画像処理装置、画像処理方法、および電子装置
【課題】被写体上における照度分布が一致するための2種類の光源の配置を提案し、肌領域を高い精度で検出する。
【解決手段】図6は、第1光源と第2光源の配置に関する第3の配置例を示している。第3の配置例においては、第1光源は2つのLED群1i,1jから構成され、LED群1i,1jは、それぞれ2個のLEDから構成される。同様に、第2光源は2つのLED群2i,2jから構成され、LED群2i,2jは、それぞれ2個のLEDから構成される。この場合、ΔL(i,j)=|L1−L2|=0となる。第3の配置例は、LED群1iを平行移動するとLED群1jにその形状が一致し、LED群2iを平行移動するとLED群2jにその形状が一致し、鏡面対称性を有していないことが特徴である。本発明は、例えば、人の手の動きを検出する検出装置に適用できる。
【解決手段】図6は、第1光源と第2光源の配置に関する第3の配置例を示している。第3の配置例においては、第1光源は2つのLED群1i,1jから構成され、LED群1i,1jは、それぞれ2個のLEDから構成される。同様に、第2光源は2つのLED群2i,2jから構成され、LED群2i,2jは、それぞれ2個のLEDから構成される。この場合、ΔL(i,j)=|L1−L2|=0となる。第3の配置例は、LED群1iを平行移動するとLED群1jにその形状が一致し、LED群2iを平行移動するとLED群2jにその形状が一致し、鏡面対称性を有していないことが特徴である。本発明は、例えば、人の手の動きを検出する検出装置に適用できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、および電子装置に関し、特に、撮影した画像に基づいて、例えば人の手等の肌が露出している部分を検出できるようにした画像処理装置、画像処理方法、および電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人物を撮像して得られる撮像画像上から、顔や手などのように肌が露出している領域(以下、肌領域と称する)を検出する肌検出技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この肌検出技術では、波長λ1の光を出力するLED(light emitting diode)によって照射された状態の被写体(人物)を撮像した第1の画像と、波長λ1とは異なる波長λ2の光を出力するLEDによって照射された状態の被写体を撮像した第2の画像とを取得する。そして、第1の画像と第2の画像との輝度の差分が所定の閾値よりも大きな領域を肌領域として検出する。
【0004】
なお、波長λ1,λ2は、人の肌の反射特性を利用して決定される。
【0005】
図12は、人の肌に対する反射特性を示している。なお、この反射特性は、人の肌の色の違い(人種の違い)や状態(日焼け等)等に拘らず、一般性があるものである。同図において、横軸は、人の肌に照射される照射光の波長を示しており、縦軸は、人の肌に照射された照射光の反射率を示している。
【0006】
人の肌に照射された照射光の反射率は、800nm付近をピークとして、900nm付近から急激に減少し、1000nm付近を極小値として再び上昇することが知られている。具体的には、例えば、人の肌に対して、870nmの光を照射して得られる反射光の反射率は63%であり、950nmの光を照射して得られる反射光の反射率は50%である。
【0007】
これは、人の肌について特有のものであり、人の肌以外の物体(例えば、頭髪や衣服等)では、800乃至1000[nm]付近において、反射率の変化は緩やかとなっていることが多い。
【0008】
このような反射特性を利用して、例えば、波長λ1は800乃至900nmの値、波長λ2は900乃至1000nmの値とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−47067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した従来の肌検出技術では、波長の異なる2種類の照射光の人の肌における反射率に差があることを利用しているが、この前提として、被写体に照射された波長の異なる2種類の照射光の被写体上における照度分布が一致している必要がある。
【0011】
この要件が満たされないと、第1の画像と第2の画像の輝度の差分があったとしても、それが肌の分光反射率の差によるものであるのか、または照度分布が一致していないことによるものであるのかが区別できなくなり、正確に肌領域を検出することができない。
【0012】
被写体に照射された波長の異なる2種類の照射光の被写体上における照度分布を一致させるためには、2種類の光源の位置と放射照度を完全に一致させればよいが、光源の位置を完全に一致させることは物理的に不可能である。
【0013】
よって、上記した要件が満たされるように2種類の光源を配置すべきであるが、従来、その最適な配置方法について具体的な提案がなされていなかった。
【0014】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、被写体上における照度分布が一致するための2種類の光源の配置を提案するとともに、これにより肌領域を高い精度で検出できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の側面である画像処理装置は、離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段とを備え、前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、前記第1および第2の照射手段の位置の重心と前記肌領域を検出可能な前記被写体との最短距離Rminに対して、0<ΔL<(Rmin/10)を満たす。
【0016】
前記検出手段は、前記第1の画像と第2の画像の対応する画素どうしの画素値の差分を算出し、算出した差分と閾値との比較結果に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出するようにすることができる。
【0017】
前記最短距離Rminは5mm以上、100mm未満であるようにすることができる。
【0018】
前記第1の波長は930nm未満であり、前記第2の波長は930nm以上であるようにすることができる。
【0019】
本発明の第1の側面である画像処理方法は、離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段とを備える画像処理装置の画像処理方法において、前記画像処理装置による、前記第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射ステップと、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第1の画像を生成する第1の生成ステップと、前記第2の照射手段により、前記第2の波長の光を被写体に照射する第2の照射ステップと、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第2の画像を生成する第2の生成ステップと、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出ステップとを含み、前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、前記第1および第2の照射手段の位置の重心と前記肌領域を検出可能な前記被写体との最短距離Rminに対して、0<ΔL<(Rmin/10)を満たす。
【0020】
本発明の第1の側面においては、第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、第1および第2の照射手段の位置の重心と肌領域を検出可能な被写体との最短距離Rminに対して、0<ΔL<(Rmin/10)が満たされている。
【0021】
本発明の第2の側面である電子装置は、離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と、検出された肌領域の変化に応じて所定の処理を実行する動作制御手段とを備え、前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、前記第1および第2の照射手段の位置の重心と前記肌領域を検出可能な前記被写体との最短距離Rminに対して、0<ΔL<(Rmin/10)を満たす。
【0022】
本発明の第2の側面においては、第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、第1および第2の照射手段の位置の重心と肌領域を検出可能な被写体との最短距離Rminに対して、0<ΔL<(Rmin/10)が満たされている。
【0023】
本発明の第3の側面である画像処理装置は、離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段とを備え、前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している。
【0024】
前記検出手段は、前記第1の画像と第2の画像の対応する画素どうしの画素値の差分を算出し、算出した差分と閾値との比較結果に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出するようにすることができる。
【0025】
前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は鏡面対象性を有さずに点対称性を有し、前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は鏡面対象性を有さずに点対称性を有しているようにすることができる。
【0026】
前記最短距離Rminは5mm以上、100mm未満であるようにすることができる。
【0027】
前記第1の波長は930nm未満であり、前記第2の波長は930nm以上であるようにすることができる。
【0028】
本発明の第3の側面である画像処理方法は、離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段とを備える画像処理装置の画像処理方法において、前記画像処理装置による、前記第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射ステップと、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第1の画像を生成する第1の生成ステップと、前記第2の照射手段により、前記第2の波長の光を被写体に照射する第2の照射ステップと、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第2の画像を生成する第2の生成ステップと、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出ステップとを含み、前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している。
【0029】
本発明の第3の側面においては、第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している。
【0030】
本発明の第4の側面である電子装置は、離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と、検出された肌領域の変化に応じて所定の処理を実行する動作制御手段とを備え、前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している。
【0031】
本発明の第4の側面においては、第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、被写体上における照度分布が一致するための2種類の光源の配置を提案することができる。また、本発明によれば、肌領域を高い精度で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明を適用した検出装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】肌領域検出処理を説明するフローチャートである。
【図3】第1光源と第2の光源の第1の配置例を示す図である。
【図4】第1光源と第2の光源の第2の配置例を示す図である。
【図5】第1および第2の配置例に対応する、被写体までの距離と2波長間照度差を示す図である。
【図6】第1光源と第2の光源の第3の配置例を示す図である。
【図7】第1光源と第2の光源の第4の配置例を示す図である。
【図8】第3および第4の配置例に対応する、被写体までの距離と2波長間照度差を示す図である。
【図9】第1光源と第2の光源の第5の配置例を示す図である。
【図10】第1光源と第2の光源の第6の配置例を示す図である。
【図11】第5および第6の配置例に対応する、被写体までの距離と2波長間照度差を示す図である。
【図12】人の肌の反射特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態と称する)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0035】
<1.実施の形態>
[検出装置の構成例]
図1は、本発明の一実施の形態である検出装置の構成例を示している。この検出装置10は、被写体を撮像した画像から検出対称物20となる人の肌領域(例えば、顔、手など)を検出するものである。以下、検出装置10が備える光源全体の重心と、肌領域を検出可能な被写体との距離の範囲を動作距離範囲と称し、動作距離範囲の最小値を最低動作距離Rminと称する。最低動作距離Rmin としては、5mm以上、100mm未満程度を想定する。
【0036】
検出装置10は、制御部11、LED制御部12、第1光源13−1、第2光源13−2、撮像部14、撮像制御部15、および画像処理部16から構成される。
【0037】
なお、図1においては、図示の都合により第1光源13−1と第2光源13−2が撮像部14を挟むように配置されているが、第1光源13−1および第2光源13−2と、撮像部14との位置関係は任意である。また、図示の都合により第1光源13−1と第2光源13−2とが完全に離間されているが、本願発明の特徴となる第1光源13−1と第2光源13−2の配置はこれと異なる。第1光源13−1と第2光源13−2の具体的な配置については、図3、図5、および図7を参照して後述する。
【0038】
制御部11は、検出装置10の各部の動作を統括して制御する。LED制御部12は、制御部11からの制御に従い、第1光源13−1および第2光源13−2の点灯タイミング、消灯タイミングを制御する。
【0039】
第1光源13−1は、1個以上のLEDから構成される複数のLED群から構成される。第1光源13−1に属する各LEDは、ランバート則に従う指向性を有しており、LED制御部12の制御に従って、発光スペクトルのピーク波長がλ1である光(以下、波長λ1の光と称する)を発光する。以下、第1光源13−1を構成する複数のLED群をLED群1x(x=1,・・・,n)と称する。
【0040】
第2光源13−2は、1個以上のLEDから構成される複数のLED群から構成される。第2光源13−2に属する各LEDは、ランバート則に従う指向性を有しており、LED制御部12の制御に従って、発光スペクトルのピーク波長がλ2(>λ1)である光(以下、波長λ2の光と称する)を発光する。以下、第2光源13−2を構成する複数のLED群をLED群2x(x=1,・・・,n)と称する。
【0041】
なお、波長λ1の値は680nmから930nm、波長λ1よりも長波長側の波長λ2の値は930nmから1100nmであり、より好ましくは波長λ1の値は780nmから930nm、波長λ2の値は930nmから1020nmとすればよい。
【0042】
撮像部14は、集光レンズと、CCD、CMOSなどの撮像素子とを内蔵している。この撮像素子には、例えば水平画角75度、垂直画角56度の性能を有するものを用いる。撮像部14は、撮像制御部15からの制御に従い、被写体からの反射光を受光して画像を生成する。第1光源13−1が発光しているときに生成される画像を第1の画像とし、光源群13−2が発光しているときに生成される画像を第2の画像とする。
【0043】
撮像制御部15は、制御部11からの制御に従い、撮像部14の撮像タイミング、輝度増幅のゲインなどを制御する。また、撮像制御部15は、撮像部14により生成された第1および第2の画像を画像処理部16に出力する。
【0044】
画像処理部16は、第1の画像と第2の画像との対応する画素の輝度Y1,Y2の差分である反射率差検出信号S=Y1−Y2を算出し、反射率差検出信号Sを所定の閾値と比較することにより2値化し、2値の一方の領域を肌領域として検出する。
【0045】
[検出装置による肌領域検出処理]
次に、検出装置10による肌領域検出処理について説明する。図2は、肌領域検出処理を説明するフローチャートである。
【0046】
ステップS1において、LED制御部12は、第1光源13−1を制御して波長λ1の光を被写体に照射させる。ステップS2において、撮像部14は、撮像制御部15からの制御に従い、入射される被写体からの反射光を光電変換することにより第1の画像を生成する。この後、第1光源13−1は消灯される。
【0047】
ステップS3において、LED制御部12は、光源群13−2を制御して波長λ2の光を被写体に照射させる。ステップS4において、撮像部14は、撮像制御部15からの制御に従い、入射される被写体からの反射光を光電変換することにより第2の画像を生成する。この後、光源群13−2は消灯される。
【0048】
ステップS5において、画像処理部16は、第1の画像と第2の画像との対応する画素の輝度Y1,Y2の差分である反射率差検出信号S=Y1−Y2を算出し、ステップS6において、反射率差検出信号Sを所定の閾値と比較することにより2値化する。ステップS7において、画像処理部16は、2値化された値を画素値とする2値化画像を生成し、2値の一方の領域を肌領域として検出する。以上で、肌領域検出処理は終了される。
【0049】
以上説明した肌領域検出処理により、画像上の肌領域を検出することができる。
【0050】
[第1光源13−1と第2光源13−2の配置]
次に、第1光源13−1と第2光源13−2の配置について説明する。
【0051】
上述したように、第1光源13−1は、複数のLED群1xから構成され、第2光源13−2は、複数のLED群2xから構成される。
【0052】
ここで、第1光源13−1に属する2つのLED群1i,1jに注目し、LED群1iを構成する1個以上のLEDの位置の重心と、LED群1jを構成する1個以上のLEDの位置の重心との距離をL1(i,j)とする。
【0053】
同様に、第2光源13−2に属する2つのLED群2i,2jに注目し、LED群2iを構成する1個以上のLEDの位置の重心と、LED群2jを構成する1個以上のLEDの位置の重心との距離をL2(i,j)とする。ただし、i,jは1≦i,j≦n、i≠jを満たす任意の整数とする。
【0054】
このとき、距離L1(i,j)と距離L2(i,j)の差分ΔL(i,j)が次式(1)の関係を満たすように、第1光源13−1と第2光源13−2を配置するようにする。
ΔL(i,j)=|L1(i,j)−L2(i,j)|
ΔL(i,j)<(最低動作距離Rmin/10)
・・・(1)
【0055】
さらに、式(1)を満たした上で、さらに評価指標として、2波長間の照度比(十分に遠方で、2種類の波長に対する画像の輝度が一致する照度の比を100%とする)の100%からのずれの絶対値を「2波長間の照度差」と称して用いることにする。人の肌の近赤外域における反射率変化の最大値は10%程度であるため、2波長間の照度差には、概ね3乃至5%程度の許容値が設定される。この要件を満たすことで、最低動作距離Rminよりも遠方に位置する検出対称物20を検出することができる。
【0056】
[第1光源13−1と第2光源13−2の具体的な配置]
図3は、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第1の配置例を示している。なお、同図において、白丸○は波長λ1の光を発光する1個のLEDを示し、黒丸●は波長λ2の光を発光する1個のLEDを示する。以降の図においても同様とする。
【0057】
図4は、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第2の配置例を示している。
【0058】
第1および第2の配置例においては、第1光源13−1は2つのLED群1i,1jから構成され、LED群1i,1jは、それぞれ1個のLEDから構成される。同様に、第2光源13−2は2つのLED群2i,2jから構成され、LED群2i,2jは、それぞれ1個のLEDから構成される。
【0059】
図3の第1の配置例の場合、LED群1iの位置の重心とLED群1jの位置の重心との距離L1(i,j)=30mmと、LED群2iの位置の重心とLED群2jの位置の重心との距離L2(i,j)=30mmとが等しいので、ΔL(i,j)=0となる。
【0060】
図4の第2の配置例の場合、LED群1iの位置の重心とLED群1jの位置の重心との距離L1(i,j)と、LED群2iの位置の重心とLED群2jの位置の重心との距離L2(i,j)とは異なり、ΔL(i,j)>0となる。
【0061】
最低動作距離Rmin=50mmを確保するためには式(1)より、ΔL(i,j)<5mmが要件となる。したがって、第1の配置例はこの要件を満たすが、第2の配置例の場合には、ΔL(i,j)<5mmを満たすように、LED群1iの位置の重心とLED群2iの位置の重心との距離、およびLED群1jの位置の重心とLED群2jの位置の重心との距離を設定する必要がある。
【0062】
図5は、第1および第2の配置例に対応する、被写体までの距離(横軸)と2波長間照射度差(縦軸)との関係を示している。同図に丸●で示す線分1は、第1の配置例ΔL(i,j)=0に対応している。同図に四角■で示す線分2は、第2の配置例ΔL(i,j)=2.3mmに対応している。同図に三角△で示す線分3は、第2の配置例ΔL(i,j)=5.6mmに対応している。
【0063】
図5からも明らかなように、被写体までの距離が50mmのときに2波長間照射度差が許容範囲の5%以下であるのは線分1と線分2であり、線分3は被写体までの距離が50mmのときに2波長間照射度差が許容範囲を超える6%に近い値であることから、式(1)の妥当性が証明される。
【0064】
図6は、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第3の配置例を示している。図7Aは、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第4の配置例を示している。図7Bは、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第5の配置例を示している。
【0065】
第3および第4の配置例においては、第1光源13−1は2つのLED群1i,1jから構成され、LED群1i,1jは、それぞれ2個のLEDから構成される。同様に、第2光源13−2は2つのLED群2i,2jから構成され、LED群2i,2jは、それぞれ2個のLEDから構成される。また、第3および第4の配置例ともに、LED群1iの位置の重心とLED群1jの位置の重心との距離L1(i,j)=30mmと、LED群2iの位置の重心とLED群2jの位置の重心との距離L2(i,j)=30mmとが等しいので、ΔL(i,j)=0となる。
【0066】
なお、第3の配置例は、LED群1iを平行移動するとLED群1jにその形状が一致し、LED群2iを平行移動するとLED群2jにその形状が一致する特徴、すなわち、点対称性を有している。一方、第4の配置例は、λ1のLEDとλ2のLEDとだけを区別すれば、光源全体として鏡面対称性を有している。これらが両者の相違点である。
【0067】
図8は、第3および第4の配置例に対応する、被写体までの距離(横軸)と2波長間照射度差(縦軸)との関係を示している。同図に菱形◆で示す線分1は、第3の配置例ΔL(i,j)=0に対応している。同図に四角■で示す線分2は、第4の配置例ΔL(i,j)=0に対応している。
【0068】
図8から明らかなように、線分1は被写体までの距離が60mm以上であるときに2波長間照射度差が許容範囲の5%以下となるので、第3の配置例(L1=L2=30mm)に対応する最低動作距離Rminは60mmとすることができる。同様に、線分2は被写体までの距離が80mm以上であるときに2波長間照射度差が許容範囲の5%以下となるので、第4の配置例(L1=L2=30mm)に対応する最低動作距離Rminは80mmとすることができる。
【0069】
したがって、点対称性がある第3の配置例は、従来から多く用いられている線対称性がある第4の配置例に比較して、より短い最低動作距離Rminを確保することができるといえる。これにより、対称性が高い配置にとらわれることなく、複数の離間した空間領域への光源の分割等の自由度の高い配置が可能となる。
【0070】
図9は、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第6の配置例を示している。図10Aは、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第7の配置例を示している。図10Bは、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第8の配置例を示している。
【0071】
第6および第7の配置例においては、第1光源13−1は2つのLED群1i,1jから構成され、LED群1i,1jは、それぞれ8個のLEDから構成される。同様に、第2光源13−2は2つのLED群2i,2jから構成され、LED群2i,2jは、それぞれ8個のLEDから構成される。また、第6および第7の配置例ともに、LED群1iの位置の重心とLED群1jの位置の重心との距離L1(i,j)=30mmと、LED群2iの位置の重心とLED群2jの位置の重心との距離L2(i,j)=30mmとが等しいので、ΔL(i,j)=0となる。
【0072】
なお、第6の配置例は、LED群1iを平行移動するとLED群1jにその形状が一致し、LED群2iを平行移動するとLED群2jにその形状が一致する、すなわち、点対称性を有していることが特徴である。一方、第6の配置例は、λ1のLEDとλ2のLEDとだけを区別すれば、光源全体として鏡面対称性を有している。これらが両者の相違点である。
【0073】
図11は、第6および第7の配置例に対応する、被写体までの距離(横軸)と2波長間照射度差(縦軸)との関係を示している。同図に菱形◆で示す線分1は、図7Aの第6の配置例ΔL(i,j)=0に対応している。同図に四角■で示す線分2は、図7Bの第7の配置例ΔL(i,j)=0に対応している。
【0074】
図11から明らかなように、線分1は被写体までの距離が50mm以上であるときに2波長間照射度差が許容範囲の5%以下となるので、第6の配置例(L1=L2=30mm)に対応する最低動作距離Rminは50mmとすることができる。同様に、線分2は被写体までの距離が70mm以上であるときに2波長間照射度差が許容範囲の5%以下となるので、第7の配置例(L1=L2=30mm)に対応する最低動作距離Rminは70mmとすることができる。
【0075】
したがって、点対称性がある第6の配置例は、従来から多く用いられている線対称性がある第7の配置例に比較して、より短い最低動作距離Rminを確保することができるといえる。これにより、対称性が高い配置にとらわれることなく、複数の離間した空間領域への光源の分割等の自由度の高い配置が可能となる。
【0076】
なお、本発明を適用した検出装置は、例えば、テレビジョン受像機などの任意の電子装置に内蔵させることができる。当該電子装置においては、検出された被写体の手などの動きに応じ、所定の処理を実行するようにすることができる。
【0077】
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0078】
10 検出装置,11 制御部, 12 LED制御部, 13−1 第1光源, 13−2 第2光源, 14 撮像部, 15 撮像制御部, 16 画像処理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、および電子装置に関し、特に、撮影した画像に基づいて、例えば人の手等の肌が露出している部分を検出できるようにした画像処理装置、画像処理方法、および電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人物を撮像して得られる撮像画像上から、顔や手などのように肌が露出している領域(以下、肌領域と称する)を検出する肌検出技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この肌検出技術では、波長λ1の光を出力するLED(light emitting diode)によって照射された状態の被写体(人物)を撮像した第1の画像と、波長λ1とは異なる波長λ2の光を出力するLEDによって照射された状態の被写体を撮像した第2の画像とを取得する。そして、第1の画像と第2の画像との輝度の差分が所定の閾値よりも大きな領域を肌領域として検出する。
【0004】
なお、波長λ1,λ2は、人の肌の反射特性を利用して決定される。
【0005】
図12は、人の肌に対する反射特性を示している。なお、この反射特性は、人の肌の色の違い(人種の違い)や状態(日焼け等)等に拘らず、一般性があるものである。同図において、横軸は、人の肌に照射される照射光の波長を示しており、縦軸は、人の肌に照射された照射光の反射率を示している。
【0006】
人の肌に照射された照射光の反射率は、800nm付近をピークとして、900nm付近から急激に減少し、1000nm付近を極小値として再び上昇することが知られている。具体的には、例えば、人の肌に対して、870nmの光を照射して得られる反射光の反射率は63%であり、950nmの光を照射して得られる反射光の反射率は50%である。
【0007】
これは、人の肌について特有のものであり、人の肌以外の物体(例えば、頭髪や衣服等)では、800乃至1000[nm]付近において、反射率の変化は緩やかとなっていることが多い。
【0008】
このような反射特性を利用して、例えば、波長λ1は800乃至900nmの値、波長λ2は900乃至1000nmの値とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−47067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した従来の肌検出技術では、波長の異なる2種類の照射光の人の肌における反射率に差があることを利用しているが、この前提として、被写体に照射された波長の異なる2種類の照射光の被写体上における照度分布が一致している必要がある。
【0011】
この要件が満たされないと、第1の画像と第2の画像の輝度の差分があったとしても、それが肌の分光反射率の差によるものであるのか、または照度分布が一致していないことによるものであるのかが区別できなくなり、正確に肌領域を検出することができない。
【0012】
被写体に照射された波長の異なる2種類の照射光の被写体上における照度分布を一致させるためには、2種類の光源の位置と放射照度を完全に一致させればよいが、光源の位置を完全に一致させることは物理的に不可能である。
【0013】
よって、上記した要件が満たされるように2種類の光源を配置すべきであるが、従来、その最適な配置方法について具体的な提案がなされていなかった。
【0014】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、被写体上における照度分布が一致するための2種類の光源の配置を提案するとともに、これにより肌領域を高い精度で検出できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の側面である画像処理装置は、離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段とを備え、前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、前記第1および第2の照射手段の位置の重心と前記肌領域を検出可能な前記被写体との最短距離Rminに対して、0<ΔL<(Rmin/10)を満たす。
【0016】
前記検出手段は、前記第1の画像と第2の画像の対応する画素どうしの画素値の差分を算出し、算出した差分と閾値との比較結果に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出するようにすることができる。
【0017】
前記最短距離Rminは5mm以上、100mm未満であるようにすることができる。
【0018】
前記第1の波長は930nm未満であり、前記第2の波長は930nm以上であるようにすることができる。
【0019】
本発明の第1の側面である画像処理方法は、離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段とを備える画像処理装置の画像処理方法において、前記画像処理装置による、前記第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射ステップと、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第1の画像を生成する第1の生成ステップと、前記第2の照射手段により、前記第2の波長の光を被写体に照射する第2の照射ステップと、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第2の画像を生成する第2の生成ステップと、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出ステップとを含み、前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、前記第1および第2の照射手段の位置の重心と前記肌領域を検出可能な前記被写体との最短距離Rminに対して、0<ΔL<(Rmin/10)を満たす。
【0020】
本発明の第1の側面においては、第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、第1および第2の照射手段の位置の重心と肌領域を検出可能な被写体との最短距離Rminに対して、0<ΔL<(Rmin/10)が満たされている。
【0021】
本発明の第2の側面である電子装置は、離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と、検出された肌領域の変化に応じて所定の処理を実行する動作制御手段とを備え、前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、前記第1および第2の照射手段の位置の重心と前記肌領域を検出可能な前記被写体との最短距離Rminに対して、0<ΔL<(Rmin/10)を満たす。
【0022】
本発明の第2の側面においては、第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、第1および第2の照射手段の位置の重心と肌領域を検出可能な被写体との最短距離Rminに対して、0<ΔL<(Rmin/10)が満たされている。
【0023】
本発明の第3の側面である画像処理装置は、離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段とを備え、前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している。
【0024】
前記検出手段は、前記第1の画像と第2の画像の対応する画素どうしの画素値の差分を算出し、算出した差分と閾値との比較結果に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出するようにすることができる。
【0025】
前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は鏡面対象性を有さずに点対称性を有し、前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は鏡面対象性を有さずに点対称性を有しているようにすることができる。
【0026】
前記最短距離Rminは5mm以上、100mm未満であるようにすることができる。
【0027】
前記第1の波長は930nm未満であり、前記第2の波長は930nm以上であるようにすることができる。
【0028】
本発明の第3の側面である画像処理方法は、離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段とを備える画像処理装置の画像処理方法において、前記画像処理装置による、前記第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射ステップと、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第1の画像を生成する第1の生成ステップと、前記第2の照射手段により、前記第2の波長の光を被写体に照射する第2の照射ステップと、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第2の画像を生成する第2の生成ステップと、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出ステップとを含み、前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している。
【0029】
本発明の第3の側面においては、第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している。
【0030】
本発明の第4の側面である電子装置は、離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と、検出された肌領域の変化に応じて所定の処理を実行する動作制御手段とを備え、前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している。
【0031】
本発明の第4の側面においては、第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、被写体上における照度分布が一致するための2種類の光源の配置を提案することができる。また、本発明によれば、肌領域を高い精度で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明を適用した検出装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】肌領域検出処理を説明するフローチャートである。
【図3】第1光源と第2の光源の第1の配置例を示す図である。
【図4】第1光源と第2の光源の第2の配置例を示す図である。
【図5】第1および第2の配置例に対応する、被写体までの距離と2波長間照度差を示す図である。
【図6】第1光源と第2の光源の第3の配置例を示す図である。
【図7】第1光源と第2の光源の第4の配置例を示す図である。
【図8】第3および第4の配置例に対応する、被写体までの距離と2波長間照度差を示す図である。
【図9】第1光源と第2の光源の第5の配置例を示す図である。
【図10】第1光源と第2の光源の第6の配置例を示す図である。
【図11】第5および第6の配置例に対応する、被写体までの距離と2波長間照度差を示す図である。
【図12】人の肌の反射特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態と称する)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0035】
<1.実施の形態>
[検出装置の構成例]
図1は、本発明の一実施の形態である検出装置の構成例を示している。この検出装置10は、被写体を撮像した画像から検出対称物20となる人の肌領域(例えば、顔、手など)を検出するものである。以下、検出装置10が備える光源全体の重心と、肌領域を検出可能な被写体との距離の範囲を動作距離範囲と称し、動作距離範囲の最小値を最低動作距離Rminと称する。最低動作距離Rmin としては、5mm以上、100mm未満程度を想定する。
【0036】
検出装置10は、制御部11、LED制御部12、第1光源13−1、第2光源13−2、撮像部14、撮像制御部15、および画像処理部16から構成される。
【0037】
なお、図1においては、図示の都合により第1光源13−1と第2光源13−2が撮像部14を挟むように配置されているが、第1光源13−1および第2光源13−2と、撮像部14との位置関係は任意である。また、図示の都合により第1光源13−1と第2光源13−2とが完全に離間されているが、本願発明の特徴となる第1光源13−1と第2光源13−2の配置はこれと異なる。第1光源13−1と第2光源13−2の具体的な配置については、図3、図5、および図7を参照して後述する。
【0038】
制御部11は、検出装置10の各部の動作を統括して制御する。LED制御部12は、制御部11からの制御に従い、第1光源13−1および第2光源13−2の点灯タイミング、消灯タイミングを制御する。
【0039】
第1光源13−1は、1個以上のLEDから構成される複数のLED群から構成される。第1光源13−1に属する各LEDは、ランバート則に従う指向性を有しており、LED制御部12の制御に従って、発光スペクトルのピーク波長がλ1である光(以下、波長λ1の光と称する)を発光する。以下、第1光源13−1を構成する複数のLED群をLED群1x(x=1,・・・,n)と称する。
【0040】
第2光源13−2は、1個以上のLEDから構成される複数のLED群から構成される。第2光源13−2に属する各LEDは、ランバート則に従う指向性を有しており、LED制御部12の制御に従って、発光スペクトルのピーク波長がλ2(>λ1)である光(以下、波長λ2の光と称する)を発光する。以下、第2光源13−2を構成する複数のLED群をLED群2x(x=1,・・・,n)と称する。
【0041】
なお、波長λ1の値は680nmから930nm、波長λ1よりも長波長側の波長λ2の値は930nmから1100nmであり、より好ましくは波長λ1の値は780nmから930nm、波長λ2の値は930nmから1020nmとすればよい。
【0042】
撮像部14は、集光レンズと、CCD、CMOSなどの撮像素子とを内蔵している。この撮像素子には、例えば水平画角75度、垂直画角56度の性能を有するものを用いる。撮像部14は、撮像制御部15からの制御に従い、被写体からの反射光を受光して画像を生成する。第1光源13−1が発光しているときに生成される画像を第1の画像とし、光源群13−2が発光しているときに生成される画像を第2の画像とする。
【0043】
撮像制御部15は、制御部11からの制御に従い、撮像部14の撮像タイミング、輝度増幅のゲインなどを制御する。また、撮像制御部15は、撮像部14により生成された第1および第2の画像を画像処理部16に出力する。
【0044】
画像処理部16は、第1の画像と第2の画像との対応する画素の輝度Y1,Y2の差分である反射率差検出信号S=Y1−Y2を算出し、反射率差検出信号Sを所定の閾値と比較することにより2値化し、2値の一方の領域を肌領域として検出する。
【0045】
[検出装置による肌領域検出処理]
次に、検出装置10による肌領域検出処理について説明する。図2は、肌領域検出処理を説明するフローチャートである。
【0046】
ステップS1において、LED制御部12は、第1光源13−1を制御して波長λ1の光を被写体に照射させる。ステップS2において、撮像部14は、撮像制御部15からの制御に従い、入射される被写体からの反射光を光電変換することにより第1の画像を生成する。この後、第1光源13−1は消灯される。
【0047】
ステップS3において、LED制御部12は、光源群13−2を制御して波長λ2の光を被写体に照射させる。ステップS4において、撮像部14は、撮像制御部15からの制御に従い、入射される被写体からの反射光を光電変換することにより第2の画像を生成する。この後、光源群13−2は消灯される。
【0048】
ステップS5において、画像処理部16は、第1の画像と第2の画像との対応する画素の輝度Y1,Y2の差分である反射率差検出信号S=Y1−Y2を算出し、ステップS6において、反射率差検出信号Sを所定の閾値と比較することにより2値化する。ステップS7において、画像処理部16は、2値化された値を画素値とする2値化画像を生成し、2値の一方の領域を肌領域として検出する。以上で、肌領域検出処理は終了される。
【0049】
以上説明した肌領域検出処理により、画像上の肌領域を検出することができる。
【0050】
[第1光源13−1と第2光源13−2の配置]
次に、第1光源13−1と第2光源13−2の配置について説明する。
【0051】
上述したように、第1光源13−1は、複数のLED群1xから構成され、第2光源13−2は、複数のLED群2xから構成される。
【0052】
ここで、第1光源13−1に属する2つのLED群1i,1jに注目し、LED群1iを構成する1個以上のLEDの位置の重心と、LED群1jを構成する1個以上のLEDの位置の重心との距離をL1(i,j)とする。
【0053】
同様に、第2光源13−2に属する2つのLED群2i,2jに注目し、LED群2iを構成する1個以上のLEDの位置の重心と、LED群2jを構成する1個以上のLEDの位置の重心との距離をL2(i,j)とする。ただし、i,jは1≦i,j≦n、i≠jを満たす任意の整数とする。
【0054】
このとき、距離L1(i,j)と距離L2(i,j)の差分ΔL(i,j)が次式(1)の関係を満たすように、第1光源13−1と第2光源13−2を配置するようにする。
ΔL(i,j)=|L1(i,j)−L2(i,j)|
ΔL(i,j)<(最低動作距離Rmin/10)
・・・(1)
【0055】
さらに、式(1)を満たした上で、さらに評価指標として、2波長間の照度比(十分に遠方で、2種類の波長に対する画像の輝度が一致する照度の比を100%とする)の100%からのずれの絶対値を「2波長間の照度差」と称して用いることにする。人の肌の近赤外域における反射率変化の最大値は10%程度であるため、2波長間の照度差には、概ね3乃至5%程度の許容値が設定される。この要件を満たすことで、最低動作距離Rminよりも遠方に位置する検出対称物20を検出することができる。
【0056】
[第1光源13−1と第2光源13−2の具体的な配置]
図3は、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第1の配置例を示している。なお、同図において、白丸○は波長λ1の光を発光する1個のLEDを示し、黒丸●は波長λ2の光を発光する1個のLEDを示する。以降の図においても同様とする。
【0057】
図4は、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第2の配置例を示している。
【0058】
第1および第2の配置例においては、第1光源13−1は2つのLED群1i,1jから構成され、LED群1i,1jは、それぞれ1個のLEDから構成される。同様に、第2光源13−2は2つのLED群2i,2jから構成され、LED群2i,2jは、それぞれ1個のLEDから構成される。
【0059】
図3の第1の配置例の場合、LED群1iの位置の重心とLED群1jの位置の重心との距離L1(i,j)=30mmと、LED群2iの位置の重心とLED群2jの位置の重心との距離L2(i,j)=30mmとが等しいので、ΔL(i,j)=0となる。
【0060】
図4の第2の配置例の場合、LED群1iの位置の重心とLED群1jの位置の重心との距離L1(i,j)と、LED群2iの位置の重心とLED群2jの位置の重心との距離L2(i,j)とは異なり、ΔL(i,j)>0となる。
【0061】
最低動作距離Rmin=50mmを確保するためには式(1)より、ΔL(i,j)<5mmが要件となる。したがって、第1の配置例はこの要件を満たすが、第2の配置例の場合には、ΔL(i,j)<5mmを満たすように、LED群1iの位置の重心とLED群2iの位置の重心との距離、およびLED群1jの位置の重心とLED群2jの位置の重心との距離を設定する必要がある。
【0062】
図5は、第1および第2の配置例に対応する、被写体までの距離(横軸)と2波長間照射度差(縦軸)との関係を示している。同図に丸●で示す線分1は、第1の配置例ΔL(i,j)=0に対応している。同図に四角■で示す線分2は、第2の配置例ΔL(i,j)=2.3mmに対応している。同図に三角△で示す線分3は、第2の配置例ΔL(i,j)=5.6mmに対応している。
【0063】
図5からも明らかなように、被写体までの距離が50mmのときに2波長間照射度差が許容範囲の5%以下であるのは線分1と線分2であり、線分3は被写体までの距離が50mmのときに2波長間照射度差が許容範囲を超える6%に近い値であることから、式(1)の妥当性が証明される。
【0064】
図6は、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第3の配置例を示している。図7Aは、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第4の配置例を示している。図7Bは、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第5の配置例を示している。
【0065】
第3および第4の配置例においては、第1光源13−1は2つのLED群1i,1jから構成され、LED群1i,1jは、それぞれ2個のLEDから構成される。同様に、第2光源13−2は2つのLED群2i,2jから構成され、LED群2i,2jは、それぞれ2個のLEDから構成される。また、第3および第4の配置例ともに、LED群1iの位置の重心とLED群1jの位置の重心との距離L1(i,j)=30mmと、LED群2iの位置の重心とLED群2jの位置の重心との距離L2(i,j)=30mmとが等しいので、ΔL(i,j)=0となる。
【0066】
なお、第3の配置例は、LED群1iを平行移動するとLED群1jにその形状が一致し、LED群2iを平行移動するとLED群2jにその形状が一致する特徴、すなわち、点対称性を有している。一方、第4の配置例は、λ1のLEDとλ2のLEDとだけを区別すれば、光源全体として鏡面対称性を有している。これらが両者の相違点である。
【0067】
図8は、第3および第4の配置例に対応する、被写体までの距離(横軸)と2波長間照射度差(縦軸)との関係を示している。同図に菱形◆で示す線分1は、第3の配置例ΔL(i,j)=0に対応している。同図に四角■で示す線分2は、第4の配置例ΔL(i,j)=0に対応している。
【0068】
図8から明らかなように、線分1は被写体までの距離が60mm以上であるときに2波長間照射度差が許容範囲の5%以下となるので、第3の配置例(L1=L2=30mm)に対応する最低動作距離Rminは60mmとすることができる。同様に、線分2は被写体までの距離が80mm以上であるときに2波長間照射度差が許容範囲の5%以下となるので、第4の配置例(L1=L2=30mm)に対応する最低動作距離Rminは80mmとすることができる。
【0069】
したがって、点対称性がある第3の配置例は、従来から多く用いられている線対称性がある第4の配置例に比較して、より短い最低動作距離Rminを確保することができるといえる。これにより、対称性が高い配置にとらわれることなく、複数の離間した空間領域への光源の分割等の自由度の高い配置が可能となる。
【0070】
図9は、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第6の配置例を示している。図10Aは、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第7の配置例を示している。図10Bは、式(1)の関係を満たす第1光源13−1と第2光源13−2の配置に関する第8の配置例を示している。
【0071】
第6および第7の配置例においては、第1光源13−1は2つのLED群1i,1jから構成され、LED群1i,1jは、それぞれ8個のLEDから構成される。同様に、第2光源13−2は2つのLED群2i,2jから構成され、LED群2i,2jは、それぞれ8個のLEDから構成される。また、第6および第7の配置例ともに、LED群1iの位置の重心とLED群1jの位置の重心との距離L1(i,j)=30mmと、LED群2iの位置の重心とLED群2jの位置の重心との距離L2(i,j)=30mmとが等しいので、ΔL(i,j)=0となる。
【0072】
なお、第6の配置例は、LED群1iを平行移動するとLED群1jにその形状が一致し、LED群2iを平行移動するとLED群2jにその形状が一致する、すなわち、点対称性を有していることが特徴である。一方、第6の配置例は、λ1のLEDとλ2のLEDとだけを区別すれば、光源全体として鏡面対称性を有している。これらが両者の相違点である。
【0073】
図11は、第6および第7の配置例に対応する、被写体までの距離(横軸)と2波長間照射度差(縦軸)との関係を示している。同図に菱形◆で示す線分1は、図7Aの第6の配置例ΔL(i,j)=0に対応している。同図に四角■で示す線分2は、図7Bの第7の配置例ΔL(i,j)=0に対応している。
【0074】
図11から明らかなように、線分1は被写体までの距離が50mm以上であるときに2波長間照射度差が許容範囲の5%以下となるので、第6の配置例(L1=L2=30mm)に対応する最低動作距離Rminは50mmとすることができる。同様に、線分2は被写体までの距離が70mm以上であるときに2波長間照射度差が許容範囲の5%以下となるので、第7の配置例(L1=L2=30mm)に対応する最低動作距離Rminは70mmとすることができる。
【0075】
したがって、点対称性がある第6の配置例は、従来から多く用いられている線対称性がある第7の配置例に比較して、より短い最低動作距離Rminを確保することができるといえる。これにより、対称性が高い配置にとらわれることなく、複数の離間した空間領域への光源の分割等の自由度の高い配置が可能となる。
【0076】
なお、本発明を適用した検出装置は、例えば、テレビジョン受像機などの任意の電子装置に内蔵させることができる。当該電子装置においては、検出された被写体の手などの動きに応じ、所定の処理を実行するようにすることができる。
【0077】
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0078】
10 検出装置,11 制御部, 12 LED制御部, 13−1 第1光源, 13−2 第2光源, 14 撮像部, 15 撮像制御部, 16 画像処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、
離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と
を備え、
前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、前記第1および第2の照射手段の位置の重心と前記肌領域を検出可能な前記被写体との最短距離Rminに対して、
0<ΔL<(Rmin/10)
を満たす
画像処理装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記第1の画像と第2の画像の対応する画素どうしの画素値の差分を算出し、算出した差分と閾値との比較結果に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記最短距離Rminは5mm以上、100mm未満である
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第1の波長は930nm未満であり、前記第2の波長は930nm以上である
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、
離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と
を備える画像処理装置の画像処理方法において、
前記画像処理装置による、
前記第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射ステップと、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第1の画像を生成する第1の生成ステップと、
前記第2の照射手段により、前記第2の波長の光を被写体に照射する第2の照射ステップと、
前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第2の画像を生成する第2の生成ステップと、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出ステップと
を含み、
前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、前記第1および第2の照射手段の位置の重心と前記肌領域を検出可能な前記被写体との最短距離Rminに対して、
0<ΔL<(Rmin/10)
を満たす
画像処理方法。
【請求項6】
離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、
離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と、
検出された肌領域の変化に応じて所定の処理を実行する動作制御手段と
を備え、
前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、前記第1および第2の照射手段の位置の重心と前記肌領域を検出可能な前記被写体との最短距離Rminに対して、
0<ΔL<(Rmin/10)
を満たす
電子装置。
【請求項7】
離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、
離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と
を備え、
前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、
前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、
前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している
画像処理装置。
【請求項8】
前記検出手段は、前記第1の画像と第2の画像の対応する画素どうしの画素値の差分を算出し、算出した差分と閾値との比較結果に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する
請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は鏡面対象性を有さずに点対称性を有し、
前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は鏡面対象性を有さずに点対称性を有している
請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記最短距離Rminは5mm以上、100mm未満である
請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記第1の波長は930nm未満であり、前記第2の波長は930nm以上である
請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項12】
離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、
離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と
を備える画像処理装置の画像処理方法において、
前記画像処理装置による、
前記第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射ステップと、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第1の画像を生成する第1の生成ステップと、
前記第2の照射手段により、前記第2の波長の光を被写体に照射する第2の照射ステップと、
前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第2の画像を生成する第2の生成ステップと、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出ステップと
を含み、
前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、
前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、
前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している
画像処理方法。
【請求項13】
離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、
離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と、
検出された肌領域の変化に応じて所定の処理を実行する動作制御手段と
を備え、
前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、
前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、
前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している
電子装置。
【請求項1】
離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、
離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と
を備え、
前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、前記第1および第2の照射手段の位置の重心と前記肌領域を検出可能な前記被写体との最短距離Rminに対して、
0<ΔL<(Rmin/10)
を満たす
画像処理装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記第1の画像と第2の画像の対応する画素どうしの画素値の差分を算出し、算出した差分と閾値との比較結果に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記最短距離Rminは5mm以上、100mm未満である
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第1の波長は930nm未満であり、前記第2の波長は930nm以上である
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、
離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と
を備える画像処理装置の画像処理方法において、
前記画像処理装置による、
前記第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射ステップと、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第1の画像を生成する第1の生成ステップと、
前記第2の照射手段により、前記第2の波長の光を被写体に照射する第2の照射ステップと、
前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第2の画像を生成する第2の生成ステップと、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出ステップと
を含み、
前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、前記第1および第2の照射手段の位置の重心と前記肌領域を検出可能な前記被写体との最短距離Rminに対して、
0<ΔL<(Rmin/10)
を満たす
画像処理方法。
【請求項6】
離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、
離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と、
検出された肌領域の変化に応じて所定の処理を実行する動作制御手段と
を備え、
前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは、前記第1および第2の照射手段の位置の重心と前記肌領域を検出可能な前記被写体との最短距離Rminに対して、
0<ΔL<(Rmin/10)
を満たす
電子装置。
【請求項7】
離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、
離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と
を備え、
前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、
前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、
前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している
画像処理装置。
【請求項8】
前記検出手段は、前記第1の画像と第2の画像の対応する画素どうしの画素値の差分を算出し、算出した差分と閾値との比較結果に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する
請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は鏡面対象性を有さずに点対称性を有し、
前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は鏡面対象性を有さずに点対称性を有している
請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記最短距離Rminは5mm以上、100mm未満である
請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記第1の波長は930nm未満であり、前記第2の波長は930nm以上である
請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項12】
離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、
離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と
を備える画像処理装置の画像処理方法において、
前記画像処理装置による、
前記第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射ステップと、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第1の画像を生成する第1の生成ステップと、
前記第2の照射手段により、前記第2の波長の光を被写体に照射する第2の照射ステップと、
前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて前記第2の画像を生成する第2の生成ステップと、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出ステップと
を含み、
前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、
前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、
前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している
画像処理方法。
【請求項13】
離間して配置された複数の光源群から成り、第1の波長の光を被写体に照射する第1の照射手段と、
離間して配置された複数の光源群から成り、前記第1の波長よりも長波長の第2の光を前記被写体に照射する第2の照射手段と、
前記第1の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第1の画像を生成するとともに、前記第2の波長の光が前記被写体に照射されているときの前記被写体からの反射光に基づいて第2の画像を生成する生成手段と、
前記第1の画像と第2の画像の差分に基づいて、画像上から人間の肌を表す肌領域を検出する検出手段と、
検出された肌領域の変化に応じて所定の処理を実行する動作制御手段と
を備え、
前記第1の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L1と、前記第2の照射手段を構成する各光源群の位置の重心間距離L2との差ΔLは0であり、
前記第1の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有し、
前記第2の照射手段を構成する各光源群どうしの形状は点対称性を有している
電子装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−158986(P2011−158986A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−18285(P2010−18285)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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