説明

用紙排出装置および画像形成装置

【課題】簡単な構成によって排紙スタック部の大型化や特別なスタック不良防止のための駆動源あるいは駆動機構を用いることなく用紙後端残りなどが原因となるスタック不良を防止することが可能な構成を備えた用紙排出装置を提供する。
【解決手段】排紙ローラ対を構成する排紙ローラ11および排紙従動ローラ12を備え、用紙Pの上面側のローラ11と同軸上に基端が支持されて二股状を呈する第1の用紙押さえ部材14および第2の用紙押さえ部材15を備え、第2の用紙押さえ部材15は、第1の用紙押さえ部材14よりも排紙ローラ対側に位置されると共に第1の用紙押さえ部材14よりも揺動半径を小さくされ、用紙Pに接触したときには第1の用紙押さえ部材14が用紙に対して非接触となる関係を設定されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙排出装置および画像形成装置に関し、さらに詳しくは、排紙スタック部への用紙排出機構に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やファクシミリ装置あるいはプリンタや印刷機などにおいて電子写真方式を用いる画像形成装置においては、記録媒体の一つである用紙上に転写されて担持されている未定着トナーからなる未定着画像を定着して複写物や印刷出力とする。
【0003】
トナーを定着された用紙は、装置の排紙部に設けられている用紙スタック部に対して排紙ローラにより挟持搬送されて排出される。
用紙は、排出前の定着時に熱ストレスや雰囲気温度の影響を受けて排出方向に対して直角な方向、つまり用紙の幅方向両端が上向きに反る状態でカールを生じることがある。
このため、複数の用紙を用紙スタック上に積載する場合には、カールによって排出方向の曲げ剛性が強められている後続の用紙が、先行して排出された用紙の後端を押し動かして先行する用紙の下側に潜り込んで積載順序が変わってしまうページ狂いという現象が発生することがある。
【0004】
また、図6に示すように、用紙スタック部Cに排出される用紙Paは、排紙ローラ対A、Bにより挟持搬送されて先端が用紙スタック部Cに向け移動すると、排出方向先端が用紙スタック部Cの表面に接触した場合、スタック部C表面で摩擦抵抗を受けて後端が排紙ローラ対A、Bに挟持されたままとなる後端残りという現象が発生する場合もある。
この現象が発生すると、図6(B)に示すように後続の用紙Pbの先端が先行用紙Paの後端を押し動かして先端の整合状態が変化したり、先行用紙Paの下側に後続の用紙Pbが潜り込んでページ狂いを生じることがある。
このような用紙の排出トラブルは、連続する用紙の円滑な排出を妨げる原因となる。
【0005】
そこで、従来では、用紙に生じるカールの影響を低減するために、排紙ローラ近傍に、排出される用紙に突き当たることで押し上げられる習性を有した押さえ部材を設け、排出される用紙のカールと反対側への負荷を押さえ部材の自重により加えることでカールを矯正してカールによるページ狂いの発生を抑制する構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献に開示されている構成においては、常時押さえ部材が排出される用紙に作用していることから、用紙のカールが矯正されると用紙自身の曲げ剛性が低下する。このため、排紙ローラによる搬送力によって用紙スタック上を進行する際の摩擦抵抗を受けると用紙が撓みやすくなり、結果として、スタック上での進行が阻まれて後端が排紙ローラに残ってしまったり、後端が排紙ローラから円滑に抜けないなどのスタック不良を生じる虞がある。
【0007】
図7は、上記特許文献に開示されているカール矯正機構を示す図である。
図7において排紙ローラ対A、Bのうちで用紙の上面側に位置するローラAには同軸上に揺動可能に支持され、先端が自重によって下向きに揺動できる状態の端部押さえ部材Dが設けられている。
【0008】
押さえ部材Dは、用紙の排出が行われていない場合、自重により排紙ローラ対A、Bでの共通接線Lよりも下方に揺動端を位置させており(図7(A))、用紙が排紙ローラ対A,Bにより挟持搬送されると、用紙先端により押し動かされることにより揺動端が共通接線よりも上方に移動する(図7(B)において実線で示す状態)。
【0009】
用紙の排出が継続されて用紙後端が排紙ローラ対A、Bを抜け出ると、押さえ部材Dが自重により下方に移動するのを利用して用紙後端が押下されて(図7(C)において矢印で示す状態)排紙ローラ対A、Bの挟持位置から用紙スタックC上に達することにより、排紙ローラ対A、Bの挟持位置に用紙後端が残らないようにされる(図7(C))。
【0010】
しかし、押さえ部材Dは揺動半径を有する部材であるために、押さえ部材Dの揺動端が揺動支点からある程度の距離を持ち、この距離が揺動支点の位置である排紙ローラ対の一方Aの回転軸から離れた位置で用紙を押し下げることになる)図7(D)において符号P’で示す状態)。
このため、比較的曲げ剛性が低い厚さが薄い用紙の排出時には、図7(D)に置いて実線で示すように、押さえ部材Dによって排紙ローラ対A、Bから排出された用紙Pが用紙スタックCの表面に押さえつけられる状態となり、スタック表面から受ける摩擦抵抗によって先端側の移動が妨げられてしまうことになる。
【0011】
この結果、排紙ローラ対A、Bから用紙の先端が繰り出された後方部分は、先端がスタック面から受ける摩擦抵抗によってスタック面側に膨らみやすくなり、後端側が共通接線に沿って排出されにくくなる、いわゆる、後端残りが発生しやすくなり、後続の用紙を排出する際の排出不良の原因となる。
【0012】
本発明の目的は、上記従来の用紙排出装置における問題に鑑み、簡単な構成によって排紙スタック部の大型化や特別なスタック不良防止のための駆動源あるいは駆動機構を用いることなく用紙後端残りなどが原因となるスタック不良を防止することが可能な構成を備えた用紙排出装置および画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的を達成するための本発明は、用紙スタック部に向けて排紙ローラおよび排紙従動ローラとを当接させた排紙ローラ対により挟持搬送することにより用紙を排出する用紙排出装置であって、前記排紙ローラ対のうちで前記用紙上面側に位置する排紙ローラと同軸上に基端を支持され、揺動端が自重により前記各ローラ同士が対向する位置の共通接線よりも下方に向けて下がることができる第1の用紙押さえ部材と、前記第1の用紙押さえ部材と同軸上に基端を有し、軸端から見た状態で該第1の用紙押さえ部材と共に二股状をなす第2の用紙押さえ部材とを備え、前記第2の用紙押さえ部材は、前記第1の用紙押さえ部材に対して前記用紙の排出方向上流側に揺動端を位置させて前記共通接線に対して前記第1の用紙押さえ部材よりも小さい揺動半径が設定されて該第2の用紙押さえ部材が前記用紙に接触しているときには前記第1の用紙押さえ部材が用紙と非接触となる関係を設定されていることを特徴とする用紙排出装置にある。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、用紙の排出方向上流側に位置してその排出方向下流側に位置する第1の用紙押さえ部材よりも揺動半径が小さく、用紙に接触しているときには第1の用紙押さえ部材が用紙に対して非接触となる関係を設定された第2の用紙押さえ部材を設けることにより、排紙ローラ対の共通接線に沿って排出される用紙が排紙ローラ対の挟持搬送位置近傍で第2の用紙押さえ部材に接触する。
【0015】
これにより、第2の用紙押さえ部材よりも揺動半径が大きい第1の用紙押さえ部材に接触する場合と違って、排出される用紙の先端が用紙スタックに指向される作用を小さくすることができるので、用紙先端が用紙スタックから受ける抵抗を軽減させて用紙後端が挟持搬送位置に残るのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態にかかる画像形成装置の実施例を説明する図である。
【図2】図1に示した画像形成装置に用いられる用紙排出装置の要部を説明する図である。
【図3】用紙排出装置に係る別例の要部を説明する図である。
【図4】用紙排出装置に係る他の例の要部を説明する図である。
【図5】用紙排出装置に係るさらに別の例の要部を説明する図である。
【図6】用紙排出装置における用紙の排出状態を説明するための図である。
【図7】用紙排出装置における従来例の構成および作用を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図示実施例により本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、用紙排出装置が用いられる画像形成装置を示す図であり、同図に示す画像形成装置100は、複数の感光体を並置したタンデム方式のフルカラープリンタ(以下、便宜上、プリンタという)である。なお、本発明での画像形成装置は、上述したプリンタに限ることなく、複写機、ファクシミリ装置、印刷機あるいはこれら機能を併せ持つ複合機なども含む。
【0018】
図1に示すプリンタ100では、装置本体内部の縦方向でほぼ中央に作像部が設けられ、作像部には、水平方向に並置された複数の感光体1,2,3,4およびこれら感光体1,2,3,4の下部で感光体対向する展張面を有した転写ベルト5Aを有する転写装置5が備えられている。
【0019】
感光体1,2,3,4は作像部の一構成部品であり、作像部には図示しないが感光体に対する帯電装置、現像装置およびクリーニング装置などが装備されている。
感光体の上方には感光体への潜像形成を行う書き込み装置6が配置されている。
【0020】
装置本体内で作像部の下方には給紙装置7が設けられている。
給紙装置7は、用紙Pを収容したカセット7Aと用紙Pを繰り出す繰り出しローラ7Bおよび用紙の重送を防止するための摩擦パッド7Cがそれぞれ設けられている。
【0021】
給紙装置7の給紙カセット7Aから繰り出される用紙Pは、装置本体上部に位置する用紙スタック部100Aに向けて搬送される過程でレジストローラ対8によるレジストタイミングを設定されてうえで2次転写装置9に向け搬送されることにより、転写装置5の転写ベルト5Aに担持されている画像を転写される。
【0022】
2次転写装置9により画像を転写した用紙Pは、定着装置10によって画像定着が行われた後、排紙ローラ11,排紙従動ローラ12とで構成される排紙ローラ対を用いる用紙排出装置13によって用紙スタック100Aに排出される。
【0023】
なお、定着装置10は、本実施例の場合、熱源を内蔵した定着ローラ10Aとこれに当接して搬送ニップを構成する加圧ローラ10Bとを備えた熱ローラ定着方式が用いられている。定着装置の方式としては、これ以外に、定着ローラとは別の位置で加熱される定着ベルトを用いたベルト定着方式を用いることも可能である。
【0024】
図2は用紙排出装置13の要部構成を示す図であり、同図において用紙排出装置13には、用紙上面側に位置する排紙ローラ11と同軸上に基端が支持されて揺動端が自重により各ローラが対向する位置の共通接線L側に向けて揺動可能な第1および第2の用紙押さえ部材14,15を備えている。
【0025】
第1および第2の用紙押さえ部材14,15は、共に用紙上面側に位置する排紙ローラ11の回転軸11Aにより基端が支持されている揺動部材である。
【0026】
第1の用紙押さえ部材14は、図2(A)に示すように、揺動端が自重によりローラ同士の共通接線Lよりも下方に向けて下がる状態となる揺動半径を有している。
【0027】
第2の用紙押さえ部材15は、揺動端が第1の用紙押さえ部材14よりも用紙の排出方向上流側に位置させてあることにより、回転軸11Aの軸端から見た状態で第1の用紙押さえ部材14と共に二股状を呈するようになっている。
第2の用紙押さえ部材15は、第1の用紙押さえ部材14に対して揺動半径を小さくされ、好ましくは、揺動端が共通接線Lよりも僅かに下方に位置する長さとされている。
【0028】
第2の用紙押さえ部材15は、揺動半径が第1の用紙押さえ部材14よりも短く、かつ、排出方向において第1の用紙押さえ部材14よりも上流側に位置しているので、排紙ローラ11と排紙従動ローラ12とで構成される用紙の挟持搬送位置、つまりニップ部近傍で揺動する。
【0029】
一方、第1の用紙押さえ部材14は、第2の用紙押さえ部材15に対して揺動半径が大きいので、上述したニップ部から繰り出される用紙の繰り出し量が大きくなった位置に至る箇所で用紙に接触することができる。
【0030】
第1,第2の用紙押さえ部材14,15は、上述したように、用紙と接触する位置が異なることにより、第2の用紙押さえ部材15が用紙に接触した際には用紙によって第2の用紙押さえ部材が持ち上げられるのに連動して第1の用紙押さえ部材14が共通接線Lよりも上方に揺動端を位置させて用紙と非接触な状態となる関係を設定されている。
【0031】
また、第2の用紙押さえ部材15は、図2(C)に示すように用紙の搬送方向と直角な方向に相当する用紙の幅方向において、最小幅(図2(C)中、符号Sで示す)内に設けられている。
【0032】
本実施例は以上のような構成であるので、排紙ローラ11,排紙従動ローラ12が対向当接するニップ部において挟持搬送された用紙Pは、図2(B)に示すように、ニップ部通過直後に第2の用紙押さえ部材15に接触して第2の用紙押さえ部材15を共通接線Lから離れる向きに押し上げる。
このとき、第1の用紙押さえ部材14は用紙から離れて非接触な状態となる。
【0033】
第2の用紙押さえ部材15に接触する用紙Pは、ほぼ、ニップ部から繰り出された位置で先端を用紙スタック部100Aに向けて指向されるが、ニップ部からの繰り出し量が比較的少なく、ニップ部を基端とした垂れ下がり変形が少ない状態、換言すれば、共通接線Lに沿って移動する状態で接触するので、移動方向に沿って下向き凹状に湾曲する現象が抑制される。
【0034】
これにより、移動方向に沿って下向き凹状に湾曲した場合に用紙先端が用紙スタック表面に食い込むような状態となるのを防止して用紙スタック表面と接触した際の摩擦抵抗を軽減することができ、用紙が後端までの範囲で円滑に移動することができる。
この結果、ニップ部に残った用紙後端を後続の用紙が押し動かすような事態が解消され、後続の用紙が先行する用紙の下側に潜り込むページ狂いなどの不具合の発生が防止される。
【0035】
一方、用紙Pの移動過程において、排紙ローラ11および排紙従動ローラ12によるニップ部を用紙後端が抜け出ると、第2の用紙押さえ部材15は自重により揺動端が共通接線Lを僅かに超える位置に向けて揺動すると、第1の用紙押さえ部材14が用紙Pに接触する向きに揺動し、用紙後端側を用紙スタック100A側にガイドする。
【0036】
次に、用紙排出装置に関する別の例を図3において説明すると次の通りである。
図3に示す構成は、用紙の一部を湾曲させて曲げ剛性を強める構成を排紙ローラ対に設けたことを特徴としている。
図3において、用紙の下面側に位置する排紙従動ローラ12には、軸方向に沿った横断面において、軸方向一端側の周縁部に曲げ剛性強化部12Aが設けられている。
【0037】
曲げ剛性強化部12Aは、図3(C)に示すように、用紙Pの幅方向において、上向き凸状、下向き凸状あるいは波状等の湾曲部を形成できる部分であり、図3に示す構成では、排紙従動ローラ12の軸方向一端の周縁が軸方向端部に向けて拡径するテーパ面(図3(B)参照)とされている。
【0038】
排紙従動ローラ12は、曲げ剛性強化部12Aが用紙Pの幅方向外側に位置するように軸方向の向きが決められており、排紙ローラ11の回転軸11Aに基端が支持されている第2の用紙押さえ部材15は、図3(A)、(C)に示すように、曲げ剛性強化部12Aの近傍に位置決めされている。
【0039】
以上のような構成において、排紙ローラ11と排紙従動ローラ12とで挟持される用紙Pには、用紙Pの幅方向の一部が排紙従動ローラ12の曲げ剛性強化部12Aに対面することにより、その形態に沿った湾曲部が形成される。
このように幅方向の一部に湾曲部が形成されると、用紙の搬送方向に沿った座屈強さを増加させることができる。
【0040】
搬送方向での座屈強さが増加された用紙に対して、第2の用紙押さえ部材15は、図2に示した場合と同様に、排紙ローラ対のニップ部近傍で用紙に接触することで用紙により押し上げられる。
【0041】
用紙に接触する第2の用紙押さえ部材15は、ニップ部に近い位置で用紙に接触しているので、曲げ剛性強化部12Aによって用紙に形成された湾曲部をさほど変形させることなく移動さえることができる。
これにより、用紙は搬送方向で下向き凸状に湾曲することなくほぼ共通接線Lに沿った移動を行え、用紙スタック100Aに先端が接触した場合の抵抗も小さくされることになる。
【0042】
次に、図3に示した曲げ剛性強化部の変形例について図4を用いて説明すると次の通りである。
図4において、曲げ剛性強化部(便宜上、符号12A’で示す)は、排紙従動ローラ12の軸方向一端側で周方向に沿って複数設けられている凹凸部が用いられる。 このような構成の曲げ剛性強化部12A’を備えた排紙従動ローラ12の近傍には、曲げ剛性強化部12A’に隣り合う状態で第2の用紙押さえ部材15が配置されている。
【0043】
以上のような構成においては、第2の用紙押さえ部材15が自重により共通接線Lよりも下方に揺動端を位置させているので、用紙が排紙ローラ対のニップ部から繰り出されると、図3に示した場合と同様に、搬送方向での座屈剛性を損ねることなく用紙Pを移動させることができる。
【0044】
しかも、第2の用紙押さえ部材15は、自重により共通接線L寄りも下方に揺動端を位置させるようになっていることから、図4(C)に示すように、用紙Pの後端を真排紙従動ローラ12における曲げ剛性強化部12A’の凸部間、換言すれば凸部同士の間に位置する凹部内に誘導することができる。
【0045】
これにより、用紙Pは、後端が曲げ剛性強化部12A’の凸部に突き当たることができるので、排紙従動ローラ12の回転に伴い後端を蹴飛ばされる状態で繰り出され、ニップ部に後端が残るのを確実に防止されることになる。
【0046】
次に第2の用紙押さえ部材15の構成に係る変形例について図5を用いて説明すると次の通りである。
図5において、第2の用紙押さえ部材15の揺動端には、回転可能なコロ16が設けられている。
このような構成においては、用紙P用紙の移動に際しての摺動抵抗を軽減して円滑な排出を行わせることができる。
【符号の説明】
【0047】
11 排紙ローラ
11A 回転軸
12 排紙従動ローラ
12A,12A’ 曲げ剛性強化部
13 用紙排出装置
14 第1の用紙押さえ部材
15 第2の用紙排紙装置
16 コロ
100 プリンタ
L 共通接線
P,Pa,Pb 用紙
S 最小用紙幅
【先行技術文献】
【特許文献】
【0048】
【特許文献1】特開2010−6599号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙スタック部に向けて排紙ローラおよび排紙従動ローラとを当接させた排紙ローラ対により挟持搬送することにより用紙を排出する用紙排出装置であって、
前記排紙ローラ対のうちで前記用紙上面側に位置する排紙ローラと同軸上に基端を支持され、揺動端が自重により前記各ローラ同士が対向する位置の共通接線よりも下方に向けて下がることができる第1の用紙押さえ部材と、
前記第1の用紙押さえ部材と同軸上に基端を有し、軸端から見た状態で該第1の用紙押さえ部材と共に二股状をなす第2の用紙押さえ部材とを備え、
前記第2の用紙押さえ部材は、前記第1の用紙押さえ部材に対して前記用紙の排出方向上流側に揺動端を位置させて前記共通接線に対して前記第1の用紙押さえ部材よりも小さい揺動半径が設定されて該第2の用紙押さえ部材が前記用紙に接触しているときには前記第1の用紙押さえ部材が用紙と非接触となる関係を設定されていることを特徴とする用紙排出装置。
【請求項2】
前記第1および第2の用紙押さえ部材のうちで一つは、前記用紙の排出方向と直角な方向に相当する幅方向において、最小幅内に設けられていることを特徴とする請求項1記載の用紙排出装置。
【請求項3】
前記排紙ローラ対のうちで前記用紙の下面に対向する排紙従動ローラには、軸方向に沿った横断面において前記用紙の幅方向の一部に湾曲部を形成することが可能な上向き凸状、下向き凸状あるいは波状の湾曲形成部からなる用紙の曲げ剛性強化部が設けられ、該湾曲形成部の近傍に前記第2の用紙押さえ部材が配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の用紙排出装置。
【請求項4】
前記排紙従動ローラの周面には、周方向に沿って複数の凹凸部からなる用紙の曲げ剛性強化部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のうちの一つに記載の用紙排出装置。
【請求項5】
前記第2の用紙押さえ部材の揺動端には、回転可能なコロが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のうちの一つに記載の用紙排出装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちの一つに記載の用紙排出装置を用いることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−60241(P2013−60241A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198133(P2011−198133)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】