画像処理装置および画像処理方法
【課題】異なるデータ保存形式で作成された、同一ファイル名の複数の画像データの選択操作を容易にすることができるとともに、表示速度を高速化する画像処理装置を提供する。
【解決手段】表示装置11に操作画面である画像表示画面を表示させ、ユーザによって指示された、画像を表示するフォルダの選択を受け付ける(S1)。現在設定されている表示方式(1枚表示あるいは2枚表示)に従って、選択されたフォルダ内の画像データのサムネイルを表示する(S2)。サムネイルを表示する場合、JPEGデータ、RAWデータの各ファイルに含まれるサムネイルが用いられる。表示装置11にGUIとしての操作画面である環境設定画面を表示させ、ユーザによって指示された表示方式の切り替えを受け付け、受け付けた表示方式に切り替える。この切り替えられた表示方式に従って、フォルダ内のサムネイルを表示する(S4)。
【解決手段】表示装置11に操作画面である画像表示画面を表示させ、ユーザによって指示された、画像を表示するフォルダの選択を受け付ける(S1)。現在設定されている表示方式(1枚表示あるいは2枚表示)に従って、選択されたフォルダ内の画像データのサムネイルを表示する(S2)。サムネイルを表示する場合、JPEGデータ、RAWデータの各ファイルに含まれるサムネイルが用いられる。表示装置11にGUIとしての操作画面である環境設定画面を表示させ、ユーザによって指示された表示方式の切り替えを受け付け、受け付けた表示方式に切り替える。この切り替えられた表示方式に従って、フォルダ内のサムネイルを表示する(S4)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データを処理する画像処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像処理装置として、デジタルスチルカメラ等の撮像装置は、CMOSやCCD等の撮像素子により被写体光学像を光電変換し、得られた撮影画像の電気信号をデジタルデータに変換し、この未加工のRAW(生)データに対して様々な画像処理を施す。
【0003】
RAWデータとして、例えば、Bayer配列のデータが挙げられる。Bayer配列とは、撮像装置の各素子が感知する色情報であり、R、G、B値の並びを表す(図3参照)。各画素は1つの色情報しか持たないので、Bayer配列の色補間では、他の色情報を周りの画素の色情報で補間する。
【0004】
デジタルスチルカメラでは、RAWデータに対し、色補間、ガンマ補正処理、ホワイトバランス調整処理、偽色緩和処理、偽解像度緩和処理、カラーマッチング処理などの画像処理が行われ、出力装置で出力される画像が再現される。ここでは、これらの画像処理を完全画像再現処理と称する。
【0005】
また、デジタルスチルカメラで記録される撮影画像の画像データは、非常に多くの情報量を持っている。このため、JPEG符号化などの画像圧縮方式により、画像データを圧縮・符号化して画像データ量を減らした後、記録媒体に画像データが記録される。この画像データの色情報は圧縮されることで失われるが、そのファイルサイズは小さく、その画像表示を高速に行うことができる。
【0006】
また、非圧縮のRAWデータを記録媒体に記憶しておき、パソコン等の外部装置を用いて、画像の再現処理を行うことで、色情報の精度を落とすことなく、高品質な画像を得ることが可能である。外部装置を用いて画像の再現処理を行う際、ユーザは、画像調整用のパラメータとして、ガンマ値やホワイトバランス値などを設定し、そのパラメータが適用された画像を確認しながら、適当なパラメータを決定する。
【0007】
また、デジタルスチルカメラでは、データ保存形式として、RAWデータあるいはJPEGデータを選択することが可能である。さらに、デジタル一眼レフカメラでは、RAWデータおよびJPEGデータを同時に保存することも可能である(非特許文献1参照)。
【非特許文献1】キヤノン社製デジタル一眼レフカメラに付属の、RAW現像閲覧/編集ソフト「Digital Photo Professional2.2」の説明書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の画像処理装置では、以下に掲げる問題があった。RAWデータとJPEGデータを同時に保存する場合、撮影としては、1回シャッタを切っただけなのに、ファイルは2つ作成される。このため、画像表示装置がRAWデータとJPEGデータを別々に2枚表示するものである場合、撮影後の画像データを確認する際、同じカットの画像データが2枚ずつ並ぶことになり、その選択操作が煩わしかった。また、2枚ずつ表示されるので、表示速度も遅くなっていた。
【0009】
また、RAWデータおよびJPEGデータを1つのフォルダで一緒にし、画像表示装置がRAWデータのみを1枚表示するものである場合、同じカットのRAWデータとJPEGデータは、1枚の画像として表示されるので、同じカットが並ぶことはない。しかし、ユーザがRAWデータのみを撮影し、その後に変換を行って、同一ファイル名のJPEGデータを同じフォルダに作成した場合、新たに作成されたJPEGデータはRAWデータと同じフォルダで一緒になる。この場合、RAWデータのみが表示され、変換されたJPEGデータが表示されないので、JPEGデータを取り扱うことが難しくなっていた。このため、同一カットの画像データが別々のファイルとして分かれてしまうおそれがあった。
【0010】
そこで、本発明は、異なるデータ保存形式で作成された、同一ファイル名の複数の画像データの選択操作を容易にすることができるとともに、表示速度を高速化できる画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。また、本発明は、撮影モードに応じて、表示方式を切り替えることができる画像処理装置および画像処理方法を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、画像データを処理する画像処理装置であって、異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データを表示する複数枚表示手段と、前記異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データの中から、特定のデータ保存形式で作成された画像データを1枚表示する1枚表示手段と、前記複数枚表示手段による表示と前記1枚表示手段による表示とを切り替える表示切替手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明の画像処理装置は、撮像装置を備え、撮影された画像データを処理する画像処理装置であって、前記撮影された画像データが特定のデータ保存形式で1枚作成される1枚撮影モードで前記撮像装置による撮影を行う1枚撮影手段と、前記撮影された画像データが異なるデータ保存形式で複数枚作成される複数枚撮影モードで前記撮像装置による撮影を行う複数枚撮影手段と、同一ファイル名の複数の画像データを1枚表示する1枚表示手段と、同一ファイル名の複数の画像データを複数枚表示する複数枚表示手段と、前記画像データに含まれる撮影情報を取得する撮影情報取得手段と、前記取得した撮影情報から、前記1枚撮影モードであるか前記複数枚撮影モードであるかを判別するモード判別手段と、前記1枚撮影モードである場合、前記複数枚表示手段による表示に切り替え、前記複数枚撮影モードである場合、前記1枚表示手段による表示に切り替える表示切替手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の画像処理方法は、画像処理装置が画像データを処理する画像処理方法であって、前記画像処理装置内の表示装置が異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データを表示する複数枚表示ステップと、前記画像処理装置内の表示装置が前記異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データの中から、特定のデータ保存形式で作成される画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、前記画像処理装置が前記複数枚表示ステップの表示と前記1枚表示ステップの表示とを切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とする。
【0014】
本発明の画像処理方法は、撮像装置を備えた画像処理装置が、撮影された画像データを処理する画像処理方法であって、前記撮影された画像データが特定のデータ保存形式で1枚作成される1枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う1枚撮影ステップと、前記撮影された画像データが異なるデータ保存形式で複数枚作成される複数枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う複数枚撮影ステップと、前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを複数枚表示する複数枚表示ステップと、前記画像処理装置が前記画像データに含まれる撮影情報を取得する撮影情報取得ステップと、前記画像処理装置が前記取得した撮影情報から、前記1枚撮影モードであるか前記複数枚撮影モードであるかを判別するモード判別ステップと、前記画像処理装置が前記1枚撮影モードである場合、前記複数枚表示ステップの表示に切り替え、前記複数枚撮影モードである場合、前記1枚表示ステップの表示に切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とする。
【0015】
本発明のプログラムは、画像データを処理する画像処理装置に用いられる画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記画像処理方法は、前記画像処理装置内の表示装置が異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データを表示する複数枚表示ステップと、前記画像処理装置内の表示装置が前記異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データの中から、特定のデータ保存形式で作成される画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、前記画像処理装置が前記複数枚表示ステップの表示と前記1枚表示ステップの表示とを切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とする。
【0016】
本発明のプログラムは、撮像装置を備え、撮影された画像データを処理する画像処理装置に用いられる画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記画像処理方法は、前記撮影された画像データが特定のデータ保存形式で1枚作成される1枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う1枚撮影ステップと、前記撮影された画像データが異なるデータ保存形式で複数枚作成される複数枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う複数枚撮影ステップと、前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを複数枚表示する複数枚表示ステップと、前記画像処理装置が前記画像データに含まれる撮影情報を取得する撮影情報取得ステップと、前記画像処理装置が前記取得した撮影情報から、前記1枚撮影モードであるか前記複数枚撮影モードであるかを判別するモード判別ステップと、前記画像処理装置が前記1枚撮影モードである場合、前記複数枚表示ステップの表示に切り替え、前記複数枚撮影モードである場合、前記1枚表示ステップの表示に切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の請求項1に係る画像処理装置によれば、異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データに対し、表示切替手段により複数枚表示手段による表示と1枚表示手段による表示とを切り替える。従って、異なるデータ保存形式で作成された、同一ファイル名の複数の画像データの選択操作を容易にすることができるとともに、表示速度を高速化できる。このように、画像の高速表示および操作の利便性を向上させることができる。
【0018】
請求項2に係る画像処理装置によれば、手動で表示を切り替えることができる。請求項3に係る画像処理装置によれば、操作が簡便になる。請求項4に係る画像処理装置によれば、編集途中でも画像処理装置を終了させることなく、表示を切り替えることができ、利便性が向上する。
【0019】
請求項5に係る画像処理装置によれば、1枚撮影モードである場合、複数枚表示手段による表示に切り替え、複数枚撮影モードである場合、1枚表示手段による表示に切り替える。従って、1枚撮影モードであるか複数枚撮影モードであるかに応じて、自動的に表示方式を切り替えることができる。
【0020】
請求項6に係る画像処理装置によれば、フォルダ内の複数の画像データを一括して表示する場合に有効である。請求項7に係る画像処理装置によれば、別々のファイルとして分かれてしまうことを防止でき、複数枚の画像データを1枚のように取り扱うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の画像処理装置および画像処理方法の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態の画像処理装置は、デジタルスチルカメラ等の撮像装置を備え、撮影された画像データの表示および編集が可能な画像処理装置に適用される。
【0022】
[第1の実施形態]
図1は第1の実施形態に画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処理装置は、撮像装置5および情報処理装置10を有する。撮像装置5は、周知のカメラおよび信号処理部(図示せず)から構成され、撮影された画像データを情報処理装置10に送信する。情報処理装置10は、汎用のコンピュータシステムから構成され、バス10を介して接続されるCPU11、一次記憶装置12、二次記憶装置13、入力装置14、表示装置15および印刷装置16を有する。
【0023】
CPU11は、一次記憶装置12に記憶されたプログラムを実行し、装置全体の動作を制御する。一次記憶装置12は、ROM、RAM等のメモリからなり、一次記憶装置12には、二次記憶装置13に格納されたプログラム、後述するファイル名格納領域fname(n)、カウンタt等が記憶される。
【0024】
二次記憶装置13は、例えばハードディスクからなる。一般に、一次記憶装置の容量は二次記憶装置の容量より小さく、一次記憶装置では記憶しきれないプログラムやデータなどは二次記憶装置に格納される。また、長時間記憶しなくてはならないデータなども二次記憶装置に格納される。本実施形態では、二次記憶装置13には、プログラムが格納されており、CPU11は、プログラム実行時、二次記憶装置13に格納されたプログラムを一次記憶装置12に読み込ませてから実行する。
【0025】
入力装置14は、例えばマウスやキーボードであり、プログラムに対して割り込み信号を発生させる場合などに用いられる。また、出力装置として、後述するGUIとなる表示装置(モニタ)15および印刷装置(プリンタ)16が設けられている。
【0026】
上記構成を有する画像処理装置では、GUIを用いて表示形式が選択され、撮影された画像データを表示する際、異なるデータ保存形式で記録されたRAWデータおよびJPEGデータの表示方式が切り替えられる。図2はRAWデータおよびJPEGデータのファイル構造を示す図である。同図(A)はJPEGデータのファイル構造を示し、同図(B)はRAWデータのファイル構造を示す。JPEGデータは、ヘッダ、撮影情報、サムネイル(縮小画像)、主画像およびフッタからなる。RAWデータは、ヘッダ、撮影情報、サムネイル、Bayerデータおよびフッタからなる。ここで、Bayer配列のデータ(Bayerデータ)は、撮像装置の各素子が感知する色情報であり、R、G、B値の並びを表す。図3はBayer配列を示す図である。各画素は1つの色情報しか持たないので、Bayer配列の色補間では、他の色情報を周りの画素の色情報で補間する。
【0027】
図4は画像処理装置における画像表示処理手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、前述したように、一次記憶装置12に記憶され、CPU11によって読み出されて実行される。CPU11は、表示装置15にGUIとしての操作画面である画像表示画面(図5参照)を表示させ、ユーザによって指示された、画像を表示するフォルダの選択を受け付ける(ステップS1)。二次記憶装置13には、複数の画像データを収容するフォルダが複数登録されている。
【0028】
CPU11は、一次記憶装置12に設定されている、現在の表示方式に従って、ステップS1で選択されたフォルダ内の画像データのサムネイルを表示する(ステップS2)。このサムネイルの表示動作の詳細については、後述する。サムネイルを表示する場合、図2のJPEGデータ、RAWデータの各ファイルに含まれるサムネイルが用いられる。
【0029】
CPU11は、表示装置15にGUIとしての操作画面である環境設定画面(図6参照)を表示させ、ユーザによって指示された表示方式の切り替えを受け付け、現在の表示方式の設定を受け付けた表示方式に切り替える(ステップS3)。ここで、切り替えの受け付けは切替指示受付手段に相当し、表示方式の切り替えは表示切替手段に相当する。
【0030】
CPU11は、切り替えられた表示方式に従って、フォルダ内のサムネイルを表示する(ステップS4)。このサムネイルの表示動作は、ステップS2と同様であり、その詳細については後述する。
【0031】
図5は画像表示画面を示す図である。画像表示画面には、フォルダツリーウインドウ301、画像表示ウインドウ302、表示方式変更ボタン303等が設けられている。フォルダの指定は、画面左側に設けられたフォルダツリー301を用いて行われる。フォルダツリーウインドウ301には、画像データのディレクトリがツリー形式で表示される。
【0032】
また、画像表示ウインドウ302には、フォルダツリーウインドウ301で示されたフォルダ内の画像が表示されている。なお、ここで表示される画像は、サムネイルと呼ばれる縮小画像であり、RAWデータである本体画像に対して画像再現処理が施された結果の画像ではない。また、画像表示画面で画像データの表示方式を変更する場合、表示方式選択ボタン303を指示することにより表示方式の選択画面である環境設定画面が表示される。
【0033】
図6は表示方式を切り替える際の環境設定画面を示す図である。この画面は、図5の画像表示画面で表示方式変更ボタン303が指示されたことに応じて、表示される。この環境設定画面には、表示変更選択項目401が設けられている。表示変更選択項目401における「RAWとJPEGが同名の場合にはRAWのみ表示」の項目にチェックを入れると、RAWデータおよびJPEGデータに対して1枚の画像が表示される。一方、チェックを外すと、RAWデータおよびJPEGデータに対して2枚の画像が表示される。
【0034】
ユーザがRAW画像のみモードで撮影する場合、表示変更選択項目401のチェックを外すことで、RAWデータとこのRAWデータから作成されたJPEGデータがまとまらず、2枚の画像が表示される。RAW画像のみモードでの撮影は、1枚撮影モードに相当し、特定のデータ保存形式で画像データが1枚作成される。
【0035】
一方、ユーザがRAW画像+JPEG画像モードで撮影する場合、表示変更選択項目401にチェックを入れることで、撮影により記録(保存)されたRAWデータおよびJPEGデータがまとまり、1枚の画像が表示される。RAW画像+JPEG画像モードでの撮影は、複数枚撮影モードに相当し、異なるデータ保存形式で画像データが複数枚作成される。
【0036】
図7はステップS2、S4の処理によって切り替えられる1枚表示処理手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、前述したように、一次記憶装置12に記憶され、CPU11によって読み出されて実行される。CPU11は、フォルダ内のファイル総数n枚(画像データの枚数)をリストアップする(ステップS11)。CPU11は、リストアップしたファイル数をファイル名順にソートし(並び替え)、ファイル名格納領域fname(n)にファイル名を格納する(ステップS12)。ここで格納する対象となるファイルは画像処理装置が対象とする全ての画像データではなく、RAWデータおよびJPEGデータのみが対象である。
【0037】
CPU11は、カウンタtを値0に初期化する(ステップS13)。CPU11は、ファイル名格納領域fname(n)に、カウンタtで示されるファイル名格納領域fname(t)のファイル名と同一ファイル名のファイル(画像データ)が存在するか否かを判別する(ステップS14)。ここでは、ファイル名が同一であるか否かを判断する際、拡張子は考慮されていない。つまり、JPEGデータの拡張子「.JPG」およびRAWデータの拡張子「.CR2」は無視される。
【0038】
CPU11は、同一ファイル名のファイルが存在する場合、同名のRAWデータとJPEGデータの両ファイルが存在するか否かを判別する(ステップS15)。同名のRAWデータとJPEGデータのファイルが存在した場合、CPU11は、カウンタtで示されるファイル名格納領域fname(t)のファイル名を有するRAWデータとJPEGデータを一括表示対象に設定し、1枚の画像を表示する(ステップS16)。この1枚の画像表示では、RAWデータのファイルに含まれるサムネイルのみが表示される。図2の(B)に示すように、RAWデータのファイル内部には、サムネイルが含まれている。
【0039】
CPU11は、カウンタtの値を「同名ファイルの数−1」で示される値だけ進める(ステップS17)。また、ステップS15で同名のRAWデータとJPEGデータの両ファイルが存在しない場合、ステップS17でカウンタtの値を「同名ファイルの数−1」で示される値だけ進める。
【0040】
この後、CPU11は、カウンタtの値がファイル総数n枚に達したか否かを判別する(ステップS18)。達しておらず、残りのファイルがある場合、CPU11は、ステップS14の処理に戻る。一方、ファイル総数n枚に達した場合、CPU11は本処理を終了する。また一方、ステップS14で同名のファイルが存在しない場合、CPU11は、カウンタtを値1進め(ステップS19)、本処理を終了する。
【0041】
図8は2枚表示および1枚表示を示す図である。図7の処理を行うことで、画像処理装置を終了させることなく、図8(A)に示す2枚表示を、図8(B)に示す1枚表示に切り替えることが可能である。同様に、画像処理装置を終了させることなく、図8(B)に示す1枚表示を図8(A)に示す2枚表示に切り替えることも可能である。なお、2枚表示を行う場合、フォルダ内に格納されている画像データを全て表示すればよい。
【0042】
上記実施形態では、1枚表示を行う際、RAWデータが表示されるので、RAWデータをダブルクリックした場合、RAWデータの編集が可能となる。なお、本実施形態では、ステップS16で1枚表示を行う際、RAWデータが表示対象であったが、JPEGデータを表示対象としてもよい。さらには、RAWデータの表示にサムネイルが用いられているので、このサムネイルを用いて、RAW画像処理パラメータの調整が行われるようにしてもよい。
【0043】
上記実施形態では、RAWデータとJPEGデータのみを表示切り替えの対象としたが、RAWデータ、JPEGデータ以外のデータを表示切り替えの対象としても良い。
【0044】
つぎに、編集途中で表示方式を切り替える場合を示す。通常、画像処理装置が編集を行っている場合、画像処理装置を終了させることなく、編集途中で表示方式を切り替えることは困難である。具体的に、2枚表示の場合、RAWデータおよびJPEGデータの選択が可能であり、また、編集も可能である。しかし、2枚表示から1枚表示に切り替えた場合、編集中のJPEGデータは、設定変更後、RAWデータに隠れてしまい、編集を行うことが困難になる。これに対し、本実施形態の画像処理装置は、以下の手順に従って、編集途中で2枚表示を1枚表示に切り替える。
【0045】
図9は図4のステップS3における処理に相当し、編集途中で表示方式を切り替える場合の表示方式切り替え手順を示すフローチャートである。まず、CPU11は、表示方式の切り替えを受け付けたか否かを判別する(ステップS21)。表示方式の切り替えを受け付けていない場合、CPU11は本処理を終了する。
【0046】
一方、表示方式の切り替えを受け付けた場合、CPU11は、編集中の画像があるか否かを判別する(ステップS22)。編集中の画像がある場合、画像の保存に関する操作画面であるダイアログ(図10参照)を表示する(ステップS23)。図10はダイアログを示す図である。このダイアログは、編集中の1枚の画像のファイル名を表示し、そのファイルの編集結果を保存するか否かの判断をユーザに促すものである。ダイアログには、ユーザの指示を受け付ける複数のボタンが設けられている。具体的に、「はい」ボタン51、「すべてはい」ボタン52、「いいえ」ボタン53および「すべていいえ」ボタン54が設けられており、ユーザは任意のボタンを指示可能である。
【0047】
CPU11は、ユーザが指示したボタンに応じた選択処理を行う(ステップS24)。図11はステップS24における選択処理手順を示すフローチャートである。まず、CPU11は、「すべてはい」ボタン52が選択されたか否かを判別する(ステップS31)。「すべてはい」ボタン52が選択された場合、CPU11は、編集途中の全ファイルの編集結果を各ファイルに保存する(ステップS32)。そして、CPU11は、第1の記憶装置12の記憶領域に割り当てられたフラグFを値0に設定する(ステップS33)。この後、CPU11は、元の処理に復帰する。
【0048】
一方、ステップS31で「すべてはい」ボタン52が選択されていない場合、CPU11は、「すべていいえ」ボタン54が選択されたか否かを判別する(ステップS34)。「すべていいえ」ボタン54が選択された場合、CPU11は、編集途中の全ファイルの編集結果を破棄する(ステップS35)。そして、ステップS33で、CPU11は、フラグFを値0に設定する。この後、CPU11は、元の処理に復帰する。
【0049】
また一方、ステップS34で「すべていいえ」ボタン54が選択されていない場合、CPU11は、「はい」ボタン51が選択されたか否かを判別する(ステップS36)。「はい」ボタン51が選択された場合、CPU11は、表示ファイルの編集結果をそのファイルに保存する(ステップS37)。そして、CPU11は、フラグFを値1に設定する(ステップS38)。この後、CPU11は、元の処理に復帰する。
【0050】
一方、ステップS36で「はい」ボタン51が選択されていない場合、CPU11は、表示ファイルの編集結果を破棄する(ステップS39)。そして、CPU11は、ステップS38でフラグFを値1に設定する。この後、CPU11は、元の処理に復帰する。
【0051】
ステップS24の処理後、CPU11は、フラグF=0であるか否かを判別する(ステップS25)。フラグF=0でない場合、CPU11は、ステップS22の処理に戻り、別の編集途中のファイルに対し、同様の操作を繰り返す。そして、編集途中の全ファイルについて編集結果を保存するか否かの処理を決定する。一方、フラグF=0である場合、編集途中の全ファイルについて編集結果の破棄あるいは保存が行われたので、CPU11は、表示方式を切り替える(ステップS26)。この後、メインの処理に復帰する。この処理により、編集途中であっても、編集を中断して表示方式を切り替えることができる。
【0052】
このように、第1の実施形態の画像処理装置によれば、ユーザの指示に従って、RAWデータとJPEGデータを1枚表示するか2枚表示するかを切り替えることができる。従って、異なるデータ保存形式で作成された、同一ファイル名の複数の画像データの選択操作を容易にすることができるとともに、これらの表示速度を高速化させ、別々のファイルに分かれてしまうことを防止できる。特に、1枚表示の場合、2枚表示と比較して、画像の表示枚数が少ないので、表示速度が高速になる。
【0053】
なお、図10のダイアログには、キャンセルボタンを設けてよく、キャンセルボタンが指示された場合、表示方式を切り替えないようにする。また、図8(B)に示すように、1枚表示しているファイルをドラッグ&ドロップなどで、コピー、移動あるいは削除する等のファイル操作を行った場合、RAWデータとJPEGデータの両方のファイルをコピー、移動あるいは削除するようにする。これにより、ユーザは、2枚の画像を1枚のように取り扱うことができる。
【0054】
[第2の実施形態]
前記第1の実施形態では、RAWデータとJPEGデータを1枚表示するか2枚表示するかを手動で切り替えていたが、第2の実施形態では、自動的に表示を切り替える場合を示す。なお、第2の実施形態の画像処理装置の構成については、前記第1の実施形態と同じであるので、その説明を省略する。
【0055】
カメラの撮影モードは、RAWデータおよびJPEGデータを作成するRAW画像+JPEG画像モード、RAWデータのみを作成するRAW画像のみモード、およびJPEGデータのみを作成するJPEG画像のみモードに大別される。
【0056】
JPEG画像のみモードの場合、1枚表示および2枚表示のいずれであっても、表示結果は変わらないので、この撮影モードの説明については省略する。本実施形態では、RAW画像+JPEG画像モードとRAWのみ画像モードの違いについて説明する。図12はRAW画像+JPEG画像モードとRAW画像のみモードにおける使用方法および表示方式を示す図である。同図(A)はRAW画像+JPEG画像モードの場合を示し、同図(B)はRAW画像のみモードの場合を示す。
【0057】
RAW画像+JPEG画像モードで撮影した場合、ユーザは、撮影したRAWデータとJPEGデータのいずれかを使用するので、1回の撮影で作成されたRAWデータとJPEGデータのいずれか1枚を表示した方が所望のデータを見つけ易い。
【0058】
一方、RAW画像のみモードで撮影した場合、ユーザは、PC上で撮影されたRAWデータの中から良い画像を選択し、同名のJPEGデータに変換して保存する使い方が一般的である。この場合、撮影された元のRAWデータと変換されたJPEGデータの両方が2枚表示されていないと、作成されたJPEGデータを確認することができないことがある。
【0059】
このような状況を踏まえた上で、本実施形態の画像処理装置は、GUIに表示されるフォルダを選択した後、フォルダ内の画像データから、RAWデータとJPEGデータを1枚表示するか2枚表示するかを自動的に切り替える。
【0060】
図13は第2の実施形態における画像表示処理手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、前述したように、一次記憶装置12に記憶され、CPU11によって読み出されて実行される。CPU11は、まず、画像処理装置内の二次記憶装置13に登録されている複数のフォルダの中から、表示するフォルダを選択する(ステップS41)。
【0061】
CPU11は、選択したフォルダ内に含まれる画像データを解析する(ステップS42)。この解析処理の詳細については後述する。CPU11は、解析の結果、RAW画像+JPEG画像モードであると判断した場合、表示方式を1枚表示に決定し、一方、RAW画像のみモードであると判断した場合、表示方式を2枚表示に決定する(ステップS43)。
【0062】
CPU11は、決定した表示方式に従って、画像データに基づく画像を表示する(ステップS44)。なお、この画像データの表示は、前記第1の実施形態(図7、図8参照)と同様に行われる。また、JPEG画像のみモードで撮影された画像データは、RAW画像+JPEG画像モードで撮影された画像データではないので、RAW画像モードと同様であると判断し、表示方式として2枚表示が選択される。
【0063】
図14はステップS42における画像データの解析処理手順を示すフローチャートである。まず、CPU11は、フォルダ内のRAWデータを1枚選択する(ステップS51)。このRAWデータの選択は、フォルダ内で最初に検索されたRAWデータでもよいし、フォルダ内のファイルの作成日付が一番古いRAWデータでもよい。なお、フォルダ内にJPEGデータしか存在しない場合、JPEGデータを選択する。
【0064】
CPU11は、選択した画像データの撮影情報を取得する(ステップS52)。この撮影情報の取得は、撮影情報取得手段に相当する。CPU11は、取得した撮影情報から、RAW画像+JPEG画像モードで撮影されたか否かを判別する(ステップS53)。RAW画像+JPEG画像モードである場合、CPU11は、解析の結果、RAW画像+JPEG画像モードであると判断する(ステップS54)。一方、RAW画像+JPEG画像モードでない場合、CPU11は、解析の結果、RAW画像モードであると判断する(ステップS55)。ステップS54、S55の処理後、CPU11は元の処理に復帰する。
【0065】
なお、ステップS51の画像データの選択処理では、フォルダ内に最初に検索された画像データ、あるいはファイルの作成日付が一番古い画像データが選択され、解析に供された。その他、フォルダ内の全ての画像データを解析し、RAW画像+JPEG画像モードで撮影された画像データの数と、RAW画像モードで撮影された画像データの数とを比較し、いずれか数の多い方を、表示方式を決定する際の撮影モードであると判断してもよい。
【0066】
第2の実施形態の画像処理装置によれば、RAWデータとJPEGデータの1枚表示あるいは2枚表示を自動的に切り替えることができる。また、1枚表示の場合、前記第1の実施形態と同様、表示を高速化できる。また、前記第1の実施形態と同様、画像データ(ファイル)のコピー、移動、削除等のファイル操作は、同名の画像データに対しても自動的に行われるようにしてもよい。
【0067】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0068】
例えば、上記実施形態では、撮像装置および情報処理装置から構成される画像処理装置を示したが、本発明の画像処理装置は、この構成に限らず、情報処理装置単体、あるいは画像処理機能が搭載されたデジタルカメラ等の撮像装置に適用されてもよい。情報処理装置単体に適用される場合、例えば、撮像装置で撮影された画像データを記録する記録媒体を情報処理装置にセットし、情報処理装置は、このセットされた記録媒体内の画像データに対し、上記表示・編集処理を行う。また、デジタルカメラ等の撮像装置に適用される場合、撮像装置自体が撮影画像に対し、上記表示・編集処理を行う。
【0069】
また、上記実施形態では、表示方式として、1枚表示および2枚表示の場合を示したが、データ保存形式として3つ以上ある場合、3枚表示などの表示方式を選択できるようにしてもよく、表示方式を1枚表示あるいは複数枚表示に切り替えることができる。
【0070】
また、本発明の目的は、以下の処理を実行することによって達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。
【0071】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0072】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、次のものを用いることができる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等である。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【0073】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現される場合も本発明に含まれる。加えて、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0074】
更に、前述した実施形態の機能が以下の処理によって実現される場合も本発明に含まれる。即ち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行う場合である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】第1の実施形態に画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】RAWデータおよびJPEGデータのファイル構造を示す図である。
【図3】Bayer配列を示す図である。
【図4】画像処理装置における画像表示処理手順を示すフローチャートである。
【図5】画像表示画面を示す図である。
【図6】表示方式を切り替える際の環境設定画面を示す図である。
【図7】ステップS2、S4の処理によって切り替えられる1枚表示処理手順を示すフローチャートである。
【図8】2枚表示および1枚表示を示す図である。
【図9】図4のステップS3における処理に相当し、編集途中で表示方式を切り替える場合の表示方式の切り替え手順を示すフローチャートである。
【図10】ダイアログを示す図である。
【図11】ステップS24における選択処理手順を示すフローチャートである。
【図12】RAW画像+JPEG画像モードとRAW画像モードにおける使用方法および表示方式を示す図である。
【図13】第2の実施形態における画像表示処理手順を示すフローチャートである。
【図14】ステップS42における画像データの解析処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0076】
5 撮像装置
10 画像処理装置
11 CPU
12 入力装置
15 表示装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データを処理する画像処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像処理装置として、デジタルスチルカメラ等の撮像装置は、CMOSやCCD等の撮像素子により被写体光学像を光電変換し、得られた撮影画像の電気信号をデジタルデータに変換し、この未加工のRAW(生)データに対して様々な画像処理を施す。
【0003】
RAWデータとして、例えば、Bayer配列のデータが挙げられる。Bayer配列とは、撮像装置の各素子が感知する色情報であり、R、G、B値の並びを表す(図3参照)。各画素は1つの色情報しか持たないので、Bayer配列の色補間では、他の色情報を周りの画素の色情報で補間する。
【0004】
デジタルスチルカメラでは、RAWデータに対し、色補間、ガンマ補正処理、ホワイトバランス調整処理、偽色緩和処理、偽解像度緩和処理、カラーマッチング処理などの画像処理が行われ、出力装置で出力される画像が再現される。ここでは、これらの画像処理を完全画像再現処理と称する。
【0005】
また、デジタルスチルカメラで記録される撮影画像の画像データは、非常に多くの情報量を持っている。このため、JPEG符号化などの画像圧縮方式により、画像データを圧縮・符号化して画像データ量を減らした後、記録媒体に画像データが記録される。この画像データの色情報は圧縮されることで失われるが、そのファイルサイズは小さく、その画像表示を高速に行うことができる。
【0006】
また、非圧縮のRAWデータを記録媒体に記憶しておき、パソコン等の外部装置を用いて、画像の再現処理を行うことで、色情報の精度を落とすことなく、高品質な画像を得ることが可能である。外部装置を用いて画像の再現処理を行う際、ユーザは、画像調整用のパラメータとして、ガンマ値やホワイトバランス値などを設定し、そのパラメータが適用された画像を確認しながら、適当なパラメータを決定する。
【0007】
また、デジタルスチルカメラでは、データ保存形式として、RAWデータあるいはJPEGデータを選択することが可能である。さらに、デジタル一眼レフカメラでは、RAWデータおよびJPEGデータを同時に保存することも可能である(非特許文献1参照)。
【非特許文献1】キヤノン社製デジタル一眼レフカメラに付属の、RAW現像閲覧/編集ソフト「Digital Photo Professional2.2」の説明書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の画像処理装置では、以下に掲げる問題があった。RAWデータとJPEGデータを同時に保存する場合、撮影としては、1回シャッタを切っただけなのに、ファイルは2つ作成される。このため、画像表示装置がRAWデータとJPEGデータを別々に2枚表示するものである場合、撮影後の画像データを確認する際、同じカットの画像データが2枚ずつ並ぶことになり、その選択操作が煩わしかった。また、2枚ずつ表示されるので、表示速度も遅くなっていた。
【0009】
また、RAWデータおよびJPEGデータを1つのフォルダで一緒にし、画像表示装置がRAWデータのみを1枚表示するものである場合、同じカットのRAWデータとJPEGデータは、1枚の画像として表示されるので、同じカットが並ぶことはない。しかし、ユーザがRAWデータのみを撮影し、その後に変換を行って、同一ファイル名のJPEGデータを同じフォルダに作成した場合、新たに作成されたJPEGデータはRAWデータと同じフォルダで一緒になる。この場合、RAWデータのみが表示され、変換されたJPEGデータが表示されないので、JPEGデータを取り扱うことが難しくなっていた。このため、同一カットの画像データが別々のファイルとして分かれてしまうおそれがあった。
【0010】
そこで、本発明は、異なるデータ保存形式で作成された、同一ファイル名の複数の画像データの選択操作を容易にすることができるとともに、表示速度を高速化できる画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。また、本発明は、撮影モードに応じて、表示方式を切り替えることができる画像処理装置および画像処理方法を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、画像データを処理する画像処理装置であって、異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データを表示する複数枚表示手段と、前記異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データの中から、特定のデータ保存形式で作成された画像データを1枚表示する1枚表示手段と、前記複数枚表示手段による表示と前記1枚表示手段による表示とを切り替える表示切替手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明の画像処理装置は、撮像装置を備え、撮影された画像データを処理する画像処理装置であって、前記撮影された画像データが特定のデータ保存形式で1枚作成される1枚撮影モードで前記撮像装置による撮影を行う1枚撮影手段と、前記撮影された画像データが異なるデータ保存形式で複数枚作成される複数枚撮影モードで前記撮像装置による撮影を行う複数枚撮影手段と、同一ファイル名の複数の画像データを1枚表示する1枚表示手段と、同一ファイル名の複数の画像データを複数枚表示する複数枚表示手段と、前記画像データに含まれる撮影情報を取得する撮影情報取得手段と、前記取得した撮影情報から、前記1枚撮影モードであるか前記複数枚撮影モードであるかを判別するモード判別手段と、前記1枚撮影モードである場合、前記複数枚表示手段による表示に切り替え、前記複数枚撮影モードである場合、前記1枚表示手段による表示に切り替える表示切替手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の画像処理方法は、画像処理装置が画像データを処理する画像処理方法であって、前記画像処理装置内の表示装置が異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データを表示する複数枚表示ステップと、前記画像処理装置内の表示装置が前記異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データの中から、特定のデータ保存形式で作成される画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、前記画像処理装置が前記複数枚表示ステップの表示と前記1枚表示ステップの表示とを切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とする。
【0014】
本発明の画像処理方法は、撮像装置を備えた画像処理装置が、撮影された画像データを処理する画像処理方法であって、前記撮影された画像データが特定のデータ保存形式で1枚作成される1枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う1枚撮影ステップと、前記撮影された画像データが異なるデータ保存形式で複数枚作成される複数枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う複数枚撮影ステップと、前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを複数枚表示する複数枚表示ステップと、前記画像処理装置が前記画像データに含まれる撮影情報を取得する撮影情報取得ステップと、前記画像処理装置が前記取得した撮影情報から、前記1枚撮影モードであるか前記複数枚撮影モードであるかを判別するモード判別ステップと、前記画像処理装置が前記1枚撮影モードである場合、前記複数枚表示ステップの表示に切り替え、前記複数枚撮影モードである場合、前記1枚表示ステップの表示に切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とする。
【0015】
本発明のプログラムは、画像データを処理する画像処理装置に用いられる画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記画像処理方法は、前記画像処理装置内の表示装置が異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データを表示する複数枚表示ステップと、前記画像処理装置内の表示装置が前記異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データの中から、特定のデータ保存形式で作成される画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、前記画像処理装置が前記複数枚表示ステップの表示と前記1枚表示ステップの表示とを切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とする。
【0016】
本発明のプログラムは、撮像装置を備え、撮影された画像データを処理する画像処理装置に用いられる画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記画像処理方法は、前記撮影された画像データが特定のデータ保存形式で1枚作成される1枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う1枚撮影ステップと、前記撮影された画像データが異なるデータ保存形式で複数枚作成される複数枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う複数枚撮影ステップと、前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを複数枚表示する複数枚表示ステップと、前記画像処理装置が前記画像データに含まれる撮影情報を取得する撮影情報取得ステップと、前記画像処理装置が前記取得した撮影情報から、前記1枚撮影モードであるか前記複数枚撮影モードであるかを判別するモード判別ステップと、前記画像処理装置が前記1枚撮影モードである場合、前記複数枚表示ステップの表示に切り替え、前記複数枚撮影モードである場合、前記1枚表示ステップの表示に切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の請求項1に係る画像処理装置によれば、異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データに対し、表示切替手段により複数枚表示手段による表示と1枚表示手段による表示とを切り替える。従って、異なるデータ保存形式で作成された、同一ファイル名の複数の画像データの選択操作を容易にすることができるとともに、表示速度を高速化できる。このように、画像の高速表示および操作の利便性を向上させることができる。
【0018】
請求項2に係る画像処理装置によれば、手動で表示を切り替えることができる。請求項3に係る画像処理装置によれば、操作が簡便になる。請求項4に係る画像処理装置によれば、編集途中でも画像処理装置を終了させることなく、表示を切り替えることができ、利便性が向上する。
【0019】
請求項5に係る画像処理装置によれば、1枚撮影モードである場合、複数枚表示手段による表示に切り替え、複数枚撮影モードである場合、1枚表示手段による表示に切り替える。従って、1枚撮影モードであるか複数枚撮影モードであるかに応じて、自動的に表示方式を切り替えることができる。
【0020】
請求項6に係る画像処理装置によれば、フォルダ内の複数の画像データを一括して表示する場合に有効である。請求項7に係る画像処理装置によれば、別々のファイルとして分かれてしまうことを防止でき、複数枚の画像データを1枚のように取り扱うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の画像処理装置および画像処理方法の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態の画像処理装置は、デジタルスチルカメラ等の撮像装置を備え、撮影された画像データの表示および編集が可能な画像処理装置に適用される。
【0022】
[第1の実施形態]
図1は第1の実施形態に画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処理装置は、撮像装置5および情報処理装置10を有する。撮像装置5は、周知のカメラおよび信号処理部(図示せず)から構成され、撮影された画像データを情報処理装置10に送信する。情報処理装置10は、汎用のコンピュータシステムから構成され、バス10を介して接続されるCPU11、一次記憶装置12、二次記憶装置13、入力装置14、表示装置15および印刷装置16を有する。
【0023】
CPU11は、一次記憶装置12に記憶されたプログラムを実行し、装置全体の動作を制御する。一次記憶装置12は、ROM、RAM等のメモリからなり、一次記憶装置12には、二次記憶装置13に格納されたプログラム、後述するファイル名格納領域fname(n)、カウンタt等が記憶される。
【0024】
二次記憶装置13は、例えばハードディスクからなる。一般に、一次記憶装置の容量は二次記憶装置の容量より小さく、一次記憶装置では記憶しきれないプログラムやデータなどは二次記憶装置に格納される。また、長時間記憶しなくてはならないデータなども二次記憶装置に格納される。本実施形態では、二次記憶装置13には、プログラムが格納されており、CPU11は、プログラム実行時、二次記憶装置13に格納されたプログラムを一次記憶装置12に読み込ませてから実行する。
【0025】
入力装置14は、例えばマウスやキーボードであり、プログラムに対して割り込み信号を発生させる場合などに用いられる。また、出力装置として、後述するGUIとなる表示装置(モニタ)15および印刷装置(プリンタ)16が設けられている。
【0026】
上記構成を有する画像処理装置では、GUIを用いて表示形式が選択され、撮影された画像データを表示する際、異なるデータ保存形式で記録されたRAWデータおよびJPEGデータの表示方式が切り替えられる。図2はRAWデータおよびJPEGデータのファイル構造を示す図である。同図(A)はJPEGデータのファイル構造を示し、同図(B)はRAWデータのファイル構造を示す。JPEGデータは、ヘッダ、撮影情報、サムネイル(縮小画像)、主画像およびフッタからなる。RAWデータは、ヘッダ、撮影情報、サムネイル、Bayerデータおよびフッタからなる。ここで、Bayer配列のデータ(Bayerデータ)は、撮像装置の各素子が感知する色情報であり、R、G、B値の並びを表す。図3はBayer配列を示す図である。各画素は1つの色情報しか持たないので、Bayer配列の色補間では、他の色情報を周りの画素の色情報で補間する。
【0027】
図4は画像処理装置における画像表示処理手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、前述したように、一次記憶装置12に記憶され、CPU11によって読み出されて実行される。CPU11は、表示装置15にGUIとしての操作画面である画像表示画面(図5参照)を表示させ、ユーザによって指示された、画像を表示するフォルダの選択を受け付ける(ステップS1)。二次記憶装置13には、複数の画像データを収容するフォルダが複数登録されている。
【0028】
CPU11は、一次記憶装置12に設定されている、現在の表示方式に従って、ステップS1で選択されたフォルダ内の画像データのサムネイルを表示する(ステップS2)。このサムネイルの表示動作の詳細については、後述する。サムネイルを表示する場合、図2のJPEGデータ、RAWデータの各ファイルに含まれるサムネイルが用いられる。
【0029】
CPU11は、表示装置15にGUIとしての操作画面である環境設定画面(図6参照)を表示させ、ユーザによって指示された表示方式の切り替えを受け付け、現在の表示方式の設定を受け付けた表示方式に切り替える(ステップS3)。ここで、切り替えの受け付けは切替指示受付手段に相当し、表示方式の切り替えは表示切替手段に相当する。
【0030】
CPU11は、切り替えられた表示方式に従って、フォルダ内のサムネイルを表示する(ステップS4)。このサムネイルの表示動作は、ステップS2と同様であり、その詳細については後述する。
【0031】
図5は画像表示画面を示す図である。画像表示画面には、フォルダツリーウインドウ301、画像表示ウインドウ302、表示方式変更ボタン303等が設けられている。フォルダの指定は、画面左側に設けられたフォルダツリー301を用いて行われる。フォルダツリーウインドウ301には、画像データのディレクトリがツリー形式で表示される。
【0032】
また、画像表示ウインドウ302には、フォルダツリーウインドウ301で示されたフォルダ内の画像が表示されている。なお、ここで表示される画像は、サムネイルと呼ばれる縮小画像であり、RAWデータである本体画像に対して画像再現処理が施された結果の画像ではない。また、画像表示画面で画像データの表示方式を変更する場合、表示方式選択ボタン303を指示することにより表示方式の選択画面である環境設定画面が表示される。
【0033】
図6は表示方式を切り替える際の環境設定画面を示す図である。この画面は、図5の画像表示画面で表示方式変更ボタン303が指示されたことに応じて、表示される。この環境設定画面には、表示変更選択項目401が設けられている。表示変更選択項目401における「RAWとJPEGが同名の場合にはRAWのみ表示」の項目にチェックを入れると、RAWデータおよびJPEGデータに対して1枚の画像が表示される。一方、チェックを外すと、RAWデータおよびJPEGデータに対して2枚の画像が表示される。
【0034】
ユーザがRAW画像のみモードで撮影する場合、表示変更選択項目401のチェックを外すことで、RAWデータとこのRAWデータから作成されたJPEGデータがまとまらず、2枚の画像が表示される。RAW画像のみモードでの撮影は、1枚撮影モードに相当し、特定のデータ保存形式で画像データが1枚作成される。
【0035】
一方、ユーザがRAW画像+JPEG画像モードで撮影する場合、表示変更選択項目401にチェックを入れることで、撮影により記録(保存)されたRAWデータおよびJPEGデータがまとまり、1枚の画像が表示される。RAW画像+JPEG画像モードでの撮影は、複数枚撮影モードに相当し、異なるデータ保存形式で画像データが複数枚作成される。
【0036】
図7はステップS2、S4の処理によって切り替えられる1枚表示処理手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、前述したように、一次記憶装置12に記憶され、CPU11によって読み出されて実行される。CPU11は、フォルダ内のファイル総数n枚(画像データの枚数)をリストアップする(ステップS11)。CPU11は、リストアップしたファイル数をファイル名順にソートし(並び替え)、ファイル名格納領域fname(n)にファイル名を格納する(ステップS12)。ここで格納する対象となるファイルは画像処理装置が対象とする全ての画像データではなく、RAWデータおよびJPEGデータのみが対象である。
【0037】
CPU11は、カウンタtを値0に初期化する(ステップS13)。CPU11は、ファイル名格納領域fname(n)に、カウンタtで示されるファイル名格納領域fname(t)のファイル名と同一ファイル名のファイル(画像データ)が存在するか否かを判別する(ステップS14)。ここでは、ファイル名が同一であるか否かを判断する際、拡張子は考慮されていない。つまり、JPEGデータの拡張子「.JPG」およびRAWデータの拡張子「.CR2」は無視される。
【0038】
CPU11は、同一ファイル名のファイルが存在する場合、同名のRAWデータとJPEGデータの両ファイルが存在するか否かを判別する(ステップS15)。同名のRAWデータとJPEGデータのファイルが存在した場合、CPU11は、カウンタtで示されるファイル名格納領域fname(t)のファイル名を有するRAWデータとJPEGデータを一括表示対象に設定し、1枚の画像を表示する(ステップS16)。この1枚の画像表示では、RAWデータのファイルに含まれるサムネイルのみが表示される。図2の(B)に示すように、RAWデータのファイル内部には、サムネイルが含まれている。
【0039】
CPU11は、カウンタtの値を「同名ファイルの数−1」で示される値だけ進める(ステップS17)。また、ステップS15で同名のRAWデータとJPEGデータの両ファイルが存在しない場合、ステップS17でカウンタtの値を「同名ファイルの数−1」で示される値だけ進める。
【0040】
この後、CPU11は、カウンタtの値がファイル総数n枚に達したか否かを判別する(ステップS18)。達しておらず、残りのファイルがある場合、CPU11は、ステップS14の処理に戻る。一方、ファイル総数n枚に達した場合、CPU11は本処理を終了する。また一方、ステップS14で同名のファイルが存在しない場合、CPU11は、カウンタtを値1進め(ステップS19)、本処理を終了する。
【0041】
図8は2枚表示および1枚表示を示す図である。図7の処理を行うことで、画像処理装置を終了させることなく、図8(A)に示す2枚表示を、図8(B)に示す1枚表示に切り替えることが可能である。同様に、画像処理装置を終了させることなく、図8(B)に示す1枚表示を図8(A)に示す2枚表示に切り替えることも可能である。なお、2枚表示を行う場合、フォルダ内に格納されている画像データを全て表示すればよい。
【0042】
上記実施形態では、1枚表示を行う際、RAWデータが表示されるので、RAWデータをダブルクリックした場合、RAWデータの編集が可能となる。なお、本実施形態では、ステップS16で1枚表示を行う際、RAWデータが表示対象であったが、JPEGデータを表示対象としてもよい。さらには、RAWデータの表示にサムネイルが用いられているので、このサムネイルを用いて、RAW画像処理パラメータの調整が行われるようにしてもよい。
【0043】
上記実施形態では、RAWデータとJPEGデータのみを表示切り替えの対象としたが、RAWデータ、JPEGデータ以外のデータを表示切り替えの対象としても良い。
【0044】
つぎに、編集途中で表示方式を切り替える場合を示す。通常、画像処理装置が編集を行っている場合、画像処理装置を終了させることなく、編集途中で表示方式を切り替えることは困難である。具体的に、2枚表示の場合、RAWデータおよびJPEGデータの選択が可能であり、また、編集も可能である。しかし、2枚表示から1枚表示に切り替えた場合、編集中のJPEGデータは、設定変更後、RAWデータに隠れてしまい、編集を行うことが困難になる。これに対し、本実施形態の画像処理装置は、以下の手順に従って、編集途中で2枚表示を1枚表示に切り替える。
【0045】
図9は図4のステップS3における処理に相当し、編集途中で表示方式を切り替える場合の表示方式切り替え手順を示すフローチャートである。まず、CPU11は、表示方式の切り替えを受け付けたか否かを判別する(ステップS21)。表示方式の切り替えを受け付けていない場合、CPU11は本処理を終了する。
【0046】
一方、表示方式の切り替えを受け付けた場合、CPU11は、編集中の画像があるか否かを判別する(ステップS22)。編集中の画像がある場合、画像の保存に関する操作画面であるダイアログ(図10参照)を表示する(ステップS23)。図10はダイアログを示す図である。このダイアログは、編集中の1枚の画像のファイル名を表示し、そのファイルの編集結果を保存するか否かの判断をユーザに促すものである。ダイアログには、ユーザの指示を受け付ける複数のボタンが設けられている。具体的に、「はい」ボタン51、「すべてはい」ボタン52、「いいえ」ボタン53および「すべていいえ」ボタン54が設けられており、ユーザは任意のボタンを指示可能である。
【0047】
CPU11は、ユーザが指示したボタンに応じた選択処理を行う(ステップS24)。図11はステップS24における選択処理手順を示すフローチャートである。まず、CPU11は、「すべてはい」ボタン52が選択されたか否かを判別する(ステップS31)。「すべてはい」ボタン52が選択された場合、CPU11は、編集途中の全ファイルの編集結果を各ファイルに保存する(ステップS32)。そして、CPU11は、第1の記憶装置12の記憶領域に割り当てられたフラグFを値0に設定する(ステップS33)。この後、CPU11は、元の処理に復帰する。
【0048】
一方、ステップS31で「すべてはい」ボタン52が選択されていない場合、CPU11は、「すべていいえ」ボタン54が選択されたか否かを判別する(ステップS34)。「すべていいえ」ボタン54が選択された場合、CPU11は、編集途中の全ファイルの編集結果を破棄する(ステップS35)。そして、ステップS33で、CPU11は、フラグFを値0に設定する。この後、CPU11は、元の処理に復帰する。
【0049】
また一方、ステップS34で「すべていいえ」ボタン54が選択されていない場合、CPU11は、「はい」ボタン51が選択されたか否かを判別する(ステップS36)。「はい」ボタン51が選択された場合、CPU11は、表示ファイルの編集結果をそのファイルに保存する(ステップS37)。そして、CPU11は、フラグFを値1に設定する(ステップS38)。この後、CPU11は、元の処理に復帰する。
【0050】
一方、ステップS36で「はい」ボタン51が選択されていない場合、CPU11は、表示ファイルの編集結果を破棄する(ステップS39)。そして、CPU11は、ステップS38でフラグFを値1に設定する。この後、CPU11は、元の処理に復帰する。
【0051】
ステップS24の処理後、CPU11は、フラグF=0であるか否かを判別する(ステップS25)。フラグF=0でない場合、CPU11は、ステップS22の処理に戻り、別の編集途中のファイルに対し、同様の操作を繰り返す。そして、編集途中の全ファイルについて編集結果を保存するか否かの処理を決定する。一方、フラグF=0である場合、編集途中の全ファイルについて編集結果の破棄あるいは保存が行われたので、CPU11は、表示方式を切り替える(ステップS26)。この後、メインの処理に復帰する。この処理により、編集途中であっても、編集を中断して表示方式を切り替えることができる。
【0052】
このように、第1の実施形態の画像処理装置によれば、ユーザの指示に従って、RAWデータとJPEGデータを1枚表示するか2枚表示するかを切り替えることができる。従って、異なるデータ保存形式で作成された、同一ファイル名の複数の画像データの選択操作を容易にすることができるとともに、これらの表示速度を高速化させ、別々のファイルに分かれてしまうことを防止できる。特に、1枚表示の場合、2枚表示と比較して、画像の表示枚数が少ないので、表示速度が高速になる。
【0053】
なお、図10のダイアログには、キャンセルボタンを設けてよく、キャンセルボタンが指示された場合、表示方式を切り替えないようにする。また、図8(B)に示すように、1枚表示しているファイルをドラッグ&ドロップなどで、コピー、移動あるいは削除する等のファイル操作を行った場合、RAWデータとJPEGデータの両方のファイルをコピー、移動あるいは削除するようにする。これにより、ユーザは、2枚の画像を1枚のように取り扱うことができる。
【0054】
[第2の実施形態]
前記第1の実施形態では、RAWデータとJPEGデータを1枚表示するか2枚表示するかを手動で切り替えていたが、第2の実施形態では、自動的に表示を切り替える場合を示す。なお、第2の実施形態の画像処理装置の構成については、前記第1の実施形態と同じであるので、その説明を省略する。
【0055】
カメラの撮影モードは、RAWデータおよびJPEGデータを作成するRAW画像+JPEG画像モード、RAWデータのみを作成するRAW画像のみモード、およびJPEGデータのみを作成するJPEG画像のみモードに大別される。
【0056】
JPEG画像のみモードの場合、1枚表示および2枚表示のいずれであっても、表示結果は変わらないので、この撮影モードの説明については省略する。本実施形態では、RAW画像+JPEG画像モードとRAWのみ画像モードの違いについて説明する。図12はRAW画像+JPEG画像モードとRAW画像のみモードにおける使用方法および表示方式を示す図である。同図(A)はRAW画像+JPEG画像モードの場合を示し、同図(B)はRAW画像のみモードの場合を示す。
【0057】
RAW画像+JPEG画像モードで撮影した場合、ユーザは、撮影したRAWデータとJPEGデータのいずれかを使用するので、1回の撮影で作成されたRAWデータとJPEGデータのいずれか1枚を表示した方が所望のデータを見つけ易い。
【0058】
一方、RAW画像のみモードで撮影した場合、ユーザは、PC上で撮影されたRAWデータの中から良い画像を選択し、同名のJPEGデータに変換して保存する使い方が一般的である。この場合、撮影された元のRAWデータと変換されたJPEGデータの両方が2枚表示されていないと、作成されたJPEGデータを確認することができないことがある。
【0059】
このような状況を踏まえた上で、本実施形態の画像処理装置は、GUIに表示されるフォルダを選択した後、フォルダ内の画像データから、RAWデータとJPEGデータを1枚表示するか2枚表示するかを自動的に切り替える。
【0060】
図13は第2の実施形態における画像表示処理手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、前述したように、一次記憶装置12に記憶され、CPU11によって読み出されて実行される。CPU11は、まず、画像処理装置内の二次記憶装置13に登録されている複数のフォルダの中から、表示するフォルダを選択する(ステップS41)。
【0061】
CPU11は、選択したフォルダ内に含まれる画像データを解析する(ステップS42)。この解析処理の詳細については後述する。CPU11は、解析の結果、RAW画像+JPEG画像モードであると判断した場合、表示方式を1枚表示に決定し、一方、RAW画像のみモードであると判断した場合、表示方式を2枚表示に決定する(ステップS43)。
【0062】
CPU11は、決定した表示方式に従って、画像データに基づく画像を表示する(ステップS44)。なお、この画像データの表示は、前記第1の実施形態(図7、図8参照)と同様に行われる。また、JPEG画像のみモードで撮影された画像データは、RAW画像+JPEG画像モードで撮影された画像データではないので、RAW画像モードと同様であると判断し、表示方式として2枚表示が選択される。
【0063】
図14はステップS42における画像データの解析処理手順を示すフローチャートである。まず、CPU11は、フォルダ内のRAWデータを1枚選択する(ステップS51)。このRAWデータの選択は、フォルダ内で最初に検索されたRAWデータでもよいし、フォルダ内のファイルの作成日付が一番古いRAWデータでもよい。なお、フォルダ内にJPEGデータしか存在しない場合、JPEGデータを選択する。
【0064】
CPU11は、選択した画像データの撮影情報を取得する(ステップS52)。この撮影情報の取得は、撮影情報取得手段に相当する。CPU11は、取得した撮影情報から、RAW画像+JPEG画像モードで撮影されたか否かを判別する(ステップS53)。RAW画像+JPEG画像モードである場合、CPU11は、解析の結果、RAW画像+JPEG画像モードであると判断する(ステップS54)。一方、RAW画像+JPEG画像モードでない場合、CPU11は、解析の結果、RAW画像モードであると判断する(ステップS55)。ステップS54、S55の処理後、CPU11は元の処理に復帰する。
【0065】
なお、ステップS51の画像データの選択処理では、フォルダ内に最初に検索された画像データ、あるいはファイルの作成日付が一番古い画像データが選択され、解析に供された。その他、フォルダ内の全ての画像データを解析し、RAW画像+JPEG画像モードで撮影された画像データの数と、RAW画像モードで撮影された画像データの数とを比較し、いずれか数の多い方を、表示方式を決定する際の撮影モードであると判断してもよい。
【0066】
第2の実施形態の画像処理装置によれば、RAWデータとJPEGデータの1枚表示あるいは2枚表示を自動的に切り替えることができる。また、1枚表示の場合、前記第1の実施形態と同様、表示を高速化できる。また、前記第1の実施形態と同様、画像データ(ファイル)のコピー、移動、削除等のファイル操作は、同名の画像データに対しても自動的に行われるようにしてもよい。
【0067】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0068】
例えば、上記実施形態では、撮像装置および情報処理装置から構成される画像処理装置を示したが、本発明の画像処理装置は、この構成に限らず、情報処理装置単体、あるいは画像処理機能が搭載されたデジタルカメラ等の撮像装置に適用されてもよい。情報処理装置単体に適用される場合、例えば、撮像装置で撮影された画像データを記録する記録媒体を情報処理装置にセットし、情報処理装置は、このセットされた記録媒体内の画像データに対し、上記表示・編集処理を行う。また、デジタルカメラ等の撮像装置に適用される場合、撮像装置自体が撮影画像に対し、上記表示・編集処理を行う。
【0069】
また、上記実施形態では、表示方式として、1枚表示および2枚表示の場合を示したが、データ保存形式として3つ以上ある場合、3枚表示などの表示方式を選択できるようにしてもよく、表示方式を1枚表示あるいは複数枚表示に切り替えることができる。
【0070】
また、本発明の目的は、以下の処理を実行することによって達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。
【0071】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0072】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、次のものを用いることができる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等である。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【0073】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現される場合も本発明に含まれる。加えて、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0074】
更に、前述した実施形態の機能が以下の処理によって実現される場合も本発明に含まれる。即ち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行う場合である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】第1の実施形態に画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】RAWデータおよびJPEGデータのファイル構造を示す図である。
【図3】Bayer配列を示す図である。
【図4】画像処理装置における画像表示処理手順を示すフローチャートである。
【図5】画像表示画面を示す図である。
【図6】表示方式を切り替える際の環境設定画面を示す図である。
【図7】ステップS2、S4の処理によって切り替えられる1枚表示処理手順を示すフローチャートである。
【図8】2枚表示および1枚表示を示す図である。
【図9】図4のステップS3における処理に相当し、編集途中で表示方式を切り替える場合の表示方式の切り替え手順を示すフローチャートである。
【図10】ダイアログを示す図である。
【図11】ステップS24における選択処理手順を示すフローチャートである。
【図12】RAW画像+JPEG画像モードとRAW画像モードにおける使用方法および表示方式を示す図である。
【図13】第2の実施形態における画像表示処理手順を示すフローチャートである。
【図14】ステップS42における画像データの解析処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0076】
5 撮像装置
10 画像処理装置
11 CPU
12 入力装置
15 表示装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを処理する画像処理装置であって、
異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データを表示する複数枚表示手段と、
前記異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データの中から、特定のデータ保存形式で作成された画像データを1枚表示する1枚表示手段と、
前記複数枚表示手段による表示と前記1枚表示手段による表示とを切り替える表示切替手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
表示の切り替え指示を受け付ける切替指示受付手段を備え、
前記表示切替手段は、前記切り替え指示を受け付けた場合、表示を切り替えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記表示切替手段は、前記画像処理装置を終了させることなく、表示を切り替えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記表示切替手段は、前記画像データが編集されている場合、当該編集を中断して表示を切り替えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項5】
撮像装置を備え、撮影された画像データを処理する画像処理装置であって、
前記撮影された画像データが特定のデータ保存形式で1枚作成される1枚撮影モードで前記撮像装置による撮影を行う1枚撮影手段と、
前記撮影された画像データが異なるデータ保存形式で複数枚作成される複数枚撮影モードで前記撮像装置による撮影を行う複数枚撮影手段と、
同一ファイル名の複数の画像データを1枚表示する1枚表示手段と、
同一ファイル名の複数の画像データを複数枚表示する複数枚表示手段と、
前記画像データに含まれる撮影情報を取得する撮影情報取得手段と、
前記取得した撮影情報から、前記1枚撮影モードであるか前記複数枚撮影モードであるかを判別するモード判別手段と、
前記1枚撮影モードである場合、前記複数枚表示手段による表示に切り替え、前記複数枚撮影モードである場合、前記1枚表示手段による表示に切り替える表示切替手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
前記撮影情報取得手段は、フォルダ内の複数の画像データにそれぞれ含まれる複数の撮影情報を取得し、
前記表示切替手段は、前記取得した複数の撮影情報から、前記1枚撮影モードで撮影された画像データの数が前記複数枚撮影モードで撮影された画像データの数より多い場合、前記フォルダ内の複数の画像データを表示する際、前記複数枚表示手段による表示に切り替えることを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記1枚表示手段によって表示されている画像データに対してファイル操作が行われた場合、当該画像データと同一ファイル名の他の画像データに対しても同一のファイル操作が行われることを特徴とする請求項1または5記載の画像処理装置。
【請求項8】
画像処理装置が画像データを処理する画像処理方法であって、
前記画像処理装置内の表示装置が異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データを表示する複数枚表示ステップと、
前記画像処理装置内の表示装置が前記異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データの中から、特定のデータ保存形式で作成される画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、
前記画像処理装置が前記複数枚表示ステップの表示と前記1枚表示ステップの表示とを切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項9】
撮像装置を備えた画像処理装置が、撮影された画像データを処理する画像処理方法であって、
前記撮影された画像データが特定のデータ保存形式で1枚作成される1枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う1枚撮影ステップと、
前記撮影された画像データが異なるデータ保存形式で複数枚作成される複数枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う複数枚撮影ステップと、
前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、
前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを複数枚表示する複数枚表示ステップと、
前記画像処理装置が前記画像データに含まれる撮影情報を取得する撮影情報取得ステップと、
前記画像処理装置が前記取得した撮影情報から、前記1枚撮影モードであるか前記複数枚撮影モードであるかを判別するモード判別ステップと、
前記画像処理装置が前記1枚撮影モードである場合、前記複数枚表示ステップの表示に切り替え、前記複数枚撮影モードである場合、前記1枚表示ステップの表示に切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項10】
画像データを処理する画像処理装置に用いられる画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記画像処理方法は、
前記画像処理装置内の表示装置が異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データを表示する複数枚表示ステップと、
前記画像処理装置内の表示装置が前記異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データの中から、特定のデータ保存形式で作成される画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、
前記画像処理装置が前記複数枚表示ステップの表示と前記1枚表示ステップの表示とを切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とするプログラム。
【請求項11】
撮像装置を備え、撮影された画像データを処理する画像処理装置に用いられる画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記画像処理方法は、
前記撮影された画像データが特定のデータ保存形式で1枚作成される1枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う1枚撮影ステップと、
前記撮影された画像データが異なるデータ保存形式で複数枚作成される複数枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う複数枚撮影ステップと、
前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、
前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを複数枚表示する複数枚表示ステップと、
前記画像処理装置が前記画像データに含まれる撮影情報を取得する撮影情報取得ステップと、
前記画像処理装置が前記取得した撮影情報から、前記1枚撮影モードであるか前記複数枚撮影モードであるかを判別するモード判別ステップと、
前記画像処理装置が前記1枚撮影モードである場合、前記複数枚表示ステップの表示に切り替え、前記複数枚撮影モードである場合、前記1枚表示ステップの表示に切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項10または11記載のプログラムを格納した記憶媒体。
【請求項1】
画像データを処理する画像処理装置であって、
異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データを表示する複数枚表示手段と、
前記異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データの中から、特定のデータ保存形式で作成された画像データを1枚表示する1枚表示手段と、
前記複数枚表示手段による表示と前記1枚表示手段による表示とを切り替える表示切替手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
表示の切り替え指示を受け付ける切替指示受付手段を備え、
前記表示切替手段は、前記切り替え指示を受け付けた場合、表示を切り替えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記表示切替手段は、前記画像処理装置を終了させることなく、表示を切り替えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記表示切替手段は、前記画像データが編集されている場合、当該編集を中断して表示を切り替えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項5】
撮像装置を備え、撮影された画像データを処理する画像処理装置であって、
前記撮影された画像データが特定のデータ保存形式で1枚作成される1枚撮影モードで前記撮像装置による撮影を行う1枚撮影手段と、
前記撮影された画像データが異なるデータ保存形式で複数枚作成される複数枚撮影モードで前記撮像装置による撮影を行う複数枚撮影手段と、
同一ファイル名の複数の画像データを1枚表示する1枚表示手段と、
同一ファイル名の複数の画像データを複数枚表示する複数枚表示手段と、
前記画像データに含まれる撮影情報を取得する撮影情報取得手段と、
前記取得した撮影情報から、前記1枚撮影モードであるか前記複数枚撮影モードであるかを判別するモード判別手段と、
前記1枚撮影モードである場合、前記複数枚表示手段による表示に切り替え、前記複数枚撮影モードである場合、前記1枚表示手段による表示に切り替える表示切替手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
前記撮影情報取得手段は、フォルダ内の複数の画像データにそれぞれ含まれる複数の撮影情報を取得し、
前記表示切替手段は、前記取得した複数の撮影情報から、前記1枚撮影モードで撮影された画像データの数が前記複数枚撮影モードで撮影された画像データの数より多い場合、前記フォルダ内の複数の画像データを表示する際、前記複数枚表示手段による表示に切り替えることを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記1枚表示手段によって表示されている画像データに対してファイル操作が行われた場合、当該画像データと同一ファイル名の他の画像データに対しても同一のファイル操作が行われることを特徴とする請求項1または5記載の画像処理装置。
【請求項8】
画像処理装置が画像データを処理する画像処理方法であって、
前記画像処理装置内の表示装置が異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データを表示する複数枚表示ステップと、
前記画像処理装置内の表示装置が前記異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データの中から、特定のデータ保存形式で作成される画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、
前記画像処理装置が前記複数枚表示ステップの表示と前記1枚表示ステップの表示とを切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項9】
撮像装置を備えた画像処理装置が、撮影された画像データを処理する画像処理方法であって、
前記撮影された画像データが特定のデータ保存形式で1枚作成される1枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う1枚撮影ステップと、
前記撮影された画像データが異なるデータ保存形式で複数枚作成される複数枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う複数枚撮影ステップと、
前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、
前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを複数枚表示する複数枚表示ステップと、
前記画像処理装置が前記画像データに含まれる撮影情報を取得する撮影情報取得ステップと、
前記画像処理装置が前記取得した撮影情報から、前記1枚撮影モードであるか前記複数枚撮影モードであるかを判別するモード判別ステップと、
前記画像処理装置が前記1枚撮影モードである場合、前記複数枚表示ステップの表示に切り替え、前記複数枚撮影モードである場合、前記1枚表示ステップの表示に切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項10】
画像データを処理する画像処理装置に用いられる画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記画像処理方法は、
前記画像処理装置内の表示装置が異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データを表示する複数枚表示ステップと、
前記画像処理装置内の表示装置が前記異なるデータ保存形式で作成された同一ファイル名の複数の画像データの中から、特定のデータ保存形式で作成される画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、
前記画像処理装置が前記複数枚表示ステップの表示と前記1枚表示ステップの表示とを切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とするプログラム。
【請求項11】
撮像装置を備え、撮影された画像データを処理する画像処理装置に用いられる画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記画像処理方法は、
前記撮影された画像データが特定のデータ保存形式で1枚作成される1枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う1枚撮影ステップと、
前記撮影された画像データが異なるデータ保存形式で複数枚作成される複数枚撮影モードで前記撮像装置が撮影を行う複数枚撮影ステップと、
前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを1枚表示する1枚表示ステップと、
前記画像処理装置内の表示装置が同一ファイル名の複数の画像データを複数枚表示する複数枚表示ステップと、
前記画像処理装置が前記画像データに含まれる撮影情報を取得する撮影情報取得ステップと、
前記画像処理装置が前記取得した撮影情報から、前記1枚撮影モードであるか前記複数枚撮影モードであるかを判別するモード判別ステップと、
前記画像処理装置が前記1枚撮影モードである場合、前記複数枚表示ステップの表示に切り替え、前記複数枚撮影モードである場合、前記1枚表示ステップの表示に切り替える表示切替ステップとを有することを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項10または11記載のプログラムを格納した記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−203664(P2008−203664A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−41298(P2007−41298)
【出願日】平成19年2月21日(2007.2.21)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月21日(2007.2.21)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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