説明

燃料電池シーリングプレートの取り出し方法および燃料電池シーリングプレート

【課題】シーリングプレートの束からシーリングプレートを1枚づつ分離するための燃料電池シーリングプレートの取り出し方法およびシーリングプレートの提供。
【解決手段】シーリングプレートの束61から1枚づつシーリングプレート36を取り出す燃料電池シーリングプレートの取り出し方法であって、各シーリングプレート36の少なくとも一面に、凸部39を形成することにより、隣接シーリングプレート間に空気層63が存在する状態で燃料電池シーリングプレートを取り出す方法。該燃料電池シーリングプレートの取り出し方法に直接使用する燃料電池シーリングプレートであって、各シーリングプレート36の少なくとも一面に、凸部39を形成した燃料電池シーリングプレート。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池シーリングプレートの束から確実に1枚づつの燃料電池シーリングプレートを取り出す燃料電池シーリングプレートの取り出し方法と、該方法の実施に直接使用する燃料電池シーリングプレートに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池はMEAをセパレータで挟んだものから形成される。MEAとセパレータ間にはガス拡散層が配置される。セパレータには、発電領域において、MEAに対向する面に燃料ガス流路、酸化ガス流路が形成され、MEAに対向する面と反対側の面に冷媒流路が形成される。セパレータには、また、外周部の非発電領域に、燃料ガスマニホールド、酸化ガスマニホールド、冷媒マニホールドが形成される。燃料ガス流路はガス導入排出通路を介して燃料ガスマニホールドに連通しており、酸化ガス流路はガス導入排出通路を介して酸化ガスマニホールドに連通している。ガス導入排出通路は、通路底面に形成されたガス流路溝と、ガス導入排出通路に装着されてガス流路溝を覆うシーリングプレートを有する。
シーリングプレートは、特開2001−110436号公報に開示されているように、拡散層との干渉を避けるための段差を有する平板(段差付きフラットプレート)からなる。
【特許文献1】特開2001−110436号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
セルまたはセルモジュールを自動で組み立てる場合、束になって納入されたシーリングプレートから、シーリングプレートを1枚づつ取り出してセルのガス導入排出通路に供給する必要がある。
しかし、シーリングプレートが平板からなるため、シーリングプレートが積層されて束になっている状態においては、シーリングプレート間が密着して外面に比べて低圧になり隣接シーリングプレート同士が離れにくくなる、また、隣接シーリングプレート同士が静電気で吸着しあって隣接シーリングプレート同士が離れにくくなる、等により、シーリングプレートの束からシーリングプレートを1枚づつ分離するのが困難になるという課題がある。
【0004】
本発明の目的は、シーリングプレートの束からシーリングプレートを1枚づつ分離するための燃料電池シーリングプレートの取り出し方法、および該方法の実施に直接用いる燃料電池シーリングプレートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する、そして上記目的を達成する、本発明は、つぎのとおりである。
(1) 燃料電池セパレータのガス導入排出通路のガス流路溝を覆うようにガス導入排出通路に組み付けられるシーリングプレートを、シーリングプレートの束から隣接シーリングプレート間に空気層が存在する状態で1枚づつ取り出す第1の工程と、
前記第1の工程と該第1の工程で取り出されたシーリングプレートを燃料電池に組み付ける工程との間に設けられ、前記第1の工程で取り出されたシーリングプレートを吸着プレート上に置きついで吸着プレートと吸着パッドで両面側から吸着し、2枚取り出しを検出したときに燃料電池組み立て工程へのシーリングプレートの搬送を停止する、第2の工程と、
を備え、
前記第1の工程で隣接シーリングプレート間に空気層が存在する状態とするのに、各シーリングプレートの少なくとも一面の、燃料電池のシーリングプレート装着部位におけるガス流れ方向と直交する方向の一部に、凸部を形成しておく、
燃料電池シーリングプレートの取り出し方法。
(2) 前記シーリングプレートは樹脂製である(1)記載の燃料電池シーリングプレートの取り出し方法。
(3) 燃料電池セパレータのガス導入排出通路のガス流路溝を覆うようにガス導入排出通路に組み付けられるシーリングプレートを、シーリングプレートの束から隣接シーリングプレート間に空気層が存在する状態で1枚づつ取り出す第1の工程と、
前記第1の工程と該第1の工程で取り出されたシーリングプレートを燃料電池に組み付ける工程との間に設けられ、前記第1の工程で取り出されたシーリングプレートを吸着プレート上に置きついで吸着プレートと吸着パッドで両面側から吸着し、2枚取り出しを検出したときに燃料電池組み立て工程へのシーリングプレートの搬送を停止する、第2の工程と、
を備えた燃料電池シーリングプレートの取り出し方法に直接使用される燃料電池シーリングプレートであって、
シーリングプレートの少なくとも一面の、燃料電池のシーリングプレート装着部位におけるガス流れ方向と直交する方向の一部に、凸部を有する燃料電池シーリングプレート。
(4) シーリングプレートが燃料電池に組み付けられた時に、シーリングプレートの前記凸部がセパレータのガス導入排出通路のガス流路溝に収容されるように、前記凸部の、シーリングプレートにおける位置と幅と高さが設定されている(3)記載の燃料電池シーリングプレート。
(5) 前記シーリングプレートの前記凸部の幅は前記ガス流路溝の幅とほぼ等しい(4)記載の燃料電池シーリングプレート。
(6) 前記シーリングプレートは樹脂製である(3)〜(5)の何れか1つに記載の燃料電池シーリングプレート。
(7) 前記凸部が、シーリングプレートの、燃料電池に組付けられた時における、セパレータのガス導入排出通路のガス流路溝の底面に対向する面と反対側の面に形成されている(3)記載のシーリングプレート。
【発明の効果】
【0006】
上記(1)、(2)の燃料電池シーリングプレートの取り出し方法および上記(3)〜(7)の燃料電池シーリングプレートによれば、隣接シーリングプレート間に空気層が形成されるので、隣接シーリングプレート同士が外面から密着面に向かって気圧差で押されることがなく、かつ隣接シーリングプレート同士が静電気で吸着しあうこともなくなり、シーリングプレート束から1枚づつシーリングプレートを確実に分離することができる。
上記(1)、(2)の燃料電池シーリングプレートの取り出し方法および上記(3)〜(7)の燃料電池シーリングプレートによれば、取り出されたシーリングプレートを両側から吸着するので、2枚取り出しをしたときの両側の吸着圧力が、1枚取り出しの場合の吸着圧力に比べて、異なり、それを検出して、取り出されたシーリングプレートの次工程への搬送、供給を止めることができる。
上記(1)、(2)の燃料電池シーリングプレートの取り出し方法および上記(3)〜(7)の燃料電池シーリングプレートによれば、各シーリングプレートの少なくとも一面の、燃料電池のシーリングプレート装着部位におけるガス流れ方向と直交する方向の一部に、凸部を形成しておくので、取り出しの際の吸着時に取り出すべきシーリングプレートとその次のシーリングプレートとの間に空気層ができる。
【0007】
上記(2)の燃料電池シーリングプレートの取り出し方法および(6)の燃料電池シーリングプレートによれば、シーリングプレートが樹脂製の場合は、表面に静電気が溜まりやすくなり、隣接シーリングプレートの静電気による吸着が起こりやすいが、隣接シーリングプレート間に凸部による空気層が存在することにより、吸着を抑制できるので、本発明がより効果的となる。
【0008】
上記(4)の燃料電池シーリングプレートによれば、シーリングプレートの凸部がセパレータのガス導入排出通路のガス流路溝に収容されるように、凸部の、シーリングプレートにおける位置と幅と高さが設定されているので、シーリングプレートを燃料電池セパレータに装着した時には、シーリングプレートの凸部がセパレータのガス導入排出通路のガス流路溝に嵌まりこみ、それによってシーリングプレートをセパレータのガス導入排出通路に対してガス流路溝(ガス導入排出通路におけるガス流れ方向)と直交方向に位置決めできる。これによって、シーリングプレートの長手方向の両端と該両端に対向するガス導入排出通路側面部分との間のクリアランスの精度が低くて済み、シーリングプレートを高精度形成しなくて済む分コストダウンが可能であり、かつ、シーリングプレートの長手方向の両端と該両端に対向するガス導入排出通路側面部分との間のクリアランスを、接着剤のはみ出し吸収スペースとして利用することができる。
上記(5)の燃料電池シーリングプレートによれば、シーリングプレートの凸部の幅をガス流路溝の幅とほぼ等しくしたので、シーリングプレートの凸部による位置決めが高精度となる。
上記(7)の燃料電池シーリングプレートによれば、凸部が、シーリングプレートの、燃料電池に組付けられた時における、セパレータのガス導入排出通路のガス流路溝の底面に対向する面と反対側の面に形成されているので、ガス流路溝の底面に対向する面に形成された場合と同様に、シーリングプレート束において隣接シーリングプレート間に空気層を形成できる。凸部がセパレータのガス導入排出通路のガス流路溝の底面に対向する面と反対側の面に形成されている場合は、凸部はセパレータ間の接着剤層中に埋没されるが、必要に応じて対向セパレータに凸部を逃げる凹部を形成してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の燃料電池シーリングプレートの取り出し方法(2枚取り出し防止の方法を含む)、および該方法の実施に直接使用する燃料電池シーリングプレートを、図1〜図19を参照して説明する。
図中、図1〜図11は実施例1(のシーリングプレートの取り出し方法、シーリングプレート)を示し、
図12は参考例(のシーリングプレートの取り出し方法、シーリングプレート)を示し、
図13〜図16は本発明の実施例2(のシーリングプレートの取り出し方法、シーリングプレート)を示す。
図17〜図19は本発明の実施例と参考例にも適用可能な燃料電池構成を示す。
本発明の実施例と参考例に共通する構成部分には本発明の実施例と参考例にわたって同じ符号を付してある。
【0010】
まず、本発明の実施例と参考例に適用可能な燃料電池の構成を、図17〜図19を参照して、説明する。
本発明と参考例が適用される燃料電池は、たとえば固体高分子電解質型燃料電池10である。燃料電池10は、たとえば燃料電池自動車に搭載される。ただし、自動車以外に用いられてもよい。
固体高分子電解質型燃料電池10は、図17〜図19に示すように、膜−電極アッセンブリ19(MEA:Membrane-Electrode Assembly )とセパレータ18との積層体を含む。
膜−電極アッセンブリ19は、イオン交換膜からなる電解質膜11とこの電解質膜11の一面に配置された触媒層からなる電極(アノード、燃料極)14および電解質膜の他面に配置された触媒層からなる電極(カソード、空気極)17とを有する。膜−電極アッセンブリ19とセパレータ18との間には、アノード側、カソード側にそれぞれ拡散層13、16が設けられる。
膜−電極アッセンブリ19とセパレータ18を重ねてセル19を構成し、セル19を積層してセル積層体とし、セル積層体のセル積層方向両端に、ターミナル20、インシュレータ21、エンドプレート22を配置し、エンドプレート22をセル積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンションプレート24)、ボルト・ナット25にて固定し、セル積層体をセル積層方向に締め付けて、燃料電池スタック23を構成する。
【0011】
セル10のアノード側に位置するセパレータ18には、発電領域51において、MEAに対向する面に、アノード14に燃料ガス(水素)を供給するための燃料ガス流路27が形成され、セル10のカソード側に位置するセパレータ18には、発電領域51において、MEAに対向する面に、カソード17に酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための酸化ガス流路28が形成されている。また、セパレータ18には、ガス流路27、28が形成された面と反対側の面に、冷媒(通常、冷却水)を流すための冷媒流路26が形成されている。セパレータ18には、非発電領域52において、燃料ガスマニホールド30、酸化ガスマニホールド31、冷媒マニホールド29が形成されている。
燃料ガスマニホールド30はガス導入排出通路34を介して燃料ガス流路27と連通しており、酸化ガスマニホールド31はガス導入排出通路34を介して酸化ガス流路28と連通しており、冷媒マニホールド29は冷媒流路26と連通している。
【0012】
各セル10の、アノード14側では、水素を水素イオン(プロトン)と電子に変換する電離反応が行われ、水素イオンは電解質膜11中をカソード17側に移動し、カソード17側では酸素と水素イオンおよび電子(隣りのMEAのアノードで生成した電子がセパレータを通してくる、またはセル積層方向一端のセルのアノードで生成した電子が外部回路を通して他端のセルのカソードにくる)から水が生成され、次式にしたがって発電が行われる。
アノード側:H2 →2H+ +2e-
カソード側:2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2
【0013】
各種流体は、互いに、かつ外部から、それぞれシールされる。各セル10のMEA19を挟む2つのセパレータ18間は、第1のシール部材32によってシールされており、隣接するセル19同士の間は、第2のシール部材33によってシールされている。
第1のシール部材32は、たとえば接着剤シール(シール接着剤)からなり、第2のシール部材33は、たとえば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)等のゴムシール材からなる。ただし、第1のシール部材32、第2のシール部材33とも、接着剤シール剤、またはゴムシール材から構成されてもよい。
図示例のセパレータ18は、カーボンセパレータからなる場合を示してある。ただし、セパレータ18はメタルセパレータ、またはメタルセパレータと樹脂フレームとの組み合わせから構成されてもよい。
【0014】
ガス導入排出通路34には、通路底面に1個以上(通常、複数)の凹状のガス流路溝35が形成されている。ガス導入排出通路34には、ガス流路溝35を覆うように、シーリングプレート36が配置されている。セパレータ18には、シーリングプレート36の両端部を受け入れるための、深さがシーリングプレート36の厚さと同じ、段差37が形成されており、そこにシーリングプレート36の両端部を受け入れた状態で、セパレータ18の表面とシーリングプレート36の表面とが同じ面一になる。ガス導入排出通路34にシーリングプレート36が配置された状態では、ガス流路溝35はシーリングプレート36で覆われたトンネル状の流路となる。
【0015】
シーリングプレート36は矩形状で、矩形の長手方向をガス導入排出通路34の流路幅の方向に向けて配置される。ガス流路溝35はシーリングプレート36の幅方向に延びる。ガスはガス流路溝35を流れるので、シーリングプレート36の幅方向がガス導入排出通路34におけるガス流れ方向となり、シーリングプレート36の長手方向がガス導入排出通路34におけるガス流れ方向と直交する方向となる。
シーリングプレート36は、平板(段付き平板である場合を含む)からなる。拡散層13、16がシーリングプレート36と重複する場合は、シーリングプレート36の平板に拡散層13、16を受け入れるための拡散層13、16と同じ厚さの段差38が形成され、段差38付き平板となる。段差38はシーリングプレート36の長手方向に延びる。シーリングプレート36の、ガス導入排出通路34の底面に対向する面と反対側の面は、第1のシール部材32(たとえば、接着剤)が塗布されていて、同じセルの対極側のセパレータ18(シーリングプレートがアノード側セパレータにある場合はカソード側セパレータ、また、シーリングプレートがカソード側セパレータにある場合はアノード側セパレータ)に対向する。
シーリングプレート36は、たとえば、樹脂製である。ただし、樹脂製に限るものではなく、ゴム製、金属製、カーボン製、等であってもよい。
【0016】
シーリングプレート36を燃料電池10のガス導入排出通路34に位置決めして配置することを自動装置で実施するには、束になって積層された状態で納入されてきたシーリングプレート束61から、シーリングプレート36を1枚ずつ取り出し、たとえばシーリングプレート取り出し装置60の吸着パッド62で吸着して取り出し、位置決めステーション65でシーリングプレート36を位置決めし、位置決めされたシーリングプレート36を燃料電池10の組み立て工程80に搬送、供給し、燃料電池10に組み付けることにより行う。
シーリングプレート束61から、シーリングプレート36を確実に1枚ずつ吸着パッド62で吸着して取り出すことが必要となるが、シーリングプレート36が平板からなる場合、重ねられてシーリングプレート束61になっている状態において、隣接シーリングプレート36同士が密着し密着部が外面に比べて低圧となって、および/あるいは、静電気で吸着し合って、シーリングプレート束61から1枚づつシーリングプレート36を取り出すことが困難になる(たとえば、2枚取り出ししてしまう)ことがある。
【0017】
本発明は、シーリングプレート束61から1枚づつシーリングプレート36を取り出すことを可能にする、燃料電池シーリングプレート36の取り出し方法、該方法の実施に直接用いるシーリングプレート36に係る。
【0018】
図11に示すように、本発明の実施例と参考例に共通な、燃料電池シーリングプレート36の取り出し方法は、シーリングプレートの束61から1枚づつシーリングプレート36を取り出す燃料電池シーリングプレートの取り出し方法であって、隣接シーリングプレート36間に空気層63が形成されるようにして、シーリングプレートの束61から、1枚づつシーリングプレート36を取り出す方法からなる。空気層63を形成する方法は、各実施例によって異なる。また、本発明の方法は、シーリングプレート36を2枚取り出しをした時にそれを検出して1枚取り出しとする方法を含んでもよい。
【0019】
本発明の実施例と参考例に共通な、燃料電池シーリングプレート36の取り出し方法の作用、効果については、隣接シーリングプレート36間に空気層63が形成されるので、隣接シーリングプレート36同士が外面から密着面に向かって気圧差で押されることがなく、かつ隣接シーリングプレート36同士が静電気で吸着しあうこともなくなり、シーリングプレート束61から、確実に1枚づつ、シーリングプレート36を分離し、取り出すことができる。
シーリングプレート36が樹脂製の場合は、表面に静電気が溜まりやすくなり、隣接シーリングプレート36の静電気による吸着が起こりやすいが、隣接シーリングプレート36間に空気層63が形成されることにより、隣接シーリングプレート36同士の静電気吸着を抑制できるので、空気層63による吸着抑制がより効果的となる。
【0020】
つぎに、本発明の実施例と参考例に特有な、シーリングプレート36の取り出し方法、該方法に直接使用するシーリングプレート36を説明する。
〔実施例1〕−−−図1〜図11
〔実施例1に係るシーリングプレート36の取り出し方法〕
実施例1の燃料電池シーリングプレート36の取り出し方法では、シーリングプレート束61の隣接シーリングプレート36間に空気層63を形成するために、図4、図11に示すように、各シーリングプレート36の少なくとも一面(ガス導入排出通路34に配置された時に、ガス導入排出通路34の底面に対向する面40、またはそれと反対側の面41、の少なくとも一面、両面40、41でもよい)の、段差38で凹となった部分以外の部分に、燃料電池のシーリングプレート装着部位(ガス導入排出通路34)におけるガス流れ方向と直交する方向の、シーリングプレート36の一部に、面40、41から突出する凸部39が形成されている。
【0021】
実施例1の燃料電池シーリングプレート36の取り出し方法の作用、効果については、各シーリングプレート36の少なくとも一面40、41に凸部39を形成したので、シーリングプレート束61において、隣接シーリングプレート36間に凸部39の先端部を除いて空気層63ができる。この空気層63により、シーリングプレート36間に真空(外面に比べて低圧)が形成されず、あるいは静電気による吸着が弱まり、確実に1枚づつのシーリングプレート36をシーリングプレート束61から取り出すことができるようになる。
【0022】
〔実施例1に係るシーリングプレート36〕
実施例1の燃料電池シーリングプレート36は、図1〜図11に示すように、シーリングプレート36の両面40、41のうち少なくとも一面の、燃料電池のシーリングプレート装着部位におけるガス流れ方向(ガス流路溝35の伸長方向)と直交する方向の一部に、凸部39を有する。
シーリングプレート36は、望ましくは、樹脂製である。ただし、ゴム製、または金属製であってもよい。凸部39は、望ましくは、シーリングプレート36に一体に形成されている。ただし、凸部39がシーリングプレート36と別体に形成されてシーリングプレート36に接着剤などにより固定されてもよい。
【0023】
シーリングプレート36が燃料電池10に組み付けられた時に、シーリングプレート36の凸部39がセパレータ18のガス導入排出通路34のガス流路溝35内に収容される(嵌まり込む)ように、凸部39の、シーリングプレート36における位置と、凸部39の数と、凸部39の幅(凸部39のシーリングプレート36長手方向の幅)と、凸部39の高さ(凸部39の、シーリングプレート36の表面40、41からの突出高さ)が設定されている。
【0024】
たとえば、シーリングプレート36の凸部39の幅はガス流路溝35の幅とほぼ等しい(図5に示すように、溝35に嵌まり込むために溝35の幅より若干小である)。これにより、凸部39が、ガス流路溝35に嵌まり込むとともに、シーリングプレート36の、ガス導入排出通路34におけるシーリングプレート36長手方向の位置決めに利用できる。
凸部39の数は、1つのシーリングプレート36につき、1個とは限らず、図6に示すように複数個でもよい。また、凸部39の平面視形状は、図7に示すように、円、長円、任意の多角形(たとえば、三角形)であってもよい。
【0025】
また、凸部39の、面40、41と直交する断面形状は、矩形であるか、または矩形以外の形状、たとえば図8に示すような円弧状、あるいは図9に示すような三角形状、あるいは台形形状であってもよい。凸部39の、面40、41と直交する断面形状が矩形、台形等の場合は、凸部39の先端は、平面となり、シーリングプレートが積層された時隣接シーリングプレートと面接触する。凸部39の、面40、41と直交する断面形状が円弧、三角形等の場合は、凸部39の先端は、点となり、シーリングプレートが積層された時隣接シーリングプレートと点接触する。
【0026】
図10に示すように、凸部39は、シーリングプレート36の、燃料電池に組付けられた時における、セパレータのガス導入排出通路34のガス流路溝35の底面に対向する面40と反対側の面41に形成されてもよい。その場合は、凸部39は、シーリングプレート36の面41に接触する接着剤中に埋没される。隣接セパレータ18には凸部39に対向する部位に凸部39を逃がす凹部が形成されてもよい。
【0027】
実施例1の燃料電池シーリングプレート36の作用、効果については、シーリングプレート36に凸部39を形成したので、隣接シーリングプレート36間に凸部39を除いて空気層が形成され、隣接シーリングプレート36同士が外面から隣接シーリングプレート36同士の密着面に向かって押されることがなく、かつ隣接シーリングプレート36同士が静電気で吸着しあうこともなくなり、シーリングプレート束61から(2枚取り出しをすることなく)確実に1枚づつシーリングプレート36を分離し、取り出すことができる。
【0028】
シーリングプレート36の凸部39がセパレータのガス導入排出通路34のガス流路溝35内に収容されるように、凸部39の、シーリングプレート36における位置と幅と高さが設定されているので、シーリングプレート36を燃料電池セパレータ18に装着した時には、シーリングプレート36の凸部39がセパレータ18のガス導入排出通路34のガス流路溝35に嵌まりこみ、それによってシーリングプレート36をセパレータ18のガス導入排出通路34に対してガス流路溝35(ガス導入排出通路34におけるガス流れ方向)と直交方向に位置決めできる。これによって、シーリングプレート36の長手方向の両端と該両端に対向するガス導入排出通路34の側面部分とで位置決めする場合に比べて、シーリングプレート36の長手方向の両端と該両端に対向するガス導入排出通路34の側面部分との間のクリアランスの精度が低くて済み、シーリングプレート36を高精度形成しなくて済む分、コストダウンが可能であり、かつ、シーリングプレート36の長手方向の両端と該両端に対向するガス導入排出通路34の側面部分との間のクリアランスを、接着剤32のはみ出し吸収スペースとして利用することができる。
【0029】
シーリングプレート36の凸部39の幅をガス流路溝35の幅とほぼ等しくしたので、シーリングプレート36の凸部39による位置決めは高精度となる。
シーリングプレート36が樹脂製の場合は、表面に静電気が溜まりやすくなり、隣接シーリングプレート36の静電気による吸着が起こりやすいが、隣接シーリングプレート36間に凸部39による空気層63が形成されることにより、吸着を抑制できるので、1枚づつの取り出しが確実に行われる。
【0030】
凸部39が、シーリングプレート36の、燃料電池に組付けられた時における、セパレータのガス導入排出通路34のガス流路溝35の底面に対向する面40と反対側の面41に形成されている場合は、ガス流路溝35の底面に対向する面40に凸部39が形成された場合と同様に、シーリングプレート束61において隣接シーリングプレート36間に空気層63を形成できる。凸部39がセパレータ18のガス導入排出通路34のガス流路溝35の底面に対向する面40と反対側の面41に形成されている場合は、凸部39はセパレータ18間の接着剤層32中に埋没されるが、必要に応じて対向セパレータ18に凸部を逃げる凹部を形成しておくことにより、接着剤32のシール効果の、凸部39による影響を小さくすることができる。
【0031】
〔参考例〕−−−図12
〔参考例に係るシーリングプレート36の取り出し方法〕
参考例のシーリングプレート36の取り出し方法は、図12に示すように、隣接シーリングプレート36間に空気層63を形成するのに、取り出すべきシーリングプレート36を吸着して取り出す際に、取り出すべきシーリングプレート36を湾曲させる方法からなる。取り出すべきシーリングプレート36に隣接するシーリングプレート36は、湾曲されていない。
【0032】
参考例のシーリングプレート36の取り出し方法の作用、効果については、取り出すべきシーリングプレート36を湾曲させるので、取り出しの際の吸着時に取り出すべきシーリングプレート36とその次のシーリングプレート36との間に湾曲による空気層63をできる。空気層63の形成によって、隣接シーリングプレート36同士が外面から隣接シーリングプレート36同士の密着面に向かって押されることがなく、かつ隣接シーリングプレート36同士が静電気で吸着しあうこともなくなり、シーリングプレート束61から(2枚取り出しをすることなく)確実に1枚づつシーリングプレート36を分離し、取り出すことができる。
【0033】
〔参考例に係るシーリングプレート36の取り出し装置〕
参考例のシーリングプレート36の取り出し装置60は、図12に示すように、燃料電池シーリングプレート36の、シーリングプレート束61からの取り出しに直接使用する燃料電池シーリングプレートの取り出し装置であって、シーリングプレート36の中央部を吸引する吸引パッド62と、吸引パッド62のシーリングプレート長手方向両側に位置し吸引パッド62の先端よりもシーリングプレート36側に突出する突起64とを備えている。
【0034】
参考例のシーリングプレート36の取り出し装置60の作用、効果については、シーリングプレート取り出し装置60が、シーリングプレートの中央部を吸引する吸引パッド62と、シーリングプレート36を吸引パッド62による吸引部以外の部分で押す突起64とを備えているので、吸引パッド62と突起64とで、取り出されるシーリングプレート36をアーチ状に湾曲させることができ、取り出されるシーリングプレート36とそれに隣接するシーリングプレート36との間に空気層63を形成することができる。空気層63の形成によって、シーリングプレート束61から(2枚取り出しをすることなく)確実に1枚づつシーリングプレート36を分離し、取り出すことができる。
【0035】
〔実施例2〕−−−図13〜図16
〔実施例2に係るシーリングプレート36の取り出し方法、2枚取り出しの場合の供給停止を含む〕
本発明の実施例2の燃料電池シーリングプレート36の取り出し方法では、シーリングプレート36を取り出した後燃料電池に組付ける前に、取り出されたシーリングプレート36を両側から吸着し、2枚取り出しを検出したときに燃料電池の組み付け工程80へのシーリングプレート36の搬送を停止する。
【0036】
さらに詳しくは、図13〜図15に示すように、シーリングプレート36を取り出した後燃料電池に組付ける前に、シーリングプレート位置決めステーション65(位置決めプレート66によりシーリングプレート36の長手方向および/または幅方向の位置決めをするステーション)において、シーリングプレート束61から取り出されて位置決めステーション65に搬送されてきたシーリングプレート36を吸着パッド62と吸着プレート67によりシーリングプレート36の両側から(たとえば、上下から、ただし、水平方向両側からでもよい)吸着し、2枚取り出しの場合と1枚取り出しの場合で、吸着パッド62および/または吸着プレート67の吸着が異なることを利用して、2枚取り出しを検出したときに燃料電池の組み立て工程80へのシーリングプレート36の搬送を停止する。通常は、吸着プレート67の吸着力を強くしておき、吸着パッド62の吸着がONすれば、2枚取り出したとして、シーリングプレート36の次工程(燃料電池への組み立て工程80)への搬送、供給を止める。
【0037】
図16は、2枚取り出し防止ステップを含む燃料電池シーリングプレートの取り出し方法の工程の流れの一例を示している。
図16において、ステップ101において、シーリングプレート36をシーリングプレート束61から1枚取り出すことを開始する。ステップ102ではシーリングプレート36に凸部39をつけておいて2枚取り出しを防止し、ステップ103ではシーリングプレート36をアーチ状にして取り出すことにより2枚取り出しを防止する。ステップ102とステップ103のどちらによってもよい。ついで、2枚取り出しを防止するためのルーチンのためのステップ104に進む。2枚取り出し防止ルーチンでは、ステップ105で、位置決めステーション65の吸着プレート67上にシーリングプレート36を置く。ステップ106に進み、取り出しツールである吸着パッド62と吸着プレート67を共に吸着ONにする。ステップ107に進み、取り出しツールである吸着パッド62を持ち上げる。ステップ108に進み、取り出しツールである吸着パッド62の吸着圧を見てワーク(2枚目のシーリングプレート)の有無を確認する。
【0038】
ワーク無しの場合はステップ108からステップ109に進み、ステップ109でワーク無し(2枚目のシーリングプレート無し)を確認した後、ステップ110で吸着パッド62は次の動作(シーリングプレートの燃料電池への組み立て工程80への搬送、供給)を行い、ステップ111で完了して、元のステップ101に戻りつぎのワークの取り出しを始める。
ワーク有りの場合はステップ108からステップ112に進み、ステップ112でワーク有り(2枚目のシーリングプレート有り)を確認した後、ステップ113で不良発生(NG)を確認し、ステップ114で2枚目のシーリングプレート13を撥ねだすなどの異常処置を行った後、元のステップ101に戻りつぎのワークの取り出しを始める。
【0039】
本発明の実施例2の燃料電池シーリングプレート36の取り出し方法によれば、取り出されたシーリングプレート36を両側から吸着するので、2枚取り出しをしたときの両側の吸着圧力が、1枚取り出しの場合の吸着圧力に比べて、異なり、それを検出して、取り出されたシーリングプレートの次工程への搬送、供給を止めることができる。これによって、シーリングプレート36の誤組み付けを防止することができる。
【0040】
〔実施例2に係るシーリングプレート36の取り出し装置〕
本発明の実施例2の、シーリングプレートの取り出し方法の実施に直接用いる燃料電池シーリングプレートの取り出し装置60は、シーリングプレート束61からシーリングプレート36を取り出した後で、燃料電池に組み付けられる前の、シーリングプレート36の搬送経路に設けられ、シーリングプレート束61から取り出されたシーリングプレート36を両側(たとえば、上下から)から吸着する、吸着プレート67と吸着パッド62とを備えた燃料電池シーリングプレートの2枚取り防止装置を含む。
【0041】
本発明の実施例2の燃料電池シーリングプレートの取り出し装置60によれば、吸着プレート67と吸着パッド62とを備えているので、シーリングプレート束61から取り出されたシーリングプレート36を両側から(たとえば、上下から)吸着することにより、2枚取りした場合にそれを検出することができ、シーリングプレート36の次工程(燃料電池組み立て工程80)への搬送、供給を止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施例1の燃料電池シーリングプレートの平面図である。
【図2】本発明の実施例1の燃料電池シーリングプレートの正面図である。
【図3】本発明の実施例1の燃料電池シーリングプレートの側面図である。
【図4】本発明の実施例1の燃料電池シーリングプレート束の側面図である。
【図5】本発明の実施例1の燃料電池シーリングプレートをセルに装着した状態でのセルの一部の断面図である。
【図6】本発明の実施例1の燃料電池シーリングプレートで凸部を複数形成した場合のシーリングプレートの平面図である。
【図7】本発明の実施例1の燃料電池シーリングプレートにおいて、矩形以外の採りうる凸部の平面形状を1つのシーリングプレートにまとめて示したシーリングプレートの平面図である。
【図8】本発明の実施例1の燃料電池シーリングプレートにおいて、採りうる凸部の断面形状の1つとして円弧の場合を示したシーリングプレートの一部の断面図である。
【図9】本発明の実施例1の燃料電池シーリングプレートにおいて、採りうる凸部の断面形状の1つとして三角形の場合を示したシーリングプレートの一部の断面図である。
【図10】本発明の実施例1の燃料電池シーリングプレートにおいて、凸部がシーリングプレートのガス流路溝対向面と反対側面に設けられた場合の、シーリングプレートの正面図である。
【図11】従来の燃料電池シーリングプレートを積層したシーリングプレート束の斜視図(矢印の左側)と本発明の実施例1の燃料電池シーリングプレートを積層したシーリングプレート束の斜視図(矢印の右側)である。
【図12】従来のシーリングプレート取り出し装置の正面図(矢印の左側)と参考例の燃料電池シーリングプレートの取り出し方法を実施しているシーリングプレート取り出し装置の正面図(矢印の右側)である。
【図13】本発明の実施例2の燃料電池シーリングプレートの取り出し方法を実施しているシーリングプレート取り出し装置の正面図である。
【図14】本発明の実施例2の燃料電池シーリングプレート取り出し装置の2枚取り出し防止装置部分の正面図である。
【図15】本発明の実施例2の燃料電池シーリングプレートの取り出し方法のブロック工程図である。
【図16】本発明の実施例2の燃料電池シーリングプレートの取り出し方法のフローチャートである。
【図17】本発明が適用される燃料電池スタックの側面図である。
【図18】図17の一部の拡大断面図である。
【図19】図17のセルの正面図である。
【符号の説明】
【0043】
10 (固体高分子電解質型)燃料電池
11 電解質膜
13、16 拡散層
14 アノード
17 カソード
18 セパレータ
19 セル
20 ターミナル
21 インシュレータ
22 エンドプレート
23 燃料電池スタック
24 締結部材(テンションプレート)
25 ボルト
26 冷媒流路(冷却水流路)
27 燃料ガス流路
28 酸化ガス流路
29 冷媒マニホールド
30 燃料ガスマニホールド
31 酸化ガスマニホールド
32 第1のシール部材
33 第2のシール部材
34 ガス導入搬出通路
35 ガス流路溝
36 シーリングプレート
37 段差(セパレータの)
38 段差(シーリングプレートの)
39 凸部
40、41 シーリングプレートの面
51 発電領域
52 非発電領域
60 シーリングプレート取り出し装置
61 シーリングプレート束
62 吸着パッド
63 空気層
64 突起
65 位置決めステーション
66 位置決めプレート
67 吸着プレート
80 燃料電池組み立て工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池セパレータのガス導入排出通路のガス流路溝を覆うようにガス導入排出通路に組み付けられるシーリングプレートを、シーリングプレートの束から隣接シーリングプレート間に空気層が存在する状態で1枚づつ取り出す第1の工程と、
前記第1の工程と該第1の工程で取り出されたシーリングプレートを燃料電池に組み付ける工程との間に設けられ、前記第1の工程で取り出されたシーリングプレートを吸着プレート上に置きついで吸着プレートと吸着パッドで両面側から吸着し、2枚取り出しを検出したときに燃料電池組み立て工程へのシーリングプレートの搬送を停止する、第2の工程と、
を備え、
前記第1の工程で隣接シーリングプレート間に空気層が存在する状態とするのに、各シーリングプレートの少なくとも一面の、燃料電池のシーリングプレート装着部位におけるガス流れ方向と直交する方向の一部に、凸部を形成しておく、
燃料電池シーリングプレートの取り出し方法。
【請求項2】
前記シーリングプレートは樹脂製である請求項1記載の燃料電池シーリングプレートの取り出し方法。
【請求項3】
燃料電池セパレータのガス導入排出通路のガス流路溝を覆うようにガス導入排出通路に組み付けられるシーリングプレートを、シーリングプレートの束から隣接シーリングプレート間に空気層が存在する状態で1枚づつ取り出す第1の工程と、
前記第1の工程と該第1の工程で取り出されたシーリングプレートを燃料電池に組み付ける工程との間に設けられ、前記第1の工程で取り出されたシーリングプレートを吸着プレート上に置きついで吸着プレートと吸着パッドで両面側から吸着し、2枚取り出しを検出したときに燃料電池組み立て工程へのシーリングプレートの搬送を停止する、第2の工程と、
を備えた燃料電池シーリングプレートの取り出し方法に直接使用される燃料電池シーリングプレートであって、
シーリングプレートの少なくとも一面の、燃料電池のシーリングプレート装着部位におけるガス流れ方向と直交する方向の一部に、凸部を有する燃料電池シーリングプレート。
【請求項4】
シーリングプレートが燃料電池に組み付けられた時に、シーリングプレートの前記凸部がセパレータのガス導入排出通路のガス流路溝に収容されるように、前記凸部の、シーリングプレートにおける位置と幅と高さが設定されている請求項3記載の燃料電池シーリングプレート。
【請求項5】
前記シーリングプレートの前記凸部の幅は前記ガス流路溝の幅とほぼ等しい請求項4記載の燃料電池シーリングプレート。
【請求項6】
前記シーリングプレートは樹脂製である請求項3〜請求項5の何れか1項に記載の燃料電池シーリングプレート。
【請求項7】
前記凸部が、シーリングプレートの、燃料電池に組付けられた時における、セパレータのガス導入排出通路のガス流路溝の底面に対向する面と反対側の面に形成されている請求項3記載のシーリングプレート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−146679(P2012−146679A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−73991(P2012−73991)
【出願日】平成24年3月28日(2012.3.28)
【分割の表示】特願2006−108735(P2006−108735)の分割
【原出願日】平成18年4月11日(2006.4.11)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】