説明

画像形成装置、プログラム及び液体吐出ヘッドの駆動方法

【課題】吐出安定性を維持しつつ、消費電力の低減を図る。
【解決手段】1駆動周期ごとに、液滴を吐出させる複数の第1パルスと、液滴を吐出させないで液室内の液体を流動させる第2パルスとを含む駆動波形を生成出力する駆動波形生成手段と、液滴を吐出させるときには、第1パルスと第2パルスを含む第1滴吐出パルス、又は第1パルスを含み第2パルスを含まない第2滴吐出パルスを選択するデータを生成する手段と、入力された画像データから算出される、全駆動回に対する第1滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合と、全駆動回に対する第2滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合の和が、予め定められた所定の割合以下のとき、第2パルスをランダムに印加し、所定の割合に達するようにデータを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置、プログラム及び液体吐出ヘッドの駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば液滴を吐出する液体吐出ヘッドを記録ヘッドに用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。
【0003】
このような画像形成装置において、例えば1駆動周期内でそれぞれ液滴を吐出させる複数の駆動パルス(吐出パルス)を時系列的に生成して共通駆動波形として出力し、例えば相対的に大きなドットを形成するときには2以上の駆動パルスを選択して複数の液滴を吐出させることで、複数の液滴を飛翔中に合体させて着弾させることによって、複数のサイズのドットを形成し、また、共通駆動波形中に滴吐出を伴わないでヘッドを駆動する非吐出パルスを含ませ、同様に非吐出パルスを選択することで微駆動を行なうことで安定した滴吐出を行なうようにことが知られている。
【0004】
非吐出パルスの印加制御に関しては、各駆動周期で、滴吐出を行わない全てのノズルに印加するものもあるが、消費電力が多くなることから、非吐出時間が所定時間継続したノズルや非吐出の状態が所定回数続いたノズルに対して印加することが知られている(特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−315332号公報
【特許文献2】特開平11−314360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非吐出パルスを与えるノズルを制限するようにしても、消費電力の低減を図るには未だ不十分である。例えば、一般的なテキスト(文字)文書は、用紙全体の面積の5%から10%程度が印字領域であり、その他は空白であることが多い。このような画像を印字するとき、あるノズルに着目すると、まったく液滴を吐出しないものが存在することになる。
【0007】
そのため、例えば特許文献1のように今回の周期(基準信号)より前のノズルの吐出状態のみに依存して、つまり、滴吐出が所定時間或いは所定駆動周期行われてないことを条件として微駆動パルスを印加する構成にあっては、上述したような場合には例えその回数が減ったとしても微駆動パルスが印加され、無駄に電力を消費することになる。
【0008】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、吐出安定性を維持しつつ、消費電力の低減を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
1駆動周期ごとに、液滴を吐出させる複数の第1パルスと、前記液滴を吐出させないで前記液室内の液体を流動させる第2パルスとを含む駆動波形を生成出力する駆動波形生成手段と、
前記記録ヘッドから液滴を吐出させるときには、前記第1パルス及び前記第2パルスを含む第1滴吐出パルス、又は、前記第1パルスを含み、前記第2パルスを含まない第2滴吐出パルスを選択するデータを生成する手段と、を備え、
前記データを生成する手段は、
入力された画像データから算出される、全駆動回に対する前記第1滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合と、全駆動回に対する前記第2滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合の和が、予め定められた所定の割合以下のとき、前記第2パルスをランダムに印加し、前記所定の割合に達するように前記データを生成する
構成とした。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、吐出安定性を維持しつつ、更なる低消費電力化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る画像形成装置の機構部の全体構成を説明する側面概略構成図である。
【図2】同機構部の要部平面説明図である。
【図3】同画像形成装置の記録ヘッドを構成する液体吐出ヘッドの一例を示す液室長手方向の断面説明図である。
【図4】同液体吐出ヘッドの液室短手方向の断面説明図である。
【図5】同画像形成装置の制御部の概要を示すブロック説明図である。
【図6】同制御部の印刷制御部及びヘッドドライバの一例を示すブロック説明図である。
【図7】駆動波形と各滴サイズのパルスの説明に供する説明図である。
【図8】本発明の第1実施形態における非吐出パルスの印加パターンの説明に供する説明図である。
【図9】同じく吐出パルスの印加例の説明に供する説明図である。
【図10】同じく図9の印加例に対して図8の印加パターンに従って非吐出パルスを印加したときの説明に供する説明図である。
【図11】本発明の第2実施形態における吐出パルス及び非吐出パルスの印加例の説明に供する説明図である。
【図12】同じく図11の印加例に対して図8の印加パターンに従って非吐出パルスを印加したときの説明に供する説明図である。
【図13】本発明の第3実施形態における吐出パルスの印加例に非吐出パルスを割り振った例の説明に供する説明図である。
【図14】同じく図13の吐出パルスの印加例と非吐出パルスの割振りに対して更に図8の印加パターンに従って非吐出パルスを印加したときの説明に供する説明図である。
【図15】本発明の第4実施形態における吐出パルスの印加例に非吐出パルスを割り振った例の説明に供する説明図である。
【図16】同じく図15の吐出パルスの印加例と非吐出パルスの割振りに対して更に図8の印加パターンに従って非吐出パルスを印加したときの説明に供する説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成を説明する側面説明図、図2は同装置の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型インクジェット記録装置であり、装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して図2で矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
【0013】
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド34a、34b(区別しないときは「記録ヘッド34」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
【0014】
記録ヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、記録ヘッド34としては、1つのノズル面に複数のノズルを並べた各色のノズル列を備えるものなどを用いることもできる。
【0015】
また、キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するための第2インク供給部としてのサブタンクであるサブタンク35a、35b(区別しないときは「サブタンク35」という。)を搭載している。このサブタンク35には、カートリッジ装填部4に着脱自在に装着される各色のインクカートリッジ(メインタンク)10y、10m、10c、10kから、供給ポンプユニット24によって各色の供給チューブ36を介して、各色の記録液が補充供給される。
【0016】
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
【0017】
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えるとともに、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
【0018】
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト51は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって図2のベルト搬送方向に周回移動する。
【0019】
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
【0020】
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
【0021】
さらに、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構81を配置している。この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a、82b(区別しないときは「キャップ82」という。)と、ノズル面をワイピングするためのワイパ部材(ワイパブレード)83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84と、キャリッジ33をロックするキャリッジロック87などとを備えている。また、このヘッドの維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容するための廃液タンク100が装置本体に対して交換可能に装着される。
【0022】
また、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
【0023】
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
【0024】
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターンで帯電され、この帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
【0025】
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
【0026】
そして、記録ヘッド34のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ33をホーム位置である維持回復機構81に対向する位置に移動して、キャップ部材82によるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出動作などの維持回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
【0027】
次に、記録ヘッド34を構成している液体吐出ヘッドの一例について図3及び図4を参照して説明する。なお、図3は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図4は同ヘッドの液室短手方向(ノズルの並び方向)の断面説明図である。
【0028】
この液体吐出ヘッドは、流路板101と、この流路板101の下面に接合した振動板102と、流路板101の上面に接合したノズル板103とを接合して積層し、これらによって液滴(インク滴)を吐出するノズル104が連通する流路であるノズル連通路105及び圧力発生室である加圧液室106、液室106に流体抵抗部(供給路)107を通じてインクを供給するための共通液室108に連通するインク供給口109などを形成している。
【0029】
また、振動板102を変形させて液室106内のインクを加圧するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)である電気機械変換素子としての2個(図3では1列のみ図示)の積層型圧電部材121と、この圧電部材121を接合固定するベース基板122とを備えている。この圧電部材121には、分割しないスリット加工で溝を形成することで複数の圧電柱121A、121Bを形成している。この例では、圧電柱121Aは駆動波形を印加する駆動圧電柱とし、圧電柱121Bは駆動波形を印加しない非駆動圧電柱としている。また、圧電部材121の駆動圧電柱121Aには図示しない駆動回路(駆動IC)を搭載したFPCケーブル126を接続している。
【0030】
そして、振動板102の周縁部をフレーム部材130に接合し、このフレーム部材130には、圧電部材121及びベース基板122などで構成されるアクチュエータユニットを収納する貫通部131及び共通液室108となる凹部、この共通液室108に外部からインクを供給するための液体供給口であるインク供給穴132を形成している。
【0031】
ここで、流路板101は、例えば結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、ノズル連通路105、液室106となる凹部や穴部を形成したものであるが、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板や感光性樹脂などを用いることもできる。
【0032】
振動板102は、ニッケルの金属プレートから形成したもので、例えばエレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製しているが、この他、金属板や金属と樹脂板との接合部材などを用いることもできる。この振動板102に圧電部材121の圧電柱121A、121Bを接着剤接合し、更にフレーム部材130を接着剤接合している。
【0033】
ノズル板103は各液室106に対応して直径10〜30μmのノズル104を形成し、流路板101に接着剤接合している。このノズル板103は、金属部材からなるノズル形成部材の表面に所要の層を介して最表面に撥水層を形成したものである。
【0034】
圧電部材121は、圧電材料151と内部電極152とを交互に積層した積層型圧電素子(ここではPZT)である。この圧電部材121の交互に異なる端面に引き出された各内部電極152には個別電極153及び共通電極154が接続されている。なお、この実施形態では、圧電部材121の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室106内インクを加圧する構成としているが、圧電部材121の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室106内インクを加圧する構成とすることもできる。
【0035】
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば駆動圧電柱121Aに印加する電圧を基準電位Veから下げることによって駆動圧電柱121Aが収縮し、振動板102が下降して液室106の体積が膨張することで、液室106内にインクが流入し、その後駆動圧電柱121Aに印加する電圧を上げて駆動圧電柱121Aを積層方向に伸長させ、振動板102をノズル104方向に変形させて液室106の体積を収縮させることにより、液室106内のインクが加圧され、ノズル104からインク滴が吐出(噴射)される。
【0036】
そして、駆動圧電柱121Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板102が初期位置に復元し、液室106が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室108から液室106内にインクが充填される。そこで、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
【0037】
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
【0038】
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図5を参照して説明する。なお、同図は同制御部のブロック説明図である。
この制御部500は、この装置全体の制御を司るCPU511と、CPU511が実行する本発明に係るデータ生成に関わるプログラム、その他のプログラムなどの固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505とを備えている。
【0039】
また、記録ヘッド34を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含む印刷制御部508と、キャリッジ33側に設けた記録ヘッド34を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)509と、キャリッジ33を移動走査する主走査モータ554、搬送ベルト51を周回移動させる副走査モータ555、維持回復機構81のキャップ82やワイパ部材83の移動などを行なう維持回復モータ556を駆動するためのモータ駆動部510と、帯電ローラ56にACバイアスを供給するACバイアス供給部511などを備えている。
【0040】
また、この制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル514が接続されている。
【0041】
この制御部500は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F506を持っていて、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト600側から、ケーブル或いはネットワークを介してI/F506で受信する。
【0042】
そして、制御部500のCPU501は、I/F506に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC505にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部508からヘッドドライバ509に転送する。なお、画像を出力するためドットパターンデータの生成(本発明に係るデータ又は画像データの生成)はホスト600側のプリンタドライバ601で行なうことも、制御部500で行なうこともできる。
【0043】
印刷制御部508は、上述した画像データをシリアルデータで転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ509に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動信号生成部を含み、1の駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動信号をヘッドドライバ509に対して出力する。
【0044】
ヘッドドライバ509は、シリアルに入力される記録ヘッド34の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部508から与えられる駆動波形を構成するパルスを選択して吐出パルスを生成し、記録ヘッド34の液滴を吐出させるエネルギーを発生する圧力発生手段としての圧電素子に対して印加することで記録ヘッド34を駆動する。このとき、駆動波形を構成するパルスの一部又は全部或いはパルスを形成する波形用要素の全部又は一部を選択することによって、例えば、大滴、中滴、小滴など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
【0045】
I/O部513は、装置に装着されている各種のセンサ群515からの情報を取得し、プリンタの制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部508やモータ駆動部510、ACバイアス供給部511の制御に使用する。センサ群515は、用紙の位置を検出するための光学センサや、機内の温度を監視するためのサーミスタ、帯電ベルトの電圧を監視するセンサ、カバーの開閉を検出するためのインターロックスイッチなどがあり、I/O部513は様々のセンサ情報を処理することができる。
【0046】
次に、印刷制御部508及びヘッドドライバ509の一例について図6を参照して説明する。
印刷制御部508は、画像形成時に1印刷周期(1駆動周期)内に複数のパルス(駆動信号)で構成される駆動波形(共通駆動波形)を生成して出力する駆動波形生成部701と、印刷画像に応じた2ビットの画像データ(階調信号0、1)と、クロック信号、ラッチ信号(LAT)、滴制御信号M0〜M3を出力するデータ転送部702を備えている。
【0047】
なお、滴制御信号は、ヘッドドライバ209の後述するスイッチ手段であるアナログスイッチ715の開閉を滴毎に指示する2ビットの信号であり、共通駆動波形の印刷周期に合わせて選択すべきパルス又は波形要素でHレベル(ON)に状態遷移し、非選択時にはLレベル(OFF)に状態遷移する。
【0048】
ヘッドドライバ509は、データ転送部702からの転送クロック(シフトクロック)及びシリアル画像データ(階調データ:2ビット/1チャンネル(1ノズル)を入力するシフトレジスタ711と、シフトレジスタ711の各レジスト値をラッチ信号によってラッチするためのラッチ回路712と、階調データと制御信号M0〜M3をデコードして結果を出力するデコーダ713と、デコーダ713のロジックレベル電圧信号をアナログスイッチ715が動作可能なレベルへとレベル変換するレベルシフタ714と、レベルシフタ714を介して与えられるデコーダ713の出力でオン/オフ(開閉)されるアナログスイッチ716とを備えている。
【0049】
このアナログスイッチ716は、各駆動圧電柱121Aの選択電極(個別電極)154に接続され、駆動波形生成部701からの共通駆動波形が入力されている。したがって、シリアル転送された画像データ(階調データ)と制御信号MN0〜MN3をデコーダ713でデコードした結果に応じてアナログスイッチ715がオンにすることにより、共通駆動波形を構成する所要のパルス(あるいは波形要素)が通過して(選択されて)駆動圧電柱121Aに印加される。
【0050】
次に、駆動波形について図7を参照して説明する。なお、駆動パルスとは駆動波形を構成する要素としてのパルスを示す用語として、吐出パルスとは圧力発生手段に印加されて液滴を吐出させるパルスを示す用語とし、非吐出パルスとは圧力発生手段に印加されるが滴を吐出させない(ノズル内のインクを流動させる)パルスを示す用語として用いる。
【0051】
この実施形態では、3種類のサイズの液滴(大滴、中滴、小滴)を吐出させる吐出パルスと、微駆動を行なう非吐出パルスを含む駆動波形の例である。駆動波形生成部701からは図7(a)に示すような駆動波形(共通駆動波形)Pvが出力される。この駆動波形Pvは、1印刷周期(1駆動周期)内で、基準信号に同期して、駆動パルスP1〜P4を時系列で生成した波形である。なお、基準信号は、形成する画像の密度に応じてキャリッジ33の主走査方向位置に対応して出力される信号である。また、駆動パルスP1は非吐出パルス(第2パルス)であり、駆動パルスP2ないしP4は吐出パルス(第1パルス)である。
【0052】
そして、データ転送部702からは図7(b)に示す滴制御信号M0〜M3が出力される。滴制御信号M0は、駆動波形の駆動パルスP1〜P4を選択して同図(c)に示す大滴用の吐出パルスを生成させる。滴制御信号M1は、駆動波形の駆動パルスP2、P4を選択して同図(d)に示す中滴用の吐出パルスを生成させる。滴制御信号M2は、駆動波形の駆動パルスP3を選択して同図(e)に示す小滴用の吐出パルスを生成させる。滴制御信号M3は、駆動波形の駆動パルスP1を選択して同図(f)に示す微駆動用の非吐出パルスを生成させる。
【0053】
つまり、この例では、大滴用吐出パルスは、第1パルスである駆動パルスP2ないしP4と第2パルスである非吐出パルスP1を含む第1滴吐出パルスであり、中適用吐出パルス及び小滴用吐出パルスは、第1パルスである駆動パルスP2及びP4又はP3を含み、第2パルスである非吐出パルスP1を含まない第2滴吐出パルスである。なお、上述した駆動パルスP1と駆動パルスP2とのパルスの間隔は、圧力室、ノズル及び吐出されるインクで決まる固有周期と略同じか、固有周期の整数倍と略同じとすることで、より効率的に大滴の滴量を大きくすることが可能となる。
【0054】
したがって、制御部500によって吐出パルスとともに非吐出パルスを選択するデータを生成してデータ転送部702に与えて、滴制御信号によって各駆動回で所要のパルスを選択することで、所要のノズルに非吐出パルスを印加することができる。
【0055】
次に、本発明の第1実施形態について図8ないし図10を参照して説明する。なお、図8ないし図10は同実施形態における波形の印加状況を模式的に示した説明図である。
【0056】
ここでは、各図に示すように、10ノズル(ノズルNo.1〜10)×10駆動回(駆動回1〜10)で100画素のパターンを描く例で説明する。各図で、縦方向はノズル番号(ノズルNo.)を、横方向は駆動回数を示している。
【0057】
まず、図8に示すように、乱数表に基づいて、非吐出パルスを印加する(「1」)ノズル及び駆動回と、非吐出パルスを印加しない(「0」)ノズル及び駆動回を、ランダムに決定する(これを「非吐出パルス印加パターン」という。)。なお、この例では、「1」と「0」との割合は同じになっているので、仮に、全てのノズルについて全ての駆動回で吐出パルスが印加されないとしても、非吐出パルスは50%の割合で印加されることになる。つまり、この例では、所定の割合を50%としている。
【0058】
この図8の領域に対して、入力された画像データに基づいて、基準パルスに同期して、各ノズルに大滴、中滴、小滴を選択的に印加するように生成した場合の一例を図9に示している。この例は、100画素に対し、20画素に駆動波形(吐出パルス)が印加されるような画像データが入力されたものである。
【0059】
つまり、この例では、全駆動回に対する第1滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合と全駆動回に対する第2滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合の和は、20%となっている。
【0060】
具体的には、駆動回1ではノズルNo.9のノズルに対応するアクチュエータ(以下、「ノズル9」というようにいう。)に中滴用吐出パルス、駆動回2ではノズル2、3、5、7に大滴用吐出パルス、駆動回3ではノズル2、7に小滴用吐出パルス、ノズル3に中滴用吐出パルス、駆動回4ではノズル2、3、5、7に大滴用吐出パルス、駆動回6ではノズル3、5、7、10に大滴用吐出パルス、駆動回7ではノズル5、7に小滴用吐出パルス、駆動回9ではノズル2、3に大滴用吐出パルスをそれぞれ印加する画像データである。なお、駆動回5、8、10ではいずれのノズルにも吐出パルスを印加しない。
【0061】
そこで、図10に示すように、図8で「1」(非吐出パルス印加)とされ、かつ、吐出波形(いずれかの吐出パルス)が印加されていない画素に対し、非吐出パルス(微駆動波形)を印加するデータを生成する。
【0062】
これによって、100画素に対して、必ず予め定めた所定の割合である50%に相当すする50画素以上の画素には、液滴を吐出するための吐出パルス及び微駆動波形(非吐出パルス)のいずれかが、ランダムに印加されることになる。
【0063】
このような構成とすることで、想定されている画素に対し、万遍なく吐出波形、もしくは微駆動波形が印加されることになる。
【0064】
本実施形態では、液体吐出ヘッド及び使用するインクから、50%以上のデューティで印字もしくは微駆動が印加されれば、ノズル近傍でのインクの乾燥による不具合が発生しないことを前提としている。
【0065】
このデューティは、使用されるシステム(ヘッド構成やインク種類)に応じて変化させればよい。たとえば乾燥しやすいインクを使用するシステムであれば、デューティを上げる必要があり、反対に乾燥しにくいインクの場合は、デューティを下げればよい。
【0066】
また、画像形成装置が使用される環境に応じて、このデューティを変化させることができる。すなわち、温度が高く、湿度が低い環境においては、インクの乾燥が促進されるために、デューティを高く設定されることが求められる。反対に、温度が低く、湿度が高い環境においては、デューティを低く設定しても、安定吐出を確保できる。
【0067】
このように、本実施形態では、入力された画像データから算出される、全駆動回に対する第1滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合と、全駆動回に対する第2滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合の和が、予め定められた所定の割合以下のとき、第2パルスをランダムに印加し、所定の割合に達するようにデータを生成している。
【0068】
このようにして、安定的な吐出に必要な微駆動波形を、できるだけ少なく印加することができ、もって消費電力の低減と、安定吐出の両立を図ることが可能となる。
【0069】
次に、本発明の第2実施形態について図11及び図12を参照して説明する。なお、図11及び図12は液体吐出ヘッドに印加される駆動波形の一例とその印加ダイアグラムを示している。
【0070】
まず、図11は、図9に示す吐出波形が印加される画像データが入力された例で、吐出波形の直前の駆動回で、いかなる波形も印加されてない画素に対し、微駆動波形(非吐出パルス)を印加する例である。この場合の非吐出パルスは、前記図8の「1」、「0」の非吐出パルス印加パターンとは関係なく配置(印加)される。
【0071】
図12は、この図11の波形の印加パターに対し、前述した図8の非吐出印加パターンを使用して、なんらの波形も印加されていない画素で、かつ「1」となっている画素に微駆動波形(非吐出パルス)を印加したものである。
【0072】
このように、吐出波形を印加する駆動回の直前において微駆動波形を印加する、つまり、第1滴吐出パルス及び第2滴吐出パルスの印加される直前の駆動回に第1滴吐出パルス及び第2滴吐出パルスのいずれも印加されないとき、直前の駆動回に第2パルスを印加することで、吐出安定性をより高めることができる。
【0073】
次に、本発明の第3実施形態について図13及び図14を参照して説明する。なお、図13及び図14は同実施形態の説明に供する説明図である。
【0074】
本実施形態では、図13に示すように、吐出波形が印加されている画素を予め除外した画素に対し、ランダムに「1」、「0」を振り分けている。ここで、「1」は微駆動を印加する画素であり、「1」が入っている画素数と駆動波形が印加される画素数の総和は、全画素100に対して、50としている。
【0075】
そして、図14に示すように、非吐出パルス印加パターンが「1」の画素に対して微駆動波形を印加している。吐出波形、微駆動波形ともに印加されない画素は、中間電位で保持されている。
【0076】
本実施形態では、液体吐出ヘッド及び使用するインクから、50%以上のデューティで印字もしくは微駆動が印加されれば、ノズル近傍でのインクの乾燥による不具合が発生しないことを前提としている。
【0077】
このような構成とする、つまり、第2パルスを、第1滴吐出パルス及び第2滴吐出パルスの印加されていない駆動回に対して、ランダムに印加し、所定の割合に達するようにデータを生成することことで、吐出波形が印加される画素と、微駆動波形が印加される画素との総和を、安定吐出に必要最低減のデューティと等しくすることができ、前記実施形態に比べて、より消費電力の低減を図ることができる。
【0078】
なお、この例においても、安定吐出に必要とするデューティは、使用されるシステムに応じて変化させればよい。また使用環境に応じて変化させることもできる。
【0079】
次に、本発明の第4実施形態について図15及び図16を参照して説明する。なお、図15及び図16は同実施形態の説明に供する説明図である。
【0080】
本実施形態は、図15に示すように、吐出波形が印加される直前の駆動回で、いかなる波形も印加されてない画素に、微駆動波形を印加する「1」を割り振ったものである。これは、図8のパターンにおける「1」、「0」の非吐出パルス印加パターンに関係なく配置される。
【0081】
そして、図16に示すように、なんらの波形も印加されていない画素で、かつ非吐出パルス印加パターンが「1」となっている画素に微駆動波形を印加している。
【0082】
このように、吐出波形の直前において微駆動を印加する、つまり、第1滴吐出パルス及び第2滴吐出パルスの印加される直前の駆動回に第1滴吐出パルス及び第2滴吐出パルスのいずれも印加されないとき、直前の駆動回に第2パルスを印加し、第1滴吐出パルス及び第2滴吐出パルス並びに第2パルスの印加されていない駆動回に対し、第2パルスをランダムに印加し所定の割合に達するようにデータを生成することで、吐出安定性をより高めることができる。
【0083】
次に、本発明の第5実施形態について説明する。前記第1実施形態では、すべてのノズルを対象として、全駆動回に対する第1滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合と、全駆動回に対する第2滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合の和が、予め定められた所定の割合以下の場合,第2パルスをランダムに印加し、所定の割合に達するようにデータを生成するが、これを各々のノズル毎に設定することもできる。
【0084】
つまり、入力された画像データから算出される,各々のノズル毎の全駆動回に対する第1滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合と、各々のノズル毎の第2滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合の和が、予め定められた所定の割合以下の場合に、第2パルスをランダムに印加し、所定の割合に達するようにデータを生成することもできる。
【0085】
このようにすれば、例えば特定のノズルから、一度も吐出がなされないような画像データが連続した場合でも、当該ノズル付近のインク増粘を防止することができ、次回の吐出に備えることが可能となって、画質の向上を図ることができる。
【0086】
上記実施形態における非吐出パルスを入れるためのデータの生成は、ROMなどに格納されたプログラムによってコンピュータに行なわせることができ、このプログラムは、記憶媒体に記憶して提供することができ、或はインターネットネットなどのネットワークを通じてダウンロードすることで提供できる。また、ホスト(情報処理装置)のプリンタドライバ(プログラム)で画像形成装置側に転送する画像データを生成するときに、非吐出パルスを入れ込むデータを付加して、画像形成装置側に転送することもできる。
【0087】
なお、本願において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
【0088】
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
【0089】
また、「インク」とは、特に限定しない限り、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
【0090】
また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
【0091】
また、画像形成装置には、特に限定しない限り、シリアル型画像形成装置及びライン型画像形成装置のいずれも含まれる。
【符号の説明】
【0092】
33 キャリッジ
34、34a、34b 記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
500 制御部
508 印刷制御部
701 駆動波形生成部
702 データ転送部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
1駆動周期ごとに、液滴を吐出させる複数の第1パルスと、前記液滴を吐出させないで前記液室内の液体を流動させる第2パルスとを含む駆動波形を生成出力する駆動波形生成手段と、
前記記録ヘッドから液滴を吐出させるときには、前記第1パルス及び前記第2パルスを含む第1滴吐出パルス、又は、前記第1パルスを含み、前記第2パルスを含まない第2滴吐出パルスを選択するデータを生成する手段と、を備え、
前記データを生成する手段は、
入力された画像データから算出される、全駆動回に対する前記第1滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合と、全駆動回に対する前記第2滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合の和が、予め定められた所定の割合以下のとき、前記第2パルスをランダムに印加し、前記所定の割合に達するように前記データを生成する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1滴吐出パルス及び前記第2滴吐出パルスの印加される直前の駆動回に前記第1滴吐出パルス及び前記第2滴吐出パルスのいずれも印加されないとき、前記直前の駆動回に前記第2パルスを印加することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2パルスを、前記第1滴吐出パルス及び前記第2滴吐出パルスの印加されていない駆動回に対して、ランダムに印加し、前記所定の割合に達するように前記データを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1滴吐出パルス及び前記第2滴吐出パルスの印加される直前の駆動回に前記第1滴吐出パルス及び前記第2滴吐出パルスのいずれも印加されないとき、前記直前の駆動回に前記第2パルスを印加し、前記第1滴吐出パルス及び前記第2滴吐出パルス並びに前記第2パルスの印加されていない駆動回に対し、前記第2パルスをランダムに印加し前記所定の割合に達するように前記データを生成することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
1駆動周期ごとに、液滴を吐出させる複数の第1パルスと、前記液滴を吐出させないで前記液室内の液体を流動させる第2パルスとを含む駆動波形を生成出力する駆動波形生成手段と、
前記記録ヘッドから液滴を吐出させるときには、前記第1パルス及び前記第2パルスを含む第1滴吐出パルス、又は、前記第1パルスを含み、前記第2パルスを含まない第2滴吐出パルスを選択するデータを生成する手段と、を備え、
前記データを生成する手段は、
入力された画像データから算出される、各々のノズル毎の全駆動回に対する前記第1滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合と、各々のノズル毎の全駆動回に対する前記第2滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合の和が、予め定められた所定の割合以下のとき、前記第2パルスをランダムに印加し、前記所定の割合に達するように前記データを生成する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
装置の周辺温度及び周辺湿度の少なくともいずれかを検出する手段を有し、
前記手段の検出結果に応じて前記所定の割合を変化させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
1駆動周期ごとに、液滴を吐出させる複数の第1パルスと、前記液滴を吐出させないで前記液室内の液体を流動させる第2パルスとを含む駆動波形を生成出力する駆動波形生成手段と、
前記記録ヘッドから液滴を吐出させるときには、前記第1パルス及び前記第2パルスを含む第1滴吐出パルス、又は、前記第1パルスを含み、前記第2パルスを含まない第2滴吐出パルスを選択する手段と、を備える画像形成装置で出力する画像データを生成する処理をコンピュータに行わせるプログラムであって、
入力された画像データから算出される、全駆動回に対する第1滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合と、全駆動回に対する前記第2滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合の和が、予め定められた所定の割合以下のとき、前記第2パルスをランダムに印加し、前記所定の割合に達するように前記データを生成する処理をコンピュータに行わせる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
液滴を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドの1駆動周期ごとに、液滴を吐出させる複数の第1パルスと、前記液滴を吐出させないで前記液室内の液体を流動させる第2パルスとを含む駆動波形を生成出力し、
前記液体吐出ヘッドから液滴を吐出させるときには、前記第1パルス及び前記第2パルスを含む第1滴吐出パルス、又は、前記第1パルスを含み、前記第2パルスを含まない第2滴吐出パルスを選択するデータを生成し、
前記データを生成するとき、
入力された画像データから算出される、全駆動回に対する第1滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合と、全駆動回に対する前記第2滴吐出パルスの単位時間当たりの印加割合の和が、予め定められた所定の割合以下のとき、前記第2パルスをランダムに印加し、前記所定の割合に達するように前記データを生成する
ことを特徴とする液体吐出ヘッドの駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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