画像処理システム及びその制御方法
【課題】大量の原稿を読み取る際に、複数の画像読取装置で読取処理を分配し、各画像読取装置で読み取った画像データを送信先に送信して結合させることにより、ネットワークの負荷及び読み取り処理の負荷を軽減する。
【解決手段】第1の画像読取装置111は、読み取り対象の複数の原稿を分割した第1の束の原稿を読み取って第1の画像データを生成し、その第1の画像データをフォーマット変換してネットワークを介して送信先に送信し、第2の画像読取装置121に対して、第1の画像読取装置111で読み取った読み取り対象の複数の原稿の第1の束に関する分割情報を送信する。第2の画像読取装置121は、読み取り対象の複数の原稿の第2の束の原稿を読み取って第2の画像データを生成し、分割情報を用いて、第2の画像データをフォーマット変換してネットワークを介して送信先に送信する。
【解決手段】第1の画像読取装置111は、読み取り対象の複数の原稿を分割した第1の束の原稿を読み取って第1の画像データを生成し、その第1の画像データをフォーマット変換してネットワークを介して送信先に送信し、第2の画像読取装置121に対して、第1の画像読取装置111で読み取った読み取り対象の複数の原稿の第1の束に関する分割情報を送信する。第2の画像読取装置121は、読み取り対象の複数の原稿の第2の束の原稿を読み取って第2の画像データを生成し、分割情報を用いて、第2の画像データをフォーマット変換してネットワークを介して送信先に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して接続された複数の画像読取装置で複数枚の原稿を分散して読み取って処理する画像処理システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスや家庭では、画像読取装置(スキャナ)を用いた紙文書の電子化、ペーパレス化が進んでいる。これは、画像データ等を記憶できるストレージ容量の増大も起因していると思われる。また今後益々、大量の原稿の読み取り処理が増えていくと考えられている。大量の原稿を読み取る場合は1台のスキャナでは時間が長く掛かりすぎるので、複数のスキャナを用いて、それら原稿の読み取り処理を分散及び並行して行うことにより、原稿の読み取り処理を早く完了することが考えられる。
【0003】
従来のこのような分散・並列スキャン方法では、別々の画像読取装置で読み取った画像データを一旦、いずれかの画像読取装置、或はサーバに集めている。そして、その画像読取装置或はサーバで1つのファイルに結合して、指示された送信先に送信することが行われている(特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−033879号公報(図10)
【特許文献2】特開2005−176191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の技術では、1台の画像読取装置或はサーバに画像データを集めて、そこで1つのファイルに結合し、その後、その結合したファイルを送信先に送信していた。このため、ネットワークの負荷が大きくなるという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決することにある。
【0007】
本願発明の特徴は、大量の原稿を読み取り際に、複数の画像読取装置で読取処理を分配し、各画像読取装置で読み取った画像データを送信先に送信して結合させることにより、ネットワークの負荷及び読取処理の負荷を軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る画像処理システムは以下のような構成を備える。即ち、
ネットワークを介して接続された複数の画像読取装置を有する画像処理システムであって、
前記複数の画像読取装置の第1の画像読取装置は、
読み取り対象の複数の原稿の第1の束の原稿を読み取って第1の画像データを生成する第1の画像読取手段と、
前記第1の画像読取手段により読み取った前記第1の画像データをフォーマット変換して前記ネットワークを介して送信先に送信する第1の送信手段と、
前記複数の画像読取装置の第2の画像読取装置に対して、前記第1の画像読取手段で読み取った前記読み取り対象の複数の原稿の前記第1の束に関する分割情報を送信する手段とを有し、
前記第2の画像読取装置は、
前記読み取り対象の複数の原稿の第2の束の原稿を読み取って第2の画像データを生成する第2の画像読取手段と、
前記分割情報を用いて、前記第2の画像データをフォーマット変換して前記ネットワークを介して前記送信先に送信する第2の送信手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ネットワーク及び画像読取装置の負荷を低減して、大量の原稿を読み取り、かつ送信先での結合を容易に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態1に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る画像読取装置の構成を示すブロック図である。
【図3】画像読取装置のソフトウェア機能を説明する機能ブロック図である。
【図4】本実施形態1の画像読取装置の分割スキャン処理のフローチャートである。
【図5】画像読取装置の分割情報送信アプリケーションによる処理を説明するフローチャートである。
【図6】本実施形態1に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する際の2台目の画像読取装置における処理を説明するフローチャートである。
【図7】図4のステップS401で表示されるUI画面の一例を示す図である。
【図8】図7で新規スキャンボタンにより表示されるUI画面例を示す図である。
【図9】図7のUI画面で既存スキャンジョブに追加ボタンが押された後に操作部の表示部に表示されるUI画面例を示す図である。
【図10】本実施形態1のPCクライアントの表示部の画面例を示す図である。
【図11】PCクライアントで結合された送信文書の表示例を示す図である。
【図12】PCクライアントで、送信文書のサイズを規定値に収めるように各送信文書を分割した場合の画面表示例を示す図である。
【図13】実施形態2に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【図14】実施形態2に係る画像読取装置の分割スキャン処理を説明するフローチャートである。
【図15】実施形態2に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する際の2台目の画像読取装置における処理を説明するフローチャートである。
【図16】実施形態3に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【図17】本実施形態3の第3の画像読取装置のUI画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【0013】
画像読取装置111,121は、スキャナユニット213(図2)を具備して原稿画像を読み取ることができる。またユーザの指示に従って分割スキャン及び電子メールの送信を行うことができる。メールサーバ131は、画像読取装置111或は121から送信される電子メールを受信して保持する。またPCクライアント141からのPOP等によるメールの読取操作によって、保持しているメールをPCクライアント141に転送する機能を有している。これら画像読取装置111,121、メールサーバ131及びPCクライアント141は、ネットワーク151を介して接続されている。このネットワーク151は、例えばイーサネットワーク(登録商標)等のLAN接続を実現するネットワークである。
【0014】
いま合計100ページの原稿を50ページずつに分けて、画像読取装置111,121でそれぞれ分割して読み取る場合を例にして説明する。画像読取装置111は、原稿の1ページから50ページを読み取り、画像読取装置121は、後半の51ページから100ページを読み取る。ここで画像読取装置111で読み取った画像データを第1の画像データ、画像読取装置121で読み取った画像データを第2の画像データとする。
【0015】
図2は、本実施形態1に係る画像読取装置111(121)のハードウェア構成を示すブロック図である。尚、ここで画像読取装置111,121は同じ構成であるため、ここでは画像読取装置111の場合で説明する。また本実施形態1では、画像読取装置111,121は、FAX,コピー、印刷、ストレージ機能を有する多機能処理装置(MFP)の場合で説明する。
【0016】
制御部201は、この画像読取装置111全体の動作を制御している。また文書等の原稿を読み取って、その原稿画像データを入力する画像入力デバイスとしてのスキャナユニット213と接続する。また、ネットワークインターフェース206を介してネットワーク151と接続し、ネットワーク151を介して他の機器との通信を行う。CPU202は、RAM203にロードされた制御プログラムに従って、この画像読取装置111を制御している。RAM203には、メモリ208からCPU202が動作するためのプログラムがロードされ、またCPU202の動作時、画像データや各種データを一時記憶するワークエリアを提供している。ROM207はブートROMであり、画像読取装置111のブートプログラムを格納している。メモリ208は、例えばハードディスクドライブ(HDD)で、CPU202により実行されるシステムソフトウェアやOS、アプリケーションソフトウェアがインストールされている。またスキャナユニット213で読み取った画像データは、このメモリ208に記憶される。
【0017】
操作部インターフェース204は、操作部205とのインタフェース部であり、操作部205に表示する画像データを操作部205に出力し、また操作部205を使用してユーザにより入力された情報をCPU202に伝える機能を有する。ネットワークインターフェース206はネットワーク151に接続されて情報の入出力を行う。上述した各部は、システムバス214を介してCPU202と接続されている。尚、操作部205はタッチパネルを有し、情報の表示やユーザよりの入力を受付けるように構成されている。
【0018】
イメージバスインターフェース209は、データ構造を変換するバスブリッジであり、システムバス214及び画像データを高速で転送するイメージバス215に接続されている。イメージバス215は、PCIバス又はIEEE1394で構成される。このイメージバス215には、画像圧縮・伸張部(CODEC)210、デバイスインターフェース211、スキャナ画像処理部212が接続されている。画像圧縮・伸張部210は、多値画像データをJPEG変換したり、或は2値画像データに対してJBIG,MMR又はMH等の圧縮伸張処理を実行する。デバイスインターフェース211は、制御部201は制御部201と、スキャナユニット213及びプリンタユニット216とを接続する。スキャナ画像処理部212は、スキャナユニット213から入力された画像データに対して補正、加工及び編集を行う。
【0019】
図3は、本実施形態1に係る画像読取装置のソフトウェア機能を説明する機能ブロック図である。ここでも画像読取装置111,121のソフトウェア構成は同じであるため、ここでは画像読取装置111の場合で説明する。
【0020】
スキャン機能部302は、スキャナユニット213を用いて原稿を読み取る機能を実行し、紙文書である原稿を読み取って2値又は多値画像データに変換する。ジョブ制御部303は、スキャン機能部302から受取った画像データをスキャンジョブとしてキューイングする。そして、後述するネットワーク機能部304に出力する。ネットワーク機能部304は、TCP/IP,HTTP,FTP,LDAP,SNMP,SMTP,SSL等の各種ネットワークプロトコル(電子メールプロトコル)機能を有し、ネットワーク151を介して他の装置との間での通信を行う。UI機能部305は、ユーザインタフェース(UI)を制御し、画像読取装置111の操作部205を使用したユーザによる入出力処理を管理している。加えて、操作部205の表示パネルに入力フィールド、出力メッセージフィールド等を表示し、ユーザからの入力フィールドに対する入力を受け取って他の機能部に通知する。また他機能部からのユーザに対するメッセージを、予めデザインされた画面に表示する。
【0021】
次にアプリケーションプログラムにより実行されるアプリケーション機能部310について説明する。
【0022】
このアプリケーション機能部310は、画像読取装置111で動作する各種アプリケーションをインストール、実行、アンインストールする機能を有する。文書フォーマット変換アプリケーション311は、ユーザが操作部205を操作して入力した指示に従って、スキャン機能部302により読み取られた電子データ(画像データ)を予め設定した電子データフォーマットに変換する。スキャン送信アプリケーション312は、スキャン機能部302により読み取られた電子データを電子メールに添付し、予め設定された送信先に送信する。また、ユーザ指定によって分割スキャンを実行する場合には、後述する分割情報送信アプリケーション313や分割ジョブリスト管理アプリケーション314と連携して分割送信を実現する。分割情報送信アプリケーション313は、スキャン送信アプリケーション312で分割送信するときに、他の分割スキャンを実行している画像読取装置との連携する機能を有する。分割ジョブリスト管理アプリケーション314は、スキャン送信アプリケーション312による分割スキャンでの送信時に、実行中或は実行済みの分割スキャンジョブの情報を保持する。また他の画像読取装置121等からの先行ジョブリスト取得要求に対して、保持している分割ジョブリストを送信する。分割スキャン送信アプリケーション315は、分割スキャン時に、2つ以上に分かれた原稿束のスキャン操作の2つ目以降のスキャン操作と連携する機能を有している。そして、この画像読取装置111上で実行される分割情報送信アプリケーション313と連携して分割スキャンを実現する。
【0023】
次に、本発明の実施形態1に係る分割スキャンについて説明する。
【0024】
図4は、本実施形態1に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する際の処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは、実行時にはメモリ208からRAM203にロードされ、CPU202の制御の下に実行される。この処理は実施形態1に係る画像読取装置111の処理に相当している。
【0025】
先ずステップS1で、操作部205の表示パネルに、例えば図7や図8に示すようなUI画面を表示し、そのUI画面を使用して入力される指示を操作部インターフェース204を介して受取る。
【0026】
図7は、図4のステップS401で操作部205に表示されるUI画面の一例を示す図である。
【0027】
新規スキャンボタン701は、スキャンジョブの開始を指示するボタンである。また分割スキャンの最初のジョブ(最初の原稿束(第1の束)の1ページからの読み取り)を指示する場合にも用いられる。この実施形態1では、例えば最初の原稿束を読み取る画像読取装置111で選択される。
【0028】
ボタン702は、既存スキャンジョブに追加するのを指示するのに使用される。即ち、分割スキャンの残りのジョブ(例えば2番目の原稿束(第2の束)の先頭の51ページから100ページの読み取り)を実行するように指示するボタンであり、この実施形態1では、画像読取装置121で選択されるボタンである。
【0029】
図8は、図7で、新規スキャンボタン701が指示されたときに操作部205に表示されるUI画面例を示す図である。
【0030】
設定ボタン801,802,803,804,805は、スキャンの読み込み設定を行うためのボタンである。カラー/白黒ボタン801は、原稿をカラーで読み取るか、或は白黒で読み取るかを指定するボタンである。両面/片面ボタン802は、両面原稿を読み取るか、或は片面原稿を読み取るかを指定するボタンである。分割指定ボタン803は、複数台の画像読取装置を用いて分割スキャンを行うように指示する。本実施形態1では、画像読取装置111と121を用いて分割スキャンを行うため、画像読取装置111で分割指定ボタン803が押下されて指定されている状態を示している。用紙サイズボタン804は、読み取り対象の原稿の用紙サイズを指定するボタンである。フォーマット指定ボタン805は、読み取った原稿画像の電子データのフォーマット形式を指定するボタンである。図8では、PDFフォーマットが指定されている。送信先設定806は、送信先を指示するのに使用される。ここでは電子メールによる送信(メール)、ファイルサーバへの送信(ファイルサーバ)、FTPでの送信(FTP),ファクシミリでの送信(FAX)のいずれかを指定することができる。図の例では、電子メールが選択されており、その送信宛メールアドレスが入力されている。詳細設定807は、格納フォーマットに対する高圧縮設定など、スキャンのより詳細な設定を行うためのボタンである。スキャン開始ボタン808は、スキャナユニット213による読み取り開始を指示するボタンである。
【0031】
こうして、図7及び図8に示す画面表示に従ってユーザによる入力が行われるとステップS2で、スキャン開始ボタン808が押下されるとステップS3に進む。ステップS3では、制御部201は、スキャン機能部302を用いてスキャナユニット213による読み取り処理を開始する。そしてステップS4に進み、スキャナユニット213で読み取った画像データを受け取り、スキャナ画像処理部212と連携しながら、スキャナユニット213にセットされている複数の原稿の読み取りを実行する。こうしてスキャナユニット213にセットされている最終原稿までのスキャンが終了すると、スキャナユニット213は、制御部201にスキャン終了を通知する。これによりステップS5でスキャン動作の完了を検知してステップS6に進む。
【0032】
ステップS6では、図8の分割指定ボタン803が指示されて、分割スキャンが指示されているかどうかを判断する。ここで分割スキャンでないときはステップS7に進み、文書フォーマット変換アプリケーション311を用いて、その読み取った電子データを、指定されたフォーマットに変換して送信文書を作成する。そしてステップS8に進み、その文書を、例えば電子メールによる送信が指定されているときは、電子メールでメールサーバ131に送信する。
【0033】
一方、ステップS6で分割スキャンであると判定されるとステップS9に進み、文書フォーマット変換アプリケーション311を用いて、その読み取った電子データを、指定されたフォーマットに変換して送信文書を作成する。しかし、ここで作成される送信文書は、ステップS7で作成される送信文書とは異なり、送信文書の終了情報を含めない送信文書である。また、この送信文書を含む電子メールデータには送信に必要なメールヘッダの情報の他、メールが複数パートに分割されていることを示す情報(Content-Type: message/partial)などが付加される。次にステップS10に進み、他の画像読取装置(ここでは画像読取装置121)が読み取る、51ページから100ページの分割送信文書を作成するために必要な情報(分割情報)を作成する。そしてステップS8に進み、ステップS9で作成した送信文書を、分割情報送信アプリケーション313によりメールサーバ131に送信する(第1の送信)。
【0034】
この分割情報としては、メッセージID、送信文書(分割される電子メールデータ)のオフセット情報、電子メールフォーマットに変換する際のMIME Encode時の端数情報がある。ここでメッセージIDは、後述の図10のメールリーダで分割メールが一連の結合可能なメールと判断するために必要な情報である。また送信文書のオフセット情報は、文書フォーマット変換アプリケーション311で生成された1ページから50ページまでの各ページのオフセット情報である。更に、MIME Encode時の端数情報は、MIME Encode の一行の文字数を規定している。そして、その文字数未満のデータを画像読取装置121で作成する後半の送信文書の最初の情報として入れるために使われるデータである。この分割情報は、複数の画像読取装置で読み取った画像データを1台の装置に集めて結合する場合に、画像データを1台の装置に集める場合の画像データのサイズに比較して十分小さいため、ネットワーク151の負荷には殆ど影響しない。
【0035】
以上の処理により、画像読取装置111で読み取った最初の原稿束の1ページから50ページまでの原稿の電子データ(画像データ)のメール送信を実現できる。
【0036】
図5は、本実施形態1に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する分割情報送信アプリケーション313による処理を説明するフローチャートである。この実施形態1では、この処理は画像読取装置111で実行される。
【0037】
先ずステップS21で、2番目の原稿束の先頭の51ページから100ページの分割スキャンを行う画像読取装置121の分割スキャン送信アプリケーション315からの分割情報の送信要求を待つ。この分割情報の送信要求を受信するとステップS22に進み、画像読取装置111における1ページから50ページまでのスキャン送信アプリケーション312による分割情報の作成処理(図4のステップS10)が完了するのを待つ。そして、このステップS10で分割情報の作成処理が完了するとステップS23に進み、その作成した分割情報を画像読取装置121に送信する。
【0038】
これにより、第1の画像読取装置111が読み取った最初の原稿束の1ページ〜50ページの原稿の分割情報を、2番目の原稿束の51ページから100ページを読み取る第2の画像読取装置121に通知することができる。
【0039】
図6は、本実施形態1に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する際の2台目の画像読取装置における処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは実行時にはメモリ208からRAM203にロードされ、CPU202の制御の下に実行される。ここでは、この処理は画像読取装置121の処理に相当している。
【0040】
先ずステップS31で、連携する画像読取装置111の分割ジョブリスト管理アプリケーション314から分割スキャンのジョブリストを取得する。次にステップS32に進み、操作部205に対して、例えば図9に示すUI画面を表示する。
【0041】
図9は、図7のUI画面で既存スキャンジョブに追加ボタン702が押された後に操作部205の表示部に表示されるUI画面例を示す図である。
【0042】
分割スキャンジョブリスト901は、ステップS31で取得した先行ジョブのリストを示している。この分割スキャンジョブリスト901で、白地反転している選択ジョブ902は、ユーザが選択した追加対象とする既存ジョブを示している。最終ジョブボタン903は、これから実行しようとしている51ページから100ページのスキャン処理が最終束である場合に指定される。この実施形態1では、最終束であるため、最終ジョブボタン903は、黒地に反転して指定されたことを示している。スキャン開始ボタン904は、この画像読取装置121における、2番目の原稿束のスキャン開始を指示するためのボタンである。
【0043】
ステップS32では、図9に示すような設定が行われ、ステップS33でスキャン開始ボタン904が押下されるとステップS34に進む。ステップS34では、画像読取装置111の分割ジョブリスト管理アプリケーション314から、先行ジョブのスキャン設定等のジョブ情報を取得する。そしてステップS35に進み、そのジョブ情報を基に、スキャン動作を開始する。そしてステップS36で、スキャナユニット213からの画像データを受け取ってスキャナ画像処理部212と連携しながら、50ページ〜100ページの原稿を読み取る。そしてステップS37で、最終ページまでのスキャンが終了すると、スキャナユニット213は制御部201にスキャン終了を通知して、スキャン動作完了と判断するとステップS38に進む。
【0044】
ステップS38では、分割情報を画像読取装置111の分割情報送信アプリケーション313に対して要求して取得する。次にステップS39に進み、ステップS32で得た図9の最終ジョブボタン903の状態を基に、最終ジョブかどうかを判断する。ここで最終ジョブであると判定するとステップS40に進み、最終ジョブでないと判定するとステップS43に進む。最終ジョブの場合はステップS40で、ステップS38で取得した分割情報を基に、ステップS36で読み取った画像データを、文書フォーマット変換アプリケーション311によりフォーマット変換して送信文書を作成する。即ち、先のメールと同様の送信情報、メッセージIDを含むメールヘッダを作成し、メールが複数パートに分割されていることを示す情報(Content-Type: message/partial)などを付加する。さらに、受け取った送信文書のオフセット情報、MIME Encode時の端数情報を用いて、送信先で結合可能な後続の電子メールフォーマットへの変換を行う。そしてステップS42に進み、その文書をメールサーバ131に送信する(第2の送信)。
【0045】
一方ステップS39で、最終ジョブでなく、例えば101ページ以降のスキャンを第3の画像読取装置で引き続き行う場合はステップS43に進む。ステップS43では、ステップS38で取得した分割情報を基に、文書フォーマット変換アプリケーション311を用いて、送信文書を作成する。しかし、ここで作成される送信文書は、ステップS40で作成される送信文書とは異なり、画像読取装置111で行われるステップS9と同様に、送信文書の終了情報を含めない送信文書である。次にステップS44に進み、図4のステップS10と同様にして分割情報を作成する。具体的には、101ページ以降を読み取る第3の画像読取装置に必要な分割送信文書を作成するために必要な分割情報を作成する。そしてステップS42に進み、その送信文書をステップS34で取得したジョブ情報に基づいてメールサーバ131に送信する。
【0046】
以上説明したようにして、第2の画像読取装置121で読み取った、例えば51ページから100ページまでの画像データのメール送信を実現できる。
【0047】
以上の処理によって、画像読取装置111からステップS10で送信された1ページから50ページの送信文書と、画像読取装置121からステップS44で送信された51ページから100ページの送信文書とがメールサーバ131に保管される。
【0048】
図10は、本実施形態1に係るPCクライアント141の表示部に表示される画面例を示す図である。
【0049】
ここでは、メールサーバ131に蓄積された送信文書をPOP等によって取得する場合のメールリーダの画面例を示している。1011は、画像読取装置111でスキャンされて送信された1ページから50ページの送信文書を示している。また1012が、画像読取装置121でスキャンされて送信された51ページから100ページの送信文書を示している。ここで送信文書1011と1012は、一般的なメールリーダが持つ複数に分割されて送信されたメールの結合機能を用いて結合可能である。具体的な操作としては、例えば、図10のUIポップアップメッセージ1013「分割されたメールを結合します」の操作をユーザが指示することにより、送信文書1011と送信文書1012とが結合された1つの文書となる。この結合は、RFC2046等に準拠したものである。
【0050】
図11は、こうしてPCクライアント141で結合された送信文書1111を表示した画面例を示す図である。
【0051】
図10のメール本文表示では、1014で示すように、メールの添付フォーマットとして標準的なMIME−ENCODE表示であった。しかし結合することにより、図11の添付ファイル1112のように、アプリケーションで参照可能なファイル形式(PDF形式)に変換されて閲覧できるようになる。
【0052】
以上説明したようにして、ネットワークのトラフィックや1台の画像読取装置の負荷を低減した分割スキャンを提供できる。
【0053】
更に、図4のステップS8の文書送信や、図6のステップS42の文書送信で、送信するメールのサイズが一度に送信できるサイズを超えている場合は、画像読取装置111,121に設定されている所定のサイズに分割し各画像読取装置から送信してもよい。例えば、図10の送信文書1011と1012のサイズが送信文書の規定サイズの閾値(所定量)の約2倍になっているとする。
【0054】
この場合には、PCクライアント141のメールリーダで受信すると、図12に示すように、画像読取装置111からの送信文書1011が2つの文書1201と1202に分割される。また画像読取装置121からの送信文書1012も、2つの文書1203と1204に分割される。
【0055】
図12は、実施形態1に係るPCクライアント141で、送信文書のサイズを規定値に収めるように各送信文書を分割した場合の画面表示例を示す図である。
【0056】
本実施形態1によれば、更に、文書結合にメールリーダの標準的なメール結合機能を用いるため、PC上で特別なアプリケーションが不要である。
【0057】
各画像読取装置では、HDD容量の制限などでスキャンできるデータ容量に制限があるが、画像データの結合処理を画像読取装置で行わないため、一台で扱えるページ上限以上の文書をスキャンすることができる。
【0058】
[実施形態2]
以下、本発明に係る実施形態2について図面を参照して説明する。
【0059】
図13は、本発明の実施形態2に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【0060】
画像読取装置1311,1321はそれぞれスキャナユニットを有し原稿画像の読み取りが可能である。またユーザの指示に従って分割スキャン、SMB送信機能を持つ画像読取装置である。尚、この実施形態2に係る画像読取装置1311,1321、PCクライアント1341の構成は、前述の実施形態1に係る画像読取装置111,121、PCクライアント141の構成と同じである。また本実施形態2に係る画像読取装置1311,1321のソフトウェア構成は、前述の実施形態1の図3と同じであるため、その説明を省略する。
【0061】
この実施形態2でも、画像読取装置1311,1321は、前述の実施形態1と同じように、100ページの原稿を50ページずつ2束に分けて分割スキャンする。画像読取装置1311は、分割スキャン対象の原稿の最初の1ページから50ページをスキャンして読み取る。また画像読取装置1321は、後半の原稿の51ページから100ページを読み取る。ファイルサーバ1331は、画像読取装置1311,1321からのSMB送信を受け取って保持する。またPCクライアント1341からのSMBによるファイル操作によって、保持しているファイルをPCクライアント1341に送信する。PCクライアント1341は、ファイルサーバ1331からSMBによってファイル操作する。またネットワーク1351は、画像読取装置1311,1321、ファイルサーバ1331、PCクライアント1341を接続するネットワークで、例えばイーサネットワーク(登録商標)などLAN接続を実現するネットワークである。
【0062】
次に、本発明の実施形態2に係る分割スキャンを説明する。
【0063】
図14は、本発明の実施形態2に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する際の処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは実行時にはメモリ208からRAM203にロードされ、CPU202の制御の下に実行される。ここでは、この処理は画像読取装置1321の処理に相当している。尚、図14において、ステップS51〜ステップS57、ステップS59,S60の処理は、図4のステップS1〜7、ステップS9,S10の処理と同じであるため、その説明を省略する。
【0064】
ステップS58では、ステップS57或はステップS59で作成したファイルを、ステップS51でユーザによって設定された情報に基づいてファイルサーバ1331に書き込む。次にステップS61に進み、SMB送信による分割スキャンの場合かどうかを判断する。ここでSMBの分割スキャンのときはステップS62に進み、それ以外の場合はこの処理を終了する。ステップS62では、SMB送信による分割スキャンであるため、2台目の画像読取装置1321に対して書き込みが完了したことを通知して、この処理を終了する。
【0065】
次に、実施形態2に係る画像読取装置1311で分割スキャンを実行する1台目の分割情報送信アプリケーション313の処理は、前述の実施形態1の図5のフローチャートと同じであるため、その説明を省略する。
【0066】
図15は、本発明の実施形態2に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する際の2台目の画像読取装置における処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは実行時にはメモリ208からRAM203にロードされ、CPU202の制御の下に実行される。ここでは、この処理は画像読取装置1321の処理に相当している。尚、この図15において、ステップS71〜ステップS82の処理は、前述の実施形態1の図6のステップS31〜S40、及びステップS43,S44と同じであるため、その説明を省略する。
【0067】
ステップS83では、画像読取装置1311のスキャン送信アプリケーション312のステップS62による書き込み完了通知を受取ったか否かを判断する。ここで書き込み完了通知を受け取ったと判断するとステップS84に進む。これは、1ページから50ページまでの書き込みが完了する前に、51ページからの情報を書き込むと不整合なファイルとなってしまうためである。ステップS84では、ステップS80或はステップS81で作成したファイルをファイルサーバ1331に対して追記して書き込むように処理する。次にステップS85に進み、SMBによる分割スキャンで、最終ジョブであるか否かを判断する。ここでSMBの分割スキャンで、最終ジョブではないと判断するとステップS86に進むが、そうでないときはこの処理を終了する。ステップS86では、101ページ以降を読み取る画像読取装置に対して、それよりも前の文書データの書き込みが完了したことを通知して処理を終了する。
【0068】
この場合、図8のUI画面において、送信先設定806で、分割スキャン時に、分割情報を用いた分割送信を行うメールやSMBによるファイル送信以外を選択した場合を考える。これは例えばFAX送信を指定した場合が該当する。その場合には、制御部201は、分割指定ボタン803を無効にするように操作部205に指示しても良い。
【0069】
以上説明したように本実施形態2によれば、前述の実施形態1と同様に、ネットワークのトラフィックや1台の画像読取装置の負荷を低減した分割スキャンを提供できる。
【0070】
また本実施形態2によれば、更に、文書結合にメールリーダの標準的なメール結合機能を用いるため、PC上で特別なアプリケーションが不要である。
【0071】
各画像読取装置では、HDD容量の制限などでスキャンできるデータ容量に制限があるが、画像データの結合処理を画像読取装置で行わないため、一台で扱えるページ上限以上の文書をスキャンすることができる。
【0072】
[実施形態3]
以下、本発明に係る実施形態3について図面を参照して説明する。
【0073】
図16は、本発明の実施形態3に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【0074】
画像読取装置1611,1621,1631はそれぞれスキャナユニットを有し、原稿画像の読み取りが可能である。またユーザの指示に従って分割スキャン、メール送信機能を持つ画像読取装置である。ここでは、画像読取装置1611,1621,1631が、150ページの原稿を50ページずつ3束に分けて分割スキャンする場合で説明する。このとき画像読取装置1611は、1ページから50ページを読み取る。また画像読取装置1621は、2束目の51ページから100ページを読み取る。そして画像読取装置1631は、3束目の101ページから150ページまでを読み取る。
【0075】
尚、この実施形態3に係る画像読取装置1611,1621,1631、メールサーバ1641、PCクライアント1651の構成は、前述の実施形態1に係る画像読取装置111,121、メールサーバ131、PCクライアント141の構成と同じである。また本実施形態3に係る画像読取装置1611〜1631のソフトウェア構成は、前述の実施形態1の図3と同じであるため、その説明を省略する。
【0076】
メールサーバ1641は、前述の実施形態1と同じように画像読取装置1611,1621,1631からの送信される電子メールを受け取って保持する。またPCクライアント1651からのPOP等によるメール読取操作によって、保持しているメールをPCクライアント1651に送信する機能を有する。PCクライアント1651は、メールサーバ1641からメールをPOP等によって受信する。また、ネットワーク1661は、画像読取装置1611,1621,1631、メールサーバ1641、PCクライアント1651が接続されたネットワークで、例えばイーサネットワーク(登録商標)等のLAN接続を実現するネットワークである。
【0077】
本実施形態3に係る画像読取装置1611,1621,1631での分割スキャンを実行する処理は、前述の実施形態1の図4〜図6で示す処理と同じあるため、その説明を省略する。
【0078】
図17は、本実施形態3において、150ページの原稿を3台の画像読取装置で読み込み、既に1台の画像読取装置1611,1621での読み込みが完了したときの第3の画像読取装置1631におけるUI画面例を示す図である。
【0079】
ここでは3台目の画像読取装置1631で101ページから150ページの読み込みを実行するために、先行ジョブを選択するためのUI画面を示している。
【0080】
ジョブ1702は、1台目の画像読取装置1611が1ページから50ページの原稿の読み取って作成した送信文書を示している。従って、この送信文書のスキャンは終了している。ジョブ1703は、2台目の画像読取装置1621が51ページから100ページの原稿の読み取りを実行中であることを表しており、この場合は画像読取装置1621による読み取りが実行中である。
【0081】
この状態でユーザは、先行スキャンジョブを指定することにより、3台目の画像読取装置1631による分割スキャンを指示することができる。
【0082】
即ち、図17で、分割スキャンジョブリスト1701は、取得した先行しているジョブリストを示している。この分割スキャンジョブリスト1701で、白地反転している選択ジョブ1702,1703が、ユーザが選択した追加対象とする既存ジョブを示している。最終ジョブボタン1704は、これから実行しようとしている101ページから150ページのスキャン処理が最終束である場合に指定される。この実施形態3では、最終束であるため、最終ジョブボタン1704は、黒地に反転して指定されたことを示している。スキャン開始ボタン1705は、この画像読取装置1631におけるスキャン開始を指示するためのボタンである。
【0083】
以上説明したように本実施形態3によれば、前述の実施形態1と同様に、ネットワークのトラフィックの負荷を低減した分割スキャンを提供できる。
【0084】
また、文書結合には、メールリーダの標準的なメール結合機能を用いるため、PC上で特別なアプリケーションが不要である。
【0085】
各画像読取装置では、HDD容量の制限などでスキャンできるデータ容量に制限があるが、画像データの結合処理を画像読取装置で行わないため、一台で扱えるページ上限以上の文書をスキャンすることができる。
【0086】
(他の実施形態)
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムを読み出して実行することによっても達成され得る。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0087】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して接続された複数の画像読取装置で複数枚の原稿を分散して読み取って処理する画像処理システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスや家庭では、画像読取装置(スキャナ)を用いた紙文書の電子化、ペーパレス化が進んでいる。これは、画像データ等を記憶できるストレージ容量の増大も起因していると思われる。また今後益々、大量の原稿の読み取り処理が増えていくと考えられている。大量の原稿を読み取る場合は1台のスキャナでは時間が長く掛かりすぎるので、複数のスキャナを用いて、それら原稿の読み取り処理を分散及び並行して行うことにより、原稿の読み取り処理を早く完了することが考えられる。
【0003】
従来のこのような分散・並列スキャン方法では、別々の画像読取装置で読み取った画像データを一旦、いずれかの画像読取装置、或はサーバに集めている。そして、その画像読取装置或はサーバで1つのファイルに結合して、指示された送信先に送信することが行われている(特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−033879号公報(図10)
【特許文献2】特開2005−176191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の技術では、1台の画像読取装置或はサーバに画像データを集めて、そこで1つのファイルに結合し、その後、その結合したファイルを送信先に送信していた。このため、ネットワークの負荷が大きくなるという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決することにある。
【0007】
本願発明の特徴は、大量の原稿を読み取り際に、複数の画像読取装置で読取処理を分配し、各画像読取装置で読み取った画像データを送信先に送信して結合させることにより、ネットワークの負荷及び読取処理の負荷を軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る画像処理システムは以下のような構成を備える。即ち、
ネットワークを介して接続された複数の画像読取装置を有する画像処理システムであって、
前記複数の画像読取装置の第1の画像読取装置は、
読み取り対象の複数の原稿の第1の束の原稿を読み取って第1の画像データを生成する第1の画像読取手段と、
前記第1の画像読取手段により読み取った前記第1の画像データをフォーマット変換して前記ネットワークを介して送信先に送信する第1の送信手段と、
前記複数の画像読取装置の第2の画像読取装置に対して、前記第1の画像読取手段で読み取った前記読み取り対象の複数の原稿の前記第1の束に関する分割情報を送信する手段とを有し、
前記第2の画像読取装置は、
前記読み取り対象の複数の原稿の第2の束の原稿を読み取って第2の画像データを生成する第2の画像読取手段と、
前記分割情報を用いて、前記第2の画像データをフォーマット変換して前記ネットワークを介して前記送信先に送信する第2の送信手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ネットワーク及び画像読取装置の負荷を低減して、大量の原稿を読み取り、かつ送信先での結合を容易に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態1に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る画像読取装置の構成を示すブロック図である。
【図3】画像読取装置のソフトウェア機能を説明する機能ブロック図である。
【図4】本実施形態1の画像読取装置の分割スキャン処理のフローチャートである。
【図5】画像読取装置の分割情報送信アプリケーションによる処理を説明するフローチャートである。
【図6】本実施形態1に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する際の2台目の画像読取装置における処理を説明するフローチャートである。
【図7】図4のステップS401で表示されるUI画面の一例を示す図である。
【図8】図7で新規スキャンボタンにより表示されるUI画面例を示す図である。
【図9】図7のUI画面で既存スキャンジョブに追加ボタンが押された後に操作部の表示部に表示されるUI画面例を示す図である。
【図10】本実施形態1のPCクライアントの表示部の画面例を示す図である。
【図11】PCクライアントで結合された送信文書の表示例を示す図である。
【図12】PCクライアントで、送信文書のサイズを規定値に収めるように各送信文書を分割した場合の画面表示例を示す図である。
【図13】実施形態2に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【図14】実施形態2に係る画像読取装置の分割スキャン処理を説明するフローチャートである。
【図15】実施形態2に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する際の2台目の画像読取装置における処理を説明するフローチャートである。
【図16】実施形態3に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【図17】本実施形態3の第3の画像読取装置のUI画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【0013】
画像読取装置111,121は、スキャナユニット213(図2)を具備して原稿画像を読み取ることができる。またユーザの指示に従って分割スキャン及び電子メールの送信を行うことができる。メールサーバ131は、画像読取装置111或は121から送信される電子メールを受信して保持する。またPCクライアント141からのPOP等によるメールの読取操作によって、保持しているメールをPCクライアント141に転送する機能を有している。これら画像読取装置111,121、メールサーバ131及びPCクライアント141は、ネットワーク151を介して接続されている。このネットワーク151は、例えばイーサネットワーク(登録商標)等のLAN接続を実現するネットワークである。
【0014】
いま合計100ページの原稿を50ページずつに分けて、画像読取装置111,121でそれぞれ分割して読み取る場合を例にして説明する。画像読取装置111は、原稿の1ページから50ページを読み取り、画像読取装置121は、後半の51ページから100ページを読み取る。ここで画像読取装置111で読み取った画像データを第1の画像データ、画像読取装置121で読み取った画像データを第2の画像データとする。
【0015】
図2は、本実施形態1に係る画像読取装置111(121)のハードウェア構成を示すブロック図である。尚、ここで画像読取装置111,121は同じ構成であるため、ここでは画像読取装置111の場合で説明する。また本実施形態1では、画像読取装置111,121は、FAX,コピー、印刷、ストレージ機能を有する多機能処理装置(MFP)の場合で説明する。
【0016】
制御部201は、この画像読取装置111全体の動作を制御している。また文書等の原稿を読み取って、その原稿画像データを入力する画像入力デバイスとしてのスキャナユニット213と接続する。また、ネットワークインターフェース206を介してネットワーク151と接続し、ネットワーク151を介して他の機器との通信を行う。CPU202は、RAM203にロードされた制御プログラムに従って、この画像読取装置111を制御している。RAM203には、メモリ208からCPU202が動作するためのプログラムがロードされ、またCPU202の動作時、画像データや各種データを一時記憶するワークエリアを提供している。ROM207はブートROMであり、画像読取装置111のブートプログラムを格納している。メモリ208は、例えばハードディスクドライブ(HDD)で、CPU202により実行されるシステムソフトウェアやOS、アプリケーションソフトウェアがインストールされている。またスキャナユニット213で読み取った画像データは、このメモリ208に記憶される。
【0017】
操作部インターフェース204は、操作部205とのインタフェース部であり、操作部205に表示する画像データを操作部205に出力し、また操作部205を使用してユーザにより入力された情報をCPU202に伝える機能を有する。ネットワークインターフェース206はネットワーク151に接続されて情報の入出力を行う。上述した各部は、システムバス214を介してCPU202と接続されている。尚、操作部205はタッチパネルを有し、情報の表示やユーザよりの入力を受付けるように構成されている。
【0018】
イメージバスインターフェース209は、データ構造を変換するバスブリッジであり、システムバス214及び画像データを高速で転送するイメージバス215に接続されている。イメージバス215は、PCIバス又はIEEE1394で構成される。このイメージバス215には、画像圧縮・伸張部(CODEC)210、デバイスインターフェース211、スキャナ画像処理部212が接続されている。画像圧縮・伸張部210は、多値画像データをJPEG変換したり、或は2値画像データに対してJBIG,MMR又はMH等の圧縮伸張処理を実行する。デバイスインターフェース211は、制御部201は制御部201と、スキャナユニット213及びプリンタユニット216とを接続する。スキャナ画像処理部212は、スキャナユニット213から入力された画像データに対して補正、加工及び編集を行う。
【0019】
図3は、本実施形態1に係る画像読取装置のソフトウェア機能を説明する機能ブロック図である。ここでも画像読取装置111,121のソフトウェア構成は同じであるため、ここでは画像読取装置111の場合で説明する。
【0020】
スキャン機能部302は、スキャナユニット213を用いて原稿を読み取る機能を実行し、紙文書である原稿を読み取って2値又は多値画像データに変換する。ジョブ制御部303は、スキャン機能部302から受取った画像データをスキャンジョブとしてキューイングする。そして、後述するネットワーク機能部304に出力する。ネットワーク機能部304は、TCP/IP,HTTP,FTP,LDAP,SNMP,SMTP,SSL等の各種ネットワークプロトコル(電子メールプロトコル)機能を有し、ネットワーク151を介して他の装置との間での通信を行う。UI機能部305は、ユーザインタフェース(UI)を制御し、画像読取装置111の操作部205を使用したユーザによる入出力処理を管理している。加えて、操作部205の表示パネルに入力フィールド、出力メッセージフィールド等を表示し、ユーザからの入力フィールドに対する入力を受け取って他の機能部に通知する。また他機能部からのユーザに対するメッセージを、予めデザインされた画面に表示する。
【0021】
次にアプリケーションプログラムにより実行されるアプリケーション機能部310について説明する。
【0022】
このアプリケーション機能部310は、画像読取装置111で動作する各種アプリケーションをインストール、実行、アンインストールする機能を有する。文書フォーマット変換アプリケーション311は、ユーザが操作部205を操作して入力した指示に従って、スキャン機能部302により読み取られた電子データ(画像データ)を予め設定した電子データフォーマットに変換する。スキャン送信アプリケーション312は、スキャン機能部302により読み取られた電子データを電子メールに添付し、予め設定された送信先に送信する。また、ユーザ指定によって分割スキャンを実行する場合には、後述する分割情報送信アプリケーション313や分割ジョブリスト管理アプリケーション314と連携して分割送信を実現する。分割情報送信アプリケーション313は、スキャン送信アプリケーション312で分割送信するときに、他の分割スキャンを実行している画像読取装置との連携する機能を有する。分割ジョブリスト管理アプリケーション314は、スキャン送信アプリケーション312による分割スキャンでの送信時に、実行中或は実行済みの分割スキャンジョブの情報を保持する。また他の画像読取装置121等からの先行ジョブリスト取得要求に対して、保持している分割ジョブリストを送信する。分割スキャン送信アプリケーション315は、分割スキャン時に、2つ以上に分かれた原稿束のスキャン操作の2つ目以降のスキャン操作と連携する機能を有している。そして、この画像読取装置111上で実行される分割情報送信アプリケーション313と連携して分割スキャンを実現する。
【0023】
次に、本発明の実施形態1に係る分割スキャンについて説明する。
【0024】
図4は、本実施形態1に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する際の処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは、実行時にはメモリ208からRAM203にロードされ、CPU202の制御の下に実行される。この処理は実施形態1に係る画像読取装置111の処理に相当している。
【0025】
先ずステップS1で、操作部205の表示パネルに、例えば図7や図8に示すようなUI画面を表示し、そのUI画面を使用して入力される指示を操作部インターフェース204を介して受取る。
【0026】
図7は、図4のステップS401で操作部205に表示されるUI画面の一例を示す図である。
【0027】
新規スキャンボタン701は、スキャンジョブの開始を指示するボタンである。また分割スキャンの最初のジョブ(最初の原稿束(第1の束)の1ページからの読み取り)を指示する場合にも用いられる。この実施形態1では、例えば最初の原稿束を読み取る画像読取装置111で選択される。
【0028】
ボタン702は、既存スキャンジョブに追加するのを指示するのに使用される。即ち、分割スキャンの残りのジョブ(例えば2番目の原稿束(第2の束)の先頭の51ページから100ページの読み取り)を実行するように指示するボタンであり、この実施形態1では、画像読取装置121で選択されるボタンである。
【0029】
図8は、図7で、新規スキャンボタン701が指示されたときに操作部205に表示されるUI画面例を示す図である。
【0030】
設定ボタン801,802,803,804,805は、スキャンの読み込み設定を行うためのボタンである。カラー/白黒ボタン801は、原稿をカラーで読み取るか、或は白黒で読み取るかを指定するボタンである。両面/片面ボタン802は、両面原稿を読み取るか、或は片面原稿を読み取るかを指定するボタンである。分割指定ボタン803は、複数台の画像読取装置を用いて分割スキャンを行うように指示する。本実施形態1では、画像読取装置111と121を用いて分割スキャンを行うため、画像読取装置111で分割指定ボタン803が押下されて指定されている状態を示している。用紙サイズボタン804は、読み取り対象の原稿の用紙サイズを指定するボタンである。フォーマット指定ボタン805は、読み取った原稿画像の電子データのフォーマット形式を指定するボタンである。図8では、PDFフォーマットが指定されている。送信先設定806は、送信先を指示するのに使用される。ここでは電子メールによる送信(メール)、ファイルサーバへの送信(ファイルサーバ)、FTPでの送信(FTP),ファクシミリでの送信(FAX)のいずれかを指定することができる。図の例では、電子メールが選択されており、その送信宛メールアドレスが入力されている。詳細設定807は、格納フォーマットに対する高圧縮設定など、スキャンのより詳細な設定を行うためのボタンである。スキャン開始ボタン808は、スキャナユニット213による読み取り開始を指示するボタンである。
【0031】
こうして、図7及び図8に示す画面表示に従ってユーザによる入力が行われるとステップS2で、スキャン開始ボタン808が押下されるとステップS3に進む。ステップS3では、制御部201は、スキャン機能部302を用いてスキャナユニット213による読み取り処理を開始する。そしてステップS4に進み、スキャナユニット213で読み取った画像データを受け取り、スキャナ画像処理部212と連携しながら、スキャナユニット213にセットされている複数の原稿の読み取りを実行する。こうしてスキャナユニット213にセットされている最終原稿までのスキャンが終了すると、スキャナユニット213は、制御部201にスキャン終了を通知する。これによりステップS5でスキャン動作の完了を検知してステップS6に進む。
【0032】
ステップS6では、図8の分割指定ボタン803が指示されて、分割スキャンが指示されているかどうかを判断する。ここで分割スキャンでないときはステップS7に進み、文書フォーマット変換アプリケーション311を用いて、その読み取った電子データを、指定されたフォーマットに変換して送信文書を作成する。そしてステップS8に進み、その文書を、例えば電子メールによる送信が指定されているときは、電子メールでメールサーバ131に送信する。
【0033】
一方、ステップS6で分割スキャンであると判定されるとステップS9に進み、文書フォーマット変換アプリケーション311を用いて、その読み取った電子データを、指定されたフォーマットに変換して送信文書を作成する。しかし、ここで作成される送信文書は、ステップS7で作成される送信文書とは異なり、送信文書の終了情報を含めない送信文書である。また、この送信文書を含む電子メールデータには送信に必要なメールヘッダの情報の他、メールが複数パートに分割されていることを示す情報(Content-Type: message/partial)などが付加される。次にステップS10に進み、他の画像読取装置(ここでは画像読取装置121)が読み取る、51ページから100ページの分割送信文書を作成するために必要な情報(分割情報)を作成する。そしてステップS8に進み、ステップS9で作成した送信文書を、分割情報送信アプリケーション313によりメールサーバ131に送信する(第1の送信)。
【0034】
この分割情報としては、メッセージID、送信文書(分割される電子メールデータ)のオフセット情報、電子メールフォーマットに変換する際のMIME Encode時の端数情報がある。ここでメッセージIDは、後述の図10のメールリーダで分割メールが一連の結合可能なメールと判断するために必要な情報である。また送信文書のオフセット情報は、文書フォーマット変換アプリケーション311で生成された1ページから50ページまでの各ページのオフセット情報である。更に、MIME Encode時の端数情報は、MIME Encode の一行の文字数を規定している。そして、その文字数未満のデータを画像読取装置121で作成する後半の送信文書の最初の情報として入れるために使われるデータである。この分割情報は、複数の画像読取装置で読み取った画像データを1台の装置に集めて結合する場合に、画像データを1台の装置に集める場合の画像データのサイズに比較して十分小さいため、ネットワーク151の負荷には殆ど影響しない。
【0035】
以上の処理により、画像読取装置111で読み取った最初の原稿束の1ページから50ページまでの原稿の電子データ(画像データ)のメール送信を実現できる。
【0036】
図5は、本実施形態1に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する分割情報送信アプリケーション313による処理を説明するフローチャートである。この実施形態1では、この処理は画像読取装置111で実行される。
【0037】
先ずステップS21で、2番目の原稿束の先頭の51ページから100ページの分割スキャンを行う画像読取装置121の分割スキャン送信アプリケーション315からの分割情報の送信要求を待つ。この分割情報の送信要求を受信するとステップS22に進み、画像読取装置111における1ページから50ページまでのスキャン送信アプリケーション312による分割情報の作成処理(図4のステップS10)が完了するのを待つ。そして、このステップS10で分割情報の作成処理が完了するとステップS23に進み、その作成した分割情報を画像読取装置121に送信する。
【0038】
これにより、第1の画像読取装置111が読み取った最初の原稿束の1ページ〜50ページの原稿の分割情報を、2番目の原稿束の51ページから100ページを読み取る第2の画像読取装置121に通知することができる。
【0039】
図6は、本実施形態1に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する際の2台目の画像読取装置における処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは実行時にはメモリ208からRAM203にロードされ、CPU202の制御の下に実行される。ここでは、この処理は画像読取装置121の処理に相当している。
【0040】
先ずステップS31で、連携する画像読取装置111の分割ジョブリスト管理アプリケーション314から分割スキャンのジョブリストを取得する。次にステップS32に進み、操作部205に対して、例えば図9に示すUI画面を表示する。
【0041】
図9は、図7のUI画面で既存スキャンジョブに追加ボタン702が押された後に操作部205の表示部に表示されるUI画面例を示す図である。
【0042】
分割スキャンジョブリスト901は、ステップS31で取得した先行ジョブのリストを示している。この分割スキャンジョブリスト901で、白地反転している選択ジョブ902は、ユーザが選択した追加対象とする既存ジョブを示している。最終ジョブボタン903は、これから実行しようとしている51ページから100ページのスキャン処理が最終束である場合に指定される。この実施形態1では、最終束であるため、最終ジョブボタン903は、黒地に反転して指定されたことを示している。スキャン開始ボタン904は、この画像読取装置121における、2番目の原稿束のスキャン開始を指示するためのボタンである。
【0043】
ステップS32では、図9に示すような設定が行われ、ステップS33でスキャン開始ボタン904が押下されるとステップS34に進む。ステップS34では、画像読取装置111の分割ジョブリスト管理アプリケーション314から、先行ジョブのスキャン設定等のジョブ情報を取得する。そしてステップS35に進み、そのジョブ情報を基に、スキャン動作を開始する。そしてステップS36で、スキャナユニット213からの画像データを受け取ってスキャナ画像処理部212と連携しながら、50ページ〜100ページの原稿を読み取る。そしてステップS37で、最終ページまでのスキャンが終了すると、スキャナユニット213は制御部201にスキャン終了を通知して、スキャン動作完了と判断するとステップS38に進む。
【0044】
ステップS38では、分割情報を画像読取装置111の分割情報送信アプリケーション313に対して要求して取得する。次にステップS39に進み、ステップS32で得た図9の最終ジョブボタン903の状態を基に、最終ジョブかどうかを判断する。ここで最終ジョブであると判定するとステップS40に進み、最終ジョブでないと判定するとステップS43に進む。最終ジョブの場合はステップS40で、ステップS38で取得した分割情報を基に、ステップS36で読み取った画像データを、文書フォーマット変換アプリケーション311によりフォーマット変換して送信文書を作成する。即ち、先のメールと同様の送信情報、メッセージIDを含むメールヘッダを作成し、メールが複数パートに分割されていることを示す情報(Content-Type: message/partial)などを付加する。さらに、受け取った送信文書のオフセット情報、MIME Encode時の端数情報を用いて、送信先で結合可能な後続の電子メールフォーマットへの変換を行う。そしてステップS42に進み、その文書をメールサーバ131に送信する(第2の送信)。
【0045】
一方ステップS39で、最終ジョブでなく、例えば101ページ以降のスキャンを第3の画像読取装置で引き続き行う場合はステップS43に進む。ステップS43では、ステップS38で取得した分割情報を基に、文書フォーマット変換アプリケーション311を用いて、送信文書を作成する。しかし、ここで作成される送信文書は、ステップS40で作成される送信文書とは異なり、画像読取装置111で行われるステップS9と同様に、送信文書の終了情報を含めない送信文書である。次にステップS44に進み、図4のステップS10と同様にして分割情報を作成する。具体的には、101ページ以降を読み取る第3の画像読取装置に必要な分割送信文書を作成するために必要な分割情報を作成する。そしてステップS42に進み、その送信文書をステップS34で取得したジョブ情報に基づいてメールサーバ131に送信する。
【0046】
以上説明したようにして、第2の画像読取装置121で読み取った、例えば51ページから100ページまでの画像データのメール送信を実現できる。
【0047】
以上の処理によって、画像読取装置111からステップS10で送信された1ページから50ページの送信文書と、画像読取装置121からステップS44で送信された51ページから100ページの送信文書とがメールサーバ131に保管される。
【0048】
図10は、本実施形態1に係るPCクライアント141の表示部に表示される画面例を示す図である。
【0049】
ここでは、メールサーバ131に蓄積された送信文書をPOP等によって取得する場合のメールリーダの画面例を示している。1011は、画像読取装置111でスキャンされて送信された1ページから50ページの送信文書を示している。また1012が、画像読取装置121でスキャンされて送信された51ページから100ページの送信文書を示している。ここで送信文書1011と1012は、一般的なメールリーダが持つ複数に分割されて送信されたメールの結合機能を用いて結合可能である。具体的な操作としては、例えば、図10のUIポップアップメッセージ1013「分割されたメールを結合します」の操作をユーザが指示することにより、送信文書1011と送信文書1012とが結合された1つの文書となる。この結合は、RFC2046等に準拠したものである。
【0050】
図11は、こうしてPCクライアント141で結合された送信文書1111を表示した画面例を示す図である。
【0051】
図10のメール本文表示では、1014で示すように、メールの添付フォーマットとして標準的なMIME−ENCODE表示であった。しかし結合することにより、図11の添付ファイル1112のように、アプリケーションで参照可能なファイル形式(PDF形式)に変換されて閲覧できるようになる。
【0052】
以上説明したようにして、ネットワークのトラフィックや1台の画像読取装置の負荷を低減した分割スキャンを提供できる。
【0053】
更に、図4のステップS8の文書送信や、図6のステップS42の文書送信で、送信するメールのサイズが一度に送信できるサイズを超えている場合は、画像読取装置111,121に設定されている所定のサイズに分割し各画像読取装置から送信してもよい。例えば、図10の送信文書1011と1012のサイズが送信文書の規定サイズの閾値(所定量)の約2倍になっているとする。
【0054】
この場合には、PCクライアント141のメールリーダで受信すると、図12に示すように、画像読取装置111からの送信文書1011が2つの文書1201と1202に分割される。また画像読取装置121からの送信文書1012も、2つの文書1203と1204に分割される。
【0055】
図12は、実施形態1に係るPCクライアント141で、送信文書のサイズを規定値に収めるように各送信文書を分割した場合の画面表示例を示す図である。
【0056】
本実施形態1によれば、更に、文書結合にメールリーダの標準的なメール結合機能を用いるため、PC上で特別なアプリケーションが不要である。
【0057】
各画像読取装置では、HDD容量の制限などでスキャンできるデータ容量に制限があるが、画像データの結合処理を画像読取装置で行わないため、一台で扱えるページ上限以上の文書をスキャンすることができる。
【0058】
[実施形態2]
以下、本発明に係る実施形態2について図面を参照して説明する。
【0059】
図13は、本発明の実施形態2に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【0060】
画像読取装置1311,1321はそれぞれスキャナユニットを有し原稿画像の読み取りが可能である。またユーザの指示に従って分割スキャン、SMB送信機能を持つ画像読取装置である。尚、この実施形態2に係る画像読取装置1311,1321、PCクライアント1341の構成は、前述の実施形態1に係る画像読取装置111,121、PCクライアント141の構成と同じである。また本実施形態2に係る画像読取装置1311,1321のソフトウェア構成は、前述の実施形態1の図3と同じであるため、その説明を省略する。
【0061】
この実施形態2でも、画像読取装置1311,1321は、前述の実施形態1と同じように、100ページの原稿を50ページずつ2束に分けて分割スキャンする。画像読取装置1311は、分割スキャン対象の原稿の最初の1ページから50ページをスキャンして読み取る。また画像読取装置1321は、後半の原稿の51ページから100ページを読み取る。ファイルサーバ1331は、画像読取装置1311,1321からのSMB送信を受け取って保持する。またPCクライアント1341からのSMBによるファイル操作によって、保持しているファイルをPCクライアント1341に送信する。PCクライアント1341は、ファイルサーバ1331からSMBによってファイル操作する。またネットワーク1351は、画像読取装置1311,1321、ファイルサーバ1331、PCクライアント1341を接続するネットワークで、例えばイーサネットワーク(登録商標)などLAN接続を実現するネットワークである。
【0062】
次に、本発明の実施形態2に係る分割スキャンを説明する。
【0063】
図14は、本発明の実施形態2に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する際の処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは実行時にはメモリ208からRAM203にロードされ、CPU202の制御の下に実行される。ここでは、この処理は画像読取装置1321の処理に相当している。尚、図14において、ステップS51〜ステップS57、ステップS59,S60の処理は、図4のステップS1〜7、ステップS9,S10の処理と同じであるため、その説明を省略する。
【0064】
ステップS58では、ステップS57或はステップS59で作成したファイルを、ステップS51でユーザによって設定された情報に基づいてファイルサーバ1331に書き込む。次にステップS61に進み、SMB送信による分割スキャンの場合かどうかを判断する。ここでSMBの分割スキャンのときはステップS62に進み、それ以外の場合はこの処理を終了する。ステップS62では、SMB送信による分割スキャンであるため、2台目の画像読取装置1321に対して書き込みが完了したことを通知して、この処理を終了する。
【0065】
次に、実施形態2に係る画像読取装置1311で分割スキャンを実行する1台目の分割情報送信アプリケーション313の処理は、前述の実施形態1の図5のフローチャートと同じであるため、その説明を省略する。
【0066】
図15は、本発明の実施形態2に係る画像読取装置で分割スキャンを実行する際の2台目の画像読取装置における処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは実行時にはメモリ208からRAM203にロードされ、CPU202の制御の下に実行される。ここでは、この処理は画像読取装置1321の処理に相当している。尚、この図15において、ステップS71〜ステップS82の処理は、前述の実施形態1の図6のステップS31〜S40、及びステップS43,S44と同じであるため、その説明を省略する。
【0067】
ステップS83では、画像読取装置1311のスキャン送信アプリケーション312のステップS62による書き込み完了通知を受取ったか否かを判断する。ここで書き込み完了通知を受け取ったと判断するとステップS84に進む。これは、1ページから50ページまでの書き込みが完了する前に、51ページからの情報を書き込むと不整合なファイルとなってしまうためである。ステップS84では、ステップS80或はステップS81で作成したファイルをファイルサーバ1331に対して追記して書き込むように処理する。次にステップS85に進み、SMBによる分割スキャンで、最終ジョブであるか否かを判断する。ここでSMBの分割スキャンで、最終ジョブではないと判断するとステップS86に進むが、そうでないときはこの処理を終了する。ステップS86では、101ページ以降を読み取る画像読取装置に対して、それよりも前の文書データの書き込みが完了したことを通知して処理を終了する。
【0068】
この場合、図8のUI画面において、送信先設定806で、分割スキャン時に、分割情報を用いた分割送信を行うメールやSMBによるファイル送信以外を選択した場合を考える。これは例えばFAX送信を指定した場合が該当する。その場合には、制御部201は、分割指定ボタン803を無効にするように操作部205に指示しても良い。
【0069】
以上説明したように本実施形態2によれば、前述の実施形態1と同様に、ネットワークのトラフィックや1台の画像読取装置の負荷を低減した分割スキャンを提供できる。
【0070】
また本実施形態2によれば、更に、文書結合にメールリーダの標準的なメール結合機能を用いるため、PC上で特別なアプリケーションが不要である。
【0071】
各画像読取装置では、HDD容量の制限などでスキャンできるデータ容量に制限があるが、画像データの結合処理を画像読取装置で行わないため、一台で扱えるページ上限以上の文書をスキャンすることができる。
【0072】
[実施形態3]
以下、本発明に係る実施形態3について図面を参照して説明する。
【0073】
図16は、本発明の実施形態3に係る画像処理システムの構成を示す図である。
【0074】
画像読取装置1611,1621,1631はそれぞれスキャナユニットを有し、原稿画像の読み取りが可能である。またユーザの指示に従って分割スキャン、メール送信機能を持つ画像読取装置である。ここでは、画像読取装置1611,1621,1631が、150ページの原稿を50ページずつ3束に分けて分割スキャンする場合で説明する。このとき画像読取装置1611は、1ページから50ページを読み取る。また画像読取装置1621は、2束目の51ページから100ページを読み取る。そして画像読取装置1631は、3束目の101ページから150ページまでを読み取る。
【0075】
尚、この実施形態3に係る画像読取装置1611,1621,1631、メールサーバ1641、PCクライアント1651の構成は、前述の実施形態1に係る画像読取装置111,121、メールサーバ131、PCクライアント141の構成と同じである。また本実施形態3に係る画像読取装置1611〜1631のソフトウェア構成は、前述の実施形態1の図3と同じであるため、その説明を省略する。
【0076】
メールサーバ1641は、前述の実施形態1と同じように画像読取装置1611,1621,1631からの送信される電子メールを受け取って保持する。またPCクライアント1651からのPOP等によるメール読取操作によって、保持しているメールをPCクライアント1651に送信する機能を有する。PCクライアント1651は、メールサーバ1641からメールをPOP等によって受信する。また、ネットワーク1661は、画像読取装置1611,1621,1631、メールサーバ1641、PCクライアント1651が接続されたネットワークで、例えばイーサネットワーク(登録商標)等のLAN接続を実現するネットワークである。
【0077】
本実施形態3に係る画像読取装置1611,1621,1631での分割スキャンを実行する処理は、前述の実施形態1の図4〜図6で示す処理と同じあるため、その説明を省略する。
【0078】
図17は、本実施形態3において、150ページの原稿を3台の画像読取装置で読み込み、既に1台の画像読取装置1611,1621での読み込みが完了したときの第3の画像読取装置1631におけるUI画面例を示す図である。
【0079】
ここでは3台目の画像読取装置1631で101ページから150ページの読み込みを実行するために、先行ジョブを選択するためのUI画面を示している。
【0080】
ジョブ1702は、1台目の画像読取装置1611が1ページから50ページの原稿の読み取って作成した送信文書を示している。従って、この送信文書のスキャンは終了している。ジョブ1703は、2台目の画像読取装置1621が51ページから100ページの原稿の読み取りを実行中であることを表しており、この場合は画像読取装置1621による読み取りが実行中である。
【0081】
この状態でユーザは、先行スキャンジョブを指定することにより、3台目の画像読取装置1631による分割スキャンを指示することができる。
【0082】
即ち、図17で、分割スキャンジョブリスト1701は、取得した先行しているジョブリストを示している。この分割スキャンジョブリスト1701で、白地反転している選択ジョブ1702,1703が、ユーザが選択した追加対象とする既存ジョブを示している。最終ジョブボタン1704は、これから実行しようとしている101ページから150ページのスキャン処理が最終束である場合に指定される。この実施形態3では、最終束であるため、最終ジョブボタン1704は、黒地に反転して指定されたことを示している。スキャン開始ボタン1705は、この画像読取装置1631におけるスキャン開始を指示するためのボタンである。
【0083】
以上説明したように本実施形態3によれば、前述の実施形態1と同様に、ネットワークのトラフィックの負荷を低減した分割スキャンを提供できる。
【0084】
また、文書結合には、メールリーダの標準的なメール結合機能を用いるため、PC上で特別なアプリケーションが不要である。
【0085】
各画像読取装置では、HDD容量の制限などでスキャンできるデータ容量に制限があるが、画像データの結合処理を画像読取装置で行わないため、一台で扱えるページ上限以上の文書をスキャンすることができる。
【0086】
(他の実施形態)
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムを読み出して実行することによっても達成され得る。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0087】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続された複数の画像読取装置を有する画像処理システムであって、
前記複数の画像読取装置の第1の画像読取装置は、
読み取り対象の複数の原稿の第1の束の原稿を読み取って第1の画像データを生成する第1の画像読取手段と、
前記第1の画像読取手段により読み取った前記第1の画像データをフォーマット変換して前記ネットワークを介して送信先に送信する第1の送信手段と、
前記複数の画像読取装置の第2の画像読取装置に対して、前記第1の画像読取手段で読み取った前記読み取り対象の複数の原稿の前記第1の束に関する分割情報を送信する手段とを有し、
前記第2の画像読取装置は、
前記読み取り対象の複数の原稿の第2の束の原稿を読み取って第2の画像データを生成する第2の画像読取手段と、
前記分割情報を用いて、前記第2の画像データをフォーマット変換して前記ネットワークを介して前記送信先に送信する第2の送信手段と、
を有することを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
前記第1及び第2の送信手段のそれぞれは、電子メールフォーマットに変換された画像データを、電子メールプロトコルに従って送信することを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記分割情報は、メッセージID、前記第1の送信手段で送信されるデータのオフセット情報、フォーマット変換の端数情報のいずれかを含むことを特徴とする請求項2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記第1の画像読取装置及び前記第2の画像読取装置は、
画像データが分割されたことを示す情報を付加する付加手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理システム。
【請求項5】
ネットワークを介して接続された複数の画像読取装置を有する画像処理システムの制御方法であって、
前記複数の画像読取装置の第1の画像読取装置が、読み取り対象の複数の原稿の第1の束の原稿を読み取って第1の画像データを生成する第1の画像読取工程と、
前記第1の画像読取装置が、前記第1の画像読取工程で読み取った前記第1の画像データをフォーマット変換して前記ネットワークを介して送信先に送信する第1の送信工程と、
前記複数の画像読取装置の第2の画像読取装置に対して、前記第1の画像読取装置が、前記第1の画像読取工程で読み取った前記読み取り対象の複数の原稿の前記第1の束に関する分割情報を送信する工程と、
前記第2の画像読取装置が、前記読み取り対象の複数の原稿の第2の束の原稿を読み取って第2の画像データを生成する第2の画像読取工程と、
前記第2の画像読取装置が、前記分割情報を用いて、前記第2の画像データをフォーマット変換して前記ネットワークを介して前記送信先に送信する第2の送信工程と、
を有することを特徴とする画像処理システムの制御方法。
【請求項1】
ネットワークを介して接続された複数の画像読取装置を有する画像処理システムであって、
前記複数の画像読取装置の第1の画像読取装置は、
読み取り対象の複数の原稿の第1の束の原稿を読み取って第1の画像データを生成する第1の画像読取手段と、
前記第1の画像読取手段により読み取った前記第1の画像データをフォーマット変換して前記ネットワークを介して送信先に送信する第1の送信手段と、
前記複数の画像読取装置の第2の画像読取装置に対して、前記第1の画像読取手段で読み取った前記読み取り対象の複数の原稿の前記第1の束に関する分割情報を送信する手段とを有し、
前記第2の画像読取装置は、
前記読み取り対象の複数の原稿の第2の束の原稿を読み取って第2の画像データを生成する第2の画像読取手段と、
前記分割情報を用いて、前記第2の画像データをフォーマット変換して前記ネットワークを介して前記送信先に送信する第2の送信手段と、
を有することを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
前記第1及び第2の送信手段のそれぞれは、電子メールフォーマットに変換された画像データを、電子メールプロトコルに従って送信することを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記分割情報は、メッセージID、前記第1の送信手段で送信されるデータのオフセット情報、フォーマット変換の端数情報のいずれかを含むことを特徴とする請求項2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記第1の画像読取装置及び前記第2の画像読取装置は、
画像データが分割されたことを示す情報を付加する付加手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理システム。
【請求項5】
ネットワークを介して接続された複数の画像読取装置を有する画像処理システムの制御方法であって、
前記複数の画像読取装置の第1の画像読取装置が、読み取り対象の複数の原稿の第1の束の原稿を読み取って第1の画像データを生成する第1の画像読取工程と、
前記第1の画像読取装置が、前記第1の画像読取工程で読み取った前記第1の画像データをフォーマット変換して前記ネットワークを介して送信先に送信する第1の送信工程と、
前記複数の画像読取装置の第2の画像読取装置に対して、前記第1の画像読取装置が、前記第1の画像読取工程で読み取った前記読み取り対象の複数の原稿の前記第1の束に関する分割情報を送信する工程と、
前記第2の画像読取装置が、前記読み取り対象の複数の原稿の第2の束の原稿を読み取って第2の画像データを生成する第2の画像読取工程と、
前記第2の画像読取装置が、前記分割情報を用いて、前記第2の画像データをフォーマット変換して前記ネットワークを介して前記送信先に送信する第2の送信工程と、
を有することを特徴とする画像処理システムの制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−213236(P2010−213236A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−60114(P2009−60114)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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