説明

画像形成システムおよび画像形成装置

【課題】 特殊用紙の用途に対してセキュリティを向上させ、1つの画像形成装置に対して複数の利用者が重要な印刷を行うといった場合において、適切に印刷作業を行った当事者が結果を受け取ることができる画像形成システムを提供する。
【解決手段】 画像出力制御装置1と、画像出力制御装置1から送信される入力データによって記憶媒体に画像を描画して出力する画像形成装置2とからなる画像形成システムにおいて、画像形成装置2は、複数台の給紙装置3、4と、音声を入力する音声入力装置5と、発話者を特定できる音声特徴データを参照し入力された音声から発話者を特定する音声認識装置6と、音声認識装置6によって特定した発話者の情報に応じて話者毎に給紙装置を選択する処理装置7とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像出力制御装置と、画像出力制御装置から送信される入力データによって記憶媒体に画像を描画して出力する画像形成装置とからなる画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像出力制御装置と、画像出力制御装置から送信される入力データによって記憶媒体に画像を描画して出力する画像形成装置とからなる画像形成システムが普及している。このような画像形成システムにおいて、従来では、非接触で読み取り可能な識別データをプリントデータに付加することで特定ユーザがプリントデータを確実に受け取ることができるものが提案されている。また印刷終了を知らせるために音声発生を行うシステムも知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−016355号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来技術は、プリントデータを受け取るユーザについて限定はなされているが、給紙装置に対しての操作の特定ユーザへの制限がない。識別データによる特定ユーザの識別よりも、音声認識による特定ユーザの識別を応用した方がよりユーザの認証性能が優れる。
複数の給紙装置を備える画像形成装置においては、各給紙装置毎に方向、紙種の異なる用紙を格納し、また、用紙切れとなった給紙装置の代替として給紙するといった特徴を備えることで、利用者の給紙作業を削減し、また画像形成操作において給紙装置を適切に選択することで利便性を高めている。
しかし、上質紙、または有価証券、小切手といった特殊用紙に対して印刷を行う場合、画像形成装置の前述の用紙を格納した給紙装置から利用者全員に対して給紙可能であり、給紙に関するセキュリティに問題がある。
従来の複数の給紙装置を備える画像形成装置の問題点として、話者毎に、給紙可能な用紙の限定、給紙装置の設定または格納されている用紙に対しての操作の限定についてセキュリティが十分考慮されていない点が挙げられる。
ところで、音声認識による話者識別によって利用者を特定し、利用者ごとに権限を設定することでセキュリティを高める技術が知られている。
そこで本発明では、セキュリティ技術として効果の高い音声による話者識別技術を用いて、給紙装置と用紙に対して話者毎に権限を設定することにより、特に特殊用紙の用途に対してセキュリティを向上させ、1つの画像形成装置に対して複数の利用者が重要な印刷を行うといった場合において、適切に印刷作業を行った当事者が結果を受け取ることができる画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、画像出力制御装置と、画像出力制御装置から送信される入力データによって記憶媒体に画像を描画して出力する画像形成装置とからなる画像形成システムにおいて、画像形成装置は、複数台の給紙装置と、音声を入力する音声入力装置と、発話者を特定できる音声特徴データを参照し入力された音声から発話者を特定する音声認識装置と、音声認識装置によって特定した発話者の情報に応じて話者毎に給紙装置を選択する処理装置とを備える画像形成システムを最も主要な特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、発話者の特定方法として、発話者を特定する音声特徴データを画像形成装置の記憶媒体に保持し、該画像形成装置に装備された音声入力装置からの入力と比較し、発話者を特定する画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、発話者の特定方法として、発話者を特定する音声特徴データを画像出力制御装置の記憶媒体に保持し、画像出力制御装置に音声データから話者を特定する音声認識装置を備え、画像形成装置に装備された音声入力装置からの入力を、画像出力制御装置に送信して音声特徴データと比較し、発話者を特定する画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、発話者の特定方法として、画像出力制御装置に音声入力装置を備え、画像形成装置に入力データを送信する毎に音声入力装置からの入力によって音声特徴データを作成する生成機を備え、その特徴データを画像形成装置に送信し、画像形成装置の音声入力装置への入力と送信された音声特徴データを比較し、発話者を特定する画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項3または4の画像形成システムにおいて、音声入力装置の入力に際し、ある特定のキーワードのみを受け付ける処理装置を備え、音声入力が特定のキーワードの場合のみ画像形成操作を行う画像形成システムを主要な特徴とする。
【0005】
請求項6記載の発明は、請求項5の画像形成システムにおいて、画像出力制御装置に話者が自由にキーワードを作成する入力装置を備え、作成したキーワードを画像形成装置での特定キーワードとする画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、給紙装置を画像形成装置内部に収納し、開閉できる使用者を限定する制限装置を備える画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、排出紙格納装置に対して、排出紙を取り出す使用者を限定できる制限装置を備える画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項7の画像形成システムにおいて、制限装置の制御に識別した話者のデータを使用する画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項8の画像形成システムにおいて、制限装置の制御に識別した話者のデータを使用する画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、給紙装置に用紙切れを感知する感知機を備え、感知機が紙切れを感知した場合、用紙の使用者が入力データを送信した画像出力制御装置に対してのみ、用紙切れを通知する表示部を画像出力制御装置に備える画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項11の画像形成システムにおいて、感知機は、識別した話者のデータから通知を行うか否かを判断する判断部を備える画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、音声入力装置により特定された話者に応じて、他者の印刷作業より優先的に画像形成作業を行うかどうかの判定を行う処理装置を備え、話者によって印刷順序の優先度を設定する画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、各給紙装置の設定を行う設定装置を備え、音声入力装置の入力によって特定した話者情報から入力し設定できる給紙装置を限定する処理装置を備える画像形成システムを主要な特徴とする。
【0006】
請求項15記載の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、特定した話者毎が使用する給紙装置と同じ用紙が格納されている給紙装置があることを判断する給紙先選択装置を備え、用紙が同じ給紙装置から給紙可能とする画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、排出紙格納装置を複数備え、給紙された用紙の種類に応じて出力先を選択する排紙先選択装置を備える画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項17記載の発明は、請求項16の画像形成システムにおいて、排紙先選択装置は、特定した話者に応じて排出先を選択する画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項18記載の発明は、請求項15、16の画像形成システムにおいて、排紙先選択装置は給紙先選択装置の選択結果により排紙先を選択する画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、給紙装置の情報を出力する出力装置を備え、特定した話者毎に出力する給紙装置の情報を選択する画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項20記載の発明は、請求項1の画像形成システムにおいて、給紙装置の情報を出力する出力装置を備え、画像出力制御装置毎に出力する給紙装置の情報を選択する画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項21記載の発明は、請求項15、19の画像形成システムにおいて、給紙装置への操作要求を保持する保持装置と、給紙先選択装置から給紙装置が操作可能な話者による操作要求かを判断する判断装置を画像形成装置に備え、判断装置の判断結果を出力装置により通知する画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項22記載の発明は、請求項21の画像形成システムにおいて、警告通知装置を画像形成装置に備え、判断装置において、操作可能な話者以外の操作であった場合、警告通知装置に対して警告通知要求を送信する画像形成システムを主要な特徴とする。
請求項23記載の発明は、請求項1記載の画像形成システムを構成する画像形成装置を最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、画像出力制御装置と、画像出力制御装置から送信される入力データによって記憶媒体に画像を描画して出力する画像形成装置とからなる画像形成システムにおいて、画像形成装置は、複数台の給紙装置と、音声を入力する音声入力装置と、発話者を特定できる音声特徴データを参照し入力された音声から発話者を特定する音声認識装置と、音声認識装置によって特定した発話者の情報に応じて話者毎に給紙装置を選択する処理装置とを備えることで、1つの画像形成装置に対して複数の利用者が重要な印刷を行うといった場合において、適切に印刷作業を行った当事者が結果を受け取ることができる効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る画像形成システムの構成図である。
図1中の画像形成装置2は、給紙装置3、4と、音声入力装置5と、音声認識装置6と、音声認識装置6からの入力により給紙する給紙装置を選択する処理装置(給紙先選択装置)7を備える。
画像形成装置2に音声特徴データを保持する領域を持つ記憶媒体8を備え、作成された話者毎の音声特徴データを記憶媒体8に格納している。
画像出力制御装置1は、音声特徴データを保持する領域を持つ記憶媒体9と音声データから話者を識別する音声認識装置10を備え、話者毎の音声特徴データを記憶媒体9に格納する。画像出力制御装置1と画像形成装置2は接続部(ケーブル)11により接続される。画像形成装置2から画像出力制御装置1への送信データ12が音声入力装置5の入力データであり、音声認識装置10への入力として送信データ12を用い、その結果を送信データ13として送信し処理装置7への入力とする。
画像出力制御装置1に、音声入力装置17と、音声から話者識別のための音声特徴データを生成する生成機18を備え、送信データ13として音声特徴データを送信する。
図2は本発明の実施形態に係る画像形成システムの制御ブロック図である。キーワード解析装置19を備え、音声入力装置17からキーワードが指定されたものであるかを判断した結果を音声認識装置10に伝える。更に、音声入力装置17から入力した結果をキーワード解析装置19への入力とし、キーワードを自由に指定できるようにする。音声特徴データ格納場所14は、記憶媒体9、生成機18に対応する。
【0009】
(実施例1)
図3は図1に示す画像形成装置の給紙装置部の拡大図である。給紙装置3、4の開閉を制限する制限装置21を備えている。
図4は図1に示す画像形成装置の排出紙格納装置部分の拡大図である。排出紙格納装置の排出紙の取得を制限する制限装置22を備えている。制限装置22の制御に、図2中の識別した話者のデータ23を使用し、話者毎に制限装置21の操作を制限している。同様に制限装置22の制御に対しデータ23を使用している。
(実施例2)
図3の用紙切れを感知する感知機24を画像形成装置2に備え、外部に通知を行う表示部25を画像出力制御装置1に備える。送信データ13として感知機24の感知結果が送信され、表示部25はその結果を表示する。更に感知機24は、図2中のデータ23から通知を行うか否かを判断する判断部26を備える。
(実施例3)
データ23から印刷作業の優先度を変更する処理を行う処理装置27を画像形成装置2に備える。
(実施例4)
各給紙装置の設定を行う設定装置28を画像形成装置2に備える。設定装置28は各給紙装置の設定を行う場合データ23のデータによって限定する機能を持つ。
【0010】
(実施例5)
図2の給紙先選択装置7が、データ23から給紙先を選択する際、給紙先の用紙設定を設定装置28から参照し、目的の給紙先と同じ用紙が格納されている給紙装置を給紙先に設定する機能を持つ。
更に、図4に示すように排紙先選択装置29を備える。排紙先選択装置29は給紙先選択装置7の選択結果により排紙先を選択する機能を有する。排紙先選択装置29が、データ23により排紙先を選択する。
(実施例6)
実施例1〜4までの給紙先選択装置7の選択結果により、排紙先を選択する機能を排紙先選択装置29が有する。
(実施例7)
給紙装置の情報を出力する出力装置30を画像形成装置2は備える。出力装置30は送信データ13として給紙装置の情報を送信し、表示部25にその情報を表示する。出力装置30はデータの送信をデータ23によって制限する。更に、出力装置30が送信する対象がどの画像出力制御装置1かにより送信データ13を制限する。
【0011】
(実施例8)
給紙装置への操作要求を保持する保持装置31と、給紙先選択装置7から給紙装置が操作可能な話者による操作要求かを判断する判断装置32を画像形成装置2に備え、判断装置32の判断結果を出力装置30により通知する。
更に、警告通知装置33を画像形成装置2に備え、判断装置32において、操作可能な話者以外の操作であった場合、警告通知装置33に対して警告通知要求を送信する。
本発明においては、画像形成操作に用いる給紙装置と用紙を音声認識によって限定することで、給紙装置と用紙を話者毎に制限し、管理することができる。
また、音声認識方法として、画像形成装置に音声特徴データを備え、画造形成装置に対し音声入力することで、画像出力制御装置によらず、画像形成装置のみで給紙装置と用紙に対しセキュリティを向上することができる。
また、音声認識方法として、画像出力制御装置で音声特徴データを持ち話者認識を行うことにより、画像出力制御装置を限定することができ、また、制御装置毎に画像処理装置前での話者を識別することで、音声認識に必要な情報を分散することでより給紙装置と用紙へのセキュリティを向上することができる。
また、音声特徴データを画像出力制御装置で毎回生成することにより、画像出力制御装置での利用者が画像形成装置で認識した話者と同定する場合において、より話者の偽装が困難となり、セキュリティが向上する。
また、音声認識において、特定のキーワードによる音声を指定することで、音声の一致とキーワードの一致が必要となり、より話者の偽装が困難となる。
また、キーワードを自由に設定できる機構を備えることで、話者自身しか知りえない情報を作成することと、同一話者の場合も毎回発話すべき内容を変える事で、話者の偽装がより困難となる。
【0012】
また、給紙装置の開閉を限定することで、給紙装置ごとに限定した用紙を格納することができる。また、そうすることで話者毎に画像形成操作に使用できる用紙を限定できる。
また、排紙した用紙の取得を制限することで、給紙操作の開始から終了まで許可された識別話者のみが結果を取得することができるよう制限できる。
また、給紙装置の開閉の制限に、画像形成操作に用いる給紙装置の限定と同様の話者識別方法の結果を用いることで、話者毎に使用する用紙を完全に限定し、許可された識別話者以外が給紙装置内の用紙を操作することを禁止することができる。
また、排紙した用紙の取得の制限に、画像形成操作に用いる給紙装置の限定と同様の話者識別方法の結果を用いることで、画像形成操作の結果を許可された識別話者以外が取得することを禁止することができる。
また、給紙装置に用紙切れが起きた場合、該用紙の出力操作を実施した画像出力制御装置に対して用紙切れを通知することで、該用紙を給紙する動作を行った画像出力制御装置以外には給紙装置の用紙の情報を知ることができない。それによって給紙装置の用紙容量情報の公開を限定することができる。
また、認識された話者の指示によって給紙を行なった場合に用紙切れを通知することで、許可された識別話者以外へ用紙容量情報を隠蔽することができる。
また、音声認識による話者識別の結果を印刷作業の優先度に反映することによって、話者毎に印刷作業についての権限の上下関係を設定することができる。
また、給紙装置の設定を識別した話者に限定することで、識別した話者以外は給紙装置の設定変更権限を与えず、給紙装置に関する情報の操作を許可された識別話者に限定することができる。
【0013】
また、給紙する給紙装置の用紙と用紙種類が同じ給紙装置に対しては給紙可能とすることで、画像形成操作においては用紙種類毎の権限設定を設けることができ、使用用紙ごとに話者をグループ化し利便性を高めることができる。
また、排紙先を用紙毎に選別することで、排紙先を容易に特定することができる。また、排紙用紙の取得の制限を用紙毎に行うことができる。
また、排紙先を話者で選別することで、印刷作業を行う話者が複数になった場合でも、話者毎に本人のみが排紙用紙を取得することができる。また、話者毎に排紙先を分けることで画像形成操作結果を蓄積でき、更に話者本人のみが結果を取得できる。
また、給紙装置によって排紙先を変更することで、給紙装置に対して設定した使用可能話者と同様の選別を排紙先で行うことができる。それにより給紙先と排紙先との管理を一元化でき、話者に対して、給紙装置の権限を画像形成操作の権限として設定することができる。
また、給紙装置の情報の閲覧を許可した識別話者のみに限定することで、給紙装置についての情報を許可された話者以外に隠蔽することができる。
また、給紙装置の情報の出力を画像制御装置毎に限定することで、画像出力制御装置毎に扱う給紙装置を限定し、より話者毎のセキュリティを高めることができる。
また、許可された識別話者に対して、未許可の利用者が給紙装置を操作したことを知らせることで、識別話者は不正な給紙装置操作の試みを察知することができる。
また、未許可の利用者が給紙装置に対して操作要求を行った場合に警告を発することで、不正使用の試みを制止すると同時に、周囲へ不正操作を通知することで不正使用を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成システムの構成図。
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成システムの制御ブロック図。
【図3】図1に示す画像形成装置の給紙装置部の拡大図。
【図4】図1に示す画像形成装置の排出紙格納装置部分の拡大図。
【符号の説明】
【0015】
1 画像出力制御装置、2 画像形成装置、3、4 給紙装置、5 音声入力装置、6 音声認識装置、7 処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像出力制御装置と、該画像出力制御装置から送信される入力データによって記憶媒体に画像を描画して出力する画像形成装置とからなる画像形成システムにおいて、前記画像形成装置は、複数台の給紙装置と、音声を入力する音声入力装置と、発話者を特定できる音声特徴データを参照し入力された音声から発話者を特定する音声認識装置と、該音声認識装置によって特定した発話者の情報に応じて話者毎に給紙装置を選択する処理装置とを備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
請求項1の画像形成システムにおいて、発話者の特定方法として、発話者を特定する音声特徴データを画像形成装置の記憶媒体に保持し、該画像形成装置に装備された音声入力装置からの入力と比較し、発話者を特定することを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
請求項1の画像形成システムにおいて、発話者の特定方法として、発話者を特定する音声特徴データを画像出力制御装置の記憶媒体に保持し、該画像出力制御装置に音声データから話者を特定する音声認識装置を備え、画像形成装置に装備された音声入力装置からの入力を、前記画像出力制御装置に送信して音声特徴データと比較し、発話者を特定することを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
請求項1の画像形成システムにおいて、発話者の特定方法として、前記画像出力制御装置に音声入力装置を備え、画像形成装置に入力データを送信する毎に音声入力装置からの入力によって音声特徴データを作成する生成機を備え、その特徴データを画像形成装置に送信し、画像形成装置の音声入力装置への入力と送信された音声特徴データを比較し、発話者を特定することを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
請求項3または4の画像形成システムにおいて、音声入力装置の入力に際し、ある特定のキーワードのみを受け付ける処理装置を備え、音声入力が特定のキーワードの場合のみ画像形成操作を行うことを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
請求項5の画像形成システムにおいて、画像出力制御装置に話者が自由にキーワードを作成する入力装置を備え、作成したキーワードを画像形成装置での特定キーワードとすることを特徴とする画像形成システム。
【請求項7】
請求項1の画像形成システムにおいて、給紙装置を画像形成装置内部に収納し、開閉できる使用者を限定する制限装置を備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項8】
請求項1の画像形成システムにおいて、排出紙格納装置に対して、排出紙を取り出す使用者を限定できる制限装置を備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
請求項7の画像形成システムにおいて、制限装置の制御に識別した話者のデータを使用することを特徴とする画像形成システム。
【請求項10】
請求項8の画像形成システムにおいて、制限装置の制御に識別した話者のデータを使用することを特徴とする画像形成システム。
【請求項11】
請求項1の画像形成システムにおいて、給紙装置に用紙切れを感知する感知機を備え、感知機が紙切れを感知した場合、用紙の使用者が入力データを送信した画像出力制御装置に対してのみ、用紙切れを通知する表示部を画像出力制御装置に備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項12】
請求項11の画像形成システムにおいて、前記感知機は、識別した話者のデータから通知を行うか否かを判断する判断部を備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項13】
請求項1の画像形成システムにおいて、音声入力装置により特定された話者に応じて、他者の印刷作業より優先的に画像形成作業を行うかどうかの判定を行う処理装置を備え、話者によって印刷順序の優先度を設定することを特徴とする画像形成システム。
【請求項14】
請求項1の画像形成システムにおいて、各給紙装置の設定を行う設定装置を備え、音声入力装置の入力によって特定した話者情報から入力し設定できる給紙装置を限定する処理装置を備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項15】
請求項1の画像形成システムにおいて、特定した話者毎が使用する給紙装置と同じ用紙が格納されている給紙装置があることを判断する給紙先選択装置を備え、用紙が同じ給紙装置から給紙可能とすることを特徴とする画像形成システム。
【請求項16】
請求項1の画像形成システムにおいて、排出紙格納装置を複数備え、給紙された用紙の種類に応じて出力先を選択する排紙先選択装置を備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項17】
請求項16の画像形成システムにおいて、排紙先選択装置は、特定した話者に応じて排出先を選択することを特徴とする画像形成システム。
【請求項18】
請求項15、16の画像形成システムにおいて、排紙先選択装置は給紙先選択装置の選択結果により排紙先を選択することを特徴とする画像形成システム。
【請求項19】
請求項1の画像形成システムにおいて、給紙装置の情報を出力する出力装置を備え、特定した話者毎に出力する給紙装置の情報を選択することを特徴とする画像形成システム。
【請求項20】
請求項1の画像形成システムにおいて、給紙装置の情報を出力する出力装置を備え、画像出力制御装置毎に出力する給紙装置の情報を選択することを特徴とする画像形成システム。
【請求項21】
請求項15、19の画像形成システムにおいて、給紙装置への操作要求を保持する保持装置と、給紙先選択装置から給紙装置が操作可能な話者による操作要求かを判断する判断装置を画像形成装置に備え、前記判断装置の判断結果を出力装置により通知することを特徴とする画像形成システム。
【請求項22】
請求項21の画像形成システムにおいて、警告通知装置を画像形成装置に備え、前記判断装置において、操作可能な話者以外の操作であった場合、前記警告通知装置に対して警告通知要求を送信することを特徴とする画像形成システム。
【請求項23】
請求項1記載の画像形成システムを構成する画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−142677(P2006−142677A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−336724(P2004−336724)
【出願日】平成16年11月19日(2004.11.19)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】