説明

生物分解性または堆肥化可能な容器

【課題】効率的に生物分解可能な容器の生産用の頑健な方法および材料を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、乾燥、湿潤、または濡れた状態の品目を保持することのできる生物分解性の、特に堆肥化可能な容器の分野である。本発明は、低温で、例えば0から60℃の間、好ましくは0から40℃の間で含水ゲルを形成できる新規のデンプン組成物に基づく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2002年1月11日に出願した米国暫定出願第60/348,003号の優先権を主張する。
【0002】
本願は、乾燥、湿潤、または濡れた状態の品目を保持できる生物分解性の、特に堆肥化可能な容器に関する。該製品は、低温で、例えば0から60℃、好ましくは0から40℃で水和ゲルを形成することのできる新規のデンプン組成物に基づく。
【背景技術】
【0003】
紙、厚紙、プラスチック、ポリスチレン、および金属などの材料は現在、容器、分離器、仕切り、蓋、トップ、缶、および他の包装材などの物品の製造に大量に使用されている。現代の加工および包装技術は、幅広い範囲の液体および固体商品を、ガス、湿気、光、微生物、害虫、物理的衝撃、圧潰力、振動、漏出、または流出などの有害要素から保護しながら、包装材料で貯蔵し、包装し、出荷することを可能にする。これらの材料の多くは使い捨て可能であるとして特徴付けられるが、実際には、機能的生物分解性があってもわずかである。これらの製品の多くは、環境における分解のための時間は数十年または数世紀にも及ぶ可能性がある。
【0004】
毎年、一千億個以上のアルミニウム缶、数十億個のガラス瓶、および数千トンの紙およびプラスチックが、清涼飲料、ジュース、加工食品、粒状物、ビール、および他の製品を貯蔵し、供給するのに使用されている。米国だけで毎年約550万トンの紙が包装材料に消費されており、それは総年間国内紙生産のわずか約15%でしかない。
【0005】
包装材料(例えば紙、厚紙、プラスチック、ポリスチレン、ガラス、または金属)は、程度の差はあるが、全て環境に有害である。例えば、ポリスチレン製品の製造は、ベンゼン(既知の突然変位原および推定発癌物質)など様々な有害化学物質および出発材料の使用を含む。クロロフルオロカーボン(または「CFC」)もまた、「吹込み」または「発泡」ポリスチレン製品の製造に使用されてきた。CFCはオゾン層の破壊に結び付けられてきた。
【0006】
広く行きわたった環境問題のため、ポリスチレン製品の使用を止めて、環境的により安全な材料を選ぶように、企業に対しかなりの圧力が働くようになった。一部のグループは木材パルプから作成された紙または他の製品などの製品の使用を好むようになった。しかし、紙の単独使用には、それを生産するために必要な莫大な量のエネルギのため、依然として欠点がある。必要な性能規格を満たす新しい、容易に分解可能な材料を見つける強い必要性が続いている。
【0007】
分解性とは相対的用語である。分解されるように見える一部の製品は、非常に小さい断片に分離しただけである。これらの断片は見えにくいが、依然として、実際に分解するまで数十年あるいは数世紀かかることがある。他の製品は、非生物分解性製品より急速に分解する材料から作成される。この分解の速度が、通常の環境条件下で約24日未満の期間内に製品が分解するような速度である場合、該製品は堆肥化可能であると言われる。湿潤または濡れ状態の製品用の容器など、様々な要求をも満たす堆肥化可能な材料から作られた製品の実現は重要な問題を課してきた。
【0008】
1つの解決策は、焼成した食べられるシート、例えば水、小麦粉および膨張剤(rising agent)の混合物から作られたワッフルまたはパンケーキから包装材料を作ることであった。食べられるシートを容易に分解されるトレー、コーン、およびカップにすることはできるが、それらは多数の限界をもたらす。例えば、シートを焼き型から取り外すことを可能にするために、脂肪または油が混合物に加えられるので、これらの脂肪の酸化により、食べられるシートは悪臭がするようになる。一般的に食べられるシートは非常に脆弱であり、従来の材料から作られたほとんどの物品の代わりにするにはあまりに脆すぎる。それらはまた湿気に過度に敏感であり、それらの意図された使用の前または使用中に簡単にかびが生えたり分解し得る。
【0009】
デンプンは、穀物、塊茎、および果物など多種多様な植物源に見られる、豊富で安価かつ再生可能な材料である。多くの場合、デンプンは食物加工の望ましくない副産物として廃棄される。デンプンは容易に生物分解可能であり、廃棄後かなりの期間環境に存続することはない。デンプンはまた栄養素でもあり、それはその分解および環境からの排除を促進する。
【0010】
デンプンの生物分解性のため、それを様々な材料に組み込む多くの試みがあった。デンプンは、熱可塑性ポリマーブレンド内の成分として使用されるのと同様に、充填材および結合剤をはじめ様々な形で多成分組成物に組み込まれてきた。
【0011】
デンプンは、固体成分を一つに接着して様々な構成成分の不均質混合物を形成するために結合剤または接着剤として使用することができる。成形段階の前または途中のある時点で、デンプンが他の構成成分をその中に分散させることのできる流動可能な材料となるように、デンプンは水などの適切な溶媒に一般的に溶解またはゼラチン化される。天然デンプンはその分解温度に近い融点を持つので、極性液体または溶媒を添加して、デンプンを溶融させるか、溶媒和させるか、あるいは他の仕方で液化させて、その分解温度未満の安全な温度で可塑性状態にすることが必要である。デンプンが再結晶するかあるいは他の仕方で完全に乾燥するように一般的に蒸発によって充分な水を除去することにより、ゼラチン化したデンプンを再固化すると、デンプンは、残りの構成成分を一つに結合することのできる固体または半固体結合マトリックスを形成する。環境的に健全であり、同時に経済的に作成される材料を生み出すデンプンブレンドを完成するために、長年多くの試みがなされてきたが、そのような組合せはまだ達成されていない。
【0012】
強固であり、かびや害虫がつきにくく、容易かつ安価に作成することのできる完全に堆肥化可能な製品を提供する必要が当業界に残っている。さらに、ある範囲の温度で乾燥、湿潤、または濡れた物質を保持するために使用できる、堆肥化可能な製品を開発する頑健な方法を開発する必要がある。
【0013】
ビジネス・プロモーションズ社によって出願されたPCT公開第WO99/02598号は、温飲料および冷飲料をはじめとする食品用の容器として使用するための生物分解性製品を作成する方法を記載している。該製品は、食用作物植物、木粉、天然ワックスおよび水から誘導されるアミロース含有粉から、型内で圧力および熱を加えて製造される。基本材料は、50から250重量部の粉、10から85重量部の木粉、2から30重量部の天然ワックス、および50から250重量部の水を含む湿潤粒質物から実質的に構成される。
【0014】
Cooperatieve Verkoopへの欧州特許0773721B1は、デンプン懸濁液およびワックスコーティングから作られ、ベースモールドに焼成される化合物を開示している。コーティングは、少なくとも50%のワックスを含み、少なくとも40℃の溶融温度を有するワックス成分から作られる。デンプン組成物は、天然デンプンに比較したとき、上昇した温度で膨潤容量(swelling capacity)が低下したデンプン誘導体を5から75%含むプロセスによって作られることが好ましい。
【0015】
ノバモントによって出願されたPCT公開第WO01/60898号は、生物分解性の変性または複合化デンプンに基づく、異なる厚さおよび輪郭形状のシートなどの製品を記載している。特に、該特許は部分的に完成した製品、例えば発泡シート材を主張する。連続相として発泡した変性または複合化デンプンを含み、20から150kg/mの間の密度、25から700μmの間の範囲のセル寸法を持ち、それらの80%が20から400μmの間の寸法を持つようなセル分布のフォームシート材を請求している。
【0016】
カーギル社への米国特許第6,451,170号は、製紙プロセスで使用される架橋カチオンデンプンの改善されたデンプン組成物を記載している。‘170号特許は次の製紙プロセス、すなわち1)21番スピンドルを使用して約95℃でブルックフィールド粘度計で測定して約200cpsから約3000cpsまでの範囲のホットペースト粘度を有するカチオン化架橋デンプン成分を提供し、2)330°F未満の平均蒸解温度である期間デンプン成分の第1部分を蒸解して被蒸解デンプン成分を生成し、3)完成紙料を脱水し(完成紙料は(i)水性スラリ内のセルロース繊維、(ii)1ミクロン以下の平均粒径を持つ少なくとも50重量パーセントの粒子を含む無機粒子と、(iii)被蒸解デンプン成分を含む)、4)第1蒸解温度とは少なくとも10°F異なる平均温度でデンプン成分の第2部分を蒸解することによって脱水率を調整することを請求している。製紙プロセスで使用される第4ステップはまた、脱水中に、第1蒸解温度とは少なくとも10°F異なる平均温度でデンプン成分の第2部分を蒸解することによって、初回通過滞留(first pass retention)を調整することも含むことができる。
【0017】
カーギル社への米国特許第5,122,231号は、中性またはアルカリ性仕上剤を使用する抄紙機のウェットエンドシステムにおける製紙用の新規のカチオン架橋デンプンを記載している。‘231号特許は、製紙プロセスが約6またはそれ以上のpHを持つ製紙プロセスにおけるデンプンローディング能(loading capacity)を増加する方法を請求している。1つの方法は、完成紙料を乾燥ウェブに変換する前にカチオン化架橋デンプンをプロセスの完成紙料に添加することに向けられ、デンプンは約0.005と約0.050との間のデンプンのヒドロキシル基の置換度にカチオン化され、カチオン化の後、デンプンは21番スピンドルを使用して約95℃でブルックフィールド粘度計で測定して約500cpsから約30000cpsまでの間の範囲内のホットペースト粘度に架橋される。別の方法は、完成紙料のゼータ電位を約零にするのに効果的な量のカチオン化架橋デンプンをプロセスの完成紙料に添加することに向けられ、ここでデンプンは一価のカチオンによりカチオン化され、約0.005と約0.050との間のデンプンのヒドロキシル基における一価のカチオンの置換度を持ち、カチオン化の後、デンプンは21番スピンドルを使用して約95℃でブルックフィールド粘度計で測定して約500cpsから約3000cpsまでの範囲内のホットペースト粘度に架橋される。
【0018】
どちらもノバモントに譲渡された米国特許第5,569,692号および第5,462,982号は、変性デンプン、熱可塑性ポリマー、および150℃より高い沸点を有する可塑剤をデンプンの重量に基づき20から100%の量を含み、高温で使用することができる生物分解性材料用の組成物を開示しており、ここで前記変性デンプンは水を加えることなくデンプンをそのままで分解させることによって得られる。発明者は、可塑剤の沸点未満の温度(ただし120から170℃の間)に加熱された押出機内で、高沸点可塑剤(グリセリンなど)および分解剤(尿素など)を加えて、デンプンをそのままで分解させると、比較的高い融点を持つポリマーと混合することができ、かつ120℃より高い温度での押出成形に適する変性デンプン組成物が得られることを発見した。こうして得られた組成物は、熱成形および吹込み成形など、その後の作業に特に適している。
【0019】
バイオプロダクツ・インターナショナルへの米国特許第5,252,271号は、30%以下の含水率を持つ、乾燥デンプン組成物に基づく物質であって、全デンプン組成物の0.2から7%の百分率で乾燥した粉末の形の緩酸(好ましくはリンゴ酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、およびコハク酸)と混合される物質を開示している。酸と反応してCO2ガスを生成することのできる乾燥粉末炭酸塩組成物を全デンプン組成物の0.1から2%の組成百分率で添加し、生成物を押出手段の押出バレル内で水と混合して前進させることにより、乾燥することができかつ柔軟であり続けることのできるゼラチン状に前記物質を変えるための高熱熱および高圧を生成する。
【0020】
ナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社への米国特許第4,863,655号は、少なくとも45%(最終物質の重量で)のアミロース成分を有する膨張高アミロースデンプン生成物と、優れた弾力性および圧縮性を持つ低密度独立気泡構造とを備えた生物分解性包装材料を開示する。別の実施形態は、150から250℃の温度で21重量%未満の総含水率を持つ包装材料を作成する方法を提供する。
【0021】
セレスタ・ホールディングズへの米国特許第5,428,150号は、成形品の生産に適した材料を生成するためにデンプン含有組成物を作成する方法を開示しており、ここで該組成物はデンプンに加えて、1から40のデキストロース等量を有するデンプン加水分解生成物から選択されるデンプン分解生成物を含む。
【0022】
Khashoggiによって出願された米国特許第5,660,900号、第5,868,824号、およびPCT公開第WO96/05254号は、デンプンをベースにする結合剤を有する高度に無機充填された材料から生物分解性物品を製造するための組成物を開示する。これらの文書は、結合系の性質に悪影響を及ぼすことなく、ポリマーマトリックス中に高水準の無機充填材を有する製品を記載している。該製品はデンプンのマトリックス、および最終混合物の少なくとも約20重量%(または5体積%)として存在する少なくとも1つの無機凝集体を含む。マトリックスは、水によって実質的にゼラチン化され次いでかなりの量の水を蒸発によって除去することを通して硬化される、約10から80%のデンプンをベースとする結合剤から作成される。無機凝集体はデンプン結合海綿状マトリックス中に分散される。混合物は、無機成分を最大にし、デンプン成分および溶媒を最小にし、粘度を選択的に変化させて、意図された用途に望ましい性質を有する製品を生成することを主に考慮して設計される。
【0023】
同じくKashoggi Industriesに譲渡された米国特許第5,736,209号および第5,810,961号ならびにPCT公開第WO97/37842号は、デンプンおよびセルロースエーテルの結合マトリックス、およびマトリックス中に実質的に均質に分散された繊維を含む生物分解性の紙および製品を作成する方法を開示している。‘209号特許は、シート中の固体の約5から約90重量%のデンプン、およびセルロースエーテルの場合、約0.5から約10重量%の固体、および繊維については約3%から約40%の濃度範囲を開示している。場合によっては、無機鉱物充填材を添加することができる。この生物分解性材料を使用して生成された、約1cm未満の厚さおよび約0.5g/cmより高い密度を有するシートが記載されている。
【0024】
同じくKhashoggiによって出願されたPCT公開第WO01/51557号は、微粒子充填材(熱可塑性デンプンの約15重量%を超える量が存在する)および場合によっては繊維強化材を有する熱可塑性デンプン組成物を製造するための組成物および方法に向けられる。天然デンプン顆粒は、適切な可塑剤(水またはグリセリンなどの幾分極性の溶媒を含む)の存在下で混合し加熱することによって熱可塑性になり、デンプン融液を形成する。次いでデンプン融液は、結果的に得られる熱可塑性デンプン組成物の性質を改善し、かつコストを低減するために、1つまたはそれ以上の非デンプン物質と混合される。その後、熱可塑性デンプン組成物の約15重量%を超える量含まれる微粒子充填材成分、好ましくは安価な天然鉱物質微粒子充填材(「無機充填材」)が、デンプン融液と混合される。加えて、この参考文献は、溶融状態で約5重量%未満の含水率を有する熱可塑性デンプン融液を含む組成物を開示しており、ここで少なくとも1つの可塑剤は溶融状態にあるときに約1バール未満の蒸気圧を有し、そこに固体微粒子充填材相が約5から約95重量%の量が分散され含まれる。追加の実施形態は、熱可塑性デンプン組成物の約5から約95重量%の量の固体微粒子充填材相、および約3から約70重量%の濃度の繊維相の分散を開示している。
【0025】
Khashoggiへの米国特許第6,168,857号は、(a)デンプンがシート中の前固体の約5重量%を超える濃度を有するように、デンプンおよび補助水分散性有機ポリマーを含む結合マトリックスと、(b)デンプン結合シート中に実質的に均質に分散された繊維と、場合によっては無機鉱物質充填材とを含む、約1cm未満の厚さおよび約0.5g/cmを超える密度を有するデンプン結合シートを開示している。
【0026】
Khashoggi Industriesに譲渡された米国特許第5,618,341号、第5,683,772号、第5,709,827号、および第5,679,145号、ならびにPCT公報第WO97/2333号は、容器の作成に使用できるデンプンをベースとする組成物を開示している。米国‘341号および‘145号は、(a)増粘材(プレゼラチン化デンプンなど)および水が一緒に相互作用して、約2mmを超える平均長さおよび約25:1を超える平均縦横比を有する繊維と流体留分を混合したときに繊維が実質的に繊維状組成物中に実質的に一様に分散することを可能にする降伏応力および粘度によって特徴付けられる流体留分を形成するように、水、繊維、および増粘材を結合するステップと、(b)繊維状組成物中に繊維を実質的に一様に分散させるために、結合された増粘材、水および繊維を一緒に混合するステップとを含む、繊維状組成物内に繊維を分散させる方法を教示している。増粘材は、流体留分の約5から約40重量%の範囲の量が含まれる。該発明の方法は、実質的に一様に分散された繊維を有するデンプンをベースとする組成物を得るために、機械的混合装置からの剪断を繊維レベルに伝えることができる流体系を含む。米国特許‘772号はさらに、物品の強度および柔軟性を向上するために無機充填材を開示している。‘827号はさらに、約25:1を超える平均縦横比を有する繊維を含む混合物から開発された製品を作成する方法を開示している。‘341号、‘772号、‘827号、および‘145号特許ならびにWO97/2333出願は、構造体を強化するために高い縦横比(すなわち約25:1またはそれ以上)および長い長さ(すなわち少なくとも約2mm)の繊維を開示している。PCT公報第WO97/23333号は、高含有量のデンプン(非ゼラチン化の約50から約88重量%、ゼラチン化デンプンの約12から約50重量%)を含む物品を開示している。
【0027】
オムノバ・ソリューションズへの米国特許第6,303,000号は、ブロック化グリオキサール樹脂により変性した水性カチオンデンプン分散体を紙パルプスラリーに加えることによって紙の強度を改善する方法を開示している。デンプン分散体は、デンプン顆粒(ジャガイモ、トウモロコシ、ワックスコーン、赤および白マイロ、小麦およびタピオカのシンボイリング(thin−boiling)デンプン、ならびに追加的に化学的に変性したデンプンを含む)の水性懸濁液をゼラチン化し、少なくとも70℃、好ましくは85から95℃の温度でブロック化グリオキサール樹脂とデンプンを反応させることによって作成される。該発明に使用できる適切なブロック化グリオキサール樹脂は、全乾燥デンプンの約3から約30重量%、好ましくは9から20重量%の量の環状尿素/グリオキサール/ポリオール凝縮物、ポリオール/グリオキサール凝縮物、尿素または環状尿素/グリオキサール凝縮物、およびグリコール/グリオキサール凝縮物を含む。結果的に得られるゼラチン化デンプン組成物は冷却して貯蔵するか、または希釈紙パルプスラリーに直接加えて、結果的に得られる製品の引張り強度および弾性を高めることができる。
【0028】
キム・アンド・キムによって出願されたPCT公報第WO01/05892号は、20重量%のデンプンと80重量%の水を一緒に混合し、この混合物を加熱することによって作られる接着材を作成し、米のもみ殻を洗浄して98%の乾燥度まで乾燥し、接着材および米のもみ殻を一緒に混合して接着材と米のもみ殻の混合物を形成し、それを98%の乾燥度まで乾燥し、それを0.01から0.1mmのサイズ範囲まで粉砕することによって、自然素材を使用してプラスチックに代わる製品を製造する方法を記載している。次いで、最終重量の80%の接着材と米のもみ殻の混合物と、最終重量の5%の水と、最終重量の15%のロジンを混合して最終混合物を形成し、成形機を使用して100から350℃の温度で5kg/cmの圧力下で1個当たり20から80秒の生産頻度で最終混合物を成形する。
【0029】
同じくキム・アンド・キムによって出願されたPCT公報第WO02/083386号は、デンプンをベースとする接着材を使用する天然素材およびメラミン樹脂を使用することによってプラスチックに代わる商品を製造する方法を記載している。メラミンまたはユリア樹脂は、ホルムアルデヒドに作用するメラミンまたは尿素の反応によって形成される熱硬化性樹脂である。該製品は、最初に20重量%のデンプンと80重量%の水を一緒に混合することによって混合物を作成し、この混合物を加熱し、米のもみ殻を洗浄して98%の乾燥度まで乾燥し、接着材および米のもみ殻を一緒に混合して接着材と米のもみ殻の混合物を形成し、それを98%の乾燥度まで乾燥し、それを0.01から0.1mmのサイズ範囲まで粉砕することによって製造される。メラミン樹脂は、最初に30重量%のホルムアルデヒド溶液と70重量%の水、30重量%のメラミンまたは尿素を混合し、この混合物を350℃の温度で加熱するプロセスによって得られる。次いで、最終重量の70%の接着材と米のもみ殻の混合物と、15重量%の水と、15重量%のメラミン樹脂の混合物混合物を作成して、最終混合物を形成する。最終混合物は成形機で100から350℃の温度で5kg/cmの圧力下で1個当たり30から80秒の生産頻度で成形される。
【0030】
Apack AGによって出願された米国公報第2002/0108532号およびPCT公報第WO00/39213号は、7.6から8.5重量%のセルロース繊維、16.1から17.6重量%の天然デンプン、5.4から6重量%のプレゼラチン化デンプン、および68.0から70.6重量%の水から熱成形中に優れた膨張挙動を示す生物分解性材料から作られる成形体を生成する方法を開示している。最初に、5.4から6%のデンプンと94から94.6%の水を混合し、混合物を68から70℃に加熱し、混合物を68から70℃に10分間一定に維持し、プレゼラチン化デンプンを50℃に冷却することによって、プレゼラチン化デンプンが生成される。次いで16.1から17.6重量%の天然デンプン、7.6から8.5重量%のセルロース繊維、および68.0から70.6重量%の水を50℃の温度のプレゼラチン化溶液に添加し、5分間混合して40℃の均質な混合物を達成し、混合物を実質的に冷却させず、混合物を焼成型に入れ、100から200℃で10から100分焼成して成形体を形成する。
【0031】
Apack Verpackungen Gmbhへのドイツ特許DE19,706,642は、25から75%の繊維、13から38%のデンプン、および13から38%の水からの生物分解性物品の生産を開示している。最初に25から75%の繊維、13から38%のデンプンを乾燥状態で連続プロセスで混合し、次いで水を連続的に混ぜる。次いで混合物に焼成プロセスを施して最終成形品を得、次いで成型品に、湿気を通さない生物分解性フィルムを被覆する。
【0032】
適切な生物分解性の堆肥化可能な包装用材料を提供する多くの試みがなされてきたが、結果的に得られる物質は理想的ではない。現在利用可能な材料は、物質、特に濡れているものを包装するために成功裏に利用することができないか、あるいは通常の環境条件下で有効に分解しないかのいずれかである。廃棄される分解の遅い物質の蓄積を低減し、包装材料の生産で用いられる有毒薬品によって生じる環境破壊を制限する材料を開発する必要性が存在する。
【0033】
【特許文献1】国際公開第99/02598号パンフレット
【特許文献2】欧州特許第0773721号明細書
【特許文献3】国際公開第01/60898号パンフレット
【特許文献4】米国特許第6451170号明細書
【特許文献5】米国特許第5122231号明細書
【特許文献6】米国特許第5569692号明細書
【特許文献7】米国特許第5462982号明細書
【特許文献8】米国特許第5252271号明細書
【特許文献9】米国特許第4863655号明細書
【特許文献10】米国特許第5428150号明細書
【特許文献11】米国特許第5660900号明細書
【特許文献12】米国特許第5868824号明細書
【特許文献13】国際公開第96/05254号パンフレット
【特許文献14】米国特許第5736209号明細書
【特許文献15】米国特許第5810961号明細書
【特許文献16】国際公開第97/37842号パンフレット
【特許文献17】国際公開第01/51557号パンフレット
【特許文献18】米国特許第6168857号明細書
【特許文献19】米国特許第5618341号明細書
【特許文献20】米国特許第5683772号明細書
【特許文献21】米国特許第5709827号明細書
【特許文献22】米国特許第5679145号明細書
【特許文献23】国際公開第97/2333号パンフレット
【特許文献24】米国特許第6303000号明細書
【特許文献25】国際公開第01/05892号パンフレット
【特許文献26】国際公開第02/083386号パンフレット
【特許文献27】米国特許出願公開第2002/0108532号明細書
【特許文献28】国際公開第00/39213号パンフレット
【特許文献29】独国特許出願公開第19706642号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0034】
したがって、本発明の目的は効率的に生物分解可能な容器の生産用の頑健な方法および材料を提供することである。
【0035】
本発明のさらなる目的は、乾燥、濡れた、または湿潤状態の製品を保持できる生物分解性容器を生産するための材料および方法を提供することである。
【0036】
本発明の別の目的は、広範囲の温度で安定なプレゼラチン化デンプン溶液の使用を通して生物分解性容器を生産するための材料および方法を提供することである。
【0037】
本発明の別の目的は、広範囲の温度で安定なプレゼラチン化紙デンプン溶液の使用を通して生物分解性容器を生産するための材料および方法を提供することである。
【0038】
本発明の別の目的は、広範囲の材料から生物分解性容器を生産するための方法および材料を提供することである。
【0039】
本発明の別の目的は、広範囲の環境条件下で生物分解可能な容器を生産するための方法および材料を提供することである。
【0040】
本発明の別の目的は、生物分解性で堆肥化可能な製品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0041】
本発明は、乾燥、湿潤、または濡れた状態の食物製品を保持できる生物分解性容器を形成するための改善された方法および材料を提供する。該容器は、含水ゲルを形成しかつこのゲル構造を多くの他の種類の材料の存在下でかつ低温で維持するその能力が独特である、プレゲル化デンプン懸濁液を使用して生産される。加えて、このプレゲル化デンプンは、様々な環境条件下で広範囲の材料の存在下で比較的低温でプラスチック様材料に溶融する能力を有する。さらに、このプレゲル化物質は、断熱および構成成分の架橋結合をもたらすために高い結合強度および連続気泡構造を持つ容器の開発を可能にする。
【0042】
本発明の一態様は、
(a)低温に、例えば0から60℃の間、好ましくは0から40℃の間に維持されるプレゲル化デンプン懸濁液を形成し、
(b)プレゲル化デンプン懸濁液に、約1:2から1:8(幅:長さ)の間の縦横比を持つ木繊維を少なくとも含む乾燥または湿潤な均質混合物を添加して、均質な成形可能な組成物を形成し、
(c)均質な成形可能な組成物を熱で成形して生物分解性容器を形成する
ことによって、生物分解性容器を形成するための方法である。
【0043】
別の実施形態では、本発明は、
(a)低温に、例えば0から60℃の間、好ましくは0から40℃の間に維持される第1プレゲル化デンプン懸濁液を形成し、
(b)木繊維または木粉(約1:2から1:8の間の縦横比を持つ)、第2プレゲル化デンプン懸濁液、および/または天然デンプンを一緒に混合して均質な混合物を形成し、
(c)プレゲル化デンプン懸濁液に乾燥または湿潤な均質混合物を添加して、均質な成形可能な組成物を形成し、
(d)均質な成形可能な組成物を熱で成形して生物分解性容器を形成する
ことによって、生物分解性容器を形成するための方法である。
【0044】
特定の実施形態では、本発明は、
(a)プレゲル化懸濁液が低温に、例えば好ましくは0から60℃に、最も好ましくは0から40℃に維持されるように、プレゲルの約3から10重量%のジャガイモデンプンおよびプレゲルの約90から97重量%の水から生成されるプレゲル化デンプン懸濁液(プレゲル)を形成し、
(b)木繊維または木粉(約1:2から1:8の間の縦横比を持つ)、(プレゲルの重量の)約15%のトウモロコシデンプンおよびプレゲルの重量の約85%の水から生成されるプレゲル化デンプン懸濁液、および天然デンプン(例えば(均質な成形可能な組成物の重量の)約50から70%またはより特定的には57から65.8%のトウモロコシデンプン、または(均質な成形可能な組成物の重量の)約2から15%またはより特定的には3から5%のジャガイモデンプン)を一緒に混合して、均質な混合物を形成し、
(c)プレゲル化ジャガイモデンプン懸濁液に均質な混合物を添加して、均質な成形可能な組成物を形成し、
(d)均質な成形可能な組成物を熱で成形して生物分解性容器を形成する
ことによって、生物分解性容器を形成するための方法である。
【0045】
本発明の別の態様は、
(a)低温に、例えば0から60℃の間、好ましくは0から40℃の間に維持されるプレゲル化紙デンプン懸濁液を形成し、
(b)プレゲル化紙デンプン懸濁液に、約1:2から1:8(幅:長さ)の間の縦横比を持つ木繊維を少なくとも含む乾燥または湿潤な均質混合物を添加して、均質な成形可能な組成物を形成し、
(c)均質な成形可能な組成物を熱で成形して生物分解性容器を形成する
ことによって、生物分解性容器を形成するための方法である。
【0046】
他の実施形態では、本発明は、
(a)低温に、例えば0から60℃の間、好ましくは0から40℃の間に維持される第1プレゲル化紙デンプン懸濁液を形成し、
(b)木繊維または木粉(約1:2から1:8の間の縦横比を持つ)、および天然デンプンを一緒に混合して均質な混合物を形成し、
(c)第1プレゲル化デンプン懸濁液に均質な混合物を添加して、均質な成形可能な組成物を形成し、
(d)均質な成形可能な組成物を熱で成形して生物分解性容器を形成する
ことによって、生物分解性容器を形成するための方法に向けられる。
【0047】
特定の実施形態では、
(a)プレゲル化懸濁液が低温に、例えば0から60℃の間に、好ましくは0から40℃の間に維持されるように、(プレゲルの重量の)約2から15%、好ましくは約2.5%、5%、10%、または15%のジャガイモデンプンと、(プレゲルの重量の)約5から10%、好ましくは約5.9から8%の紙パルプと、(プレゲルの重量の)約75から95%の水から生成されるプレゲル化デンプン懸濁液を形成し、
(b)木繊維または木粉(約1:2から1:8の間、好ましくは1:2から1:4の間の縦横比を持つ)、天然トウモロコシデンプン、および天然ジャガイモデンプンを一緒に混合して均質な混合物を形成し、
(c)プレゲル化ジャガイモデンプン懸濁液に均質な混合物を添加して、均質な成形可能な組成物を形成し、
(d)均質な成形可能な組成物を熱で成形して生物分解性容器を形成する
ことによって、生物分解性容器を形成するための方法に向けられる。
【0048】
他の実施形態では、以下の材料を木繊維に加えて均質な混合物を形成することができる:
(i)ワックス、脂肪アルコール、リン脂質、またはグリセロールなど他の高分子量生化学物質、例えば(均質な成形可能な組成物の重量の)約1から5%、より特定的には2.6から3.7%のグリセロール
(ii)(均質な成形可能な組成物の重量の)約0.5から20%、好ましくは0.5から10%、0.5から11%、05から12%、10または20%の水
(iii)均質な成形可能な組成物の重量の例えば約0.1から15%の間、好ましくは約0.42、1または12%のベーキングパウダー
(iv)均質な成形可能な組成物の重量の最高約5%までの天然土充填材、例えばベントナイトなどの粘土、石膏および硫酸カルシウムなどの非晶質原料生産物、石灰岩などの鉱物、またはフライアッシュなどの人造材料。
【0049】
さらに別の実施形態では、該方法は、
(a)低温に、例えばこのましくは約0から60℃、最も好ましくは約0から40℃に維持されるプレゲル化デンプン懸濁液または紙デンプン懸濁液を形成するステップと、
(b)木繊維または木粉(約1:2から1:8の間の縦横比を持つ)と、(i)トウモロコシデンプンなどの乾燥または湿潤なデンプン、(ii)(プレゲルの重量の)約15%のトウモロコシデンプンおよび85%の水から生産されるプレゲル化トウモロコシデンプンなどのプレゲル化デンプン、(iii)ワックス、脂肪アルコール、リン脂質、およびグリセロールなど他の高分子量生化学物質、例えば(均質な成形可能な組成物の重量の)約1から5%のグリセロール、(iv)約0.5から20%、好ましくは0.5から10%、0.5から11%、05から12%、10または20%の水、(v)(均質な成形可能な組成物の重量の)例えば約0.1から15%の間、好ましくは約0.42、1または12%のベーキングパウダー、および/または(vi)均質な成形可能な組成物の重量の約5%、0から4%、0から13%、2から13%、または0から15%の天然土充填材、例えばベントナイトなどの粘土、石膏および硫酸カルシウムなどの非晶質原料生産物、石灰岩などの鉱物、またはフライアッシュなどの人造材料を一緒に混合するステップと、
(c)プレゲル化デンプン懸濁液に乾燥または湿潤な均質な混合物を添加して、均質な成形可能な組成物を形成するステップと、
(d)均質な成形可能な組成物を熱で成形して生物分解性容器を形成するステップと
を含む。
【0050】
一実施形態では、プレゲル化デンプン懸濁液は、(プレゲルの重量の)約2.5から15%のジャガイモまたはトウモロコシデンプンなどのデンプン、および均質な成形可能な組成物の重量の約85から97.5%の水から生成される。別の実施形態では、プレゲル化デンプン懸濁液は、約2.5から5.5%のデンプンおよび(プレゲルの重量の)約94.5から97.5%の水から生成される。好適な実施形態では、プレゲル化デンプン懸濁液は、約2.5から10%のジャガイモデンプン、より好ましくは3%、5%、7.5%、または10%のジャガイモデンプン、および(プレゲルの重量の)約90、92.5、95、または97%の水から生成される。別の好適な実施形態では、プレゲル化デンプン懸濁液は(プレゲルの重量の)約15%のトウモロコシデンプンから生成される。
【0051】
別の実施形態では、プレゲル化紙デンプン溶液は、(プレゲルの重量の)約5から10%、好ましくは5.9から8%、より好ましくは7.3から7.5、6.5から6.7、または5.9から6.1%の紙パルプ、約5から15%、好ましくは10%のジャガイモまたは他の天然デンプン(トウモロコシデンプンなど)、および(プレゲルの重量の)約75から90%の水から生成される。
【0052】
一実施形態では、天然デンプンはトウモロコシデンプンまたはジャガイモデンプンとすることができる。別の実施形態では、ジャガイモデンプンおよびトウモロコシデンプンを一緒に使用することができる。さらなる実施形態では、トウモロコシデンプンは均質な成形可能な組成物の重量の約4から18%、好ましくは4.45から17.9%、または約5から35%、好ましくは4、5、6、13、15、16、17、18、20、21、22、26、28、29、30、31、または34%を含むことができる。
【0053】
さらに別の実施形態では、木繊維または木粉は、プレゲル化デンプン溶液を含む均質な成形可能な組成物の重量の約11から24%、好ましくは11、12、13、14、16、17、18、19、20、21、22、23、または23.3%を含むことができる。代替実施形態では、木繊維または木粉は、プレゲル化紙デンプン溶液を含む均質な成形可能な組成物の重量の約7から11%、好ましくは7、8、9、10、または11%を含むことができる。木繊維または木粉は、約1:2と1:10の間、1:2と1:9の間、1:2と1:8の間、1:2と1:7の間、1:2と1:6の間、1:2と1:5の間、1:2と1:4の間、1:2と1:3の間の縦横比、幅対長さを、またはそれらの端数、例えば1:2と1:9.9との間の比を持つことができる。
【0054】
別の実施形態では、本発明の方法を使用して形成される容器は効率的に生物分解可能であり、1年以内に構成部品に分解することが好ましい。別の実施形態では、該容器は堆肥化可能であり、6か月以内に、好ましくは約24日以内に構成分子に分解する。
【0055】
さらなる実施形態では、熱と共に、または熱の代わりに圧力を使用して、生物分解性容器を成形することができる。所望の製品を達成するために、任意の量の圧力を使用することができる。例えば、約2から3psiの間の圧力が適切であるかもしれない。同様に、所望の結果を達成する任意の量の熱を使用することができる。例えば一実施形態では、生物分解性容器を成形するために使用される熱は、約150から250℃の間、好ましくは195から225℃、最も好ましくは215℃である。
【0056】
別の実施形態では、該容器は任意の適切な耐液性コーティングを被覆することができる。例として、PROTECoat(ニュー・コート社)、Zein(登録商標)(トウモロコシから分離された生物分解性材料)、ポリ乳酸(PLA、発酵原料からの乳酸の重合体)、ポリヒドロキシアルカノアート(微生物発酵からのPHA)、細菌性セルロース、(例えば甲殻類廃棄物からの)キトサンをベースとする重合体、またはワックスおよび油をベースとするコーティングなどがあるが、それらに限定されない。これらの物質は薄膜(薄いフィルム)として施すことができ、あるいは製品上に噴霧/浸漬することができる。耐水性物質の膜を施すための結合プロセスは技術上既知である。
【0057】
一実施形態では、
(a)低温、例えば0から60℃の間、好ましくは0から40℃の間に維持される第1プレゲル化デンプン懸濁液を形成し、
(b)木繊維または木粉(約1:2から1:8の間の縦横比を持つ)、およびワックス、脂肪アルコール、リン脂質、またはグリセロールなど他の高分子量生化学物質を一緒に混合し、
(c)第1プレゲル化デンプン懸濁液に、木繊維または他の物質を含む均質な混合物を添加し、
(d)均質な組成物を熱で成形して生物分解性容器を形成し、
(e)PROTECoat(ニュー・コート社)、Zein(登録商標)(トウモロコシから分離された生物分解性材料)、ポリ乳酸(PLA、発酵原料からの乳酸の重合体)、ポリヒドロキシアルカノアート(微生物発酵からのPHA)、細菌性セルロース、(例えば甲殻類廃棄物からの)キトサンをベースとする重合体、またはワックスおよび油をベースとするコーティングなどの耐液性コーティングを容器に被覆することによって、耐水性容器を形成するための方法を提供する。
【0058】
別の実施形態では、成型品の被覆を促進するためだけでなく、最終製品における木の残留臭気を低減するなど、他の特定の指示のためにも、紙パルプの量を最終混合物の重量の50%、または30から50%まで増加することができ、木粉または木繊維の量は0%まで減少することができることが認識されている。
【0059】
さらなる実施形態では、真空を使用して成形品の周囲に膜を形成することができる。真空を使用して成型品の周囲にマトリックスを形成するときには、木粉/繊維および/または紙パルプのレベルを増加することにより、真空プロセスを促進できることが認識される。一実施形態では、木粉/繊維および/または紙パルプのレベルは最終混合物の重量の30、40、または50%にまで増加することができる。
【0060】
別の実施形態では、
(a)低温、例えば好ましくは0から60℃、最も好ましくは0から40℃に維持される第1プレゲル化デンプン懸濁液を形成し、
(b)木繊維または木粉(約1:2から1:8の間の縦横比を持つ)、第2プレゲル化デンプン懸濁液、および二酸化炭素ガスの発生源などのガスの発生源を一緒に混合して均質な組成物を形成し、
(c)第1プレゲル化デンプン懸濁液に、木繊維および第2プレゲル化デンプンを含む、乾燥したまたは湿った均質な混合物を添加し、
(d)均質な組成物を熱で成形して生物分解性容器を形成する
ことによって、連続気泡容器を形成するための方法を提供する。
【0061】
特定の実施形態では、本発明は、
(a)プレゲル化懸濁液が低温に、例えば0から60℃の間、好ましくは0から40℃の間に維持されるように、(プレゲルの重量の)約3から5%のジャガイモデンプンおよび(プレゲルの重量の)約95から97%の水から生成されるプレゲル化デンプン懸濁液を形成し、
(b)木繊維または木粉(約1:2から1:8の間の縦横比を持つ)、(第2プレゲルの重量の)約15%のトウモロコシデンプンおよび(第2プレゲルの重量の)約85%の水から生成された第2プレゲル化デンプン懸濁液(第2プレゲル)、ならびにベーキングパウダー、例えば(均質な成形可能な混合物の重量の)0.42から12%の間のベーキングパウダーを混合して均質な混合物を形成し、
(c)プレゲル化ジャガイモデンプン懸濁液に、木繊維およびプレゲル化トウモロコシデンプンを含む均質な混合物を添加して、均質な成形可能な組成物を形成し、
(d)均質な成形可能な組成物を熱で成形して生物分解性容器を形成する
ことによって連続気泡フォーム容器を形成するための方法に向けられる。
【0062】
ここに記載する方法は、材料の様々な重量組合せから形成される生物分解性容器を生産するものである。例えば、該容器は、(均質な成形可能な組成物の重量の)約16から61%のプレゲル化ジャガイモデンプン懸濁液および(均質な成形可能な組成物の重量の)約11から37%(または11から15%)の木繊維または木粉から形成することができる。加えて、木繊維または木粉をプレゲル化デンプン懸濁液と混合する前に、次のものを含め、それらに限らず、他の材料の様々な組合せを木繊維または木粉に加えて均質な混合物を生成することができる。
【0063】
(i)(均質な成形可能な組成物の重量の)約57から66%のプレゲル化トウモロコシデンプン懸濁液((プレゲルの重量の)約5から15%のトウモロコシデンプンおよびプレゲルの重量の約85から95%の水から形成された懸濁液)
(ii)(均質な成形可能な組成物の重量の)約4から35%、例えば3から5%(好ましくは3.7%または4.2%)の天然ジャガイモデンプン、および/または15.4から34.4%の天然トウモロコシデンプン
(iii)(均質な成形可能な組成物の重量の)約1から5%のグリセロール
(iv)(均質な成形可能な組成物の重量の)最高約10または20%までの水
(v)(均質な成形可能な組成物の重量の)約0.1から15%のベーキングパウダー
(vi)(均質な成形可能な組成物の重量の)の約5%未満の天然原料(ベントナイト粘土など)
【発明を実施するための最良の形態】
【0064】
定義
ここで使用する用語「シート」は、ここに記載する方法を使用して作られた、実質的に平坦な、波形の、湾曲した、曲げられた、またはテクスチャードシートを指す。該シートはまた有機コーティング、プリンティング、そこに積層された他のシートをも含むことができる。本発明の範囲内のシートは、シートが意図される特定の用途に応じて非常に様々な厚さを持つことができる。シートは約0.001mmもの薄さにすることができ、あるいは強度、耐久性、および/または嵩が重要な考慮点である場合、1cmまたはそれ以上もの厚さにすることができる。
【0065】
用語「フィルム(膜)」は、「フィルム」が通常非常に薄いシートを表わすことを除いては、用語「シート」と本質的に異ならない。膜はしばしば、シートカレンダ加工ではなくフィルムブローイングによるなど、フィルムの通常の形成方法とは異なるプロセスによって形成される。一般的に、フィルムは、下は約1ミクロン、上は約1mmまでの厚さを持つシート状物品と定義される。
【0066】
用語「成形品」とは、当業界で既知の任意の成形法を使用してデンプン組成物から直接または間接的に賦形される物品を指すものとする。
【0067】
本明細書および請求の範囲で使用する用語「容器」は、様々な種類の製品または物体(食品および飲料製品を含むが、それらに限定されない)を貯蔵、小出し、包装、分配、または出荷するために利用される物品、入れ物、または容器を含むことを意図している。そのような容器の特定の例として、中でも特に、箱、カップ、「クラムシェル」、壺、瓶、プレート、ボウル、トレー、カートン、ケース、かご、シリアル用箱、冷凍食品用箱、牛乳カートン、バッグ、サック、飲料容器用キャリヤ、皿、卵カートン、蓋、ストロー、エンベロープ、または他の種類の保持器がある。一体的に形成された容器に加えて、容器と共に使用される収納製品も、定義の「容器」内に含むつもりである。そのような物品は、例えば蓋、ライナー、ストロー、仕切り板、ラッパー、クッション材、用具、およびその他、容器内の物体を包装、貯蔵、出荷、分配、提供、または小出しにするのに使用される製品を含む。
【0068】
ここで使用する用語「乾燥または湿潤」とは、乾燥していることができ、あるいは一般的に水で湿らせるか濡らすことのできる固体組成物を指すが、他の溶剤を使用することもできる。組成物中の液体の量は、組成物中の粒子間の担体として作用するのに充分ではない。
【0069】
ここで使用する用語「均質な混合物」とは、顕微鏡的スケールで組成物中で実質的に一様である液体担体中の固体微粒子または固体の混合物を指す。異なる種類の固体粒子または固体の混合物は、顕微鏡的スケールで見ると、すなわち粒径レベルでは、均質でない。
【0070】
プレゲル化デンプン懸濁液
デンプン構成成分は、1つまたはそれ以上の非変性デンプン、変性デンプン、およびデンプン誘導体を含む任意の既知のデンプン物質を含むことができる。好適なデンプンは、最初は微粒状固体として自然の状態であり、混合および加熱によって熱可塑性融液を形成する大部分の非変性デンプンを含むことができる。デンプンは一般的に、α−(1,4)結合に重合グルコース分子を持つ天然炭水化物鎖とみなされ、本質的に顆粒の形であることが明らかになっている。そのような顆粒は既知の方法によって植物材料から容易に遊離することができる。本発明の方法で使用するプレゲル化デンプン懸濁液を形成するのに使用されるデンプンは、次の性質を持つことが好ましい。すなわち、含水ゲルを形成し、かつこのゲル構造を多くの種類の他の物質の存在下で維持する能力、および低温、例えば0から60℃の間、好ましくは0から40℃の間で、広範囲の物質の存在下で、湿潤な環境でプラスチック様材料に溶融し、かつ高い結合力を示し、断熱および構成成分の架橋結合のために連続気泡構造を生成する能力である。プレゲル用のデンプンの好適な供給源は、穀物(粉および分解状態でも使用することのできる例えばトウモロコシ、ワックスコーン、小麦、モロコシ、米、およびモチ米)、塊茎(ジャガイモ)、および根(タピオカ(すなわちカッサバおよびマニアック)、サツマイモ、およびクズウコン)、変性トウモロコシデンプン、ならびにサゴヤシの髄とすることができる。
【0071】
本発明の方法を使用するときに観察される所望の性質について、特定の機械論的説明に束縛するつもりはないが、製品を成形することができるまでゲルの性質が懸濁液中の他の構成成分を保持し、かつ成形まえおよび成形中に混合物内の湿分レベルを一定に保持すると信じられる。第2性質は、型内のゲル構造体の乾燥がより進みかつ乾燥済みの形への遷移で明らかであり、それは次いで型の範囲内で溶融して結合プラスチック状製品になる。この複合三次元架橋結合構造は、強度および断熱両方の特性を示す製品の支柱である。プレゲル化デンプンは、ほぼ大気温度(約25℃)でデンプンに水(例えばプレゲルの重量の約2%から15%、好ましくは少なくとも2.5%、3%、5%、10%、または15%)を混合することによって作成される。ゲルは、水−デンプン混合物をゲルが形成されるまで絶えず撹拌しながらゆっくりと加熱することによって形成される。加熱を続けると、ゲルは徐々に分解するので、適切なレベルのゲル化が達成されるとすぐにプロセスを停止しなければならない。ゲルは冷蔵すると数日間安定している。貯蔵する場合は、殺生物剤を、好ましくは約10から約500ppmの濃度で添加することができる。
【0072】
好適なデンプンをベースとする結合材は、比較的低い温度でゲル化して高い粘度を生じるものである。例えば、ジャガイモデンプンは急速にゲル化し、約65℃で最大粘度に達する。小麦デンプンは同様に作用し、それを使用することもできる。そのようなデンプンに基づく結合材は、平滑な表面および所望の機械的性質を与えるための充分な厚さと密度を持つ皮膜を有する薄壁の物品を生成するのに貴重である。
【0073】
一般的に、デンプン顆粒は冷水には溶解しないが、外膜が例えば粉砕によって破損した場合、顆粒は冷水中で膨潤し、ゲルを形成することができる。無傷の顆粒を温水で処理すると、顆粒は膨潤し、可溶デンプンの一部が顆粒の壁から拡散して、ペーストを形成する。熱水中では、顆粒はそれらが破裂する程度まで膨潤し、結果的に混合物のゲル化が生じる。デンプンが膨潤しゲル化する正確な温度は、デンプンの種類によって異なる。ゲル化は直鎖状アミロース重合体の結果であり、それは最初に顆粒内で圧縮され、延伸し、相互にかつアミロペクチンと架橋結合する。水が除去された後、結果的に得られる網状の相互接続された重合体鎖は、約40から50MPaまでの引張り強度を持つことのできる固体材料を形成する。アミロース重合体は、成形可能な混合物内の個々の凝集粒子および遷移を結合するためにも使用することができる。
【0074】
デンプンに内在的にある水をグリセリン、ポリアルキレンオキシド、グリセリンのモノおよびジアセテート、ソルビトール、他の糖アルコール、およびシトレートなど、デンプンをその分解温度未満で溶融させることのできる適切な低揮発性可塑剤と置換することによって、デンプン融液中の水の量を低減することが可能である。これは、加工性の改善、機械的強度の向上、経時的寸法安定性の向上、およびデンプン融液と他の重合体との混合の容易化を可能にする。
【0075】
自然含有水分の少なくとも一部分を除去するように予め乾燥したデンプンを使用することにより、加工前に水を除去することができる。代替的に、ガス抜きまたは脱ガス手段を装備した押出機によるなど、溶融混合物を脱ガスまたはガス抜きすることによって、加工中に水を除去することができる。デンプン融液を形成するために、天然デンプンに最初に少量の水およびグリセリンを混合することもでき、デンプン融液は、冷却および固化の前に、そこから実質的に全ての水を除去するために脱ガス手順が施される。
【0076】
本発明の一態様では、プレゲル化懸濁液が低温に維持されるように、プレゲルの重量の約3から10%、好ましくは3、5、7.5、または10%のデンプン、およびプレゲルの重量の90から97%の水からプレゲル化デンプン懸濁液が生成される。一実施形態では、プレゲル化デンプン溶液は凍結温度0℃より上の全ての温度で維持することができる。別の実施形態では、プレゲル化デンプン溶液は、例えば3から15℃の間で冷蔵保存すれば、24時間以上、最高で数日間まで維持することができる。
【0077】
本発明の別の態様では、プレゲル化懸濁液が低温に維持されるように、(プレゲルの重量の)約5から15%、好ましくは10%のデンプン、好ましくはジャガイモデンプンと、(プレゲルの重量の)5から10%、好ましくは5.9から8%、より好ましくは7.3から7.5、6.5から6.7、または5.9から6.1%の紙パルプと、(プレゲルの重量の)75から92.5%の水からプレゲル化紙デンプン懸濁液が生成される。一実施形態では、プレゲル化紙デンプン溶液は凍結温度0℃より上の全ての温度で維持することができる。別の実施形態では、プレゲル化紙デンプン溶液は、例えば3から15℃の間で冷蔵保存すれば、24時間以上、最高で数日間まで維持することができる。
【0078】
紙パルプ
本発明の一態様では、プレパルプ化紙がプレゲルと混合される。添加される紙パルプの好適な量は、プレゲルの重量の5から10%、好ましくは5.9から8%、より好ましくは7.3から7.5、6.5から6.7、または5.9から6.1%の範囲である。プレパルプ化紙は、5から15%、好ましくは10%のジャガイモまたは他の天然デンプン(トウモロコシデンプンなど)、および75から90%の水、例えば580mの水、57.5gmの乾燥ジャガイモデンプン、および42.31gmの紙パルプと混合することができる。混合物は温度を60から70℃まで上昇しながら遅いrpmで撹拌し、その後、予備混合した乾燥成分(1:8、1:9.9、1:9、または1:5の縦横比の木粉(好ましくは5から10%(w/w))、天然ジャガイモデンプン(好ましくは10から15(重量)%)および/または天然トウモロコシデンプン(好ましくは10から20(重量)%)を添加することができる。
【0079】
本発明の紙パルプは、当業界で既知の方法によって生産することができる。セルロースパルプの生産は、主として特殊栽培からの樹木種を利用するプロセスである。紙パルプを生産するために、一般的に約30から40mmの寸法および約5から7mmの厚さに縮小された木材が、リグニンおよびヘミセルロース分子を選択的に攻撃してそれらを可溶性にする化学薬品の適切な混合物により、高温および高圧で処理される。一般的に「蒸解」と呼ばれるこの第1処理から生じるパルプは「粗パルプ(raw pulp)」と呼ばれる。それらは依然として部分的に変性したリグニンを含み、かつ幾分ハバナブラウン色である。粗パルプは、ほとんど全部のリグニン分子および着色分子一般を除去するのに適したさらなる化学−物理的処理を受けることができる。この第2操作は一般的に「脱色」と呼ばれる。このプロセスには、成長の早い木質植物(ligneous plant)が主に使用され、それを化学物質(アルカリまたは酸)の助けにより、高圧および高温の条件で、選択的に脱リグニン化してセルロースおよびリグノセルロースの他の構成成分を含むパルプが得られる。これらのパルプは次いで、リグニンおよびヘミセルロース残留成分を完全に除去するために、機械および化学−物理的処理を受け、その後、紙の生産に利用される。どのような形の紙パルプでも、ここで記載する包装に使用することができる。
【0080】
乾燥または湿潤デンプン
プレゲルの形成後、乾燥または湿潤材料(遷移、粉、パルプ、または乾燥デンプンなど)を添加して、成形可能な最終混合物を生成することができる。乾燥または湿潤材料は、プレゲルに添加する前に事前混合して、最終製品の均質性を高め、かつ最終成形品の構造的完全性を高めることができる。最終混合物に追加されるプレゲルの量は、均質な成形可能な組成物の重量の約7から60%の範囲であることが好ましい。プレゲルは、均質な成形可能な組成物の重量の少なくとも約7%、8%、9%、10%、11%、12%、16%、16.3%、25%、33%、42%、47%、54%、50%、52%、55%、56%、60%または60.4%であることが好ましい。
【0081】
プレゲル化デンプンに添加できる乾燥/湿潤材料の一成分は、乾燥または湿潤デンプン結合材成分である。このデンプンはトウモロコシまたは他の乾燥デンプン(例えばジャガイモ、米、または小麦デンプン)とすることができる。プレゼラチン化デンプンをベースとする結合材を、成形可能な混合物に添加することもできる。プレゼラチン化デンプンをベースとする結合材とは、事前にゲル化され、乾燥され、粉末に粉砕されたデンプンである。プレゼラチン化デンプンをベースとする結合材は冷水でゲル化するので、そのようなデンプンをベースとする結合材を成形可能な混合物に添加して、加熱する前に混合物の粘度を高めることができる。粘度の向上は沈降を防止し、より厚い気泡壁を生成するのを助ける。このデンプン成分は上述と同様の仕方でプレゲル化することができる。例えば、第2デンプン成分は、約1%から15%の間のデンプン(例えば15%のトウモロコシデンプン)と85から99%の水との混合物中でプレゲル化することができる。この場合、過剰の水を吸収するために、追加の乾燥デンプンを必要に応じて添加することができる。プレゲル化した第2デンプンがそれでも湿っている場合、好適な添加量は、均質な成形可能な組成物の重量の55から65%の範囲であり、最も好ましくは約57%または約65%である。
【0082】
本発明の成形可能な混合物内の天然デンプン結合材の濃度は、均質な成形可能な組成物の重量の約5%から約60%の範囲であることが好ましく、より好ましくは約15%から約30%の範囲であり、最も好ましくは均質な成形可能な組成物の重量の少なくとも約6%、20%、21%、25%、26%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、または34%である。さらに、温度範囲全体での混合物の粘度をより注意深く制御し、かつ最終硬化物品の構造特性に影響を及ぼすためにも、異なるデンプンの組合せを使用することができる。例えば、混合物は、トウモロコシデンプンが最終均質な成形可能な組成物の約13から30%の間、好ましくは約13から18%または28から30%の間を構成し、ジャガイモデンプンが約3から14%の間、好ましくは約11から14%または3から5%の間を構成するように、乾燥または湿潤なトウモロコシおよびジャガイモデンプンの混合物(均質な成形可能な組成物の重量の16から44%のトウモロコシおよびジャガイモデンプン)から構成することができる。
【0083】
デンプンは多くの植物で生成され、多くのデンプンは適切とすることができるが、プレゲルで使用されるデンプンの場合と同様、好適なデンプン源は穀物(例えばトウモロコシ、ワックスコーン、小麦、モロコシ、米、およびもち米)の種子であり、粉および分解状態で使用することができる。適切なデンプンは次の中から、すなわちアヒパ、アピオ(アラカチャ)、アローヘッド(クズウコン、チャイニーズポテト、クズイモ)、バッドウ、タピオカノキ、ブラジルクズウコン、カサバ(ユッカ)、チャイニーズアーティチョーク(クローヌ)、ジャパニーズアーティチョーク(チョロギ)、チャイニーズウォータチェスナット、ココ、ココヤム、ダシーンタロイモ、エドウタロイモ、エレファントイヤ、ジラソール、グー、ジャパニーズポテト、イスラエルアーティチョーク(サンルート、ギラソール)、ユリノネ、リングゴー、マランガ(アメリカサトイモ)、オオバコ、サツマイモ、マンデイオカ、マニオク、メキシカンポテト、メキシコヤムイモbcan、オールドココヤム、サーゴット、サトイモ、シーグー、キクイモ、サンルート、アマタピオカノキ、タニヤ、タニア、タニャ、タピオカノネ、タロ、トピナンボア、オオクログワイ、レンコン、ヤムビーン、ヤム、ヤウティア、大麦、トウモロコシ、モロコシ、米、小麦、オート麦、ソバ、ライ麦、カムトブランド小麦、トリティカル、スペルト、アマランサ、ブラックキノア、ハイ、キビ、プランタゴ種子殻、オオバコ種子殻、キノアフレーク、キノア、テフから選択することもできる。
【0084】
本発明に使用できるデンプンは、非変性デンプン(アミロースおよびアミロペクチン)および変性デンプンを含む。変性とは、デンプンが当業界で既知の一般的なプロセス、例えばエステル化、エーテル化、酸化、酸加水分解、架橋、および酵素転換などによって誘導化または変性できることを意味する。典型的な変性デンプンは、ジカルボキシル酸/無水物、特にアルケニルサクシン酸/無水物の酢酸塩および半エステルなどのエステル;ヒドロキシエチルおよびヒドロキシプロピルデンプンなどのエステル;次亜塩素酸塩で酸化されたものなどの酸化デンプン;酸塩化リン、エピクロロヒドリン、疎水性カチオンエポキシド、およびオルトリン酸ナトリウムもしくはカリウムまたはトリポリリン酸ナトリウムまたはカリウムとの反応によって生成されるリン酸塩誘導体、ならびにそれらの組合せなどの架橋剤と反応したデンプンを含む。変性デンプンはまたシーゲル、長鎖アルキルデンプン、デキシトリン、アミンデンプン、およびジアルデヒドデンプンをも含む。非変性デンプンをベースとする結合材はかなり安価であり、匹敵する物品を生成するので、これは変性デンプンをベースとする結合材より好ましい。
【0085】
トウモロコシデンプンおよび木粉などの乾燥成分は、プレゲルに添加される前に均質な混合物に予め混合することが好ましい。乾燥/湿潤デンプンおよび木粉または木繊維は、例えばキッチン・エイド(登録商標)商用ミキサなどの適切な手段を使用して混合し、均質な混合物を形成することができる。
【0086】
木粉または繊維
本発明では、プレゲル化デンプンに加える乾燥/湿潤材料の一部として、追加繊維を使用することができる。使用する繊維は有機であることが好ましく、重合化グルコース分子を含むという点で化学的にデンプンに類似しているセルロースをベースとする材料が最も好ましい。「セルロース繊維」とは、セルロースを含むかあるいはセルロースから成る任意の種類の繊維を指す。ここで言う植物繊維とは、主として大麻、綿、植物の葉、サイザル、アバカ、バガス、木材(硬木または軟木の両方、その例は南方硬木および南方マツをそれぞれ含む)、もしくは茎、あるいはガラス、グラファイト、シリカ、セラミック、もしくは金属材料から作られた無機繊維からの、一般的に600ミクロンから3000ミクロンの範囲で異なる長さを持つものである。セルロース繊維は木繊維および木粉を含む。一実施形態では、最終混合物に11から24重量%の木繊維または木粉を添加する。好適な実施形態では、木繊維または木粉は均質な成形可能な組成物の重量の少なくとも約11%、12%、13%、14%、16%、17%、および23.3%を構成する。
【0087】
木粉および木繊維は、冷却するデンプン融液との架橋結合に参加するために、主繊維から出る小さいとげ状構造を有する粗いつまようじによく似ている。この性質は、型内で生成される表面の強度および耐水性の両方を追加する。粉または短い繊維を生成する高速粉砕プロセスは、パルプおよび紙の製造に使用される高価かつ汚染するプロセスを迂回する。木粉は樹脂質の木粉とすることができる。木粉は、比較的大量の樹脂を含む軟木粉であることが好ましい。さらに、軟木は建築業などで産業的に大量に使用されており、その結果として、例えば製材所から多量の木粉を低価格で入手できる。木粉は粉のメッシュサイズで等級分けすることができる。一般的に20から100のメッシュサイズおよび1:8または1:9、または1:10以下の縦横比を持つ木粉が適している。
【0088】
より大きい粒子は繊維とみなされる。表現「繊維」とは、その長さの点で制約される微細な細い物体を指し、その長さが幅より大きい。それらは個々の繊維として、または繊維束として存在することができる。そのような繊維は、当業者に既知の方法で生産することができる。好適な繊維は長さ対直径比が小さく、優れた強度および軽量の材料を生成する。一般的に本発明で使用する繊維は、約1:2と1:10の間、1:2と1:9の間、1:2と1:8の間、1:2と1:7の間、1:2と1:6の間、1:2と1:5の間、1:2と1:4の間、12:と1:3の間、1:2と1:2の間、または1:2と1:9.9の間の縦横比を持つ。
【0089】
南方マツおよびアバカなど、高い引裂き破裂強度を持つ繊維がある一方、綿など、強度は低いが柔軟性が高いものもある。より優れた配置、より高い柔軟性、およびより高い引裂き破裂強度を希望する場合、異なる縦横比および強度特性を有する繊維の組合せを混合物に加えることができる。
【0090】
本発明の追加の態様では、最終製品における木材の残留臭気を低減するために、紙パルプの量を最終混合物の重量の50%または30から50%に引き上げることができ、かつ木粉または木繊維の量を0%に減らすことができることが認識される。
【0091】
追加材料
乾燥/湿潤デンプンおよび木粉に加えて、均質混合物は、最終製品の所望の特徴に応じて1つまたはそれ以上の追加材料を含むこともできる。より強い製品のために天然土充填材を含めることができる。適切な充填材は、ベントナイトなどの粘土、石膏(無水硫酸カルシウム)および硫酸カルシウムなどの非晶質原料生成物、石灰岩などの鉱物、またはフライアッシュなどの人造材料を含むが、それらに限定されない。これらの天然土充填材は、成形プロセス中に発生する架橋および結合に関与することができる。有用な充填材の他の例として、パーライト、バーミキュライト、砂、砂利、岩、石灰岩、砂岩、ガラスビード、エーロゲル、キセロゲル、シーゲル、マイカ、粘土、合成粘土、アルミナ、シリカ、溶融シリカ、板状アルミナ、カオリン、微小球、中空ガラス球、多孔性セラミック球、炭酸カルシウム、アルミン酸カルシウム、軽量重合体、キソノトライト(結晶ケイ酸カルシウムゲル)、軽量発泡粘土、含水または無水水硬セメント粒子、軽石、表皮剥離岩、および他の地質材料を含む。部分的な含水および無水セメントはシリカヒュームと同様に高い表面積を持ち、新しく形成される物品の高い初期凝集性など優れた利点をもたらす。本発明の廃棄容器または他の物品などの廃棄無機充填材料でも凝集充填材および強化材として使用することができる。本発明の容器および他の物品は、単にそれらを新規の成形可能な混合物に凝集充填材として加えるだけで、容易にかつ効果的にリサイクルすることができることも理解されたい。水硬セメントは、含水形または無水形のどちらでも加えることができる。粘土および石膏はどちらも容易に入手でき、比較的安価であり、加工しやすく、容易に成形され、充分に高い量を添加した場合(例えば半水石膏の場合)結合度および強度を提供することもできるので、重要な凝集材とすることができる。半水石膏は成形可能な混合物内で水と反応できるので、それは水を成形品の内部に保持するための手段として使用することができる。無機材料は、最終組成物の重量の約5%まで、0から4%。0から13%、2から13%、または0から15%の量を添加することが好ましい。
【0092】
充填材として使用できる多種多様な物質のため、好適な濃度範囲は計算するのが難しい。ベントナイト粘土の場合、好適な範囲は最終混合物の重量の約2.5から4%である。追加物質は予め溶解することができ、あるいは乾燥したまま添加することができる。好適な粘土スラリーは水中に20%のベントナイト粘土である。
【0093】
加えて、さらなるセルロースをベースとする増粘材を添加することができ、それはメチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、および類似物など、多種多様なセルロースエーテルを含むことができる。他の天然ポリサッカライドをベースとする増粘材は、例えば、Zein(登録商標)(トウモロコシから誘導されたプロラミン)、コラーゲン(ゼラチンおよびグルーなど、動物の結合組織から抽出した誘導体)、およびカゼイン(牛乳から誘導される)を含む。適切な合成有機増粘材は、例えばポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、ポリビニルアクリル酸、ポリビニルアクリル酸塩、ポリアクリルアミド、エチレンオキシド重合体、ポリ乳酸、およびラテックスを含む。ラテックスは広いカテゴリであり、水エマルジョン中で形成される様々な重合可能な物質を含む。一例としてスチレンブタジエン共重合体がある。追加の共重合体として、酢酸ビニル、アクリラート共重合体、スチレンおよびアセトニトリルとのブタジエン共重合体、メチルアクリラート、塩化ビニル、アクリルアミド、フッ素化エチレンがある。好水性単量体は次の群、すなわちN−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリラート、アクリル酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルメタクリラート、メタクリル酸、およびその他から選択することができ、加水分解で分解可能な重合体ゲルの形成に使用することができる。適切な疎水性単量体は、ジメチルアミノエチルメタクリラート、n−ブチルメタクリラート、第三ブチルアクリルアミド、n−ブチルアクリラート、メチルメタクリラート、およびヘキシルアクリラートを含む2−アセトキシエチルメタクリラートグループの単量体から選択することができる。重合化は溶媒中で、例えばジメチルスルホキシド、ジメチルフォルムアミド、水、メタノールおよびエタノールなどのアルコール中で、遊離重合化の一般的開始剤を用いて行なうことができる。好水性ゲルはpH1から5の酸性環境で安定である。中性またはpHが約6.5より上の弱アルカリ性環境では、ゲルは分解する。上記のゲルは、その生物分解の生成物と同様に無毒である。
【0094】
他の共重合体は、脂肪族ポリエステル、ポリカプロルアクトン、ポリ−3−ヒドロキシブチル酸、ポリ−3−ヒドロキシバレリアン酸、グリコール酸および乳酸の共重合体、およびポリラクチド、PVS、SAN、ABS、フェノキシ、ポリカーボネート、ニトロセルロース、塩化ポリビニリデン、スチレン/アリールアルコール共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、天然ゴム、スチレン/ブタジエンエラストマおよびブロック共重合体、ポリビニルアセテート、ポリブタジエン、エチレン/プロピレンゴム、デンプン、および熱可塑性セグメント化ポリウレタン、ポリエステル、ポリオルソエステル、ポリアクチド、ポリグリコリド、ポリカプロルアクトン、ポリヒドロキシブチラート、ポリヒドロキシバレラート、ポルノ酸(porno acid)、擬似ポリアミン酸、ポリアミド、およびポリ無水物の単独重合体または共重合体、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロールアクトン(PCL)、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリアミノ酸、擬似ポリアミノ酸、ポリヒドロキシブチラート、ポリヒドロキシバレラート、ポリホファゼン、およびポリアルキルチアノアクリラートの単独重合体および共重合体を含む。
【0095】
添加できる追加の重合体は、シトレート、ジエチルシトレート(DEC)、トリエチルシトレート(TEC)、アセチルトリエチルシトレート(ATEC)、トリブチルシトレート(TBC)、アセチルトリブチルシトレート(ATBC)、ジメチルフタレート(DMP)、ジエチルフラレート(DEP)、トリエチルフタレート(TEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクタルフタレートなどのフタレート、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(Transcuto(商標))、プロピレングリコールモノ第三ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル、n−メチルピロリドン、2ピロリドン(2−Pyrrol(商標))、プロピレングリコール、グリセロール、グリセリルジオレアート、エチルオレアート、ベンジルベンゾアート、グリコフロールソルビトール、ショ糖酢酸イソブチラート、ブチリルトリ−n−ヘキシルシトレート、アセチルトリ−n−ヘキシルシトレート、ジブチルセバケート、トリブチルセバケートなどのセバケート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(DPMアセテート)、プロピレンカーボネート、プロピレングリコールラウレート、プロピレングリコールカプリレート/カプレート、カプリル/カプリトリグリセリド、ガンマブチロールアクトン、ポリエチレングリコール(PEG)、PEG−6グリセロールモノオレアート、PEG−6−グリセロールリノルエート、PEG−8−グリセロールリノルエート、PEG−4グリセリルカプリレート/カプレート、PEG−8グリセリルカプリレート/カプレート、ポリグリセリル−3−オレアート、ポリグリセリル−6−ジオレアート、ポリグリセリル−3−イソステアレート、PEG−32グリセリルラウレート(Gelucire44/1(商標))、PEG−32グリセリルパルミトステアレート(Gelucire50/13(商標))、PEG−32グリセリルステアレート(Gelucire53/10(商標))、グリセリルベヘネート、セチルパルミテート、グリセリルジおよびトリステアレート、グリセリルパルミトステアレート、およびグリセリルトリアセテート(Triacetin(商標))などの酸および脂肪酸のグリセロールおよびPECエステル、植物または木の種子、花、果実、葉、茎、またはどんな部分からでも得られる、綿実油、大豆油、アーモンド油、ヒマワリ油、ピーナツ油、ゴマ油をはじめとする植物油を含む。2つまたはそれ以上の可塑材の組合せの使用または様々な比率および好水性または疎水性の混合も、本発明に含まれる。可塑材も、フタレート、グリコールエーテル、n−メチルピロリドン、2ピロリドン、プロピレンジコール、グリセロール、グリセリルジオレアート、エチルオレアート、ベンジルベンソエート、グリコフロールソルビトール、ショ糖酢酸イソブチラート、ブチリルトリ−n−ヘキシ−シトレート、アセチルトリヘキシルシトレート、セバケート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(DPMアセテート)、プロピレンカーボネート、プロピレングリコールラウレート、プロピレングリコールカプリレート/カプレート、カプリル/カプリトリグリセリド、ガンマブチロールアクトン、ポリエチレングリコール(PEC)、植物または木の種子、花、果実、葉、茎、またはどんな部分からでも得られる、綿実油、大豆油、アーモンド油、ヒマワリ油、ピーナツ油、ゴマ油をはじめとする植物油、グリセロール、酸および脂肪酸のグリセロールおよびPEGエステル、ポリグリセリル−3−オレアート、ポリグリセリル−6−ジオレアート、ポリグリセリル−3−イソステアレート、PEG−32グリセリルラウレート、PEG−32グリセリルパルミトステアレート、PEG−32グリセリルステアレート、グリセリルベヘネート、セチルパルミテート、グリセリルジおよびトリステアレート、グリセリルパルミトステアレート、およびグリセリルトリアセテートを含む。これらの材料は、柔軟性を向上するために他の重合体と組み合わせて添加することもできる。
【0096】
これらの品目の添加は、品目ベースで製品の生産効率を向上する。型内で放出される二酸化炭素ガスの発生源を導入することによって最終構造における連続気泡の数を上昇させるために、ベーキングパウダーおよびガスを放出させる発酵剤など他の材料(例えば重炭酸ソーダもしくはカルシウム、または炭酸ソーダもしくはカルシウム)を本発明の組成物に含めることができる。
【0097】
グリセロール、微結晶ワックス、脂肪アルコール、および他の同様の有機分子を離型剤として、かつ完成品のより円滑な表面を生み出すために、添加することができる。可塑材として、または離型剤として添加できる物質の例として、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ベキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,3,5−ヘキサントリオール、ネオペンチルグリコール、ソルビトール、ヘキサエトキシレート、ソルビトールジアセテート、ソルビトールモノエトキシレート、ソルビトールジエトキシレート、ソルビトールヘキサエトキシレート、ソルビトールジプロポキシレート、アルノソルビトール、トリヒドロキシメチルアミノメタン、グルコース/PEG、エチレンオキシドとグルコースとの反応生成物、トリメチロールプロパンモノエトキシレート、マニホルドトールモノアセテート、マニホルドトールモノエトキシレート、ブチルグルコシド、グルコースモノエトキシレート、a−メチルグルコシド、カルボキシメチルソルビトールのナトリウム塩、ポリグリセロールモノエトキシレート、エリトリトール、ペンタエリトリトール、アラビトール、アドニトール、キシリトール、マニトール、イジトール、ガラクチトール、アリトール、ソルビトール、多価アルコール、一般的にグリセリンのエステル、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、DMSO、モノおよびジグリセリド、alkylarruides、ポリオール、トリメチロールプロパン、3から20の反復単位を持つポリビニルアルコール、2から10の反復単位を持つポリグリセロール、および上記の誘導体がある。誘導体の例は、エーテル、thiethers、無機および有機エステル、アセタール、酸化生成物、アミド、およびaniinesを含む。これらの物質は0から10%、好ましくは3から4%(w/w)添加することができる。発明の混合物の考慮点は、組成物が好ましくは均質な成形可能な組成物の重量の少なくとも75%、より好ましくは少なくとも95%の天然または有機誘導物質を含むことである。
【0098】
成形品の作製
添加物を含むデンプン−木粉混合物をプレゲル化デンプンに加えて、均質な混合物が生成されるまで混合する(例えばキッチン・エイド(登録商標)商用ミキサで)。混合物はピーナツバター程度に濃く、またはパンケーキバター程度に薄くすることができる。予備成形[グリーン]製品の形状は型、加熱速度、および乾燥/溶融時間によって異なるので、様々な種類の成形を促進するために、様々な量の追加水を加えることができる。製品を古典的射出成形法によって成形する場合、材料はより薄く、材料を以下で述べる装置で成形する場合、混合物はより濃くする。材料はまた、グリーンシートに圧延して成形し、押し出し、他のプロセス用の乾燥ペレットにすることもできる。製品の生産手段は、幾つかの可能なプロセス方法のいずれかから形成することができる。1つの特定の方法論を以下で述べるが、この説明は1つの可能な生産手段を記述することを意図しているにすぎず、概説する方法への限定を表わすものとは決して解釈すべきではない。ここで詳述する圧縮整形プロセスは有用であるが、他の種類の圧縮整形、射出成型、押出し、注型、空気圧成形、真空成形等を使用することができる。一実施形態は、各々上下の実質的に矩形の水平部分を持ち、上下トラックの各々の上下水平部分を接合するトラックの湾曲部分を持つ、上下の可動連続トラックアセンブリを組み込んだ生産手段を含む。トラックアセの各々に、ベルトまたはベルトアセンブリがトラックを中心に常時または間欠運動をすることを可能にする任意の材料または材料の組合せから作られた連結ベルトが載っている。トラックアセンブリは、下トラックの上部分および上トラックの下部分が近接して各トラックのベルトが同期した速度で共通の方向に移動するように、垂直方向に配設される。この実施形態では、雄型部分は上トラックに従うベルトに装着され、金型の雌部分は下トラックに従うベルトに装着され、トラックは、金型部分が上下トラックの間で併合するときに、それらが接合して閉じるように同期する。この実施形態では、金型部分を閉じる前に加工される材料を雌型部分に注入するか、または金型が閉じた後で注入する。トラックとベルトのアセンブリは、乾燥中に、ばね力、空気圧の力、または機械的圧縮を含め、これらの限らず、多数の方法のいずれかまたは組合せによって、金型部分を一緒に保持する。他の押込み方法も可能である。トラックの湾曲端の一つの可能な構成は、下トラックの上部水平部分が上トラックの下部水平部分より前に始動して、下トラックの上部の雌型部分が上トラックに取り付けられた雄型部分より前に実質的に水平方向を取り、それによって雌型部分が対応する雄型部分が上トラックとベルトのアセンブリから併合する前に注入される材料を受容することが可能になるように、それらを配列する。この実施形態に組み込むことのできる他の態様として、金型内の着脱可能なキャビティインサートおよび/または複数のキャビティ、電気、マイクロ波、高温ガス、摩擦、超音波、または任意の他の手段による高速乾燥のための金型の加熱、金型の迅速な掃除、多数の被覆材による製品の迅速な被覆がある。
【0099】
別の実施形態では、成形可能な混合物をひとたび作製すると、それを加熱された金型キャビティ内に注入する。加熱された金型キャビティは、従来の射出成形プロセスで一般的に使用される金型、および無機物を充填した混合物を雌型に注入した後で一つに合わされるダイプレスをはじめ、多くの様々な実施形態を含むことができる。例えば1つの好適な実施形態では、成型可能な混合物を加熱された雌型に注入する。その後、加熱された雄型を加熱された雌型と相補的に合わせ、それによって金型の間に混合物を配置する。混合物が加熱されると、デンプンをベースとする結合材がゲル化し、混合物の粘度を増加する。同時に、蒸発する溶媒からの気泡が形成される結果、それらは最初に粘性マトリックス内に捕捉され、混合物は加熱された金型キャビティ内で容積を増加する。混合物に付与される熱力学的パラメータ(例えば圧力、温度、および時間)のみならず粘度および溶媒の内容をも選択的に制御することによって、混合物は、選択的に設計された気泡構造マトリックスを持つ形状の安定した物品に成形される。
【0100】
非限定実施形態では、焼成に195から225℃の間、好ましくは200℃の温度を、60から90秒間、好ましくは75秒間使用する。温度は、製造する物品に基づいて変化させることができ、例えば、カップなど薄壁の物品の高速生産には200℃が好ましい。より厚い物品は、溶媒を除去するためにより長い時間が必要であり、デンプンをベースとする結合材および繊維を焼く傾向を低減するために、より低い温度で加熱することが好ましい。物品を固締された金型内に残しておく時間が長すぎると、物品の割れまたは変形も発生するおそれがある。
【0101】
金型の温度は金型の表面のテクスチャに影響を及ぼすこともある。ひとたび外皮が形成されると、混合物の内側部分に残った溶媒は、外皮の微細な開口を通過し、次いで外皮と金型の表面との間を通気穴まで移動することによって逃げる。一方の金型が他方より高温である場合、蒸気はより低温の金型へ移動する傾向があることが熱力学の法則から推測され、かつ経験的に明らかになっている。その結果、より高温の金型に当たる物品の表面は、より低温の金型に当たった表面より平滑で、より一様な表面を持つ。
【0102】
本発明の方法および組成物から様々な物品を生産することができる。ここで使用する用語「物品」および「製品」は、開示する方法を用いて成形することのできる全ての商品を含むつもりである。
【0103】
成形品のコーティング
任意の成形プロセスの前、途中、または後で、物品の耐水性、油脂および食品に対する耐性、柔軟性、または表面の光沢を高めるなど、希望する目的のために、表面を実質的に乾燥した物品の表面にコーティングを施すことができる。コーティングは、密封およびそこから作られる物品の保護をはじめ、表面特性を変えるために使用することができる。コーティングは湿気、酸、油脂、および有機溶剤に対する保護を提供することができる。それはより平滑で光沢のある、あるいは擦り傷に強い表面を提供することができ、物品を強化することができ、コーティングはまた反射性、導電性、または断熱性をも提供することができる。
【0104】
製品の片面または両面に施された耐水層の使用により、耐水性を達成することができる。この製品を被覆するために使用できる多数のコーティングが現在利用可能である。これらの一部として、ニュー・コート社によるPROTECoaT 6616B、トウモロコシから単離された生物分解性材料であるZei(登録商標)、発酵食品からの乳酸の重合体であるポリ乳酸[PLA]、微生物発酵からのポリヒドロキシアルカノア−ト[PHA]、甲殻類廃棄物からのキトサンをベースとする重合体、天然ワックスおよび油をベースとするコーティングがる。
【0105】
適切な有機コーティングは、食用油、メラミン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアクチン酸、Biopol(商標)(ポリヒドロキシブチレート−ヒドロキシバレレート共重合体)、デンプン、大豆タンパク質、ポリエチレン、ならびに生物分解性重合体、ワックス(蜜ろうまたは石油をベースとするワックス)、エラストマ、食用油、脂肪アルコール、リン脂質、および他の高分子量の生化学物質を含む重合体、ならびのそれらの混合物または誘導体がある。エラストマ、プラスチック、または紙コーティングは、物品の完全性を維持するのに役立つことができる。適切な無機コーティングは、ケイ酸ナトリウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化シリコン、カオリン、粘土、セラミック、およびそれらの混合物を含む。無機コーティングはまた、上述した有機コーティングの1つまたはそれ以上と混合することもできる。物品または物品内のヒンジ領域を永久に軟化するために、大豆油またはMethocel(登録商標)(ダウ・ケミカルから入手可能)などの材料に基づくコーティングを単独で、またはポリエチレングリコールと組み合わせて、表面に塗布することができる。
【0106】
コーティングは、成形プロセス中に、または物品が成形された後でのいずれでも施すことができる。コーティングは、混合物の最高温度とほぼ同じ溶融温度を持つコーティング材を添加することによって、成形プロセス中に形成することができる。混合物が加熱されると、コーティング材は溶融し、蒸発する溶媒と共に物品の表面に移動し、そこで表面を被覆する。
【0107】
コーティングは、ブレード、パドル、エアナイフ、印刷、ダルグレン、グラビア、および粉体塗装など、紙、厚紙、プラスチック、ポリスチレン、板金、または他の包装材料の製造技術で既知の任意のコーティング手段を使用して、成形後の物品に施すことができる。コーティングはまた、以下に列記するコーティング材のいずれかを物品に噴射することによって、または適切なコーティング材が含まれるバットに物品を浸漬することによっても施すことができる。これらの材料は薄膜として施すことができ、あるいは製品に噴射/浸漬することができる。コーティングに使用される装置は、物品の形状によって異なる。例えば、カップは通常、平皿とは異なる仕方で被覆される。耐水性材料の薄膜を施すための結合プロセスは当業界で既知である。これらのコーティングの各々は生物分解性であり、製品の堆肥化可能性に大きく影響すべきではない。製品の耐水性を改善する第2方法は、成形前、または成形プロセスの一部として、材料に1つまたはそれ以上の生物分解性物質を添加することである。これらの場合の各々で、製品の基本的組成は適切に一定に維持される。
【0108】
水と接触することが意図された物品には耐水性コーティングが望ましい。デンプンをベースとする結合材を有する物品は、水に対する高い親和力を持つので、好適なコーティングは非水性であり、低い極性を持つ。適切なコーティングはパラフィン(合成ワックス);セラック;4,4’−イソプロピリデンジフェノールピクロロヒドリンエポキシ樹脂により凝縮するルキシレン−ホルムアルデヒド樹脂;乾燥油;様々なグリコール(ブチ連グリコール、エチレングリコール)、ソルビトール、およびトリメチロールエタンまたはプロパンと共にエステルを形成するトリグリセリドからの還元油または乾燥油からの脂肪酸;ポリブタジエン樹脂を含む乾燥油;コーパル(化石および現代の熱帯樹脂)、ダマール、エレミ、ギルソナイト(テレピン油に溶解する黒色の光沢のあるアスファルト)、ダマール、コーパル、エレミ、のグリコールエステル、およびサンダラック(アフリカのサンダラックマツから導出した脆くかすかに芳香のある半透明の樹脂)、セラック、ユタ石炭樹脂;ロジン、およびロジン(ガムロジン、トールオイルロジン、およびウッドロジン)を含むロジン誘導体、特定のグリコールまたはアルコールとの反応によって形成されるロジンエステル、ホルムアルデヒドとの反応によって形成されるロジンエステル、ならびにロジン塩(カルシウムレジナートおよび亜鉛レジナート);フェノールとホルムアルデヒドの反応によって形成されるフェノール樹脂;ポリエステル樹脂;エポキシ樹脂、触媒、および添加物;クマロン−インデン樹脂;石油炭化水素樹脂(シクロペンタジエン型);テルペン樹脂;尿素−ホルムアルデヒド樹脂およびそれらの硬化触媒;トリアジン−ホルムアルデヒド樹脂およびそれらの硬化触媒;変性材(油およびアルキド用、ポリエステルを含む);ビニル樹脂質物質(ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール等);セルロース材料(カルボキシメチルセルロース、酢酸セルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース等);スチレン重合体;ポリエチレンおよびその共重合体;アクリル樹脂およびそれらの共重合体;メチルメタクリレート;エチルメタクリレート;ワックス(パラフィンI型、パラフィンII型、ポリエチレン、鯨油、蜂、および鯨ロウ);メラミン;ポリアミド;ポリ乳酸;Biopol(登録商標)(ポリヒドロキシブチレート−ヒドロキシバレレート共重合体);大豆タンパク質;生物分解性重合体を含む他の合成重合体;ならびにそれらのエラストマおよび混合物を含む。Biopol(登録商標)は英国のICIによって製造されている。適切な無機コーティングはケイ酸ナトリウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化シリコン、カオリン、粘土、セラミック、およびそれらの混合物を含む。無機コーティングは、上記の有機コーティングの1つまたはそれ以上と混合することもできる。
【0109】
物品を食品と接触するように意図された別の製品用の容器として使用する場合、コーティング材はFDA承認コーティングを含むことが好ましい。特に有用なコーティングの一例はケイ酸ナトリウムであり、これは耐酸性である。例えばソフトウェアとドリンクまたはジュースなど酸分の高い食品または飲料に物品が曝露される容器である場合、酸に対する耐酸性は重要である。物品を塩基性物質から保護することは一般的に不要であるが、塩基性物質に対する耐性の向上は、紙容器のコーティングに使用されるような適切なポリマーまたはワックスコーティングによって達成される。
【0110】
ポリエチレンなどのポリマーコーティングは、低密度を持つ一般的に薄い層を形成するのに有用である。低密度ポリエチレンは、液密であり、しかもある程度気密である容器を形成するときに特に有用である。ポリマーコーティングは、加熱密封するときに接着剤としても利用することができる。
【0111】
酸化アルミニウムおよび酸化シリコンは、特に酸素および湿気に対する障壁として有用なコーティングである。該コーティングは、高エネルギ電子ビーム蒸着プロセス、化学プラズマ堆積、およびスパッタリングの使用をはじめ、当業界で既知のいずれかの手段によって物品に施すことができる。酸化アルミニウムまたは酸化シリコンコーティングを形成する別の方法は、適切なpHレベルを持つ水溶液で物品を処理して、物品の組成による酸化アルミニウムまたは酸化シリコンの形成を引き起こすことを含む。
【0112】
ワックスおよびワックスブレンド、特に石油系および合成ワックスは、湿気、酸素、および脂質または油など一部の有機液体に対して障壁を設ける。それらはまた、容器などの物品を加熱密封することを可能にする。石油系ワックスは、食品および飲料の包装に特に有用なワックス群であり、パラフィンワックスおよび微結晶ワックスを含む。
【0113】
場合によっては、コーティングを弾性的または変形可能にすることが好ましい。一部のコーティングは、物品が著しく曲げられる部分を強化するために使用することもできる。そのような場合、撓みやすく、おそらく弾性的コーティングが好適となり得る。
【0114】
言うまでもなく、本発明のデンプン組成物はそれ自体、任意の数の他の材料と共に相乗効果の得られる組成物を形成するため、さもなくば任意の数の他の材料の特性を改善するために、コーティング材として使用することができることを理解されたい。紙、厚紙、デンプンをベースとする発泡体などの成形デンプン結合物品、金属、プラスチック、コンクリート、石膏、セラミック、および類似物などの非対応材料は、デンプン組成物で被覆することができる。
【0115】
印刷または他の指標、例えば商標、製品情報、容器の仕様、またはロゴなどを物品の表面に施すことが望ましい場合がある。これは、平版、凸版、凹版、有孔、およびインパクトレス印刷をはじめ、紙または厚紙製品に印刷する技術分野で既知の従来の印刷手段またはプロセスを使用して達成することができる。従来の印刷機はオフセット、バンダム、レーザ、直接転写接触、およびサーモグラフィック印刷機を含む。しかし、本質的に任意の手動または機械的手段を使用することができる。
【0116】
本発明のさらなる態様では、成形品の被覆を促進するためだけでなく、他の特定の目的のためにも、紙パルプの量は最終混合物の重量の50%または30から50%に増加することができ、木粉または木繊維の量は0%まで減らすことができる。
【0117】
真空を使用して成形品の周囲に膜を形成する場合、木粉/繊維のレベルおよび/または紙パルプの増加により、真空プロセスを促進することができる。例えば、木粉/繊維および/または紙パルプのレベルは、最終混合物の重量の30,40、または50%に増加することができる。
【0118】
生産される物品の種類
乾燥、湿潤、および濡れた製品を保持することのできる材料は広範な用途を持つ。乾燥した物質を保持するのに適した容器は、ドライフルーツ、またはアーモンドなど生のナッツ保持するために使用することができる。湿潤な物質を保持するのに適した容器は、新線なマッシュルームまたはトマト(例えば4個または6個まとめて)を保持するために使用することができ、使用するまでの通常の包装時間は約14日であるので、少なくとも約2から3週間の期間この機能を果たすことができなければならない。湿潤な食品の包装は、フレンチフライまたはハンバーガなどの暖かいファストフードに使用することもでき、その場合、容器は短時間だけ、例えば湿潤な食品を加えてから約1時間、維持する必要がある。湿潤な食品の包装はまた、生肉を包装するために吸着パッドと共に使用することもできる。この場合、容器は7日またはそれ以上の期間肉への曝露に耐える必要があり、かつ少なくとも1サイクルの凍結と解凍に耐えられることが望ましい。可能ならば、この包装はマイクロ波信号に耐えることができるようにすべきである。湿潤な食品を保持するように調整された場合、本発明の容器は、1椀のスープ、1杯のコーヒーまたは他の食品などの暖かい液体を冷めないうちに、例えば購入から1時間以内に、消費することを可能にするための充分な時間、保持する能力を持つことが適切であろう。
【0119】
本発明から作成された物品は、現在プラスチック、紙、厚紙、ポリスチレン、金属、セラミックス、および他の材料から作ることができる多種多様な完成品に製造することができる。単なる例として、次のような例証物品、すなわちフィルム、バッグ、使い捨ておよび非使い捨ての食品または飲料用容器、シリアルボックス、サンドイッチ容器、「クラムシェル」容器(ハンバーガーなどのファストフードサンドイッチに使用されるヒンジ付き容器を含むが、それらに限定されない)を含む容器、飲用ストロー、バギー、ゴルフティー、ボタン、ペン、鉛筆、定規、名刺、おもちゃ、工具、ハロウィーン面、建築用製品、冷凍食品箱、牛乳カートン、フルーツジュース容器、ヨーグルト容器、飲料用キャリア(ラップアラウンドバスケット形キャリアおよび「6パック」リング形キャリアを含むが、それらに限定されない)、アイスクリームカートン、カップ、フレンチフライ容器、ファストフード持帰り用箱、包装紙、スペーシング材などの包装材、スナック食品用の可撓性包装、グローサリバッグなどの開口付きバッグ、乾燥シリアルボクスなどカートン内のバッグ、マルチウェルバッグ、サック、ラップアラウンドケーシング、カバーを付けて展示される製品用の支持カード(特にプラスチックカバーが、昼食などの食品、オフィス製品、化粧品、ハードウェア品目、およびおもちゃにかぶせられる)、コンピュータチップボード、製品(クッキーおよびキャンディバーなど)を支持するための支持トレー、缶、テープ、およびラップ(冷凍用ラップ、タイヤラップ、包肉ラップ、肉用ラップ、およびソーセージ用ラップ)、波形ボックス、煙草用箱、菓子箱、および化粧品用箱などの様々なカートンおよび箱、様々な製品(冷凍濃縮ジュース、オートミール、ポテトチップ、アイスクリーム、塩、中性洗剤、および自動車オイルなど)用の回旋状または渦巻き形容器()、郵送用チューブ、物を巻くためのシートチューブ(包装紙、布地、紙タオル、およびトイレットペーパなど)、およびスリーブ、書籍、雑誌、パンフレット、封筒、ガムテープ、はがき、3穴バインダ、ブックカバー、フォルダ、および鉛筆などの印刷物および事務用品、皿、蓋、ストロー、食卓用刃物類、ナイフ、フォーク、スプーン、瓶、ジャー、ケース、かご、トレー、ベーキングトレー、ボウル、電子レンジ加熱用ディナートレー、「TV」ディナートレー、卵カートン、肉包装用パレット、使い捨てプレート、ベンディングプレート、パイ用プレート、および朝食プレートなどの様々な食卓用品および貯蔵容器、緊急嘔吐受け(すなわち「嘔吐袋」)、実質的に球形の物体、おもちゃ、薬瓶、アンプル、動物用ケージ、花火の外皮、模型ロケットエンジンシェル、模型ロケット、コーティング、ラミネート、および無数の様々な他の物を製造することが可能である。
【0120】
容器は、その構造的完全性およびその中またはその上に含まれる物のそれを維持しながら、静止状態であれ、移動中あるいは取扱い中であれ、その内容物を保持することができなければならない。これは、容器が強い外部の力または最小限の外部の力にさえ耐える必要があることを意味しない。実際、場合によっては、特定の容器が極めて脆弱であり、あるいは腐敗しやすいことが望まれることがあり得る。しかし、容器は、それが意図された機能を達成することができなければならない。必要な性質は常に、容器の材料および構造に事前に設計することできる。
【0121】
容器はまた、その商品を収容し、かつその意図された用途を満たすために充分な期間、その完全性を維持することができなければならない。特定の状況では、容器は内容物を外部環境から密封することができ、他の状況では、単に内容物を保持または維持することしかできない。
【0122】
ここで使用する用語「容器」(単数または複数)は、様々な種類の製品または物体(固体および液体の両方を含めて)を例えば包装、貯蔵、出荷、提供、小出し、分配するために利用されるどんな受容器または器をも含むつもりであり、そのような用途が意図された期間が短期か長期かを問わない。
【0123】
容器と共に使用される格納用製品もまた、用語「容器」内に含むつもりである。そのような製品は例えば蓋、ストロー、仕切り、ライナー、固定用詰め物、隅固定具、隅保護具、クリアランスパッド、ヒンジ付きシート、トレー、漏斗、クッション材、および物体を容器内で包装、貯蔵、出荷、小出し、提供、または分配するのに使用される他の物体などの内部パッケージングを含む。
【0124】
本発明の範囲内の容器は使い捨てと分類することができる場合も、できない場合もある。より強固でより耐性の高い構成が要求される場合には、容器は繰り返し使用することができる。他方、容器は1回だけ使用した後は廃棄するように経済的に製造されることがある。この容器は、環境的に中性の物質として、容易に廃棄するか、あるいは従来のゴミ埋立領域に投棄することができるような組成を持つ。
【0125】
本発明の範囲内の物品は、物品が意図される特定の用途に応じて、非常に様々な厚さを持つことができる。それらは、カップで使用する場合のように約1mmもの薄さにすることができる。対照的に、物品は、特殊な包装容器または冷却器として働くために、約10cmまたはそれ以上の厚さにまですることができる。大部分の物品用の好適な厚さは、約1.5mmから約1cmの範囲であり、約2mmから約6mmが好適である。
【0126】
ミクロ構造技術手法を用いて、本発明は、紙、ポリスチレンフォーム、プラスチック、金属、およびガラスなど従来の材料から作られた相当品と実質的に同様、またはそれに勝りさえする機械的性質を持つ、プレート、カップ、カートン、および他の種類の容器および物品をはじめ、様々な物品を生産することができる。発明の物品はまた、従来の相当品の端数のコストで作成することもできる。最小コストは、一般的に比較的安価な凝集体が混合物の大きい割合を成し、かつ必要な加工エネルギが最小限で済む結果である。
【0127】
本発明の方法は、ほとんど変更せずに利用できる基本的方法論と、使用する添加剤および追加処理ステップを調整することによって製品を生産することのできる基本的材料とを提供する。組成物は、均質な成形可能な組成物の重量の少なくとも75%、少なくとも85%、または少なくとも95%もしくはそれ以上の天然または有機誘導材料を含むことが好ましい。
【実施例】
【0128】
以下の実施例は、本発明による熱可塑性デンプン組成物を形成するための組成物およびプロセス条件ならびにそれから得られる物品について、より明確に教示するために提示されるものである。これらの例には、種々の配合設計と並んで、シート、フィルム、ペレット、容器や組成物を製造する各種の方法が含まれる。
【0129】
プレゲル化デンプン懸濁液から形成される物品の例
例示混合物A
31.5gmの5%ジャガイモデンプンゲル
18gmの乾燥トウモロコシデンプン
6gの乾燥木粉[60メッシュ軟木]
試験の特徴−濃厚な硬い混合物を4インチ×4インチの偏平型で低圧(2から3psiの間)で3mmの厚さに偏平成形した。型の温度は250℃であった。25グラムの混合物を成形した。試験品目は成型後乾燥しており強固であった。強度試験は9であった(10段階評価で、1=ほとんど抵抗なく破損、10=かなり抵抗して破損。この段階評価で、肉用のスタイロフォームトレー=8、スタイロフォームのバーガー用クラムシェルボックス=5)。この混合物は濃厚な混合物を試験するためのものであり、完成した成形試験品目のために、混合物を約2インチ四方の偏平圧延シートに予備成形しなければならなかった。
【0130】
例示混合物B
5gmの5%ジャガイモデンプンゲル
19.5gmの15%トウモロコシデンプンゲル
5gmの80メッシュ軟木粉
0.125gmのベーキングパウダー[熱および水によって放出される二酸化炭素の発生源を導入することによって最終構造物における連続気泡の数を高めるために添加]
偏平試験[2から3psiおよび250℃の型]品目は乾燥しており、架橋試験パッドに多数の気泡があった。強度試験は2であり、この混合物から作られた品目がショックスペーサーなど低破損包装用に使用されることを示した。
【0131】
例示混合物C
16.3%の3%ジャガイモデンプンゲル
5.9%の乾燥トウモロコシデンプンゲル
14%の80メッシュ軟木粉
1%の乾燥ベーキングパウダー
1%のグリセロール[型から離れやすい製品を作成し、かつ完成品により平滑な表面を生じるために添加]
偏平試験[2から3psiおよび250℃の型]品目はより強い強度指数4を持ち、同一連続気泡構造で混合物Cより高かった。この混合物は、、包装箱内のスペーサなどの品目、例えば包装箱内のリンゴの層を分離する陥凹トレー用の連続気泡構造を依然として維持しながら、より強い製品を可能にする。この品目は混合物Cのような高い衝撃保護[粉砕強度]を提供する。
【0132】
例示混合物D
25%の3%ジャガイモデンプンゲル
57%の15%トウモロコシデンプンゲル
17%の80メッシュ軟木粉
1%のベーキングパウダー
1個当たりのコストを低減しようとして、様々な量の天然素材充填材をこの混合物に添加した。この試験群では、トウモロコシデンプン/木粉混合物と混合する前に、粉末炭酸カルシウムまたはベントナイト粘土をジャガイモデンプンゲルに添加した。低レベル[5%まで]では、強度または捕捉されるエアポケットの量に影響は無く、低レベルのこれらの2つの充填材が適切であることを示唆している。より高いレベルでは、充填材が生み出す化学的および物理的変化に対応するために、基本配合を変更しなければならなかった。
【0133】
例示混合物E
10gmの5%ジャガイモデンプンと20%ベントナイト粘土のゲル混合物
6gmの乾燥トウモロコシデンプン
7gmの80メッシュ軟木粉
1gmのグリセロール
6gmの水
試験の特徴−濃厚な硬い混合物を4インチ×4インチの偏平型で低圧[2から3psiの間]で3mmの厚さに偏平成形した。型の温度は250℃であった。25グラムの混合物を成形した。試験品目は成型後乾燥しており強固であった。高レベルの捕捉エアポケットがあり、強度試験は7であった。この種の製品は硬質であり、一次包装品用の高い強度を持つ。粘土の介在が、単価の低下に加えて、より高い強度の製品を生み出す。
【0134】
例F
16.3gmの5%ジャガイモデンプンゲル
5.9gmの乾燥トウモロコシデンプン
3.8gmの80メッシュ軟木粉
1gmのグリセロール
試験の特徴−濃厚な混合物を4インチ×4インチの偏平型で低圧[2から3psiの間]で3mmの厚さに偏平成形した。型の温度は250℃であった。25グラムの混合物を成形した。試験品目は成型後乾燥しており強固であった。非常に高レベルの捕捉エアポケットがあり、強度試験は8であった。
【0135】
例G
15.1gmの5%ジャガイモデンプンゲル
9.1gmの乾燥トウモロコシデンプン
4.3gmの80メッシュ軟木粉
1gmのグリセロール
試験の特徴−幾分濃厚な混合物を4インチ×4インチの偏平型で低圧[2から3psiの間]で3mmの厚さに偏平成形した。型の温度は250℃であった。25グラムの混合物を成形した。試験品目は成型後乾燥しており強固であった。高レベルの捕捉エアポケットがあり、強度試験は9であった。この混合物は、濃厚な混合物を使用した基本配合試験の中で最も強固であった。次の試験は同一基本配合を使用するが、混合物をより低粘稠の混合物として注入するために水を加えた。
【0136】
例H
15.1gmの5%ジャガイモデンプンゲル
9.1gmの乾燥トウモロコシデンプン
4.3gmの80メッシュ軟木粉
1gmのグリセロール
4gmの水
試験の特徴−低粘稠混合物を4インチ×4インチの偏平型で低圧[2から3psiの間]で3mmの厚さに偏平成形した。型の温度は250℃であった。25グラムの混合物を成形した。試験品目は成型後乾燥しており強固であった。高レベルの捕捉エアポケットがあり、強度試験は9であった。より多くの水を加えると、生成物をより迅速に型に充填し、それによりスタイロフォーム(2mm厚さの標準生産)と同様の強度を持つ製品を生成することができた。次の配合を使用して、300から375°Fの間の温度で3から5分の間の様々な時間の成形により、3mm厚さのトレーを作成した。
【0137】
例I
10.8gmの木粉[6020等級]
23.2gmのトウモロコシデンプン
41.8gmの5%水中プレゲル化ジャガイモデンプン
12gmの20%水中ベントナイト粘土スラリー
例J
10.8gmの木粉[6020等級]
23.2gmのトウモロコシデンプン
41.8gmの7.5%水中プレゲル化ジャガイモデンプン
次の配合を使用して、350から450°Fの間の温度で45秒から2分の間の様々な時間で2mm厚さのトレーを成形した。
【0138】
例K
10.8gmの木粉[4025等級]
23.2gmのトウモロコシデンプン
3.3gmのジャガイモデンプン
41.8gmの10%水中プレゲル化ジャガイモデンプン
【0139】
例L
10.8gmの木粉[4025等級]
23.2gmのトウモロコシデンプン
3.1gmのジャガイモデンプン
3.3gmのベントナイト粘土
41.8gmの10%水中プレゲル化ジャガイモデンプン
これらのトレー(上記の例)には、食品級重合体の薄膜および/または食品級パラフィンワックスも被覆されている。この製品の特定の態様は、構成成分の添加が非常に重要であるという観察結果である。トウモロコシデンプンおよび木粉などの乾燥成分を、均質な混合物への予備混合無しにジャガイモデンプンゲルに添加すると、生成物は強度が劇的に低下し、型内にも均等に広がらず、空洞および非充填隅が生じる。特定の添加の観察結果は、構成成分の異なる混合順序を使用した1ダースまたはそれ以上の試験混合物に見られた。加えて、成形品の表面は、順次に混合した製品の平滑な表面に比べて粗くなることがある。もっと最近には、古典的な圧縮成形技術を使用して、すなわち加熱した型にプロセス中一定圧力を加えて、3種類の寸法の型で生成物を試験した。これらの試験では、特定の混合順序の要件についても観察し、この順序を守らなかった場合、完成品は、成形プロセス中の不完全な生成物の広がり、成形品の平滑さの低下、および古典的針入度計で測定された強度の低下をはじめ、重大な問題に見回れた。
【0140】
例M
1.プレゲル化紙ジャガイモデンプン懸濁液を形成する。
57.5gのジャガイモデンプン:8.5%
43.2gの再生紙パルプ:6.3%
575gの水:85%
構成成分を加え、60から70℃(理想)65℃に加熱し、ワイヤー泡立器で高速で混合してゲルを形成する。ひとたびゲル化すると、それは安定したゲルであり、冷却、冷蔵等を行なうことができるが、冷凍はできない。
【0141】
2.次の材料を予備混合して、均質混合物を形成する。
92.3gの木粉(縦横比1:4)
132.7gのジャガイモデンプン
159gのトウモロコシデンプン
【0142】
3.木とデンプンの均質混合物にプレゲル化紙ジャガイモデンプンを加え、ドーフックミキサで低速で混合する。
この混合物は安定しており、冷却、冷蔵等を行なうことができるが、冷凍はできない。
【0143】
4.混合物を型に入れ(50から55g)、195から225℃(理想215℃)で60から90秒(理想75秒)焼成する。
【0144】
5.コーティング:特に、商用であり、生物分解性で、アクリル樹脂をベースとし、食用にFDAの承認済みのニュー・コート社製のPROTECoaT 661Bなど
【0145】
プレゲル紙デンプン懸濁液から形成される物品の例
例N
1.プレゲル化紙ジャガイモデンプン懸濁液を形成する。
57.5gの乾燥ジャガイモデンプン:8.5%
43.31gの再生紙パルプ:6.2%
580gの水:85.3%
ミキサに構成成分を加え、60から70℃(理想温度65℃)に加熱し、ワイヤー泡立器で低速回転で混合してゲルを形成する。紙パルプが分散し、温度が上昇し始めたとき(30℃より上)、ミキサの回転速度を最高回転速度に達するまで上げる。温度が65℃に達するまで加熱を続ける。この時点で混合物は均質ゲル懸濁液である。加熱を停止し、ビータヘッドを古典的ドーフックに変え、速度を最高の10%に低下する(キッチン・エイド(登録商標))。代替的に、より小さいバッチの場合(例えば下のステップ#2を参照)、混合を手動で行なう。ひとたびゲル化すると、それは安定したゲルであり、冷却、冷蔵等を行なうことができるが、冷凍はできない。
【0146】
2.次の材料を予備混合して、均質混合物を形成する。
4.8gの木粉(縦横比1:4またはそれ以下)
6.9gのジャガイモデンプン
8.3gのトウモロコシデンプン
【0147】
3.木とデンプンの均質混合物を29.9gのプレゲル化紙ジャガイモデンプンに加え、ドーフックミキサで低速で混合する。この混合物は安定しており、冷却、冷蔵等を行なうことができるが、冷凍はできない。
【0148】
4.混合物を型に入れ(50から55g)、195から225℃(理想215℃)で60から90秒(理想75秒)焼成する。
【0149】
5.コーティング:特に、商用であり、生物分解性で、アクリル樹脂をベースとし、食用にFDAの承認済みのニュー・コート社製のPROTECoaT 661Bなど
以下の例および配合は、圧縮成形プロセスおよび射出成形プロセスの両方に有効であり、針入度計で測定して強固な製品を生産する。加えて、これらの例および配合は、1.5から3.0mmの間の厚さ、例えば1.5mm、1.75mm、2.0mm、または3.0mmの厚さの製品を生産する。
【0150】
【表1】

上の表に記載した各変形は、特定の柔軟性および/または成形方法に対してどれが最良に働くかに基づいている。例えば、ジャガイモデンプンの濃度を変えると、柔軟性も変化する。
【0151】
【表2】

【0152】
【表3】

【0153】
【表4】

【0154】
【表5】

【0155】
本発明を、様々な特定かつ好適な実施形態および技術に関連して説明した。しかし、発明の上記の詳細な説明から多くの様々な変化および変形が当業者には明らかであり、それを発明の精神および範囲内で施すことができることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)約0から60℃の間に維持されるプレゲル化デンプン懸濁液を形成し、
(b)前記プレゲル化デンプン懸濁液に、約1:2から1:8(幅:長さ)の間の縦横比を持つ木繊維を少なくとも含む乾燥または湿潤な均質混合物を添加して、均質な成形可能な組成物を形成し、
(c)前記均質な成形可能な組成物を熱で成形して生物分解性物質を形成する
ことによって、生物分解性物質を形成するための方法。

【公開番号】特開2009−79231(P2009−79231A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−320579(P2008−320579)
【出願日】平成20年12月17日(2008.12.17)
【分割の表示】特願2003−5975(P2003−5975)の分割
【原出願日】平成15年1月14日(2003.1.14)
【出願人】(503021308)ニユー・アイス・リミテツド (2)
【Fターム(参考)】