説明

画像処理装置

【課題】パイプライン接続された画像処理装置で中間調処理前のプレビュー画像を生成する。
【解決手段】多値画像を入力する手段と、前記多値画像に対して画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理手段の処理画像に対して中間調処理を行う、前記画像処理手段とパイプライン接続された中間調生成手段と、前記画像処理手段の処理画像に対して中間調処理を施さない出力手段と、前記画像処理手段の処理画像を複数回に分けて転送する転送手段と、多値画像のビット幅と前記画像処理手段の処理画像のビット幅から前記転送する回数を決定する決定手段と、前記出力手段から出力された複数の画像を結合する結合手段と、前記選択手段の出力画像を表示することができる表示手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置にて表示されるプレビュー(サムネイル)の画像データを処理する画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
カラー複写機の高画質化や色変換、領域処理等の編集機能の高度化に伴い、所望の出力画像を得るために、何度も記録紙に画像を出力するかわりに、CRTなどのモニタに画像を表示して確認する。いわゆるプレビュー機能を備えたカラー複写機も製品化されている。プレビューのための手法としては、ハードウェア回路を用いて行う手法とソフトウェアを用いて行う手法が考えられる。
【0003】
プレビュー表示を実行する複写機や複合機に備えられる画像処理装置に関する先行文献としては下記特許文献1が存在する。特許文献1は、画像形成装置本体側に持つ中間調処理回路等のハードウェアを利用して、高速伝送及び高速処理が可能な画像処理装置の技術を開示するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−37075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
中間調処理後の画像はプリントエンジンの特性に最適化した処理が施されるために、実際の印刷結果と異なる場合がある。そこで、中間調処理前の画像でプレビュー画像を生成する必要がある。
【0006】
ソフトウェアを用いたプレビューでは、複写機本体の備える編集機能が多数かつ複雑になると、ソフトウェアによる演算量が増大して時間がかかってしまったり、演算による誤差が発生する恐れが生じる。
【0007】
ハードウェアを用いてプレビュー画像を生成する場合には、中間調処理の前と後では、画像の階調数が異なっており、パイプラインで接続されたハードウェアでは、中間調処理前の画像を参照することが困難である。例えば、中間調処理前の画像の階調数が8ビットで、中間調処理後の画像の階調数が1ビットの場合には、バスの幅が1/8になる。つまり、中間調処理前の画像をプレビューするためには、中間調処理後の画像をプレビューのためのバスとは別に、中間調処理前の画像用のバスを用意する必要があり、コストがかかる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
多値画像を入力する手段と、
前記多値画像に対して画像処理を施す画像処理手段と、
前記画像処理手段の処理画像に対して中間調処理を行う中間調生成手段と、
前記画像処理手段の処理画像を複数回に分けて転送する転送手段と、
多値画像のビット幅と前記画像処理手段の処理画像のビット幅から前記転送する回数を決定する決定手段と、
前記転送手段から転送された複数の画像を結合する結合手段と、
前記選択手段の出力画像を表示することができる表示手段と、
を備える画像処理装置。
【発明の効果】
【0009】
ソフト規模とハードの回路規模を増加させることなく印刷時の出力に忠実なプレビュー画像を生成することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像処理装置の処理フローを示すフロー図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るLUTの概略例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るLUTの概略例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るLUTの設定の例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るLUTの設定の例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る画像処理装置の処理フローを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
本発明の画像形成装置の一形態について図に基づいて説明する。図1は、本実施形態の画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【0012】
[実施形態1]
画像形成装置は、図1に示されるように、画像入力装置101、画像処理装置102、画像出力装置103、画像表示装置104、受信装置105、送信装置106、記憶装置107、制御装置108を有している。
【0013】
画像入力装置101は、コピアモード、ファクシミリ送信モード、イメージ送信モードにおいて、原稿を読み取り画像データを生成する画像読取手段である。より具体的に説明すると、画像入力装置101は、CCD(Charge Coupled Device)を備えたスキャナ回路を有する。そして、原稿から反射してきた光を、RGBに色分解された電気信号(アナログの画像信号)に変換し、この電気信号を画像処理装置102に入力するものである。
【0014】
画像処理装置102は、画像データ(画像信号)に対して画像処理を施す集積回路であり、ASIC(Application specific integrated circuit)から構成されるものである。この画像処理装置102は、図1に示すように、A/D(アナログ/デジタル)変換回路2、シェーディング補正回路3、入力処理回路4、圧縮回路5、復号回路6、画質調整回路7、色補正回路8、黒生成/下色除去回路9、空間フィルタ回路10、変倍回路11、出力階調補正回路12、中間調生成回路13、切り替え回路14の各ブロックを有している。画像処理装置102に含まれる各ブロックの処理内容については後で詳述する。
【0015】
画像出力装置(プリンタ)103は、画像処理装置102から送られてきた画像データの画像を記録媒体(例えば紙等)上に印刷(形成)するものであり、例えば、電子写真方式またはインクジェット方式を用いたカラープリンタを挙げることができる。なお、本実施形態においての「印刷」とは、プリントモードにおける印刷、コピアモードでの印刷、ファクシミリ受信モードでの印刷のいずれかを意味する。
【0016】
画像表示装置104は、画像形成装置の操作パネル(不図示)に備えられている液晶ディスプレイであり、カラー画像の表示が可能な表示手段である。また、画像表示装置104は、タッチパネルに覆われており、画像形成装置の入力インターフェイスとしての機能を有している。つまり、画像表示装置104には、画像形成装置に対して各種コマンドの入力を行うためのGUI(グラフィカルユーザインターフェイス)や操作ガイドが表示される。
【0017】
また、本実施形態の画像形成装置では、コピアモードまたはファクシミリ受信モードにおいて、印刷実行前に、印刷対象となる画像のプレビューを画像表示装置104に表示することが可能になっている。さらに、本実施形態の画像形成装置では、ファクシミリ送信モードまたはイメージ送信モードにおける送信実行前において、送信対象となる画像のプレビューを画像表示装置104に表示することが可能になっている。本実刑形態では、画像表示装置104の表現可能な階調数を256とする。
【0018】
なお、画像表示装置104は、液晶ディスプレイに限定されるものではなく、液晶ディスプレイ以外の表示手段(例えば、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等)であってもよい。
【0019】
受信装置105は、電話回線またはインターネットに接続しており、ファクシミリ通信によって外回路装置から画像データを受信する装置である。また、送信装置106は、電話回線またはインターネットに接続しており、画像入力装置101にて入力された画像データをファクシミリ通信によって外回路装置へ送信する装置である。
【0020】
記憶装置107は、画像処理装置102にて扱われる画像データを一旦保存するためのハードディスクである。
【0021】
制御装置108は、CPU(Central Processing Unit)あるいはDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサを含むコンピュータであり、画像形成装置に備えられる各種ハードウェアを統括的に制御するものである。また、制御装置108は、画像形成装置に備えられる各ハードウェア間のデータ転送を制御する機能も有する。
【0022】
つぎに、コピアモードにおいて、画像処理装置102の各ブロックにて実行される処理の内容を詳細に説明する。
【0023】
A/D(アナログ・デジタル)変換回路2は、画像入力装置101から送られてきたカラー画像信号(RGBアナログ信号)をデジタルの画像データ(RGBデジタル信号)に変換するブロックである。シェーディング補正回路3は、A/D変換回路2から送られてきた画像データに対して、画像入力装置101の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施すブロックである。入力処理回路4は、シェーディング補正回路3より送られてくるRGBの画像データのそれぞれに対してγ補正処理などの階調変換処理を施すブロックである。
【0024】
なお、入力処理回路4から出力されるRGBの画像データは、圧縮回路5に入力するようになっている。
【0025】
圧縮回路5は、入力処理回路5から送られてくる画像データ(RGB信号)を符号化する処理を行うブロックである。なお、上記符号化は、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式に基づいて行われる。
【0026】
制御装置108は、圧縮回路5から出力された符号化コード(符号化された画像データ)を一旦記憶装置107に保存し、ファイリングデータとして管理する。そして、制御装置108は、コピー出力動作が指示された場合、記憶装置107から上記の符号化コードを読み出し、復号回路6に引き渡す。
【0027】
復号回路6は、上記符号化コードに対して復号化処理を施すことによって、上記符号化コードをRGBの画像データに伸張する。
【0028】
画質調整回路7は、復号回路6から送られてくるRGBの画像データについて、下地の検出を行って下地除去補正を行う。さらに、画質調整回路7は、ユーザによって操作パネル(不図示)から入力される設定情報に基づいて、RGBのバランス(カラー調整、赤み青みといった全体のカラー調整)、明るさ、鮮やかさの調整を行う。
【0029】
色補正回路8は、画質調整回路7から出力されるRGBの画像データをCMYの画像データに変換する色補正処理を行うと共に、当該画像データに対して色再現性を高める処理を施すブロックである。なお、上記の色補正処理は、入力値(RGB)と出力値(CMY)とを対応付けたLUT(ルックアップテーブル)を作成し、作成したLUTから出力値をルックアップすることによって実現される。
【0030】
黒生成/下色除去回路9は、色補正回路8から出力されたCMYの画像データから黒(K)の画像データを生成する黒生成を行う一方、元のCMYの画像データから黒の画像データを差し引いて新たなCMYの画像データを生成する処理を行うブロックである。
【0031】
空間フィルタ回路10は、黒生成/下色除去回路9より出力されるCMYKまたはCMYの画像データに対して、デジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理、平滑化処理等)を行っている。
【0032】
変倍回路11は、操作パネル(不図示)を介して利用者によって入力される変倍コマンド(印刷画像の倍率を示した情報)に基づいて、画像の拡大や縮小処理を行うブロックである。
【0033】
出力階調補正回路12は、変倍回路11から出力された画像データに対して、用紙等の記録媒体に出力するための出力γ補正処理を行うブロックである。なお、上記の出力階調補正回路12は、入力値と出力値を対応付けたLUTを作成し、作成したLUTから出力値をルックアップすることによって実現される。中間調生成回路13は、誤差拡散法やディザ法を用いて、画像出力装置103において画像を印刷するために必要な階調再現処理(中間調生成処理)を実行するものである。
【0034】
そして、中間調生成回路13から出力されるCMYKまたはCMYの画像データは画像出力装置103に引き渡され、画像出力装置103は、当該画像データの画像を記録媒体(例えば紙等)上に印刷する。
【0035】
本実施例における制御装置108が行う画像処理装置102の制御を詳細に説明する。図2は画像処理装置102で行われる処理フローである。本実施形態では、画像処理装置102は、中間調前の画像をプレビューする場合について説明する。
【0036】
中間調生成回路の入力画像の1色のビット幅Dinと出力画像の1色のビット幅Doutの情報は、記憶装置107に格納されている。DinはDoutより小さい値である。変数nは中間調生成前の画像プレビューを行うために、記憶装置107から画像を転送する回数であり、制御装置108で決定する。
【0037】
本実施例においては、中間調生成回路の入力画像が1色につき8ビット、CMYKの4色であり、出力画像が1色につき4ビット、CMYKの4色の場合について説明する。
【0038】
画像形成装置は、コピアモードが選択され、スタートキーが押されると、原稿をスキャンすることによって、RGBの信号を生成し、記憶装置107に格納する。なお、スタートキーを押す前において、利用者は、プレビュー表示の要否を示す設定情報を入力することにより、画像形成装置に対してプレビュー表示の有無を設定しているものとする。
【0039】
ステップS1001において、ユーザからプレビュー表示の設定を受けた画像表示装置104は、その受け付けた旨を制御装置108に送信する。プレビュー表示の設定でない場合は、ステップS1002へ移行する。プレビュー表示の設定である場合は、ステップS1005へ移行する。
【0040】
ステップS1002において、制御装置108は、画像処理装置102内の各回路に画像処理パラメータの設定を行う。切り替え回路14には画像出力装置103への出力するように設定する。
【0041】
ステップS1003において、制御装置108は、記憶装置107に格納された画像を画像処理装置102に転送する。
【0042】
ステップS1004において、切り替え回路14は、各画像処理が施された画像を画像出力装置103に出力し、画像出力装置103にて印字を行う。
【0043】
ステップS1005において、中間調処理後の画像をプレビュー表示するという設定である場合には、ステップS1006へ移行する。中間調処理前の画像をプレビュー表示するという設定がない場合には、ステップS1009に移行する。
【0044】
ステップS1006において、制御装置108は、画像処理装置102内の各回路に画像処理パラメータの設定を行う。切り替え回路14には画像表示装置104への出力するように設定する。
【0045】
ステップS1007において、制御装置108は、記憶装置107に格納された画像を画像処理装置102に転送する。
【0046】
ステップS1008において、切り替え回14路は、入力された画像を画像表示装置104に出力し、画像表示装置104に表示される。
【0047】
ステップS1009において、制御装置108は、画像処理装置102内の各回路に画像処理パラメータの設定を行う。切り替え回路14には画像表示装置104への出力するように設定する。
【0048】
ステップS1010において、制御装置108は、記憶装置107からDinとDoutを取得する。制御装置108は、出力階調補正回路12に対して、入力画像のDin−(n−1)×Dout番目のビットからDin−n×Dout+1番目のビットを上位ビットに詰めて出力するLUTを設定する。本実施例では、DinがDoutの整数倍だったが、整数倍でない場合は、Din−n×Dout+1が負の値を取り得る。この場合は、Din−n×Dout+1が負の場合は0を設定する。
【0049】
本実施例では、1回目のLUTの設定は、8番目から5番目のビットを上位4ビットに詰めて出力するLUTを設定する。2回目のLUTの設定は、4番目から1番目のビットを上位4ビットに詰めて出力するLUTを設定する。具体的には、図3に本実施例における1回目のLUTの設定を示す。詳細な設定は図5の表に示す。図5には、各入力値に対応する出力値が記されている。図4には本実施例における2回目のLUTの設定を示す。詳細な設定は図6の表に示す。図6には、各入力値に対応する出力値が記されている。
【0050】
ステップS1011において、制御装置108は、中間調生成回路13をスルー設定にする。スルー設定とは、入力画像データに対して何も処理を行わず、該当画像データをそのまま切り替え回路14に引き渡す。このとき、中間調生成回路13の入力ビット幅は、32ビット(1色につき8ビット、CMYKの4色)であるのに対して出力ビット幅は、16ビット(1色につき4ビット、CMYKの4色)である。よって、各色の上位4ビットがそのまま出力される。
【0051】
ステップS1012において、制御装置108は、記憶装置107に格納された画像を画像処理装置102に転送する。
【0052】
ステップS1013において、入力ビット幅Dinより出力ビット幅Doutと変数nを乗算したものが小さい場合は、ステップS1009からステップS1012を繰り返す。
【0053】
ステップS1014において、複数回に分割して取得された画像を画像表示装置104内のCPU(不図示)で合成する。本実施例では、DinがDoutの整数倍だったが、整数倍でない場合は、不要なビットが取得した画像に付加される。不要なビットは合成時に削除される。
【0054】
このような方法でプレビュー画像を作成することで、回路規模を増加させずに中間調前の画像をプレビュー表示することが可能となる。
【0055】
[実施形態2]
以下、本発明の第2の実施形態に係る画像処理を説明する。
【0056】
本実施形態においては、画像表示装置104の表現可能な階調が中間調処理前の階調より少ない場合を例として説明する。
【0057】
本実施形態でも画像処理装置102で行われる処理は変わらないので詳細の説明は割愛する。差分としては、制御装置108が行う画像処理装置102の制御の処理フローである。制御装置108が行う画像処理装置102の制御の処理フローついて詳細に説明を行う。
【0058】
本実施例における制御装置108が行う画像処理装置102の制御を詳細に説明する。図7は画像処理装置102で行われる処理フローである。本実施形態では、画像処理装置102は、中間調前の画像をプレビューする場合について説明する。
【0059】
画像表示装置104の表現可能な階調ビット幅Dis(1色につき)と中間調生成回路の入力画像の1色のビット幅Dinと出力画像の1色のビット幅Doutの情報は、記憶装置107に格納されている。DinはDoutより小さい値である。変数nは中間調生成前の画像プレビューを行うために、記憶装置107から画像を転送する回数であり、制御装置108で決定する。
【0060】
本実施例においては、画像表示装置104の表示可能な階調ビット幅を8ビット、中間調生成回路の入力画像が1色につき10ビット、CMYKの4色であり、出力画像が1色につき4ビット、CMYKの4色の場合について説明する。
【0061】
画像形成装置は、コピアモードが選択され、スタートキーが押されると、原稿をスキャンすることによって、RGBの信号を生成し、記憶装置107に格納する。なお、スタートキーを押す前において、利用者は、プレビュー表示の要否を示す設定情報を入力することにより、画像形成装置に対してプレビュー表示の有無を設定しているものとする。
【0062】
ステップS2001において、ユーザからプレビュー表示の設定を受けた画像表示装置104は、その受け付けた旨を制御装置108に送信する。プレビュー表示の設定でない場合は、ステップS2002へ移行する。プレビュー表示の設定である場合は、ステップS2005へ移行する。
【0063】
ステップS2002において、制御装置108は、画像処理装置102内の各回路に画像処理パラメータの設定を行う。切り替え回路14には画像出力装置103への出力するように設定する。
【0064】
ステップS2003において、制御装置108は、記憶装置107に格納された画像を画像処理装置102に転送する。
【0065】
ステップS2004において、切り替え回路14は、各画像処理が施された画像を画像出力装置103に出力し、画像出力装置103にて印字を行う。
【0066】
ステップS2005において、中間調処理後の画像をプレビュー表示するという設定である場合には、ステップS2006へ移行する。中間調処理前の画像をプレビュー表示するという設定がない場合には、ステップS2009に移行する。
【0067】
ステップS2006において、制御装置108は、画像処理装置102内の各回路に画像処理パラメータの設定を行う。切り替え回路14には画像表示装置104への出力するように設定する。
【0068】
ステップS2007において、制御装置108は、記憶装置107に格納された画像を画像処理装置102に転送する。
【0069】
ステップS2008において、切り替え回14路は、入力された画像を画像表示装置104に出力し、画像表示装置104に表示される。
【0070】
ステップS2009において、制御装置108は、画像処理装置102内の各回路に画像処理パラメータの設定を行う。切り替え回路14には画像表示装置104への出力するように設定する。
【0071】
ステップS2010において、制御装置108は、記憶装置107からDinとDoutを取得する。出力階調補正回路12に対して、入力画像のDin−(n−1)×Dout番目のビットからDin−n×Dout+1番目のビットを上位ビットに詰めて出力するLUTを設定する。本実施例では、DinがDoutの整数倍だったが、整数倍でない場合は、Din−n×Dout+1が負の値を取り得る。この場合は、Din−n×Dout+1が負の場合は0を設定する。
【0072】
本実施例では、1回目のLUTの設定は、10番目から7番目のビットを上位4ビットに詰めて出力するLUTを設定する。2回目のLUTの設定は、6番目から3番目のビットを上位4ビットに詰めて出力するLUTを設定する。
【0073】
ステップS2011において、制御装置108は、中間調生成回路13をスルー設定にする。スルー設定とは、入力画像データに対して何も処理を行わず、該当画像データをそのまま切り替え回路14に引き渡す。
【0074】
ステップS2012において、制御装置108は、記憶装置107に格納された画像を画像処理装置102に転送する。
【0075】
ステップS2013において、DisよりDoutと変数nを乗算したものが小さい場合は、ステップS2009からステップS2012を繰り返す。
ステップS2014において、複数回に分割して取得された画像を画像表示装置104内のCPU(不図示)で合成する。
【0076】
このような方法でプレビュー画像を作成することで、回路規模を増加させずに中間調前の画像をプレビュー表示することが可能となる。本実施形態では、画像表示装置104で表示可能な画像のみを取得することで、より高速にプレビュー画像を作成することができる。
【符号の説明】
【0077】
101 画像入力装置
102 画像処理装置
103 画像出力装置
104 画像表示装置
105 受信装置
106 送信装置
107 記憶装置
108 制御装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
多値画像を入力する手段と、
前記多値画像に対して画像処理を施す画像処理手段と、
前記画像処理手段の処理画像に対して中間調処理を行う、前記画像処理手段とパイプライン接続された中間調生成手段と、
前記画像処理手段の処理画像に対して中間調処理を施さない出力手段と、
前記画像処理手段の処理画像を複数回に分けて転送する転送手段と、
多値画像のビット幅と前記画像処理手段の処理画像のビット幅から前記転送する回数を決定する決定手段と、
前記出力手段から出力された複数の画像を結合する結合手段と、
前記選択手段の出力画像を表示することができる表示手段と、
を備える画像処理装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−113497(P2012−113497A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−261553(P2010−261553)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】