説明

画像処理装置、画像管理方法、及びプログラム

【課題】画像内の被写体から個体を特定する精度を向上する。
【解決手段】画像処理部4は、撮り逃しを防ぐために、全押し以外にも、シャッタの半押し状態で、顔検出部20、顔解析部21により、スルー画像に対して簡易な顔特徴情報を用いて顔認識することで、予め登録した特定の人物が被写体として存在することが検出されると、CPU7は、撮像部2により、その特定の人物の顔に合焦して撮像し、記録部10に保存する。CPU7は、撮像後の画像に対して、管理テーブル24を参照し、特定の人物の詳細な顔特徴情報を用いて再解析を行い、特定した人物が被写体として存在しない場合には、その画像を区分けする。画像消去部23は、ユーザの指示に従って、区分けされた画像を削除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、撮影時に顔識別ができなかった画像や顔識別機能を利用しなかった画像について、再度顔検出を行うことにより画像中の人物の分類を行う技術が知られている(例えば特許文献1参照)。該従来技術は、顔識別ができなかった画像や顔識別機能を利用しなかった画像について再度の顔検出を行い、新たに検出された顔の人物を既存の所定の人物として関連付けて記録することや新規の人物として関連付けて記録するいうものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−178160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、一度、特定の人物と誤って特定してしまった画像については再度の人物の分類は行わないため、誤って分類された人物の画像はそのままに記録されてしまうという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、画像内の被写体から個体を特定する精度を向上できる画像処理装置、画像管理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段により取得される画像内の被写体が特定の個体であるかを認識するための簡易な特徴情報と詳細な特徴情報とを前記特定の個体を識別するための識別情報に対応付けて記憶する第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段に記憶された簡易な特徴情報に基づいて、前記取得された画像内の被写体から前記特定の個体を認識する第1の認識手段と、前記特定の個体の識別情報に基づいて、当該特定の個体に対応する詳細な特徴情報を前記第1の記憶手段から読み出す読み出し手段と、記読み出し手段により読み出された詳細な特徴情報に基づいて、前記第1の認識手段により認識された画像内の被写体が前記特定の個体であるかを認識する第2の認識手段とを備えることを特徴とする画像処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、画像内の被写体から特定の個体を認識する精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態によるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態によるデジタルカメラにおいて、個人情報が登録されている管理テーブルの一例を示す概念図である。
【図3】本実施形態によるデジタルカメラで、個人情報を設定する際や、設定内容を変更する際の画面の一例を示す模式図である。
【図4】本実施形態によるデジタルカメラにおける、簡易な顔特徴情報、及び詳細な顔特徴情報の一例を示す概念図である。
【図5】本実施形態によるデジタルカメラの動作(設定処理)を説明するためのフローチャートである。
【図6】本実施形態によるデジタルカメラにおいて、撮像時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本実施形態によるデジタルカメラにおいて、画像区分け処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本実施形態によるデジタルカメラにおいて、所望する画像の一例を示す概念図である。
【図9】所望しない、区分けされた画像の一例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0010】
A.実施形態の構成
図1は、本発明の実施形態によるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。図において、デジタルカメラ1は、撮像部2、撮像制御部3、画像処理部4、CPU7、RAM8、ROM9、記録部10、表示部11、及びキー入力部12を備えている。
【0011】
撮像部2は、フォーカスレンズ、ズームレンズなどのレンズ群、撮像素子(CCDなど)を含み、撮像制御部3からの制御信号に従って、オートフォーカシング、絞り、ズーミングなどを調整し、撮像素子によりレンズ群を介して投影された被写体の光を電気信号に変換し、撮像信号として出力する。撮像制御部3は、CPU7の制御の下、撮像部2の撮像動作を制御する。
【0012】
画像処理部4は、撮像部2により撮像された画像データの画像処理(画素補間処理、γ補正、輝度色差信号の生成、ホワイトバランス処理、露出補正処理等)、画像データの圧縮・伸張(例えば、JPEG形式やMotion−JPEG形式又はMPEG形式の圧縮・伸張)の処理、複数の撮像画像を合成する処理などを行う。
【0013】
特に、本発明の実施形態では、画像処理部4は、顔検出部20と、顔解析部21と、識別子設定部22と、画像消去部23とを備えている。顔検出部20は、スルー画像から人物の顔を検出する。顔解析部21は、簡易な顔特徴情報、あるいは詳細な顔特徴情報に基づいて、撮像画像の人物の顔を解析し、その人物を特定する。ここで、本実施例では、顔検出により人物を特定するようにしたが、動物等の人物以外の個体を特定するようにしても良い。
【0014】
識別子設定部22は、撮像後の画像に対して詳細な顔特徴情報を用いて行われる顔解析部21による解析結果に基づいて、特定の人物が撮像されていない所望しない画像を区分けるために、該所望しない画像に識別子を付与する。画像消去部23は、ユーザの指示に従って、上記区分けされた所望しない画像を消去する。
【0015】
CPU7は、デジタルカメラ1の各部を制御するワンチップマイコンである。特に、本実施形態では、CPU7は、シャッタの半押し、及び全押し時に、スルー画像に対して、特定の人物が被写体として存在する場合に撮像して保存すべく、撮像制御部3、画像処理部4などを制御する。また、CPU7は、該撮像した複数の画像の中から所望しない画像を区分けするために、撮像画像に対して、特定の人物が撮像されているか否かを判別すべく、画像処理部4を制御する。
【0016】
RAM8は、撮像部2によって撮像された画像データを一時記憶するバッファメモリとして使用されるとともに、CPU7のワーキングメモリとして使用される。ROM9は、CPU7によるデジタルカメラ1の各部の制御に必要なプログラム、及び各部の制御に必要なデータが記録されている。CPU7は、このプログラムに従って処理を行う。
【0017】
記録部10は、撮像部2によって撮像された画像データを記録する。また、該記録部10は、特定の人物の顔画像や、顔認識に用いる顔特徴情報などを登録・設定するための管理テーブル24を有している。
【0018】
表示部11は、カラーLCDとその駆動回路を含み、撮像待機状態にあるときには、撮像部2によって撮像された被写体をスルー画像として表示し、記録画像の再生時には、記録部10から読み出され、伸張された記録画像を表示する。キー入力部12は、シャッタSW(スイッチ)、ズームSW、モードキー、SETキー、十字キー等の複数の操作キーを含み、ユーザのキー操作に応じた操作信号をCPU7に出力する。
【0019】
本実施形態では、撮り逃しを防ぐために、全押し以外にも、シャッタの半押し状態で、スルー画像に対して顔認識することで、予め登録した特定の人物が被写体として存在する場合に、その特定の人物の顔に合焦して撮像して保存するようになっている。但し、撮像時には、処理を軽減するために、簡易な顔特徴情報を用いて顔認識を行っている。また、特定の人物を指定するための解析フラグを用意し、予め登録した人物毎に設定可能としている。
【0020】
そして、このように撮像した場合、簡易な顔特徴情報を用いて人物を特定しているので、実際には、その人物でない人物が撮像されている場合がある。つまり、撮影された画像の中に不要な画像(所望する人物が撮像されていない画像)が保存されている場合がある。そこで、本実施形態では、不要な画像を容易に区分け、削除するために、撮像後の画像に対して、特定の人物の詳細な顔特徴情報を用いて再解析を行い、特定した人物が被写体として存在しない場合には、区分けし、必要に応じて、削除するようにしている。
【0021】
また、本実施形態では、撮影時に、予め登録した複数の人物が被写体として存在する場合に、どの人物に優先的に合焦するかを指定するために、予め登録した人物毎に、優先度を設定することが可能となっている。
【0022】
図2は、本実施形態によるデジタルカメラにおいて、個人情報が登録されている管理テーブルの一例を示す概念図である。管理テーブル24には、登録した人物の顔画象、予め登録した特定の人物が被写体として存在するか判別するための顔認識に用いる簡易な顔特徴情報、撮像後の画像に特定の人物が存在するか判別するための顔認識に用いる詳細な顔特徴情報、どの人物に優先的に合焦するかを指定するための優先度、特定の人物を指定するための解析フラグが設定されている。
【0023】
顔画象は、登録時、あるいは前もって撮影されたその被写体の顔画象であり、顔を特徴づける(個人識別可能とする)顔特徴情報(簡易な顔特徴情報、及び詳細な顔特徴情報)の抽出に用いられるとともに、個人情報の登録時などに特定の被写体を指定する際のサムネイルとして用いられる。
【0024】
簡易な顔特徴情報は、顔画象が登録された時点で抽出、登録され、撮影時の被写体を特定するために用いられる。詳細な顔特徴情報は、顔画象が登録された時点で抽出、登録され、撮像後の画像に特定の人物が存在するか判別するために用いられる。優先度は、1<2<3<4<5の順となっており、優先度が高い被写体ほど優先してメイン被写体と認識される。なお、優先度は重複してもよい。また、当該装置に登録されていない被写体の優先度は、最低レベル「1」、もしくはそれ以下として判断する。解析フラグは、特定の人物を指定するために用いられ、「ON」で指定、「OFF」で無指定となる。
【0025】
図3は、本実施形態によるデジタルカメラで、個人情報を設定する際や、設定内容を変更する際の画面の一例を示す模式図である。ユーザが個人情報を設定すべく所定の操作を行うと、図3に示すような設定画面が表示される。ユーザは、該設定画面において、優先度や、顔認識を行う人物であることを示す解析フラグ(“ON”or“OFF”)を設定する。
【0026】
図4は、本実施形態によるデジタルカメラにおける、簡易な顔特徴情報、及び詳細な顔特徴情報の一例を示す概念図である。本実施形態では、それぞれの人物毎に、撮影時に用いる簡易な顔特徴情報と、再解析用の詳細な顔特徴情報とが登録されている。簡易な顔特徴情報には、人物の眉、目、鼻、口などの主要な部位の特徴がある。これに対して、詳細な顔特徴情報には、人物の眉、目、鼻、口などの主要な部位に加えて、額や、頬などの特徴がある。
【0027】
B.実施形態の動作
次に、上述した実施形態の動作について説明する。
図5は、本実施形態によるデジタルカメラの動作(設定処理)を説明するためのフローチャートである。まず、ユーザにより設定モードが指定されると、図3に示すように、予め登録された人物の顔データの一覧を表示する設定画面を表示し、予め登録された人物の顔データの中から顔認識を行う対象となる人物を指定するための解析フラグと、合焦の優先度とを設定するように報知する(ステップS10)。ユーザは、上記設定画面において、顔認識を行う対象となる人物に対する解析フラグと優先度とを設定する。
【0028】
次に、合焦優先度と解析フラグとが全て設定されたか否かを判断する(ステップS12)。そして、全て設定されていない場合には(ステップS12のNO)、ステップS10に戻る。一方、全て設定された場合には(ステップS12のYES)、設定内容を保存し(ステップS14)、当該処理を終了する。
【0029】
図6は、本実施形態によるデジタルカメラにおいて、撮像時の動作を説明するためのフローチャートである。ユーザにより撮影モードが指定されると、まず、CPU7は、シャッタの半押し、全押しを含む撮像指示があったか否かを判断する(ステップS20)。そして、撮像指示がない場合(ステップS20のNO)、撮像指示があるまで待機する。
【0030】
一方、撮像指示があった場合には(ステップS20のYES)、顔検出部20、及び顔解析部21により、スルー画像に対して、解析フラグがONにされた人物を簡易な顔特徴情報により特定し(ステップS22)、撮像制御部3により、特定された人物の中で、優先度の高い人物の顔に合焦して撮像し(ステップS24)、該撮像された画像に対して、特定された人物の情報を付加して記録部10に記録する(ステップS26)。なお、人物の情報には、該当人物の座標、識別情報(図2のNo.)、氏名などが含まれる。
【0031】
次に、撮像が終了したか否かを判断し(ステップS28)、撮像が終了していない場合には(ステップS28のNO)、ステップS20に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、撮像が終了した場合には(ステップS28のYES)、当該処理を終了する。
【0032】
以上の撮像処理により、シャッタ半押しであっても、予め解析フラグをONに設定した人物が被写体として存在するであろうと推定される場合には、その人物の情報が付加されて撮像画像が保存されることになる。したがって、シャッタチャンスを逃すというミスを防止することができる。
【0033】
図7は、本実施形態によるデジタルカメラにおいて、保存された画像の中から、所望する人物が写っていない、ユーザが所望しない画像を区分け・削除する画像区分け処理の動作を説明するためのフローチャートである。ユーザにより画像区分けモードが指定されると、まず、区分け候補の対象となる画像を記録部10から読み出す(ステップS30)。次に、顔解析部21は、読み出した画像に対応付けられた特定の人物(一人以上)の情報(座標、識別情報、氏名など)に基づいて、画像内で特定の人物に該当する顔を、対応する詳細な顔特徴情報を用いて再解析し(ステップS32する。その後、顔解析部21は、再解析した結果に基づいて、特定した人物のうち、詳細な顔特徴情報が一致しない人物が存在するか否か判断する(ステップS34)。
【0034】
そして、特定した人物のうち、詳細な顔特徴情報と人物とが一致する場合には(ステップS34のNO)、所望する人物が撮像されているので、そのまま、当該処理を終了する。この場合、当該画像は、削除する画像に区分けされない。
【0035】
一方、特定した人物のうち、詳細な顔特徴情報が一致しない人物が存在する場合には(ステップS34のYES)、所望する人物が撮像されていないので、該当する画像を表示し、区分けするかどうかの旨を表示する(ステップS36)。そして、ユーザは、表示される画像を確認し、削除する画像として区分けするか否かを判断して指示する。
【0036】
ここで、本実施形態では、後述するように、区分けされた画像に対して削除指示があると、該当する画像を削除するが、これに限られない。例えば、特定した人物のうち、詳細な顔特徴情報が一致する人物が存在しない場合は、S26で顔画像に付加された人物の情報を対応付けられた画像から削除するようにしても良い。
【0037】
CPU7は、区分け指示があったか否かを判断し(ステップS38)、ユーザから区分け指示があった場合には(ステップS38のYES)、識別子設定部22により、区分けされた画像であることを示す識別子を付与する(ステップS40)。なお、識別子を付与する代わりに、当該画像を特定のフォルダに移動させるようにしてもよい。一方、ユーザから区分け指示がない場合には(ステップS38のNO)、何もせずに次に進む。
【0038】
その後、次の区分け候補画像があるか否かを判断し(ステップS42)、次の区分け候補画像がある場合には(ステップS42のYES)、ステップS30に戻り、次の区分け候補の対象となる画像を読み出し、上述した処理を繰り返す。
【0039】
一方、次の区分け候補画像がない場合には(ステップS42のNO)、区分けした画像の削除指示を検出したか否かを判断する(ステップS44)。ユーザは、区分けされた画像の一覧などを確認することにより削除する画像を指定する。そして、区分けした画像の削除指示を検出しなかった場合には(ステップS44のNO)、当該処理を終了する。一方、区分けした画像の削除指示を検出した場合には(ステップS44のYES)、画像消去部23は、削除指示があった画像を削除し(ステップS46)、当該処理を終了する。
【0040】
図8は、本実施形態によるデジタルカメラにおいて、所望する画像の一例を示す概念図である。図9は、所望しない、区分けされた画像の一例を示す概念図である。図8に示すように、撮像された画像100において、枠101、102、103の人物の顔に合焦して撮像されており、枠102の人物が特定した人物(図2、図3のNo.3の人物)であると認識された人物である。この場合、枠101の顔特徴情報と、当該人物の詳細な顔特徴情報(図2のdata103)とが一致するので所望する画像であると判断され、削除対象となる画像に区分けされない。
【0041】
これに対して、図9に示すように、撮像された画像200において、枠201、202、203の人物の顔に合焦して撮像されており、枠202の人物が特定した人物(図2、図3のNo.3の人物)であると認識された人物である。しかしながら、撮影時の簡易な顔認識情報で認識された枠202の人物は、別人である。ゆえに、枠202内の人物の顔特徴情報と当該人物の詳細な顔特徴情報(図2のdata103)とは、一致しない。したがって、当該画像200は、削除対象となる画像に区分けされる。削除対象として区分けされた画像は、ユーザの指示に応じて削除される。
【0042】
本実施形態によれば、上述したように、撮像後の画像に対して詳細な顔特徴情報を用いて再解析することにより、所望しない画像を区分けするようにしたので、削除するなど、容易に画像の管理を容易にすることができる。また、これにより、画像内の被写体から個体(人物や動物)を特定する精度を向上することができる。
【0043】
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。例えば、上述の実施形態では、本発明が適用される画像処理装置は、デジタルカメラ1として構成される例として説明した。しかしながら、本発明は、特にこれに限定されず、電子機器一般に適用することができ、例えば、本発明は、パーソナルコンピュータ、携帯型ナビゲーション装置、ポータブルゲーム機等に幅広く適用可能である。
以下に、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0044】
(付記1)
付記1に記載の発明は、画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段により取得される画像内の被写体が特定の個体であるかを認識するための簡易な特徴情報と詳細な特徴情報とを前記特定の個体を識別するための識別情報に対応付けて記憶する第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段に記憶された簡易な特徴情報に基づいて、前記取得された画像内の被写体から前記特定の個体を認識する第1の認識手段と、前記特定の個体の識別情報に基づいて、当該特定の個体に対応する詳細な特徴情報を前記第1の記憶手段から読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段により読み出された詳細な特徴情報に基づいて、前記第1の認識手段により認識された画像内の被写体が前記特定の個体であるかを認識する第2の認識手段とを備えることを特徴とする画像処理装置である。
【0045】
(付記2)
付記2に記載の発明は、前記第2の認識手段により認識された画像内の被写体が前記特定の個体であると認識されない場合に、当該画像に対して第1の識別子を設定する第1の設定手段を更に備えることを特徴とする付記1記載の画像処理装置である。
【0046】
(付記3)
付記3に記載の発明は、前記画像取得手段により取得された画像に前記第1の認識手段により認識された特定の個体の識別情報を対応付けて記憶する第2の記憶手段を更に備え、前記読み出し手段は、前記第2の記憶手段により画像に対応付けて記憶された特定の個体の識別情報に基づいて、前記特定の個体に対応する詳細な特徴情報を前記第1の記憶手段から読み出すことを特徴とする付記1又は2に記載の画像処理装置である。
【0047】
(付記4)
付記4に記載の発明は、前記第1の認識手段による認識対象であることを識別するための第2の識別子を、前記第1の記憶手段に前記特定の個体に対応付けて記憶された簡易な特徴情報と詳細な特徴情報とに設定する第2の設定手段を更に備え、前記第1の認識手段は、前記画像取得手段により取得された画像内の被写体から、前記第2の設定手段により第2の識別子が設定された特定の個体を認識することを特徴とする付記1乃至3の何れか記載の画像処理装置である。
【0048】
(付記5)
付記5に記載の発明は、前記第1の設定手段により第1の識別子が設定された画像を消去する画像消去手段を更に備えることを特徴とする付記2乃至4の何れか記載の画像処理装置である。
【0049】
(付記6)
付記6に記載の発明は、前記第1の設定手段により第1の識別子が設定された画像を消去するか否かを指示するよう報知する報知手段と、前記報知手段により報知された前記画像を消去する指示を検出する検出手段とを更に備え、前記画像消去手段は、前記検出手段により前記画像を消去する指示が検出されると、前記第1の設定手段により第1の識別子が設定された前記画像を消去することを特徴とする付記5記載の画像処理装置である。
【0050】
(付記7)
付記7に記載の発明は、撮像手段を更に備え、前記画像取得手段は、前記撮像手段により撮像された画像を取得することを特徴とする付記1乃至6の何れか記載の画像処理装置である。
【0051】
(付記8)
付記8に記載の発明は、画像を取得する画像取得ステップと、前記画像取得ステップにより取得される画像内の被写体が特定の個体であるかを認識するための簡易な特徴情報と詳細な特徴情報とを前記特定の個体を識別するための識別情報に対応付けて記憶手段に記憶させる第1の記憶制御ステップと、前記簡易な特徴情報に基づいて、前記画像取得ステップで取得された画像内の被写体から前記特定の個体を認識する第1の認識ステップと、前記特定の個体の識別情報に基づいて、当該特定の個体に対応する詳細な特徴情報を前記記憶手段から読み出す読み出しステップと、該読み出された詳細な特徴情報に基づいて、前記第1の認識ステップで認識された画像内の被写体が前記特定の個体であるかを認識する第2の認識ステップと、を含むことを特徴とする画像管理方法である。
【符号の説明】
【0052】
1 デジタルカメラ
2 撮像部
3 撮像制御部
4 画像処理部
7 CPU
8 RAM
9 ROM
10 記録部
11 表示部
12 キー入力部
20 顔検出部
21 顔解析部
22 識別子設定部
23 画像消去部
24 管理テーブル



【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段により取得される画像内の被写体が特定の個体であるかを認識するための簡易な特徴情報と詳細な特徴情報とを前記特定の個体を識別するための識別情報に対応付けて記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された簡易な特徴情報に基づいて、前記取得された画像内の被写体から前記特定の個体を認識する第1の認識手段と、
前記特定の個体の識別情報に基づいて、当該特定の個体に対応する詳細な特徴情報を前記第1の記憶手段から読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段により読み出された詳細な特徴情報に基づいて、前記第1の認識手段により認識された画像内の被写体が前記特定の個体であるかを認識する第2の認識手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第2の認識手段により認識された画像内の被写体が前記特定の個体であると認識されない場合に、当該画像に対して第1の識別子を設定する第1の設定手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記画像取得手段により取得された画像に前記第1の認識手段により認識された特定の個体の識別情報を対応付けて記憶する第2の記憶手段を更に備え、
前記読み出し手段は、前記第2の記憶手段により画像に対応付けて記憶された特定の個体の識別情報に基づいて、前記特定の個体に対応する詳細な特徴情報を前記第1の記憶手段から読み出すことを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第1の認識手段による認識対象であることを識別するための第2の識別子を、前記第1の記憶手段に前記特定の個体に対応付けて記憶された簡易な特徴情報と詳細な特徴情報とに設定する第2の設定手段を更に備え、
前記第1の認識手段は、前記画像取得手段により取得された画像内の被写体から、前記第2の設定手段により第2の識別子が設定された特定の個体を認識することを特徴とする請求項1乃至3の何れか記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第1の設定手段により第1の識別子が設定された画像を消去する画像消去手段を更に備えることを特徴とする請求項2乃至4の何れか記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第1の設定手段により第1の識別子が設定された画像を消去するか否かを指示するよう報知する報知手段と、
前記報知手段により報知された前記画像を消去する指示を検出する検出手段とを更に備え、
前記画像消去手段は、前記検出手段により前記画像を消去する指示が検出されると、前記第1の設定手段により第1の識別子が設定された前記画像を消去する
ことを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
【請求項7】
撮像手段を更に備え、
前記画像取得手段は、前記撮像手段により撮像された画像を取得することを特徴とする請求項1乃至6の何れか記載の画像処理装置。
【請求項8】
画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像取得ステップにより取得される画像内の被写体が特定の個体であるかを認識するための簡易な特徴情報と詳細な特徴情報とを前記特定の個体を識別するための識別情報に対応付けて記憶手段に記憶させる第1の記憶制御ステップと、
前記簡易な特徴情報に基づいて、前記画像取得ステップで取得された画像内の被写体から前記特定の個体を認識する第1の認識ステップと、
前記特定の個体の識別情報に基づいて、当該特定の個体に対応する詳細な特徴情報を前記記憶手段から読み出す読み出しステップと、
該読み出された詳細な特徴情報に基づいて、前記第1の認識ステップで認識された画像内の被写体が前記特定の個体であるかを認識する第2の認識ステップと、
を含むことを特徴とする画像管理方法。
【請求項9】
画像を取得する画像取得手段と記憶手段とを備えた画像処理装置のコンピュータを、
画像内の被写体が特定の個体であるかを認識するための簡易な特徴情報と詳細な特徴情報とを前記特定の個体を識別するための識別情報に対応付けて記憶手段に記憶させる第1の記憶制御手段、
前記第1の記憶制御手段で記憶された簡易な特徴情報に基づいて、前記画像取得手段により取得された画像内の被写体から前記特定の個体を認識する第1の認識手段、
前記特定の個体の識別情報に基づいて、当該特定の個体に対応する詳細な特徴情報を前記記憶手段から読み出す読み出し手段、
前記読み出し手段により読み出された詳細な特徴情報に基づいて、前記第1の認識手段により認識された画像内の被写体が前記特定の個体であるかを認識する第2の認識手段、
前記第2の認識手段により認識された画像内の被写体が前記特定の個体であると認識されない場合に、当該画像に対して第1の識別子を設定する第1の設定手段
として機能させることを特徴とするプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−70315(P2013−70315A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208716(P2011−208716)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】