはガス空間であるプレナム64が形成され、プレナム64内に内部スプリング65が配置されて、燃料ペレット61が下方に押し付けられている。短尺燃料棒53は長尺燃料棒51、52よりも短いがその構造は長尺燃料棒51、52とほぼ同様である。
【0025】
燃料ペレット61は、二酸化ウラン、または二酸化ウランとガドリニアの混合体、またはMOX(二酸化ウランと二酸化プルトニウムの混合体)のいずれかを焼き固めたものである。
【0026】
長尺MOX燃料棒51と長尺ガドリニア入りウラン燃料棒52と短尺MOX燃料棒53は、たとえば図6に示すように配列されている。図6で、長尺ガドリニア入りウラン燃料棒52は丸の中に記号Gを記載して示し、短尺MOX燃料棒53は丸の中に記号Sを記載して示す。また、長尺MOX燃料棒51は丸の中に数字1ないし5を記載して示しているが、この数字1ないし5は、プルトニウムの含有率が互いに異なるものを示している。
【0027】
図1の(a)に示すように、長尺MOX燃料棒51では、燃料有効部の上端部および下端部においてそれぞれ少なくとも全長の1/24以上の長さにわたってウラン燃料ペレット封入部71が形成され、その他の部分にMOX燃料ペレット封入部72が形成されている。また、図1の(c)に示すように、短尺MOX燃料棒53では、燃料有効部の下端部において少なくとも全長の1/24以上の長さのウラン燃料ペレット封入部71が形成され、その他の部分にMOX燃料ペレット封入部72が形成されている。ここで使用されるウランは、天然ウラン、劣化ウランあるいは低濃縮ウランである。図1の(b)に示すように、長尺ガドリニア入りウラン燃料棒52は燃料有効部分全体が二酸化ウランとガドリニアの混合体である。
【0028】
この燃料集合体50を軽水炉で燃焼させた後に、貯蔵や輸送のためにキャスクに収納する場合、中性子発生率の大きなMOX使用済核燃料とキャスク底部、蓋部の壁との間の距離が増し、しかもそれらの放出する中性子線は上下端のウランによっても遮蔽されるので、キャスク底部、蓋部の外表面から放射される中性子線量は、MOX燃料棒上下端にウランを用いない場合に比し、低減されることになる。
【0029】
つぎに、図7および図8を参照して、上述の使用済み燃料集合体の複数体を貯蔵・輸送のためにキャスクに収容する場合の一例について説明する。
【0030】
図7は本発明の一実施形態に係る使用済み燃料集合体の複数体を収容するキャスクの一例を示す部分切欠き斜視図である。図8は、図7のキャスク内に使用済み燃料集合体を収納した場合のキャスクの胴本体およびその内部を示す横断面図である。ただし、図8で、バスケット30の図示は省略している。
【0031】
この実施形態のキャスク100は、たとえば前述の燃料集合体50を沸騰水型原子炉内で使用した後に得られるMOX使用済み燃料集合体40と、複数のウラン使用済み燃料集合体41とを収容して輸送および貯蔵に用いるものである。なお、ウラン使用済み燃料集合体41は、MOX燃料を使用せずに酸化ウラン燃料を使用する点でMOX使用済み燃料集合体40と異なるが、外観上の構成はMOX使用済み燃料集合体40と同様である。
【0032】
キャスク100は、内部にキャビティ22が形成されたキャスク本体16を有する。このキャスク本体16は外周が円柱形の胴本体21を備えている。キャビティ22内にバスケット30が収納されている。バスケット30はキャビティ22内を正方格子状に区切って複数の収納空間(セル)31を形成し、各セル31ごとに燃料集合体40、41を1体ずつ挿入することにより燃料集合体40、41が正方格子状に互いに間隔をおいて並べられて保持される構造になっている。キャビティ22はバスケット30の外周形状に合わせて機械加工されている。
【0033】
胴本体21の底部には円板状の底板24が溶接されて密封され、胴本体21の上部開口には円板状の一次蓋10が取り付けられている。胴本体21、底板24および一次蓋10は、ガンマ線遮蔽能を有し、たとえば炭素鋼製またはステンレス鋼製である。また、耐圧容器としての密閉性能を確保するために、一次蓋10と胴本体21との間には金属ガスケット(図示せず)が配置され、ボルト(図示せず)によって胴本体21に、着脱可能に取り付けられている。
【0034】
胴本体21の外側は間隙を介して外筒25で覆われ、胴本体21と外筒25の間には熱伝導率の高い材料(たとえば銅)からなる複数の内部フィン(図示せず)が放射状に溶接されている。胴本体21と外筒25と内部フィンとで挟まれた間隙にはレジン26が充填されている。レジン26は、水素を多く含有する高分子材料であって、中性子遮蔽能を有する。レジン26は、胴本体21と外筒25と内部フィンとで挟まれた間隙に高温で溶融した状態で注入され、その後、冷却固化したものである。
【0035】
一次蓋10の上方には炭素鋼製またはステンレス鋼製で円板状の二次蓋11が配置され、二次蓋11と胴本体21との間には、密閉性を確保するための金属ガスケット(図示せず)が配置され、ボルト(図示せず)によって胴本体21に、着脱可能に取り付けられている。二次蓋11の上面には中性子遮蔽体としてレジン12が封入されている。
【0036】
一次蓋10と二次蓋11で蓋部19が形成され、この蓋部19の周囲にはレジン14を封入した補助遮蔽体15が設けられている。胴本体21の上部から横方向両側に突出してトラニオン17が設けられており、トラニオン17によってキャスク100全体を吊り下げることができるように構成されている。
【0037】
この実施形態では、キャスク100に収容される燃料集合体は、MOX使用済み燃料集合体40とウラン使用済み燃料集合体41とからなる。図8に示すように、バスケット30によってキャビティ22内に形成された複数の収納空間31のうちのキャビティ22の外周に面する最外周収納空間にはすべてウラン使用済み燃料集合体41が1体ずつ収納される。収納空間31のうちの最外周収納空間以外の中央収納空間それぞれに、MOX使用済み燃料集合体40またはウラン使用済み燃料集合体41のうちのいずれか1体が収納されている。MOX使用済み燃料集合体40同士は互いに隣接せず、一様に分散して配置される。
【0038】
この実施形態によれば、中性子発生率の大きなMOX使用済み燃料集合体40と胴本体21内壁との距離は大きくとられ、しかもそれらの放出する中性子線は外周部にあるウラン使用済み燃料集合体41によっても遮蔽される。したがって、外筒25の表面から放射される中性子線量は、バスケット30内に無作為にMOX使用済み燃料集合体40を配置した場合に比べて著しく減衰される。
【0039】
さらに、MOX使用済み燃料集合体40では、図1に示すように、中性子発生率の大きなMOX使用済核燃料とキャスク底部、蓋部の壁との間の距離が増し、しかもそれらの放出する中性子線は上下端のウランによっても遮蔽されるので、キャスク底部、蓋部の外表面から放射される中性子線量は、MOX燃料棒上下端にウランを用いない場合に比し、低減されることになる。
【0040】
[他の実施形態]
以上説明した実施形態は単なる例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、BWR燃料集合体を例にとって説明したが、加圧水型原子炉(PWR)燃料集合体にも適用できる。
【符号の説明】
【0041】
10…一次蓋
11…二次蓋
12、14…レジン
15…補助遮蔽体
16…キャスク本体
17…トラニオン
19…蓋部
21…胴本体、
22…キャビティ
24…底板
25…外筒
26…レジン
30…バスケット
31…収納空間(セル)
40…MOX使用済み燃料集合体
41…ウラン使用済み燃料集合体
50…燃料集合体
51…長尺MOX燃料棒(長尺燃料棒)
52…長尺ガドリニア入りウラン燃料棒(長尺燃料棒)
53…短尺MOX燃料棒(短尺燃料棒)
54…上部タイプレート
55…下部タイプレート
56…燃料スペーサ
57…ウォータロッド
58…チャンネルボックス
60…被覆管
61…燃料ペレット
62…下部端栓
63…上部端栓
64…プレナム
65…内部スプリング
71…ウラン燃料ペレット封入部
72…MOX燃料ペレット封入部
80…外部スプリング
100…キャスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが、被覆管と、前記被覆管の下端を密封する下部端栓と、前記被覆管の上端を密封する上部端栓と、前記下部端栓と上部端栓との間で前記被覆管内に封入されて上下方向に配列されて複数のウラン燃料ペレットと複数のMOX燃料ペレットとからなる複数の燃料ペレットと、を備えて、互いに平行に格子状に配列された複数のMOX燃料棒と、
前記複数のMOX燃料棒の上部を束ねる上部タイプレートと、
前記複数のMOX燃料棒の下部を束ねる下部タイプレートと、
前記上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に互いに間隔をあけて配置されて前記複数のMOX燃料棒を水平方向に支持する複数個の燃料スペーサと、
を有する燃料集合体において、
前記MOX燃料棒の少なくとも下端および下端付近にウラン燃料ペレットが封入されており、ウラン燃料ペレットが封入されていない位置にMOX燃料ペレットが封入されていること、
を特徴とする燃料集合体。
【請求項2】
前記複数のMOX燃料棒は、前記上部タイプレートと前記下部タイプレートの間に延びる複数の長尺MOX燃料棒と、前記上部タイプレートよりも下方の位置と前記下部タイプレートの間に延びる少なくとも1本の短尺MOX燃料棒とからなり、
前記長尺MOX燃料棒では、当該長尺MOX燃料棒の下端および下端付近の位置、ならびに上端および上端付近の位置にウラン燃料ペレットが封入されており、
前記短尺MOX燃料棒では、当該短尺MOX燃料棒の下端および下端付近の位置にウラン燃料ペレットが封入されていること、
を特徴とする請求項1に記載の燃料集合体。
【請求項3】
前記MOX燃料棒の下端から前記MOX燃料棒の有効長さの1/24以上の位置にウラン燃料ペレットが封入されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料集合体。
【請求項4】
被覆管と、前記被覆管の下端を密封する下部端栓と、前記被覆管の上端を密封する上部端栓と、前記下部端栓と上部端栓との間で前記被覆管内に封入されて上下方向に配列されて複数のガドリニア入りウラン燃料ペレットと、を備えて、前記上部タイプレートおよび下部タイプレートによって前記MOX燃料棒とともに束ねられた少なくとも一本のガドリニア入りウラン燃料棒、を有すること、を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の燃料集合体。
【請求項5】
前記上部タイプレートおよび下部タイプレートによって前記MOX燃料棒とともに束ねられた少なくとも一本のウォータロッドを有すること、を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の燃料集合体。
【請求項6】
被覆管と、
前記被覆管の下端を密封する下部端栓と、
前記被覆管の上端を密封する上部端栓と、
前記下部端栓と上部端栓との間で前記被覆管内に封入されて上下方向に配列された複数の燃料ペレットと、
を有する燃料棒において、
下端および下端付近にウラン燃料ペレットが封入されており、ウラン燃料ペレットが封入されていない位置にMOX燃料ペレットが封入されていること、
を特徴とする燃料棒。
【請求項7】
下端および下端付近、ならびに、上端および上端付近に、ウラン燃料ペレットが封入されていること、を特徴とする請求項6に記載の燃料棒。
【請求項8】
下端から有効燃料長さの1/24以上の位置にウラン燃料ペレットが封入されていること、を特徴とする請求項6または請求項7に記載の燃料棒。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−112841(P2012−112841A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−262768(P2010−262768)
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)