説明

画像出力装置、画像出力方法及びプログラム

【課題】鑑賞者までの距離を考慮した効果的な画像処理が施された画像を出力する。
【解決手段】撮像装置100であって、所定の表示部9から鑑賞者までの距離を特定する距離特定部5と、特定された距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定し、指定された所定の処理内容の画像処理を処理対象である画像に対して施す処理手段(アート変換処理部7c)と、画像処理が施された画像を所定の表示部に出力する出力制御部8とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を出力する画像出力装置、画像出力方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メモリに記録されている複数の静止画像を再生するスライドショー機能を具備する画像表示装置等が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−121644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで近年、スライドショーで複数の画像を順次再生させるだけでなく、縮小、拡大、回転、色調変更等、様々な視覚的効果を加えて再生するものが登場している。しかしながら、このような効果を伴ってスライドショーを実行しても、鑑賞者から表示画面までの距離によっては、視覚的効果の内容を鑑賞者が明確に把握できないといった問題がある。
【0005】
本願発明の課題は、鑑賞者までの距離を考慮し、効果的な処理が施された画像を出力することができる画像出力装置、画像出力方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の画像出力装置は、
画像を取得する取得手段と、出力された画像を表示する所定の表示部から鑑賞者までの距離を特定する距離特定手段と、この距離特定手段により特定された距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定する指定手段と、この指定手段により指定された前記所定の処理内容の画像処理を前記取得手段により取得された画像に対して施す処理手段と、この処理手段により画像処理が施された画像を前記所定の表示部に出力する制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0007】
また、本発明の画像出力方法は、
画像を所定の表示部に出力する出力手段を備えた画像出力装置を用いた画像出力方法であって、画像を取得するステップと、前記所定の表示部から鑑賞者までの距離を特定するステップと、特定された距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定するステップと、指定された前記所定の処理内容の画像処理を、取得された画像に対して施すステップと、画像処理が施された画像を前記出力手段によって前記所定の表示部に出力するステップと、を含むことを特徴としている。
【0008】
また、本発明のプログラムは、
画像を所定の表示部に出力する出力手段を備えた画像出力装置のコンピュータを、画像を取得する取得手段、前記所定の表示部から鑑賞者までの距離を特定する距離特定手段、この距離特定手段により特定された距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定する指定手段、この指定手段により指定された前記所定の処理内容の画像処理を前記取得手段により取得された画像に対して施す処理手段、この処理手段により画像処理が施された画像を前記所定の表示部に出力する制御手段として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、鑑賞者までの距離を考慮し、効果的な処理が施された画像を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明を適用した一実施形態の画像表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の画像表示装置による画像表示処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】図2の画像表示処理における処理内容決定処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3の処理内容決定処理に係る画像の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明を適用した一実施形態の画像表示装置100の概略構成を示すブロック図である。
【0012】
本実施形態の画像表示装置100は、表示部9と鑑賞者との鑑賞距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定し、指定された所定の処理内容の画像処理を処理対象である画像に対して施し、画像処理が施された画像を表示部9に出力する。
具体的には、画像表示装置100は、例えば、卓上に設置されるデジタルフォトフレーム等であり、図1に示すように、中央制御部1と、メモリ2と、撮像部3と、顔検出部4と、距離特定部5と、記録媒体制御部6と、画像処理部7と、出力制御部8と、表示部9と、操作入力部10とを備えている。
【0013】
中央制御部1は、画像表示装置100の各部を制御するものである。具体的には、中央制御部1は、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を備え、画像表示装置100用の各種処理プログラム(図示略)に従って各種の制御動作を行う。
【0014】
メモリ2は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等により構成され、中央制御部1、撮像部3、顔検出部4、距離特定部5、記録媒体制御部6、画像処理部7、出力制御部8等によって処理されるデータ等を一時的に記憶する。
【0015】
撮像部3は、レンズ部3aと、電子撮像部3bと、画像データ生成部3cとを具備している。
レンズ部3aは、例えば、表示部9に表示される画像の鑑賞者を撮像可能となるように、表示部9の表示画面と同じ方向に向けて露出されている。
電子撮像部3bは、例えば、図示は省略するが、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)等のイメージセンサ等から構成されている。そして、電子撮像部3bは、レンズ部3aの各種レンズや絞り(図示略)を通過した光学像を二次元の画像信号(RGB画像データ)に変換して、画像データ生成部3cに出力する。
画像データ生成部3cは、電子撮像部3bから出力された被写体の光学像に応じたRGB色成分よりなる画像信号が入力され、必要に応じて、YUV色空間に対応する画像データ(YUV画像データ)やHSV色空間に対応する画像データ(HSV画像データ)に変換してメモリ2に出力する。このとき、画像データ生成部3cは、例えば、被写体の光学像の画像データを所定サイズ(例えば、VGAサイズ等)に縮小してメモリ2に出力しても良い。
【0016】
顔検出部4は、撮像部3により連続して撮像された複数の画像の各々から顔領域を検出する。
即ち、顔検出部4は、撮像部3の画像データ生成部3cにより生成された被写体(例えば、鑑賞者)の光学像の画像データをメモリ2から取得して、当該画像データに対して所定の顔検出処理を行って顔領域を検出する。なお、顔検出処理は、公知の技術であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0017】
また、顔検出部4は、顔数特定部4aを具備しており、当該顔数特定部4aは、顔領域の数を特定する。
即ち、顔数特定部4aは、顔検出処理の結果、被写体(例えば、鑑賞者)の光学像の画像データから検出された顔領域の数を計数することにより、被写体としての鑑賞者の数を特定する。
【0018】
距離特定部5は、鑑賞者による画像の鑑賞距離を特定する。
即ち、距離特定部5は、表示部9の画像が出力される表示画面と鑑賞者との距離を鑑賞距離として特定する。具体的には、距離特定部5は、顔検出部4による検出結果に基づいて、鑑賞者が撮像された画像における当該鑑賞者の顔領域(特定領域)の大きさ(例えば、水平方向の大きさ等)を算出し、当該鑑賞者の顔領域の大きさを基準として鑑賞距離を特定する。
例えば、撮像部3のレンズ部3aの対角画角が90度の場合、水平画角が77.32度となる。そして、顔検出部4による処理対象の画像データがVGAサイズ、即ち、画像データの水平方向の画素数が640画素である場合、鑑賞者の顔の横幅が約15cmであると想定すると、検出された顔の水平方向の画素数が約120画素の場合、当該装置本体からの鑑賞者の顔までの距離(鑑賞距離)が約50cmとなる。同様に、顔の水平方向の画素数が約60画素の場合には、鑑賞距離が約100cmとなり、顔の水平方向の画素数が約30画素の場合には、鑑賞距離が約200cmとなり、顔の水平方向の画素数が約20画素の場合には、鑑賞距離が約300cmとなる。
ここで、上記の手法による鑑賞距離の特定方法は、顔検出処理における顔領域の検出限界まで可能であり、例えば、顔検出処理にて検出可能な領域を20×20画素の領域とすると、300cmの鑑賞距離までは特定可能と言える。
【0019】
なお、特定領域として、顔領域を例示したが、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能であり、鑑賞者の数と対応する身体の各パーツ(例えば、鼻や口等)であっても良い。
このように、距離特定部5は、画像が出力される表示部(所定の出力部)9と鑑賞者との鑑賞距離を特定する。
【0020】
記録媒体制御部6は、記録媒体Mが着脱自在に構成され、装着された記録媒体Mからのデータの読み出しや記録媒体Mに対するデータの書き込みを制御する。
即ち、記録媒体制御部6は、所定の符号化方式(例えば、JPEG形式、モーションJPEG形式、MPEG形式など)に従って符号化された静止画像の画像データや複数の画像フレームからなる動画像の画像データを記録媒体Mから読み出して画像処理部7に転送する。
なお、記録媒体Mは、例えば、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)等により構成されるが、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。
【0021】
画像処理部7は、記録媒体Mから読み出された表示対象に係る静止画像や動画像の画像データを対応する所定の符号化方式に従って復号して、出力制御部8に出力する。このとき、画像処理部7は、記録媒体Mから読み出された画像データを、例えば、表示部9の表示解像度等に基づいて所定サイズ(例えば、VGAサイズ等)に縮小して出力制御部8に出力しても良い。
【0022】
また、画像処理部7は、画像取得部7aと、処理内容指定部7bと、アート変換処理部7cとを具備している。
【0023】
画像取得部7aは、アート変換処理部7cによる処理対象画像Paを取得する。
即ち、画像取得部7aは、記録媒体Mに記録されている少なくとも一の画像のYUV画像データの中から、処理対象となる画像のYUV画像データを取得する。具体的には、画像取得部7aは、例えば、記録媒体Mに記録されている少なくとも一の画像のYUV画像データの中で、ユーザによる操作入力部10の所定操作に基づいて指定された何れか一の画像をアート変換処理部7cによる処理対象画像Paとして、当該画像PaのYUV画像データを取得する。
【0024】
処理内容指定部7bは、アート変換処理部7cによる処理対象画像Pa(図4(a)参照)に対するアート変換処理(画像処理)の内容を指定する。
即ち、処理内容指定部7bは、距離特定部5により特定された鑑賞距離及び顔検出部4の顔数特定部4aにより特定された鑑賞者の数に基づいて、画像取得部7aにより取得された処理対象画像Paに対するアート変換処理部7cによるアート変換処理の内容を指定する。具体的には、処理内容指定部7bは、処理内容テーブルTを参照して、当該処理内容テーブルTに規定されている複数のアート変換処理の中で少なくとも一のアート変換処理を指定する。
【0025】
ここで、処理内容テーブルTについて説明する。
処理内容テーブルTには、例えば、処理対象画像Pa(図4(a)参照)に対する処理内容を異ならせた複数のアート変換処理が規定されている。
アート変換処理とは、処理対象画像Paの視覚的効果、即ち、表示部9に表示された状態における表示態様を変化させる画像処理のことである。このアート変換処理としては、例えば、油彩絵の具で書いたような視覚的効果を有する画像Pbに加工する「油彩画風」(図4(b)参照)や、水彩絵の具で書いたような視覚的効果を有する画像Pcに加工する「水彩画風」(図4(c)参照)や、色鉛筆で書いたような視覚的効果を有する画像Pdに加工する「色鉛筆風」(図4(d)参照)や、エアブラシで書いたような視覚的効果を有する画像Peに加工する「エアブラシ風」(図4(e)参照)や、油彩絵の具で原色を多用した激しいタッチ(野獣派)で書いたような視覚的効果を有する画像Pfに加工する「野獣派油絵風」(図4(f)参照)や、木炭や鉛筆などの単色の筆記具で書いたような視覚的効果を有する画像Pgに加工する「ドローイング風」(図4(g)参照)や、点描調の視覚的効果を有する画像Phに加工する「点画風」(図4(h)参照)や、パステル鉛筆で書いたような視覚的効果を有する画像Piに加工する「パステル風」(図4(i)参照)や、シルクスクリーン印刷したような視覚的効果を有する画像Pj像に加工する「シルクスクリーン風」(図4(j)参照)や、刺繍が施されたような視覚的効果を有する画像Pgに加工する「刺繍風」(図4(g)参照)などが挙げられる。
【0026】
また、これら複数のアート変換処理は、処理内容を基準として複数のグループにグループ分けされて規定されている。具体的には、複数のアート変換処理は、画像の視覚的効果を左右する各種のグループ分け条件に従って、複数のグループにグループ分けされている。ここで、グループ分け条件には、鑑賞距離、鑑賞者の数等の他、筆跡を表現するためのタッチの細かさ、絵の具や刺繍を表現するためのテクスチャの大きさ、画像を表現するキャンバスの粗さ等が挙げられる。なお、タッチの細かさ、テクスチャの大きさ、キャンバスの粗さ等は、相対的なものであっても良いし、所定の閾値を基準として特定される絶対的なものであっても良い。
例えば、「油彩画風」、「水彩画風」、「色鉛筆風」、「エアブラシ風」のアート変換処理(図4(a)〜図4(d)参照)は、第1グループに規定され、また、「エアブラシ風」、「野獣派油彩画風」、「ドローイング風」、「点画風」、「パステル風」のアート変換処理(図4(d)〜図4(i)参照)は、第2グループに規定されている。なお、「エアブラシ風」は、第1及び第2の両方のグループに規定されているが、いずれか一方のグループにグループ分けされても良い。
第1グループにグループ分けされたアート変換処理は、グループ分け条件として、例えば、鑑賞距離が第1の距離(例えば、1.5m等)以下、鑑賞者の数が複数、細かいタッチ、小さいテクスチャ、密なキャンバス等と対応付けられている。また、第2グループにグループ分けされたアート変換処理は、グループ分け条件として、例えば、鑑賞距離が第2の距離(例えば、2.5m等)よりも大きく、粗いタッチ、大きいテクスチャ、粗なキャンバス等と対応付けられている。即ち、第2グループにグループ分けされた各種のアート変換処理は、例えば、輝度や色合い、タッチなどの視覚的効果の変化が比較的大きい画像加工処理である。
【0027】
なお、「○○風」とは、公知の画像処理関連のソフトウェアによって実現可能なアート変換処理が施された視覚的効果のことを言う。
また、処理内容テーブルTに規定されているアート変換処理の種類や内容やグループ分けの有無は、一例であってこれらに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。
【0028】
また、処理内容指定部7bは、例えば、距離特定部5により特定された鑑賞距離が第1の距離(例えば、1.5m等)以下であるか否かや第2の距離(例えば、2.5m等)以下であるか否か、顔数特定部4aにより特定された鑑賞者の数が所定数(例えば、一人等)であるか否か等を判定し、これらの判定結果に従って、処理内容テーブルTに規定されている複数のグループの中から所定のグループを特定し、当該所定のグループにグループ分けされた所定数の画像処理を指定する。
例えば、処理内容指定部7bは、鑑賞距離が第1の距離(例えば、1.5m)以下であり、且つ、鑑賞者の数が所定数でないと判定すると、処理内容テーブルTに規定されている第1及び第2グループの中から第1のグループを特定し、当該第1のグループにグループ分けされた「油彩画風」、「水彩画風」、「色鉛筆風」、「エアブラシ風」のアート変換処理をアート変換処理部7cによるアート変換処理の内容として指定する。また、例えば、処理内容指定部7bは、鑑賞距離が第2の距離(例えば、2.5m)以下でないと判定すると、処理内容テーブルTに規定されている第1及び第2グループの中から第2のグループを特定し、当該第2のグループにグループ分けされた「エアブラシ風」、「野獣派油彩画風」、「ドローイング風」、「点画風」、「パステル風」のアート変換処理をアート変換処理部7cによるアート変換処理の内容として指定する。
【0029】
なお、画像処理としては、処理対象画像Paに対するアート変換処理に限られるものではなく、例えば、輪郭強調処理、階調補正処理など適宜任意に変更することができる。
また、処理対象画像Paに対するアート変換処理を、距離特定部5により特定された鑑賞距離及び顔数特定部4aにより特定された鑑賞者の数を基準として指定するようにしたが、必ずしも顔数特定部4aにより特定された鑑賞者の数を基準とする必要はなく、少なくとも距離特定部5により特定された鑑賞距離を基準とすれば良い。
このように、処理内容指定部7bは、距離特定部5により特定された鑑賞距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定する。
【0030】
アート変換処理部7cは、処理対象画像Paを各種の視覚的効果を有する画像に加工するアート変換処理を施す。
即ち、アート変換処理部7cは、距離特定部5により特定された鑑賞距離及び顔検出部4の顔数特定部4aにより特定された鑑賞者の数を基準として、処理対象画像Paに対するアート変換処理、つまり、処理対象画像Paの視覚的効果を変化させる画像処理の処理内容を異ならせて当該アート変換処理を施して、所定の視覚的効果を有する画像に加工する。
具体的には、アート変換処理部7cは、処理内容指定部7bにより指定された所定の処理内容のアート変換処理を処理対象画像Paに対して施す。このとき、アート変換処理部7cは、処理内容指定部7bにより複数のグループの中から特定された所定のグループ(例えば、第1グループ等)にグループ分けされた所定数のアート変換処理(例えば、「油彩画風」、「水彩画風」、「色鉛筆風」、「エアブラシ風」のアート変換処理等)を処理対象画像Paに対してそれぞれ施しても良い。
ここで、処理対象画像Paを各種の視覚的効果を有する画像に加工する技術は、例えば、公知の画像処理関連のソフトウェアを用いた処理と略同様の処理によって実現され、HSV色空間における色相、彩度、明度などを変更したり各種のフィルタを用いることで行われるが、公知の技術であるので、詳細な説明を省略する。
【0031】
なお、処理対象画像Paに対するアート変換処理の処理内容を、距離特定部5により特定された鑑賞距離及び顔数特定部4aにより特定された鑑賞者の数を基準として異ならせるようにしたが、必ずしも顔数特定部4aにより特定された鑑賞者の数を基準とする必要はなく、少なくとも距離特定部5により特定された鑑賞距離を基準とすれば良い。
このように、アート変換処理部7cは、距離特定部5により特定された鑑賞距離を基準として、画像取得部7aにより取得された画像の表示態様を変化させる画像処理の処理内容を異ならせて当該画像処理を施す。
【0032】
出力制御部8は、画像を表示部9に表示させる制御を行う。
即ち、出力制御部8は、記録媒体制御部6により記録媒体Mから読み出され画像処理部7により復号された所定サイズの画像データを取得して、当該画像データを表示部9に出力することで、当該画像データを表示部9の表示画面に表示させる制御を行う。また、所謂、スライドショー再生表示を行う場合には、出力制御部8は、複数の画像データを所定のタイミングで表示部9に出力して、これら複数の画像を所定の時間間隔で切り替えて表示画面に表示する。
具体的には、出力制御部8は、アート変換処理部7cによる所定数のアート変換処理がそれぞれ施された所定数のアート変換処理後の画像データを順次取得し、これら画像データを所定の順序(例えば、ランダム等)で表示部9に出力し、アート変換処理後の所定数の画像(例えば、画像Pb〜Pk等;図4(b)〜図4(k)参照)を所定の時間間隔で切り替えて表示画面に表示する。
ここで、出力制御部8は、画像処理部7のアート変換処理部7cにより画像処理が施された画像を表示部(所定の被出力部)9に表示させる。
【0033】
表示部9は、例えば、液晶表示パネルや有機EL表示パネルなどから構成されている。そして、表示部9は、出力制御部8の制御下にて、記録媒体Mに記録されている所定の画像(図4(a)参照)を表示画面(出力面)に表示する。
【0034】
操作入力部10は、例えば、数値、文字等を入力するためのデータ入力キーや、データの選択、送り操作等を行うための上下左右移動キーや各種機能キー等によって構成される操作部を備え、これらの操作部の操作に応じて所定の操作信号を中央制御部1に出力する。
【0035】
次に、画像表示装置100による画像出力方法に係る画像表示処理について、図2〜図4を参照して説明する。
図2は、画像表示処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【0036】
画像表示処理は、ユーザによる操作入力部10の所定操作に基づいて、表示部9に表示されたメニュー画面内の複数のモードの中から「アート変換表示モード」が選択指示された場合に実行される処理である。
【0037】
図2に示すように、先ず、ユーザによる操作入力部10の所定操作に基づいて、記録媒体制御部6に記録されている複数の画像の中で所望の画像Pa(図4(a)参照)が選択して指定されると、画像処理部7の画像取得部7aは、指定された画像Paを処理対象画像Paとして、当該画像PaのYUV画像データを記録媒体Mから取得する(ステップS1)。
次に、処理内容指定部7bは、取得された処理対象画像Paに対するアート変換処理部7cによるアート変換処理の内容を指定する処理内容指定処理(図3参照)を行う(ステップS2)。
【0038】
ここで、処理内容指定処理について図3を参照して説明する。
図3は、処理内容決定処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【0039】
図3に示すように、撮像部3は、被写体としての鑑賞者を連続して撮像して、レンズ部3aを通過した光学像を電子撮像部3bにより二次元の画像信号(RGB画像データ)に逐次変換し、画像データ生成部3cは、被写体の光学像に応じたRGB画像データをYUV画像データに逐次変換してメモリ2に出力する(ステップS31)。
続けて、顔検出部4は、画像データ生成部3cにより生成された鑑賞者の光学像の画像データをメモリ2から逐次取得して、当該画像データに対して所定の顔検出処理を行って顔領域を検出する(ステップS32)。
【0040】
次に、距離特定部5は、表示部9の表示画面と鑑賞者との距離を鑑賞距離として特定する(ステップS33)。
具体的には、距離特定部5は、顔検出部4による検出結果に基づいて、鑑賞者の光学像の画像データにおける当該鑑賞者の顔領域の大きさ(例えば、水平方向の大きさ等)を算出し、当該鑑賞者の顔領域の大きさを基準として鑑賞距離を特定する。
続けて、顔検出部4の顔数特定部4aは、顔検出処理によって鑑賞者の光学像の画像データから検出された顔領域の数を計数することにより、鑑賞者の数を特定する(ステップS34)。
【0041】
次に、画像処理部7の処理内容指定部7bは、距離特定部5により特定された鑑賞距離が第1の距離(例えば、1.5m等)以下であるか否かを判定する(ステップS35)。
ここで、鑑賞距離が第1の距離以下でないと判定されると(ステップS35;NO)、処理内容指定部7bは、アート変換処理のグループ分け条件である、粗いタッチ、大きいテクスチャ、粗なキャンバスを設定する(ステップS36)。
【0042】
続けて、処理内容指定部7bは、距離特定部5により特定された鑑賞距離が第2の距離(例えば、2.5m等)以下であるか否かを判定する(ステップS37)。
ここで、鑑賞距離が第2の距離以下でないと判定されると(ステップS37;NO)、処理内容指定部7bは、処理内容テーブルTに規定されている第1及び第2グループの中から第2のグループを特定し、当該第2のグループにグループ分けされた「エアブラシ風」、「野獣派油彩画風」、「ドローイング風」、「点画風」、「パステル風」のアート変換処理をアート変換処理部7cによるアート変換処理の内容として指定する(ステップS38)。
【0043】
一方、ステップS35にて、鑑賞距離が第1の距離以下であると判定されると(ステップS35;YES)、処理内容指定部7bは、アート変換処理のグループ分け条件である、細かいタッチ、小さいテクスチャ、密なキャンバスを設定する(ステップS39)。
その後、処理内容指定部7bは、顔数特定部4aにより特定された鑑賞者の数が単数であるか否かを判定する(ステップS40)。また、ステップS37にて、鑑賞距離が第2の距離以下である(ステップS37;YES)と判定された場合にも、中央制御部1は、処理をステップS40に移行して、処理内容指定部7bは、鑑賞者の数が単数であるか否かを判定する。
【0044】
ステップS40にて、鑑賞者の数が単数でないと判定されると(ステップS40;NO)、処理内容指定部7bは、処理内容テーブルTに規定されている第1及び第2グループの中から第1のグループを特定し、当該第1のグループにグループ分けされた「油彩画風」、「水彩画風」、「色鉛筆風」、「エアブラシ風」のアート変換処理をアート変換処理部7cによるアート変換処理の内容として指定する(ステップS41)。
一方、ステップS40にて、鑑賞者の数が単数であると判定されると(ステップS40;YES)、処理内容指定部7bは、処理内容テーブルTに規定されている全てのアート変換処理を、アート変換処理部7cによる処理対象画像Paに対するアート変換処理の内容として指定する(ステップS42)。
これにより、処理内容指定処理を終了する。
【0045】
図2に戻り、画像処理部7のアート変換処理部7cは、処理内容指定部7bにより指定された所定の処理内容のアート変換処理を処理対象画像Paに対して施す(ステップS3)。
具体的には、アート変換処理部7cは、例えば、処理内容指定部7bにより所定のグループ(例えば、第2グループ等)にグループ分けされたアート変換処理が処理内容として指定された場合には、当該所定のグループに規定されているアート変換処理(例えば、第2グループに規定されている「エアブラシ風」、「野獣派油彩画風」、「ドローイング風」、「点画風」、「パステル風」等)の中で、何れか一のアート変換処理を選択して、処理対象画像Paに対して施す。
なお、後述するステップS4にて、所謂、スライドショー再生表示を行う場合には、アート変換処理部7cは、所定のグループ(例えば、第2グループ等)に規定されている所定数のアート変換処理を処理対象画像Paに対してそれぞれ施しても良い。
【0046】
その後、出力制御部8は、アート変換処理部7cにより所定のアート変換処理が施された画像データを表示部9に出力して、当該アート変換処理後の画像(例えば、画像Pb〜Pk等)を表示部9の表示画面に表示させる(ステップS4)。
また、所謂、スライドショー再生表示を行う場合には、出力制御部8は、アート変換処理部7cによる所定数のアート変換処理がそれぞれ施された所定数のアート変換処理後の画像データをメモリ2から順次取得し、これら画像データを所定の順序(例えば、ランダム等)で表示部9に出力し、アート変換処理後の所定数の画像を所定の時間間隔で切り替えて表示画面に表示する。
【0047】
以上のように、本実施形態の画像表示装置100によれば、表示部9の画像が出力される表示画面と鑑賞者との鑑賞距離に基づいて、複数の画像処理(例えば、アート変換処理)の中で所定の処理内容の画像処理を指定し、指定された所定の処理内容の画像処理を処理対象画像Paに対して施すことで、当該装置本体から鑑賞者までの距離を考慮し、効果的な画像処理が施された画像を表示部9に出力することができる。
即ち、処理対象画像Paに対する画像処理の内容によっては、視覚的効果の小さいものもあり、当該装置本体から所定の距離以上離れた鑑賞者にとっては、どのような画像処理が施されたか判別できない場合がある。特に、例えば、デジタルフォトフレームなどの表示画面の小さい表示部9を具備する画像表示装置100において顕著であり、画像処理が施された画像の視覚的効果が鑑賞者に伝わらない虞がある。そこで、例えば、鑑賞距離が所定の距離よりも大きい場合には、輝度や色合い、タッチなどの視覚的効果の変化が比較的大きい画像処理を処理対象画像Paに施すことにより、当該装置本体から所定の距離以上離れた鑑賞者に対して表示画像に施された視覚的効果を十分に楽しませることができる。
従って、表示部9の表示画面と鑑賞者との鑑賞距離を基準として、効果的な画像処理が施された画像を表示部9に出力することができる。
【0048】
具体的には、表示部9の表示画面と鑑賞者との鑑賞距離を基準として、アート変換処理部7cによるアート変換処理の処理内容を指定して、当該処理内容のアート変換処理を処理対象画像Paに対して施す。より具体的には、処理内容を基準としてグループ分けされた複数のアート変換処理の中で、所定のグループにグループ分けされた所定数のアート変換処理を指定し、当該所定数のアート変換処理を処理対象画像Paに対してそれぞれ施す。つまり、表示部9の表示画面と鑑賞者との鑑賞距離を基準として、所定のアート変換処理や所定のグループにグループ分けされた所定数のアート変換処理を指定して、処理対象画像Paに対して施すことができ、当該装置本体から鑑賞者までの距離を考慮した効果的な画像処理が施された画像を表示部9に出力することができる。
また、所定のグループにグループ分けされた所定数の画像処理を処理対象画像Paに対してそれぞれ施した場合には、所定数の画像処理がそれぞれ施された各画像を所定の順序で表示部9から出力させる、所謂、スライドショー再生表示を行うことができ、鑑賞者の興趣の向上を図ることができる。
【0049】
さらに、鑑賞者の数を基準として、複数の画像処理(アート変換処理)の中で所定の処理内容の画像処理を指定するので、鑑賞者の数を考慮した効果的な画像処理が施された画像を表示部9に出力することができる。即ち、輝度や色合い、タッチなどの視覚的効果の変化の大きい画像処理を処理対象画像Paに施すと、その処理対象画像Paによっては鑑賞者によっては不快感を生じさせる画像になってしまう虞もある。そこで、例えば、来客などにより複数の鑑賞者が存する場合には、輝度や色合い、タッチなどの視覚的効果の変化が比較的小さい画像処理を処理対象画像Paに施すことにより、効果的な画像処理が施された画像を表示部9に出力することができるとともに、鑑賞者に不快感を生じさせ難くすることができる。
このとき、鑑賞者の数に加えて表示部9の表示画面と鑑賞者との鑑賞距離を考慮して、所定の処理内容の画像処理を指定することにより、画像処理が施された画像のより効果的な表示を行うことができる。即ち、当該装置本体から所定の距離以上離れた鑑賞者にとっては、どのような画像処理が施されたか細部まで判別できない可能性が高いため、表示部9の表示画面と鑑賞者との鑑賞距離が所定の距離よりも大きい場合には、鑑賞者の人数に拘わらず、輝度や色合い、タッチなどの視覚的効果の変化が比較的大きい画像処理を処理対象画像Paに施すようにすることで、当該装置本体から所定の距離以上離れた鑑賞者に対しても、表示画像に対して施された何らかの視覚的効果を十分に楽しませることができる。
【0050】
また、撮像された鑑賞者の画像における当該鑑賞者の特定領域の大きさに基づいて、表示部9の表示画面と鑑賞者との鑑賞距離を特定するので、撮像部3を具備するだけの簡易な構成で鑑賞距離を特定することができ、当該装置100のコストダウンを図ることができる。
【0051】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、顔検出部4による検出結果に基づいて鑑賞距離の特定する方法を例示したが、当該鑑賞距離の特定方法は一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。
即ち、例えば、撮像部3に複眼式のレンズ部を設け、三角測量の原理を利用して鑑賞距離を算出するようにしても良く、これにより、鑑賞距離を精度良く測定することができる。また、例えば、LED等の発光手段から所定波長の光を鑑賞者に向けて発光し、当該鑑賞者にて反射した反射光を受光するまでの時間に基づいて鑑賞距離を算出するようにしても良い。
【0052】
また、上記実施形態にあっては、鑑賞者の数を特定する顔数特定部4aを設け、特定された鑑賞者の数を基準として、複数のアート変換処理(画像処理)の中で所定の処理内容のアート変換処理を指定するようにしたが、顔数特定部4aを具備するか否か、即ち、所定の処理内容のアート変換処理の指定に鑑賞者の数を基準とするか否かは適宜任意に変更可能である。
【0053】
さらに、上記実施形態にあっては、アート変換処理部7cによる処理内容を指定する処理内容指定部7bを設け、指定された所定の処理内容のアート変換処理(画像処理)を処理対象画像Paに対して施すようにしたが、処理内容指定部7bを具備するか否かは適宜任意に変更可能であり、必ずしも処理対象画像Paに対して施される所定の処理内容のアート変換処理(画像処理)を処理内容指定部7bにより指定する必要はない。
【0054】
また、上記実施形態にあっては、顔検出部4による顔検出処理の結果に基づいて鑑賞者の数を特定するようにしたが、鑑賞者の数の特定方法は一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。即ち、例えば、温度検出方式の人検出センサなどを搭載して、温度変化領域が所定の距離以上離れて検出された場合には、検出された温度変化領域の数を鑑賞者の数として特定しても良い。
【0055】
さらに、画像表示装置100の構成は、上記実施形態に例示したものは一例であり、これに限られるものではない。また、画像出力装置として、所定位置に設置される画像表示装置100を例示したが、これに限られるものではなく、例えば、出力された画像を表示する所定の表示部としての表示装置(図示略)と情報通信可能に接続して、当該表示装置に対して画像データを出力して当該画像を表示可能なものや、所定の表示部としてのスクリーンや壁面(図示略)等に対して画像データを投影して当該画像を表示可能なものであれば如何なる構成であっても良い。
【0056】
加えて、上記実施形態にあっては、取得手段、距離特定手段、指定手段、処理手段、制御手段としての機能を、中央制御部1の制御下にて、画像取得部7a、距離特定部5、アート変換処理部7c、出力制御部8が駆動することにより実現される構成としたが、これに限られるものではなく、中央制御部1のCPUによって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
即ち、プログラムを記憶するプログラムメモリ(図示略)に、取得処理ルーチン、距離特定処理ルーチン、指定処理ルーチン、画像処理ルーチン、制御処理ルーチンを含むプログラムを記憶しておく。そして、取得処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、画像を取得する取得手段として機能させるようにしても良い。また、距離特定処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、出力された画像を表示する所定の表示部から鑑賞者までの距離を特定する距離特定手段として機能させるようにしても良い。また、指定処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、距離特定手段により特定された距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定する指定手段として機能させるようにしても良い。また、画像処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、指定手段により指定された所定の処理内容の画像処理を取得手段により取得された画像に対して施す処理手段として機能させるようにしても良い。また、制御処理ルーチンにより中央制御部1のCPUを、この処理手段により画像処理が施された画像を所定の表示部に出力する制御手段として機能させるようにしても良い。
【0057】
同様に、数特定手段についても、中央制御部1のCPUによって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
【0058】
さらに、上記の各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体として、ROMやハードディスク等の他、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを所定の通信回線を介して提供する媒体としては、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【0059】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
画像を取得する取得手段と、
出力された画像を表示する所定の表示部から鑑賞者までの距離を特定する距離特定手段と、
この距離特定手段により特定された距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定する指定手段と、
この指定手段により指定された前記所定の処理内容の画像処理を前記取得手段により取得された画像に対して施す処理手段と、
この処理手段により画像処理が施された画像を前記所定の表示部に出力する制御手段と、
を備えることを特徴とする画像出力装置。
<請求項2>
前記複数の画像処理は、その処理内容を基準として複数のグループにグループ分けされてなり、
前記指定手段は、更に、
前記距離特定手段により特定された距離に基づいて、前記複数のグループの中で所定のグループにグループ分けされた所定数の画像処理を指定し、
前記処理手段は、更に、
前記指定手段により指定された前記所定数の画像処理を前記取得手段により取得された画像に対してそれぞれ施すことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。
<請求項3>
前記制御手段は、
前記処理手段により前記所定数の画像処理がそれぞれ施された各画像を所定の順序で前記所定の表示部に出力することを特徴とする請求項2に記載の画像出力装置。
<請求項4>
鑑賞者の数を特定する数特定手段を更に備え、
前記指定手段は、更に、
前記数特定手段により特定された鑑賞者の数に基づいて、前記複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像出力装置。
<請求項5>
前記距離特定手段は、更に、
撮像された鑑賞者の画像における当該鑑賞者の特定領域の大きさに基づいて、前記所定の表示部から鑑賞者までの距離を特定することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像出力装置。
<請求項6>
画像を所定の表示部に出力する出力手段を備えた画像出力装置を用いた画像出力方法であって、
画像を取得するステップと、
前記所定の表示部から鑑賞者までの距離を特定するステップと、
特定された距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定するステップと、
指定された前記所定の処理内容の画像処理を、取得された画像に対して施すステップと、
画像処理が施された画像を前記出力手段によって前記所定の表示部に出力するステップと、
を含むことを特徴とする画像出力方法。
<請求項7>
画像を所定の表示部に出力する出力手段を備えた画像出力装置のコンピュータを、
画像を取得する取得手段、
前記所定の表示部から鑑賞者までの距離を特定する距離特定手段、
この距離特定手段により特定された距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定する指定手段、
この指定手段により指定された前記所定の処理内容の画像処理を前記取得手段により取得された画像に対して施す処理手段、
この処理手段により画像処理が施された画像を前記所定の表示部に出力する制御手段
として機能させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0060】
100 画像表示装置
1 中央制御部
3 撮像部
4 顔検出部
4a 顔数特定部
5 距離特定部
7 画像処理部
7a 画像取得部
7b 処理内容指定部
7c アート変換処理部
8 出力制御部
9 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を取得する取得手段と、
出力された画像を表示する所定の表示部から鑑賞者までの距離を特定する距離特定手段と、
この距離特定手段により特定された距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定する指定手段と、
この指定手段により指定された前記所定の処理内容の画像処理を前記取得手段により取得された画像に対して施す処理手段と、
この処理手段により画像処理が施された画像を前記所定の表示部に出力する制御手段と、
を備えることを特徴とする画像出力装置。
【請求項2】
前記複数の画像処理は、その処理内容を基準として複数のグループにグループ分けされてなり、
前記指定手段は、更に、
前記距離特定手段により特定された距離に基づいて、前記複数のグループの中で所定のグループにグループ分けされた所定数の画像処理を指定し、
前記処理手段は、更に、
前記指定手段により指定された前記所定数の画像処理を前記取得手段により取得された画像に対してそれぞれ施すことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記処理手段により前記所定数の画像処理がそれぞれ施された各画像を所定の順序で前記所定の表示部に出力することを特徴とする請求項2に記載の画像出力装置。
【請求項4】
鑑賞者の数を特定する数特定手段を更に備え、
前記指定手段は、更に、
前記数特定手段により特定された鑑賞者の数に基づいて、前記複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像出力装置。
【請求項5】
前記距離特定手段は、更に、
撮像された鑑賞者の画像における当該鑑賞者の特定領域の大きさに基づいて、前記所定の表示部から鑑賞者までの距離を特定することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像出力装置。
【請求項6】
画像を所定の表示部に出力する出力手段を備えた画像出力装置を用いた画像出力方法であって、
画像を取得するステップと、
前記所定の表示部から鑑賞者までの距離を特定するステップと、
特定された距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定するステップと、
指定された前記所定の処理内容の画像処理を、取得された画像に対して施すステップと、
画像処理が施された画像を前記出力手段によって前記所定の表示部に出力するステップと、
を含むことを特徴とする画像出力方法。
【請求項7】
画像を所定の表示部に出力する出力手段を備えた画像出力装置のコンピュータを、
画像を取得する取得手段、
前記所定の表示部から鑑賞者までの距離を特定する距離特定手段、
この距離特定手段により特定された距離に基づいて、複数の画像処理の中で所定の処理内容の画像処理を指定する指定手段、
この指定手段により指定された前記所定の処理内容の画像処理を前記取得手段により取得された画像に対して施す処理手段、
この処理手段により画像処理が施された画像を前記所定の表示部に出力する制御手段
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−156823(P2012−156823A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−14739(P2011−14739)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】