説明

生体情報計測装置、センサユニット取付構造、及び生体情報計測装置の製造方法

【課題】センサユニットの取付構造の薄型化を図る。
【解決手段】本発明は、センサユニットと、側壁部の内側に嵌合溝が形成されているとともに、嵌合溝と連通する第1切欠口が側壁部に形成されている筒状部材と、C字形状をした薄板であって、外周に嵌合突起が形成されており、第1切欠口に嵌合突起を合わせた後に回転させて嵌合突起を嵌合溝に嵌合させることによって、筒状部材との間でセンサユニットを挟持する薄板と、を備えている。C字形状の一端側の外周に、嵌合溝の内周面よりも外側に突出した規制突起が形成されている。薄板を回転させて嵌合突起を嵌合溝に嵌合させるとき、C字形状の開口部分を挟んで対向する両端が近づく方向に薄板を弾性変形させつつ、規制突起を嵌合溝に潜り込ませると共に、薄板と筒状部材との間でセンサユニットを挟持するとき、規制突起が側壁部と接触することによって、規制突起が第2切欠口に戻る方向への薄板の回転が規制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報計測装置、センサユニット取付構造、及び生体情報計測装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、手軽に生体情報(脈拍、血圧など)を計測できる生体情報計測装置のニーズが高まってきている。このニーズに応えるべく、腕時計タイプの携帯用の生体情報計測装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、腕時計タイプの機器にセンサを取り付けるための構造として、特許文献2に記載のセンサ取付構造が知られている。このセンサ取付構造によれば、部品点数の削減、組立作業の容易化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−142162号公報
【特許文献2】特許第3520412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の生体情報計測装置によれば、腕時計タイプの計測機器本体と、ユーザの指に装着するためのセンサユニットとから構成されている。このため、ユーザは計測機器本体を腕に装着するだけでなく、センサユニットを指に装着する必要が生じ、装着に手間がかかる。また、計測機器の装着後においても、計測機器本体とセンサユニットとを接続する電気ケーブル(計測機器本体から3時の方向に引き出された電気ケーブル)がユーザに煩わしく感じられてしまう。
【0006】
そこで、計測機器の裏蓋側(生体側)にセンサユニットを配置して、装着性を向上させることが考えられる。但し、裏蓋側にセンサユニットを配置すると、計測機器が肉厚になりやすいため、できる限り計測機器が薄くなるようにセンサユニットを取り付けることが望ましい。
【0007】
なお、特許文献2のセンサ取付構造は、肉厚な計測機器のケース側面にセンサを配置することを想定している。このため、このセンサ取付構造を、計測機器の裏蓋側に配置するセンサユニットの取付に採用すると、計測機器が肉厚になってしまう。
【0008】
本発明は、センサユニットの取付構造の薄型化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための主たる発明は、生体情報を計測するためのセンサユニットと、前記センサユニットを収容するための筒状部材であって、側壁部の内側に嵌合溝が形成されているとともに、前記嵌合溝と連通する第1切欠口が前記側壁部に形成されている筒状部材と、C字形状をした薄板であって、外周に嵌合突起が形成されており、前記第1切欠口に前記嵌合突起を合わせた後に回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させることによって、前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持する薄板と、を備え、前記C字形状の一端側の外周に、前記嵌合溝の内周面よりも外側に突出した規制突起が形成されており、前記筒状部材の前記側壁部に、前記薄板の前記規制突起の位置に合う第2切欠口が形成されており、前記薄板を回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させるとき、前記C字形状の開口部分を挟んで対向する両端が近づく方向に前記薄板を弾性変形させつつ、前記規制突起を前記嵌合溝に潜り込ませると共に、前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するとき、前記規制突起が前記側壁部と接触することによって、前記規制突起が前記第2切欠口に戻る方向への前記薄板の回転が規制されることを特徴とする生体情報計測装置である。
【0010】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1Aは、脈波計測装置1の表側から見た外観図である。図1Bは、脈波計測装置1の裏蓋5側から見た外観図である。
【図2】図2は、脈波計測装置1を腕3に装着したときの断面図である。
【図3】図3は、脈波計測装置1のセンサ周辺の断面図である。
【図4】図4は、脈波計測装置1の裏蓋5側に取り付けられる部材の分解図である。
【図5】図5Aは、C字状薄板40の上面図である。図5Bは、C字状薄板40を弾性変形させた状態を示す図である。
【図6】図6A〜図6Cは、C字状薄板40をパイプ20に取り付ける様子の説明図である。図6Aは、C字状薄板40をパイプ20の台座面25に載置した様子の説明図である。図6Bは、図6Aの状態からC字状薄板40を若干回転させた様子の説明図である。図6Cは、C字状薄板40をパイプ20に取り付けた様子の説明図である。
【図7】図7は、第2実施形態の脈波計測装置1の裏蓋5側に取り付けられる部材の分解図である。
【図8】図8は、第2実施形態のC字状薄板40をパイプ20の台座面25に載置した様子の説明図である。
【図9】図9は、第3実施形態の脈波計測装置1の裏蓋5側に取り付けられる部材の分解図である。
【図10】図10は、第3実施形態の脈波計測装置1のセンサ周辺の断面図である。
【図11】図11A及び図11Bは、第4実施形態のC字状薄板40をパイプ20に取り付ける様子の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
【0013】
生体情報を計測するためのセンサユニットと、前記センサユニットを収容するための筒状部材であって、側壁部の内側に嵌合溝が形成されているとともに、前記嵌合溝と連通する第1切欠口が前記側壁部に形成されている筒状部材と、C字形状をした薄板であって、外周に嵌合突起が形成されており、前記第1切欠口に前記嵌合突起を合わせた後に回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させることによって、前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持する薄板と、を備え、前記C字形状の一端側の外周に、前記嵌合溝の内周面よりも外側に突出した規制突起が形成されており、前記筒状部材の前記側壁部に、前記薄板の前記規制突起の位置に合う第2切欠口が形成されており、前記薄板を回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させるとき、前記C字形状の開口部分を挟んで対向する両端が近づく方向に前記薄板を弾性変形させつつ、前記規制突起を前記嵌合溝に潜り込ませると共に、前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するとき、前記規制突起が前記側壁部と接触することによって、前記規制突起が前記第2切欠口に戻る方向への前記薄板の回転が規制されることを特徴とする生体情報計測装置が明らかとなる。
このような生体情報計測装置によれば、センサユニットを外れにくくしながら、薄型化された生体情報計測装置を提供できる。
【0014】
前記薄板は、前記規制突起よりも前記一端側の外周に、前記嵌合溝の内周面よりも外側に突出した回転止め突起を有しており、前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するとき、前記回転止め突起と前記規制突起との間で前記側壁部を挟み込むことによって、前記薄板の回転が規制されることが望ましい。これにより、薄板の位置が安定した状態になる。
【0015】
前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するときに前記側壁部と接触している側の前記規制突起の傾斜角度は、反対側の前記規制突起の傾斜角度と比べて、急になっていることが望ましい。これにより、嵌合突起を嵌合溝に嵌合させるように薄板を回転させるときには規制突起を嵌合溝に潜り込ませ易くなるとともに、取り付け後の薄板が外れにくくなる。
【0016】
前記側壁部は、前記第1切欠口及び前記第2切欠口とは別の切欠であって、前記規制突起の幅に相当する幅の切欠を有しており、前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するとき、前記規制突起を前記切欠に挟み込むことによって、前記薄板の回転が規制されることが望ましい。これにより、薄板の位置が安定した状態になる。
【0017】
前記薄板の内周に凹所が形成されており、前記凹所は、前記薄板の前記一端側に寄って形成されていることが望ましい。これにより、薄板が弾性変形したときに、規制突起が変位しやすくなる。
【0018】
前記凹所は、前記センサユニットと度当たることによって、前記薄板の回転を規制する機能を有することが望ましい。これにより、凹所に複数の機能を持たせることができる。
【0019】
生体情報を計測するためのセンサユニットと、前記センサユニットを収容するための筒状部材であって、側壁部の内側に嵌合溝が形成されているとともに、前記嵌合溝と連通する第1切欠口が前記側壁部に形成されている筒状部材と、C字形状をした薄板であって、外周に嵌合突起が形成されており、前記第1切欠口に前記嵌合突起を合わせた後に回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させることによって、前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持する薄板と、を備え、前記C字形状の一端側の外周に、前記嵌合溝の内周面よりも外側に突出した規制突起が形成されており、前記筒状部材の前記側壁部に、前記薄板の前記規制突起の位置に合う第2切欠口が形成されており、前記薄板を回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させるとき、前記C字形状の開口部分を挟んで対向する両端が近づく方向に前記薄板を弾性変形させつつ、前記規制突起を前記嵌合溝に潜り込ませると共に、前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するとき、前記規制突起が前記側壁部と接触することによって、前記規制突起が前記第2切欠口に戻る方向への前記薄板の回転が規制されることを特徴とするセンサユニット取付構造が明らかとなる。
これにより、外れにくく薄型化されたセンサユニット取付構造を提供できる。
【0020】
生体情報を計測するためのセンサユニットと、前記センサユニットを収容するための筒状部材であって、側壁部の内側に嵌合溝が形成されているとともに、前記嵌合溝と連通する第1切欠口が前記側壁部に形成されている筒状部材と、C字形状をした薄板であって、外周に嵌合突起が形成されており、前記第1切欠口に前記嵌合突起を合わせた後に回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させることによって、前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持する薄板と、を備え、前記C字形状の一端側の外周に、前記嵌合溝の内周面よりも外側に突出した規制突起が形成されており、前記筒状部材の前記側壁部に、前記薄板の前記規制突起の位置に合う第2切欠口が形成されている生体情報計測装置の製造方法であって、前記薄板を回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させるとき、前記C字形状の開口部分を挟んで対向する両端が近づく方向に前記薄板を弾性変形させつつ、前記規制突起を前記嵌合溝に潜り込ませ、前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するとき、前記規制突起が前記側壁部と接触することによって、前記規制突起が前記第2切欠口に戻る方向への前記薄板の回転を規制させることを特徴とする製造方法が明らかとなる。
このような製造方法によれば、センサユニットを外れにくくしながら、薄型化された生体情報計測装置を製造できる。
【0021】
===第1実施形態===
<全体構成>
ここでは、生体情報計測装置の一例として脈波計測装置1について説明する。
【0022】
図1Aは、脈波計測装置1の表側から見た外観図である。図1Bは、脈波計測装置1の裏蓋5側から見た外観図である。図2は、脈波計測装置1を腕3に装着したときの断面図である。
【0023】
脈波計測装置1は、腕時計のようにバンド2でユーザの腕3(手首)に装着して、生体情報である脈波を計測する装置である。裏蓋5側にセンサ検出面(センサガラス10)があり、脈波計測装置1が腕3に装着されると、センサ検出面がユーザの腕3に密着する。センサは、LED(Light Emitting Diode)などの発光素子31と、フォトダイオードなどの受光素子32と、集光ミラー33とを備えている(図2参照)。発光素子31から光が照射され、ユーザの細動脈4で光が反射され、反射光が集光ミラー33によって受光素子32上に集光される。脈波センサは、細動脈4の拡張時と収縮時とで光の反射率が異なる現象を利用して、受光素子32の出力信号に基づいて脈波を検出する。
【0024】
センサ検出面(センサガラス10)がユーザの腕3から離れてしまうと、受光部の受光光量が減り、検出精度が低下するおそれがある。そこで、裏蓋5から生体側に突出してセンサの検出面を設けることによって、センサ検出面がユーザの腕3に密着しやすい構造になっている。
【0025】
<構成要素>
図3は、脈波計測装置1のセンサ周辺の断面図である。図4は、脈波計測装置1の裏蓋5側に取り付けられる部材の分解図である。図に示すように、センサガラス10、パイプ20、センサユニット30及びC字状薄板40が裏蓋5に取り付けられる。図4の上側には、C字状薄板40を取り付けるときに用いられる治具100も描かれているが、この治具100は、脈波計測装置1の構成要素ではない。
【0026】
センサガラス10は、発光素子31から照射された光を透過し、細動脈4で反射された反射光を透過する光学部材である。センサガラス10の生体側の面は、センサ検出面となる。センサガラス10には、必要に応じてコーティングが施されている。センサガラス10は、パイプ20の下側(生体側)のガラス収容部22に収容され、パイプ20に接着固定されている。
【0027】
パイプ20は、センサユニット30を収容するための筒状部材である。センサユニット30や他の部材は、パイプ20を介して裏蓋5に取り付けられる。パイプ20は、鍔部21と、ガラス収容部22と、センサ収容部23と、薄板保持部24とを有している。なお、パイプ20は金属製である。
【0028】
鍔部21は、筒状のパイプ20の外周面から外側に向かって突出した部分である。鍔部21の径は裏蓋5の開口部よりも大きくなっており、鍔部21の下面と裏蓋5の開口部の上縁との間において、ろう付けによってパイプ20が裏蓋5に固定される。このため、鍔部21よりも下側(生体側)が、裏蓋5から下側(生体側)に突出する。
【0029】
ガラス収容部22は、前述のセンサガラス10を収容するための部分である。ガラス収容部22は、パイプ20の下側(生体側)に形成されており、鍔部21よりも下側に位置している。ガラス収容部22に収容されたセンサガラス10は裏蓋5よりも下側に位置するため、脈波計測装置1をユーザが装着したときに、センサガラス10をユーザの腕3に密着させることができる。
【0030】
センサ収容部23は、センサユニット30を収容するための部分である。センサ収容部23には、内側突出部23Aと、切欠部23Bとが形成されている。内側突出部23Aは、センサ収容部23の下側に形成されており、筒状のパイプ20の内周面から内側に向かって突出した部分である。内側突出部23Aは、センサユニット30を下側から支持すると共に、センサユニット30の下抜けを防止する。切欠部23Bは、センサ収容部23の上側に形成されており、センサユニット30に係合してセンサユニット30の回転を防止するための切欠である。
【0031】
薄板保持部24は、C字状薄板40を保持するための部分である。薄板保持部24は、パイプ20の上側に形成されており、台座面25と、側壁部26と、嵌合溝27と、第1切欠口28と、第2切欠口29とを有している。台座面25は、C字状薄板40を下側から支持する面である。側壁部26は、台座面25から上側に延びて形成され、C字状薄板40を囲むように形成された側壁である。側壁部26と側壁部26との間には、第1切欠口28及び第2切欠口29が形成されている。また、それぞれの側壁部26の内周面には、嵌合溝27が形成されている。このため、嵌合溝27と連通するように第1切欠口28及び第2切欠口29が形成されている。第1切欠口28は、C字状薄板40の嵌合突起41の位置に合わせて形成されている。第2切欠口29は、C字状薄板40の規制突起42及び回転止め突起43の位置に合わせて形成されている。
【0032】
なお、第1切欠口28と第2切欠口29との間の側壁部26は、C字状薄板40の規制突起42及び回転止め突起43と協働してC字状薄板40を固定するための固定部26Aとして機能する。この固定部26Aは、C字状薄板40の規制突起42と回転止め突起43との間隔に相当する幅を有している。
【0033】
センサユニット30は、センサ本体(発光素子31、受光素子32、集光ミラー33)や電気回路等をユニット化した部材である。センサユニット30の外周には係合部36が突出している。センサユニット30がパイプ20のセンサ収容部23に収容されると、係合部36がパイプ20の切欠部23Bに係合して、センサユニット30の回転が防止される。センサユニット30の上側には、C字状薄板40を載置するための接触面34が形成されている。また、接触面34から突出するように、凸テーブル35が形成されている。凸テーブル35の側面には、C字状薄板40を回転方向に案内する曲面35Aと、C字状薄板40の回転範囲を規制するための度当て面35Bと、ケーブル38(回路)を保護するための回路保護面35Cとが形成されている。回路保護面35Cの幅は、ケーブル38の幅よりも広く設定されている。なお、ケーブル38の端にはコネクタ38Aが形成されており、センサユニット30がコネクタ38Aを介して本体側の回路基板に接続される(図3参照)。
【0034】
センサユニット30には、導通バネ37が挿入されている。導通バネ37は、C字状薄板40に対してセンサユニット30を下側に力を付与するように、C字状薄板40とセンサユニット30との間で収縮させて配置されている。導通バネ37は、センサ本体の電気回路のアースとしても機能する。
【0035】
センサユニット30の光学部品や電子部品以外の部分(ケースなど)は主に樹脂でできている。センサユニット30が外力で変形すると、発光素子31や受光素子32の位置がずれたり、集光ミラー33が変形したりして、検出精度に影響を与えるおそれがある。このため、センサユニット30に想定外の外力が加わらないように、センサユニット30を取り付ける必要がある。
【0036】
C字状薄板40は、C字形状した金属製の薄板であり、パイプ20との間でセンサユニット30を挟持するための部材である。
【0037】
図5Aは、C字状薄板40の上面図である。
【0038】
C字状薄板40の外周には、外側に向かって突出した突起が形成されている。突起には、パイプ20の嵌合溝27に嵌合させるための嵌合突起41と、嵌合突起41よりも外側に突出している規制突起42及び回転止め突起43とがある。
【0039】
C字状薄板40の突起以外の外周は、パイプ20の側壁部26の内周とほぼ同じ径若しくは若干小さい径である。一方、C字状薄板40の嵌合突起41の外周は、パイプ20の側壁部26の内周よりも大きい径であるとともに、パイプ20の嵌合溝27の内周とほぼ同じ径若しくは若干小さい径である。この嵌合突起41は、パイプ20の第1切欠口28の位置に合わせて形成されている。規制突起42及び回転止め突起43は、パイプ20の第2切欠口29の位置に合わせて形成されている。
【0040】
C字状薄板40の外周には、外側に向かって突出した嵌合突起41が4つ形成されている。C字状薄板40の嵌合突起41とパイプ20の第1切欠口28の位置を合わせれば、突起がパイプ20の側壁部26に干渉することなくC字状薄板40をパイプ20の台座面25に載置でき、その後にC字状薄板40を回転させれば、嵌合突起41がパイプ20の嵌合溝27に嵌合する。嵌合突起41がパイプ20の嵌合溝27に嵌合することによって、C字状薄板40がパイプ20に対して上下方向に拘束されて、C字状薄板40とパイプ20との間でセンサユニット30を挟持できる。
【0041】
C字状薄板40の一端側には、外側に向かって突出した規制突起42及び回転止め突起43が形成されている。後述するように、規制突起42は、C字状薄板40をパイプ20に取り付けた後にC字状薄板40が外れることを防止するための突起である。回転止め突起43は、C字状薄板40をパイプ20に取り付ける際にC字状薄板40の過剰な回転を防止するための突起である。規制突起42よりも回転止め突起43の方がC字状薄板40の端部(開口部分側)に位置している。
【0042】
C字状薄板40の内周には、凹所44が形成されている。凹所44の領域では、C字状薄板40の幅が細くなっている。C字状薄板40の凹所44には、センサユニット30の凸テーブル35の度当て面35Bや回路保護面35Cやケーブル38が配置されることになる。なお、凹所44の端部が凸テーブル35の度当て面35Bに度当たることによって、C字状薄板40の回転が規制されている。
【0043】
C字状薄板40には、2箇所に孔45が形成されている。C字状薄板40を取り付ける際に、治具100の2つの凸部101をC字状薄板40の孔45に嵌めて、治具100を回転させることによってC字状薄板40を回転させることになる。
【0044】
図5Bは、C字状薄板40を弾性変形させた状態を示す図である。C字状薄板40は、C字形状の開口部分を挟んで対向する両端が近づくように、弾性変形をさせることができる。このようにC字状薄板40が弾性変形すると、C字状薄板40の見かけ上の径が小さくなる。C字状薄板40のこのような特性を利用して、C字状薄板40をパイプ20に固定している。
【0045】
通常状態では、規制突起42の最外部は嵌合溝27の内周面よりも外側に突出しているが、図5Bに示すように、C字状薄板40を弾性変形させれば、規制突起42の最外部が嵌合溝27の内周面よりも内側に位置させることが可能になり、規制突起42を嵌合溝27に潜り込ませることが可能になる。なお、通常状態では、回転止め突起43の最外部も、嵌合溝27の内周面よりも外側に突出している。
【0046】
図6A〜図6Cは、C字状薄板40をパイプ20に取り付ける様子の説明図である。
【0047】
図6Aは、C字状薄板40をパイプ20の台座面25に載置した様子の説明図である。C字状薄板40の嵌合突起41とパイプ20の第1切欠口28の位置を合わせれば、突起がパイプ20の側壁部26に干渉することなく、C字状薄板40をパイプ20の台座面25に載置できる。図6Aの状態では、C字状薄板40は、パイプ20の嵌合溝27の内周面に接触していないため、面内方向(図6Aの紙面に平行な方向)に遊びがある。
【0048】
図6Aの状態では、C字状薄板40の規制突起42とパイプ20の固定部26Aとの間には周方向に間隔が空いている。この間隔を無くすように、C字状薄板40の規制突起42がパイプ20の固定部26Aに接触するまでC字状薄板40を回転させると、図6Bに示す状態になる。
【0049】
なお、センサユニット30の導通バネ37の反力によって、C字状薄板40の一部は少し持ち上げられた状態になっている。このため、ユーザは、指又は治具100を用いてC字状薄板40をセンサユニット30側に押し込みながら、図6Aの状態から図6Bの状態までC字状薄板40を回転させる。
【0050】
図6Bは、図6Aの状態からC字状薄板40を若干回転させた様子の説明図である。C字状薄板40の規制突起42がパイプ20の固定部26Aに接触するまでC字状薄板40を回転させると、嵌合突起41の一部がパイプ20の嵌合溝27に嵌合する(C字状薄板40がパイプ20に対して上下方向に拘束される)。また、4つの嵌合突起41が嵌合溝27に嵌合することによって、C字状薄板40は嵌合溝27の内周面によって面内方向に拘束される。このため、C字状薄板40の位置は安定した状態になる。但し、図6Bの状態では、仮にC字状薄板40に反時計回りの力が加わると、図6Aの状態に戻り易い。
【0051】
図6Bでは、C字状薄板40の規制突起42がパイプ20の固定部26Aに接触している。規制突起42の最外部は嵌合溝27の内周面よりも外側に突出しているため、C字状薄板40を弾性変形させなければ、これよりもC字状薄板40を図中の時計回りに回転させることはできない。但し、C字形状の開口部分を挟んで対向する両端が近づく方向に弾性変形をさせると、規制突起42の最外部が嵌合溝27の内周面よりも内側に位置させることが可能であり、更にC字状薄板40を時計回りに回転させることが可能になる。
【0052】
なお、C字状薄板40の内周面のうち、規制突起42が形成された側の内周面には、センサユニット30の凸テーブル35の曲面35A(側面)との間に隙間tが形成されている。一方、反対側の内周面は、センサユニット30の凸テーブル35の側面と接触している。このため、C字形状の開口部分を挟んで対向する両端が近づく方向に弾性変形をさせると、規制突起42が形成された側が主に変位する。これにより、規制突起42の最外部が嵌合溝27の内周面よりも内側に位置させることが可能になる。
【0053】
また、C字状薄板40の凹所44の領域は、C字状薄板40の幅が狭くなっており、弾性変形しやすい領域である。そして、この凹所44は、C字状薄板40の両端のうち、規制突起42や回転止め突起43の形成された側の端に寄って形成されている。このような構造により、C字状薄板40が弾性変形したときに、規制突起42が形成された側が主に変位しやすくなっている。
【0054】
図6Bにおいてパイプ20の固定部26Aと接触している側の規制突起42の傾斜角度は、反対側の規制突起42の傾斜角度と比べて、緩やかになっている。このため、図6Bの状態からC字状薄板40を時計回りに回転させようとすると、固定部26Aから力を受けることによってC字状薄板40の弾性変形が促され、規制突起42が固定部26Aの嵌合溝27の内周面に潜り込む。そして、規制突起42が固定部26Aの嵌合溝27を通過すると、第1切欠口28において規制突起42が外側に開放され、弾性変形したC字状薄板40が元の形状に戻り、図6Cの状態になる。
【0055】
図6Cは、C字状薄板40をパイプ20に取り付けた様子の説明図である。図6Bの状態から更にC字状薄板40を回転させると、この図の状態になる。なお、この図は、C字状薄板40とパイプ20との間でセンサユニット30を挟持した状態を示している。
【0056】
パイプ20の固定部26Aは、C字状薄板40の規制突起42と回転止め突起43との間隔に相当する幅を有している。このため、図6Cの状態では、パイプ20の固定部26Aは、C字状薄板40の規制突起42と回転止め突起43との間に挟み込まれる。言い換えると、図6Cの状態では、パイプ20の固定部26Aの一端は規制突起42と接触し、固定部26Aの他端は回転止め突起43と接触し、これにより、C字状薄板40の回転方向の移動が規制されている。
【0057】
図6Cにおいてパイプ20の固定部26Aと接触している側の規制突起42の傾斜角度(回転止め突起43の側の規制突起42の傾斜角度)は、反対側の規制突起42の傾斜角度と比べて、急になっている。このため、図6Cの状態から反時計回り(規制突起42が第2切欠口29に戻る方向)に回転し難くなっている。また、図6Cにおいてパイプ20の固定部26Aと接触している側の回転止め突起43の傾斜角度も急になっている。このため、図6Cの状態から時計回りの方向にも回転し難くなっている。つまり、図6Cの状態では、時計回りにも反時計回りにも回転移動が規制されており、C字状薄板40の位置は安定した状態になる。
【0058】
仮にC字状薄板40が弾性変形して回転止め突起43が固定部26Aの嵌合溝27に潜り込もうとしても、センサユニット30の凸テーブル35の度当て面35BがC字状薄板40の凹所44の端部に度当たることによって、図6Cの状態から更にC字状薄板40が時計回りに回転することが防止されている。これにより、C字状薄板40の凹所44の端部がケーブル38と干渉することが防止されている。また、センサユニット30の凸テーブル35の回路保護面35Cの幅がケーブル38の幅よりも広いため、センサユニット30の凸テーブル35の回路保護面35Cによってもケーブル38が保護されている。
【0059】
図6Cの状態からC字状薄板40を取り外す場合、ユーザは、ピンセット等を用いて規制突起42を内側に押し込むことによって、図5Bに示すようにC字状薄板40を弾性変形させる。これにより、規制突起42を嵌合溝27に潜り込ませることが可能になるので、C字状薄板40を反時計回りの方向に回転させて、図6Aの状態まで戻すことができる。なお、弾性変形の領域でC字状薄板40を変形させているだけなので、C字状薄板40の着脱は繰り返し行うことができる。
【0060】
第1実施形態によれば、C字状薄板40の一端側の外周に、嵌合溝27の内周面よりも外側に突出した規制突起42が形成されているとともに、パイプ20の側壁部26に、規制突起42の位置に合う第2切欠口29が形成されている。そして、C字状薄板40を回転させて嵌合突起41を嵌合溝27に嵌合させるとき、C字状薄板40を弾性変形させながら規制突起42を嵌合溝27に潜り込ませると共に、図6Cの状態では、側壁部26の一部である固定部26Aに規制突起42が接触することによって、反時計回りにC字状薄板40が回転することが規制される。これにより、外れにくく薄型化されたセンサユニット取付構造を提供できる。
【0061】
また、第1実施形態によれば、図6Cの状態では、回転止め突起43と規制突起42との間に固定部26Aが挟み込まれている。これにより、時計回りにも反時計回りにも回転移動が規制されており、C字状薄板40の位置は安定した状態になる。
【0062】
また、第1実施形態によれば、図6Cにおいてパイプ20の固定部26Aと接触している側の規制突起42の傾斜角度(回転止め突起43の側の規制突起42の傾斜角度)は、反対側の規制突起42の傾斜角度と比べて、急になっている。これにより、図6Bの状態からC字状薄板40を時計回りに回転させるときには規制突起42を嵌合溝27に潜り込ませ易くなるとともに、図6Cの状態から反時計回りに回転し難くなっている。
【0063】
また、第1実施形態によれば、C字状薄板40の内周に凹所44が形成されており、この凹所44は、C字状薄板40の両端のうち、規制突起42の形成された側の端に寄って形成されている。このような構造により、C字状薄板40が弾性変形したときに、規制突起42が形成された側が主に変位しやすくなり、規制突起42を嵌合溝27に潜り込ませ易くなる。
【0064】
また、第1実施形態によれば、凹所44の端部は、センサユニット30の凸テーブル35の度当て面35Bに度当たることによって、C字状薄板40の回転を規制する機能も有している。これにより、単純な構成でありながら、複数の機能を兼ねることができる。
【0065】
===第2実施形態===
図7は、第2実施形態の脈波計測装置1の裏蓋5側に取り付けられる部材の分解図である。図8は、第2実施形態のC字状薄板40をパイプ20の台座面25に載置した様子の説明図である。第1実施形態と比べると、第2実施形態では、C字状薄板40にベロ部46が設けられている点で異なっている。
【0066】
ベロ部46は、C字状薄板40の内側に設けられた舌状の部分である。ベロ部46は、C字状薄板40の本体に対して、センサユニット30側に屈曲して可撓性を有している。C字状薄板40がパイプ20の薄板保持部24に取り付けられると、ベロ部46がセンサユニット30を下側に向かってわずかに押しつける。これにより、C字状薄板40の取り付け後にセンサユニット30ががたつかずに済み、センサユニット30による脈波の計測の精度が高くなる。
【0067】
特に、第2実施形態によれば、ベロ部46が2箇所に設けられているため、2個のベロ部46と導通バネ37によって3箇所においてC字状薄板40がセンサユニット30を下側に押し付けている。これにより、センサユニット30の姿勢が安定する。
【0068】
===第3実施形態===
図9は、第3実施形態の脈波計測装置1の裏蓋5側に取り付けられる部材の分解図である。図10は、第3実施形態の脈波計測装置1のセンサ周辺の断面図である。第3実施形態では、第1実施形態の一体型のパイプ20の代わりに、第1パイプ51、第2パイプ52及びゴムパッキン53が用いられている。
【0069】
第1パイプ51は、第2パイプ52を収容するためのパイプ収容部51Aを備えている。第2パイプ52の外周にゴムパッキン53が装着されて、第1パイプ51のパイプ収容部51Aに第2パイプ52が収容される。ゴムパッキン53は、第1パイプ51の内周と第2パイプ52の外周との間で圧縮され、外部からの汗や水の侵入を防ぐための防水機能を果たす。なお、第1パイプ51及び第2パイプ52は金属製である。第1パイプ51のパイプ収容部51Aに第2パイプ52を収容すると、第1実施形態のパイプ20とほぼ同等の形状・機能を果たすパイプユニットが構成される。
【0070】
第1パイプ51の上側に形成された薄板保持部24の第1切欠口28は、第1実施形態の第1切欠口28と比べて深く形成されている。第2パイプ52の上側には突起部52Aが形成されており、この突起部52Aが第1パイプ51の第1切欠口28に係合して、第2パイプ52の回転止めになっている。第2パイプ52の上面は第1パイプ51の台座面25と同じ高さになり、第2パイプ52の上面と第1パイプ51の台座面25とによって第1実施形態の台座面25と同等の機能を果たす。
【0071】
脈波の計測に関わる部材であるセンサガラス10及びセンサユニット30は、第1パイプ51に直接取り付けられるのではなく、第2パイプ52に取り付けられている。第2パイプ52はゴムパッキン53を介して第1パイプ51に取り付けられているため、センサガラス10及びセンサユニット30は、ゴムパッキン53を介して第1パイプ51や裏蓋5に取り付けられていることになる。このため、第1パイプ51等が衝撃や振動などの外力を受けても、脈波の計測に関わる部材(センサガラス10及びセンサユニット30)に加わる外力を吸収できる。したがって、第3実施形態によれば、脈波の計測の精度が高くなる。
【0072】
第3実施形態では、C字状薄板40は、第1パイプ51との間で第2パイプ52を挟持している。このとき、ゴムパッキン53を圧縮させる必要もあるため、C字状薄板40は、ある程度の力で第2パイプ52を第1パイプ51に向かって押す必要がある。その一方、C字状薄板40は、センサユニット30を押さえる機能もあるため、C字状薄板40の押圧力が大きくなりすぎると、センサユニット30に想定外の外力が加わり、センサユニット30の検出精度に影響を与えるおそれがある。
そこで、第3実施形態では、C字状薄板40と接触するセンサユニット30の上面(接触面34)に、複数の微小な凸部34Aが設けられている。これにより、センサユニット30は、凸部34Aの位置でC字状薄板40から力を受けるようになり、想定外の位置から力を受けずに済む。また、凸部34Aは樹脂で形成されており、大きな力を受けると塑性変形するため、センサユニット30が想定外の大きさの外力を受けずに済む。
【0073】
===第4実施形態===
図11A及び図11Bは、第4実施形態のC字状薄板40をパイプ20に取り付ける様子の説明図である。
【0074】
前述の第1実施形態では、2つの突起(規制突起42と回転止め突起43)の間に固定部26Aを挟むことによって取り付け後のC字状薄板40を安定的に固定していた。これに対し、第4実施形態では、2つの固定部26Aの間に1つの突起(規制突起42)を挟むことによって、取り付け後のC字状薄板40を安定的に固定する。
【0075】
第1切欠口28と第2切欠口29との間の側壁部26は、C字状薄板40の規制突起42と協働してC字状薄板40を固定するための固定部26Aとして機能する。第4実施形態では、固定部26Aが2つに分かれており、2つの固定部26Aの間の切欠の幅は、規制突起42の幅に相当する。
【0076】
C字状薄板40の外周には、4つの嵌合突起41とともに、規制突起42が形成されている。規制突起42は、C字状薄板40の一端側に形成されており、パイプ20の第2切欠口29の位置に合わせて形成されている。
【0077】
C字状薄板40の規制突起42の最外部は、嵌合溝27の内周面よりも外側に突出している。このため、C字状薄板40を弾性変形させなければ、図11Aの状態から図11Bの状態までC字状薄板40を回転させることはできない。但し、C字形状の開口部分を挟んで対向する両端が近づく方向に弾性変形をさせると、規制突起42の最外部が嵌合溝27の内周面よりも内側に位置させることが可能であり、図11Bの状態までC字状薄板40を回転させることが可能になる。
【0078】
図11Bの状態では、規制突起42は、2つの固定部26Aの間に挟み込まれている。言い換えると、規制突起42の両側は、2つの固定部26Aとそれぞれ接触し、これにより、C字状薄板40の回転方向の移動が規制されている。
【0079】
図11Bの状態からC字状薄板40を取り外す場合、ユーザは、ピンセット等を用いて規制突起42を内側に押し込むことによって、図5Bに示すようにC字状薄板40を弾性変形させる。これにより、規制突起42を嵌合溝27に潜り込ませることが可能になるので、C字状薄板40を反時計回りの方向に回転させて、図11Aの状態まで戻すことができる。
【0080】
第4実施形態によれば、図11Bの状態では、規制突起42が切欠に挟み込まれている。これにより、時計回りにも反時計回りにも回転移動が規制されており、C字状薄板40の位置は安定した状態になる。
【0081】
===その他===
上記の実施形態は、主としてセンサユニット30を備えた計測装置について記載されているが、その中には、センサユニット30の取付構造、計測装置の製造方法(組立方法)等の開示が含まれていることは言うまでもない。
【0082】
また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
【0083】
上記の実施形態では、生体情報計測装置の一例として脈波計測装置1について説明したが、生体情報計測装置は脈波計測装置1に限られるものではない。例えば、血圧などの生体情報を計測する血圧計測装置であっても良い。
【符号の説明】
【0084】
1 脈波計測装置、2 バンド、3 腕、4 細動脈、5 裏蓋、
10 センサガラス、
20 パイプ、21 鍔部、22 ガラス収容部、
23 センサ収容部、23A 内側突出部、23B 切欠部、
24 薄板保持部、25 台座面、26 側壁、26A 固定部、
27 嵌合溝、28 第1切欠口、29 第2切欠口、
30 センサユニット、31 発光素子、32 受光素子、33 集光ミラー、
34 接触面、34A 凸部、
35 凸テーブル、35A 曲面、35B 度当て面、35C 回路保護面、
36 係合部、37 導通バネ、38 ケーブル、38A コネクタ、
40 C字状薄板、41 嵌合突起、42 規制突起、43 回転止め突起、
44 凹所、45 孔、46 ベロ部、
51 第1パイプ、51A パイプ収容部、
52 第2パイプ、52A 突起部、53 ゴムパッキン、
100 治具、101 凸部、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体情報を計測するためのセンサユニットと、
前記センサユニットを収容するための筒状部材であって、側壁部の内側に嵌合溝が形成されているとともに、前記嵌合溝と連通する第1切欠口が前記側壁部に形成されている筒状部材と、
C字形状をした薄板であって、外周に嵌合突起が形成されており、前記第1切欠口に前記嵌合突起を合わせた後に回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させることによって、前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持する薄板と、
を備え、
前記C字形状の一端側の外周に、前記嵌合溝の内周面よりも外側に突出した規制突起が形成されており、
前記筒状部材の前記側壁部に、前記薄板の前記規制突起の位置に合う第2切欠口が形成されており、
前記薄板を回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させるとき、前記C字形状の開口部分を挟んで対向する両端が近づく方向に前記薄板を弾性変形させつつ、前記規制突起を前記嵌合溝に潜り込ませると共に、
前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するとき、前記規制突起が前記側壁部と接触することによって、前記規制突起が前記第2切欠口に戻る方向への前記薄板の回転が規制される
ことを特徴とする生体情報計測装置。
【請求項2】
請求項1に記載の生体情報計測装置であって、
前記薄板は、前記規制突起よりも前記一端側の外周に、前記嵌合溝の内周面よりも外側に突出した回転止め突起を有しており、
前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するとき、前記回転止め突起と前記規制突起との間で前記側壁部を挟み込むことによって、前記薄板の回転が規制される
ことを特徴とする生体情報計測装置。
【請求項3】
請求項2に記載の生体情報計測装置であって、
前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するときに前記側壁部と接触している側の前記規制突起の傾斜角度は、反対側の前記規制突起の傾斜角度と比べて、急になっている
ことを特徴とする生体情報計測装置。
【請求項4】
請求項1に記載の生体情報計測装置であって、
前記側壁部は、前記第1切欠口及び前記第2切欠口とは別の切欠であって、前記規制突起の幅に相当する幅の切欠を有しており、
前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するとき、前記規制突起を前記切欠に挟み込むことによって、前記薄板の回転が規制される
ことを特徴とする生体情報計測装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の生体情報計測装置であって、
前記薄板の内周に凹所が形成されており、
前記凹所は、前記薄板の前記一端側に寄って形成されている
ことを特徴とする生体情報計測装置。
【請求項6】
請求項5に記載の生体情報計測装置であって、
前記凹所は、前記センサユニットと度当たることによって、前記薄板の回転を規制する機能を有する
ことを特徴とする生体情報計測装置。
【請求項7】
生体情報を計測するためのセンサユニットと、
前記センサユニットを収容するための筒状部材であって、側壁部の内側に嵌合溝が形成されているとともに、前記嵌合溝と連通する第1切欠口が前記側壁部に形成されている筒状部材と、
C字形状をした薄板であって、外周に嵌合突起が形成されており、前記第1切欠口に前記嵌合突起を合わせた後に回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させることによって、前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持する薄板と、
を備え、
前記C字形状の一端側の外周に、前記嵌合溝の内周面よりも外側に突出した規制突起が形成されており、
前記筒状部材の前記側壁部に、前記薄板の前記規制突起の位置に合う第2切欠口が形成されており、
前記薄板を回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させるとき、前記C字形状の開口部分を挟んで対向する両端が近づく方向に前記薄板を弾性変形させつつ、前記規制突起を前記嵌合溝に潜り込ませると共に、
前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するとき、前記規制突起が前記側壁部と接触することによって、前記規制突起が前記第2切欠口に戻る方向への前記薄板の回転が規制される
ことを特徴とするセンサユニット取付構造。
【請求項8】
生体情報を計測するためのセンサユニットと、
前記センサユニットを収容するための筒状部材であって、側壁部の内側に嵌合溝が形成されているとともに、前記嵌合溝と連通する第1切欠口が前記側壁部に形成されている筒状部材と、
C字形状をした薄板であって、外周に嵌合突起が形成されており、前記第1切欠口に前記嵌合突起を合わせた後に回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させることによって、前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持する薄板と、
を備え、
前記C字形状の一端側の外周に、前記嵌合溝の内周面よりも外側に突出した規制突起が形成されており、
前記筒状部材の前記側壁部に、前記薄板の前記規制突起の位置に合う第2切欠口が形成されている
生体情報計測装置の製造方法であって、
前記薄板を回転させて前記嵌合突起を前記嵌合溝に嵌合させるとき、前記C字形状の開口部分を挟んで対向する両端が近づく方向に前記薄板を弾性変形させつつ、前記規制突起を前記嵌合溝に潜り込ませ、
前記薄板と前記筒状部材との間で前記センサユニットを挟持するとき、前記規制突起が前記側壁部と接触することによって、前記規制突起が前記第2切欠口に戻る方向への前記薄板の回転を規制させる
ことを特徴とする製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−31545(P2013−31545A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−169017(P2011−169017)
【出願日】平成23年8月2日(2011.8.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】