説明

燃料電池スタック

【課題】温度分布が生じることなく安定した発電を行うことができる上、コスト面においても有利な燃料電池スタックを提供する。
【解決手段】各セパレータ3を、導電性部材により形成された板状の導電部間に絶縁部材により形成された非導電部を介在させて成形し、各導電部が発電部分の両外側に位置するよう配置して単セル2を形成する。そして、該単セル2を複数積層した燃料電池スタック1において、各種ガス及び冷却水を、ガス管10e、11e及び冷却水管12eから供給して、燃料電池スタック1の左端にある単セル2から右端にある単セル2まで発電部分A側のみを通るように流し、右端にて各折り返し管10g、11g、12gにより各種ガス及び冷却水を折り返して、右端にある単セル2から左端にある単セル2まで発電部分B側のみを通るように流した後、ガス管10f、11f及び冷却水管12fから外部へ排出するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体高分子電解質膜型の単セルを複数積層してなる燃料電池スタックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より知られている固体高分子電解質膜型燃料電池の燃料電池スタックについて、図4及び5をもとに説明する。図4(a)は、燃料電池スタック31を上方から見た説明図であり、図4(b)は、燃料電池スタック31を側方から見た説明図である。また、図5(a)は、単セル32の側断面を示した説明図であり、図5(b)は、セパレータ33の外側面を示した説明図である。
【0003】
単セル32は、電解質膜34と、ガス拡散層及び触媒層から構成され、電解質膜34を挟持する燃料電極35及び酸化剤電極36と、燃料電極35及び酸化剤電極36の外側に設置される一対のセパレータ33、33とからなる。各セパレータ33の内面には、凹溝状のガス流路37が蛇行状に設けられており、燃料電極35側のガス流路37には燃料ガスが、酸化剤電極36側のガス流路37には酸化剤ガスが夫々流される。また、各セパレータ33の外面には、凹溝状の冷却水流路38(図4(b)では省略)が設けられており、該冷却水流路38に冷却水を流すことによって単セル32、32・・の冷却を図るようになっている。さらに、各セパレータ33の上部及び下部には、単セル32、32間で燃料ガス及び酸化剤ガスを通過させるためのガス孔39a、39b、40a、40bが設けられているとともに、単セル32、32間で冷却水を通過させるための冷却水孔41a、41bが設けられている。
【0004】
燃料電池スタック31は、以上のように構成される単セル32を水平方向に複数積層するとともに、その両端にエンドプレート50、50を設置してなる。また、左端のセパレータ33のガス孔39a、40a、及び右端のセパレータ33のガス孔39b、40bには、ガス流路37への各種ガスの供給又はガス流路37からの各種ガスの排出を行うためのガス管39c、39d、40c、40dが、エンドプレート50、50を貫通するようにして接続されている。さらに、左端のセパレータ33の冷却水孔41b及び右端のセパレータ33の冷却水孔41aには、冷却水流路38への冷却水の供給又は冷却水流路38からの冷却水の排出を行うための冷却水管41c、41dが、エンドプレート50、50を貫通するようにして接続されている。そして、燃料電池スタック31の動作時には、図4の矢印が示す如く、各種ガス及び冷却水を燃料電池スタック31の左側から右側(c側からd側)へと流している。
【0005】
一方、特許文献1に開示されているように、各種ガスを流す方向に対して、冷却水を流す方向を逆方向とした(たとえば、図4において、各種ガスをc側からd側へ流す場合、冷却水はd側からc側へと流すようにする)ものもある。
【特許文献1】特開平8−306371号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したような燃料電池スタック31にあっては、冷却水を用いて単セル32の温度を冷却する必要性があることからも明らかなように、発電にあたって熱が生じる。そして、生じた熱が、ガス流路37内の各種ガスにのって下流側へと伝わるため、ガス供給側の単セル32に比べて、ガス排出側の単セル32の温度が高くなる、すなわち燃料電池スタック31に温度分布が生じ、安定した発電を行うことができない、燃料電池スタック31の運転効率が低下する等といった問題の原因となる。
そこで、特許文献1のものでは、温度が最も高くなるガス排出側から冷却水を流すことにより、燃料電池スタックに温度分布が生じる事態を防止しようとしている。しかしながら、ただ単に流れを逆にしたところで、冷却水がガス排出側にて多量の熱量を吸収するため、ガス供給側に至る頃には冷媒機能を失ってしまい、結果としてガス供給側の温度が高くなるという事態が生じるにすぎない。そのため、ガス供給側及びガス排出側の温度により冷却水の流量や温度を調整することも考えられるが、そのような構成を採用するとコスト高を招くという問題が生じる。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、温度分布が生じることなく安定した発電を行うことができる上、コスト面においても有利な燃料電池スタックを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、非導電部により区分された複数の導電部を有する一対のセパレータの各導電部間に発電部が設けられた単セルを複数積層するとともに、発電に用いる各種ガスが隣接する単セル間を移動するための通路を各導電部毎に備えてなる燃料電池スタックであって、前記燃料電池スタックにおける単セル積層方向の一端に、前記発電部へ各種ガスを供給するための供給管と、前記発電部から各種ガスを排出するための排出管とを設ける一方、前記燃料電池スタックにおける単セル積層方向の他端に、該他端にある単セルの発電部間で各種ガスを移動させる折り返し管を設け、前記一端側の供給管から供給された各種ガスが、前記通路を介して隣接する単セルの発電部間で移動し、前記他端側にて前記折り返し管により同一の単セル内を移動した後、隣接する単セルの往路とは異なる発電部間を前記通路を介して移動し、前記一端側の排出管から排出されるようにしたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、単セルを冷却するための冷却水が隣接する単セル間で移動するための冷却水通路を各導電部毎に備え、燃料電池スタックにおける単セル積層方向の一端に、前記単セルへ冷却水を供給するための冷却水供給管と、前記単セルから冷却水を排出するための冷却水排出管とを設ける一方、前記燃料電池スタックにおける単セル積層方向の他端に、該他端にある単セルの導電部間で冷却水を移動させる冷却水折り返し管を設け、前記冷却水を各種ガスと同一の順序で単セル間を移動するようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、単セルのセパレータを、非導電部により区分された複数の導電部を有するものとし、単セルの発電部を、一対のセパレータの各導電部間に設けており、発電反応に応じて生じた熱が、同一の単セルの発電部間で移動可能としている。また、燃料電池スタックにおける単セル積層方向の一端に、発電部へ各種ガスを供給するための供給管と、発電部から各種ガスを排出するための排出管とを設ける一方、燃料電池スタックにおける単セル積層方向の他端に、該他端にある単セルの発電部間で各種ガスを移動させる折り返し管を設け、一端側の供給管から供給された各種ガスが、隣接する単セルの発電部間で移動し、他端側にて折り返し管により同一の単セル内を移動した後、隣接する単セルの往路とは異なる発電部間を移動して、一端側の排出管から排出されるようにしている。そのため、各単セルでは、各種ガスが一端側から他端側へ流れる際に生じた熱と、他端側から一端側へ流れる際に生じた熱とで熱が平衡状態となり、結果として燃料電池スタックの一端側と他端側とで温度分布が生じにくくなる。特に、最も温度が溜まりやすく高温となりやすい発電部と、最も温度が溜まりにくく低温となりやすい発電部とを同一セパレータに位置させるようにしているため、発生した熱を非常に効率良く発散させることができ、上記温度分布の解消といった効果をより顕著に奏することができる。したがって、燃料電池スタックを運転効率の良い状態で維持することができる。
また、燃料電池スタックに生じる温度分布の低減にあたり、各セパレータに複数の発電部分を設け、各種ガスを上述の如く移動させるようにするという手段を採用しているため、各種ガス供給側の単セルと排出側の単セルとの温度を検出し、それに応じて冷却水の温度や流量を調整することにより温度分布の低減を狙ったものと比較すると、安価に構成することができる上、運転コスト等も低減することができる。
さらに、請求項2に記載の発明によれば、単セルを冷却するための冷却水を、各種ガスと同一の順序で単セル間を移動するように流しているため、各セパレータにおける発電部の冷却を効率良く行うことができ、燃料電池スタックに生じる温度分布の一層の低減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態となる燃料電池スタックについて図面をもとに説明する。
図1(a)は、燃料電池スタック1を上方から見た説明図であり、図1(b)は、燃料電池スタック1を側方から見た説明図である。また、図2(a)は、単セル2の水平断面を示した説明図、図2(b)は、単セル2の側断面を示した説明図、図2(c)は、セパレータ3の外側面を示した説明図である。
【0011】
単セル2は、一対のセパレータ3、3間に2つの発電部分A、Bを備えてなる。各発電部分A、Bは、従来の発電部分と同様に構成されており、ガス拡散層及び触媒層からなる燃料電極5及び酸化剤電極6と、両電極5、6に挟持される電解質膜4とで構成される。
【0012】
一方、各セパレータ3は、導電性部材により形成された板状の導電部3a、3a間に絶縁部材により形成された非導電部3bを介在させてなるものであって、導電部3a、3aが上記発電部分A、Bの両外側に位置するよう配置される。該セパレータ3の各導電部3a内面には、夫々凹溝状のガス流路7が導電部3a毎に独立した蛇行状に設けられており、燃料電極5側のガス流路7には燃料ガスが、酸化剤電極6側のガス流路7には酸化剤ガスが夫々流される。また、セパレータ3の各導電部3a外面には、凹溝状の冷却水流路8(図2(c)では省略)が導電部3a毎に独立した蛇行状に設けられており、該冷却水流路8に冷却水を流すことによって単セル2の冷却を図るようにしている。尚、セパレータ3の非導電部3bは、導電部3a、3a間での熱の移動は許容するようになっている。また、図2では、発電部分Aと発電部分Bとにおいて燃料電極5と酸化剤電極6との位置が左右で逆転しているが、回路設計上、必ずしも発電部分Aと発電部分Bとで両電極5、6の位置が逆になるとは限らず、左右同順となることもある。
【0013】
さらに、セパレータ3の各導電部3aには、単セル2、2・・間で、燃料ガスを通過させるための燃料ガス孔(通路)10a、10b、10c、10dと、酸化剤ガスを通過させるための酸化剤ガス孔(通路)11a、11b、11c、11dとが設けられている。加えて、セパレータ3の各導電部3aには、単セル2、2・・間で冷却水を通過させるための冷却水孔(冷却水通路)12a、12b、12c、12dが設けられている。
【0014】
燃料電池スタック1は、上述したような単セル2を水平方向に複数積層するとともに、その両端にエンドプレート50、20を設置してなる。そして、該燃料電池スタック1においては、単セル2、2間にて、発電部分A側の各ガス孔10a、10b、11a、11b及び冷却水孔12a、12bは発電部分A側の各孔同士を、発電部分B側の各ガス孔10c、10d、11c、11d及び冷却水孔12c、12dは発電部分B側の各孔同士を夫々連結している。また、燃料電池スタック1の左端のセパレータ3の発電部分A側に設けられているガス孔10a、11aには、ガス流路7へ各種ガスを供給するためのガス管10e、11eが、冷却水孔12bには、冷却水流路8へ冷却水を供給するための冷却水管12eが、エンドプレート50を貫通するようにして夫々接続されている。さらに、左端のセパレータ3の発電部分B側に設けられているガス孔10d、11dには、ガス流路7から各種ガスを排出するためのガス管10f、11fが、冷却水孔12cには、冷却水流路8から冷却水を排出するための冷却水管12fが、エンドプレート50を貫通するようにして夫々接続されている。
【0015】
一方、燃料電池スタック1の右端においては、発電部分A側の各孔と発電部分B側の各孔とを接続し、流れてくる各種ガスや冷却水を折り返す折り返し管10g、11g、12gが、エンドプレート50を貫通するようにして取り付けられている。尚、本実施例では、図1に示すように、燃料ガス用の折り返し管10gは燃料ガス孔10a、10cを、酸化剤ガス用の折り返し管11gは酸化剤ガス孔11a、11cを、冷却水用の折り返し管12gは冷却水孔12b、12dを夫々接続している。
【0016】
このような燃料電池スタック1にて発電を行う場合、図1の矢印が示す如く、各種ガス及び冷却水を、ガス管10e、11e及び冷却水管12eから供給して、燃料電池スタック1の左端にある単セル2から右端にある単セル2まで発電部分A側のみを通るように流す。そして、右端にて各折り返し管10g、11g、12gにより各種ガス及び冷却水を折り返して、右端にある単セル2から左端にある単セル2まで発電部分B側のみを通るように流した後、ガス管10f、11f及び冷却水管12fから外部へ排出する。したがって、左端の単セル2では、各種ガス及び冷却水の流れ方向で最上流にある発電部分Aと最下流にある発電部分Bとが同一セパレータ3、3間に存在することになる。この時、非導電部3bにより、発電部分Aと発電部分Bとの間で電流は流れないものの、発電時に生じる熱は発電部分Aと発電部分Bとの間を移動することになる。
【0017】
以上のような構成を有する燃料電池スタック1によれば、非導電部3bにて区分された複数の発電部分A、Bを有する単セル2を複数積層するとともに、単セル2、2間において発電部分A側同士又は発電部分B側同士を夫々連結し、右端のセパレータ3(単セル2)に折り返し管10g、11g、12gを接続することにより、左端のセパレータ3(単セル2)の発電部分A側から供給した各種ガス及び冷却水を同一セパレータ3の発電部分B側から排出するようにしている。したがって、発電反応に応じて生じた熱の一部は、各種ガスの流れ等に沿って下流側へ伝播するものの、発電部分A、B間で熱が移動可能となっているため、発電部分A、B間で熱移動が生じ、結果として燃料電池スタック1に生じる温度分布を低減することができ、燃料電池スタック1の運転効率を良い状態で維持することができる。
【0018】
特に、最も熱の溜まりやすい最下流の発電部分に着目してみると、最も熱が溜まらない最上流の発電部分と同じセパレータ3上(単セル2)に存在することになる。したがって、温度分布が生じる原因となる熱を非常に効率良く発散させることができるようになっている。
【0019】
また、温度分布の低減にあたり、各セパレータ3に複数の発電部分A、Bを設け、ガス流路7や冷却水流路8を上述の如く連結するという手段を採用しているため、供給側の単セルと排出側の単セルとの温度を検出し、それに応じて冷却水の温度や流量を調整することにより温度分布の低減を狙ったものと比較すると、安価に構成することができる上、運転コスト等も低減することができる。
さらに、各種ガスのみではなく、冷却水も同様に折り返すような構成としているため、各セパレータ3における発電部分A、Bの冷却を効率良く行うことができ、燃料電池スタック1に生じる温度分布の一層の低減を図ることができる。
【0020】
なお、本発明の燃料電池スタックに係る構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、セパレータ、発電部分、及び各流路等に係る構成ついて、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で必要に応じて適宜変更することができる。
【0021】
たとえば、図3に示す如く、1つのセパレータ3’(又は3’’)に4つの発電部分A〜Dを設けるように構成することも可能である。この時、最も熱が溜まらない発電部分Aと最も熱が溜まりやすい発電部分Dとが隣接するように発電部分A〜Dを設ける方が効率の良い熱移動を期待することができるため、図3(a)及び(b)においては、A→B→C→Dの順で各種ガスや冷却水が流れるようにした方がよい。尚、1つのセパレータに4以上の発電部分を設けるように構成することも当然可能である。さらに、燃料電池スタックの形状を立方体に近づけるように構成すれば、燃料電池スタックの表面積が減少するため、燃料電池スタック表面から放出される熱量を低減することができ、燃料電池発電ユニット等に搭載した際に熱回収効率を向上することができる。
【0022】
また、冷却水を流す方向を、各種ガスを流す方向と逆方向にする(たとえば、図1においては、冷却水管12fから供給して冷却水管12eから排出する等)ことも可能であるし、セパレータにおける各ガス孔及び冷却水孔等の設置位置も適宜変更可能である。さらに、セパレータに設けるガス流路及び冷却水流路の流路パターンも蛇行状に何ら限定されることはなく、平行状・並行状等の流路パターンを採用しても何ら問題はないし、冷却水流路に限っては、発電部分Aと発電部分Bとで独立させるのではなく、セパレータ外側面に発電部分A、B間に亘るような冷却水流路を設け、一方向へのみ流す(折り返さない)ような構成としてもよい。
【0023】
加えて、発電部分Aと発電部分Bとの間を電気的に遮断するような凸状部をセパレータ内面に突設したり、発電部分A、Bを電気的に遮断する遮断部材を別途設置することも当然可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】(a)は、燃料電池スタックを上方から見た説明図であり、(b)は、燃料電池スタックを側方から見た説明図である。
【図2】(a)は、単セルの水平断面を示した説明図、(b)は、単セルの側断面を示した説明図、(c)は、セパレータの外側面を示した説明図である。
【図3】セパレータの変更例を示した説明図である。
【図4】(a)は、従来の燃料電池スタックを上方から見た説明図であり、(b)は、従来の燃料電池スタックを側方から見た説明図である。
【図5】(a)は、従来の単セルの側断面を示した説明図であり、(b)は、従来のセパレータの外側面を示した説明図である。
【符号の説明】
【0025】
1・・燃料電池スタック、2・・単セル、3・・セパレータ、5・・燃料電極、6・・酸化剤電極、7・・ガス流路、8・・冷却水流路、10a〜10d・・燃料ガス孔、11a〜11d・・酸化剤ガス孔、12a〜12d・・冷却水用ガス孔、10e、11e・・ガス管(供給管)、10f、11f・・ガス管(排出管)、12e、12f・・冷却水管、10g、11g、12g・・折り返し管。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非導電部により区分された複数の導電部を有する一対のセパレータの各導電部間に発電部が設けられた単セルを複数積層するとともに、発電に用いる各種ガスが隣接する単セル間を移動するための通路を各導電部毎に備えてなる燃料電池スタックであって、
前記燃料電池スタックにおける単セル積層方向の一端に、前記発電部へ各種ガスを供給するための供給管と、前記発電部から各種ガスを排出するための排出管とを設ける一方、
前記燃料電池スタックにおける単セル積層方向の他端に、該他端にある単セルの発電部間で各種ガスを移動させる折り返し管を設け、
前記一端側の供給管から供給された各種ガスが、前記通路を介して隣接する単セルの発電部間で移動し、前記他端側にて前記折り返し管により同一の単セル内を移動した後、隣接する単セルの往路とは異なる発電部間を前記通路を介して移動し、前記一端側の排出管から排出されるようにしたことを特徴とする燃料電池スタック。
【請求項2】
単セルを冷却するための冷却水が隣接する単セル間で移動するための冷却水通路を各導電部毎に備え、
燃料電池スタックにおける単セル積層方向の一端に、前記単セルへ冷却水を供給するための冷却水供給管と、前記単セルから冷却水を排出するための冷却水排出管とを設ける一方、前記燃料電池スタックにおける単セル積層方向の他端に、該他端にある単セルの導電部間で冷却水を移動させる冷却水折り返し管を設け、前記冷却水を各種ガスと同一の順序で単セル間を移動するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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