説明

画像処理装置、ジョブ実行方法、およびコンピュータプログラム

【課題】ジョブチケットにおいて変更が禁止される条件を配慮しつつジョブチケットをユーザが従来よりも柔軟に使用できるようにする。
【解決手段】ジョブチケットデータ読出部123は、ジョブを実行する際の第一条件およびこれらの第一条件それぞれの変更の許否を示すジョブチケットデータ5Bを読み出す。機能条件テーブル読出部124は、第二条件のうちの共通する概念を有するもの同士をグループ化した第一グループおよび共通する概念を有する第一グループ同士をグループ化した第二グループを示す機能条件テーブルTLを読み出す。ジョブ実行画面表示部125は、変更禁止の第一条件を変更する選択肢として、この第一条件と同じ第二条件が属する第一グループに属する第二条件を提示し、変更可の第一条件を変更する選択肢として、この第一条件と同じ第二条件が属する第二グループに属する第二条件を提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョブチケットに対応した画像処理装置およびジョブチケットを用いたジョブの実行方法などに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コピー、PCプリント、スキャン、ファックス、およびファイル転送などの様々な機能を備えた画像処理装置が普及している。このような画像処理装置は、「複合機」または「MFP(Multi Function Peripherals)」などと呼ばれることもある。
【0003】
また、近年、ジョブチケットに対応した画像処理装置が実現されている。ジョブチケットには、ジョブの処理の工程および各処理の条件などが記載されている。ユーザは、ジョブチケットをジョブのテンプレートのように用いることによって、画像処理装置に対して条件の指定などを簡単に行うことができる。
【0004】
特許文献1には、ジョブチケットの取扱いが可能な印刷制御装置が開示されている。この印刷制御装置には、強制する印刷属性を規定した上書きジョブチケットと、標準的な印刷属性を規定した標準値ジョブチケットとが格納されている。そして、受信したオリジナルジョブチケットに対しては、印刷属性の記載の有無にかかわらず上書きジョブチケットによる上書きが行われ、かつ、印刷属性の記載が無い場合にのみ標準値ジョブチケットによる上書きが行われて、修正後ジョブチケットが作成される。
【0005】
つまり、特許文献1に開示される印刷制御装置においては、上書きジョブチケットで規定される印刷属性などの条件は絶対的なものであり、変更が禁止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−40899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、ジョブの条件を強制すると、例えばその条件を適用することができない画像処理装置においてジョブチケットを使うことができない、というようなデメリットが生じる。一方で、印刷属性を強制することは、例えば組織などで使用する場合には、メリットもある。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑み、ジョブチケットにおいて変更が禁止される条件を配慮しつつジョブチケットをユーザが従来よりも柔軟に使用できるようにすることを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一形態に係る画像処理装置は、複数の処理を含むジョブ、当該処理それぞれを実行する際の第一の条件、および当該第一の条件それぞれの変更を許可するか否かを示すジョブチケットデータを取得するジョブチケットデータ取得手段と、第二の条件のうちの共通する概念を有するもの同士をグループ化した第一のグループおよび前記第一のグループのうちの共通する概念を有するもの同士をグループ化した第二のグループを示すグループデータを取得するグループデータ取得手段と、前記ジョブチケットデータに示される前記第一の条件を変更する選択肢として、当該第一の条件の変更を許可すると当該ジョブチケットデータに示される場合は、前記第二の条件のうちの当該第一の条件と同じものである一致条件が属する前記第二のグループに属する前記第二の条件を提示し、許可すると示されない場合は、当該一致条件が属する前記第一のグループに属する前記第二の条件を提示する、変更選択肢提示手段と、選択された前記選択肢および前記ジョブチケットデータに基づいてかつ当該選択肢を優先的に適用してジョブを実行するジョブ実行手段と、を有する。
【0010】
または、変更選択肢提示手段は、次のように選択肢を提示する。前記ジョブチケットデータに示される前記第一の条件を変更する選択肢として、当該第一の条件の変更を許可すると当該ジョブチケットデータに示される場合は、前記第二の条件のうちの当該第一の条件と同じものである一致条件が前記グループデータに示されるのであれば当該一致条件が属する前記第二のグループに属する前記第二の条件を提示し、前記第一のグループに属する前記第二の条件が当該第一の条件の下位概念に当たるものである一致グループが前記グループデータに示されるのであれば当該一致グループが属する前記第二のグループに属する前記第二の条件を提示し、許可すると示されない場合は、当該一致条件が前記グループデータに示されるのであれば当該一致条件が属する前記第一のグループに属する前記第二の条件を提示し、当該一致グループが前記グループデータに示されるのであれば当該一致グループに属する前記第二の条件を提示する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、変更が禁止される条件を配慮しつつジョブチケットをユーザが従来よりも柔軟に使用できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】ネットワークシステムの全体的な構成の例を示す図である。
【図2】画像形成装置のハードウェア構成の例を示す図である。
【図3】操作パネルの例を示す図である。
【図4】画像形成装置の機能的構成の例を示す図である。
【図5】機能条件テーブルの例を示す図である。
【図6】機能条件テーブルの例を示す図である。
【図7】機能条件テーブルの例を示す図である。
【図8】機能の選択前のジョブチケット登録画面の例を示す図である。
【図9】機能の選択後のジョブチケット登録画面の例を示す図である。
【図10】条件指定画面の例を示す図である。
【図11】ジョブチケットデータの例を示す図である。
【図12】ジョブチケット一覧画面の例を示す図である。
【図13】ジョブ実行画面の例を示す図である。
【図14】ジョブチケットを用いた場合のジョブの全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図15】ジョブチケットデータの例を示す図である。
【図16】ジョブ実行画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1はネットワークシステムNSの全体的な構成の例を示す図、図2は画像形成装置1のハードウェア構成の例を示す図、図3は操作パネル10hの例を示す図、図4は画像形成装置1の機能的構成の例を示す図である。
【0014】
図1に示すように、ネットワークシステムNSは、画像形成装置1、サーバ2、端末装置3、および通信回線4などによって構成される。画像形成装置1、サーバ2、および端末装置3は、通信回線4を介して互いに接続可能である。通信回線4として、公衆回線、専用線、インターネット、またはいわゆるLAN(Local Area Network)回線などが用いられる。
【0015】
画像形成装置1は、一般に複合機またはMFP(Multi Function Peripherals)などと呼ばれる画像処理装置であって、コピー、PCプリント(ネットワークプリンティング)、ファックス送信、ファックス受信、スキャン、ボックス、ファイル転送、および電子メールなどの機能を集約した装置である。
【0016】
「PCプリント機能」は、端末装置3から受信した画像データに基づいて画像を用紙に印刷する機能である。
【0017】
「ボックス機能」は、ユーザごとに「ボックス」または「パーソナルボックス」などと呼ばれる記憶領域を与えておき、各ユーザが自分の記憶領域によって画像データなどのデータを保存し管理するための機能である。ボックスは、パーソナルコンピュータにおける「フォルダ」または「ディレクトリ」に相当する。
【0018】
そのほかにも、画像形成装置1には、データのフォーマットの変換、ステープル綴じ、およびプレビューなどの機能が備わっている。
【0019】
1つの機能を実現するのに1つの処理のみで済む場合もあれば、複数の処理を要するものもある。例えば、スキャンの機能は、画像を読み取ってローデータを生成する処理およびローデータを汎用のフォーマットのデータに変換する処理など少なくとも2つの処理を要する。さらに、ADF(Auto Document Feeder)による原稿台への用紙送りの処理を要する場合もある。
【0020】
ユーザは、これらの機能を様々に組み合わせたり各機能の各処理の条件を様々に指定したりすることによって、様々なジョブを実行させることができる。また、このように組み合わせ指定したジョブを「ジョブチケット」として画像形成装置1に登録することができる。例えば、スキャン機能とファイル転送機能とを組み合せて実現されるジョブを「Scan_To_ドキュメント共有」というジョブチケットとして登録しておくことができる。
【0021】
さらに、ユーザは、ジョブチケットを構成する各機能によって実行される処理の条件を指定することができる。
【0022】
画像形成装置1は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、ハードディスク10d、スキャナユニット10e、プリンタユニット10f、ネットワークインタフェース10g、操作パネル10h、モデム10i、USB(Universal Serial Bus)インタフェース10j、および無線インタフェース10kのほか、制御用回路などによって構成される。
【0023】
スキャナユニット10eは、用紙に記されている写真、文字、絵、図表などの画像を読み取って画像データを生成する装置である。
【0024】
プリンタユニット10fは、スキャナユニット10eによって読み取られた画像または他の装置から受信した画像データに示される画像を印刷する。
【0025】
操作パネル10hは、図3に示すように、タッチパネル10h1およびキー群10h2などによって構成される。
【0026】
タッチパネル10h1には、ユーザに対するメッセージを与えるための画面、処理の結果を示す画面、またはユーザが画像形成装置1に対して指示を入力するための画面などが表示される。また、タッチパネル10h1は、タッチされた(押された)位置を検知し、CPU10aにその位置を通知する。
【0027】
キー群10h2は、テンキー、スタートキー、およびストップキーなどのキーによって構成される。
【0028】
ユーザは、操作パネル10hを操作することによって、画像形成装置1に対してコマンドを与えたりデータを入力したりすることができる。後述するジョブチケットの生成などのための作業も、操作パネル10hを操作することによって行うことができる。
【0029】
ネットワークインタフェース10gは、通信回線4を介してTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)によってサーバ2および端末装置3と通信を行うためのNIC(Network Interface Card)である。
【0030】
モデム10iは、固定電話網を介してG3のプロトコルによって他のファックス端末と通信を行う装置である。
【0031】
USBインタフェース10jは、USBメモリおよび携帯型ハードディスクなどの、いわゆるUSB機器と通信を行うためのUSBインタフェースボードである。
【0032】
無線インタフェース10kは、赤外線通信などの、いわゆる近距離無線通信用のインタフェースであって、携帯電話端末またはPDA(Personal Digital Assistant)などと通信を行う。無線インタフェース10kとして、Bluetoothによる無線通信を行う装置が用いられる。
【0033】
ROM10cまたはハードディスク10dには、図4に示す機能条件データ記憶部101、機能条件登録処理部102、ジョブチケットデータ記憶部103、ジョブチケット登録処理部104、ジョブチケット一覧提示部121、ジョブチケット選択受付部122、ジョブチケットデータ読出部123、機能条件テーブル読出部124、ジョブ実行画面表示部125、ジョブチケット書換部126、およびジョブ制御部127などを機能的に実現するためのプログラムが記憶されている。これらのプログラムは、必要に応じてRAM10bにロードされ、CPU10aによって実行される。
【0034】
図1に戻って、サーバ2は、写真、文字、絵、または図表などからなるドキュメントを再現するためのドキュメントファイルを複数記憶し、ユーザからの要求に応じてドキュメントファイルを画像形成装置1または端末装置3へ提供する。ドキュメントファイルとして、PDF(Portable Document Format)またはTIFF(Tagged Image File Format)などのフォーマットのファイルが用いられる。
【0035】
端末装置3は、画像形成装置1のクライアントである。端末装置3には、画像を印刷する処理などを画像形成装置1に実行させるためのドライバがインストールされている。端末装置3として、パーソナルコンピュータまたはPDA(Personal Digital Assistant)などが用いられる。
【0036】
次に、図4に示す画像形成装置1の各部の役割および処理などについて詳細に説明する。
【0037】
〔ジョブチケットなどの準備〕
図5は機能条件テーブルTL01〜TL05の例を示す図、図6は機能条件テーブルTL06〜TL10の例を示す図、図7は機能条件テーブルTL11〜TL15の例を示す図、図8は機能の選択前のジョブチケット登録画面SN1の例を示す図、図9は機能の選択後のジョブチケット登録画面SN1の例を示す図、図10は条件指定画面SN2の例を示す図、図11はジョブチケットデータ5Bの例を示す図である。
【0038】
図4において、機能条件データ記憶部101には、画像形成装置1に備わっている機能を使用する際に指定することができる複数の条件およびこれらの条件同士の関係を示すデータが記憶されている。
【0039】
具体的には、機能条件データ記憶部101には、図5〜図7に示すような複数の機能条件テーブルTLが記憶されている。以下、各テーブルを「機能条件テーブルTL01」、「機能条件テーブルTL02」、…と区別して記載することがある。
【0040】
同一の種類に該当する複数の条件(つまり、同一の概念、性質、または属性を有する複数の条件)が、同一の機能条件テーブルTLの「下位概念」のフィールドに示される。以下、条件の種類を「条件種」と記載する。例えば、図5(a)の「画像データフォーマット」という条件種の機能条件テーブルTL01の「下位概念」のフィールドには、「オリジナルJPEG」、「JPEG2000」、「オリジナルPDF」、「コンパクトPDF」、…など、画像形成装置1が取り扱うことができる画像データのフォーマットに関する複数の条件が示される。
【0041】
さらに、条件種によっては、各条件が、複数の上位概念のうちのいずれかに下位概念として分類される。例えば、画像データフォーマットの場合は、各条件は、「JPEG(Joint Photographic Experts Group)」、「PDF」、「XPS(XML Paper Specification)」、および「TIFF」の4つの上位概念のうちのいずれかに下位概念として分類される。
【0042】
機能条件登録処理部102は、機能条件テーブルTLを新たに生成して機能条件データ記憶部101に記憶させる処理および既存の機能条件テーブルTLを更新する処理などを行う。
【0043】
例えば、画像形成装置1の運用の開始時には「オリジナルJPEG」しか取り扱うことができなかったが、その後に「JPEG2000」を取り扱うことができるように画像形成装置1が拡張された場合は、機能条件登録処理部102は、「オリジナルJPEG」および「JPEG2000」の2つの条件が「下位概念」に示されかつ両条件が上位概念「JPEG」に属するように、機能条件テーブルTL01を生成し機能条件データ記憶部101に記憶させる。
【0044】
さらに、その後、「オリジナルPDF」、「コンパクトPDF」、および「アウトラインPDF」の3つのフォーマットを取り扱うことができるように画像形成装置1が拡張された場合は、機能条件登録処理部102は、上位概念に「PDF」が追加されかつこれら3つの条件が「PDF」に属するように機能条件テーブルTL01を更新する。
【0045】
さらに、その後、「サーチャブルPDF」および「PDF/A」の2つのフォーマットを取り扱うことができるように画像形成装置1が拡張された場合は、機能条件登録処理部102は、これら2つの条件が「PDF」に属するように機能条件テーブルTL01を更新する。
【0046】
機能条件データ記憶部101には、上述の機能条件テーブルTL01以外にも、次のような、画像形成装置1が有する機能および対応可能な条件を示す機能条件テーブルTLが記憶される。
【0047】
機能条件テーブルTL02には、図5(b)のように、「読取カラー/白黒」についての条件、つまり、画像のスキャンの際のカラーに関する条件が示される。これらの条件は、さらに、カラーモードでのスキャン(カラースキャン)の際の条件と白黒モードでのスキャン(白黒スキャン)の際の条件とに分類される。
【0048】
機能条件テーブルTL03には、図5(c)のように、ADFの使用についての条件が示される。
【0049】
機能条件テーブルTL04には、図5(d)のように、画像のスキャンの際の用紙の読取面についての条件が示される。
【0050】
機能条件テーブルTL05には、図5(e)のように、画像のスキャンの際の解像度(読取解像度)についての条件が示される。
【0051】
機能条件テーブルTL06には、図6(a)のように、ファイルの転送先についての条件が示される。これらの条件は、さらに、転送したファイルを複数のユーザによって共有できる転送先(共有保存先)とそうでない転送先(共有不能保存先)とに分類される。
【0052】
機能条件テーブルTL07には、図6(b)のように、圧縮の方式についての条件が示される。
【0053】
機能条件テーブルTL08には、図6(c)のように、スキャンした画像のサイズの取扱いについての条件が示される。
【0054】
機能条件テーブルTL09には、図6(d)のように、画像の印刷の際のカラーに関する条件が示される。これらの条件は、さらに、黒以外のトナーを使用して印刷する際の条件と黒のトナーのみを使用して印刷する際の条件とに分類される。
【0055】
機能条件テーブルTL10には、図6(e)のように、画像の配信の際のカラーに関する条件が示される。これらの条件は、さらに、白黒以外の色が含まれる画像を配信する際の条件と白黒のみが含まれる画像を配信する際の条件とに分類される。
【0056】
機能条件テーブルTL11には、図7(a)のように、印刷対象などの画像のファイルの取得方法の条件が示される。これらの条件は、さらに、通信回線4を介してサーバ2などの他の装置からファイルを取得するものと、USBインタフェース10jまたは無線インタフェース10kを介してUSBメモリなどのメディアからファイルを取得するものとに、分類される。
【0057】
機能条件テーブルTL12には、図7(b)のように、目的の画像とともに印刷する地紋についての条件が示される。
【0058】
機能条件テーブルTL13には、図7(c)のように、印刷対象の画像を印刷の前に事前に確認する方法についての条件が示される。
【0059】
機能条件テーブルTL14には、図7(d)のように、印刷物の仕上げに関する条件が示される。これらの条件は、さらに、ステープル綴じを行う際のものとパンチ穴を開ける際のものとに分類される。
【0060】
機能条件テーブルTL15には、図7(e)のように、いわゆる写真印刷に関する条件が示される。
【0061】
図4に戻って、画像形成装置1のジョブチケットデータ記憶部103には、ジョブチケットごとのジョブチケットデータ5Bが記憶されている。
【0062】
ジョブチケット登録処理部104は、ユーザからの指令に従ってジョブチケットデータ5Bを生成しジョブチケットデータ記憶部103に記憶させる処理を、次のように行う。
【0063】
ユーザは、操作パネル10hに所定のコマンドを入力する。すると、ジョブチケット登録処理部104は、図8のようなジョブチケット登録画面SN1をタッチパネル10h1に表示させる。
【0064】
ジョブチケット登録画面SN1には、具備機能リストLT11およびチケット構成リストLT12などが配置されている。具備機能リストLT11には、画像形成装置1に備わっている機能が示される。チケット構成リストLT12には、生成するジョブチケットに含まれる機能が示されるが、ジョブチケット登録画面SN1を開いた時点では、機能は1つも示されない。
【0065】
ユーザは、具備機能リストLT11に示される機能の中からジョブチケットに加えたい機能を実行順に選択する。機能の選択は、機能名を選択し「追加」ボタンを押すことによって行うことができる。すると、図9のように、チケット構成リストLT12に、選択された機能が追記される。
【0066】
例えば、Scan_To_ドキュメント共有のジョブチケットを追加する場合は、ユーザは、具備機能リストLT11の中から、「スキャン」および「ファイル転送」の2つをこの順に選択する。
【0067】
さらに、ユーザは、「ジョブチケット名」のテキストボックスにこのジョブチケットの名称を入力する。任意の名称を付けることができるが、他のジョブチケットの名称と重複しないようにしなければならない。そして、ユーザは、「OK」ボタンを押す。
【0068】
すると、ジョブチケット登録処理部104は、選択された機能ごとに、それぞれの機能を実行する際の条件を選択するための条件指定画面をタッチパネル10h1に表示させる。
【0069】
例えば、スキャン機能およびファイル転送機能が選択された場合は、まず、図10のような、スキャン機能の条件指定画面SN2を表示させる。図10の通り、条件指定画面SN2において、ユーザは、スキャン機能に必要な処理の条件として5つの条件種の条件を指定する。条件指定画面SN2には、条件種ごとにプルダウンメニューPaおよびプルダウンメニューPbが1組ずつ設けられている。なお、各機能に必要な処理および各処理の条件種は、予め定義されている。
【0070】
プルダウンメニューPaは、条件の内容を選択するためのプルダウンメニューである。プルダウンメニューPaの右方の三角ボタンが押されると、ジョブチケット登録処理部104は、そのプルダウンメニューPaに対応する条件種の機能条件テーブルTL(図5〜図7参照)の下位概念に示される条件を一覧表示させる。
【0071】
例えば、画像データフォーマットのプルダウンメニューPaの三角ボタンが押されると、ジョブチケット登録処理部104は、図5(a)の機能条件テーブルTL01の下位概念に示される11個の条件および上位概念に示される4つの条件つまり計15個の条件を一覧表示させる。
【0072】
ユーザは、表示された一覧の中から所望の条件を選択する。これにより、条件が指定される。
【0073】
一方、プルダウンメニューPbは、後にそのジョブチケットを用いてジョブを実行する際に条件の変更を許可するか禁止するかを指定するためのプルダウンメニューである。プルダウンメニューPbの右方の三角ボタンが押されると、ジョブチケット登録処理部104は、変更を許可するか禁止するかの選択肢を表示させる。ここで、ユーザは、変更を許可するか禁止するかを指定する。
【0074】
他の条件種についても同様に、ユーザは、プルダウンメニューPaおよびプルダウンメニューPbを用いて条件およびその変更の許否を指定する。また、選択された残りの機能についても同様に、それぞれに応じた条件指定画面において各条件種の条件およびその変更の許否を指定する。
【0075】
そして、ジョブチケット登録処理部104は、このようにして入力され、選択され、または指定された内容を示す、図11のようなジョブチケットデータ5Bを生成する。そして、生成したジョブチケットデータ5Bをジョブチケットデータ記憶部103に記憶させる。
【0076】
ユーザは、機能および条件を様々に組み合わせることによって様々なジョブチケットを作成することができる。そして、これらのジョブチケットのジョブチケットデータ5Bがジョブチケットデータ記憶部103に記憶される。
【0077】
なお、他の画像形成装置で使用されているジョブチケットデータ5Bをコピーして画像形成装置1のジョブチケットデータ記憶部103に記憶させてもよい。
【0078】
〔ジョブチケットを用いたジョブの実行〕
図12はジョブチケット一覧画面SN3の例を示す図、図13はジョブ実行画面SN4の例を示す図である。
【0079】
ジョブチケット一覧提示部121は、ユーザが所定のコマンドを入力すると、図12のような、ジョブチケットデータ記憶部103にジョブチケットデータ5Bが記憶されているジョブチケットの一覧を示すジョブチケット一覧画面SN3を、タッチパネル10h1に表示させる。ここで、ユーザは、実行したいジョブに合ったジョブチケットを選択する。
【0080】
ジョブチケット選択受付部122は、ユーザによるジョブチケットの選択を受け付ける。以下、選択されたジョブチケットを「選択ジョブチケット」と記載する。
【0081】
ジョブチケットデータ読出部123は、選択ジョブチケットのジョブチケットデータ5Bをジョブチケットデータ記憶部103から読み出す。例えば、選択ジョブチケットがScan_To_ドキュメント共有のジョブチケットである場合は、図11に示すような内容のジョブチケットデータ5Bを読み出す。
【0082】
機能条件テーブル読出部124は、読み出されたジョブチケットデータ5Bに示される各機能つまり選択ジョブチケットに含まれる各機能の機能条件テーブルTLを機能条件データ記憶部101から読み出す。
【0083】
ジョブ実行画面表示部125は、読み出されたジョブチケットデータ5Bおよび機能条件テーブルTLに基づいて、図13のようなジョブ実行画面SN4をタッチパネル10h1に表示させる。ジョブ実行画面SN4には、ジョブチケットデータ5Bに示される機能および条件種ごとのプルダウンメニューPdが配置されている。プルダウンメニューPdは、ジョブ実行画面SN4が表示された時点では、ジョブチケットデータ5Bに示される、それに対応する機能および条件種の条件が予め選択された状態になっている。
【0084】
ここで、ユーザは、ジョブチケットを使用して実行するジョブの条件を変更してジョブを実行させることができる。ただし、変更が禁止されている条件種については、従来は条件を変更することができなかったが、この画像形成装置1においては、一定の概念の範囲であれば変更することができる。条件を変更する場合は、ユーザは、変更したい条件種のプルダウンメニューPdの右方の三角ボタンを押す。
【0085】
すると、ジョブ実行画面表示部125は、そのプルダウンメニューPdに対応する条件種の機能条件テーブルTLの下位概念に示される条件を一覧表示させる。ユーザは、一覧の中から所望の条件を選択する。
【0086】
ただし、下位概念に示される条件をすべて表示するのは、その条件種の変更許否(図11参照)が「許可」である場合である。その条件種の変更許否が「禁止」である場合は、予めそのジョブチケットに指定されている条件およびそれと同じ上位概念のグループに該当する他の条件を一覧に加えるが、他の上位概念のグループに該当するものは一覧に加えない。
【0087】
例えば、図11のように「画像データフォーマット」という条件種の条件(条件内容)として「コンパクトPDF」が指定されかつ変更許否として「禁止」が指定されている場合は、図5(a)の機能条件テーブルTL01に示される通り、コンパクトPDFが属する「PDF」に属する5つの条件を一覧表示させる。「JPEG」、「XPS」、および「TIFF」に属する条件は表示させない。一方、もしも、変更許否が「許可」であれば、機能条件テーブルTL01に示される11個の条件をすべて一覧表示させる。
【0088】
ユーザは、必要に応じて条件を変更したら、「OK」ボタンを押すことによって、ジョブの実行を画像形成装置1に対して指令する。
【0089】
図4に戻って、ジョブチケット書換部126は、ジョブ実行画面SN4において条件が変更された場合に、その変更内容に合わせて、ジョブチケットデータ読出部123によって読み出されたジョブチケットデータ5Bを書き換える。
【0090】
ジョブ制御部127は、ジョブチケット書換部126によって必要に応じて書き換えられたジョブチケットデータ5Bに基づいてジョブを実行する。ジョブの実行は、ジョブチケットデータ5Bに示される機能を順次起動し、画像形成装置1の各ハードウェアを各条件に応じて動作させることによって、行われる。
【0091】
図14はジョブチケットを用いた場合のジョブの全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【0092】
次に、ジョブチケットを用いた場合の画像形成装置1の全体的な処理の流れを、図14のフローチャートを参照しながら説明する。なお、図14に示す処理は、ROM10cまたはハードディスク10d等の記録媒体に記憶されているプログラムに基づき、CPU10aによる制御の下で行われる。
【0093】
図14において、画像形成装置1は、所定のコマンドが入力されると、図12のようなジョブチケット一覧画面SN3を表示する(#501)。ここで、ユーザは、実行させたいジョブに合ったジョブチケットを、それに対応するボタンを押すことによって指定する。
【0094】
画像形成装置1は、ユーザによる指定を受け付けると(#502)、指定されたジョブチケットのジョブチケットデータ5Bを読み出す(#503)。さらに、そのジョブチケットデータ5Bに示される各機能に必要な各処理の条件種の機能条件テーブルTLを読み出す(#504)。
【0095】
画像形成装置1は、読み出したジョブチケットデータ5Bおよび機能条件テーブルTLに基づいて、予め設定されている条件を反映させた状態で、図13のようなジョブ実行画面SN4を表示する(#505)。ここで、ユーザは、必要に応じて、任意の条件種の条件を変更することができる。
【0096】
ユーザが、変更の対象である条件種に対応するプルダウンメニューPdの三角ボタンを押すと、画像形成装置1は、その条件種の条件の変更の許否に応じて、条件の選択肢を次のように提示する。
【0097】
その条件種の条件の変更を許可することがジョブチケットデータ5Bに示される場合は(#507でYes)、その条件種の機能条件テーブルTLに示されるすべての条件を選択肢として一覧表示する(#508)。
【0098】
一方、その条件種の条件の変更を禁止することがジョブチケットデータ5Bに示される場合は(#507でNo)、その条件種の現在の条件と同じ上位概念に属する条件のみを選択肢として一覧表示する(#509)。
【0099】
ユーザは、表示された条件の中から所望の条件を選択することによって、ジョブチケットデータ5Bに設定されていた条件を所望の条件に変更する。なお、複数の条件種の条件を変更してもよいし、1つも変更しなくてもよい。そして、必要な変更が終わったら、「OK」ボタンを押す。
【0100】
すると(#510でYes)、画像形成装置1は、ジョブ実行画面SN4におけるユーザの操作に応じて、ステップ#503で読み出したジョブチケットデータ5Bを更新し(#511)、ジョブを実行する(#512)。
【0101】
〔他の画像形成装置のジョブチケットを使用する場合〕
図15はジョブチケットデータ7Bの例を示す図、図16はジョブ実行画面SN4の例を示す図である。
【0102】
画像形成装置1の仕様とは異なる仕様を有する他の画像形成装置のジョブチケットデータをコピーし、画像形成装置1で使用することも可能である。しかし、このジョブチケットデータに示される条件が、図5〜図7に例示した下位概念の条件のいずれにも当てはまらない場合がある。ジョブチケットデータが他の画像形成装置の仕様に合わせて作成されている可能性があるからである。以下、このようなジョブチケットの取扱いについて、説明する。
【0103】
画像形成装置1’は、様々な拡張されたPDFを取り扱うことができず、いわゆるオリジナルタイプのPDFしか取り扱うことができない。そこで、図15に示すような、「画像データフォーマット」の条件種の条件として単に「PDF」が設定されているジョブチケットのジョブチケットデータ7Bが、画像形成装置1’において使用されている。つまり、図11と比較して分かるように、ジョブチケットデータ7Bには、「コンパクトPDF」のような、「PDF」の下位概念の条件は、設定されていない。画像形成装置1’にとっては、「PDF」が画像データフォーマットの最下位の概念の条件だからである。
【0104】
このジョブチケットデータ7Bをコピーして画像形成装置1のジョブチケットデータ記憶部103に記憶させ、ユーザが画像形成装置1においてこれを使用する場合に、画像形成装置1は、次のように動作する。
【0105】
画像形成装置1は、このジョブチケットがユーザによって選択されると、ジョブチケットデータ7Bを読み出し、さらに、それに示される各機能に必要な処理の条件種の機能条件テーブルTLを読み出す。そして、図16のように、ジョブチケットデータ7Bに示される条件を反映させた状態で、ジョブ実行画面SN4を表示する。なお、図13と比較して分かるように、画像データフォーマットのプルダウンメニューPdに反映されている条件は、「コンパクトPDF」ではなく「PDF」である。
【0106】
ここで、ユーザがこのプルダウンメニューPdの三角ボタンを押すと、画像形成装置1は、機能条件テーブルTL01(図5(a)参照)に基づいて、「PDF」が下位概念として含まれる上位概念を探す。しかし、このような上位概念が機能条件テーブルTL01に示されない場合は、「PDF」が上位概念に該当するか否かをチェックする。そして、該当する場合は、「PDF」の下位概念である条件つまり「オリジナルPDF」、「コンパクトPDF」、「アウトラインPDF」、「サーチャブルPDF」、および「PDF/A」を、変更の選択肢として一覧表示する。そして、ユーザは、選択肢の中から所望の条件を選択する。画像形成装置1は、選択された条件でジョブを実行する。
【0107】
なお、ユーザが「PDF」のまま「OK」ボタンを押した場合は、画像形成装置1は、機能条件テーブルTL01において「PDF」に属する条件のうち1番目に示される条件(図5(a)の例では、「オリジナルPDF」)を適用して、ジョブを実行する。
【0108】
上述の例は、読み出したジョブチケットデータ7Bを更新する場合であったが、ジョブチケットデータ記憶部103に記憶されているジョブチケットデータ7Bを画像形成装置1の仕様に合うように更新する場合も同様に、画像形成装置1は、選択肢の提示などを行えばよい。
【0109】
本実施形態によると、ジョブチケットにおいて変更が禁止される条件を配慮しつつユーザが従来よりも柔軟にジョブチケットを使用できるようにすることができる。しかも、仕様の異なる画像形成装置同士であってもジョブチケットの受渡しを従来よりも容易に行うことができる。
【0110】
本実施形態では、種々の条件を図5〜図7に示すように分類したが、分類の仕方は画像形成装置1を使用する目的または環境などに応じて適宜、変更してもよい。
【0111】
例えば、本実施形態では、画像データフォーマットの条件を、図5(a)に示すように、JPEGのグループ、PDFのグループ、XPSのグループ、およびTIFFのグループに分類した。このように分類した理由は、例えばPDFのグループに属する条件(例えば、「オリジナルPDF」)が含まれるジョブチケットを使用するユーザはPDFに対応するアプリケーションで書類などを取り扱いたいからこのジョブチケットを選択したと、考えられるからである。また、ジョブチケットの作成者は厳格に規則を適用したいのではなくPDFのグループに属する範囲であれば(つまり、一定の範囲であれば)多少柔軟に変更を認めてもよいと思っているとも、考えられるからである。
【0112】
画像データのフォーマットの条件の分類の仕方を変更してもよい。例えば、市場に登場した時期に応じて分類してもよい。
【0113】
また、本実施形態では、図7(a)に示すように、画像のファイルの取得方法の条件のうち、通信回線4を介して取得するものをプルプリントのグループに分類した。このように分類した理由は、これらの条件のうちのいずれかが含まれるジョブチケットを使用するユーザにとって、ネットワークシステムNSの中の他の装置(例えば、サーバ2)に格納されているファイルを用いて印刷を行うことが目的であり、プロトコル等が異なっても最終的にユーザに特定のファイルが届けば問題ないと、考えられるからである。また、そのジョブチケットに含まれる条件によるファイルの取得が何らかの不具合で不能である場合であっても、ユーザが目的を達せられるようにするためである。
【0114】
この分類の仕方も変更可能である。例えば、業務中にWebブラウザを使用するのを制限している組織においては、「SMBプリント」と「FTPプリント」とをあるグループに分類し、「ブラウザプリント」と「WebDAVプリント」とを別のグループに分類してもよい。
【0115】
また、本実施形態では、図6(d)および図6(e)に示すように、カラー出力の条件を1つのグループに分類した。このように分類した理由は、白黒出力とカラー出力とで使用料金を異なるようにしている環境においては、カラー出力の条件間で変更を行っても、課金の上で特に問題がないと、考えられるからである。
【0116】
この分類の仕方も変更可能である。例えば、出力画像の美しさの観点から、「フルカラー」、「グレースケール」、および「オートカラー」を1つのグループに分類し、残りを他のグループに分類してもよい。なお、「オートカラー」とは、画像にカラーが含まれないときはブラックのトナーのみで印刷し、含まれるときは各色のトナーを使って印刷する、という条件である。
【0117】
本実施形態では、特にScan_To_ドキュメント共有のジョブチケットを例に説明したが、本発明は他の様々なジョブチケットをも取り扱うことができる。
【0118】
ネットワークシステムNSに画像形成装置1が複数台設けられている場合は、サーバ2が、ジョブチケットデータ5Bを一元的に管理し、画像形成装置1からの要求に応じて提供するようにしてもよい。
【0119】
その他、ネットワークシステムNS、画像形成装置1の全体または各部の構成、処理内容、処理順序、データの構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0120】
1 画像形成装置(画像処理装置)
123 ジョブチケットデータ読出部(ジョブチケット取得手段)
124 機能条件テーブル読出部(グループデータ取得手段)
125 ジョブ実行画面表示部(変更選択肢提示手段)
127 ジョブ制御部(ジョブ実行手段)
5B、7B ジョブチケットデータ
TL 機能条件テーブル(グループデータ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の処理を含むジョブ、当該処理それぞれを実行する際の第一の条件、および当該第一の条件それぞれの変更を許可するか否かを示すジョブチケットデータを取得するジョブチケットデータ取得手段と、
第二の条件のうちの共通する概念を有するもの同士をグループ化した第一のグループおよび前記第一のグループのうちの共通する概念を有するもの同士をグループ化した第二のグループを示すグループデータを取得するグループデータ取得手段と、
前記ジョブチケットデータに示される前記第一の条件を変更する選択肢として、当該第一の条件の変更を許可すると当該ジョブチケットデータに示される場合は、前記第二の条件のうちの当該第一の条件と同じものである一致条件が属する前記第二のグループに属する前記第二の条件を提示し、許可すると示されない場合は、当該一致条件が属する前記第一のグループに属する前記第二の条件を提示する、変更選択肢提示手段と、
選択された前記選択肢および前記ジョブチケットデータに基づいてかつ当該選択肢を優先的に適用してジョブを実行するジョブ実行手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
複数の処理を含むジョブ、当該処理それぞれを実行する際の第一の条件、および当該第一の条件それぞれの変更を許可するか否かを示すジョブチケットデータを取得するジョブチケットデータ取得手段と、
第二の条件のうちの共通する概念を有するもの同士をグループ化した第一のグループおよび前記第一のグループのうちの共通する概念を有するもの同士をグループ化した第二のグループを示すグループデータを取得するグループデータ取得手段と、
前記ジョブチケットデータに示される前記第一の条件を変更する選択肢として、当該第一の条件の変更を許可すると当該ジョブチケットデータに示される場合は、前記第二の条件のうちの当該第一の条件と同じものである一致条件が前記グループデータに示されるのであれば当該一致条件が属する前記第二のグループに属する前記第二の条件を提示し、前記第一のグループに属する前記第二の条件が当該第一の条件の下位概念に当たるものである一致グループが前記グループデータに示されるのであれば当該一致グループが属する前記第二のグループに属する前記第二の条件を提示し、許可すると示されない場合は、当該一致条件が前記グループデータに示されるのであれば当該一致条件が属する前記第一のグループに属する前記第二の条件を提示し、当該一致グループが前記グループデータに示されるのであれば当該一致グループに属する前記第二の条件を提示する、変更選択肢提示手段と、
選択された前記選択肢および前記ジョブチケットデータに基づいてかつ当該選択肢を優先的に適用してジョブを実行するジョブ実行手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
前記グループデータ取得手段は、前記グループデータとして、当該画像処理装置において適用することができる条件が前記第二の条件として示されるデータを取得する、
請求項1または請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
画像処理装置に、
複数の処理を含むジョブ、当該処理それぞれを実行する際の第一の条件、および当該第一の条件それぞれの変更を許可するか否かを示すジョブチケットデータを取得させ、
第二の条件のうちの共通する概念を有するもの同士をグループ化した第一のグループおよび前記第一のグループのうちの共通する概念を有するもの同士をグループ化した第二のグループを示すグループデータを取得させ、
前記ジョブチケットデータに示される前記第一の条件を変更する選択肢として、当該第一の条件の変更を許可すると当該ジョブチケットデータに示される場合は、前記第二の条件のうちの当該第一の条件と同じものである一致条件が属する前記第二のグループに属する前記第二の条件を提示させ、許可すると示されない場合は、当該一致条件が属する前記第一のグループに属する前記第二の条件を提示させ、
選択された前記選択肢および前記ジョブチケットデータに基づいてかつ当該選択肢を優先的に適用してジョブを実行させる、
ことを特徴とするジョブ実行方法。
【請求項5】
画像処理装置に、
複数の処理を含むジョブ、当該処理それぞれを実行する際の第一の条件、および当該第一の条件それぞれの変更を許可するか否かを示すジョブチケットデータを取得するジョブチケットデータ取得処理を実行させ、
第二の条件のうちの共通する概念を有するもの同士をグループ化した第一のグループおよび前記第一のグループのうちの共通する概念を有するもの同士をグループ化した第二のグループを示すグループデータを取得するグループデータ取得処理を実行させ、
前記ジョブチケットデータに示される前記第一の条件を変更する選択肢として、当該第一の条件の変更を許可すると当該ジョブチケットデータに示される場合は、前記第二の条件のうちの当該第一の条件と同じものである一致条件が属する前記第二のグループに属する前記第二の条件を提示し、許可すると示されない場合は、当該一致条件が属する前記第一のグループに属する前記第二の条件を提示する、提示処理を実行させ、
選択された前記選択肢および前記ジョブチケットデータに基づいてかつ当該選択肢を優先的に適用してジョブを実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−130081(P2011−130081A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−285263(P2009−285263)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】