説明

燐光体又はシンチレータスクリーン又はパネルのためのトップコート層

【課題】良好な耐磨耗性又は耐引掻き性及び頻繁なクリーニングの取り扱いに起因する最外トップコートのクラック形成を全く示さない燐光体又はシンチレータスクリーン、プレート又はパネルのトップコート層を提供する。
【解決手段】ポリマー又はコポリマー及び(メタ)アクリレート型モノマーを含む、光又は電子線硬化可能な組成物であって、前記(メタ)アクリレート型モノマーがモノマー分子あたり一つより多い(メタ)アクリレート基を有し、前記モノマー中の(メタ)アクリレート基あたり二つ以上のエチレンオキシ基を有し、前記ポリマーがポリメチルメタクリレート又はそのコポリマーである光又は電子線硬化可能な組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合層配置に対して改良された耐引掻き性及び/又はある程度の可撓性を与えるトップコート層に関する。特に、本発明は、表面のクリーニングを含む処理の結果として、最外表面にクラックを全く示さない燐光体又はシンチレータスクリーン又はパネルのトップコートに関する。
【背景技術】
【0002】
燐光体の良く知られた用途はX線像の生成にある。従来の放射線写真システムでは、X線放射線写真は、X線を対象物に像に従って透過させ、それをいわゆる増感スクリーン(X線変換スクリーン)における対応する強度の光に変換することによって得られ、前記スクリーンでは燐光体粒子は透過されたX線を吸収し、それらを可視光及び/又は紫外線に変換する。写真フィルムはX線の直接衝撃に対してより可視光及び/又は紫外線に対して敏感である。
【0003】
例えばUS−A 3859527に開示されているようなX線パターンを記録及び再生する別の方法によれば、パネルに混入される光刺激性燐光体として知られる特別なタイプの燐光体が使用され、それは入射パターンに従って変調されたX線ビームに露光され、その結果としてX線放射線パターンに含まれるエネルギーを一時的に貯蔵する。露光後、ある間隔で、可視又は赤外光のビームが貯蔵されたエネルギーの光としての放出を刺激し、その光を検出して逐次電気信号に変換し、それを処理して可視像を生成することができる。この目的のため、燐光体は入射X線エネルギーをできるだけ多く貯蔵すべきであり、走査ビームによって刺激されるまで貯蔵されたエネルギーをできるだけ少なく放出するべきである。この像形成技術は「デジタル放射線写真」又は「コンピュータ放射線写真」と称される。
【0004】
両方の種類の放射線写真において、機械的又は化学的衝撃による、燐光体を覆うトップコート層の磨耗及び引裂から起こる問題に悩まされる必要のない層配置でスピード及び像品質に基いて使用される燐光体を選択できることが好ましい。
【0005】
当業者に良く知られているように、CRスクリーンは一般に、カセットベースのシステムに使用される。特にそれらは像を受容して貯蔵するために光密カセットにおいて露光される。次に、それらは走査のためにデジタイザに導入される。デジタイザにおいて、カセットが開放され、CRスクリーンが取り出される。走査工程では、スクリーンはスキャナに輸送される。可撓性のスクリーンの輸送のため、硬質ローラが使用される。スムーズで信頼性のある輸送を保証するため、ローラはスクリーンに圧力を及ぼさなければならない。硬い及び/又は鋭いダスト粒子がローラの表面上に存在するかもしれない。もしこれが当てはまるなら、CRスクリーンは十分な耐引掻き性を持たないときにデジタイザの取り扱い工程で損傷されるだろう。輸送工程では、可撓性CRスクリーンは曲げられる。結果として、スクリーンを作り上げる層はクラック又は剥離を回避するために十分に弾性でなければならない。
【0006】
デジタイザでは、走査及び消去時にCRスクリーン上に堆積されうるダストが蓄積するかもしれない。X線露光時のCRスクリーン上のダストの存在は像欠陥に導く。それゆえ、スクリーンは放射線技術者によって定期的にクリーニングされなければならない。
【0007】
CRスクリーンは極めて高価な物品であるので、それらは少なくとも長寿命であるべきである。即ち、それらは走査時のデジタイザにおける損傷を回避するために十分に保護されることが重要である。さらに、損傷を起こさずに効率的な方法でクリーニング液でCRスクリーンをクリーニングすることができなければならない。CRスクリーンの機械的及び化学的安定性を改良するために、トップコートは、アルコールを含有することが多いクリーニング液に対する保護のため及び機械的保護のため、貯蔵燐光体を含有する活性層の上に適用される。
【0008】
トップコートは常に、像品質の劣化をある程度起こす。トップコートにおける光伝送は像の解像度の低下を生じる。さらに、トップコートの表面特性はそれに加えて、特に高X線量で作られた像において増大したノイズに導く。それゆえ、トップコート材料の選択における重要な基準は像品質に対するその影響、特に解像度及びスクリーン−構造ノイズに対するその影響である。
【0009】
ポリメチルメタクリレート(PMMA)はトップコートのための有望な材料であることが見出されている。なぜならば、それは燐光体スクリーンの像品質に対して負の影響をほとんど有さない耐磨耗性、耐クリーニング液性の保護層を与えるからであり、さらにそれは例えばドクターブレードコーティング又はバーコーティングによって溶媒からの被覆によって容易に適用されることができるからである。
【0010】
半導体技術を含む異なる用途におけるかかる保護PMMA層の例は、例えばDE−A 4229192,JP−A 2001−073141及び2001−081566,US−A 5479430及び5569497及びUS出願2005/260393に記載されている。極めて特別な構造のタイプが例えばUS−A 6770421に記載されている。アクリレートが存在する水溶液からの組成物の被覆は、例えばUS出願2004/0180226に記載されている。
【0011】
スクリーンの使用後のダスト及び汚れを除去するために使用される標準スクリーンクリーナは多量のエタノール又は他のアルコールを含有することが多い。しかしながら、PMMAトップコートで観察される問題は、スクリーンクリーナでのクリーニング及び数時間の貯蔵後に続いて曲げると、被覆中に小さなクラックが形成されることである。かかるスクリーン又はパネルの湾曲は特に露光前後のスクリーンの取り扱いによって、クラック形成及び引掻き傷の外観を増強する。
【0012】
従って、可撓性であり、及び/又は表面の欠陥によって像表示を乱しうる引掻き傷を全く示さない、特に頻繁な再使用後のクリーニング手順及び取り扱いに起因する最外トップコートのクラック形成を全く示さない、シンチレータパネルに関する直接放射線写真又は燐光体パネルに関するコンピュータ放射線写真に使用するためのスクリーン又はパネルを提供することが極めて望ましい。
【発明の開示】
【0013】
本発明の目的は良好な耐磨耗性又は耐引掻き性及び頻繁なクリーニング能力を維持しながらトップコートの可撓性を改良する添加剤を燐光体又はシンチレータスクリーン、プレート又はパネルに提供することである。
【0014】
上述の目的は独立請求項1に規定された特別な特徴を有する光硬化可能な組成物を提供することによって、考えられるような所望の特性を有する燐光体又はシンチレータスクリーン又はパネルを提供するために前記光硬化可能な組成物の被覆可能な配合物を硬化することによって実現される。
【0015】
本発明の好ましい実施態様の特別な特徴は従属請求項に開示されている。
【0016】
本発明のさらなる利点及び特別な実施態様は以下の記載及び実施例から明らかになるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の目的を達成するためには、UV又はEB硬化によって架橋されることができる重合可能な添加剤を使用して、添加剤がスクリーンクリーニング溶液でのクリーニングによって抽出されることを回避し、さらに低い耐磨耗性又は増大した引掻き傷の外観の如き欠点を示さないことが好ましい。
【0018】
良く規定された構造、即ちモノマー分子あたり一つより多い(メタ)アクリレート基を有し、モノマー中の(メタ)アクリレート基あたり二つ以上のエチレンオキシ基を有する硬化可能な(メタ)アクリレート型モノマーの(メタ)アクリレートが、PMMAのための添加剤として配合され、燐光体スクリーン又はシンチレータパネルの上に最外層又はトップコートとして被覆され、続いてUV又はEB硬化されるとき、耐クラック性に関して顕著な改良をもたらすことが見出された。
【0019】
モノマー中の一つより多い(メタ)アクリレート官能が架橋構造に導き、それによって被覆の強度を増大すること、(メタ)アクリレート基あたり二つ以上のエチレンオキシ基の存在が(メタ)アクリレート基の間の長い可撓性のある結合基によって可撓性を付与することが考えられる。かかるエチレンオキシ基は当業者によってポリマーの鎖構造中に−CHCHO−の形の構造を有するものとして知られる。
【0020】
本発明による光又は電子線硬化可能な組成物は、モノマー分子あたり一つより多い(メタ)アクリレート基を有しかつモノマー中の(メタ)アクリレート基あたり二つ以上のエチレンオキシ基を有する(メタ)アクリレート型モノマーと組み合わせてポリマー又はコポリマーを含み、ポリマーはポリメチルメタクリレート又はそのコポリマーである。
【0021】
本発明による前記光又は電子線硬化可能な組成物は20重量%未満の水を有する溶媒混合物から適用されることが有利である。なぜならば、被覆溶液における過剰量の水の存在は燐光体層に被覆される溶媒が燐光体と接触して使用するために有害であるからである。これは前記燐光体が湿分に対して極めて敏感であるものとして知られるアルカリ金属ハロゲン化物ベースの組成物を有するときに特にあてはまる。
【0022】
本発明による光硬化可能な組成物を例えばUV放射線で硬化可能にするためには、前記組成物は光開始剤の形の光開始系を本質的に含む。
【0023】
EB硬化に対して、光開始系は要求されない。
【0024】
本発明によれば、光硬化可能な組成物は、被覆される能力を与える層形成配合物を与えるために溶液の形である。本発明によるスクリーン又はパネルは支持体及びその上の燐光体又はシンチレータ層を含み、前記燐光体又はシンチレータ層は光又は電子線硬化の後に得られた乾燥層の形で前に開示された層形成配合物で被覆される。
【0025】
本発明によれば、像シャープネスのため、前記光又は電子線硬化の後に得られた乾燥層は最大30μm、好ましくは1μm〜15μmの範囲、さらに好ましくは2μm〜6μmの範囲の厚さを有する。
【0026】
本発明によれば、前述の光硬化又は電子線硬化層形成配合物で覆われた前記スクリーン又はパネルでは、前記燐光体は粉末燐光体である。
【0027】
本発明による燐光体スクリーン又はパネルは燐光体組成物としてランタノイド活性化アルカリ土類金属フルオロハライド型燐光体を有することが好ましい。
【0028】
粉末の形のスクリーン又はパネルに存在する光刺激性又は貯蔵燐光体はBaFBr:Eu型燐光体組成物を有することが好ましい。その特別な実施態様では前記燐光体はBa(Sr)FBr:Eu型燐光体である。別の実施態様では光刺激性貯蔵燐光体スクリーン又はパネルは粉末の形の貯蔵燐光体として(Ba,Sr)F1+x1−x(式中、0<x<0.1であり、XはBr又はI又はそれらの組み合わせの一つである)を有する。かかる貯蔵燐光体は複数の燃焼工程及び複数の微粉砕工程を含む方法によって製造されることが有利であり、各燃焼工程後に微粉砕工程が行われ、前記微粉砕工程の各々は連続的な微粉砕手順で実施され、少なくとも最後の前記微粉砕手順はそれより前の微粉砕手順より大きい微粉砕速度で実施されることを特徴とする。最後の熱処理工程の後の最終工程として最後の微粉砕工程が8000rpm以上の微粉砕速度で実施されることが有利であり、さらに本発明の方法によれば前記最後の微粉砕工程はエアージェット微粉砕によって実施され、好ましくはエアージェットミルで実施される。粉末粒子の形状の例は直方体、正六面体、正八面体、十四面体又は多面体を一般的な形状として含んでもよい。燃焼工程を開始する前の工程ではUS−A 6531073及び6638447、公開された米国出願2006/108565又はPCT出願WO 2006/54532からの沈殿技術を利用することは除外されない。さらに、ノイズの少ないシャープな像は小さな平均粒子サイズの燐光体粒子で得られることが一般的な知識であるが、粒子サイズの減少とともに発光効率が低下されることが良く知られている。従って、所定の用途に対する最適な平均粒子サイズは望ましい像シャープネスと像形成スピードの間の妥協である。今まで燐光体粒子の好ましい平均粒子サイズは特にBaFBr:Eu型燐光体について2〜30μmの範囲、より好ましくは2〜20μmの範囲である。US−A 6383412のようにかかる燐光体は1〜10μmの範囲の粒子サイズメジアン直径(Dm)を有し、粒子の50%以下の平均粒子サイズは1.0〜2.0の範囲内の粒子アスペクト比を有する。しかしながら、マンモグラフィのような専用の用途では、プレートにおけるスクリーン−構造ノイズ減少のために、EP−A 1770718に開示されるように、粒子サイズ限界を表示するd99(燐光体重量分布から誘導すると燐光体粉末粒子の1重量%以下がその限界の上に存在する)を15μmより小さく、より好ましくは10μmより小さくすることが推奨される。刺激性燐光体層は公知の方法によって支持体上に形成されてもよい。まず、刺激性燐光体及び結合剤が溶媒に添加され、これらの物質が十分に混合され、それによって結合剤溶液で均一に分散された刺激性燐光体を有する被覆液を調製する。結合剤と刺激性燐光体の比は放射線像貯蔵パネルの所望の特性、刺激性燐光体のタイプ、及び他の要因に依存して変動しうるが、結合剤対刺激性燐光体の重量比は一般に、1:1〜1:100の範囲、より好ましくは1:8〜1:40の範囲から選択される。刺激性燐光体及び結合剤を含有する被覆液は次いで、支持体の表面上に均一に被覆され、それによって被覆フィルムを形成する。この被覆操作はドクターブレード、ロールコータ、及びナイフコータ(これらに限定されない)の如き従来の被覆手段を使用することによって実施されてもよい。
【0029】
別の実施態様では、光硬化又は電子線硬化層形成配合物で覆われた前記スクリーン又はパネルでは、前記燐光体は針状燐光体である。特別な実施態様では、前記燐光体が加熱によって又は電子線蒸着によって蒸着システムにおいて支持体上に蒸着されるとき、前記燐光体は結合剤のない燐光体である。
【0030】
その場合において、放射線像燐光体又はシンチレータパネルはマトリックス成分及び活性化剤から構成される蒸着針状燐光体結晶を含む燐光体層を有することが有利である。前記マトリックス化合物は下記式(I)によって最も一般的に表される:
X.aMX′.bMX′′ (I)
式中、MはLi,Na,K,Ra及びCsからなる群から選択されるアルカリ金属を表し、
はBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Cu及びNiからなる群から選択される二価金属を表し、
はSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,Ga及びInからなる群から選択される三価金属を表し、
X,X′及びX′′は各々、F,Cl,Br,及びIからなる群から選択されるハロゲンを表し、a及びbは各々、0≦a<0.5及び0≦b<0.5を表す。
【0031】
マトリックス成分として使用するために好適な原材料はアルカリハロゲン化物塩マトリックス成分であり、より好ましくは前記アルカリハロゲン化物塩はCsXであり、XはCl,Br,I又はそれらの組み合わせを表す。
【0032】
活性化剤成分はEu,Tb,Bi,In,Ga,Cs,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,Gd,Lu,Sm,Y,Tl,Na,Ag,Cu及びMgからなる群から選択される元素を活性化剤要素として有する成分である。
【0033】
その特別な実施態様では、前記蒸着針状燐光体は例えばUS−A 6802991に記載されたように光刺激性CsBr:Eu燐光体である。
【0034】
結合剤のない層に配置されたかかる針状燐光体は蒸着法によって製造される。蒸着法の例として、物理蒸着法(PVD)、スパッタリング法、化学蒸着法(CVD)、及びイオンプレーティング法のような蒸着技術及び電子線蒸着のような噴霧化技術が良く知られている。放射線像貯蔵パネルを製造する方法では、前記燐光体層は物理蒸着、化学蒸着及び噴霧化技術からなる群から選択された技術によって支持体上に被覆される。噴霧化技術として、例えばUS−A 6740897及び6875990、及びUS出願2002/050570,2004/075062及び2004/149931に記載されているような電子線蒸着が使用されることができる。電子線蒸着技術では、電子銃によって生成された電子線は蒸発源上に適用され、電子線の加速電圧は1.5kV〜5.0kVの範囲である。電子線技術を適用することによって、マトリックス成分及び活性化剤要素からなる蒸発源は加熱、蒸発されて支持体上に付着される。抵抗加熱、スパッタリング及びRF誘導技術の如き物理蒸着技術は本発明の燐光体層における結合剤のない針状結晶の蒸着に使用するために特に好適である。抵抗加熱蒸着は例えばUS−A 6720026,6730243及び6802991及びUS出願2001/007352に記載されているように適用されることが有利でありうる。この技術は本発明によるパネルのために針状の結合剤のない貯蔵燐光体を蒸着するための方法として推奨される。抵抗加熱蒸着では、蒸発源は電気エネルギーを抵抗加熱手段、好ましくは耐火材料から構成されたるつぼ又はボート構成に供給することによって加熱される。蒸着装置では、蒸着燐光体材料の均一な蒸着を実際に実現するために、例えばUS出願2005/000411,2005/000447及び2005/217567に開示されたように適用されてもよい。
【0035】
高温での燐光体層の蒸着は好ましくは60%〜90%の範囲の高い燐光体充填密度を与える方法として実施される。前記蒸着法は選択された原材料を加熱することによって低い圧力下で蒸着室で実施されることが有利である。US−A 6802991に記載されているように支持体上のユウロピウムドープされたハロゲン化セシウム燐光体の蒸着は物理蒸着、化学蒸着又は噴霧化技術、例えば電子線蒸着又はプラズマ化学蒸着からなる群から選択される方法によって実施されている。蒸気圧(例えばUS−A 2005/0077478のように0.05〜10Paの範囲の中程度の真空下で又は例えばUS−A 2004/149929のようにアルゴン又は窒素のような不活性ガスの存在下で0.3〜3Paの範囲の圧力で又はUS−A 6802991のように0.01Pa未満の圧力で)を制御し、そしてUS−A 6802991のように、さらに蒸気流が支持体上への蒸発燐光体の付着を起こす前に支持体が冷却されるUS−A 6720026に述べられているように支持体温度を制御することに加えて、蒸発源はUS−A 2003/113580に述べられているように、0.5重量%以下の含水量を有することが推奨される。本発明のような蒸着装置における蒸着は予め決められた程度の真空度の調整を必要とする。本発明によるパネルにおける結合剤のない針状貯蔵燐光体層に対して、高い真空下での前記燐光体の形成が望ましい。1×10−5〜5Paの真空度、特に1×10−2〜2Paの真空度が望ましく、そこではAr又はNe貴ガスの如き不活性ガス、あるいは窒素ガスの如き不活性ガスが真空蒸着装置中に導入されてもよい。1×10−5〜1×10Paのさらに低い内部圧力を与えるための排気が電子線蒸着のために好ましい。酸素又は水素ガスの導入は特に反応性を高めるため及び/又は例えばアニール工程で実施されることが有利でありうる。さらに、不活性ガスの導入はUS−A 6720026に開示されているように燐光体蒸発原材料が蒸着される支持体及び/又はチタン(合金)支持体上への蒸着前に蒸気流を冷却するために実施されることができる。あるいは、支持体の一方の側は加熱されてもよいが、他方の側はUS−A 7029836に開示されているように蒸着を実施しながら冷却されてもよい。
【0036】
真空蒸着の工程は抵抗加熱器又は電子線によって燐光体又はその出発原材料を含む蒸発源を蒸発するために加熱し、一つの結合剤のない層に柱状結晶の形の燐光体の層を形成するために金属シートの如き支持体上に蒸気を付着して蓄積する工程を含んでもよい。US−A 2004/0149929又はUS−A 2006/0054862に記載されているように燐光体マトリックス化合物層に立つ多数の斜方晶系刺激性燐光体結晶層又は刺激性燐光体上に立ちかつそれと同じ組成を有する非晶質結晶層が蒸着されてもよい。たとえ化合物が極めて異なる融点又は蒸気圧を有していたとしても、マトリックスに均一に活性化剤を含めるためには、多数の蒸着は各源の蒸発速度がその場合において独立して制御されることができるので好ましいかもしれない。所望の燐光体の組成によれば、各蒸発源は必要により添加剤の存在下でマトリックス化合物又は活性化剤だけ又はそれらの混合物を含有してもよい。三つ以上の源であっても使用されることができる。例えば、上述の源に加えて、所望の添加剤を含有する蒸発源を使用してもよい。燐光体層が多数の蒸着又は共蒸着によって形成される場合には、少なくとも二つの蒸発源が使用される。源の一つは燐光体のマトリックス化合物を含有し、他は活性化剤化合物を含有する。多数の蒸着は前記化合物が極めて異なる融点又は蒸気圧力を有する場合のように活性化剤をより均一な方法でマトリックスに含めるために各源の蒸発速度が独立して制御されるべきである場合に好ましい。所望の燐光体の組成によれば、各蒸発源はマトリックス化合物又は活性化剤化合物だけからなってもよく、又はそうでなければそれらと添加剤の混合物であってもよい。三つ又はそれよりさらに多い源を使用してもよい。燐光体のマトリックス化合物はマトリックス化合物自体又はマトリックス化合物を製造するために互いに反応する二つ以上の物質の混合物であってもよい。活性化剤化合物は一般に、活性化要素を含有する化合物であり、従って例えばUS−A 2005/0133731に記載のように活性化要素のハロゲン化物又は酸化物である。支持体の温度は一般に、20℃〜350℃、好ましくは100℃〜300℃、より好ましくは150℃〜250℃の範囲に維持される。形成された燐光体が支持体上に付着され蓄積される速さを意味する蒸着速度は蒸着装置におけるるつぼ加熱器に供給される電流を調整することによって制御されることができる。蒸着速度は一般に0.1〜1000μm/分、好ましくは1〜100μm/分の範囲である。本発明のように下層で被覆された支持体への予備処理を実施することは除外されない。強制乾燥工程のためには、燐光体蒸着の前の層配置は規定された時間中に高温で保持されてもよい。さらに、燐光体層のために滑らかなベースを得るために下層の表面が水和を開始するまで相対湿度の百分率を増大することは除外されない。しかしながら、支持体上への貯蔵燐光体層の効率的な蒸着はUS出願2004/081750に開示されているように50℃〜250℃の範囲の支持体温度を要求する。蒸着工程時の支持体の加熱又は冷却は要求されたように操縦又は制御されてもよい。
【0037】
蒸着手順が完了した後、蒸着された層は熱処理又はアニール手順を受けることが好ましく、それは少量の酸素ガス又は水素ガスを含有しうる不活性雰囲気下で一般に100〜300℃の温度で0.5〜3時間、好ましくは150〜250℃の温度で0.5〜2時間実施される。アニール手順はUS−A 6730243,6815692及び6852357又はUS出願2004/0131767,2004/0188634,2005/0040340及び2005/0077477に記載されているように適用されてもよい。
【0038】
本発明によるスクリーン又はパネルでは前記燐光体はCR技術に適用されるような光刺激性燐光体である。光刺激性スクリーン又はパネルはいわゆる「粉末像燐光体」又は「PIP」スクリーン(好ましくはユウロピウムドープされたバリウムフルオロブロマイド燐光体粒子で被覆される)上に又は「NIP」スクリーンとも称される「針状像燐光体」プレート(好ましくはCsBr:Eu針状結晶を蒸着によって被覆される)上に被覆される。結合剤のない層に存在する前記針状結晶は、蒸着が適用された支持体から剥離されてもよく、所望により針状結晶の長さ(通常、100〜1000μmの範囲)を減らすために微粉砕され、結合剤に分散された後に被覆され、疑似PIPスクリーンを形成してもよい。
【0039】
本発明による層形成配合物を硬化する方法では、硬化は紫外線によって又は電子線硬化によって行う。
【0040】
さらに、本発明による方法では、硬化は紫外線によって又は電子線硬化によって行う。特に、硬化は支持体上に存在する燐光体層又はシンチレータ層上に保護被覆として前記層形成配合物を被覆した後に乾燥して行う。
【0041】
本発明による方法では、前記被覆はドクターブレードコーティング又はバーコーティングによって実施される。
【0042】
燐光体又はシンチレータスクリーン、プレート又はパネルの層配置のための実施態様は以下から選択される。
【0043】
スクリーン又はパネルの層配置は通常、支持体層上に被覆されるとき、支持体と燐光体層の間に中間層があり(例えばUS−A 2004/0051441及びUS−A 2004/0051438に開示されているようなパリレン又は別の例えばUS−A 6927404のような染料含有層)、かかるパリレン層はUS−A 6822243に記載されているように又はUS−A 6710356のように燐光体層と最外保護層又はトップコートの間に存在させてもよい。二つの保護層の間の良好な接着はUS−A 2005/0067584に開示されているように燐酸エステル化合物を使用するとき有利に提供される。上述のパリレン層は環境の湿度に極めて敏感であるものとして知られるアルカリ金属ハロゲン化物シンチレータ又は燐光体を使用するとき十分に認識されるように、燐光体又はシンチレータを湿分から保護する層として適用されることが特に推奨される。
【0044】
支持体は公知のいかなる支持体であることもできる。支持体は有機又は無機の性質のいかなる固体も使用することもでき、それはいかなる幾何学的形状、例えば箔、繊維(例えば炭素繊維補強樹脂、特に炭素繊維補強樹脂シートにおける炭素繊維の方向が互いに異なるように耐熱性樹脂を含浸されかつ一方向に配置された炭素繊維をそれぞれが含むシート)をとることができ、粒子を使用することができる。無機非金属支持体として化学的に補強されたガラス又は結晶化ガラスを使用することができる。使用のために好適な無機金属支持体は例えばアルミニウム、チタン、鉛、鉄、銅、鋼、モリブデン、ベリリウムからなる金属支持体、アルミニウム、チタン、鉛、鉄、銅、ベリリウム、マンガン、タングステン、バナジウム及びシリコン酸化物からなる金属及び非金属酸化物の支持体である。
【0045】
有機支持体としてポリイミドシート、異なる組成のエポキシ化合物並びに熱可塑性及び熱硬化性化合物、ポリエーテル、ポリエステル及びポリカーボネート組成物を使用してもよいが、それらに限定されない。上述のような保護層ユニット又は配置を適用する前に洗浄及び脱脂に関するクリーニング手順に支持体を供することが推奨される。
【0046】
本発明によれば、燐光体層が「貯蔵燐光体層」とも称される光刺激性燐光体層であるパネルが好ましい。これは増感スクリーンにおける従来公知の即発燐光体層並びにシンチレータパネルにおけるシンチレータが本発明によるトップコートからの利益を得ることができないことを意味しない。なぜならば、それらのパネルはまた、機械的損傷及び有機クリーニング溶液に敏感であるからである。
【0047】
トップコート層を有する貯蔵燐光体スクリーンが突き出るビーズを持つとき、ビーズがスキャナの機械的部品に接触しないこと、及び貯蔵パネルがスキャナにおける移動時に何らかのよろめきを示すときであってもこの通りであることが重要である。それゆえビーズは本発明の貯蔵燐光体スクリーンにおいてスペーシング粒子として使用されるとき、0.5μm≦d50≦25μmのメジアン体積直径及び0.1≦d50/d50≦1.20のメジアン数直径を有することが好ましい。さらに、ビーズは前記ポリマービーズが0.25≦dv50/t≦4.0のメジアン体積直径dv50を有するように本発明の貯蔵パネル上の層Bの厚さtに適応されることが好ましい。
【0048】
本発明の燐光体パネルは自己支持パネル並びに支持体を含むパネルであることができる。この支持体は公知のいかなる支持体であることもできるが、スクリーンの所望の高い耐湿性に照らして、極めて低い水蒸気透過性を有する支持体が使用されることが好ましい。好ましい支持体はUS−A 6815095及びUS出願2003/0134087に開示されているような支持体及び陽極酸化アルミニウムの支持体である。
【0049】
本発明の特別な実施態様では燐光体層の表面は燐光体層が支持体の縁に到達しないように支持体の表面より小さい。従って、燐光体層の主表面より大きい表面を持ち、従って燐光体層が支持体の一部分を自由にさせた支持体を有するパネルであって、層A及びトップコート層Bを含む保護層が燐光体層によって自由にさせた支持体の部分を少なくとも部分的に覆うパネルは、前に既に開示されているように本発明の特別な実施態様を表す。かかる構造の利点は、燐光体層の縁が装置の機械的部品に接触せず、従ってパネルの使用時、特にスキャナにおける移動時に容易に損傷されることが少ないことにある。この構成の別の利点は特別な縁補強が全く必要ないことである(但し、もし望むなら、さらなる縁補強も適用できる)。燐光体層の表面が支持体の表面より小さく、従って燐光体層が支持体の縁に到達しない燐光体パネルの構成は、本発明の特別な実施態様を表すが、かかる構成は公知の保護層で覆われた燐光体パネルの製造のために有益でありうる。
【0050】
支持体材料と燐光体層の間にパリレン層が存在する場合には、覆われた支持体の表面粗さは表面粗さの減少(好ましくは0.5以下、より好ましくは0.1以下)につれて良好な滑らかさを示し、それはUS−A 2004/0051438に記載されているように小さな直径を有する針状結晶又は柱状結晶を蒸着するためであってもよく、それによって蒸着された光刺激性燐光体層の表面積の平方単位あたりの前記針状結晶の改良された充填密度及び改良されたシャープネス又は解像度に導く。かかる柱状、針状又は円柱状燐光体の寸法についてのさらなる詳細はUS−A 6967339に開示されている。
【0051】
PMMAの如きポリマーを含有しないモノマーの混合物又はUV/EB硬化可能なモノマーを使用することに関する本発明の利点は、被覆された材料が乾燥後、流動的又は粘着的でないことであり、これは燐光体被覆がUV/EB硬化工程の前の輸送のために巻かれることができることを意味する。
【0052】
本発明の有利な効果として燐光体又はシンチレータ像形成プレートの物理的安定性は像品質が長期間の頻繁な使用及び再使用にわたって変化しないという最も厳しい条件を満足することが証明された。
【実施例】
【0053】
本発明はその好ましい実施態様に関連して以下記載されるが、それは本発明をそれらの実施態様に限定することを意図しないことが理解されるだろう。
【0054】
実験に使用される製品は下記の通りである:
(1)Elvacite 2041=Lucite Internationalから商業的に入手可能な高分子量ポリメチルメタクリレート

(2)(A1)CN435=Sartomerから商業的に入手可能なエトキシル化(15)トリメチロールプロパントリアクリレート

(3)(A2)SR344=Sartomerから商業的に入手可能なポリエチレングリコール(400)ジアクリレート

(4)(A3)SR610=Sartomerから商業的に入手可能なポリエチレングリコール(600)ジアクリレート

(5)(A4)SR454=Sartomerから商業的に入手可能なエトキシル化(3)トリメチロールプロパントリアクリレート

(6)(A5)SR256=Sartomerから商業的に入手可能な2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート

(7)(A6)SR508=Sartomerから商業的に入手可能なジプロピレングリコールジアクリレート

(8)(A7)SR349=Sartomerから商業的に入手可能なエトキシル化(3)ビスフェノールAジアクリレート

(9)(A8)SR238=Sartomerから商業的に入手可能なヘキサンジオールジアクリレート

(10)(A9)ペンタエリスリトールトリアクリレート=Aldrichから商業的に入手可能

【0055】
被覆配合物を形成するため及びその被覆のための手順
配合物は、表1に示された成分を一緒に添加し、固形成分が溶媒混合物中に溶解されるまで攪拌することによって作られた。
【0056】

【0057】
溶液はドクターブレードで150ミクロンの未乾燥厚さで粉末燐光体スクリーン上に被覆された。次いで被覆は70℃で30分間、換気オーブンで乾燥され、室温に冷却され、3m/分のスピードのベルトでTechnigraf UL00855 UVランプ下を3回通過させた。
【0058】
次いで被覆はエタノールに浸漬された綿パッドで被覆を3回こすることによってエタノールで処理された。乾燥して一晩放置した後、燐光体スクリーンは20mmの直径を有する金属シリンダーのまわりで湾曲され、次いで20倍拡大ガラスでクラックを調べた。
【0059】
粉末燐光体スクリーンは上記の覆われている保護層を被覆される前に下記のように作られた。
【0060】
燐光体及び燐光体層の製造
光刺激性燐光体の製造は下記のように実施された。
【0061】
Ba0.859 Sr0.14 Eu0.01はHFを有する水分散液における適当な量のBaCO,SrCO及びEuの断熱反応によって製造された。
【0062】
原料混合物は下記成分を下記割合で完全に混合することによって作られた:

【0063】
燐光体は三つの燃焼工程で作られた:
第一燃焼工程:
165gの原料混合物を各々含有する三つのるつぼを石英管に置き、それをウォータロックを持つガス入口及びガス出口を有するフランジで封止した。Nで15分間フラッシした後、石英管は850℃の箱形炉に置かれた。炉中の滞留時間は2時間であり、管は1.5l/分でNでフラッシされた。
【0064】
その燃焼後、管は炉から取り出され、Nでフラッシしながら30分間冷却された。次に、るつぼが管から取り出され、粉末が乳鉢及び乳棒で粉砕された。
【0065】
粉砕された粉末を、三つの3mmノズル、3barの微粉砕室圧力及び3500r.p.m.のホイール回転速度でAlpine AFG−100エアーミルで微粉砕した。
【0066】
第二燃焼工程:
230gの第一燃焼された材料を各々含有する三つのるつぼを石英管に置き、それをウォータロックを持つガス入口及びガス出口を有するフランジで封止した。石英管は725℃の箱形炉にすぐ置かれた。炉中の滞留時間は5.5時間であり、管は1.5l/分でNでフラッシされた。
【0067】
その燃焼後、管はNでフラッシしながら炉中で450℃に冷却された。次に、管が開放され、炉から取り出され、さらに30分間冷却された。るつぼは管から取り出され、粉末は乳鉢及び乳棒で粉砕された。
【0068】
粉砕された粉末を、三つの3mmノズル、3barの微粉砕室圧力及び3500r.p.m.のホイール回転速度でAlpine AFG−100エアーミルで再び微粉砕した。
【0069】
上記の方法で製造された燐光体は微細な燐光体試料を製造するために出発材料として使用された。
【0070】
微細な燐光体は、再微粉砕(3回目の微粉砕)し、第二燃焼と同じように再燃焼し、Alpine AFG−100エアージェットミルで再微粉砕(4回目の微粉砕)することによって作られた。
【0071】
3回目及び4回目の微粉砕速度は9000r.p.m.であった。
【0072】
最終的な微細な粒子サイズの粉末燐光体は結合剤溶液に別々に分散された(以下の燐光体層組成を参照)。

【0073】
燐光体層の製造:
STANN JF95B及びKRATON FG19101Xは攪拌しながら規定された量でメチルシクロヘキサン、トルエン及びブチルアセテート(体積比50:35:15)からの41.65gの溶媒混合物に溶解された。燐光体がその後添加され、攪拌は1700r.p.m.の速度でもう10分間さらに行われた。次いで、燐光体ラッカーは1700r.p.m.で1分間ボールミル処理を与えられた。
【0074】
組成物は2.5m/分の被覆速度で、下塗りされた175μm厚のポリエチレンテレフタレート支持体上に600μmの厚さでドクターブレード被覆され、室温で30分間乾燥された。揮発性溶媒をできるだけ多く除去するために、被覆された燐光体プレートは乾燥炉で60℃で乾燥された。
【0075】
結果
トップコート層におけるクラックに関する結果は表2に示される。

【0076】
表2に与えられたデータから明らかなように、本発明に従って適用された被覆はエタノール処理によって損傷されずに及び湾曲によってクラックを示さずに頻繁にクリーニングされる能力を示す。さらに、満足のいく耐引掻き性が存在することが確立された。
【0077】
これらの結果から、(メタ)アクリレート型モノマーを有し、モノマー中の(メタ)アクリレート基あたり二つ以上のエチレンオキシ基及びモノマー分子あたり一つより多い(メタ)アクリレート基を有する配合物から硬化されたトップコートを用いるだけで、本発明の目的が達成されることがわかる。
【0078】
本発明の好ましい実施態様を詳細に記載したが、多数の変形例が添付請求項に規定された本発明の範囲から逸脱せずその中でなしうることが当業者に明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマー又はコポリマー及び(メタ)アクリレート型モノマーを含む、光又は電子線硬化可能な組成物であって、前記(メタ)アクリレート型モノマーがモノマー分子あたり一つより多い(メタ)アクリレート基を有し、前記モノマー中の(メタ)アクリレート基あたり二つ以上のエチレンオキシ基を有し、前記ポリマーがポリメチルメタクリレート又はそのコポリマーである光又は電子線硬化可能な組成物。
【請求項2】
前記組成物が20重量%未満の水を有する溶媒混合物から適用される、請求項1に記載の光又は電子線硬化可能な組成物。
【請求項3】
前記組成物が光開始剤をさらに含む、請求項1又は2に記載の光又は電子線硬化可能な組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の光又は電子線硬化可能な組成物を有する、溶液の形の層形成配合物。
【請求項5】
支持体及びその上の燐光体又はシンチレータ層を含む、スクリーン又はパネルであって、前記燐光体又はシンチレータ層が乾燥された層の形で請求項4に記載の層形成配合物で覆われている、スクリーン又はパネル。

【公開番号】特開2008−31474(P2008−31474A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−180597(P2007−180597)
【出願日】平成19年7月10日(2007.7.10)
【出願人】(307010203)アグファ・ヘルスケア・エヌヴィ (10)
【Fターム(参考)】