説明

現金処理装置

【課題】再使用不能なリジェクト紙幣としてリジェクト部に収納される紙幣の枚数を抑制する。
【解決手段】紙幣を各部に搬送する搬送機構41と、搬送機構による紙幣の搬送を制御する搬送制御部31と、紙幣が再使用可能な正常紙幣Pnか否かを鑑別する紙幣鑑別部13と、入金時に、紙幣鑑別部による鑑別で正常紙幣として鑑別された紙幣を収納する紙幣収納庫(紙幣リサイクルカセット14,15)とを有し、搬送制御部は、出金時に、紙幣収納庫から繰り出された正常紙幣でかつ紙幣鑑別部による鑑別でリジェクトされた紙幣を、仮のリジェクト紙幣Pr1とし、仮のリジェクト紙幣が紙幣鑑別部による鑑別で再びリジェクトされなければ、仮のリジェクト紙幣を紙幣収納庫に戻す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現金を取り扱う現金処理装置に関し、特に、再使用不能なリジェクト紙幣としてリジェクト部に収納される紙幣の枚数を抑制する現金処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の現金処理装置としては、例えば、百貨店やスーパーマーケット等の商業施設に設置され、小売業の店舗に対する入出金を管理する装置(例えば、店舗に商品代金の清算に用いる釣銭を出金したり、店舗から売上金としての現金を回収したりする装置)がある(特許文献1参照)。
【0003】
一般に、小売業の店舗は、開店前に、現金処理装置から商品代金の清算に用いる釣銭を出金してレジスタにセットして、営業を開始する。この後、店舗は、営業中に、釣銭が不足した場合に、現金処理装置から釣銭を出金してレジスタに補充したり、また、レジスタ内の現金が過剰になった場合に、レジスタ内の現金を取り出して任意の場所に一時保管したり、現金処理装置に入金(回収)したりしながら、営業活動を行う。そして、店舗は、営業時間の終了後又は定期的に、レジスタ内の現金を現金処理装置に入金して、その日又はその時点の売上に対する締上を行う。
【0004】
このような現金処理装置は、「釣銭出金」、「売上入金」、「精算集計」、「回収」等の取引機能を有している。「釣銭出金」取引は、釣銭用の現金を出金する取引である。「売上入金」取引は、店舗での売上金を入金する取引である。「精算集計」取引は、売上金額を集計する取引である。「売上回収」取引は、売上金の回収員が現金処理装置から売上金を回収する取引である。
【0005】
以下、各取引の概要につき説明する。なお、各取引では、例えば、店舗の店員が、現金処理装置のオペレータとなって、現金処理装置を操作する。このとき、オペレータは、事前に登録されたレジスタ用のカード(レジカード)やオペレータ認証用のカード(IDカード)を現金処理装置にリードさせる。現金処理装置は、カードから店舗や口座番号等の取引に必要な情報を読み出して認証処理を行い、認証処理が完了すると、初期画面としてメニュー画面を表示する。メニュー画面は、各種の取引を指定するボタンが選択可能に表示された画面である。現金処理装置は、オペレータがメニュー画面で任意の取引ボタンを選択すると、選択された取引を開始する。
【0006】
<「釣銭出金」取引の概要>
まず、「釣銭出金」取引の概要について説明する。
現金処理装置は、オペレータがメニュー画面で「釣銭出金」取引ボタンを選択すると、「釣銭出金」取引を開始する。
【0007】
このとき、現金処理装置は、例えば、まず、出金の形態を指定するボタンが選択可能に表示された画面(以下、「出金形態の選択画面」と称する)を表示する。出金形態の選択画面には、例えば、事前に登録された「金種と枚数パターンの出金」形態を指定するボタンや「任意の金種と枚数を指定する出金」形態を指定するボタン等が、選択可能に表示される。
【0008】
現金処理装置は、オペレータが出金形態の選択画面で任意のボタンを選択すると、オペレータの操作に従って、再使用可能な現金を収納する収納庫(以下、「リサイクルカセット」と称する)から釣銭用の現金を出金する。
【0009】
このとき、現金処理装置は、鑑別部にて現金を鑑別し、鑑別部によって正常な現金(再使用可能な現金)として鑑別された正常紙幣及び正常硬貨を投入部に搬送して、投入部から出金するとともに、鑑別部によって異常な現金(再使用不能な現金)として鑑別されたリジェクト紙幣及びリジェクト硬貨をリジェクト部に収納する。なお、「リジェクト部」は、再使用不能な現金を収納する部位である。このようにして、現金処理装置は、「釣銭出金」取引を行う。
【0010】
<「売上入金」取引の概要>
次に、「売上入金」取引の概要について説明する。
現金処理装置は、オペレータがメニュー画面で「売上入金」取引ボタンを選択すると、「売上入金」取引を開始する。
【0011】
このとき、現金処理装置は、例えば、まず、現金の入金を誘導する画面(以下、「現金の入金誘導画面」と称する)を表示する。現金処理装置は、オペレータが現金の入金誘導画面に従ってレジスタから持ち出した現金を投入部にセットすると、現金の計数を開始する。なお、このとき、投入部にセットされる現金は、売上金と釣銭との和となる。現金は、紙幣及び硬貨のいずれか一方の場合もあれば、紙幣及び硬貨の双方の場合もある。
【0012】
現金処理装置は、現金の計数を開始すると、鑑別部によって正常な現金(再使用可能な現金)として鑑別された正常紙幣及び正常硬貨を一時保留部に収納するとともに、鑑別部によって異常な現金(再使用不能な現金)として鑑別されたリジェクト紙幣を投入部に、リジェクト硬貨を返却部に集積してオペレータに返却する。そして、現金処理装置は、正常紙幣及び正常硬貨の金額を表示部に表示して、オペレータが入金を承認する確認ボタンを押下すると、一時保留部に収納された正常紙幣をリサイクルカセットに、正常硬貨を出金ホッパに収納する。このようにして、現金処理装置は、「売上入金」取引を行う。なお、現金処理装置は、通常、入金された現金を、出金用の現金として再使用する還流型の装置として構成されている。これにより、現金処理装置は、稼働率を高めている。
【0013】
<「精算集計」取引の概要>
次に、「精算集計」取引の概要について説明する。
現金処理装置は、オペレータがメニュー画面で「精算集計」取引ボタンを選択すると、「精算集計」取引を開始する。
【0014】
このとき、現金処理装置は、例えば、前回の精算時から現時点までの出金金額データ及び入金金額データに基づいて、「(入金金額の合計−出金金額の合計)」を演算することによって、売上金額を算出する。現金処理装置は、売上金額を算出すると、算出された売上金額に相当する現金(主に、紙幣)をリサイクルカセットから売上回収カセットに移動させる。これにより、現金処理装置は、売上金に相当する紙幣が積み重ねられた層を売上回収カセット内に作成する。以下、売上金に相当する紙幣が積み重ねられた層を売上回収カセット内に作成する動作を「売上金の作成」と称する。なお、売上回収カセットは、店舗での売上金額に相当する現金を売上回収金として収納する金庫である。このようにして、現金処理装置は、「精算集計」取引を行う。
【0015】
<「売上回収」取引の概要>
次に、「売上回収」取引の概要について説明する。なお、「売上回収」取引では、売上金の回収員が、現金処理装置のオペレータとなって、現金処理装置を操作する。
現金処理装置は、回収員がメニュー画面で「売上回収」取引ボタンを選択すると、「売上回収」取引を開始する。
【0016】
このとき、現金処理装置は、例えば、まず、売上回収カセットを封止する扉のロックを開錠し、売上回収カセットの脱着を誘導する画面(以下、「売上回収カセットの脱着誘導画面」と称する)を表示する。回収員は、売上回収カセットの脱着誘導画面に従って、現金処理装置から売上回収カセットを取り外すとともに、空の売上回収カセットを現金処理装置にセットして、現金処理装置にセットされていた売上回収カセットと空の売上回収カセットとを交換する。これにより、売上金が、現金処理装置から回収される。このようにして、現金処理装置は、「売上回収」取引を行う。この後、回収員は、現金処理装置から取り外された売上回収カセットを金融機関等に持ち込み、売上金として金融機関等に入金処理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特願2010−160527明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、従来の現金処理装置は、以下に説明するように、リジェクト紙幣としてリジェクト部に収納される紙幣の枚数を抑制することが望まれている、という課題があった。
【0019】
以下、この課題について詳細に説明する。
リジェクト紙幣は、入金時及び出金時の双方で発生する。
入金時に発生したリジェクト紙幣は、オペレータに返却される。そのため、オペレータは、例えば、返却された紙幣を再度入金したり、別の紙幣に交換したりして、使用することができる。
【0020】
これに対して、出金時に発生したリジェクト紙幣は、リジェクト部に収納されるため、活用されずに、リジェクト部で保管されるだけの紙幣となる。そのため、出金時に発生したリジェクト紙幣は、現金処理装置の内部で死蔵される、無駄な紙幣になってしまう。
【0021】
出金時に発生したリジェクト紙幣は、リサイクルカセットから出金された紙幣であり、過去に正常紙幣として鑑別された結果、入金された紙幣である。したがって、出金時に発生したリジェクト紙幣は、汚損券の可能性はあるが、偽券である可能性はなく、本来であれば、再使用可能な紙幣である。
【0022】
従来の現金処理装置は、出金時に、その本来であれば再使用可能であるはずの紙幣を、リジェクト紙幣としてリジェクト部に収納するため、活用されずに、リジェクト部の内部で無駄に保管されるだけの紙幣を多数発生させていた。
【0023】
また、従来の現金処理装置は、出金時に、その本来であれば再使用可能であるはずの紙幣を、リジェクト紙幣としてリジェクト部に収納するため、リジェクト部がフル状態になり易い。現金処理装置は、リジェクト部がフル状態になると、リジェクト部からリジェクト紙幣が抜き取られるまで、運用を停止する必要がある。そのため、従来の現金処理装置は、稼働率が低下していた。
【0024】
したがって、従来の現金処理装置は、リジェクト紙幣としてリジェクト部に収納される紙幣の枚数を抑制することが望まれている。
【0025】
この点について、発明者は、出金時に発生したリジェクト紙幣が、リサイクルカセットから出金された紙幣であり、過去に正常紙幣として鑑別された結果、入金された紙幣であるので、再鑑別すれば、正常紙幣として鑑別される可能性がある、と考えた。そして、発明者は、リサイクルカセットから繰り出されかつリジェクト紙幣として鑑別された紙幣を、リジェクト部に収納させずに、一時的に所定の部位(例えば、紙幣一時保留部や搬送路等)に留めておき、そこからリサイクルカセットに戻すようにすれば、リジェクト紙幣として、現金処理装置の内部で死蔵される、無駄な紙幣の枚数を抑制することができると考えた。
【0026】
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、リジェクト紙幣としてリジェクト部に収納される紙幣の枚数を抑制する現金処理装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0027】
前記目的を達成するため、本発明は、現金を取り扱う現金処理装置であって、紙幣を各部に搬送する搬送機構と、前記搬送機構による紙幣の搬送を制御する搬送制御部と、紙幣が再使用可能な正常紙幣か否かを鑑別する紙幣鑑別部と、入金時に、前記紙幣鑑別部による鑑別で正常紙幣として鑑別された紙幣を収納する紙幣収納庫とを有し、前記搬送制御部は、出金時に、前記紙幣収納庫から繰り出された前記正常紙幣でかつ前記紙幣鑑別部による鑑別でリジェクトされた紙幣を、仮のリジェクト紙幣とし、当該仮のリジェクト紙幣が前記紙幣鑑別部による鑑別で再びリジェクトされなければ、当該仮のリジェクト紙幣を前記紙幣収納庫に戻す構成とする。
【0028】
紙幣収納庫(例えば、装置に対して装着及び取り外し可能な紙幣リサイクルカセットや装置に固定されたスタッカ等)に収納された紙幣は、紙幣収納庫に収納される際に正常紙幣として鑑別された紙幣である。したがって、紙幣収納庫に収納された紙幣は、仮に、出金時に紙幣鑑別部による鑑別で一度リジェクトされても、再鑑別することにより、正常紙幣として鑑別される可能性がある。
【0029】
そこで、この現金処理装置は、紙幣収納庫から繰り出された正常紙幣でかつ紙幣鑑別部による鑑別でリジェクトされた紙幣を、「仮のリジェクト紙幣」と見なす。そして、この現金処理装置は、仮のリジェクト紙幣が紙幣鑑別部による鑑別で再びリジェクトされなければ、その仮のリジェクト紙幣を紙幣収納庫に戻す。
【0030】
これにより、この現金処理装置は、紙幣収納庫から繰り出された紙幣がリジェクト紙幣として処理されるのを抑制する。その結果、この現金処理装置は、リジェクト紙幣としてリジェクト部に収納される紙幣の枚数を抑制することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、リジェクト紙幣としてリジェクト部に収納される紙幣の枚数を抑制する現金処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1A】実施形態1に係る現金処理装置の構成を示す図(1)である。
【図1B】実施形態1に係る現金処理装置の構成を示す図(2)である。
【図2】比較例に係る現金処理装置の動作を示す図である。
【図3A】実施形態1に係る現金処理装置の動作を示す図(1)である。
【図3B】実施形態1に係る現金処理装置の動作を示す図(2)である。
【図4A】実施形態2に係る現金処理装置の動作を示す図(1)である。
【図4B】実施形態2に係る現金処理装置の動作を示す図(2)である。
【図5A】実施形態3に係る現金処理装置の動作を示す図(1)である。
【図5B】実施形態3に係る現金処理装置の動作を示す図(2)である。
【図6A】実施形態4に係る現金処理装置の動作を示す図(1)である。
【図6B】実施形態4に係る現金処理装置の動作を示す図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0034】
[実施形態1]
<現金処理装置の構成>
以下、図1A及び図1Bを参照して、本実施形態1に係る現金処理装置の構成につき説明する。なお、図1A及び図1Bは、それぞれ、実施形態1に係る現金処理装置の構成を示す図である。図1Aは、実施形態1に係る現金処理装置1の主な構成を示しており、図1Bは、現金処理装置1の内部の、紙幣を搬送するための搬送機構41の経路を示している。
【0035】
現金処理装置1は、現金を取り扱う装置である。ここでは、現金処理装置1として、百貨店やスーパーマーケット等の商業施設に設置され、小売業の店舗に対する入出金を管理する装置(例えば、店舗に商品代金の清算に用いる釣銭を出金したり、店舗から売上金としての現金を回収したりする装置)を想定して説明する。
【0036】
図1A及び図1Bに示すように、現金処理装置1は、紙幣投入部11、紙幣一時保留部12、紙幣鑑別部13、紙幣リサイクルカセット14,15、売上回収カセット16,23、リジェクト部(RJ部)17、硬貨投入部18、硬貨鑑別部19、硬貨一時保留部20、硬貨返却箱21、出金ホッパ22、硬貨出金箱24、カードリーダ部25、搬送制御部31、及び、搬送機構41を有している。ここでは、現金処理装置1は、入金紙幣を出金紙幣として再使用する還流型の装置として構成されているものとして説明する。これにより、現金処理装置1は、稼働率を高めている。また、ここでは、紙幣リサイクルカセット14,15、売上回収カセット16,23、及び、硬貨返却箱21は、現金処理装置1に対して装着及び取り外し可能な構成になっているものとして説明する。
【0037】
紙幣投入部11は、入金時又は出金時に紙幣が出し入れされる部位である。紙幣投入部11は、入金時に入金紙幣が投入される投入口として機能し、出金時に出金紙幣が放出される放出口として機能する。なお、紙幣投入部11は、入金時に再使用不能な紙幣として鑑別された入金リジェクト紙幣や、売上入金取引での取引の取消時に発生する返却紙幣の返却口としても機能する。
【0038】
紙幣一時保留部12は、入金取引における入金計数時や、売上入金取引における売上金の作成(売上金に相当する紙幣が積み重ねられた層を売上回収カセット16内に作成する動作)時に、紙幣を一時的に収納する部位である。なお、本実施形態1では、紙幣一時保留部12は、出金取引において、紙幣鑑別部13による鑑別でリジェクトされた紙幣を、仮のリジェクト紙幣Pr1(図3A参照)として一時的に収納する。
【0039】
紙幣鑑別部13は、紙幣を鑑別する部位である。
紙幣リサイクルカセット14,15は、再使用可能な正常紙幣を収納する収納庫である。ここでは、現金処理装置1は、売上入金時に正常紙幣として鑑別された紙幣を釣銭準備金として紙幣リサイクルカセット14,15に収納しておき、釣銭出金時に紙幣リサイクルカセット14,15から出金するものとして説明する。紙幣リサイクルカセット14,15は、収納される紙幣の金種が予め設定されている。また、紙幣リサイクルカセット15は、内部にリジェクト部17が区画されている。なお、図面では、紙幣リサイクルカセット14が「Bカセット」と表記されており、紙幣リサイクルカセット15が「Cカセット」と表記されている。
【0040】
売上回収カセット16は、売上金としての紙幣を収納する収納庫である。ここでは、現金処理装置1は、精算集計時に売上金としての紙幣を紙幣リサイクルカセット14,15から売上回収カセット16に移動させるものとして説明する。なお、図面では、売上回収カセット16が「Aカセット」と表記されている。
【0041】
売上回収カセット23は、売上金としての硬貨を収納する収納庫である。ここでは、現金処理装置1は、精算集計時に売上金としての硬貨を出金ホッパ22から売上回収カセット23に移動させるものとして説明する。
【0042】
リジェクト部17は、再使用不能なリジェクト紙幣を収納する部位である。リジェクト部17は、例えば、売上入金取引時に紙幣一時保留部12から紙幣リサイクルカセット14,15に入金紙幣を搬送する過程で発生したリジェクト紙幣や、釣銭出金取引時に紙幣リサイクルカセット14,15から紙幣投入部11に出金紙幣を搬送する過程で発生したリジェクト紙幣、売上金の作成時に紙幣リサイクルカセット14,15から売上回収カセット16に売上金に相当する紙幣を搬送する過程で発生したリジェクト紙幣を収納する。
【0043】
硬貨投入部18は、入金時に硬貨が投入される部位である。
硬貨鑑別部19は、硬貨を鑑別する部位である。
硬貨一時保留部20は、入金取引における入金計数時に一時的に硬貨を集積する部位である。
硬貨返却箱21は、売上入金取引での取引の取消時に発生する返却硬貨を入れる箱である。
【0044】
出金ホッパ22は、再使用可能な正常硬貨を収納する部位である。ここでは、現金処理装置1は、売上入金時に正常硬貨として鑑別された硬貨を釣銭準備金として出金ホッパ22に収納しておき、釣銭出金時に出金ホッパ22から出金するものとして説明する。
【0045】
硬貨出金箱24は、釣銭出金時に出金される硬貨を入れる箱である。
カードリーダ部25は、取引開始時にレジカードやIDカード等から取引に必要な情報をリードする部位である。
【0046】
搬送制御部31は、紙幣鑑別部13の紙幣の鑑別動作や搬送機構41の紙幣の搬送動作を制御する機能手段である。ここでは、搬送制御部31は、硬貨鑑別部19の硬貨の鑑別動作や、図示せぬ搬送機構の硬貨の搬送動作も制御しているものとして説明する。
【0047】
搬送機構41は、紙幣を各部に搬送するための機構である。ここでは、搬送機構41として、搬送路上に設けられ、かつ、モータ等の駆動源によって駆動される、ローラやベルト等の部材を想定して説明する。
【0048】
<現金処理装置の動作>
現金処理装置1は、出金時に、特に紙幣に対して特徴的な動作を行う。以下、現金処理装置1の出金時の紙幣に対する動作について詳細に説明する。なお、現金処理装置1の出金時の硬貨に対する動作は、従来の現金処理装置と同様であるので、ここでは、説明を省略する。また、現金処理装置1の出金時以外の動作は、従来の現金処理装置と同様であるので、ここでは、説明を省略する。
【0049】
ここでは、現金処理装置1の動作を分かり易く説明するために、まず、図2を参照して、従来の現金処理装置と同様の動作を行う比較例としての現金処理装置2の動作を説明し、次に、図3A及び図3Bを参照して、本実施形態1に係る現金処理装置1の動作を説明する。
【0050】
なお、図2は、比較例に係る現金処理装置の動作を示す図である。図2に示す現金処理装置2の動作は、現金処理装置2の搬送制御部31によって実行される。また、図3A及び図3Bは、それぞれ、実施形態1に係る現金処理装置の動作を示す図である。ここでは、本実施形態1に係る現金処理装置1を「現金処理装置1A」と称し、また、現金処理装置1Aの搬送制御部31を「搬送制御部31A」として説明する。図3A及び図3Bに示す現金処理装置1Aの動作は、現金処理装置1Aの搬送制御部31Aによって実行される。
【0051】
図2に示すように、比較例に係る現金処理装置2は、出金時に、紙幣リサイクルカセット14,15から出金用の紙幣を繰り出し、出金用の紙幣を紙幣鑑別部13で鑑別する。そして、現金処理装置2は、紙幣鑑別部13によって正常紙幣Pnとして鑑別された紙幣を紙幣投入部11に搬送して、紙幣投入部11から出金する。また、現金処理装置2は、紙幣鑑別部13によってリジェクトされた紙幣をリジェクト紙幣Prとしてリジェクト部17に収納する。
【0052】
一方、図3Aに示すように、本実施形態1に係る現金処理装置1Aは、出金時に、紙幣リサイクルカセット14,15から出金用の紙幣を繰り出し、出金用の紙幣を紙幣鑑別部13で鑑別する。そして、現金処理装置1Aは、紙幣鑑別部13によって正常紙幣Pnとして鑑別された紙幣を紙幣投入部11に搬送して、紙幣投入部11から出金する。また、現金処理装置1Aは、紙幣鑑別部13によってリジェクトされた紙幣を仮のリジェクト紙幣Pr1として紙幣一時保留部12に収納する。
【0053】
この後、図3Bに示すように、現金処理装置1Aは、紙幣一時保留部12から仮のリジェクト紙幣Pr1を繰り出し、紙幣鑑別部13で再鑑別する。
【0054】
そして、現金処理装置1Aは、紙幣鑑別部13による再鑑別で正常紙幣Pnとして鑑別された仮のリジェクト紙幣Pr1を、再鑑別された金種に従って、紙幣リサイクルカセット14,15に収納する。すなわち、現金処理装置1Aは、正常紙幣Pnとして再鑑別された仮のリジェクト紙幣Pr1を、紙幣リサイクルカセット14,15に戻す。
【0055】
一方、現金処理装置1Aは、紙幣鑑別部13による再鑑別で再びリジェクトされた仮のリジェクト紙幣Pr1を、真正なリジェクト紙幣Pr2としてリジェクト部17に収納する。
【0056】
このように、現金処理装置1Aは、出金時に、紙幣リサイクルカセット14,15から繰り出されかつ紙幣鑑別部13によってリジェクトされた紙幣を、仮のリジェクト紙幣Pr1として紙幣一時保留部12に収納させた後に、仮のリジェクト紙幣Pr1を紙幣一時保留部12から紙幣リサイクルカセット14,15に戻す構成となっている。
【0057】
このような現金処理装置1Aは、出金時に、リジェクトされた仮のリジェクト紙幣Pr1を、次の出金時にも、出金用の紙幣として使用することができる。
【0058】
なお、係る構成において、搬送制御部31Aは、好ましくは、紙幣リサイクルカセット14,15に収納された各紙幣の鑑別履歴を監視しており、出金時に、同一紙幣のリジェクトされた合計回数(以下、「リジェクト合計回数」と称する)が予め定められた回数未満であれば、その紙幣を紙幣リサイクルカセット14,15に戻し、一方、同一紙幣のリジェクト合計回数が予め定められた回数以上であれば、その紙幣をリジェクト部17に収納するように、搬送機構41による紙幣の搬送動作を制御するとよい。
【0059】
その際に、各紙幣の鑑別履歴を監視する手法としては、例えば、紙幣の記番号(紙幣に印刷された記号及び番号)を利用することができる。
具体的には、現金処理装置1Aは、紙幣をリジェクト紙幣Prとして鑑別する度に、リジェクト紙幣Prに関する情報(以下、「リジェクト情報」と称する)として、リジェクト紙幣Prの記番号情報とリジェクト合計回数情報とを対応付けて、図示せぬ記憶部に記憶する。
【0060】
そして、現金処理装置1Aは、すでにリジェクト情報が図示せぬ記憶部に記憶された紙幣(同一紙幣)を再度リジェクト紙幣Prとして鑑別した場合に、図示せぬ記憶部に記憶された、その紙幣のリジェクト情報のリジェクト合計回数の値を更新する。すなわち、現金処理装置1Aは、図示せぬ記憶部に記憶された、その紙幣のリジェクト情報のリジェクト合計回数の値に値「1」を加算し、その加算後の値を、更新後のリジェクト合計回数として、図示せぬ記憶部に記憶する。
【0061】
そして、現金処理装置1Aは、更新後のリジェクト合計回数が予め定められた回数以上であるか否かを判定する。
このようにして、現金処理装置1Aは、各紙幣の鑑別履歴を監視することができる。
【0062】
この後、現金処理装置1Aは、更新後のリジェクト合計回数が予め定められた回数未満であれば、その紙幣を紙幣リサイクルカセット14,15に戻す。一方、現金処理装置1Aは、更新後のリジェクト合計回数が予め定められた回数以上であれば、その紙幣をリジェクト部17に収納する。
【0063】
なお、現金処理装置1Aは、すでにリジェクト情報が図示せぬ記憶部に記憶された紙幣(同一紙幣)を正常紙幣Pnとして鑑別した場合に、その紙幣を紙幣リサイクルカセット14,15に戻すとともに、図示せぬ記憶部に記憶された、その紙幣のリジェクト情報のリジェクト合計回数の値から値「1」を減算し、その減算後の値を、更新後のリジェクト合計回数として、図示せぬ記憶部に記憶するようにしてもよい。そして、現金処理装置1Aは、好ましくは、リジェクト合計回数の値が「0」になった場合に、図示せぬ記憶部からその紙幣のリジェクト情報を削除するとよい。
【0064】
又は、現金処理装置1Aは、すでにリジェクト情報が図示せぬ記憶部に記憶された紙幣(同一紙幣)を正常紙幣Pnとして鑑別した場合に、その紙幣を紙幣リサイクルカセット14,15に戻すとともに、その紙幣の正常紙幣Pnとして鑑別された合計回数(以下、「正常鑑別回数」と称する)情報を、リジェクト情報の一種として、図示せぬ記憶部に記憶するようにしてもよい。そして、現金処理装置1Aは、好ましくは、正常鑑別回数が予め定められた回数に達した場合に、図示せぬ記憶部に記憶された、その紙幣のリジェクト情報のリジェクト合計回数の値を「0」にリセットするか、又は、図示せぬ記憶部からその紙幣のリジェクト情報を削除するとよい。
【0065】
なお、ここでは、各紙幣の鑑別履歴を監視する手法として記番号を利用する場合を想定して説明したが、記番号の利用は一例に過ぎない。各紙幣の鑑別履歴を監視する手法としては、記番号の代わりに、記番号以外の紙幣に固有の情報を、記番号と同様に利用することができる。
【0066】
以上の通り、本実施形態1に係る現金処理装置1Aによれば、出金時に、リジェクトされた紙幣を仮のリジェクト紙幣Pr1とし、その仮のリジェクト紙幣Pr1を紙幣リサイクルカセット14,15に戻すため、リジェクト紙幣Prとしてリジェクト部17に収納される紙幣の枚数を抑制することができる。
【0067】
その結果、現金処理装置1Aによれば、現金処理装置1Aの内部で死蔵される、無駄な紙幣を減らすことができる。また、現金処理装置1Aによれば、リジェクト部17がフル状態になり難いため、従来の現金処理装置よりも稼働率を向上させることができる。
【0068】
[実施形態2]
本実施形態2に係る現金処理装置1Bは、実施形態1に係る現金処理装置1Aと比較すると、実施形態1に係る現金処理装置1Aと同じ構成となっているが、出金時に、紙幣一時保留部12に一時的に収納された仮のリジェクト紙幣Pr1に対する動作が実施形態1に係る現金処理装置1Aと相違している。
【0069】
以下、図4A及び図4Bを参照して、本実施形態2に係る現金処理装置1Bの動作につき説明する。ここでは、本実施形態2に係る現金処理装置1Bの搬送制御部31を「搬送制御部31B」として説明する。図4A及び図4Bに示す現金処理装置1Bの動作は、現金処理装置1Bの搬送制御部31Bによって実行される。
【0070】
本実施形態2に係る現金処理装置1Bは、図3Aに示す実施形態1に係る現金処理装置1Aと同様に、出金時に、紙幣リサイクルカセット14,15から出金用の紙幣を繰り出し、出金用の紙幣を紙幣鑑別部13で鑑別する。そして、現金処理装置1Bは、紙幣鑑別部13によって正常紙幣Pnとして鑑別された紙幣を紙幣投入部11に搬送して、紙幣投入部11から出金する。また、現金処理装置1Bは、紙幣鑑別部13によってリジェクトされた紙幣を仮のリジェクト紙幣Pr1として紙幣一時保留部12に収納する。
【0071】
この後、現金処理装置1Bは、前回の精算時から現時点までの出金金額及び入金金額に基づいて、「(入金金額の合計−出金金額の合計)」を演算して売上金額を算出し、さらに、売上金が発生しているか否か(すなわち、「(入金金額の合計−出金金額の合計)>0」か否か)を判定する。
【0072】
そして、現金処理装置1Bは、売上金が発生している場合に、図4Aに示すように、出金元の紙幣リサイクルカセット14,15の金種を元に、紙幣一時保留部12に収納された仮のリジェクト紙幣Pr1の各金種を特定し、売上金額に達するまで、仮のリジェクト紙幣Pr1を紙幣一時保留部12から売上回収カセット16に搬送して、売上回収カセット16に収納する。
【0073】
さらに、現金処理装置1Bは、図4Bに示すように、売上回収カセット16に収納された仮のリジェクト紙幣Pr1の金額が売上金額に達すると、出金元の紙幣リサイクルカセット14,15の金種を元に、紙幣一時保留部12に収納された仮のリジェクト紙幣Pr1の各金種を特定し、売上金額を超えた分の仮のリジェクト紙幣Pr1を紙幣一時保留部12から紙幣リサイクルカセット14,15に搬送して、紙幣リサイクルカセット14,15に収納する。
【0074】
また、現金処理装置1Bは、売上金が発生していない場合に、図4Bに示すように、出金元の紙幣リサイクルカセット14,15の金種を元に、紙幣一時保留部12に収納された仮のリジェクト紙幣Pr1の各金種を特定し、仮のリジェクト紙幣Pr1を紙幣一時保留部12から紙幣リサイクルカセット14,15に搬送して、紙幣リサイクルカセット14,15に収納する。
【0075】
なお、紙幣一時保留部12に収納された仮のリジェクト紙幣Pr1は、過去に正常紙幣として鑑別された結果、入金紙幣として紙幣リサイクルカセット14,15に収納された紙幣である。そのため、この仮のリジェクト紙幣Pr1は、真券であるものの、出金時にたまたま汚損された紙幣として鑑別された可能性がある。したがって、この仮のリジェクト紙幣Pr1は、次の出金時に、正常紙幣Pnとして鑑別される可能性が高い。そこで、本実施形態2では、現金処理装置1Bは、紙幣一時保留部12に収納された仮のリジェクト紙幣Pr1をカセット14,15,16に搬送する際に、紙幣鑑別部13での鑑別を行うことなく、搬送するものとする。これにより、現金処理装置1Bは、リジェクト紙幣Prとしてリジェクト部17に収納される紙幣の枚数を抑制することができるとともに、実施形態1に係る現金処理装置1Aよりも装置の処理速度を向上させることができる。
【0076】
このような現金処理装置1Bは、出金時に、リジェクトされた仮のリジェクト紙幣Pr1を、次の出金時にも、出金用の紙幣として使用することができる。
【0077】
なお、係る構成において、搬送制御部31Bは、好ましくは、紙幣リサイクルカセット14,15に収納された各紙幣の鑑別履歴を監視しており、出金時に、同一紙幣のリジェクト合計回数が予め定められた回数未満であれば、その紙幣を紙幣リサイクルカセット14,15に戻し、一方、同一紙幣のリジェクト合計回数が予め定められた回数以上であれば、その紙幣をリジェクト部17に収納するように、搬送機構41による紙幣の搬送動作を制御するとよい。
【0078】
以上の通り、本実施形態2に係る現金処理装置1Bによれば、実施形態1に係る現金処理装置1Aと同様に、出金時に、リジェクトされた紙幣を仮のリジェクト紙幣Pr1とし、その仮のリジェクト紙幣Pr1を紙幣リサイクルカセット14,15に戻すため、リジェクト紙幣Prとしてリジェクト部17に収納される紙幣の枚数を抑制することができる。
【0079】
その結果、現金処理装置1Bによれば、現金処理装置1Bの内部で死蔵される、無駄な紙幣を減らすことができる。また、現金処理装置1Bによれば、リジェクト部17がフル状態になり難いため、従来の現金処理装置よりも稼働率を向上させることができる。
【0080】
しかも、現金処理装置1Bによれば、売上金が発生している場合に、売上金額に達するまで、仮のリジェクト紙幣Pr1を売上回収カセット16に収納することにより、売上金額に相当する仮のリジェクト紙幣Pr1を売上金として金融機関に入金することができる。このとき、売上金として金融機関に入金される仮のリジェクト紙幣Pr1は、真券であるものの、汚損されている可能性がある紙幣である。そのため、現金処理装置1Bによれば、信頼性の低い紙幣である仮のリジェクト紙幣Pr1を店舗から排除することができ、これによっても、従来の現金処理装置よりも稼働率を向上させることができる。
【0081】
その上、現金処理装置1Bによれば、紙幣一時保留部12に収納された仮のリジェクト紙幣Pr1をカセット14,15,16に搬送する際に、紙幣鑑別部13での鑑別を行うことなく、搬送するため、リジェクト紙幣Prとしてリジェクト部17に収納される紙幣の枚数を抑制することができるとともに、実施形態1に係る現金処理装置1Aよりも装置の処理速度を向上させることができる。
【0082】
[実施形態3]
本実施形態3に係る現金処理装置1Cは、実施形態1に係る現金処理装置1Aと比較すると、実施形態1に係る現金処理装置1Aと同じ構成となっているが、出金時に、金種が確定した走行要因による仮のリジェクト紙幣Pr1aを紙幣一時保留部12に収納するとともに、金種が確定しなかったリジェクト紙幣PrAをリジェクト部17に収納する点で、実施形態1に係る現金処理装置1Aと相違している。
【0083】
なお、「金種が確定した走行要因による仮のリジェクト紙幣Pr1a」とは、紙幣鑑別部13による鑑別で、金種が確定したものの、斜行等の走行不良に起因する要因(以下、「走行要因」と称する)によって、リジェクトされた紙幣を意味している。以下、「金種が確定した走行要因による仮のリジェクト紙幣Pr1a」を単に「仮のリジェクト紙幣Pr1a」と称する場合もある。「仮のリジェクト紙幣Pr1a」は、紙幣鑑別部13による次回の鑑別で正常紙幣Pnとして鑑別される可能性が高い紙幣(以下、「信頼性の高い紙幣」と称する)となっている。
【0084】
また、「金種が確定しなかったリジェクト紙幣PrA」とは、紙幣鑑別部13による鑑別で、金種が確定せずに、リジェクトされた紙幣を意味している。以下、「金種が確定しなかったリジェクト紙幣PrA」を単に「リジェクト紙幣PrA」と称する場合もある。「リジェクト紙幣PrA」は、紙幣鑑別部13による次回の鑑別で正常紙幣Pnとして鑑別される可能性が低い紙幣(以下、「信頼性の低い紙幣」と称する)となっている。
【0085】
以下、図5A及び図5Bを参照して、本実施形態3に係る現金処理装置1Cの動作につき説明する。ここでは、本実施形態3に係る現金処理装置1Cの搬送制御部31を「搬送制御部31C」として説明する。図5A及び図5Bに示す現金処理装置1Cの動作は、現金処理装置1Cの搬送制御部31Cによって実行される。
【0086】
本実施形態3に係る現金処理装置1Cは、図5Aに示すように、出金時に、紙幣リサイクルカセット14,15から出金用の紙幣を繰り出し、出金用の紙幣を紙幣鑑別部13で鑑別する。そして、現金処理装置1Cは、紙幣鑑別部13によって正常紙幣Pnとして鑑別された紙幣を紙幣投入部11に搬送して、紙幣投入部11から出金する。また、現金処理装置1Cは、紙幣鑑別部13によって、金種が確定したものの、走行要因によって、リジェクトされた紙幣を仮のリジェクト紙幣Pr1aとして紙幣一時保留部12に収納する。さらに、現金処理装置1Cは、紙幣鑑別部13によって、金種が確定せずに、リジェクトされた紙幣をリジェクト紙幣PrAとしてリジェクト部17に収納する。
【0087】
この後、図5Bに示すように、現金処理装置1Cは、紙幣一時保留部12から仮のリジェクト紙幣Pr1aを繰り出し、紙幣鑑別部13で再鑑別する。
【0088】
そして、現金処理装置1Cは、紙幣鑑別部13による再鑑別で正常紙幣Pnとして鑑別された仮のリジェクト紙幣Pr1aを、再鑑別された金種に従って、紙幣リサイクルカセット14,15に収納する。すなわち、現金処理装置1Cは、正常紙幣Pnとして再鑑別された仮のリジェクト紙幣Pr1aを、紙幣リサイクルカセット14,15に戻す。
【0089】
一方、現金処理装置1Cは、紙幣鑑別部13による再鑑別で再びリジェクトされた仮のリジェクト紙幣Pr1aを、真正なリジェクト紙幣Pr2としてリジェクト部17に収納する。
【0090】
このように、現金処理装置1Cは、出金時に、紙幣リサイクルカセット14,15から繰り出され、かつ、紙幣鑑別部13によって、金種が確定したものの、走行要因によって、リジェクトされた紙幣を、仮のリジェクト紙幣Pr1aとして紙幣一時保留部12に収納させた後に、仮のリジェクト紙幣Pr1aを紙幣一時保留部12から紙幣リサイクルカセット14,15に戻す構成となっている。
【0091】
このような現金処理装置1Cは、出金時に、金種が確定したものの、走行要因によって、リジェクトされた仮のリジェクト紙幣Pr1aを、次の出金時にも、出金用の紙幣として使用することができる。
【0092】
なお、係る構成において、搬送制御部31Cは、好ましくは、紙幣リサイクルカセット14,15に収納された各紙幣の鑑別履歴を監視しており、出金時に、同一紙幣のリジェクト合計回数が予め定められた回数未満であれば、その紙幣を紙幣リサイクルカセット14,15に戻し、一方、同一紙幣のリジェクト合計回数が予め定められた回数以上であれば、その紙幣をリジェクト部17に収納するように、搬送機構41による紙幣の搬送動作を制御するとよい。
【0093】
以上の通り、本実施形態3に係る現金処理装置1Cによれば、出金時に、金種が確定したものの、走行要因によって、リジェクトされた紙幣を、仮のリジェクト紙幣Pr1aとし、その仮のリジェクト紙幣Pr1aを紙幣リサイクルカセット14,15に戻すため、リジェクト紙幣Prとしてリジェクト部17に収納される紙幣の枚数を抑制することができる。
【0094】
その結果、現金処理装置1Cによれば、現金処理装置1Cの内部で死蔵される、無駄な紙幣を減らすことができる。また、現金処理装置1Cによれば、リジェクト部17がフル状態になり難いため、従来の現金処理装置よりも稼働率を向上させることができる。
【0095】
しかも、現金処理装置1Cによれば、仮のリジェクト紙幣Pr1aとリジェクト紙幣PrAとを選別し、仮のリジェクト紙幣Pr1aを信頼性の高い紙幣として紙幣リサイクルカセット14,15に戻し、リジェクト紙幣PrAを信頼性の低い紙幣としてリジェクト部17に収納するため、信頼性の低い紙幣を店舗から排除することができ、これによっても、従来の現金処理装置よりも稼働率を向上させることができる。
【0096】
[実施形態4]
本実施形態4に係る現金処理装置1Dは、実施形態3に係る現金処理装置1Cと比較すると、実施形態3に係る現金処理装置1Cと同じ構成(すなわち、実施形態1に係る現金処理装置1Aと同じ構成)となっているが、出金時に、金種が確定した走行要因によるリジェクト紙幣と金種が確定しなかったリジェクト紙幣とを、実施形態3に係る現金処理装置1Cとは逆に取り扱う点で、実施形態3に係る現金処理装置1Cと相違している。
【0097】
すなわち、本実施形態4に係る現金処理装置1Dは、金種が確定しなかったリジェクト紙幣を「仮のリジェクト紙幣Pr1b」とし、金種が確定した走行要因によるリジェクト紙幣を「リジェクト紙幣PrB」とし、金種が確定しなかったリジェクト紙幣Pr1bを紙幣一時保留部12に収納するとともに、金種が確定した走行要因によるリジェクト紙幣PrBをリジェクト部17に収納する。
【0098】
このような本実施形態4に係る現金処理装置1Dは、走行要因によるリジェクト紙幣PrBを紙幣一時保留部12になるべく収納させたくない場合に、有効である。このような場合とは、例えば、紙幣一時保留部12がドラムにテープで紙幣を巻き付けて収納する構成になっている場合等である。
【0099】
それは、例えば、以下のような理由があるからである。すなわち、リジェクト紙幣PrBは、金種が確定したものの、走行要因によって、リジェクトされている。そのため、リジェクト紙幣PrBは、ジャム(紙幣詰まり)が発生し易い状態になっている。そして、紙幣一時保留部12は、例えば、ドラムにテープで紙幣を巻き付けて収納する構成になっていると、そのジャムの発生を助長させる可能性があるからである。
【0100】
したがって、現金処理装置1Dは、例えば、紙幣一時保留部12がドラムにテープで紙幣を巻き付けて収納する構成になっている場合等のように、走行要因によるリジェクト紙幣PrBを紙幣一時保留部12になるべく収納させたくない場合に、リジェクト紙幣PrBをリジェクト部17に収納して、ジャムが発生し易い状態になっているリジェクト紙幣PrBを現金処理装置1Dの内部から積極的に排除することが好ましい。
【0101】
以下、図6A及び図6Bを参照して、本実施形態4に係る現金処理装置1Dの動作につき説明する。ここでは、本実施形態4に係る現金処理装置1Dの搬送制御部31を「搬送制御部31D」として説明する。図6A及び図6Bに示す現金処理装置1Dの動作は、現金処理装置1Dの搬送制御部31Dによって実行される。
【0102】
本実施形態4に係る現金処理装置1Dは、図6Aに示すように、出金時に、紙幣リサイクルカセット14,15から出金用の紙幣を繰り出し、出金用の紙幣を紙幣鑑別部13で鑑別する。そして、現金処理装置1Dは、紙幣鑑別部13によって正常紙幣Pnとして鑑別された紙幣を紙幣投入部11に搬送して、紙幣投入部11から出金する。また、現金処理装置1Dは、紙幣鑑別部13によって、金種が確定せずに、リジェクトされた紙幣を仮のリジェクト紙幣Pr1bとして紙幣一時保留部12に収納する。さらに、現金処理装置1Dは、紙幣鑑別部13によって、金種が確定したものの、走行要因によって、リジェクトされた紙幣をリジェクト紙幣PrBとしてリジェクト部17に収納する。
【0103】
この後、図6Bに示すように、現金処理装置1Dは、紙幣一時保留部12から仮のリジェクト紙幣Pr1bを繰り出し、紙幣鑑別部13で再鑑別する。
【0104】
そして、現金処理装置1Dは、紙幣鑑別部13による再鑑別で正常紙幣Pnとして鑑別された仮のリジェクト紙幣Pr1bを、再鑑別された金種に従って、紙幣リサイクルカセット14,15に収納する。すなわち、現金処理装置1Dは、正常紙幣Pnとして再鑑別された仮のリジェクト紙幣Pr1bを、紙幣リサイクルカセット14,15に戻す。
【0105】
一方、現金処理装置1Dは、紙幣鑑別部13による再鑑別で再びリジェクトされた仮のリジェクト紙幣Pr1bを、真正なリジェクト紙幣Pr2としてリジェクト部17に収納する。
【0106】
このように、現金処理装置1Dは、出金時に、紙幣リサイクルカセット14,15から繰り出され、かつ、紙幣鑑別部13によって、金種が確定せずに、リジェクトされた紙幣を、仮のリジェクト紙幣Pr1bとして紙幣一時保留部12に収納させた後に、仮のリジェクト紙幣Pr1bを紙幣一時保留部12から紙幣リサイクルカセット14,15に戻す構成となっている。
【0107】
このような現金処理装置1Dは、出金時に、金種が確定せずに、リジェクトされた仮のリジェクト紙幣Pr1bを、次の出金時にも、出金用の紙幣として使用することができる。
【0108】
なお、係る構成において、搬送制御部31Dは、好ましくは、紙幣リサイクルカセット14,15に収納された各紙幣の鑑別履歴を監視しており、出金時に、同一紙幣のリジェクト合計回数が予め定められた回数未満であれば、その紙幣を紙幣リサイクルカセット14,15に戻し、一方、同一紙幣のリジェクト合計回数が予め定められた回数以上であれば、その紙幣をリジェクト部17に収納するように、搬送機構41による紙幣の搬送動作を制御するとよい。
【0109】
以上の通り、本実施形態4に係る現金処理装置1Dによれば、出金時に、金種が確定せずに、リジェクトされた紙幣を、仮のリジェクト紙幣Pr1bとし、その仮のリジェクト紙幣Pr1bを紙幣リサイクルカセット14,15に戻すため、リジェクト紙幣Prとしてリジェクト部17に収納される紙幣の枚数を抑制することができる。
【0110】
その結果、現金処理装置1Dによれば、現金処理装置1Dの内部で死蔵される、無駄な紙幣を減らすことができる。また、現金処理装置1Dによれば、リジェクト部17がフル状態になり難いため、従来の現金処理装置よりも稼働率を向上させることができる。
【0111】
しかも、現金処理装置1Dによれば、実施形態3に係る現金処理装置1Cと比較すると、ジャムが発生し易い状態になっているリジェクト紙幣PrBを現金処理装置1Dの内部から積極的に排除することができるため、ジャムの発生を低減することができる。
【0112】
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や変形を行うことができる。
例えば、実施形態1〜実施形態4では、現金処理装置1として、商業施設等に設置され、小売業の店舗に対する入出金を管理する装置を想定して説明したが、本発明は、鑑別機能を有する様々な現金処理装置、例えば、金融機関や流通機関に設置されるATM(Automated Teller Machine)等に適用することができる。また、本発明は、オンライン/オフラインに関わらず、現金処理装置に適用することができる。
【0113】
また、例えば、実施形態1に係る現金処理装置1Aは、紙幣一時保留部12に収納された仮のリジェクト紙幣Pr1を紙幣鑑別部13に再鑑別させ、紙幣鑑別部13による再鑑別で正常紙幣Pnとして鑑別された場合に、紙幣リサイクルカセット14,15に戻し、一方、紙幣鑑別部13による再鑑別で再びリジェクトされた場合に、真正なリジェクト紙幣Pr2としてリジェクト部17に収納させている。しかしながら、実施形態1に係る現金処理装置1Aは、紙幣一時保留部12に収納された仮のリジェクト紙幣Pr1を、紙幣鑑別部13に再鑑別させることなく、出金元の紙幣リサイクルカセット14,15の金種に従って、該当する金種の紙幣リサイクルカセット14,15に戻すようにしてもよい。
【0114】
また、例えば、実施形態1〜実施形態4では、現金処理装置1は、紙幣を収納する収納庫として、現金処理装置1に対して装着及び取り外し可能なカセット14,15,16を有しており、カセット14,15,16を利用して、仮のリジェクト紙幣を、正常紙幣Pnとリジェクト紙幣Prとに仕分けている。しかしながら、現金処理装置1は、カセット14,15,16の代わりに(又は、カセット14,15,16に加えて)、紙幣を収納する収納庫として、現金処理装置1に固定された図示せぬスタッカを有しており、カセット14,15,16の代わりに(又は、カセット14,15,16に加えて)、図示せぬスタッカを利用して、仮のリジェクト紙幣を、正常紙幣Pnとリジェクト紙幣Prとに仕分ける構成にすることもできる。
【0115】
また、例えば、実施形態1〜実施形態4では、紙幣リサイクルカセット14,15に収納された紙幣は、売上入金時に正常紙幣Pnとして鑑別された紙幣であるものとして説明している。しかしながら、紙幣リサイクルカセット14,15に収納された紙幣は、紙幣リサイクルカセット14,15が現金処理装置1から取り外された状態になっているときに、現金処理装置1の外部で紙幣リサイクルカセット14,15に装填された紙幣であってもよい。これにより、現金処理装置1は、現金処理装置1の外部で紙幣リサイクルカセット14,15に装填された紙幣を、運用時に使用することができる。
【符号の説明】
【0116】
1(1A,1B,1C) 現金処理装置
11 紙幣投入部
12 紙幣一時保留部
13 紙幣鑑別部
14,15 紙幣リサイクルカセット
16,23 売上回収カセット
17 リジェクト部(RJ部)
18 硬貨投入部
19 硬貨鑑別部
20 硬貨一時保留部
21 硬貨返却箱
22 出金ホッパ
24 硬貨出金箱
25 カードリーダ部
31(31A,31B,31C) 搬送制御部
41 搬送機構
Pn 正常紙幣
Pr リジェクト紙幣
PrA 金種が確定しないリジェクト紙幣
Pr1 仮のリジェクト紙幣
Pr1a 金種が確定した走行要因による仮のリジェクト紙幣
Pr2 真正なリジェクト紙幣

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現金を取り扱う現金処理装置において、
紙幣を各部に搬送する搬送機構と、
前記搬送機構による紙幣の搬送を制御する搬送制御部と、
紙幣が再使用可能な正常紙幣か否かを鑑別する紙幣鑑別部と、
入金時に、前記紙幣鑑別部による鑑別で正常紙幣として鑑別された紙幣を収納する紙幣収納庫とを有し、
前記搬送制御部は、出金時に、前記紙幣収納庫から繰り出された前記正常紙幣でかつ前記紙幣鑑別部による鑑別でリジェクトされた紙幣を、仮のリジェクト紙幣とし、当該仮のリジェクト紙幣が前記紙幣鑑別部による鑑別で再びリジェクトされなければ、当該仮のリジェクト紙幣を前記紙幣収納庫に戻す
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の現金処理装置において、
さらに、前記仮のリジェクト紙幣を一時的に収納する紙幣一時保留部と、
再使用不能なリジェクト紙幣を収納するリジェクト部とを有し、
前記搬送制御部は、出金時に、前記仮のリジェクト紙幣を前記紙幣一時保留部に収納させた後に、前記仮のリジェクト紙幣を前記紙幣一時保留部から紙幣鑑別部に搬送して前記紙幣鑑別部に再鑑別させ、当該再鑑別で正常紙幣として鑑別された場合に、前記紙幣収納庫に戻し、一方、当該再鑑別で再びリジェクトされた場合に、真正なリジェクト紙幣として前記リジェクト部に収納させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の現金処理装置において、
前記搬送制御部は、前記紙幣一時保留部に収納された前記仮のリジェクト紙幣を、前記紙幣鑑別部に前記再鑑別を行わせることなく、出金元の前記紙幣収納庫の金種に従って、所定の前記紙幣収納庫に戻す
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の現金処理装置において、
さらに、前記仮のリジェクト紙幣を一時的に収納する紙幣一時保留部を有し、
前記搬送制御部は、出金時に、前記仮のリジェクト紙幣を前記紙幣一時保留部に収納させた後に、前記紙幣鑑別部に再鑑別を行わせることなく、出金元の前記紙幣収納庫の金種に従って、所定の前記紙幣収納庫に戻す
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の現金処理装置において、
前記搬送制御部は、前記紙幣収納庫に収納された各正常紙幣の鑑別履歴を監視しており、出金時に、同一紙幣のリジェクトされた合計回数が予め定められた回数以上であれば、その紙幣を、再使用不能なリジェクト紙幣を収納するリジェクト部に収納させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項6】
請求項4に記載の現金処理装置において、
さらに、店舗での売上金額に相当する紙幣を売上回収金として収納する売上回収カセットを有し、
前記搬送制御部は、前記紙幣一時保留部に収納された前記仮のリジェクト紙幣を、出金元の前記紙幣収納庫の金種に従って、前記売上金額に達するまで前記売上回収カセットに収納させ、前記売上金額を超えると前記紙幣収納庫に収納させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の現金処理装置において、
さらに、前記仮のリジェクト紙幣を一時的に収納する紙幣一時保留部と、
再使用不能なリジェクト紙幣を収納するリジェクト部とを有し、
前記搬送制御部は、出金時に、前記紙幣収納庫から繰り出された前記正常紙幣でかつ前記紙幣鑑別部による鑑別で、金種が確定したものの走行要因によってリジェクトされた紙幣を走行要因による仮のリジェクト紙幣として前記紙幣一時保留部に収納させるとともに、金種が確定しなかった紙幣をリジェクト紙幣として前記リジェクト部に収納させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の現金処理装置において、
前記搬送制御部は、前記紙幣一時保留部に収納された前記走行要因による仮のリジェクト紙幣を前記紙幣鑑別部に再鑑別させ、再鑑別で正常紙幣として鑑別された場合に、前記紙幣収納庫に戻し、一方、再鑑別で再びリジェクトされた場合に、真正なリジェクト紙幣として前記リジェクト部に収納させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項9】
請求項1に記載の現金処理装置において、
さらに、前記仮のリジェクト紙幣を一時的に収納する紙幣一時保留部と、
再使用不能なリジェクト紙幣を収納するリジェクト部とを有し、
前記搬送制御部は、出金時に、前記紙幣収納庫から繰り出された前記正常紙幣でかつ前記紙幣鑑別部による鑑別で、金種が確定しなかった紙幣を仮のリジェクト紙幣として前記紙幣一時保留部に収納させるとともに、金種が確定したものの走行要因によってリジェクトされた紙幣をリジェクト紙幣として前記リジェクト部に収納させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項10】
請求項9に記載の現金処理装置において、
前記搬送制御部は、前記紙幣一時保留部に収納された前記仮のリジェクト紙幣を前記紙幣鑑別部に再鑑別させ、再鑑別で正常紙幣として鑑別された場合に、前記紙幣収納庫に戻し、一方、再鑑別で再びリジェクトされた場合に、真正なリジェクト紙幣として前記リジェクト部に収納させる
ことを特徴とする現金処理装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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