説明

画像形成装置及び制御方法

【課題】 ネットワーク上に多数のデバイスが存在する大規模環境のなかでは、監視対象とすべきデバイスを選択することは、とても煩雑であった。また、ユーザはすでに何らかの監視が行われているデバイスを誤って新規監視の対象として選択し、重複管理を行う可能性もあった。最悪の場合、このデバイスを監視対象としてしまった場合、既存の監視設定がデバイスで上書きされ、当該デバイスが既存の監視対象からはずれてしまうという問題があった。
【解決手段】 本発明の画像形成装置は、監視装置からの問い合わせに対して、監視情報の送信先の情報を変更する機能を備えており、かつ、既に異なる監視装置による監視が行われていないと判定された際に、監視装置に対して送信先の情報を変更する機能を備えていることを示す応答を返す。そして、送信先の情報の変更要求を前記監視装置から受け取り、監視情報の送信先が当該監視装置となるよう変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク通信を用いた画像形成装置などを含むネットワークデバイスを監視するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、遠隔から複写機などの画像形成装置を、ネットワークを介して監視する管理システムが存在する(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1では、遠隔診断ステーションが、複数の複写機との通信で用い得る複数の通信プロトコルを管理するデータベースを有するといった開示がある。ここでは、複写機から受信した通信情報内にあるプロトコル識別子からデータ読み込みに使用するフォーマットを決定する。このようにして、デバイスとの通信プロトコルを決定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−304005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、監視対象として登録された複写機との通信プロトコルを特定し、監視を開始することはできるが、探索によって発見した複写機を新たに監視対象とすべきか否かの判断を行っていない。もし、探索により発見した複写機があった場合に、通信プロトコルを特定し、一律に管理システムで監視を開始すると、発見した複写機が既存の他の監視体系に属している機器であった場合に重複管理が行われる可能性がある。
【0005】
通常、ネットワーク上に複写機などの画像形成装置が数百台以上接続されているような大規模な環境では、監視対象の画像形成装置を手動登録し、監視対象とするのは困難である。また、管理システムが探索し発見した画像形成装置の中から、既存の監視体系でまだ監視が行われていない画像形成装置を、管理者が識別し、選択していくのも煩雑な作業といえる。なぜなら、通常のネットワーク探索で行われるような処理では、発見した画像形成装置自身のデバイス名などの機器管理情報は取得できるが、既に監視されているか否かを示す特別な監視情報は取得しないためである。また、大量に発見された画像形成装置から、1台1台、監視情報を取得し、フィルタをかけるような判定処理を行うことは、管理システムにとってとても負荷となってしまう。
【0006】
したがって、管理者にとっては、管理システムで監視対象とすべき画像形成装置を選択することは、とても煩雑の作業を伴うといえる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために本発明の画像形成装置は、管理装置に対して監視情報を送信する監視装置とネットワークを介して通信する画像形成装置であって、前記管理装置に監視情報を送信するための、送信先の情報を記憶する記憶手段と、前記監視装置から、前記送信先の情報を変更する機能を備えるか否かの問い合わせを受信する受信手段と、前記監視装置とは異なる監視装置による監視が行われているか否かを判定する判定手段と、(1)前記送信先の情報を変更する機能を備えており、かつ、前記判定手段により前記異なる監視装置による監視が行われていないと判定された際に、前記監視装置に対して前記送信先の情報を変更する機能を備えていることを示す応答を返し、(2)前記送信先の情報を変更する機能を備えていない、または、前記判定手段により前記異なる監視装置による監視が行われていると判定された際に、前記監視装置に対して前記送信先の情報を変更する機能を備えていないことを示す応答を返す応答手段と、前記応答手段により返された前記送信先の情報を変更する機能を備えていることを示す応答を受けた前記監視装置から、監視情報の送信先を当該監視装置に変更するための変更要求を受信して、送信先の情報を変更する変更手段と、前記変更された送信先の情報に基づき、前記監視装置に監視情報を送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ネットワーク上に多数のデバイスが存在する大規模環境であっても、重複管理などの誤った監視を抑えつつ、監視すべき画像形成装置を効率よく特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】ネットワークシステムを示す図である。
【図2】デバイス(画像形成装置)のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】デバイスのソフトウェア機能の構成例を示すブロック図である。
【図4】デバイスの不揮発性記憶領域に記録されている情報の一部を表す図である。
【図5】デバイスから拠点監視装置への応答の内容の一例を表す図である。
【図6】実施例1におけるデバイスの動作例を説明するためのフローチャート。
【図7】デバイスの対応する通信機能を表す図である。
【図8】デバイスから拠点監視装置への応答のパターンを表す図である。
【図9】デバイスから拠点監視装置への応答例を表す図である。
【図10】実施例2におけるデバイスの動作例を説明するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
<本実施形態のデバイス管理システムの構成例>
図1は、本発明の実施の形態に係る複写機と、拠点監視装置、及び、管理サーバとのネットワークにおける接続関係を示す図である。
【0011】
図1において、100は顧客の社内ネットワークに接続されたMFP(Multi Function Printer)やSFP(Single Function Printer)を示している。これらプリント、複写、及びスキャンなどの機能をもつ画像形成装置を、以下、デバイスと呼ぶ。また、101は複数のデバイス100を監視するために拠点(顧客の社内ネットワーク)に設置された監視装置を示している。そのほか、社内ネットワークには、インターネットとの接続ポイントであるファイアウォール102が設置されている。ファイアウォール102により、外部ネットワークから社内LAN103への不正なネットワークアクセスを防止する。104は、外部ネットワークであるインターネットを示しており、インターネット上にはデバイス100の監視情報を、デバイスから直接、または拠点監視装置101を介して収集する管理サーバ105がある。ここで、監視情報には、デバイスの障害情報やカウンタ情報といった稼動情報や、ファームウェア情報、アドレス情報や機種名などの機器管理情報が含まれ、監視作業の内容により必要に応じて、いずれかの情報が監視装置などに収集、管理されることになる。
【0012】
ここで、拠点監視装置101は、一般的なPC(パーソナルコンピュータ)として図面に記されているが、本発明で説明する監視機能を実現する監視プログラムが動作する機器であればどのような機器を利用しても、本発明は適用可能である。したがって、監視プログラムは、PCのほかに専用のハードウェアや、ネットワーク上の複数のデバイスの中のいずれかにインストールするといったことも可能である。また、インターネット104には、他の顧客のネットワークが無数に接続されており、管理サーバ105によりまとめて複数の顧客のデバイスに対して、以下で説明するようなデバイス管理を行うことが可能である。
【0013】
デバイス100は、内部に自己監視の機能を実現するためのプログラムが内蔵され、動作している。この機能により、デバイス100を管理するためのファームウェア情報やカウンタ情報、また、サービスコールエラーやジャムなどの障害情報を、監視情報として拠点監視装置101や、管理サーバ105へ送信することができる。デバイス100の初期設定は、監視情報を管理サーバ105へ直接送信するように設定してある。デバイス100は、設置時にプロクシサーバなどのネットワーク環境情報を設定することで、監視情報の送信が可能となる。
【0014】
監視情報を管理サーバ105以外へ送るときには、デバイス100の操作パネルから、ライセンス認証コードを入力することで、送信先URLを編集できるようになり、任意の監視装置に監視情報を送信することが可能となる。また、デバイス100に対して、任意の監視装置がネットワークを介して監視情報の送信先URLを設定することも可能である。
【0015】
拠点監視装置101は送信先URLをデバイス100へ送信し、設定する機能を備える。拠点監視装置101は、認証情報とともに監視情報の送信先URLの変更指示をデバイス100へ送信する。送信先URLの変更指示を受信したデバイス100は、認証情報を検証し認証された際に、監視情報の送信先を、該変更指示に基づいた送信先URLに変更する。
【0016】
拠点監視装置101は、デバイスを探索する機能があり、社内LANなどのネットワークに接続されているデバイスを探索することができる。監視結果によりデバイスの管理を行う管理者は、拠点監視装置101へ監視対象としてデバイス100を登録する際に、ここで探索されたデバイスのリストを利用する。
【0017】
図1のネットワーク中の枠106で記した範囲のデバイスは、ひとつの拠点監視装置にて監視されていることを示している。枠106のネットワーク内にある拠点監視装置101は、同じ枠の中にあるデバイスから監視情報を収集し、管理サーバ105へ送信する。
この拠点監視装置101は、Webなどのネットワークサービスを提供し、監視対象のデバイスから監視情報を受信する。また、監視開始時に拠点監視装置101が、ネットワークを介して監視対象のデバイスに送信先URLの設定指示を行うことで、デバイス監視を開始する。ここで、拠点監視装置101がネットワークを介してデバイスへ監視情報の送信先URLを送信し、設定指示を行う監視方法を通常監視モードとする。
【0018】
図1のネットワーク中の枠107で記した範囲のデバイスは、ひとつの拠点監視装置101にて監視されていることを示している。枠107のネットワーク内にある拠点監視装置101は、同じ枠の中にあるデバイスから監視情報を収集し、デバイスの管理が行われている。ここでは、枠107内のデバイスに関しては、枠106内のデバイスを管理するベンダーとは異なるベンダーによるデバイス管理が行われることなどを想定している。この拠点監視装置101は、ネットワークサービスを提供し、監視対象のデバイスから監視情報を受信する。監視開始時にデバイスの操作パネルから手動でライセンス認証コードを入力し、送信先URLを設定することでデバイスの監視作業を開始する。このように、デバイスにおいて、ライセンス認証コードを入力し送信先URLを設定する監視方法を特殊監視モードの監視方法とする。
【0019】
管理サーバ105は、インターネット104を介して、顧客のイントラネット103上に設置されているデバイス100から直接、監視情報を受信することでデバイスを管理することもできる。顧客の社内LAN103に大量のデバイスが存在する場合、拠点監視装置101を利用することで、社内LANに存在するデバイスのリスト化、監視対象のデバイスの登録、デバイス監視の開始を一元的に制御することができる。これによりメンテナンスの効率を高めることができる。また、管理サーバ105は、収集した監視情報を利用することで、課金カウンタのレポート表示、エラー・アラームなどの障害イベント通知、デバイス100の部品消耗度の分析、顧客に保管されているカートリッジの在庫数の管理などが可能となる。このような分析や管理機能は、デバイスの保守などを委託した販売会社の担当者が顧客に対して適切なサービスを行うために利用される。
【0020】
<本実施形態のデバイスの制御部構成例>
図2は、図1におけるデバイス100の制御部におけるハードウェア構成を示すブロック図である。
【0021】
デバイス100の制御部では、主として、プリントやスキャンなどプログラムの制御処理を行う。また、そのほかにデバイス監視プログラムなどの各アプリケーションが制御されている。デバイス100は、管理サーバ105、または、拠点監視装置101へ監視情報を送信する際、制御部内でデバイス100の監視情報を所定の通信フォーマットでデータ生成し、拠点監視装置101に送信するなどの処理を行う。制御部は、システム管理を行う部分と、画像処理管理を行う部分から構成されている。システム管理を行う各構成要素は、操作部201、Network I/F部202、回線I/F部203、ROM204、RAM205、記憶装置206、CPU207から構成されている。また、画像処理管理を行う各構成要素は、IO制御部208、画像処理部209、画像回転部210、デジタルI/F部211、圧縮伸長部212、画素密度変換部213から構成されている。そして、これらの構成要素は、システムバス216及び画像バス217に接続されている。操作部201には表示手段やキー入力手段が内蔵されてユーザのための操作パネルとして動作し、これらはCPU207にて制御される。ユーザは、キー入力手段を通してスキャナ読み取りやプリント出力に関する各種設定指示や、作動/停止指示を行う。
【0022】
また、ユーザは、操作部201を介して、デバイス監視の開始/停止指示を行うことが可能である。デバイス100が管理サーバ105に直接監視情報を送信する場合には、操作部201を介してIP Addressやゲートウェイなどのネットワーク情報を設定し、デバイス監視の開始操作を行うことで、デバイス監視を開始する。デバイス100を特殊監視モードで監視する場合には、デバイスの管理者は、操作部201を介してライセンス認証コードを入力することで、監視情報の送信先URLを編集できるようになる。そして、送信先URLを拠点監視装置101のURLに変更し、デバイス監視の開始操作を行うことで、デバイス監視を開始する。CPU207で実行されるデバイス監視プログラムにより、記憶装置206内の印刷回数や部品の使用回数などを示すカウンタ情報や障害情報などの稼動情報が読み出され、デバイス100の監視情報として拠点監視装置101などへ送信される。
【0023】
Network I/F202はLANと接続するためのインタフェース部であり、LANを介して拠点監視装置101、または、管理サーバ105と通信を行う。監視情報は、Network I/F202を介してデバイス100から送信される。デバイス100を、通常モードで監視する場合には、拠点監視装置101が送信する認証情報付きの送信先URLの変更指示をNetwork I/Fから受信し、認証情報を検証した後に、送信先URLの変更しデバイス監視を開始する。回線I/F部203は、ISDNや公衆電話網に接続され、ROM204内の通信制御プログラムにより制御され、ISDN I/Fやモデム、NCU(Network Control Unit)を介して遠隔の端末とデータの送受信を行う。ファクシミリの送受信もこの回線I/F部203を使用して行う。
【0024】
ROM204にはデバイス100の制御プログラム及び、デバイス監視プログラムが格納されており、CPU207で実行される。RAM205は、プログラムを実行するためのワークメモリエリアであり、デバイス監視プログラムが監視を行ううえで必要なデバイス100のステータス情報や、画像データを一時記憶するためのメモリでもある。206は不揮発性記憶装置であり、デバイス100の再起動後も保持しておく必要のある各種動作モード設定や、カウンタ値(サイズ毎の印刷枚数や、原稿読み取り回数等)、および、ステータス情報(ステータスフラグを含む)などが記憶される。
【0025】
以上のデバイス100がシステムバス216上に配置される。IO制御部208は、システムバス216と画像データを高速で転送する画像バス217とを接続するためのバスブリッジである。画像バス217は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス217上には以下のデバイス100が配置される。デジタルI/F部211は、デバイス100のリーダー部215やプリンタ部214と制御部とを接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。また、リーダー部215やプリンタ部214内の各所に配置した前述の各種センサが検出した情報は、このデジタルI/F部211、及びIO制御部208を介してシステムバス216へ流れる。画像処理部209は、入力及び出力画像データに対し補正/加工/編集を行う。画像回転部210は画像データの回転を行う。画像圧縮伸長部212は、多値画像データはJPEG、2値画像データはJBIG/MMR/MR/MHの圧縮伸張処理を行う。画像密度変換部213は、出力用画像データに対して解像度変換等を行う。
【0026】
<デバイスのソフトウェアモジュール構成>
図3は、図1のデバイス100内で動作するソフトウェアモジュールの構成を示す図である。これらソフトウェアモジュールは、CPUがプログラムを実行した際に実現する機能の仮想的な動作の主体を示している。
【0027】
図中の301乃至309、および、311乃至321がデバイス100のソフトウェアモジュールに該当する。307は、組み込み診断システムのソフトウェアモジュールを表しており、314は監視設定変更システムのソフトウェアモジュール、317はSNMPサービスのソフトウェアモジュール、321は操作パネルシステムのソフトウェアモジュールを表している。
【0028】
デバイスインタフェース301は、図2のIO制御部208を示す。該インタフェースを介してプリンタ部214で検知されるエラー(障害と呼ぶこともある)を含むステータスが、組み込み診断システム307へ通知されてくる。エラーは、ハードディスクエラーや課金カウンタエラー等のサービスコールエラー、紙ジャム、トナーロー等のワーニング、ドアオープン、及び排紙トレイの紙積載超過なども含むものとする。状態イベントモジュール302は、デバイスインタフェース301から通知されたエラー情報をマネージャー304に通知する。デバイスインタフェース301から通知されるエラー情報は、図2内のプリンタ部214で各種センサにより検出された画像形成装置ステータスに基づく。このエラー情報は時系列的に変化する。タイマー303は、所定の時刻に行うカウンタの送信や送信できなかったエラー情報の再送の要求をマネージャー304に発行する。
【0029】
不揮発性記憶装置308には、デバイス監視に必要なファームウェア情報や識別番号などの機器管理情報とともに送信すべきログ情報や、カウンタ情報、障害情報が格納されている。さらに、デバイス100が現在どのモードによって監視されているかを示す監視モード情報などが格納されている。マネージャー304はロジック305を介してこの送信すべき監視情報を確認する。
【0030】
マネージャー304は、監視情報として、サービスコールエラーなどの障害情報や、自デバイスに係わるファームウェアや部品情報などの機器管理情報をSOAPファンクションモジュール306に通知する。ここで、機器管理情報とは、例えばIPアドレス、MACアドレス、デバイス100シリアル番号、製品名、製品タイプなどが挙げられる。SOAPファンクションモジュール306は、HTTP/SOAPクライアントモジュール309に、マネージャー304から受けた内容(障害情報や機器管理情報)を渡す。そして、マークアップ言語記述の作成依頼、及び作成したマークアップ言語記述の情報を送信先URLへの通信依頼を行う。ここで、送信先URLの情報は、ロジック305を介して機器管理情報として取得を行う。HTTP/SOAPクライアントモジュール309では、SOAPファンクションモジュール306からの機器管理情報を受け、ここで、障害情報や機器管理情報の各々に対応するスキーマを生成する。このスキーマ生成に必要なデータはロジック305を介してHTTP/SOAPクライアントモジュール309が不揮発性記憶領域から取得する。そして、HTTP/SOAPクライアントモジュール309は、作成したマークアップ言語記述のデータを、送信先となる装置へ送信する。マークアップ言語記述としては、例えばXML(eXtensible Markup Language)が挙げられる。
【0031】
設定変更用WebService311は、図2内のNetworkIF202より受信した送信先URLの変更指示を受け付ける。設定変更用のWebService311にて受け付けた送信先URLの変更指示は、認証312モジュールにより認証される。これは、HTTPSのクライアント認証で実現されてもよいし、ユーザアカウントとパスワードのようなデータで認証が行なわれてもよい。デバイス100に対し送信先URLの変更指示を発行できる正規の拠点監視装置101だけがこの指示を発行できる。ここでは、たとえば、特殊監視モードの際に利用されるような別の監視装置などではこのような指示が発行できないものとする。認証312モジュールは、認証の結果を設定変更用WebServiceに返し、認証が成功した場合、受け付けた送信先URLの変更指示から設定変更モジュール313に送信先URLの変更要求を発行する。設定変更モジュール313は、不揮発性記憶領域308に、新しい送信先URLと、通常監視モードの監視が開始されたこと示す情報を記録する。また、マネージャー304に対し設定を反映するために設定を再読み込みするように指示を発行する。設定再読み込みの指示を受信したマネージャー304は、一時的にデバイス監視処理を停止して、不揮発性記憶装置308に保管されている送信先URLを読み出して、監視プログラムの設定変更を反映する。このようにして、デバイス100が送信する監視情報を、直接管理サーバ105に送信するか、拠点監視装置101へ送信するかの切り替えを行うことができる。また、元に戻す場合には、拠点監視装置101から、送信先URLの変更指示を利用して、管理サーバ105の送信先URLへ変更することで、もとの設定に戻すことができる。
【0032】
操作部UI322は、図2内の操作部201を示す。操作者は、操作部UI322を介してデバイス100の監視開始/停止制御、及び、特殊監視モードの監視設定を行うことができる。操作者は操作部322を介してデバイス監視の開始を指示すると、入力管理マネージャー319は処理要求を設定モジュール320へ発行する。設定モジュール320は、デバイス監視の処理要求を受け付けると、不揮発性記憶装置308にデバイス100が直接監視モードになったことを示す情報を記載する。これにより、デバイス100が再起動しても、デバイス100の起動中に組み込み診断システムが現在のデバイス100の監視モードを確認することで、適切なデバイス監視を継続することができる。また、設定モジュール320の発行するデバイス監視の開始要求はマネージャー304へ通知され、ただちに、デバイス監視開始処理が開始される。
【0033】
また、操作者は、操作部322を介して、特殊監視モードへ変更指示する場合、ライセンス認証コードを入力する。入力管理マネージャー319はライセンス認証コードを受け付けると、認証モジュール318へ送る。入力管理マネージャーは、認証モジュール318からライセンス認証コードの認証結果を得る。認証結果が正しいとの判断であった場合、入力管理マネージャーは送信先URLを編集可能として、操作部UIへ表示する。操作者は送信先URLを任意のURLへと編集し、デバイス監視の開始を指示すると、入力管理マネージャーは、新しい送信先URLとデバイス監視の開始要求を設定モジュール320に送る。設定モジュール320は、新しい送信先URLとデバイス監視の開始要求を受け付けると、不揮発性記憶領域308に、新しい送信先URLと、特殊監視モードの監視が開始されたこと示す情報を記録する。そして、マネージャーに対しデバイス監視の開始要求を行う。これにより、新しい送信先URLで示す任意の監視装置に対して監視情報の送信が行われることになる。
【0034】
317はデバイス100上で動く、SNMPサービスを示している。ネットワーク上のデバイスには、拠点監視装置101の発行する通常監視モードの依頼に対応していないデバイスも存在する。SNMPサービスは、デバイスが通常監視モードに対応しているか否か、その他、デバイスのさまざまな情報を設定、および、応答するサービスである。拠点監視装置101は、デバイス100が通常監視モードに対応しているか否かを示すOID(Object ID)へ問合せを行う。機能応答SNMP Serviceは、指定のOIDに対する問い合わせを解釈し、設定参照モジュール316に機能有無の問い合わせを行う。設定参照モジュール316は、通常監視モードの機能をデバイス100が有しているか否かを不揮発性領域308に問い合わせを行う。デバイス100が通常監視モードの監視をサポートしており、送信先URLの変更指示を受信できる場合には、不揮発性領域308から通常監視モードの機能があることを確認する。確認結果を機能応答SNMP Serviceへ応答すると、機能応答SNMP Serviceは、拠点監視装置101のOID問い合わせに対し応答を行う。
【0035】
拠点監視装置101は、デバイス100が通常監視モードの機能を有していることを検知すると、デバイス100の設定変更用Web ServiceのURL情報を問合せる。通常監視モードの機能問い合わせと同様に、設定変更用Web ServiceのURLを示すOIDへ問合せを行う。この問い合わせに、デバイス100は、設定参照モジュールを介して、不揮発性記憶領域308から設定変更用Web ServiceのURL情報を取得し、設定変更用Web ServiceのURLを返す。
【0036】
<デバイスの不揮発性領域構成>
図4は、図3に示す不揮発性領域308に記録されている情報の一部を示す図である。デバイス100は起動時や、監視が開始されるときに、この不揮発性領域の情報を確認し、継続的な監視を行う。
【0037】
デバイス識別番号とは、デバイス100を識別するための番号であり、シリアル番号などが利用される。この番号を利用することで、拠点監視装置101や管理サーバ105がデバイスを識別することができる。監視プログラムバージョンは、デバイスが自己監視を行う上で利用する監視プログラムのバージョン情報が記録される。監視プログラムのバージョンに応じて監視情報の送信フォーマットに違いが出たり、また、バージョンが上がることでより多くの詳細データを取得できたりするようになる。自己監視機能とは、デバイス監視の開始状態/停止状態を示す情報であり、電源が入れられたデバイスは、この情報を確認することでデバイスが監視状態にあるのか、監視状態にないのかを確認することができる。デバイス起動時に自己監視機能が「有効」となっていた場合には、送信先URLに対して、送信する内容に応じたタイミングで監視情報の送信を行う。
【0038】
監視モードには、監視情報を直接管理サーバに送信する「直接監視モード」と、拠点監視装置101に送信する「通常監視モード」と、それ以外の監視装置に送信する「特殊監視モード」とがある。送信先URLには、デバイスが監視状態にあるときに、監視情報を送信するべき送信先URLの情報が記録されている。通常監視モードに入る場合には、拠点監視装置101から認証情報とともに送信される拠点監視装置101を示す送信先URLの情報を格納する。特殊監視モードに入る場合には、操作パネルからライセンス認証コードとともに入力される送信先URLの情報を格納する。
【0039】
ここで、通常監視モードに入ることができるデバイスは、送信先URLの変更機能が“あり”と記録される。拠点監視装置101は、デバイスと通信した際に、この情報を要求することで、対象のデバイス100が通常監視モードに対応していることを把握することができる。デバイスから応答が得られなければ、デバイス100は通常監視モードの監視を行うことができないものと判断する。
【0040】
設定変更用Web Service URLは、デバイスが通常監視モードに入ることができる場合、拠点監視装置101が送信する送信先URLの変更指示を受信するためのURLである。デバイス100はこのWeb ServiceのURLを介して、送信先URLの変更指示を受信し、通常監視モードの監視を開始する。
【0041】
<デバイスのSNMPサービスの応答例>
図5は、図3に示す機能応答SNMP Service315の応答情報の一部を示す図である。
【0042】
拠点監視装置101は、デバイス100のSNMP Serviceに問い合わせを行うことで、デバイス100が通常監視モードに対応しているかを確認する。Web Service名称を示すOID(object ID)は、デバイス100が対応している機能名称を示す。通常監視モードをサポートしている場合、デバイス100は送信先URLの変更指示のためのWebServiceである設定変更用WebServiceをもつ。したがって、拠点監視装置101が通常監視モードをサポートしているかを問合せする際には、WebService名称を示すOIDの問合せを行う。
【0043】
この際に通常監視モードをサポートする対象デバイスからは、拠点監視装置101は、設定変更用WebServiceの名称を示すOIDを含む応答を受ける。拠点監視装置101は、この応答を受信すると、送信先URLの変更指示を送信するために用いるURL情報の問い合わせを行う。対象デバイスは、設定変更用Web ServiceのURLを示す、Web ServiceURLのOIDを応答する。
【0044】
Web Service Stateは、設定変更用Web Serviceがサービス中か否かの状態を表すOIDである。拠点監視装置101がデバイスに対してこのOIDの問い合わせを行った際に、ONを示す応答を受けたときには設定変更用Web Serviceが有効化、OFFを示す応答を受けたときには無効化されていると判断する。デバイス100は、利用していないネットワークサービスが余計なセキュリティホールとならないように無効化している。一般的には使用するユーザの環境に合わせてネットワークサービスが有効化される。したがって、拠点監視装置が問い合わせ時に、この応答がOFFであった場合、設定変更用WebServiceはWebServiceが立ち上がっていない。WebService StateのOIDはSNMPの書き込みを許しており、ONの書き込み指示を発行することでデバイス100の設定変更用WebServiceを外部から起動させることができる。また、設定変更の必要がなくなったら、SNMPの書き込みでOFFを指示し、設定変更用WebServiceを無効化する。
【0045】
<実施例1>
上述した、監視ステムにおけるデバイス100の動作例の一例を具体的に説明する。
図6は、デバイス100が、拠点監視装置101からの問いあわせを受けて、応答するまでの処理を説明するためのフローチャートを示している。このフローチャートの処理は、図2に示すROM204、記憶装置206のいずれかの記憶手段に記憶され、必要に応じてRAM205に展開され、CPU207により実行される。また、この処理は、図3に示すSNMPサービス317の処理を示したものである。
【0046】
デバイス100が起動され、SNMPサービス317の処理が開始されると、S601にて、拠点監視装置101からの送信先URLの変更機能を有しているか否かの問い合わせを受信したかを判断する。拠点監視装置101からの問い合わせを受信すると、プログラムの処理はS602へ移る。
【0047】
S602にて、送信先URLの変更機能を有しているかの判断を行う。変更機能を有している場合には、S604へ移る。変更機能を有していない場合には、S603へ移る。
S604では、SNMPサービス317は不揮発性記憶領域308から情報を取得し、デバイス100に設定されている現在の監視モードが、「特殊監視モード」であるか否かを判定する。現在の監視モードが「特殊監視モード」のときは、本デバイス100は他の監視装置によって監視中となっている。ここでは、デバイス管理上、重複管理などを避けるため、拠点監視装置101からの送信先URLの変更要求の受け付けを制限する必要がある。このため、S604で「特殊監視モード」であると判定された場合には、S603へ移る。一方、「特殊監視モード」でないと判定された場合には、S605へ移る。
【0048】
S603では、機能応答SNMP Service315は、問い合わせ応答として、通信先URLの変更機能を有していないことを示す応答を拠点監視装置101に返す。そして、S605では、機能応答SNMP Service315は、問い合わせ応答として、送信先URLの変更機能を有していることを示す応答を拠点監視装置101に返す。
【0049】
なお、拠点監視装置101では、S605の処理によりデバイス100から受信した応答に応じて、送信先URLの変更要求をデバイスに送信し、デバイス100に設定されている監視情報の送信先URLを変更する。これにより、デバイス100の監視モードが、監視情報を直接管理サーバ105に送信する「直接監視モード」から拠点監視装置101に送信する「通常監視モード」に変更される。また、拠点監視装置101は、S603の処理による応答をデバイス100から受信した場合には、送信先URLの変更要求をデバイス100に送信することがない。つまり、この場合、デバイス100においては「直接監視モード」または、「特殊監視モード」での監視が継続される。
【0050】
本実施例における処理では、送信先URLの変更機能を有しているデバイスであっても、監視モードが「特殊監視モード」のときは、拠点監視装置に通信先URLの変更機能を有していないことを示す応答を送信するようにした。拠点監視装置は、通信先URLの変更機能を有していないデバイスに対しては、設定変更を行うことはない。これにより、拠点監視装置において、デバイスの監視モードをさらに問い合わせる必要がなくなるので、ネットワーク上の大量のデバイスの中から、重複管理などが行われないように、適切な監視対象となるデバイスを少ない負荷で特定できる。
【0051】
<実施例2>
本実施例では、拠点監視装置101からの利用可能な通信機能の問い合わせに対して、デバイスが、自身の監視状態に応じて応答を変えることで、より効率的な監視対象のデバイスの特定を行える仕組みを示す。
【0052】
図7は、拠点監視装置101がデバイス100を監視する上で利用できる通信機能の種類を示している。デバイス100には複数の通信機能があり、どれか一つを選択してデバイス100の監視を行う。デバイス100は、どの通信機能が利用可能なのかを示すテーブルを管理している。
【0053】
ポーリング(SNMP/独自プロトコル)とは、拠点監視装置101が、デバイス100から監視情報をポーリング形式のプロトコルを利用して収集することで監視することを意味している。これは、デバイス100の自己監視機能を利用するのではなく、拠点監視装置101からデバイスの状態を問い合わせることで拠点監視装置101が監視を行うことになる。この通信を利用した監視が行われているとき、デバイス100は、SNMPまたは監視装置の独自のプロトコルを用いたポーリングによる監視が行われることを記憶する。基本的にすべてのデバイス(画像形成装置)は、拠点監視装置101からのポーリングによる監視情報の収集による監視は可能である。
【0054】
直接送信機能(HTTPS SOAP)とは、デバイス100から直接管理サーバ105へ監視情報を、SOAPを用いて送信することで監視することを意味している。特殊送信機能(HTTPS SOAP)とは、デバイス100から拠点監視装置101とは異なる監視装置に監視情報を、SOAPを用いて送信することで監視することを意味している。間接送信機能(HTTPS SOAP)とは、デバイス100から拠点監視装置101に監視情報を送信し、その後、拠点監視装置101は管理サーバ105へと監視情報を送信することで監視を行う意味している。これはネットワークを介して拠点監視装置101がデバイス100の送信先URLを変更することで実現される監視方法であって、実施例1の通常監視モードにあたる。
【0055】
<デバイスの通信機能に関する応答の例>
図8は、拠点監視装置101がデバイス監視を開始する上でデバイス100に「利用可能な通信機能の種類」の問い合わせを行った際の、デバイス100の応答の内容を示している。デバイス100は、その時の監視状態に応じて、利用可能な通信機能の種類を応答する。すでにデバイス100が監視されている場合には、利用可能な通信機能を応答として返すことで、拠点監視装置101はデバイス100の通信機能の把握や適切な監視方法の判定を行うことができる。
【0056】
図8では、デバイス100が、(1)現在監視されていない場合には、ポーリング、直接送信機能、及び間接送信機能の中で利用可能な少なくともいずれかの機能を利用して監視が可能であるということを示す応答を返す。(2)ポーリングを用いた監視が行われていた場合には、拠点監視装置101からの問い合わせに対し、直接送信機能と間接送信機能を利用して監視が可能であることを示す応答を返す。ここで、拠点監視装置101は、応答の内容にポーリングが含まれないことで、デバイス100は何らかの監視が行われていることが判定できる。また、直接送信と間接送信は、デバイス内の自己監視機能を利用するので、拠点監視装置からのポーリングによる監視よりも、拠点監視装置でデバイスごとに設定などを保持しなくてよいのでリソースを抑制することができる。このため、デバイス100は適切な監視方法の判定のために、直接送信機能と間接送信機能を応答として返すようにしている。(3)直接送信機能を用いた監視が行われていた場合には、拠点監視装置101からの問い合わせに対し、間接送信機能を利用して監視が可能であることを示す応答を返す。(4)特殊送信機能を用いた監視が行われていた場合には、利用可能な通信機能がないことを示す応答を返す。(5)間接送信機能を用いた監視が行われていた場合には、間接送信機能を利用して監視が可能であることを示す応答を返す。ここでは、拠点監視装置101のネットワーク情報の変更などが起こった場合を考慮し、間接送信機能が利用可能であることを応答して、拠点監視装置101が送信先URLの変更要求を適切に発行できるようにしている。
【0057】
<デバイスのSNMP応答例>
図9は、SNMP Service317を介した場合の拠点監視装置101への応答例を示している。
【0058】
拠点監視装置101は、デバイス100に対して監視状態と、監視に用いている通信機能と、利用可能な通信機能を示すSNMPのOID(Object ID)を問い合わせる。このときデバイス100は、たとえばポーリングを用いた監視状態であったものとする。デバイス100は、監視状態の応答として、「監視中」を示す値を返し、監視に用いている通信機能としては「ポーリング」を返す。さらに、図8を用いて説明したように、ポーリングによる監視が行われている場合の応答として、「直接送信機能」と「間接送信機能」が利用可能であることを示す応答を返す。
【0059】
<デバイスの動作例>
図10は、デバイス100が、拠点監視装置101から通信可能な機能の問い合わせを受けた際の動作を説明するためのフローチャートである。このフローチャートで示す処理は、図2に示すROM204、記憶装置206のいずれかに記憶されたプログラムを、必要に応じてRAM205に展開し、CPU207により実行することで実現される。また、このフローチャートの処理は、図3に示すおもにSNMPサービス317によるものである。
【0060】
S1001で、デバイス100は、拠点監視装置101から自身の監視に利用可能な通信機能のリストの問い合わせを受信するまで待機する。拠点監視装置101からの問い合わせを受信した場合にはS1002へ移る。S1002で、デバイス100は、監視装置、または管理装置による監視が行われているか否かを識別する。ここで、監視が行われている場合にはS1003へ移る。また、監視が行われていなかった場合にはS1007へ移り、拠点監視装置101に対して、「ポーリング」、「直接送信機能」、及び「間接送信機能」の中で、デバイス100がサポートする通信機能の全てを含む機能リストを応答し、本処理を終了する。ここでは、デバイス100は、「直接送信機能」及び「間接送信機能」をサポートしているものとする。
【0061】
S1003では、デバイス100は、ポーリングを用いた監視なのか否かを判定する。ポーリングを用いた監視でなかった場合には、S1004へ進む。一方、ポーリングを用いた監視が行われていると判定された場合には、S1008へ進む。S1008では、拠点監視装置101に対して、デバイス100がサポートしている「直接送信機能」及び「間接送信機能」を含む機能リストを応答し、本処理を終了する。
【0062】
S1004では、デバイス100は、直接送信機能を用いた監視なのか否かを判定する。直接送信機能を用いた監視であったと判定された場合には、S1009へ進み、直接送信機能を用いた監視でなかったと判定された場合には、S1005へ進む。S1005では、デバイス100は、間接送信機能を用いた監視なのか否かを判定する。間接送信を用いた監視であったと判定された場合には、S1009へ進む。一方、間接送信機能を用いた監視でなかったと判定された場合には、S1006へ進む。S1009では、拠点監視装置101に対して、「間接送信機能」が利用可能ということを示す応答を返し、本処理を終了する。S1006では、特殊通信機能を利用した監視が行われていることが判定できるので、拠点監視装置101へは、利用可能な通信機能がないことを示す応答を返す。
【0063】
実施例2により、大規模環境の中においてユーザが拠点監視装置101で監視すべきデバイスを誤って選択することを抑制し、さらにより効率的な監視方法へ移行することを可能にすることができるようになる。
【0064】
また、本実施例により監視に用いる通信機能が間接送信機能が適切であると判定された場合には、実施例1の送信先の情報(URL)を拠点監視装置101に変更する処理が行われることになる。
【0065】
(他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理装置に対して監視情報を送信する監視装置とネットワークを介して通信する画像形成装置であって、
前記管理装置に監視情報を送信するための、送信先の情報を記憶する記憶手段と、
前記監視装置から、前記送信先の情報を変更する機能を備えるか否かの問い合わせを受信する受信手段と、
前記監視装置とは異なる監視装置による監視が行われているか否かを判定する判定手段と、
(1)前記送信先の情報を変更する機能を備えており、かつ、前記判定手段により前記異なる監視装置による監視が行われていないと判定された際に、前記監視装置に対して前記送信先の情報を変更する機能を備えていることを示す応答を返し、(2)前記送信先の情報を変更する機能を備えていない、または、前記判定手段により前記異なる監視装置による監視が行われていると判定された際に、前記監視装置に対して前記送信先の情報を変更する機能を備えていないことを示す応答を返す応答手段と、
前記応答手段により返された前記送信先の情報を変更する機能を備えていることを示す応答を受けた前記監視装置から、監視情報の送信先を当該監視装置に変更するための変更要求を受信して、送信先の情報を変更する変更手段と、
前記変更された送信先の情報に基づき、前記監視装置に監視情報を送信する送信手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記受信手段が、前記監視装置から利用可能な通信機能の問い合わせを受信した際に、利用可能な通信機能を応答する機能応答手段をさらに備え、
前記機能応答手段は、前記管理装置により直接、監視が行われている場合には利用可能な通信機能として、前記監視装置に対して監視情報を送信することが可能であることを示す応答を行い、前記監視装置とは異なる監視装置により監視が行われている場合には利用可能な通信機能がないことを示す応答を行い、
前記監視装置は、利用可能な通信機能として前記監視装置に対して監視情報を送信することが可能であることを示す応答に基づき、前記送信先の情報を変更する機能を備えるか否かの問い合わせを画像形成装置に行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記監視情報には、画像形成装置の障害情報及びカウンタ情報のいずれかが少なくとも含まれることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
管理装置に対して監視情報を送信する監視装置とネットワークを介して通信する画像形成装置の制御方法であって、
前記管理装置に監視情報を送信するための、送信先の情報を記憶する記憶工程と、
前記監視装置から、前記送信先の情報を変更する機能を備えるか否かの問い合わせを受信する受信工程と、
前記監視装置とは異なる監視装置による監視が行われているか否かを判定する判定工程と、
(1)前記送信先の情報を変更する機能を備えており、かつ前記異なる監視装置による監視が行われていないと判定された際に、前記監視装置に対して前記送信先の情報を変更する機能を備えていることを示す応答を返し、(2)前記送信先の情報を変更する機能を備えていない、または、前記異なる監視装置による監視が行われていると判定された際に、前記監視装置に対して前記送信先の情報を変更する機能を備えていないことを示す応答を返す応答工程と、
前記送信先の情報を変更する機能を備えていることを示す応答を受けた前記監視装置から、監視情報の送信先を当該監視装置に変更するための変更要求を受信して、送信先の情報を変更する変更工程と、
前記変更された送信先の情報に基づき、前記監視装置に監視情報を送信する送信工程とを備えることを特徴とする制御方法。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−63992(P2012−63992A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−207892(P2010−207892)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】