説明

画像シェアリング用保存装置、画像シェアリングシステムおよび方法

【課題】ネットワーク上のサーバに大量にある画像群から、シェア相手のユーザが利用し易い形態で、画像データをシェアすることのできる画像シェアリングサーバ、システムおよび方法を提供する。
【解決手段】画像シェアリング用保存装置は、複数の画像を所有者のアルバムのシェアリング画像としてシェアする画像共有部と、共有者に関する共有者情報を収集する共有者情報収集部と、シェアリング画像に関する情報を共有画像情報として収集するシェアリング画像情報収集部と、共有画像情報及び共有者情報から、共有者毎に関心のあるシェアリング画像に関する情報を抽出する共有情報抽出部と、所有者のアルバムからシェアリングページを決定するシェアリングページ決定部と、共有者のアルバムのレイアウト情報に基づいて、シェアリングページを自動的に再レイアウトし、再レイアウトしたシェアリングページを共有者のアルバムに追加する再レイアウト部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所有者から提供された複数の画像、例えば、ネットワーク上のサーバにアップロードされた複数の画像の画像データを分類して保存し、複数のユーザ間で共有する画像シェアリングサーバなどの画像シェアリング用保存装置、画像シェアリングシステムおよび方法に関し、詳しくは、所有者から提供された大量の画像群、例えば、ネットワーク上のサーバにアップロードされた大量の画像群から、被写体に関連する画像群を自動的に分類し、複数のユーザ間で、各ユーザの嗜好に応じた画像データを共有することのできる画像シェアリングサーバなどの画像シェアリング用保存装置、画像シェアリングシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザがネットワーク上のサーバなどにアップロードした画像データを、複数のユーザ間で共有する画像共有システムが種々提案されている。また、このようなシステムでは、アップロードされている複数の画像データのうち、各ユーザの写っている画像や、各ユーザに関連する画像などを抽出して、ユーザ毎に特定の条件に合った画像データを送信、または閲覧可能にすることにより画像のシェアを行うシステムも提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されている情報提供装置および情報提供方法では、複数のユーザがネットワークを介して閲覧可能なデータを蓄積し、これを他のユーザに公開する。特許文献1では、ユーザ(オーナ)がネットワーク上のフォトサイトに画像をアップロードして、アルバムとして管理し、他のユーザからの閲覧要求に応じて、特定のユーザに閲覧可能なように公開している。また、アクセス制限を設けることで、特定のユーザにデータの閲覧を催促する際に、一時的にアクセスが集中することにより装置の負荷が著しく増大することを防ぐことができる。また、特許文献1には、オーナが閲覧を許可した他のユーザにフォトサイトを介してデジタル画像の格納先URLを電子メール等で通知することによって共有する手法が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、異なる店舗に設置され、ネットワーク接続されている写真処理装置間で、撮影画像ファイルのファイル名(ID)および店舗情報(ネットワーク上の写真処理装置の位置情報(IPアドレス))、さらには、サムネイル画像などを含む登録情報を、ネットワークを介して通知し、登録情報に基づいて写真処理装置間で撮影画像ファイルの転送をピア・ツー・ピア接続で実行し、画像ファイルを取得することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−310730号公報
【特許文献2】特開2007−272719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述の特許文献1のような従来の方法では、画像をアップロードしたユーザのアルバムの一部を、他のユーザに公開するものであるため、画像が大量に公開された場合には、閲覧するユーザは、公開された画像の中から自分の見たい画像を探すのに手間がかかり、閲覧に不便を感じるという問題がある。また、ユーザが許可されているのは、画像の所有者のアルバムにアクセスして、画像を閲覧することのみであり、画像を自身のアルバムに追加したり、編集するなどの処理を行うことはできず、すなわち画像をシェアすることはできない。
【0007】
また、特許文献1に開示の従来の方法では、画像の共有に関する共有情報としては、画像が共有されたこと(通知、メール)や、共有画像へのアクセス方法(URLパス、パスワード)などの情報が通知されるだけであった。 このため、異なる共有者であっても、同一の情報が通知されることになるので、各共有者は、画像の共有場所にパスを辿っていかないと、どのような画像がどのくらいの量(枚数)共有されたのか、確認できないという問題があった。
【0008】
また、特許文献2に開示の方法でも、撮影画像ファイルのIDおよびIPアドレスを含む登録情報がサムネイル画像などを含んでいない場合、IPアドレスを使って撮影画像ファイルを格納している写真処理装置に接続し、IDを使って撮影画像ファイルを開かない限り、どのような画像がどのくらいの量(枚数)共有されたのか、確認できないし、登録情報にサムネイル画像が含まれていたとしても、全てのサムネイル画像を閲覧しないとどのような画像がどのくらいの量(枚数)共有されたのか、確認できないという問題があった。また、特許文献2に開示の写真処理装置においては、共有する装置に通知する情報量を大きくできるので、登録情報にサムネイル画像を含めることができるが、容量の小さい携帯電話等には適用できないし、仮に適用したとしても、サムネイル画像の量が増えると、ダウンロードできないという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、シェアリングを行う画像の所有者および画像の共有者であるシェア相手の両方にとって見やすい画像表示を行い、シェア相手のユーザが利用し易い形態で、画像データをシェアすることのできる画像シェアリングサーバなどの画像シェアリング用保存装置、画像シェアリングシステムおよび方法を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、さらに、画像やアルバム(画像データ)がシェア(共有)された場合に、シェア相手のユーザ(共有者)毎に、関心のある情報や画像の情報などの異なる情報を付加して通知することのできる画像シェアリング用保存装置、画像シェアリングシステムおよび方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、画像の所有者により画像シェアリングのために提供された複数の画像を保存して、所有者と少なくとも1以上の共有者との間でアルバムとしてアクセス可能にシェアする画像シェアリング用保存装置であって、
所有者により提供された複数の画像を所有者のアルバムのシェアリング画像として共有者にシェアする画像共有部と、
共有者のアルバムのレイアウト情報を含む共有者に関する共有者情報を収集する共有者情報収集部と、
画像共有部により所有者のアルバムとしてシェアされたシェアリング画像に関する情報を、共有者に関連する所定の条件で共有画像情報として抽出して収集するシェアリング画像情報収集部と、
シェアリング画像情報収集部によって収集された共有画像情報、及び共有者情報収集部によって収集された共有者情報から、共有者毎に関心のあるシェアリング画像に関する情報を目立たせて共有者に固有の共有情報として抽出する共有情報抽出部と、
所有者のアルバムから、所有者のアルバムと共有者のアルバムとの間で共有するシェアリング画像を含むシェアリングページを決定するシェアリングページ決定部と、
共有者のアルバムのレイアウト情報に基づいて、シェアリングページを自動的に再レイアウトし、再レイアウトしたシェアリングページを共有者のアルバムに追加する再レイアウト部とを有することを特徴とする画像シェアリング用保存装置を提供するものである。
【0012】
ここで、シェアリング画像情報収集部は、共有者情報に含まれる共有者の画像とシェアリング画像との比較を行って得られる共有者が写っている画像の情報、および、シェアリング画像のうち、共有者情報に含まれる共有者の好みの画像を表すキーワードに対応する画像の情報を収集するものであり、
共有情報抽出部は、共有者毎に共有者が写っている画像、および、キーワードに対応する画像の情報から、共有者が写っており、かつ、キーワードに対応する画像の情報を抽出するものであることが好ましい。
【0013】
また、シェアリング画像情報収集部は、シェアリング画像の画像サイズの情報を収集するものであり、
共有情報抽出部は、シェアリング画像の画像サイズの情報を抽出するものであることが好ましい。
【0014】
また、シェアリング画像情報収集部は、シェアリング画像の撮影の日付の情報を収集するものであり、
共有情報抽出部は、シェアリング画像の撮影の日付の情報を抽出するものであることが好ましい。
【0015】
また、シェアリング画像情報収集部は、シェアリング画像の撮影場所の情報を収集するものであり、
共有情報抽出部は、シェアリング画像の撮影場所の情報を抽出するものであることが好ましい。
【0016】
また、共有情報抽出部は、共有者毎に関心のあるシェアリング画像に関する情報を目立たせる方法として、共有者が写っており、かつ、キーワードに対応する画像を、アルバム形式にレイアウトされた画像の先頭に持ってくるが好ましい。
【0017】
さらに、共有者のアルバムのレイアウト情報を記憶する共有者レイアウト記憶部を有することが好ましい。
【0018】
さらに、共有情報抽出部によって抽出された共有情報を共有者に通知する共有情報通知部を有することが好ましい。
【0019】
また、共有情報通知部は、共有情報を共有者にメールで通知するものであることが好ましい。
【0020】
また、共有情報抽出部は、共有者毎に関心のあるシェアリング画像に関する情報を目立たせる方法として、共有情報を共有者にメールで通知する際に、共有者が写っており、かつ、キーワードに対応する画像のサムネイル一覧を入れ込むことが好ましい。
【0021】
目立たせる方法は、さらに、共有者が写っており、かつ、キーワードに対応する画像のタイトルまたはタグのテキスト情報を含めることが好ましい。
【0022】
また、共有情報通知部は、共有者のネットワークアクセス時に、共有情報を共有者にRSS(RDF Site Summary)で通知するものであることが好ましい。
【0023】
また、共有者にシェアを行う画像を決定するための条件であるシェアリングルールを記憶するシェアリングルール記憶部を有し、
画像共有部は、共有者情報、および、シェアリングルールに基づいて、シェアリング画像を決定することが好ましい。
【0024】
また、シェアリングルールは、シェアリング画像の所有者により登録または更新されることが好ましい。
【0025】
また、再レイアウト部は、再レイアウトしたシェアリングページに関する情報をシェア情報として各シェアリングページごとに付加することが好ましい。
【0026】
また、シェア情報は、シェアリングページにレイアウトされた画像の所有者情報および撮影日時を含むことが好ましい。
【0027】
また、シェア情報を記憶するシェア情報記憶部を有することが好ましい。
【0028】
更に、所有者のアルバムのレイアウト情報を記憶する所有者レイアウト記憶部と、
所有者レイアウト記憶部に記憶されているレイアウト情報のうち、シェアリングページに継承するレイアウト情報の種類を継承情報として記憶する継承情報記憶部とを有し、
再レイアウト部は、さらに、所有者のアルバムのレイアウト情報、および継承情報に基づいて、継承情報に対応する部分は所有者のアルバムのレイアウト情報を用いて、継承情報に対応しない部分は共有者のアルバムのレイアウト情報を用いて、シェアリングページを自動的に再レイアウトすることが好ましい。
【0029】
また、本発明は、画像の所有者により画像シェアリングのために提供された複数の画像を、所有者と少なくとも1以上の共有者との間でアクセス可能にシェアする画像シェアリングシステムであって、
上記のいずれかに記載の画像シェアリング用保存装置と、
画像シェアリング用保存装置においてシェアされた画像にアクセスする共有者の端末とを有することを特徴とする画像シェアリングシステムを提供する。
【0030】
ここで、さらに、複数の画像を保存し、これらを画像シェアリング用保存装置にアップロードする所有者の端末と、
画像シェアリング用保存装置が配置されるネットワークと、を有し、
所有者の端末および共有者の端末は、ネットワークを介して画像シェアリング用保存装置と接続されることが好ましい。
【0031】
また、本発明は、画像の所有者により画像シェアリングのために提供された複数の画像を画像シェアリング用保存装置に保存して、所有者と少なくとも1以上の共有者との間でアクセス可能にシェアする画像シェアリング方法であって、
予め、共有者のアルバムのレイアウト情報を記憶しておき、
所有者のアルバムから、所有者のアルバムと共有者のアルバムとの間で共有するシェアリング画像を含むシェアリングページを決定して、
共有者のアルバムのレイアウト情報に基づいて、シェアリングページを自動的に再レイアウトし、再レイアウトしたシェアリングページを共有者のアルバムに追加すると共に、
所有者により提供された画像をシェアリング画像として共有者にシェアし、
共有者に関する共有者情報を収集し、
共有者のアルバムのレイアウト情報を含むシェアリング画像に関する情報を、共有者に関連する所定の条件で共有画像情報として抽出して収集し、
収集された共有画像情報、及び収集された共有者情報から共有者毎に関心のあるシェアリング画像に関する情報を目立たせて共有者に固有の共有情報として抽出することを特徴とする画像シェアリング方法を提供する。
【0032】
さらに、抽出した共有情報を共有者に通知することが好ましい。
【0033】
更に、予め所有者のアルバムのレイアウト情報、および、所有者のアルバムのレイアウト情報のうち、シェアリングページに継承するレイアウト情報の種類を継承情報として記憶しておき、
さらに、所有者のアルバムのレイアウト情報、および継承情報に基づいて、継承情報に対応する部分は所有者のアルバムのレイアウト情報を用いて、継承情報に対応しない部分は共有者のアルバムのレイアウト情報を用いて、シェアリングページを自動的に再レイアウトすることが好ましい。
【0034】
また、再レイアウトされたシェアリングページに関する情報をシェア情報として各シェアリングページごとに記憶することが好ましい。
【0035】
また、シェア情報は、シェアリングページにレイアウトされた画像の所有者情報および撮影日時を含むことが好ましい。
【0036】
また、画像シェアリング用保存装置は、ネットワーク上に配置され、所有者によりアップロードされた複数の画像を保存して、共有者の間でアクセス可能にシェアする画像シェアリングサーバであることが好ましい。
【発明の効果】
【0037】
本発明の画像シェアリング用保存装置、システムおよび方法によれば、画像の所有者が所有するアルバムの中の所定の領域が、アルバムとしてレイアウトされ編集された状態で、自動的にシェアされるので、単に画像データのみを配信する従来の方法に比べて、画像の所有者および画像を共有するシェア相手のユーザ(共有者)の両方にとって、閲覧しやすく、管理も容易である。
【0038】
本発明によれば、さらに、シェアリングは、シェアリング領域とシェア相手のアルバムとのレイアウトの整合性を取って行われる。このため、シェア相手のユーザは、シェアされた画像を編集するなどの手間がなく、シェア相手のユーザが利用し易い形態で、画像データをシェアすることができる。
さらに、本発明によれば、シェア(共有)された画像やアルバム情報から自動的に抽出可能な情報、詳しくは、共有者に関心のある情報を通知情報に加えることで、共有パスをいちいち辿らなくても、どんな画像がシェアされたのかを簡単に把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の画像シェアリングシステムの装置構成の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の画像シェアリング用保存装置の装置構成の一実施例を示すブロック図である。
【図3】共有者情報の一例を示す図である。
【図4】共有者レベルの決定方法の一例を示す概念図である。
【図5】シェア相手の関連画像を抽出する方法の一例について示す概念図である。
【図6】シェアリングページごとのシェア方法の一例について示す概念図である。
【図7】本発明の画像シェアリング方法の流れの一例を示すフロー図である。
【図8】本発明の画像シェアリング方法の流れの一例を示すフロー図である。
【図9】本発明の画像シェアリング方法の流れの一例を示すフロー図である。
【図10】本発明の画像シェアリング用保存装置の装置構成の他の実施例を示すブロック図である。
【図11】図10に示す画像シェアリング用保存装置における共有画像情報および共有者情報の抽出結果の一例を示す説明図である。
【図12】図10に示す画像シェアリング用保存装置の通知方法の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下に、本発明の画像シェアリング方法を実現する本発明の画像シェアリング用保存装置およびこれを利用する画像シェアリングシステムについて、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0041】
図1は、本発明の画像シェアリングシステムの装置構成の一実施形態を示すブロック図である。
図1に示す画像シェアリングシステム10は、シェアリングサーバ12、シェアリング画像の所有者(以下、オーナという)が有するパーソナルコンピュータ(以下、PCという)14、シェアリング画像の共有者であるシェア相手が有する端末16、および画像サーバ18を有する。
【0042】
PC14は、シェアリングサーバ12にシェアリングを行う画像をアップロードするものである。本実施形態においては、PC14としては、通常のPCを用いるが、本発明はこれに限定されず、画像データの保存、およびシェアリングサーバ12へのアップロードを行うことができる端末であれば、各種の機器が利用可能である。
【0043】
端末16は、シェアリングサーバ12からシェアリング画像を閲覧可能な端末である。端末16としては、PC、携帯電話、携帯端末など、ネットワークを介して画像の閲覧を行うことのできる各種の機器が利用可能である。また、シェア相手が複数存在する場合は、端末16も複数存在してもよい。
【0044】
画像サーバ18は、シェアリングサーバ12にアップロードしてシェアリング画像として用いるための画像を保存するサーバである。画像サーバ18には特に限定はなく、画像を保存して、ネットワークを介して画像をシェアリングサーバ12に送信することのできるものであればよい。また、画像サーバ18は複数存在していてもよい。
画像シェアリングシステム10においては、シェアリングサーバ12が、オーナのPC14、または画像サーバ18から取得した画像を、シェアリング画像として端末16にシェアする。
【0045】
図2は、本発明の画像シェアリング用保存装置であるシェアリングサーバ(以下、サーバという)12の装置構成の一実施形態を示すブロック図である。
図2に示すサーバ12は、画像取得手段22、被写体判定手段24、被写体特定手段26、共有者情報記憶手段28、画像関連付け手段30、シェアリング画像決定手段32、シェアリングルール記憶手段34、シェアリングページ作製手段36、シェアリングページ通知手段38、再レイアウト手段40、継承情報記憶手段42、シェアリングページ送信手段44、および完了報告手段46を有する。
【0046】
画像取得手段22は、ネットワーク上の画像保管サーバにアップロードされている画像データを取得するものである。画像のアップロードの方法には、特に限定はなく、公知の各種の方法によって行えばよい。例えば、オーナが自身のPC14に保存している画像をサーバ12にアップロードすればよい。また、画像サーバ18に保存されている画像や、デジタルカメラに記憶されている画像などをアップロードしてもよい。画像取得手段22は、サーバ12にアップロードされた画像データを取得する。
さらに、画像取得手段22は、取得した画像を被写体判定手段24へ送信する。
【0047】
被写体判定手段24は、画像取得手段22から受信した各画像に対して顔抽出処理を行い、顔が抽出された画像を、被写体として人物が写っている画像と判定する。さらに、被写体判定手段24は、この判定結果に基づいて、受信した全画像を、人物が写っている画像と人物が写っていない画像とに分類して、これらの画像と分類結果とを共に被写体特定手段26に送信する。
【0048】
被写体特定手段26は、被写体判定手段24から受信した画像のうち、人物が写っていると判定された画像に対して、顔認識処理を行い、被写体人物を特定して、被写体人物ごとのグループに分類する。
被写体人物の特定は、シェアリング領域(以下、シェアリングページという)の共有者であるシェア相手についての情報である共有者情報に基づいて行う。被写体人物の特定方法については、後に詳述する。
【0049】
共有者情報記憶手段28は、サーバ12によって画像をシェアリングページとしてシェアする際の共有者である、シェア相手の情報を記憶するデータベースである。
共有者情報記憶手段28には、予め、オーナおよびシェア相手など、本システムを利用する各ユーザのID、顔画像、シェアリング画像の配信先情報などが、共有者情報として登録されている。これらの情報は、必要に応じて追加および更新を行うことができる。共有者情報は、上述のように、被写体特定手段26における被写体人物の特定に用いられる他、後述する画像関連付け手段30での処理においても利用される。
【0050】
共有者情報記憶手段28に記憶される共有者情報の一例を図3に示す。
本実施形態では、共有者情報として、共有者ID、代表画像、配信先情報、共有者レベル、性別、レイアウトの好み、画像の好みキーワードが登録され、記憶されている。
共有者IDは、シェア相手に固有のIDであり、共有者情報の登録時に、共有者情報記憶手段28において自動的に一意に設定される。
【0051】
代表画像は、シェア相手の顔画像である。代表画像は、被写体特定手段26において、被写体人物が誰であるかを特定する際に用いられる。つまり、被写体特定手段26では、被写体判定手段24において抽出された、画像中の顔画像と、共有者情報として記憶されている代表画像とを比較することで、それらの顔画像が同一人物のものであるかどうかを判定する。判定は、公知の顔認識処理によって行えばよい。
代表画像は、一人のシェア相手につき複数枚登録されていてもよい。複数の代表画像が記憶されている場合には、各代表画像に対して優先順位が設定される。代表画像の優先順位を設定する際の基準としては、顔が正面を向いているものや、撮影日時が新しいもの、撮影日時が比較対象の画像の撮影日時と近似するもの、顔の大きさが所定の閾値以上であるもの、一定のレベル以上の画質を保持しているものなどが挙げられる。優先順位の設定は、比較がより正確に行える画像の優先順位を高くするように行えばよい。
また、代表画像は、必要に応じて随時更新される。この点については後に述べる。
【0052】
配信先情報は、後述するシェアリングページ作製手段36において、シェア相手にシェアするシェアリング画像を配置して作製されたシェアリングページへのアクセス情報などを、シェア相手に送信する際の、送信先の情報である。本実施形態では、一例として、配信先情報としてメールアドレスを登録する。これにより、シェア相手に応じて作製されたシェアリングページへのアクセス情報は、シェア相手に応じた配信先情報に配信される。
【0053】
共有者レベルは、オーナとシェア相手(共有者)との関係に応じて自動的に設定されるものである。
共有者レベルは、例えば画像中にオーナとシェア相手とが写っている場合の両者の距離や、同じ画像中に両者が一緒に写っている画像の枚数などに基づいて、オーナとシェア相手との距離が近い場合や、一緒に写っている画像の枚数が多い場合には高く設定される。また、両者の距離が離れている場合や、一緒に写っている画像の枚数が少ない場合は、共有者レベルは低く設定される。
また、共有者レベルは、オーナとシェア相手との間だけでなく、シェア相手同士の間でも設定してもよい。
図4に示す例では、オーナAとシェア相手Bとは、全ての画像において一緒に写っており、両者の距離も近いため、シェア相手Bの共有者レベルは「高」に設定される。一方、シェア相手Cは、オーナAと一緒に写っている画像は1枚あるが、両者の距離は離れているため、シェア相手Cの共有者レベルは「中」に設定される。
共有者レベルは、被写体特定手段26において、被写体人物の特定時に自動的に設定され、更新される。
【0054】
性別は、シェア相手の性別を登録する。
レイアウトの好み情報は、シェア相手が有するネットワーク上のアルバムにおける好みのレイアウトの情報である。レイアウトの好み情報を、シェア相手の有するアルバムの設定に合わせておくことで、シェアリングページのレイアウトを、シェア相手の有するアルバムの、他のページと揃えることができる。
レイアウトの好み情報として設定する項目については特に限定はないが、一例として、台紙の色および柄などの種類、フレームの種類、トリミングの有無などが挙げられる。
なお、オーナがアップロードした画像は、オーナのレイアウトの好み情報に基づいてレイアウトされ、オーナのアルバムに追加される。また、シェア相手が、オーナからのシェアリングページの追加を許可すると、後述する再レイアウト手段40が、シェア相手のレイアウトの好み情報を元に、シェアリング画像をシェア相手の好みに応じたレイアウトで配置し、シェアリングページを作製して、シェア相手のアルバムに追加する。
【0055】
画像の好みキーワードは、シェア相手の好みの画像についてのキーワードを登録する。キーワードは、例えば、花が好きなシェア相手であれば「花」、車が好きなシェア相手であれば「車」というように登録すればよい。また、キーワードとしては、物の名称だけでなく、「赤」、「青」など色について、または、「夜景」など風景について設定してもよい。
【0056】
画像関連付け手段30は、被写体判定手段24において人物が写っていないと判断された画像を、人物が写っていると判断された画像に関連付けるためのものである。
画像関連付け手段30では、被写体特定手段26によりグループごとに分類された特定の被写体人物の共有者情報を共有者情報記憶手段28から検索する。さらに、各画像の撮影情報、および検索された共有者情報に基づいて、人物が写っていないと判断された画像の中から、特定の被写体人物に関連する画像、および、被写体人物の好みに応じた画像を抽出して、これを特定の被写体人物に関連する画像として分類する。
【0057】
画像の関連付けについて、図5を基に詳述する。
図5において、実線で囲まれた画像は、被写体特定手段26において、シェア相手Bを特定の被写体人物とするグループとして分類された分類画像であり、全てにシェア相手Bが写っている。
まず、各画像の撮影情報を用いて、被写体人物に関連する関連画像を抽出する。ここでは、人物が写っていない画像の撮影日時と、グループに分類された、いずれかの画像の撮影日時との時間差が一定の範囲内であれば、人物が写っていない画像は、分類画像における特定の被写体人物と関連する画像であると判定され、そのグループに分類される。例えば、図5において、時間差の一定の範囲を2時間とすると、一点鎖線で囲まれた画像は、その左にある画像と撮影日時が1時間しか違わないので、この2つの画像は関連があると判断され、シェア相手Bのグループに分類される。
【0058】
次に、分類されたグループに対応する特定の被写体人物の共有者情報を用いて、シェア相手の好みの画像を抽出する。
図5において、シェア相手Bの共有者情報が、図3の共有者ID「00001」のものであるとする。シェア相手Bの画像の好みキーワードは、「植物、花」となっている。
画像関連付け手段30は、このキーワードを基に、人物が写っていない画像のうち、花が写っている画像を抽出して、これをシェア相手Bの好みの画像として分類する。図5においては、点線で囲まれた2枚の画像に花が写っているので、これらがシェア相手Bの好みの画像として抽出され、シェア相手Bのグループに分類される。
【0059】
また、画像の好みキーワードは、被写体の名称だけでなく、色などであってもよい。例えば、キーワードに「ピンク」と登録されている場合は、画像を解析した結果の色味情報に基づき、ピンクの領域の多い画像を抽出し、これをシェア相手Bの関連画像として分類してもよい。
画像の好みキーワードを用いた画像の抽出は、公知の方法により画像を解析して、画像特徴量から求めてもよいし、画像の撮影時に予めタグ情報として各画像にシーン情報や、キーワードなどを付加しておき、これらを、共有者情報の画像の好みキーワードと比較することにより、関連画像を抽出してもよい。
以上のようにして、シェア相手Bについての関連画像および好みの画像が抽出され、グループに分類される。
【0060】
シェアリング画像決定手段32は、被写体特定手段26および画像関連付け手段30において被写体人物ごとのグループに分類された分類画像の中から、シェア相手へシェアするシェアリング画像を決定するものである。シェアリング画像の決定は、後述するシェアリングルール記憶手段34に記憶されているシェアリングルールに基づいて行う。
【0061】
ここで、本発明の画像シェアリングシステム10では、分類画像は全て、自動的に画像に応じたシェア相手に共有される。しかし、分類画像の中には、例えば、写りが悪い画像が含まれている場合もあり、オーナが全ての画像をシェアリングの対象としたくないことがある。そのような場合に、シェアリングの対象としてもよい画像であるかどうかを判断するため、オーナは、シェアする画像の条件を、シェアリングルールとして予め登録しておくことができる。
【0062】
ここで、シェアリングルールの一例としては、まず、シェアの対象となる画像を全画像にするか、あるいは特定の条件に合致する画像のみとするか、についての設定がある。全画像をシェアリングの対象とする場合は、システムにおいて分類された全ての画像がシェアされる。
他方、特定の条件に合致する画像のみをシェアする場合は、さらに、画像をシェアする条件を設定する。
この条件としては、例えば、人物が写っている画像だけをシェアする、という設定がある。また、人物が写っている画像の場合には、オーナやシェア相手、またはその他の被写体人物など、特定の人物についての写りに応じて、シェアの可否を設定してもよい。例えば、特定の人物がブレている画像、赤目画像、顔が横を向いている画像、笑顔でない画像など、特定の人物の写りが悪い画像についてはシェアしないという設定ができる。また、全ての被写体人物について、写りが悪い場合はシェアしない、などといった設定を行ってもよい。
さらに、人物が写っていない画像の場合は、画像がブレていなければシェアする、画像関連付け手段30において抽出された画像のうち、撮影情報に基づいて抽出された画像のみをシェアする、共有者情報に基づいて抽出された画像のみをシェアする、などというように、設定を行うことができる。
このようにして、シェアリングルールを予め設定しておくことで、オーナは、シェア相手にとって、より好ましく、喜んでもらえる画像が届くような画像を抽出し、シェアすることができる。
【0063】
シェアリングルールは、シェアリングルール記憶手段34に記憶される。シェアリングルールは、システムで一意に設定されていてもよいし、オーナごとに異なるルールを設定してもよい。また、必要に応じて適宜変更することができる。
【0064】
シェアリングページ作製手段36は、シェアリング画像決定手段32において決定されたシェアリング画像を、アルバム形式にレイアウトして、シェア相手にシェアするシェアリングページを作製するものである。
レイアウトは、オーナのアルバムのレイアウトに応じて自動的に行われ、作製されたページは、オーナのアルバムに追加される。また、画像の配置は、例えば、共有者情報記憶手段28に記憶されているシェア相手の共有者レベルに基づき、共有者レベルの高い人物の画像はまとめて同じページ内に配置するようにしてもよい。
シェアリングページ作製手段36は、さらに、作製されたシェアリングページにアクセスするためのURLなどのアクセス先情報を設定する機能と、設定されたアクセス先情報をシェアリングページと対応付けて、シェアリング情報として記憶する機能とを備えている。
【0065】
シェアリングページ通知手段38は、シェア相手に、シェアリングページが作製されたことを通知するものである。通知する情報としては、オーナの情報、シェアリングページの枚数、各画像の撮影情報などが挙げられる。
通知を受けたユーザは、その内容を確認して、シェアリングページを追加するかどうかを判断し、サーバ12に、シェアリングページの追加の可否の指示を出す。
【0066】
再レイアウト手段40は、シェアリングページ作製手段36において、オーナのレイアウトの好み情報に基づいて作製され、オーナのアルバム内に記憶されているシェアリングページをシェア相手のアルバムに追加する際に、シェアリングページのレイアウトをシェア相手のアルバムのレイアウトに変更することで、シェアリングページを追加した際に、シェア相手のアルバムにおいて、全体の整合性が取れ、見易いものにするためのものである。
【0067】
再レイアウト手段40は、シェアリングページ通知手段38から通知を受けたシェア相手がシェアリングページの追加を許可する旨の指示を出した場合に、共有者情報記憶手段28に記憶されているシェア相手のレイアウトの好み情報、オーナのレイアウトの好み情報、および後述する継承情報記憶手段42に記憶されている継承情報に基づいて、自動的にシェアリングページの再レイアウトを行う。また、再レイアウトの際には、シェアリングページ作製手段36で用いた共有者情報を、再び用いてもよい。
これにより、シェア相手のレイアウトの好み情報に合致するレイアウトで、シェアリングページを作製することができる。
【0068】
また、再レイアウト手段40は、各シェアリングページ毎に、レイアウトされている画像の送信元(オーナ)の情報や、撮影日時の情報などを、シェアリング情報として付加する。シェアリング情報は、例えばタグ情報として各シェアリングページごとに付加すればよい。
このタグ情報を用いて、日付順にページを整列したり、オーナごとにページをまとめて編集することができる。また、タグ情報を用いて、アルバムの目次を作成してもよい。
【0069】
継承情報記憶手段42は、オーナのレイアウトの好み情報のうち、再レイアウト手段40において再レイアウトを行う際に用いる情報を継承情報として記憶するものである。
継承情報しては、オーナのレイアウトの好み情報のうち、シェアリングページに適用する項目が設定されている。
【0070】
ここで、本発明におけるシェアリングページのシェアの方法について、図6を用いて詳述する。
図6において、オーナAのアルバムのうち、3ページ目をシェアリングページとしてシェア相手Bにシェアするとする。また、継承情報として、画像の並び順、配置の2つが設定されているものとする。
【0071】
この時、シェアリングページのレイアウトは、再レイアウト手段40において、画像の並び順、および配置はオーナのアルバムのレイアウトを用いて、台紙の色やトリミングなど、継承情報に設定されていない項目についてはシェア相手のアルバムのレイアウトに合わせて再レイアウトを行うことになる。
図示例においては、画像の並び順、および配置はオーナのアルバムの3ページ目と同様であり、台紙の色およびトリミングについては、シェア相手Bのアルバムと同様の台紙の色とし、画像の4角を丸くトリミングしている。
なお、本実施形態では、継承情報として、画像の並び順および配置を設定しているが、本発明はこれに限定されず、継承情報には、台紙やトリミングなど、アルバムに関する他の各種の設定を含んでもよい。また、レイアウトの好み情報についても、同様である。
【0072】
このように、再レイアウト手段40では、継承情報と、オーナのレイアウトの好み情報およびシェア相手のレイアウトの好み情報を用いて、シェアリングページを、オーナの意向を汲み、かつ、シェア相手のアルバムに追加しても違和感がなく、見易い形に再レイアウトする。
再レイアウトが終了すると、再レイアウト手段40は、シェアリングページをシェア相手のアルバム内の、アクセス先情報に対応する位置に追加する。
【0073】
シェアリングページ送信手段44は、シェアリングページ作製手段36において作製されたアクセス先情報を、メールなどの公知の手段により、シェアリングページの閲覧先情報としてシェア相手に通知する。シェア相手は、これに従い、シェアリングページにアクセスすることができる。
【0074】
完了報告手段46は、再レイアウト手段40において、シェア相手へのシェアリングが終了すると、全ての処理が完了したことをオーナに報告するものである。報告の方法には特に限定はなく、メールなどの公知の手段により行えばよい。
【0075】
次に、本発明の画像シェアリング方法およびこれを実現する本発明の画像シェアリング用保存装置(サーバ)を用いるシステムの具体的な作用を、図7〜図9のフロー図に基づいて説明する。
【0076】
まず、図7のステップS10において、オーナはシェアしたい画像をサーバ上にアップロードする。アップロードされた画像は、画像取得手段22によって取得され、被写体判定手段24に送信される。次に、ステップS12で、取得された各画像は、被写体判定手段24において、人物が写っているものと写っていないものとに判別される。
人物が写っている画像の場合(ステップS12で人物有りの場合)は、ステップS14で、顔認識処理により、同一の顔が写っている画像ごとに分類される。さらに、ステップS16で、分類されたグループごとに、被写体人物の特定を行う。
【0077】
被写体人物の特定は、被写体特定手段26において、共有者情報に基づいて顔認識処理を実行することにより行う。
上述のように、共有者情報には、代表画像として、シェア相手の顔画像が登録されている。被写体特定手段26は、各シェア相手の代表画像と、画像中の抽出された顔とを比較して、同一人物であるかどうかの判定を行う。
一人のシェア相手の代表画像が複数ある場合には、優先順位に基づいて、全シェア相手の代表画像のうち優先順位が、1番目の代表画像、2番目の代表画像、というような順序で、同一人物であると判定できるまで、比較を繰り返す。
【0078】
このような比較を繰り返し、全てのシェア相手の代表画像について比較を行っても画像中の顔と同一人物である代表画像が存在しない場合は(ステップS18でNoの場合)、その人物は、共有者情報が登録されていないと判断して、オーナに、その人物が共有者情報に登録されていない旨を通知し、さらに、新たに共有者情報を登録するように促す(ステップS20)。この通知は、画面への表示や音声など、公知の通知手段により行えば良い。
通知を受けたオーナは、被写体特定手段26において比較に用いられていた画像を代表画像として、被写体人物の共有者情報の新規登録を行う(ステップS22)。また、新規登録に用いる代表画像は、これに限定されず、オーナが新たにアップロードした画像などを用いてもよい。
【0079】
以上の処理によって、人物が写っている画像について、被写体人物ごとのグループへの分類がなされ、また、各グループの人物が特定される。
【0080】
次に、人物が写っていない画像を、これらの被写体人物ごとのグループに分類する。
ステップS12において、人物が写っていないと判断された画像は(ステップS12で人物無しの場合)、画像関連付け手段30において、被写体特定手段26において特定された各グループのシェア相手の関連画像を抽出して、各グループに分類する(ステップS24)。さらに、画像関連付け手段30において、シェア相手の好みの画像を抽出し、同様に、各グループに分類する(ステップS26)。
【0081】
上述のようにして、人物の写っていない画像についても各グループへの分類を行うと、次に、図8のステップS28において、シェア相手ごとにシェアリング画像を決定する。ここでは、シェアリング画像決定手段32が、特定の被写体人物ごとにグループに分類された画像から、シェアリングルール記憶手段34から読みだされたシェアリングルールに基づいて、シェア相手のシェアリング画像を決定する。これにより、オーナやシェア相手の写りの悪い画像などを排除して、シェア相手に喜ばれる画像のみをシェアリング画像とすることができる。
【0082】
なお、被写体特定手段26において、比較を繰り返す中で、現在、あるシェア相手の代表画像として1番目に登録されている画像よりも適切な画像があった場合は、自動的に、その画像を1番目の代表画像として代表画像、またはその優先順位の変更を行うことが好ましい。このため、シェアリング画像が決定されると、ステップS30において、代表画像としてより適切な画像がある場合(Yesの場合)は、共有者情報記憶手段28に記憶されている代表画像の更新を行う(ステップS32)。代表画像を更新するかどうかの決定は、被写体特定手段26における処理中に行えばよい。
これにより、常に代表画像として最も好ましい画像を用いて、被写体の特定を行うことができる。
【0083】
次に、ステップS34において、シェアリングページ作製手段36が、シェア相手のシェアリングページを作製する。シェアリングページは、ステップS28において決定されたシェアリング画像をアルバムページに自動的に配置することにより作製される。さらに、ステップS36において、シェアリングページを自動的にレイアウトする。レイアウトは、オーナのアルバムのレイアウトに基づいて自動的に行われ、作製されたページはオーナのアルバムに追加される。
【0084】
シェアリングページが作製されると、図9のステップS38において、シェアリングページ通知手段38によってシェア相手に、シェアリングページが作製された旨の通知が、メールなどで自動的になされる。通知を受けたユーザは、ステップS40において、通知内容を確認して、シェアリングページを追加するかどうかを判断する。
シェアリングページを追加する場合は(ステップS40でYesの場合)、再レイアウト手段40において、共有者情報記憶手段28に記憶されているシェア相手のレイアウトの好み情報、オーナのレイアウトの好み情報、および後述する継承情報記憶手段42に記憶されている継承情報に基づいて、自動的にシェアリングページの再レイアウトを行う(ステップS42)。さらに、ステップS44において、シェアリングページにシェアリング情報を付加する。
【0085】
こうして、シェアリングページの再レイアウトが終了すると、シェアリングページはシェア相手のアルバム内に追加され、閲覧可能となる(ステップS46)。
また、このとき、シェアリングページ送信手段44が、シェアリングページへのアクセス先のURLなど、シェアリングページへアクセスするための方法も合わせて通知する。
通知を受信したシェア相手は、通知の内容に従って、シェアリングページにアクセスして、シェアリング画像を自由に閲覧することができる。
そして、ステップS48で、完了報告手段46によって、オーナに、シェアリングが正常に完了したことが報告される。
【0086】
このように、本実施形態によればオーナが所有するアルバムの中の所定の領域が、アルバムとしてレイアウトされ編集された状態で、自動的にシェアされるので、単に画像データのみを配信する従来の方法に比べて、シェアリング相手のユーザにとって、閲覧しやすく、管理も容易である。
また、シェアリング領域に対して、オーナおよびシェアリング相手ごとに、それぞれ自身のアルバムのレイアウトに合致するように、異なるレイアウトを行うため、オーナおよびシェアリング相手の双方にとって、見やすい画像表示を行うことができる。
【0087】
なお、上述した実施形態においては、シェアリング領域をアルバムのページ単位で設定して、シェアリングページを作製して、アルバムのシェアを行っているが、本発明はこれに限定されず、シェアリング領域は、ページ単位ではなく、アルバムの1ページ内または複数ページにまたがる、ある一部分の領域ごとに設定してもよい。また、個々の画像や、アルバムのフレーム、背景、台紙、その他の装飾部品等のパーツ単位で設定してもよい。この場合も、上述した実施形態と同様に、シェアリング領域を、アルバム内の領域やパーツ単位で設定して、アルバムのレイアウトに合致するように、シェアリング領域を作製して、シェアを行えばよい。
【0088】
さらに、シェアリング相手が複数存在する際にも、シェアリング相手ごとに、異なるレイアウトを行い、画像をシェアリングすることができる。
また、シェア相手は、シェアされた画像を編集するなどの手間がなく、シェア相手のユーザが利用し易い形態で、画像データをシェアすることができる。
【0089】
上述した例では、シェア相手(共有者)にシェアリングページなどが作製された旨の通知が、シェアリングページ通知手段38やシェアリングページ送信手段44によって、メールなどで自動的になされるが、本発明においては、通知の内容として、共有者毎に異なる情報、特に、共有者に好みの、または強い、好ましくは最も強い、もしくは、関心のある、または高い、好ましくは最も高い情報を付加して通知することもできる。
図10は、このように、画像や電子アルバムが共有されたときに、共有者毎に異なる情報を付加して通知することもできる本発明の画像シェアリング用保存装置の装置構成の他の一実施形態を示すブロック図である。
【0090】
図10に示すように、本実施形態の画像シェアリング用保存装置である画像サーバ50は、画像共有手段52と、共有画像情報収集手段54と、共有者情報収集手段56と、共有情報抽出手段58と、共有情報通知手段60とを有する。
画像共有手段52は、画像の所有者により画像シェアリングのために提供された複数の画像を保存して、少なくとも1以上の共有者の間でアクセス可能に共有(シェア)するものである。本発明では、画像共有手段52は、図2に示すサーバ12であるのが好ましいが、本発明はこれに限定されず、画像の所有者により画像共有のために提供された複数の画像を共有者にシェアさせるシェアリング画像として取得し、取得された共有画像を保存し、取得・保存された共有画像を共有者にアクセス可能にシェア可能な状態にすることができれば、従来の方法も含め、何らかの方法で画像を共有できるものであれば良い。
【0091】
共有画像情報収集手段54は、画像共有手段52において共有されるシェアリング画像およびそれに関する情報をシェア相手である共有者に関連する所定の条件で共有画像情報また、共有画像を分類し、分類情報を抽出して収集するものである。共有画像情報収集手段54は、例えば、図11の共有画像情報抽出結果に示されるように、画像共有手段52(サーバ12の共有者情報記憶手段28)に共有者情報として事前登録されている画像と共有画像との比較を行い、共有者が写っている画像枚数をカウントすること、同様に共有者情報として事前登録されている画像の好みキーワードと共有画像情報との比較を行い、共有者が興味ある画像枚数をカウントすること、および画像サイズ、撮影の日付、撮影場所(GPS情報)などの画像のメタ情報を元にした種々の情報を抽出して収集することの少なくとも1つを行うものであり、また、そのための手段などを含むものである。
したがって、共有画像情報収集手段54が抽出する共有画像情報としては、図11に示すように、例えば、共有者が写っている画像の枚数、共有者の好みの画像の枚数、共有者の好みであり、かつ共有者が写っている画像の枚数、共有画像の画像サイズ、共有画像の撮影の日付、および共有画像の撮影場所などを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されず、共有画像およびそれに付随する関連情報から共有者に関連して抽出できるものであればどのようなものでも良いのは言うまでもない。
【0092】
共有者情報収集手段56は、共有者に関する情報を収集するものである。共有者情報収集手段56は、画像共有手段52(サーバ12の共有者情報記憶手段28)に予め事前登録されている共有者情報(共有者のプロファイル情報など)をそのまま抽出して収集すること、および、共有者が持っているアルバム情報から収集することの少なくとも1つを行うものであり、また、そのための手段などを含むものである。
したがって、共有者情報収集手段56が抽出する共有者情報としては、例えば、図11の共有者情報抽出結果に示されるように、画像サイズ(どのタイプの画像サイズが多いのか)、撮影の日付(どの日付(期間)の画像が多いのか)、および、撮影場所(どの場所で撮影した画像が多いのか)などを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されず、共有者に関連する情報から抽出できるものであればどのようなものでも良いのは言うまでもない。
【0093】
共有情報抽出手段58は、共有画像情報収集手段54よって収集された共有画像情報と共有者情報収集手段56によって収集された共有者情報とから、共有者毎に関心のある共有画像に関する情報を共有者に固有の共有情報として抽出するものである。共有情報抽出手段58は、共有画像情報と共有者情報とを組合わせて、共有者に最適な情報、すなわち、共有者毎に異なる、特に、共有者に好みの、または強い、好ましくは最も強い、もしくは、関心のある、または高い、好ましくは最も高い情報を抽出するものである。
共有情報抽出手段58は、例えば、図11の共有画像情報抽出結果および共有者情報抽出結果に示されるように、共有者に足りない情報/共有者が一番集めている情報を関心がある情報と見なして、「共有情報」として抽出すること、および、共有画像情報の(1)および(2)の情報から(3)を一番共有者が喜ぶ情報として位置づけ、(3)の画像情報を一番目立たせて、「共有情報」として抽出することなどの1つを行うものである。このような、目立たせる方法としては、例えば、アルバムの先頭に持ってくることや、メールなどで通知する際に当該画像のサムネイル一覧を入れ込むこと、および画像のタイトルやタグといったテキスト情報も合わせることなどを挙げることができる。
【0094】
共有情報通知手段60は、共有情報抽出手段58によって抽出された共有情報を共有者(端末16)に通知するものである。共有情報通知手段60は、共有情報を共有者にメールで通知しても良いし、共有者がネットワーク(Webサイト)アクセス時にRSS(RDF Site Summary)で通知するようにしても良い。
本発明の本実施形態の画像サーバ50は、基本的に以上のように構成される。
【0095】
次に、本発明の本実施形態の画像サーバ50、これを用いる画像シェアリングシステムの具体的な作用および本発明の画像シェアリング方法を、図12に示す画像シェアリング用保存装置の通知方法の一例のフロー図に基づいて説明する。
まず、ステップS50において、画像の所有者により画像共有のために提供された複数の画像を共有者に共有する共有画像として取得する。
次に、ステップS52において、取得された共有画像を保存する。
続いて、ステップS54において、取得・保存された共有画像を共有者にアクセス可能にシェア可能な状態する。
以上の各ステップS50〜54によって、画像の所有者は共有者に画像を共有することができる。
これらの各ステップは、本発明の画像サーバ50の画像共有手段52によって行われるものであり、図2に示すサーバ12によって行われるのが好ましいが、本発明はこれに限定されず、従来の共有方法を適用するものであっても良い。
【0096】
次に、ステップS56において、共有画像に関する共有画像情報を収集する。このステップS56における共有画像情報の収集は、共有画像情報収集手段54によって行われる。
続いて、ステップS58において、共有者情報収集手段56によって共有者に関する情報を収集する。
次に、ステップS60において、共有画像情報収集手段54によって収集された共有画像に関する共有画像情報と共有者情報収集手段56によって収集された共有者に関する共有者情報とから、共有情報抽出手段58によって、共有者毎に関心のある共有画像に関する共有情報を共有者に固有の共有情報として抽出する。
その後、共有情報抽出手段58によって抽出された共有情報を画像サーバ50(サーバ12)から共有者(端末16)にメール等により通知する。
本発明の画像シェアアリング方法は、基本的に以上のように構成される。
【0097】
上述した例では、画像シェアリングシステム10は、ネットワーク上に配置されるサーバ12、オーナのPC14、共有者(シェア相手)の端末16および画像サーバ18を有するものであるが、本発明はこれに限定されず、共有するための画像をオーナのPC14からサーバ12にアップロードする場合には、画像サーバ18を有していなくても良い。この場合、サーバ12の画像取得手段22は、ネットワークを介してオーナのPC14の保存画像の画像データを取得する。
また、本発明の画像シェアリングシステム10では、ネットワーク上に配置されるサーバ12がシェアリング画像(共有画像)を保存して、共有者の端末16にアクセス可能にシェアしているが、本発明はこれに限定されず、オーナのPC14自体に共有画像を保存して、図1に点線で示すように、オーナのPC14と共有者の端末16とをピアツーピアで接続して、共有者の端末16にアクセス可能にシェアしても良い。この場合には、オーナのPC14自体を本発明の画像シェリング用保存装置として用いることができるので、サーバ12を用いなくても良い。
【0098】
以上、本発明の画像シェアリングサーバ、システムおよび方法について詳細に説明したが、本発明は上記種々の実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
【符号の説明】
【0099】
10 画像シェアリングシステム
12 シェアリングサーバ
14 パーソナルコンピュータ
16 端末
18 画像サーバ
22 画像取得手段
24 被写体判定手段
26 被写体特定手段
28 共有者情報記憶手段
30 画像関連付け手段
32 シェアリング画像決定手段
34 シェアリングルール記憶手段
36 シェアリングページ作製手段
38 シェアリングページ通知手段
40 再レイアウト手段
42 継承情報記憶手段
44 シェアリングページ送信手段
46 完了報告手段
50 画像サーバ
52 画像共有手段
54 共有画像情報収集手段
56 共有者情報収集手段
58 共有情報抽出手段
60 共有情報通知手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の所有者により画像シェアリングのために提供された複数の画像を保存して、前記所有者と少なくとも1以上の共有者との間でアルバムとしてアクセス可能にシェアする画像シェアリング用保存装置であって、
前記所有者により提供された複数の画像を前記所有者のアルバムのシェアリング画像として前記共有者にシェアする画像共有部と、
前記共有者のアルバムのレイアウト情報を含む前記共有者に関する共有者情報を収集する共有者情報収集部と、
前記画像共有部により前記所有者のアルバムとしてシェアされた前記シェアリング画像に関する情報を、前記共有者に関連する所定の条件で共有画像情報として抽出して収集するシェアリング画像情報収集部と、
前記シェアリング画像情報収集部によって収集された前記共有画像情報、及び前記共有者情報収集部によって収集された前記共有者情報から、前記共有者毎に関心のある前記シェアリング画像に関する情報を目立たせて前記共有者に固有の共有情報として抽出する共有情報抽出部と、
前記所有者のアルバムから、前記所有者のアルバムと前記共有者のアルバムとの間で共有するシェアリング画像を含むシェアリングページを決定するシェアリングページ決定部と、
前記共有者のアルバムのレイアウト情報に基づいて、前記シェアリングページを自動的に再レイアウトし、前記再レイアウトしたシェアリングページを前記共有者のアルバムに追加する再レイアウト部とを有することを特徴とする画像シェアリング用保存装置。
【請求項2】
前記シェアリング画像情報収集部は、前記共有者情報に含まれる共有者の画像と前記シェアリング画像との比較を行って得られる前記共有者が写っている画像の情報、および、前記シェアリング画像のうち、前記共有者情報に含まれる共有者の好みの画像を表すキーワードに対応する画像の情報を収集するものであり、
前記共有情報抽出部は、前記共有者毎に前記共有者が写っている画像、および、前記キーワードに対応する画像の情報から、前記共有者が写っており、かつ、前記キーワードに対応する画像の情報を抽出するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項3】
前記シェアリング画像情報収集部は、前記シェアリング画像の画像サイズの情報を収集するものであり、
前記共有情報抽出部は、前記シェアリング画像の画像サイズの情報を抽出するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項4】
前記シェアリング画像情報収集部は、前記シェアリング画像の撮影の日付の情報を収集するものであり、
前記共有情報抽出部は、前記シェアリング画像の撮影の日付の情報を抽出するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項5】
前記シェアリング画像情報収集部は、前記シェアリング画像の撮影場所の情報を収集するものであり、
前記共有情報抽出部は、前記シェアリング画像の撮影場所の情報を抽出するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項6】
前記共有情報抽出部は、前記共有者毎に関心のある前記シェアリング画像に関する情報を目立たせる方法として、前記共有者が写っており、かつ、前記キーワードに対応する画像を、アルバム形式にレイアウトされた画像の先頭に持ってくる請求項1〜5のいずれかに記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項7】
さらに、前記共有者のアルバムのレイアウト情報を記憶する共有者レイアウト記憶部を有する請求項1〜6のいずれかに記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項8】
さらに、前記共有情報抽出部によって抽出された前記共有情報を前記共有者に通知する共有情報通知部を有する請求項1に記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項9】
前記共有情報通知部は、前記共有情報を前記共有者にメールで通知するものである請求項8に記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項10】
前記共有情報抽出部は、前記共有者毎に関心のある前記シェアリング画像に関する情報を目立たせる方法として、前記共有情報を前記共有者に前記メールで通知する際に、前記共有者が写っており、かつ、前記キーワードに対応する画像のサムネイル一覧を入れ込む請求項9に記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項11】
前記目立たせる方法は、さらに、前記共有者が写っており、かつ、前記キーワードに対応する画像のタイトルまたはタグのテキスト情報を含めることである請求項10に記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項12】
前記共有情報通知部は、前記共有者のネットワークアクセス時に、前記共有情報を前記共有者にRSS(RDF Site Summary)で通知するものである請求項8〜11のいずれかに記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項13】
前記共有者にシェアを行う画像を決定するための条件であるシェアリングルールを記憶するシェアリングルール記憶部を有し、
前記画像共有部は、前記共有者情報、および、前記シェアリングルールに基づいて、前記シェアリング画像を決定する請求項1〜12のいずれかに記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項14】
前記シェアリングルールは、前記シェアリング画像の所有者により登録または更新される請求項13に記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項15】
前記再レイアウト部は、再レイアウトした前記シェアリングページに関する情報をシェア情報として各シェアリングページごとに付加する請求項1〜14のいずれかに記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項16】
前記シェア情報は、前記シェアリングページにレイアウトされた画像の所有者情報および撮影日時を含む請求項15に記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項17】
前記シェア情報を記憶するシェア情報記憶部を有する請求項15または16に記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項18】
更に、前記所有者のアルバムのレイアウト情報を記憶する所有者レイアウト記憶部と、
前記所有者レイアウト記憶部に記憶されているレイアウト情報のうち、前記シェアリングページに継承するレイアウト情報の種類を継承情報として記憶する継承情報記憶部とを有し、
前記再レイアウト部は、さらに、前記所有者のアルバムのレイアウト情報、および前記継承情報に基づいて、該継承情報に対応する部分は前記所有者のアルバムのレイアウト情報を用いて、該継承情報に対応しない部分は前記共有者のアルバムのレイアウト情報を用いて、前記シェアリングページを自動的に再レイアウトする請求項1〜17のいずれかに記載の画像シェアリング用保存装置。
【請求項19】
画像の所有者により画像シェアリングのために提供された複数の画像を、前記所有者と少なくとも1以上の共有者との間でアクセス可能にシェアする画像シェアリングシステムであって、
請求項1〜18のいずれかに記載の画像シェアリング用保存装置と、
前記画像シェアリング用保存装置においてシェアされた画像にアクセスする前記共有者の端末とを有することを特徴とする画像シェアリングシステム。
【請求項20】
さらに、前記複数の画像を保存し、これらを前記画像シェアリング用保存装置にアップロードする前記所有者の端末と、
前記画像シェアリング用保存装置が配置されるネットワークと、を有し、
前記所有者の端末および前記共有者の端末は、前記ネットワークを介して前記画像シェアリング用保存装置と接続される請求項19に記載の画像シェアリングシステム。
【請求項21】
画像の所有者により画像シェアリングのために提供された複数の画像を画像シェアリング用保存装置に保存して、前記所有者と少なくとも1以上の共有者との間でアクセス可能にシェアする画像シェアリング方法であって、
予め、前記共有者のアルバムのレイアウト情報を記憶しておき、
前記所有者のアルバムから、前記所有者のアルバムと前記共有者のアルバムとの間で共有するシェアリング画像を含むシェアリングページを決定して、
前記共有者のアルバムのレイアウト情報に基づいて、前記シェアリングページを自動的に再レイアウトし、前記再レイアウトしたシェアリングページを前記共有者のアルバムに追加すると共に、
前記所有者により提供された画像を前記シェアリング画像として前記共有者にシェアし、
前記共有者に関する共有者情報を収集し、
前記共有者のアルバムのレイアウト情報を含む前記シェアリング画像に関する情報を、前記共有者に関連する所定の条件で共有画像情報として抽出して収集し、
収集された前記共有画像情報、及び収集された前記共有者情報から前記共有者毎に関心のある前記シェアリング画像に関する情報を目立たせて前記共有者に固有の共有情報として抽出することを特徴とする画像シェアリング方法。
【請求項22】
さらに、抽出した前記共有情報を前記共有者に通知する請求項21に記載の画像シェアリング方法。
【請求項23】
更に、予め前記所有者のアルバムのレイアウト情報、および、前記所有者のアルバムのレイアウト情報のうち、前記シェアリングページに継承するレイアウト情報の種類を継承情報として記憶しておき、
さらに、前記所有者のアルバムのレイアウト情報、および前記継承情報に基づいて、該継承情報に対応する部分は前記所有者のアルバムのレイアウト情報を用いて、該継承情報に対応しない部分は前記共有者のアルバムのレイアウト情報を用いて、前記シェアリングページを自動的に再レイアウトする請求項21または22に記載の画像シェアリング方法。
【請求項24】
前記再レイアウトされたシェアリングページに関する情報をシェア情報として各シェアリングページごとに記憶する請求項21〜23のいずれかに記載の画像シェアリング方法。
【請求項25】
前記シェア情報は、前記シェアリングページにレイアウトされた画像の所有者情報および撮影日時を含む請求項24に記載の画像シェアリング方法。
【請求項26】
前記画像シェアリング用保存装置は、ネットワーク上に配置され、前記所有者によりアップロードされた前記複数の画像を保存して、前記共有者の間でアクセス可能にシェアする画像シェアリングサーバである請求項21〜25のいずれかに記載の画像シェアリング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−30172(P2013−30172A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−186586(P2012−186586)
【出願日】平成24年8月27日(2012.8.27)
【分割の表示】特願2009−76947(P2009−76947)の分割
【原出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】