説明

画像形成システムおよび携帯端末装置用プログラム

【課題】 ユーザーが携帯端末装置を使用して、セキュリティを高くしつつ簡単な操作で画像形成装置へログインすることができるようにする。
【解決手段】 携帯端末装置1は、時限パスコードの発行要求を認証サーバー装置3へ送信し、その時限パスコードを受信して保存し、その時限パスコードを伴うログイン要求を複合機4へ送信する。認証サーバー装置3は、携帯端末装置1等についての認証に成功した場合、その発行要求に応じて、上述の時限パスコードを携帯端末装置1に対して発行し、複合機4からの検証要求に応じて、その時限パスコードの検証を行う。複合機4は、ログイン要求とともに時限パスコードを携帯端末装置1から受信し、受信した時限パスコードについての検証要求を認証サーバー装置3へ送信し、検証に成功した場合、ログインを許可する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システムおよび携帯端末装置用プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機、スマートフォンなどといった携帯端末装置が普及しつつある。そのような携帯電話機を使用した印刷システムが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
特許文献1に記載のシステムでは、あるユーザー(送信ユーザー)が別のユーザー(受信ユーザー)に文書を送信する場合、クライアントPCが、(a)送信ユーザーにより指定された携帯電話機の番号に基づいて、携帯電話網の位置検出サービスを使用して、受信ユーザーの携帯電話機が存在する事業所またはフロアを特定し、(b)その事業所またはフロアに配置されているプリンターに接続されているブルートゥース通信装置を使用して受信ユーザーの携帯電話機(つまり、指定された番号の携帯電話機)を検索し、(c)受信ユーザーの携帯電話機を発見したブルートゥース通信装置に接続されているプリンターを、文書を印刷するプリンターとして選択し、(d)そのプリンターで印刷するか否かをユーザーに問い合わせる電子メールを、受信ユーザーの携帯電話機に送信し、(e)受信ユーザーの携帯電話機からの、印刷する旨の返答に従って、選択したプリンターに文書の印刷を実行させる。
【0004】
特許文献2に記載のシステムでは、複合機が、ブルートゥースで携帯電話機との接続を確立し、携帯電話機から画像データを受信してその画像データに基づく印刷を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−21860号公報
【特許文献2】特開2010−219680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
画像形成装置に携帯端末装置またはユーザーについての認証機能がある場合、携帯端末装置またはユーザーの認証に成功したときのみ、ログインが許可され、その後の携帯端末装置またはユーザーによる画像形成装置の利用が可能となる。
【0007】
その場合、認証に使用されるIDなどをユーザーが携帯端末装置に入力し、携帯端末装置がそのIDを送信することが考えられる。
【0008】
しかしながら、この場合、携帯端末装置の小さなユーザーインターフェイスでの入力操作がユーザーにとって不便であるとともに、IDが携帯端末装置から画像形成装置へ何度も送信されることになり、セキュリティ上も好ましくない。
【0009】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、ユーザーが携帯端末装置を使用して、セキュリティを高くしつつ簡単な操作で画像形成装置へログインすることができる画像形成システムおよび携帯端末装置用プログラムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明では以下のようにした。
【0011】
本発明に係る画像形成システムは、携帯端末装置と、画像形成装置と、認証サーバー装置とを備える。携帯端末装置は、特定の画像形成装置に対して有効な、使用期間および/または使用回数を限定した時限パスコードの発行要求を認証サーバー装置へ送信し、その時限パスコードを認証サーバー装置から受信して保存し、その時限パスコードを伴うログイン要求を画像形成装置へ送信する。認証サーバー装置は、携帯端末装置または携帯端末装置のユーザーについての認証に成功した場合、携帯端末装置からの発行要求に応じて、上述の時限パスコードを携帯端末装置に対して発行し、画像形成装置からの検証要求に応じて、時限パスコードの検証を行う。画像形成装置は、ログイン要求とともに時限パスコードを携帯端末装置から受信し、受信した時限パスコードについての検証要求を認証サーバー装置へ送信し、受信した時限パスコードの検証に成功した場合、ログインを許可する。
【0012】
これにより、携帯端末装置のユーザーがIDなどを入力せずに認証サーバー装置から取得した時限パスコードを使用して画像形成装置にログインできるため、ユーザーが携帯端末装置を使用して、セキュリティを高くしつつ簡単な操作で画像形成装置へログインすることができる。
【0013】
また、本発明に係る画像形成システムは、上記の画像形成システムに加え、次のようにしてもよい。この場合、認証サーバー装置は、携帯端末装置または携帯端末装置のユーザーに関連付けられているパーソナライズ設定データを携帯端末装置へ送信し、携帯端末装置は、そのパーソナライズ設定データを受信して保存し、ログインに成功した画像形成装置へそのパーソナライズ設定データを送信して、パーソナライズ設定データによる設定を画像形成装置に適用する。
【0014】
これにより、携帯端末装置のユーザーが画像形成装置の利用時にそのユーザー用の設定の入力操作を行わずに済むため、ユーザーが携帯端末装置を使用して、簡単な操作で画像形成装置を利用することができる。
【0015】
また、本発明に係る画像形成システムは、上記の画像形成システムに加え、次のようにしてもよい。この場合、認証サーバー装置は、時限パスコードの検証に成功した場合、時限パスコードの検証要求の要求元の画像形成装置へ、その時限パスコードの発行先である携帯端末装置または携帯端末装置のユーザーに関連付けられているパーソナライズ設定データを送信し、画像形成装置は、認証サーバー装置からパーソナライズ設定データを受信して、パーソナライズ設定データによる設定を適用する。
【0016】
これにより、携帯端末装置のユーザーが画像形成装置の利用時にそのユーザー用の設定の入力操作を行わずに済むため、ユーザーが携帯端末装置を使用して、簡単な操作で画像形成装置を利用することができる。
【0017】
本発明に係る携帯端末装置用プログラムは、携帯端末装置内のコンピューターに、(a)特定の画像形成装置に対して有効な、使用期間および/または使用回数を限定した時限パスコードの発行要求を認証サーバー装置へ送信するステップ、(b)時限パスコードを認証サーバー装置から受信して保存するステップ、および(c)時限パスコードを伴うログイン要求を画像形成装置へ送信するステップを実行させる。
【0018】
これにより、携帯端末装置のユーザーがIDなどを入力せずに認証サーバー装置から取得した時限パスコードを使用して画像形成装置にログインできるため、ユーザーが携帯端末装置を使用して、セキュリティを高くしつつ簡単な操作で画像形成装置へログインすることができる。
【0019】
本発明に係る携帯端末装置用プログラムは、上記の携帯端末装置用プログラムに加え、次のようにしてもよい。この場合、携帯端末装置用プログラムは、携帯端末装置内のコンピューターに、(d)携帯端末装置または携帯端末装置のユーザーに関連付けられているパーソナライズ設定データを認証サーバー装置から受信して保存させ、(e)ログインに成功した画像形成装置へそのパーソナライズ設定データを送信して、そのパーソナライズ設定データによる設定を画像形成装置に適用させる。
【0020】
これにより、携帯端末装置のユーザーが画像形成装置の利用時にそのユーザー用の設定の入力操作を行わずに済むため、ユーザーが携帯端末装置を使用して、簡単な操作で画像形成装置を利用することができる。
【0021】
本発明に係る携帯端末装置用プログラムは、上記の携帯端末装置用プログラムのいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、携帯端末装置用プログラムは、携帯端末装置内のコンピューターに、(f)近距離無線インターフェイスを使用して時限パスコードを伴うログイン要求を画像形成装置へ送信させる。
【0022】
これにより、近距離無線インターフェイスを使用することで、ユーザーの所望する画像形成装置が、携帯端末装置を携帯するユーザーの近くにあるときのみ、その画像形成装置が利用可能となる。このため、画像形成装置を利用しているユーザーがどのユーザーか明確になるとともに、画像形成装置が利用されているか否かがわかりやすい。
【0023】
本発明に係る携帯端末装置用プログラムは、上記の携帯端末装置用プログラムのいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、携帯端末装置用プログラムは、携帯端末装置内のコンピューターに、(g)近距離無線インターフェイスで接続可能な1または複数の画像形成装置のリストを表示装置に表示させ、リストから選択された画像形成装置へログイン要求を送信させる。
【0024】
本発明に係る携帯端末装置用プログラムは、上記の携帯端末装置用プログラムのいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、上述のリストは、保存されている時限パスコードに対応する画像形成装置のリストである。
【0025】
本発明に係る携帯端末装置用プログラムは、上記の携帯端末装置用プログラムのいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、上述のリストは、近距離無線インターフェイスの通信可能範囲内にある画像形成装置のリストである。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、ユーザーが携帯端末装置を使用して、セキュリティを高くしつつ簡単な操作で画像形成装置へログインすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1に係る画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、図1における携帯端末装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図1における認証サーバー装置の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、図3におけるユーザーデータのデータ構造の一例を示す図である。
【図5】図5は、図1における複合機の構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、実施の形態1に係る画像形成システムにおける複合機へのログイン時の各装置の動作について説明するシーケンス図である。
【図7】図7は、時限パスコードの使用対象となる画像形成装置を選択するための、画像形成装置のリストの一例を示す図である。
【図8】図8は、時限パスコードが保存されている画像形成装置のリストの一例を示す図である。
【図9】図9は、実施の形態2に係る画像形成システムにおける複合機へのログイン時の各装置の動作について説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0029】
実施の形態1.
【0030】
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像形成システムの構成を示すブロック図である。図1に示すシステムでは、ユーザーの携帯する携帯端末装置1が無線通信で基地局2aを介してネットワーク2に接続する。そのネットワーク2には、認証サーバー装置3が接続されており、さらに、オフィス、公共施設(学校など)、店舗などに配置されている1または複数の複合機4がネットワーク2に接続されている。なお、図1では、携帯端末装置1が1台のみ描かれているが、複数のユーザーが存在する場合、複数のユーザーがそれぞれ携帯端末装置1を携帯している。
【0031】
携帯端末装置1は、スマートフォンなどといった小型の携帯可能な端末装置であって、無線ネットワーク機能を有するとともに、ブルートゥースなどの近距離通信機能を有する。
【0032】
ネットワーク2は、インターネットなどの広域ネットワークである。なお、ネットワーク2は、LANでもよいし、広域ネットワークとそれに接続されたLANとからなるネットワークでもよい。
【0033】
認証サーバー装置3は、ネットワーク2に接続され、携帯端末装置1またはそのユーザーの認証を行うとともに、複合機4などの特定の画像形成装置へログインするための時限パスコードを発行するサーバーである。
【0034】
複合機4は、画像形成装置の一種であって、プリンター機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能などを備え、複合機4の操作パネル、携帯端末装置1などからの要求に従って上述の機能で各種ジョブを実行する画像形成装置である。
【0035】
特に、携帯端末装置1は、特定の画像形成装置(例えば複合機4)に対して有効な、使用期間および/または使用回数を限定した時限パスコードの発行要求を認証サーバー装置3へ送信し、その時限パスコードを認証サーバー装置3から受信して保存し、その時限パスコードを伴うログイン要求をその特定の画像形成装置(例えば複合機4)へ送信する。また、認証サーバー装置3は、携帯端末装置1または携帯端末装置1のユーザーについての認証を行い、その認証に成功した場合、携帯端末装置1からの発行要求に応じて、上述の時限パスコードを携帯端末装置1に対して発行し、その特定の画像形成装置からの検証要求に応じて、時限パスコードの検証を行う。また、複合機4は、ログイン要求とともに時限パスコードを携帯端末装置1から受信し、受信した時限パスコードについての検証要求を認証サーバー装置3へ送信し、受信した時限パスコードの検証に成功した場合、ログインを許可する。
【0036】
なお、例えば、時限パスコードは、1回だけ有効なワンタイムパスコード、1カ月有効な期限付きのパスコードなどである。
【0037】
ここで、システム内の各装置の構成について説明する。
【0038】
図2は、図1における携帯端末装置1の構成を示すブロック図である。
【0039】
携帯端末装置1は、無線ネットワークインターフェイス11、近距離通信インターフェイス12、演算処理装置13、表示装置14、入力装置15、および記憶装置16を有する。
【0040】
無線ネットワークインターフェイス11は、無線LANおよび/または携帯電話回線でネットワーク2に接続する回路である。
【0041】
近距離通信インターフェイス12は、比較的近距離(例えば約10メートル以内)に存在する同一通信方式のインターフェイスと無線通信する回路である。この実施の形態1では、近距離通信インターフェイス12として、ブルートゥースが使用される。
【0042】
演算処理装置13は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを有するコンピューターとして構成される。演算処理装置13において、CPUが、ROMや記憶装置16に記憶されているプログラム(例えばプログラム16a)をRAMにロードして実行することで各種処理部を実現する。この演算処理装置13では、ネットワーク通信処理部21、近距離通信処理部22、ウェブブラウザー23、ログイン情報取得部24、機器制御部25などが実現される。
【0043】
ネットワーク通信処理部21は、無線ネットワークインターフェイス11または図示せぬ携帯電話のベースバンド回路を制御してネットワーク2に接続されている機器とのデータ通信を所定の通信プロトコル(HTTP(Hypertext Transfer Protocol)など)で実行する。
【0044】
近距離通信処理部22は、近距離通信インターフェイス12を制御して、通信可能範囲内にある他の機器の近距離通信インターフェイスとの接続を確立し、その機器とのデータ通信を実行する。
【0045】
ウェブブラウザー23は、HTTPのクライアント機能、およびHTML(Hypertext Markup Language)文書に基づく画面を表示する画面表示機能を有する。ウェブブラウザー23は、ネットワーク通信処理部21および無線ネットワークインターフェイス11を使用して、HTTPで通信を行うとともに、HTML文書に基づく画面を表示装置14に表示させる。
【0046】
ログイン情報取得部24は、ウェブブラウザー23を使用してHTTPで、認証サーバー装置3へログイン要求を送信するとともに、認証サーバー装置3へ時限パスコードの発行要求を送信し、その時限パスコードを受信し、記憶装置16に保存する。この実施の形態1では、認証サーバー装置3へのログイン要求には、携帯端末装置1内に保存されている携帯端末装置1またはそのユーザーのIDが、ユーザーによる入力なしに自動的に付加される。また、実施の形態1では、ログイン情報取得部24は、認証サーバー装置3からパーソナライズ設定データを受信し、時限パスコードなどに関連付けて記憶装置16に保存する。
【0047】
機器制御部25は、複合機4用のドライバーであって、複合機4へログイン要求を送信する。また、実施の形態1では、機器制御部25は、ログイン要求が許可されると、複合機4へ、複合機4の時限パスコードに関連付けられて保存されているパーソナライズ設定データを送信する。
【0048】
また、機器制御部25は、近距離無線インターフェイス12で接続可能な1または複数の画像形成装置(例えば複合機4)のリストを表示装置14に表示させ、そのリストから選択された画像形成装置へログイン要求およびパーソナライズ設定データを送信するようにしてもよい。その場合、そのリストは、保存されている時限パスコードに対応する画像形成装置のリスト、近距離無線インターフェイス12の通信可能範囲内にある画像形成装置のリストなどとされる。
【0049】
なお、実施の形態1では、ログイン要求およびパーソナライズ設定データは、近距離通信処理部22および近距離通信インターフェイス12を介して送信される。
【0050】
また、表示装置14は、例えば、液晶ディスプレイ、各種インジケーターなどである。入力装置15は、例えば、タッチパネル、キースイッチなどである。記憶装置16は、プログラムやデータなどを記憶する、フラッシュメモリー、ハードディスクドライブなどの不揮発性の記憶装置である。記憶装置16には、演算処理装置13用のプログラム16aが予め記憶されている。なお、プログラム16aは、CD−ROMなどの可搬性のある記録媒体に記録され、その記録媒体から記憶装置16へインストールされるようにしてもよいし、ネットワーク2上の図示せぬアプリケーションストアサーバーなどからダウンロードされインストールされるようにしてもよい。
【0051】
図3は、図1における認証サーバー装置3の構成を示すブロック図である。
【0052】
認証サーバー装置3は、記憶装置31、ネットワークインターフェイス32、および演算処理装置33を有する。
【0053】
記憶装置31は、プログラムやデータを記憶する装置である。記憶装置31には、不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブなどが使用される。記憶装置31には、ユーザーデータ31aおよび機器データ31bが記憶されている。
【0054】
図4は、図3におけるユーザーデータ31aのデータ構造の一例を示す図である。ユーザーデータ31aは、携帯端末装置1またはそのユーザーのIDを、携帯端末装置1またはそのユーザーごとに有する。また、ユーザーデータ31aは、そのIDに関連付けられた、ユーザーにより指定されたパーソナライズ設定データを有する。
【0055】
パーソナライズ設定データは、画像スキャン、印刷などの複合機4の各機能についての各種設定項目の設定値を有する。
【0056】
画像スキャンについての設定項目には、例えば、解像度設定、出力画像のデータフォーマット設定、画像サイズ設定、画像方向設定、カラー設定(カラーかモノクロか)などがある。印刷についての設定項目には、例えば、印刷部数、用紙設定(用紙サイズ、用紙方向など)、カラー設定(カラーかモノクロか)、集約印刷設定、片面/両面印刷設定、解像度設定、エコノミー印刷設定などがある。
【0057】
このパーソナライズ設定データは、ユーザーにより携帯端末装置1などを使用して登録および/または編集される。
【0058】
機器データ31bは、このシステムに登録されている画像形成装置(例えば複合機4)のIDおよび名称を有する。
【0059】
ネットワークインターフェイス32は、ネットワーク2に接続され、ネットワーク2に接続された他の機器(例えば携帯端末装置1、複合機4など)とデータ通信を行う。
【0060】
演算処理装置33は、例えばCPU、ROM、RAMなどを有するコンピューターとして構成される。演算処理装置33において、CPUが、ROMや記憶装置31に記憶されているプログラムをRAMにロードして実行することで各種処理部を実現する。この演算処理装置33では、ネットワーク通信処理部41、ウェブサーバー42、認証処理部43、パスコード生成部44、検証処理部45などが実現される。
【0061】
ネットワーク通信処理部41は、ネットワークインターフェイス32を使用して、ネットワーク2に接続されている他の機器とのデータ通信を所定の通信プロトコルで実行する。
【0062】
ウェブサーバー42は、HTTPのサーバー機能を有し、ウェブブラウザー23などからのHTTPコマンドをネットワーク通信処理部41およびネットワークインターフェイス32で受け付け、そのHTTPコマンドに対する応答を送信する。
【0063】
認証処理部43は、ウェブサーバー42により携帯端末装置1からログイン要求が受信されると、携帯端末装置1またはそのユーザーについての認証を行い、ウェブサーバー42により携帯端末装置1から時限パスコードの発行要求が受信されると、上述の認証が成功している場合には、時限パスコードをパスコード生成部44に生成させ、時限パスコードの発行を行う。この実施の形態1では、その認証において、認証処理部43は、ユーザーデータ31aを参照し、ログイン要求に含まれている、携帯端末装置1またはそのユーザーのIDがユーザーデータ31aに登録されているか否かを判定する。
【0064】
パスコード生成部44は、認証処理部43による認証が成功した場合、携帯端末装置1により指定された特定の画像形成装置に対して有効な、使用期間および/または使用回数を限定した時限パスコードを生成する。なお、パスコード生成部44は、生成した時限パスコードを、指定された特定の画像形成装置のID、発行要求の発行元である携帯端末装置1またはそのユーザーのIDなどに関連付けて、記憶装置31などに保存する。
【0065】
この実施の形態1では、認証処理部43は、認証が成功した場合、携帯端末装置1またはそのユーザーのIDに関連付けられているパーソナライズ設定データを記憶装置31のユーザーデータ31aから読み出し、パスコード生成部44により生成された時限パスコードとともに、携帯端末装置1へ送信する。このとき、認証処理部43は、その時限パスコードおよびパーソナライズ設定データを、発行要求の応答として、ウェブサーバー42に送信させる。
【0066】
検証処理部45は、複合機4などからの検証要求に応じて、検証要求で指定された時限パスコードの検証を行う。例えば、検証処理部45は、パスコード生成部44により保存された時限パスコードのいずれかが、検証要求で指定された時限パスコードに一致し、かつ、一致した時限パスコードの使用条件を満足している(使用期限が到来していない、使用回数が上限値に達していないなど)場合には、時限パスコードが正当であると判定し、そうでない場合には、時限パスコードが正当ではないと判定する。
【0067】
図5は、図1における複合機4の構成を示すブロック図である。
【0068】
複合機4は、操作パネル61、ネットワークインターフェイス62、近距離通信インターフェイス63、印刷装置64、画像読取装置65、および演算処理装置66を有する。
【0069】
操作パネル61は、複合機4の筐体表面に設置され、ユーザーに各種情報を表示する表示装置61aおよびユーザー操作を受け付ける入力装置61bを有する。表示装置61aは、例えば、液晶ディスプレイ、各種インジケーターなどである。入力装置61bは、例えば、タッチパネル、キースイッチなどである。
【0070】
また、ネットワークインターフェイス62は、ネットワーク2に接続可能であり、ネットワーク2に接続されている他の装置との間でデータ通信を行う装置である。
【0071】
また、近距離通信インターフェイス63は、近距離通信インターフェイス12と同一通信方式のインターフェイスの回路である。この実施の形態1では、近距離通信インターフェイス63として、ブルートゥースが使用される。例えば、近距離通信インターフェイス63として、PowerClass2またはPowerClass3のブルートゥースが使用される。
【0072】
また、印刷装置64は、印刷データに基づいて用紙に印刷を行い印刷物を排出する内部装置である。電子写真方式の場合、印刷装置64は、感光体ドラムを帯電させた後、印刷データに基づいて光源を発光させることにより、感光体ドラム表面に静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーで現像し、トナー画像を用紙に転写し定着し、その用紙を印刷物として排出する。
【0073】
また、画像読取装置65は、原稿画像を光学的に読み取り、その画像データを生成し出力する内部装置である。
【0074】
また、演算処理装置66は、複合機4における各内部装置を制御するとともに、データ処理を行う装置である。演算処理装置66は、例えばCPU、ROM、RAMなどを有するコンピューターとして構成される。演算処理装置66において、CPUが、ROMや他の記憶装置(フラッシュメモリなど)に記憶されているプログラムをRAMにロードして実行することで各種処理部を実現する。この演算処理装置66では、ネットワーク通信処理部71、ログイン処理部72、制御部73などが実現される。
【0075】
ネットワーク通信部71は、ネットワークインターフェイス62を制御して、所定の通信プロトコルでネットワーク2に接続されている装置との間でデータ通信を行うことができる。
【0076】
ログイン処理部72は、携帯端末装置1からのログイン要求を受け付け、ログイン要求とともに受信される時限パスコードとともに検証要求を、ネットワーク通信部71を使用して認証サーバー装置3に送信し、認証サーバー装置3からの検証結果を受信し、その検証結果に基づいてログインの可否を決定する。
【0077】
制御部73は、携帯端末装置1などからの要求に応じて、印刷装置64、画像読取装置65などの内部装置を制御し、要求された処理を実行する。
【0078】
例えば、制御部73は、携帯端末装置1からパーソナライズ設定データを受信すると、そのパーソナライズ設定データにより指定される設定を反映し、その設定に従って画像スキャン、印刷などの処理を実行する。
【0079】
次に、上記システムにおける複合機4へのログイン時の各装置の動作について説明する。図6は、実施の形態1に係る画像形成システムにおける複合機4へのログイン時の各装置の動作について説明するシーケンス図である。
【0080】
携帯端末装置1において、入力装置15により所定のユーザー操作が検出されると、ウェブブラウザー23は、認証サーバー装置3の所定のURL(Uniform Resource Locator)のコンテンツをダウンロードしてウェブページを表示装置14に表示させ、ログイン情報取得部24は、この携帯端末装置1または当該ユーザーのIDを伴うログイン要求を、認証サーバー装置3へ送信する(ステップS1)。
【0081】
認証サーバー装置3では、ウェブサーバー42は、ウェブブラウザー23からのHTTPコマンドを受信すると、指定されたURLのコンテンツを送信し、上述のIDを伴うログイン要求を受信すると、そのIDとログイン要求を認証処理部43に供給する。
【0082】
認証処理部43は、ユーザーデータ31aを参照し、そのIDがユーザーデータ31aに登録されているか否かを判定する(ステップS2)。
【0083】
認証処理部43は、認証に成功した場合、機器データ31bを参照し、機器データ31bに登録されている画像形成装置のリスト(以下、MFPリストという)をウェブサーバー42でウェブブラウザー23へ送信させる(ステップS3)。なお、このリストは、HTMLで記述される。このリストには、登録されている各画像形成装置についてのIDおよび名称が含まれている。
【0084】
なお、認証に失敗した場合、認証処理部43は、認証に失敗したことを示すメッセージをウェブサーバー42でウェブブラウザー23へ送信させる。この場合、ウェブブラウザー23では認証失敗を示すメッセージが表示される。
【0085】
携帯端末装置1では、ウェブブラウザー23は、認証に成功したことを示すMFPリストを受信すると、MFPリストを表示装置14に表示させる(ステップS4)。図7は、時限パスコードの使用対象となる画像形成装置を選択するための、画像形成装置のリストの一例を示す図である。図7に示すように、リストでは、画像形成装置の名称がリンク付きで表示される。
【0086】
ユーザーは、表示装置14におけるそのMFPリストを確認し、入力装置15を操作して、そのMFPリストから、時限パスコードを取得したい(つまり、使用したい)画像形成装置を選択する。
【0087】
ウェブブラウザー23は、入力装置15に対する選択操作に従って、選択された画像形成装置のIDを時限パスコード発行要求とともにウェブサーバー42へ送信する(ステップS5)。
【0088】
認証サーバー装置3では、ウェブサーバー42は、その画像形成装置のIDおよび時限パスコード発行要求を受信すると、その画像形成装置のID(例えば、近距離通信インターフェイス63のMAC(Media Access Control)アドレス)および時限パスコード発行要求を認証処理部43に供給する。認証処理部43は、その画像形成装置のIDをパスコード生成部44に供給し、その画像形成装置に適用される時限パスコードをパスコード生成部44に生成させる(ステップS6)。
【0089】
パスコード生成部44は、そのIDに対応する時限パスコードを生成し、生成した時限パスコードを、指定されたその画像形成装置のID、発行要求の発行元である携帯端末装置1またはそのユーザーのIDなどに関連付けて、記憶装置31などに保存する。
【0090】
時限パスコードが生成されると、認証処理部43は、その画像形成装置のID、生成された時限パスコード、その画像形成装置の名称、および、上述の認証に使用されたIDに関連付けて登録されているパーソナライズ設定データを、ウェブサーバー42でウェブブラウザー23へ送信する(ステップS7)。
【0091】
ウェブブラウザー23は、それらのデータを受信すると、ログイン情報取得部24に供給する。ログイン情報取得部24は、それらのデータを互いに関連付けて記憶装置16に保存する(ステップS8)。なお、それらのデータは、ユーザーによる閲覧および編集が禁止された状態で保存される。
【0092】
例えば、ユーザーがステップS4で表示されたリストから複合機4を選択すると、複合機4についての時限パスコードが携帯端末装置1に保存される。
【0093】
その後、ユーザーは、携帯端末装置1を携帯して複合機4の周辺に行き、携帯端末装置1を操作して、画像形成装置のリストを表示させる。
【0094】
このとき、携帯端末装置1では、そのユーザー操作が入力装置15により検出されると、機器制御部25は、近距離通信インターフェイス12の通信可能範囲内にあり、かつ、記憶装置16に時限パスコードが保存されている画像形成装置のリストを表示装置14に表示させる(ステップS11)。図8は、時限パスコードが保存されている画像形成装置のリストの一例を示す図である。
【0095】
例えば、複合機4についての時限パスコードが携帯端末装置1に保存されている場合には、このリストに、複合機4が含まれる。
【0096】
ユーザーは、表示装置14におけるそのMFPリストを確認し、入力装置15を操作して、そのMFPリストから、ログインしたい画像形成装置を選択する。なお、ステップS11のリストを表示せずに、携帯端末装置1を複合機4にかざしたり複合機4の所定の位置に配置させたりするユーザー操作によって、携帯端末装置1が複合機4を検出すると、複合機4が、ユーザー所望の画像形成装置として選択されたと判定するようにしてもよい。
【0097】
以下、ユーザーがそのMFPリストから複合機4を選択した場合について説明する。
【0098】
携帯端末装置1の機器制御部25は、入力装置15に対するその選択操作に従って、選択された画像形成装置の時限パスコードとログイン要求を、近距離通信インターフェイス12および近距離通信処理部22で複合機4へ送信する(ステップS12)。
【0099】
複合機4では、ログイン処理部72が、近距離通信インターフェイス63で、その時限パスコードとログイン要求を受信すると、ネットワークインターフェイス62およびネットワーク通信処理部71を使用して、その時限パスコードと複合機4のIDを検証要求とともに、認証サーバー装置3へ送信する(ステップS13)。
【0100】
認証サーバー装置3では、検証処理部45は、ネットワークインターフェイス32およびネットワーク通信処理部41を使用して、その検証要求と複合機4のIDと時限パスコードを受信すると、そのID(複合機4のID)に関連付けて保存されている時限パスコードのいずれかに、受信した時限パスコードが一致するか否かを判定し、さらに、時限パスコードが有効であるか否かを判定する(ステップS14)。
【0101】
検証処理部45は、受信した時限パスコードが正当なものである場合(つまり、一致する時限パスコードが保存されており、かつその時限パスコードが有効である場合)には、検証成功を示す検証結果を、ネットワークインターフェイス32およびネットワーク通信処理部41を使用して複合機4へ送信し、そうでない場合には、検証失敗を示す検証結果をネットワーク2を介して複合機4へ送信する(ステップS15)。
【0102】
複合機4では、ログイン処理部72が、ネットワークインターフェイス62およびネットワーク通信処理部71を使用して、その検証結果を受信し、その検証結果に従ってログインの可否を決定する(ステップS16)。つまり、検証成功の場合にはログインが許可され、検証失敗の場合にはログインが拒否される。
【0103】
ログイン処理部72は、近距離通信インターフェイス63で、ログイン可否を携帯端末装置1へ通知する(ステップS17)。
【0104】
携帯端末装置1では、機器制御部25は、その通知を受信すると、ログインが許可された場合には、その時限パスコードに関連付けられて保存されているパーソナライズ設定データを、近距離通信インターフェイス12および近距離通信処理部22で複合機4へ送信する(ステップS18)。
【0105】
複合機4の制御部73は、そのパーソナライズ設定データを受信すると、そのパーソナライズ設定データに従って、携帯端末装置1からの要求に基づき印刷装置64および画像読取装置65を動作させる際の設定を行う(ステップS19)。
【0106】
以上のように、上記実施の形態1によれば、携帯端末装置1は、特定の画像形成装置に対して有効な、使用期間および/または使用回数を限定した時限パスコードの発行要求を認証サーバー装置3へ送信し、その時限パスコードを認証サーバー装置3から受信して保存し、その時限パスコードを伴うログイン要求を複合機4へ送信する。認証サーバー装置3は、携帯端末装置1またはそのユーザーについての認証に成功した場合、携帯端末装置1からの発行要求に応じて、上述の時限パスコードを携帯端末装置1に対して発行し、複合機4からの検証要求に応じて、時限パスコードの検証を行う。複合機4は、ログイン要求とともに時限パスコードを携帯端末装置1から受信し、受信した時限パスコードについての検証要求を認証サーバー装置3へ送信し、受信した時限パスコードの検証に成功した場合、ログインを許可する。
【0107】
これにより、携帯端末装置1のユーザーがIDなどを入力せずに認証サーバー装置3から取得した時限パスコードを使用して複合機4にログインできるため、ユーザーが携帯端末装置1を使用して、セキュリティを高くしつつ簡単な操作で複合機4へログインすることができる。
【0108】
また、上記実施の形態1によれば、認証サーバー装置3は、携帯端末装置1またはそのユーザーに関連付けられているパーソナライズ設定データを携帯端末装置1へ送信し、携帯端末装置1は、そのパーソナライズ設定データを受信して保存し、ログインに成功した複合機4へそのパーソナライズ設定データを送信して、パーソナライズ設定データによる設定を複合機4に適用する。
【0109】
これにより、携帯端末装置1のユーザーが複合機4の利用時にそのユーザー用の設定の入力操作を行わずに済むため、ユーザーが携帯端末装置1を使用して、簡単な操作で複合機4を利用することができる。例えば、事前に、ユーザーがパーソナライズ設定データを認証サーバー装置3に登録しておけば、ユーザーは、所望の設定で複合機4を使用することができる。
【0110】
実施の形態2.
【0111】
本発明の実施の形態2に係る画像形成システムでは、ユーザーがログインした複合機4などの画像形成装置が、認証サーバー装置3から直接、パーソナライズ設定データを取得する。
【0112】
なお、実施の形態2に係るシステムおよび各装置の基本的な構成は、実施の形態1のものと同様である。ただし、パーソナライズ設定データについては、各装置が以下のように処理する。
【0113】
図9は、実施の形態2に係る画像形成システムにおける複合機4へのログイン時の各装置の動作について説明するシーケンス図である。
【0114】
携帯端末装置1またはそのユーザーの認証、および時限パスコードの発行(ステップS21〜S26)が、実施の形態1(ステップS1〜S6)と同様に行われる。
【0115】
実施の形態2では、時限パスコードが発行されると、認証処理部43は、その画像形成装置のID、生成された時限パスコード、およびその画像形成装置の名称を、ウェブサーバー42でウェブブラウザー23へ送信する(ステップS27)。つまり、このとき、パーソナライズ設定データは携帯端末装置1へ送信されない。
【0116】
携帯端末装置1では、それらのデータを互いに関連付けて記憶装置16に保存する(ステップS28)。なお、それらのデータは、ユーザーによる閲覧および編集が禁止された状態で保存される。
【0117】
その後、ユーザーは、携帯端末装置1を携帯して複合機4の周辺に行くと、リスト表示(ステップS31)から時限パスコードの検証(ステップS34)までが、実施の形態1(ステップS11〜S14)と同様に行われる。
【0118】
認証サーバー装置3では、検証処理部45は、時限パスコードの検証に成功すると、その時限パスコードに関連付けられている携帯端末装置1またはそのユーザーのIDを特定し、そのIDに関連付けられているパーソナライズ設定データを記憶装置31から読み出し、検証結果とともにそのパーソナライズ設定データを、複合機4へ送信する(ステップS35)。なお、時限パスコードの検証に失敗した場合には、パーソナライズ設定データは、複合機4へ送信されない。
【0119】
複合機4では、ログイン処理部72が実施の形態1(ステップS6,S7)と同様にログイン可否の決定およびその通知を行う(ステップS36,S37)。そして、ログインが許可された場合、制御部73は、認証サーバー装置3から直接受信されたパーソナライズ設定データに従って、携帯端末装置1からの要求に基づき印刷装置64および画像読取装置65を動作させる際の設定を行う(ステップS38)。
【0120】
以上のように、上記実施の形態2によれば、認証サーバー装置3は、時限パスコードの検証に成功した場合、時限パスコードの検証要求の要求元の複合機4へ、その時限パスコードの発行先である携帯端末装置1またはそのユーザーに関連付けられているパーソナライズ設定データを送信し、複合機4は、認証サーバー装置3からパーソナライズ設定データを受信して、そのパーソナライズ設定データによる設定を適用する。
【0121】
これにより、携帯端末装置1のユーザーが複合機4の利用時にそのユーザー用の設定の入力操作を行わずに済むため、ユーザーが携帯端末装置1を使用して、簡単な操作で複合機4を利用することができる。例えば、事前に、ユーザーがパーソナライズ設定データを認証サーバー装置3に登録しておけば、ユーザーは、所望の設定で複合機4を使用することができる。
【0122】
なお、上述の各実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0123】
例えば、上記実施の形態1,2において、携帯端末装置1と複合機4との通信を、ネットワーク2経由で行うようにしてもよい。
【0124】
また、上記実施の形態1,2において、携帯端末装置1において、ステップS11,S31において通信可能範囲内のすべての画像形成装置のリストを表示し、そのリストから、時限パスコードのない画像形成装置が選択された場合、時限パスコードの発行要求を認証サーバー装置3へ送信するようにしてもよい。
【0125】
また、上記実施の形態1,2において、認証サーバー装置3を、認証処理を行うサーバー装置と検証処理を行うサーバー装置とで構成するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明は、例えば、携帯端末装置を使用する画像形成システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0127】
1 携帯端末装置
3 認証サーバー装置
4 複合機(画像形成装置の一例)
12 近距離無線インターフェイス
13 演算処理装置(コンピューターの一例)
16a プログラム(携帯端末装置用プログラムの一例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末装置と、
画像形成装置と、
認証サーバー装置とを備え、
前記携帯端末装置は、特定の画像形成装置に対して有効な、使用期間および/または使用回数を限定した時限パスコードの発行要求を前記認証サーバー装置へ送信し、前記時限パスコードを前記認証サーバー装置から受信して保存し、前記時限パスコードを伴うログイン要求を前記画像形成装置へ送信し、
前記認証サーバー装置は、前記携帯端末装置または前記携帯端末装置のユーザーについての認証に成功した場合、前記携帯端末装置からの前記発行要求に応じて、前記時限パスコードを前記携帯端末装置に対して発行し、前記画像形成装置からの検証要求に応じて、前記時限パスコードの検証を行い、
前記画像形成装置は、前記ログイン要求とともに前記時限パスコードを前記携帯端末装置から受信し、受信した前記時限パスコードについての前記検証要求を前記認証サーバー装置へ送信し、受信した前記時限パスコードの検証に成功した場合、ログインを許可すること、
を特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記認証サーバー装置は、前記携帯端末装置または前記携帯端末装置のユーザーに関連付けられているパーソナライズ設定データを前記携帯端末装置へ送信し、
前記携帯端末装置は、前記パーソナライズ設定データを受信して保存し、ログインに成功した前記画像形成装置へ前記パーソナライズ設定データを送信して、前記パーソナライズ設定データによる設定を前記画像形成装置に適用すること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記認証サーバー装置は、前記時限パスコードの検証に成功した場合、前記時限パスコードの検証要求の要求元の前記画像形成装置へ、前記時限パスコードの発行先である前記携帯端末装置または前記携帯端末装置のユーザーに関連付けられているパーソナライズ設定データを送信し、
前記画像形成装置は、前記認証サーバー装置から前記パーソナライズ設定データを受信して、前記パーソナライズ設定データによる設定を適用すること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項4】
携帯端末装置内のコンピューターに、
特定の画像形成装置に対して有効な、使用期間および/または使用回数を限定した時限パスコードの発行要求を認証サーバー装置へ送信するステップ、
前記時限パスコードを前記認証サーバー装置から受信し保存するステップ、および
前記時限パスコードを伴うログイン要求を前記画像形成装置へ送信するステップ
を実行させる携帯端末装置用プログラム。
【請求項5】
前記携帯端末装置内のコンピューターに、
前記携帯端末装置または前記携帯端末装置のユーザーに関連付けられているパーソナライズ設定データを前記認証サーバー装置から受信して保存させ、
ログインに成功した前記画像形成装置へ前記パーソナライズ設定データを送信して、前記パーソナライズ設定データによる設定を前記画像形成装置に適用させること、
を特徴とする請求項4記載の携帯端末装置用プログラム。
【請求項6】
前記携帯端末装置内のコンピューターに、近距離無線インターフェイスを使用して前記時限パスコードを伴うログイン要求を前記画像形成装置へ送信させることを特徴とする請求項4または請求項5記載の携帯端末装置用プログラム。
【請求項7】
前記携帯端末装置内のコンピューターに、前記近距離無線インターフェイスで接続可能な1または複数の画像形成装置のリストを表示装置に表示させ、前記リストから選択された前記画像形成装置へ前記ログイン要求を送信させることを特徴とする請求項6記載の携帯端末装置用プログラム。
【請求項8】
前記リストは、保存されている前記時限パスコードに対応する画像形成装置のリストであることを特徴とする請求項7記載の携帯端末装置用プログラム。
【請求項9】
前記リストは、前記近距離無線インターフェイスの通信可能範囲内にある画像形成装置のリストであることを特徴とする請求項7または請求項8記載の携帯端末装置用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−114285(P2013−114285A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257034(P2011−257034)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】