説明

生体情報処理装置

【課題】生体情報の表示の妨げとならない患者情報の表示を、手間をかけることなく実現すること。
【解決手段】表示部150は、複数の患者についての生体情報を、表示画面151の表示領域を分割した複数の表示区域152に個別に配置して1画面で同時に表示する。印字部160は、複数の患者についての患者情報を、印字用シート161の所定の印字領域を分割した複数の印字区域163に個別に配置して印字用シート161に印字する。印字部160は、表示区域152への生体情報の配置に応じて患者情報を印字区域163に配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
セントラルモニタ装置は一般に、医療機関においてナースステーションに設置される生体情報処理装置である。この装置は、集中治療室や病室などに居る各患者のベッドサイドに設置されたベッドサイドモニタ装置から各患者の生体情報(例えば、心電図、血圧、動脈血酸素飽和度など)を受信してそれを画面に表示することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
セントラルモニタ装置は、集中治療室など、ナースステーションから離れた場所に居る複数患者の容態を同時にモニタリングするために、各ベッドサイドモニタ装置から受信した生体情報を1画面で同時に表示することができる。また、その表示モードは、同時表示する患者の人数などに応じて変更することができる。図1には、一例として6床2波形表示モードが示されている。このモードでは、1画面の表示領域を分割した6個(6人分)の表示区域に、患者ごとに2つの波形を表示することができる。
【0004】
図1の例では、表示中の生体情報がどの患者のものかを一目見て判別できるように、各患者の波形表示領域に患者の氏名などの患者情報が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−124903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述したように各患者の波形表示領域に患者情報を表示する手法は、波形と文字が重なって、文字が波形を読む妨げとなることもあり、あまり積極的に採用されている手法ではない。
【0007】
実際には、短冊状に切った粘着テープに患者情報をペンで記入することにより簡易な患者情報表示テープを作製し、専用の患者銘板を用いてまたは直接的に患者情報表示テープを画面周囲の枠体に貼り付けるという手作業による手法を採用することが多い。この手法では、波形と文字が重ならない。また、患者が部屋やベッドを移動してもテープの位置を貼り替えるだけで対処し得るため、モニタ装置の操作に比較的不慣れな人にとっても難なくできる手法である。
【0008】
ところが、上記手作業による手法では、テープに手書きした患者情報が薄くなったり消えたりすることがある。あるいは、テープの粘着性が低下して、新たなテープへの交換が必要となることもある。このような場合には、テープに患者情報を書き直す必要性が生じる。そもそも、患者の入退床が生じると、その都度患者情報の手書き作業が必要となる。したがって、医療従事者にとって煩わしいという問題があった。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、生体情報の表示の妨げとならない患者情報の表示を、手間をかけることなく実現することができる生体情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の生体情報処理装置は、複数の患者についての生体情報を、表示画面の表示領域を分割した複数の表示区域に個別に配置して1画面で同時に表示する表示手段と、複数の患者についての患者情報を、シートの所定の印字領域を分割した複数の印字区域に個別に配置してシートに印字する印字手段と、を有し、前記印字手段は、表示区域への生体情報の配置に応じて患者情報を印字区域に配置する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、生体情報の表示の妨げとならない患者情報の表示を、手間をかけることなく実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】従来の患者情報表示方法を説明するための図
【図2】本発明の一実施の形態に係るセントラルモニタ装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明の一実施の形態に係る患者情報表示シートの作製方法および使用方法を説明するための図
【図4】患者銘板の使用例を説明するための図
【図5】患者銘板の使用方法を説明するための図
【図6】本発明の一実施の形態に係る患者情報表示シートの印字フォーマットの第1の例を示す図
【図7】本発明の一実施の形態に係る患者情報表示シートの印字フォーマットの第2の例を示す図
【図8】本発明の一実施の形態に係る患者情報表示シートの印字フォーマットの第3の例を示す図
【図9】本発明の一実施の形態に係る患者情報表示シートの印字フォーマットの第4の例を示す図
【図10】本発明の一実施の形態に係る患者情報表示シートの印字フォーマットの第5の例を示す図
【図11】本発明の一実施の形態に係る患者情報表示シートの印字フォーマットの第6の例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0014】
図2は、本発明の一実施の形態に係る生体情報処理装置としてのセントラルモニタ装置の構成を示すブロック図である。
【0015】
図2に示すセントラルモニタ装置100は、コネクタ部110、無線受信部120、情報入力部130、制御部140、表示部150、印字部160、記憶部170および音声出力部180を有する。
【0016】
コネクタ部110は、各種の生体情報計測機器や他の生体情報処理装置(例えば、ベッドサイドに設置されているベッドサイドモニタ装置)などの外部機器との通信を可能にするケーブルのような接続手段を挿抜可能なコネクタを有する。コネクタ部110は、ネットワーク用コネクタ(例えば、LAN接続コネクタ)、シリアルコネクタ、USBコネクタおよび各種外部機器専用の接続コネクタのうち、少なくとも1つを含むことができる。コネクタ部110は、接続手段を介して接続されている外部機器から患者の生体情報を受信する。受信した生体情報は制御部140に供給される。これにより、セントラルモニタ装置100は、外部機器から患者についての生体情報をリアルタイムに取得することができる。
【0017】
無線受信部120は、無線により生体情報を送信し得る外部機器(例えば、テレメータ装置)との無線通信を可能にするアンテナおよび無線信号処理回路を有する。無線受信部120は、無線通信チャネルを介して外部機器から送信された患者の生体情報を受信する。受信した生体情報は制御部140に供給される。これにより、セントラルモニタ装置100は、外部機器から各患者についての生体情報を無線でもリアルタイムに取得することができる。
【0018】
情報入力部130は、患者情報の入力を受け付ける機能を有する。情報入力部130は、ユーザ(例えば、看護師)が患者情報を手入力するためのキーボードやマウスなどのような操作手段であり、あるいは磁気カードに記録された患者情報を読み取るカードリーダである。情報入力部130は、受け付けた患者情報を制御部140に供給する。これにより、セントラルモニタ装置100は患者情報を取得することができる。
【0019】
制御部140は、セントラルモニタ装置100内の各部における動作を制御するためのプログラムを記憶する記憶媒体とそのプログラムを実行する演算処理装置とを有する。
【0020】
例えば、制御部140は、情報入力部130から供給された各患者の患者情報を記憶部170に格納して、患者情報を管理する。管理する患者情報には、主として患者の識別番号、氏名、性別および年齢が含まれるほか、病室、フロアまたは病棟の名称または番号が含まれる。補足的に、無線通信チャネルの番号を含むこともできる。さらに、患者の性別および年齢などに基づく似顔絵アイコン情報を含むこともできる。さらに、患者を担当する医師および看護師の氏名を含むこともできる。
【0021】
また、制御部140は、コネクタ部110および無線受信部120から順次供給される各患者についての生体情報をリアルタイムに表示部150に表示させるための制御を行う。この場合、制御部140は、複数患者についての生体情報が、予め指定されている表示モード(例えば、6床2波形表示モード)に従って配置されるように、生体情報から画像信号を生成する。生成した画像信号は表示部150に供給される。なお、生体情報の表示は、波形および数字のうち少なくとも一方による表示を含む。
【0022】
また、制御部140は、コネクタ部110および無線受信部120から順次供給される各患者についての生体情報を、患者情報に対応付けて記憶部170に格納して、生体情報を管理する。
【0023】
また、制御部140は、コネクタ部110および無線受信部120から順次供給される各患者の生体情報について、閾値判定などの分析を行うことにより、患者の容態に異常が生じていないかを判定する。異常が生じている場合には、画面を通じて異常発生をユーザに通知するために画像信号を処理したり、音を通じて異常発生をユーザに通知するためにアラーム音を音声出力部180から出力させたりする。
【0024】
さらに、制御部140は、ユーザが所定の操作を行ったときに、記憶部170に格納されている特定患者についての生体情報を読み出して、その生体情報から画像信号を生成し、生成した画像信号を表示部150に供給することもできる。
【0025】
また、制御部140は、ユーザが所定の操作を行ったときに、記憶部170に格納されている患者情報を印字用シートに印字することにより患者情報表示シートを作製するための制御を行う。患者情報表示シートは、予め指定された表示モードに対応する印字フォーマットを選択し、選択した印字フォーマットに従って患者情報が配置されるように、患者情報から印字信号を生成する。生成した印字信号は印字部160に供給される。患者情報表示シートの作製方法およびその使用方法については、後で詳しく説明する。
【0026】
表示部150は、例えば液晶表示装置のような表示装置であり、制御部140から順次供給される画像信号に基づいて生体情報を画面に表示する。
【0027】
印字部160は、例えば、感熱式、インクジェット式または電子写真式など、任意の方式のプリンタであり、制御部140から供給された印字信号に基づいて患者情報を印字用シートに印字する。印字部160は、所定の操作に従って指定された生体情報の印字を行うこともできる。
【0028】
記憶部170は、例えば、半導体メモリ装置またはハードディスクなどの記憶装置であり、制御部140から供給された各種情報を記憶する。
【0029】
音声出力部180は、スピーカであり、アラーム音などの出力を行う。
【0030】
上記構成を有するセントラルモニタ装置100は、上記すべての機能部を1つの筐体に収容した一体型構成を採用してもよいし、表示部150または印字部160をそれ以外の機能部と別々の筐体に収容して接続手段を介して接続した独立型構成を採用してもよい。
【0031】
次いで、本実施の形態に係る患者情報表示シートの作製方法および使用方法について、図3を用いて説明する。図3は、一体型構成のセントラルモニタ装置100による患者情報表示シートの作製方法および使用方法の一例を示す図である。
【0032】
表示部150の表示画面151には、複数患者についての生体情報が、同時モニタリングのために1画面に配置されて表示される。図3に示す例では、表示画面151のほぼ全域が表示領域となっている。表示領域は、モニタリング対象の患者の人数などに応じて予め指定されている表示モードに従って表示区域152に分割され、個々の表示区域は、個々の患者についての生体情報の表示のために割り当てられる。表示区域152は、波形表示部153と数字表示部154とを有し、波形表示部153においては波形によって生体情報が表現され、数字表示部154においては数字によって生体情報が表現される。図3に示す例では、16床1波形モードが予め指定されているため、表示領域の分割によって16個の表示区域152が形成されており、最大16人分の生体情報を同時に表示することができる。
【0033】
セントラルモニタ装置100本体内のペーパーマガジン(図示せず)に予め載置されている印字用シート161は、ユーザが所定の操作により患者情報の印字を指示すると、セントラルモニタ装置100本体内の給紙機構(図示せず)により印字部160に供給される。そして、印字部160は、予め指定されている表示モードに応じた印字フォーマットに従って、モニタリング対象の患者についての患者情報を印字用シート161に印字する。患者情報が印字された印字用シート161を切り取ると、患者情報表示シート162の作製が完了する。
【0034】
印字用シート161は、幅数センチで非常に長尺のシートであり、任意の長さに切り取ることができる。また、印字用シート161は、そのほぼ全域が印字領域となっているため、印字用シート161には任意のフォーマットで患者情報を印字することができる。
【0035】
図3に示す例では、印字フォーマットは、表示区域152の縦列配置に合わせられている。具体的には、表示画面151においては、16人分の表示区域152が2列に分けられ、各列において8人分の表示区域152が縦列配置されている。これに合わせて、印字フォーマットは、少なくとも8人分の患者情報を縦列配置して印字できるように、表示画面151の縦サイズとほぼ同じ長さの印字領域を8個の印字区域163に分割したフォーマットとなっている。
【0036】
作製した患者情報表示シート162は、表示部150の表示画面151を囲む枠体155に、表示画面151の左右に貼付することができる。表示区域の縦配置に合わせた印字フォーマットにより、各印字区域163の縦サイズが表示区域の縦サイズに一致しているため、縦列配置された複数の患者のそれぞれについて、ある患者の患者情報とその患者の生体情報とを横に並べることができる。そして、各生体情報がどの患者についてのものであるかを一目見て判別することができる。
【0037】
なお、図3には、患者情報表示シート162が枠体155に直接貼付する使用方法が示されているが、他の方法も可能である。例えば、図4に示すように、表示部150の枠体155に患者情報シートを装着するために、患者銘板入れ156および患者銘板157を用いてもよい。これらを用いる方法の場合には、図5に示すように、表示部150の枠体155の左右部分に予め患者銘板入れ156を固着しておき、患者情報表示シート162を患者銘板157に貼付して、その患者銘板157を患者銘板入れ156に嵌入する。これにより、図3に示す場合と同様の作用効果を実現することができる。
【0038】
患者情報表示シート162の印字フォーマットは、生体情報の表示モードに応じて様々なフォーマットを採用することができる。図6〜図11は、表示区域が縦列配置される表示モードである場合に採用し得る印字フォーマットをそれぞれ示す図である。
【0039】
図6に示す第1の例では、患者情報表示シート162において、表示画面の縦サイズとほぼ同じ長さの印字領域164が4個(4人分)の印字区域163に分割されている。そして、1人分の印字区域163において、1人の患者についての患者情報として、患者の病室番号、患者の似顔絵アイコン、患者が使用するテレメータ装置の無線通信チャネル番号、ならびに患者氏名の漢字表記および片仮名表記が印字されている。
【0040】
図6に示す印字フォーマットは、4個の表示区域が縦列配置される表示モードで生体情報が表示される場合に、制御部140(図2)が自動的に選択するか、ユーザが所定の操作を介して制御部140に選択させる。
【0041】
図7に示す第2の例では、患者情報表示シート162の印字領域164が3個(3人分)の印字区域163に分割されている。そして、1人分の印字区域163において、1人の患者についての患者情報として、患者の病室番号、患者の似顔絵アイコン、患者が使用するテレメータ装置の無線通信チャネル番号、ならびに患者氏名の漢字表記および片仮名表記が印字されている。
【0042】
図7に示す印字フォーマットは、3個の表示区域が縦列配置される表示モードで生体情報が表示される場合に、制御部140(図2)が自動的に選択するか、ユーザが所定の操作を介して制御部140に選択させる。
【0043】
図8に示す第3の例では、患者情報表示シート162の印字領域164が2個(2人分)の印字区域163に分割されている。そして、1人分の印字区域163において、1人の患者についての患者情報が印字されている。具体的には、患者の病室番号、患者の似顔絵アイコン、患者が使用するテレメータ装置の無線通信チャネル番号、患者氏名の漢字表記および片仮名表記、ならびに担当医師名または担当看護師名が含まれる。
【0044】
図8に示す印字フォーマットは、2個の表示区域が縦列配置される表示モードで生体情報が表示される場合に、制御部140(図2)が自動的に選択するか、ユーザが所定の操作を介して制御部140に選択させる。
【0045】
図9に示す第4の例では、患者情報表示シート162の印字領域164が8個(8人分)の印字区域163に分割されている。そして、1人分の印字区域163において、1人分の患者についての患者情報として、患者の病室番号、フロア番号または病棟名、患者の似顔絵アイコン、および患者の姓が印字されている。
【0046】
図9に示す印字フォーマットは、8個の表示区域が縦列配置される表示モードで生体情報が表示される場合に、制御部140(図2)が自動的に選択するか、ユーザが所定の操作を介して制御部140に選択させる。
【0047】
図10に示す第5の例では、患者情報表示シート162の印字領域164が6個(6人分)の印字区域163に分割されている。そして、1人分の印字区域163において、1人の患者についての患者情報として、患者の病室番号、患者の似顔絵アイコン、および患者の姓が印字されている。
【0048】
図10に示す印字フォーマットは、6個の表示区域が縦列配置される表示モードで生体情報が表示される場合に、制御部140(図2)が自動的に選択するか、ユーザが所定の操作を介して制御部140に選択させる。
【0049】
図11に示す第6の例では、患者情報表示シート162の印字領域164が6個(6人分)の印字区域163に分割されている。そして、1人分の印字区域163において、1人分の患者についての患者情報として、患者の病室番号、フロア番号または病棟名、患者の似顔絵アイコン、および患者の姓が印字されている。
【0050】
図11の印字フォーマットは、6個の表示区域が縦列配置される表示モードで生体情報が表示される場合に、制御部140(図2)が自動的に選択するか、ユーザが所定の操作を介して制御部140に選択させる。
【0051】
図11の患者情報表示シートは、図10の患者情報表示シートと比べて、印字フォーマットについては基本的に同様であるが、折り畳み式の印字用シートから作製されている点で相違している。つまり、図11の患者情報表示シートには、患者情報表示シート162に一定間隔でミシン目165(図中の破線部分)が形成されている。この場合、各印字区域163がミシン目を避けて形成されるため、患者情報として印字される文字などがミシン目に重なることを避けることができる。
【0052】
図6〜図11を用いて説明した6つの例から分かるように、セントラルモニタ装置100において制御部140(図2)は、指定されている表示モードにおける表示区域への生体情報の配置に応じて印字区域への患者情報の配置を可変に設定することができる。さらに、決定した印字区域への患者情報の配置に応じて、印字区域に印字する患者情報の内容を可変に設定することができる。
【0053】
すなわち、制御部140は、表示モードの変更に伴って各表示区域のサイズを拡大あるいは縮小させた場合には、それに合わせて各印字区域のサイズを拡大あるいは縮小させることができる。また、制御部140は、一列に配置される表示区域の数を表示モードの変更に伴って増加あるいは減少させた場合には、それに合わせて、所定長における印字区域の個数を増加あるいは減少させることができる。これにより、任意の表示モードに対応した患者情報表示シートを作製することができる。
【0054】
また、制御部140は、各表示区域のサイズを拡大あるいは縮小させた場合には、それに合わせて各印字区域に印字する患者情報の内容を増加あるいは減少させることができる。例えば、各表示区域のサイズを拡大させた場合には患者情報の内容を増やすことができ、各表示区域のサイズを縮小させた場合には患者情報の内容を減らすことができる。これにより、どの表示モードに対しても見やすい大きさの文字で患者情報を示すことができる。
【0055】
印字区域が縮小されたことにより患者情報の内容が減らされる場合でも、印字される患者情報には、少なくとも患者の姓が常時含まれ、好ましくは病室番号も常時含まれる。これにより、少ない情報でも患者本人を特定することができる。印字区域が拡大されたことにより患者情報の内容追加が可能な場合に、その拡大幅に応じて無線通信チャネル番号などの補足的な情報が追加される。これにより、患者情報をより詳しく示す患者情報表示シートを、ユーザが手間をかけることなく作製することができる。
【0056】
以上のように、本実施の形態によれば、表示区域への生体情報の配置に応じて患者情報を印字区域に配置して印字シートに配置することによって、患者情報表示シートを作製する。このため、従来の患者情報表示テープと異なり、煩わしい手書き作業が一切不要である。よって、生体情報の表示の妨げとならない患者情報の表示を、手間を掛けることなく実現することができる。
【0057】
以上、本発明の実施の形態について説明した。なお、上記実施の形態は一例であり、種々変更して実施することができる。
【0058】
例えば、本実施の形態では、生体情報が表示画面に表示されているときに患者情報が印字されているが、生体情報が表示画面に表示されていないときでも患者情報を印字することができる。
【0059】
また、例えば、本実施の形態では、縦列配置される全ての患者情報が同時に印字されているが、患者情報を個別に印字することもできる。
【符号の説明】
【0060】
100 セントラルモニタ装置
110 コネクタ部
120 無線受信部
130 情報入力部
140 制御部
150 表示部
151 表示画面
152 表示区域
153 波形表示部
154 数字表示部
155 枠体
156 患者銘板入れ
157 患者銘板
160 印字部
161 印字用シート
162 患者情報表示シート
163 印字区域
164 印字領域
165 ミシン目
170 記憶部
180 音声出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の患者についての生体情報を、表示画面の表示領域を分割した複数の表示区域に個別に配置して1画面で同時に表示する表示手段と、
複数の患者についての患者情報を、シートの所定の印字領域を分割した複数の印字区域に個別に配置してシートに印字する印字手段と、を有し、
前記印字手段は、表示区域への生体情報の配置に応じて患者情報を印字区域に配置する、生体情報処理装置。
【請求項2】
表示区域への生体情報の配置および印字区域への患者情報の配置を制御する制御手段をさらに有し、
前記制御手段は、各表示区域のサイズの拡縮に応じて、各印字区域のサイズを拡縮する、請求項1記載の生体情報処理装置。
【請求項3】
表示区域への生体情報の配置および印字区域への患者情報の配置を制御する制御手段をさらに有し、
前記制御手段は、表示区域の数の増減に応じて、印字区域の数を増減する、請求項1記載の生体情報処理装置。
【請求項4】
表示区域への生体情報の配置および印字区域への患者情報の配置を制御する制御手段をさらに有し、
前記制御手段は、各印字区域のサイズの拡縮に応じて、シートに印字する患者情報の内容を変更する、請求項1記載の生体情報処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、少なくとも患者の氏名を患者情報として印字する、請求項4記載の生体情報処理装置。
【請求項6】
前記制御手段は、各印字区域のサイズに応じて、病室もしくは病棟の番号もしくは名称、担当医師もしくは担当看護師の氏名、無線通信チャネルの番号、または似顔絵アイコンをさらに印字する、請求項5記載の生体情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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