画像処理装置、画像処理方法およびそのコンピュータプログラム
【課題】 色再現情報どうしの関連情報に基づいて、サーバがオリジナル画像データのカラーマッチング処理を施し、生成されるマッチング後画像データを保存するのでは、サーバの保存領域と処理資源を圧迫してしまう。
【解決手段】 サーバは、色再現情報とユーザ識別情報とが関連づいた関連情報と、ユーザ識別情報どうしが関連づいた関連情報とを管理する管理手段を有し、これらの関連情報およびオリジナル画像データとともに送られるユーザ識別情報基づいて特定される色再現情報を用いて、オリジナル画像データにカラーマッチング処理を施し、マッチング後画像データを生成、保存する。
【解決手段】 サーバは、色再現情報とユーザ識別情報とが関連づいた関連情報と、ユーザ識別情報どうしが関連づいた関連情報とを管理する管理手段を有し、これらの関連情報およびオリジナル画像データとともに送られるユーザ識別情報基づいて特定される色再現情報を用いて、オリジナル画像データにカラーマッチング処理を施し、マッチング後画像データを生成、保存する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理装置、画像処理方法およびそのコンピュータプログラムに関する。特にカラーマッチング処理を実行するための画像処理装置、画像処理方法およびそのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各入出力デバイスの色空間の特性を記述したカラープロファイル(以下プロファイル)を用いてカラーマッチングを行い、色管理を行なうことが行われている。従来の、プロファイルを用いたカラーマッチングの概要は以下のとおりである。RGBやCMYK等のデバイスに依存した色空間の入力データは、入力デバイスのプロファイルにより、デバイスに依存しない色空間のデータであるXYZデータやLabデータに変換される。出力デバイスの色再現範囲外の色は出力デバイスにより表現することができないため、そのすべての色は、出力デバイスの色再現範囲内に収まるように、変換された入力データに対して色空間圧縮が施される。そして、色空間圧縮が施された後、出力デバイスのプロファイルにより、色空間圧縮後の入力データはデバイスに依存しない色空間のデータから出力デバイスに依存したRGBやCMYK等の色空間へ変換される。特許文献1では、サーバがネットワーク上でデバイスの識別情報と当該デバイスのプロファイルとを関連付けて管理する。このサーバは、画像データを要求するデバイスに対応したプロファイルに基づいて当該画像データに対してカラーマッチング処理を行い、カラーマッチング後の画像データ(マッチング後画像データ)をデバイスへ送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−023741
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ローカル環境のデバイスで行っていた処理を、クライアントであるデバイスとインターネットを介して接続されたサーバで行わせるクラウドサービスが提供され始めている。このようなサービスには、簡単に且つ早く処理結果をユーザが取得できることが望まれている。カラーマッチング処理をこのようなサービスによって提供する場合、特許文献1ではクライアントが画像データを要求するときにカラーマッチング処理が実行されるため、処理結果であるマッチング後画像データをクライアントが得るまでの時間がカラーマッチング処理の時間だけ遅れてしまう。このため、予めカラーマッチング処理によりマッチング後画像データを生成してデータベースに保持しておき、クライアントから要求があった場合にマッチング後画像データをクライアントに送信することが考えられる。
一方、クラウドサービスでは、不特定多数のクライアントがサーバ上のデータにアクセスする。このため、アクセスの考え得るクライアント(出力デバイス)に対応したプロファイル(例えば、サーバの管理する全てのプロファイル)を用いてサーバがカラーマッチング処理を行い、得られた複数のマッチング後画像データをサーバに保持する場合、サーバの保存領域と処理資源を圧迫してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明の画像処理装置は、データベースに記憶された第1の色再現情報および第2の色再現情報を用いて、オリジナル画像データにカラーマッチング処理を施し、マッチング後画像データを生成する画像処理装置であって、前記オリジナル画像データと共に送信される第1のユーザ識別情報と前記マッチング後画像データの要求と共に送信される第2のユーザ識別情報とが関連づいた第1の関連情報と、前記第1のユーザ識別情報と前記第1の色再現情報とが関連づいた第2の関連情報と、前記第2のユーザ識別情報と前記第2の色再現情報とが関連づいた第3の関連情報とを管理する管理手段と、前記オリジナル画像データを前記第1のユーザ識別情報と共に受信する画像受信手段と、前記画像受信手段で受信される前記第1のユーザ識別情報および前記管理手段で管理される各関連情報にもとづいて特定される前記第1および第2の色再現情報を用いて、前記画像受信手段で受信される前記オリジナル画像データに前記カラーマッチング処理を施してマッチング後画像データを生成する生成手段と、前記生成手段の生成したマッチング後画像データをデータベースに保存する保存手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザを識別するための情報どうしを関連付けて管理することで、カラーマッチング処理を行うべき画像データが絞り込めるため、サーバの保存領域と処理資源を有効に活用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1のシステム構成の一例を示す図。
【図2】実施例1のシステムの内部処理の関連図。
【図3】カメラマンのユーザ情報アップロード時のUI図。
【図4】サーバへ画像送信時のデータフォーマット。
【図5】画像送信クライアントID−画像受信クライアントIDテーブル。
【図6】画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル。
【図7】画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル。
【図8】オリジナル画像保存テーブル。
【図9】マッチング後画像保存テーブル。
【図10】画像要求データフォーマット。
【図11】カラーマッチング処理のフローチャート。
【図12】画像受信クライアントのユーザ情報アップロード時のUI図。
【図13】画像受信クライアントのユーザ情報送信時のデータフォーマット。
【図14】全画像送信クライアントIDの送信時のデータフォーマット。
【図15】画像閲覧UI図。
【図16】画像受信クライアントのデバイスプロファイル更新時のフローチャート。
【図17】実施例2のシステム構成の一例を示す図。
【図18】実施例2のシステムの内部処理の関連図。
【図19】実施例3のシステム構成の一例を示す図。
【図20】画像保存期間を設定するUI図。
【図21】実施例3におけるオリジナル画像保存テーブル。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(実施例1)
以下この発明の実施例を、図を参照しながら説明する。図1は、本実施例の画像処理装置および情報処理装置で構成される画像処理システムの構成の一例を表したものである。
【0009】
101、102および103は、ネットワークを介してサーバ104へ画像データをアップロードできる画像送信クライアント(情報処理装置)である。これら画像送信クライアントは、内部に不図示のCPU、ROM、RAM、HDDを有している。画像送信クライアントのROMには、画像送信クライアントを起動するためのプログラム、画像送信クライアントのCPUを後述する処理部201、202として機能させるためのプログラムなどが格納されている。画像送信クライアントのCPUは、これらプログラムを画像送信クライアントのRAMに読み出し、実行することで各処理を実行する。
【0010】
104は画像送信クライアントから画像データを受け取るサーバ(画像処理装置)である。このサーバ104は、不図示のCPU、ROM、RAM、HDDを有している。このサーバ104のROMには、サーバ104の起動プログラム、図11、16に示されるフローチャートの処理を実行させるためのプログラムなどが格納されている。サーバ104のCPUは、これらプログラムをサーバ104のRAMへ読み出して実行することで、後述する処理部203〜209の各処理を実行する。またサーバ104は、画像送信クライアントから受け取った画像データをサーバ104のHDD(データベース)に保存する。そして、サーバ104は、画像データ要求命令の受信に先んじて前もって、この保存された画像データに色変換(カラーマッチング処理)を施して色変換後の画像データを生成し、データベースに保存する。また、サーバ104は、後述の画像受信クライアントからの画像データ要求命令に応じて、予めデータベースに保存されている色変換後の画像データを画像受信クライアントに送信する。
【0011】
105、109は画像受信クライアント(情報処理装置)でサーバ104に画像データ要求命令を送信し、色変換された画像データを受け取る。これら画像受信クライアントは、内部に不図示のCPU、ROM、RAM、HDDを有している。画像受信クライアントのROMには、画像受信クライアントを起動するためのプログラム、画像受信クライアントのCPUを後述する処理部210〜212として機能させるためのプログラムなどが格納されている。画像受信クライアントのCPUは、これらプログラムを画像受信クライアントのRAMに読み出し、実行することで各処理を実行する。106、108はモニタ、107はプリンタで画像受信クライアント105、109からの命令で、サーバ104から受信した画像データを表示もしくは出力する。
【0012】
図2は、図1のネットワークシステムの構成が有する機能について、それぞれの機能の関連を示したブロック図である。このネットワークシステムは、図1で説明した画像送信クライアント、サーバ、画像受信クライアントがそれぞれのROMに格納されたプログラムを実行することで実現されている。なお、図2は画像送信クライアント102、103を図示しないが、画像送信クライアント101と同様の構成でサーバ104に接続している。また、画像受信クライアント109は図2に図示されないが、画像受信クライアント105と同様の構成でサーバ104に接続している。図1で図示したモニタ106、108およびプリンタ107が図2には図示されていないが、それぞれ図1で表されているように画像受信クライアント105、109に接続されている。
【0013】
201はユーザ情報送信処理部(第1の関連情報送信手段)である。ユーザ情報送信処理部201は、画像データをサーバ104へ送信する前に、予め、画像送信クライアント101を現在使用しているユーザを識別するための情報(ユーザ識別情報)、画像送信クライアント101をデバイスとして識別するための情報(デバイス識別情報)、画像送信クライアント101のデバイスの色再現情報をサーバ104へ送信する。これらのユーザ識別情報、デバイス識別情報、色再現情報は互いに対応づけられる関係にある。本実施例では、画像送信クライアントから送信されるユーザ識別情報を画像送信クライアントIDと呼び、デバイス識別情報を画像送信クライアントのデバイスIDと呼び、デバイスの色再現情報を画像送信クライアントのデバイスから取得されるデバイスプロファイルと呼ぶ。なお本実施例における画像送信クライアントIDとは画像送信クライアントを特定するためのものではなく、画像送信クライアントを使用しているユーザを特定するためのものであり、ユーザのログイン名やユーザのログインIDなどである。色再現情報は、本実施例においてデバイスプロファイルとしているが、デバイスの色再現に関わる情報であればどのようなものでも構わない。
【0014】
図3は、サーバ104にユーザ情報送信処理部201が送信するユーザ識別情報としての画像送信クライアントID、および、デバイス識別情報としてのデバイスID、および、デバイスの色再現情報としてのデバイスプロファイル、の各情報を設定するためのユーザインターフェースである。このユーザインターフェースは、ユーザ情報送信処理部201の指示で画像送信クライアント101の表示部(不図示)に表示され、各情報の設定をユーザに促す。
【0015】
各情報の設定後、図3のユーザインターフェース上の送信ボタンをユーザが押すことにより、画像送信クライアント101のユーザ情報送信処理部201からサーバ104のユーザ情報受信処理部203へ画像送信クライアントID、デバイスID、デバイスプロファイルが送信される。画像送信クライアントIDに何も入力されていない場合は、サーバ104内で識別可能な唯一のIDが割り振られる。デバイスIDは何も入力されていない場合は、デバイスのMACアドレスが送信される。本実施例において、画像送信クライアントから送信されるデバイスプロファイルは、後述する画像送信処理部の送信する画像データを撮像したカメラのカメラプロファイルや、画像データを編集したクライアントのモニタプロファイルである。
【0016】
画像送信処理部202(データ送信手段)は、画像データを画像送信クライアントID、デバイスIDと共に、サーバ104の画像受信処理部205へ送信する。図4は画像送信処理部202で送信するデータのフォーマットであり、画像データおよびそれに対応する画像送信クライアントIDとデバイスIDの組合せのデータとなっている。
【0017】
ユーザ情報受信処理部203(ユーザ情報受信手段)は、画像送信クライアント101のユーザ情報送信処理部201から送信される、画像送信クライアントID、画像送信クライアントのデバイスID、画像送信クライアントのデバイスプロファイルを受信する。
【0018】
また、ユーザ情報受信処理部203は、後述の画像受信クライアント105のユーザ情報送信処理部210から送信される各情報も受信する。画像受信クライアント105のユーザ情報送信処理部210の送信する各情報は、画像受信クライアント105を使用しているユーザを識別するための情報(ユーザ識別情報)、画像受信クライアント105をデバイスとして識別するための情報(デバイス識別情報)、画像受信クライアント105のデバイスの色再現情報、シミュレーション対象デバイスのデバイス識別情報、シミュレーション対象デバイスの色再現情報である。このユーザ識別情報は画像受信クライアントIDとなり、デバイス識別情報は画像受信クライアントのデバイスIDとなり、デバイスの色再現情報は画像受信クライアントのデバイスプロファイルとなる。本実施例において、画像受信クライアントのデバイスプロファイルは、後述のマッチング後画像データを表示するモニタのモニタプロファイルなどである。
【0019】
また、シミュレーション対象デバイスのデバイス識別情報は画像受信クライアントのシミュレーションデバイスIDであり、シミュレーション対象デバイスの色再現情報は画像受信クライアントのシミュレーションデバイスプロファイル(シミュレーションプロファイル)である。本実施例において、画像受信クライアントのシミュレーションプロファイルは、後述のマッチング後画像データを印刷するプリンタのプリンタプロファイルなどである。先述したとおり、色再現情報は、本実施例においてデバイスプロファイル、シミュレーションプロファイルであるが、デバイスの色再現に関わる情報であればどのようなものでも構わない。
【0020】
204はユーザ情報記憶処理部(管理手段)で、ユーザ情報受信処理部203で受信した情報をデータベースへ記憶する。また、このユーザ情報記憶処理部204は、ユーザ情報受信処理部203で受信した情報を、互いに関連付けたテーブル(後述の画像送信クライアントID−画像受信クライアントIDテーブル、画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル、画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル)としてサーバ104内のデータベースに記憶する機能を持つ。図5、図6、図7はその記憶フォーマットである。
【0021】
図5は、画像送信クライアントIDと画像受信クライアントIDの関係を示すテーブル(画像送信クライアントID−画像受信クライアントIDテーブル)である。このテーブルはユーザ識別情報どうしが関連づいていることを示す情報(第1の関連情報)であり、ユーザ情報送信処理部201、210から送信される情報から作成される。
【0022】
図6は、画像送信クライアントIDと画像送信クライアントのデバイスIDと画像送信クライアントのデバイスプロファイルの関係を示すテーブル(画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル)である。つまり、このテーブルは画像送信クライアントから送信される色再現情報(第1の色再現情報)、ユーザ識別情報(第1のユーザ識別情報)、デバイス識別情報(第1のデバイス識別情報)が互いに関連づいていることを示す情報(第2の関連情報)である。このテーブルはユーザ情報送信処理部201より送信されるデータから作成される。
【0023】
図7は画像受信クライアントIDと画像受信クライアントのデバイスIDとデバイスプロファイルとの関係を示すテーブル(画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル)である。シミュレーション対象デバイスがある場合はシミュレーションデバイスIDとシミュレーションプロファイルの関係もこのテーブルに示される。つまり、このテーブルは画像受信クライアントから送信される色再現情報(第2の色再現情報)、ユーザ識別情報(第2のユーザ識別情報)、デバイス識別情報(第2のデバイス識別情報)が互いに関連づいていることを示す情報(第3の関連情報)である。このテーブルは、ユーザ情報送信処理部210で送信されるデータから作成される。
【0024】
画像受信処理部205(画像受信手段)は、画像送信クライアント101の画像送信処理部202から送信されるデータを受信する。受信するデータのデータフォーマットは、図4で示した通りである。画像受信処理部205は、受信した画像データを画像保存処理部207へ送信する。
【0025】
カラーマッチング処理部206(生成手段)は、画像保存処理部207で保存された画像データに対してカラーマッチングを行う。図11は、カラーマッチングの詳細を表すフローチャートである。このフローチャートは、サーバ104内のCPUがサーバ104のROMに格納されている図11のフローチャートを実行するためのプログラムをサーバ104のRAMに読み出して実行することで実現される。このフローチャートの主体はカラーマッチング処理部206である。
【0026】
まず画像保存処理部207(保存手段)で保存されている画像データと画像データに関連する画像送信クライアントID、デバイスIDを図4のデータフォーマットに基づくユーザ対応画像テーブルから取得する(S1101)。
【0027】
次に、取得された画像送信クライアントIDに関連付けられた画像受信クライアントIDを画像送信クライアントID−画像受信クライアントIDテーブルを参照して取得する(S1102)。該当する画像受信クライアントIDが存在しない場合は、カラーマッチング処理は行わずカラーマッチング処理部206は処理を終了する。
【0028】
該当する画像受信クライアントIDが1つ以上存在する場合は、ステップS1101で取得した画像送信クライアントIDとデバイスIDに関連付けられているデバイスプロファイルを、送信デバイステーブルを参照して取得する(S1103)。
【0029】
次に、画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル中に、未処理である画像受信クライアントIDに該当する行が存在するかどうかが判定される(S1104)。言い換えれば、ステップS1102で取得した画像受信クライアントIDのうち、未処理の画像受信クライアントIDがあるかどうかが判定される(S1104)。ステップS1104で未処理の画像受信クライアントIDがないと判定された場合、カラーマッチング処理は終了する。
【0030】
ステップS1104で未処理の画像受信クライアントIDがあると判定された場合、ステップS1102で取得した画像受信クライアントIDに関連するデバイスプロファイルおよびシミュレーションプロファイルを、画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルを参照して一組取得する(S1105)。次に、カラーマッチング処理部206は、ステップS1103で取得したデバイスプロファイルをソースプロファイル(Srs)、ステップS1105で取得したデバイスプロファイルをディスティネーションプロファイル(Dst)、シミュレーションプロファイルをシミュレーションデバイスプロファイル(Sim)とする。そして、カラーマッチング処理部206は、これらのS1103およびS1105で取得したプロファイルを用いて、ステップS1101で取得した画像データ(オリジナル画像データ)に対してカラーマッチング処理を行う(S1106)。本実施例において、このカラーマッチング処理は、画像送信クライアントのデバイスIDで特定されるデバイスにおける画像データの色味を、画像受信クライアントのデバイスIDやシミュレーションデバイスIDで特定されるデバイスで再現するための処理である。
【0031】
次に、ステップS1106の処理で得たカラーマッチング処理済み画像のデータ(マッチング後画像データ)をデータベースへ保存し、マッチング後画像データについての情報をマッチング後画像保存テーブルに追加登録する(S1107)。次に、ステップS1104に戻る。
【0032】
カラーマッチング処理部206のカラーマッチングで使用するプロファイル(デバイスプロファイル、シミュレーションプロファイル)以外の他のパラメータは、本実施例ではシステムで固定とするが、画像送信クライアントや画像受信クライアントからユーザ情報送信処理部201およびユーザ情報送信処理部210を介して取得することも考えられる。本システムで固定としたパラメータは、例えばレンダリングインテントで、本実施例では、Perceptualとする。
【0033】
画像保存処理部207は、画像受信処理部205で受信したデータを保存する処理と、カラーマッチング処理部206後のデータを保存する処理を実行する。図8は画像受信処理部205で受信した画像データの管理フォーマットを示したテーブル(オリジナル画像保存テーブル)である。このテーブルは、画像データと画像送信クライアントIDと画像送信クライアントのデバイスIDからなる。画像保存処理部207は、オリジナル画像データをデータベースに保存するたびにオリジナル画像保存テーブルを更新する。図9はカラーマッチング処理部206が生成するマッチング後画像データの管理フォーマットを示したテーブル(マッチング後画像保存テーブル)である。このテーブルの1行の各項目は、マッチング後画像データとオリジナル画像データと画像送信クライアントIDと画像送信クライアントのデバイスIDと画像受信クライアントIDと画像受信クライアントのデバイスIDとシミュレーションデバイスIDとからなり、互いに関連付けられている。画像保存処理部207は、マッチング後画像データをデータベースに保存するたびにマッチング後画像保存テーブルを更新する。
【0034】
画像要求受信処理部208は、画像受信クライアントの画像要求送信処理部211からのマッチング後画像データの画像要求命令を受信し、画像要求命令が正当かどうかを調べ、正当である場合は、画像送信処理部209へ画像送信命令を送信する。図10は画像要求送信処理部211から画像要求受信処理部208へ送られるデータのフォーマットを示しており、その内容は、画像受信クライアントIDと画像受信クライアントのデバイスIDとシミュレーションデバイスIDである。もしシミュレーションデバイスIDが必要なければ、シミュレーションデバイスIDは空白の情報(例えばNULL)が設定される。画像要求受信処理部208で行う画像要求が適切かどうかの確認は、画像受信クライアントIDと画像受信クライアントのデバイスIDとシミュレーションIDがユーザ情報記憶処理部204で保存された図7で示される画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルに存在するかどうかで行う。画像要求が正当であった場合は、画像受信クライアントIDと画像受信クライアントのデバイスIDとシミュレーションIDの情報を含んだ画像送信命令を画像送信処理部209に送信する。
【0035】
画像送信処理部209は、画像要求受信処理部208より画像送信命令を受け取り、マッチング後画像保存テーブルを参照して該当するマッチング後画像データを画像受信処理部212へ送信する。このマッチング後画像データは、画像要求受信処理部208より取得した画像受信クライアントIDと画像受信クライアントのデバイスIDとシミュレーションデバイスIDがマッチング後画像保存テーブル(図9)上で一致する行のマッチング後画像データである。
【0036】
画像受信クライアントのユーザ情報送信処理部210(第2の関連情報送信手段)は、マッチング後画像データをサーバ104へ要求する前に、予め、画像受信クライアントに関するユーザ識別情報、デバイス識別情報、色再現情報、そして画像送信クライアントID(複数可)をサーバ104へ送信する。これらのユーザ識別情報、デバイス識別情報、色再現情報は互いに関連付けられるべき関係にある。本実施例では、画像受信クライアントから送信されるユーザ識別情報を画像受信クライアントIDとし、デバイス識別情報を画像受信クライアントのデバイスIDとし、デバイスの色再現情報を画像受信クライアントのデバイスから取得されるデバイスプロファイルとする。色再現情報は、本実施例においてデバイスプロファイルとしているが、デバイスの色再現に関わる情報であればどのようなものでも構わない。
【0037】
また、このユーザ情報送信処理部210は、ユーザの要求があればシミュレーション対象デバイス(たとえばプリンタ)のデバイスID、シミュレーション対象デバイスのデバイスプロファイルをサーバ104へ送信する。ユーザ情報送信処理部210で使用されるユーザインターフェースを示したのが図12である。画像送信クライアントID選択ウィンドウ1202は、プロファイル設定ウィンドウ1201の参照ボタンが押されると表示される。この画像送信クライアントID選択ウィンドウ1202にはユーザ情報送信処理部201でサーバへ登録されている画像送信クライアントIDが表示され、ユーザは画像受信クライアントIDと関連付けられる複数の画像送信クライアントIDを選択することが可能である。ユーザがプロファイル設定ウィンドウ1201の送信ボタンを押すことで、サーバ104(ユーザ情報受信処理部203)へ画像受信クライアントID、画像受信クライアントのデバイスID、デバイスプロファイル、シミュレーション対象デバイスのデバイスID、デバイスプロファイル、選択された画像送信クライアントIDが送信される。ユーザ情報送信処理部210からユーザ情報受信処理部203へ送信されるデータのフォーマットを示した図が、図13である。また、画像送信クライアントIDをサーバ104から画像受信クライアントへ送信するために、ユーザ情報受信処理部203からユーザ情報送信処理部210へ送信されるデータのフォーマットを示した図が、図14である。図14のフォーマットのデータに従って、図5、7で説明したテーブルが作成される。
【0038】
画像要求送信処理部211(画像要求手段)は、画像受信クライアントからサーバへ画像をリクエストする。送信されるデータのフォーマットは図10である。
【0039】
画像受信処理部212は、画像送信処理部209から送られてくる画像データを受信する処理である。図15は受信した画像データを表示するユーザインターフェースである。
【0040】
次に、デバイスプロファイル変更時のサーバ104の処理を説明する。この処理はユーザ情報記憶処理部204にて、デバイスプロファイルがサーバ104に登録されている状態であることを前提とする。
【0041】
画像送信クライアントのデバイスプロファイルの変更は、図3のユーザインターフェースを介して行われる。図3のユーザインターフェースを介して取得した画像送信クライアントIDとデバイスIDの組み合わせが、画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルに存在する場合、図3のユーザインターフェースで指定されたデバイスプロファイルで画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルのデバイスプロファイル情報をアップデートする。存在しない場合は、デバイスプロファイルの変更ではなく、追加処理となり、前述のデバイスプロファイルの登録処理が行われる。
【0042】
画像受信クライアントのデバイスプロファイルの変更について図16を用いて説明する。図16のフローチャートは、サーバ104内のCPUがサーバ104のROMに格納されている図16のフローチャートを実行するためのプログラムをサーバ104のRAMに読み出して実行することで実現される。
【0043】
まず、ユーザ情報送信処理部210はユーザの指示に基づいて画像受信クライアントのデバイスプロファイルの変更要求をサーバ104(ユーザ情報受信処理部203)に対して送信する。サーバ104(ユーザ情報受信処理部203)はユーザ情報送信処理部210からのプロファイルの変更要求を図12のインターフェースを介して受け付ける。このインターフェースを介して、ユーザ情報送信処理部210は、画像受信クライアントIDとデバイスIDと変更後のデバイスプロファイルを取得する。そして、ユーザ情報送信処理部210は、画像受信クライアントIDとデバイスIDと変更後のデバイスプロファイルをサーバ104(ユーザ情報受信処理部203)へ送信する(S1601)。
【0044】
次にサーバ104(ユーザ情報記憶処理部204)は、画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルを参照して、このテーブルに画像受信クライアントIDおよびデバイスIDの組み合わせが存在するかどうか並びに取得できるかどうかを判定する(S1602)。テーブルに画像受信クライアントIDおよびデバイスIDの組み合わせが取得できた場合(S1602でYes)、サーバ104(ユーザ情報記憶処理部204)は、テーブル上の、取得した画像受信クライアントIDとデバイスIDに関連するデバイスプロファイルを、ステップS1601で取得したデバイスプロファイルで更新する(S1603)。
【0045】
取得した画像受信クライアントIDとデバイスIDの組み合わせが画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルに存在せず、取得できない場合(S1602でNo)、サーバ104(ユーザ情報記憶処理部204)は変更処理を終了して、前述のデバイスプロファイルの登録処理が行われる。
【0046】
変更が完了した場合、サーバ104(カラーマッチング処理部206)は、マッチング後画像保存テーブルを参照して、ステップS1601で取得した画像受信クライアントIDおよびデバイスIDが合致する行をマッチング後画像保存テーブルの中から探す(S1604〜S1606)。
【0047】
具体的には、ステップS1603の変更処理が完了した場合、サーバ104(カラーマッチング処理部206は、マッチング後画像保存テーブルを参照して、該テーブルのうち後述のS1605の処理での未確認の行の数が0より大きいかどうかを判定する(S1604)。未確認の行の数が0以下の場合(S1604でNo)、サーバ104は変更処理を終了する。シミュレーションプロファイルを変更する場合もこのデバイスプロファイルの変更処理と同様の処理が行われる。
【0048】
未確認の行の数が0より大きい場合(S1604でYes)、サーバ104(カラーマッチング処理部206)は、マッチング後画像保存テーブルの未確認の行の中から1行分の情報を取得し、この行が、ステップS1601で取得した画像受信クライアントIDおよびデバイスIDが合致する行であるかを判定する(S1605)。
【0049】
合致する行であると判定されない場合(S1605でNo)、サーバ104は、未確認の行の数をデクリメントする。
【0050】
取得した画像受信クライアントIDおよびデバイスIDが合致する行が見つかった場合(S1605でYes)、サーバ104(カラーマッチング処理部206)は、マッチング後画像保存テーブルにあるマッチング後画像データを削除し(S1607)、オリジナル画像データに対してカラーマッチング処理を行う(S1608)。カラーマッチング処理に使用するプロファイルは、この合致した行の情報に基づいて、画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルおよび画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルから取得したデバイスプロファイルである。画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルから取得したデバイスプロファイルは、この合致した行の画像送信クライアントIDおよび画像送信クライアントのデバイスIDで特定されるデバイスプロファイルである。また、画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルから取得したデバイスプロファイルは、この合致した行の画像受信クライアントID、画像受信クライアントのデバイスID、シミュレーションデバイスIDで特定されるデバイスプロファイルおよびシミュレーションプロファイルである。次に、サーバ104(カラーマッチング処理部206)は、マッチング後画像データを保存する。そして、サーバ104(画像保存処理部207)は、マッチング後画像保存テーブルを更新する(S1609)。取得した画像受信クライアントIDおよび画像受信クライアントのデバイスIDが合致する行が見つからなかった場合は処理を終了する(図16のS1604でNoの場合)。
【0051】
シミュレーションプロファイルの変更時もデバイスプロファイルの変更処理と同等の処理を行うことになる。
【0052】
(実施例2)
実施例1で述べたユーザ情報送信処理部201およびユーザ情報送信処理部210のみを含むクライアントをユーザ情報送信クライアントと定義し、図17のようなネットワークシステムの構成も考えられる。図18は図17のネットワークシステムの構成における内部処理の関係図である。各内部処理については、図2を用いて説明したとおりである。
【0053】
(実施例3)
実施例1および実施例2で述べたシステム構成に加えて、画像の保存期間を設定する処理を追加したネットワークシステムの内部処理の関係図が図19である。システム情報送信処理部1901は、画像送信クライアント、画像受信クライアントおよびユーザ情報送信クライアントに含まれる。システム情報送信処理部1901は図20に示す画像保存期間を設定するユーザインターフェースを介して、サーバ104へ画像保存期間に関する情報を送信する。システム情報受信処理部1902(期間情報受信手段)は、システム情報送信処理部1901より送られてくる画像保存期間に関する情報を受信し、システム情報記憶処理部1903に送信する。システム情報記憶処理部1903は、システム情報受信処理部1902より送信される画像保存期間に関する情報をサーバ内に記憶し、画像保存処理部207からのリクエストに応じて画像保存処理部207へ画像保存期間に関する情報を送信する。画像保存処理部207は、実施例1で述べた処理に加えて、次の処理を行う。画像保存処理部207は、画像受信処理部205から受信した情報と受信した画像の受信日時を記憶する。実施例1では図8のオリジナル画像保存テーブルであったが、本実施例では図21のオリジナル画像保存テーブルを使用する。画像保存処理部207は、一定期間毎にシステム情報記憶処理部1903から画像保存期間に関する情報を取得し、図21のオリジナル画像保存テーブルの受信日時と比較し、画像保存期間が過ぎている行をオリジナル画像保存テーブルから削除し、オリジナル画像を消去する。また、削除したオリジナル画像に関するマッチング後画像データを図9で示したマッチング後画像保存テーブルから検索し、該当する行とマッチング後画像データを削除する。その他の処理については、実施例1および実施例2と同等である。
【0054】
(その他の実施例)
上記実施例では、データベースをサーバ104の有するHDDとしていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、データベースは、サーバ104とローカルネットワークによって接続された外部ファイルサーバであっても良い。
【0055】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。その処理は、上述した実施例の機能を実現させるソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理装置、画像処理方法およびそのコンピュータプログラムに関する。特にカラーマッチング処理を実行するための画像処理装置、画像処理方法およびそのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各入出力デバイスの色空間の特性を記述したカラープロファイル(以下プロファイル)を用いてカラーマッチングを行い、色管理を行なうことが行われている。従来の、プロファイルを用いたカラーマッチングの概要は以下のとおりである。RGBやCMYK等のデバイスに依存した色空間の入力データは、入力デバイスのプロファイルにより、デバイスに依存しない色空間のデータであるXYZデータやLabデータに変換される。出力デバイスの色再現範囲外の色は出力デバイスにより表現することができないため、そのすべての色は、出力デバイスの色再現範囲内に収まるように、変換された入力データに対して色空間圧縮が施される。そして、色空間圧縮が施された後、出力デバイスのプロファイルにより、色空間圧縮後の入力データはデバイスに依存しない色空間のデータから出力デバイスに依存したRGBやCMYK等の色空間へ変換される。特許文献1では、サーバがネットワーク上でデバイスの識別情報と当該デバイスのプロファイルとを関連付けて管理する。このサーバは、画像データを要求するデバイスに対応したプロファイルに基づいて当該画像データに対してカラーマッチング処理を行い、カラーマッチング後の画像データ(マッチング後画像データ)をデバイスへ送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−023741
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ローカル環境のデバイスで行っていた処理を、クライアントであるデバイスとインターネットを介して接続されたサーバで行わせるクラウドサービスが提供され始めている。このようなサービスには、簡単に且つ早く処理結果をユーザが取得できることが望まれている。カラーマッチング処理をこのようなサービスによって提供する場合、特許文献1ではクライアントが画像データを要求するときにカラーマッチング処理が実行されるため、処理結果であるマッチング後画像データをクライアントが得るまでの時間がカラーマッチング処理の時間だけ遅れてしまう。このため、予めカラーマッチング処理によりマッチング後画像データを生成してデータベースに保持しておき、クライアントから要求があった場合にマッチング後画像データをクライアントに送信することが考えられる。
一方、クラウドサービスでは、不特定多数のクライアントがサーバ上のデータにアクセスする。このため、アクセスの考え得るクライアント(出力デバイス)に対応したプロファイル(例えば、サーバの管理する全てのプロファイル)を用いてサーバがカラーマッチング処理を行い、得られた複数のマッチング後画像データをサーバに保持する場合、サーバの保存領域と処理資源を圧迫してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明の画像処理装置は、データベースに記憶された第1の色再現情報および第2の色再現情報を用いて、オリジナル画像データにカラーマッチング処理を施し、マッチング後画像データを生成する画像処理装置であって、前記オリジナル画像データと共に送信される第1のユーザ識別情報と前記マッチング後画像データの要求と共に送信される第2のユーザ識別情報とが関連づいた第1の関連情報と、前記第1のユーザ識別情報と前記第1の色再現情報とが関連づいた第2の関連情報と、前記第2のユーザ識別情報と前記第2の色再現情報とが関連づいた第3の関連情報とを管理する管理手段と、前記オリジナル画像データを前記第1のユーザ識別情報と共に受信する画像受信手段と、前記画像受信手段で受信される前記第1のユーザ識別情報および前記管理手段で管理される各関連情報にもとづいて特定される前記第1および第2の色再現情報を用いて、前記画像受信手段で受信される前記オリジナル画像データに前記カラーマッチング処理を施してマッチング後画像データを生成する生成手段と、前記生成手段の生成したマッチング後画像データをデータベースに保存する保存手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザを識別するための情報どうしを関連付けて管理することで、カラーマッチング処理を行うべき画像データが絞り込めるため、サーバの保存領域と処理資源を有効に活用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1のシステム構成の一例を示す図。
【図2】実施例1のシステムの内部処理の関連図。
【図3】カメラマンのユーザ情報アップロード時のUI図。
【図4】サーバへ画像送信時のデータフォーマット。
【図5】画像送信クライアントID−画像受信クライアントIDテーブル。
【図6】画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル。
【図7】画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル。
【図8】オリジナル画像保存テーブル。
【図9】マッチング後画像保存テーブル。
【図10】画像要求データフォーマット。
【図11】カラーマッチング処理のフローチャート。
【図12】画像受信クライアントのユーザ情報アップロード時のUI図。
【図13】画像受信クライアントのユーザ情報送信時のデータフォーマット。
【図14】全画像送信クライアントIDの送信時のデータフォーマット。
【図15】画像閲覧UI図。
【図16】画像受信クライアントのデバイスプロファイル更新時のフローチャート。
【図17】実施例2のシステム構成の一例を示す図。
【図18】実施例2のシステムの内部処理の関連図。
【図19】実施例3のシステム構成の一例を示す図。
【図20】画像保存期間を設定するUI図。
【図21】実施例3におけるオリジナル画像保存テーブル。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(実施例1)
以下この発明の実施例を、図を参照しながら説明する。図1は、本実施例の画像処理装置および情報処理装置で構成される画像処理システムの構成の一例を表したものである。
【0009】
101、102および103は、ネットワークを介してサーバ104へ画像データをアップロードできる画像送信クライアント(情報処理装置)である。これら画像送信クライアントは、内部に不図示のCPU、ROM、RAM、HDDを有している。画像送信クライアントのROMには、画像送信クライアントを起動するためのプログラム、画像送信クライアントのCPUを後述する処理部201、202として機能させるためのプログラムなどが格納されている。画像送信クライアントのCPUは、これらプログラムを画像送信クライアントのRAMに読み出し、実行することで各処理を実行する。
【0010】
104は画像送信クライアントから画像データを受け取るサーバ(画像処理装置)である。このサーバ104は、不図示のCPU、ROM、RAM、HDDを有している。このサーバ104のROMには、サーバ104の起動プログラム、図11、16に示されるフローチャートの処理を実行させるためのプログラムなどが格納されている。サーバ104のCPUは、これらプログラムをサーバ104のRAMへ読み出して実行することで、後述する処理部203〜209の各処理を実行する。またサーバ104は、画像送信クライアントから受け取った画像データをサーバ104のHDD(データベース)に保存する。そして、サーバ104は、画像データ要求命令の受信に先んじて前もって、この保存された画像データに色変換(カラーマッチング処理)を施して色変換後の画像データを生成し、データベースに保存する。また、サーバ104は、後述の画像受信クライアントからの画像データ要求命令に応じて、予めデータベースに保存されている色変換後の画像データを画像受信クライアントに送信する。
【0011】
105、109は画像受信クライアント(情報処理装置)でサーバ104に画像データ要求命令を送信し、色変換された画像データを受け取る。これら画像受信クライアントは、内部に不図示のCPU、ROM、RAM、HDDを有している。画像受信クライアントのROMには、画像受信クライアントを起動するためのプログラム、画像受信クライアントのCPUを後述する処理部210〜212として機能させるためのプログラムなどが格納されている。画像受信クライアントのCPUは、これらプログラムを画像受信クライアントのRAMに読み出し、実行することで各処理を実行する。106、108はモニタ、107はプリンタで画像受信クライアント105、109からの命令で、サーバ104から受信した画像データを表示もしくは出力する。
【0012】
図2は、図1のネットワークシステムの構成が有する機能について、それぞれの機能の関連を示したブロック図である。このネットワークシステムは、図1で説明した画像送信クライアント、サーバ、画像受信クライアントがそれぞれのROMに格納されたプログラムを実行することで実現されている。なお、図2は画像送信クライアント102、103を図示しないが、画像送信クライアント101と同様の構成でサーバ104に接続している。また、画像受信クライアント109は図2に図示されないが、画像受信クライアント105と同様の構成でサーバ104に接続している。図1で図示したモニタ106、108およびプリンタ107が図2には図示されていないが、それぞれ図1で表されているように画像受信クライアント105、109に接続されている。
【0013】
201はユーザ情報送信処理部(第1の関連情報送信手段)である。ユーザ情報送信処理部201は、画像データをサーバ104へ送信する前に、予め、画像送信クライアント101を現在使用しているユーザを識別するための情報(ユーザ識別情報)、画像送信クライアント101をデバイスとして識別するための情報(デバイス識別情報)、画像送信クライアント101のデバイスの色再現情報をサーバ104へ送信する。これらのユーザ識別情報、デバイス識別情報、色再現情報は互いに対応づけられる関係にある。本実施例では、画像送信クライアントから送信されるユーザ識別情報を画像送信クライアントIDと呼び、デバイス識別情報を画像送信クライアントのデバイスIDと呼び、デバイスの色再現情報を画像送信クライアントのデバイスから取得されるデバイスプロファイルと呼ぶ。なお本実施例における画像送信クライアントIDとは画像送信クライアントを特定するためのものではなく、画像送信クライアントを使用しているユーザを特定するためのものであり、ユーザのログイン名やユーザのログインIDなどである。色再現情報は、本実施例においてデバイスプロファイルとしているが、デバイスの色再現に関わる情報であればどのようなものでも構わない。
【0014】
図3は、サーバ104にユーザ情報送信処理部201が送信するユーザ識別情報としての画像送信クライアントID、および、デバイス識別情報としてのデバイスID、および、デバイスの色再現情報としてのデバイスプロファイル、の各情報を設定するためのユーザインターフェースである。このユーザインターフェースは、ユーザ情報送信処理部201の指示で画像送信クライアント101の表示部(不図示)に表示され、各情報の設定をユーザに促す。
【0015】
各情報の設定後、図3のユーザインターフェース上の送信ボタンをユーザが押すことにより、画像送信クライアント101のユーザ情報送信処理部201からサーバ104のユーザ情報受信処理部203へ画像送信クライアントID、デバイスID、デバイスプロファイルが送信される。画像送信クライアントIDに何も入力されていない場合は、サーバ104内で識別可能な唯一のIDが割り振られる。デバイスIDは何も入力されていない場合は、デバイスのMACアドレスが送信される。本実施例において、画像送信クライアントから送信されるデバイスプロファイルは、後述する画像送信処理部の送信する画像データを撮像したカメラのカメラプロファイルや、画像データを編集したクライアントのモニタプロファイルである。
【0016】
画像送信処理部202(データ送信手段)は、画像データを画像送信クライアントID、デバイスIDと共に、サーバ104の画像受信処理部205へ送信する。図4は画像送信処理部202で送信するデータのフォーマットであり、画像データおよびそれに対応する画像送信クライアントIDとデバイスIDの組合せのデータとなっている。
【0017】
ユーザ情報受信処理部203(ユーザ情報受信手段)は、画像送信クライアント101のユーザ情報送信処理部201から送信される、画像送信クライアントID、画像送信クライアントのデバイスID、画像送信クライアントのデバイスプロファイルを受信する。
【0018】
また、ユーザ情報受信処理部203は、後述の画像受信クライアント105のユーザ情報送信処理部210から送信される各情報も受信する。画像受信クライアント105のユーザ情報送信処理部210の送信する各情報は、画像受信クライアント105を使用しているユーザを識別するための情報(ユーザ識別情報)、画像受信クライアント105をデバイスとして識別するための情報(デバイス識別情報)、画像受信クライアント105のデバイスの色再現情報、シミュレーション対象デバイスのデバイス識別情報、シミュレーション対象デバイスの色再現情報である。このユーザ識別情報は画像受信クライアントIDとなり、デバイス識別情報は画像受信クライアントのデバイスIDとなり、デバイスの色再現情報は画像受信クライアントのデバイスプロファイルとなる。本実施例において、画像受信クライアントのデバイスプロファイルは、後述のマッチング後画像データを表示するモニタのモニタプロファイルなどである。
【0019】
また、シミュレーション対象デバイスのデバイス識別情報は画像受信クライアントのシミュレーションデバイスIDであり、シミュレーション対象デバイスの色再現情報は画像受信クライアントのシミュレーションデバイスプロファイル(シミュレーションプロファイル)である。本実施例において、画像受信クライアントのシミュレーションプロファイルは、後述のマッチング後画像データを印刷するプリンタのプリンタプロファイルなどである。先述したとおり、色再現情報は、本実施例においてデバイスプロファイル、シミュレーションプロファイルであるが、デバイスの色再現に関わる情報であればどのようなものでも構わない。
【0020】
204はユーザ情報記憶処理部(管理手段)で、ユーザ情報受信処理部203で受信した情報をデータベースへ記憶する。また、このユーザ情報記憶処理部204は、ユーザ情報受信処理部203で受信した情報を、互いに関連付けたテーブル(後述の画像送信クライアントID−画像受信クライアントIDテーブル、画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル、画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル)としてサーバ104内のデータベースに記憶する機能を持つ。図5、図6、図7はその記憶フォーマットである。
【0021】
図5は、画像送信クライアントIDと画像受信クライアントIDの関係を示すテーブル(画像送信クライアントID−画像受信クライアントIDテーブル)である。このテーブルはユーザ識別情報どうしが関連づいていることを示す情報(第1の関連情報)であり、ユーザ情報送信処理部201、210から送信される情報から作成される。
【0022】
図6は、画像送信クライアントIDと画像送信クライアントのデバイスIDと画像送信クライアントのデバイスプロファイルの関係を示すテーブル(画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル)である。つまり、このテーブルは画像送信クライアントから送信される色再現情報(第1の色再現情報)、ユーザ識別情報(第1のユーザ識別情報)、デバイス識別情報(第1のデバイス識別情報)が互いに関連づいていることを示す情報(第2の関連情報)である。このテーブルはユーザ情報送信処理部201より送信されるデータから作成される。
【0023】
図7は画像受信クライアントIDと画像受信クライアントのデバイスIDとデバイスプロファイルとの関係を示すテーブル(画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル)である。シミュレーション対象デバイスがある場合はシミュレーションデバイスIDとシミュレーションプロファイルの関係もこのテーブルに示される。つまり、このテーブルは画像受信クライアントから送信される色再現情報(第2の色再現情報)、ユーザ識別情報(第2のユーザ識別情報)、デバイス識別情報(第2のデバイス識別情報)が互いに関連づいていることを示す情報(第3の関連情報)である。このテーブルは、ユーザ情報送信処理部210で送信されるデータから作成される。
【0024】
画像受信処理部205(画像受信手段)は、画像送信クライアント101の画像送信処理部202から送信されるデータを受信する。受信するデータのデータフォーマットは、図4で示した通りである。画像受信処理部205は、受信した画像データを画像保存処理部207へ送信する。
【0025】
カラーマッチング処理部206(生成手段)は、画像保存処理部207で保存された画像データに対してカラーマッチングを行う。図11は、カラーマッチングの詳細を表すフローチャートである。このフローチャートは、サーバ104内のCPUがサーバ104のROMに格納されている図11のフローチャートを実行するためのプログラムをサーバ104のRAMに読み出して実行することで実現される。このフローチャートの主体はカラーマッチング処理部206である。
【0026】
まず画像保存処理部207(保存手段)で保存されている画像データと画像データに関連する画像送信クライアントID、デバイスIDを図4のデータフォーマットに基づくユーザ対応画像テーブルから取得する(S1101)。
【0027】
次に、取得された画像送信クライアントIDに関連付けられた画像受信クライアントIDを画像送信クライアントID−画像受信クライアントIDテーブルを参照して取得する(S1102)。該当する画像受信クライアントIDが存在しない場合は、カラーマッチング処理は行わずカラーマッチング処理部206は処理を終了する。
【0028】
該当する画像受信クライアントIDが1つ以上存在する場合は、ステップS1101で取得した画像送信クライアントIDとデバイスIDに関連付けられているデバイスプロファイルを、送信デバイステーブルを参照して取得する(S1103)。
【0029】
次に、画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブル中に、未処理である画像受信クライアントIDに該当する行が存在するかどうかが判定される(S1104)。言い換えれば、ステップS1102で取得した画像受信クライアントIDのうち、未処理の画像受信クライアントIDがあるかどうかが判定される(S1104)。ステップS1104で未処理の画像受信クライアントIDがないと判定された場合、カラーマッチング処理は終了する。
【0030】
ステップS1104で未処理の画像受信クライアントIDがあると判定された場合、ステップS1102で取得した画像受信クライアントIDに関連するデバイスプロファイルおよびシミュレーションプロファイルを、画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルを参照して一組取得する(S1105)。次に、カラーマッチング処理部206は、ステップS1103で取得したデバイスプロファイルをソースプロファイル(Srs)、ステップS1105で取得したデバイスプロファイルをディスティネーションプロファイル(Dst)、シミュレーションプロファイルをシミュレーションデバイスプロファイル(Sim)とする。そして、カラーマッチング処理部206は、これらのS1103およびS1105で取得したプロファイルを用いて、ステップS1101で取得した画像データ(オリジナル画像データ)に対してカラーマッチング処理を行う(S1106)。本実施例において、このカラーマッチング処理は、画像送信クライアントのデバイスIDで特定されるデバイスにおける画像データの色味を、画像受信クライアントのデバイスIDやシミュレーションデバイスIDで特定されるデバイスで再現するための処理である。
【0031】
次に、ステップS1106の処理で得たカラーマッチング処理済み画像のデータ(マッチング後画像データ)をデータベースへ保存し、マッチング後画像データについての情報をマッチング後画像保存テーブルに追加登録する(S1107)。次に、ステップS1104に戻る。
【0032】
カラーマッチング処理部206のカラーマッチングで使用するプロファイル(デバイスプロファイル、シミュレーションプロファイル)以外の他のパラメータは、本実施例ではシステムで固定とするが、画像送信クライアントや画像受信クライアントからユーザ情報送信処理部201およびユーザ情報送信処理部210を介して取得することも考えられる。本システムで固定としたパラメータは、例えばレンダリングインテントで、本実施例では、Perceptualとする。
【0033】
画像保存処理部207は、画像受信処理部205で受信したデータを保存する処理と、カラーマッチング処理部206後のデータを保存する処理を実行する。図8は画像受信処理部205で受信した画像データの管理フォーマットを示したテーブル(オリジナル画像保存テーブル)である。このテーブルは、画像データと画像送信クライアントIDと画像送信クライアントのデバイスIDからなる。画像保存処理部207は、オリジナル画像データをデータベースに保存するたびにオリジナル画像保存テーブルを更新する。図9はカラーマッチング処理部206が生成するマッチング後画像データの管理フォーマットを示したテーブル(マッチング後画像保存テーブル)である。このテーブルの1行の各項目は、マッチング後画像データとオリジナル画像データと画像送信クライアントIDと画像送信クライアントのデバイスIDと画像受信クライアントIDと画像受信クライアントのデバイスIDとシミュレーションデバイスIDとからなり、互いに関連付けられている。画像保存処理部207は、マッチング後画像データをデータベースに保存するたびにマッチング後画像保存テーブルを更新する。
【0034】
画像要求受信処理部208は、画像受信クライアントの画像要求送信処理部211からのマッチング後画像データの画像要求命令を受信し、画像要求命令が正当かどうかを調べ、正当である場合は、画像送信処理部209へ画像送信命令を送信する。図10は画像要求送信処理部211から画像要求受信処理部208へ送られるデータのフォーマットを示しており、その内容は、画像受信クライアントIDと画像受信クライアントのデバイスIDとシミュレーションデバイスIDである。もしシミュレーションデバイスIDが必要なければ、シミュレーションデバイスIDは空白の情報(例えばNULL)が設定される。画像要求受信処理部208で行う画像要求が適切かどうかの確認は、画像受信クライアントIDと画像受信クライアントのデバイスIDとシミュレーションIDがユーザ情報記憶処理部204で保存された図7で示される画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルに存在するかどうかで行う。画像要求が正当であった場合は、画像受信クライアントIDと画像受信クライアントのデバイスIDとシミュレーションIDの情報を含んだ画像送信命令を画像送信処理部209に送信する。
【0035】
画像送信処理部209は、画像要求受信処理部208より画像送信命令を受け取り、マッチング後画像保存テーブルを参照して該当するマッチング後画像データを画像受信処理部212へ送信する。このマッチング後画像データは、画像要求受信処理部208より取得した画像受信クライアントIDと画像受信クライアントのデバイスIDとシミュレーションデバイスIDがマッチング後画像保存テーブル(図9)上で一致する行のマッチング後画像データである。
【0036】
画像受信クライアントのユーザ情報送信処理部210(第2の関連情報送信手段)は、マッチング後画像データをサーバ104へ要求する前に、予め、画像受信クライアントに関するユーザ識別情報、デバイス識別情報、色再現情報、そして画像送信クライアントID(複数可)をサーバ104へ送信する。これらのユーザ識別情報、デバイス識別情報、色再現情報は互いに関連付けられるべき関係にある。本実施例では、画像受信クライアントから送信されるユーザ識別情報を画像受信クライアントIDとし、デバイス識別情報を画像受信クライアントのデバイスIDとし、デバイスの色再現情報を画像受信クライアントのデバイスから取得されるデバイスプロファイルとする。色再現情報は、本実施例においてデバイスプロファイルとしているが、デバイスの色再現に関わる情報であればどのようなものでも構わない。
【0037】
また、このユーザ情報送信処理部210は、ユーザの要求があればシミュレーション対象デバイス(たとえばプリンタ)のデバイスID、シミュレーション対象デバイスのデバイスプロファイルをサーバ104へ送信する。ユーザ情報送信処理部210で使用されるユーザインターフェースを示したのが図12である。画像送信クライアントID選択ウィンドウ1202は、プロファイル設定ウィンドウ1201の参照ボタンが押されると表示される。この画像送信クライアントID選択ウィンドウ1202にはユーザ情報送信処理部201でサーバへ登録されている画像送信クライアントIDが表示され、ユーザは画像受信クライアントIDと関連付けられる複数の画像送信クライアントIDを選択することが可能である。ユーザがプロファイル設定ウィンドウ1201の送信ボタンを押すことで、サーバ104(ユーザ情報受信処理部203)へ画像受信クライアントID、画像受信クライアントのデバイスID、デバイスプロファイル、シミュレーション対象デバイスのデバイスID、デバイスプロファイル、選択された画像送信クライアントIDが送信される。ユーザ情報送信処理部210からユーザ情報受信処理部203へ送信されるデータのフォーマットを示した図が、図13である。また、画像送信クライアントIDをサーバ104から画像受信クライアントへ送信するために、ユーザ情報受信処理部203からユーザ情報送信処理部210へ送信されるデータのフォーマットを示した図が、図14である。図14のフォーマットのデータに従って、図5、7で説明したテーブルが作成される。
【0038】
画像要求送信処理部211(画像要求手段)は、画像受信クライアントからサーバへ画像をリクエストする。送信されるデータのフォーマットは図10である。
【0039】
画像受信処理部212は、画像送信処理部209から送られてくる画像データを受信する処理である。図15は受信した画像データを表示するユーザインターフェースである。
【0040】
次に、デバイスプロファイル変更時のサーバ104の処理を説明する。この処理はユーザ情報記憶処理部204にて、デバイスプロファイルがサーバ104に登録されている状態であることを前提とする。
【0041】
画像送信クライアントのデバイスプロファイルの変更は、図3のユーザインターフェースを介して行われる。図3のユーザインターフェースを介して取得した画像送信クライアントIDとデバイスIDの組み合わせが、画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルに存在する場合、図3のユーザインターフェースで指定されたデバイスプロファイルで画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルのデバイスプロファイル情報をアップデートする。存在しない場合は、デバイスプロファイルの変更ではなく、追加処理となり、前述のデバイスプロファイルの登録処理が行われる。
【0042】
画像受信クライアントのデバイスプロファイルの変更について図16を用いて説明する。図16のフローチャートは、サーバ104内のCPUがサーバ104のROMに格納されている図16のフローチャートを実行するためのプログラムをサーバ104のRAMに読み出して実行することで実現される。
【0043】
まず、ユーザ情報送信処理部210はユーザの指示に基づいて画像受信クライアントのデバイスプロファイルの変更要求をサーバ104(ユーザ情報受信処理部203)に対して送信する。サーバ104(ユーザ情報受信処理部203)はユーザ情報送信処理部210からのプロファイルの変更要求を図12のインターフェースを介して受け付ける。このインターフェースを介して、ユーザ情報送信処理部210は、画像受信クライアントIDとデバイスIDと変更後のデバイスプロファイルを取得する。そして、ユーザ情報送信処理部210は、画像受信クライアントIDとデバイスIDと変更後のデバイスプロファイルをサーバ104(ユーザ情報受信処理部203)へ送信する(S1601)。
【0044】
次にサーバ104(ユーザ情報記憶処理部204)は、画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルを参照して、このテーブルに画像受信クライアントIDおよびデバイスIDの組み合わせが存在するかどうか並びに取得できるかどうかを判定する(S1602)。テーブルに画像受信クライアントIDおよびデバイスIDの組み合わせが取得できた場合(S1602でYes)、サーバ104(ユーザ情報記憶処理部204)は、テーブル上の、取得した画像受信クライアントIDとデバイスIDに関連するデバイスプロファイルを、ステップS1601で取得したデバイスプロファイルで更新する(S1603)。
【0045】
取得した画像受信クライアントIDとデバイスIDの組み合わせが画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルに存在せず、取得できない場合(S1602でNo)、サーバ104(ユーザ情報記憶処理部204)は変更処理を終了して、前述のデバイスプロファイルの登録処理が行われる。
【0046】
変更が完了した場合、サーバ104(カラーマッチング処理部206)は、マッチング後画像保存テーブルを参照して、ステップS1601で取得した画像受信クライアントIDおよびデバイスIDが合致する行をマッチング後画像保存テーブルの中から探す(S1604〜S1606)。
【0047】
具体的には、ステップS1603の変更処理が完了した場合、サーバ104(カラーマッチング処理部206は、マッチング後画像保存テーブルを参照して、該テーブルのうち後述のS1605の処理での未確認の行の数が0より大きいかどうかを判定する(S1604)。未確認の行の数が0以下の場合(S1604でNo)、サーバ104は変更処理を終了する。シミュレーションプロファイルを変更する場合もこのデバイスプロファイルの変更処理と同様の処理が行われる。
【0048】
未確認の行の数が0より大きい場合(S1604でYes)、サーバ104(カラーマッチング処理部206)は、マッチング後画像保存テーブルの未確認の行の中から1行分の情報を取得し、この行が、ステップS1601で取得した画像受信クライアントIDおよびデバイスIDが合致する行であるかを判定する(S1605)。
【0049】
合致する行であると判定されない場合(S1605でNo)、サーバ104は、未確認の行の数をデクリメントする。
【0050】
取得した画像受信クライアントIDおよびデバイスIDが合致する行が見つかった場合(S1605でYes)、サーバ104(カラーマッチング処理部206)は、マッチング後画像保存テーブルにあるマッチング後画像データを削除し(S1607)、オリジナル画像データに対してカラーマッチング処理を行う(S1608)。カラーマッチング処理に使用するプロファイルは、この合致した行の情報に基づいて、画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルおよび画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルから取得したデバイスプロファイルである。画像送信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルから取得したデバイスプロファイルは、この合致した行の画像送信クライアントIDおよび画像送信クライアントのデバイスIDで特定されるデバイスプロファイルである。また、画像受信クライアントID−デバイスプロファイルテーブルから取得したデバイスプロファイルは、この合致した行の画像受信クライアントID、画像受信クライアントのデバイスID、シミュレーションデバイスIDで特定されるデバイスプロファイルおよびシミュレーションプロファイルである。次に、サーバ104(カラーマッチング処理部206)は、マッチング後画像データを保存する。そして、サーバ104(画像保存処理部207)は、マッチング後画像保存テーブルを更新する(S1609)。取得した画像受信クライアントIDおよび画像受信クライアントのデバイスIDが合致する行が見つからなかった場合は処理を終了する(図16のS1604でNoの場合)。
【0051】
シミュレーションプロファイルの変更時もデバイスプロファイルの変更処理と同等の処理を行うことになる。
【0052】
(実施例2)
実施例1で述べたユーザ情報送信処理部201およびユーザ情報送信処理部210のみを含むクライアントをユーザ情報送信クライアントと定義し、図17のようなネットワークシステムの構成も考えられる。図18は図17のネットワークシステムの構成における内部処理の関係図である。各内部処理については、図2を用いて説明したとおりである。
【0053】
(実施例3)
実施例1および実施例2で述べたシステム構成に加えて、画像の保存期間を設定する処理を追加したネットワークシステムの内部処理の関係図が図19である。システム情報送信処理部1901は、画像送信クライアント、画像受信クライアントおよびユーザ情報送信クライアントに含まれる。システム情報送信処理部1901は図20に示す画像保存期間を設定するユーザインターフェースを介して、サーバ104へ画像保存期間に関する情報を送信する。システム情報受信処理部1902(期間情報受信手段)は、システム情報送信処理部1901より送られてくる画像保存期間に関する情報を受信し、システム情報記憶処理部1903に送信する。システム情報記憶処理部1903は、システム情報受信処理部1902より送信される画像保存期間に関する情報をサーバ内に記憶し、画像保存処理部207からのリクエストに応じて画像保存処理部207へ画像保存期間に関する情報を送信する。画像保存処理部207は、実施例1で述べた処理に加えて、次の処理を行う。画像保存処理部207は、画像受信処理部205から受信した情報と受信した画像の受信日時を記憶する。実施例1では図8のオリジナル画像保存テーブルであったが、本実施例では図21のオリジナル画像保存テーブルを使用する。画像保存処理部207は、一定期間毎にシステム情報記憶処理部1903から画像保存期間に関する情報を取得し、図21のオリジナル画像保存テーブルの受信日時と比較し、画像保存期間が過ぎている行をオリジナル画像保存テーブルから削除し、オリジナル画像を消去する。また、削除したオリジナル画像に関するマッチング後画像データを図9で示したマッチング後画像保存テーブルから検索し、該当する行とマッチング後画像データを削除する。その他の処理については、実施例1および実施例2と同等である。
【0054】
(その他の実施例)
上記実施例では、データベースをサーバ104の有するHDDとしていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、データベースは、サーバ104とローカルネットワークによって接続された外部ファイルサーバであっても良い。
【0055】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。その処理は、上述した実施例の機能を実現させるソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データベースに記憶された第1の色再現情報および第2の色再現情報を用いて、オリジナル画像データにカラーマッチング処理を施し、マッチング後画像データを生成する画像処理装置であって、
前記オリジナル画像データと共に送信される第1のユーザ識別情報と前記マッチング後画像データの要求と共に送信される第2のユーザ識別情報とが関連づいた第1の関連情報と、前記第1のユーザ識別情報と前記第1の色再現情報とが関連づいた第2の関連情報と、前記第2のユーザ識別情報と前記第2の色再現情報とが関連づいた第3の関連情報とを管理する管理手段と、
前記オリジナル画像データを前記第1のユーザ識別情報と共に受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段で受信される前記第1のユーザ識別情報および前記管理手段で管理される各関連情報にもとづいて特定される前記第1および第2の色再現情報を用いて、前記画像受信手段で受信される前記オリジナル画像データに前記カラーマッチング処理を施してマッチング後画像データを生成する生成手段と、
前記生成手段の生成したマッチング後画像データをデータベースに保存する保存手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第1のユーザ識別情報と、前記第2のユーザ識別情報と、前記第1の色再現情報と、前記第2の色再現情報とを受信するユーザ情報受信手段をさらに有し、
前記管理手段は、前記ユーザ情報受信手段で受信された各情報を関連付けることによって、当該各情報を前記各関連情報として管理することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第2の関連情報は、前記第1の色再現情報に対応するデバイスの識別情報と前記第1の色再現情報とが関連づいていることを示す情報を含み、
前記第3の関連情報は、前記第2の色再現情報に対応するデバイスの識別情報と前記第2の色再現情報とが関連づいていることを示す情報を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記管理手段の管理する関連情報について、前記第2の色再現情報を変更する変更手段をさらに有し、
前記保存手段は、前記変更手段によって変更される前の前記第2の色再現情報に対応するマッチング後画像データを削除することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記オリジナル画像データおよび前記マッチング後画像データの画像保存期間に関する情報を受信する期間情報受信手段と、
前記期間情報受信手段で受信される前記画像保存期間に関する情報にもとづいて、前記オリジナル画像データおよび前記マッチング後画像データを前記データベースから削除する削除手段とを有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像処理装置とネットワークを介して接続する情報処理装置であって、
前記オリジナル画像データを前記画像処理装置に送信するデータ送信手段と、
前記第1の色再現情報および前記第1のユーザ識別情報を前記画像処理装置に送信する第1の関連情報送信手段と
を有する情報処理装置。
【請求項7】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像処理装置とネットワークを介して接続する情報処理装置であって、
前記第2の色再現情報および前記第2のユーザ識別情報を送信する第2の関連情報送信手段と、
前記マッチング後画像データを要求する画像要求手段と、
前記画像要求手段で要求した前記マッチング後画像データを受信する受信手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項8】
第1の色再現情報および第2の色再現情報を用いて、オリジナル画像データにカラーマッチング処理を施し、マッチング後画像データを生成する画像処理装置であって、
前記オリジナル画像データと共に送信される第1のユーザ識別情報と前記マッチング後画像データの要求と共に送信される第2のユーザ識別情報とが関連づいた第1の関連情報と、前記第1のユーザ識別情報と前記第1の色再現情報とが関連づいた第2の関連情報と、前記第2のユーザ識別情報と前記第2の色再現情報とが関連づいた第3の関連情報とを記憶して管理する管理手段を有する画像処理装置の制御方法であって、
受信手段が、前記オリジナル画像データを前記第1のユーザ識別情報と共に受信する画像受信工程と、
生成手段が、前記画像受信工程で受信される前記第1のユーザ識別情報および前記管理手段で管理される各関連情報にもとづいて特定される前記第1および第2の色再現情報を用いて、前記画像受信工程で受信される前記オリジナル画像データに前記カラーマッチング処理を施してマッチング後画像データを生成する生成工程と、
保存手段が、前記生成工程の生成したマッチング後画像データをデータベースに保存する保存工程と、
を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項9】
請求項1乃至7の何れか1項に記載の各手段として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項1】
データベースに記憶された第1の色再現情報および第2の色再現情報を用いて、オリジナル画像データにカラーマッチング処理を施し、マッチング後画像データを生成する画像処理装置であって、
前記オリジナル画像データと共に送信される第1のユーザ識別情報と前記マッチング後画像データの要求と共に送信される第2のユーザ識別情報とが関連づいた第1の関連情報と、前記第1のユーザ識別情報と前記第1の色再現情報とが関連づいた第2の関連情報と、前記第2のユーザ識別情報と前記第2の色再現情報とが関連づいた第3の関連情報とを管理する管理手段と、
前記オリジナル画像データを前記第1のユーザ識別情報と共に受信する画像受信手段と、
前記画像受信手段で受信される前記第1のユーザ識別情報および前記管理手段で管理される各関連情報にもとづいて特定される前記第1および第2の色再現情報を用いて、前記画像受信手段で受信される前記オリジナル画像データに前記カラーマッチング処理を施してマッチング後画像データを生成する生成手段と、
前記生成手段の生成したマッチング後画像データをデータベースに保存する保存手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第1のユーザ識別情報と、前記第2のユーザ識別情報と、前記第1の色再現情報と、前記第2の色再現情報とを受信するユーザ情報受信手段をさらに有し、
前記管理手段は、前記ユーザ情報受信手段で受信された各情報を関連付けることによって、当該各情報を前記各関連情報として管理することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第2の関連情報は、前記第1の色再現情報に対応するデバイスの識別情報と前記第1の色再現情報とが関連づいていることを示す情報を含み、
前記第3の関連情報は、前記第2の色再現情報に対応するデバイスの識別情報と前記第2の色再現情報とが関連づいていることを示す情報を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記管理手段の管理する関連情報について、前記第2の色再現情報を変更する変更手段をさらに有し、
前記保存手段は、前記変更手段によって変更される前の前記第2の色再現情報に対応するマッチング後画像データを削除することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記オリジナル画像データおよび前記マッチング後画像データの画像保存期間に関する情報を受信する期間情報受信手段と、
前記期間情報受信手段で受信される前記画像保存期間に関する情報にもとづいて、前記オリジナル画像データおよび前記マッチング後画像データを前記データベースから削除する削除手段とを有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像処理装置とネットワークを介して接続する情報処理装置であって、
前記オリジナル画像データを前記画像処理装置に送信するデータ送信手段と、
前記第1の色再現情報および前記第1のユーザ識別情報を前記画像処理装置に送信する第1の関連情報送信手段と
を有する情報処理装置。
【請求項7】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像処理装置とネットワークを介して接続する情報処理装置であって、
前記第2の色再現情報および前記第2のユーザ識別情報を送信する第2の関連情報送信手段と、
前記マッチング後画像データを要求する画像要求手段と、
前記画像要求手段で要求した前記マッチング後画像データを受信する受信手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項8】
第1の色再現情報および第2の色再現情報を用いて、オリジナル画像データにカラーマッチング処理を施し、マッチング後画像データを生成する画像処理装置であって、
前記オリジナル画像データと共に送信される第1のユーザ識別情報と前記マッチング後画像データの要求と共に送信される第2のユーザ識別情報とが関連づいた第1の関連情報と、前記第1のユーザ識別情報と前記第1の色再現情報とが関連づいた第2の関連情報と、前記第2のユーザ識別情報と前記第2の色再現情報とが関連づいた第3の関連情報とを記憶して管理する管理手段を有する画像処理装置の制御方法であって、
受信手段が、前記オリジナル画像データを前記第1のユーザ識別情報と共に受信する画像受信工程と、
生成手段が、前記画像受信工程で受信される前記第1のユーザ識別情報および前記管理手段で管理される各関連情報にもとづいて特定される前記第1および第2の色再現情報を用いて、前記画像受信工程で受信される前記オリジナル画像データに前記カラーマッチング処理を施してマッチング後画像データを生成する生成工程と、
保存手段が、前記生成工程の生成したマッチング後画像データをデータベースに保存する保存工程と、
を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項9】
請求項1乃至7の何れか1項に記載の各手段として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2012−199909(P2012−199909A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−38880(P2012−38880)
【出願日】平成24年2月24日(2012.2.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年2月24日(2012.2.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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