説明

画像形成装置、消耗品切れ警告方法及びサーバ装置

【課題】印刷の途中で生じる消耗品切れを警告できる画像形成装置、消耗品切れ警告方法及びサーバ装置を提供することを課題とする。
【解決手段】画像形成装置20は、ユーザより印刷要求された印刷枚数と、消耗品がエンドになるまでに印刷可能と予測される残枚数とを比較し、印刷枚数が残枚数以上であれば印刷中に消耗品がエンドになると判定する残枚数判定手段46と、印刷中に消耗品がエンドになると判定されると、印刷中に消耗品がエンドになる可能性を警告する内容の消耗品切れ警告画面を、表示手段に表示するメイン制御手段31とを有することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、消耗品切れ警告方法及びサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばプリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置では用紙やトナー等の消耗品を用いている。したがって、消耗品が消費されて無くなると、画像形成装置は画像形成処理が行えなくなる。そこで、いわゆる「消耗品切れ」を防止するため、消耗品がニアエンド(消耗品切れ間近)となったときに画像形成装置から管理センタへ通報(サプライコール通報)を行い、消耗品切れ(エンド)になるまでの間に顧客へ消耗品を配送する配送システムは従来から知られている。
【0003】
上記のようなニアエンドの検知では、例えば画像形成装置にセットされた消耗品が十分に使用できるにも関わらずニアエンドが検知されたり、ニアエンドの検知後、直ぐにエンドとなり、消耗品の納品が間に合わなかったりする場合がある。
【0004】
そこで、上記のようなニアエンドの検知において、より適切なタイミングで消耗品を配送する技術は従来から検討されている(例えば特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−321546号公報
【特許文献2】特開2010−49200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、ニアエンドの検知はトナー消費量、トナー消費量検知期間、期間内使用枚数などの平時のデータによる使用予測に基づき行うことで精度を上げている。したがって、平時を大幅に超える枚数の印刷を行う場合は、印刷中に消耗品がニアエンドを通り過ぎ、エンドになってしまうことがあった。なお、消耗品がエンドになると、画像形成装置は画像形成処理を行えなくなる。
【0007】
したがって、平時を大幅に超える枚数を一度に指定して印刷を行う場合、画像形成装置は指定した枚数の印刷の途中で消耗品がエンドとなると、指定した枚数の印刷の途中で画像形成処理を行えなくなり、不便であった。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、印刷の途中で生じる消耗品切れを警告できる画像形成装置、消耗品切れ警告方法及びサーバ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した課題を解決するために、画像形成装置は、ユーザより印刷要求された印刷枚数と、消耗品がエンドになるまでに印刷可能と予測される残枚数とを比較し、前記印刷枚数が残枚数以上であれば印刷中に消耗品がエンドになると判定する残枚数判定手段と、印刷中に消耗品がエンドになると判定されると、印刷中に消耗品がエンドになる可能性を警告する内容の消耗品切れ警告画面を、表示手段に表示するメイン制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、印刷の途中で生じる消耗品切れを警告できる画像形成装置、消耗品切れ警告方法及びサーバ装置を提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施の形態の画像形成装置の一例の構成図である。
【図2】トナー切れ警告画面の一例のイメージ図である。
【図3】残枚数及び残日数を算出する処理の一例のフローチャートである。
【図4】印刷要求を受けた画像形成装置の処理の一例のフローチャートである。
【図5】ニアエンド検出の処理の一例のイメージ図である。
【図6】本実施の形態の画像形成装置を含むシステムの一例の構成図である。
【図7】PCで表示されるweb画面の一例のイメージ図である。
【図8】サーバの一例のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本実施の形態では消耗品切れの一例としてトナーエンドを説明しているが、トナー以外の消耗品のエンドであってもよい。また、本実施の形態において、消耗品切れは消耗品寿命を含むものとする。
【実施例1】
【0014】
図1は本実施の形態の画像形成装置の一例の構成図である。図1に示すように、画像形成装置20は画像形成処理のメイン制御部21と、各トナー色のセットトナー消費量管理部22と、トナーボトル23とを備えている。なお、図1の構成図は本実施の形態の説明に不要な部分について適宜省略している。
【0015】
メイン制御部21は画像形成装置メイン制御部31と、印刷枚数管理部32と、稼働日数管理部33とを備えている。セットトナー消費量管理部22はトナー消費量検出・管理部41と、ニアエンド検出残日数設定部42と、トナー情報検知部43と、トナー情報管理部44と、トナー消費量事前通報判定部45と、残枚数判定部46と、トナー消費量事前通報部47とを備えている。
【0016】
メイン制御部21の画像形成装置メイン制御部31は、用紙等への媒体に画像形成を行う処理等を制御する。また、画像形成装置メイン制御部31は例えばトナー容器としてのトナーボトル23が画像形成装置20のトナーボトルセット位置にセットされた場合にトナーボトルがセットされたことを検知する。
【0017】
印刷枚数管理部32はトナー交換後から現時点までの印刷枚数の合計である累計印刷枚数を管理する。印刷枚数管理部32は用紙に作像した回数(ト−タルカウンタ情報)から累計印刷枚数をカウントする。なお、印刷枚数管理部32はトナー交換のタイミングを画像形成装置メイン制御部31から通知される。印刷枚数管理部32は印刷終了後に累計印刷枚数を更新する。
【0018】
稼働日数管理部33はトナー交換後から現時点までの画像形成装置20の稼働日数である累計稼働日数を管理する。なお、稼働日数管理部33はトナー交換のタイミングを画像形成装置メイン制御部31から通知される。稼働日数管理部33は印刷終了後に累計稼働日数を更新する。
【0019】
セットトナー消費量管理部22のトナー情報検知部43は画像形成装置20のトナーボトルセット位置にセットされたトナーボトル23のトナーの全体量など、トナー情報を画像形成装置メイン制御部31から通知される。また、トナー消費量検出・管理部41は移送機構としてのトナー移送中継機構(図示せず)に流量計を備える。この流量計によりトナー消費量検出・管理部41はトナー消費量を検出する。トナー消費量検出・管理部41は印刷終了を画像形成装置メイン制御部31から通知され、印刷終了後のトナー消費量を検出する。
【0020】
トナーボトル23に充填されたトナーはトナー移送中継機構を介して印刷機構の現像部に移送される。流量計はトナー流量を測定するためのものであり、トナー移送中継機構を介してトナーボトル23から現像部に移送されるトナー流量を測定する。本実施の形態において、流量計は移送されるトナー流量を測定し、測定されたトナー流量の重量積算値をトナー消費量として測定する。なお、トナー流量の測定は、重量を直接、測定するものであってもよい。
【0021】
トナー情報管理部44はトナーボトル23のトナー消費に関する情報を含むトナー情報の管理を行う。例えばトナー情報には、トナーの全体量と、トナー交換後から現時点までのトナー消費量と、現時点のトナー残量と、後述する残枚数とが含まれている。
【0022】
なお、トナーの全体量はトナー交換時のトナー残量である。新品のトナーボトル23の場合、トナーの全体量はトナーボトル23の内容量となる。また、トナー情報管理部44はトナー交換後から現時点までのトナー消費量をトナー消費量検出・管理部41から通知される。現時点のトナー残量は例えばトナーの全体量からトナー消費量を減算することにより算出される。なお、残枚数はトナーがエンドになるまでに印刷可能と予測される枚数を表す。残枚数は残枚数判定部46から通知される。
【0023】
ニアエンド検出残日数設定部42は、ユーザによりセットされたニアエンド検出の残日数を設定する。なお、ユーザは例えば操作パネル(図示せず)からニアエンド検出の残日数をセットする。ニアエンド検出の残日数はユーザ(顧客)との契約内容に合わせ、画像形成装置20の設置時に例えば管理センターからリモートで設定してもよい。ユーザによりセットされたニアエンド検出の残日数は画像形成装置メイン制御部31からニアエンド検出残日数設定部に通知される。
【0024】
残枚数判定部46は以下の式(1)により残枚数を算出する。残枚数判定部46は累計印刷枚数を印刷枚数管理部32から取得する。また、残枚数判定部46はトナー交換後から現時点までのトナー消費量と、現時点のトナー残量とをトナー情報管理部44から取得する。トナー情報管理部44は残枚数判定部46が算出した残枚数を取得して管理する。
【0025】
残枚数=トナー残量÷(トナー消費量÷累計印刷枚数)…(1)
トナー消費量事前通報判定部45は、累計印刷枚数を累計稼働日数で割ることにより平均印刷枚数を算出する。なお、トナー消費量事前通報判定部45は印刷終了後に更新された累積印刷枚数及び累積稼働日数を印刷枚数管理部32及び稼働日数管理部33から取得する。平均印刷枚数は1日あたりの印刷枚数の平均値である。
【0026】
また、トナー消費量事前通報判定部45は残枚数を平均印刷枚数で割ることにより残日数を算出する。トナー消費量事前通報判定部45は残枚数をトナー情報管理部44から取得する。トナー消費量事前通報判定部45はニアエンド検出残日数設定部42に設定されているニアエンド検出の残日数と、算出した残日数とを比較し、トナー消費量の事前通報の必要性の有無を判定する。
【0027】
算出した残日数がニアエンド検出の残日数以下であれば、トナー消費量事前通報判定部45はトナー消費量の事前通報が必要と判定する。算出した残日数がニアエンド検出の残日数以下でなければ、トナー消費量事前通報判定部45はトナー消費量の事前通報が不要と判定する。
【0028】
トナー消費量の事前通報が必要と判定すると、トナー消費量事前通報判定部45はサプライコール通知をトナー消費量事前通報部47に要求する。トナー消費量事前通報部47はトナー消費量事前通報判定部45からの要求に基づき、例えばトナー供給管理サーバなどにサプライコール通知を行う。
【0029】
なお、メイン制御部21の画像形成装置メイン制御部31はユーザが例えば操作パネルから印刷枚数をセットして印刷要求すると、印刷開始前に、セットトナー消費量管理部22の残枚数判定部46に印刷中のトナー切れ予測処理を行わせる。
【0030】
残枚数判定部46はトナー情報管理部44が管理する残枚数と操作パネルにセットされた印刷枚数とを比較し、印刷枚数が残枚数以上であれば印刷中にトナーがエンドになると判定する。なお、残枚数判定部46は判定の結果を画像形成装置メイン制御部31に通知する。画像形成装置メイン制御部31は印刷中にトナーがエンドになる旨が残枚数判定部46から通知されると、トナー切れ警告画面を操作パネルに表示する。
【0031】
図2はトナー切れ警告画面の一例のイメージ図である。図2のトナー切れ警告画面50は印刷中にトナーがエンドになる可能性を警告するテキストと、トナー配送依頼ボタン51と、印刷続行ボタン52と、キャンセルボタン53とを含む。ユーザがトナー配送依頼ボタン51を選択すると、画像形成装置メイン制御部31はトナー消費量事前通報部47にサプライコール通知を要求後、印刷を開始する。
【0032】
ユーザが印刷続行ボタン52を選択すると、画像形成装置メイン制御部31は印刷を開始する。ユーザがキャンセルボタン53を選択すると、画像形成装置メイン制御部31はユーザが例えば操作パネルから行った印刷要求をキャンセルする。
【0033】
図1のように構成された画像形成装置20は例えば以下のフローチャートに示す手順で処理を行う。図3は残枚数及び残日数を算出する処理の一例のフローチャートである。図3に示すフローチャートの処理は例えば印刷終了時に実行される。
【0034】
ステップS1において、印刷枚数管理部32はトナー交換後から現時点までの印刷枚数の合計である累計印刷枚数を算出する。また、稼働日数管理部33はトナー交換後から現時点までの画像形成装置20の稼働日数である累計稼働日数を算出する。ステップS2において、トナー消費量事前通報判定部45は、ステップS1で算出された累計印刷枚数を累計稼働日数で割ることにより平均印刷枚数を算出する。
【0035】
ステップS3において、残枚数判定部46はトナー消費量をステップS1で算出された累計印刷枚数で割って求めた1枚あたりのトナー消費量を求める。そして、残枚数判定部46はトナー残量を1枚あたりのトナー消費量で割ることにより、トナーがエンドになるまでに印刷可能と予測される枚数(残枚数)を算出する。
【0036】
ステップS4において、トナー消費量事前通報判定部45はステップS3で算出した残枚数をステップS2で算出した平均印刷枚数で割ることにより、トナーがエンドになるまでの日数(残日数)を算出する。
【0037】
また、図1の画像形成装置20はユーザが例えば操作パネルから印刷枚数をセットして印刷要求すると、図4に示す手順で処理を行う。図4は印刷要求を受けた画像形成装置の処理の一例のフローチャートである。
【0038】
ステップS11において、画像形成装置メイン制御部31はユーザが例えば操作パネルから印刷枚数をセットして印刷要求すると、印刷開始前に、セットトナー消費量管理部22の残枚数判定部46に印刷中のトナー切れ予測処理を要求する。
【0039】
残枚数判定部46はトナー情報管理部44が管理する残枚数と操作パネルにセットされた印刷枚数とを比較し、印刷枚数が残枚数以上であるか否かを判定する。印刷枚数が残枚数以上であれば、残枚数判定部46は印刷中にトナーがエンドになると判定する。印刷枚数が残枚数以上でなければ、残枚数判定部46は印刷中にトナーがエンドにならないと判定する。残枚数判定部46は印刷中にトナーがエンドになるか否かの判定の結果を画像形成装置メイン制御部31に通知する。
【0040】
画像形成装置メイン制御部31は印刷中にトナーがエンドになる旨が残枚数判定部46から通知されると、ステップS12において、例えば図2のトナー切れ警告画面50を操作パネルに表示する。なお、画像形成装置メイン制御部31は印刷中にトナーがエンドにならない旨が残枚数判定部46から通知されると、後述のステップS15において、印刷を開始する。
【0041】
図2のトナー切れ警告画面50を操作パネルに表示後、画像形成装置メイン制御部31はステップS13において、ユーザが選択したボタンを判定する。ユーザがトナー配送依頼ボタン51を選択したと判定すると、画像形成装置メイン制御部31はステップS14においてトナー消費量事前通報部47にサプライコール通知を要求する。トナー消費量事前通報部47は画像形成装置メイン制御部31からの要求に基づき、サプライコール通知を行ったあと、ステップS15において印刷を開始する。
【0042】
ユーザが印刷続行ボタン52を選択したと判定すると、画像形成装置メイン制御部31はステップS15において印刷を開始する。ユーザがキャンセルボタン53を選択したと判定すると、画像形成装置メイン制御部31はユーザが例えば操作パネルから行った印刷要求をキャンセルし、図4のフローチャートの処理を終了する。
【0043】
印刷の終了後、トナー消費量事前通報判定部45はステップS16において、ニアエンド検出残日数設定部42に設定されているニアエンド検出の残日数と、上記のように算出した残日数とを比較し、算出した残日数がニアエンド検出の残日数以下であるか否かを判定する。
【0044】
算出した残日数がニアエンド検出の残日数以下であると判定すると、トナー消費量事前通報判定部45はトナー消費量の事前通報が必要と判定する。算出した残日数がニアエンド検出の残日数以下でないと判定すると、トナー消費量事前通報判定部45はトナー消費量の事前通報が不要と判定し、図4のフローチャートの処理を終了する。また、トナー消費量の事前通報が必要と判定すると、トナー消費量事前通報判定部45はステップS17に進み、サプライコール通知をトナー消費量事前通報部47に要求する。トナー消費量事前通報部47はトナー消費量事前通報判定部45からの要求に基づき、サプライコール通知を行ったあと、図4のフローチャートの処理を終了する。なお、トナー消費量事前通報部47は、ステップS14においてサプライコール通知済みであれば、ステップS17でサプライコール通知を行わない。
【0045】
ステップS16では例えば図5(B)にイメージで示すような処理を行う。図5はニアエンド検出の処理の一例のイメージ図である。図5(A)はトナー残量でニアエンド検出を行う例を示している。図5(B)は残日数でニアエンド検出を行う例を示している。
【0046】
図5(A)はトナー残量を基準としたニアエンド検出方法である。図5(A)ではニアエンド検出のトナー残量が10%に設定されている場合を示している。トナー残量でニアエンド検出を行う場合は、1日のトナー使用量が異なる機器Aと機器Bとでニアエンドからエンドに至るまでの期間にばらつきが生じる。このため、トナー到着がトナーエンド後になったり、トナー到着がトナーエンドの一月前になったりと、トナー到着はユーザの望みと異なる不適切なタイミングとなってしまうことがあり得る。
【0047】
図5(B)は残日数を基準としたニアエンド検出方法である。図5(B)ではニアエンド検出の残日数が3日に設定されている場合を示している。残日数でニアエンドの検出を行う場合は、1日のトナー使用量が異なる機器Aと機器Bとであってもニアエンドからエンドに至るまでの期間にばらつきが生じない。
【0048】
このように、本実施の形態における残日数を基準としたニアエンド検出方法では、ニアエンドからエンドに至るまでの期間自体を判定に用いて、トナーがエンドに至る何日前に届くかを指定できる。このため、本実施の形態における残日数を基準としたニアエンド検出方法はトナー到着にばらつきが生じず、トナー到着がユーザの望む適切なタイミングとなる。
【実施例2】
【0049】
図6は本実施の形態の画像形成装置を含むシステムの一例の構成図である。図6に示すシステム60はPC61と、サーバ62と、ハブ63と、画像形成装置20A〜20Eとを備えている。なお、画像形成装置20A〜20Eの数は一例である。
【0050】
PC61はユーザが操作する装置である。PC61はサーバ62とLANなどのネットワーク経由でデータ通信可能に接続されている。PC61はweb画面データをサーバ62から受信してディスプレイなどの表示装置にweb画面を表示する。ユーザはPC61の表示装置に表示されたweb画面から、各画像形成装置20A〜20Eの状況(残枚数や残日数など)を確認できる。
【0051】
また、ユーザは選択した画像形成装置20A〜20E(複数指定可)に印刷を行わせることができる。サーバ62はハブ63を介して画像形成装置20A〜20Eにデータ通信可能に接続されている。サーバ62は一定間隔毎に画像形成装置20A〜20Eから残枚数、サプライコール通知状況、残日数、印刷状況などの情報を収集する。など、サーバ62はPC61に表示されたweb画面の更新ボタンを押下されたタイミングで画像形成装置20A〜20Eからリアルタイムの情報を取得するようにしてもよい。
【0052】
画像形成装置20A〜20Eは実施例1の画像形成装置20の構成に、残枚数、サプライコール通知状況、残日数、印刷状況などの情報をサーバ62へ送信する仕組みを設けた構成であるため、説明を省略する。
【0053】
図7はPCで表示されるweb画面の一例のイメージ図である。図7のweb画面70は更新ボタン71、印刷ボタン72、印刷チェックボックス73、各種情報74を含む構成である。
【0054】
ユーザが更新ボタンを押下すると、PC61は画像形成装置20A〜20Eからリアルタイムの情報を取得する。ユーザが印刷チェックボックス73を選択すると、PC61は選択された印刷チェックボックス73にチェックマークを表示する。図7の例ではプリンタ名がプリンタBの画像形成装置20Bが選択された例を表している。ユーザが印刷ボタン72を押下すると、PC61は印刷チェックボックス73にチェックマークが表示されている、言い換えればユーザが選択した例えば画像形成装置20Bに印刷を要求する。
【0055】
図7の各種情報74はプリンタ名、トナー状況としての印刷可能枚数及びトナー配送依頼状況、機器詳細としてのIPアドレス及び設置場所、ステイタス(印刷状況)の例を表している。ユーザは例えば図7の各種情報74に含まれる印刷可能枚数(残枚数)を参照することにより、印刷中のトナー切れの可能性が高い例えばプリンタ名がプリンタCの画像形成装置20Cを避けて印刷の要求を行える。
【0056】
サーバ62は、例えば図8に示すような構成により実現される。図8はサーバの一例のハードウェア構成図である。サーバ62はバス88で相互に接続された入力装置81、出力装置82、記録媒体読取装置83、補助記憶装置84、主記憶装置85、演算処理装置86及びインタフェース装置87を有する構成である。
【0057】
入力装置81はキーボードやマウス等である。入力装置81は各種信号を入力するために用いられる。出力装置82はディスプレイ装置等の表示装置である。出力装置82は各種ウインドウやデータ等を表示するために用いられる。
【0058】
インタフェース装置87は、モデム、LANカード等である。インタフェース装置87はLANやインターネット等のネットワークに接続するために用いられる。サーバ62を実現するプログラムは、例えば記録媒体89の配布やネットワーク等からのダウンロードなどによって提供される。プログラムはサーバ62で実行されるプログラムの少なくとも一部である。
【0059】
記録媒体89はCD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的、電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0060】
プログラムを記録した記録媒体89が記録媒体読取装置83にセットされると、プログラムは記録媒体89から記録媒体読取装置83を介して補助記憶装置84にインストールされる。また、ネットワーク等からダウンロードされたプログラムはインタフェース装置87を介して補助記憶装置84にインストールされる。
【0061】
補助記憶装置84はプログラム、必要なファイル、データ等を格納する。主記憶装置85はプログラムの起動時に補助記憶装置84からプログラムを読み出して格納する。演算処理装置86は主記憶装置85に格納されたプログラムに従って各種機能を実現する。
【0062】
本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば本実施の形態では消耗品の一例としてトナーの場合を説明しているが、トナー以外の消耗品であってもよい。例えばトナー以外の消耗品の場合は、式(1)のトナー残量及びトナー消費量を例えば消耗品残数及び消耗品消費数に置き換えればよい。
【符号の説明】
【0063】
20、20A〜20E 画像形成装置
21 メイン制御部
22 各トナー色のセットトナー消費量管理部
23 トナーボトル
31 画像形成装置メイン制御部
32 印刷枚数管理部
33 稼働日数管理部
41 トナー消費量検出・管理部
42 ニアエンド検出残日数設定部
43 トナー情報検知部
44 トナー情報管理部
45 トナー消費量事前通報判定部
46 残枚数判定部
47 トナー消費量事前通報部
50 トナー切れ警告画面
51 トナー配送依頼ボタン
52 印刷続行ボタン
53 キャンセルボタン
60 システム
61 PC(パーソナルコンピュータ)
62 サーバ
63 ハブ
70 web画面
71 更新ボタン
72 印刷ボタン
73 印刷チェックボックス
74 各種情報
81 入力装置
82 出力装置
83 記録媒体読取装置
84 補助記憶装置
85 主記憶装置
86 演算処理装置
87 インタフェース装置
88 バス
89 記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザより印刷要求された印刷枚数と、消耗品がエンドになるまでに印刷可能と予測される残枚数とを比較し、前記印刷枚数が残枚数以上であれば印刷中に消耗品がエンドになると判定する残枚数判定手段と、
印刷中に消耗品がエンドになると判定されると、印刷中に消耗品がエンドになる可能性を警告する内容の消耗品切れ警告画面を、表示手段に表示するメイン制御手段と
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記メイン制御手段は、前記消耗品切れ警告画面に、ユーザから消耗品の配送依頼を受け付けるボタン、ユーザから印刷続行を受け付けるボタン、ユーザから印刷要求のキャンセルを受け付けるボタンを設け、前記ユーザから消耗品の配送依頼を受け付けるボタンが選択されると、通報手段にサプライコール通知を要求し、前記ユーザから印刷続行を受け付けるボタンが選択されると、印刷を開始し、前記ユーザから印刷要求のキャンセルを受け付けるボタンが選択されると、前記印刷要求をキャンセルすること
を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記残枚数判定手段は、消耗品交換後から現時点までの累計印刷枚数及び累計稼働日数から算出した平均印刷枚数と消耗品交換後から現時点までの消耗品消費数とに基づき1枚あたりの消耗品消費数を算出し、更に、消耗品残数と前記1枚あたりの消耗品消費数とに基づき前記消耗品がエンドになるまでに印刷可能と予測される残枚数を算出すること
を特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記消耗品がエンドになるまでに印刷可能と予測される残枚数と前記平均印刷枚数とに基づき消耗品がエンドになるまでの残日数を算出し、消耗品がエンドになるまでの残日数がユーザの設定したニアエンド検出の残日数以下であれば前記通報手段にサプライコール通知を要求する通報判定手段を更に有すること
を特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
画像形成装置によって実行される消耗品切れ警告方法であって、
ユーザより印刷要求された印刷枚数と、消耗品がエンドになるまでに印刷可能と予測される残枚数とを比較し、前記印刷枚数が残枚数以上であれば印刷中に消耗品がエンドになると判定する判定ステップと、
印刷中に消耗品がエンドになると判定されると、印刷中に消耗品がエンドになる可能性を警告する内容の消耗品切れ警告画面を、表示手段に表示する表示ステップと
を有することを特徴とする消耗品切れ警告方法
【請求項6】
ユーザより印刷要求された印刷枚数と、消耗品がエンドになるまでに印刷可能と予測される残枚数とを比較し、前記印刷枚数が残枚数以上であれば印刷中に消耗品がエンドになると判定する残枚数判定手段と、
印刷中に消耗品がエンドになると判定されると、印刷中に消耗品がエンドになる可能性を警告する内容の消耗品切れ警告画面を、表示手段に表示するメイン制御手段と
を有することを特徴とする1つ以上の画像形成装置から、消耗品がエンドになるまでに印刷可能と予測される残枚数を通知され、
前記1つ以上の画像形成装置から通知された前記消耗品がエンドになるまでに印刷可能と予測される残枚数を情報として含む画面のデータを、クライアント装置に送信して前記画面を前記クライアント装置の表示手段に表示させること
を特徴とするサーバ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−94962(P2013−94962A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236360(P2011−236360)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(396017453)リコーITソリューションズ株式会社 (22)
【Fターム(参考)】