生体計測センサ付乳幼児用衣服,生体計測センサ付乳幼児用シートおよび生体計測方法
乳幼児用衣服1のバンド部2に導電性繊維を電極とする生体計測センサ30を組み込み、導電生地31と皮膚6との間の布7を静電容量として静電結合させ、導電生地31から生体電気信号を抽出し、生体計測センサ30の出力を高入力インピーダンス,低出力インピーダンスを有するインピーダンス変換器を用いて心電波形を出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、生体計測センサ付乳幼児用衣服,生体計測センサ付乳幼児用シートおよび生体計測方法に関し、例えば、心電波形を計測するためのセンサをオムツカバーなどの乳幼児用衣服に内蔵させた生体計測センサ付乳幼児用衣服,センサをベビーカーなどのシートに内蔵させた生体計測センサ付乳幼児用シートおよび生体計測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
我が国における乳児・新生児の死亡原因の多くは、心疾患,呼吸障害,乳幼児突然死症候群によるものと言われている。乳幼児突然死症候群の原因究明や乳児・新生児における心疾患・呼吸障害の診断および治療には、心電計による心電図の連続計測が必要である。また、近年増加の傾向にある低出生体重児(未熟児)についても出生後の発育確認のために、連続した心電図によるモニタリングが必要となる。
【0003】
図15は従来の心電計の概略ブロック図である。心電図の測定のためには図15に示す銀/塩化銀電極のような固定電極51を被験者の手首や足首の近くに導電性ペーストによって体表面である皮膚10に接着させたり、減圧を利用して皮膚10に吸着させたり、ベルトなどで加圧することで固定している。固定電極51から得られる生体電気信号は差動増幅器52により増幅し、ノイズ除去フィルタ53で雑音成分を除去し、A/D変換器54によりサンプリングしてデジタル信号に変換し、処理装置55により図16に示すような心電図を記録計に記録したり、表示画面に波形表示している。
【0004】
しかし、図15に示した従来の装置では、導電ペーストを塗布して固定電極51を直接皮膚10に接着して心電図を導出するため、新生児や乳児には皮膚への負担が大きく、電極交換時に体皮ごと剥離してしまう場合が多い。また、金属電極を用いているため、アレルギー反応を誘発するケースも出てきている。
【0005】
一方、特開2002−159458号公報には、被服の肩部分に導電性繊維を縫い込んでおき、この導電性繊維により誘導電極を構成して生体電気信号を検出し、被服のポケットに収納されている記録器に心電図を記録する生体電気信号誘導センサおよび記録システムについて記載されている。
【0006】
しかし、導電性繊維を誘導電極として用いる場合には、導電性繊維が必ずしも肌に密着するとは限らず正確な心電図を計測できない。さらに、導電性繊維も金属の固体電極と同様にしてアレルギー反応を誘発するおそれもある。
【発明の開示】
【0007】
それゆえに、この発明の目的は、計測時の乳幼児への負担や浸襲性を軽減できる生体計測センサ付乳幼児用衣服,生体計測センサ付乳幼児用シートおよび生体計測方法を提供することである。
【0008】
この発明は、乳幼児の体表面から生体電気信号を検出する生体計測センサ付乳幼児用衣服であって、乳幼児用衣服に組み込まれ、乳幼児の体表面に絶縁物を介して静電容量結合される導電性電極を備える。
【0009】
この発明では、絶縁物を介して導電性電極を乳幼児の体表面に装着することにより、計測時における乳幼児の負担を軽減できるとともに、低浸襲的に心電図を計測可能にすることができる。
【0010】
好ましくは、導電性電極は金属電極である。
【0011】
好ましくは、導電性電極は導電性繊維である。
【0012】
好ましくは、絶縁物は薄地の布である。
【0013】
好ましくは、乳幼児用衣服はオムツカバーであって、オムツカバーのバンド部分に導電性電極と絶縁物が組み込まれている。
【0014】
好ましくは、乳幼児用衣服は、上衣であって、該上衣の下部に設けられたバンド部分に導電性電極と絶縁物が組み込まれている。
【0015】
好ましくは、乳幼児用衣服は、上衣であって、該上衣の胸部分に導電性電極と絶縁物が組み込まれている。
【0016】
好ましくは、乳幼児用衣服は、上衣であって、該上衣の胸部分と背中部分に導電性電極と絶縁物が組み込まれている。
【0017】
好ましくは、乳幼児用衣服は、導電性電極が内蔵された粘着シートである。
【0018】
この発明は、乳幼児の体表面から生体電気信号を検出する生体計測センサ付乳幼児用シートであって、乳幼児用シートに組み込まれ、乳幼児の体表面に絶縁物を介して静電容量結合される導電性電極を備える。
【0019】
この発明では、乳幼児を乳幼児用シートに、例えば座らせた状態あるいは寝かせた状態で、絶縁物を介して導電性電極を乳幼児の体表面に装着することができるので、例えば出生後の発育確認のために連続した心電図によるモニタリングが可能になる。
【0020】
好ましくは、乳幼児用シートは、乳幼児を座らせたときに体表面が密着するシートである。
【0021】
好ましくは、乳幼児用シートは、乳幼児を寝かせたときに体表面が密着するシートである。
【0022】
この発明は、乳幼児の体表面から導電性電極を通して生体電気信号を抽出する生体計測方法であって、乳幼児の体表面と導電性電極との間に絶縁物を介在させて静電容量結合し、生体電気信号を低インピーダンスで出力する。
【0023】
好ましくは、絶縁物は乳幼児が着衣する衣服である。
【0024】
好ましくは、導電性電極は乳幼児が着衣する衣服に組み込まれて生体電気信号を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明の一実施形態の生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【図2】図1の乳児用衣服に組み込まれた生体計測センサを示す図である。
【図3】布の厚みと静電容量との関係を示す図である。
【図4】周波数とインピーダンスとの関係を示す図である。
【図5】この発明の一実施形態における生体計測装置のブロック図である。
【図6】図5に示した生体計測装置の処理装置から出力される心電波形図である。
【図7】この発明の他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【図8A】図7に示した生体計測センサを構成する導電性繊維の拡大図である。
【図8B】図7に示した生体計測センサを構成する導電性繊維の断面の拡大図である。
【図9】この発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【図10】この発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【図11】この発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【図12】この発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【図13】この発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用シートの一例のベビーカーのシートを示す図である。
【図14】この発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用シートの一例のベビーベッドのシートを示す図である。
【図15】従来の心電計の概略ブロック図である。
【図16】従来の心電計から出力される心電波形を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1はこの発明の一実施形態の生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図であり、図2は図1の乳児用衣服に組み込まれた生体計測センサを示す図である。
【0027】
図1において、オムツカバーなどの乳幼児用衣服1には、腰の位置にバンド部2が形成されており、このバンド部2に左右2個の生体計測センサ3が埋め込まれている。生体計測センサ3は図2に示すように、金属電極の一例の銀電極4を含み、銀電極4は薄い円板状あるいは四角状に形成されており、その一方面上にはリード線5が接続されている。銀電極4と被験者の体表面である皮膚6との間には絹などの薄い布7が設けられている。この布7により銀電極4が直接皮膚6に接触することがない。布7は銀電極4と皮膚6との間で静電容量Cを構成している。バンド部2はゴムなどの弾性部材により構成されている。
【0028】
図3は布7の厚みが薄くなるにしたがって静電容量Cが増加することを示しており、図4は周波数とインピーダンスとの関係を示す図である。
【0029】
図3より、布7として厚みdが240μm程度の絹を用いると、生体計測センサ3と皮膚6との間の静電容量は10−11F位になると推定される。また、図4に示すように、生体波形の周波数fが高くなるにしたがって出力インピーダンスが小さくなっている。布7を介した状態における生体計測センサ3の出力インピーダンスZは、周波数0.1Hzにおいて1011Ω程度と高い値になると推定される。
【0030】
図5は図1に示した生体計測センサ3から出力される生体電気信号に基づいて心電図を出力する生体計測装置21のブロック図である。前述のごとく、生体計測センサ3は出力インピーダンスZが1011Ωというように高い値であるため、その出力にわずかな雑音電流が流れただけでも大きな雑音電圧が現われてしまう。このため、生体計測センサ3の検出出力の生体電気信号を低インピーダンスで出力するためのインピーダンス変換器が必要になる。
【0031】
生体計測センサ3で検出された高インピーダンスの生体電気信号は、入力端子11を介してインスツルメンテーションアンプ12に与えられ、低インピーダンスの生体電気信号に変換されてLPF(ローパスフィルタ)13に与えられる。インスツルメンテーションアンプ12としては、入力インピーダンスが1000GΩで、ゲインは外付け抵抗の値を変えることにより、62倍に設定される。LPF13は生体電気信号から100Hz以下の周波数成分を抽出してDCサーボ回路14に与える。DCサーボ回路14は生体電気信号のDC成分の変動を抑制してゼロにするようにサーボをかけてノイズ除去フィルタ15に与える。ノイズ除去フィルタ15は生体電気信号から50Hzまたは60Hzの周波数成分を抽出できるように、必要に応じて切換え可能に構成されており、抽出した周波数成分の生体電気信号を反転増幅器16に与える。
【0032】
反転増幅器16はインスツルメンテーションアンプ12によって生体電気信号が反転されるため、16倍に増幅した後、もとの信号の極性に反転させる。これにより、生体電気信号は62×16≒約1000倍に増幅される。反転された生体電気信号はDCサーボ回路17に与えられて、再び生体電気信号のDC成分の変動をゼロにするようにサーボがかけられ、ノイズ除去フィルタ18に与えられる。ノイズ除去フィルタ18は前段のノイズ除去フィルタ15と同様にして生体電気信号から50Hzまたは60Hzの周波数成分を抽出できるように切換え可能に構成されている。ノイズ除去フィルタ18で抽出された生体電気信号は、A/D変換器19によりサンプリングされてデジタル信号に変換され、処理装置20に与えられて、必要な処理が施されて心電波形が出力される。なお、ノイズ除去フィルタ18からアナログの生体電気信号を出力し、オシロスコープによって心電波形を観測するようにしてもよい。
【0033】
図6は図5に示した生体計測装置から出力される心電波形図である。図6に示すように、処理装置20から比較的安定した心電波形を得ることができた。
【0034】
上述のごとく、この実施形態では、オムツカバーなどの乳幼児用衣服1のバンド部2に生体計測センサ3を内蔵させ、銀電極4を薄い布7を介して皮膚6に密着させるようにしたので、金属電極が直接皮膚6に長時間接触することによるアレルギー反応を誘発するおそれを解消できる。また、電極交換時に体皮ごと剥離してしまうおそれも解消できるので、計測時の乳幼児への負担や浸襲性を軽減できる。さらに、オムツカバーなどの乳幼児用衣服1に生体計測センサ3を組み込むことにより、計測を行う際に面倒な脱衣などをできるだけ少なくすることができる。
【0035】
図7はこの発明の他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図であり、図8Aおよび図8Aは生体計測センサを構成する導電性繊維の拡大図である。
【0036】
図1に示した乳幼児用衣服1は、バンド部2に2個の銀電極4からなる生体計測センサ3を埋め込むようにしたが、図7に示した実施形態では、銀電極4を用いることなく、バンド部2に導電性繊維を用いた生体計測センサ30を組み込んだものである。すなわち、生体計測センサ30は図8Aに示すように、四角形に切り出された導電生地31を含む。この導電生地31は導電性糸32と非導電性糸33との織成体で構成され、図8Bに示すように、織成体と皮膚6との間に絹などの布7が組み込まれている。この布7により導電性糸32と皮膚6との間で静電容量を構成している。
【0037】
導電性糸32は例えば金,銀,銅などの金属糸,ポリアニリン,ポリアセチレンなどの導電性ポリマー,銀メッキナイロン糸などの導電性繊維を用いることができる。非導電性糸33としては綿糸,アクリル,ナイロン,ポリエステル糸などを用いることができる。導電生地31をリード線などにより図5に示した生体計測装置21の入力端子11に電気的に接続すれば、処理装置20から心電波形を出力することができる。
【0038】
図9〜図12はそれぞれこの発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【0039】
図9に示した実施形態は、乳幼児用の前開き肌着である上衣41のお腹部分にバンド部2を設け、このバンド部2に左右2個の生体計測センサ3を所定の間隔を有して内蔵させたものである。
【0040】
図10に示した例は、乳幼児用の首から被る肌着である上衣42の胸部分に左右2個の生体計測センサ3を接近させかつ上下左右にずらして内蔵させたものである。上衣42としては乳幼児の肌に密着するものが好ましい。
【0041】
図11に示した例は、乳幼児用の首から被る上衣43の胸部分と背中部分に生体計測センサ3を対向して内蔵させたものである。
【0042】
図12は粘着シート50に2個の生体計測センサ3を取付け、乳幼児の肌着の上から粘着シートを貼り付けるようにしたものである。なお、生体計測センサ3上に薄い布を貼り付けておき、粘着シート50を乳幼児の肌に直接貼り付けるようにしてもよい。この発明では、図12に示した粘着シート50も乳幼児用衣服に含まれるものとする。
【0043】
図13はこの発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用シートを示す断面図である。例えば、乳母車などのシート60はフレーム61と、フレーム61上に設けられたクッション62とを含む。そして、クッション62上で乳幼児を座らせたときに、体重がかかって乳幼児の背中部分や腰部分が密着するクッション62の位置に生体計測センサ3が内蔵されている。
【0044】
また、生体計測センサ3はクッション62に内蔵させることなく、クッション62の表面に露出させ、肌着を介して乳幼児の背中部分や腰部分に密着させてもよい。さらに、生体計測センサ3に代えて、図7に示した生体計測センサ30を用いてもよい。
【0045】
この実施形態では、乳幼児を乳母車などのシート60に座らせた状態で、例えば出生後の発育確認のために連続した心電図によるモニタリングが可能になる。
【0046】
なお、シート60は乳母車に限らずチャイルドシートやその他の育児椅子など、計測時における乳幼児の負担を軽減できるものにこの発明を適用してもよい。
【0047】
図14はこの発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用シートを示す断面図である。例えば、乳幼児用ベッドなどのシート70は、フレーム71上にクッション72が配置されており、クッション72上で乳幼児を寝かせたときに、体重がかかって乳幼児の背中部分や腰部分が密着するクッション72の位置に生体計測センサ3が内蔵されている。この例においても生体計測センサ3をクッション72に内蔵させることなく、クッション72の表面に露出させ、肌着を介して乳幼児の背中部分や腰部分に密着させてもよい。
【0048】
したがって、この実施形態では、乳幼児を乳幼児用ベッドのシート70上に寝かせた状態で、例えば出生後の発育確認のために連続した心電図によるモニタリングが可能になる。
【0049】
なお、生体計測センサ3は、その他の敷布団や掛け布団などの乳幼児を寝かせたときに乳幼児の体重がかかって密着するようなものや、乳幼児を抱っこしたときに乳幼児の体が密着する子守り帯などに内蔵させてもよい。
【0050】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0051】
導電生地31と被験者の体表面との間の布7を静電容量として皮膚6に静電容量結合により生体計測センサ30を接触させ、導電生地31から生体電気信号を抽出し、この生体計測センサ30の出力を高入力インピーダンス,低出力インピーダンスを有するインピーダンス変換器を含む生体計測装置25に与えて電圧波形を読み取り、心電図を低浸襲的に計測するのに利用できる。
【技術分野】
【0001】
この発明は、生体計測センサ付乳幼児用衣服,生体計測センサ付乳幼児用シートおよび生体計測方法に関し、例えば、心電波形を計測するためのセンサをオムツカバーなどの乳幼児用衣服に内蔵させた生体計測センサ付乳幼児用衣服,センサをベビーカーなどのシートに内蔵させた生体計測センサ付乳幼児用シートおよび生体計測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
我が国における乳児・新生児の死亡原因の多くは、心疾患,呼吸障害,乳幼児突然死症候群によるものと言われている。乳幼児突然死症候群の原因究明や乳児・新生児における心疾患・呼吸障害の診断および治療には、心電計による心電図の連続計測が必要である。また、近年増加の傾向にある低出生体重児(未熟児)についても出生後の発育確認のために、連続した心電図によるモニタリングが必要となる。
【0003】
図15は従来の心電計の概略ブロック図である。心電図の測定のためには図15に示す銀/塩化銀電極のような固定電極51を被験者の手首や足首の近くに導電性ペーストによって体表面である皮膚10に接着させたり、減圧を利用して皮膚10に吸着させたり、ベルトなどで加圧することで固定している。固定電極51から得られる生体電気信号は差動増幅器52により増幅し、ノイズ除去フィルタ53で雑音成分を除去し、A/D変換器54によりサンプリングしてデジタル信号に変換し、処理装置55により図16に示すような心電図を記録計に記録したり、表示画面に波形表示している。
【0004】
しかし、図15に示した従来の装置では、導電ペーストを塗布して固定電極51を直接皮膚10に接着して心電図を導出するため、新生児や乳児には皮膚への負担が大きく、電極交換時に体皮ごと剥離してしまう場合が多い。また、金属電極を用いているため、アレルギー反応を誘発するケースも出てきている。
【0005】
一方、特開2002−159458号公報には、被服の肩部分に導電性繊維を縫い込んでおき、この導電性繊維により誘導電極を構成して生体電気信号を検出し、被服のポケットに収納されている記録器に心電図を記録する生体電気信号誘導センサおよび記録システムについて記載されている。
【0006】
しかし、導電性繊維を誘導電極として用いる場合には、導電性繊維が必ずしも肌に密着するとは限らず正確な心電図を計測できない。さらに、導電性繊維も金属の固体電極と同様にしてアレルギー反応を誘発するおそれもある。
【発明の開示】
【0007】
それゆえに、この発明の目的は、計測時の乳幼児への負担や浸襲性を軽減できる生体計測センサ付乳幼児用衣服,生体計測センサ付乳幼児用シートおよび生体計測方法を提供することである。
【0008】
この発明は、乳幼児の体表面から生体電気信号を検出する生体計測センサ付乳幼児用衣服であって、乳幼児用衣服に組み込まれ、乳幼児の体表面に絶縁物を介して静電容量結合される導電性電極を備える。
【0009】
この発明では、絶縁物を介して導電性電極を乳幼児の体表面に装着することにより、計測時における乳幼児の負担を軽減できるとともに、低浸襲的に心電図を計測可能にすることができる。
【0010】
好ましくは、導電性電極は金属電極である。
【0011】
好ましくは、導電性電極は導電性繊維である。
【0012】
好ましくは、絶縁物は薄地の布である。
【0013】
好ましくは、乳幼児用衣服はオムツカバーであって、オムツカバーのバンド部分に導電性電極と絶縁物が組み込まれている。
【0014】
好ましくは、乳幼児用衣服は、上衣であって、該上衣の下部に設けられたバンド部分に導電性電極と絶縁物が組み込まれている。
【0015】
好ましくは、乳幼児用衣服は、上衣であって、該上衣の胸部分に導電性電極と絶縁物が組み込まれている。
【0016】
好ましくは、乳幼児用衣服は、上衣であって、該上衣の胸部分と背中部分に導電性電極と絶縁物が組み込まれている。
【0017】
好ましくは、乳幼児用衣服は、導電性電極が内蔵された粘着シートである。
【0018】
この発明は、乳幼児の体表面から生体電気信号を検出する生体計測センサ付乳幼児用シートであって、乳幼児用シートに組み込まれ、乳幼児の体表面に絶縁物を介して静電容量結合される導電性電極を備える。
【0019】
この発明では、乳幼児を乳幼児用シートに、例えば座らせた状態あるいは寝かせた状態で、絶縁物を介して導電性電極を乳幼児の体表面に装着することができるので、例えば出生後の発育確認のために連続した心電図によるモニタリングが可能になる。
【0020】
好ましくは、乳幼児用シートは、乳幼児を座らせたときに体表面が密着するシートである。
【0021】
好ましくは、乳幼児用シートは、乳幼児を寝かせたときに体表面が密着するシートである。
【0022】
この発明は、乳幼児の体表面から導電性電極を通して生体電気信号を抽出する生体計測方法であって、乳幼児の体表面と導電性電極との間に絶縁物を介在させて静電容量結合し、生体電気信号を低インピーダンスで出力する。
【0023】
好ましくは、絶縁物は乳幼児が着衣する衣服である。
【0024】
好ましくは、導電性電極は乳幼児が着衣する衣服に組み込まれて生体電気信号を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明の一実施形態の生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【図2】図1の乳児用衣服に組み込まれた生体計測センサを示す図である。
【図3】布の厚みと静電容量との関係を示す図である。
【図4】周波数とインピーダンスとの関係を示す図である。
【図5】この発明の一実施形態における生体計測装置のブロック図である。
【図6】図5に示した生体計測装置の処理装置から出力される心電波形図である。
【図7】この発明の他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【図8A】図7に示した生体計測センサを構成する導電性繊維の拡大図である。
【図8B】図7に示した生体計測センサを構成する導電性繊維の断面の拡大図である。
【図9】この発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【図10】この発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【図11】この発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【図12】この発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【図13】この発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用シートの一例のベビーカーのシートを示す図である。
【図14】この発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用シートの一例のベビーベッドのシートを示す図である。
【図15】従来の心電計の概略ブロック図である。
【図16】従来の心電計から出力される心電波形を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1はこの発明の一実施形態の生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図であり、図2は図1の乳児用衣服に組み込まれた生体計測センサを示す図である。
【0027】
図1において、オムツカバーなどの乳幼児用衣服1には、腰の位置にバンド部2が形成されており、このバンド部2に左右2個の生体計測センサ3が埋め込まれている。生体計測センサ3は図2に示すように、金属電極の一例の銀電極4を含み、銀電極4は薄い円板状あるいは四角状に形成されており、その一方面上にはリード線5が接続されている。銀電極4と被験者の体表面である皮膚6との間には絹などの薄い布7が設けられている。この布7により銀電極4が直接皮膚6に接触することがない。布7は銀電極4と皮膚6との間で静電容量Cを構成している。バンド部2はゴムなどの弾性部材により構成されている。
【0028】
図3は布7の厚みが薄くなるにしたがって静電容量Cが増加することを示しており、図4は周波数とインピーダンスとの関係を示す図である。
【0029】
図3より、布7として厚みdが240μm程度の絹を用いると、生体計測センサ3と皮膚6との間の静電容量は10−11F位になると推定される。また、図4に示すように、生体波形の周波数fが高くなるにしたがって出力インピーダンスが小さくなっている。布7を介した状態における生体計測センサ3の出力インピーダンスZは、周波数0.1Hzにおいて1011Ω程度と高い値になると推定される。
【0030】
図5は図1に示した生体計測センサ3から出力される生体電気信号に基づいて心電図を出力する生体計測装置21のブロック図である。前述のごとく、生体計測センサ3は出力インピーダンスZが1011Ωというように高い値であるため、その出力にわずかな雑音電流が流れただけでも大きな雑音電圧が現われてしまう。このため、生体計測センサ3の検出出力の生体電気信号を低インピーダンスで出力するためのインピーダンス変換器が必要になる。
【0031】
生体計測センサ3で検出された高インピーダンスの生体電気信号は、入力端子11を介してインスツルメンテーションアンプ12に与えられ、低インピーダンスの生体電気信号に変換されてLPF(ローパスフィルタ)13に与えられる。インスツルメンテーションアンプ12としては、入力インピーダンスが1000GΩで、ゲインは外付け抵抗の値を変えることにより、62倍に設定される。LPF13は生体電気信号から100Hz以下の周波数成分を抽出してDCサーボ回路14に与える。DCサーボ回路14は生体電気信号のDC成分の変動を抑制してゼロにするようにサーボをかけてノイズ除去フィルタ15に与える。ノイズ除去フィルタ15は生体電気信号から50Hzまたは60Hzの周波数成分を抽出できるように、必要に応じて切換え可能に構成されており、抽出した周波数成分の生体電気信号を反転増幅器16に与える。
【0032】
反転増幅器16はインスツルメンテーションアンプ12によって生体電気信号が反転されるため、16倍に増幅した後、もとの信号の極性に反転させる。これにより、生体電気信号は62×16≒約1000倍に増幅される。反転された生体電気信号はDCサーボ回路17に与えられて、再び生体電気信号のDC成分の変動をゼロにするようにサーボがかけられ、ノイズ除去フィルタ18に与えられる。ノイズ除去フィルタ18は前段のノイズ除去フィルタ15と同様にして生体電気信号から50Hzまたは60Hzの周波数成分を抽出できるように切換え可能に構成されている。ノイズ除去フィルタ18で抽出された生体電気信号は、A/D変換器19によりサンプリングされてデジタル信号に変換され、処理装置20に与えられて、必要な処理が施されて心電波形が出力される。なお、ノイズ除去フィルタ18からアナログの生体電気信号を出力し、オシロスコープによって心電波形を観測するようにしてもよい。
【0033】
図6は図5に示した生体計測装置から出力される心電波形図である。図6に示すように、処理装置20から比較的安定した心電波形を得ることができた。
【0034】
上述のごとく、この実施形態では、オムツカバーなどの乳幼児用衣服1のバンド部2に生体計測センサ3を内蔵させ、銀電極4を薄い布7を介して皮膚6に密着させるようにしたので、金属電極が直接皮膚6に長時間接触することによるアレルギー反応を誘発するおそれを解消できる。また、電極交換時に体皮ごと剥離してしまうおそれも解消できるので、計測時の乳幼児への負担や浸襲性を軽減できる。さらに、オムツカバーなどの乳幼児用衣服1に生体計測センサ3を組み込むことにより、計測を行う際に面倒な脱衣などをできるだけ少なくすることができる。
【0035】
図7はこの発明の他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図であり、図8Aおよび図8Aは生体計測センサを構成する導電性繊維の拡大図である。
【0036】
図1に示した乳幼児用衣服1は、バンド部2に2個の銀電極4からなる生体計測センサ3を埋め込むようにしたが、図7に示した実施形態では、銀電極4を用いることなく、バンド部2に導電性繊維を用いた生体計測センサ30を組み込んだものである。すなわち、生体計測センサ30は図8Aに示すように、四角形に切り出された導電生地31を含む。この導電生地31は導電性糸32と非導電性糸33との織成体で構成され、図8Bに示すように、織成体と皮膚6との間に絹などの布7が組み込まれている。この布7により導電性糸32と皮膚6との間で静電容量を構成している。
【0037】
導電性糸32は例えば金,銀,銅などの金属糸,ポリアニリン,ポリアセチレンなどの導電性ポリマー,銀メッキナイロン糸などの導電性繊維を用いることができる。非導電性糸33としては綿糸,アクリル,ナイロン,ポリエステル糸などを用いることができる。導電生地31をリード線などにより図5に示した生体計測装置21の入力端子11に電気的に接続すれば、処理装置20から心電波形を出力することができる。
【0038】
図9〜図12はそれぞれこの発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用衣服を示す図である。
【0039】
図9に示した実施形態は、乳幼児用の前開き肌着である上衣41のお腹部分にバンド部2を設け、このバンド部2に左右2個の生体計測センサ3を所定の間隔を有して内蔵させたものである。
【0040】
図10に示した例は、乳幼児用の首から被る肌着である上衣42の胸部分に左右2個の生体計測センサ3を接近させかつ上下左右にずらして内蔵させたものである。上衣42としては乳幼児の肌に密着するものが好ましい。
【0041】
図11に示した例は、乳幼児用の首から被る上衣43の胸部分と背中部分に生体計測センサ3を対向して内蔵させたものである。
【0042】
図12は粘着シート50に2個の生体計測センサ3を取付け、乳幼児の肌着の上から粘着シートを貼り付けるようにしたものである。なお、生体計測センサ3上に薄い布を貼り付けておき、粘着シート50を乳幼児の肌に直接貼り付けるようにしてもよい。この発明では、図12に示した粘着シート50も乳幼児用衣服に含まれるものとする。
【0043】
図13はこの発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用シートを示す断面図である。例えば、乳母車などのシート60はフレーム61と、フレーム61上に設けられたクッション62とを含む。そして、クッション62上で乳幼児を座らせたときに、体重がかかって乳幼児の背中部分や腰部分が密着するクッション62の位置に生体計測センサ3が内蔵されている。
【0044】
また、生体計測センサ3はクッション62に内蔵させることなく、クッション62の表面に露出させ、肌着を介して乳幼児の背中部分や腰部分に密着させてもよい。さらに、生体計測センサ3に代えて、図7に示した生体計測センサ30を用いてもよい。
【0045】
この実施形態では、乳幼児を乳母車などのシート60に座らせた状態で、例えば出生後の発育確認のために連続した心電図によるモニタリングが可能になる。
【0046】
なお、シート60は乳母車に限らずチャイルドシートやその他の育児椅子など、計測時における乳幼児の負担を軽減できるものにこの発明を適用してもよい。
【0047】
図14はこの発明のさらに他の実施形態における生体計測センサ付乳幼児用シートを示す断面図である。例えば、乳幼児用ベッドなどのシート70は、フレーム71上にクッション72が配置されており、クッション72上で乳幼児を寝かせたときに、体重がかかって乳幼児の背中部分や腰部分が密着するクッション72の位置に生体計測センサ3が内蔵されている。この例においても生体計測センサ3をクッション72に内蔵させることなく、クッション72の表面に露出させ、肌着を介して乳幼児の背中部分や腰部分に密着させてもよい。
【0048】
したがって、この実施形態では、乳幼児を乳幼児用ベッドのシート70上に寝かせた状態で、例えば出生後の発育確認のために連続した心電図によるモニタリングが可能になる。
【0049】
なお、生体計測センサ3は、その他の敷布団や掛け布団などの乳幼児を寝かせたときに乳幼児の体重がかかって密着するようなものや、乳幼児を抱っこしたときに乳幼児の体が密着する子守り帯などに内蔵させてもよい。
【0050】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0051】
導電生地31と被験者の体表面との間の布7を静電容量として皮膚6に静電容量結合により生体計測センサ30を接触させ、導電生地31から生体電気信号を抽出し、この生体計測センサ30の出力を高入力インピーダンス,低出力インピーダンスを有するインピーダンス変換器を含む生体計測装置25に与えて電圧波形を読み取り、心電図を低浸襲的に計測するのに利用できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳幼児の体表面から生体電気信号を検出する生体計測センサ付乳幼児用衣服であって、
乳幼児用衣服に組み込まれ、前記乳幼児の体表面に絶縁物を介して静電容量結合される導電性電極を備えた、生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項2】
前記導電性電極は金属電極である、請求項1に記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項3】
前記導電性電極は導電性繊維である、請求項1に記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項4】
前記絶縁物は薄地の布である、請求項1から3のいずれかに記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項5】
前記乳幼児用衣服はオムツカバーであって、該オムツカバーのバンド部分に前記導電性電極と前記絶縁物が組み込まれている、請求項1から4のいずれかに記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項6】
前記乳幼児用衣服は、上衣であって、該上衣の下部に設けられたバンド部分に前記導電性電極と前記絶縁物が組み込まれている、請求項1から4のいずれかに記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項7】
前記乳幼児用衣服は、上衣であって、該上衣の胸部分に前記導電性電極と前記絶縁物が組み込まれている、請求項1から4のいずれかに記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項8】
前記乳幼児用衣服は、上衣であって、該上衣の胸部分と背中部分に前記導電性電極と前記絶縁物が組み込まれている、請求項1から4のいずれかに記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項9】
前記乳幼児用衣服は、前記導電性電極が内蔵された粘着シートである、請求項1から4のいずれかに記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項10】
乳幼児の体表面から生体電気信号を検出する生体計測センサ付乳幼児用シートであって、
乳幼児用シートに組み込まれ、前記乳幼児の体表面に絶縁物を介して静電容量結合される導電性電極を備えた、生体計測センサ付乳幼児用シート。
【請求項11】
前記乳幼児用シートは、前記乳幼児を座らせたときに体表面が密着するシートである、請求項10に記載の生体計測センサ付乳幼児用シート。
【請求項12】
前記乳幼児用シートは、前記乳幼児を寝かせたときに体表面が密着するシートである、請求項10に記載の生体計測センサ付乳幼児用シート。
【請求項13】
乳幼児の体表面から導電性電極を通して生体電気信号を抽出する生体計測方法であって、
前記乳幼児の体表面と前記導電性電極との間に絶縁物を介在させて静電容量結合し、前記生体電気信号を低インピーダンスで出力する、生体計測方法。
【請求項14】
前記絶縁物は、前記乳幼児が着衣する衣服である、請求項13に記載の生体計測方法。
【請求項15】
前記導電性電極は、前記乳幼児が着衣する衣服に組み込まれて前記生体電気信号を出力する、請求項13に記載の生体計測方法。
【請求項1】
乳幼児の体表面から生体電気信号を検出する生体計測センサ付乳幼児用衣服であって、
乳幼児用衣服に組み込まれ、前記乳幼児の体表面に絶縁物を介して静電容量結合される導電性電極を備えた、生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項2】
前記導電性電極は金属電極である、請求項1に記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項3】
前記導電性電極は導電性繊維である、請求項1に記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項4】
前記絶縁物は薄地の布である、請求項1から3のいずれかに記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項5】
前記乳幼児用衣服はオムツカバーであって、該オムツカバーのバンド部分に前記導電性電極と前記絶縁物が組み込まれている、請求項1から4のいずれかに記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項6】
前記乳幼児用衣服は、上衣であって、該上衣の下部に設けられたバンド部分に前記導電性電極と前記絶縁物が組み込まれている、請求項1から4のいずれかに記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項7】
前記乳幼児用衣服は、上衣であって、該上衣の胸部分に前記導電性電極と前記絶縁物が組み込まれている、請求項1から4のいずれかに記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項8】
前記乳幼児用衣服は、上衣であって、該上衣の胸部分と背中部分に前記導電性電極と前記絶縁物が組み込まれている、請求項1から4のいずれかに記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項9】
前記乳幼児用衣服は、前記導電性電極が内蔵された粘着シートである、請求項1から4のいずれかに記載の生体計測センサ付乳幼児用衣服。
【請求項10】
乳幼児の体表面から生体電気信号を検出する生体計測センサ付乳幼児用シートであって、
乳幼児用シートに組み込まれ、前記乳幼児の体表面に絶縁物を介して静電容量結合される導電性電極を備えた、生体計測センサ付乳幼児用シート。
【請求項11】
前記乳幼児用シートは、前記乳幼児を座らせたときに体表面が密着するシートである、請求項10に記載の生体計測センサ付乳幼児用シート。
【請求項12】
前記乳幼児用シートは、前記乳幼児を寝かせたときに体表面が密着するシートである、請求項10に記載の生体計測センサ付乳幼児用シート。
【請求項13】
乳幼児の体表面から導電性電極を通して生体電気信号を抽出する生体計測方法であって、
前記乳幼児の体表面と前記導電性電極との間に絶縁物を介在させて静電容量結合し、前記生体電気信号を低インピーダンスで出力する、生体計測方法。
【請求項14】
前記絶縁物は、前記乳幼児が着衣する衣服である、請求項13に記載の生体計測方法。
【請求項15】
前記導電性電極は、前記乳幼児が着衣する衣服に組み込まれて前記生体電気信号を出力する、請求項13に記載の生体計測方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【国際公開番号】WO2005/032368
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【発行日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−514394(P2005−514394)
【国際出願番号】PCT/JP2004/013747
【国際出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(390006231)アップリカ育児研究会アップリカ▲葛▼西株式会社 (97)
【Fターム(参考)】
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【発行日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【国際出願番号】PCT/JP2004/013747
【国際出願日】平成16年9月21日(2004.9.21)
【出願人】(390006231)アップリカ育児研究会アップリカ▲葛▼西株式会社 (97)
【Fターム(参考)】
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