説明

状態検出装置、温度制御装置および温度検出方法

【課題】電源周波数よりも短い周期で、かつノイズを除去した真値を検出可能な状態検出装置、温度検出方法および温度制御装置を提供する。
【解決手段】検出部1が対象物の温度を原検出信号として検出し、電源同期検出部12が交流電源2の周期を検出し、A/D変換部11が原検出信号を交流電源2の周期より短い周期でデジタル変換して変換信号を生成する。変換信号検出部21が変換信号を交流電源2のN周期分取得し、第1のデータ群生成部22で各周期の始点を揃えて平均化して第1のデータ群を生成すると共に、第2のデータ生成部23でN周期分の変換信号を合算し、N周期分の変換信号数で除算して第2のデータを生成する。第3のデータ群生成部24が第1のデータ群の各値から第2のデータを減算して第3のデータ群を生成する。ノイズ除去部25が変換信号から第3のデータ群を減算して、ハムノイズを除去した検出信号を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度等の物理量検出信号に重畳したノイズを除去する状態検出装置および温度検出方法ならびにこの状態検出装置を適用した温度制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、熱電対等により温度等の物理量を検出する状態検出装置は、主に交流電源に起因するハムノイズの影響を排除するために、電源周波数に応じた検出周期で温度等の検出を行っていた。近年、半導体製造等の最適な製造条件を解析するために、より短周期で温度検出を行うことが要求されているが、現状の測定周期は、状態検出装置の電源周波数が50Hzであれば20ms、60Hzであれば16.7msであり、不十分である。
【0003】
一方、熱電対等から出力される測定電圧に重畳したノイズを除去するための測定装置が、例えば特許文献1に開示されている。この測定装置では、温度検出信号をこの信号の整数倍のサンプリング周期でA/D(アナログデジタル)変換してデジタル検出信号とし、このデジタル検出信号の1周期分の面積を求め、この面積を1周期の時間で除算して測定値としていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−148996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の状態検出装置は以上のように構成されているので、検出信号に重畳したハムノイズの影響を排除するためには測定周期を長くする必要があり、短い周期で温度測定を行うことができなかった。また、重畳したノイズを除去するために特許文献1の方法を用いたとしても、測定値はあくまで1周期分の平均値であり、1周期内の温度推移を検出することはできないという課題があった。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、電源周波数よりも短い周期で、かつノイズを除去した真値を検出可能な状態検出装置および温度検出方法ならびにこの状態検出装置を適用した温度制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る状態検出装置は、対象物の物理量を原検出信号として検出する検出部と、本装置に供給される交流電源の周期を検出する電源同期検出部と、電源同期検出部で検出した交流電源の周期より短い周期で、原検出信号をデジタル変換して変換信号を生成する変換部と、変換部で生成した変換信号を、交流電源のN周期分取得する変換信号検出部と、変換信号検出部で取得したN周期分の変換信号を、各周期の始点を揃えて平均化して第1のデータ群を生成する第1のデータ群生成部と、変換信号検出部で取得したN周期分の変換信号を合算し、N周期分の変換信号数で除算して第2のデータを生成する第2のデータ生成部と、第1のデータ群の各値から第2のデータを減算して第3のデータ群を生成する第3のデータ群生成部と、交流電源の周期毎に、変換部で生成した変換信号から第3のデータ群を減算して検出信号を生成するノイズ除去部とを備えるようにしたものである。
【0008】
この発明に係る状態検出装置は、本装置の電源確立直後に生成された第3のデータ群、所定周期で生成される第3のデータ群、または操作部が操作入力を受け付けたときに生成された第3のデータ群を記憶する記憶部を備え、ノイズ除去部は、記憶部に記憶された第3のデータ群を用いて検出信号を生成するようにしたものである。
【0009】
この発明に係る温度制御装置は、検出部として熱電対または測温抵抗体を有する上記の状態検出装置を備え、当該状態検出装置の検出温度に基づいて対象物の温度を制御するようにしたものである。
【0010】
この発明に係る温度検出方法は、対象物の温度を原検出信号として検出する検出ステップと、本装置に供給される交流電源の周期を検出する電源同期検出ステップと、電源同期検出ステップで検出した交流電源の周期より短い周期で、原検出信号をデジタル変換して変換信号を生成する変換ステップと、変換ステップで生成した変換信号を、交流電源のN周期分取得する変換信号検出ステップと、変換信号検出ステップで取得したN周期分の変換信号を、各周期の始点を揃えて平均化して第1のデータ群を生成する第1のデータ群生成ステップと、変換信号検出ステップで取得したN周期分の変換信号を合算し、N周期分の変換信号数で除算して第2のデータを生成する第2のデータ生成ステップと、第1のデータ群生成ステップで生成した第1のデータ群の各値から、第2のデータ生成ステップで生成した第2のデータを減算して第3のデータ群を生成する第3のデータ群生成ステップと、交流電源の周期毎に、変換ステップで生成した変換信号から、第3のデータ群を減算して検出信号を生成するノイズ除去ステップとを備えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、原検出信号を交流電源の周期より短い周期でデジタル変換した変換信号を交流電源のN周期分用いて第3のデータ群を生成し、交流電源の周期毎に変換信号から第3のデータ群を減算して検出信号を生成するようにしたので、交流電源周期よりも短い周期で、かつノイズを除去した真値を検出可能な状態検出装置および温度検出方法を提供することができる。
【0012】
この発明によれば、電源確立直後、所定周期、または操作入力を受け付けたときに生成された第3のデータ群を用いて検出信号を生成するようにしたので、推定したハムノイズ波形である第3のデータ群と実際のハムノイズ波形との差を少なくし、ノイズ除去をより正確に行うことができる。
【0013】
この発明によれば、状態検出装置が出力するノイズの除去された検出温度に基づいて対象物の温度を制御可能な温度制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の実施の形態1に係る状態検出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す状態検出装置を適用した状態制御装置を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1に係る状態検出装置の電源同期検出部の構成例を示す回路図である。
【図4】実施の形態1に係る状態検出装置のハム基準波形生成処理を説明するグラフである。
【図5】実施の形態1に係る状態検出装置のノイズ除去処理を説明するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る状態検出装置10の構成を示すブロック図である。図1に示す状態検出装置10は、対象物の物理量を検出してアナログ信号を出力する検出部1と、検出部1が出力するアナログ信号を原検出信号として受け付けて所定の周期でアナログデジタル変換して変換信号を出力するA/D変換部(変換部)11と、交流電源2の電源周期を検出する電源同期検出部12と、変換信号に重畳したノイズ成分を検出および除去して検出信号を生成する制御部20と、検出したノイズ成分を記憶する記憶部13とを備える。制御部20は、変換信号検出部21、第1のデータ群生成部22、第2のデータ生成部23、第3のデータ群生成部24、ノイズ除去部25から構成される。なお、実施の形態1では、検出対象の物理量を温度とし、検出部1に熱電対、測温抵抗体等を用いた温度検出装置を例にして説明する。
【0016】
図2は、図1に示す状態検出装置10を適用した状態制御装置30のハードウェア構成を示すブロック図である。状態制御装置30は、図1の交流電源2に相当する商用電源と接続する電源接続コネクタ31と、CPU35等を駆動させる絶縁電源であるロジック電源回路32と、A/D変換部44等を駆動させる絶縁電源であるアナログ電源回路33とを有する。
また、図1の電源同期検出部12に相当する電源同期検出部34と、検出部1を接続するセンサ接続コネクタ42と、検出部1の原検出信号を増幅する増幅回路43と、図1のA/D変換部11に相当する、増幅された原検出信号をアナログデジタル変換するA/D変換部44とを有する。
さらに、状態制御装置30は、図1の制御部20の処理内容を記述したプログラムを格納しているROM/RAMプログラム部37と、ROM/RAMプログラム部37に格納されたプログラムを実行して制御部20の処理を行うCPU35と、制御部20が算出したノイズ成分を記憶する記憶部13に相当する不揮発メモリ38とを有する。
【0017】
また、CPU35は、CPUバス36を介して表示/操作部39の動作を制御し、外部からの入力操作を受け付けると共に、外部への表示を行う。また、CPU35は、CPUバス36を介して通信部40の動作を制御し、通信コネクタ41を介して外部の上位装置等と通信を行って外部からの入力情報を受け付けたり、物理量の検出結果(即ち温度検出結果)を出力したりする。あるいは、通信コネクタ41を介して制御対象の装置と通信を行って状態制御(即ち温度制御)を実行したりする。
【0018】
以下、図1を用いて状態検出装置10の動作を説明する。
先ず、ハムノイズ除去動作に必要となるハムノイズ成分を検出するための動作を説明する。図1において、A/D変換部11は、検出部1から入力される原検出信号を所定の周期でアナログデジタル変換して、変換信号として出力する。交流電源2が50Hzの場合、A/D変換部11は例えば50Hzの1周期分である20msより短い1ms周期でサンプリングする。
【0019】
電源同期検出部12は、交流電源2の電源周期を検出して、電源同期検出信号を出力する。図3は、電源同期検出部12の構成の一例を示す回路図である。この例では、抵抗R1,R2によって交流電源2の電圧の一部を分圧してフォトカプラPCへ送り、交流電源2の周期で発光素子を発光させて受光素子を導通し、これを電源同期検出信号とする。
【0020】
制御部20の変換信号検出部21は、電源同期検出部12から入力される電源同期検出信号に基づいて、A/D変換部11から入力される変換信号を、電源周期のN周期分取得する。図4は、制御部20の処理を説明するグラフであり、図4(a)は変換信号検出部21が取得したN=4周期分の変換信号を示す図である。図4(a)では、交流電源2が50Hzであるものとし、50Hzの1周期分である20msの期間の変換信号を4周期分取得した場合を例示している。変換信号検出部21は、電源同期検出部12の電源同期検出信号と同期して始点n=0で始まる各周期の変換信号を取得する。なお、A/D変換部11が1ms周期でサンプリングしているので、1周期分は20サンプル(n=0〜19)である。
【0021】
制御部20の第1のデータ群生成部22は、変換信号検出部21が取得したN周期分の変換信号を各周期の始点(n=0)を揃えてN周期分合算し、各合算値をそれぞれNで除してサンプル点毎の平均値を算出し、これらを第1のデータ群とする。図4(b)は、図4(a)に示す4周期分の変換信号から生成した第1のデータ群を示す図であり、4周期分の波形が平均化された波形である。
【0022】
制御部20の第2のデータ生成部23は、変換信号検出部21が取得したN周期分の変換信号を合算し、合算値をN周期分の変換信号数で除して全サンプルの平均値を算出し、これを第2のデータとする。図4(c)は、4周期分の80サンプルを合算し、この合算値を80で除して生成した第2のデータを示す図であり、80サンプルの平均値である。
【0023】
制御部20の第3のデータ群生成部24は、第1のデータ群生成部22が生成した第1のデータ群の値それぞれから第2のデータの値を減じて、第3のデータ群を算出する。図4(d)は、図4(b)に示す第1のデータ群から図4(c)に示す第2のデータを減じて生成した第3のデータ群を示す図である。
【0024】
このように、N周期分の変換信号をサンプル点毎にN個重ね合わせて合算してNで除すことにより、検出部1の測定真値と交流電源2に起因したハムノイズとが含まれている第1のデータ群を生成する。次に、N周期分の全サンプルを合算して全サンプル数で除すことにより、測定真値のみ含む第2のデータを生成する。最後に、第1のデータ群から第2のデータを減じることにより、1周期分のハムノイズ(以下、ハム基準波形という)を第3のデータ群として生成する。
【0025】
第1のデータ群生成部22、第2のデータ生成部23および第3のデータ群生成部24によるハム基準波形生成処理は、状態検出装置10の電源投入時の電源確立直後、所定の周期、手動操作による指示があったとき等に行う構成とし、生成した第3のデータ群は記憶部13に格納しておく。手動操作による指示は、例えば図2に示す表示/操作部39が受け付ければよい。
【0026】
なお、上述した一連のハム基準波形生成処理は、正確なハム基準波形を算出するために、検出部1の検出温度が安定しているときに行う。具体的には、変換信号検出部21がN周期分の変換信号を取得した際に各周期の積分値を比較して、各周期の積分値のずれが所定の条件範囲以内であれば検出温度が安定していると判断して、第1のデータ群生成部22へN周期分の変換信号を出力するようにする。
あるいは、ハム基準波形生成処理を行った後でそのハム基準波形が正確か否かを判断するようにしてもよい。具体的には、第3のデータ群生成部24が第3のデータ群を生成した際に、第3のデータ群の始点(n=0、図4(d)に示す始点A)と終点+1サンプル点(n=20、図4(d)に示すみなし終了点B)とが同じ値になった場合に限り、その第3のデータ群をハム基準波形として採用することとし、記憶部13に格納する。
【0027】
なお、第1〜3のデータ群は離散数値データでも波形データでもよい。上記説明では1ms毎にデジタル変換した変換信号を離散数値データとしたが、例えば第1のデータ群生成部22がN周期分の離散的な変換信号を正弦関数等で近似して波形データを生成してもよい。
【0028】
次に、状態検出装置10のハムノイズ除去動作を説明する。図5は、実施の形態1に係る状態検出装置10によるハムノイズ除去処理を説明するグラフである。ここでは、上述した一連のハム基準波形生成処理によって生成したハム基準波形が記憶部13に格納されているものとする。
【0029】
A/D変換部11は、ハム基準波形生成処理の場合と同様に、検出部1から入力される原検出信号をアナログデジタル変換し、変換信号としてノイズ除去部25へ出力する。同様に、電源同期検出部12も交流電源2の電源周期を検出し、電源同期検出信号としてノイズ除去部25へ出力する。ノイズ除去部25は、予め、記憶部13からハム基準波形を取得しておく。そして、ノイズ除去部25は、電源同期検出信号の示す電源周期に同期して、周期毎に変換信号からハム基準波形の成分を減じ、ハムノイズを除去した検出信号を生成する。ノイズ除去を電源周期毎に行うのは、変換信号に重畳しているハムノイズとハム基準波形の波形形状を一致させることを目的として、始点n=0を合わせるためである。
【0030】
以上のように、実施の形態1によれば、対象物の温度を原検出信号として検出する検出部1と、原検出信号を所定の周期でデジタル変換して変換信号を生成するA/D変換部11と、状態検出装置10に供給される交流電源2の周期を検出する電源同期検出部12と、A/D変換部11で生成した変換信号を、交流電源2のN周期分取得する変換信号検出部21と、変換信号検出部21で取得したN周期分の変換信号を、各周期の始点を揃えて平均化して第1のデータ群を生成する第1のデータ群生成部22と、変換信号検出部21で取得したN周期分の変換信号を合算し、N周期分の変換信号数で除算して第2のデータを生成する第2のデータ生成部23と、第1のデータ群の各値から第2のデータを減算して第3のデータ群を生成する第3のデータ群生成部24と、交流電源2の周期毎に、A/D変換部11で生成した変換信号から第3のデータ群を減算して検出信号を生成するノイズ除去部25とを備えるように構成した。このため、交流電源周期よりも短い周期で、かつノイズを除去した真値を検出可能な状態検出装置および温度検出方法を提供することができる。
【0031】
また、A/D変換部11が電源同期検出部12で検出した交流電源2の周期より短い周期で原検出信号をアナログデジタル変換するよう構成した。このため、交流電源の周期より短い周期で検出信号を生成することができ、交流電源の周期より短い周期の温度推移も検出可能となる。
【0032】
また、電源確立直後、所定周期、または手動操作による指示があったとき等に第3のデータ群を生成し直して記憶部13に記憶し、ノイズ除去部25が記憶部13からハム基準波形を取得してノイズ除去するように構成した。このため、第3のデータ群であるハム基準波形と実際のハムノイズ波形との差を少なくし、ノイズ除去をより正確に行うことができる。
【0033】
また、状態検出装置10を適用した状態制御装置30は、ハムノイズの除去された検出信号に基づいて対象物の状態を制御することができる。
【符号の説明】
【0034】
1 検出部
2 交流電源
10 状態検出装置
11 A/D変換部(変換部)
12 電源同期検出部
13 記憶部
20 制御部
21 変換信号検出部
22 第1のデータ群生成部
23 第2のデータ生成部
24 第3のデータ群生成部
25 ノイズ除去部
30 状態制御装置
31 電源接続コネクタ
32 ロジック電源回路
33 アナログ電源回路
34 電源同期検出部
35 CPU
36 CPUバス
37 ROM/RAMプログラム部
38 不揮発メモリ
39 表示/操作部
40 通信部
41 通信コネクタ
42 センサ接続コネクタ
43 増幅回路
44 A/D変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物の物理量を原検出信号として検出する検出部と、
本装置に供給される交流電源の周期を検出する電源同期検出部と、
前記電源同期検出部で検出した交流電源の周期より短い周期で、前記原検出信号をデジタル変換して変換信号を生成する変換部と、
前記変換部で生成した変換信号を、前記交流電源のN周期分取得する変換信号検出部と、
前記変換信号検出部で取得したN周期分の変換信号を、各周期の始点を揃えて平均化して第1のデータ群を生成する第1のデータ群生成部と、
前記変換信号検出部で取得したN周期分の変換信号を合算し、N周期分の変換信号数で除算して第2のデータを生成する第2のデータ生成部と、
前記第1のデータ群の各値から前記第2のデータを減算して第3のデータ群を生成する第3のデータ群生成部と、
前記交流電源の周期毎に、前記変換部で生成した変換信号から前記第3のデータ群を減算して検出信号を生成するノイズ除去部とを備えた状態検出装置。
【請求項2】
任意のタイミングで生成された第3のデータ群を記憶する記憶部を備え、
ノイズ除去部は、前記記憶部に記憶された前記第3のデータ群を用いて検出信号を生成することを特徴とする請求項1記載の状態検出装置。
【請求項3】
記憶部は、本装置の電源確立直後に生成された第3のデータ群を記憶することを特徴とする請求項2記載の状態検出装置。
【請求項4】
記憶部は、所定周期で生成される最新の第3のデータ群を記憶することを特徴とする請求項2記載の状態検出装置。
【請求項5】
外部からの操作入力を受け付ける操作部を備え、
記憶部は、前記操作部が操作入力を受け付けたときに生成された第3のデータ群を記憶することを特徴とする請求項2記載の状態検出装置。
【請求項6】
検出部として熱電対または測温抵抗体を有する請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の状態検出装置を備え、当該状態検出装置の検出温度に基づいて対象物の温度を制御する温度制御装置。
【請求項7】
対象物の温度を原検出信号として検出する検出ステップと、
本装置に供給される交流電源の周期を検出する電源同期検出ステップと、
前記電源同期検出ステップで検出した交流電源の周期より短い周期で、前記原検出信号をデジタル変換して変換信号を生成する変換ステップと、
前記変換ステップで生成した変換信号を、前記交流電源のN周期分取得する変換信号検出ステップと、
前記変換信号検出ステップで取得したN周期分の変換信号を、各周期の始点を揃えて平均化して第1のデータ群を生成する第1のデータ群生成ステップと、
前記変換信号検出ステップで取得したN周期分の変換信号を合算し、N周期分の変換信号数で除算して第2のデータを生成する第2のデータ生成ステップと、
前記第1のデータ群生成ステップで生成した第1のデータ群の各値から、前記第2のデータ生成ステップで生成した第2のデータを減算して第3のデータ群を生成する第3のデータ群生成ステップと、
前記交流電源の周期毎に、前記変換ステップで生成した変換信号から、前記第3のデータ群を減算して検出信号を生成するノイズ除去ステップとを備えた温度検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−203911(P2010−203911A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−49607(P2009−49607)
【出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(000006666)株式会社山武 (1,808)
【Fターム(参考)】