説明

物質混合物

本発明は、オルガノポリシロキサンポリエーテルおよび少なくとも1種のその他の物質または成分、有利には水性懸濁液から得られたポリマー、特に有利には架橋した機能化ポリスチレン−ビーズポリマーをベースとする物質混合物、並びに架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーと共にオルガノポリシロキサンポリエーテルをベースとする物質混合物の、流動性イオン交換体または流動性吸着体、特に有利に流動性単分散性またはヘテロ分散性アニオン交換体またはカチオン交換体、更には、流動性のアニオンおよびカチオン交換体の混合物としての使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オルガノポリシロキサンポリエーテルおよび少なくとも1種のその他の物質または成分、有利には水性懸濁液から得られたポリマー、特に有利には架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーをベースとする物質混合物、並びに架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーと共にオルガノポリシロキサンポリエーテルをベースとする物質混合物の、流動性イオン交換体または流動性吸着体、特に有利に流動性単分散性またはヘテロ分散性アニオン交換体またはカチオン交換体、更には、流動性のアニオンおよびカチオン交換体の混合物としての使用に関する。
【0002】
架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーとオルガノポリシロキサンポリエーテルとからなる物質混合物およびその使用は、従来公知ではない。しかしながら、例えばイオン交換体の流動性は、加工、包装および適用におけるその技術的操作性に関して重要な特性である。イオン交換体をロートまたはその他の小さい流出口を有する充填システムを介して、カートリッジまたは小さいフィルターに充填すべき場合には、この流動性は特に重要である。この種のカートリッジおよび小さいフィルターは、例えばハウスホールドにおいて飲用水の製造のためにまたは水道水の軟化のために、スケール形成を阻止するために、および妨害イオンを除去するために使用される。
【0003】
従来のイオン交換体は一般に、その製造により十分な流動性を示さない。特に、単分散性イオン交換体は流動性が悪く、このことは規則的でかつ密な球状の装填物を形成することによるビーズ相互の強い付着並びに封入された残留水に起因すると思われる。本発明においては、単分散性イオン交換体とは、狭いまたは非常に狭い粒度分布を有するイオン交換体を表す。
【0004】
ヘテロ分散性の架橋したビーズポリマーの製造は、例えば、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 5th Ed. Vol. A21, 363-373, VCH 出版社、Weinheim 1992 中に記載されている。スルホン化することにより、これからヘテロ分散性カチオン交換体が得られ、これは例えばDE−A−19644227中に記載されている。ヘテロ分散性のゲル型またはマクロ孔質アニオン交換体は、US−A4952608によるフタルイミド法によりまたはUS−A4207398またはUS−A5726210によるクロロエーテル法により、これから得られる。
【0005】
DE−A−19644227によれば、ヘテロ分散性カチオン交換体は、例えば重合反応器中でセルロースベースの保護コロイドを脱塩水並びにリン酸水素二ナトリウム中に溶かすことにより得られる。この水溶液を室温で撹拌する。引き続き、スチレン、工業用ジビニルベンゼン、ジベンゾイルペルオキシド(75%濃度)からなるモノマー混合物を添加し、70℃で6時間、および90℃でさらに3時間撹拌する。得られたビーズポリマーを水で洗浄し、引き続き乾燥箱中で乾燥させる。空気雰囲気に解放した開口部を有する反応容器中に78%硫酸を室温で装入する。これにビーズポリマーを添加する。撹拌下に、1,2−ジクロロエタンを供給し、さらに室温で3時間撹拌する。次いで、硫酸・一水和物を供給する。120℃に加熱する。加熱する際に、すでにジクロロエタンは留出する。120℃で更に4時間撹拌する。120℃で3.5時間撹拌した後、なお存在するジクロロエタンの残分を除去するために、120℃で懸濁液を介して空気を30分間通気する。
【0006】
この懸濁液を、カラム中に移し、濃度の低下する種々の硫酸を、最終的には水で上方から充填し、水和する。選択的に、全ての操作を窒素下に実施する。DE−A−19644227の内容は、本願に包含される。
【0007】
ヘテロ分散性ゲル型またはマクロ孔質アニオン交換体は、例えばUS−A4952608により得られ、その内容は本願に包含される。この際、例えば最初にフタルイミドおよびホルマリンを1,2−ジクロロエタン中に添加し、N−メチルロールフタルイミドに変換する。これから、ビス−(フタルイミドメチル)−エーテルを製造する。最初に発煙硫酸を、次いで5質量%架橋したポリスチレンビーズポリマーを供給する。この懸濁液を70℃に加熱し、更に18時間撹拌する。ジクロロエタンを蒸留により系から除去する。得られたビーズポリマーを水中に取り込み、水酸化ナトリウムと混合し、180℃で8時間処理する。冷却後、得られたアミノメチル化ビーズポリマーを水で洗浄する。
【0008】
しかしながら、ヘテロ分散ゲル型またはマクロ孔質アニオン交換体は、例えばUS−A4207398またはUS5726210によるクロロエーテル法によっても得られ、その際、ハロアルキル化剤を芳香族架橋コポリマーに作用させ、未反応ハロアルキル化剤を芳香族架橋ハロアルキル含有コポリマーから除去し、次いで芳香族架橋ハロアルキル含有コポリマーを水および水溶性無機塩の存在下にアミンと反応させる。US−A4207398およびUS5726210の内容は本願に包含される。
【0009】
単分散性イオン交換体の製造は、例えば、特許明細書US−A4444961、EP−A−0046535、EP−A−0098130、EP−A−0101943、EP−A−0418603、EP−A−0448391、EP−A−0062088およびUS−A4419245中に記載されており、その単分散性イオン交換体を製造することに関する内容は本願に包含される。
【0010】
単分散性イオン交換体は例えばEP−A−0046535により製造され、その際、
a)重合すべきモノマーもしくは重合混合物から、このモノマーまたは重合混合物と実質的に混和しない連続的に供給する液体中にこれを注入することにより均一な大きさの液滴を製造し;
b)前記液体中の均一な大きさの液滴を連続的にマイクロカプセル化の公知法により、直接使用すべき重合条件下に安定なケーシングでカプセル化するか、または剪断力に対して安定なケーシングでカプセル化し、かつこの剪断力に対して安定なケーシングを第二の工程において連続的にまたは非連続的に使用すべき条件下に安定なケーシングに硬化し;
c)使用すべき重合条件下に安定なケーシングでカプセル化されたモノマーもしくは重合混合物の液滴を引き続き重合する、ただし、その際
α)モノマーもしくは重合混合物を連続的に供給する連続相に対して並流でこの相に注入する;
β)液滴の形成およびそのカプセル化を反応容器の異なる領域で実施する;
γ)工程a)およびb)を、液滴の形成からそのカプセル化まで液滴の完全性を変化させる力を液滴に作用させないように実施する。
【0011】
単分散性イオン交換体は、同様に、例えばUS−A4444961によって、以下の工程により得られる、
(a)モノマー相と非混和性で、かつモノマー相の液滴の安定化のために十分な量の懸濁化剤を含有する連続相中に開口部を介してモノマー相を流入させることによる、モノマー相から、レイノルズ数120〜1200により規定される層流特性を有するモノマー流の形成;
(b)ストルーハル数0.15〜1.5により規定される、流体の振動励起による均一な大きさの液滴へのモノマー流の破砕;
(c)実質的にモノマー液滴を反応容器中に導入する前にモノマーの重合が行われないように、バッチ重合のための反応容器中に、懸濁媒体の密度より低い密度を有するモノマー液滴を媒体中を上昇させること、または懸濁媒体の密度より高い密度を有するモノマー液滴を媒体中を落下させることの達成、およびモノマー濃度の変化が、反応容器中のモノマー液滴の濃度が形成される際のモノマー液滴の濃度より大きく、形成の時点で連続的なモノマー相の全体積に対して0.001〜20体積%であり、重合の時点で連続的なモノマー相の全体積に対して30〜60体積%であることの達成;
(d)明らかな凝集または付加的な分散に作用しない条件下でのバッチ反応容器中での撹拌下での最後までの懸濁液滴の重合。
【0012】
単分散性イオン交換体は、例えばEP−A−0098130によって、以下の工程により得られる:
a)少なくとも、実質的に(i)多量の、スチレンモノマー、脂肪族エチレン不飽和モノマーおよび複素環式芳香族化合物から選択されたモノマーから形成された単位、および(ii)ゲル型のシード粒子の場合には、架橋したモノマー単位0.1〜3質量%またはマクロ孔質型のシード粒子の場合には、架橋したモノマー単位0.1〜6質量%、からなるポリマーを有する架橋したシード粒子の撹拌水性懸濁液の装入、その際撹拌水性懸濁液はシード粒子中にモノマーの吸収を阻止する量の保護コロイドの不存在で形成される;
b)(I)スチレンモノマー、脂肪族エチレンモノマーおよび複素環式芳香族化合物から選択されたエチレン性不飽和モノマー0〜98質量%、および(II)ジビニルピリジンからなるかまたはスチレンモノマーおよび/または脂肪族エチレン性モノマーから選択されるポリエチレン性不飽和架橋性モノマー2〜100質量%からなるモノマーの、重合条件下での懸濁されたシード粒子への供給、この際、懸濁条件、供給速度、撹拌および重合速度を、モノマーまたはモノマー混合物の吸収によりシード粒子が所望の大きさに膨潤されるまで粒子凝集が阻止され、抑制されまたは最少に保持されるように相互に調節する、
c)コポリマー形成下での膨潤したシード粒子の重合の続行、および
d)コポリマー粒子の水性懸濁液媒体からの分離。
【0013】
選択的に、EP−A−0101943により単分散性イオン交換体が以下の工程により得られる:
a)連続水性相中の架橋したポリマーの粒子の懸濁液の形成、次いで
b)モノエチレン性不飽和モノマー75〜99.5質量部、ポリエチレン性不飽和モノマー0.5〜25質量部、第一のモノマー混合物の重合を触媒するために十分な量の実質的に非水溶性の、遊離ラジカル形成性開始剤を含有する第一のモノマー混合物および第二のモノマー混合物でのポリマー粒子の膨潤、次いで
c)モノマーの40〜90質量%までがポリマーに変換される、ポリマー粒子中の第一のモノマー混合物の重合、次いで
d)この懸濁液への第二のモノマー混合物の添加の続行、この際第二のモノマー混合物はモノエチレン性不飽和モノマーを含有するが、実質的に遊離ラジカル形成性開始剤を含有せず、この際第二のモノマー混合物の添加を、モノマーの遊離ラジカル重合が第二のモノマー混合物中で惹起し、モノマー混合物がポリマー粒子により吸収されかつポリマー粒子中の第二のモノマー混合物の重合が第一のモノマー混合物中に含有されている遊離ラジカル形成性開始剤により触媒される条件下に実施し、かつこの際第二のモノマー混合物のモノマーは重合の後コポリマービーズの40〜90質量%である。
【0014】
EP−A−0448391によれば、例えば単分散性イオン交換体は次のようにして得られる、
a)遊離ラジカル重合性の非水溶性モノマーまたはそのようなモノマーの混合物と、均一な大きさのシードポリマー粒子の水性懸濁液とを十分なモノマーまたはモノマーの混合物が組み合わされるまで組み合わせ、選択した大きさに粒子を成長させ、その際にモノマーまたはモノマーの混合物をシードポリマー粒子の水性懸濁液と(i)分散安定剤および油溶性遊離ラジカル重合開始剤の存在で、(ii)少なくとも開始剤が活性化されるような温度で、および(iii)シードポリマー粒子の最初の質量全部と同じモノマーの量またはモノマーの混合物の量を45〜120分間の時間にわたって分散液と組み合わされる速度で組み合わせ;かつ
b)合したモノマーおよび粒子の温度を少なくとも開始剤が活性化され全てのモノマーが重合されるまで高める、
その際、選択された大きさが選択された最終粒度と同じになるまで、これらの工程を場合により繰り返す。
【0015】
EP−A−0062088によれば、単分散性イオン交換体は、次のようにも得られる;
a)ナノエチレン性不飽和モノマーおよび架橋剤からなるモノマー混合物の、あらかじめモノエチレン性不飽和モノマーおよび少なくとも架橋剤0.15質量%から製造されたシードポリマー中への取り込み、こうしてシードポリマーはモノマー・フィード中に溶解せず、この際エチレン性不飽和モノマーの量およびシードポリマーのための架橋剤の量を、生じたイオン交換樹脂が浸透圧衝撃に対して高い抵抗性を有し、かつ高い安定性を有するように選択し、
b)取り込まれたモノマーの供給されたビーズへの重合、
c)このシードポリマーから構成される活性イオン交換体への相応する試薬での変換。
【0016】
前記文献および保護権利は架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーの製造法に関する例として記載されているのであり、これは更なる成分としてオルガノポリシロキサンポリエーテルと共に流動性イオン交換体として使用することができる。これらは本願の内容として包含される。オルガノポリシロキサンポリエーテルは、選択的方法、例えばUS−A5233096から公知であるように、Jettenにより得られる架橋し機能化したポリスチレンビーズポリマーにおける混合成分としても、または水性懸濁液により得られる樹脂における混合成分としても適当である。
【0017】
すでに、EP−A−0868212において、流動性または一時的に流動性の強酸性カチオン交換体(WO97/23517により製造)の製法が記載されている。その実施例から、これが有利にヘテロ分散粒度分布を有するイオン交換体であることが明らかである。
【0018】
EP−A−868212の方法によれば、流動性は強酸性カチオン交換体を濾過した後、表面活性物質の水溶液で処理することにより達せられる。その際、表面活性物質としては非イオノゲン界面活性剤、例えば鎖長C12−C14の天然脂肪アルコールにエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドが付加した生成物またはアルキルフェノールポリエチレングリコールエーテル、カチオンまたは両親媒性界面活性剤または乳化剤、例えば脂肪アルコールポリエチレンアルキレングリコールエーテルまたはアニオン界面活性剤、例えばパラフィンスルホネートが挙げられている。しかしながら、この方法の欠点は、界面活性剤の作用が常に持続的なものではなく、この方法は単分散性イオン交換体においてはあまり有効ではない。更にEP−A−0868212の方法はアニオン交換体および交換体混合物において流動性ではない生成物に導く。
【0019】
従って、本発明の課題はオルガノポリシロキサンポリエーテルのための選択的な使用可能性を見いだすことであり、特に水性懸濁液から得られるポリマーとの関連における適用可能性を見いだすことである。
【0020】
従って、本発明の対象は、オルガノポリシロキサンポリエーテルと少なくとも1種のそのほかの物質または成分、有利には、水性懸濁液から得られるポリマー、特に有利に架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーをベースとする物質混合物、並びにオルガノポリシロキサンポリエーテルと架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーとをベースとする物質混合物の流動性イオン交換体または流動性吸着体としての、特に有利に流動性単分散性またはヘテロ分散性アニオン交換体またはカチオン交換体としての、更にアニオン交換体およびカチオン交換体の流動性混合物としての使用に関する。
【0021】
本発明の特別な実施態様においては、水性懸濁液から得られたポリマー、有利に架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーをオルガノポリシロキサンポリエーテルと水性懸濁液中で空気、窒素またはその他のガス混合物の通気下にかつ/またはオイルの存在において処理または混合する。
【0022】
本発明による物質混合物、特に架橋し機能化したポリスチレンポリマービーズ−ポリマーとの物質混合物は、特にイオン交換体の流動性を確実にするために、特にマクロ孔質またはゲル型アニオン交換体またはカチオン交換体、殊に有利にはゲル型アニオン交換体またはゲル型カチオン交換体のために好適である。
【0023】
本発明において流動性とは、付加的な力を適用することなしに、重力の影響下にイオン交換体のばら荷を搬送することができることを意味する。実地においては、流動性の評価は、例えばEP−A−868212中に記載されているロートテストで実施される。
【0024】
特に、架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーとの本発明による物質混合物は、持続的な流動性のイオン交換体の製造を可能にする。これは一般に特別な後処理なしには非常に流動性の悪い、ゲル型イオン交換体にとって特に価値のあるものである。強酸または強塩基または中程度の塩基性の機能化したポリスチレン−ビーズポリマー並びにその混合物におけるオルガノポリシロキサンポリエーテルの適用が非常に適している。流動性の架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマー(EP−A−1000659(カチオン交換体)による、およびEP−A−1000660(アニオン交換体)による)の製法が特に好適である。EP−A−1000659の内容もEP−A−1000660の内容も本願に包含される。
【0025】
EP−A−1000659により、以下の工程により単分散性ゲル型ポリスチレン−ビーズポリマーが得られる:
a)連続水性相中のシードポリマーの懸濁液の形成、
b)ビニルモノマー、架橋剤およびラジカル開始剤からなるモノマー混合物中でのシードポリマーの膨潤、
c)シードポリマー中のモノマー混合物の重合
d)シードポリマーが膨潤指数2.5〜7.5(トルエン中で測定)を有する架橋したポリマーであり、非蒸発性の溶解性部分(テトラヒドロフランでの抽出により測定)の含量が1質量%未満であることを特徴とする生じたコポリマーのスルホン化による機能化。
【0026】
EP−A−1000659の特別な実施態様においては、シードポリマーとして、
a)モノマー96.5〜99.0質量%、
b)架橋剤0.8〜2.5質量%および
c)重合開始剤としての脂肪族ペルオキシエステル0.2〜1.0質量%
から製造した架橋ポリマーを使用する。
【0027】
EP−A−1000660によれば、
a)連続水性相中のシードポリマーの懸濁液の形成、
b)ビニルモノマー、架橋剤およびラジカル開始剤からなるモノマー混合物中でのシードポリマーの膨潤、
c)シードポリマー中のモノマー混合物の重合、
d)生じたコポリマーのクロロメチル化および引き続くアミノ化による機能化、
により単分散性ゲル型ポリスチレン−ビーズポリマーが得られ、ここではシードポリマーが膨潤指数2.5〜7.5(トルエン中で測定)を有する架橋したポリマーであり、非蒸発性の溶解性部分(テトラヒドロフランでの抽出により測定)の含量が1質量%未満であることを特徴とする。
【0028】
EP−A−1000660の特別な実施態様においては、シードポリマーとして、
i)モノマー96.5〜99.0質量%、
ii)架橋剤0.8〜2.5質量%および
iii)重合開始剤としての脂肪族ペルオキシエステル0.2〜1.0質量%
から製造した架橋ポリマーを使用する。
【0029】
オルガノポリシロキサンポリエーテルはオルガノポリシロキサンシーケンスとポリエーテルシーケンスとを有するオリゴマーまたはポリマー化合物である。
【0030】
オルガノポリシロキサンシーケンスは有利にポリアルキルシロキサンシーケンスから、特に有利にはポリメチルシロキサンシーケンスからなる。ポリエーテルシーケンスは有利にエチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとからの混合物から構成されている。オルガノポリシロキサンポリエーテルはブロック構造または櫛形構造を有していてよい。付加的に、アルキル基、アミノ基、ヒドロキシ基、アクリルオキシ基および/またはカルボキシ基を含有するオルガノポリシロキサンポリエーテルも同様に好適である。ポリエーテル変性トリシロキサン、すなわちシロキサン単位3つからなるポリシロキサンシーケンスを有するオルガノポリシロキサンポリエーテルも同様に好適である。
【0031】
本発明において特に好適なオルガノポリシロキサンポリエーテルは式I
【0032】
【化1】

[式中、
は、アルキレン鎖中に炭素原子を3〜6個有する、二価の、場合により分枝のアルキレン基を表し、
は、式(C2mO−)の基を表し、ここでmは>2.0および≦2.5の数を表し、sは4〜21の数を表し、Rは水素基、炭素原子1〜4個を有するアルキル基またはアセチル基を表す、しかしながら、この際Rが炭素原子3または4個を有する場合には、式(CO−)(CO−)(CO−)に相当するオキシアルキレン単位のブロック式配置を保持する、ここでpは1〜3の数を表し、qは4〜15の数を表し、かつrは0〜3の数を表し、
nは1〜3の数である]に相当するが、ただしオキシアルキレン基の少なくとも50モル%がオキシエチレン基である。
【0033】
はアルキレン鎖中に3〜6個の炭素原子を有する二価の、場合により分枝のアルキレン基である。
【0034】
そのような基の例は、
【0035】
【化2】

の基である。特に、有利であるのは基−(CH−および基−(CH−である。
【0036】
は基R中の炭素原子の数に依存して2つの異なる意味を有してよい:
は一般に基(C2mO−)の意味を有し、この際mは>2.0および≦2.5の数を表し、sは4〜21の数を表す。インデックスmはポリマーエーテル中のオキシプロピレン単位に対するオキシエチレン単位の割合から得られ、かつ>2.0および≦2.5の全ての任意の値を有してよい。mが2.5の数を有する場合、このことはオキシエチレン単位以外にオキシプロピレン単位のみが存在する場合には、オキシアルキレン単位の50モル%がオキシエチレン単位であり、オキシアルキレン単位の50モル%がオキシプロピレン単位であることを意味する。オキシアルキレン単位の全数はインデックスsの数により与えられる。
【0037】
オキシアルキレン単位の配置は、ランダムまたはブロック式で行われていてよい。しかしながら、基Rの炭素原子数が3または4である場合には、オキシアルキレン基のブロック式の配置のみが許され、こうして、基Rは式(CO−)(CO−)(CO−)に相当しなければならず、ここでpは1〜3の数を表し、qは4〜15の数を表し、かつrは0〜3の数を表す。この際、インデックスp、qおよびrは平均値を表す。基Rが炭素原子3または4を示す場合には、基Rのポリオキシアルキレン鎖は少なくとも1個のオキシプロピレン単位で開始する。これにより、基Rの低い炭素原子数においても、本発明による化合物は所望の加水分解安定性を示すことが達せられる。
【0038】
nは二官能性のシロキシ−単位の数を示し、1〜3の数値を有する。
【0039】
オルガノポリシロキサンポリエーテルの水溶性および湿潤特性を確実にするために、オキシアルキレン基の少なくとも50モル%がオキシエチレン基であるという条件を満たすことが必要である。
【0040】
基−R−O−Rが分子量400〜700を有するのが有利である。
【0041】
は水素基、炭素原子1〜4個を有するアルキル基またはアセチル基である。Rが水素基であるのが有利である。
【0042】
EP−A−0612754B1の内容は本願に包含される。
【0043】
本発明において好適なオルガノポリシロキサンポリエーテルは
【0044】
【化3】

およびUS−A3299112による化合物であり、その内容は本願に包含されかつその中には、式(A)の基および式(B)の基1〜4つ
【0045】
【化4】

[aは0〜2を表し、
bは2〜3を表し、
Rはメチルまたはエチル基を表し、
R′は炭素原子1〜4個を有するアルキル基を表し、
mは2〜4を表し、
nは4〜17を表し、
pは0〜5を表し、pに対するnの比は少なくとも2〜1であり、
n+pは4〜17を表す]を有し、(A)の珪素原子からのアルコキシポリ(エチレンオキシ)基が少なくとも2個の炭素原子を介してC2m−基に結合しているシロキサンの化合物が記載されている。
【0046】
本発明において、殊に非常に好適なオルガノポリシロキサンポリエーテルは式II、IIIおよびIV
【0047】
【化5】

[式中、
PEは(CH−O−(CO−)(CO−)−CH、ここでn、mは相互に独立して1〜100の整数を表し、
Xは1〜200、有利に1〜25を表し、
Yは1〜50、有利に2〜10を表し、
Zは1〜50、有利に2〜10を表し、
LはC〜C18−アルキル基、有利にC〜C−アルキル基を表し、かつ
RはC〜C−アルキル基、有利にC〜C−アルキル基を表し、特に有利にエチルまたはメチル、特に有利にはメチル基を表す]に相当し、これはProduktkatalog Degussa Performance Chemicals, Goldschmidt Industrial Specialities,Product Catalogue Functional Materials Inv.-No. 31-01,02/2002中に記載されている。
【0048】
特に有利に本発明により使用されるオルガノポリシロキサンポリエーテルは式
【0049】
【化6】

[式中、mは2または4を表す]を有する。
【0050】
Deugssa社のオルガノポリシロキサンエーテルは商標名Tegopren(R)として市販されている。架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーTegopren(R) 5840およびTegopren(R)5847が本発明において特に好適である。
【0051】
本発明において好適なオルガノポリシロキサンポリエーテルの分子量(質量平均)は200〜20000、有利に300〜3000、特に有利に400〜1000である。
【0052】
オルガノポリシロキサンポリエーテルは架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマー1リットルあたり0.4〜15g、有利に1〜8gの量で使用される。
【0053】
架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーのオルガノポリシロキサンポリエーテルでの処理は、吸引ロート上の湿潤生成物として、反応器中の水性懸濁液中で、または固定床または流動床としてカラム中で実施される。カラム中での処理が有利であり、この際オルガノポリシロキサンポリエーテルを水0.2〜10 l、有利に0.3〜3 l中に溶かして添加する。
【0054】
処理の際に、空気、窒素または他の不活性ガスを水性懸濁液中を導通することは非常に有利であるとして示された。こうして、特に優れた流動性を有するイオン交換体が得られる。
【0055】
本発明の特に有利な実施態様においては、架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーのオルガノポリシロキサンポリエーテルでの処理はオイルの存在で実施される。このオイルは空気または窒素の使用の際の起泡を低下させ、オルガノポリシロキサンポリエーテルの効果に影響を与えない。
【0056】
オイルとしては、有機オイル、有機変性シロキサン、シリコーン、鉱油、ポリエーテルおよびその他の疎水性物質を使用する。鉱油またはポリジメチルシロキサンをベースとするシリコーンオイルを使用するのが有利である。種々のオイルの混合物も好適である。
【0057】
このオイルを架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマー1l当たり0.2〜8g、有利に0.5〜4gの量で使用する。
【0058】
本発明により得られた流動性物質混合物、特に流動性単分散性またはヘテロ分散性イオン交換体は著しく良好な流動性を示し、更にこの良好な流動性は何ヶ月もの長期間にわたって、高めた温度(例えば、50℃)でまたは低温(例えば−10℃)でも完全に保持される。生成物はフィルターおよびカートリッジの充填のために特に良好に適している。
【0059】
著しい流動性のために、オルガノポリシロキサンポリエーテルで処理したアニオン交換体およびカチオン交換体は多くの適用のために好適である。
【0060】
従って、本発明はオルガノポリシロキサンポリエーテルおよび架橋し、アニオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマーからなる物質混合物の
−水性または有機溶液またはそれらの蒸気からアニオンを除去するための、
−凝縮物からアニオンを除去するための、
−水性または有機溶液から着色粒子を除去するための、
−例えば製糖産業、酪農業、デンプン産業における、および製薬産業における、グルコース溶液、ホエー、希ゼラチン含有溶液、果汁または果実汁製品または糖類、有利に単糖類または二糖類、特にフルクトース溶液、ショ糖、テンサイ糖溶液の、脱色および脱塩のための、
−水溶液からの有機物質、例えば地表水からのフミン酸の除去のための、
−化学産業および電子産業における水の精製および処理のための、特に超純水を製造するための、
−水溶液および/または凝縮物の完全脱塩のために、特に製糖産業において、ゲル型および/または多孔質カチオン交換体との組合せにおける、
使用にも関する。
【0061】
更に、本発明はオルガノポリシロキサンポリエーテルと、架橋し、アニオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマーとからの物質混合物を使用して、
−水性または有機溶液およびその蒸気から、アニオン、有利に強酸のアニオン、例えばクロリド、スルフェート、ニトレートを除去するための方法、
−凝縮物からのアニオン、有利に強酸のアニオン、例えばクロリド、スルフェート、ニトレートを除去するための方法、
−水性または有機溶液から着色粒子を除去するための方法、
−例えば製糖産業、デンプン産業または製薬産業または酪農業における、グルコース溶液、ホエー、希ゼラチン含有溶液、果汁または果実汁製品または糖類、有利に単糖類または二糖類、特にショ糖、フルクトース溶液またはテンサイ糖溶液の脱色および脱塩のための方法、
−水溶液からの有機成分、例えば地表水からのフミン酸の除去のための方法にも関する。
【0062】
更に、本発明の対象はオルガノポリシロキサンポリエーテルと、架橋し、かつカチオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマーとからの物質混合物の
−水性または有機溶液および凝縮物、例えばプロセス凝縮物またはタービン凝縮物からカチオン、着色粒子または有機成分を除去するための、
−水溶液または有機溶液および凝縮物、例えばプロセス凝縮物またはタービン凝縮物、からの中性交換における軟化のための、
−化学産業および電子産業および発電所における水精製および水処理のための、
−ゲル型および/または多孔質アニオン交換体との組合せにおいて使用することを特徴とする、水溶液および/または凝縮物の完全脱塩のための、
−ホエー、希ゼラチン含有溶液、果汁、果実汁製品および糖類の水溶液の脱色および脱塩のための、
−飲用水の製造のための、または(コンピューター産業におけるマイクロチップ製造において必要とされる)超純水を製造するための、グルコースおよびフルクトースのクロマトグラフィーによる分離のための、および種々の化学反応のための触媒として(例えば、フェノールとアセトンとからのビスフェノール−A−製造における)の、
使用にも関する。
【0063】
従って、本発明は
−本発明によりオルガノポリシロキサンポリエーテルで処理したカチオン交換体とヘテロ分散性または単分散性、ゲル型および/またはマクロ孔質アニオン交換体とを組み合わせて使用することを特徴とする、水溶液および/または凝縮物、例えばプロセス凝縮物またはタービン凝縮物の完全脱塩のための方法、
−水溶液および/または凝縮物、例えばプロセス凝縮物またはタービン凝縮物の完全脱塩水のための、本発明による、オルガノポリシロキサンポリエーテルで処理したカチオン交換体と、ヘテロ分散性または単分散性、ゲル型および/またはマクロ孔質アニオン交換体との組合せ、
−本発明によりオルガノポリシロキサンポリエーテルで処理されたカチオン交換体を使用することを特徴とする、化学産業および電子産業および発電所における水の精製および処理のための方法、
−本発明によりオルガノポリシロキサンポリエーテルで処理されたカチオン交換体を使用することを特徴とする、水溶液または有機溶液および凝縮物の、例えばプロセス凝縮物またはタービン凝縮物の中性交換における軟化法、
−オルガノポリシロキサンポリエーテルと架橋し、カチオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマーからなる物質混合物を使用することを特徴とする、製糖産業、デンプン産業または製薬産業または酪農業における、ホエー、希ゼラチン水溶液、果汁、果実汁製品および糖類の水溶液の脱色および脱塩の方法
にも関する。
【実施例】
【0064】
流動性の試験
流動性を試験するためのロートの記載
試験すべき樹脂サンプルを下部を閉鎖したロート(図1参照)中に上方から充填するが、この際ロートを完全に樹脂で充填する。流動性の試験のために、ロートの下方の開口部を解放し、ロートが完全に空になるまでの時間を測定する。樹脂が適切な時間内にロートを完全に流れ出る場合に、樹脂は流動性であると見なされる。本発明において“適切な時間”とは、実地において樹脂材料をカートリッジを充填するために使用可能である時間を意味する。流動性でない樹脂はロート中に残り、流出しない。
【0065】
例1 表面活性物質なしでの比較
直径15cmおよび長さ70cmのガラス製カラム中に、EP−A−1000659により製造したカチオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマー500mlを充填する。水360mlを40分間以内に下からポンプで供給する。引き続き、水を再び流出させ、これを新たに樹脂を介してポンプで供給する。その後、30分間空気を懸濁液を介して導通する。この全懸濁液を吸引ロート上に供給し、5分間吸引濾過する。この吸引濾過した樹脂材料の部分量をロート中に充填し流動性を測定する。この樹脂材料はロートから流出しない。
【0066】
例2 EP−A−0868212による表面活性物質との比較
直径15cmおよび長さ70cmのガラス製カラム中に、EP−A−1000659により製造したカチオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマー500mlを充填する。EP−A−868212によるパラフィンスルホネートの型のアニオン界面活性剤である、乳化剤Mersolat K 30(R)の0.5質量%濃度水溶液360mlを40分間以内に下からポンプで供給する。引き続き、この溶液を再び流出させ、これを新たに樹脂を介してポンプで供給する。その後、30分間空気を懸濁液を介して導通する。この全懸濁液を吸引ロート上に供給し、5分間吸引濾過する。この吸引濾過した樹脂材料の部分量をロート中に充填し流動性を測定する。この樹脂材料はロートから流出しない。
【0067】
例3 (本発明による)
直径15cmおよび長さ70cmのガラス製カラム中に、EP−A−1000659により製造したカチオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマー500mlを充填する。0.5質量%のアルコキシル化オルガノポリシロキサンポリエーテルTegopren(R)5840および消泡剤0.25質量%を含有する水溶液360gを40分間以内に下からポンプで供給する。引き続き、この溶液を再び流出させ、これを新たに樹脂を介してポンプで供給する。この全懸濁液を吸引ロート上に供給し、5分間吸引濾過する。この吸引濾過した樹脂材料の部分量をロート中に充填し流動性を測定する。この樹脂材料はロートから3秒間以内に完全に流出する。
【0068】
例4 (本発明による)
直径15cmおよび長さ70cmのガラス製カラム中に、EP−A−1000659により製造したカチオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマー500mlを充填する。アルコキシル化オルガノポリシロキサンポリエーテルTegopren(R)58470.5質量%および消泡剤0.25質量%を含有する水溶液360mlを40分間以内に下からポンプで供給する。引き続き、この溶液を再び流出させ、これを新たに樹脂を介してポンプで供給する。その後、30分間空気を懸濁液を介して導通する。この全懸濁液を吸引ロート上に供給し、5分間吸引濾過する。この吸引濾過した樹脂材料の部分量をロート中に充填し流動性を測定する。この樹脂材料はロートから2秒間以内に完全に流出する。
【0069】
例5
直径15cmおよび長さ70cmのガラス製カラム中に、EP−A−1000659により製造した非流動性の、架橋し、かつカチオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマー250ml、並びにEP−A−1000660により製造した非流動性の、架橋しかつアニオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマー250mlからなる混合物500mlを充填する。水360mlを40分間以内に下からポンプで供給する。引き続き、この水を再び流出させ、これを新たに樹脂を介してポンプで供給する。吸引濾過した樹脂材料の部分量をロート中に充填し流動性を測定する。この樹脂材料はロートから流出しない。
【0070】
例6 (本発明による)
直径15cmおよび長さ70cmのガラス製カラム中に、EP−A−1000659により製造した非流動性の架橋し、かつカチオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマー250ml並びにEP−A−1000660により製造した非流動性の、架橋し、かつアニオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマー250mlからなる混合物500mlを充填する。アルコキシル化オルガノポリシロキサンポリエーテルTegopren(R)58400.5質量%および消泡剤0.25質量%を含有する水溶液360mlを40分間以内に下からポンプで供給する。引き続き、この溶液を再び流出させ、これを新たに樹脂を介してポンプで供給する。この吸引濾過した樹脂材料の部分量をロート中に充填し流動性を測定する。この樹脂材料はロートから2秒間以内に完全に流出する。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】流動性を試験するためのロートの概略図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オルガノポリシロキサンポリエーテルをベースとする物質混合物において、そのほかの物質または成分として水性懸濁液から得られるポリマー、有利に架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーを使用することを特徴とする、オルガノポリシロキサンポリエーテルをベースとする物質混合物。
【請求項2】
流動性イオン交換体または流動性吸着体、有利に流動性単分散性またはヘテロ分散性イオン交換体としての、請求項1記載の物質混合物の使用。
【請求項3】
オルガノポリシロキサンポリエーテルと共に、架橋し、カチオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマーおよび/またはアニオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマーを含有する、請求項1記載の物質混合物。
【請求項4】
オルガノポリシロキサンポリエーテルおよび架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーを混合することを特徴とする、流動性イオン交換体の製法。
【請求項5】
オルガノポリシロキサンポリエーテルが分子量200〜20000を有する、請求項1記載の物質混合物。
【請求項6】
オルガノポリシロキサンポリエーテルおよびオイルからなる組合せを使用する、請求項4記載の製法。
【請求項7】
架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマー1 l当たり、オルガノポリシロキサンポリエーテルを0.4g〜15gの量で使用する、請求項4記載の製法。
【請求項8】
水溶液1 l当たり、オルガノポリシロキサンポリエーテルを0.5g〜20g使用する、請求項4記載の製法。
【請求項9】
架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマー1 l当たり、オイルを0.2g〜8gの量で使用する、請求項6記載の製法。
【請求項10】
架橋し機能化したポリスチレン−ビーズポリマーの処理を水性懸濁液中で、付加的に空気、窒素または他のガスの供給下に実施する、請求項4記載の製法。
【請求項11】
カートリッジおよびフィルターを充填するための、請求項1記載の混合物質の使用。
【請求項12】
請求項1記載の混合物質を含有するカートリッジ。
【請求項13】
オルガノポリシロキサンポリエーテルおよび架橋し、アニオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマーからなる物質混合物の、
−水性または有機溶液またはそれらの蒸気からアニオンを除去するための、
−凝縮物からアニオンを除去するための、
−水性または有機溶液から着色粒子を除去するための、
−例えば製糖産業、酪農業、デンプン産業および製薬産業における、グルコース溶液、ホエー、希ゼラチン含有溶液、果汁、果実汁製品または糖類、有利に単糖類または二糖類、特にフルクトース溶液、ショ糖、テンサイ糖溶液の脱色および脱塩のための、
−水溶液からの有機成分、例えば地表水からのフミン酸の除去のための、
−化学産業および電子産業における水の精製および処理のための、特に超純水を製造するための、
−水溶液および/または凝縮物の完全脱塩のために、特に製糖産業において、ゲル型および/または多孔質カチオン交換体との組合せにおける、
使用。
【請求項14】
オルガノポリシロキサンポリエーテルおよび架橋し、カチオン交換体に機能化したポリスチレン−ビーズポリマーからなる物質混合物の、
−水性または有機溶液および凝縮物、例えばプロセス凝縮物またはタービン凝縮物からカチオン、着色粒子または有機成分を除去するための、
−水溶液または有機溶液および凝縮物、例えば、例えばプロセス凝縮物またはタービン凝縮物の中性交換における軟化のための、
−化学産業、電子産業および発電所における水の精製および処理のための、
−ゲル型および/または多孔質アニオン交換体との組合せにおいて使用することを特徴とする、水溶液および/または凝縮物の完全脱塩のための、
−ホエー、希ゼラチン含有水溶液、果汁、果実汁製品および糖類の水溶液を脱色および脱塩するための、
−飲用水の製造のための、または超純水(コンピューター産業におけるマイクロチップ製造において必要とされる)を製造するための、グルコースおよびフルクトースのクロマトグラフィーによる分離のための、および種々の化学反応のための(例えば、フェノールとアセトンとからのビスフェノール−A−製造における)触媒としての
使用。

【図1】
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【公表番号】特表2006−518784(P2006−518784A)
【公表日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501859(P2006−501859)
【出願日】平成16年2月17日(2004.2.17)
【国際出願番号】PCT/EP2004/001462
【国際公開番号】WO2004/074379
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(504419760)ランクセス ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (58)
【氏名又は名称原語表記】Lanxess Deutschland GmbH
【住所又は居所原語表記】D−51369 Leverkusen、 Germany
【Fターム(参考)】