説明

現場機器誤操作防止方法および現場機器誤操作防止システム

【課題】RFIDなどを各機器に事前配備すること無しに各機器の識別情報を取得可能とし、現場機器操作者の位置情報の確認により人的判断ミスによる誤操作を抑制し、プラントを構成する機器の誤操作を抑制する。
【解決手段】プラントの現場に設置され、プラントを構成する複数の機器を1人または複数の現場機器操作者が操作するときに、誤った機器を操作することを防止する現場機器誤操作防止方法である。プラントは、複数の機器それぞれの機器情報を表示した銘板が、機器またはその近傍に設けられている。プラントは、この銘板を撮影した画像から識別情報を抽出し、抽出した識別情報と予め記憶されている操作対象機器の識別情報とを照らし合わせ、一致していれば操作指示を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラントなどに設置された機器の誤操作を防止する現場機器誤操作防止方法および現場機器誤操作防止システムに関する。
【背景技術】
【0002】
発電設備や変電設備などのプラント運転に於いて、通常の操作要領により特定の機器を動作または動作停止する場合、または、保守点検、変更工事、更新工事などの非定常作業を行う場合に、誤って操作対象外の機器を操作してしまい、正常な運転を阻害する虞がある。更に、この阻害の原因の追究や正常運転への復帰に、相当の労力とコストとが発生する虞がある。
【0003】
機器の誤操作の第1の要因は、操作対象機器の錯誤または誤認である。つまり、操作対象機器を意識しておらずに別の機器と誤認すること、または、操作対象機器を意識していても思い込みにより操作対象機器を別の機器と誤認することが、第1の要因である。
機器の誤操作の第2の要因は、操作機器名称の錯誤または誤認である。つまり、操作対象機器名称を別機器名称として誤認することが、第2の要因である。
機器の誤操作の第3の要因は、操作機器番号の錯誤または誤認である。つまり、数字や記号の誤認が第3の要因である。数字の誤認とは、例えば0を6や9などと誤認する場合である。記号の誤認とは、例えばDをPと誤認する場合である。
機器の誤操作の第4の要因は、操作指示機器と操作対象機器照合時の誤認である。つまり、指示された機器を正しく把握していても、実際に操作する機器を照合する際に誤認することが第4の要因である。
第1〜3の要因は、操作指示者と現場機器操作者に共通する要因である。第4の要因は、現場機器操作者による要因である。
【0004】
近年、上記問題に対応するため、発電設備や変電設備などのプラント運転に於いて、通常の操作要領により特定の機器を動作または動作停止する場合、または、非定常作業を行う場合に、作業者の実作業が誤りなく行われるようにサポートする技術が多く開示されている。
【0005】
特許文献1には、個別の機器に設置され、該機器を識別する機器番号が表示され、かつ該機器番号を電子的に記録した素子を含む機器札と、前記機器に対する作業時に該操作を行う機器に一時的に設置され、該機器の機器番号および該機器に対する操作内容が表示され、かつ該機器番号を電子的に出力するRFID(Radio Frequency IDentification)タグを含む表示札と、前記機器札および表示札のRFIDタグから機器番号を電子的に読み取る携帯端末を備え、該携帯端末で読み取った機器番号を比較することによって、表示札の設置の確認および電力所監視室などとの情報の共有を行い、プラントなどの機器の誤操作を防止する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4057580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の発明は、現場機器操作者の人的判断ミスによる誤操作の抑制により、実作業が誤りなく行われるようサポートするには有効である。しかし、RFIDタグを事前に各機器に配備しなければならないという問題がある。
更に、電力所監視室(管理室)の機器操作指示者と現場機器操作者とは、現場機器操作者の位置情報を確認できず、よって、現場機器操作者が自らの位置を錯誤することによる誤操作を抑制できない虞がある。
【0008】
そこで、本発明は、人的判断ミスによる誤操作を抑制する現場機器誤操作防止方法および現場機器誤操作防止システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決し、本発明の目的を達成するために、以下のように構成した。
【0010】
すなわち、本発明の現場機器誤操作防止方法は、プラントの現場に設置され、前記プラントを構成する複数の機器を1人または複数の現場機器操作者が操作するときに、誤った機器を操作することを防止する現場機器誤操作防止方法であって、前記プラントは、前記複数の機器それぞれの機器情報を表示した表示板が、機器またはその近傍に設けられており、前記表示板を撮影した画像から識別情報を抽出し、前記抽出した識別情報と予め記憶されている操作対象機器の識別情報とを照らし合わせ、一致していれば操作指示を行うことを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、人的判断ミスによる誤操作を抑制する現場機器誤操作防止方法および現場機器誤操作防止システムが提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態に於ける現場機器誤操作防止システムの概略の構成図である。
【図2】第1の実施形態に於ける操作機器データベースの例を示す図である。
【図3】第1の実施形態に於ける銘板の例を示す図である。
【図4】第1の実施形態に於けるプラントの構成を示す図である。
【図5】第1の実施形態に於けるナビゲーション画面の例を示す図である。
【図6】第1の実施形態に於ける操作不許可画面の例(その1)を示す図である。
【図7】第1の実施形態に於ける操作不許可画面の例(その2)を示す図である。
【図8】第1の実施形態に於ける操作許可画面の例を示す図である。
【図9】第1の実施形態に於ける管理室の基本動作を示す図である。
【図10】第1の実施形態に於ける携帯端末の動作を示す図である。
【図11】第1の実施形態に於ける管理室の動作を示す図である。
【図12】第2の実施形態に於ける現場機器誤操作防止システムの概略の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以降、本発明を実施するための形態を、図を参照して詳細に説明する。
【0014】
(第1の実施形態の構成)
図1は、第1の実施形態に於ける現場機器誤操作防止システムの概略の構成図である。
現場機器誤操作防止システムは、管理室10と、単一または複数の携帯端末30とを有している。
【0015】
管理室10は、例えばコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)などで構成される図示しない処理部と、通信処理部11と、アンテナ11aと、位置検出部12と、受信機12aと、画像処理部13と、ナビゲーション部14と、操作許可判定部15と、表示部16と、入力部17と、音声入力部18と、音声出力部19と、記憶部20とを有している。通信処理部11と、位置検出部12と、画像処理部13と、ナビゲーション部14と、操作許可判定部15と、表示部16と、入力部17と、音声入力部18と、音声出力部19と、記憶部20とは相互に接続されている。通信処理部11は、アンテナ11aと接続されている。位置検出部12は、受信機12aと接続されている。記憶部20には、操作機器データベース21が記憶され、更に、各種プログラムやデータなどが記憶されている。なお、図面ではデータベースのことを「DB」と記載している。
【0016】
通信処理部11は、アンテナ11aを介して電波信号を送受信し、携帯端末30と音声信号や画像信号の通信処理を行う。
位置検出手段である位置検出部12は、各フロアに少なくとも3個以上配置されている受信機12aを介して携帯端末30の電波標識部50から発信された電波標識信号を受信し、ラジオテレメトリ法により、各受信機12aから携帯端末30までの方向と距離を検出し、これに基いて、携帯端末30が位置しているフロアと当該フロアに於けるXY方向の座標(位置)を検出する。すなわち、この携帯端末30を携帯している現場機器操作者の位置を検出する。位置検出部12は更に、この携帯端末30に係る固有識別情報を検出する。すなわち、この携帯端末30を携帯している現場機器操作者の固有識別情報を検出する。これにより、管理室10の機器操作指示者は、複数の携帯端末30をそれぞれ携帯している複数の現場機器操作者を、それぞれナビゲーションすることが可能である。
【0017】
画像処理部13は、画像を処理し、その画像が銘板100(図3参照)の機器番号を含んでいたならば、その機器の識別情報である機器番号を抽出する。更に、抽出した識別情報である機器番号に対応する位置情報から、この携帯端末30が撮影した銘板100の位置を識別する。
【0018】
ナビゲーション部14は、位置検出部12が検出した携帯端末30の位置を、後述する操作機器データベース21に基くマップ上に配置して、表示部16に表示する。
【0019】
操作許可判定部15は、画像処理部13が抽出した識別情報である機器番号と、記憶部20に予め記憶されている操作機器データベース21とを照らし合わせて、撮影した銘板100に係る機器番号と、撮影した銘板100の位置情報とを取得する。更に、操作対象機器の機器番号と撮影した銘板100の機器番号とを照らし合わせると共に、位置検出部12が検出した携帯端末30の位置情報と銘板100の位置情報とを照らし合わせる。機器番号と位置情報の照合結果が、両方とも一致していれば現場機器操作者に操作指示を行う。更に、この照合結果を表示部16に表示する。
【0020】
表示部16は、例えば液晶ディスプレイやプロジェクタなどであり、ナビゲーション部14が生成したマップと、位置検出部12が検出した携帯端末30の位置など、さまざまな文字情報、図形情報、画像情報などを表示する。
入力部17は、例えばキーボードやマウスなどであり、この管理室10に操作を指示する際に用いられる。
音声入力部18は、例えばマイクであり、音声信号を取得する。取得した音声は、例えば通信処理部11を介して携帯端末30に送信される。
音声出力部19は、例えばスピーカであり、携帯端末30から通信処理部11を介して受信した音声信号を出力する際に用いられる。
【0021】
記憶部20は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などであり、操作機器データベース21や各種プログラムやデータなどを記憶している。操作機器データベース21の構造は、後述する図2に於いて説明する。
前述した通信処理部11、位置検出部12、画像処理部13、ナビゲーション部14、操作許可判定部15、表示部16、入力部17、音声入力部18、音声出力部19、などは、管理室10に搭載されている処理部が、記憶部20に記憶されているプログラムを実行し、管理室10の各種ハードウェア資源を制御することで実現される。
【0022】
通信端末である携帯端末30は、例えばカメラ付き携帯電話であり、通信処理部31と、アンテナ31aと、撮像部34と、表示部36と、入力部37と、音声入力部38と、音声出力部39と、記憶部40と、電波標識部50と、アンテナ51とを有している。通信処理部31と、撮像部34と、表示部36と、入力部37と、音声入力部38と、音声出力部39と、記憶部40とは相互に接続されている。通信処理部31は、アンテナ31aと接続されている。電波標識部50は、アンテナ51と接続されている。
通信処理部31は、アンテナ31aを介して電波信号を送受信し、携帯端末30の基地局を介して管理室10との通信処理を行う。
撮像部34は、例えばカメラなどの撮像装置であり、画像を撮影する。撮影した画像は管理室10に送信される。
【0023】
表示部36は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどである。表示部36は、通信処理部31の処理概要を表示し、通信処理部31が受信した情報を表示し、撮像部34が撮影した画像を表示する。
入力部37は、例えば入力キーであり、現場機器操作者が、この携帯端末30に操作を指示する際に用いられる。
音声入力部38は、例えばマイクであり、現場機器操作者が、音声信号を管理室10に送信する際に用いられる。
音声出力部39は、例えばスピーカであり、管理室10から受信した音声信号を出力する際に用いられる。
記憶部40は、例えばフラッシュメモリ、RAM、ROMなどであり、種々のデータやプログラムなどを記憶している。前述した通信処理部31、撮像部34、表示部36、入力部37、音声入力部38、音声出力部39などは、携帯端末30に搭載されているCPUなどである図示しない処理部が、記憶部40に記憶されているプログラムを実行し、携帯端末30の各種ハードウェア資源を制御することで実現される。
【0024】
電波標識部50は、アンテナ51を介して電波標識信号を発信する。本実施形態では、この電波標識部50とアンテナ51とは、携帯端末30に固定されている。しかし、これに限られず、電波標識部50は、例えば携帯端末30に紐などで結わえつけられていても良い。電波標識部50は更に、現場機器操作者が携帯端末30と共に用いる物品、例えばヘルメットなどに固定されていても良い。
【0025】
図2は、第1の実施形態に於ける操作機器データベースの例を示す図である。
操作機器データベース21には、機器名称21aの項目と、識別情報21bの項目と、位置情報21cの項目とを含んでいる。
機器名称21aの項目には、操作機器の名称が記憶されている。
識別情報21bの項目には、操作機器を識別する情報が記憶されている。
位置情報21cの項目には、操作機器の位置に関する情報が記憶されている。この位置情報21cの項目は、フロア番号の情報と、X軸座標の情報と、Y軸座標の情報とを含んでおり、それぞれハイフンで結合されている。
【0026】
図2の1行目の情報は、機器名称21aが「XXX弁」であり、識別情報21bが「1−ST−S−001」であり、位置情報21cが「F1−0001−0001」であることを示している。この位置情報21cは、操作機器のフロア番号が「F1」であり、操作機器のX軸座標が「0001」であり、操作機器のY軸座標が「0001」であることを示している。
【0027】
図3は、第1の実施形態に於ける銘板の例を示す図である。
表示板である銘板100には、操作機器を識別する識別情報101と、操作機器の名称である機器名称102とが表記されている。更に銘板100の四辺には、この銘板100を機器に固定するボルト穴が穿たれている。図3に示す例では、識別情報101は「1−ST−S−001」が表記されている。機器名称102は、「蒸気タービン:主要弁:XXX弁」が表記されている。
【0028】
識別情報101に表記されている情報は、操作機器データベース21の識別情報21bに記憶されている情報と同一である。機器名称102に表記されている情報は、操作機器データベース21の機器名称21aに記憶されている情報を含んでいる。
この銘板100は、この銘板100が示す機器情報に係る機器またはその近傍に固定されている。
【0029】
図4は、第1の実施形態に於けるプラントの構成を示す図である。
【0030】
図4は、例えば管理室10の表示部16に表示されるプラントの構成を示している。
プラントは、複数の受信機12aと、バルブ61−1〜61−15と、熱交換器62−1,62−2と、ポンプ63−1〜63−3とを有している。
【0031】
プラントは、横長の長方形に構成されている。このプラントの座標は、右横方向がX軸方向であり、上方向がY軸方向である。このプラントの右端と左端にはそれぞれ2台の受信機12aが設けられている。このプラントの上端と下端にはそれぞれ3台の受信機12aが設けられている。
プラントは、右端下部と上端最左部とを接続する第1の管路と、上端右部と上端左部とを接続する第2の管路とを有している。
【0032】
第1の管路は、プラントの上端最左部からバルブ61−1と熱交換器62−1とに並列に接続されている。バルブ61−1と熱交換器62−1とは共に、バルブ61−3に接続されている。バルブ61−3は、バルブ61−2とポンプ63−1とに接続されている。バルブ61−2とポンプ63−1とは、バルブ61−12に接続されている。バルブ61−12は、熱交換器62−2に接続されている。熱交換器62−2は、バルブ61−13に接続されている。バルブ61−13は、プラントの右端下部に接続されている。
バルブ61−1〜61−3,61−12,61−13は、いずれも閉じられており、閉じられていることを示す黒色のバルブアイコンで示されている。
【0033】
第2の管路は、プラントの上端左部からバルブ61−4,61−5に接続されている。バルブ61−4は、熱交換器62−1に接続されている。熱交換器62−1は、バルブ61−6に接続されている。バルブ61−5,61−6は、ポンプ63−2と、バルブ61−7とに接続されている。ポンプ63−2と、バルブ61−7とは、バルブ61−8に接続されている。バルブ61−8は、バルブ61−9,61−10に接続されている。バルブ61−9は、熱交換器62−2に接続されている。熱交換器62−2は、バルブ61−11に接続されている。バルブ61−10,61−11は、バルブ61−14に接続されている。バルブ61−14は、ポンプ63−3とバルブ61−15に接続されている。ポンプ63−3とバルブ61−15とは、プラントの上端右部に接続されている。
バルブ61−4〜61−11,61−14,61−15は、いずれも開かれており、開かれていることを示す白色のバルブアイコンで示されている。
バルブ61−15の左側には、現場機器操作者アイコン64が表示されている。バルブ61−8の下側には、操作対象アイコン65が表示されている。
【0034】
図5(a),(b)は、第1の実施形態に於けるナビゲーション画面の例を示す図である。
図5(a)は、第1の実施形態に於ける管理室10の画面70a−1の例であり、第1の実施形態に於けるプラントの構成を示す図4と同一の要素には同一の符号を付与している。
【0035】
ナビゲーション画面70a−1は、管理室10の表示部16に表示されている。ナビゲーション画面70a−1は、図4に示す第1の実施形態のプラントを示している。
図5(b)は、第1の実施形態に於ける携帯端末30の画面70b−1の例である。
【0036】
携帯端末30の画面70b−1は、携帯端末30の表示部36に表示されている。画面70b−1には、文字列「位置」と、位置情報が合致しているか否かを示す表示71と、文字列「識別情報」と、識別情報が合致しているか否かを示す表示72とが表示されている。図5(b)の表示71には、位置情報が合致していないことを示す黒色の楕円が表示されている。図5(b)の表示72には、識別情報が合致していないことを示す黒色の楕円が表示されている。なお、合致している場合については後記する図8で説明する。
【0037】
図6(a),(b)は、第1の実施形態に於ける操作不許可画面の例(その1)を示す図である。
図6(a)は、第1の実施形態に於ける管理室10の画面70a−2の例であり、図5(a)に示す画面70a−1と同一の要素には同一の符号を付与している。
【0038】
画面70a−2は、現場機器操作者が誤ってバルブ61−15の銘板100を撮影して管理室10に送信した際の画面である。画面70a−2には、図5(a)の画面70a−1に加えて更に、このバルブ61−15の認識結果66である「1−ST−S−015」が表示され、かつ、この認識結果66に対応するバルブ61−15は、操作対象であるバルブ61−8と相違していることを示すために、バルブ61−15に「×」バツマークが重ねて表示されている。
【0039】
図6(b)は、第1の実施形態に於ける携帯端末30の画面70b−2の例である。画面70b−2は、図5(b)に示す画面70b−1と同様の要素を表示している。
【0040】
図7(a),(b)は、第1の実施形態に於ける操作不許可画面の例(その2)を示す図である。
【0041】
図7(a)は、第1の実施形態に於ける管理室10の画面70a−3の例であり、図5(a)に示す画面70a−1と同一の要素には同一の符号を付与している。
【0042】
画面70a−3は、現場機器操作者がバルブ61−8を撮影したのちに、誤って別の位置に移動して撮影画像を管理室10に送信した際の画面である。画面70a−3には、図5(a)の画面70a−1に加えて更に、このバルブ61−8の認識結果66である「1−ST−S−001」が表示されている。画面70a−3には更に、この現場操作者の位置が、操作対象であるバルブ61−8の位置と所定距離以上離れていることを示すため、現場機器操作者アイコン64に「×」バツマークが重ねて表示され、かつ操作対象であるバルブ61−8と現場機器操作者アイコン64とに破線が表示されている。この所定距離とは、操作対象機器(例えばバルブ)と、この操作対象機器の情報を示す銘板100との距離と、この銘板100を携帯端末30で撮影する最適な距離と、位置検出部12の位置検出の誤差と、所定の閾値との和である。この所定距離は更に、プラントの各機器の配置間隔よりも小さく設定されている。これにより、位置検出部12が検出した位置情報と、銘板100から抽出した機器情報に基く位置情報との一致により、現場機器操作者が操作対象機器の最も近傍に居ることを判断可能である。
【0043】
図7(b)は、第1の実施形態に於ける携帯端末30の画面70b−3の例である。画面70b−3は、図5(b)に示す画面70b−1とは異なり、表示72には、識別情報が合致していることを示す白色の楕円が表示されている。
【0044】
図8(a),(b)は、第1の実施形態に於ける操作許可画面の例を示す図である。
図8(a)は、第1の実施形態に於ける管理室10の画面70a−4の例であり、図5(a)に示す画面70a−1と同一の要素には同一の符号を付与している。
画面70a−4は、現場機器操作者がバルブ61−8を撮影したのち、その撮影位置から撮影画像を管理室10に送信した際の画面である。画面70a−4は、図5(a)の画面70a−1に加えて更に、このバルブ61−8の銘板100の認識結果66である「1−ST−S−001」が表示されている。画面70a−4は更に、この現場機器操作者の位置が、操作対象であるバルブ61−8の位置の所定範囲以内にあることを示すために、バルブ61−8に「○」丸マーク67が重ねて表示されている。
【0045】
図8(b)は、第1の実施形態に於ける携帯端末30の画面70b−4の例である。画面70b−4は、図5(b)に示す画面70b−1とは異なり、表示71には、位置情報が合致していることを示す白色の楕円が表示されている。表示72には、識別情報が合致していることを示す白色の楕円が表示されている。現場機器操作者は、これら表示71と表示72とが両方とも白色の楕円が表示されたならば、操作対象機器の操作が許可されたと判断する。
【0046】
(第1の実施形態の動作)
図9は、第1の実施形態に於ける管理室の基本動作を示す図である。
機器操作指示者は、管理室10のシステムにログインして、図9の処理を開始する。
ステップS10に於いて、機器操作指示者の操作により、コンピュータである管理室10は、操作対象設備の選択を開始する。
ステップS21−1に於いて、機器操作指示者の操作により、管理室10は、操作機器データベース21から、操作対象機器を選択する。
ステップS11に於いて、管理室10は、表示部16に操作対象の設備を表示させる。
ステップS12に於いて、管理室10のナビゲーション部14は、操作機器の情報を抽出する。管理室10のナビゲーション部14は更に、後述するステップS32に於ける現場操作機器の識別情報を照らし合わせるために、抽出した操作機器の情報を記憶部20に記憶する。
ステップS13に於いて、管理室10のナビゲーション部14は、抽出した操作機器の情報を携帯端末30に送信する。
現場機器操作者は、携帯端末30を操作して、銘板100の画像を撮影して管理室10に送信する。この銘板100の画像は、操作機器識別画像である。
処理が開始すると、ステップS30に於いて、管理室10の通信処理部11は、前述した操作機器識別画像を受信する。
【0047】
ステップS31に於いて、管理室10の画像処理部13は、操作機器識別画像から、すなわち、銘板100の撮影画像から、銘板100の識別情報を抽出する。更に、操作機器データベース21に基いて、抽出した識別情報に対応する位置情報を取得し、撮影した銘板100の位置を識別する。
【0048】
ステップS32に於いて、管理室10の操作許可判定部15は、現場機器操作者が操作しようとする機器と、前述したステップS12で抽出された操作機器の情報とが一致するか否かを照らし合わせる。この操作機器の情報には、少なくとも識別情報が含まれている。
【0049】
ステップS33に於いて、管理室10の表示部16は、現場機器操作者が操作しようとする機器と、前述したステップS12で抽出された操作機器の情報との照合結果を表示する。この照合結果には、少なくとも識別情報の照合結果が含まれている。
ステップS34に於いて、管理室10の通信処理部11は、前述したステップS12で抽出された操作機器の情報との照合結果を携帯端末30に送信する。この照合結果とは、現場機器操作者への操作指示である。
ステップS40に於いて、管理室10の通信処理部11は、現場機器操作者が機器を操作した旨を携帯端末30から受信する。
ステップS41に於いて、管理室10の表示部16は、現場機器操作者が機器を操作した旨を表示し、図9の処理を終了する。
【0050】
図9の処理によって、管理室10を操作する機器操作指示者は、銘板100を撮影した画像から識別情報を抽出し、抽出した識別情報と、操作機器データベース21に予め記憶されている操作対象機器の識別情報とを照らし合わせ、一致していれば操作指示を行うことが可能である。機器操作指示者は更に、管理室10の表示部16の表示により、現場機器操作者の機器の操作を確認することが可能である。
【0051】
図10は、第1の実施形態に於ける携帯端末の動作を示す図である。
処理が開始すると、ステップS70に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、管理室10から送信された携帯端末30の位置情報を受信する。すなわち、現場機器操作者の携帯端末30は、現場機器操作者の位置情報を受信する。
ステップS71に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、受信した現場機器操作者の位置情報を表示部36に表示する。ステップS70〜S71の処理を繰り返すことにより、管理室10は、現場機器操作者をナビゲーションする。すなわち、管理室10は、現場機器操作者に現在位置を知らせて目的の操作対象機器へ導くと共に、現場機器操作者の位置を監視する。
処理が開始すると更に、ステップS50に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、管理室10から送信された操作機器の情報を受信する。
ステップS51に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、受信した操作機器の情報を取り込む。
【0052】
ステップS52に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、操作機器データベース21から選択された操作対象機器の情報をステップS53−1〜S53−3に分配する。
ステップS53−1に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、表示部36に、操作対象機器の配置を表示する。
ステップS53−2に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、表示部36に、操作対象機器の情報を表示する。
ステップS53−3に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、表示部36に、操作対象機器を表示する。
ステップS54に於いて、現場機器操作者の携帯端末30の撮像部34は、操作対象候補機器の銘板100(識別表示板)を撮影する。
ステップS55に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、操作対象候補機器の銘板100(識別表示板)の撮影画像を取り込む。
ステップS56に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、取り込んだ撮影画像を、表示部36に表示する。
ステップS57に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、取り込んだ撮影画像を、通信処理部31を介して管理室10に送信する。
ステップS58に於いて、機器操作指示者が操作する管理室10は、受信した撮影画像をもとに、撮影画像に含まれる銘板100の機器識別情報と、操作対象機器の機器識別情報とを照らし合わせ、照合結果を得る。
ステップS59に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、機器識別情報を照らし合わせた照合結果を受信する。
【0053】
ステップS60に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、機器識別情報を照らし合わせた照合結果を表示部36に表示する。すなわち、表示71に位置情報の照合結果を表示し、表示72に識別情報の照合結果を表示する。これらの照合結果のいずれかが不一致ならば、ステップS54の処理に戻る。照合結果が両方とも一致したならば、ステップS61の処理を行う。
ステップS61に於いて、現場機器操作者は、操作対象機器の操作を実施する。
ステップS62に於いて、現場機器操作者の携帯端末30は、操作対象機器の操作を実施した旨を送信し、図10の処理を終了する。
【0054】
図11は、第1の実施形態に於ける管理室の動作を示す図である。管理室10の基本動作を示す図9と同一の要素には同一の符号を付与している。
処理が開始したのち、ステップS10〜S13,S21−1の処理は、図9に示すステップS10〜S13,S21−1の処理と同一である。
ステップS12の処理の後、ステップS14に於いて、機器操作指示者が操作する管理室10は、操作機器の位置を表示部16に表示する。
ステップS20に於いて、管理室10の位置検出部12は、現場機器操作者の位置を表示部16に表示する。
ステップS21に於いて、管理室10の表示部16は、操作機器の位置と現場機器操作者の位置とを重ねあわせ表示し、ステップS32の処理に移行する。
【0055】
ステップS30に於いて、管理室10の通信処理部11は、前述した操作機器識別画像を受信する。
【0056】
ステップS31に於いて、管理室10の画像処理部13は、操作機器識別画像から、銘板100の識別情報を抽出する。さらに、操作機器データベース21に基いて、抽出した識別情報に対応する位置情報から、撮影した銘板100の位置を識別する。
【0057】
ステップS32に於いて、管理室10の操作許可判定部15は、現場機器操作者が操作しようとする機器と、前述したステップS12で抽出された操作機器の情報とが一致するか否かを照らし合わせる。この操作機器の情報には、識別情報と位置情報とが含まれている。
【0058】
ステップS33に於いて、管理室10の表示部16は、現場機器操作者が操作しようとする機器と、前述したステップS12で抽出された操作機器の情報との照合結果を表示する。この照合結果には、識別情報と位置情報の照合結果が含まれている。
ステップS34に於いて、管理室10の通信処理部11は、前述したステップS12で抽出された操作機器の情報との照合結果を携帯端末30に送信する。この照合結果とは、現場機器操作者への操作指示である。
【0059】
ステップS40〜S41の処理は、図9に示すステップS40〜S41の処理と同様である。
【0060】
図11の処理によって、撮影機能を具備する携帯端末30で銘板100を撮影して画像を管理室10に送信する。これにより、管理室10の機器操作指示者は、銘板100を撮影した画像から識別情報を抽出して、操作機器データベース21に基いて当該識別情報から銘板100に係る機器の位置情報を抽出し、銘板100の位置情報と操作対象機器の位置情報とを照らし合わせることが可能である。銘板100の撮影画像から抽出した識別情報と操作対象機器の識別情報とが一致し、かつ、銘板100に係る機器の位置情報と操作対象機器の位置情報とが一致したならば、操作指示を行うので、図9の基本処理に比べて更に操作の確実性を増し、誤操作を減らすことが可能である。
【0061】
(第1の実施形態の効果)
以上説明した第1の実施形態では、次の(A)〜(D)のような効果がある。
(A) RFIDなどを各機器の銘板100に事前配備せずに、画像処理によって銘板100の表示内容から機器情報を取得し、操作対象機器であるか否かを判断可能である。
【0062】
(B) 現場機器操作者が選択した機器番号と機器操作指示者が選択し指示した機器番号との照合処理の自動化により、人的判断ミスによる誤操作を抑制可能である。
【0063】
(C) 機器操作指示者側と現場機器操作者側の双方で、操作対象機器の機器識別情報と位置情報とを確認できるため、操作対象機器の誤認による誤操作を抑制可能である。
【0064】
(D) 操作機器をデータベースから選択させることにより操作機器に対する意識レベルが上がり、無意識や思い込みなどによる誤操作を抑制可能である。
【0065】
(第2の実施形態の構成)
【0066】
図12は、第2の実施形態に於ける現場機器誤操作防止システムの概略の構成図である。図1に示す第2の実施形態の現場機器誤操作防止システムと同一の要素には同一の符号を付与している。
本実施形態の現場機器誤操作防止システムは、図1の現場機器誤操作防止システムとは異なる管理室10Cと、携帯端末30Cとを有している。
本実施形態の管理室10Cは、図1の管理室10とは異なり、位置検出部12と電波標識部50とを有しておらず、かつ、複数の受信機12aがプラント内に設置されていない他は、図1の管理室10と同様の構成を有している。
【0067】
本実施形態の携帯端末30Cは、図1の携帯端末30とは異なり、位置検出部32を有している他は、図1の携帯端末30と同様の構成を有している。この位置検出部32は、例えばGPS(Global Positioning System)装置であり、GPSアンテナであるアンテナ32aが接続されている。なお、位置検出部32のアンテナ32aは、通信処理部31のアンテナ31aと共用としても良い。
【0068】
(第2の実施形態の動作)
本実施形態の携帯端末30Cは、第1の実施形態の携帯端末30とは異なり、管理室10の位置検出部12が検出した位置を受信する代わりに、携帯端末30Cに設けられた位置検出部32が位置を検出する他は、第1の実施形態の携帯端末30と同様の動作を行う。
本実施形態の管理室10Cは、第1の実施形態の管理室10とは異なり、携帯端末30Cから定期的に位置情報を検出し、この位置情報に基いて携帯端末30Cを携帯している現場機器操作者をナビゲーションする他は、第1の実施形態の管理室10と同様の動作を行う。
【0069】
(第2の実施形態の効果)
以上説明した第2の実施形態では、次の(E),(F)のような効果がある。
【0070】
(E) 本実施形態の携帯端末30Cは、管理室10Cの位置検出部12が検出した位置を受信する代わりに、携帯端末30Cに設けられた位置検出部32が位置を検出する。これにより、携帯端末30Cは、受信機12aをプラント内に配置することなく、自ら位置を検出可能である。
【0071】
(F) 更に、管理室10Cは、携帯端末30Cから位置情報を受信することにより、第1の実施形態と同様に携帯端末30Cを携帯している現場機器操作者をナビゲーション可能である。すなわち、管理室10Cは、現場機器操作者に現在位置を知らせて目的の操作対象機器へ導くことが可能であると共に、現場機器操作者の位置を監視可能である。
(変形例)
【0072】
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(f)のようなものがある。
【0073】
(a) 第1および第2の実施形態の現場機器誤操作防止システムは、管理室10,10Cに画像処理部13を設けている。しかし、これに限られず、携帯端末30,30Cに画像処理部を設けて、撮影画像から識別情報を取得するように構成しても良い。これにより、ファイルサイズの大きい撮影画像の代わりに、ファイルサイズの小さい識別情報を送付することが可能となり、通信トラフィックを減少させて通信料を減少させることが可能となる。
【0074】
(b) 第1の実施形態の現場機器誤操作防止システムは、管理室10に設けられている位置検出部12と受信機12aによって、携帯端末30の位置を検出し、位置情報と識別情報を照らし合わせて、この照合結果によって現場機器操作者に操作を許可している。しかし、これに限られず、銘板100の撮影画像に基く機器の識別情報(機器番号)のみで操作許可しても良い。
【0075】
(c) 第1の実施形態の現場機器誤操作防止システムは、管理室10に設けている位置検出部12と受信機12aによって、携帯端末30の位置を検出し、位置情報と識別情報を照らし合わせて、操作許可している。しかし、これに限られず、現場機器誤操作防止システムは、銘板100の撮影画像に基く機器の識別情報(機器番号)と、操作機器データベース21に基いて位置情報を取得して、この位置情報を携帯端末30に送信してナビゲーションしても良い。
【0076】
(d) 第1の実施形態の現場機器誤操作防止システムは、携帯端末30の画面に表示される位置情報と識別情報とは、黒色の楕円によって情報の不一致を示し、白色の楕円によって情報の一致を示している。しかし、これに限られず、現場機器誤操作防止システムは、種々の色彩、文字、記号、アイコンなどによって位置情報と識別情報の一致と不一致を表しても良い。
【0077】
(e) 第1の実施形態の現場機器誤操作防止システムでは、携帯端末30の画面上に位置情報と識別情報の一致と不一致を示している。しかし、これに限られず、携帯端末30の画面上に位置情報と識別情報の両方が一致しているか否かの情報、すなわち、操作許可されているか否かの情報を示しても良い。これにより、通信データ量を削減して通信料を減らすと共に、現場機器操作者に直接的に操作許可されたか否かを示すことが可能である。
【0078】
(f) 第1の実施形態の現場機器誤操作防止システムの管理室10は、位置検出部12と、少なくとも各フロアに3つ以上設置されている受信機12aとによって、ラジオテレメトリ法で携帯端末30の位置を検出している。しかし、これに限られず、現場機器誤操作防止システムの管理室10は、携帯キャリアが提供する携帯端末30の位置情報サービスを利用して、携帯端末30の位置を取得しても良い。
【符号の説明】
【0079】
10,10C 管理室
11 通信処理部
12 位置検出部(位置検出手段)
12a 受信機
13 画像処理部
14 ナビゲーション部
15 操作許可判定部
16 表示部
20 記憶部
21 操作機器データベース
30,30C 携帯端末(通信端末)
31 通信処理部
32 位置検出部(位置検出手段)
34 撮像部
36 表示部
40 記憶部
50 電波標識部
51 アンテナ
61−1〜61−15 バルブ
62−1〜62−2 熱交換器
63−1〜63−3 ポンプ
64 現場機器操作者アイコン
65 操作対象アイコン
66 認識結果
100 銘板(表示板)
101 識別情報
102 機器名称

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラントの現場に設置され、前記プラントを構成する複数の機器を1人または複数の現場機器操作者が操作するときに、誤った機器を操作することを防止する現場機器誤操作防止方法であって、
前記プラントは、前記複数の機器それぞれの機器情報を表示した表示板が、機器またはその近傍に設けられており、
前記表示板を撮影した画像から識別情報を抽出し、
前記抽出した識別情報と予め記憶されている操作対象機器の識別情報とを照らし合わせ、一致していれば操作指示を行う
ことを特徴とする現場機器誤操作防止方法。
【請求項2】
撮影機能を具備する通信端末で前記表示板を撮影して画像を管理室に送信し、当該管理室に於いて、前記表示板を撮影した画像から識別情報を抽出し、
前記抽出した識別情報と予め記憶されている操作対象機器の識別情報とを照らし合わせ、一致していれば操作指示を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の現場機器誤操作防止方法。
【請求項3】
位置検出手段により、前記現場機器操作者の位置を検出し、これを検出位置とする
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現場機器誤操作防止方法。
【請求項4】
更に、予め記憶されている前記操作対象機器の識別情報に対応する位置情報と前記現場機器操作者の前記検出位置とを照らし合わせ、その照合結果を前記管理室の表示部に表示する
ことを特徴とする請求項3に記載の現場機器誤操作防止方法。
【請求項5】
前記現場機器操作者が前記表示板を撮影した画像から識別情報を抽出し、当該抽出した識別情報に対応する位置情報から、当該現場機器操作者の位置を識別する
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の現場機器誤操作防止方法。
【請求項6】
請求項3に記載の前記位置検出手段は更に、前記現場機器操作者の固有識別情報を検出する
ことを特徴とする現場機器誤操作防止方法。
【請求項7】
プラントの現場に設置され、前記プラントを構成する複数の機器を1人または複数の現場機器操作者が操作するときに、誤った機器を操作することを防止する現場機器誤操作防止システムであって、
前記プラントは、前記複数の機器それぞれの機器情報を表示した表示板が、機器またはその近傍に設けられており、
前記表示板を撮影した画像から識別情報を抽出し、
前記抽出した識別情報と予め記憶されている操作対象機器の識別情報とを照らし合わせ、一致していれば操作指示を行う
ことを特徴とする現場機器誤操作防止システム。
【請求項8】
撮影機能を具備する通信端末で前記表示板を撮影して画像を管理室に送信し、当該管理室に於いて、前記表示板を撮影した画像から識別情報を抽出し、
前記抽出した識別情報と予め記憶されている操作対象機器の識別情報とを照らし合わせ、一致していれば操作指示を行う
ことを特徴とする請求項7に記載の現場機器誤操作防止システム。
【請求項9】
位置検出手段により、前記現場機器操作者の位置を検出し、これを検出位置とし、
予め記憶されている前記操作対象機器の識別情報に対応する位置情報と前記現場機器操作者の前記検出位置とを照らし合わせ、その照合結果を前記管理室の表示部に表示する
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の現場機器誤操作防止システム。
【請求項10】
前記現場機器操作者が前記表示板を撮影した画像から識別情報を抽出し、当該抽出した識別情報に対応する位置情報から、当該現場機器操作者の位置を識別する
ことを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載の現場機器誤操作防止システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−3863(P2013−3863A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134689(P2011−134689)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000233044)株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス (276)
【Fターム(参考)】