説明

生コン誘導材

【課題】生コンの打設初期の際、従来では、ポンプ車の配管内で生コンが詰まることを少しでも防ぐためにセメントやモルタルを先に配管へ流す(ポンピング)方法を採択したが、この方法だと、多少は詰まることを防ぐことができるものの、相変わらず、次の問題がある。▲1▼配管内で生コンが詰まり、正常的な打設作業ができない▲2▼潤滑剤として使用されたセメント又はモルタルは構造物に使用できなく、そのため、それらを一定の指定処理場所まで運ばなければならない、また、廃棄物として処理するのに費用がかかる▲3▼廃棄物であるから処理する際に環境に配慮する必要がある。
【解決手段】本発明は、粉末の混合物として構成(重量:炭酸カルシウム40−50%、硫酸ナトリウム20−35%、クエン酸6−10%、エーテル澱粉5−10%、メラミン3−6%、ポリアクリルアミド3−6%、)される。これらの混合物から構成された本発明の商品は、生コンポンプ車で打設する際、先ず、本開発商品を水によく混ぜてポンプ車の配管に流す(ポンピングする)と、配管の内部で潤滑作用を果たす膜を形成し、生コンの詰まることを最大限に防ぎ、正常な生コンの打設作業が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ車によりコンクリート初期打設の際、先にポンプ車配管内へ本発明商品を圧送(ポンピング)することで潤滑剤の役割を果たし、ポンプ車の配管内で生コンが詰まることを最大限に防ぎ、正常に生コンの打設作業が出来るようにするために考案した生コン誘導剤である。本発明の構成は、炭酸カルシウム、硫酸ナトリウム、エーテル澱粉、クエン酸、ポリアクリルアミド及びメラミンの混合物からなる生コン誘導剤である。
【背景技術】
【0002】
ポンプ車で生コンを構造物へ圧送する作業中、生コンが配管内で詰まり、正常的な作業を妨げる問題があるため、従来では、生コンの初期打設の際、先にポンプ車配管内に潤滑剤として、先に、セメント又はモルタルを先行剤(潤滑剤)として配管へ圧送(ポンピング)してから生コンを打設した。しかし、セメント又はモルタルを潤滑剤として使用すると、それらの残留物がポンプ車の配管内壁で付着する。これによって生コンが固まり付き、詰まり易くなる。その結果、ポンプ車による生コンの打設作業が正常にできないという問題点があった。
【0003】
また、従来のように、セメント又はモルタルを先行剤(潤滑材)として使用した場合、一度、打設したセメント又はモルタルは強度の問題で構造物に使用することができなく、廃棄物として処理しなければならない。しかし、これらを処理するには相当の手間と費用がかかる。先ず、廃棄するためには廃棄物を一定の指定処理場所まで運ぶ必要があり、さらに処理するのにも費用がかかる問題がある。
【0004】
また、従来のように、セメント又はモルタルを潤滑材(先行剤)として使用した場合、使用されたセメント又はモルタルは廃棄する必要があるが、廃棄するのにも環境の問題がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の抱えた▲1▼配管内で生コンが詰まり、正常的な打設作業ができない▲2▼潤滑剤として使用されたセメント又はモルタルは構造物に使用できなく、そのため、それらを一定の指定処理場所まで運ばなければならない、また、廃棄物として処理するのに費用がかかる▲3▼廃棄物であるから処理する際に環境に配慮する必要がある。これらの問題点を、本発明の商品を代替商品として使用することにより解決することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、従来の問題点(ポンプ車の配管内でセメントやモルタルの残留物が固まり付くことによって配管が詰まるという問題、配管を通したセメントやモルタルは構造物に使えなく、廃棄物として処理する必要性あること、廃棄するのには一定の場所まで運ばなければならないという問題、廃棄処理するのに環境に配慮するという問題、さらに廃棄するのに相当の処理費用がかかる問い問題等)を改善するために考案されたものである。本発明は、粉末の混合物として構成(重量%:炭酸カルシウム40−50%、硫酸ナトリウム20−35%、クエン酸6−10%、エーテル澱粉5−10%、メラミン3−6%、ポリアクリルアミド3−6%)される。これらの混合物から構成された本発明の商品は、生コンをポンプ車で打設する際、先ず、本開発商品を水によく混ぜてポンプ車の配管に流す(ポンピングする)と、配管の内部で潤滑作用を果たす膜を形成し、生コンの詰まることを最大限に防ぎ、正常な生コンの打設作業が可能になる。
【発明の効果】
【0007】
生コンの打設初期の際、従来では、ポンプ車の配管内で生コンが詰まることを少しでも防ぐためにセメントやモルタルを先に配管へ流す(ポンピング)方法を採択したが、多少は詰まることを防ぐことができるものの、専用の潤滑剤ではないため、大きな効果が期待できなく、さらにセメントやモルタルを使用することで発生する問題点(ポンプ車の配管内でセメントやモルタルの残留物が固まり付くことによって配管が詰まるという問題、配管へ通したセメントやモルタルは構造物に使えなく、廃棄物として処理する必要性あること、廃棄するためには一定の場所まで運ばなければならないという問題、廃棄処理するのに環境に配慮するという問題、さらに廃棄するのに相当の処理費用がかかる問い問題等)は、本開発商品を使用することで改善することができる。本開発商品は、専用潤滑剤として開発された商品であるため、セメントやモルタルなどが配管内で固まり付くことはないために詰まることを最大限に防ぐことができる。又、セメントやモルタルを潤滑剤として使用するのとは違って、本開発商品は、廃棄物がほとんど出ないから廃棄するために一定の処理場所へ運ぶ必要もなく、廃棄するのに費用もかからない。さらに、セメントやモルタルを潤滑剤として使用する場合とは違って、廃棄物がほとんど出ないから従来の方法に比べると環境に配慮した商品である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、粉末の混合物として構成(重量:炭酸カルシウム40−50%、硫酸ナトリウム20−35%、クエン酸6−10%、エーテル澱粉5−10%、メラミン3−6%、ポリアクリルアミド3−6%)される。これらの混合物から構成される。
【0009】
本発明の構成物の一つである炭酸カルシウムは、炭酸のカルシウム塩で、天然には石灰石・ペイント・大理石・方解石などとして産する。強熱すると二酸化炭素と酸化カルシウムに分解する。水には溶けにくい。セメント・顔料や酸性土壌の中和剤として使用される。化学式はCaCOである。
【0010】
本発明の構成物の一つである炭酸カルシウムは硫酸を加熱すると無水物がえられる。無水物は乾燥剤、ガラスの製造に使われる。また、炭酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウムを硫酸で中和した溶液から水和物の結晶が得られる。温泉の含有物質として代表的であり、硫酸ナトリウムなど、アルカリ金属・アルカリ土類金属の硫酸塩を含む温泉は総じて硫酸泉・硫酸塩泉と呼ぶ。人体に対する安全性の高い物質の一つで、家庭用の入浴剤の主成分として炭酸水素ナトリウムとともに用いられている。科学式はNaSOである。
【0011】
本発明の構成物の一つであるクエン酸は柑橘類の果実に多量に含まれる有機酸。化学式C無色・無臭の結晶で、爽快な酸味があり、水に溶けやすい。清涼飲料水・医薬・媒染剤、医薬化粧品、洗剤などに用いる。また、セメントの急結防止に必要な中和作用をもっている。化学式はC6H8O7・nH2O(n=0又は1)である。
【0012】
本発明の一つであるエテル澱粉は有機物の一つで、基本的には炭素、水素そして酸素で構成されている。エテル分子は、共通的に揮発性と麻酔性そして引火性が大きく、水には溶けにくい。しかし、有機化合物によく溶け、化学的に安定性があるため、液体状態のエテルは有機物質を溶く溶媒体としてよく用いられる。また、エテルの蒸気は土壌の殺虫剤や医薬用麻酔剤として用いられる。
【0013】
メラミン(melamine)は、有機化合物で、構造の中心にトリアジン環を持つ有機窒素化合物の一種。ホルムアルデヒドとともに、メラミン樹脂の主原料とされる
メチロールメラミンは熱硬化性樹脂(メラミン樹脂)の原料となり、生産されるメラミンのほとんどが合成樹脂用に利用される。メラミン樹脂は耐熱、耐水、機械強度などの点で優れ、工業的に大量に製造されている。
尿素を高圧下でアンモニアと反応させるか、ジシアンジアミドを高圧下で加熱して得られる無色の結晶。熱水に溶ける。メラミン樹脂の原料で、分子式はCである。
加圧下でジシアンジアミドと液体アンモニアとを反応させると得られる。無色の柱状結晶で、昇華性がある。熱水にはかなり溶けるが、冷水やエタノール(エチルアルコール)には溶けにくく、エーテルには溶けない。ホルムアルデヒドとともに加熱すると、重縮合してメラミン樹脂となるので、その原料として重要である。メラミン樹脂は耐水性、耐熱性などに優れているので、食器などの成形品、塗料などに用いられる。
【0014】
アクリルアミドは、熔融すると激しく重合反応を起こし、[高分子化合物であるポリアクリルアミド(polyacrylamide)となる。
ポリアクリルアミドは水溶性合成樹脂の一種として、主に廃水処理用の凝集剤、製紙用の乾燥紙力増強剤、濾水剤として用いられる他、繊維助剤、洗濯糊、接着剤,合成糊,塗料などにも広く用いられる。また、水に溶解すると粘性力があり、その特性を利用して潤滑の効果を果たす。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明は、粉末の混合物として構成(重量:炭酸カルシウム40−50%、硫酸ナトリウム20−35%、クエン酸6−10%、エーテル澱粉5−10%、メラミン3−6%、ポリアクリルアミド3−6%)される。これらの混合物から構成される。

【公開番号】特開2011−26180(P2011−26180A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−188113(P2009−188113)
【出願日】平成21年7月27日(2009.7.27)
【出願人】(500292792)
【Fターム(参考)】