説明

画像形成装置及び画像形成方法

【課題】会議開催に先立って会議配布資料を印刷し、無駄な印刷物の発生を抑え、会議の参加者に資料配布の時間を待たせない。
【解決手段】会議参加人数を含む会議データ203を会議ID202に対応して記憶する会議データ記憶部103と、会議の参加者に配布する資料データ204を会議ID202に対応して記憶する資料データ記憶部104と、資料データ記憶部104に記憶した資料データを印刷する印刷部120とを有し、会議参加者のホストPCに対し会議の参加を問合せ、ホストPCからの参加の応答に従って、会議データ203の会議参加人数を更新し、会議の開催の時に、会議データ203の会議参加人数分、印刷部120で印刷する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数部の印刷指定が可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、会議の配布資料を印刷するために用いられる画像形成装置は、会議の開催者が予め必要な部数を判断して、必要な部数指定することにより印刷していた。このため、印刷した配布資料の部数と、実際に会議へ参加した参加者の人数が一致しないときは、無駄な印刷物が発生する場合があった。このような場合、配布資料の画像データを予め登録しておき、会議の参加予定者が実際に会議室に到着してから、印刷を行うようにするものがあった。
【0003】
なお、特開2008−40716号公報(特許文献1)には、実際の会議出席者に即して資料を印刷、配布することができ、資料の印刷や配布に関する負担を大きく軽減できる方法を提供する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−40716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術によれば、会議の参加者が会議室に到着してから配布資料を印刷するため、会議参加者分印刷を完了するのに時間がかかり、会議の参加者が配布資料を手に入れるために待たなければならないという問題があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、事前に会議の参加予定者を把握することにより、会議開催に先立って会議配布資料を印刷し、無駄な印刷物の発生を抑えるとともに、会議の開催に合わせて事前に配布資料を印刷することにより、会議の参加者に資料配布の時間を待たせることなく会議に参加させることを可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明に関する画像形成装置は、会議室に対応して設置され、複数の会議参加者に対応して設けられた複数のホストPCと回線を介して接続される画像形成装置において、会議の会議参加人数を含む会議データを前記会議のIDに対応して記憶する会議データ記憶部と、会議の参加者に配布する資料の資料データを前記会議のIDに対応して記憶する資料データ記憶部と、前記資料データ記憶部に記憶した前記資料データを印刷する印刷部と、前記複数のホストPCに対し会議の参加を問合せ、前記ホストPCからの参加の応答に従って前記会議データ記憶部に記憶した前記会議データの前記会議参加人数を更新し、会議の開催の時に、前記会議データ記憶部に記憶した前記会議データの会議参加人数分、前記印刷部に対し前記資料データを印刷するよう指示する制御部を有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
上記構成を有する本発明によれば、前記複数のホストPCに対し会議の参加を問合せ、前記ホストPCからの参加の応答に従って前記会議データ記憶部に記憶した前記会議データの前記会議参加人数を更新し、会議の開催の時に、前記会議データ記憶部に記憶した前記会議データの会議参加人数分、前記印刷部に対し前記資料データを印刷するよう指示する制御部を設けたので、事前に会議の参加予定者を把握することにより、会議開催に先立って会議配布資料を印刷し、無駄な印刷物の発生を抑えるとともに、会議の開催に合わせて事前に配布資料を印刷することにより、会議の参加者に配布資料の時間を待たせることなく会議に参加することを可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態に関するプリンタ100の機能を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に関するプリンタ100とホストPC301〜399の関係を示す接続図である。
【図3】第1の実施の形態に関するプリンタ100の概略構成を示す説明図である。
【図4】会議開催者と参加者及びプリンタとの動作を示す概略フローチャートである。
【図5】会議登録データ201と会議ID202を示す説明図である。
【図6】会議データ203と資料データ204を示す説明図である。
【図7】会議登録通知205と登録ダイアログボックス206を示す説明図である。
【図8】会議開催通知207と開催ダイアログボックス208を示す説明図である。
【図9】会議開催応答209を示す説明図である。
【図10】プリンタ100が作成するユーザからの応答後の会議データ203α、203βを示す説明図である。
【図11】印刷部数データ210を示す説明図である。
【図12】カード読取データ211を示す説明図である。
【図13】参加者リスト31−39を示す説明図である。
【図14】プリンタ100の会議登録データ201受信時の制御を示すフローチャートである。
【図15】プリンタ100の割り込み時の動作を示すフローチャートである。
【図16】制御部106の読取時の動作を示すフローチャートである。
【図17】第2の実施の形態に関するプリンタ500の機能を示すブロック図である。
【図18】第2の実施の形態に関するプリンタ500の概略構成を示す説明図である。
【図19】カード読取データ222を示す説明図である。
【図20】カバーオープン指示244の説明図である。
【図21】会議開催者と参加者及びプリンタとの動作を示す概略フローチャートである。
【図22】プリンタ500の会議登録データ201受信時の制御を示すフローチャートである。
【図23】プリンタ500の制御部106の読取時の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図2は第1の実施の形態に関するプリンタ100とホストPC301〜399の関係を示す接続図である。画像形成装置としてのプリンタ100は"MR1"という名称で識別され、MR1会議室に対応して設置されている。プリンタアドレス30は「192.168.9.99」で識別される。
【0011】
外部装置としてのホストPC301〜399は、複数の会議参加者としてのユーザA、ユーザB・・・ユーザZに対応して設けられたパーソナルコンピュータである。それぞれのアドレスで識別され、例えばホストPC301のアドレス31は「192.168.0.1」、ホストPC302のアドレス32は「192.168.0.2」、ホストPC399のアドレス39は「192.168.8.17」で識別される。LAN400はプリンタ100と複数のホストPC301〜399を接続する通信路である。
【0012】
図1は第1の実施の形態に関するプリンタ100の機能を示すブロック図である。通信部101はLAN400を介して外部装置としてのホストPC301〜399と通信する機能を持つ。印刷制御部102は後述する印刷データの画像処理を行い、印刷部120に印刷を指示する機能を持つ。印刷部120は印刷制御部102からの印刷指示に基づき、配布資料を印刷する印刷エンジンである。
【0013】
会議データ記憶部103は後に図6(a)で説明する会議データ203を記憶するメモリである。資料データ記憶部104は後に図6(b)で説明する資料データ204を記憶するメモリである。会議データ記憶部103及び資料データ記憶部104は、Flash−ROMやHDD等で構成する。計時部105は現在の日時を更新し、保持する機能を持つ。計時部105が後述するように制御部106に対して割り込みを入れると、制御部106は、資料データ204の印刷の時間、会議開催の時間を把握することになる。
【0014】
ID管理部107は会議毎に任意の会議IDを設定する。カード読取部110は、ユーザA〜Zが所有し、ユーザA〜Zの識別情報を格納した図示しないユーザ認識カードから、ユーザA〜Zの識別情報を読み取るカードリーダである。ユーザA〜Zがユーザ認識カードをカード読取部110に通すことにより、カード読取部110は、ユーザA〜Zの識別情報を読み取る。更に、制御部106は前記各部を制御する機能を有する。通信部101、印刷制御部102、計時部105、制御部106等は、CPU、及びCPUにて動作させるプログラム、RAM等のワークメモリ、プログラムで使う設定情報保存用の不揮発性メモリで構成される。
【0015】
図3は第1の実施の形態に関するプリンタ100の概略構成を示す説明図である。プリンタ100内部には、印刷制御部102、制御部106等が実装された制御基板が内蔵されている。カード読取部110は、ユーザA〜Zが所有するユーザ認識カードからユーザA〜Zの識別情報を読み取るために、プリンタ100の装置外側に設けられる。
【0016】
更に、プリンタ100内部には印刷部120が設けられる。印刷制御部102から印刷部120へ印刷指示があると、媒体収納部10に格納された媒体Pを搬送路11に繰り出す。搬送路11上に設けられた媒体Pは、印刷部120で画像データの転写が行われ、定着部13を経る。そして、印刷物Pとなって排出部14に排出され、印刷が行われる。
【0017】
次に、図4の概略フローチャートに従って、本実施の形態の動作の概略を説明する。図4は会議開催者と参加者及びプリンタとの動作を示す概略フローチャートである。なお、ステップにおける数字の次の「A」は開催者の動作を示し、「B」はプリンタの動作を示し、「C」は参加者の動作を示す。
【0018】
ステップM01A:まず、会議開催の約20日前の2009年3月29日、時刻9:00、会議開催者が図示しない外部装置としてのホストPCを操作することにより、後に図5(a)に示す会議登録データ201を送信する。会議登録データ201の詳細は後述する。
【0019】
ステップM01B:プリンタ100において、通信部101が会議登録データ201を受信する。プリンタ100は、図14のデータ受信時の制御のフローチャートに従って動作を行う。図14はプリンタ100の会議登録データ201受信時の制御を示すフローチャートである。プリンタ100の制御部106は、会議を特定するIDとして、後に図5(b)に示す会議ID202を取得する。これにより、本実施の形態における会議登録が行われたことになる。更に、制御部106は図6(a)に示す会議データ203を生成し、会議データ記憶部103に格納し、図6(b)に示す資料データ204を生成し、資料データ記憶部104に格納する。そして、制御部106は参加者リスト31−39の参加者に対し、後に図7(a)に示す会議登録通知205を送信する。
ステップM01C:参加者としてのユーザAは会議登録通知205を受信し、図示しない表示装置上に、後に図7(b)に示す登録ダイアログボックス206を表示する。
【0020】
ステップM02B:その後、2009年4月20日、時刻13:30、プリンタ100の制御部106は、計時部105の割り込みにより、図15の割り込み時の制御のフローチャートに従って動作を行う。図15はプリンタ100の割り込み時の動作を示すフローチャートである。そして、制御部106は会議データ記憶部103から会議データ203を読み取り、後に図8(a)に示す会議開催通知207を作成する。参加者としてのユーザA等に対し会議の参加を問い合わせる。
【0021】
ステップM02C:参加者としてのユーザAは会議開催通知207を受信し、図示しない表示装置上に、後に図8(b)に示す開催ダイアログボックス208を表示する。ユーザは30分後の新機種開発会議が開催されること、及びこの会議の配布資料を印刷するか否かを問われていることを認識する。ユーザAは会議に参加する意向であるため、即座にYesボタン208Aを押下し、開催ダイアログボックス208を閉じる。
【0022】
ステップM03C:ユーザAのホストPC301は、後に図9(a)に示す会議開催応答209をプリンタ100に送信する。
ステップM03B:プリンタ100の制御部106は、会議開催応答209を受信する。プリンタ100の制御部106は、後に図10(a)に示す会議データ203αを会議データ記憶部103に記憶する。ここでは、前記ホストPC301〜399からの参加の応答に従って、会議データ記憶部103に記憶した会議データ203の会議参加人数、即ち、印刷部数25を更新する。
【0023】
ステップM04B:その後、2009年4月20日、時刻13:55、新機種開発会議の5分前になると、プリンタ100において、計時部105は制御部106に割り込みを入れる。制御部106は再度、図15の割り込み時のフローチャートに従って動作する。更に、現在時刻が開催日時の5分前であるので、制御部106は会議資料印刷の時刻であると判断し、会議資料を印刷する。その時点での会議データ記憶部103に記憶された会議データ203βを図10(b)に示す。
【0024】
ステップM05:2009年4月20日、時刻14:00、20人の参加者が集まり、プリンタ100の印刷した20部の配布資料が配られ、新機種開発会議が開始される。
【0025】
ステップM06C:その後、2009年4月20日、時刻14:05、ユーザBがホストPC302で開催ダイアログボックス208に気づき、Yesボタン208Aを押下する。ユーザBのホストPC302は、後に図9(b)の会議開催応答209αをプリンタ100に送信する。
ステップM06B:プリンタ100の制御部106は、ユーザBが送信した会議開催応答209αを受信する。すると、制御部106は再度、図14のデータ受信時のフローチャートに従って動作する。制御部106は会議資料を1部印刷する。
【0026】
ステップM07C:更にその後、2009年4月20日、時刻14:10、別のユーザCがMR1会議室に到着し、プリンタ100のカード読取部110に自己のユーザ認識カードを通す。
ステップM07B:プリンタ100の制御部106は、カード読取部110より読取データ211を受信する。そして、制御部106は図16の読取時のフローチャートに従って動作する。制御部106は会議資料を1部印刷する。図16は制御部106の読取時の動作を示すフローチャートである。
【0027】
ステップM08B:その後、2009年4月20日、時刻15:00、プリンタ100において、制御部106は計時部105の割り込みにより、再び図15の割り込み時のフローチャートに従って動作する。そして、制御部106は会議データ203及び資料データ204を削除し、処理を終了する。
【0028】
図5は会議登録データ201と会議ID202を示す説明図である。同図(a)は会議開催者からプリンタ100へ送信される会議登録データ201を示す説明図である。会議登録データ201は1行目に文字列"MeetingRegisterRequest"、2〜4行目に会議データを有し、5行目以降、会議資料についての印刷データ24を持つ。会議データは、会議の開催日時21が2009年4月20日の時刻14:00であることを示し、会議タイトル22が「新機種開発会議」であることを示し、参加者リスト31−39はアドレスが「192.168.0.1」等であることを示す。
【0029】
同図(b)は会議登録データ201に関して発行された会議ID202を示す説明図である。プリンタ100の制御部106は、会議開催者から前記会議登録データ201を受信すると、ID管理部107から会議IDを取得する。このIDは他のいかなる会議登録データ201に対するIDとも異なる任意な値である。
【0030】
図6は会議データ203と資料データ204を示す説明図である。プリンタ100の制御部106は、通信部101を介して受信した会議登録データ201と、ID管理部107から得た会議ID202から、会議データ203と資料データ204を作成する。これにより、本実施の形態における会議登録が行われたことになる。
【0031】
同図(a)は会議登録時の会議データ203を示す説明図である。会議データ203は会議ID202、開催日時21、会議タイトル22、参加者リスト31−39及び印刷部数25から成る。会議データ203は会議ID202に対応して記憶される。なお、印刷部数25は初期値"0"である。そして、プリンタ100の制御部106は、会議データ記憶部103に対し、作成した会議データ203を記憶するよう指示する。
【0032】
更に、同図(b)は資料データ204を示す説明図である。資料データ204のフォーマットは、会議ID202と、印刷データ24から成る。資料データ204も会議ID202に対応して記憶される。印刷データ24は会議の参加者に配布する資料となる。そして、プリンタ100の制御部106は、資料データ記憶部104に対し、作成した資料データ204を記憶するよう指示する。
【0033】
図7は会議登録通知205と登録ダイアログボックス206を示す説明図である。同図(a)は会議登録通知205を示す説明図である。会議登録通知205はプリンタ100により会議登録が行われると、プリンタ100から参加者リスト31−39に記載された参加予定者へ送信される。会議登録通知205は1行目に会議登録通知であることを示す文字列"MeetingRegisterAnnounce"を有し、2〜4行目に会議室を示すプリンタ名26、開催日時21及び会議タイトル22を含む。
【0034】
同図(b)は参加予定者としてのホストPC301〜399に表示される登録ダイアログボックス206を示す説明図である。会議登録通知205がプリンタ100から参加者リスト31−39の参加予定者へ送信されると、参加者リスト31−39の参加予定者は、登録ダイアログボックス206により会議の登録を確認することができる。会議の登録の確認後、参加予定者はCloseボタン206Aを押下する。
【0035】
図8は、会議開催通知207と開催ダイアログボックス208を示す説明図である。同図(a)は会議開催通知207を示す説明図である。会議開催通知207は実際の会議開催時刻の例えば30分前に、プリンタ100から参加予定者に送信される。会議開催通知207の1行目に、会議開催通知であることを示す文字列"MeetingAnnounce"が表示され、2行目以降はプリンタアドレス30、会議室を示すプリンタ名26、会議ID202、開催日時21、及び会議タイトル22を含む。
【0036】
同図(b)は参加予定者としてのホストPC301〜399に表示される開催ダイアログボックス208を示す説明図である。会議開催通知207がプリンタ100から参加予定者に送信されると、参加予定者は開催ダイアログボックス208により、「新機種開発会議」が2009年4月20日の14:00からMR1会議室で行われることを認識できる内容となっている。参加者リスト31−39の参加予定者は、参加予定の場合はYesボタン208Aを押下し、参加予定でない場合はNoボタン208Bを押下する。
【0037】
図9は会議開催応答209を示す説明図である。同図(a)はユーザAのホストPC301の会議開催応答209を示す説明図である。ユーザAは会議の開始前に会議開催応答209を送信した会議参加予定者である。会議開催応答209はユーザAからプリンタ100に送信される。会議開催応答209は1行目に会議開催応答であることを示すフラグ"MeetingResponce"を表示し、更に、ユーザAのホストPC301のアドレス31、会議ID202を含む。
【0038】
同図(b)はユーザBのホストPC302の会議開催応答209αを示す説明図である。ユーザBは会議の開始後に会議開催応答209αを送信する会議参加予定者である。会議開催応答209αは1行目に会議開催応答であることを示すフラグ "MeetingResponce"を表示し、更に、ユーザBのホストアドレス32、会議ID202を含む。
【0039】
図10はプリンタ100が作成するユーザからの応答後の会議データ203α、203βを示す説明図である。同図(a)はユーザAのみ応答時の会議データ203αを示す説明図である。プリンタ100は会議データ203αを会議データ記憶部103に記憶する。会議データ203αは会議ID202、開催日時21、会議タイトル22、参加者リスト31−39及び印刷部数25から成る。印刷部数25の値はユーザAの分のだけ更新され、"1"となっている。
【0040】
同図(b)は会議開催5分前の会議データ203βを示す説明図である。プリンタ100は会議データ203βを会議データ記憶部103に記憶する。会議データ203βは会議ID202、開催日時21、会議タイトル22、参加者リスト31−39及び印刷部数25から成る。そして、印刷部数25の値は複数参加者の分が更新された結果"20"に更新されている。
【0041】
図11は印刷部数データ210を示す説明図である。同図(a)は会議開催時の印刷部数データ210を示す説明図である。プリンタ100の制御部106は、会議データ記憶部103に記憶した13:55現在の会議データ203βから印刷部数データ210を生成する。印刷部数データ210は1行目に"PrintExcute"を表示し、2行目以降に会議ID202、印刷部数25を含む。印刷部数25の値は"20"に更新されている。
【0042】
同図(b)はユーザBが遅れて参加の意思表示をした時の印刷部数データ210αを示す説明図である。プリンタ100の制御部106は、印刷部数データ210αを生成する。印刷部数データ210αは1行目に"PrintExcute"を表示し、2行目以降に会議ID202、印刷部数25を含む。印刷部数25の値はユーザBの分のみ"1"となっている。
【0043】
図12はカード読取データ211を示す説明図である。ユーザCはユーザCのホストアドレス33から会議開催応答を行うことなく、MR1会議室に直接入室した。そして、ユーザCはプリンタ100のカード読取部110によって自己のユーザ認識カードからユーザの識別情報を読み取らせた。カード読取部110は読取ったカード読取データ211を制御部106に送信する。
【0044】
図13は参加者リスト31−39を示す説明図である。参加者リスト31−39は会議データ記憶部103に記憶する会議データ203の一部を構成する。参加者リスト31−39はユーザAのホストPC301のアドレス31として「192.168.0.1」、ユーザBのホストPC302のアドレス32として「192.168.0.2」、ユーザCのホストPC303のアドレス33として「192.168.0.3」等が記憶される。
【0045】
再度、図4の概略フローチャートに従って、本実施の形態の動作の詳細を説明する。なお、前述の概略の説明と重複する部分は説明を簡略するため、以下はプリンタ100の動作について詳述する。
【0046】
ステップM01B:プリンタ100の通信部101が図5(a)に示す会議登録データ201を受信すると、プリンタ100の制御部106は、図14のデータ受信時の制御のフローチャートに従って動作を行う。制御部106は会議登録データ201の1行目に書かれた文字列を読み取る。この結果、"MeetingRegisterRequest"が得られる(ステップS101)。"MeetingRegisterRequest"は会議登録データ201を示すキーワードであるため、受信したデータの種類が会議登録データ201であると判明する(ステップS102のYes)。プリンタ100の制御部106は、ID管理部107から会議を特定するIDとして、図5(b)に示す会議ID202を取得する(S103)。これにより、本実施の形態における会議登録が行われたことになる。
【0047】
なお、制御部106は会議登録データ201の5行目以降の印刷データ24と、取得した会議ID202より、資料データ204を生成し、資料データ記憶部104に格納する。更に、制御部106は会議登録データ201の開催日時21、会議タイトル22、参加者リスト31−39更に取得した会議ID202及び印刷部数の初期値"0"より、会議データ203を生成し、会議データ記憶部103に格納する。
【0048】
そして、制御部106は会議登録データ201の2行目、3行目の開催日時21、会議タイトル22と会議ID202から、図7(a)に示す会議登録通知205を作成する。そして、会議登録データ201の4行目の参加者リスト31−39を参加者のリストとして抽出し、図13に示す全てのアドレス(26件)に対し、会議登録通知205を送信する(ステップS104)。その後、処理を終了する。
【0049】
ステップM02B:その後、2009年4月20日、時刻13:30、プリンタ100の制御部106は、計時部105の割り込みにより、図15の割り込み時のフローチャートに従って動作を行う。制御部106は計時部105が保持する現在時刻「2009年4月20日、時刻13:30」と、会議データ記憶部103の記憶する会議データ203内の開催日時21の「2009年4月20日、時刻14:00」を得る(ステップS201)。
【0050】
制御部106はこの2つの時刻を比較した結果、現在時刻は開催日時の30分前であるので、制御部106は会議開催通知発行時刻であると判断する(ステップS202のYes)。制御部106は会議データ記憶部103から会議データ203を読み取り、会議開催通知207を作成する。そして、制御部106は会議データ203から参加者リスト31−39を抽出し、記載された全てのアドレス(26件)に対し、会議開催通知207を送信する(ステップS204)。そして、応答待ちフラグをONとし、処理を終了する。
【0051】
ステップM03B:ユーザAが図9に示す会議開催応答を送信すると、プリンタ100の通信部101は、会議開催応答209を受信する。制御部106は再び、図14のデータ受信時のフローチャートに従って動作する。制御部106は受信した会議開催応答209の1行目に書かれた文字列を読み取る。この結果、"MeetingResponce"が得られる(ステップS101)。"MeetingResponce"は前記会議登録データ201を示すキーワードではないため、受信したデータの種類が会議登録データ201ではないと判明する(ステップS102のNo)。そして、"MeetingResponce"は会議開催応答209を示すキーワードであるため、受信したデータの種類が会議開催応答209であると判明する(ステップS105のYes)。
【0052】
制御部106は、会議開催応答209の会議ID202とアドレス31を読み取る。そして、制御部106は読取った会議ID202「MD00001234」と、一致するIDを持つ会議データを会議データ記憶部103から検索する。その結果、会議データ203を得て、その中から参加者リスト31−39を読み取る。制御部106は会議開催応答209のアドレス31の「192.168.0.1」が、参加者リスト31−39に含まれるかどうか確認する(ステップS106)。
【0053】
確認の結果、含まれるので(ステップS107のYes)、制御部106は応答待ちフラグを読み取る(ステップS108)。前記ステップS204により応答待ちフラグはONであるため(ステップS109のYes)、会議データ203の印刷部数25に"1"を加える。制御部106は図10(a)に示す会議データ203αとし、会議データ記憶部103に書き戻し(ステップS109)、処理を終了する。
【0054】
ステップM04B:その後、2009年4月20日、時刻13:55、新機種開発会議の5分前になると、プリンタ100において、計時部105は制御部106に割り込みを入れる。制御部106は再度、図15の割り込み時のフローチャートに従って動作する。制御部106は計時部105が保持する現在時刻「2009年4月20日、時刻13:55」と、会議データ記憶部103の記憶する会議データ203の開催日時21の「2009年4月20日、時刻14:00」を得る(ステップS201)。
【0055】
この2つの時刻を比較した結果、現在時刻は開催日時の30分前ではないので、制御部106は会議開催通知発行の時刻ではないと判断する(ステップS202のNo)。更に、現在時刻は開催日時の5分前であるので、制御部106は会議資料印刷の時刻であると判断する(ステップS203のYes)。
【0056】
制御部106は会議データ記憶部103から図10(b)に示す会議データ203βを得る。そして、制御部106は会議データ203βから会議ID202と印刷部数25を抽出する。制御部106は印刷部数データ210を生成して印刷制御部102に送信し、前記ステップS204でONにした前記応答待ちフラグをOFFにする(ステップS205)。そして、処理を終了する。
【0057】
ステップM06B:開催ダイアログボックス208に遅れて気がついたユーザBが、図9(b)に示す会議開催応答209αを送信すると、プリンタ100の制御部106は、ユーザBが送信した会議開催応答209αを受信する。すると、制御部106は再度、図14データ受信時のフローチャートに従って動作する。即ち、制御部106は前記と同様に会議開催応答209αの1行目に書かれた文字列を読み取る。この結果、"MeetingResponce"が得られる(ステップS101)。"MeetingResponce"は、会議登録データ201を示すキーワードではないため、制御部106は、受信したデータの種類が会議登録データ201ではないと判明する(ステップS102のNo)。
【0058】
"MeetingResponce"は会議開催応答209を示すキーワードであるため、制御部106は受信したデータの種類が会議開催応答209であると判明する(ステップS105のYes)。制御部106は会議開催応答209αのアドレス32と会議ID202を読み取る。また、会議データ記憶部103から、会議ID202「MD00001234」と一致するIDを持つ会議データを検索する。制御部106は会議データ203を得て参加者リスト31−39を読み取る。アドレス32が参加者リスト31−39に含まれるかどうか確認する(ステップS106)。
【0059】
確認の結果、含まれるので(ステップS107のYes)、制御部106は応答待ちフラグを読み取る(ステップS108)。前記ステップS205により、応答待ちフラグはOFFであるため(ステップS109のNO)、図11(b)に示す印刷部数データ210αを生成して、会議資料を1部印刷するよう印刷制御部102に指示し(ステップS111)、処理を終了する。
【0060】
ステップM07B:別のユーザCがユーザ認識カードをカード読取部110に読み取らせると、プリンタ100の制御部106は、カード読取部110よりユーザCの読取データ211を受信する。そして、カード読取部110より制御部106へと図12に示す読取データ211が送信されるので、制御部106は図16の読取時のフローチャートに従って動作する。
【0061】
制御部106は読取データ211から、ユーザCのアドレス33を読み取り、同時に会議データ記憶部103から、現在開催中の会議である会議データ203を得て、会議データ203の参加者リスト31−39を読み取る。制御部106はアドレス33が参加者リスト31−39に含まれるかどうか確認する(ステップS301)。制御部106は確認の結果、アドレス33が参加者リスト31−39に含まれることを確認する(ステップS302のYes)。制御部106は印刷部数データ210αを生成して印刷制御部102に送信し、会議資料を1部印刷するよう印刷制御部102に対し指示し(ステップS303)、処理を終了する。
【0062】
ステップM08B:2009年4月20日、時刻15:00、プリンタ100の制御部106は計時部105の割り込みにより、再び、図15の割り込み時のフローチャートに従って動作する。制御部106は計時部105が保持する現在時刻「2009年4月20日、時刻15:00」と、会議データ記憶部103の記憶する会議データ内の開催日時21の「2009年4月20日、時刻14:00」を得る(ステップS201)。
【0063】
この2つの時刻を比較した結果、現在時刻は開催日時の30分前ではないので、制御部106は会議開催通知発行の時刻ではないと判断する(ステップS202のNo)。更に、現在時刻は開催日時の5分前ではないので、制御部106は会議資料印刷の時刻ではないと判断する(ステップS203のNO)。更に、現在時刻は開催日時の1時間後であるので、制御部106は会議終了時刻であると判断する(ステップS206のYes)。制御部106は会議データ203、資料データ204を削除し(ステップS207)、処理を終了する。
【0064】
以上のように、第1の実施の形態によれば、会議が開催される前に参加予定者に配布資料の印刷可否を問い合わせ、可の回答の部数だけ印刷しておくため、会議参加者が配布資料を得るために待たされることはなく、更に、無駄な配布資料が印刷されないという効果が同時に得られる。
【0065】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。図17は第2の実施の形態に関するプリンタ500の機能を示すブロック図である。図18は第2の実施の形態に関するプリンタ500の概略構成を示す説明図である。両図において、開閉カバー530は印刷部120が印刷した印刷物を排出する排出部14に矢印Dに示すように開閉可能に設置される。開閉カバー530は通常は閉状態であり、第三者が印刷して排出された印刷物にアクセスすることを規制するようにしている。そして、印刷制御部102の開指示により開状態になり、印刷物にアクセスに対する規制を解除する。上記以外の構成は第1の実施の形態と同じであるので説明を省略する。
【0066】
図21のフローチャートに従って本実施の形態の動作の概略を説明する。図21は会議開催者と参加者及びプリンタとの動作を示す概略フローチャートである。なお、ステップにおける数字の次の「A」は開催者の動作を示し、「B」はプリンタの動作を示し、「C」は参加者の動作を示す。また、前記第1の実施の形態の説明における図面と同じ図面を流用する場合がある。
【0067】
ステップR01A乃至ステップR03C:即ち、開催者が会議登録データ201を送信した後、参加者が会議開催応答209をプリンタ500に送信するまでは、前記第1の実施の形態の説明の図4におけるステップM01A乃至M03Cと同じであるので説明を省略する。
【0068】
ステップR03B:プリンタ500の制御部106は、図9(a)に示す会議開催応答209を受信する。プリンタ500の制御部106は、前記図10(a)に示す会議データ203αを会議データ記憶部103に記憶する。ここでは、前記ホストPC301〜399からの参加の応答に従って、会議データ記憶部103に記憶した会議データ203の会議参加人数、即ち、印刷部数25を更新する。
【0069】
ステップR04B:その後、2009年4月20日、時刻13:55、新機種開発会議の5分前になると、プリンタ500において、計時部105は制御部106に割り込みを入れる。制御部106は前記図15の割り込み時のフローチャートに従って動作する。更に、現在時刻は開催日時の5分前であるので、制御部106は会議資料印刷の時刻であると判断し、会議資料を印刷する。その時点での会議データ記憶部103に記憶された会議データ203βを図10(b)に示す。
【0070】
ステップR05:2009年4月20日、時刻14:00、会議が開始され、ユーザAを含む20人の参加者がMR1会議室に集まる。
ステップR05C:参加者はそれぞれプリンタ500のカード読取部110にユーザ認識カードを通す。
ステップR05B:カード読取部110より制御部106へと読取データが送信される。制御部106は図23の読取時のフローチャートに従って動作する。図23はプリンタ500の制御部106の読取時の動作を示すフローチャートである。制御部106は開閉カバー530を開くように指示する。そして、会議参加者が開閉カバー530より資料を取り、開閉カバー530を閉める。
【0071】
ステップR06C:その後、2009年4月20日、時刻14:05、ユーザBがホストPC302で、開催ダイアログボックス208に気づき、Yesボタン208Aを押下する。ユーザBのホストPC302は図9(b)の会議開催応答209αをプリンタ500に送信する。
ステップR06B:プリンタ500の制御部106は、ユーザBが送信した会議開催応答209αを受信する。すると、制御部106は再度、図14データ受信時のフローチャートに従って動作する。制御部106は会議資料を1部印刷する。
【0072】
ステップR07C:ここで、ユーザBが会議室に遅れて到着し、カード読取部110にカードを通す。
ステップR07B:プリンタ500の制御部106は、カード読取部110より読取データ222を受信する。そして、制御部106は図16の読取時のフローチャートに従って動作する。制御部106は印刷制御部102に対し、会議資料を1部印刷するよう指示する。ユーザBが開閉カバー530より資料を取り、開閉カバー530を閉める。
【0073】
ステップR08C:更にその後、2009年4月20日、時刻14:10、別のユーザCがMR1会議室に到着し、プリンタ500のカード読取部110に自己のユーザ認識カードを通す。
ステップR08B:プリンタ500の制御部106は、カード読取部110より読取データ222を受信する。そして、制御部106は図16の読取時のフローチャートに従って動作する。制御部106は会議資料を1部印刷する。
【0074】
ステップR09B:その後、2009年4月20日、時刻15:00、プリンタ500において、制御部106は計時部105の割り込みにより、再び前記図15の割り込み時のフローチャートに従って動作する。そして、制御部106は会議データ203、資料データ204を削除し、処理を終了する。
【0075】
次に、再度図21の概略フローチャートに従って本実施の形態の動作の詳細を説明する。なお、前述の概略の説明と重複する部分は説明を簡略するため、以下はプリンタ500の動作について詳述する。
【0076】
ステップR01B:プリンタ500の通信部101が図5(a)に示す開催者からの会議登録データ201を受信すると、プリンタ500の制御部106は、図22のデータ受信時の制御のフローチャートに従って動作を行う。図22はプリンタ500の会議登録データ201受信時の制御を示すフローチャートである。制御部106は会議登録データ201の1行目に書かれた文字列を読み取る。この結果、"MeetingRegisterRequest"が得られる(ステップS401)。"MeetingRegisterRequest"は会議登録データ201を示すキーワードであるため、受信したデータの種類が会議登録データ201であると判明する(ステップS402のYes)。プリンタ500の制御部106は、ID管理部107から会議を特定するIDとして、図5(b)に示す会議ID202を取得する(S403)。これにより、本実施の形態における会議登録が行われたことになる。
【0077】
なお、制御部106は会議登録データ201の5行目以降の印刷データ24と、取得した会議ID202より、図6(b)に示す資料データ204を生成し、資料データ記憶部104に格納する。更に、制御部106は会議登録データ201の開催日時21、会議タイトル22、参加者リスト31−39、更に、取得した会議ID202及び印刷部数の初期値"0"より、図6(a)に示す会議データ203を生成し、会議データ記憶部103に格納する。
【0078】
そして、制御部106は会議登録データ201の2行目、3行目の開催日時21、会議タイトル22と会議ID202から、図7(a)に示す会議登録通知205を作成する。そして、会議登録データ201の4行目の参加者リスト31−39を参加者のリストとして抽出し、図13に示す全てのアドレス(26件)に対し、会議登録通知205を送信する(ステップS404)。その後、処理を終了する。
【0079】
ステップR02B:2009年4月20日、時刻13:30、制御部106は計時部105の割り込みにより、前記図15の割り込み時の制御のフローチャートに従って、計時部105が保持する現在時刻「2009年4月20日、時刻13:30」と、会議データ記憶部103の記憶する会議データ内の開催日時21の「2009年4月20日、時刻14:00」を得る(ステップS201)。この2つの時刻を比較した結果、現在時刻は開催日時の30分前であるので、制御部106は会議開催通知発行時刻であると判断する(ステップS202のYes)。
【0080】
制御部106は会議データ記憶部103から会議データ203を読み取り、会議開催通知207を作成する。会議データ203から参加者リスト31−39を抽出し、記載された全てのアドレス(26件)に対し、会議開催通知207を送信する(ステップS204)。そして、応答待ちフラグをONとし、処理を終了する。
【0081】
ステップR03B:プリンタ500の制御部106は、図9(a)に示す会議開催応答209を受信する。再び、制御部106は図22のデータ受信時の制御のフローチャートに従って動作する。制御部106は受信した会議開催応答209の1行目に書かれた文字列を読み取る。この結果、"MeetingResponce"が得られる(ステップS401)。"MeetingResponce"は前記会議登録データ201を示すキーワードではないため、受信したデータの種類が会議登録データ201ではないと判明する(ステップS402のNo)。そして、"MeetingResponce"は会議開催応答209を示すキーワードであるため、受信したデータの種類が会議開催応答209であると判明する(ステップS405のYes)。
【0082】
制御部106は会議開催応答209の会議ID202とアドレス31を読み取る。そして、制御部106は読取った会議ID202「MD00001234」と、一致するIDを持つ会議データを会議データ記憶部103から検索する。その結果、会議データ203を得て、その中から参加者リスト31−39を読み取る。制御部106は会議開催応答209のアドレス31の「192.168.0.1」が参加者リスト31−39に含まれるかどうか確認する(ステップS406)。
【0083】
確認の結果、含まれるので(ステップS407のYes)、制御部106は応答待ちフラグを読み取る(ステップS408)。前記図15のステップS204により応答待ちフラグはONであるため(ステップS409のYes)、会議データ203の印刷部数25に"1"を加える。参加者リスト31−39におけるアドレス31の「192.168.0.1」に印刷済みフラグ"*"を付加して「192.168.0.1*」に変更して、会議データ記憶部103に書き戻し(ステップS410)、処理を終了する。
【0084】
ステップR04B:その後、2009年4月20日、時刻13:55、新機種開発会議の5分前になると、プリンタ500において、計時部105は制御部106に割り込みを入れる。制御部106は、再度前記図15の割り込み時の制御のフローチャートに従って動作する。制御部106は計時部105が保持する現在時刻「2009年4月20日、時刻13:55」と、会議データ記憶部103の記憶する会議データ内の開催日時21の「2009年4月20日、時刻14:00」を得る(ステップS201)。
【0085】
この2つの時刻を比較した結果、現在時刻は開催日時の30分前ではないので、制御部106は会議開催通知発行の時刻ではないと判断する(ステップS202のNo)。更に、現在時刻は開催日時の5分前であるので、制御部106は会議資料印刷の時刻であると判断する(ステップS203のYes)。
【0086】
制御部106は会議データ記憶部103から図10(b)に示す会議データ203βを得る。そして、制御部106は会議データ203βから会議ID202と印刷部数25を抽出する。制御部106は印刷部数データ210を生成して印刷制御部102に送信し、前記ステップS204でONにした前記応答待ちフラグをOFFにする(ステップS205)。そして、処理を終了する。
【0087】
ステップR05B:2009年4月20日、時刻14:00の会議開催の後、参加者はユーザ認識カードをカード読取部110に通すことにより、印刷された会議資料を手に入れる。即ち、カード読取部110より制御部106へと読取データが送信される。制御部106は図23に示す読取時の制御のフローチャートに従って動作する。
【0088】
制御部106は図19(a)に示すカード読取データ222からアドレス31を読み取る。図19はカード読取データ222を示す説明図である。制御部106は同時に会議データ記憶部103から、現在開催中の会議である会議データを得て、参加者リスト31−39を読み取り、アドレス31が参加者リスト31−39に含まれるかどうか確認する(ステップS501)。確認の結果、含まれているので(ステップS502のYes)、更に、制御部106はこのアドレス31に対する印刷済みフラグを確認する(ステップS503)。
【0089】
確認の結果、印刷済みフラグが設定されているので(ステップS504のYes)、印刷制御部102に、図20に示す開閉カバー530のカバーオープン指示244を送信することにより、開閉カバー530を開くように指示する。図20はカバーオープン指示244の説明図である。また、参加者リスト31−39から、アドレス31の「192.168.0.1*」を削除する(ステップS506)。会議参加者が開閉カバー530より資料を取り、開閉カバー530を閉める。他の参加者に対しても同様に動作し、資料配布を行う。
【0090】
ステップR06B:プリンタ500の制御部106は、ユーザBが送信した会議開催応答209αを受信する。すると、制御部106は再度、図22のデータ受信時の制御のフローチャートに従って動作する。制御部106は会議資料を1部印刷する。制御部106は、前記と同様に会議開催応答209αの1行目に書かれた文字列を読み取る。この結果、"MeetingResponce"が得られる(ステップS401)。"MeetingResponce"は、会議登録データ201を示すキーワードではないため、制御部106は、受信したデータの種類が会議登録データ201ではないと判明する(ステップS402のNo)。
【0091】
"MeetingResponce"は会議開催応答209を示すキーワードであるため、制御部106は受信したデータの種類が会議開催応答209であると判明する(ステップS405のYes)。制御部106は会議開催応答209αのアドレス32と会議ID202を読み取る。また、会議データ記憶部103から、会議ID202「MD00001234」と一致するIDを持つ会議データを検索する。制御部106は会議データ203を得て参加者リスト31−39を読み取る。アドレス32が参加者リスト31−39に含まれるかどうか確認する(ステップS407)。
【0092】
確認の結果、含まれているので(ステップS407のYes)、制御部106は応答待ちフラグを読み取る(ステップS408)。前記ステップS205により、応答待ちフラグはOFFであるため(ステップS409のNO)、印刷部数データ210αを生成して印刷制御部102に送信し(ステップS411)、更に参加者リスト31−39のアドレス32の「192.168.0.2」を「192.168.0.2*」に書き換え、(ステップS411)、処理を終了する。
【0093】
ステップR07B:ユーザBがユーザ認識カードをカード読取部110に通すと、カード読取部110より制御部106へと図19(b)に示すカード読取データ222が送信される。すると、制御部106は再度図23の読取時のフローチャートに従って動作する。
【0094】
制御部106はカード読取データ222から、アドレス32を読み取り、同時に会議データ記憶部103から、現在開催中の会議である会議データ203βを得て、参加者リスト31−39を読み取る。制御部106は、アドレス32が参加者リスト31−39に含まれるかどうか確認する(ステップS501)。確認の結果、含まれているので(ステップS502のYes)、更に、このアドレスに対する印刷済フラグを確認する(ステップS503)。
【0095】
確認の結果、印刷済フラグが設定されているので(ステップS504のYes)、印刷制御部102に開閉カバー530のカバーオープン指示244を送信することで、開閉カバー530を開くように指示する。また、参加者リスト31−39から、アドレス32の「192.168.0.2*」を削除する(ステップS506)。ユーザBが開閉カバー530より資料を取り、開閉カバー530を閉める。
【0096】
ステップR08B:2009年4月20日 14:10、ユーザCがMR1会議室に到着し、カード読取部110にカードを通すと、カード読取部110より制御部106へと読取データが送信されるので、制御部106は図23の読取時のフローチャートに従って動作する。読取データからアドレス33を読み取り、同時に会議データ記憶部103から、現在開催中の会議である会議データを得て、参加者リスト31−39を読み取る。アドレス33が参加者リスト31−39に含まれるかどうか確認する(ステップS501)。
【0097】
確認の結果、含まれるので(ステップS502のYes)、更に、このアドレスに対する印刷済みフラグを確認する(ステップS503)。確認の結果、印刷済みフラグは設定されていないので、(ステップS504のNo)、印刷部数25を生成して印刷制御部102に送信する(ステップS505)。そして、印刷制御部102に、開閉カバー530のカバーオープン指示244を送信することで、開閉カバー530を開くように指示する。また、参加者リスト31−39から、アドレス33の「192.168.0.3」を削除する(ステップS306)。更に、印刷部120は資料の印刷を実行する。ユーザBが開閉カバー530より資料を取り、開閉カバー530を閉める。
【0098】
ステップR09B:2009年4月20日、時刻15:00、プリンタ500において、制御部106は計時部105の割り込みにより、再び、図15の割り込み時のフローチャートに従って動作する。制御部106は計時部105が保持する現在時刻「2009年4月20日、時刻15:00」と、会議データ記憶部103の記憶する会議データ内の開催日時21の「2009年4月20日、時刻14:00」を得る(ステップS201)。
【0099】
この2つの時刻を比較した結果、現在時刻は開催日時の30分前ではないので、制御部106は会議開催通知発行の時刻ではないと判断する(ステップS202のNo)。更に、現在時刻は開催日時の5分前ではないので、制御部106は会議資料印刷の時刻ではないと判断する(ステップS203のNO)。更に、現在時刻は開催日時の1時間後であるので、制御部106は会議終了時刻であると判断する(ステップS206のYes)。制御部106は会議データ203、資料データ204を削除し(ステップS207)、処理を終了する。
【0100】
以上のように、第2の実施の形態によれば、会議が開催される前に、参加予定者に配布資料の印刷可否を問い合わせ、可の回答の部数だけ印刷しておき、更に排出部に出力制御可能な開閉カバー530を設け、カード認証した人にのみ配布資料が取得可能なようにしたため、会議参加者が配布資料を得るために待たされることはなく、また、無駄な配布資料が印刷されることもなく、更には、会議不参加者が配布資料を得るというセキュリティ上の問題も発生しないという効果が同時に得られる。また、本説明では開閉カバーとして、排出部14の開閉カバー530を用いたが、開閉可能なフィニッシャでもよい。
【0101】
本説明では画像形成装置としてプリンタを用いたが、コピー機やファクス、MFPなどにも応用できる。また、本説明では外部装置としてホストPCを用いたが、携帯電話、TV等の情報処理装置でもよい。更に、本説明では会合として会議を例としたが、セミナ、カンファレンス、祭事、パーティ等、何人かのメンバが参加し、画像形成が必要な集まりであれば応用できる。同様に、本説明における会議室に代えて、集会場、集会施設、ロビー、乗り物など、画像形成装置を設置する場所には規定は無い。
【0102】
また、本説明では認証部としてカードリーダを用いたが、指紋認証装置、声紋認証装置など、個人を認識する装置で代用できる。更には、認証の手段として、オペレーションパネルに暗号を入力することで認証をすることも可能である。
【符号の説明】
【0103】
100 プリンタ
301 ホストPC
101 通信部
102 印刷制御部
103 会議データ記憶部
104 資料データ記憶部
105 計時部
110 カード読取部
120 印刷部
205 会議登録通知
207 会議開催通知


【特許請求の範囲】
【請求項1】
会議室に対応して設置され、複数の会議参加者に対応して設けられた複数のホストPCと回線を介して接続される画像形成装置において、
会議の会議参加人数を含む会議データを前記会議のIDに対応して記憶する会議データ記憶部と、
会議の参加者に配布する資料の資料データを前記会議のIDに対応して記憶する資料データ記憶部と、
前記資料データ記憶部に記憶した前記資料データを印刷する印刷部と、
前記複数のホストPCに対し会議の参加を問合せ、前記ホストPCからの参加の応答に従って前記会議データ記憶部に記憶した前記会議データの前記会議参加人数を更新し、会議の開催の時に、前記会議データ記憶部に記憶した前記会議データの会議参加人数分、前記印刷部に対し前記資料データを印刷するよう指示する制御部を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
会議参加者の認識カードの認識データを読み取るカード読取部を有し、
前記制御部は、前記カード読取部が前記会議参加者の認識データを読み取ると、前記印刷部に対し前記資料データを印刷するよう指示することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
会議参加者の認識カードの認識データを読み取るカード読取部と、
前記印刷部によって印刷された印刷物に対するアクセスを規制する開閉カバーを有し、
前記制御部は、前記カード読取部が前記会議参加者の認識データを読み取ると、前記印刷物に対する前記開閉カバーによる前記アクセスの規制を解除するよう指示することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
会議の会議参加人数を含む会議データを前記会議のIDに対応して会議データ記憶部に記憶する会議データ記憶工程と、
会議の参加者に配布する資料の資料データを前記会議のIDに対応して資料データ記憶部に記憶する資料データ記憶工程と、
複数の会議参加者に対応して設けられた複数のホストPCに対し、会議への参加の可否を問い合わせる会議開催通知工程と、
前記ホストPCからの会議の参加の応答に従って、前記会議データ記憶部に記憶した会議データの会議参加人数を更新する会議データ更新工程と、
会議開催に合わせて、印刷部に対し資料データ記憶部に記憶した資料データを前記会議データの前記会議参加人数分印刷するよう指示する資料印刷工程を含むことを特徴とする画像形成方法。
【請求項5】
会議参加者の認識カードの認識データをカード読取部で読み取るカード読取工程と、
前記カード読取部が前記会議参加者の認識データを読み取ると、前記印刷部に対し前記資料データを1部印刷するよう指示する資料追加印刷工程を含むことを特徴とする請求項4記載の画像形成方法。
【請求項6】
会議参加者の認識カードの認識データをカード読取部で読み取るカード読取工程と、
前記印刷部によって印刷された印刷物に対し、開閉カバーによりアクセスを規制解除する開閉カバー規制解除工程を含み、
前記開閉カバー規制解除工程は、前記カード読取部が前記会議参加者の認識データを読み取ると、前記印刷物に対する前記開閉カバーによる前記アクセスの規制を解除するよう動作することを特徴とする請求項4記載の画像形成方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate


【公開番号】特開2012−71437(P2012−71437A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216473(P2010−216473)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】