説明

画像処理装置、その制御方法、及びプログラム

【課題】複数の装置での連携処理を定義したジョブフローを実行するとともに、ジョブフローに定義された処理と同等の機能が追加された場合に、当該ジョブフローをユーザが手動で再編集することなく、追加された同等の機能をジョブフローにおいて利用可能にする画像処理装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】本画像処理装置は、複数の装置で連携して実行される複数の処理が定義されたジョブフローにおいて、各処理を実行する装置の優先度を示す優先度情報と、各装置が搭載する機能を示す搭載機能情報とを用いて、ジョブフローを最適化して実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、その制御方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置の機能を統合したMFP(Multi−function Peripheral)が知られている。MFPには、複数の機能を統合することにより、オフィスにおけるユーザの業務の簡略化を目的として、MFPで行うべき複数の処理工程を1つのジョブとして実行する機能が実装されている。
【0003】
これらの複数の処理は、ユーザの業務に依存して提供される。したがって、様々な業務形態が想定されるため、任意の処理工程の組み合わせ(以下、ジョブフローと称する)を提供することが必要である。MFPで処理可能なジョブフローは、スキャン機能、画像から文字を抽出する画像処理機能、スキャンしたデータを外部のシステムに送信する機能などを組み合わせて処理を指定することが可能である。例えば、特許文献1には、スキャン機能をMFPで処理し、画像処理機能及び外部のシステムに送信する機能をクライアントコンピュータで処理するように指定することが可能なジョブフローについて提案している。これにより、ユーザは、ジョブフローを実行することにより、複数の装置で連携した処理を実行することができ、業務効率を向上することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−270148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術では、以下に記載する問題がある。例えば、上記従来技術では、画像処理機能及び外部のシステムに送信する機能をクライアントコンピュータにおいて実行するように作成したジョブフローをMFPに予め格納している。一方、MFPでは、一般的に機能追加することが可能であり、例えば、画像処理機能、及び送信する機能と同等の機能を追加することができる。しかしながら、追加した同等の機能を予め格納しているジョブフローにおいても実行可能とするためには、ユーザがジョブフローを手動で再編集する必要がある。
【0006】
本発明は、上述の問題に鑑みて成されたものであり、複数の装置での連携処理を定義したジョブフローを実行するとともに、ジョブフローに定義された処理と同等の機能が追加された場合に、当該ジョブフローをユーザが手動で再編集することなく、追加された同等の機能をジョブフローにおいて利用可能にする画像処理装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、外部装置と接続され、外部装置と連携した複数の処理が定義されたジョブフローを実行する画像処理装置として実現できる。画像処理装置は、実行対象のジョブフローに定義された各処理を解析する解析手段と、各処理を実行する装置の優先度を示す優先度情報を予め記憶する優先情報記憶手段から、解析手段によって解析された各処理の優先度情報を取得するとともに、画像処理装置及び外部装置が搭載する機能を示す搭載機能情報を予め記憶する搭載機能記憶手段から、解析手段によって解析された各処理の搭載機能情報を取得する取得手段と、解析された各処理の少なくとも1つが画像処理装置で優先的に実行される場合であって、かつ、画像処理装置が当処理の機能を搭載している場合に、ジョブフローにおいて当処理が外部装置で実行するように定義されていれば、画像処理装置で実行するように変更したジョブフローを生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、複数の処理が定義されたスキャンジョブフローに従って外部装置と連携してスキャンジョブを実行する画像処理装置として実現できる。画像処理装置は、実行対象のスキャンジョブフローの定義に従ってスキャン処理を実行しスキャンデータを生成するスキャン処理手段と、実行対象のスキャンジョブフローに定義された各処理のうち前記外部装置で実行すべき処理を、前記画像処理装置で実行可能か否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記画像処理装置で実行可能であると判定された場合、前記スキャンデータに対して前記外部装置で実行すべき処理を前記画像処理装置で実行する実行手段と、前記実行対象のスキャンジョブフローに定義された各処理のうち前記実行手段によって実行された処理を前記外部装置が実行することがないように変更したスキャンジョブフローを生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、例えば、複数の装置での連携処理を定義したジョブフローを実行するとともに、ジョブフローに定義された処理と同等の機能が追加された場合に、当該ジョブフローをユーザが手動で再編集することなく、追加された同等の機能をジョブフローにおいて利用可能にする画像処理装置及びその制御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る画像処理システム100の構成例を示す図である。
【図2】本発明に係るMFP101の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るスキャナ及びプリンタのハードウェア構成を示す断面図である。
【図4】本発明に係る操作部212の構成例を示す平面図である。
【図5】本発明に係る操作部212に表示される操作画面500の一例を示す図である。
【図6】第1の実施形態に係るMFP101の制御構成を示す図である。
【図7】第1の実施形態に係るスキャン設定値情報の一例を示す図である。
【図8】第1の実施形態に係る搭載機能管理情報800の一例を示す図である。
【図9】第1の実施形態に係るジョブフロー900、1000の一例を示す図である。
【図10】第1の実施形態に係るログ情報1100の一例を示す図である。
【図11】第1の実施形態に係るジョブフローの生成処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】第1の実施形態に係るジョブフロー1200、1300の一例を示す図である。
【図13】第2の実施形態に係るログ情報判定装置1400を示す図である。
【図14】第2の実施形態に係るログ判定処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
<画像処理システムの構成>
まず、図1を参照して、本発明に係る画像処理システムについて説明する。画像処理システム100は、MFP101、102、ファクシミリ装置103、107、データベース/メールサーバ104、及びクライアントコンピュータ105を備える。図1に示すように、MFP101、102、ファクシミリ装置103、データベース/メールサーバ104及びクライアントコンピュータ105は、イーサネット(登録商標)などからなるLAN106を介して相互通信可能に接続されている。また、ファクシミリ装置107は、MFP101に対して公衆回線(WAN)108を介して接続されている。以下の説明では、MFP101が画像処理装置として機能し、画像処理システム100に含まれる他の装置が外部装置として機能することを想定する。ただし本発明の画像処理装置はMFPのみに限らず、スキャナ等のその他の機器によっても実施可能である。
【0013】
MFP101は、コピー機能、及びファクシミリ機能に加えて、原稿画像を読み取り、読み取って得られた画像データをLAN106上の各装置に送信するデータ送信機能を有する画像処理装置である。また、MFP101は、PDL(Page Description Language)機能を有するため、LAN106上に接続されているコンピュータから指示されたPDL画像を受信して印刷することが可能である。また、MFP101は、原稿から読み取った画像や、LAN106上に接続されているコンピュータから受信したPDL画像を、後述するハードディスク(HDD)204の指定したボックス領域に保存することが可能である。また、MFP101は、ボックス領域に保存された画像を印刷することが可能である。MFP101は、MFP102が読み取ったデータを、LAN106を介して受信し、受信したデータをHDD204に保存したり、印刷出力したりすることが可能である。さらに、MFP101は、クライアントコンピュータ105及びLAN106を介して、データベース/メールサーバ104から画像を受信し、HDD204に保存したり、印刷出力したりすることが可能である。
【0014】
ファクシミリ装置103は、MFP101が読み取ったデータを、LAN106を介して受信し、受信したデータを送信することが可能である。データベース/メールサーバ104は、MFP101が読み取ったデータを、LAN106を介して受信し、受信したデータをデータベースとして格納し、また電子メールとして送信する機能を有するサーバ装置である。クライアントコンピュータ105は、データベース/メールサーバ104に接続されることによって、データベース/メールサーバ104から所望のデータを取得して表示することが可能である。またクライアントコンピュータ105は、MFP101が読み取ったデータを、LAN106を介して受信し、受信したデータを加工、編集することが可能である。ファクシミリ装置107は、MFP101が読み取ったデータを、公衆回線108を介して受信し、受信したデータを印刷出力することが可能である。
【0015】
<画像処理装置の構成>
次に、図2を参照して、画像処理装置であるMFP101の主要な構成例について説明する。MFP101は、MFP101の処理を統括的に制御するコントローラユニット200を備える。コントローラユニット200には、画像入力デバイスであるスキャナ270や画像出力デバイスであるプリンタ295が接続されるとともに、操作部212が接続される。コントローラユニット200は、スキャナ270で読み取られた画像データをプリンタ295により印刷出力するコピー機能を実現するための制御を行う。また、コントローラユニット200は、LAN106や公衆回線108に接続することによって、画像情報やデバイス情報の入出力を行うための制御を行う。
【0016】
コントローラユニット200は、CPU201を備える。CPU201は、ROM203に格納されているブートプログラムによりオペレーティングシステム(OS)を立ち上げる。さらに、CPU201は、OS上で、HDD204に格納されているアプリケーションプログラムを実行し、これによって各種処理を実行する。このCPU201の作業領域としてはRAM202が用いられる。RAM202は、作業領域を提供するとともに、画像データを一時記憶するための画像メモリ領域を提供する。HDD204は、上記アプリケーションプログラムや画像データを格納する。
【0017】
CPU201には、システムバス207を介して、ROM203及びRAM202とともに、操作部I/F(操作部インタフェース)206、ネットワークI/F(ネットワークインタフェース)210が接続される。また、CPU201には、モデム250及びイメージバスI/F(イメージバスインタフェース)205が接続される。操作部I/F206は、タッチパネルを有する操作部212とのインタフェースであり、操作部212に表示すべき画像データを操作部212に対して出力する。また、操作部I/F206は、操作部212においてユーザにより入力された情報をCPU201に送出する。
【0018】
ネットワークI/F210は、LAN106に接続され、LAN106を介して画像処理システム100上の各装置との間で情報の入出力を行う。モデム250は、公衆回線108に接続され、公衆回線108を介して情報の入出力を行う。イメージバスI/F205は、システムバス207と、画像データを高速で転送する画像バス208とを接続し、データ形式を変換するためのバスブリッジである。画像バス208は、PCIバス又はIEEE1394から構成される。画像バス208上には、ラスタイメージプロセッサ(以下、「RIP」と称する。)260、デバイスI/F220、スキャナ画像処理部280、プリンタ画像処理部290、画像回転部230、及び画像圧縮部240が設けられる。
RIP260は、PDLコードをビットマップイメージに展開するプロセッサである。デバイスI/F220には、スキャナ270及びプリンタ295が接続される。デバイスI/F220は、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。スキャナ画像処理部280は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行う。プリンタ画像処理部290は、プリント出力画像データに対してプリンタ295に応じた補正、解像度変換などを行う。画像回転部230は、画像データの回転を行う。画像圧縮部240は、多値画像データをJPEGデータに、2値画像データをJBIG、MMR、MHなどのデータに圧縮するとともに、その伸張処理を行う。
【0019】
次に、図3を参照して、スキャナ270及びプリンタ295のハードウェア構成について説明する。図3に示すように、スキャナ270とプリンタ295とは、一体的に構成されている。スキャナ270は、原稿給紙ユニット309を搭載し、原稿給紙ユニット309は、原稿を先頭から順に1枚ずつプラテンガラス301上へ給送し、各原稿の読取動作が終了する毎に、その原稿をプラテンガラス301から排出トレイに排出する。スキャナ270は、原稿がプラテンガラス301上に給送されると、ランプ302を点灯し、移動ユニット303の移動を開始する。この移動ユニット303の移動によりプラテンガラス301上の原稿に対する読取走査が行われる。この読取走査中、原稿からの反射光は、各ミラー304,305,306及びレンズ307を経てCCDイメージセンサ(以下、「CCD」と称する。)308に導かれ、原稿上の画像がCCD308の撮像面上に結像される。CCD308は、撮像面に結像された画像を電気信号に変換し、当該電気信号に対して所定の処理を施した後にコントローラユニット200に入力される。
【0020】
プリンタ295は、レーザドライバ321を有する。レーザドライバ321は、コントローラユニット200から入力された画像データに基づきレーザ発光部322を駆動する。これにより、レーザ発光部322からは画像データに応じたレーザ光が発光される。当該レーザ光は走査されながら感光ドラム323上に照射される。感光ドラム323上には、照射されたレーザ光により静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像器324から供給されたトナーによりトナー像として可視像化される。レーザ光の照射タイミングに同期して、各カセット311,312から記録紙が搬送路を介して感光ドラム323と転写部325との間に給紙され、感光ドラム323上のトナー像は転写部325により給紙された記録紙上に転写される。
【0021】
トナー像が転写された記録紙は、搬送ベルトを介して定着ローラ対(加熱ローラと加圧ローラ)326に送られ、定着ローラ対326は、記録紙を熱圧し、記録紙上のトナー像を記録紙上に定着させる。この定着ローラ対326を通過した記録紙は、排紙ローラ対327により排紙ユニット330に排紙される。排紙ユニット330は、ソート、ステイプルなどの後処理を施すことが可能なシート処理装置からなる。
【0022】
また、両面記録モードが設定されている場合には、記録紙を排紙ローラ対327まで搬送した後に、排紙ローラ対327の回転方向を逆転させ、フラッパ328によって再給紙搬送路339へ導く。再給紙搬送路339に導かれた記録紙は、上述したタイミングで感光ドラム323と転写部325との間に再給紙され、この記録紙の裏面にトナー像が転写される。
【0023】
次に、図4を参照して、操作部212について説明する。LCD表示部401は、LCD上にタッチパネルシートが貼られた構造となっており、MFP101の操作画面を表示するとともに、当該操作画面に表示されたキーが押されるとその位置情報をコントローラユニット200のCPU201に伝える。スタートキー402は、原稿画像の読み取り動作を開始するときなどに用いられる。スタートキー402の中央部には、緑と赤の2色LED407が設けられ、その色によってスタートキー402が使える状態にあるか否かを示す。ストップキー404は、稼働中の動作を止めるときに操作される。IDキー405は、使用者のユーザIDを入力するときに用いられる。リセットキー406は、操作部212からの設定を初期化するときに用いられる。
【0024】
次に、図5を参照して、操作部212に表示される操作画面500の一例について説明する。操作部212の操作画面500の上部には、タッチキーからなる各種機能を選択するためのコピータブ501、送信/FAXタブ502、ボックスタブ503、ブラウザタブ504、右矢印タブ505が表示される。これらのタブ501〜504が押下されると、各機能の初期画面が表示される。また、5つ以上の機能がコントローラユニット200に装備されている場合に右矢印タブ505が表示され、右矢印タブ505が押下されると、別の機能のための画面が表示される。図5は、コピータブ501のタッチキーが押下されたときのコピー機能の初期画面を表している。
【0025】
コピー機能に関する表示は領域506で行なわれ、領域506の上から、「コピーできます」が表示されている領域には、コピー機能で表示すべきステータスを表示し、その下の領域には、倍率、選択給紙段、置数を表示する。また、コピー機能の動作モードを設定するためのタッチキーとして、等倍、倍率、用紙選択、ソータ、両面、割込み、文字、濃度を薄くするための左矢印キー、濃くするための右矢印キー、濃度を自動調整する自動キーが表示される。また、初期画面に表示しきれない動作モードの指定画面は、応用モードキーを押下することで、階層的に領域506内に表示されるようになっている。
【0026】
また、表示領域507は、MFP101のステータスを表示する領域であり、例えば、ジャムなどのアラームメッセージや、PDLプリントが行われているときにPDLプリント中であることを示すステータスメッセージを表示する領域である。表示領域507にはシステム状況/中止タッチキー508が表示され、システム状況/中止タッチキー508を押下すると、MFP101のデバイス情報を表示する画面や、プリントジョブ状況を表示する画面を表示する。この画面ではジョブの中止を行うことが可能になる。
【0027】
送信/FAXタブ502を押下すると、MFP101で読み取った画像をLAN106に接続された機器に電子メール送信又はFTP送信したり、公衆回線108を使ってファクシミリ送信したりするための設定画面を表示する。ボックスタブ503を押下すると以下のような画面を表示する。MFP101上で読み取った画像をHDD204内のボックス領域に保存したり、ボックス領域に保存されている画像データを指定して印刷したり、LAN106上の機器に送信したりするための設定画面を表示する。
【0028】
<第1の実施形態>
<制御構成>
次に、図6乃至図12を参照して、本発明に係る第1の実施形態について説明する。まず、図6を参照して、本実施形態に係る制御構成について説明する。図6に示す制御ブロックは、CPU201によってROM203、HDD204等に格納されているプログラムがRAM202に展開されて実行されることにより実現される。MFP101は、制御構成として、優先機能判定部601、優先設定値管理部602、搭載機能管理部603、ジョブフロー解析部604、ジョブフロー生成部605、ログ管理部606、制御部608及び情報記憶部609を備える。以下の説明では、ジョブフローにおいて、MFP101で実行する処理と、クライアントコンピュータ105で実行する処理とが定義されている場合を例に記載する。しかしながら、本発明はこれに限定されず、画像処理システム100に含まれる装置において実行されるジョブフローであれば、本発明を適用することができる。なお、スキャンジョブフローは、ジョブフローの一例である。
【0029】
優先機能判定部601は、ジョブフロー解析部604によって解析されるジョブフロー情報から、ジョブフローに定義されている処理について、MFP101の搭載機能を利用するかどうかを判定する。ここで、優先機能判定部601は、優先設定値管理部602及び搭載機能管理部603で管理されている情報を用いる。判定した結果、ジョブフローの書き換えが必要であれば、ジョブフロー生成部605を用いて、書き換えたジョブフローを提供する。
【0030】
優先設定値管理部602は、ジョブフローの実行時に設定する設定値に対して、MFP101及びクライアントコンピュータ105のいずれを優先するかを示す情報を管理する。ジョブフローの実行時に設定する設定値とは、例えば、ジョブフローに定義されるスキャン機能(スキャンジョブ、スキャン処理)を指定するための設定値がある。ここで、図7を参照して、優先情報記憶手段として機能する優先設定値管理部602が管理しているスキャン設定値情報について説明する。例えば、解像度600*600(dpi)のカラー読み取りの設定値であれば、優先度の高い数値(図7では、1が設定されたMFP101となる。)の装置が当該処理を優先的に実行することを示しており、即ち、MFP101を優先するように管理している。一方、解像度200*200(dpi)白黒2値読み取りの設定値であれば、クライアントコンピュータ105が優先的に当該処理を実行するように管理されている。
【0031】
搭載機能管理部603は、ジョブフローを実行するMFP101が搭載している機能を管理する。MFP101が搭載している機能とは、ジョブフローに記述する画像処理機能、及び送信する機能があげられる。ここで、図8を参照して、搭載機能記憶手段として機能する搭載機能管理部603が管理する搭載機能管理情報800について説明する。図8に示す搭載機能管理情報800では、例えば、OCR(文字認識)機能は、MFP101及びクライアントコンピュータ105の両方が保有していることを示す。一方、OCR(帳票認識)機能は、クライアントコンピュータ105のみが有していることを示す。また、搭載機能管理情報800は、MFP101やクライアントコンピュータ105に新たに機能が追加されると、搭載機能管理部603によって更新される。
【0032】
ジョブフロー解析部604は、ジョブフロー情報を解析し、複数のジョブが処理として定義されているジョブフローを順番に処理するためにジョブ毎の情報を取得する。ここで、図9を参照して、ジョブフロー900の一例について説明する。ジョブフロー900は、各処理の設定901、902、903から構成される。設定901は、MFP101でのスキャン実行に関する設定を示す。902は、クライアントコンピュータ105におけるOCR(文字認識)実行の設定を示す。903は、クライアントコンピュータ105におけるファイルサーバへの送信に関する設定を示す。ジョブフロー解析部604は、解析した結果、設定901、902、903における各ジョブの情報を取得し、順番に処理できるように提供する。
【0033】
ジョブフロー生成部605は、優先機能判定部601においてジョブフローを作成する必要があると判定された場合に、ジョブフローを生成する。ここで、図9を参照して、ジョブフロー生成部605が、ジョブフロー900に従って生成するジョブフロー1000について説明する。ジョブフロー1000において、設定1002、1003内の二重線は、消去されていることを示す。つまり、ジョブフロー1000では、MFP101でのスキャン実行に関する設定1001が有効であり、クライアントコンピュータ105におけるOCR(文字認識)実行の設定1002及びファイルサーバへの送信に関する設定1003が無効であることを示す。
【0034】
ログ管理部606は、実行したジョブについての実行履歴情報(ログ情報)を管理する。ここで、図10を参照して、ログ情報1100の一例について説明する。ログ情報1100には、ジョブフローのIDと、実行されたジョブ(機能)の内容、実行ジョブの設定内容、実行日時、実行ユーザ、実行した装置に関する情報(装置ID)が含まれる。
【0035】
制御部608は、上述した制御を統括的に制御し、例えば、各種機能の管理や呼び出しなどを行う。情報記憶部(メモリ/HD)609は、HDD204と同様に構成されるものであり、必要な情報を保有しておくためのデータベースである。
【0036】
<ジョブフローの生成(編集)処理>
次に、図11を参照して、ジョブフローの生成処理の手順について説明する。この処理は本発明の優先機能判定処理の一例である。以下で説明する処理は、CPU201がROM203やHDD204からプログラムを読み出して実行することにより実現される制御部608によって統括的に制御される。また、以下で説明する処理は、制御部608が、優先機能判定部601を呼び出することにより開始される。
【0037】
S1201において、制御部608は、特定したジョブフローをジョブフロー解析部604に渡し、ジョブフローの解析結果の情報を取得する。ジョブフローの解析結果の情報は、各処理ジョブを順番に処理することが可能な情報であり、例えば、図9に示される901、902及び903の各々実行可能なジョブごとの情報を解析結果として取得する。S1202において、制御部608は、図7に示す優先設定値管理部602が管理している情報を取得する。図7では、一例として、スキャン実行ジョブを実行する場合に指定されるスキャンモードによって優先する装置に関する設定値を保有する場合のデータを示している。
【0038】
次に、S1203において、制御部608は、S1202で取得したデータの件数分、後述するS1204の判定を繰り返し処理する。S1204において、制御部608は、解析結果の実行ジョブに指定される実行機能がスキャンの実行であり、かつ、解析された読取モードと、スキャンモードの設定値の情報とが等しいか否かを判定する。ここで、繰り返し処理の中で、解析された読取モードと、スキャンモードの設定値の情報とが一致しなければ、制御部608は処理を終了する。一方、等しい設定値の情報が見つかると、S1205に進み、制御部608は、スキャンモードの設定値がMFP101を優先する設定値か、クライアントコンピュータ105を優先する設定値かを判定する。ここで、クライアントコンピュータ105を優先する設定値であれば制御部608は処理を終了する。一方、MFP101を優先する設定値であれば、S1206に進む。
【0039】
S1206において、制御部608は、搭載機能管理部603が管理する搭載機能情報を取得する。搭載機能管理部603が管理する情報は、MFP101又はクライアントコンピュータ105に搭載されている機能に関する情報である。続いて、S1207において、制御部608は、MFP101の搭載機能で処理を実行するか否かを判定するためのワーク用のフラグを用意し、当該フラグに0をセットする。S1208は、S1201において取得した実行可能なジョブ単位の情報を解析結果の件数分、後述するS1209及びS1210を繰り返す処理を示す。繰り返し処理が終了すると、S1212に進む。
【0040】
S1209において、制御部608は、S1206において取得したMFP101の搭載機能情報を用いて、ジョブ単位の情報が実行可能であるか否かを判定する。実行可能な場合、S1210へ進み、実行できない場合はS1211に進む。S1210において、制御部608は、ワーク用のフラグに1をセットし、繰り返し処理を続行する。一方、S1211において、制御部608は、ワーク用のフラグに0をセットし、S1212に進む。
【0041】
S1212において、制御部608は、ワーク用のフラグに1がセットされているか否かを判定する。具体的には、この判定は、MFP101の搭載機能で処理が可能か否かを判定している。MFP101の搭載機能で処理が可能であれば、S1213に進み、可能でなければS1217に進む。
【0042】
S1213は、S1201において取得した実行可能なジョブ単位の情報を、解析結果の件数分、後述するS1214及びS1215を繰り返す処理を示す。S1214において、制御部608は、対象ジョブについてMFP101の搭載機能で処理を実行する。続いて、S1215において、制御部608は、ログ管理部606を呼び出すことにより、実行したジョブに関するログ履歴の情報を保存する。
【0043】
S1216において、制御部608は、S1201において解析したジョブフローをジョブフロー生成部605に渡し、MFP101の搭載機能によって実行した後のジョブフローを新たに生成させ、処理を終了する。例えば、ジョブフロー生成部605は、ジョブフローに定義されたジョブのうち、MFP101で実行したジョブを削除した新たなジョブフローを生成する。
【0044】
一方、S1217において、制御部608は、クライアントコンピュータ105で処理を実行するか否かを判定するためのワーク用のフラグを用意し、0をセットする。続いて、S1218に進む。S1218は、S1201で取得した実行可能なジョブ単位の情報を解析結果の件数分、後述するS1219乃至S1221を繰り返す処理を示す。S1219において、制御部608は、対象ジョブについてMFP101で処理を実行する指定となっているか否かを判定する。ここで、MFP101で処理を実行する設定になっていなければS1218に戻る。一方、MFP101で処理をする実行する設定になっていれば、S1220に進む。S1220において、制御部608は、S1206で取得した搭載機能情報を用いて、対象ジョブがクライアントコンピュータ105で実行可能か否かを判定する。ここで、実行可能でない場合はS1221に進み、実行可能であればS1218に戻る。S1221において、制御部608は、S1217で0をセットしたワーク用のフラグに1をセットする。
【0045】
S1218の繰り返し処理が終了すると、S1222において、制御部608は、ワーク用のフラグが1か否かを判定し、クライアントコンピュータ105で処理を実行するジョブフローか否かを判定する。ここで、クライアントコンピュータ105で処理を実行すると判定されていれば、S1223に進み、クライアントコンピュータ105で処理を実行しないと判定されていれば、処理を終了する。S1223において、制御部608は、S1201で解析したジョブフローをジョブフロー生成部605に渡し、クライアントコンピュータ105による実行を指定するジョブフローを新たに生成させ、処理を終了する。図12に、ジョブフロー生成部605により生成される新たなジョブフローを示す。1200は、S1201で解析したジョブフローの一例である。1300は、S1223でジョブフロー1200を変更した後のジョブフローの一例を示す。図12に示すように、ジョブフロー1200では1201乃至1203のジョブが全てMFP101で実行するように定義されている。しかし、ジョブフロー生成部605は、実際にMFP101で実行したジョブ1301を除いて、ジョブ1302、1303をクライアントコンピュータ105で実行するように変更したジョブフロー1300を生成する。
【0046】
<ジョブフローの適用例及び適用結果>
ここで、ジョブフロー900を上述した図11に示すフローチャートに適用した場合の動作例について説明する。ジョブフロー900は、MFP101で実行するジョブ901、及びクライアントコンピュータ105で実行するジョブ902、903により構成される。
【0047】
S1201及びS1202で取得した情報に基づいて、S1204の判定の結果、S1205に進む。さらに、S1205の判定の結果、S1206に進む。そして、S1206で取得した情報に基づいて、S1209の判定の結果、S1210に進み、搭載機能で実行することが可能であると判定し、S1214及びS1215を処理する。続いて、S1216の処理を行う。
【0048】
このように、本実施形態によれば、クライアントコンピュータ105で実行するジョブ902、903の指定からMFP101で実行可能なジョブについては当該MFP101で実行するように変更される。また、MFP101で実行されたことから、図9のジョブフロー1000に示すように、代行して処理を行ったジョブ1002、1003については消去したジョブフローが生成される。
【0049】
例えば、ジョブフロー900が作成された際に、MFP101がOCR(文字認識)機能と、ファイルサーバ送信機能とを有しておらず、クライアントコンピュータ105で実行するように当該ジョブフローが作成された場合を想定する。その後、上記2つの機能がMFP101に追加された場合には、本実施形態に係る上記優先機能判定処理を実行することにより、ユーザは、ジョブフローを再編集することなく、追加された機能をMFP101で実行することができる。
【0050】
また、ジョブフロー1200を上述した図11に示すフローチャートに適用した場合の動作例について説明する。ジョブフロー1200は、MFP101で実行するジョブ1201、1202、1203により構成される。
【0051】
S1201及びS1202で取得した情報に基づいて、S1204の判定の結果、S1205に進む。S1205の判定の結果、S1206に進む。そして、S1206で取得した情報に基づいて、S1209の判定の結果、S1211に進む。その後、S1219及びS1220において、ジョブ1202がMFP101の搭載機能では実行することができないと判定され、S1223の処理が実行される。S1223では、クライアントコンピュータ105で実行することが可能となるように、ジョブフロー1300が生成される。
【0052】
以上説明したように、本実施形態に係る画像処理装置は、ジョブフローにおける各処理を実行する装置の優先度を示す優先度情報と、各装置が搭載する機能を示す搭載機能情報とを用いて、ジョブフローを最適化して実行する。これにより、本実施形態に係る画像処理装置は、ユーザに対してジョブフローの再編集を求めることなく、画像MFP101に追加された機能を利用することで、ジョブフローに指定される処理と同等の効果をあげることが可能になる。また、ユーザによるジョブフローの再編集を必要とすることなく、クライアントコンピュータ105のジョブを利用することで、ジョブフローに指定される処理と同等の効果をあげることも可能となる。したがって、本画像処理装置は、ユーザがジョブフローを編集する手間を省くことができ、ユーザフレンドリーな操作体系を提供することができる。
【0053】
尚、上記図11のフローチャートでは、S1216において、MFP101で実行したジョブを削除した新たなジョブフローを生成したがそれ以外の方法によって新たなジョブフローを生成するようにしてもよい。つまり、MFP101で実行したジョブを他の装置が実行することがないようにしたものであればよい。例えば、ジョブフローに定義された各ジョブに対して「処理済み」のフラグ又は「未処理」のフラグを設定する方法であってもよい。
【0054】
また、図11のフローチャートでは、図9のジョブフローの最終的な送信処理(ファイルサーバへ送信する処理)までもMFP101で行っている。しかし、最終的な送信処理はたとえMFP101で実行可能であったとしても必ず決められた装置(例えばクライアントコンピュータ105)で実行するようにしてもよい。即ち、図9のジョブフローの例において、OCR処理についてはMFP101で実行可能であればMFP101で実行する。その上で、当該OCR処理をクライアントコンピュータ105が実行することがないようなジョブフローを生成し、そのジョブフローと共にスキャンデータをクライアントコンピュータ105に送信してもよい。その場合クライアントコンピュータは、受信したスキャンデータを、ジョブフローに定義されたファイルサーバへ送信することになる。
【0055】
<第2の実施形態>
次に、図13及び図14を参照して、第2の実施形態について説明する。図13に示すように、本実施形態にクライアントコンピュータ105は、ログ情報判定機能を備えるログ判定装置1400を備える。ログ情報判定機能は、前述の優先機能判定部601の前処理としてログを管理する機能をチェックする処理を行う。
【0056】
本実施形態では、ジョブフローの切り替え(生成)の実行結果として出力するログが、ジョブフローに指定されるクライアントコンピュータ105において管理されるログ情報として受け入れ可能であるか否かをチェックする機能を提供する。クライアントコンピュータ105から受信する判定結果においてログが受け入れられないことを示す場合は、当該ジョブフローがクライアントコンピュータ105で実行されることを厳密に行っている運用環境であると判定する。この場合、MFP101では、優先機能判定処理を実行することなくジョブフローを実行する。一方、クライアントコンピュータ105においてログが受け入れられる場合は、MFP101は、優先機能判定処理を実行する。
【0057】
図13に示すように、ログ判定装置1400は、ログ情報判定部1401、判定結果送信部1402、制御部1403、情報記憶部1404を備える。ログ情報判定部1401は、MFP101から出力されるログ情報がクライアントコンピュータ105において管理するログ情報として受け入れられるものか否かを判定する。また、ログ情報判定部1401は、実行対象のジョブフローが指定される前のチェック処理として実行を開始する。つまり、MFP101は、優先機能判定処理を実行する前に、クライアントコンピュータ105に対してログ管理部606で管理している情報の一部を送信することにより、ログ情報の判定結果を取得する。判定結果送信部1402は、ログ情報判定部1401における判定結果をMFP101に送信する。制御部1403は、ログ判定装置1400の処理を統括的に制御する。情報記憶部1404は、ROM、RAM、HDD等により構成され、制御部1403が実行する処理のプログラムや設定情報を保存する。
【0058】
<ログ情報判定>
次に、図14を参照して、チェック対象のログ情報が渡され、クライアントコンピュータ105において管理対象とできるか否か判定するログ情報判定処について説明する。以下で説明する処理は、制御部1403によって統括的に制御される。また、図14に示すフローチャートは、制御部1403がログ情報判定部1401を呼び出することにより開始される。判定の対象として特定されるログ情報は、ログ管理部606において管理されるログ情報である。
【0059】
S1501において、制御部1403は、MFP101から送信されたログの情報が管理対象として残せるフォーマットであるか否かを判定する。ここで、MFP101から送信されるログ情報は、実行対象となるジョブフローが実行された場合に出力されるログ情報に相当する。判定をするための基準は、既にログ情報として管理しているものと全てが一致している項目がなければ管理不可能と判定する判定基準を含む。つまり、ログ管理対象のうち、何れかの項目についてログに記述されていれば管理可能とする判定基準となる。ここで、管理可能であると判定した場合は、S1502に進み、そうでなければS1503に進む。
【0060】
S1502において、制御部1403は、判定結果送信部1402を呼び出して、MFP101に対してログ情報として管理可能であることを示すメッセージを送信して処理を終了する。S1503において、制御部1403は、判定結果送信部1402を呼び出して、MFP101に対してログ情報として管理不可能であることを示すメッセージを送信して処理を終了する。その後、MFP101では、受信したログ情報の判定結果がクライアントコンピュータ105で管理可能である場合に、優先機能判定処理を実行する。一方、MFP101は、受信したログ情報の判定結果がクライアントコンピュータ105で管理不可能である場合には、優先機能判定処理、つまり、ジョブフローの再編集を禁止し、ジョブフローを実行する。
【0061】
以上説明したように、本実施形態に係る画像処理装置(MFP101)は、ジョブフローの連携対象となる外部装置(クライアントコンピュータ105)で当該ジョブフローのログが管理可能であるか否かの情報を外部装置から取得する。さらに、画像処理装置は、取得した情報が、外部装置において当該ログが管理不可能であることを示す場合には、第1の実施形態で説明した優先機能判定処理の実行を禁止し、即ち、ジョブフローの変更を禁止し、当該ジョブフローを実行する。これにより、本実施形態では、実行対象のジョブフローにおいて外部装置で実行する処理について、当該外部装置で実行するべき処理については実行する装置を変更することを容易に禁止することができる。
【0062】
<他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置と接続され、該外部装置と連携した複数の処理が定義されたジョブフローを実行する画像処理装置であって、
実行対象のジョブフローに定義された各処理を解析する解析手段と、
各処理を実行する装置の優先度を示す優先度情報を予め記憶する優先情報記憶手段から、前記解析手段によって解析された各処理の前記優先度情報を取得するとともに、前記画像処理装置及び前記外部装置が搭載する機能を示す搭載機能情報を予め記憶する搭載機能記憶手段から、前記解析手段によって解析された各処理の搭載機能情報を取得する取得手段と、
前記解析された各処理の少なくとも1つが前記画像処理装置で優先的に実行される場合であって、かつ、前記画像処理装置が当該処理の機能を搭載している場合に、前記ジョブフローにおいて当該処理が前記外部装置で実行するように定義されていれば、前記画像処理装置で実行するように変更したジョブフローを生成する生成手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記生成手段は、さらに、
前記解析された各処理の少なくとも1つが前記画像処理装置で優先的に実行される場合であって、かつ、前記画像処理装置が当該処理の機能を搭載していない場合に、前記ジョブフローにおいて当該処理が前記画像処理装置で実行するように定義されていれば、前記外部装置で実行するように変更したジョブフローを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記画像処理装置又は前記外部装置に新たな機能が追加された場合に、前記搭載機能記憶手段に記憶されている前記搭載機能情報を更新する更新手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記ジョブフローを実行する実行手段と、
前記実行手段によって実行されたジョブフローの実行結果をログとして管理するログ管理手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
実行対象の前記ジョブフローを実行した場合に出力されるログに相当するログ情報を該ジョブフローに定義される処理を実行する前記外部装置に送信する送信手段と、
前記外部装置において、前記送信手段によって送信したログ情報が管理可能であるか否かを示す情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された情報が、前記送信したログ情報が前記外部装置において管理可能でないことを示す場合に、前記ジョブフローの変更を禁止する禁止手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記ログ情報は、前記外部装置において既に管理しているログ情報と一致する項目が無ければ、該外部装置において管理可能でないと判定されることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
複数の処理が定義されたスキャンジョブフローに従って外部装置と連携してスキャンジョブを実行する画像処理装置であって、
実行対象のスキャンジョブフローの定義に従ってスキャン処理を実行しスキャンデータを生成するスキャン処理手段と、
実行対象のスキャンジョブフローに定義された各処理のうち前記外部装置で実行すべき処理を、前記画像処理装置で実行可能か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記画像処理装置で実行可能であると判定された場合、前記スキャンデータに対して前記外部装置で実行すべき処理を前記画像処理装置で実行する実行手段と、
前記実行対象のスキャンジョブフローに定義された各処理のうち前記実行手段によって実行された処理を前記外部装置が実行することがないように変更したスキャンジョブフローを生成する生成手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
前記生成手段によって生成されたスキャンジョブフローと、前記実行手段によって処理されたスキャンデータとを前記外部装置に送信する送信手段を更に有することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
【請求項9】
外部装置と接続され、該外部装置と連携した複数の処理が定義されたジョブフローを実行する画像処理装置の制御方法であって、
解析手段が、実行対象のジョブフローに定義された各処理を解析する解析ステップと、取得手段が、各処理を実行する装置の優先度を示す優先度情報を予め記憶する優先情報記憶手段から、前記解析ステップにおいて解析された各処理の前記優先度情報を取得するとともに、前記画像処理装置及び前記外部装置が搭載する機能を示す搭載機能情報を予め記憶する搭載機能記憶手段から、前記解析ステップにおいて解析された各処理の搭載機能情報を取得する取得ステップと、
生成手段が、前記解析された各処理の少なくとも1つが前記画像処理装置で優先的に実行される場合であって、かつ、前記画像処理装置が当該処理の機能を搭載している場合に、前記ジョブフローにおいて当該処理が前記外部装置で実行するように定義されていれば、前記画像処理装置で実行するように変更したジョブフローを生成する生成ステップと
を実行することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項10】
複数の処理が定義されたスキャンジョブフローに従って外部装置と連携してスキャンジョブを実行する画像処理装置の制御方法であって、
スキャン処理手段が、実行対象のスキャンジョブフローの定義に従ってスキャン処理を実行しスキャンデータを生成するスキャン処理ステップと、
判定手段が、実行対象のスキャンジョブフローに定義された各処理のうち前記外部装置で実行すべき処理を、前記画像処理装置で実行可能か否かを判定する判定ステップと、
実行手段が、前記判定ステップによって前記画像処理装置で実行可能であると判定された場合、前記スキャンデータに対して前記外部装置で実行すべき処理を前記画像処理装置で実行する実行ステップと、
生成手段が、前記実行対象のスキャンジョブフローに定義された各処理のうち前記実行ステップによって実行された処理を前記外部装置が実行することがないように変更したスキャンジョブフローを生成する生成ステップと
を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の画像処理装置の制御方法における各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−166748(P2011−166748A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291131(P2010−291131)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】