現像装置及び画像形成装置
【課題】静電容量検出部による検出結果を補正することができ、正確な液位情報を取得することが可能な現像装置、画像形成装置を提供する。
【解決手段】本発明の現像装置は、トナー及びキャリアを含む液体現像剤を収容する収容部401Yと、前記収容部401Y内に設けられる第1センサー電極421Yと、前記収容部401Y内に設けられ前記第1センサー電極421Yと液体現像剤を介して対向する第2センサー電極422Yと、を有して静電容量を検出する静電容量式液位センサー410Yと、前記収容部401Y内に配され液体現像剤のトナー濃度を検出する濃度センサー460Yと、前記静電容量式液位センサー410Yで検出される前記静電容量と、前記濃度センサー460Yで検出される前記トナー濃度とに基づいて、前記収容部401Yに収容される液体現像剤の液位を算出する液位算出部と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】本発明の現像装置は、トナー及びキャリアを含む液体現像剤を収容する収容部401Yと、前記収容部401Y内に設けられる第1センサー電極421Yと、前記収容部401Y内に設けられ前記第1センサー電極421Yと液体現像剤を介して対向する第2センサー電極422Yと、を有して静電容量を検出する静電容量式液位センサー410Yと、前記収容部401Y内に配され液体現像剤のトナー濃度を検出する濃度センサー460Yと、前記静電容量式液位センサー410Yで検出される前記静電容量と、前記濃度センサー460Yで検出される前記トナー濃度とに基づいて、前記収容部401Yに収容される液体現像剤の液位を算出する液位算出部と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体上に形成した潜像をトナー及びキャリアからなる液体現像剤によって現像する現像装置、及び現像装置によるトナー及びキャリアからなる現像像をさらに記録媒体に転写して、転写されたトナー像を融着し定着して画像形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体溶媒中に固体成分からなるトナーを分散させた高粘度の液体現像剤を用いて潜像を現像し、静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。この湿式画像形成装置に用いられる現像剤は、シリコーンオイルや鉱物油、食用油等からなる電気絶縁性を有し高粘度の有機溶剤(キャリア液)中に固形分(トナー粒子)を懸濁させたものであり、このトナー粒子は、粒子径が1μm前後と極めて微細である。このような微細なトナー粒子を使用することにより、湿式画像形成装置では、粒子径が7μm程度の粉体トナー粒子を使用する乾式画像形成装置に比べて高画質化が可能である。
【0003】
上記のような液体現像剤を用いた画像形成装置の現像部においては、液体現像剤の残量等を把握するために、液体現像剤を収容する収容部における液体現像剤の液位を検出する技術が種々提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1(特開2001−194208号公報)には、基板と、前記基板に所定間隔離隔されるように支持される第1電極板と、前記基板から前記第1電極板の高さ程度まで延在され、前記第1電極板の外周面と対応する開口部をもつ第2電極板とを具備し、検出対象の溶液が貯蔵された容器の一側で所定の検知位置に設けられた電極部と、前記第1電極板及び前記第2電極板により測定される静電容量の変化から前記検知位置上での前記溶液の有無を検出する貯水レベル検出部とを具備することを特徴とする貯水レベル検出器が開示されている。
【特許文献1】特開2001−194208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の技術に記載されているような、第1電極板及び前記第2電極板により測定される静電容量の変化に基づいて、液体現像剤の液位に関する判定を行う場合、前記静電容量が液体現像剤の濃度に応じて変化することも勘案して、これを行わなければならないが、従来の技術においては、濃度による静電容量の変化が液位検出結果に与える影響については考慮されておらず、正確な液位情報を取得することができない、という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するためのもので、本発明に係る現像装置は、トナー及びキャリアを含む液体現像剤を収容する収容部と、前記収容部内に設けられる第1電極と、前記収容部内に設けられ前記第1電極と液体現像剤を介して対向する第2電極と、を有して静電容量を検出する静電容量検出部と、前記収容部内に配され液体現像剤のトナー濃度を検出する濃度検出部と、前記静電容量検出部で検出される前記静電容量と、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度とに基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の液位を算出する液位算出部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る現像装置は、前記収容部に収容される液体現像剤の温度を検出する温度検出部を有し、前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて
、前記収容部に収容される液体現像剤の前記液位を算出する。
【0008】
また、本発明に係る現像装置は、前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度を補正する。
【0009】
また、本発明に係る画像形成装置は、潜像が形成される潜像担持体と、前記潜像担持体を露光して前記潜像を形成する露光部と、トナー及びキャリアを含む液体現像剤を収容する収容容器、前記収容部内に設けられる第1電極と前記収容部内に設けられ前記第1電極と液体現像剤を介して対向する第2電極とを有し静電容量を検出する静電容量検出部、及び前記収容部内に配され液体現像剤のトナー濃度を検出する濃度検出部を有し、液体現像剤を貯留する現像剤貯留部と、前記現像剤貯留部から供給される液体現像剤を担持する現像剤担持体、及び前記現像剤担持体に液体現像剤を供給する供給部材を有し、前記潜像担持体に形成された前記潜像を現像する現像部と、前記静電容量検出部で検出される前記静電容量と、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度に基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の液位を算出する液位算出部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記収容部に収容される前記液体現像剤の温度を検出する温度検出部を有し、前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の前記液位を算出する。
【0011】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度を補正する。
【0012】
また、本発明に係る画像形成装置は、第1のトナー濃度の液体現像剤を貯留する現像剤貯留タンクと、キャリア液を貯留するキャリア液貯留タンクと、前記現像剤貯留タンクに貯留された前記第1のトナー濃度の液体現像剤もしくはキャリア液を供給して前記現像剤貯留部の前記収容部に収容される液体現像剤のトナー濃度を前記第1のトナー濃度よりも低い第2のトナー濃度に制御する制御部と、を備える。
【0013】
以上、本発明の現像装置及び画像形成装置によれば、液位算出部は収容部に収容されている液体現像剤の液位を、静電容量検出部で検出された静電容量と濃度検出部で検出された濃度に基づいて行うので、正確な液位情報を取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示す図である。
【図2】画像形成部及び現像装置の主要構成要素を示す断面図である。
【図3】現像装置における濃度調整用タンクの構成の概略を示す断面図である。
【図4】静電容量式液位センサーの測定原理を説明する図である。
【図5】静電容量式液位センサーの測定原理から求められる液位と静電容量との関係を示す図である。
【図6】静電容量式液位センサーが形成するコンデンサCの静電容量の温度特性を示す図である。
【図7】液体現像剤の誘電率εdevと濃度との関係の概略を示す図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図である。
【図9】本発明の実施形態に係る現像装置における濃度・液位制御部のブロック図である。
【図10】第1実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【図11】濃度・液位制御のサブルーチンのフローチャートを示す図である。
【図12】濃度・液位範囲による制御の切替を示す図である。
【図13】状態A乃至Dに基づいた制御の切替を示す図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図である。
【図15】第2実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【図16】本発明の第3実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図である。
【図17】第3実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【図18】本発明の第4実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図である。
【図19】第4実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置の中央部に配置された各色の画像形成部に対し、現像装置30Y、30M、30C、30Kは、画像形成装置の下部に配置され、転写ベルト40、2次転写部(2次転写ユニット)60は、画像形成装置の上部に配置されている。
【0016】
画像形成部は、感光体10Y、10M、10C、10K、コロナ帯電器11Y、11M、11C、11K、不図示の露光ユニット12Y、12M、12C、12K等を備えている。コロナ帯電器11Y、11M、11C、11Kによって、感光体10Y、10M、10C、10Kを一様に帯電させ、入力された画像信号に基づいて露光ユニット12Y、12M、12C、12Kに搭載される各露光ヘッドを駆動することで、帯電された感光体10Y、10M、10C、10K上に静電潜像を形成する。
【0017】
現像装置30Y、30M、30C、30Kは、概略、現像ローラー20Y、20M、20C、20K、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器(リザーバ)31Y、31M、31C、31K、これら各色の液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラー20Y、20M、20C、20Kに塗布する塗布ローラーであるアニロックスローラー32Y、32M、32C、32K等を備え、各色の液体現像剤により感光体10Y、10M、10C、10K上に形成された静電潜像を現像する。
【0018】
転写ベルト40は、エンドレスのベルトであり、駆動ローラー41とテンションローラー42との間に張架され、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで感光体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラー41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、感光体10Y、10M、10C、10Kと転写ベルト40を挟んで一次転写ローラー51Y、51M、51C、51Kが対向配置され、感光体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された感光体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を転写ベルト40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
【0019】
2次転写ユニット60は、2次転写ローラー61が転写ベルト40を挟んでベルト駆動ローラー41と対向配置され、さらに2次転写ローラークリーニングブレード62からなるクリーニング装置が配置される。そして、2次転写ローラー61を配置した転写位置に
おいて、転写ベルト40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の記録媒体に転写する。
【0020】
さらに、経路シート材搬送経路Lの下流には、定着ユニット90が配置され、用紙等の記録媒体上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の記録媒体に融着させ定着させる。
【0021】
また、テンションローラー42は、ベルト駆動ローラー41と共に転写ベルト40を張架しており、転写ベルト40のテンションローラー42に張架されている箇所で、転写ベルトクリーニングブレード46からなるクリーニング装置が当接・配置されている。
【0022】
次に、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成部及び現像装置について説明する。図2は画像形成部及び現像装置の主要構成要素を示した断面図である。各色の画像形成部及び現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー(Y)の画像形成部及び現像装置に基づいて説明する。
【0023】
画像形成部は、感光体10Yの外周の回転方向に沿って、感光体クリーニングブレード18Y、コロナ帯電器11Y、露光ユニット12Y、現像装置30Yの現像ローラー20Y、感光体スクイーズローラー13Y、感光体スクイーズローラー13Y’が配置されている。また、感光体スクイーズローラー13Y、13Y’には、付属構成として感光体スクイーズローラークリーニングブレード14Y、14Y’からなるクリーニング装置が配置されている。
【0024】
現像装置30Yにおける現像ローラー20Yの外周には、クリーニングブレード21Y、弾性ローラー16Y、トナー圧縮コロナ発生器22Yが配置されている。弾性ローラー16Yには、アニロックスローラー32Yが当接しており、アニロックスローラー32Yには、現像ローラー20Yへ供給する液体現像剤の量を調整する規制ブレード33Yが当接している。
【0025】
弾性ローラー16Yには、現像ローラー20Yに供給されずに弾性ローラー16Y上に残った液体現像剤を掻き落とす弾性ローラークリーニングブレード17Yが当接している。
【0026】
液体現像剤容器31Yは、仕切り部330Yによって供給貯留部310Y及び回収貯留部320Yの2つの空間に仕切られており、供給貯留部310Yには液体現像剤供給用のオーガ34Yが、また、回収貯留部320Yには液体現像剤回収用の回収オーガ321Yが収容されている。
【0027】
また、転写ベルト40に沿って、感光体10Yと対向する位置に一次転写部の一次転写ローラー51Yが配置されている。
【0028】
感光体10Yは、現像ローラー20Yの幅より広く、外周面に感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、例えば図2に示すように時計回りの方向に回転する。該感光体10Yの感光層は、有機感光体又はアモルファスシリコン感光体等で構成される。コロナ帯電器11Yは、感光体10Yと現像ローラー20Yとのニップ部より感光体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から電圧が印加され、感光体10Yをコロナ帯電させる。露光ユニット12Yは、コロナ帯電器11Yより感光体10Yの回転方向の下流側において、コロナ帯電器11Yによって帯電された感光体10Y上に光を照射し、感光体10Y上に潜像を形成する。
【0029】
なお、画像形成プロセスの始めから終わりまでで、より前段に配置されるローラーなどの構成は、後段に配置されるローラーなどの構成より上流にあるものと定義する。
【0030】
現像装置30Yの供給貯留部310Yにおいては、キャリア内にトナーを概略重量比25%程度に分散した状態の液体現像剤を貯留する。一方、現像装置30Yの回収貯留部320Yには、アニロックスローラー32Yに供給されなかった液体現像剤や、感光体スクイーズローラークリーニングブレード14Y、14Y’で掻き落とされた液体現像剤、クリーニングブレード21Yにより現像ローラー20Yから掻き落とされた液体現像剤、弾性ローラークリーニングブレード17Yにより弾性ローラー16Yから掻き落とされた液体現像剤などを回収する回収オーガ321Yも備えられている。
【0031】
また、現像装置30Yには、コンパクション作用を施すトナー圧縮コロナ発生器22Yが設けられている。このトナー圧縮コロナ発生器22Yは、現像効率を向上させるために、現像ローラー20Y上の液体現像剤に対してバイアス電圧の印加を行い、液体現像剤中のトナーを圧縮状態とする。
【0032】
また現像装置30Yは、前記の液体現像剤を担持する現像ローラー20Y、液体現像剤を現像ローラー20Yに供給する弾性ローラー16Yと、この弾性ローラー16Yに液体現像剤を塗布ローラーであるアニロックスローラー32Yと、現像ローラー20Yに塗布する液体現像剤量を規制する規制ブレード33Yと、液体現像剤を攪拌、搬送しつつアニロックスローラー32Yに供給するオーガ34Y、現像ローラー20Yに担持された液体現像剤をコンパクション状態にするトナー圧縮コロナ発生器22Y、現像ローラー20Yのクリーニングを行う現像ローラークリーニングブレード21Yを有する。なお、コンパクション状態とは、液体現像剤中のトナー成分を現像ローラー20Y表面側に圧縮状態にすることをいう。
【0033】
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されているIsopar(商標:エクソン)をキャリアとした低濃度(1〜3wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。
【0034】
すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコーンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約25%とした高粘度(HAAKE
RheoStress RS600を用いて、25℃の時のせん断速度が1000(1/s)のときの粘弾性が30〜300mPa・s程度)の液体現像剤である。
【0035】
より詳細を記すと、本発明における液体現像剤は、0.5〜1,000mPa・s(25℃)の粘度を有する液状シリコーン油中に、少なくともバインダー樹脂を分散したもので、HAAKE RheoStress RS600を用いて25℃での剪断速度が1000(1/s)の時の粘弾性が30mPa・s〜300mPa・s(25℃)の粘度を有するものである。
【0036】
液状シリコーン油は、低揮発性キャリア液であり、直鎖状構造の液状シリコーン、環状構造の液状シリコーン、分岐鎖状構造の液状シリコーン、またはそれらの組合せからなる群より選択される。
【0037】
液状シリコーン油としては、米国ダウ・コーニング社によるDC 200 Fluid(20cSt)、DC 200 Fluid(100cSt)、DC 200 Fluid(50cSt)、DC 345 Fluid等が例示される。
【0038】
また、顔料としては、ニグロシン、フタロシアニンブルー、キナクリドン等の有機系着色剤、また、カーボンブラック、酸化鉄等の無機系着色剤が例示され、また、バインダー樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリアクリレート、ポリエステル、またはこれらのコポリマー、アルキド樹脂、ロジン、ロジンエステル、変性エポキシ樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、環化ゴム、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリエチレン等が例示される。
【0039】
顔料とバインダー樹脂は液状シリコーン油中に直接分散されてもよいが、好ましくは顔料とバインダー樹脂を溶融混練し、バインダー樹脂で被覆された顔料とされるとよい。
【0040】
樹脂被覆顔料としては、エポキシ樹脂で被覆されたAraldite 6084(チバ・ガイギー社によるC.I.Pigment Blue 15:3)、Tintacarb 435(キャボット・コーポレーション社によるC.I.Pigment Black 7)、Irgalite Rubine KB4N(チバ・ガイギー社によるC.I.Pigment Red 57)、Monolite Yellow(ICIオーストラリアによるC.I.Pigment Yellow 1)等が挙げられる。これらの被覆顔料は、適宜の割合で混合した後、溶融混練−粉砕して、マスターバッチとし、後述する液体現像剤の製造に使用するとよい。また、エポキシ樹脂を被覆した顔料の溶融混練に際してアルキル化ポリビニルピロリドンを添加してエポキシ樹脂と反応させ、被覆樹脂を変性エポキシ樹脂としたマスターバッチとしてもよい。
【0041】
分散剤としては、ビニル基、カルボン酸基、ヒドロキシル基、アミン基から選ばれる官能基を有するポリシロキサンであり、直鎖状ポリシロキサン、環状ポリシロキサン、分岐鎖状ポリシロキサン、またそれらの組合せより選択される。例えばElastsil M4640A(ワッカー・ケミカル社製、ビニル官能基を有するポリシロキサンポリマー)、Finish WR1101(ワッカー・ケミカル社製、アミン官能基を有するポリシロキサンポリマー)であり、粘度が90,000mPa・s以下のものが例示される。官能基を有するポリシロキサンは、官能基に介して着色樹脂粒子の表面に結合または吸着し、それによって、液状シリコーン油との相溶性を着色粒子に与えるものである。
【0042】
また、本発明の液体現像剤には、必要に応じて金属石鹸、脂肪酸、レシチン等の電荷制御剤を含むことができ、例えばNuxtra 6% Zirconium(クリアノバ社製、オクタン酸ジルコニウム)等が例示される。
【0043】
本発明の液体現像剤は、上記で得たマスターバッチと分散剤と液状シリコーン油とをボールミルで微粉砕、混合して調製され、30〜300mPa・s(25℃)の粘度を有するものとされるとよい。トナー固形分濃度は、40質量%以下、好ましくは10〜25質量%とするとよい。本実施形態においては、液体現像剤として、トナー固形分濃度が25質量%のものが、現像剤容器31Yに収容されている。
【0044】
なお、本発明の液体現像剤は、特表2003−508826に記載される液体現像剤を使用してもよく、詳細はその記載が参照されるが、本発明にあっては、その液体現像剤におけるバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)が40℃〜70℃のものが好ましい。
【0045】
アニロックスローラー32Yは、弾性ローラー16Yに対して液体現像剤を供給し、塗布する塗布ローラーとして機能するものである。このアニロックスローラー32Yは、円筒状の部材であり、表面に液体現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された溝による凹凸面が形成されたローラーである。このアニロックスローラー32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラー20Yへと液体現像剤が供給される。装置
動作時においては、図2に示すように、オーガ34Yが反時計回り回転し、アニロックスローラー32Yに液体現像剤を供給し、アニロックスローラー32Yは時計回りに回転して、反時計回りに回転する弾性ローラー16Yに液体現像剤を塗布する。アニロックスローラー32Yによって弾性ローラー16Yに塗布された液体現像剤は、反時計回りに回転する現像ローラー20Yに供給される。
【0046】
規制ブレード33Yは、厚さ200μm程度の金属ブレードであり、アニロックスローラー32Yの表面に当接し、アニロックスローラー32Yによって坦持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制し、弾性ローラー16Yに供給する液体現像剤の量を調整する。
【0047】
現像ローラー20Yは、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図2に示すように反時計回りに回転する。該現像ローラー20Yは鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR等の弾性層を設け、さらにこの弾性層にPFAやウレタンコートの被覆を設けたものである。現像ローラークリーニングブレード21Yは、現像ローラー20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラー20Yが感光体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラー20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラー20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去するものである。ここで、掻き落とされた液体現像剤は、現像装置30Yの回収貯留部320Yに落下する。
【0048】
弾性ローラー16Yについても、鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR等の弾性層を設け、さらにこの弾性層にPFAやウレタンコートの被覆を設けたものである。また、弾性ローラークリーニングブレード17Yは、弾性ローラー16Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去する。ここで、掻き落とされた液体現像剤は、現像装置30Yの回収貯留部320Yに落下する。
【0049】
トナー圧縮コロナ発生器22Yは、現像ローラー20Y表面の帯電バイアスを増加させる電界印加手段であり、現像ローラー20Yによって搬送される液体現像剤は、図2に示すようにトナー圧縮コロナ発生器22Yによって、トナー圧縮部位でトナー圧縮コロナ発生器22Y側から現像ローラー20Yに向かって電界が印加される。
【0050】
現像ローラー20Yに担持されてトナー圧縮された液体現像剤は、現像ローラー20Yが感光体10Yに当接する現像ニップ部において、所望の電界印加によって、感光体10Yの潜像に対応し移動し、これを現像する。そして、現像残りの現像剤は、現像ローラークリーニングブレード21Yによって掻き落として除去され現像剤容器31Y内の回収貯留部320Yに滴下して再利用される。
【0051】
一次転写の上流側に配置される感光体スクイーズ装置は、感光体10Yに対向して現像ローラー20Yの下流側に配置して感光体10Yに現像されたトナー像の余剰現像剤を回収するものであり、図2に示すように表面に弾性体を被覆して感光体10Yに摺接して回転する弾性ローラー部材から成る感光体スクイーズローラー13Y、13Y’と、該感光体スクイーズローラー13Y、13Y’に押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード14Y、14Y’とから構成され、感光体10Yに現像された液体現像剤から余剰なキャリア及び本来不要なカブリトナーを回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。一次転写前の感光体スクイーズ装置として、本実施形態では複数の感光体スクイーズローラー13Y、13Y’を設けているが、ひとつの感光体スクイーズローラーによって構成しても良い。また、液体現像剤の状態などに応じて、複数の感光体スクイーズローラー13Y、13Y’のうち一方が当離接するように構成しても良い。
【0052】
一次転写部50Yでは、感光体10Yに現像された現像剤像を一次転写ローラー51Y
により転写ベルト40へ転写する。ここで、感光体10Yと転写ベルト40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、感光体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
【0053】
一次転写の下流側において、感光体10Yと当接している感光体クリーニングブレード18Yは、感光体10Y上の転写されずに残った液体現像剤をクリーニングする。この感光体クリーニングブレード18Yによって掻き落とされた液体現像剤は、現像剤貯留基体280に落下する。現像剤貯留基体280には回転する回収オーガ281が設けられており、回収オーガ281の回転に伴い、現像剤貯留基体280に貯留している液体現像剤はリサイクル現像剤回収管285に導かれ、リサイクル現像剤回収管285を経てバッファタンク530Yに到達する。
【0054】
現像装置30Yは、現像剤容器31Yにおける供給貯留部310Yに対し、キャリアにトナーを概略重量比25%に分散した液体現像剤を供給する濃度調整用タンク400Yが設けられている。濃度調整用タンク400Yと供給貯留部310Yとの間には液体現像剤供給管370Yが設けられており、この液体現像剤供給管370Yの途中に配されている液体現像剤供給ポンプ375Yの駆動により濃度調整用タンク400Y中の濃度が調整された液体現像剤が、供給貯留部310Yに供給されるようになっている。
【0055】
また、濃度調整用タンク400Yと、現像容器31Yにおける回収貯留部320Yとの間には液体現像剤回収管371Yが設けられており、各クリーニングブレードにより掻き落とされた液体現像剤が貯留されている回収貯留部320Yにおいて、回収オーガ321Yが回転すると、液体現像剤は液体現像剤回収管371Yに導かれ、濃度調整用タンク400Yに落下する。
【0056】
高濃度現像剤タンク510Yは、トナー固形分濃度約35%以上の高濃度液体現像剤を貯蔵するタンクであり、キャリア液タンク520Yはキャリア原液を貯蔵するタンクである。
【0057】
高濃度現像剤タンク510Yと濃度調整用タンク400Yとの間には高濃度現像剤供給管511Yが設けられており、高濃度現像剤供給管511Y中の高濃度現像剤供給ポンプ513Yが駆動されることで、高濃度現像剤タンク510Yから濃度調整用タンク400Yに高濃度液体現像剤を供給することができるようになっている。濃度調整用タンク400Y内の液体現像剤のトナー固形分濃度が25%を下回った場合、高濃度現像剤供給ポンプ513Yが駆動されることで、濃度調整用タンク400Yに高濃度液体現像剤を供給し、濃度を高めるようにすることができる。
【0058】
キャリア液タンク520Yと濃度調整用タンク400Yとの間にはキャリア液供給管521Yが設けられており、キャリア液供給管521Y中のキャリア液供給ポンプ523Yが駆動されることで、キャリア液タンク520Yから濃度調整用タンク400Yにキャリア液の原液を供給することができるようになっている。濃度調整用タンク400Y内の液体現像剤のトナー固形分濃度が25%を上回った場合、キャリア液供給ポンプ523Yが駆動されることで、濃度調整用タンク400Yにキャリア液の原液を供給し、濃度を低めるようにすることができる。
【0059】
また、現像剤貯留基体280から回収された液体現像剤が貯留されているバッファタンク530Yと、濃度調整用タンク400Yとの間にはリサイクル現像剤供給管531Yが設けられており、リサイクル現像剤供給管531Y中のリサイクル現像剤供給ポンプ533Yが駆動されることで、バッファタンク530Yから濃度調整用タンク400Yにリサイクルした液体現像剤を供給することができるようになっている。
【0060】
バッファタンク530Yに貯留されている液体現像剤は、2次転写が行われた後の感光体10Yから掻き落とされた液体現像剤であるので、トナー固形分濃度が極めて低い(トナー固形分濃度約3%程度)、キャリアリッチなものである。したがって、濃度調整用タンク400Y内の液体現像剤のトナー固形分濃度が25%を上回ったとき、キャリア液タンク520Yから濃度調整用タンク400Yにキャリア液を供給する代わりに、バッファタンク530Yから濃度調整用タンク400Yに液体現像剤を供給すると、キャリア液タンク520Y中のキャリア液の原液を節約することが可能となる場合がある。
【0061】
次に、濃度調整用タンク400Yの構成についてより詳しく説明する。図3は現像装置における濃度調整用タンクの構成の概略を示す断面図である。濃度調整用タンク400Yは、現像装置30における現像プロセスで用いる液体現像剤を調製するために利用されるタンクである。
【0062】
この濃度調整用タンク400Yは、液体現像剤を貯留しておく収容部401Yと、この収容部401Yを覆うと共に、各配管、軸部406Y、支持部材451Yなどが挿通される蓋部402Yを有している。
【0063】
この蓋部402Yにはモーター405Yが取り付けられている。モーター405Yの回転軸である軸部406Yは蓋部402Yから収容部401Y内に挿通されている。軸部406Yには、液体現像剤に浸ることが想定される位置に攪拌翼407Yが取り付けられており、モーター405Yの作動に伴い、攪拌翼407Yが回転し収容部401Y中の液体現像剤が攪拌されるようになっている。
【0064】
この濃度調整用タンク400Yの収容部401Yの側面には、濃度調整用タンク400Y内の液体現像剤の液位を検出するために用いられる静電容量式液位センサー410Yが設けられている。この静電容量式液位センサー410Yは、対向する第1センサー電極421Y及び第2センサー電極422Yによりコンデンサを形成し、このコンデンサの静電容量から液体現像剤の液位を検出する。静電容量式液位センサー410Yには、第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとの間の距離を一定に保つための距離規制部材として、第1スペーサー423Yと第2スペーサー424Yとが、対向電極の間に配されている。また、第1センサー電極421Yは、取り付け基台411Y及び取り付け基台412Yを介して、収容部401Yに取り付けられている。
【0065】
第1センサー電極421Y及び第2センサー電極422Yには、ステンレス(SUS304、SUS430)、鉄、アルミ(A5052、A6063)などの材質のものを用いる。なお、第1センサー電極421Y及び第2センサー電極422Yの表面には、ポリテトラフルオロエチレン(商品名テフロン)などのコーティングを施しても良い。
【0066】
また、電極間の間隔を決定する部材である第1スペーサー423Yと第2スペーサー424Yに用いる材質としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール樹脂などの絶縁体を挙げることができる。
【0067】
図4は静電容量式液位センサーの測定原理を説明する図である。第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとは同じ形状の電極が用いられており、その電極幅はwで、電極長さはlである。また、第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとは間隔dをもって対向配置されている。また、液位がLであるとき、空気の誘電率をεair、液体現像剤の誘電率をεdevとすると、空気を誘電体としたコンデンサCairは、下
式(1)によって表すことができる。
【0068】
【数1】
また、液体現像剤を誘電体としたコンデンサCdevは、下式(2)によって表すことがで
きる。
【0069】
【数2】
したがって、液位Lによって、第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとが形成するコンデンサCの値は、下式(3)によって変化することがわかる。
【0070】
【数3】
図5は静電容量式液位センサー410Yの測定原理から求められる液位と静電容量との関係を示す図である。上記の(3)式に示す測定原理から、濃度調整用タンク400Yにおける液位と、第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとが形成するコンデンサCの静電容量には、図示するように1次式の関係があることがわかる。
【0071】
ところで、本実施形態で用いられる液体現像剤の誘電率εdevは、温度によって静電容
量の変化があることがわかった。したがい、このような変化に基づいて、第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとが形成するコンデンサCの静電容量は、温度の変化に応じて図6に示すように変化する。図6における温度と静電容量との関係式は、2次式で近似することができる。
【0072】
また、本実施形態で用いられる液体現像剤の誘電率εdevは、キャリア液中に分散され
ているトナー固形分濃度に応じて変化する。図7は液体現像剤の誘電率εdevと濃度との
関係の概略を示す図である。図7に示すように、液体現像剤の濃度が上昇すると、液体現像剤の誘電率εdevも上昇する傾向があることがわかる。
【0073】
以上のように、静電容量式液位センサー410Yにおいては、コンデンサCの静電容量が液体現像剤の温度と濃度によって変化するので、コンデンサCの静電容量に基づいて、液位Lを算出する際においては、温度と濃度に応じた補正を行う。
【0074】
再び図3に戻り、蓋部402Yには固定部材450Yが設けられており、この固定部材450Yから蓋部402Yを挿通する形で延在する支持部材451Yには、濃度センサー460Yと温度センサー490Yとが設けられている。
【0075】
濃度センサー460Yとしては、例えば、対向配置された2枚の圧電素子で超音波を発受信し、その伝搬時間から濃度を測定するものを利用することができる。また、温度センサー490Yは白金センサーなどの温度検出手段である。
【0076】
静電容量式液位センサー410Y、濃度センサー460Y、温度センサー490Yから
の検出信号は、いずれも不図示のリード線などにより、濃度調整用タンク400Y外に取り出されるようになっている。
【0077】
次に、以上のように構成される本実施形態に係る現像装置30の濃度調整用タンク400における液体現像剤の液位の算出は概略以下のように行う。
【0078】
例えば、液位算出部としてはCPUとCPU上で動作するプログラムを保持するROMとCPUのワークエリアであるRAMなどからなる汎用の情報処理装置を用いる。この液位算出部に対しては、第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとで構成される静電容量式液位センサー410Yによって検出された電極間の静電容量データと、濃度センサー460Yによって検出された液体現像剤の濃度に係るデータ、温度センサー490Yによって検出された液体現像剤の温度に係るデータが入力される。
【0079】
液位算出部650は、以上のような入力データに基づいて、収容部401Yに収容されている前記液体現像剤の液位を算出して、高濃度現像剤供給ポンプ513Y、キャリア液供給ポンプ523Y、リサイクル現像剤供給ポンプ533Yなどを制御する上位制御装置に算出された液位データを送信する。
【0080】
なお、液位算出部650において、収容部401Y内の液体現像剤の液位を算出する上では、静電容量式液位センサー410Yによって検出された電極間の静電容量データが最も基本的なデータであるので、このデータのみで液位データを算出することも可能である。
【0081】
また、必要に応じて、静電容量式液位センサー410Yによって取得された静電容量データに加えて、さらに、濃度センサー460Yによって検出された液体現像剤の濃度に係るデータ、温度センサー490Yによって検出された液体現像剤の温度に係るデータに基づいて、液位データを算出することも可能である。この場合、図6及び図7に示された特性が考慮される。
【0082】
また、必要に応じて、静電容量式液位センサー410Yによって取得された静電容量データに加えて、さらに、温度センサー490Yによって検出された液体現像剤の温度に係るデータに基づいて、液位データを算出することも可能である。この場合、図6に示された特性が考慮される。
【0083】
また、必要に応じて、静電容量式液位センサー410Yによって取得された静電容量データに加えて、さらに、濃度センサー460Yによって検出された液体現像剤の濃度に係るデータに基づいて、液位データを算出することも可能である。この場合、図7に示された特性が考慮される。
【0084】
次に、高濃度現像剤供給ポンプ513Y、キャリア液供給ポンプ523Yの制御方法についてより詳しく説明する。図8は本発明の第1実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図である。
【0085】
濃度センサー460Yからの出力値はメモリ616Yにいったん蓄えられる。メモリ616Yからの出力は、演算器626Yに入力される。演算器626Yでは、電圧と濃度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて濃度を算出する。この濃度データは演算器621Yに入力される。
【0086】
静電容量式液位センサー410Yからの出力値はメモリ611Yにいったん蓄えられる。メモリ611Yからの出力は、演算器621Yに入力される。演算器621Yでは、電
圧、濃度データと液位の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて液位を算出する。この液位データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0087】
濃度・液位制御部640Yは演算器621Yと演算器626Yからの各データが入力される。濃度・液位制御部640Yは、RAM650Yを参照し、これらのデータに応じて、高濃度現像剤供給ポンプ513Yを動作させるモーター制御部660Y、キャリア液供給ポンプ523Yを動作させるモーター制御部670Y、画像形成を担う画像形成部680に対して制御指令を送信する。
【0088】
ここで、濃度・液位制御部640Yの構成についてより詳しく説明する。図9は本発明の実施形態に係る現像装置における濃度・液位制御部640Yのブロック図である。
【0089】
濃度・液位制御部640Yは濃度目標データと、濃度データ、液位データ、上限液量データ、下限液量データが入力される。液位データについては、2つの比較器により上限液量データ、及び、下限液量データとの比較がなされる。濃度・液位制御部640Y中の演算器は後述するフローに基づいて処理を行い、各構成に対して制御指令を送信する。
【0090】
第1実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを図10に示す。まず濃度センサー460Yで測定を行い(ステップS11)、濃度センサー460Yの出力電圧から、電圧と濃度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて濃度を算出する(ステップS12)。続いて静電容量式液位センサー410Yで測定を行い(ステップS13)、ステップS12で得られた濃度値とステップS13で得られた出力電圧から、電圧、濃度と液位の関係を表すLUTに基づいて液位を算出する(ステップS14)。最後にステップS12で得られた濃度値とステップS14で得られた液位値から濃度・液位制御部640Yにおいて必要補給量を算出し、モーター制御部への入力を決定する(ステップS15)。
【0091】
次に、ステップS15の濃度・液位制御のサブルーチンについてより詳細に説明する。
【0092】
本発明における濃度・液位制御では、濃度調整用タンク400Y内にキャリア液と濃度35%の高濃度現像剤を、それぞれキャリア液タンク520Yと高濃度現像剤タンク510Yとから適正量補給することにより、濃度調整用タンク400Y内の濃度と液位を一定範囲内に保つことを目指す。
【0093】
液体現像剤の濃度は画質を維持するために目標値(25%)と許容範囲(±1%)、液位に関しては濃度調整用タンク400Yからオーバーフローすることなく現像に必要十分な量の現像液を供給するため、下限値(70mm)と上限値(130mm)が決まっている。そこで液位の目標値を下限値と上限値の中間(100mm)に設定し、濃度・液位ともに目標値に合わせる制御を行う。
【0094】
濃度・液位制御においては、濃度センサー460Yによって測定される現在の濃度、液位と目標値の差から、キャリア液と高濃度現像剤の供給量が決定する。但し、液位が目標値より大きい場合は液位を目標値にあわせることができない。また、高濃度現像剤の濃度は35%と濃度目標値(25%)との差が小さいため、濃度が目標値より高い場合は濃度と液位両者を目標値に合わせることができない場合がある。この場合には、液位が上限値を超えない範囲で、濃度を目標値に合わせ、かつ液位と目標値の差が最も小さくなるように、キャリア液、高濃度現像剤の供給量を決定する。現在の液位が大きく、濃度を目標値に合わせようとすると液位が上限値を超えてしまう場合には、液位が上限を超えずかつ濃度と目標値の差が小さくなるように、キャリア液、高濃度現像剤の供給量を決定する。
【0095】
以上のようにして、濃度と液位を一定範囲内に保つ制御を行うが、印刷条件や画像データによっては、濃度や液位が目標範囲から逸脱してしまうことがあり得る。
【0096】
そこで、濃度と液位の値によって、濃度調整や印刷の可否を切り替えることで、画質要求を満たさない印刷や濃度調整用タンク400Yのオーバーフローを防止する。図12のように、濃度、液位の値により、A〜Bの4つの状態に分類し、各状態では以下のように動作を切り替える。
(A)濃度、液位ともに目標範囲内にある場合は、通常の濃度・液位制御を行う(ステップS103〜ステップS106)。
(B)液位が下限値を下回った場合(ステップS108)や、濃度が目標範囲外にあり液位は上限値まで達していない場合は(ステップS107)、印刷を停止した状態で、濃度・液位制御のみ行い、濃度と液位が目標範囲内に戻ったら印刷を再開する。
(C)濃度が目標範囲内にあるものの、液位が上限値を超えた場合は、濃度調整を停止して、濃度が目標範囲内にある限り印刷のみ継続する(ステップS110〜ステップS111)。
(D)濃度が目標範囲からはずれ、液位も上限値を超えた場合は、濃度調整タンク内の濃度を範囲内に戻すことが不可能であるので、印刷、濃度調整を含めた全体の動作を停止する(ステップS112〜ステップS115)。
【0097】
以上をまとめると、図13のようになる。
【0098】
以上のような本発明の現像装置及び画像形成装置によれば、液位算出部は収容部401Yに収容されている液体現像剤の液位を、静電容量式液位センサー410Yで検出された静電容量と濃度センサー460Yで検出された濃度に基づいて行うので、正確な液位情報を取得することが可能となる。
【0099】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図14は本発明の第2実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図であり、図15は第2実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【0100】
濃度センサー460Yからの出力値はメモリ616Yにいったん蓄えられる。メモリ616Yからの出力は、演算器626Yに入力される。演算器626Yでは、電圧と濃度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて濃度を算出する。この濃度データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0101】
温度センサー490Yからの出力値はメモリ619Yにいったん蓄えられる。メモリ619Yからの出力は、演算器629Yに入力される。演算器629Yでは、電圧と温度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて温度を算出する。この温度データは演算器621Yに入力される。
【0102】
静電容量式液位センサー410Yからの出力値はメモリ611Yにいったん蓄えられる。メモリ611Yからの出力は、演算器621Yに入力される。演算器621Yでは、電圧、温度データと液位の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて液位を算出する。この液位データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0103】
濃度・液位制御部640Yは演算器621Yと演算器626Yからの各データが入力される。濃度・液位制御部640Yは、RAM650Yを参照し、これらのデータに応じて、高濃度現像剤供給ポンプ513Yを動作させるモーター制御部660Y、キャリア液供給ポンプ523Yを動作させるモーター制御部670Y、画像形成を担う画像形成部68
0に対して制御指令を送信する。
【0104】
図15において、まず濃度センサー460Yで測定を行い(ステップS21)、センサー出力電圧から、電圧と濃度の関係を表すLUTに基づいて現像剤濃度を算出する(ステップS22)。次に温度センサー490Yで測定を行い(ステップS23)、センサー出力電圧から、電圧と温度の関係を表すLUTに基づいて現像剤温度を算出する(ステップS24)。
【0105】
続いて静電容量式液位センサー410Yで測定を行い(ステップS25)、ステップS24で得られた温度とステップS25で得られた出力電圧から、電圧、温度と液位の関係を表すLUTに基づいて液位を算出する(ステップS26)。最後にステップS22で得られた濃度値とステップS26で得られた液位値から濃度・液位制御部において必要補給量を算出し、モーター制御部への入力を決定する(ステップS27)。濃度・液位制御部における処理は、第1実施形態と同様とすることができる。
【0106】
以上のような第2実施形態によれば、液位算出部は収容部401Yに収容されている液体現像剤の液位を、静電容量式液位センサー410Yで検出された静電容量と温度センサー490Yで検出された温度に基づいて行うので、温度変化の影響を受けず、正確な液位情報を取得することが可能となる。
【0107】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図16は本発明の第3実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図であり、図17は第3実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【0108】
濃度センサー460Yからの出力値はメモリ616Yにいったん蓄えられる。メモリ616Yからの出力は、演算器626Yに入力される。演算器626Yでは、電圧、温度と濃度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて濃度を算出する。この濃度データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0109】
温度センサー490Yからの出力値はメモリ619Yにいったん蓄えられる。メモリ619Yからの出力は、演算器629Yに入力される。演算器629Yでは、電圧と温度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて温度を算出する。この温度データは演算器626Yに入力される。
【0110】
静電容量式液位センサー410Yからの出力値はメモリ611Yにいったん蓄えられる。メモリ611Yからの出力は、演算器621Yに入力される。演算器621Yでは、電圧と液位の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて液位を算出する。この液位データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0111】
濃度・液位制御部640Yは演算器621Yと演算器626Yからの各データが入力される。濃度・液位制御部640Yは、RAM650Yを参照し、これらのデータに応じて、高濃度現像剤供給ポンプ513Yを動作させるモーター制御部660Y、キャリア液供給ポンプ523Yを動作させるモーター制御部670Y、画像形成を担う画像形成部680に対して制御指令を送信する。
【0112】
図17において、まず温度センサー490Yで測定を行い(ステップS31)、センサー出力電圧から、電圧と温度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて現像剤温度を算出する(ステップS32)。次に濃度センサー460Yで測定を行い(ステップS33)、ステップS32で得られた温度とステップS33で得られたセンサー出力電圧から、電圧、温度と濃度の関係を表すLUTに基づいて現像剤濃度を算出する(ステ
ップS34)。
続いて静電容量式液位センサー410Yで測定を行い(ステップS35)、センサー出力電圧から、電圧と液位の関係を表すLUTに基づいて液位を算出する(ステップS36)。最後にステップS34で得られた濃度値とステップS36で得られた液位値から濃度・液位制御部において必要補給量を算出し、モーター制御部への入力を決定する(ステップS37)。濃度・液位制御部における処理は、第1実施形態と同様とすることができる。
【0113】
以上のような第3実施形態によれば、濃度算出部は収容部401Yに収容されている液体現像剤の濃度を、濃度センサー460Yで検出された電圧と温度センサー490Yで検出された温度に基づいて行うので、温度変化の影響を受けず、正確な濃度情報を取得することが可能となる。
【0114】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図18は本発明の第4実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図であり、図19は第4実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【0115】
濃度センサー460Yからの出力値はメモリ616Yにいったん蓄えられる。メモリ616Yからの出力は、演算器626Yに入力される。演算器626Yでは、電圧、温度データと濃度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて濃度を算出する。この濃度データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0116】
温度センサー490Yからの出力値はメモリ619Yにいったん蓄えられる。メモリ619Yからの出力は、演算器629Yに入力される。演算器629Yでは、電圧と温度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて温度を算出する。この温度データは演算器626Yに入力される。
【0117】
静電容量式液位センサー410Yからの出力値はメモリ611Yにいったん蓄えられる。メモリ611Yからの出力は、演算器621Yに入力される。演算器621Yでは、濃度データ、電圧と液位の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて液位を算出する。この液位データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0118】
濃度・液位制御部640Yは演算器621Yと演算器626Yからの各データが入力される。濃度・液位制御部640Yは、RAM650Yを参照し、これらのデータに応じて、高濃度現像剤供給ポンプ513Yを動作させるモーター制御部660Y、キャリア液供給ポンプ523Yを動作させるモーター制御部670Y、画像形成を担う画像形成部680に対して制御指令を送信する。
【0119】
図19において、まず温度センサー490Yで測定を行い(ステップS41)、センサー出力電圧から、電圧と温度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて現像剤温度を算出する(ステップS42)。次に濃度センサー460Yで測定を行い(ステップS43)、ステップS42で得られた温度とステップS43で得られたセンサー出力電圧から、電圧、温度と濃度の関係を表すLUTに基づいて現像剤濃度を算出する(ステップS44)。
続いて静電容量式液位センサー410Yで測定を行い(ステップS45)、ステップS44で得られた濃度値とステップS45で得られた出力電圧から、電圧、濃度と液位の関係を表すLUTに基づいて液位を算出する(ステップS46)。最後にステップS44で得られた濃度値とステップS46で得られた液位値から濃度・液位制御部において必要補給量を算出し、モーター制御部への入力を決定する(ステップS47)。濃度・液位制御部における処理は、第1実施形態と同様とすることができる。
【0120】
以上のような第4実施形態によれば、液位算出部は収容部401Yに収容されている液体現像剤の液位を、濃度センサー460Yで検出された電圧と温度センサー490Yで検出された温度に基づいて算出された濃度と、静電容量式液位センサー410Yで検出された静電容量に基づいて行うので、濃度や温度の変化の影響を受けず、正確な液位情報を取得することが可能となる。
【符号の説明】
【0121】
10Y、10M、10C、10K・・・感光体、11Y、11M、11C、11K・・・コロナ帯電器、12Y、12M、12C、12K・・・露光ユニット、13Y、13Y’・・・感光体スクイーズローラー、14Y、14Y’・・・感光体スクイーズローラークリーニングブレード、16Y・・・弾性ローラー、17Y・・・弾性ローラークリーニングブレード、18Y・・・感光体クリーニングブレード、20Y、20M、20C、20K・・・現像ローラー、21Y・・・現像ローラークリーニングブレード、22Y・・・トナー圧縮コロナ発生器、30Y、30M、30C、30K・・・現像装置、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、32Y、32M、32C、32K・・・アニロックスローラー、33Y・・・規制ブレード、34Y・・・オーガ(供給ローラー)、40・・・転写ベルト、41・・・ベルト駆動ローラー、42・・・テンションローラー、46・・・転写ベルトクリーニングブレード、50Y、50M、50C、50K・・・一次転写部、51Y、51M、51C、51K・・・一次転写バックアップローラー、60・・・2次転写ユニット、61・・・2次転写ローラー、62・・・2次転写ローラークリーニングブレード、90・・・定着ユニット、280・・・現像剤貯留基体、281・・・回収オーガ、285・・・リサイクル現像剤回収管、310Y・・・供給貯留部、320Y・・・回収貯留部、321Y・・・回収オーガ、330Y・・・仕切り部、370Y・・・液体現像剤供給管、371Y・・・液体現像剤回収管、375Y・・・液体現像剤供給ポンプ、400Y・・・濃度調整用タンク、401Y・・・収容部、402Y・・・蓋部、405Y・・・モーター、406Y・・・軸部、407Y・・・攪拌翼、410Y・・・静電容量式液位センサー、411Y・・・取り付け基台、412Y・・・取り付け基台、421Y・・・第1センサー電極、422Y・・・第2センサー電極、423Y・・・第1スペーサー(規制部材)、424Y・・・第2スペーサー(規制部材)、450Y・・・固定部材、451Y・・・支持部材、460Y・・・濃度センサー、490Y・・・温度センサー、510Y・・・高濃度現像剤タンク、511Y・・・高濃度現像剤供給管、513Y・・・高濃度現像剤供給ポンプ、520Y・・・キャリア液タンク、521Y・・・キャリア液供給管、523Y・・・キャリア液供給ポンプ、530Y・・・バッファタンク、531Y・・・リサイクル現像剤供給管、533Y・・・リサイクル現像剤供給ポンプ、611Y、616Y、619Y・・・メモリ、621Y、626Y、629Y・・・演算器、631Y、636Y、639Y・・・LUT(ルックアップテーブル)、640Y・・・濃度・液位制御部、650Y・・・RAM(ランダムアクセスメモリー)、660Y・・・モーター制御部、670Y・・・モーター制御部、680・・・画像形成部、
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体上に形成した潜像をトナー及びキャリアからなる液体現像剤によって現像する現像装置、及び現像装置によるトナー及びキャリアからなる現像像をさらに記録媒体に転写して、転写されたトナー像を融着し定着して画像形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体溶媒中に固体成分からなるトナーを分散させた高粘度の液体現像剤を用いて潜像を現像し、静電潜像を可視化する湿式画像形成装置が種々提案されている。この湿式画像形成装置に用いられる現像剤は、シリコーンオイルや鉱物油、食用油等からなる電気絶縁性を有し高粘度の有機溶剤(キャリア液)中に固形分(トナー粒子)を懸濁させたものであり、このトナー粒子は、粒子径が1μm前後と極めて微細である。このような微細なトナー粒子を使用することにより、湿式画像形成装置では、粒子径が7μm程度の粉体トナー粒子を使用する乾式画像形成装置に比べて高画質化が可能である。
【0003】
上記のような液体現像剤を用いた画像形成装置の現像部においては、液体現像剤の残量等を把握するために、液体現像剤を収容する収容部における液体現像剤の液位を検出する技術が種々提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1(特開2001−194208号公報)には、基板と、前記基板に所定間隔離隔されるように支持される第1電極板と、前記基板から前記第1電極板の高さ程度まで延在され、前記第1電極板の外周面と対応する開口部をもつ第2電極板とを具備し、検出対象の溶液が貯蔵された容器の一側で所定の検知位置に設けられた電極部と、前記第1電極板及び前記第2電極板により測定される静電容量の変化から前記検知位置上での前記溶液の有無を検出する貯水レベル検出部とを具備することを特徴とする貯水レベル検出器が開示されている。
【特許文献1】特開2001−194208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の技術に記載されているような、第1電極板及び前記第2電極板により測定される静電容量の変化に基づいて、液体現像剤の液位に関する判定を行う場合、前記静電容量が液体現像剤の濃度に応じて変化することも勘案して、これを行わなければならないが、従来の技術においては、濃度による静電容量の変化が液位検出結果に与える影響については考慮されておらず、正確な液位情報を取得することができない、という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するためのもので、本発明に係る現像装置は、トナー及びキャリアを含む液体現像剤を収容する収容部と、前記収容部内に設けられる第1電極と、前記収容部内に設けられ前記第1電極と液体現像剤を介して対向する第2電極と、を有して静電容量を検出する静電容量検出部と、前記収容部内に配され液体現像剤のトナー濃度を検出する濃度検出部と、前記静電容量検出部で検出される前記静電容量と、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度とに基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の液位を算出する液位算出部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る現像装置は、前記収容部に収容される液体現像剤の温度を検出する温度検出部を有し、前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて
、前記収容部に収容される液体現像剤の前記液位を算出する。
【0008】
また、本発明に係る現像装置は、前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度を補正する。
【0009】
また、本発明に係る画像形成装置は、潜像が形成される潜像担持体と、前記潜像担持体を露光して前記潜像を形成する露光部と、トナー及びキャリアを含む液体現像剤を収容する収容容器、前記収容部内に設けられる第1電極と前記収容部内に設けられ前記第1電極と液体現像剤を介して対向する第2電極とを有し静電容量を検出する静電容量検出部、及び前記収容部内に配され液体現像剤のトナー濃度を検出する濃度検出部を有し、液体現像剤を貯留する現像剤貯留部と、前記現像剤貯留部から供給される液体現像剤を担持する現像剤担持体、及び前記現像剤担持体に液体現像剤を供給する供給部材を有し、前記潜像担持体に形成された前記潜像を現像する現像部と、前記静電容量検出部で検出される前記静電容量と、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度に基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の液位を算出する液位算出部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記収容部に収容される前記液体現像剤の温度を検出する温度検出部を有し、前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の前記液位を算出する。
【0011】
また、本発明に係る画像形成装置は、前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度を補正する。
【0012】
また、本発明に係る画像形成装置は、第1のトナー濃度の液体現像剤を貯留する現像剤貯留タンクと、キャリア液を貯留するキャリア液貯留タンクと、前記現像剤貯留タンクに貯留された前記第1のトナー濃度の液体現像剤もしくはキャリア液を供給して前記現像剤貯留部の前記収容部に収容される液体現像剤のトナー濃度を前記第1のトナー濃度よりも低い第2のトナー濃度に制御する制御部と、を備える。
【0013】
以上、本発明の現像装置及び画像形成装置によれば、液位算出部は収容部に収容されている液体現像剤の液位を、静電容量検出部で検出された静電容量と濃度検出部で検出された濃度に基づいて行うので、正確な液位情報を取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示す図である。
【図2】画像形成部及び現像装置の主要構成要素を示す断面図である。
【図3】現像装置における濃度調整用タンクの構成の概略を示す断面図である。
【図4】静電容量式液位センサーの測定原理を説明する図である。
【図5】静電容量式液位センサーの測定原理から求められる液位と静電容量との関係を示す図である。
【図6】静電容量式液位センサーが形成するコンデンサCの静電容量の温度特性を示す図である。
【図7】液体現像剤の誘電率εdevと濃度との関係の概略を示す図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図である。
【図9】本発明の実施形態に係る現像装置における濃度・液位制御部のブロック図である。
【図10】第1実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【図11】濃度・液位制御のサブルーチンのフローチャートを示す図である。
【図12】濃度・液位範囲による制御の切替を示す図である。
【図13】状態A乃至Dに基づいた制御の切替を示す図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図である。
【図15】第2実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【図16】本発明の第3実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図である。
【図17】第3実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【図18】本発明の第4実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図である。
【図19】第4実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置の中央部に配置された各色の画像形成部に対し、現像装置30Y、30M、30C、30Kは、画像形成装置の下部に配置され、転写ベルト40、2次転写部(2次転写ユニット)60は、画像形成装置の上部に配置されている。
【0016】
画像形成部は、感光体10Y、10M、10C、10K、コロナ帯電器11Y、11M、11C、11K、不図示の露光ユニット12Y、12M、12C、12K等を備えている。コロナ帯電器11Y、11M、11C、11Kによって、感光体10Y、10M、10C、10Kを一様に帯電させ、入力された画像信号に基づいて露光ユニット12Y、12M、12C、12Kに搭載される各露光ヘッドを駆動することで、帯電された感光体10Y、10M、10C、10K上に静電潜像を形成する。
【0017】
現像装置30Y、30M、30C、30Kは、概略、現像ローラー20Y、20M、20C、20K、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器(リザーバ)31Y、31M、31C、31K、これら各色の液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラー20Y、20M、20C、20Kに塗布する塗布ローラーであるアニロックスローラー32Y、32M、32C、32K等を備え、各色の液体現像剤により感光体10Y、10M、10C、10K上に形成された静電潜像を現像する。
【0018】
転写ベルト40は、エンドレスのベルトであり、駆動ローラー41とテンションローラー42との間に張架され、一次転写部50Y、50M、50C、50Kで感光体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら駆動ローラー41により回転駆動される。一次転写部50Y、50M、50C、50Kは、感光体10Y、10M、10C、10Kと転写ベルト40を挟んで一次転写ローラー51Y、51M、51C、51Kが対向配置され、感光体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された感光体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を転写ベルト40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
【0019】
2次転写ユニット60は、2次転写ローラー61が転写ベルト40を挟んでベルト駆動ローラー41と対向配置され、さらに2次転写ローラークリーニングブレード62からなるクリーニング装置が配置される。そして、2次転写ローラー61を配置した転写位置に
おいて、転写ベルト40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像をシート材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の記録媒体に転写する。
【0020】
さらに、経路シート材搬送経路Lの下流には、定着ユニット90が配置され、用紙等の記録媒体上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の記録媒体に融着させ定着させる。
【0021】
また、テンションローラー42は、ベルト駆動ローラー41と共に転写ベルト40を張架しており、転写ベルト40のテンションローラー42に張架されている箇所で、転写ベルトクリーニングブレード46からなるクリーニング装置が当接・配置されている。
【0022】
次に、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成部及び現像装置について説明する。図2は画像形成部及び現像装置の主要構成要素を示した断面図である。各色の画像形成部及び現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー(Y)の画像形成部及び現像装置に基づいて説明する。
【0023】
画像形成部は、感光体10Yの外周の回転方向に沿って、感光体クリーニングブレード18Y、コロナ帯電器11Y、露光ユニット12Y、現像装置30Yの現像ローラー20Y、感光体スクイーズローラー13Y、感光体スクイーズローラー13Y’が配置されている。また、感光体スクイーズローラー13Y、13Y’には、付属構成として感光体スクイーズローラークリーニングブレード14Y、14Y’からなるクリーニング装置が配置されている。
【0024】
現像装置30Yにおける現像ローラー20Yの外周には、クリーニングブレード21Y、弾性ローラー16Y、トナー圧縮コロナ発生器22Yが配置されている。弾性ローラー16Yには、アニロックスローラー32Yが当接しており、アニロックスローラー32Yには、現像ローラー20Yへ供給する液体現像剤の量を調整する規制ブレード33Yが当接している。
【0025】
弾性ローラー16Yには、現像ローラー20Yに供給されずに弾性ローラー16Y上に残った液体現像剤を掻き落とす弾性ローラークリーニングブレード17Yが当接している。
【0026】
液体現像剤容器31Yは、仕切り部330Yによって供給貯留部310Y及び回収貯留部320Yの2つの空間に仕切られており、供給貯留部310Yには液体現像剤供給用のオーガ34Yが、また、回収貯留部320Yには液体現像剤回収用の回収オーガ321Yが収容されている。
【0027】
また、転写ベルト40に沿って、感光体10Yと対向する位置に一次転写部の一次転写ローラー51Yが配置されている。
【0028】
感光体10Yは、現像ローラー20Yの幅より広く、外周面に感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、例えば図2に示すように時計回りの方向に回転する。該感光体10Yの感光層は、有機感光体又はアモルファスシリコン感光体等で構成される。コロナ帯電器11Yは、感光体10Yと現像ローラー20Yとのニップ部より感光体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から電圧が印加され、感光体10Yをコロナ帯電させる。露光ユニット12Yは、コロナ帯電器11Yより感光体10Yの回転方向の下流側において、コロナ帯電器11Yによって帯電された感光体10Y上に光を照射し、感光体10Y上に潜像を形成する。
【0029】
なお、画像形成プロセスの始めから終わりまでで、より前段に配置されるローラーなどの構成は、後段に配置されるローラーなどの構成より上流にあるものと定義する。
【0030】
現像装置30Yの供給貯留部310Yにおいては、キャリア内にトナーを概略重量比25%程度に分散した状態の液体現像剤を貯留する。一方、現像装置30Yの回収貯留部320Yには、アニロックスローラー32Yに供給されなかった液体現像剤や、感光体スクイーズローラークリーニングブレード14Y、14Y’で掻き落とされた液体現像剤、クリーニングブレード21Yにより現像ローラー20Yから掻き落とされた液体現像剤、弾性ローラークリーニングブレード17Yにより弾性ローラー16Yから掻き落とされた液体現像剤などを回収する回収オーガ321Yも備えられている。
【0031】
また、現像装置30Yには、コンパクション作用を施すトナー圧縮コロナ発生器22Yが設けられている。このトナー圧縮コロナ発生器22Yは、現像効率を向上させるために、現像ローラー20Y上の液体現像剤に対してバイアス電圧の印加を行い、液体現像剤中のトナーを圧縮状態とする。
【0032】
また現像装置30Yは、前記の液体現像剤を担持する現像ローラー20Y、液体現像剤を現像ローラー20Yに供給する弾性ローラー16Yと、この弾性ローラー16Yに液体現像剤を塗布ローラーであるアニロックスローラー32Yと、現像ローラー20Yに塗布する液体現像剤量を規制する規制ブレード33Yと、液体現像剤を攪拌、搬送しつつアニロックスローラー32Yに供給するオーガ34Y、現像ローラー20Yに担持された液体現像剤をコンパクション状態にするトナー圧縮コロナ発生器22Y、現像ローラー20Yのクリーニングを行う現像ローラークリーニングブレード21Yを有する。なお、コンパクション状態とは、液体現像剤中のトナー成分を現像ローラー20Y表面側に圧縮状態にすることをいう。
【0033】
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤は、従来一般的に使用されているIsopar(商標:エクソン)をキャリアとした低濃度(1〜3wt%程度)かつ低粘度の、常温で揮発性を有する揮発性液体現像剤ではなく、高濃度かつ高粘度の、常温で不揮発性を有する不揮発性液体現像剤である。
【0034】
すなわち、本発明における液体現像剤は、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた平均粒径1μmの固形子を、有機溶媒、シリコーンオイル、鉱物油又は食用油等の液体溶媒中へ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約25%とした高粘度(HAAKE
RheoStress RS600を用いて、25℃の時のせん断速度が1000(1/s)のときの粘弾性が30〜300mPa・s程度)の液体現像剤である。
【0035】
より詳細を記すと、本発明における液体現像剤は、0.5〜1,000mPa・s(25℃)の粘度を有する液状シリコーン油中に、少なくともバインダー樹脂を分散したもので、HAAKE RheoStress RS600を用いて25℃での剪断速度が1000(1/s)の時の粘弾性が30mPa・s〜300mPa・s(25℃)の粘度を有するものである。
【0036】
液状シリコーン油は、低揮発性キャリア液であり、直鎖状構造の液状シリコーン、環状構造の液状シリコーン、分岐鎖状構造の液状シリコーン、またはそれらの組合せからなる群より選択される。
【0037】
液状シリコーン油としては、米国ダウ・コーニング社によるDC 200 Fluid(20cSt)、DC 200 Fluid(100cSt)、DC 200 Fluid(50cSt)、DC 345 Fluid等が例示される。
【0038】
また、顔料としては、ニグロシン、フタロシアニンブルー、キナクリドン等の有機系着色剤、また、カーボンブラック、酸化鉄等の無機系着色剤が例示され、また、バインダー樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリアクリレート、ポリエステル、またはこれらのコポリマー、アルキド樹脂、ロジン、ロジンエステル、変性エポキシ樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、環化ゴム、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリエチレン等が例示される。
【0039】
顔料とバインダー樹脂は液状シリコーン油中に直接分散されてもよいが、好ましくは顔料とバインダー樹脂を溶融混練し、バインダー樹脂で被覆された顔料とされるとよい。
【0040】
樹脂被覆顔料としては、エポキシ樹脂で被覆されたAraldite 6084(チバ・ガイギー社によるC.I.Pigment Blue 15:3)、Tintacarb 435(キャボット・コーポレーション社によるC.I.Pigment Black 7)、Irgalite Rubine KB4N(チバ・ガイギー社によるC.I.Pigment Red 57)、Monolite Yellow(ICIオーストラリアによるC.I.Pigment Yellow 1)等が挙げられる。これらの被覆顔料は、適宜の割合で混合した後、溶融混練−粉砕して、マスターバッチとし、後述する液体現像剤の製造に使用するとよい。また、エポキシ樹脂を被覆した顔料の溶融混練に際してアルキル化ポリビニルピロリドンを添加してエポキシ樹脂と反応させ、被覆樹脂を変性エポキシ樹脂としたマスターバッチとしてもよい。
【0041】
分散剤としては、ビニル基、カルボン酸基、ヒドロキシル基、アミン基から選ばれる官能基を有するポリシロキサンであり、直鎖状ポリシロキサン、環状ポリシロキサン、分岐鎖状ポリシロキサン、またそれらの組合せより選択される。例えばElastsil M4640A(ワッカー・ケミカル社製、ビニル官能基を有するポリシロキサンポリマー)、Finish WR1101(ワッカー・ケミカル社製、アミン官能基を有するポリシロキサンポリマー)であり、粘度が90,000mPa・s以下のものが例示される。官能基を有するポリシロキサンは、官能基に介して着色樹脂粒子の表面に結合または吸着し、それによって、液状シリコーン油との相溶性を着色粒子に与えるものである。
【0042】
また、本発明の液体現像剤には、必要に応じて金属石鹸、脂肪酸、レシチン等の電荷制御剤を含むことができ、例えばNuxtra 6% Zirconium(クリアノバ社製、オクタン酸ジルコニウム)等が例示される。
【0043】
本発明の液体現像剤は、上記で得たマスターバッチと分散剤と液状シリコーン油とをボールミルで微粉砕、混合して調製され、30〜300mPa・s(25℃)の粘度を有するものとされるとよい。トナー固形分濃度は、40質量%以下、好ましくは10〜25質量%とするとよい。本実施形態においては、液体現像剤として、トナー固形分濃度が25質量%のものが、現像剤容器31Yに収容されている。
【0044】
なお、本発明の液体現像剤は、特表2003−508826に記載される液体現像剤を使用してもよく、詳細はその記載が参照されるが、本発明にあっては、その液体現像剤におけるバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)が40℃〜70℃のものが好ましい。
【0045】
アニロックスローラー32Yは、弾性ローラー16Yに対して液体現像剤を供給し、塗布する塗布ローラーとして機能するものである。このアニロックスローラー32Yは、円筒状の部材であり、表面に液体現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された溝による凹凸面が形成されたローラーである。このアニロックスローラー32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラー20Yへと液体現像剤が供給される。装置
動作時においては、図2に示すように、オーガ34Yが反時計回り回転し、アニロックスローラー32Yに液体現像剤を供給し、アニロックスローラー32Yは時計回りに回転して、反時計回りに回転する弾性ローラー16Yに液体現像剤を塗布する。アニロックスローラー32Yによって弾性ローラー16Yに塗布された液体現像剤は、反時計回りに回転する現像ローラー20Yに供給される。
【0046】
規制ブレード33Yは、厚さ200μm程度の金属ブレードであり、アニロックスローラー32Yの表面に当接し、アニロックスローラー32Yによって坦持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制し、弾性ローラー16Yに供給する液体現像剤の量を調整する。
【0047】
現像ローラー20Yは、円筒状の部材であり、回転軸を中心に図2に示すように反時計回りに回転する。該現像ローラー20Yは鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR等の弾性層を設け、さらにこの弾性層にPFAやウレタンコートの被覆を設けたものである。現像ローラークリーニングブレード21Yは、現像ローラー20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラー20Yが感光体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラー20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラー20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去するものである。ここで、掻き落とされた液体現像剤は、現像装置30Yの回収貯留部320Yに落下する。
【0048】
弾性ローラー16Yについても、鉄等金属製の内芯の外周部に、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、NBR等の弾性層を設け、さらにこの弾性層にPFAやウレタンコートの被覆を設けたものである。また、弾性ローラークリーニングブレード17Yは、弾性ローラー16Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去する。ここで、掻き落とされた液体現像剤は、現像装置30Yの回収貯留部320Yに落下する。
【0049】
トナー圧縮コロナ発生器22Yは、現像ローラー20Y表面の帯電バイアスを増加させる電界印加手段であり、現像ローラー20Yによって搬送される液体現像剤は、図2に示すようにトナー圧縮コロナ発生器22Yによって、トナー圧縮部位でトナー圧縮コロナ発生器22Y側から現像ローラー20Yに向かって電界が印加される。
【0050】
現像ローラー20Yに担持されてトナー圧縮された液体現像剤は、現像ローラー20Yが感光体10Yに当接する現像ニップ部において、所望の電界印加によって、感光体10Yの潜像に対応し移動し、これを現像する。そして、現像残りの現像剤は、現像ローラークリーニングブレード21Yによって掻き落として除去され現像剤容器31Y内の回収貯留部320Yに滴下して再利用される。
【0051】
一次転写の上流側に配置される感光体スクイーズ装置は、感光体10Yに対向して現像ローラー20Yの下流側に配置して感光体10Yに現像されたトナー像の余剰現像剤を回収するものであり、図2に示すように表面に弾性体を被覆して感光体10Yに摺接して回転する弾性ローラー部材から成る感光体スクイーズローラー13Y、13Y’と、該感光体スクイーズローラー13Y、13Y’に押圧摺接して表面をクリーニングするクリーニングブレード14Y、14Y’とから構成され、感光体10Yに現像された液体現像剤から余剰なキャリア及び本来不要なカブリトナーを回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。一次転写前の感光体スクイーズ装置として、本実施形態では複数の感光体スクイーズローラー13Y、13Y’を設けているが、ひとつの感光体スクイーズローラーによって構成しても良い。また、液体現像剤の状態などに応じて、複数の感光体スクイーズローラー13Y、13Y’のうち一方が当離接するように構成しても良い。
【0052】
一次転写部50Yでは、感光体10Yに現像された現像剤像を一次転写ローラー51Y
により転写ベルト40へ転写する。ここで、感光体10Yと転写ベルト40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、感光体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
【0053】
一次転写の下流側において、感光体10Yと当接している感光体クリーニングブレード18Yは、感光体10Y上の転写されずに残った液体現像剤をクリーニングする。この感光体クリーニングブレード18Yによって掻き落とされた液体現像剤は、現像剤貯留基体280に落下する。現像剤貯留基体280には回転する回収オーガ281が設けられており、回収オーガ281の回転に伴い、現像剤貯留基体280に貯留している液体現像剤はリサイクル現像剤回収管285に導かれ、リサイクル現像剤回収管285を経てバッファタンク530Yに到達する。
【0054】
現像装置30Yは、現像剤容器31Yにおける供給貯留部310Yに対し、キャリアにトナーを概略重量比25%に分散した液体現像剤を供給する濃度調整用タンク400Yが設けられている。濃度調整用タンク400Yと供給貯留部310Yとの間には液体現像剤供給管370Yが設けられており、この液体現像剤供給管370Yの途中に配されている液体現像剤供給ポンプ375Yの駆動により濃度調整用タンク400Y中の濃度が調整された液体現像剤が、供給貯留部310Yに供給されるようになっている。
【0055】
また、濃度調整用タンク400Yと、現像容器31Yにおける回収貯留部320Yとの間には液体現像剤回収管371Yが設けられており、各クリーニングブレードにより掻き落とされた液体現像剤が貯留されている回収貯留部320Yにおいて、回収オーガ321Yが回転すると、液体現像剤は液体現像剤回収管371Yに導かれ、濃度調整用タンク400Yに落下する。
【0056】
高濃度現像剤タンク510Yは、トナー固形分濃度約35%以上の高濃度液体現像剤を貯蔵するタンクであり、キャリア液タンク520Yはキャリア原液を貯蔵するタンクである。
【0057】
高濃度現像剤タンク510Yと濃度調整用タンク400Yとの間には高濃度現像剤供給管511Yが設けられており、高濃度現像剤供給管511Y中の高濃度現像剤供給ポンプ513Yが駆動されることで、高濃度現像剤タンク510Yから濃度調整用タンク400Yに高濃度液体現像剤を供給することができるようになっている。濃度調整用タンク400Y内の液体現像剤のトナー固形分濃度が25%を下回った場合、高濃度現像剤供給ポンプ513Yが駆動されることで、濃度調整用タンク400Yに高濃度液体現像剤を供給し、濃度を高めるようにすることができる。
【0058】
キャリア液タンク520Yと濃度調整用タンク400Yとの間にはキャリア液供給管521Yが設けられており、キャリア液供給管521Y中のキャリア液供給ポンプ523Yが駆動されることで、キャリア液タンク520Yから濃度調整用タンク400Yにキャリア液の原液を供給することができるようになっている。濃度調整用タンク400Y内の液体現像剤のトナー固形分濃度が25%を上回った場合、キャリア液供給ポンプ523Yが駆動されることで、濃度調整用タンク400Yにキャリア液の原液を供給し、濃度を低めるようにすることができる。
【0059】
また、現像剤貯留基体280から回収された液体現像剤が貯留されているバッファタンク530Yと、濃度調整用タンク400Yとの間にはリサイクル現像剤供給管531Yが設けられており、リサイクル現像剤供給管531Y中のリサイクル現像剤供給ポンプ533Yが駆動されることで、バッファタンク530Yから濃度調整用タンク400Yにリサイクルした液体現像剤を供給することができるようになっている。
【0060】
バッファタンク530Yに貯留されている液体現像剤は、2次転写が行われた後の感光体10Yから掻き落とされた液体現像剤であるので、トナー固形分濃度が極めて低い(トナー固形分濃度約3%程度)、キャリアリッチなものである。したがって、濃度調整用タンク400Y内の液体現像剤のトナー固形分濃度が25%を上回ったとき、キャリア液タンク520Yから濃度調整用タンク400Yにキャリア液を供給する代わりに、バッファタンク530Yから濃度調整用タンク400Yに液体現像剤を供給すると、キャリア液タンク520Y中のキャリア液の原液を節約することが可能となる場合がある。
【0061】
次に、濃度調整用タンク400Yの構成についてより詳しく説明する。図3は現像装置における濃度調整用タンクの構成の概略を示す断面図である。濃度調整用タンク400Yは、現像装置30における現像プロセスで用いる液体現像剤を調製するために利用されるタンクである。
【0062】
この濃度調整用タンク400Yは、液体現像剤を貯留しておく収容部401Yと、この収容部401Yを覆うと共に、各配管、軸部406Y、支持部材451Yなどが挿通される蓋部402Yを有している。
【0063】
この蓋部402Yにはモーター405Yが取り付けられている。モーター405Yの回転軸である軸部406Yは蓋部402Yから収容部401Y内に挿通されている。軸部406Yには、液体現像剤に浸ることが想定される位置に攪拌翼407Yが取り付けられており、モーター405Yの作動に伴い、攪拌翼407Yが回転し収容部401Y中の液体現像剤が攪拌されるようになっている。
【0064】
この濃度調整用タンク400Yの収容部401Yの側面には、濃度調整用タンク400Y内の液体現像剤の液位を検出するために用いられる静電容量式液位センサー410Yが設けられている。この静電容量式液位センサー410Yは、対向する第1センサー電極421Y及び第2センサー電極422Yによりコンデンサを形成し、このコンデンサの静電容量から液体現像剤の液位を検出する。静電容量式液位センサー410Yには、第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとの間の距離を一定に保つための距離規制部材として、第1スペーサー423Yと第2スペーサー424Yとが、対向電極の間に配されている。また、第1センサー電極421Yは、取り付け基台411Y及び取り付け基台412Yを介して、収容部401Yに取り付けられている。
【0065】
第1センサー電極421Y及び第2センサー電極422Yには、ステンレス(SUS304、SUS430)、鉄、アルミ(A5052、A6063)などの材質のものを用いる。なお、第1センサー電極421Y及び第2センサー電極422Yの表面には、ポリテトラフルオロエチレン(商品名テフロン)などのコーティングを施しても良い。
【0066】
また、電極間の間隔を決定する部材である第1スペーサー423Yと第2スペーサー424Yに用いる材質としては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール樹脂などの絶縁体を挙げることができる。
【0067】
図4は静電容量式液位センサーの測定原理を説明する図である。第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとは同じ形状の電極が用いられており、その電極幅はwで、電極長さはlである。また、第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとは間隔dをもって対向配置されている。また、液位がLであるとき、空気の誘電率をεair、液体現像剤の誘電率をεdevとすると、空気を誘電体としたコンデンサCairは、下
式(1)によって表すことができる。
【0068】
【数1】
また、液体現像剤を誘電体としたコンデンサCdevは、下式(2)によって表すことがで
きる。
【0069】
【数2】
したがって、液位Lによって、第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとが形成するコンデンサCの値は、下式(3)によって変化することがわかる。
【0070】
【数3】
図5は静電容量式液位センサー410Yの測定原理から求められる液位と静電容量との関係を示す図である。上記の(3)式に示す測定原理から、濃度調整用タンク400Yにおける液位と、第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとが形成するコンデンサCの静電容量には、図示するように1次式の関係があることがわかる。
【0071】
ところで、本実施形態で用いられる液体現像剤の誘電率εdevは、温度によって静電容
量の変化があることがわかった。したがい、このような変化に基づいて、第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとが形成するコンデンサCの静電容量は、温度の変化に応じて図6に示すように変化する。図6における温度と静電容量との関係式は、2次式で近似することができる。
【0072】
また、本実施形態で用いられる液体現像剤の誘電率εdevは、キャリア液中に分散され
ているトナー固形分濃度に応じて変化する。図7は液体現像剤の誘電率εdevと濃度との
関係の概略を示す図である。図7に示すように、液体現像剤の濃度が上昇すると、液体現像剤の誘電率εdevも上昇する傾向があることがわかる。
【0073】
以上のように、静電容量式液位センサー410Yにおいては、コンデンサCの静電容量が液体現像剤の温度と濃度によって変化するので、コンデンサCの静電容量に基づいて、液位Lを算出する際においては、温度と濃度に応じた補正を行う。
【0074】
再び図3に戻り、蓋部402Yには固定部材450Yが設けられており、この固定部材450Yから蓋部402Yを挿通する形で延在する支持部材451Yには、濃度センサー460Yと温度センサー490Yとが設けられている。
【0075】
濃度センサー460Yとしては、例えば、対向配置された2枚の圧電素子で超音波を発受信し、その伝搬時間から濃度を測定するものを利用することができる。また、温度センサー490Yは白金センサーなどの温度検出手段である。
【0076】
静電容量式液位センサー410Y、濃度センサー460Y、温度センサー490Yから
の検出信号は、いずれも不図示のリード線などにより、濃度調整用タンク400Y外に取り出されるようになっている。
【0077】
次に、以上のように構成される本実施形態に係る現像装置30の濃度調整用タンク400における液体現像剤の液位の算出は概略以下のように行う。
【0078】
例えば、液位算出部としてはCPUとCPU上で動作するプログラムを保持するROMとCPUのワークエリアであるRAMなどからなる汎用の情報処理装置を用いる。この液位算出部に対しては、第1センサー電極421Yと第2センサー電極422Yとで構成される静電容量式液位センサー410Yによって検出された電極間の静電容量データと、濃度センサー460Yによって検出された液体現像剤の濃度に係るデータ、温度センサー490Yによって検出された液体現像剤の温度に係るデータが入力される。
【0079】
液位算出部650は、以上のような入力データに基づいて、収容部401Yに収容されている前記液体現像剤の液位を算出して、高濃度現像剤供給ポンプ513Y、キャリア液供給ポンプ523Y、リサイクル現像剤供給ポンプ533Yなどを制御する上位制御装置に算出された液位データを送信する。
【0080】
なお、液位算出部650において、収容部401Y内の液体現像剤の液位を算出する上では、静電容量式液位センサー410Yによって検出された電極間の静電容量データが最も基本的なデータであるので、このデータのみで液位データを算出することも可能である。
【0081】
また、必要に応じて、静電容量式液位センサー410Yによって取得された静電容量データに加えて、さらに、濃度センサー460Yによって検出された液体現像剤の濃度に係るデータ、温度センサー490Yによって検出された液体現像剤の温度に係るデータに基づいて、液位データを算出することも可能である。この場合、図6及び図7に示された特性が考慮される。
【0082】
また、必要に応じて、静電容量式液位センサー410Yによって取得された静電容量データに加えて、さらに、温度センサー490Yによって検出された液体現像剤の温度に係るデータに基づいて、液位データを算出することも可能である。この場合、図6に示された特性が考慮される。
【0083】
また、必要に応じて、静電容量式液位センサー410Yによって取得された静電容量データに加えて、さらに、濃度センサー460Yによって検出された液体現像剤の濃度に係るデータに基づいて、液位データを算出することも可能である。この場合、図7に示された特性が考慮される。
【0084】
次に、高濃度現像剤供給ポンプ513Y、キャリア液供給ポンプ523Yの制御方法についてより詳しく説明する。図8は本発明の第1実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図である。
【0085】
濃度センサー460Yからの出力値はメモリ616Yにいったん蓄えられる。メモリ616Yからの出力は、演算器626Yに入力される。演算器626Yでは、電圧と濃度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて濃度を算出する。この濃度データは演算器621Yに入力される。
【0086】
静電容量式液位センサー410Yからの出力値はメモリ611Yにいったん蓄えられる。メモリ611Yからの出力は、演算器621Yに入力される。演算器621Yでは、電
圧、濃度データと液位の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて液位を算出する。この液位データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0087】
濃度・液位制御部640Yは演算器621Yと演算器626Yからの各データが入力される。濃度・液位制御部640Yは、RAM650Yを参照し、これらのデータに応じて、高濃度現像剤供給ポンプ513Yを動作させるモーター制御部660Y、キャリア液供給ポンプ523Yを動作させるモーター制御部670Y、画像形成を担う画像形成部680に対して制御指令を送信する。
【0088】
ここで、濃度・液位制御部640Yの構成についてより詳しく説明する。図9は本発明の実施形態に係る現像装置における濃度・液位制御部640Yのブロック図である。
【0089】
濃度・液位制御部640Yは濃度目標データと、濃度データ、液位データ、上限液量データ、下限液量データが入力される。液位データについては、2つの比較器により上限液量データ、及び、下限液量データとの比較がなされる。濃度・液位制御部640Y中の演算器は後述するフローに基づいて処理を行い、各構成に対して制御指令を送信する。
【0090】
第1実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを図10に示す。まず濃度センサー460Yで測定を行い(ステップS11)、濃度センサー460Yの出力電圧から、電圧と濃度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて濃度を算出する(ステップS12)。続いて静電容量式液位センサー410Yで測定を行い(ステップS13)、ステップS12で得られた濃度値とステップS13で得られた出力電圧から、電圧、濃度と液位の関係を表すLUTに基づいて液位を算出する(ステップS14)。最後にステップS12で得られた濃度値とステップS14で得られた液位値から濃度・液位制御部640Yにおいて必要補給量を算出し、モーター制御部への入力を決定する(ステップS15)。
【0091】
次に、ステップS15の濃度・液位制御のサブルーチンについてより詳細に説明する。
【0092】
本発明における濃度・液位制御では、濃度調整用タンク400Y内にキャリア液と濃度35%の高濃度現像剤を、それぞれキャリア液タンク520Yと高濃度現像剤タンク510Yとから適正量補給することにより、濃度調整用タンク400Y内の濃度と液位を一定範囲内に保つことを目指す。
【0093】
液体現像剤の濃度は画質を維持するために目標値(25%)と許容範囲(±1%)、液位に関しては濃度調整用タンク400Yからオーバーフローすることなく現像に必要十分な量の現像液を供給するため、下限値(70mm)と上限値(130mm)が決まっている。そこで液位の目標値を下限値と上限値の中間(100mm)に設定し、濃度・液位ともに目標値に合わせる制御を行う。
【0094】
濃度・液位制御においては、濃度センサー460Yによって測定される現在の濃度、液位と目標値の差から、キャリア液と高濃度現像剤の供給量が決定する。但し、液位が目標値より大きい場合は液位を目標値にあわせることができない。また、高濃度現像剤の濃度は35%と濃度目標値(25%)との差が小さいため、濃度が目標値より高い場合は濃度と液位両者を目標値に合わせることができない場合がある。この場合には、液位が上限値を超えない範囲で、濃度を目標値に合わせ、かつ液位と目標値の差が最も小さくなるように、キャリア液、高濃度現像剤の供給量を決定する。現在の液位が大きく、濃度を目標値に合わせようとすると液位が上限値を超えてしまう場合には、液位が上限を超えずかつ濃度と目標値の差が小さくなるように、キャリア液、高濃度現像剤の供給量を決定する。
【0095】
以上のようにして、濃度と液位を一定範囲内に保つ制御を行うが、印刷条件や画像データによっては、濃度や液位が目標範囲から逸脱してしまうことがあり得る。
【0096】
そこで、濃度と液位の値によって、濃度調整や印刷の可否を切り替えることで、画質要求を満たさない印刷や濃度調整用タンク400Yのオーバーフローを防止する。図12のように、濃度、液位の値により、A〜Bの4つの状態に分類し、各状態では以下のように動作を切り替える。
(A)濃度、液位ともに目標範囲内にある場合は、通常の濃度・液位制御を行う(ステップS103〜ステップS106)。
(B)液位が下限値を下回った場合(ステップS108)や、濃度が目標範囲外にあり液位は上限値まで達していない場合は(ステップS107)、印刷を停止した状態で、濃度・液位制御のみ行い、濃度と液位が目標範囲内に戻ったら印刷を再開する。
(C)濃度が目標範囲内にあるものの、液位が上限値を超えた場合は、濃度調整を停止して、濃度が目標範囲内にある限り印刷のみ継続する(ステップS110〜ステップS111)。
(D)濃度が目標範囲からはずれ、液位も上限値を超えた場合は、濃度調整タンク内の濃度を範囲内に戻すことが不可能であるので、印刷、濃度調整を含めた全体の動作を停止する(ステップS112〜ステップS115)。
【0097】
以上をまとめると、図13のようになる。
【0098】
以上のような本発明の現像装置及び画像形成装置によれば、液位算出部は収容部401Yに収容されている液体現像剤の液位を、静電容量式液位センサー410Yで検出された静電容量と濃度センサー460Yで検出された濃度に基づいて行うので、正確な液位情報を取得することが可能となる。
【0099】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図14は本発明の第2実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図であり、図15は第2実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【0100】
濃度センサー460Yからの出力値はメモリ616Yにいったん蓄えられる。メモリ616Yからの出力は、演算器626Yに入力される。演算器626Yでは、電圧と濃度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて濃度を算出する。この濃度データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0101】
温度センサー490Yからの出力値はメモリ619Yにいったん蓄えられる。メモリ619Yからの出力は、演算器629Yに入力される。演算器629Yでは、電圧と温度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて温度を算出する。この温度データは演算器621Yに入力される。
【0102】
静電容量式液位センサー410Yからの出力値はメモリ611Yにいったん蓄えられる。メモリ611Yからの出力は、演算器621Yに入力される。演算器621Yでは、電圧、温度データと液位の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて液位を算出する。この液位データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0103】
濃度・液位制御部640Yは演算器621Yと演算器626Yからの各データが入力される。濃度・液位制御部640Yは、RAM650Yを参照し、これらのデータに応じて、高濃度現像剤供給ポンプ513Yを動作させるモーター制御部660Y、キャリア液供給ポンプ523Yを動作させるモーター制御部670Y、画像形成を担う画像形成部68
0に対して制御指令を送信する。
【0104】
図15において、まず濃度センサー460Yで測定を行い(ステップS21)、センサー出力電圧から、電圧と濃度の関係を表すLUTに基づいて現像剤濃度を算出する(ステップS22)。次に温度センサー490Yで測定を行い(ステップS23)、センサー出力電圧から、電圧と温度の関係を表すLUTに基づいて現像剤温度を算出する(ステップS24)。
【0105】
続いて静電容量式液位センサー410Yで測定を行い(ステップS25)、ステップS24で得られた温度とステップS25で得られた出力電圧から、電圧、温度と液位の関係を表すLUTに基づいて液位を算出する(ステップS26)。最後にステップS22で得られた濃度値とステップS26で得られた液位値から濃度・液位制御部において必要補給量を算出し、モーター制御部への入力を決定する(ステップS27)。濃度・液位制御部における処理は、第1実施形態と同様とすることができる。
【0106】
以上のような第2実施形態によれば、液位算出部は収容部401Yに収容されている液体現像剤の液位を、静電容量式液位センサー410Yで検出された静電容量と温度センサー490Yで検出された温度に基づいて行うので、温度変化の影響を受けず、正確な液位情報を取得することが可能となる。
【0107】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図16は本発明の第3実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図であり、図17は第3実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【0108】
濃度センサー460Yからの出力値はメモリ616Yにいったん蓄えられる。メモリ616Yからの出力は、演算器626Yに入力される。演算器626Yでは、電圧、温度と濃度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて濃度を算出する。この濃度データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0109】
温度センサー490Yからの出力値はメモリ619Yにいったん蓄えられる。メモリ619Yからの出力は、演算器629Yに入力される。演算器629Yでは、電圧と温度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて温度を算出する。この温度データは演算器626Yに入力される。
【0110】
静電容量式液位センサー410Yからの出力値はメモリ611Yにいったん蓄えられる。メモリ611Yからの出力は、演算器621Yに入力される。演算器621Yでは、電圧と液位の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて液位を算出する。この液位データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0111】
濃度・液位制御部640Yは演算器621Yと演算器626Yからの各データが入力される。濃度・液位制御部640Yは、RAM650Yを参照し、これらのデータに応じて、高濃度現像剤供給ポンプ513Yを動作させるモーター制御部660Y、キャリア液供給ポンプ523Yを動作させるモーター制御部670Y、画像形成を担う画像形成部680に対して制御指令を送信する。
【0112】
図17において、まず温度センサー490Yで測定を行い(ステップS31)、センサー出力電圧から、電圧と温度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて現像剤温度を算出する(ステップS32)。次に濃度センサー460Yで測定を行い(ステップS33)、ステップS32で得られた温度とステップS33で得られたセンサー出力電圧から、電圧、温度と濃度の関係を表すLUTに基づいて現像剤濃度を算出する(ステ
ップS34)。
続いて静電容量式液位センサー410Yで測定を行い(ステップS35)、センサー出力電圧から、電圧と液位の関係を表すLUTに基づいて液位を算出する(ステップS36)。最後にステップS34で得られた濃度値とステップS36で得られた液位値から濃度・液位制御部において必要補給量を算出し、モーター制御部への入力を決定する(ステップS37)。濃度・液位制御部における処理は、第1実施形態と同様とすることができる。
【0113】
以上のような第3実施形態によれば、濃度算出部は収容部401Yに収容されている液体現像剤の濃度を、濃度センサー460Yで検出された電圧と温度センサー490Yで検出された温度に基づいて行うので、温度変化の影響を受けず、正確な濃度情報を取得することが可能となる。
【0114】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図18は本発明の第4実施形態に係る現像装置における液位制御のためのブロック図であり、図19は第4実施形態における濃度、液位測定から補給量決定までのフローチャートを示す図である。
【0115】
濃度センサー460Yからの出力値はメモリ616Yにいったん蓄えられる。メモリ616Yからの出力は、演算器626Yに入力される。演算器626Yでは、電圧、温度データと濃度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて濃度を算出する。この濃度データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0116】
温度センサー490Yからの出力値はメモリ619Yにいったん蓄えられる。メモリ619Yからの出力は、演算器629Yに入力される。演算器629Yでは、電圧と温度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて温度を算出する。この温度データは演算器626Yに入力される。
【0117】
静電容量式液位センサー410Yからの出力値はメモリ611Yにいったん蓄えられる。メモリ611Yからの出力は、演算器621Yに入力される。演算器621Yでは、濃度データ、電圧と液位の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて液位を算出する。この液位データは濃度・液位制御部640Yに入力される。
【0118】
濃度・液位制御部640Yは演算器621Yと演算器626Yからの各データが入力される。濃度・液位制御部640Yは、RAM650Yを参照し、これらのデータに応じて、高濃度現像剤供給ポンプ513Yを動作させるモーター制御部660Y、キャリア液供給ポンプ523Yを動作させるモーター制御部670Y、画像形成を担う画像形成部680に対して制御指令を送信する。
【0119】
図19において、まず温度センサー490Yで測定を行い(ステップS41)、センサー出力電圧から、電圧と温度の関係を表すルックアップテーブル(LUT)に基づいて現像剤温度を算出する(ステップS42)。次に濃度センサー460Yで測定を行い(ステップS43)、ステップS42で得られた温度とステップS43で得られたセンサー出力電圧から、電圧、温度と濃度の関係を表すLUTに基づいて現像剤濃度を算出する(ステップS44)。
続いて静電容量式液位センサー410Yで測定を行い(ステップS45)、ステップS44で得られた濃度値とステップS45で得られた出力電圧から、電圧、濃度と液位の関係を表すLUTに基づいて液位を算出する(ステップS46)。最後にステップS44で得られた濃度値とステップS46で得られた液位値から濃度・液位制御部において必要補給量を算出し、モーター制御部への入力を決定する(ステップS47)。濃度・液位制御部における処理は、第1実施形態と同様とすることができる。
【0120】
以上のような第4実施形態によれば、液位算出部は収容部401Yに収容されている液体現像剤の液位を、濃度センサー460Yで検出された電圧と温度センサー490Yで検出された温度に基づいて算出された濃度と、静電容量式液位センサー410Yで検出された静電容量に基づいて行うので、濃度や温度の変化の影響を受けず、正確な液位情報を取得することが可能となる。
【符号の説明】
【0121】
10Y、10M、10C、10K・・・感光体、11Y、11M、11C、11K・・・コロナ帯電器、12Y、12M、12C、12K・・・露光ユニット、13Y、13Y’・・・感光体スクイーズローラー、14Y、14Y’・・・感光体スクイーズローラークリーニングブレード、16Y・・・弾性ローラー、17Y・・・弾性ローラークリーニングブレード、18Y・・・感光体クリーニングブレード、20Y、20M、20C、20K・・・現像ローラー、21Y・・・現像ローラークリーニングブレード、22Y・・・トナー圧縮コロナ発生器、30Y、30M、30C、30K・・・現像装置、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、32Y、32M、32C、32K・・・アニロックスローラー、33Y・・・規制ブレード、34Y・・・オーガ(供給ローラー)、40・・・転写ベルト、41・・・ベルト駆動ローラー、42・・・テンションローラー、46・・・転写ベルトクリーニングブレード、50Y、50M、50C、50K・・・一次転写部、51Y、51M、51C、51K・・・一次転写バックアップローラー、60・・・2次転写ユニット、61・・・2次転写ローラー、62・・・2次転写ローラークリーニングブレード、90・・・定着ユニット、280・・・現像剤貯留基体、281・・・回収オーガ、285・・・リサイクル現像剤回収管、310Y・・・供給貯留部、320Y・・・回収貯留部、321Y・・・回収オーガ、330Y・・・仕切り部、370Y・・・液体現像剤供給管、371Y・・・液体現像剤回収管、375Y・・・液体現像剤供給ポンプ、400Y・・・濃度調整用タンク、401Y・・・収容部、402Y・・・蓋部、405Y・・・モーター、406Y・・・軸部、407Y・・・攪拌翼、410Y・・・静電容量式液位センサー、411Y・・・取り付け基台、412Y・・・取り付け基台、421Y・・・第1センサー電極、422Y・・・第2センサー電極、423Y・・・第1スペーサー(規制部材)、424Y・・・第2スペーサー(規制部材)、450Y・・・固定部材、451Y・・・支持部材、460Y・・・濃度センサー、490Y・・・温度センサー、510Y・・・高濃度現像剤タンク、511Y・・・高濃度現像剤供給管、513Y・・・高濃度現像剤供給ポンプ、520Y・・・キャリア液タンク、521Y・・・キャリア液供給管、523Y・・・キャリア液供給ポンプ、530Y・・・バッファタンク、531Y・・・リサイクル現像剤供給管、533Y・・・リサイクル現像剤供給ポンプ、611Y、616Y、619Y・・・メモリ、621Y、626Y、629Y・・・演算器、631Y、636Y、639Y・・・LUT(ルックアップテーブル)、640Y・・・濃度・液位制御部、650Y・・・RAM(ランダムアクセスメモリー)、660Y・・・モーター制御部、670Y・・・モーター制御部、680・・・画像形成部、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー及びキャリアを含む液体現像剤を収容する収容部と、
前記収容部内に設けられる第1電極と、前記収容部内に設けられ前記第1電極と液体現像剤を介して対向する第2電極と、を有して静電容量を検出する静電容量検出部と、
前記収容部内に配され液体現像剤のトナー濃度を検出する濃度検出部と、
前記静電容量検出部で検出される前記静電容量と、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度とに基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の液位を算出する液位算出部と、
を備えることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記収容部に収容される液体現像剤の温度を検出する温度検出部を有し、
前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の前記液位を算出する請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度を補正する請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
潜像が形成される潜像担持体と、
前記潜像担持体を露光して前記潜像を形成する露光部と、
トナー及びキャリアを含む液体現像剤を収容する収容容器、前記収容部内に設けられる第1電極と前記収容部内に設けられ前記第1電極と液体現像剤を介して対向する第2電極とを有し静電容量を検出する静電容量検出部、及び前記収容部内に配され液体現像剤のトナー濃度を検出する濃度検出部を有し、液体現像剤を貯留する現像剤貯留部と、
前記現像剤貯留部から供給される液体現像剤を担持する現像剤担持体、及び前記現像剤担持体に液体現像剤を供給する供給部材を有し、前記潜像担持体に形成された前記潜像を現像する現像部と、
前記静電容量検出部で検出される前記静電容量と、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度に基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の液位を算出する液位算出部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
前記収容部に収容される前記液体現像剤の温度を検出する温度検出部を有し、
前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の前記液位を算出する請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度を補正する請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
第1のトナー濃度の液体現像剤を貯留する現像剤貯留タンクと、
キャリア液を貯留するキャリア液貯留タンクと、
前記現像剤貯留タンクに貯留された前記第1のトナー濃度の液体現像剤もしくはキャリア液を供給して前記現像剤貯留部の前記収容部に収容される液体現像剤のトナー濃度を前記第1のトナー濃度よりも低い第2のトナー濃度に制御する制御部と、
を備える請求項4乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項1】
トナー及びキャリアを含む液体現像剤を収容する収容部と、
前記収容部内に設けられる第1電極と、前記収容部内に設けられ前記第1電極と液体現像剤を介して対向する第2電極と、を有して静電容量を検出する静電容量検出部と、
前記収容部内に配され液体現像剤のトナー濃度を検出する濃度検出部と、
前記静電容量検出部で検出される前記静電容量と、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度とに基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の液位を算出する液位算出部と、
を備えることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記収容部に収容される液体現像剤の温度を検出する温度検出部を有し、
前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の前記液位を算出する請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度を補正する請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
潜像が形成される潜像担持体と、
前記潜像担持体を露光して前記潜像を形成する露光部と、
トナー及びキャリアを含む液体現像剤を収容する収容容器、前記収容部内に設けられる第1電極と前記収容部内に設けられ前記第1電極と液体現像剤を介して対向する第2電極とを有し静電容量を検出する静電容量検出部、及び前記収容部内に配され液体現像剤のトナー濃度を検出する濃度検出部を有し、液体現像剤を貯留する現像剤貯留部と、
前記現像剤貯留部から供給される液体現像剤を担持する現像剤担持体、及び前記現像剤担持体に液体現像剤を供給する供給部材を有し、前記潜像担持体に形成された前記潜像を現像する現像部と、
前記静電容量検出部で検出される前記静電容量と、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度に基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の液位を算出する液位算出部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
前記収容部に収容される前記液体現像剤の温度を検出する温度検出部を有し、
前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記収容部に収容される液体現像剤の前記液位を算出する請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記液位算出部は、前記温度検出部で検出される前記温度に基づいて、前記濃度検出部で検出される前記トナー濃度を補正する請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
第1のトナー濃度の液体現像剤を貯留する現像剤貯留タンクと、
キャリア液を貯留するキャリア液貯留タンクと、
前記現像剤貯留タンクに貯留された前記第1のトナー濃度の液体現像剤もしくはキャリア液を供給して前記現像剤貯留部の前記収容部に収容される液体現像剤のトナー濃度を前記第1のトナー濃度よりも低い第2のトナー濃度に制御する制御部と、
を備える請求項4乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2012−215752(P2012−215752A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−81680(P2011−81680)
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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