説明

画像処理装置、画像処理方法および画像表示装置

【課題】低遅延で高画質のIP変換を実現する。
【解決手段】現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、現在フィールドの画像データに補間処理を行って遅延のないプログレッシブ方式の画像データを得る。例えば、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えて現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する。3次元IP変換処理が行われることから、フィールド間でラインフリッカが発生することを防止でき、低遅延で高画質なIP変換を実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、画像処理装置、画像処理方法および画像表示装置に関する。特に、本技術は、インタレース方式の画像データをプログレッシブ方式の画像データに変換する画像処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1には、ゲームモード時のIP(Interlace/Progressive)変換処理について、ゲームモード時には3次元(時間方向)IP変換処理をスキップして処理時間を短縮する、ことが記載されている。また、例えば、特許文献2には、ゲームモードであると判定した場合、IP変換処理を、元ラインを補間ラインへコピーするいわゆるダブリング処理とする、ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−352303号公報
【特許文献2】特許第4551343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載される技術では、画像の動きに依らず現在フィールドにおいてフィールド内の補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを出力するものである。そのため、フィールド間で画像にラインフリッカが発生し、画質が劣化する。また、特許文献2に記載される技術では、タブリング処理を行って、プログレッシブ方式の画像データを出力するものである。そのため、斜め線にジャギー(ギザギザ)が発生し、画質が劣化する。
【0005】
本技術の目的は、低遅延で高画質のIP変換を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術の概念は、
現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、現在フィールドの画像データに補間処理を行って遅延のないプログレッシブ方式の画像データを得るインタレース/プログレッシブ変換部を備える
画像処理装置にある。
【0007】
本技術において、インタレース/プログレッシブ変換部により、現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データが用いられ、現在フィールドの画像データに補間処理が行われて遅延のないプログレッシブ方式の画像データが得られる。この場合、3次元IP変換処理が行われることから、フィールド間でラインフリッカが発生することを防止でき、高画質なIP変換を実現できる。
【0008】
なお、本技術において、例えば、インタレース/プログレッシブ変換部は、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えて現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する、ようにされてもよい。また、その場合、インタレース/プログレッシブ変換部は、動き適応型補間では、補間画素の周辺の画素データを用いて斜め線方向の検出を行い、この斜め線方向に応じた画素および係数を決定する、ようにされてもよい。このように斜め線適応補間が行われることで、斜め線にジャギーが発生することを抑制でき、さらなる画質向上が可能となる。
【0009】
また、本技術において、例えば、インタレース/プログレッシブ変換部は、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えて現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する画素/係数選択部と、この画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、現在フィールドの画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得る補間部とを備える、ようにされてもよい。
【0010】
この場合、画素/係数選択部により、動き検出信号に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出信号に基づく動き補償型補間が適応的に切り替えられて、現在フィールドの画像を補間するための画素および係数が決定される。そして、補間部により、画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データが用いられ、現在フィールドの画像データに補間処理が行われてプログレッシブ方式の画像データが得られる。
【0011】
現在フィールドの画像データに補間処理が行われてプログレッシブ方式の画像データが得られるものであり、低遅延のプログレッシブ方式の画像データを得ることが可能となる。また、動き検出信号に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出信号に基づく動き補償型補間が適応的に切り替えられて、現在フィールドの画像を補間するための画素および係数が決定される。つまり、3次元IP変換処理が行われることから、フィールド間でラインフリッカが発生することを防止でき、高画質なIP変換を実現できる。
【0012】
また、本技術の他の概念は、
画質優先モードでは、動き検出信号に基づく動き適応型補間、動きベクトル検出信号に基づく動き補償型補間およびフィルム検出信号に基づく逆プルダウン変換を適応的に切り替えて1フィールド前の画像を補間するための画素および係数を決定し、速度優先モードでは、動き検出信号に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出信号に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えて現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する画素/係数選択部と、
上記画質優先モードでは、上記画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データ、1フィールド前の画像データおよび2フィールド前の画像データを用い、1フィールド前の画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得、上記速度優先モードでは、上記画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、現在フィールドの画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得る補間部とを備える
画像処理装置にある。
【0013】
本技術においては、画質優先モードと、速度優先モードが設けられている。画質優先モードでは、画素/係数選択部により、動き検出信号に基づく動き適応型補間、動きベクトル検出信号に基づく動き補償型補間およびフィルム検出信号に基づく逆プルダウン変換が適応的に切り替えられて、1フィールド前の画像を補間するための画素および係数が決定される。そして、この画質優先モードでは、補間部により、画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データ、1フィールド前の画像データおよび2フィールド前の画像データが用いられ、1フィールド前の画像データに補間処理が行われてプログレッシブ方式の画像データが得られる。
【0014】
また、速度優先モードでは、画素/係数選択部により、動き検出信号に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出信号に基づく動き補償型補間が適応的に切り替えられて、現在フィールドの画像を補間するための画素および係数が決定される。そして、この速度優先モードでは、補間部により、画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データが用いられ、現在フィールドの画像データに補間処理が行われてプログレッシブ方式の画像データが得られる。
【0015】
このように本技術においては、画質優先モードまたは速度優先モードの画像処理が可能となっている。そして、画質優先モードでは高画質なIP変換が可能となり、速度優先モードでは低遅延で高画質なIP変換が可能となる。
【0016】
すなわち、画質優先モードでは、動き適応型補間、動き補償型補間の他に逆プルダウン変換が適応的に切り替えられて、1フィールド前の画像を補間するための画素および係数が決定される。そのため、この画質優先モードでは、高画質なIP変換が可能となる。
【0017】
一方、速度優先モードでは、現在フィールドの画像データに補間処理が行われてプログレッシブ方式の画像データが得られる。また、動き適応型補間および動き補償型補間が適応的に切り替えられて、現在フィールドの画像を補間するための画素および係数が決定される。つまり、3次元IP変換処理が行われる。そのため、この速度優先モードでは、低遅延で高画質なIP変換が可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本技術によれば、低遅延で高画質なIP変換を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本技術の実施の形態としてのテレビ受信機の構成例を示すブロック図である。
【図2】テレビ受信機を構成するIP変換部の構成例を示すブロック図である。
【図3】動き検出部における動き検出処理を説明するための図である。
【図4】動きベクトル検出部における動きベクトル検出処理を説明するための図である。
【図5】フィルム検出部におけるフィルム検出処理を説明するための図である。
【図6】画質優先モードにおける、1フィールド前(−1V)の画像の補間画素位置に対する、フィールド内補間およびフィールド間補間の補間使用画素選択候補の一例を示す図である。
【図7】速度優先モードにおける、現在フィールド(0V)の画像の補間画素位置に対する、フィールド内補間およびフィールド間補間の補間使用画素選択候補の一例を示す図である。
【図8】画質優先モード(通常)の場合の画素/係数選択部における係数決定処理部の構成例を示す図である。
【図9】速度優先モード(ゲームモード)の場合の画素/係数選択部における係数決定処理部の構成例を示す図である。
【図10】フィルム補間係数選択部における補間係数決定方法を説明するための図である。
【図11】画質優先モードにおけるMA補間係数選択方法を説明するための図である。
【図12】速度優先モードにおけるMA補間係数選択方法を説明するための図である。
【図13】速度優先モードにおいて、斜め線の方向検出結果に応じ、動き時の選択画素を動かした様子を示す図である。
【図14】画質優先モードにおけるMC補間係数選択方法を説明するための図である。
【図15】速度優先モードにおけるMC補間係数選択方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明を以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
【0021】
<1.実施の形態>
[テレビ受信機の構成例]
図1は、実施の形態としてのテレビ受信機10の構成例を示している。このテレビ受信機10は、制御部101と、ユーザ操作部102を有している。また、テレビ受信機10は、チューナ111と、外部入力端子群112と、入力切換部113と、フレームメモリ114,115と、インタレース/プログレッシブ変換部(IP変換部)116と、ハイフレームレート処理部117と、表示パネル118を有している。
【0022】
制御部101は、マイクロコンピュータ(マイコン)により構成されている。この制御部101は、テレビ受信機10の各部の動作を制御する。ユーザ操作部102は、ユーザインタフェースを構成し、制御部101に接続されている。ユーザ操作部102は、テレビ受信機10の図示しない筐体に配置されたキー、釦、ダイアル、あるいはリモートコントローラ等で構成される。
【0023】
チューナ111は、BS放送、地上波デジタル放送等を受信する。このチューナ111には、図示しないアンテナで捕らえられた放送信号が入力される。このチューナ111は、放送信号から、ユーザの選局操作に基づいた所定番組の画像データを取得する。外部入力端子群112は、外部機器からの画像データ(時系列画像データ)を入力する端子を複数備えている。ここで、外部機器は、例えば、ゲーム機、BD(Blu-ray Disc)レコーダ、DVD(Digital Versatile Disc)プレーヤ、セットトップボックス、パーソナルコンピュータ等である。
【0024】
入力切換部113は、チューナ111で取得された画像データ、あるいは外部入力端子群112に入力された画像データから、画像表示のための画像データV0を、ユーザ操作に基づいて、選択的に取り出す。この画像データV0は、実際には、プログレッシブ方式またはインタレース方式のいずれかの方式の画像データであるが、説明を簡単にするため、以下の説明では、画像データV0はインタレース方式の画像データであるとする。
【0025】
フレームメモリ114,115は、それぞれ、遅延線を構成する。フレームメモリ114は、現在フィールドの画像データV0を1フィールド期間だけ遅延し、1フィールド前の画像データV-1を出力する。また、フレームメモリ115は、1フィールド前の画像データV-1をさらに1フィールド期間だけ遅延し、2フィールド(1フレーム)前の画像データV-2を出力する。
【0026】
IP変換部116は、現在フィールドの画像データV0、1フィールド前の画像データV-1および2フィールド前の画像データV-2に基づいて、インタレース方式の画像データをプログレッシブ方式の画像データVpに変換する。このIP変換部116は、制御部101の制御により、画質優先モード(通常)または速度優先モード(ゲームモード)のIP変換処理を行う。
【0027】
IP変換部116は、画質優先モードでは、動き検出結果に基づく動き適応型補間、動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間およびフィルム検出結果に基づく逆プルダウン変換を適応的に切り替えた3次元IP変換処理を行う。この場合、IP変換部116は、現在フィールドの画像データV0、1フィールド前の画像データV-1および2フィールド前の画像データV-2に基づいて、1フィールド前の画像データV-1に補間処理を行って、プログレッシブ方式の画像データVpを得る。このプログレッシブ方式の画像データVpは、1Vだけ遅延したものとなる。
【0028】
また、IP変換部116は、速度優先モードでは、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えた3次元IP変換処理を行う。この場合、IP変換部116は、現在フィールドの画像データV0および1フィールド前の画像データV-1に基づいて、現在フィールドの画像データV0の補間処理を行って、プログレッシブ方式の画像データVpを得る。このプログレッシブ方式の画像データVpは遅れのないものとなる。このIP変換部116の詳細については後述する。
【0029】
ハイフレームレート処理部117は、IP変換部116で得られたプログレッシブ方式の画像データVpに対してフレームレートを高くするための時間方向の補間処理(ハイフレームレート処理)を行い、プログレッシブ方式の画像データVp′を得る。表示パネル118は、ハイフレームレート処理部117で得られたプログレッシブ方式の画像データVp′による画像を表示する。この表示パネル118は、例えば液晶表示パネルであり、上述のハイフレームレート処理により高画質化が図られる。
【0030】
図1に示すテレビ受信機10の動作を説明する。チューナ111では、ユーザの選局操作に基づいた所定番組の画像データ(時系列画像データ)が取得され、この画像データは、入力切換部113に入力される。また、例えば、ゲーム機、BDレコーダ、DVDプレーヤ、セットトップボックス、パーソナルコンピュータ等から外部入力端子群112に入力された画像データ(時系列画像データ)は、入力切換部113に入力される。
【0031】
入力切換部113では、チューナ111で取得された画像データ、あるいは外部入力端子群112に入力された画像データから、ユーザ操作に基づいて、画像表示のための画像データV0が取り出される。この画像データV0は、現在フィールドの画像データであり、IP変換部116に供給される。
【0032】
IP変換部116では、現在フィールドの画像データV0、1フィールド前の画像データV-1および2フィールド前の画像データV-2に基づいて、インタレース方式の画像データがプログレッシブ方式の画像データVpに変換される。このIP変換部116では、制御部101の制御のもと、画質優先モードまたは速度優先モードのIP変換処理が行われる。
【0033】
画質優先モードでは、動き検出結果に基づく動き適応型補間、動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間およびフィルム検出結果に基づく逆プルダウン変換が適応的に切り替えられた3次元IP変換処理が行われる。IP変換部116では、現在フィールドの画像データV0、1フィールド前の画像データV-1および2フィールド前の画像データV-2に基づいて、1フィールド前の画像データV-1に補間処理が施されて、プログレッシブ方式の画像データVpが得られる。
【0034】
速度優先モードでは、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えた3次元IP変換処理が行われる。この場合、IP変換部116では、現在フィールドの画像データV0および1フィールド前の画像データV-1に基づいて、現在フィールドの画像データV0の補間処理が施されて、プログレッシブ方式の画像データVpが得られる。
【0035】
IP変換部116で得られたプログレッシブ方式の画像データVpは、ハイフレームレート処理部117に供給される。このハイフレームレート処理部117では、この画像データVpに対してフレームレートを高くするための時間方向の補間処理(ハイフレームレート処理)が施され、プログレッシブ方式の画像データVp′が得られる。この画像データVp′は表示パネル118に供給される。そして、表示パネル118には、この画像データVp′による画像が表示される。
【0036】
[IP変換部の構成例]
図2は、IP変換部116の構成例を示している。このIP変換部116は、動き検出部121と、動きベクトル検出部122と、フィルム検出部123と、画素/係数選択部124と、補間部125を有している。
【0037】
動き検出部121は、現在フィールドの画像データV0、1フィールド前の画像データV-1および2フィールド前の画像データV-2に基づいて、動き検出処理を行う。動き検出部121は、図3に示すように、例えば、1フィールド間もしくは2フィールド(1フレーム)間の画素の差分絶対値の和(フィールド間差分、フレーム間差分)を閾値と比較することで、画素単位で動き・静止の判定を行う。
【0038】
なお、図3は、画質優先モード、つまり1フィールド前の画像データV-1に補間処理を施してプログレッシブ方式の画像データVpを生成する場合における動き検出処理を概略的に示している。図示は省略するが、速度優先モード、つまり現在フィールドの画像データV0に補間処理を施してプログレッシブ方式の画像データVpを生成する場合における動き検出処理も同様に行われる。
【0039】
動きベクトル検出部122は、現在フィールドの画像データV0、1フィールド前の画像データV-1および2フィールド前の画像データV-2に基づいて、動きベクトル検出処理を行う。動きベクトル検出部122は、図4に示すように、例えば、1フレーム間の画素データのブロックマッチングによって、画素単位またはブロック単位で動きベクトルを検出する。この場合、最小の差分絶対値和を与える方向が動きベクトルとされる。
【0040】
フィルム検出部123は、現在フィールドの画像データV0、1フィールド前の画像データV-1および2フィールド前の画像データV-2に基づいて、フィルム検出処理を行う。フィルム検出部123は、画像データV0がフィルム(2−2プルダウン、2−3プルダウン)素材であるか否かを検出し、フィルム検出結果を得る。フィルム検出部123は、フィルム検出エリア全体の画素のフィールド間差分絶対値和とフレーム間差分絶対値和を用いて、フィルム素材であるか否かを検出する。その際、現在フィールドの画像データV0、1フィールド前の画像データV-1および2フィールド前の画像データV-2のうち、どの画像データがペアとなっているかも検出する。
【0041】
図5は、フィルム素材のうち、2−3プルダウン画像データを示している。この画像データは、毎秒24コマのフィルム原画が、毎秒60フィールドの画像データに変換(プルダウン)されたものである。この場合、奇数番目のコマが2フィールドで偶数番目のコマが3フィールドに、あるいはその逆に変換される。
【0042】
例えば、図5(a)に示す2フィールド前の画像データAo、1フィールド前の画像データAe、現在フィールドの画像データBoの3フィールドの組み合わせの場合には、画像データAo,Aeがペアとなる。また、例えば、図5(b)に示す2フィールド前の画像データAe、1フィールド前の画像データBo、現在フィールドの画像データBeの3フィールドの組み合わせの場合には、画像データBo,Beがペアとなる。
【0043】
画素/係数選択部124は、画質優先モードの場合、1フィールド前の画像を補間するための画素(補間使用画素)および係数(補間係数)を決定する。この場合、画素/係数選択部124は、動き検出結果に基づく動き適応型(MA)補間、動きベクトル検出結果に基づく動き補償型(MC)補間およびフィルム検出結果に基づく逆プルダウン変換を適応的に切り替えることで、画素および係数の決定を行う。
【0044】
また、画素/係数選択部124は、速度優先モードの場合、現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する。この場合、画素/係数選択部124は、動き検出結果に基づく動き適応型(MA)補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型(MC)補間を適応的に切り替えることで、画素および係数の決定を行う。
【0045】
図6は、画質優先モードにおける、1フィールド前(−1V)の画像の補間画素位置に対する、フィールド内補間およびフィールド間補間の補間使用画素選択候補の一例を示している。また、図7は、速度優先モードにおける、現在フィールド(0V)の画像の補間画素位置に対する、フィールド内補間およびフィールド間補間の補間使用画素選択候補の一例を示している。画素/係数選択部124は、補間使用画素選択候補のうち、最終的に、係数(補間係数)が割り当てられた画素を補間使用画素として選択し、係数とともに補間部125に出力する。
【0046】
補間部125は、画素/係数選択部124で決定された画素および係数に基づき、補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データVpを得る。この場合、補間部125は、画素データ(画素値)と係数の畳み込み演算によって補間画素値を求める。ここで、補間部125は、画質優先モードの場合、1フィールド前の画像データに補間処理を行って画像データVpを得る。つまり、この場合の画像データVpは、1Vだけ遅延したものとなる。一方、画質優先モードの場合、現在フィールドの画像データに補間処理を行って画像データVpを得る。つまり、この場合の画像データVpは、遅延のないものとなる。
【0047】
図2に示すIP変換部116の動作を簡単に説明する。現在フィールドの画像データV0、1フィールド前の画像データV-1および2フィールド前の画像データV-2は、動き検出部121、動きベクトル検出部122、フィルム検出部123および画素/係数選択部124に供給される。
【0048】
動き検出部121では、各フィールドの画像データに基づいて、動き検出処理が行われる。動き検出結果(動き量)は、画素/係数選択部124に供給される。また、動きベクトル検出部122では、各フィールドの画像データに基づいて、動きベクトル検出処理が行われる。動きベクトル検出結果(ベクトル、信頼度)は、画素/係数選択部124に供給される。また、フィルム検出部123では、各フィールドの画像データに基づいて、フィルム検出処理が行われる。フィルム検出結果(ペア情報を含む)は、画素/係数選択部124に供給される。
【0049】
画素/係数選択部124では、画質優先モードの場合、1フィールド前の画像を補間するための画素(補間使用画素)および係数(補間係数)が決定される。この場合、画素/係数選択部124では、動き検出結果に基づく動き適応型(MA)補間、動きベクトル検出結果に基づく動き補償型(MC)補間およびフィルム検出結果に基づく逆プルダウン変換が適応的に切り替えられて、画素および係数が決定される。
【0050】
また、画素/係数選択部124では、速度優先モードの場合、現在フィールドの画像を補間するための画素(補間使用画素)および係数(補間係数)が決定される。この場合、画素/係数選択部124では、動き検出結果に基づく動き適応型(MA)補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型(MC)補間が適応的に切り替えられて、画素および係数が決定される。
【0051】
画素/係数選択部124で決定された画素および係数は、補間部125に供給される。補間部125では、この画素および係数に基づいて補間処理が行われ、プログレッシブ方式の画像データVpが得られる。この場合、画素データ(画素値)と係数の畳み込み演算により補間画素値が求められる。
【0052】
画質優先モードの場合、画素/係数選択部124で決定された画素および係数に基づいて、現在、1フィールド前、2フィールド前の各フィールドの画像データが用いられ、1フィールド前の画像データに補間処理が施されて画像データVpが得られる。一方、速度優先モードの場合、画素/係数選択部124で決定された画素および係数に基づいて、現在、1フィールド前の各フィールドの画像データが用いられ、現在フィールドの画像データに補間処理が施されて画像データVpが得られる。
【0053】
[画素/係数選択部における係数決定処理]
画素/係数選択部124における係数決定処理について、さらに、説明する。図8は、画質優先モード(通常)の場合の画素/係数選択部124における係数決定処理部の構成例を示している。この係数決定処理部は、フィルム補間係数選択部131と、MA補間係数選択部132と、MC補間係数選択部133と、MA/MC補間係数ブレンド部134と、セレクタ135を有している。画質優先モードの場合、フィルム検出結果に応じて、フィルム補間係数か、MA/MC補間のブレンド係数かが選択されることで、係数(補間係数)が決定される。この場合、フィルム検出結果が真の場合にはフィルム補間係数が選択され、フィルム検出結果が偽の場合にはMA/MC補間のブレンド係数が選択される。
【0054】
図9は、速度優先モード(ゲームモード)の場合の画素/係数選択部124における係数決定処理部の構成例を示している。この係数決定処理部は、MA補間係数選択部132と、MC補間係数選択部133と、MA/MC補間係数ブレンド部134を有している。Prev(−2V)とCurr(−1V)がペアになるときには(図5(a)参照)、出力を1Vだけ遅延させないと実現できないことから、速度優先モードの場合、フィルム補間係数を選択せず、常にMA/MC補間のブレンド係数が出力される。
【0055】
図8、図9の各部について説明する。フィルム補間係数選択部131は、ペア情報に応じて、補間係数を決定する。図5(a)に示すように、Prev(−2V)とCurr(−1V)がペアになる場合、図10(a)に示すように、Prev(−2V)の、補間画素IPと水平、垂直座標が同じ位置の画素の係数を1.0(100%)とする。図5(b)に示すように、Next(0V)とCurr(−1V)がペアになる場合、図10(b)に示すように、Next(0V)の、補間画素IPと水平、垂直座標が同じ位置の画素の係数を1.0(100%)とする。
【0056】
MA補間係数選択部132は、動き検出の結果に応じて、補間係数を決定する。ここでは、簡単のために、まず、斜め線検出結果が垂直方向(縦線)の場合で説明する。図11は、画質優先モードにおけるMA補間係数選択方法を示している。動き検出結果が静止の場合、図11(a)に示すように、Prev(−2V)とNext(0V)の、補間画素IPと水平、垂直座標が同じ位置の画素の係数をそれぞれ0.5(50%)とする。動き検出結果が動きの場合、図11(b)に示すように、Curr(−1V)の、補間画素IPの上下の2画素の係数をそれぞれ0.5(50%)とする。
【0057】
動き検出結果は実際には静止/動きの二値ではなく、動静判定の閾値を複数持つことで段階を持たせることが普通である。その場合、MA係数も動き検出の段階に応じて静止の係数と動きの係数とをブレンドして出力する。
【0058】
図12は、速度優先モードにおけるMA補間係数選択方法を示している。動き検出結果が静止の場合、補間画素IPと同じ水平、垂直座標を持つ画素がCurr(−1V)にしか存在しないため、図12(a)に示すように、その画素の係数を1.0(100%)とする。動き検出結果が動きの場合、図12(b)に示すように、Next(0V)の補間画素IPの上下の2画素の係数をそれぞれ0.5(50%)とする。動き検出の段階に応じて静止の係数と動きの係数とをブレンドして出力することは、上述の画質優先モードの場合と同様である。
【0059】
なお、MA補間の場合、実際には、斜め線の方向検出結果に応じて、選択画素を左右に動かす。図13は、速度優先モードにおいて、動き時の選択画素を動かした様子を示している。なお、斜め線方向の検出は、詳細説明は省略するが、従来周知のように、補間画素IPの周辺の画素データを用いて行われる。
【0060】
MC補間係数選択部133は、動きベクトル検出結果に応じて、補間係数を決定する。図14は、画質優先モードにおけるMC補間係数選択方法を示している。図14は、動きベクトルが水平1dot/V(フィールド)、垂直2line/V(フィールド)の場合の例を示している。補間画素IPを挟んで、動きベクトルが指し示す方向に対応するPrev(−2V)とNext(0V)の2画素の係数をそれぞれ0.5(50%)とする。動きベクトルが指し示す方向に対応する画素がない場合(奇数line/V(フィールド)の動きのとき)は、MA補間となる。
【0061】
図15は、速度優先モードにおけるMC補間係数選択方法を示している。図15も、動きベクトルが水平1dot/V(フィールド)、垂直2line/V(フィールド)の場合の例を示している。補間画素IPに対して、動きベクトルが指し示す方向に対応するCurr(−1V)の画素の係数を1.0(100%)とする。上述の画質優先モードと同様に、動きベクトルが指し示す方向に対応する画素がない場合は、MA補間となる。
【0062】
MA/MC補間係数ブレンド部134は、MA補間係数およびMC補間係数をブレンドし、MA/MC補間のブレンド係数を出力する。MA/MC補間係数ブレンド部134は、動きベクトルとその信頼度に応じて、MA/MC補間係数のブレンド率を決める。動きベクトルの信頼度は、例えば、動きベクトルを求める際のブロック差分絶対値和の最小値に応じて決める。差分絶対値和の最小値が小さいほど、マッチングがとれていることになるので、信頼度を高くする。
【0063】
MA/MC補間係数ブレンド部134は、動きベクトルの信頼度が高いほど、MC補間係数をブレンドする割合を高くする。しかし、例外として、フィルム素材であると検出された場合、フレーム(2V)間の動きの半分とフィールド(1V)間の動きが一致していない(ジャダー)ため、MA補間を選択する。また、上述したように、奇数line/V(フィールド)の動きのときも、MC補間に使用する画素が隣り合うフィールドには存在しないため、MA補間を選択する。
【0064】
セレクタ135は、フィルム検出結果に応じて、フィルム補間係数、またはMA/MC補間のブレンド係数を選択して出力する。この場合、セレクタ135は、フィルム検出結果が真の場合にはフィルム補間係数を選択し、フィルム検出結果が偽の場合にはMA/MC補間のブレンド係数を選択する。
【0065】
上述したように、図1に示すテレビ受信機10において、IP変換部116は、画質優先モードまたは速度優先モードの画像処理が可能となっている。そして、画質優先モードでは、動き適応型補間、動き補償型補間の他に逆プルダウン変換が適応的に切り替えられて、1フィールド前の画像を補間するための画素および係数が決定される。そのため、この画質優先モードでは、高画質なIP変換が可能となる。
【0066】
また、速度優先モードでは、現在フィールドの画像データに補間処理が行われてプログレッシブ方式の画像データが得られる。また、動き適応型補間および動き補償型補間が適応的に切り替えられて、現在フィールドの画像を補間するための画素および係数が決定される。つまり、3次元IP変換処理が行われる。そのため、この速度優先モードでは、低遅延で高画質なIP変換が可能となる。
【0067】
また、図1に示すテレビ受信機10において、IP変換部116は、例えば、速度優先モードのMA補間では、補間画素の周辺の画素データを用いて斜め線方向の検出を行い、この斜め線方向に応じた画素および係数を決定する(図13参照)。すなわち、斜め線適応補間が行われる。そのため、速度優先モード斜め線にジャギーが発生することを抑制でき、速度優先モードにおけるプログレッシブ方式の画像データVpのさらなる品質向上が可能となる。
【0068】
<2.変形例>
なお、上述実施の形態においては、IP変換部116を備えるテレビ受信機10の例としている。しかし、本技術のIP変換部は、IP変換を必要とするその他の画像表示装置、例えば、モニタ装置、プロジェクタ等にも同様に適用できることは勿論である。
【0069】
また、上述実施の形態おいて、IP変換部116の処理は、ハードウェアで実行できる他、ソフトウェアでも実行可能である。ソフトウェアで処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させる。または、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。この場合、コンピュータを、プログラムにより、IP変換部116の各機能ブロックとして機能させるものである。
【0070】
また、本技術は、以下のような構成を取ることもできる。
【0071】
(1)現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、現在フィールドの画像データに補間処理を行って遅延のないプログレッシブ方式の画像データを得るインタレース/プログレッシブ変換部を備える
画像処理装置。
(2)上記インタレース/プログレッシブ変換部は、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えて現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する
前記(1)に記載の画像処理装置。
(3)上記インタレース/プログレッシブ変換部は、上記動き適応型補間では、補間画素の周辺の画素データを用いて斜め線方向の検出を行い、該斜め線方向に応じた画素および係数を決定する
前記(2)に記載の画像処理装置。
(4)上記インタレース/プログレッシブ変換部は、
動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えて現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する画素/係数選択部と、
上記画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、現在フィールドの画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得る補間部とを備える
前記(1)から(3)のいずれかに記載の画像処理装置。
(5)上記画素/係数選択部は、
上記動き適応型補間では、補間画素の周辺の画素データを用いて斜め線方向の検出を行い、該斜め線方向に応じた画素および係数を決定する
前記(4)に記載の画像処理装置。
(6)現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り換え、現在フィールドの画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得る
画像処理方法。
(7)画質優先モードでは、動き検出結果に基づく動き適応型補間、動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間およびフィルム検出結果に基づく逆プルダウン変換を適応的に切り替えて1フィールド前の画像を補間するための画素および係数を決定し、速度優先モードでは、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えて現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する画素/係数選択部と、
上記画質優先モードでは、上記画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データ、1フィールド前の画像データおよび2フィールド前の画像データを用い、1フィールド前の画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得、上記速度優先モードでは、上記画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、現在フィールドの画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得る補間部とを備える
画像処理装置。
(8)インタレース方式の画像データをプログレッシブ方式の画像データに変換する画像処理部と、
上記画像処理部で得られたプログレッシブ方式の画像データに基づいて画像を表示する画像表示部と、
上記画像処理部を、画質優先モードまたは速度優先モードに選択的に制御する制御部とを備え、
上記画像処理部は、
画質優先モードでは、動き検出結果に基づく動き適応型補間、動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間およびフィルム検出結果に基づく逆プルダウン変換を適応的に切り替えて1フィールド前の画像を補間するための画素および係数を決定し、速度優先モードでは、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えて現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する画素/係数選択部と、
上記画質優先モードでは、上記画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データ、1フィールド前の画像データおよび2フィールド前の画像データを用い、1フィールド前の画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得、上記速度優先モードでは、上記画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、現在フィールドの画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得る補間部とを備える
画像表示装置。
【符号の説明】
【0072】
10・・・テレビ受信機
101・・・制御部
102・・・ユーザ操作部
111・・・チューナ
112・・・外部入力端子群
113・・・入力切換部
114,115・・・フレームメモリ
116・・・インタレース/プログレッシブ変換部(IP変換部)
117・・・ハイフレームレート処理部
118・・・表示パネル
121・・・動き検出部
122・・・動きベクトル検出部
123・・・フィルム検出部
124・・・画素/係数選択部
125・・・補間部
131・・・フィルム補間係数選択部
132・・・MA補間係数選択部
133・・・MC補間係数選択部
134・・・MA/MC係数ブレンド部
135・・・セレクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、現在フィールドの画像データに補間処理を行って遅延のないプログレッシブ方式の画像データを得るインタレース/プログレッシブ変換部を備える
画像処理装置。
【請求項2】
上記インタレース/プログレッシブ変換部は、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えて現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
上記インタレース/プログレッシブ変換部は、上記動き適応型補間では、補間画素の周辺の画素データを用いて斜め線方向の検出を行い、該斜め線方向に応じた画素および係数を決定する
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
上記インタレース/プログレッシブ変換部は、
動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えて現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する画素/係数選択部と、
上記画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、現在フィールドの画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得る補間部とを備える
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
上記画素/係数選択部は、
上記動き適応型補間では、補間画素の周辺の画素データを用いて斜め線方向の検出を行い、該斜め線方向に応じた画素および係数を決定する
請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り換え、現在フィールドの画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得る
画像処理方法。
【請求項7】
画質優先モードでは、動き検出結果に基づく動き適応型補間、動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間およびフィルム検出結果に基づく逆プルダウン変換を適応的に切り替えて1フィールド前の画像を補間するための画素および係数を決定し、速度優先モードでは、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えて現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する画素/係数選択部と、
上記画質優先モードでは、上記画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データ、1フィールド前の画像データおよび2フィールド前の画像データを用い、1フィールド前の画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得、上記速度優先モードでは、上記画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、現在フィールドの画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得る補間部とを備える
画像処理装置。
【請求項8】
インタレース方式の画像データをプログレッシブ方式の画像データに変換する画像処理部と、
上記画像処理部で得られたプログレッシブ方式の画像データに基づいて画像を表示する画像表示部と、
上記画像処理部を、画質優先モードまたは速度優先モードに選択的に制御する制御部とを備え、
上記画像処理部は、
画質優先モードでは、動き検出結果に基づく動き適応型補間、動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間およびフィルム検出結果に基づく逆プルダウン変換を適応的に切り替えて1フィールド前の画像を補間するための画素および係数を決定し、速度優先モードでは、動き検出結果に基づく動き適応型補間および動きベクトル検出結果に基づく動き補償型補間を適応的に切り替えて現在フィールドの画像を補間するための画素および係数を決定する画素/係数選択部と、
上記画質優先モードでは、上記画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データ、1フィールド前の画像データおよび2フィールド前の画像データを用い、1フィールド前の画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得、上記速度優先モードでは、上記画素/係数選択部で決定された画素および係数に基づき、現在フィールドの画像データおよび1フィールド前の画像データを用い、現在フィールドの画像データに補間処理を行ってプログレッシブ方式の画像データを得る補間部とを備える
画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−30862(P2013−30862A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163881(P2011−163881)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】