説明

生物的防除剤および殺虫剤または殺真菌剤の組合せ

農業的に有効な量の、少なくとも1種の環境に優しい生物的防除剤、および少なくとも1種の昆虫防除剤および/または殺真菌剤を併用することによって、植物の総合的な活力および収穫量を改善する組成物が提供される。本発明の組成物は、植物寄生性の線虫および真菌種の存在下で特に有効である。昆虫圧力を軽減する利点の他に、本発明の組成物は、植物の根系を増強し、根圏内の生物的防除剤の定着を改善させ、これにより、生物的防除剤の有効性が増強される。本発明の組成物を使用することにより、植物寄生性の線虫または真菌のいずれかによって引き起こされる、作物損失の総合的な軽減をもたらし、またこの軽減は、各成分を単独で施用した場合に期待される軽減よりはるかに大きい。本発明の組成物を利用する方法もまた提供される。さらに、本発明による組成物は、相乗的な殺虫、殺線虫、殺ダニまたは殺真菌活性を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、植物寄生性の線虫および真菌によって引き起こされる、植物の健康、活力および収穫量の総合的な被害および損失を軽減するための、組成物および方法に関する。より詳細には、本発明は、少なくとも1種の農業上有益な生物的防除剤および少なくとも1種の昆虫防除剤を含む組成物、ならびに植物や植物性材料を処理するためにこれらの組成物を利用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
線虫は、実質あらゆるタイプの環境(陸地、淡水、海洋)に生息していることが知られている微小な非分節虫である。80,000を超える既知の種の中で、多くは農業上重要であり、具体的には害虫に分類される種である。このような種の1つは、幅広い範囲の植物、低木および農作物に被害を及ぼすネコブセンチュウである。土壌で生まれるこれらの線虫類は、新しく形成された根を攻撃し、これにより生長阻害、根腫れ(swelling)またはこぶ形成を引き起こす。次に、根はひび割れを起こし、したがって根は細菌または真菌などの他の微生物に曝される。低頻度耕起栽培または不耕起栽培などの環境に優しい実作業、および遺伝子組み換え種子に対して耐性を獲得している種々の線虫種に伴い、線虫関連の収穫量損失が増加しているように思われる。
【0003】
土壌燻蒸剤または非燻蒸剤などの化学殺線虫剤が、線虫の発生に対処するために長年使用されている。このような殺線虫剤は、植え付け前の土壌に、合成化学品を繰り返し施用することが必要になる恐れがある。毒性のために、化学殺線虫剤は、環境保護庁(EPA)の監視下に置かれ、ある場合には、これらの使用は、EPAによって制限または限定されてきた。臭化メチルおよび有機リン酸エステルなどの、従来の化学殺線虫剤の使用は、段階的廃止が進められているので、代替処理法の選択肢を開発する必要性が高まっている。
【0004】
この必要性に取り組む1つの試みは、細菌、真菌、有益な線虫およびウイルスなどの生物的防除剤の使用である。しかし、現在までのところ、このような努力は、商業的な観点から見て、ほとんど効果がないことがわかっている。したがって、線虫発生が起こりやすい農業地域における植物の活力および収穫量の改善という観点で、純粋に生物的な処理の総合的な有効性に関して考察がなされている。
【0005】
生物的防除剤の有効性を改善する試みが、WO2007/149817に開示されている。しかし、WO2007/149817に開示の組成物および方法は、害虫および病原体に対して植物の保護を強化する試みにおいて、少なくとも1種の生物的防除剤と、アベルメクチンなどの少なくとも1種の殺線虫剤の併用に頼っている。生物的殺線虫剤の作用形態は、化学殺線虫剤のそれとは異なり得るので、このような併用は処理の有効性を総合的に改善することができるが、やや毒性が強い化学殺線虫剤成分には、依然として対処できない。したがって、環境に優しい生物的成分を利用するだけではなく、アベルメクチンなどの毒性がやや強い従来の化学殺線虫剤を使用することなく、植物の活力および収穫量の改善をもたらすことができるようにそうした成分を利用する、有効な組成物および方法が依然として必要とされている。
【0006】
寄生性の線虫によって引き起こされる農作物のますます増加する損失に加え、病原性真菌の病害が、別の原因と考えられるそのような損失も多い。既存の化学物質の改変および新しい有効な化合物または化学物質の組合せの開発に加えて、生物的殺真菌剤の開発および使用が研究されている。
【0007】
殺線虫性の細菌が、単独の製品としては、必ずしも完全に有効とは限らないのと同様に、殺真菌性の細菌は、従来の化学物質の代替品ではなく、より良好に作用する傾向がある。米国特許第5,215,747号には、植物病原性の真菌種から総合的に保護を強化するための、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)(生物的殺真菌剤)および化学殺真菌剤からなる組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2007/149817号
【特許文献2】米国特許第5,215,747号明細書
【発明の概要】
【0009】
植物寄生性の線虫の存在において、および/または病原性真菌種によって促進される病害圧力の状態において、農業的に有効な量の、少なくとも1種の生物的防除剤と少なくとも1種の昆虫防除剤を併用することによって、植物の総合的な活力および収穫量を改善する組成物が提供される。生物的防除剤は、農業的な有効性が証明済みで、理想的には、植物の根系に定着する能力のある少なくとも1種の胞子形成細菌とすることができる。昆虫防除剤は、証明済みの直接的な殺線虫活性または殺真菌活性を有しているといないとに関わらず、施用される植物の根系の質量を増加させる証明済み能力を有する、少なくとも1種の化学的殺虫剤とすることができる。本発明の組成物には、農業的に許容される保管期間の安定な単一組成物に製剤化される、または使用時に混合される(例えば、タンクミックス)という利点がある。
【0010】
本発明による組成物は、生物的防除剤、および昆虫防除剤、殺真菌剤、イソフラボンまたは土壌接種材料のいずれかの1種以上の成分からなる。
【0011】
さらに、本発明による組成物は、本発明に記載の生物的防除剤と、昆虫防除剤または殺真菌剤、イソフラボンまたは土壌接種材料との間に相乗効果があるため、植物、植物の一部、または植物の繁殖材の処理において、驚くほど高度な殺虫、殺線虫、殺ダニまたは殺真菌活性を示す。
【0012】
種子および/または植物を処理する方法もまた、提供される。本方法は、(a)有効量の少なくとも1種の生物的防除剤および少なくとも1種の昆虫防除剤を含む組成物を提供するステップと、(b)該組成物を植物に施用するステップとを含む。本組成物は、種子粉衣、灌注の形態、および/または直接溝中に、および/または葉面噴霧としてなど任意の所望の方法で施用することができ、また出芽前もしくは出芽後のいずれか、または両方のときに施用することもできる。言い換えると、本組成物は、種子、植物、もしくは植物の果実に、または植物が生育しているもしくは生育が望まれる土壌に施用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の前述および他の態様は、以下に記載の詳細な説明および実施例において詳細に説明される。
【0014】
本発明の組成物は、線虫および真菌が発生した環境において、生物的防除剤または昆虫防除剤のいずれか一方を単独で施用した場合に期待されるよりも、より高度な植物の活力および収穫量をもたらすことが見出された。本発明の範囲内の昆虫防除剤の少なくともいくつかは、昆虫圧力がない場合でさえ、根の増加をもたらすことを示し、この根の質量増加は、根圏内の有益な細菌定着を改善させ、ひいては植物寄生性の線虫または真菌のいずれかによって引き起こされる農作物の活力および収穫量の総合的損失を軽減する。植物および植物性材料の処理中に、これらの成分を物理的に混合する他に、本発明の好ましい一実施形態では、本発明の組成物は、胞子形成性の根定着細菌など生きている生物的防除剤のための安定した環境を提供するように製剤化される。商業的に実現可能な製品を製造するために必要な物理的、化学的安定性を有する最終製剤とするために、所望の特性に応じて、種々の添加剤が発明の各組成物に添加されてよい。
【0015】
本発明の組成物は、好ましくは、少なくとも1種の生物的防除剤を含む。本発明によって企図される生物的防除剤は、農業的な有益性が実証済みの少なくとも1種の胞子形成細菌を指す。好ましくは、少なくとも1種の胞子形成細菌は、根定着細菌(例えば、根圏細菌)である。農業的な有益性とは、植物病原性真菌および/または線虫門もしくは袋形動物門に属する土壌生育動物による有害な影響から、植物を保護できる細菌の能力を指す。植物寄生性の線虫および真菌に対する保護は、これらの土壌生育動物および/または有害微生物集団に害をもたらす、キチン質分解活性、タンパク質分解活性、コラーゲン分解活性またはその他の活性を介して起こり得る。追加的な保護には、植物の害虫に対して化学的に急性毒性を生み出すような直接的なものであってもよく、または植物病原体によって引き起こされる被害から、植物が自己防御できる全植物体反応を誘起するなど、間接的なものであってもよい。これらの殺線虫特性および殺真菌特性を示す適切な細菌には、GroupBのメンバーが含まれる。
【0016】
GroupB:バチルス・アグリ(Bacillus agri)、バチルス・アイザワイ(Bacillus aizawai)、バチルス・アルボラクチス(Bacillus albolactis)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、バチルス・エンドパラシチカス(Bacillus endoparasiticus)、バチルス・エンドリスモス(Bacillus endorhythmos)、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)、バチルス・クルスターキ(Bacillus kurstaki)、バチルス・ラクチコラ(Bacillus lacticola)、バチルス・ラクチモルバス(Bacillus lactimorbus)、バチルス・ラクチス(Bacillus lactis)、バチルス・ラテロスポルス(Bacillus laterosporus)、バチルス・レンチモーバス(Bacillus lentimorbus)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・メデューサ(Bacillus medusa)、バチルス・メチエンス(Bacillus metiens)、バチルス・ナットウ(Bacillus natto)、バチルス・ニグリフィカンス(Bacillus nigrificans)、バチルス・ポピリエ(Bacillus popillae)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・サイアメンシス(Bacillus siamensis)、バチルス・スファエリクス(Bacillus sphaericus)、バチルス属種(Bacillus spp.)、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・ユニフラゲラテス(Bacillus uniflagellates)および「Bergey’s Manual of Systematic Bacteriology、First Ed.(1986)」中のバチルス(Bacillus)属の分類にリストされているものを、単独または組み合わせる。
【0017】
あるいは、GroupBは、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)をさらに含む。
【0018】
特に好ましい実施形態では、殺線虫性の生物的防除剤は、米国特許第6,406,690号に開示されている、少なくとも1種のバチルス・フィルムス(B.firmus)CNCM I−1582胞子および/またはバチルス・セレウス(B.cereus)菌株CNCM I−1562胞子であり、この特許の全体は、参照により本明細書に組み込まれている。別の好ましい実施形態では、農業的に有益な細菌は、少なくとも1種のバチルス・アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)IN937a、少なくとも1種のバチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)菌株表示GB03、または少なくとも1種のバチルス・プミルス(B.pumilus)菌株表示GB34である。上に列挙した4つの細菌の種、ならびに農業的に有益な特性を示すことが知られている他の胞子形成性の根定着細菌の組合せは、本発明の範囲と精神の範囲内である。
【0019】
本発明による、特に好ましい実施形態は、またバチルス・フィルムス(B.firmus)CNCM I−1582胞子および/またはバチルス・セレウス(B.cereus)菌株CNCM I−1562胞子の変異体を含む組成物である。非常に特定すれば、これらの変異体は、殺線虫活性、殺虫活性、または植物の生長促進活性を有する。特に、もっとも好ましくは、殺線虫活性を有する変異体である。
【0020】
組成物に用いられる、少なくとも1種の生物的防除剤の量は、最終製剤および使用される植物もしくは種子の大きさまたは種類に応じて、変動することができる。好ましくは、組成物中の少なくとも1種の生物的防除剤は、全製剤の約2%(w/w)から約80%(w/w)存在する。より好ましくは、組成物に用いられる少なくとも1種の生物的防除剤は、全製剤の重量比で、約5%(w/w)から約65%(w/w)であり、もっとも好ましくは、約10%(w/w)から約60%(w/w)である。
【0021】
本発明による組成物は、少なくとも1種の昆虫防除剤をさらに含む。好ましい実施形態では、昆虫防除剤は、殺虫性の化合物または殺虫活性を有する組成物であるが、直接的な殺線虫活性または殺真菌活性を有さず、さらに利用された生物的防除剤に対して有害な活性を持たないもの、とすることができ、さらに好ましくは、施用時に、根の質量を増加させる付加的な能力も有している。代替の実施形態では、組成物は、殺線虫特性または殺真菌特性を示す、少なくとも1種の化合物を追加的に含んでもよい。このような組成物は、線虫の極めて高い集団が発生している地理的領域において、または真菌病害の重圧に対して追加的な殺真菌活性を付与するのに有用となり得る。植物または植物性材料は、追加的な殺線虫防除剤または殺真菌防除剤を用いて、個別にまたは同時に処理されてもよい。
【0022】
本発による適切な昆虫防除剤は、以下の群(I1)から(I22)の化合物である。
【0023】
それらの「一般名」により本記載で明記される活性剤は、例えば、「The Pesticide Manual」、13th Ed.、British Crop Protection Council 2003、およびインターネットhttp://www.alanwood.net/pesticidesから分かる。
【0024】
(I1)アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤、例えば、
カーバメート系、例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アリキシカルブ、アミノカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ、ジメチラン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メタム−ナトリウム、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカルブ、プロメカルブ、プロポクスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリメタカルブ、XMCおよびキシリルカルブ;または
有機リン酸エステル系、例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホス(−メチル、−エチル)、ブロモホス−エチル、ブロムフェンビンホス(−メチル)、ブタチオホス、カズサホス、カルボフェノチオン、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス(−メチル/−エチル)、クマホス、シアノフェンホス、シアノホス、クロルフェンビンホス、デメトン−S−メチル、デメトン−S−メチルスルホン、ジアリホス、ダイアジノン、ジクロフェンチオン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジオキサベンゾホス、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フルピラゾホス、ホノホス、ホルモチオン、ホスメチラン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、ヨードフェンホス、イプロベンホス、イサゾホス、イソフェンホス、イソプロピル、O−サリチレート、イソオキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトン−メチル、パラチオン(−メチル/−エチル)、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホスホカルブ、ホキシム、ピリミホス(−メチル/−エチル)、プロフェノホス、プロパホス、プロペタムホス、プロチオホス、プロトエート、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリダチオン、キナルホス、セブホス、スルホテップ、スルプロホス、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオンおよびイミシアホス。
【0025】
(I2)GABA制御塩化物チャンネル拮抗薬、例えば、
有機塩素系、例えば、カンフェクロル、クロルデン、エンドスルファン、ガンマ−HCH、HCH、ヘプタクロル、リンダンおよびメトキシクロル、または
フィプロール系(フェニルピラゾール系)、例えば、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロールおよびバニリプロール。
【0026】
(I3)ナトリウムチャンネルモジュレーター/電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬、例えば、
ピレスロイド系、例えば、アクリナトリン、アレスリン(d−シス−トランス、d−トランス)、ベータ−シフルトリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリンS−シクロペンチル異性体、ビオエタノメトリン、ビオペルメトリン、ビオレスメトリン、クロバポルトリン、シス−シペルメトリン、シス−レスメトリン、シス−ペルメトリン、クロシトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン(アルファ−、ベータ−、シータ−、ゼータ−)、シフェノトリン、デルタメトリン、エムペントリン(1R異性体)、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンフルトリン、フェンプロパトリン、フェンピリトリン、フェンバレレート、フルブロシトリネート、フルシトリネート、フルフェンプロックス、フルメトリン、フルバリネート、フブフェンプロックス、ガンマ−シハロトリン、イミプロトリン、カデトリン、ラムダ−シハロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン(シス−、トランス−)、フェノトリン(1Rトランス異性体)、プラレトリン、プロフルトリン、プロトリフェンブト、ピレスメトリン、レスメトリン、RU15525、シラフルオフェン、タウ−フルバリネート、テフルトリン、テラレトリン、テトラメトリン(−1R−異性体)、トラロメトリン、トランスフルトリン、ZXI8901、ピレトリン(除虫菊(pyrethrum))、エフルシラナート、
DDT、またはメトキシクロル。
【0027】
(I4)ニコチン性アセチルコリン受容体作動薬/拮抗薬は、例えば
クロロニコチニル系、例えば、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、イミダクロチズ、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリド、チアメトキサム、AKD−1022、ニコチン、ベンスルタップ、カルタップ、チオスルタップ−ナトリウムおよびチオシクラム。
【0028】
(I5)アロステリック性のアセチルコリン受容体モジュレーター(作動薬)、例えば、
スピノシン系、例えば、スピノサドおよびスピネトラム。
【0029】
(I6)塩化物チャンネル活性化剤、例えば、
メクチン系/マクロリド系、例えば、アバメクチン、エマメクチン、エマメクチン安息香酸塩、イベルメクチン、レピメクチンおよびミルベメクチン、または
(I7)幼若ホルモンの類似体、例えば、ハイドロプレン、キノプレン、メトプレン、エポフェノナン、トリプレン、フェノキシカルブ、ピリプロキシフェンおよびジオフェノラン。
【0030】
(I8)作用機序が未知の、または未特定の活性成分、例えば、
燻蒸剤、例えば、臭化メチル、クロロピクリンおよびフッ化スルフリル、
選択的摂食阻害薬、例えば、氷晶石、ピメトロジン、ピリフルキナゾンおよびフロニカミド、または
ダニ成長阻害薬、例えば、クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール。
【0031】
(I9)酸化的リン酸化阻害剤であるATP攪乱物質、例えば、
ジアフェンチウロン、
有機スズ系化合物、例えば、アゾシクロチン、シヘキサチン、酸化フェンブタチン、または
プロパルギット、テトラジホン。
【0032】
(I10)水素イオン濃度勾配を遮断することにより作用する酸化的リン酸化の脱共役剤、例えば、クロルフェナピル、ビナパクリル、ジノブトン、ジノカップおよびDNOC。
【0033】
(I11)昆虫消化管膜の破壊微生物、例えば、バチルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)菌株。
【0034】
(I12)キチン生合成阻害剤、例えば、ベンゾイル尿素系、例えば、ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロ−xuron、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン、テフルベンズロンまたはトリフルムロン。
【0035】
(I13)ブプロフェジン。
【0036】
(I14)脱皮攪乱物質、例えば、シロマジン。
【0037】
(I15)エクジソン作動薬/攪乱物質、例えば、
ジアシルヒドラジン系、例えば、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジドおよびフフェノジド(Fufenozide)(JS118)、または
アザジラクチン。
【0038】
(I16)オクトパミン作動薬、例えば、アミトラズ。
【0039】
(I17)SiteIII電子伝達阻害剤/SiteII電子伝達阻害剤、例えば、
ヒドラメチルノン、アセキノシル、フルアクリピリム、またはシフルメトフェンおよびシエノピラフェン。
【0040】
(I18)電子伝達阻害剤、例えば、
METI系殺ダニ剤のグループのSiteI電子伝達阻害剤、例えば、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラドおよびロテノン、または
電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬、例えば、インドキサカルブおよびメタフルミゾン。
【0041】
(I19)脂肪酸生合成阻害剤、例えば、テトロン酸誘導体系、例えば、スピロジクロフェンおよびスピロメシフェン、または
テトラミン酸誘導体系、例えば、スピロテトラマト。
【0042】
(I20)作用機序が未知の神経細胞阻害剤、例えば、ビフェナゼート。
【0043】
(I21)リアノジン受容体エフェクター、例えば、ジアミド系、例えば、フルベンジアミド、(R),(S)−3−クロロ−N−{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}−N−(1−メチル−2−メチルスルホニルエチル)フタルアミド、クロラントラニリプロール(リナキシピル)またはシアントラニリプロール(シアジピル)。
【0044】
(I22)作用機序が未知の別の活性成分、例えば、アミドフルメト、ベンクロチアズ、ベンゾキシメート、ブロモプロピレート、ブプロフェジン、キノメチオネート、クロルジメホルム、クロロベンジレート、クロチアゾベン、シクロプレン、ジコホール、ジシクラニル、フェノキサクリム、フェントリファニル、フルベンジミン、フルフェネリム、フルテンジン、ゴシプルレ、ジャポニルレ、メトキサジアゾン、石油、オレイン酸カリウム、ピリダリル、スルフラミド、テトラスル、トリアラセンまたはベルブチン、または以下の既知活性化合物の1つ、
4−{[(6−ブロムピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−フルオルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(2−クロル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(5,6−ジクロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115646において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、[(6−クロルピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)、[1−(6−クロルピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)およびこのジアステレオマー(A)および(B)
【0045】
【化1】

(WO2007/149134においても既知)、[(6−トリフルオルメチルピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/095229において既知)または[1−(6−トリフルオルメチルピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)およびこのジアステレオマー(C)および(D)、すなわちスルホキサフロル
【0046】
【化2】

(WO2007/149134においても既知)。
【0047】
本発明による組成物は、1種の生物的防除剤および群(I1)から(I22)の中から選択される、少なくとも1種の昆虫防除剤を含む。
【0048】
好ましい実施形態では、本発明による組成物は、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)菌株CNCM I−1582胞子である生物的防除剤、および群(I1)から(I22)の中から選択される昆虫防除剤のリストから選択される少なくとも1種の殺真菌剤を含む。
【0049】
別の好ましい実施形態では、本発明による組成物は、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)菌株CNCM I−1562胞子である生物的防除剤、および群(I1)から(I22)の中から選択される昆虫防除剤から選択される、少なくとも1種の殺真菌剤を含む。
【0050】
好ましい実施形態では、昆虫防除剤は、以下の群から選択される。
クロチアニジン、イミダクロプリド、チアクロプリド、チアメトキサム、アセタミプリド、メチオカルブ、チオジカルブ、ベータ−シフルトリン、シフルトリン、デルタメトリン、テフルトリン、インドキサカルブ、スピノサド、スピネトラム、フィプロニル、エチプロール、エマメクチン安息香酸塩、アベルメクチン、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、フルベンジアミド、(R),(S)−3−クロロ−N−{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}−N−(1−メチル−2−メチルスルホニルエチル)フタルアミド、クロラントラニリプロール(リナキシピル)またはシアントラニリプロール(シアジピル)、スルホキサフロル。
【0051】
別の好ましい実施形態では、昆虫防除剤はトランスフルトリンである。
【0052】
別の好ましい実施形態では、昆虫防除剤は、以下の群から選択される。4−{[(6−ブロムピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−フルオルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(2−クロル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(5,6−ジクロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115646において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)。
【0053】
特に好ましい昆虫防除剤は、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアクロプリド、チアメトキサムおよびアセタミプリドである。
【0054】
特に、さらに好ましい昆虫防除剤は、イミダクロプリドである。
【0055】
特に、さらに好ましい別の昆虫防除剤は、チアクロプリドである。
【0056】
特に、さらに好ましい別の昆虫防除剤は、チアメトキサムである。
【0057】
特に、さらに好ましい別の昆虫防除剤は、アセタミプリドである。
【0058】
特に、もっとも好ましい昆虫防除剤は、クロチアニジンである。
【0059】
殺虫活性とは無関係の、根系の発達を含めた植物生長を増強するネオニコチノイド系化合物の能力は、米国特許第6,753,296号にさらに記載されている。
【0060】
代替実施形態では、本発明の組成物には、生物的防除剤と上記に挙げた少なくとも1種の非殺線虫性の昆虫防除剤とを組み合わせて利用するための、直接的な殺線虫活性を有する追加の化合物を任意に含む。適切な殺線虫性の昆虫防除剤は、アバメクチンなどの抗生物質性の殺線虫剤、ベノミル、カルボフランおよびクロエトカルブなどのカルバメート系殺線虫剤、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、オキサミルなどのオキシムカルバメート系殺線虫剤、ジアミダホス、フェナミホス、ホスチエタン、ホスファミドン、カズサホス、クロルピリホス、ジクロフェンチオン、ジメトエート、エトプロホス、フェンスルホチオン、ホスチアゼート、ヘテロホス、イサミドホス、イサゾホス、メソミル、ホレート、ホスホカルブ、テルブホス、チオジカルブ、チオナジン、トリアゾホス、イミシアホスおよびメカルホンなどの有機リン酸エステル系殺線虫剤を含む。他の適切な殺線虫性の昆虫防除剤には、アセトプロール、ベンクロチアズ、クロロピクリン、ダゾメット、DBCP、DCIP、1,2−ジクロロプロパン、1,3−ジクロロプロペン、フルフラール、ヨードメタン、メタム、臭化メチル、メチルイソチオシアネートおよびキシレノール類が含まれる。
【0061】
組成物に用いられる少なくとも1種の昆虫防除剤の量は、最終製剤、ならびに処理すべき植物および種子の大きさに応じて変えることができる。好ましくは、少なくとも1種の昆虫防除剤または殺真菌剤は、全製剤基準で、約1%(w/w)から約80%(w/w)である。より好ましくは、昆虫防除剤または殺真菌剤は、約5%(w/w)から約60%(w/w)の量、もっとも好ましくは、約10%(w/w)から約50%(w/w)の量で存在する。
【0062】
通常、昆虫防除剤または殺真菌剤に対する生物的防除剤の比は、100:1から1:100の範囲である。好ましくは、この比は50:1から1:50の範囲である。これらの比の範囲は、生物的防除剤の胞子調製物は1011/g含有している、という仮定に基づいている。胞子調製物の密度が変動する場合、比は上記の比の範囲に適合するよう、適宜調節されなければならない。100:1の比とは、昆虫防除剤または殺真菌剤の1重量部に対して、生物的防除剤の胞子調製物が100重量部であることを意味する。
【0063】
さらに、本発明による組成物は、1種以上の殺真菌剤を含む。これらの殺真菌剤は、リスト(F1)から(F14)の中から選択することができる。
【0064】
(F1)核酸合成阻害剤、例えば、ベナラキシル、ベナラキシル−M、ブピリメート、クロジラコン、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、ヒメキサゾール、メタラキシル、メタラキシル−M、オフラセ、オキサジキシルおよびオキソリン酸。
【0065】
(F2)有糸分裂および細胞分裂の阻害剤、例えば、ベノミル、カルベンダジム、クロルフェナゾール、ジエトフェンカルブ、エタボキサム、フベリダゾール、ペンシクロン、チアベンダゾール、チオファネート、チオファネートメチルおよびゾキサミド。
【0066】
(F3)呼吸阻害剤、例えば、CI呼吸阻害剤としてジフルメトリム、CII呼吸阻害剤として、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルトラニル、フルオピラム、フラメトピル、フルメシクロックス、イソピラザム(9R成分)、イソピラザム(9S成分)、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミド、CIII呼吸阻害剤として、アミスルブロム、アゾキシストロビン、シアゾファミド、ジモキシストロビン、エネストロブリン、ファモキサドン、フェナミドン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ピリベンカルブ、トリフロキシストロビン。
【0067】
(F4)、例えば、ビナパクリル、ジノカップ、フルアジナムおよびメプチルジノカップのような脱共役剤として作用することができる化合物。
【0068】
(F5)ATP産生阻害剤、例えば、酢酸フェンチン、塩化フェンチン、水酸化フェンチンおよびシルチオファム。
【0069】
(F6)アミノ酸および/またはタンパク質生合成阻害剤、例えば、アンドプリム、ブラストサイジン−S、シプロジニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、メパニピリムおよびピリメタニル。
【0070】
(F7)シグナル伝達阻害剤、例えば、フェンピクロニル、フルジオキソニルおよびキノキシフェン。
【0071】
(F8)脂質および膜合成阻害剤、例えば、ビフェニル、クロゾリネート、エディフェンホス、エトリジアゾール、ヨードカルブ、イプロベンホス、イプロジオン、イソプロチオラン、プロシミドン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、ピラゾホス、トルクロホス−メチルおよびビンクロゾリン。
【0072】
(F9)エルゴステロール生合成阻害剤、例えば、アルジモルフ、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンヘキサミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フルキンコナゾール、フルルプリミドール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、ファーコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ナフチフィン、ヌアリモール、オキスポコナゾール、パクロブトラゾール、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ピペラリン、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、キンコナゾール、シメコナゾール、スピロキサミン、テブコナゾール、テルビナフィン、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリデモルフ、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ビニコナゾールおよびボリコナゾール。
【0073】
(F10)細胞壁合成阻害剤、例えば、ベンチアバリカルブ、ジメトモルフ、フルモルフ、イプロバリカルブ、マンジプロパミド、ポリオキシン、ポリオキソリム、プロチオカルブ、バリダマイシンAおよびバリフェナール。
【0074】
(F11)メラニン生合成阻害剤、例えば、カルプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニル、フタリド、ピロキロンおよびトリシクラゾール。
【0075】
(F12)例えば、アシベンゾラル−S−メチル、プロベナゾールおよびチアジニルのような、宿主の防御を誘起することができる化合物。
【0076】
(F13)例えば、ボルドー液、カプタホール、キャプタン、クロロタロニル、ナフテン酸銅、酸化銅、塩基性塩化銅、水酸化銅などの銅調製物、硫酸銅、ジクロフルアニド、ジチアノン、ドジン、ドジン遊離塩基、ファーバム、フルオロホルペット、ホルペット、グアザチン、酢酸グアザチン、イミノクタジン、イミノクタジンアルベシル酸塩、イミノクタジン三酢酸塩、マンカッパー、マンコゼブ、マンネブ、メチラム、メチラム亜鉛、オキシン銅、プロパミジン、プロピネブ、多硫化カルシウムを含む硫黄および硫黄調製物、チラム、トリルフルアニド、ジネブならびにジラムのような多部位作用を有することができる化合物。
【0077】
(F14)さらに、例えば、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、エチル(2Z)−3−アミノ−2−シアノ−3−フェニルプロプ−2−エノエート、BYF14182:(N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド)、N−{2−[1,1’−ビ(シクロプロピル)−2−イル]フェニル}−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−(3’,4’,5’−トリフルオロビフェニル−2−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[4−フルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、(2E)−2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタン−アミド、(2E)−2−{2−[({[(2E,3E)−4−(2,6−ジクロロフェニル)ブト−3−エン−2−イリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド、2−クロロ−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)ピリジン−3−カルボキサミド、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−(ホルミルアミノ)−2−ヒドロキシベンズアミド、5−メトキシ−2−メチル−4−(2−{[({(1E)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン}アミノ)オキシ]メチル}フェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン、(2E)−2−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−(2−{[({(1E)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン}アミノ)オキシ]メチル}フェニル)エタンアミド、(2E)−2−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−{2−[(E)−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ}イミノ)メチル]フェニル}エタンアミド、(2E)−2−{2−[({[(1E)−1−(3−{[(E)−1−フルオロ−2−フェニルエテニル]オキシ}フェニル)エチリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}−2−(メトキシイミノ)N−メチルエタンアミド、1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール、メチル1−(2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート、N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミド、N’−{5−(ジフルオロメチル)−2−メチル−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、O−{1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル}1H−イミダゾール−1−カルボチオエート、N−[2−(4−{[3−(4−クロロフェニル)プロプ−2−イン−1−イル]オキシ}−3−メトキシフェニル)エチル]−N−(メチルスルホニル)バリンアミド、5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール、プロパモカルブ−ホセチル、1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル1H−イミダゾール−1−カルボキシレート、1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピル−4H−クロメン−4−オン、2−フェニルフェノールおよび塩、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシアミド、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、3−クロロ−5−(4−クロロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−メチルピリダジン、4−(4−クロロフェニル)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,6−ジメチルピリダジン、キノリン−8−オール、キノリン−8−オール硫酸塩(2:1)(塩)、5−メチル−6−オクチル−3,7−ジヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、5−エチル−6−オクチル−3,7−ジヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、ベンチアゾール、ベトキサジン、カプシマイシン、カルボン、キノメチオナート、クロロネブ、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド、ダゾメット、デバカルブ、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチルサルフェート、ジフェニルアミン、エコメイト、フェリムゾン、フルメトベル、フルオピコリド、フルオロイミド、フルスルファミド、フルチアニル、ホセチル−アルミニウム、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、イソチアニル、メタスルホカルブ、メチル(2E)−2−{2−[({シクロプロピル[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル}チオ)メチル]フェニル}−3−メトキシアクリレート、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、(5−ブロモ−2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルフェニル)−メタノン、ミルディオマイシン、トルニファニド、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロピリジン−3−カルボキシアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロピリジン−3−カルボキシアミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードピリジン−3−カルボキシアミド、N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−フェニルアセトアミド、N−{(E)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−フェニルアセトアミド、ナタマイシン、ニッケルジメチルジチオカルバメート、ニトロタール−イソプロピル、オクチリノン、オキサモカルブ、オキシフェンチイン、ペンタクロロフェノールおよび塩、フェナジン−1−カルボン酸、フェノトリン、亜リン酸およびこの塩、プロパモカルブ ホセチレート、プロパノシン−ナトリウム、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、S−プロプ−2−エン−1−イル5−アミノ−2−(1−メチルエチル)−4−(2−メチルフェニル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピラゾール−1−カルボチオエート、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、5−クロロ−N’−フェニル−N’−プロプ−2−イン−1−イルチオフェン−2−スルホノヒドラジドおよびザリラミドなどの化合物。
【0078】
あるいは、本発明による組成物は1種の生物的防除剤、および群(F1)から(F14)の中から選択される少なくとも1種の殺真菌剤を含む。
【0079】
さらに、本発明による組成物は1種の生物的防除剤、群(I1)から(I22)の中から選択される少なくとも1種の昆虫防除剤、および群(F1)から(F14)の中から選択される少なくとも1種の殺真菌剤を含む。
【0080】
好ましい実施形態では、殺真菌剤は、以下のリストから選択される。
アゾキシストロビン、ボスカリド、BYF14182:(N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシアミド)、カルベンダジム、カルボキシン、フェンアミドン、フルジオキソニル、フルオピコリド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルトリアホール、イプコナゾール、イプロジオン、イソチアニル、メフェノキサム、メタラキシル、ペンシクロン、プロクロラズ、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピリメタニル、シルチオファム、テブコナゾール、チラム、トリルフルアニド、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリフロキシストロビン、トリフルムロン、トリチコナゾール。
【0081】
別の好ましい実施形態では、殺真菌剤はN−{2−[1,1’−ビ(シクロプロピル)−2−イル]フェニル}−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシアミドである。
【0082】
本発明による好ましい組成物は、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)菌株CNCM I−1582胞子である生物的防除剤、およびリスト(F1)から(F14)の中から選択される少なくとも1種の殺真菌剤を含む。
【0083】
別の好ましい実施形態では、本発明による組成物は、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)菌株CNCM I−1562胞子である生物的防除剤、およびリスト(F1)から(F14)の中から選択される少なくとも1種の殺真菌剤を含む。
【0084】
本発明による特に好ましい組成物は、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)菌株CNCM I−1582胞子である生物的防除剤、および以下のリストから選択される少なくとも1種の殺真菌剤を含む。アゾキシストロビン、ボスカリド、BYF14182、カルベンダジム、カルボキシン、フェンアミドン、フルジオキソニル、フルオピコリド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルトリアホール、イプコナゾール、イプロジオン、イソチアニル、メフェノキサム、メタラキシル、ペンシクロン、プロクロラズ、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピリメタニル、シルチオファム、テブコナゾール、チラム、トリルフルアニド、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリフロキシストロビン、トリフルムロン、トリチコナゾール。
【0085】
本発明によるもっとも好ましい殺真菌剤は、フルオキサストロビン、イプコナゾール、メタラキシル、メフェノキサム、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、BYF14182、アゾキシストロビンである。
【0086】
生物的防除剤と少なくとも1種の昆虫防除剤を含む好ましい組合せは、(C1)または(C2)または(C1−9)から(C1−10)のいずれかの組合せである。
【0087】
(C1)生物的防除剤はバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子、および昆虫防除剤は以下のリストから選択される組合せ。クロチアニジン、イミダクロプリド、チアクロプリド、チアメトキサム、アセタミプリド、メチオカルブ、チオジカルブ、ベータ−シフルトリン、シフルトリン、デルタメトリン、テフルトリン、インドキサカルブ、スピノサド、スピネトラム、フィプロニル、エチプロール、エマメクチン安息香酸塩、アベルメクチン、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、フルベンジアミド、(R),(S)−3−クロロ−N−{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}−N−(1−メチル−2−メチルスルホニルエチル)フタルアミド、クロラントラニリプロール(リナキシピル)またはシアントラニリプロール(シアジピル)、スルホキサフロル、4−{[(6−ブロムピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−フルオルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(2−クロル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(5,6−ジクロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115646において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、[(6−クロルピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)、[1−(6−クロルピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)およびこのジアステレオマー(A)および(B)。
【0088】
(C2)生物的防除剤はバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子、および昆虫防除剤は以下のリストから選択される組合せ。クロチアニジン、イミダクロプリド、チアクロプリド、チアメトキサム、アセタミプリド、メチオカルブ、チオジカルブ、ベータ−シフルトリン、シフルトリン、デルタメトリン、テフルトリン、インドキサカルブ、スピノサド、スピネトラム、フィプロニル、エチプロール、エマメクチン安息香酸塩、アベルメクチン、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、フルベンジアミド、(R),(S)−3−クロロ−N−{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}−N−(1−メチル−2−メチルスルホニルエチル)フタルアミド、クロランタラニリプロール(リナキシピル)またはシアントラニリプロール(シアジピル)、スルホキサフロル、4−{[(6−ブロムピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−フルオルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(2−クロル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(5,6−ジクロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115646において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A0539588において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A0539588において既知)、[(6−クロルピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)、[1−(6−クロルピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)およびこのジアステレオマー(A)および(B)。
【0089】
(C1−1)生物的防除剤はバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子、および昆虫防除剤はクロチアニジンからなる組合せ。
【0090】
(C1−2)生物的防除剤はバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子、および昆虫防除剤はイミダクロプリドからなる組合せ。
【0091】
(C1−3)生物的防除剤はバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子、および昆虫防除剤はクロチアニジンおよびイミダクロプリドからなる組合せ。
【0092】
(C1−4)生物的防除剤はバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子、および昆虫防除剤はクロチアニジンおよびβ−シフルトリンからなる組合せ。
【0093】
(C1−5)生物的防除剤はバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子、および昆虫防除剤はチアメトキサムおよびテフルトリンからなる組合せ。
【0094】
(C1−6)生物的防除剤はバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子、および昆虫防除剤はクロチアニジンおよびイミダクロプリドからなる組合せ。
【0095】
(C1−7)生物的防除剤はバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子、およびチオジカルブとイミダクロプリド、またはチオジカルブとクロチアニジンのどちらか一方の組合せからなる昆虫防除剤との組合せ。
【0096】
(C1−8)生物的防除剤はバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子、およびクロチアニジンとフィプロニル、またはフィプロニルとイミダクロプリドのどちらか一方の組合せからなる昆虫防除剤との組合せ。
【0097】
(C1−9)生物的防除剤はバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子、および昆虫防除剤は以下からなる組合せ。
a)クロラントラニリプロールおよび
b)イミダクロプリドまたはクロチアニジンまたはチアメトキサムまたはチアクロプリドまたはアセタミプリドまたはニテンピラムまたはスルホキサフロル、または以下のリストから選択される化合物の1つ。4−{[(6−ブロムピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−フルオルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(2−クロル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(5,6−ジクロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115646において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、[(6−クロルピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)、[1−(6−クロルピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)およびこのジアステレオマー(A)および(B)。
【0098】
(C1−10)生物的防除剤はバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子、および昆虫防除剤は以下からなる組合せ。
a)シアントラニリプロール
b)イミダクロプリドまたはクロチアニジンまたはチアメトキサムまたはチアクロプリドまたはアセタミプリドまたはニテンピラムまたはスルホキサフロル、または以下のリストから選択される化合物の1つ。4−{[(6−ブロムピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−フルオルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(2−クロル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO 2007/115643において既知)、4−{[(5,6−ジクロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115646において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、[(6−クロルピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)、[1−(6−クロルピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)およびこのジアステレオマー(A)および(B)。
【0099】
本発明によるさらなる実施形態は、(C1)、(C2)(C1−1)から(C1−10)のいずれかの組成物中の生物的防除剤が、バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582胞子の代わりに、グループBのメンバーのいずれかである組成物を含む。
【0100】
さらなる実施形態では、本発明において開示した組成物は、イソフラボンを含むことができる。イソフラボンは、主にマメ科植物ファミリーのメンバー中に生じる植物性化学物質である。これらは、例えば、その内容が参照により組み込まれているCarlson et alによる(1980)Journal of Chromotography、198、193−197および米国特許第7033621号に記載されているように、簡単なジフェノール性の環構造に基づいている。本発明の成分に有益なイソフラボンの例としては、以下に限定されないが、ゲニステイン、バイオカニンA、10フォルモノネチン、ダイゼイン、グリシテイン、ヘスペレチン、ナリンゲニン、カルコン、クマリン、アンビオール(Ambiol)(2−メチル−4−[ジメチルアミノメチル]−5−ヒドロ−、アスコルビン酸およびプラテンゼインおよびそれらの塩もしくはエステルが挙げられる。フォルモノネチン、ヘスペレチン、ナリンゲニン、およびそれらの塩、エステルおよび混合物が、好ましいイソフラボンである。
【0101】
好ましい実施形態では、イソフラボンが組成物(C1)、C(2)、(C1−1)から(C1−10)と混合される。
【0102】
特に好ましいイソフラボンは、フォルモノネチンの塩、または遊離の酸のいずれかである。
【0103】
さらなる実施形態では、本発明において開示した組成物は、接種材料、特に、土壌接種材料を含むことができる。このような接種材料の例は、リゾビウム属(Rhizobium)、プセウドモナス属(Pseudomonas)、アゾスピリルム属(Azospirillum)、アゾトバクター属(Azotobacter)、ストレプトマイセス属(Streptomyces)、ブルクホルディア属(Burkholdia)、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)、内生菌根、外生菌根、ベシキュラー(Vesicular)−アーバスキュラー(Arbuscular)(VA)菌根の細菌である。
【0104】
好ましい実施形態では、接種材料は組成物(C1)、C(2)、(C1−1)から(C1−10)の1つと混合される。
【0105】
本発明はまた、種々の習慣的な製剤の任意のものを、土壌(すなわち、溝中に)、植物の一部(すなわち、ドレンチ剤)または播種前の種子(すなわち、種子被覆または粉衣(dressing))のいずれかに、有効量施用することによって、植物を処理する方法を提供する。習慣的な製剤は、溶液(SL)、乳剤(EC)、水和剤(WP)、懸濁剤(SCおよびFS)、水和剤(WP)、水溶剤(SP)、粒剤(GR)、乳懸濁剤(SE)、活性化合物を含浸した天然および合成物、およびポリマー物質中の超微粒除放性(CR)カプセルを含む。一実施形態では、昆虫防除剤および生物的防除剤は、即時使用可能な製剤として入手可能な粉剤、または使用時に一緒に混合される粉剤の形態で製剤化される。いずれの実施形態でも、粉剤は、播種前または播種時に土壌と混合してもよい。代替実施形態では、生物的防除剤または昆虫防除剤のいずれか一方、または両方とも、処理時に一緒に混合される液状製剤である。当業者であれば、本発明の組成物の有効量は、組成物の最終製剤、および植物の大きさまたは処理すべき種子の大きさで決まることを理解する。
【0106】
最終製剤および施用方法に応じて、1つ以上の添加剤も、本発明の組成物に導入され得る。カルボキシメチルセルロースおよび天然または合成ポリマー(アラビアゴム、キチン、ポリビニルアルコールおよびポリ酢酸ビニルなど)を粉剤、粒剤またはラテックス剤の形態で、および天然リン脂質(セファリンおよびレシチンなど)および合成リン脂質などの固着剤を本発明の組成物に添加することができる。
【0107】
好ましい実施形態では、組成物は、単一の安定溶液または乳化液または懸濁液で製剤化される。溶液では、活性な化合物(すなわち、昆虫防除剤)は、生物的防除剤が添加される前に、溶媒に溶かされる。適切な液状溶媒には、キシレン、トルエン、アルキルナフタレンなどの石油系の芳香族化合物、シクロヘキサンまたはパラフィン類(例えば、石油留分、鉱物油および植物油)などの脂肪族炭化水素類、ブタノール、グリコールなどのアルコール類ならびにそれらのエーテル類およびエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドなどの高極性溶媒を含む。乳化液または懸濁液用の液体媒体は水である。一実施形態では、昆虫防除剤および生物的防除剤は、個別の液体で懸濁されて、施用時に混合される。懸濁液の好ましい実施形態では、昆虫防除剤および生物的防除剤は、保存期間が少なくとも2年ある、即時使用可能な製剤に混合される。使用の際、液体は農作物の植え付け時に、葉面または溝中に、散布されるかまたは噴霧され得る。液状組成物は、種子の発芽前に土壌に導入されてよく、または以下に限定されないが、細流灌漑、スプリンクラー、土壌注入または土壌灌注を含めた種々の技術を利用して、根に接触している土壌に直接導入してもよい。
【0108】
必要に応じて、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、およびクエン酸、アスコルビン酸などの有機酸、塩酸または硫酸などの無機酸を含む、安定化剤および緩衝液が添加され得る。殺生物剤(Biocides)も添加することができ、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出剤およびp−ヒドロキシ安息香酸などの安息香酸誘導体を含むことができる。
【0109】
一実施形態では、固形または液状の組成物は、活性炭、栄養素(肥料)、ならびに発芽および生産物の品質またはそれらの両方を改善することができる他の薬剤などの、選択的除草剤の有害な影響から種子を保護することができる機能性剤をさらに含有する。
【0110】
特に好ましい実施形態では、本発明の組成物は、種子処理剤として製剤化される。種子処理剤は、少なくとも1種の昆虫防除剤および少なくとも1種の生物的防除剤を含む。本発明によれば、種子処理用製品を種子に正確に、安全に、および効率よく施用するために、特別に設計、製造された処理施用装置を使用し、混合、噴霧またはそれらを組み合わせた従来の方法を用いて、種子は、本明細書に開示の組成物で、1つ以上の層で実質的に均一に被覆される。このような装置は、回転式塗布機、ドラム式塗布機、流動床技法、噴流床、回転式噴霧機またはそれらの併用などのさまざまな種類の被覆技術を使用する。本発明の処理剤などの液状種子処理剤は、回転「噴霧」盤、または噴霧パターン通り動いて種子に種子処理剤を均一に吹き付ける噴霧ノズルのいずれかによって施用され得る。好ましくは、次に種子は、追加時間を設けて混ぜられ、またはひっくり返されて、さらに別の散布処理、および乾燥が実施される。種子は、発芽および出芽の均一性を向上させるために、本発明の組成物で被覆する前に、シードプライミングをしてもよく、しなくてもよい。代替的一実施形態では、乾燥紛状製剤は、移動中の種子上に計量供給されて、完全に行き渡るまで混合させてもよい。
【0111】
種子は、回分法または連続被覆法によって被覆してもよい。連続被覆の実施形態では、連続流通装置が、種子流量および種子処理用製品の両方を、同時に計測する。スライドゲート(slide gate)、コーン(cone)およびオリフィス、シードホイール(seed wheel)または計量装置(ベルト式またはダイバータ式)は、種子流量を調節する。処理装置を通過する種子流速が一旦決まると、種子処理剤の流速は、種子が種子処理装置を通過している際に、所望量が種子に供給されるような種子流速に較正される。さらに、コンピュータシステムにより、種子が被覆装置に流入するのをモニターすることができ、これにより適切な種子量の一定流れを維持する。
【0112】
回分被覆法の実施形態では、回分処理装置が指定量の種子を計量し、密閉処理室(chamber)またはボウル内に種子を投入し、次いで相当量の種子処理剤が施用される。次に、この回分は、次の回分処理準備のために、処理室から放出される。コンピュータ制御システムを利用して、この回分工程は自動化され、回分処理工程を連続的に繰り返すことができるようになる。
【0113】
いずれの実施形態においても、種子被覆機器は、使用者の関与無しにさまざまな装置を開始および停止可能にするプログラマブルロジックコントローラ(programmable logic controller)によって、任意に操作することができる。本システムの構成部品は、Gustafson Equipment社(Shakopee、MN)などのいくつかの供給会社から商業的に入手可能である。
【0114】
種々の添加剤が、本発明の組成物を含む種子処理用製剤に添加され得る。結合剤が添加されてもよく、結合剤は、被覆すべき種子に対し植物毒性がない、天然または合成の接着性ポリマーから、好ましくは構成されたものを含む。ニトロソ、ニトロ、アゾ(モノアゾ、ビスアゾおよびポリアゾを含む)、ジフェニルメタン、トリアリールメタン、キサンテン、メチン、アクリジン、チアゾール、チアジン、インダミン、インドフェノール、アジン、オキサジン、アントラキノンおよびフタロシアニンに分類される有機発色団を含む、任意の種々の着色剤を用いてもよい。添加され得る他の添加剤は、鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩などの微量栄養素を含む。種子表面の処理を維持するために、ポリマーまたは他の粉末制御剤(dust control agent)を施用することができる。
【0115】
その他の従来の種子処理用添加剤は、以下に限定されないが、被覆剤、湿潤剤、緩衝剤および多糖類を含む。少なくとも1種の農業上、許容される担体が、水、固形剤または乾燥粉剤などの種子処理用製剤に添加され得る。乾燥粉剤は、炭酸カルシウム、石膏、バーミキュライト、タルク、腐植土、活性炭および種々の亜リン酸化合物など、さまざまな物質から誘導することができる。
【0116】
一実施形態では、種子被覆用組成物は、有機または無機、天然または合成成分の、少なくとも1種の充填剤を含んでよく、種子への施用を促進するために、活性成分がこの充填剤と混合される。好ましくは、充填剤は、粘土、天然または合成のケイ酸塩、シリカ、樹脂、ワックス、固形肥料(例えば、アンモニウム塩)などの不活性固体、カオリン、粘土、タルク、石灰、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト、ベントナイト、珪藻土などの天然の土壌無機質、またはシリカ、アルミナもしくはケイ酸塩、特にケイ酸アルミニウムもしくはケイ酸マグネシウムなどの合成無機質である。
【0117】
発芽できるが、線虫および/または病原性真菌によって侵されやすい植物に育つ任意の植物種子が、本発明に従い処理され得る。適切な種子は、アブラナ科作物、野菜類、果実類、樹木類、繊維作物、油料作物、イモ類、コーヒー、草花類、マメ科、穀類およびその他の単子葉種および双子葉種植物を含む。好ましくは、以下に限定されないが、大豆、ピーナッツ、タバコ、芝生、小麦、大麦、ライ麦、モロコシ、米、ナタネ、テンサイ、ひまわり、トマト、胡椒、豆、レタス、イモおよびにんじんの種を含む作物の種子が被覆される。もっとも好ましくは、綿花またはトウモロコシ(スイートコーン、飼料用トウモロコシ、種用トウモロコシまたはポップコーン)の種子が本発明の組成物で被覆される。
【0118】
本発明による組成物は、農業的に有効な量の、少なくとも1種の環境に優しい生物的防除剤および少なくとも1種の昆虫防除剤を併用することにより、植物の総合的な活力および収穫量を予想外に改善することを示す。これらの予想外の結果は、生物的防除剤の殺線虫性および/または殺真菌性と昆虫防除剤の根塊増強性との組合せに起因する。
【0119】
さらなる利点は、それぞれ個別に活性化合物を使用した場合と比較して、本発明の薬剤の殺虫活性および/または殺真菌活性が、相乗的に増強されている点であり、これは個別に施用される活性化合物の両者の活性総和を超える。このように、施用される活性化合物の量の最適化は可能である。
【0120】
本発明の組合せはまた、この種子から出芽する植物が、害虫や病原菌に対抗するタンパク質を発現することができる遺伝子組み換え種子についても、特に使用することができる点が有利であると考えられる。本発明の薬剤を用いてこのような種子を処理することにより、ある種の害虫および病原菌は、例えば殺虫タンパク質を発現することによって、すでに防除され得ることになり、さらに驚くべきことに、本発明の薬剤に相乗的な活性が補われ、これによって害虫および病原体の発生からの保護に対する有効性がなお一層改善される。
【0121】
本発明の薬剤は、既述したように農業、温室、森林、造園またはぶどう園において使用される全ての種類の植物品種の種子を保護するのに適している。特に、これは、トウモロコシ、ピーナッツ、キャノーラ、アブラナ、ケシ、オリーブ、ココナッツ、カカオ、大豆 綿花、ビート(例えば、テンサイおよび飼料用ビート)、米、キビ、小麦、大麦、オート麦、ライ麦、ひまわり、サトウキビまたはタバコの種子に関する。本発明の薬剤は、先に述べたように、果樹植物類および野菜類の種子の処理にも適している。トウモロコシ、大豆、綿花、小麦およびキャノーラまたはアブラナの種子の処理が特に重要である。したがって、例えば、第1番の組合せは、特にトウモロコシ種子の処理に適している。
【0122】
既述したように、本発明の薬剤を用いて遺伝子組み換え種子を処理することは、特に重要である。これは、特別な殺虫特性を有するポリペプチドの発現を制御する少なくとも1種の異種遺伝子を、一般に含んでいる植物種子に関する。遺伝子組み換え種子中の異種遺伝子は、バチルス(Bacillus)、リゾビウム(Rhizobium)、プセウドモナス(Pseudomonas)、セッラティア(Serratia)、トリコデルマ(Trichoderma)、クラウィバクテル(Clavibacter)、グロムス(Glomus)またはグリオクラディウム(Gliocladium)などの微生物を由来とすることができる。本発明は、バチルス属種(Bacillus sp.)由来の少なくとも1つの異種遺伝子を含む遺伝子組み換え種子を処理するのに、特に適しており、この遺伝子産生物は、ヨーロピアンコーンボーラー(European corn borer)および/またはウエスタンコーンルートワーム(western corn rootworm)に対する活性を示す。特に、バチルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)を由来とする異種遺伝子が好ましい。
【0123】
細菌胞子は、驚くべきことに化学的な昆虫防除剤の存在下で、殺線虫および/または殺真菌特性を保持しているだけではなく、植物根系に定着する能力を増強することも実証している。この増強能力は、殺線虫および/または殺真菌活性を増幅し、これにより活力が改善される結果になり、ひいては収穫量の改善をもたらす。
【0124】
本発明の利点は、以下の非制限的な実施例の記載から明らかである。以下の実施例は、単に、本発明の好ましい実施形態を示すに過ぎない。以下の実施例が実証するように、本発明による組成物は、農業上有効な量の、環境に優しい少なくとも1種の生物的防除剤と少なくとも1種の昆虫防除剤を併用することによって、植物の総合的な活力および収穫量を予想外に改善することを示す。これらの予想外の結果は、生物的防除剤の殺線虫性および/または殺真菌性と昆虫防除剤の根塊増強性との組合せに起因する。以下の実施例においてさらに実証されるように、細菌胞子は、驚くべきことに化学的な昆虫防除剤の存在下で、殺線虫および/または殺真菌特性を保持しているだけではなく、植物根系に定着する能力も増強することを実証している。この増強能力は、殺線虫および/または殺真菌活性を増幅し、したがって活力が改善される結果になり、ひいては収穫量の改善をもたらす。
【実施例1】
【0125】
根系に定着する特定の細菌の能力を例証するように、実験を設計した。この特別な実験では、未処理の綿花の種子とバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)(生物的殺線虫剤)の胞子で処理を施した綿花の種子両方を、天然のフローラ(flora)を最小限にするために、加圧滅菌した土壌に播種した。苗は、3週間後に刈り取られた。滅菌水およびストマッカーを用いて、根系を処理して、細菌を回収した。
【0126】
全ての検体は、細菌の種を複数含んでいたが、バチルス・フィルムス(B.firmus)は、上記の処理を施した種子が生長した植物の根系からのみ単離された。本実験は、バチルス・フィルムス(B.firmus)は、種子処理に利用された場合に、根圏内で成長、増殖できることを例証した。
【実施例2】
【0127】
次に、実施例1の実験を、回収法に変更を加えて実施した。刈り取り時に、処理を施した種子の根系の半分を、滅菌水中で30秒間洗浄し、ストマッカーを使用する代わりに、根系全体を、トリプトソイ寒天プレート上に直接置いた。バチルス・フィルムス(B.firmus)は、やはり、未処理検体から回収されず、また処理を施した種子が生長した植物の未洗浄根系からは回収されたが、それが一貫して、回収された主要な細菌種とはならなかった。しかし、洗浄した根系では、バチルス・フィルムス(B.firmus)が回収されたばかりではなく、一貫して主要な細菌種であることが判明した。本実験は、バチルス・フィルムス(B.firmus)は、種子処理に使用された場合に、根圏内で成長、増殖できるだけではなく、実際に、根系に定着できることを例証した。他の農業上有益な細菌を用いた同様の実験も行い、根定着が実証された。
【0128】
本実験の洗浄根系から回収された細菌が、最初の処理で使用した種および菌株と同一であることをさらに実証するために、500塩基対のDNA解析、およびRNA比較を実施した。本検査の結果は、回収された細菌が同一種であるばかりでなく、種子の処理に使用した細菌とは区別のつかないリボプリントパターンを有することを示した。
【実施例3】
【0129】
ネオニコチノイド系殺虫剤を使用することによって、根系の増強が得られることを実証する実験を実施した。本実験では、綿花の種子を1種の基準殺真菌剤、および以下の一般に使用されている3種のネオニコチノイド系殺虫剤の1種で処理した。イミダクロプリド(商標GAUCHO600で販売、0.375mg ai/seed)、クロチアニジン(商標PONCHO600で販売、0.375mg ai/seed)およびチオメトキサム(商標CRUISERで販売、0.34mg ai/seed)。
【0130】
【表1】

【0131】
4種の処理各々から50個の種子を播種した。植物は、室内の温度管理された生育箱(growth chamber)内の標準土壌において生育し、いかなる重大な病害または昆虫圧力も受けなかった。苗は、播種28日後に刈り取り、WinRhizo(登録商標)根解析システムを用いて解析した。発芽に有意な差はなかった。
【0132】
表1には、一処理当たり40−45株の植物を分析して、各分類について中央値区分の10の繰り返し実験値10個を平均化することにより、長さ、表面積、体積、および先端(Tips)/分岐(Forks)/交差(Crossings)の比較を行った。分類と処理法の両方の範囲内で、変動がみられたが、LSD(最小有意差)および5%の誤差範囲に基づくと、ネオニコチノイド系の殺虫剤全てが、4つの分類の各々において基準処理に対して、統計学的に有意な生長応答を与えるという結果を示した。
【実施例4】
【0133】
以下の実験は、生物的殺線虫剤と非殺線虫性のネオニコチノイド系殺虫剤を併用することによって達成される、予想外の殺線虫上の利点を実証するために実施した。大豆(品種S2743−4RR)を、殺真菌剤基準パッケージ(base fungicide package)およびイミダクロプリド(商標GAUCHO600で販売、62.5gm AI/100kg)、生物的殺線虫剤、またはこれらの組合せと共に播種した。次に、種子を標準土壌およびダイズシストセンチュウ(Soybean Cyst nematodes)が発生した土壌中に播種した。28日後植物を刈り取り(約50株/処理/土壌種類)、高さ、およびWinRhizo(登録商標)根系解析によって比較した(長さ、表面積、体積、先端、分岐、交差(T/F/C))。
【0134】
【表2】

【0135】
表2の最後の列は、ダイズシストセンチュウの圧力にさらした各場合について、全平均割合で表した差異を比較したものである。殺虫剤単独の植物は、土壌から上の部分および土壌中の生長阻害が最悪で、全平均は53%の低下であった。生物的殺線虫剤は、23%となり、割合差が半分未満となる線虫防除を示した。総合的にもっとも優れた処理は、生物的殺線虫剤と殺虫剤の両方を含んだものであり、総合的な植物の生長差は、わずか8%に過ぎなかった。
【0136】
殺虫剤単独では、直接的な殺線虫活性は有さないが、生物的殺線虫剤の殺線虫活性に影響を及ぼし、増強するようである。
【実施例5】
【0137】
収穫量データを解析する場合、検討すべき要因が多く、同一圃場内でも、環境条件および多様な病害/線虫/昆虫の圧力(複数可)の有無が変動し得るので、比較研究は困難になる恐れがある。変動はあるが、十分多くのデータ一式を見ると、パターンが現れてくる。
【0138】
表3は、化学的殺真菌防除(基準処理)と、基準処理に生物的殺真菌剤、またはネオニコチノイド系殺虫剤の組み合わせたもの、および基準処理に生物的殺真菌剤とネオニコチノイド系殺虫剤の両方を組み合わせたものを比較した、圃場試験10回の平均値を示す。表3はまた、線虫の発生が既知の地域で播種されたもので、生物的殺真菌剤の代わりに生物的殺線虫剤を使用した以外、類似のプロトコルで行った圃場試験7回も含む。これら17回の試験は、これら2種のプロトコルで2007年に収集した全データの平均値を含む。
【0139】
【表3】

【0140】
相乗効果について、Colbyの公式(Colby’s formula) (以下の論文中で見出された。「Calculating Synergistic and Antagonistic Responses of Herbicide Combinations」、S.R.Colby著、1966年4月11日、Scientific Article No.A1271 Maryland Agricultural Experiment Station、Department of Agronomy、University of Maryland、College Park, Maryland)から採用した式を用いて、生物的防除剤とネオニコチノイド系殺虫剤の組合せで期待される収穫量の増加率(E)を、生物的防除剤を単独使用した時に得られる収穫量の増加率(P1)およびネオニコチノイド系殺虫剤を単独使用した時に得られる収穫量の増加率(P2)を用いて計算する。
【0141】
E=P1+P2−(P1(P2)/100)
式を上記試験に適用すると、殺真菌剤試験における組合せ処理の期待増加率は、1.99%となるはずであり(しかし、実際の増加は3.93%であった。)、殺線虫試験に対する組合せ処理の期待増加率は4.95%になるはずである(しかし、実際の増加は5.27%であった。)。
【0142】
本発明の主題を開示しているので、本発明の多くの修正、置換および変形は、主題に照らせば、可能であることは明らかである。本発明は、具体的に記載した以外のものも実施され得ることを理解されたい。このような修正、置換、変形は、本出願の範囲内であると意図されている。以下の特許請求の範囲に使用されるように、「a」「the」などの冠詞は、それに続く対象語が単数以上を意味することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582の胞子、および1種の昆虫防除剤を含む組成物。
【請求項2】
バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)CNCM I−1582の胞子、および1種の殺真菌剤を含む組成物。
【請求項3】
殺真菌剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
昆虫防除剤が、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアクロプリド、チアメトキサム、アセタミプリド、メチオカルブ、チオジカルブ、ベータ−シフルトリン、シフルトリン、デルタメトリン、テフルトリン、インドキサカルブ、スピノサド、スピネトラム、フィプロニル、エチプロール、エマメクチン安息香酸塩、アベルメクチン、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、フルベンジアミド、(R),(S)−3−クロロ−N−{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}−N−(1−メチル−2−メチルスルホニルエチル)フタルアミド、クロラントラニリプロール(リナキシピル)またはシアントラニリプロール(シアジピル)、スルホキサフロル、4−{[(6−ブロムピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−フルオルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(2−クロル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(5,6−ジクロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115646において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、[(6−クロルピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)、[1−(6−クロルピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)ならびにこのジアステレオマー(A)および(B)のリストから選択される、
請求項1または請求項3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
殺真菌剤が、アゾキシストロビン、ボスカリド、BYF14182、カルベンダジム、カルボキシン、フェンアミドン、フルジオキソニル、フルオピコリド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルトリアホール、イプコナゾール、イプロジオン、イソチアニル、メフェノキサム、メタラキシル、ペンシクロン、プロクロラズ、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピリメタニル、シルチオファム、テブコナゾール、チラム、トリルフルアニド、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリフロキシストロビン、トリフルムロン、トリチコナゾールのリストから選択される、請求項2、3または4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
イソフラボン、または土壌接種材料をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
生物的防除剤、
クロチアニジン、イミダクロプリド、チアクロプリド、チアメトキサム、アセタミプリド、メチオカルブ、チオジカルブ、ベータ−シフルトリン、シフルトリン、デルタメトリン、テフルトリン、インドキサカルブ、スピノサド、スピネトラム、フィプロニル、エチプロール、エマメクチン安息香酸塩、アベルメクチン、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、フルベンジアミド、(R),(S)−3−クロロ−N−{2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}−N−(1−メチル−2−メチルスルホニルエチル)フタルアミド、クロラントラニリプロール(リナキシピル)またはシアントラニリプロール(シアジピル)、スルホキサフロル、4−{[(6−ブロムピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−フルオルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(2−クロル−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン WO2007/115644において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(5,6−ジクロルピリド−3−イル)メチル](2−フルオルエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115646において既知)、4−{[(6−クロル−5−フルオルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、4−{[(6−クロルピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588において既知)、[(6−クロルピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)、[1−(6−クロルピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134において既知)ならびにこのジアステレオマー(A)および(B)
の群から選択される1種の昆虫防除剤、ならびに
アゾキシストロビン、ボスカリド、BYF14182、カルベンダジム、カルボキシン、フェンアミドン、フルジオキソニル、フルオピコリド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルトリアホール、イプコナゾール、イプロジオン、イソチアニル、メフェノキサム、メタラキシル、ペンシクロン、プロクロラズ、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピリメタニル、シルチオファム、テブコナゾール、チラム、トリルフルアニド、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリフロキシストロビン、トリフルムロン、トリチコナゾール
の群から選択される1種の殺真菌剤
を含む組成物。
【請求項8】
請求項1から6のいずれかの組成物を、種子、植物、または植物が生長している、もしくは生長することが望まれる土壌に施用することを含む、処理方法。
【請求項9】
請求項1から6のいずれか一項の組成物を含む、種子処理用製剤。
【請求項10】
請求項1から6のいずれか一項の組成物を含む、ドレンチ剤用または溝内施用のための噴霧製剤。
【請求項11】
0.0001重量%から20重量%の少なくとも1種の胞子形成細菌、および0.001重量%から20重量%の少なくとも1種の昆虫防除剤または少なくとも1種の殺真菌剤を含む少なくとも1種の組成物を用意するステップ、ならびに組成物を植物に施用するステップを含む、植物の処理方法。
【請求項12】
組成物が、土壌、種子、果実、および/または植物もしくは植物の一部に施用される、請求項11の方法。
【請求項13】
種子が、大豆、小麦、大麦、米、ナタネ、テンサイ、トマト、豆、にんじん、綿花およびトウモロコシの種からなる群から選択される、請求項12の方法。
【請求項14】
組成物が、植物の根に施用される、請求項11の方法。
【請求項15】
組成物が、種子の発芽前に土壌に施用される、および/または植物の根に接触している土壌、もしくは植物の生長が望まれる土壌に直接施用される、請求項11の方法。

【公表番号】特表2011−519824(P2011−519824A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−503368(P2011−503368)
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【国際出願番号】PCT/EP2009/002538
【国際公開番号】WO2009/124707
【国際公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願人】(302063961)バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト (524)
【Fターム(参考)】