説明

画像形成装置、その制御方法、及び制御プログラム

【課題】 受信した電子メールの解析エラー情報を用紙の無駄を回避しつつ印刷し得る画像形成装置、その制御方法、及び制御プログラムを提供する。
【解決手段】 受信した電子メールを解析した際にエラーが発生した場合は、そのエラー情報を電子メールの本文部の解析データに付加して新たな本文ページのデータを作成し、この本文ページのデータを印刷用のイメージデータに変換して印刷することにより、エラー情報を単独で印刷することなく、エラー情報と本文部のメッセージとを同一の用紙に印刷するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メール形式でデータを受信して印刷処理を行う画像形成装置、その制御方法、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子メールシステムが普及しており、この電子メールシステムを利用し、電子メール形式でデータを受信して印刷処理を行う画像形成装置が実現されている。例えば、送信対象の画像データを圧縮し、この圧縮された画像データを電子メールのフォーマットに変換して電子メールが可能なネットワークに送信すると共に、電子メールのフォーマットで送信されてきた画像データをファクシミリのフォーマットに変換して伸張し、この伸張された画像データを印刷するファクシミリ型電子メール装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
この種の画像形成装置では、一般に、バイナリの画像データを例えばbase64、uuencode、Quoted Printable等の方式でエンコードすることにより、画像データを電子メールのフォーマットに変換している。また、画像データ等の圧縮方式としては、LZ(Lempel−Ziv)、JPEG(Joint Photographic Expert Group)、MPEG(Motion Picture Expert Group)等の各種の方式が用いられている。
【特許文献1】特開平8−242326号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような電子メール機能を有する画像形成装置では、例えばbase64デコーダを具備していない、所定の方式で圧縮された受信データを解凍するためのソフトを具備していない等の理由により、受信した電子メールのデータを解析中にエラーが発生する場合がある。このようなエラーが発生した場合、従来の電子メール機能を有する画像形成装置では、そのエラー情報を用紙に印刷する際には、エラー情報を単独で用紙に印刷していたため、用紙が無駄になるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、受信した電子メールの解析エラー情報を用紙の無駄を回避しつつ印刷し得る画像形成装置、その制御方法、及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、電子メール受信機能を有する画像形成装置において、受信した電子メールのデータをヘッダ部、本文部、添付ファイルに分離する分離手段と、前記分離手段により分離されたヘッダ部、本文部、添付ファイルのデータを解析する解析手段と、前記解析手段による解析において解析エラーが発生した場合に、そのエラー情報を本文部の解析データに付加して新たな本文ページのデータを作成する作成手段と、少なくとも前記作成手段により作成された本文ページのデータを印刷用のイメージデータに変換して印刷する印刷手段とを有している。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、受信した電子メールの解析エラー情報を用紙の無駄を回避しつつ印刷し得る画像形成装置、その制御方法、及び制御プログラムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
図1は、本発明に係る画像形成装置を適用した通信システムのシステム構成図である。本通信システムでは、LAN2とLAN6がネットワークルータ4及び8を介してインターネット9に接続されている。また、LAN2には、パーソナルコンピュータ1とメールサーバ3が接続され、LAN6には、画像形成装置としての印刷装置5とメールサーバ7が接続されており、パーソナルコンピュータ1は、アプリケーションで作成した画像データ等のデータやインターネット9上で取得した画像データ等のデータを電子メール形式で印刷装置5に送信して印刷させることが可能となっている。
【0010】
印刷装置5は、レーザープリンタ、デジタル複合機、ファクシミリ装置などにより構成され、電子メール機能を有している。メールサーバ3及び7は、POP3サーバ(Post Office Protocol Server)およびSMTPサーバ(Simple Mail Transfer Protocol Server)の機能を果たすものである。
【0011】
図2は、パーソナルコンピュータ1の構成を示すブロック図である。パーソナルコンピュータ1は、図2に示したように、パーソナルコンピュータ1の全体の動作制御を司るCPU101、CPU101での動作制御のための各種プログラムやデータなどが格納されるROM102、CPU101の主メモリやワークメモリ等として機能するRAM103を有している。また、パーソナルコンピュータ1は、マウス106からの指示入力を制御するマウスコントローラ105、キーボード108からの指示入力を制御するキーボードコントローラ107、CRTディスプレイ110の表示を制御するCRTコントローラ109を有している。
【0012】
更に、パーソナルコンピュータ1は、各種プログラムやデータ(ブートプログラム、種々のアプリケーション、電子メールソフト、ネットワーク管理プログラム等)を記憶するためのハードディスクドライブ112及びフロッピー(登録商標)ディスクドライブ113とのアクセスを制御するディスクコントローラ111、LAN2を介してパーソナルコンピュータ1が他のパーソナルコンピュータ或いはメールサーバ3と双方向にデータを授受するためのネットワークインタフェイスカード114を有しており、これらの各構成部は、システムバス104を介して互いに通信可能なように接続されている。
【0013】
なお、上記の電子メールソフトは、アプリケーション等で作成された送信対象のデータをbase64、uuencode、Quoted Printable等の方式でエンコードして電子メール形式のデータに変換する機能を有している。また、上記のアプリケーションには、LZ(Lempel−Ziv)、JPEG(Joint Photographic Expert Group)、MPEG(Motion Picture Expert Group)等の方式でデータを圧縮・伸張するソフトが含まれている。
【0014】
図3は、印刷装置5の構成を示すブロック図である。印刷装置5は、図3に示したように、印刷装置5の全体の動作制御を司るCPU201、CPU201での動作制御のための各種プログラムやデータ等が格納されるROM202、CPU201の主メモリやワークメモリ等として機能するRAM203を有している。また、印刷装置5は、デバイス機能(プリンタ機能やコピー機能等)を実現するエンジン204、エンジン204の駆動を制御するエンジンコントローラ205、ユーザからの各種の操作指示を受け付けたり、種々の情報を表示するパネル206、パネル206の操作に応じたコマンドを生成したりパネル206に対する表示を管理したりするパネルコントローラ207を有している。
【0015】
更に、印刷装置5は、各種プログラムやデータ(ブートプログラム、アドレス帳、電子メールソフト、ネットワーク管理プログラム等)を記憶するためのハードディスクドライブ208とのアクセスを制御するディスクコントローラ209、不揮発性RAM210、LAN6を介してメールサーバ7と双方向にデータを授受するためのネットワークインタフェイスカード211、電子メール認識部212を有しており、これらの各構成部は、システムバス217を介して互いに通信可能なように接続されている。
【0016】
なお、上記の電子メールソフトは、base64、uuencode、Quoted Printable等の方式でエンコードされた電子メール形式のデータを少なくともデコードする機能を有している。また、上記のアプリケーションには、LZ(Lempel−Ziv)、JPEG(Joint Photographic Expert Group)、MPEG(Motion Picture Expert Group)等の方式でデータを少なくとも伸張するソフトが含まれている。また、ハードディスクドライブ208には、図5〜図10のフローチャートに対応するプログラムも格納されている。
【0017】
電子メール認識部212は、受信した電子メールに画像データが添付されているか否かを判別すると共に、電子メールをヘッダ部、本文部、添付ファイル部に分離してこれら各部のデータを解析し、その解析結果(エラーが生じたか否か)をCPU201に通知する。CPU201は、エラーが生じた場合は、そのエラー情報を本文部のデータと共に、同一の用紙に印刷させる。なお、ハードディスクドライブ208の代替記憶装置として、RAMやEEPROMなどを用いることも可能である。
【0018】
図4は、電子メールのデータ構成例を示している。図4に示したように、電子メールのデータは、ヘッダ部、本文部、及び必要に応じて添付される添付ファイル部により構成されている。
【0019】
ヘッダ部には、Data(電子メールの送信日時)、From(電子メールの送信者)、Message−ID(メールデータのID情報)、To(電子メールの宛先)、Subject(電子メールのタイトル)等の情報が記載され、本文部には、送信者からのメッセージが記載されている。また、添付ファイル部は、アプリケーション等で得られたバイナリのテキストデータ、画像データ等を電子メール形式のデータとして格納したファイルであり、バイナリのデータがbase64、uuencode、Quoted Printable等の方式で英数字のコードデータに変換(エンコード)されて格納されている。また、ファイル部のデータは、必要に応じて所定の方式で圧縮されている。
【0020】
次に、印刷装置5による電子メールデータの印刷処理の概要を、図5のフローチャートに従って説明する。
【0021】
印刷装置5のネットワークインタフェイスカード211は、CPU201の制御の下に、印刷装置5と同様にLAN6に接続されているメールサーバ7に対して、定期的に自装置宛の電子メールが届いているか否かを確認しに行く。ネットワークインタフェイスカード211は、自装置宛の電子メールが届いている場合には、この電子メールを受信してRAM203上に形成されている送受信データ記憶エリアに読み込む(ステップS501)。
【0022】
このように、電子メールの受信が行われた場合、電子メール認識部212は、CPU201の制御の下に、受信に係る電子メールのデータをヘッダ部、本文部、添付ファイル部に分離し、分離した各部のデータを解析し、その解析したデータを不揮発性RAM210に格納する(ステップS502)。なお、解析処理の詳細については、後述する。
【0023】
次に、CPU201は、電子メール認識部212により解析されたデータをラスタイメージデータに展開し(ステップS503)、エンジンコントローラ205、及びエンジン204により印刷させる(ステップS504)。なお、ステップS502の解析処理で解析エラーが発生した場合は、後述するように、ステップS504では、その解析エラー情報がヘッダ部、本文部の解析データと共に印刷される。また、添付ファイルの解析時にエラーが発生した場合は、その解析エラーに係る添付ファイルの解析データについては、展開処理、印刷処理が実行されることはない。また、画像データの展開処理、及び印刷処理については、詳細な説明を省略するが、既存のレーザープリンタやデジタル複合機の処理の手法と基本的に同じである。
【0024】
次に、ネットワークインタフェイスカード211は、CPU201の制御の下に、自装置宛ての電子メールが未だ残っているか否かを判別し(ステップS505)により、自装置宛ての電子メールが未だ残っていれば、ステップS501に戻り、その電子メールをメールサーバ7から受信する。なお、自装置宛ての電子メールが複数存在する場合、それら複数の電子メールをステップS501で一括して受信してもよい。
【0025】
[第1の実施の形態]
次に、上記ステップS502における解析処理の詳細(第1の実施の形態)を、図6のフローチャートに基づいて説明する。
【0026】
電子メール認識部212は、ステップS601,S602において、それぞれヘッダ部、本文部のデータを解析する。この解析処理では、base64、uuencode、Quoted Printable等の方式で英数字コードにコード化(符号化)された電子メール形式のデータを元のバイナリデータにデコードすると共に、圧縮データについては解凍する(後述するステップS606、及び他の実施の形態も同様)。
【0027】
次に、電子メール認識部212は、上記の解析処理の過程でエラーが発生したか否かを判別する(ステップS603)。このエラー発生の原因としては、電子メールの上記の符号化方式に対応するデコーダ、データ圧縮方式に対応する解凍ソフト、解析されたデータに対応するキャラクタセット用のフォントデータを印刷装置5が具備していないこと等が挙げられる。
【0028】
電子メール認識部212は、ヘッダ部、本文部の解析の過程で解析エラーが発生した場合は、本文部、及びヘッダ部の解析データに対して当該エラー情報を付加した新たな本文ページのデータを作成して(ステップS604)、ステップS605に進み、ヘッダ部、本文部の解析の過程で解析エラーが発生しなかった場合は、ステップS604の処理をスキップしてステップS605に進む。
【0029】
このステップS605では、電子メール認識部212は、添付ファイルが存在するか否かを判別する。その結果、添付ファイルが存在すれば、電子メール認識部212は、その添付ファイルを解析し(ステップS606)、その解析の過程で解析エラーが発生した場合は(ステップS607)、本文部、及びヘッダ部の解析データに対して当該エラー情報を付加した新たな本文ページのデータを作成して(ステップS608)、本解析処理を終了する。
【0030】
なお、ステップS604、S608では、上記の解析エラーの原因等がエラー情報として本文部の解析データに付加される。また、ステップS604,S608で付加されたエラー情報は、本文ページのデータとして付加されているので、図5のステップS504での印刷処理において、最初から記述されていた本文部、及びヘッダ部のデータ(解析データ)と同一の用紙に印刷されることとなる。従って、エラー情報は単独で用紙に印刷されることはなく、用紙の無駄使いを回避することができる。
【0031】
なお、エラー情報は本文部の解析データの任意の箇所に付加すればよいが、本文部の解析データの最後尾にエラー情報を付加するのが好ましい。
【0032】
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、添付ファイルの解析エラーが発生した場合、そのエラー情報は本文部の解析データ(本文ページ)の任意の箇所に付加していたが、第2の実施の形態では、本文ページの各添付ファイル名の記述がある箇所、すなわち添付ファイルのファイル名の近傍に当該添付ファイルのエラー情報を付加し、エラー情報とそのエラー情報に係る添付ファイルのファイル名とを対応付けることにより、どの添付ファイルで解析エラーが発生したかをユーザが容易に認識できるようにしている(図7のステップS708参照)。
【0033】
なお、図7のフローチャートのステップS708以外のステップS701〜S707の処理は、第1の実施の形態に係る図6のフローチャートのステップS601〜S607の処理と全く同様なので、ここでは説明を省略する。
【0034】
[第3の実施の形態]
第2の実施の形態では、ヘッダ部、本文部、添付ファイル部の順に解析処理、及び本文部への解析エラー情報の付加処理を行っていたが、第3の実施の形態では、添付ファイルから解析を始め、添付ファイルの解析終了後は、添付ファイルの次の処理(展開・印刷処理)を開始して本文部、ヘッダ部の解析処理と添付ファイルの展開・印刷処理とを並行して行うことにより、電子メールの印刷処理の迅速化を図っている。
【0035】
次に、第3の実施の形態における電子メールの解析処理の詳細(図5のステップS502にほぼ対応)を、図8のフローチャートに基づいて説明する。
【0036】
電子メール認識部212は、まず、添付ファイルが存在するか否かを判別し(ステップS801)、添付ファイルが存在しなければ、本文部の解析に移行する(ステップS806)。一方、添付ファイルが存在すれば、電子メール認識部212は、その添付ファイルを解析する(ステップS802)。この場合、電子メール認識部212は、添付ファイルの解析が完了すると、その旨をCPU201に通知する。次に、電子メール認識部212は、添付ファイルの解析の過程で解析エラーが発生したか否かを判別し(ステップS803)、添付ファイルの解析エラーが発生した場合は、そのエラー情報をRAM203に格納する(ステップS804)。
【0037】
CPU201は、添付ファイルの解析が完了した旨の通知を電子メール認識部212から受けると、添付ファイルの展開処理以降の処理を開始する(ステップS805)。この場合、CPU201による添付ファイルの展開処理と、電子メール認識部212による後述するステップS806〜S815の処理とは、並行して行われることとなる。また、添付ファイルの展開処理が短時間で完了した場合は、CPU201による添付ファイルの印刷処理と、電子メール認識部212による後述するステップS806〜S815の処理とが並行して行われる。
【0038】
本文部の解析データのステップS801〜S804の処理が完了すると、本文部のデータを解析し(ステップS806)、その解析処理の過程でエラーが発生したか否かを判別する(ステップS807)。その結果、本文部の解析の過程で解析エラーが発生した場合は、電子メール認識部212は、そのエラー情報をRAM203に格納して(ステップS808)、ヘッダ部の解析に移行する(ステップS809)。一方、本文部の解析の過程で解析エラーが発生しなかった場合は、電子メール認識部212は、ステップS808の処理をスキップして、ヘッダ部の解析に移行する(ステップS809)。
【0039】
なお、ここでは、1つの電子メールに対して1つのファイルが添付されていることを想定しているため、上記のように、添付ファイルの解析の後、直ちにヘッダ部、本文部の解析に移行しているが、1つの電子メールに対して複数のファイルが添付されている場合は、1つの添付ファイルの解析の後、未解析の残りの添付ファイルを解析し、全ての添付ファイルを解析し終えた後にヘッダ部、本文部の解析に移行するのが望ましい。
【0040】
次に、電子メール認識部212は、ヘッダ部の解析処理の過程でエラーが発生したか否かを判別する(ステップS810)。その結果、ヘッダ部の解析の過程で解析エラーが発生した場合は、電子メール認識部212は、そのエラー情報をRAM203に格納して(ステップS811)、ステップS812に進む。一方、ヘッダ部の解析の過程で解析エラーが発生しなかった場合は、電子メール認識部212は、ステップS811の処理をスキップして、ステップS812に進む。
【0041】
このステップS812では、電子メール認識部212は、RAM203に格納したエラー情報が存在するか否かを判別する。その結果、エラー情報が存在しなければ、電子メール認識部212は、本文部、及びヘッダ部の解析データからなる本文ページのデータを作成して(ステップS814)、本解析処理を終了する。
【0042】
一方、RAM203に格納したエラー情報が存在する場合は、電子メール認識部212は、そのエラー情報をRAM203から読み出し(ステップS813)本文部、及びヘッダ部の解析データに対して当該エラー情報を付加した新たな本文ページのデータを作成して(ステップS815)、本解析処理を終了する。
【0043】
[第4の実施の形態]
第3の実施の形態では、添付ファイルの解析エラーが発生した場合、そのエラー情報は本文部のデータ(本文ページ)の任意の箇所に付加していたが、第4の実施の形態では、本文ページの各添付ファイル名の記述がある箇所、すなわち添付ファイルのファイル名の近傍に当該添付ファイルのエラー情報を付加し、エラー情報とそのエラー情報に係る添付ファイルのファイル名とを対応付けることにより、どの添付ファイルで解析エラーが発生したかをユーザが容易に認識できるようにしている(図10のステップS916参照)。
【0044】
なお、図9,10のフローチャートのステップS916以外のステップS901〜S917の処理は、第3の実施の形態に係る図8のフローチャートのステップS901〜S917の処理と全く同様なので、ここでは説明を省略する。
【0045】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、例えば、新たに作成する本文ページには、ヘッダ部の解析データを記載しないようにしてもよい。
【0046】
また、本発明の目的は、上記実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行されることによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0047】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施に形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0048】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに備わる機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した(図5〜図10に示す)フローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係る画像形成装置を適用した通信システムのシステム構成図である。
【図2】上記通信システムにおけるパーソナルコンピュータの概略構成を示すブロック図である。
【図3】上記通信システムにおける印刷装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】電子メールのデータ内容例を示す図である。
【図5】電子メールの印刷処理の概要を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施の形態に係る解析処理を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態に係る解析処理を示すフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態に係る解析処理を示すフローチャートである。
【図9】第4の実施の形態に係る解析処理を示すフローチャートである。
【図10】第4の実施の形態に係る解析処理を示すフローチャートである(図9の続き)。
【符号の説明】
【0050】
1…パーソナルコンピュータ
2,6…LAN
3,7…メールサーバ
5…印刷装置
9…インターネット
201…CPU
202…ROM
303…RAM
204…エンジン
208…ハードディスクドライブ
211…ネットワークインタフェイスカード
212…電子メール認識部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メール受信機能を有する画像形成装置において、
受信した電子メールのデータをヘッダ部、本文部、添付ファイルに分離する分離手段と、
前記分離手段により分離されたヘッダ部、本文部、添付ファイルのデータを解析する解析手段と、
前記解析手段による解析において解析エラーが発生した場合に、そのエラー情報を本文部の解析データに付加して新たな本文ページのデータを作成する作成手段と、
少なくとも前記作成手段により作成された本文ページのデータを印刷用のイメージデータに変換して印刷する印刷手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記作成手段は、前記エラー情報を本文部の解析データの最後尾に付加することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記作成手段は、本文部の解析データ中の添付ファイルのファイル名の近傍に、当該添付ファイルのエラー情報を付加することを特徴とする請求項1に記載の画像形形成装置。
【請求項4】
前記解析手段は、最初に添付ファイルのデータを解析し、前記印刷手段は、解析エラーが発生しなかった添付ファイルについては、前記解析手段による当該添付ファイルのデータの解析処理が完了した後、直ちに当該添付ファイルの解析データの前記変換・印刷処理を開始し、前記解析手段は、前記印刷手段による変換・印刷処理と並行して、未解析に係る添付ファイルのデータ、又はヘッダ部、本文部のデータを解析することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
電子メール受信機能を有する画像形成装置の制御方法において、
受信した電子メールのデータをヘッダ部、本文部、添付ファイルに分離する分離工程と、
前記分離工程により分離されたヘッダ部、本文部、添付ファイルのデータを解析する解析工程と、
前記解析工程による解析において解析エラーが発生した場合に、そのエラー情報を本文部の解析データに付加して新たな本文ページのデータを作成する作成工程と、
少なくとも前記作成工程により作成された本文ページのデータを印刷用のイメージデータに変換して印刷する印刷工程と、
を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項6】
電子メール受信機能を有する画像形成装置の制御プログラムであって、
受信した電子メールのデータをヘッダ部、本文部、添付ファイルに分離して、ヘッダ部、本文部、添付ファイルのデータを解析し、その解析において解析エラーが発生した場合に、そのエラー情報を本文部の解析データに付加して新たな本文ページのデータを作成し、少なくとも作成された本文ページのデータを印刷用のイメージデータに変換して印刷する内容を有することを特徴とする制御プログラム。
【請求項7】
受信した電子メールを解析する解析手段と、
前記解析手段による解析において解析エラーが発生した場合に、エラー情報を電子メール本文のデータに付加する付加手段と、
前記付加手段によりエラー情報の付加された電子メール本文のデータを印刷する印刷手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
受信した電子メールを解析する解析ステップと、
前記解析ステップによる解析において解析エラーが発生した場合に、エラー情報を電子メール本文のデータに付加する付加ステップと、
前記付加ステップによりエラー情報の付加された電子メール本文のデータを印刷する印刷ステップとを有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項9】
受信した電子メールを解析する解析ステップと、
前記解析ステップによる解析において解析エラーが発生した場合に、エラー情報を電子メール本文のデータに付加する付加ステップと、
前記付加ステップによりエラー情報の付加された電子メール本文のデータを印刷する印刷ステップとを有することを特徴とする画像形成装置の制御プログラム

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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