説明

画像処理プログラム、画像処理方法および画像処理装置

【課題】ウェブページに表示されている画像を特定して処理するための画像形成処理プログラム等の提供。
【解決手段】ブラウザアプリケーションは、HTMLデータに基づき、ウェブページをモニタに表示する。クリップアプリケーションは、特定領域を特定する利用者操作を受け付ける。特定領域に含まれるクリップ画像データを取得する。クリップ画像データに関連付ける名称、住所等を取得する。住所によって特定される特定位置の緯度・経度データに基づいて、特定位置が含まれる地図画像データを、ウェブサーバから取得する。取得された地図画像データにより表示される地図画像上における、特定位置に対応する位置に、位置マークを設定する。クリップ画像データによって表示されるクリップ画像と、名称、住所等と、地図画像データによって表示される地図画像とをモニタに表示する。また、当該地図画像上には、位置マークを表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データを生成するための画像処理プログラム、画像処理方法および画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータのモニタに表示されているウェブページから、使用者が所望の範囲を選択(クリップ)し、選択された範囲の画像データを抽出する技術が知られている。また特許文献1では、ウェブページから抽出した複数の画像データを、任意のレイアウトで再配置する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−181971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
抽出した画像データに、観光地や店などの場所情報が含まれている場合には、当該場所情報に対応する地図上での位置の確認を使用者が所望する場合がある。この場合、使用者が画像データから場所情報を読み取り、地図で確認するという手間が発生するため、使用者にとって不便である。本明細書では、このような不便性を解消することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願に記載の画像処理プログラムは、ウェブページデータの提供元から提供されるウェブページデータに基づき、当該ウェブページデータが表すウェブページを、表示装置の表示画面に表示可能なウェブページ表示手段が機能するコンピュータを、ウェブページ内の任意の領域を特定領域として特定する特定手段と、特定手段により特定された特定領域に含まれるウェブページを構成するオブジェクトを取得する第1取得手段と、第1取得手段により取得されたオブジェクトに関連付ける関連情報を取得する第2取得手段と、関連情報によって特定される特定位置に基づいて、当該特定位置が含まれる地図画像データを、当該地図画像データの提供元から取得する第3取得手段と、第3取得手段により取得された地図画像データにより表示される地図画像上における、特定位置に対応する位置に、位置マークを設定する特定位置設定手段と、第1取得手段により抽出されたオブジェクトと、当該オブジェクトに関連付けて第2取得手段により取得された関連情報と、第3取得手段により取得された地図画像データによって表示される地図画像とを、当該地図画像上に特定位置設定手段により設定された位置マークが表示された態様で出力する出力手段と、して機能させる。
【0006】
このように構成された画像処理プログラムによって、コンピュータを上記各手段として機能させれば、利用者が選択した特定領域のオブジェクトと、オブジェクトに関連付けられた関連情報とを、取得することができる。そして、出力手段によって、地図画像上の特定位置に対応する位置に、位置マークを表示することができる。よって、データの取得を所望する特定領域を選択するという操作を利用者が行うことで、関連情報の地図画像上での位置確認を行うことができる。よって、特定領域に含まれるウェブページから関連情報を読み取り、地図で確認するという手間を利用者に発生させないため、利用者の利便性を高めることができる。
【0007】
また、請求項2に記載の画像処理プログラムでは、第1地図画像データは、所定縮尺よりも大きい状態が維持されるため、縮尺が小さくなりすぎて地図画像が見にくくなってしまう事態を防止できる。また、何れかの第1地図画像データに、特定位置を必ず表示させることが可能となる。
【0008】
また、請求項3に記載の画像処理プログラムでは、複数の特定位置が1つの地図画像に入らないことを条件として、新たに第1地図画像データを取得する。よって、第1地図画像データが必要な場合のみに、第1地図画像データを取得することが可能となる。
【0009】
また、請求項4に記載の画像形成処理プログラムでは、1つの地図画像内に複数の特定位置を表示することができる場合には、これらの特定位置をまとめて表示することができる。よって、取得される第1地図画像データ数の増加を抑えることができるため、第1地図画像データの表示に必要なスペースを小さくすることが可能となる。
【0010】
また、請求項5に記載の画像形成処理プログラムでは、第2地図画像データに、特定位置の全てを表示することができる。よって、全ての特定位置について、相互位置関係を容易に把握できるため、利用者の利便性を高めることができる。
【0011】
また、請求項6に記載の画像形成処理プログラムでは、オブジェクトから文字列の関連情報を抽出することができる。よって、利用者による文字列の入力操作を省略することができるため、利用者の利便性を高めることができる。
【0012】
また、請求項7に記載の画像形成処理プログラムでは、利用者は、直接に関連情報を入力することが可能となる。
【0013】
また、請求項8に記載の画像形成処理プログラムでは、利用者は、オブジェクトと、地図画像上の位置との対応を容易に認識できるため、利用者の利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】クリップアプリケーションの動作フロー(その1)である。
【図3】クリップアプリケーションの動作フロー(その2)である。
【図4】クリップアプリケーションの動作フロー(その3)である。
【図5】クリップアプリケーションの動作フロー(その4)である。
【図6】クリップ情報テーブルの一例である。
【図7】表示設定テーブルの一例である。
【図8】ウェブページデータによって生成される画像の表示例である。
【図9】出力ページ画像の表示例(その1)である。
【図10】出力ページ画像の表示例(その2)である。
【図11】クリップアプリケーションの動作フロー(その5)である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1に、本願に係る実施形態として例示される通信システム1のブロック図を示す。通信システム1は、PC(Personal Computer)10、MFP(Multifunction Peripheral)51、アクセスポイント62、ウェブサーバ71、を備える。MFP51は、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能などを備える多機能周辺装置である。アクセスポイント62は、既知の中継装置である。
【0016】
PC10とアクセスポイント62とは、無線LAN方式により、無線通信を行うことが可能とされている。また、MFP51とアクセスポイント62とは、無線LAN方式により、無線通信を行うことが可能とされている。また、PC10とウェブサーバ71とは、インターネット70を介して通信可能に接続されている。
【0017】
PC10の構成について説明する。PC10は、CPU11、記憶部12、無線LAN送受信部15、無線LANアンテナ部16、キーボード17、モニタ18、マウス19、ネットワークインターフェース22、を主に備えている。
【0018】
CPU11は、記憶部12に記憶されるプログラムや、無線LAN送受信部15を介して送受信される各種信号などに従って、各機能の制御を行う。なお、記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(ハードディスク)などが組み合わされて構成されているとしてもよい。
【0019】
無線LAN送受信部15は、無線LANアンテナ部16を介して無線通信を行う。そして、無線LAN送受信部15により、各種のデータを構成するデジタル信号が送受信される。また、ネットワークインターフェース22は、インターネット70を介して、ウェブサーバ71との間で各種の通信を行う。キーボード17は、PC10の各機能を実行するためのキーである。モニタ18は、PC10の各種機能情報を表示する。マウス19は、使用者操作を入力するための既知のデバイスである。
【0020】
記憶部12は、クリップアプリケーション記憶領域23a、ブラウザアプリケーション記憶領域23b、設定記憶領域25、クリップ情報テーブルTB1、表示設定テーブルTB2を備える。クリップアプリケーション記憶領域23aは、後述するクリップ画像データCI、全体地図画像データ、部分地図画像データ、などを記憶する領域である。ブラウザアプリケーション記憶領域23bは、ブラウザアプリケーション21b用のインターネットの情報(一時ファイル)を記憶する領域である。ウェブページのデータが、ブラウザアプリケーション記憶領域23bにキャッシュデータとして記憶される。設定記憶領域25は、地図の所定縮尺、出力ページのレイアウトの設定などの、各種の設定を記憶する領域である。ここで、地図の縮尺とは、測量によって作成された地図上の二点間の距離と、現地における対応する距離との比である。地図の大きさが一定の場合には、縮尺が小さくなるほど、より広い範囲が表示されることになる。所定縮尺の値は、予め使用者によって記憶されるとしてもよい。
【0021】
また、図6に、クリップ情報テーブルTB1の一例を示す。クリップ情報テーブルTB1は、識別番号390、クリップ画像データ名400、名称401、住所402、電話番号403、位置情報404、位置マーク表示設定405、を記憶する。識別番号390は、クリップ情報テーブルTB1の複数の列の各々を識別するための番号である。クリップ画像データ名400は、クリップ情報テーブルTB1に記憶されている情報が対応しているクリップ画像データCIのデータ名である。名称401は、クリップ画像データCIの表示内容に関連して名付けられた名称である。住所402は、クリップ画像データCIの表示内容に関連する住所である。電話番号403は、クリップ画像データCIの表示内容に関連する電話番号である。位置情報404は、住所402に対応する緯度・経度データである。位置マーク表示設定405は、地図画像上への位置マークの表示有無を決定するための情報である。
【0022】
また、図7に、表示設定テーブルTB2の一例を示す。表示設定テーブルTB2は、名称表示設定421、住所表示設定422、電話番号表示設定423、を記憶する。名称表示設定421は、出力ページへの名称401の表示有無を決定する設定である。住所表示設定422は、出力ページへの住所402の表示有無を決定する設定である。電話番号表示設定423は、出力ページへの電話番号403の表示有無を決定する設定である。
【0023】
また、記憶部12は、プログラム21を記憶する。CPU11は、記憶部12内のプログラム21に従って処理を実行する。プログラム21は、クリップアプリケーション21a、ブラウザアプリケーション21b、オペレーティングシステム21eを備えている。
【0024】
クリップアプリケーション21aは、後述するクリップ処理などを実行させるためのアプリケーションである。また、クリップアプリケーション21aは、ブラウザアプリケーション21bに組み込まれたプラグインにより実現される拡張機能の一部に相当するアプリケーションである。クリップアプリケーション21aは、ブラウザアプリケーション21bによって内部的に起動される。ブラウザアプリケーション21bは、ウェブページをモニタ18に表示させるためのアプリケーションである。CPU11は、ブラウザアプリケーション21bに従って処理を実行する。この処理では、ウェブサーバ(例えばウェブサーバ71)からHTML(HyperText Markup Language)データをダウンロードし、HTMLデータ内のデータ参照タグで参照されている参照画像データを参照先からダウンロードする。そしてCPU11は、ダウンロードしたHTMLデータや参照画像データ等を、ブラウザアプリケーション記憶領域23bへ記憶させる。またCPU11は、HTMLデータや参照画像データ等を用いてウェブページデータを作成し、作成したウェブページデータを元にしてウェブページをモニタ18に表示させる。
【0025】
オペレーティングシステム21eは、クリップアプリケーション21aおよびブラウザアプリケーション21bに共通して利用される基本的な機能を提供するプログラムである。CPU11は、オペレーティングシステム21eに従って、クリップアプリケーション21aおよびブラウザアプリケーション21bの各々の間での、画像データ等の受け渡しを管理する。
【0026】
ウェブサーバ71の構成について説明する。ウェブサーバ71は、CPU72、記憶部73、通信部74、を主に備えている。ウェブサーバ71は、ネットワークにおいて、クライアント装置に対し、自身の保持しているウェブページデータ(HTMLデータ、地図画像データ、参照画像データなど)や各種機能を提供する装置である。CPU72は、各機能の制御を行う。記憶部73は、各種のHTMLデータや地図データベース等を記憶する。地図データベースは、住所から緯度および経度を割り出すことが可能なデータベースである。通信部74は、様々な情報をPC10との間で通信する。
【0027】
本実施形態に係る通信システム1の動作を説明する。図8は、モニタ18に表示されたウェブページ101の一例を示した図である。図8に示す状態のウェブページ101は、CPU11が、ウェブサーバ71から受信したHTMLデータを画像データ化し、モニタ18に表示させたものである。図8のウェブページ101内には、画像オブジェクト131および文字列オブジェクト132が表示されている。画像オブジェクト131は、ビットマップ形式の画像データによって表示されている。画像オブジェクト131には、名称や住所などを表す文字列が、画像として含まれている。また、文字列オブジェクト132には、HTMLデータによって、テキストデータが表示されている。
【0028】
クリップアプリケーション21aが起動されることに応じて、図2のフローが開始される。S11において、CPU11は、クリップ処理を実行する。S13において、CPU11は、レイアウト処理を実行する。S15において、CPU11は、出力ページ作成処理を実行する。以下、各処理について詳細に説明する。
【0029】
(クリップ処理)
クリップ処理の内容を、図3を用いて説明する。S111において、CPU11は、モニタ18に表示されているウェブページ101から、使用者の操作に従って、特定領域を特定する。特定領域の特定は、マウス19などの入力装置を介して行なわれる。例として、図8に示す特定領域102を特定する方法を説明する。使用者がウェブページ101上で始点P1にカーソルを移動させ、マウス19のボタンを押下し、そのままの状態でカーソルをモニタ18の右下方向へ移動させる。そして、使用者が終点P2でマウス19のボタンを離すことによって、特定領域102を特定することができる。
【0030】
S113において、CPU11は、特定領域102の範囲で特定されたウェブページの画像データである、クリップ画像データCIを生成する。そして、クリップ画像データCIにクリップ画像データ名400を付与して、クリップアプリケーション記憶領域23aに記憶させる。クリップ画像データCIを生成する処理は、モニタ18に表示されているウェブページ101の元となる画像データ(ビットマップデータ)を取得する、従来からある処理である。当該処理の例としては、オペレーティングシステム21eのAPIに従って、CPU11がモニタ18に表示されているウェブページ101の元となる画像データを取得する処理(モニタ18に表示されている画像全体の元となる画像データを取得し、ウェブページ101に該当する画像データだけを抽出してもよい)、もしくは、モニタ18に画像を表示させるための画像メモリにアクセスし、画像メモリが記憶する画像データのうち、特定領域102で囲まれている領域内の画像の元である画像データを読み出して取得する処理が考えられる。なお、クリップ画像データ名400は任意の文字列であり、クリップアプリケーションにより付与されてもよいし、使用者がキーボード17を介して入力することで付与されてもよい。
【0031】
S115において、CPU11は、関連情報を取得する。関連情報は、クリップ画像データCIに関連付けて記憶される情報である。本実施形態では、関連情報として、名称401、住所402、電話番号403を取得する場合を説明する。関連情報を取得する際には、エディットボックス(文字列を入力するための四角いボックス形状のインタフェース)をモニタ18に表示させ、キーボード17を介した使用者の入力操作を受け付ける。そして、エディットボックスに入力された文字列を、名称401ないし電話番号403として取得する。そしてS117へ進む。
【0032】
S117において、CPU11は、関連情報(名称401ないし電話番号403)を、S113で取得したクリップ画像データCIと対応付けて、クリップ情報テーブルTB1へ記憶する。具体的には、名称401ないし電話番号403を、クリップ画像データ名400と共にクリップ情報テーブルTB1に記憶することで、対応付けが行われる。
【0033】
S119において、CPU11は、モニタ18に地図作成ボタンを表示し、当該ボタンが利用者によってクリックされたか否かを判断する。クリックされていない場合(S119:NO)にはS111へ戻り、クリックされた場合(S119:YES)にはS13(図2)へ進む。
【0034】
クリップ処理について、本実施形態での具体例を説明する。図8において、特定領域102がクリップされると(S111)、画像オブジェクト131のクリップ画像データCIが取得される。S113において、画像オブジェクト131に対応するクリップ画像データCI(画像データ名=「Clip1.jpg」)が、クリップアプリケーション記憶領域23aに記憶される。また、S115において、名称401=「AAA神社」、住所402=「○○市××町△△番」、電話番号403=「□□□-□□□□」の入力が受け付けられる。そしてS117において、名称401ないし電話番号403が、クリップ情報テーブルTB1(図6)の識別番号390=「1」の列に記憶される。このとき、クリップ画像データ名400=「Clip1.jpg」が記憶されることで、クリップ画像データCIと名称401ないし電話番号403とが対応付けられる。
【0035】
(レイアウト処理)
S13(図2)で行われるレイアウト処理の内容を、図4を用いて説明する。S211において、CPU11は、関連情報(名称401ないし電話番号403)のうち、クリップ画像データCIにより表示されるクリップ画像と共に表示する情報を設定する。具体的には、表示設定テーブルTB2(図7)の、名称表示設定421ないし電話番号表示設定423の設定を、「表示する」または「表示しない」に設定する。当該設定は、キーボード17を介した使用者の入力操作を受け付けることで行われるとしてもよい。
【0036】
S213において、CPU11は、出力ページ作成処理(S15)で作成される出力ページのレイアウトを決定する。出力ページのレイアウトでは、地図画像と、クリップ画像データCIにより表示されるクリップ画像と、名称401ないし電話番号403とを、どのように配置するかが決定される。レイアウトの決定方法の一例としては、予め何種類かのレイアウトパターンを作成して設定記憶領域25に記憶させておき、使用者にパターンを選択させる方法が挙げられる。
【0037】
S215において、CPU11は、モニタ18に「設定保存」ボタンを表示し、当該ボタンが利用者によってクリックされたか否かを判断する。クリックされていない場合(S215:NO)にはS217へ進み、前回記憶された設定内容(名称401ないし電話番号403の表示有無、出力ページのレイアウト)を使用する。一方、クリックされた場合(S215:YES)にはS219へ進む。S219において、CPU11は、今回設定した設定内容(名称401ないし電話番号403の表示有無、出力ページのレイアウト)を、設定記憶領域25へ記憶させる。
【0038】
S221において、CPU11は、クリップ情報テーブルTB1から、識別番号390=「1」の列を選択する。S223において、CPU11は、選択されている列の住所402に対応する位置マークを、地図画像上に表示するか否かを判断する。位置マークは、地図画像上において、住所402で特定される特定位置に対応する位置に表示されるマークである。当該判断は、クリップ情報テーブルTB1の選択されている列において、位置マーク表示設定405が「表示する」に設定されているか否かによって行われる。表示しない場合(S223:NO)にはS233へ進み、表示する場合(S223:YES)にはS227へ進む。
【0039】
S227において、CPU11は、クリップ情報テーブルTB1の選択されている列に、名称401および住所402が入力済みであるか否かを判断する。入力済みの場合(S227:YES)にはS233へ進み、未入力の場合(S227:NO)にはS229へ進む。
【0040】
S229において、CPU11は、名称401および住所402の入力を受け付ける。具体的には、エディットボックスをモニタ18に表示させ、キーボード17を介した使用者の入力操作を受け付ける。そして、エディットボックスに入力された文字列を、名称401および住所402として認識する。S231において、CPU11は、入力された名称401および住所402を、クリップ情報テーブルTB1に記憶させる。そしてS233へ進む。
【0041】
S233においてCPU11は、レイアウト処理が未処理のデータが、クリップ情報テーブルTB1に存在するか否かを判断する。当該判断は、クリップ情報テーブルTB1において、現在処理している列(識別番号=n)の次の列(識別番号=n+1)に、データが記憶されているか否かによって行われる。存在する場合(S233:YES)にはS235へ進み、クリップ情報テーブルTB1の次の列を選択した上でS223へ戻る。一方、存在しない場合(S233:NO)には、S15(図2)へ進む。
【0042】
(出力ページ作成処理)
S15(図2)で行われる出力ページ作成処理の内容を、図5を用いて説明する。S311において、CPU11は、クリップ情報テーブルTB1から、識別番号390=「1」の列を選択する。
【0043】
S313において、CPU11は、現在選択されている列に記憶されている住所402を、ウェブサーバ71へ送信する。ウェブサーバ71は、住所402によって特定される特定位置の緯度・経度データを、地図データベースに基づいて取得し、PC10へ送信する。また、ウェブサーバ71は、当該特定位置が含まれる全体地図画像データを生成し、PC10へ送信する。また、ウェブサーバ71は、全体地図画像データの縮尺を表す縮尺データをPC10へ送信する。ここで、全体地図画像データは、縮尺を自由に調整することが可能な地図画像データである。また、全体地図画像データの取得数は、1つとされる。
【0044】
S315において、CPU11は、全体地図画像データ、特定位置の緯度・経度データおよび縮尺データを、ウェブサーバ71から受信して、クリップアプリケーション記憶領域23aへ記憶する。クリップ情報テーブルTB1において、識別番号390=「1」の列が選択されている場合には、S315において、詳細がわかる程度の初期設定縮尺(例えば、1/5000)の全体地図画像データを受信する。これにより、1つの特定位置しか表示しないにも関わらず、不必要に小さい縮尺の全体地図画像データを受信してしまう事態を防止できる。そして、S313〜S335のループの2順目以降においては、縮尺が調整された全体地図画像データが受信される(S315)。縮尺の調整は、識別番号390=「1」の列から、現在選択されている列までの各々によって特定される複数の特定位置の全てが、全体地図画像の表示範囲内(全体地図画像が表示されている矩形形状枠の枠内)に含まれるように、調整される。すなわち、クリップ情報テーブルTB1において、識別番号390=「1」以降の列が選択された場合には、現在選択されている列に記憶されている住所402によって特定される特定位置、および、現在選択されている列以前の列に記憶されている住所402によって特定される特定位置が表示範囲に含まれている全体地図画像データを、ウェブサーバ71から受信する。
【0045】
S317においてCPU11は、全体地図画像データに対して、位置マークの表示位置を設定する。表示位置の設定方法の一例を説明する。CPU11は、クリップ情報テーブルTB1(図6)において、選択されている列の位置マーク表示設定405が、「表示する」または「表示しない」の何れに設定されているかを読み出す。そして、位置マーク表示設定405が「表示する」に設定されている場合には、CPU11は、ウェブサーバ71から、全体地図画像データの基準点(例えば、地図画像の左下隅部や右上隅部など)の緯度・経度データを受信する。次に、特定位置の緯度・経度データを用いることで、全体地図画像データ上での特定位置の位置を算出する。そして、算出された特定位置を、位置マークの表示位置に設定する。なお、位置マーク表示設定405が「表示しない」に設定されている場合には、位置マークの表示位置の設定は行われない。
【0046】
S319において、CPU11は、受信した全体地図画像データが所定縮尺(例えば1/1万)以上か否かを判断する。当該判断は、ウェブサーバ71から受信した縮尺データと、設定記憶領域25に記憶されている所定縮尺とを比較することで行われる。全体地図画像データが所定縮尺以上である場合(S319:YES)には、S333へ進む。
一方、所定縮尺以上ではない場合(S319:NO)には、S321へ進む。これは、縮尺が小さくなりすぎ、出力ページを閲覧するユーザにとって地図画像が見にくいという不便性を解消するためである。
【0047】
S321において、CPU11は、部分地図画像データが既に取得されてクリップアプリケーション記憶領域23aに記憶されているか否かを判断する。部分地図画像データは、所定縮尺(例えば、1/1万)よりも大きい縮尺を有する地図画像データである。部分地図画像データの取得数は、1つに限られない。互いに異なった領域を表示する、2つ以上の部分地図画像データが取得される場合がある。S321において、部分地図画像データがまだ取得されていない場合(S321:NO)にはS325へ進み、初回の部分地図画像データの取得が行われる。なお、初回の部分地図画像データの取得では、取得開始時に選択されている識別番号390よりも小さい識別番号390を有する全てのクリップ情報テーブルTB1の列について、部分地図画像データの取得が行われる。これにより、クリップ情報テーブルTB1に記憶されている全ての列について、部分地図画像データを取得することができる。一方、S321において、部分地図画像データが既に取得されている場合(S321:YES)にはS323へ進む。
【0048】
S323において、CPU11は、クリップ情報テーブルTB1において現在選択されている列の住所402によって特定される特定位置が、取得済みの部分地図画像データの範囲内に含まれるか否かを判断する。含まれないと判断される場合(S323:NO)には、S325へ進む。
【0049】
S325において、CPU11は、部分地図画像データの取得処理を実行する。図11を用いて、部分地図画像データの取得処理の内容を説明する。S411において、CPU11は、住所402をウェブサーバ71へ送信する。ウェブサーバ71は、住所402によって特定される特定位置の緯度・経度データを、地図データベースに基づいて取得し、PC10へ送信する。また、部分地図画像データで表示される部分地図画像の中央に特定位置が位置するように、部分地図画像データを生成し、PC10へ送信する。また、部分地図画像データの縮尺を表す縮尺データを、PC10へ送信する。また、この時送信される部分地図画像データは、初期設定縮尺(例えば1/5000)とされている。S413において、CPU11は、部分地図画像データ、特定位置の緯度・経度データおよび縮尺データを、ウェブサーバ71から受信し、クリップアプリケーション記憶領域23aへ記憶する。
【0050】
S415において、CPU11は、S413または後述のS421において受信した部分地図画像データの縮尺が適切か否かを判断する。当該判断は、部分地図画像に目印施設(駅、川、主要道路など)が表示されるまで縮尺を小さくした場合に、当該縮尺が、所定縮尺(例えば1/1万)よりも大きいか否かによって行われる。つまり、部分地図画像に目的施設が表示されており、かつ、部分地図画像データの縮尺が所定縮尺よりも大きい場合に、肯定判断される。部分地図画像に目印施設が表示されているか否かの判断は、ウェブサーバ71から受信した部分地図画像データに、目印施設に関する情報(「○駅」、「国道○号線」、「○川」などの文字列やマークなど)が含まれているか否かに基づいて判断する。
【0051】
縮尺が適切であると判断される場合(S415:YES)には、S417へ進み、CPU11は、当該部分地図画像データを採用する。そしてS423へ進み、CPU11は、部分地図画像データによって表示される部分地図画像の中心位置に、位置マークの表示位置を設定する。この位置マークの表示位置の設定は、全体地図画像データにおける位置マークの表示位置の設定で前述したのと同様に、部分地図画像データの基準点の緯度・経度データをウェブサーバ71から受信し、その緯度・経度データに基づいて行われるとよい。そしてS333(図5)へ進む。
【0052】
一方、S415において、縮尺が適切ではないと判断される場合(S415:NO)には、S416へ進む。S416において、CPU11は、部分地図画像データの縮尺が、所定縮尺(例えば1/1万)より大きいか否かを判断する。所定縮尺より大きい場合(S416:YES)にはS419に進み、CPU11は、現在の縮尺よりも一回り小さい縮尺の部分地図画像データの送信を、ウェブサーバ71に要求する。そしてS421において、CPU11は、部分地図画像データ、特定位置の緯度・経度データおよび縮尺データを、ウェブサーバ71から再度受信し、S415へ戻る。また、S416において、部分地図画像データの縮尺が所定縮尺より大きくない場合(S416:NO)には、目印施設を部分地図画像の表示範囲内に表示することが諦められ、S417へ進み、当該部分地図画像データが採用される。
【0053】
また、S323において、現在選択されている列の住所402によって特定される特定位置が、取得済みの部分地図画像データの範囲内に含まれると判断される場合(S323:YES)には、S331へ進む。S331において、CPU11は、取得済みの部分地図画像データに、位置マークの表示位置を設定する。
【0054】
S333において、CPU11は、出力ページ作成処理を未処理のデータが、クリップ情報テーブルTB1に存在するか否かを判断する。存在する場合(S333:YES)にはS335へ進み、クリップ情報テーブルTB1の次の列を選択した上でS313へ戻る。一方、存在しない場合(S333:NO)には、S337へ進む。
【0055】
S337において、CPU11は、全体地図画像データと、部分地図画像データと、クリップ画像データCIと、名称401および住所402を、レイアウト処理(S13)で決定したレイアウトに従って合成する。これにより、出力ページデータの作成が完了する。また、CPU11は、出力ページデータにより表示される出力ページを、モニタ18に表示する。なお、クリップ情報テーブルTB1に記憶されている全ての住所402についての特定位置が全体地図画像に表示されている状態で、全体地図画像データが所定縮尺以上である場合(S319:YES)には、S337で表示される出力ページには、部分地図画像データが存在しない。
【0056】
出力ページ作成処理について、本実施形態での具体例を、図9および図10を用いて説明する。例として、図6のクリップ情報テーブルTB1に示すように、識別番号390の「1」から「3」までの列に、データが記憶されている場合を説明する。また、所定縮尺が「1/1万」とされている場合を説明する。また、識別番号390の「1」から「3」のデータで特定される3つの特定位置を、1つの全体地図画像に表示させようとすると、所定縮尺より小さくなる場合(S319:NO)を説明する。また、識別番号390の「1」および「2」のデータで特定される2つの特定位置が、同じ部分地図画像データの範囲内に含まれる場合(S323:YES)を説明する。また、図7の表示設定テーブルTB2に示すように、名称表示設定421および住所表示設定422が「表示する」に設定され、電話番号表示設定423が「表示しない」に設定されている場合を説明する。この場合、全体地図画像211を含んだ出力ページ画像210(図9)と、部分地図画像データ311および312を含んだ出力ページ画像210a(図10)が、モニタ18に表示される。
【0057】
図9の出力ページ画像210には、クリップ画像222ないし224が表示されている。クリップ画像222は、クリップ情報テーブルTB1(図6)の識別番号390=「1」の列に記憶されている、クリップ画像データ名400=「Clip1.jpg」に対応する画像である。また、クリップ画像222に対応する名称401および住所402が、クリップ画像222に並んで表示される(領域R1)。なお、電話番号403は、表示設定テーブルTB2(図7)の設定に従い、表示されない。また、全体地図画像211には、クリップ画像222に対応する位置マーク232が表示される。クリップ画像222と位置マーク232とは、同一の符号「(1)」が付与されることで、互いに対応付けられている。
【0058】
同様に、クリップ画像223は、識別番号390=「2」の列に記憶されている、クリップ画像データ名400=「Clip2.jpg」に対応する画像である。また、クリップ画像223に対応する名称401および住所402が、クリップ画像223に並んで表示される(領域R2)。また、全体地図画像211には、クリップ画像223に対応する位置マーク233が表示される。クリップ画像223と位置マーク233とは、同一の符号「(2)」が付与される。
【0059】
また同様にして、クリップ画像224は、識別番号390=「3」の列に記憶されている、クリップ画像データ名400=「Clip3.jpg」に対応する画像である。また、クリップ画像224に対応する名称401および住所402が、クリップ画像224に並んで表示される(領域R3)。また、全体地図画像211には、クリップ画像224に対応する位置マーク234が表示される。クリップ画像224と位置マーク234とは、同一の符号「(3)」が付与される。
【0060】
また、図10の出力ページ画像210aにおいて、部分地図画像データ311(縮尺=1/9000)および部分地図画像データ312(縮尺=1/7500)は、所定縮尺(1/1万)よりも大きい縮尺を有している。部分地図画像データ311の中心部には、クリップ画像222aに対応する位置マーク232aが表示される。また、クリップ画像223aに対応する位置マーク233aも表示される。また部分地図画像データ311には、「○駅」や「×川」などの目印施設が表示される。部分地図画像データ312の中心部には、クリップ画像224aに対応する位置マーク234aが表示される。また部分地図画像データ312には、「□駅」や「国道△号」などの目印施設が表示される。
【0061】
(効果)
本実施形態に係るクリップアプリケーション21aでは、利用者が選択した特定領域102のクリップ画像データCIと、クリップ画像データCIに関連付けられた関連情報(名称401や住所402など)を、記憶部12に記憶させることができる。そして、出力ページ作成処理によって、地図画像上の住所402に対応する位置に、位置マークを表示することができる。よって、ウェブページから住所等を読み取り、地図で確認するという手間を利用者に発生させないため、利用者の利便性を高めることができる。
【0062】
また、クリップアプリケーション21aでは、部分地図画像は、所定縮尺よりも大きい状態が維持されるため、縮尺が小さくなりすぎて地図画像が見にくくなってしまう事態を防止できる。また、クリップアプリケーション21aでは、1つの部分地図画像内に複数の特定位置を表示することができる場合には、これらの特定位置をまとめて表示することができる。よって、取得される部分地図画像データ数の増加を抑えることができるため、部分地図画像データの表示に必要なスペースを小さくすることが可能となる。
【0063】
また、クリップアプリケーション21aでは、全体地図画像データに、特定位置の全てを表示することができる。よって、全ての特定位置について、相互位置関係を容易に把握できるため、利用者の利便性を高めることができる。
【0064】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0065】
(変形例)
S115において取得される関連情報は、名称401、住所402、電話番号403に限られない。S113で生成されるクリップ画像データCIに関連する情報であれば、何れの情報であってもよい。例えば、メールアドレス、各種メモ、営業時間、リンク先アドレスなどであってもよい。
【0066】
また、S115で取得される関連情報は、名称401、住所402、電話番号403を必ずしも含んでいる必要はない。少なくとも、住所402が取得できれば、本願のクリップアプリケーション21aの効果を得ることが可能である。
【0067】
S115において、各種の情報を取得する形態は、使用者の入力操作を受け付ける形態に限られない。例えば、CPU11が、クリップ画像データCIを解析して文字列データを抽出することで、各種の情報を取得するとしてもよい。具体的には、クリップ画像データCIがビットマップ形式の画像データである場合には、OCR(Optical Character Reader)処理により、クリップ画像データCIの中から、文字の形状に基づいて文字列を識別する。そして、識別した文字列を、コンピュータ上で扱える文字列データへと変換する。また、クリップ画像データCIがHTML形式で記述されている画像データである場合には、HTMLデータを解析し、文字列データを抽出する。住所データを取得する際には、文字列データ中から、住所に関連するキーワード(県、市、町、番地、など)を検索する。そして、キーワードが検出された場合には、これらのキーワードを含んだ文字列データを住所データとして取得する。これにより、利用者による関連情報の入力操作を省略することができるため、利用者の利便性を高めることができる。
【0068】
地図画像データや地図データベースが、ウェブサーバ71の記憶部73に記憶されている場合を説明したが、この形態に限られない。地図画像データや地図データベースが、PC10の記憶部12に記憶されている場合においても、本願のクリップアプリケーション21aの効果を得ることが可能である。
【0069】
S315において、特定位置の緯度・経度データを、ウェブサーバ71から受信する形態は、様々な形態であってよい。例えば、取得したい地図の緯度、経度、縮尺などの情報が、URL(Uniform Resource Locator)の一部に埋め込まれた状態で受信してもよい。
【0070】
本実施形態では、クリップアプリケーション21aが、ブラウザアプリケーション21bにプラグインとして組み込まれる例を示したが、クリップアプリケーション21aの機能をブラウザアプリケーション21b自体で備えていてもよい。
【0071】
本実施形態の説明例では、クリップアプリケーション21aがPC10で使用されている場合を説明したが、この形態に限られない。クリップアプリケーション21aは、携帯電話機や、多機能周辺装置においても使用可能である。
【0072】
特定領域102の入力は、マウス19などの入力装置を用いる形態に限られない。例えば、モニタ18をタッチパネルとすることによって、指やペンなどで特定領域102を特定してもよい。また、特定領域102の形状は、矩形形状に限られず、例えば平行四辺形や円形であってもよい。
【0073】
また、本実施形態で記載した縮尺は一例であり、これら縮尺に限定されるものではない。また、縮尺の表示方法は、「1/1万」のような態様に限られず、様々な態様であってよい。例えば、所定の目盛りが地図画像上に表示され、その1目盛あたりが1(km)というような表示であってもよい。なお、この表示を用いる場合において、縮尺が小さくなるとは、同じ1目盛幅において距離を示す数字が大きくなることである。例えば、1目盛が1(km)の地図の縮尺を小さくしていくと、1目盛が2、3...(km)と大きくなっていくものである。
【0074】
また、部分地図画像データの取得方法は、様々な態様であってよい。クリップ情報テーブルTB1に記憶されている全ての住所402の各々ごとに、部分地図画像データを取得しても良い。この場合、例えば、5つのクリップ画像データCIがクリップアプリケーション記憶領域23aに記憶されている場合には、各クリップ画像データCIに対応した、5つの部分地図画像データが取得され、出力ページに表示されるとしてもよい。
【0075】
また、S115(図3)において、1つのクリップ画像データCIに関連付けて記憶される関連情報は1つに限られず、複数の関連情報を関連付けることができるとしてもよい。この場合、出力ページ(S337)において、クリップ画像は1つしか表示されないが、当該クリップ画像に関連する位置マークは、全体地図画像上に複数表示されることになる。また、部分地図画像データが表示される場合においても、クリップ画像は1つしか表示されないが、当該クリップ画像に関連する部分地図画像は、出力ページ中に複数表示されることになる。
【0076】
また、S415において、部分地図画像データの縮尺が適切か否かの判断をウェブサーバ71側が行うとしてもよい。この場合、ウェブサーバ71は、PC10から所定縮尺を受信して記憶しておくとすればよい。
【0077】
S417において採用される部分地図画像データの縮尺は、様々な縮尺であってよい。例えば、S416において、部分地図画像データの縮尺が所定縮尺(例えば1/1万)より大きくないと判断された場合(S416:NO)には、S413において取得済みの初期設定縮尺(例えば1/5000)を有する部分地図画像データを採用するとしてもよい。これにより、目印施設を部分地図画像の表示範囲内に表示できない場合には、所定縮尺よりも大きな縮尺を有する部分地図画像を出力ページに表示することができる。
【0078】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0079】
なお、PC10はコンピュータの一例である。ウェブサーバ71はウェブページデータの提供元の一例である。HTMLデータはウェブページデータの一例である。ブラウザアプリケーション21bはウェブページ表示手段の一例である。名称401、住所402、電話番号403は関連情報の一例である。クリップ画像データCIはオブジェクトの一例である。部分地図画像データは第1地図画像データの一例である。全体地図画像データは第2地図画像データの一例である。
【0080】
また、S111を実行する制御部は特定手段の一例である。S113を実行する制御部は第1取得手段の一例である。S115を実行する制御部は第2取得手段の一例である。S315を実行する制御部は第3取得手段の一例である。S317、S329を実行する制御部は特定位置設定手段の一例である。S337を実行する制御部は出力手段の一例である。S319を実行する制御部は第1判断手段の一例である。S323を実行する制御部は第2判断手段の一例である。S335を実行する制御部は選択手段の一例である。S115を実行する制御部は入力受付手段の一例である。
【符号の説明】
【0081】
1:通信システム、10:PC、11:CPU、12:記憶部、18:パネル、21a:クリップアプリケーション、21b:ブラウザアプリケーション、51:MFP、71:ウェブサーバ、401:名称、402:住所、403:電話番号、CI:クリップ画像データ、TB1:クリップ情報テーブル、TB2:表示設定テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブページデータの提供元から提供されるウェブページデータに基づき、当該ウェブページデータが表すウェブページを、表示装置の表示画面に表示可能なウェブページ表示手段が機能するコンピュータを、
前記ウェブページ内の任意の領域を特定領域として特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された特定領域に含まれる前記ウェブページを構成するオブジェクトを取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段により取得されたオブジェクトに関連付ける関連情報を取得する第2取得手段と、
前記関連情報によって特定される特定位置に基づいて、当該特定位置が含まれる地図画像データを、当該地図画像データの提供元から取得する第3取得手段と、
前記第3取得手段により取得された地図画像データにより表示される地図画像上における、前記特定位置に対応する位置に、位置マークを設定する特定位置設定手段と、
前記第1取得手段により取得されたオブジェクトと、前記第2取得手段により取得された当該オブジェクトに関連付ける関連情報と、前記第3取得手段により取得された地図画像データによって表示される地図画像とを、当該地図画像上に前記特定位置設定手段により設定された位置マークが配置された態様で出力する出力手段と、
して機能させることを特徴とする画像処理プログラム。
【請求項2】
前記第3取得手段は、前記地図画像データであり、2つ以上の第1地図画像データを取得し、
前記第3取得手段は、前記特定位置が複数存在する場合、当該複数の特定位置が、何れかの前記第1地図画像データの表示範囲内に含まれるように、前記2つ以上の第1地図画像データを取得することを特徴とする請求項1に記載の画像処理プログラム。
【請求項3】
前記特定位置が複数存在する場合、当該複数の特定位置が含まれる一の地図画像データの縮尺が所定の縮尺よりも大きいかを判断する第1判断手段を備え、
前記第3取得手段は、前記第1判断手段により前記所定の縮尺よりも大きくないと判断された場合に、前記複数の特定位置が何れかの前記第1地図画像データの表示範囲内に含まれるように、前記2つ以上の第1地図画像データを取得することを特徴とする請求項2に記載の画像処理プログラム。
【請求項4】
前記複数の特定位置を1つずつ選択する選択手段と、
前記記憶手段に記憶されている少なくとも1つの前記第1地図画像データの表示範囲内に、前記選択手段で選択された前記特定位置が含まれるか否かを判断する第2判断手段と、
をさらに備え、
前記第3取得手段は、前記第2判断手段で含まれないと判断されることを条件として、含まれないと判断された前記特定位置を表示範囲内に含んだ前記第1地図画像データを新たに取得することを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理プログラム。
【請求項5】
前記第3取得手段は、前記特定位置が複数存在した場合、当該複数の特定位置が前記第2地図画像データの表示範囲内に含まれるように、縮尺が調整された前記地図画像データである第2地図画像データを取得することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の画像処理プログラム。
【請求項6】
前記第2取得手段は、前記第1取得手段により取得されるオブジェクトに含まれる文字列を識別し、当該識別された文字列を前記関連情報として取得することを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の画像処理プログラム。
【請求項7】
前記関連情報を入力する利用者操作を受け付ける入力受付手段をさらに備え、
前記第2取得手段は、前記入力受付手段で受け付けられた前記関連情報を取得することを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載の画像処理プログラム。
【請求項8】
前記出力手段は、前記第1取得手段により取得されるオブジェクトと前記位置マークとを対応付けて表示することを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載の画像処理プログラム。
【請求項9】
ウェブページデータの提供元から提供されるウェブページデータに基づき、当該ウェブページデータが表すウェブページを、表示装置の表示画面に表示可能なウェブページ表示手段と、
前記ウェブページ内の任意の領域を特定領域として特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された特定領域に含まれる前記ウェブページを構成するオブジェクトを取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段により取得されたオブジェクトに関連付ける関連情報を取得する第2取得手段と、
前記関連情報によって特定される特定位置に基づいて、当該特定位置が含まれる地図画像データを、当該地図画像データの提供元から取得する第3取得手段と、
前記第3取得手段により取得された地図画像データにより表示される地図画像上における、前記特定位置に対応する位置に、位置マークを設定する特定位置設定手段と、
前記第1取得手段により取得されたオブジェクトと、前記第2取得手段により取得された当該オブジェクトに関連付ける関連情報と、前記第3取得手段により取得された地図画像データによって表示される地図画像とを、当該地図画像上に前記特定位置設定手段により設定された位置マークが配置された態様で出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする画像処理方法。
【請求項10】
ウェブページデータの提供元から提供されるウェブページデータに基づき、当該ウェブページデータが表すウェブページを、表示装置の表示画面に表示可能なウェブページ表示手段と、
前記ウェブページ内の任意の領域を特定領域として特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された特定領域に含まれる前記ウェブページを構成するオブジェクトを取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段により取得されたオブジェクトに関連付ける関連情報を取得する第2取得手段と、
前記関連情報によって特定される特定位置に基づいて、当該特定位置が含まれる地図画像データを、当該地図画像データの提供元から取得する第3取得手段と、
前記第3取得手段により取得された地図画像データにより表示される地図画像上における、前記特定位置に対応する位置に、位置マークを設定する特定位置設定手段と、
前記第1取得手段により取得されたオブジェクトと、前記第2取得手段により取得された当該オブジェクトに関連付ける関連情報と、前記第3取得手段により取得された地図画像データによって表示される地図画像とを、当該地図画像上に前記特定位置設定手段により設定された位置マークが配置された態様で出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−73982(P2012−73982A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220323(P2010−220323)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】