説明

燃料電池システムおよび燃料電池システムのための水製造補助方法

【課題】自動車に搭載される燃料電池システムのために大型化されたラジエータの使用を回避しながら、燃料電池システムの良好な機能に必要な水の管理を可能にする、燃料電池システムおよび燃料電池システムのための水製造補助方法を提供する。
【解決手段】自動車に搭載される燃料電池システムは、第1導管(29)から供給される第1ガス状流体から水素を分離し、第2導管(13)から供給される第2ガス状流体から酸素を分離する分離手段(9)と、分離手段から水素と酸素を供給され、水素と酸素の燃焼反応を可能にする燃焼器(3)と、燃焼反応から生じる水蒸気を液化するコンデンサ(32)と、液化された水を循環させるポンプ(35)を含む、水製造補助装置を含んでなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムに関し、特に水素を発生する燃料電池の水素供給装置を含む燃料電池システムと、燃料電池システムのための水製造補助方法に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、固定施設、あるいは航空または自動車の分野において、エネルギを供給するために用いられる。
【0003】
燃料電池の機能に必要な水素の発生装置を使用し、水素タンクは使用しないことによって、自動車の運転者は、自動車のための既存の炭化水素販売網を使用することが可能になる。実際、水素タンク付きの自動車のための水素販売網は、燃料電池自動車の運転者の要求に応えるのに充分には、現実に展開されていない。
【0004】
水素の発生は、改質の化学反応によって実行される。自動車に搭載される燃料電池システムには、システムの良好な機能に必要な、水と熱交換の管理が難しいという問題がある。実際、特に自動車の排気ガスに中に含まれる水蒸気による水の消費を補償する必要がある。
【0005】
文献US 2002/0004152は、燃料電池とリフォーマを含む出力システムの効率を改善するための方法と装置に関する。この発明の1形態によれば、圧力下で、水も含むことが可能な、空気と水蒸気の混合が実行される。この混合物を、残留する酸素と共に燃焼器の中へ噴射することによって、機械エネルギを発生する減圧機の動作に利用される、膨張ポテンシャルを有する水蒸気を含む排気が作られる。
【特許文献1】US 2002/0004152
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このようなシステムは、表面が極めて大きいラジエータを必要とし、車載装置としては問題である。実際、冷源として自動車の冷却液の循環サイクルを使用する冷却器の使用は、40〜60℃の低温レベルにおける熱出力の強い消散を必要とし、このため表面が極めて大きいラジエータまたは熱交換器の使用を必要とする。また、このようなシステムは、システムの良好な機能に必要な水の量を効率的に管理することを可能にしない。
【0007】
本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、自動車に搭載される燃料電池システムのために大型化されたラジエータの使用を回避しながら、燃料電池システムの良好な機能に必要な水の管理を可能にする、燃料電池システムおよび燃料電池システムのための水製造補助方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するため、本発明は、水製造補助装置を含む、自動車に搭載される燃料電池システムを提供する。この水製造補助装置は、
−第1導管から供給される第1ガス状流体から水素を分離し、第2導管から供給される第2ガス状流体から酸素を分離する分離手段と、
−上記分離手段から水素と酸素を供給され、上記水素と酸素の燃焼反応を可能にする燃焼器と、
−上記燃焼反応から生じる水蒸気を液化するコンデンサと、
−液化された上記水を循環させるポンプ、
を含む。
【0009】
従って、燃料電池システムの機能に必要な水の管理を改良することが可能となる。また、このような燃料電池システムの効率を改良することも可能となる。
【0010】
1実施の形態においては、上記燃料電池システムは、上記燃料電池へ水素を供給するための水素供給装置を含み、上記水素供給装置は水素純化膜を有し、上記第1ガス状流体は、上記水素供給装置から生じる、上記水素純化膜によってブロックされた残留ガスを含む。
【0011】
物理的な理由によって、例えばリフォーマである上記水素供給装置によって作られた水素の一部は、上記水素供給装置の上記水素純化膜を通り抜けることができない。この水素は、上記水素供給装置の残留ガスの一部分をなし、そこで、燃料電池システムの水の消費を補償することができるように利用される。
【0012】
1実施の形態においては、上記燃料電池システムは、上記燃料電池の出口に、少なくとも1つのコンデンサを有する。
【0013】
このようなコンデンサは、補足的な量の水を回収することを可能にする。
【0014】
望ましい1実施の形態においては、
上記分離手段は、
−水素を分離する第1分離膜及び酸素を分離する第2分離膜と、
−上記第1分離膜による水素の分離のために設けられた第1室へ流入する上記第1ガス状流体を供給する第上記1導管と、
−上記第2分離膜による酸素の分離のために設けられた第2室へ流入する上記第2ガス状流体を供給する上記第2導管と、
−上記第1分離膜によって分離された水素と、上記第2分離膜によって分離された酸素の混合のために設けられた第3室の出口の導管、
を含む。
【0015】
これらのガスは、水を作り、上記燃料電池システムの水の消費を補償するために使用される。
【0016】
有利な1実施の形態においては、上記第3室の中に位置する水素と酸素の燃焼に必要なエネルギを供給する上記燃焼器が、上記第3室の中に設けられる。
【0017】
望ましい1実施の形態においては、上記分離手段が、唯一の容器を有し、上記容器の中に上記第1室と上記第2室が、離れて対向して位置して、上記容器の別々の3つの上記室を形成する。上記第1室は、上記容器の第1の部分と、上記第1分離膜とによって範囲を画定され、上記第1ガス状流体を受け入れる。上記第2室は、上記容器の第2の部分と、上記第2分離膜とによって範囲を画定され、上記第2ガス状流体を受け入れる。上記第3室は、上記第1分離膜と上記第2分離膜によって範囲を画定され、上記第1分離膜によって分離された水素と、上記第2分離膜によって分離された酸素を受け入れる。
【0018】
唯一の容器は、取り付けを簡単にし、このような車載システムの所要空間を制限することを可能にする。
【0019】
上記分離手段が、上記第1ガス状流体から水素を分離する上記第1分離膜を含む第1容器と、上記第2ガス状流体から酸素を分離する上記第2分離膜を含む第2容器と、上記第1分離膜によって分離された水素と、上記第2分離膜によって分離された酸素を収容する第3容器を含むと有利である。
【0020】
水素の濾過と酸素の濾過には、それぞれ概ね最適な動作温度があり、一般に2つの概ね最適な動作温度の間の隔たりは大きいので、濾過ごとに容器を使用することは、各濾過の最適化を可能にする。
【0021】
また、上記システムは、上記燃料電池に酸素を供給するための空気圧縮グループを含み、上記第2ガス状流体は、上記空気圧縮グループから送られる空気を含む。
【0022】
本発明の他の面によれば、自動車に搭載される燃料電池システムのための、水素と酸素の燃焼による、水製造補助方法が提供される。上記水素は、上記燃料電池への水素供給装置の残留ガスを含む第1ガス状流体から分離され、上記酸素は、第2ガス状流体から分離される。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように、本発明に係る燃料電池システムにおいては、燃料電池システムの機能に必要な水の管理を改良することが可能となる。また、このような燃料電池システムの効率を改良することも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明のその他の目的、特徴及び利点は、以下の非限定的な例の、添付図面を参照して行う説明を読むことによって明らかとなるであろう。これらの添付図面において:
−図1は、本発明による第1の実施の形態のブロック図であり;
−図2は、本発明による第2の実施の形態のブロック図であり;
−図3は、本発明による第3の実施の形態のブロック図であり;
−図4は、本発明による第4の実施の形態のブロック図である。
【0025】
図1は、自動車に搭載される、本発明による第1の実施の形態の燃料電池システムを示す。この燃料電池システムは、アノード部Aとカソード部Cを含む燃料電池1と、燃料電池1へ水素を供給するリフォーマ(水素供給装置)2と、低格運転時における温度制御器を有する。リフォーマ2は、始動時にリフォーマ2を過熱することを可能にする燃焼器3に接続されている。燃焼器3に含まれる第2燃焼器3Bは、改質反応に必要なエネルギをもたらし、燃料電池1のアノードの出口から戻るガスを使用するときには、一酸化炭素COの酸化も可能にする。燃焼器3に含まれる第1燃焼器3Aは、水の蒸発に必要なエネルギと、リフォーマ2に必要な燃料の供給も可能にする。
【0026】
また、燃料電池システムは、軸8によって連結された、コンプレッサ5と、タービン6と、モータ7からなる空気圧縮グループ4も有する。コンプレッサ5は、一般に圧縮空気の形を成す空気の中の酸素を、燃料電池1と、燃焼器3と、分離器9へ、導管10、11を介して供給する。導管11は、それぞれ第2燃焼器3Bと分離器(分離手段)9へ供給するための2つの導管12と第2導管13に分離される。
【0027】
燃料電池1に酸素を供給する空気は、コンプレッサ5から供給され、冷却するための熱交換器14を通過し、次いで加湿するためのガスの加湿装置15を通過する。
【0028】
燃料電池1の出口から出るガスは、導管16を介してタービン6へ送られ、膨張後に大気中へ排出される。燃料電池1の出口から出るガスは、加湿装置15を通過して脱水される。その際回収された水は、加湿装置15の膜17を通過して、燃料電池1へ供給される空気の加湿を可能にする。
【0029】
実際、燃料電池の膜の寿命を増加するためには、燃料電池の上流におけるガスのこのような加湿が必要である。加湿装置15は、膜17によって分離された2つのチャンバーを有する。膜17は、水蒸気の分圧が高い方のチャンバーから、水蒸気の分圧が低い方のチャンバーへの水の透過を可能にする。このようにして、燃料電池1のカソード部Cへ供給されるガスを、燃料電池1のカソード部Cの出口のガスの中に存在する水蒸気によって加湿することができる。
【0030】
ガソリン18と水19が、混合器としても機能する蒸発器20の中へ噴射され、リフォーマ2への供給物21に変換される。リフォーマ2は、燃料電池1へ供給される改質ガソリンを純化することを可能にする水素純化膜22を有する。燃料電池1へ供給される水素は、熱交換器24によって冷却される。熱の交換は、自動車の循環サイクルの冷却液とラジエータによって行われる。
【0031】
リフォーマ2への供給物21の中に水蒸気が存在するのは、ガソリンの水素への高変換効率を確保するためには大量の水が必要であるからである。蒸発に必要な熱は、熱交換の熱源である高温流体との熱交換から生じる。この熱交換の間に、供給物21は高圧コンデンサ25の中で液化する。
【0032】
ポンプ26に接続された高圧コンデンサ25から、蒸発器20へ水が供給される。
【0033】
分離器9は、水素を分離する第1分離膜27と、酸素を分離する第2分離膜28を有する。水素純化膜22を通過することができなかった水素を含有するリフォーマ2の残留ガスは、第1導管29を介して分離器9の第1室Vへ供給される。リフォーマ2の残留ガスに含まれる水素は、水素を分離する第1分離膜27によって分離される。分離された水素は、第1分離膜27と第2分離膜28の間に含まれる第3室Vの中へ移動する。第2導管13を介して供給され、第2室Vの中へ流入する空気の酸素は、酸素を分離する第2分離膜28によって分離される。分離された酸素は、第3室Vの中へ移動する。従って、第3室Vは、水素と酸素の混合物を含有する。
【0034】
水素濃度が極度に低下されたリフォーマ2の残留ガスは、導管30を介して、高圧コンデンサ25へ送られる。高圧コンデンサ25の中で実行される凝縮のためには熱の除去が必要であり、熱の除去は蒸発器20の部分で行われる。高圧コンデンサ25から出るガスは、導管30bとバルブ30cを含む調整器30aを通過する。調整器30aは、高圧コンデンサ25から出るガスの圧力を、改質の圧力から燃料電池1の圧力へ低下させることを可能にする。高圧コンデンサ25から出るガスは、リフォーマ2による水素の生成のために使用される第2燃焼器3Bの中へ噴射される。燃焼反応は、水素の製造に必要なエネルギを供給し、燃焼残留物は、導管37を介してタービン36へ送られる。
【0035】
分離器9の第3室Vの中で得られた水素と酸素の混合物は、導管31を介して、第1燃焼器3Aへ供給される。
【0036】
勿論、変形として、第3室Vの中に直接設けられた、この水素と酸素の混合物の燃焼反応に特有の燃焼器を使用することができる。
【0037】
燃焼器3の中における、水素と酸素の混合物の燃焼反応は、水蒸気を作る。燃焼器は、導管33を介して、コンデンサ32へ連結される。滞留室を有するコンデンサ32は、導管34を介して、高圧コンデンサ25へ連結される。導管34は、ポンプ35を有する。
【0038】
空気圧縮グループ4の軸8に、導管37によって運ばれる、燃焼器3Bから出るガスを膨張させるための、補助のタービン36が更に取り付けられる。
【0039】
分離器9の分圧は、一般に0.3と3バール(bar)の間で変化する。この圧力は、それぞれ第1分離膜27と第2分離膜28を通過して拡散する水素と酸素の流量を左右する。ポンプ35の吸い込みを介して、コンデンサ32の滞留室の水のレベルを調整することによって、減圧を実行することができる。この減圧の実行は、それぞれ第1分離膜27と第2分離膜28を通過する水素と酸素の拡散を増加させることを可能にする。
【0040】
第1分離膜27と第2分離膜28のそれぞれの表面は、分離器9から出る水素と酸素を含有するガスの流量を最適化するように寸法決めされる。
【0041】
唯一の分離器9を使用することによって、自動車に搭載する燃料電池システムの取り付けを容易にし、必要空間を最小化することが可能になる。
【0042】
水の回収効率は、略100%であり、コンデンサを出るガスが液化後も、分圧が飽和蒸気の分圧に等しい水蒸気を含む、従来の装置におけるよりも高められる。
【0043】
図2に示す第2の実施の形態においては、分離器9は、3つの容器9a、9b、9cに置き換えられる。第1容器9aは、水素を分離する第1分離膜27を有する。第2容器9bは、酸素を分離する第2分離膜28を有する。導管9dは、第1分離膜27によって分離された水素を第3容器9cへ送り、導管9eは、第2分離膜28によって分離された酸素を第3容器9cへ送る。第3容器9cは、水素と酸素の混合物の良好な均質化を可能にする。
【0044】
勿論、変形として、第3容器9cを削除して、導管9d、導管9eを直結してもよい。
【0045】
水素の分離と、酸素の分離の2つの分離のために、2つの室9a、9bを使用することによって、2つの分離膜が大きく異なる温度において最適に機能するので、各分離を最適化することができる。
【0046】
図3、4は、それぞれ図1、2に示された実施の形態の改良を示す。
【0047】
燃料電池1から出るガスは、このガスが含有する水を回収するために、更に加湿装置15とタービン6の間に取り付けられたコンデンサ38を通過する。
【0048】
コンデンサ38によって回収された水は、ポンプ40によって、導管39を介して、高圧コンデンサ25へ運ばれる。
【0049】
このようにして、回収される水が増加される。
【0050】
本発明は、燃料電池システムにおける水の管理の最適化を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明による第1の実施の形態のブロック図である。
【図2】本発明による第2の実施の形態のブロック図である。
【図3】本発明による第3の実施の形態のブロック図である。
【図4】本発明による第4の実施の形態のブロック図である。
【符号の説明】
【0052】
1・・・燃料電池
2・・・リフォーマ(水素供給装置)
3・・・燃焼器
4・・・空気圧縮グループ
5・・・コンプレッサ
6、36・・・タービン
7・・・モータ
8・・・軸
9・・・分離器(分離手段)
10、11、12、16、30、31、33、34、37、39・・・導管
13・・・第2導管
14、24・・・熱交換器
15・・・加湿装置
17・・・膜
18・・・ガソリン
19・・・水
20・・・蒸発器
21・・・供給物
22・・・水素純化膜
25・・・高圧コンデンサ
26、35・・・ポンプ
27・・・第1分離膜
28・・・第2分離膜
29・・・第1導管
30a・・・調整器
30b・・・導管
30c・・・バルブ
32、38・・・コンデンサ
40・・・ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車に搭載される燃料電池システムにおいて、
−第1導管(29)から供給される第1ガス状流体から水素を分離し、第2導管(13)から供給される第2ガス状流体から酸素を分離する分離手段(9)と、
−上記分離手段から水素と酸素を供給され、上記水素と酸素の燃焼反応を可能にする燃焼器(3)と、
−上記燃焼反応から生じる水蒸気を液化するコンデンサ(32)と、
−液化された上記水を循環させるポンプ(35)、
を含む、水製造補助装置を含んでなることを特徴とする燃料電池システム。
【請求項2】
上記燃料電池(1)へ水素を供給するための水素供給装置(2)を含み、上記水素供給装置(2)は水素純化膜(22)を有し、上記第1ガス状流体は、上記水素供給装置(2)から生じる、上記水素純化膜(22)によってブロックされた残留ガスを含むことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
上記燃料電池の出口に、少なくとも1つのコンデンサ(38)を有することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
【請求項4】
上記分離手段は、
−水素を分離する第1分離膜(27)及び酸素を分離する第2分離膜(28)と、
−上記第1分離膜(27)による水素の分離のために設けられた第1室(V)へ流入する上記第1ガス状流体を供給する上記第1導管(29)と、
−上記第2分離膜(28)による酸素の分離のために設けられた第2室(V)へ流入する上記第2ガス状流体を供給する上記第2導管(13)と、
−上記第1分離膜(27)によって分離された水素と、上記第2分離膜(28)によって分離された酸素の混合のために設けられた第3室(V)の出口の導管(31)、
を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
【請求項5】
上記第3室(V)の中に位置する水素と酸素の燃焼に必要なエネルギを供給する上記燃焼器(3)が、上記第3室(V)の中に設けられることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
【請求項6】
上記分離手段(9)が、唯一の容器を有し、上記容器の中に上記第1室(V)と上記第2室(V)が、離れて対向して位置して、上記容器の別々の上記室(V、V、V)を形成し、上記第1室(V)は、上記容器の第1の部分と、上記第1ガス状流体を受ける上記第1分離膜(27)とによって範囲を画定され、上記第2室(V)は、上記容器の第2の部分と、上記第2ガス状流体を受ける上記第2分離膜(28)とによって範囲を画定され、上記第3室(V)は、上記第1分離膜(27)によって分離された水素と、上記第2分離膜(28)によって分離された酸素を受け入れる、上記第1分離膜(27)と上記第2分離膜(28)によって範囲を画定されることを特徴とする請求項4または5に記載の燃料電池システム。
【請求項7】
上記分離手段(9)が、上記第1ガス状流体から水素を分離する上記第1分離膜(27)を含む第1容器(9a)と、上記第2ガス状流体から酸素を分離する上記第2分離膜(28)を含む第2容器(9b)と、上記第1分離膜(27)によって分離された水素と、上記第2分離膜(28)によって分離された酸素を収容する第3容器(9c)を含むことを特徴とする請求項4または5に記載の燃料電池システム。
【請求項8】
上記システムは、上記燃料電池(1)に酸素を供給するための空気圧縮グループ(4)を含み、上記第2ガス状流体は、上記空気圧縮グループ(4)から送られる空気を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
【請求項9】
自動車に搭載される燃料電池システムのための、水素と酸素の燃焼による、水製造補助方法において、上記水素は、上記燃料電池(1)への水素供給装置の残留ガスを含む第1ガス状流体から分離され、上記酸素は、第2ガス状流体から分離されることを特徴とする水製造補助方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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