説明

画像形成装置、画像形成システム、および印刷制御プログラム

【課題】出力先の画像形成装置に必要な消耗品が装着されていない場合においても、当該消耗品が装着されている他の画像形成装置への代替出力を可能とする。
【解決手段】複数種類の消耗品を着脱可能に収容する消耗品選択収容部5を備える画像形成装置1であって、装着中の消耗品の種類に応じて実行可能な印刷モードを特定する印刷可能モード特定部11と、ホスト装置2から指定された印刷条件での印刷可否についての問合せを受信した場合は、当該印刷条件と実行可能な印刷モードとを照合して印刷の可否を応答するとともに、ホスト装置から印刷データを受信した場合は、指示された印刷条件と実行可能な印刷モードとを照合することにより、印刷が可能であると判定した場合には画像形成部15に印刷の実行を指示し、印刷が不可能であると判定した場合には印刷が不可能である旨を応答する印刷制御部13とを備えるものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数種類の消耗品を用いて記録媒体への印刷を行う画像形成装置、画像形成システム、および印刷制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数種類の消耗品を用いて記録媒体への印刷を行う従来の画像形成装置に関し、例えば、特許文献1には、各消耗品に付されるメモリタグに消耗品の種別情報を記憶しておき、画像形成装置に装着された消耗品に付されているメモリタグからこの種別情報を読み込むことによって消耗品の種別を判定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−175626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像形成装置では、利用者が指定する印刷条件に該当する消耗品が装着されていないと印刷品質が低下したり印刷を実行できなくなるという問題があった。
【0005】
本発明は、前記の問題を解決するためになされたものであり、利用者が出力先として選択した画像形成装置に必要な消耗品が装着されているか否かを、印刷要求元のホスト装置に知らせることができる画像形成装置を提供することを目的とする。さらに、必要な消耗品が装着されていない場合においては、当該消耗品が装着されている他の画像形成装置への代替出力を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するために、本発明は、画像形成に用いられる複数種類の消耗品の何れかを着脱可能に収容する消耗品選択収容部と、ホスト装置から受信した印刷データを指示された印刷条件にしたがって記録媒体上に印刷する画像形成部とを備える画像形成装置であって、前記消耗品選択収容部に装着されている消耗品の種類を検出して現時点で実行可能な印刷モードを特定する印刷可能モード特定部と、ホスト装置から指定された印刷条件での印刷可否についての問合せを受信した場合は、当該指定された印刷条件と特定した前記実行可能な印刷モードとを照合して判定した当該指定された印刷条件での印刷の可否を、問合せ元の前記ホスト装置に応答するとともに、ホスト装置から印刷データを受信した場合は、当該印刷データとともに指示された印刷条件と特定した前記実行可能な印刷モードとを照合して当該指示された印刷条件での印刷の可否を判定することにより、当該印刷データの印刷が可能であると判定したときには前記画像形成部に当該印刷データの印刷を実行させ、当該印刷データの印刷が不可能であると判定したときには当該印刷データの印刷が不可能である旨を送信元の前記ホスト装置に応答する印刷制御部とを備えるものとした。
【0007】
また、本発明は、2以上の前記画像形成装置と、これらの画像形成装置へ印刷条件を指示して印刷データを送信する1以上のホスト装置とを備える画像形成システムであって、前記ホスト装置は、前記2以上の前記画像形成装置のなかの1つを出力先として選択可能に受け付け、受け付けた当該画像形成装置の前記消耗品選択収容部に装着され得るすべての消耗品に対応して当該画像形成装置が実行可能なすべての印刷モードのなかから、当該ホスト装置の利用者が指示する任意の印刷モードを選択可能に受け付けて、前記印刷条件を設定する印刷条件設定部と、前記出力先として受け付けた当該画像形成装置へ当該印刷条件での印刷可否を問い合わせて、当該画像形成装置から印刷不可能である旨が応答された場合は、他の画像形成装置に当該印刷条件での印刷可否を問い合わせることによって当該印刷条件での印刷が可能な代替出力先の候補を探索して印刷を行わせる印刷ジョブ生成部とを備えるものとした。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、利用者が出力先として選択した画像形成装置に必要な消耗品が装着されているか否かを、印刷要求元のホスト装置に知らせることができる。また、必要な消耗品が装着されていない場合においては、当該消耗品が装着されている他の画像形成装置への代替出力を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成例を示す図である。
【図2】印刷可能モード特定部の構成例とその動作についての説明図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像形成システムの構成例を示す図である。
【図4】画像形成装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図5】ホスト装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図6】画像形成装置が印刷可能モードを特定する処理のフローチャートである。
【図7】画像形成装置が印刷可否問合せを受信したときの処理のフローチャートである。
【図8】画像形成装置が印刷ジョブを受信したときの処理のフローチャートである。
【図9】ホスト装置における印刷指示処理のフローチャート(前半部分)である。
【図10】ホスト装置における印刷指示処理のフローチャート(後半部分)である。
【図11】印刷モード設定画面の表示例である。
【図12】代替プリンタ選択画面の表示例である。
【図13】印刷不可表示画面の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態を、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタの概略構成例を示す図である。
【0011】
このような画像形成装置としては、各種プリンタのほかに、複写機、ファクシミリ、デジタル複合機などがあり、これらの装置は、電子写真方式やインクジェット方式などにより、トナーやインクなどの消耗品を用いて紙等の記録媒体上にモノクロやカラーの画像を印刷する。
【0012】
図1に例示している画像形成装置(プリンタ)1は、一般的なカラー画像の形成に用いる3色の消耗品カートリッジ、すなわち、イエロー色の消耗品カートリッジ4Y、マゼンタ色の消耗品カートリッジ4M、およびシアン色の消耗品カートリッジ4Cをそれぞれ装着するための専用の3つの収容部と、一般的なカラー画像以外の画像の形成に用いる他の消耗品のなかから1つを選択して装着するための消耗品選択収容部5とを備えている。
【0013】
例えば、消耗品選択収容部5には、白黒印刷時やカラー印刷時にブラック色の現像剤を供給する黒色着色材の消耗品カートリッジ4K、透明もしくは色付きの記録媒体に白色印刷を行うための白色着色材の消耗品カートリッジ4W、および印刷面を保護しつつ光沢を与える透明のコーティング剤を塗布するための透明色着色材の消耗品カートリッジ4Tのなかの1つが、印刷目的に応じて適宜選択されて装着される。
【0014】
図2に示すように、それぞれの消耗品カートリッジ4には、不揮発性の記憶素子からなるメモリ42を備えるRFID(Radio Frequency Identification)タグ41が貼付されており、このメモリ42には予め供給される消耗品の種別を示すID情報と当該消耗品の初期容量を示す情報とが記憶される。また、それぞれの消耗品カートリッジ4が画像形成装置(プリンタ)1に装着されることにより、各収容部に対応して配備されているアンテナ111を介して、画像形成装置(プリンタ)1が備える印刷可能モード特定部11は、該当するメモリ42に記憶されるデータを無線で読み書きする。なお、本実施形態では、RFIDタグ41に対して無線でデータを読み書きする例について説明するが、消耗品カートリッジ4が備える不揮発性のメモリに対して他の非接触式もしくは接触式の通信方法を用いてデータを読み書きするようにしてもよい。あるいは、消耗品カートリッジ4に機械的にデータを記憶して読み書きする方法を用いてもよい。
【0015】
図2に示すように、印刷可能モード特定部11は、アンテナ111を介してRFIDタグ41との間でデータの読み書きを行うRFIDリーダライタ112と、RFIDリーダライタが読み出したデータに基づいて消耗品種別を判定する消耗品種別判定部113と、判定された消耗品種別に対応して実行可能な印刷モードの集合である印刷可能モードを取得する印刷可能モード取得部114と、記憶部115とを備えて構成される。
【0016】
また、記憶部115は、フラッシュメモリやEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性メモリにより構成され、RFIDタグ41内のメモリ42に記憶されるID情報と消耗品種別との対応関係を規定するID・種別対応テーブル116と、消耗品種別と印刷可能モードとの対応関係を規定する種別・モード対応テーブル117とを備える。
【0017】
消耗品種別判定部113は、RFIDタグ41から読み出したID情報と、ID・種別対応テーブル116に登録されているID情報とを照合することによって消耗品カートリッジ4の種類、すなわち消耗品種別を判定する。また、印刷可能モード取得部114は、判定された消耗品種別と、種別・モード対応テーブル117に登録されている消耗品種別とを照合することによって判定された消耗品種別に対応する印刷可能モードを取得する。これにより、例えば、消耗品選択収容部5に装着されている消耗品カートリッジ4が透明色着色材の消耗品カートリッジ4Tであれば、通常の記録媒体上にカラー印刷を行うカラー印刷モードと、写真用記録媒体上にカラー印刷を行うとともにその上に透明色のコーティング剤を塗布するカラー写真印刷モードと、通常の記録媒体上にプロセスブラック(3色を混合することで得られる黒色)によって白黒印刷を行うプロセスブラック印刷モードとの3つが印刷可能モードとして特定される。
【0018】
図1に戻り、印刷可能モード特定部11によって特定された印刷可能モードは、不図示の記憶部に記憶される。ホスト装置2からこの画像形成装置(プリンタ)1に印刷を実行させる場合には、まずホスト装置2は、利用者が指定した印刷モードである要求印刷モードでの印刷可否を問い合わせるための問合せを送信する。送受信部18を介してこの問合せを受信した印刷制御部13は、当該要求印刷モードが記憶部に記憶されている印刷可能モードに含まれるか否かを判定して、印刷可否の応答を送受信部18に送信させる。これにより、この印刷可否の応答を受信したホスト装置2は、当該画像形成装置(プリンタ)1での印刷が可能である場合にのみ印刷データを含む印刷ジョブを当該画像形成装置(プリンタ)1に送信して印刷を実行させ、印刷が可能でない場合には代替出力先を探して印刷させることが可能となる。
【0019】
図3は、本実施形態に係る画像形成装置1としての複数のプリンタ1A,1B,1C,1Xと、複数のホスト装置2A,2B,2CとがLAN(Local Area Network)3で接続された画像形成システムの構成例を示す図である。この画像形成システムは、ホスト装置2A,2B,2Cが生成した印刷ジョブを、LAN3を介してプリンタ1A,1B,1C,1Xのいずれかに送信し、それぞれのプリンタ1A,1B,1C,1Xが、各ホスト装置から受信した印刷ジョブをスプールし、所定の順序で印刷ジョブを実行して記録媒体上に印刷を行い、印刷された記録媒体を排紙トレイに順次蓄積していくものとする。
【0020】
図3に示した画像形成システムは、プリンタAAA(1A)、プリンタBBB(1B)、プリンタCCC(1C)が、それぞれエリアa、エリアb、エリアcに設置されており、ホスト装置A(2A)がプリンタAAA(1A)を、ホスト装置B(2B)がプリンタBBB(1B)を、ホスト装置C(2C)がプリンタCCC(1C)を通常の出力先として利用するものと仮定する。そして、印刷に必要となる特定の消耗品カートリッジ4や記録媒体が通常の出力先に装着されていないときには、それらが装着されている他のプリンタを代替出力先として選択可能となるように各プリンタの機種が構成されているものとする。
【0021】
好ましくは、図3に例示している画像形成システムは、多様な消耗品カートリッジ4および多様な記録媒体を同時に装着可能な共用プリンタXXX(1X)を備え、プリンタ1A,1B,1Cについて選択可能なすべての印刷モードを共用プリンタXXX(1X)にて実行可能となるように構成しておくとよい。それにより、利用者が通常利用するプリンタでは希望する印刷モードを実行できない場合であっても、必ず1台以上の代替出力先を確保することが可能となる。
【0022】
図4は、本実施形態に係る画像形成装置(プリンタ)1の機能構成例を示す機能ブロック図である。図4に示すように、画像形成装置1は、印刷可能モード特定部11、媒体種類検出部12、印刷制御部13、印刷ジョブスプール部14、画像形成部15、記憶部16、入力部17、送受信部18、および表示部19を備えて構成されている。
【0023】
このうち、印刷可能モード特定部11、媒体種類検出部12、印刷制御部13、および印刷ジョブスプール部14は、制御部10が備える不図示のCPU(Central Processing Unit)が、不図示のROM(Read Only Memory)などの記憶装置に記憶されたプログラムを不図示の主メモリにロードして実行することによって具現化される。
【0024】
印刷可能モード特定部11は、消耗品選択収容部5(図1)に装着されている消耗品カートリッジ4の種別に応じて実行可能な印刷モードである印刷可能モードを特定する(図2参照)。媒体種類検出部12は、不図示の媒体収容部に装着されている記録媒体の種類を検出する。記録媒体の種類の検出は、センサなどを用いて行ってもよいし、媒体収容部が備える選択手段により利用者が手動で選択した媒体種類を読み取ったり、表示部19と入力部17とを用いて利用者が媒体種類を設定するようにしてもよい。
【0025】
印刷制御部13は、送受信部18がLAN3を介して受信した印刷可否問合せにて指定された印刷条件について、その印刷可否を判定して印刷可否応答を送信するよう送受信部18に指示するとともに、送受信部18がLAN3を介して受信した印刷ジョブを、印刷ジョブスプール部14に引き渡して記憶部16に一時保存させる。また、複数の印刷ジョブを受信した場合には、所定の優先順位にしたがって印刷ジョブの実行順序を決定し、画像形成部15に印刷ジョブの実行を指示して記録媒体上への印刷を行わせる。
【0026】
印刷ジョブスプール部14は、送受信部18が受信した印刷ジョブの情報を記憶部16に一時保存させ、画像形成部15からの要求に応じて記憶部16から読み出した印刷ジョブの情報を引き渡す。画像形成部15は、印刷制御部13の指示にしたがって印刷ジョブスプール部14から記憶部16に一時保存させた印刷ジョブの情報を受け取り、媒体収容部に装着されている記録媒体を給紙して当該印刷ジョブに含まれる印刷データを当該記録媒体上に印刷し、排紙トレイに排出する。
【0027】
RAM(Random Access Memory)などからなる記憶部16には、印刷ジョブの情報や印刷の実行に必要な各種の情報が記憶される。また、タッチパネルや操作ボタンなどから構成される入力部17は、利用者が行う操作の入力を受け付け、液晶表示パネルや表示ランプなどから構成される表示部19は、装置の状態や印刷ジョブに関する各種情報を利用者に提供する。
【0028】
図5は、本実施形態に係るホスト装置2の機能構成例を示す機能ブロック図である。図5に示すように、ホスト装置2は、印刷データ編集部21、印刷ジョブ生成部22、出力先選択部23、印刷条件設定部24、記憶部25、送受信部26、入力部27、および表示部28を備えて構成されている。
【0029】
このうち、印刷データ編集部21、印刷ジョブ生成部22、出力先選択部23、印刷条件設定部24は、制御部20が備える不図示のCPUが、不図示のROMなどの記憶装置に記憶されたプログラムを不図示の主メモリにロードして実行することによって具現化される。このうち、図内に破線で示したように、印刷制御プログラムは、ホスト装置2を、印刷ジョブ生成部22、出力先選択部23、および印刷条件設定部24として機能させる。
【0030】
RAMなどからなる記憶部25は、印刷データとその編集や印刷に必要な各種の情報を記憶する。印刷データ編集部21は、例えば文書作成プログラムを実行することによって、印刷対象となる印刷データを作成するための編集機能を利用者に提供する。出力先選択部23は、LAN3に接続されている画像形成装置1の情報を利用者に提供して、利用者による出力先の選択入力を受け付ける。印刷条件設定部24は、作成された印刷データを印刷するための印刷条件を利用者から受け付ける。
【0031】
印刷ジョブ生成部22は、要求印刷モードを含む各種印刷条件についてのパラメータと印刷データとを含んだ印刷ジョブを生成し、利用者が設定した印刷条件にて印刷可能な画像形成装置1に生成した印刷ジョブを送信して印刷を実行させる。このとき、利用者によって選択された出力先が指定された要求印刷モードを実行可能であれば、送受信部26に当該出力先に対して当該印刷ジョブを送信させて印刷を行わせる一方、当該出力先では当該要求印刷モードを実行できない場合には、利用者の選択に応じて当該要求印刷モードを実行可能な代替出力先を探して自動印刷させ、あるいは、代替出力先の候補を利用者に提示して、そのなかから利用者が選択した出力先に印刷を実行させる。
【0032】
送受信部26は、LAN3を介して画像形成装置1に印刷可否問合せや印刷ジョブなどを送信し、印刷可否応答や印刷結果の情報などを画像形成装置1から受信する。
【0033】
また、入力部27は、キーボードやマウスなどから構成され、利用者が行う操作の入力を受け付ける。表示部28は、液晶ディスプレイなどから構成され、利用者が印刷データを編集したり印刷条件を設定するための画面や、利用者に情報を提供するための画面などを表示する。
【0034】
続いて、画像形成装置(プリンタ)1が自身の印刷可能モードを特定する処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。図6の処理は、画像形成装置1の電源オン時または消耗品選択収容部5に新たな消耗品カートリッジ4が装置されたときに起動される。
【0035】
まずステップS11では、印刷可能モード特定部11が備えるRFIDリーダライタ112は、消耗品選択収容部5に装着されている消耗品カートリッジ4に貼付のRFIDタグ41から、メモリ42に記憶されている消耗品種別を示すID情報を、アンテナ111を介した無線通信によって取得する。
【0036】
次に、ステップS12では、消耗品種別判定部113は、ID情報の取得に成功したか否かを判定し、取得に成功した場合は(ステップS12で「Yes」)ステップS13に処理を進め、取得に失敗した場合は(ステップS12で「No」)ステップS15に処理を進める。
【0037】
ステップS13では、消耗品種別判定部113は、取得したID情報と、ID・種別対応テーブル116に登録されているID情報とを照合することによって、消耗品選択収容部5に装着されている消耗品カートリッジ4の消耗品種別を判定する。続くステップS14では、印刷可能モード取得部114は、判定した当該消耗品種別と、種別・モード対応テーブル117に登録されている消耗品種別とを照合することによって、判定した当該消耗品種別に対応する印刷可能モードを取得し、取得した印刷可能モードを記憶部16に格納して処理を終了する。
【0038】
一方、ステップS15では、消耗品種別判定部113は、消耗品選択収容部5にはいずれの消耗品カートリッジ4も装着されておらず消耗品未装着と判定し、続くステップS16では、印刷可能モード取得部114は、取得結果の印刷可能モードを消耗品未装着時の印刷可能モードに設定し、設定した印刷可能モードを記憶部16に格納して処理を終了する。なお、消耗品未装着時に対応する印刷可能モードも種別・モード対応テーブル117に登録しておき、そこから消耗品未装着時の印刷可能モードを取得するようにしてもよい。
【0039】
次に、画像形成装置(プリンタ)1が印刷可否問合せを受信したときの処理を、図7のフローチャートを用いて説明する。図7の処理は、画像形成装置1の送受信部18がLAN3を介してホスト装置2から印刷可否問合せを受信したときに起動される。
【0040】
まずステップS21では、印刷制御部13は、受信した印刷可否問合せにて設定されている印刷条件のなかから問合せ対象の要求印刷モードを抽出する。次に、ステップS22では、印刷制御部13は、記憶部16から印刷可能モード特定部11が特定した印刷可能モードを取得する。
【0041】
続くステップS23では、印刷制御部13は、抽出した前記要求印刷モードが取得した前記印刷可能モードに含まれているか否かを判定し、含まれていれば(ステップS23で「Yes」)ステップS24に処理を進め、含まれていなければ(ステップS23で「No」)ステップS25に処理を進める。
【0042】
ステップS24では、印刷制御部13は、送受信部18に「印刷可」を応答するように指示し、送受信部18がLAN3を介して問合せ元のホスト装置2に印刷可応答を送信したのち処理を終了する。一方、ステップS25では、印刷制御部13は、送受信部18に「印刷不可」を応答するように指示し、送受信部18がLAN3を介して問合せ元のホスト装置2に印刷不可応答を送信したのち処理を終了する。
【0043】
次に、画像形成装置(プリンタ)1が印刷ジョブを受信したときの処理を、図8のフローチャートを用いて説明する。図8の処理は、画像形成装置1の送受信部18がLAN3を介してホスト装置2から印刷ジョブを受信したときに起動される。
【0044】
まずステップS31では、印刷制御部13は、受信した印刷ジョブを印刷ジョブスプール部14に引き渡して記憶部16に一時保存させる。続くステップS32では、印刷制御部13は、記憶部16に一時保存されている印刷ジョブのなかから所定の優先順位にしたがって次に実行すべき印刷ジョブを決定し、画像形成部15に決定した印刷ジョブの情報を引き渡して印刷を指示する。これにより、画像形成部15は、指示された印刷ジョブを印刷ジョブスプール部14から取得して、当該印刷ジョブにて指定されている印刷条件にしたがって印刷データを記録媒体上に印刷し、排紙トレイに排出する。
【0045】
続くステップS33では、印刷制御部13は、印刷ジョブが正常終了したか否かを判定し、正常終了した場合は(ステップS33で「Yes」)ステップS34に処理を進め、そうでなければ(ステップS33で「No」)ステップS35に処理を進める。
【0046】
ステップS34では、印刷制御部13は、送受信部18に対して当該印刷ジョブの送信元のホスト装置2に「正常終了」を送信するように指示し、送受信部18がLAN3を介して当該ホスト装置2に正常終了通知を送信したのち処理を終了する。一方、ステップS35では、印刷制御部13は、送受信部18に対して当該印刷ジョブの送信元のホスト装置2に「印刷エラー」を送信するように指示し、送受信部18がLAN3を介して当該ホスト装置2に印刷エラー通知を送信したのち処理を終了する。
【0047】
続いて、ホスト装置2における印刷指示の処理について、図9および図10のフローチャートを用いて詳しく説明する。ホスト装置2において、印刷データ編集部21によって印刷データが作成されたのちに、利用者が所定の印刷指示操作を行うと、図9の処理が起動される。
【0048】
まず、ステップS41では、出力先選択部23が、その時点でLAN3に接続されており利用可能なすべてのプリンタの情報を収集して画面に一覧表示し、そのなかから利用者が出力先とするプリンタを1つ選択入力する。この出力先には、初期値として、利用者が通常利用するデフォルトのプリンタまたは利用者が最後に利用したプリンタが設定されており、必要な場合は利用者が他のプリンタを選択入力する。出力先選択部23は、この出力先の選択入力を受け付ける。
【0049】
次に、ステップS42では、印刷条件設定部24は、送受信部26およびLAN3を介して、選択された出力先のプリンタから現在の印刷可能モードを取得する。続くステップS43では、印刷条件設定部24は、取得した現在の印刷可能モードのなかの1つを要求印刷モードに初期設定したのち、利用者による要求印刷モードの選択入力を受け付ける。
【0050】
図11は、要求印刷モードの選択入力に用いられる印刷モード設定画面の表示例である。印刷モード選択欄51には、その時点で出力先として選択されているプリンタから取得された印刷可能モードが一覧表示され、利用者がそのなかの1つ(本例では「印刷モード3」)をラジオボタンで選択したのちに画面下部の「OK」ボタンを押す(マウスでクリックする)ことにより、当該印刷モードが要求印刷モードとして選択入力される。
【0051】
チェックボックス52は、要求印刷モードでの印刷が可能な他のプリンタを探すか否かを指定するための入力欄であり、図11の例のように、チェックボックス52にチェックマークが付されているとき、つまり代替出力先となる他のプリンタを探すときには、印刷モード選択欄51には、その時点で選択されている出力先のプリンタについて、消耗品カートリッジ4の装着状態に関係なく、選択可能なすべての印刷モードにラジオボタンが表示され、さらに、出力先選択方法指定欄53のラジオボタンも表示される。ここで、出力先選択方法指定欄53にて「自動」側のラジオボタンが選択された場合には代替出力先をシステムが自動で選択し、「候補リストから選択」側のラジオボタンが選択された場合にはシステムが画面に表示する候補リストのなかから利用者が代替出力先を選択入力することとなる。
【0052】
他方、チェックボックス52にチェックマークが付されていないとき、つまり、代替出力先となる他のプリンタを探さないときには、印刷モード選択欄51には、その時点で選択されている出力先のプリンタの印刷可能モードに該当する印刷モードだけにラジオボタンが表示され、出力先選択方法指定欄53のラジオボタンは表示されない。出力先のプリンタを変更して各プリンタの印刷可能モードを逐一確認することにより希望の印刷モードを実行可能な代替プリンタを目視で探すことも可能ではあるが、前記のようにチェックボックス52にチェックマークを付しておけば、システムが自動で代替プリンタを探してくれるので、代替プリンタを探す手間が大きく削減される。
【0053】
図9に戻り、必要なすべての印刷条件の設定が終了したのち、続くステップS44にて、印刷条件設定部24が、ボタン操作などによる利用者からの印刷指示を受け付けると、印刷ジョブ生成部22に制御を渡す。
【0054】
印刷ジョブ生成部22は、続くステップS45にて、選択された要求印刷モードが出力先のプリンタから取得した印刷可能モードに含まれているか否かを判定し、含まれていれば(ステップS45で「Yes」)ステップS46に処理を進め、含まれていなければ(ステップS45で「No」)結合子Aにより図10のステップS61に処理を進める。
【0055】
ステップS46では、印刷ジョブ生成部22は、出力先のプリンタに要求印刷モードを含む現在の印刷条件を設定して印刷可否問合せを送信し、続くステップS47にて、当該出力先のプリンタから印刷の可否を示す印刷可否応答を受信する。次に、ステップS48にて、印刷ジョブ生成部22は、受信した印刷可否応答の応答内容を判定し、応答内容が「印刷可」であれば(ステップS48で「印刷可」)ステップS49に処理を進め、応答内容が「印刷不可」であれば(ステップS48で「印刷不可」)結合子Aにより図10のステップS61に処理を進める。
【0056】
ステップS49では、印刷ジョブ生成部22は、利用者が設定した印刷条件に応じて必要な印刷データの変換などを行うことにより印刷ジョブを生成して、生成した印刷ジョブを出力先のプリンタに送信し、続くステップ50にて、当該出力先のプリンタから送信されてくる印刷結果の通知を受信する。次に、ステップS51にて、印刷ジョブ生成部22は、印刷結果として「正常終了」を受信したか否かを判定し、「正常終了」を受信した場合は(ステップS51で「Yes」)ステップS52に処理を進め、そうでなければ(ステップS51で「No」)ステップS53に処理を進める。
【0057】
ステップS52では、印刷ジョブ生成部22は、印刷が正常に終了した旨を示す正常終了表示を行ったのちに処理を終了する。一方、ステップS53では、印刷ジョブ生成部22は、印刷時にエラーが発生した旨を示す印刷エラー表示を行ったのちに処理を終了する。
【0058】
また、図10のステップS61では、印刷ジョブ生成部22は、LAN3に接続されていてまだ印刷可否問合せを送信していない他のプリンタが有るか否かを判定し、有れば(ステップS61で「Yes」)ステップS62に処理を進め、無ければ(ステップS61で「No」)ステップS67に処理を進める。
【0059】
ステップS62では、印刷ジョブ生成部22は、当該プリンタに図9のステップS46と同様に印刷可否問合せを送信し、続くステップS63にて、当該送信先のプリンタから印刷の可否を示す印刷可否応答を受信する。次のステップS64では、印刷ジョブ生成部22は、受信した応答内容の判定を行い、応答内容が「印刷可」であれば(ステップS64で「印刷可」)ステップS65に処理を進め、応答内容が「印刷不可」であれば(ステップS64で「印刷不可」)ステップS61に処理を戻して前記の処理を繰り返す。
【0060】
ステップS65では、印刷ジョブ生成部22は、利用者が設定した出力先選択方法の判定を行い(図11参照)、出力先選択方法が「候補リストから選択」であれば(ステップS65で「候補リストから選択」)ステップS66に処理を進め、出力先選択方法が「自動」であれば(ステップS65で「自動」)ステップS70に処理を進める。
【0061】
ステップS66では、印刷ジョブ生成部22は、当該プリンタを出力先の代替プリンタの候補リストに追加し、ステップS61に処理を戻して前記の処理を繰り返す。また、ステップS70では、印刷ジョブ生成部22は、当該プリンタを出力先として決定したのち、結合子Bを介して図9のステップS49に処理を進めて、前記にて説明したように当該プリンタに印刷ジョブを送信することによって印刷を実行させる。
【0062】
一方、ステップS61にて他のプリンタが無い場合、またはすべてのプリンタへの印刷可否問合せが終了した場合には、印刷ジョブ生成部22は、ステップS67にて、候補リストに代替プリンタの候補が有るか否かを判定し、候補が有れば(ステップS67で「Yes」)ステップS68に処理を進め、候補がなければ(ステップS67で「No」)ステップS71に処理を進める。
【0063】
ステップS68では、印刷ジョブ生成部22は、図12に例示するように、代替プリンタの候補リストを画面表示し、続くステップS69にて利用者からの出力先の選択入力を受け付けたのち、結合子Bを介して図9のステップS49に処理を進めて、前記にて説明したように当該プリンタに印刷ジョブを送信することによって印刷を実行させる。一方、ステップS71では、印刷ジョブ生成部22は、出力先の候補となる代替プリンタが存在しないので、図13に例示するように、印刷不可である旨のエラー表示を行ったのちに処理を終了する。
【0064】
図12は、システムが提示する代替プリンタの候補のなかから利用者が代替出力先を選択するための代替プリンタの選択画面の表示例である。出力先選択欄54には、利用者が設定した要求印刷モードでの印刷が可能な代替プリンタの候補が一覧表示され、利用者がこのなかの1つ(本例では「プリンタAAA」)をラジオボタンで選択操作したのちに画面下部の「OK」ボタンを押す(マウスでクリックする)ことにより、当該プリンタが出力先として設定される。
【0065】
図13は、出力先の候補となる代替プリンタが存在しないときに表示される印刷不可表示画面の表示例である。なお、印刷モード名55、出力先プリンタ名56、および消耗品種別名57は、印刷条件の設定内容に応じて表示内容が適宜変化することとなる。
【0066】
以上説明したように、本実施形態によれば、利用者が希望する印刷モードでの印刷の可否を事前に出力先に問い合わせて、印刷可能なときにだけ印刷ジョブを送信するので、無駄な印刷データの送信を抑止することができる。
【0067】
また、本実施形態によれば、利用者が出力先として選択したプリンタでは希望の印刷モードを実行できない場合であっても、システムが当該印刷モードを実行可能な他のプリンタを探して自動印刷したり、利用者に対して代替出力先の候補を提示することができるので、利用者は代替出力先を容易に利用することができ、画像形成システムの利便性が大きく向上する。
【0068】
なお、前記の実施形態では、出力先のプリンタが実行可能な印刷モードだけを事前に問い合わせるものとしたが、当該印刷モードの実行に必要な記録媒体が媒体収容部に収容されているか否かをも同時に問い合わせるようにしてもよいし、必要な印刷枚数を同時に送信することによって消耗品の残量不足をもチェックするものとしてもよい。
【0069】
以上にて、本発明を実施するための形態の説明を終えるが、本発明の実施の態様はこれに限られるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において各種変形が可能である。
【符号の説明】
【0070】
1(1A,1B,1C,1X) 画像形成装置(プリンタ)
11 印刷可能モード特定部
111 アンテナ
112 RFIDリーダ
113 消耗品種別判定部
114 印刷可能モード取得部
115 記憶部
116 ID・種別対応テーブル
117 種別・モード対応テーブル
12 媒体種類検出部
13 印刷制御部
14 印刷ジョブスプール部
15 画像形成部
16 記憶部
17 入力部
18 送受信部
19 表示部
2(2A,2B,2C) ホスト装置
21 印刷データ編集部
22 印刷ジョブ生成部
23 出力先選択部
24 印刷条件設定部
25 記憶部
26 送受信部
27 入力部
28 表示部
3 LAN
4(4Y,4M,4C,4K,4T,4W) 消耗品カートリッジ(消耗品)
41 RFIDタグ
42 メモリ
5 消耗品選択収容部
51 印刷モード選択欄
52 チェックボックス
53 出力先選択方法指定欄
54 出力先選択欄
55 印刷モード名
56 出力先プリンタ名
57 消耗品種別名

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成に用いられる複数種類の消耗品の何れかを着脱可能に収容する消耗品選択収容部と、ホスト装置から受信した印刷データを指示された印刷条件にしたがって記録媒体上に印刷する画像形成部とを備える画像形成装置であって、
前記消耗品選択収容部に装着されている消耗品の種類を検出して現時点で実行可能な印刷モードを特定する印刷可能モード特定部と、
ホスト装置から指定された印刷条件での印刷可否についての問合せを受信した場合は、当該指定された印刷条件と特定した前記実行可能な印刷モードとを照合して判定した当該指定された印刷条件での印刷の可否を、問合せ元の前記ホスト装置に応答するとともに、ホスト装置から印刷データを受信した場合は、当該印刷データとともに指示された印刷条件と特定した前記実行可能な印刷モードとを照合することにより、当該印刷データの印刷が可能であると判定したときには前記画像形成部に当該印刷データの印刷を実行させ、当該印刷データの印刷が不可能であると判定したときには当該印刷データの印刷が不可能である旨を送信元の前記ホスト装置に応答する印刷制御部と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
媒体収容部に収容されている記録媒体の種類を検出する媒体種類検出部を備え、
前記印刷制御部は、前記ホスト装置から前記印刷可否についての問合せまたは前記印刷データを受信した場合に、前記指定または指示された印刷条件に適合する記録媒体が前記媒体収容部に収容されていないことが検出されたときには、当該印刷条件での印刷が不可能であると判定する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、
前記印刷可否についての問合せにて指定される印刷条件および前記印刷データとともに指示される印刷条件は、前記消耗品選択収容部に装着され得るすべての消耗品に対応して前記画像形成装置が実行可能なすべての印刷モードのなかから選択される、任意の印刷モードの指定を含んで構成される
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記消耗品選択収容部に装着される消耗品は、黒色着色材、白色着色材および透明色着色材のなかの少なくとも1つを含み、
前記実行可能な印刷モードは、前記黒色着色材、白色着色材および透明色着色材のなかのいずれか1つを用いて印刷を行う印刷モードを含む
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の2以上の画像形成装置と、これらの画像形成装置に印刷条件を指示して印刷データを送信する1以上のホスト装置とを備える画像形成システムであって、
前記ホスト装置は、前記2以上の画像形成装置のなかの1つを出力先として選択可能に受け付け、受け付けた当該画像形成装置の前記消耗品選択収容部に装着され得るすべての消耗品に対応して当該画像形成装置が実行可能なすべての印刷モードのなかから、当該ホスト装置の利用者が指示する任意の印刷モードを選択可能に受け付けて、前記印刷条件を設定する印刷条件設定部を備える
ことを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
請求項5に記載の画像形成システムにおいて、
前記印刷条件設定部は、前記利用者が指示する任意の印刷モードを選択可能に受け付けるときに、代替出力先となる他の画像形成装置をシステムが自動選択するか、当該利用者が代替出力先となる他の画像形成装置の候補リストのなかから任意の1つを選択入力するか、を選択可能に受け付ける
ことを特徴とする画像形成システム。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載の画像形成システムにおいて、
前記ホスト装置は、
出力先として受け付けた前記画像形成装置に前記印刷条件を設定して前記印刷可否についての問合せを送信し、当該画像形成装置から印刷可能である旨の応答を受信した場合は、当該印刷データを当該画像形成装置に送信して印刷を実行させ、当該画像形成装置から印刷不可能である旨の応答を受信した場合は、前記印刷条件を設定した前記印刷可否についての問合せを他のすべての画像形成装置に所定の順序で順次送信し、最初に印刷可能である旨の応答を送信してきた他の画像形成装置に当該印刷データを送信して印刷を実行させる印刷ジョブ生成部を備える
ことを特徴とする画像形成システム。
【請求項8】
請求項5または請求項6に記載の画像形成システムにおいて、
前記ホスト装置は、
出力先として受け付けた前記画像形成装置へ前記印刷条件を設定して前記印刷可否についての問合せを送信し、当該画像形成装置から印刷可能である旨の応答を受信した場合は、当該印刷データを当該画像形成装置に送信して印刷を実行させ、当該画像形成装置から印刷不可能である旨の応答を受信した場合は、前記印刷条件を設定した前記印刷可否についての問合せを他のすべての画像形成装置に送信し、印刷可能である旨の応答を送信してきた他の画像形成装置の情報を、代替出力先の候補として表示部に選択可能に表示し、そのなかから選択される何れかの画像形成装置に印刷データを送信して印刷を実行させる印刷ジョブ生成部を備える
ことを特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
画像形成に用いられる複数種類の消耗品の何れかを着脱可能に収容する消耗品選択収容部を備えた複数の画像形成装置に通信可能に接続されたホスト装置の制御部に実行させる印刷制御プログラムであって、
前記複数の画像形成装置のなか1つを選択した選択画像形成装置の前記消耗品選択収容部に装着され得るすべての消耗品に対応して当該選択画像形成装置が実行可能なすべての印刷モードのなかから、当該ホスト装置の利用者が指示する任意の印刷モードを選択可能に受け付けて、印刷条件を設定する印刷条件設定機能と、
前記設定された印刷条件での印刷可否についての問合せを前記選択画像形成装置に送信し、前記選択画像形成装置から印刷可能である旨の応答を受信した場合は、印刷データを前記選択画像形成装置に送信して印刷を実行させ、前記選択画像形成装置から印刷不可能である旨の応答を受信した場合は、前記設定された印刷条件での印刷可否についての問合せを他のすべての画像形成装置に送信し、印刷可能である旨の応答を送信してきた他の画像形成装置の情報を、代替出力先の候補として表示部に選択可能に表示し、そのなかから選択される何れかの画像形成装置に印刷データを送信して印刷を実行させる印刷ジョブ生成機能と
を実現させる印刷制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−91265(P2013−91265A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235199(P2011−235199)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】