説明

画像形成装置及び通信システム

【課題】
送信側に応じて画像データの受信方法や受信先を設定することにより、受信側が所望する方法で画像データを受信することができる画像形成装置及び通信システムを提供する。
【解決手段】
原稿上の画像を読み取り、読み取った画像に基づく画像データを生成する画像データ生成手段と、画像データの送信元の送信元情報と送信元に対応する受信方法と受信先とを対応付けて登録する登録手段と、送信元情報と画像データの送信先との入力を受け付ける入力手段と、入力手段で入力した画像データの送信先に対応し、登録手段で登録された受信方法を取得する取得手段と、入力手段で入力した送信元情報に対応した取得手段で取得された受信方法で受信先に画像データを送信する送信手段とを備えた画像形成装置、及び当該画像形成装置を備えた通信システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指定する宛先に画像を送信する画像形成装置及び通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の通信機能を有する画像形成装置には、画像データの受信先の宛先を短縮ダイアルやワンタッチダイアルとして登録することにより、簡単に受信先を指定して画像データを送信することができるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−226386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の技術では、送信された画像データを受信する受信側の装置は、受信する方法を選択することができないため、送信側により選択された様々な方法に従って画像データを受信しなくてはならず、受信側が所望する方法で画像データを受信できない、といった問題があった。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、送信側に応じて画像データの受信方法や受信先を設定することにより、受信側が所望する方法で画像データを受信することができる画像形成装置及び通信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る画像形成装置は、原稿上の画像を読み取り、読み取った画像に基づく画像データを生成する画像データ生成手段と、前記画像データの送信元の送信元情報と前記送信元に対応する受信方法と受信先とを対応付けて登録する登録手段と、前記送信元情報と前記画像データの送信先との入力を受け付ける入力手段と、前記入力手段で入力した前記画像データの送信先に対応し、前記登録手段で登録された前記受信方法を取得する取得手段と、前記入力手段で入力した前記送信元情報に対応した前記取得手段で取得された前記受信方法で前記受信先に前記画像データを送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る別の画像形成装置は、原稿上の画像を読み取り、読み取った画像に基づく画像データを生成する画像データ生成手段と、前記画像データの送信元の送信元情報と前記送信元に対応する受信方法と受信先とを対応付けて登録する第1の登録手段と、同報送信の送信先を登録する第2の登録手段と、前記送信元情報と前記画像データの同報送信の送信先との入力を受け付ける入力手段と、前記入力手段で入力した前記画像データの同報送信の送信先に対応し、前記第1の登録手段で登録された前記受信方法を取得する取得手段と、前記入力手段で入力した前記送信元情報に対応した前記取得手段で取得された前記受信方法で前記受信先に前記画像データを送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明に係る通信システムは、画像データの送信元の送信元情報と前記送信元に対応する受信方法と受信先とを対応付けて登録する登録手段を備えたサーバ装置と、原稿上の画像を読み取り、読み取った画像に基づく画像データを生成する画像データ生成手段と、前記送信元情報と前記画像データの送信先との入力を受け付ける入力手段と、前記入力手段で入力した前記画像データの送信先に対応し、前記登録手段で登録された前記受信方法を取得する取得手段と、前記入力手段で入力した前記送信元情報に対応した前記取得手段で取得された前記受信方法で前記受信先に前記画像データを送信する送信手段とを備えた画像形成装置とを有することを特徴とする。
【0009】
さらにまた、本発明に係る別の通信システムは、画像データの送信元の送信元情報と前記送信元に対応する受信方法と受信先とを対応付けて登録する第1の登録手段と、同報送信の送信先を登録する第2の登録手段とを備えたサーバ装置と、原稿上の画像を読み取り、読み取った画像に基づく画像データを生成する画像データ生成手段と、前記送信元情報と前記画像データの同報送信の送信先との入力を受け付ける入力手段と、前記入力手段で入力した前記画像データの送信先に対応し、前記第1の登録手段で登録された前記受信方法を取得する取得手段と、前記入力手段で入力した前記送信元情報に対応した前記取得手段で取得された前記受信方法で前記受信先に前記画像データを送信する送信手段とを備えた画像形成装置とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、送信側に応じて画像データの受信方法や受信先を設定することが可能であるため、受信側が所望する方法で画像データを受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】通信システム構成を示す構成図である。
【図2】MFPの機能を説明するための機能ブロック図である。
【図3】画像データを送信する送信側としての送信元ユーザと、送信された画像データを受信する受信側としての受信ユーザと、を説明する図である。
【図4】受信方法と受信先とを設定する受信設定テーブルの一形態を説明する図である。
【図5】受信設定登録メニュー画面の一形態を説明する図である。
【図6】受信設定登録画面の一形態を説明する図である。
【図7】操作パネルの一形態を説明する図である。
【図8】画像データ送信完了メッセージの一形態を説明する図である。
【図9】別形態の通信システムのシステム構成を説明する構成図である。
【図10】受信ユーザによる受信設定テーブルの登録処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】送信元ユーザによる画像データの送信処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】画像データの送信処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
【図13】MFPの機能を説明するための機能ブロック図である。
【図14】同報送信の送信先設定テーブルの一形態を説明する図である。
【図15】同報送信先設定画面の一形態を説明する図である。
【図16】操作パネルの一形態を説明する図である。
【図17】画像データ送信完了メッセージの一形態を説明する図である。
【図18】同報送信の送信先設定テーブルの登録処理を説明するためのフローチャートである。
【図19】送信元ユーザによる画像データの送信処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】画像データの送信処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0013】
[第1の実施形態]
本実施形態の説明においては、本発明が適用された画像形成装置と、各種受信側装置と、が通信回線を介して接続されて構築された通信システムについて説明する。
【0014】
図1は、本実施形態に係る通信システム構成を示す構成図である。図1に示されるように、第1の実施形態に係る通信システムは、画像形成装置としての、MFP100と、各種受信側装置と、により構成される。
【0015】
MFP100は、原稿上の画像を読み取ることで生成した画像データを各種受信側装置に送信することが可能な画像形成装置である。また、MFP100は、画像データの格納先である、ハードディスク等の記憶装置で構成されたストレージ11を備え、SMTP(simple Mail Transfer Protocol)プロトコルを使用して画像データ等のデータ送受を行うメールサーバ12と、FTP(File Transfer Protocol)プロトコルを使用して画像データ等のデータ送受を行うFTPサーバ14と、CIFS(Common Internet File System)プロトコルを使用して画像データ等のデータ送受を行う共有サーバ15と、が通信回線1を介して接続されている。なお、画像データを受信する受信側のユーザは、クライアントPC13を介してこれらのサーバに対して送信された画像データを取得することができる。また、MFP100には、FAXプロトコルを使用して画像データ等のデータ送受を行うFAX端末16が公衆電話網2を介して接続されている。
【0016】
図2は、MFP100の機能を説明するための機能ブロック図である。MFP100は、画像データ生成手段としての画像読取部101、及び画像処理部102と、送信手段としてのネットワーク通信部104、及びFAX通信部105を有する通信部103と、入力手段としての操作部106と、表示部107と、登録手段としての受信設定テーブル格納部210、及び画像データ格納部220を有する記憶部108と、取得手段として機能する制御部109と、を備える。
【0017】
画像読取部101は、MFP100に設けられた図示せぬスキャナ装置であり、該スキャナ装置にセットされた原稿上の画像を読み取る。
【0018】
画像処理部102は、画像読取部101により読み取られた画像に基づく画像データを生成する。例えば、画像処理部102は、画像データとしてPDF形式、TIFF形式の画像データを生成する。
【0019】
通信部103は、ネットワーク通信部104、及びFAX通信部105を有し、MFP100と各種受信側装置との画像データ等のデータ送受を制御する。ネットワーク通信部104は、通信回線1を介して各種サーバ装置との間で画像データの送信制御を行う。また、FAX通信部105は、公衆電話網2を介してFAX端末16との間で画像データの送信制御を行う。
【0020】
操作部106は、例えば、タッチパネルや操作ボタン等を有する後述する操作パネルを備え、MFP100へのログイン操作時におけるユーザ名の入力や、画像データの送信先を指定する際の送信先の入力といった、ユーザによる入力操作を受け付ける。
【0021】
表示部107は、操作部106を介したユーザによるログイン操作時等に用いられる操作画面や、画像データの送信後に送信完了メッセージ等を表示する、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置を備える。
【0022】
記憶部108は、後述する受信ユーザが設定する受信設定テーブル400を格納する受信設定テーブル格納部210、及び画像処理部102により生成した画像データを格納する画像データ格納部220を有する、例えば、ハードディスク等の記憶装置である。なお、本実施形態においては、記憶部108としてストレージ11を用いることができる。
【0023】
制御部109は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置を備え、上記各部を制御することで、MFP100全体を統括的に制御する。
【0024】
ここで、本実施形態に係る画像データを送信する送信側としての送信元ユーザと、送信された画像データを受信する受信側としての受信ユーザと、について図3を用いて説明する。
【0025】
本実施形態においては、例えば、送信元ユーザをX、Y、Zとし、受信ユーザをA、B、C、Dとする。そして、送信元ユーザX、受信ユーザA、Bは開発1部チーム1に所属するものとし、送信元ユーザY、受信ユーザC、Dは開発1部チーム2に所属するものとし、送信元ユーザZは、営業部に所属するものとして説明する。
【0026】
次に、受信ユーザ自身が希望する受信方法と受信先とを設定する受信設定テーブルの一形態について図4を用いて説明する。
【0027】
受信設定テーブルは、送信元410、受信方法420、及び受信先430で構成される。ここで、送信元410は、画像読取部101、画像処理部102を介して生成した画像データを送信する操作を行う送信元ユーザを示す。受信方法420は、送信された画像データを受信する際の希望の受信方法を示す。受信先430は、送信された画像データを受信する際の希望の受信先を示す。以下に、受信ユーザA、B、C、Dのそれぞれの受信設定テーブルについて具体的に説明する。
【0028】
受信設定テーブル400は、受信ユーザAの受信設定テーブルの一例を示している。例えば、受信ユーザAは、同じ開発1部に所属する送信ユーザX、Yから送信される画像データについては、CIFSプロトコルの受信方法にて、共有サーバ15の異なるフォルダに格納させ、営業部に所属する送信ユーザZから送信される画像データについは、SMTPプロトコルの受信方法、すなわち、メールにて受信する場合には、受信設定テーブル400のように設定する。
【0029】
受信設定テーブル450は、受信ユーザBの受信設定テーブルの一例を示している。例えば、受信ユーザBは、送信元によらず、送信される画像データをメールにて受信する場合には、受信設定テーブル450のように設定する。
【0030】
受信設定テーブル460は、受信ユーザCの受信設定テーブルの一例を示している。例えば、受信ユーザCは、同じ開発1部に所属する送信ユーザX、Yから送信される画像データについては、FTPプロトコルの受信方法にて、FTPサーバ14の異なるフォルダに格納させ、営業部に所属する送信ユーザZから送信される画像データについは、FAXプロトコルの受信方法、すなわち、公衆電話網2を介したFAX端末16にて受信する場合には、受信設定テーブル460のように設定する。
【0031】
受信設定テーブル470は、受信ユーザDの受信設定テーブルの一例を示している。例えば、受信ユーザZは、同じ開発1部であるが違うチームに所属する送信ユーザXから送信される画像データについては、CIFSプロトコルの受信方法にて、共有サーバ15のフォルダに格納させ、同じチームに所属する送信ユーザYから送信される画像データについては、MFP100の画像データ格納部220に格納させ、営業部に所属する送信ユーザZから送信される画像データについは、公衆電話網2を介したFAX端末16にて受信する場合には、受信設定テーブル470のように設定する。
【0032】
次に、本実施形態において、受信ユーザによる受信設定テーブルの登録時に表示部107を介して表示される受信設定登録メニュー画面、及び受信設定登録画面について説明する。
【0033】
図5は、受信設定登録メニュー画面の一形態を説明する図である。受信設定登録メニュー画面500は、受信ユーザ入力ボックス510と、検索ボタン511と、決定ボタン520と、キャンセルボタン530と、を備える。
【0034】
受信ユーザ入力ボックス510は、受信設定登録を行う受信ユーザ名が入力される入力ボックスである。受信ユーザは、自身のユーザ名を受信ユーザ入力ボックス510に入力し、決定ボタン520を押下することにより、次に説明する受信設定登録画面が表示され、これを介して受信設定登録を行う。
【0035】
ここで、受信ユーザは、後述する操作パネルを介して自身のユーザ名を入力してもよいが、受信ユーザ名の一部を入力後、検索ボタン511を押下することで、通信システム上の図示せぬアドレス帳から自己のユーザ名を検索、表示させ、自身のユーザ名に一致するユーザ名を選択する形態としてもかまわない。なお、MFP100へのログイン時に本人認証を要する装置においては、ログイン時に自身のユーザ名が用いられていることから、ここでの入力は不要となる場合もある。
【0036】
キャンセルボタン530は、受信ユーザが受信設定登録に係る処理をキャンセルする場合に押下され、受信ユーザによるキャンセルの指示を受け付ける。
【0037】
図6は、受信設定登録画面の一形態を説明する図である。受信設定登録画面600は、受信ユーザ610と、送信元ユーザ入力ボックス620と、検索ボタン621と、受信方法選択プルダウンメニュー630と、受信先入力ボックス640と、登録ボタン650と、キャンセルボタン660と、を備える。
【0038】
受信ユーザ610は、受信設定登録メニュー画面500の受信ユーザ入力ボックス510で入力された受信ユーザ名を表示する。
【0039】
送信元ユーザ入力ボックス620は、画像読取部101、画像処理部102を介して生成した画像データを送信する操作を行う送信元ユーザ名の設定入力を受け付ける。
【0040】
ここで、受信ユーザは、後述する操作パネルを介して送信元ユーザ名を入力してもよいが、送信元ユーザ名の一部を入力後、検索ボタン621を押下することで、通信システム上の図示せぬアドレス帳から送信元ユーザ名を検索、表示させ、送信元ユーザ名に一致するユーザ名を選択する形態としてもかまわない。
【0041】
受信方法選択プルダウンメニュー630は、図中矢印が押下されることにより、受信方法の一覧を表示させ、これらの中から受信ユーザが希望する受信方法の選択を受け付ける。
【0042】
受信先入力ボックス640は、受信ユーザが希望する受信先の入力を受け付ける。
【0043】
登録ボタン650は、上記各種設定が完了した後、受信ユーザが押下することにより、設定登録の入力を受け付ける。
【0044】
キャンセルボタン660は、受信ユーザが受信設定登録に係る処理をキャンセルする場合に押下され、受信ユーザによるキャンセルの指示を受け付ける。
【0045】
上記構成を有する受信設定登録画面を用いて、例えば、受信ユーザAが送信元ユーザXに対する受信設定を登録する際の受信設定登録画面を図6(a)に示す。図6(a)に示すように、受信ユーザ610には、受信ユーザAである「Aさん」が、送信元ユーザ入力ボックス620には、送信元ユーザである「Xさん」が、受信方法選択プルダウンメニュー630には、CIFSプロトコルを示す「CIFS」が、受信先入力ボックス640には、共有サーバ15に設けられた格納フォルダを示す「¥¥Server−D1¥開発1¥チーム1」がそれぞれ設定されている。
【0046】
同様に図6(b)は、受信ユーザAが送信元ユーザZに対する受信設定を登録する際の受信設定登録画面を示す。図6(b)に示すように、受信ユーザ610には、受信ユーザである「Aさん」が、送信元ユーザ入力ボックス620には、送信元ユーザである「Zさん」が、受信方法選択プルダウンメニュー630には、SMTPプロトコルを示す「mail」が、受信先入力ボックス640には、受信ユーザAのメールアドレスを示す「a@oki−data.com」がそれぞれ設定されている。
【0047】
次に、本実施形態に係る操作パネルの一形態について図7を用いて説明する。操作パネル700は、MFP100にログインする際に自身のユーザ名の入力や、画像データの送信先を指定する際に用いられる文字、数字、記号の一覧710と、受信ユーザや件名を設定する際に用いられる項目720と、原稿上の画像読み取りの開始指示を受け付けるスタートボタン730と、処理のキャンセル指示を受け付けるキャンセルボタン740と、を備える。
【0048】
送信元ユーザは、上記文字、数字、記号の一覧710を用いてMFP100にログインする際に自身のユーザ名を入力し、プルダウンメニュー形式で表示される項目720から画像データの送信先ユーザを選択することができる。そして、送信元ユーザは、原稿上の画像の読み取り準備が完了次第、スタートボタン730を押下することで、画像の読み取りを開始させる。そして、処理をキャンセルする場合には、送信元ユーザは、キャンセルボタン740を押下することで処理をキャンセルさせる。
【0049】
送信元ユーザによりスタートボタン730が押下されることで、原稿上の画像が読み取られ、生成した画像データが指定された送信先に送信されると、図8に示される様な画像データ送信完了メッセージ800が表示部107を介して表示される。図8は、受信ユーザが「Aさん」、受信方法が「CIFS」、希望する受信先が「¥¥Server−D1¥開発1¥チーム1」の場合において、画像データが送信された後に表示部107を介して表示される画像データ送信完了メッセージの一例であり、送信元ユーザは、このメッセージを確認することにより、画像データの送信が完了したことを確認することができる。
【0050】
ところで、本発明は別形態の通信システムに対しても適用可能である。図9は、本実施形態とは別形態の通信システムのシステム構成を説明する構成図である。
【0051】
この別形態の通信システムは、本実施形態に係る受信設定テーブルを別に設けた管理サーバ20で管理するものである。すなわち、この別形態の通信システムにおいては、本実施形態における受信設定登録メニュー画面や、受信設定登録画面等は、管理サーバ20が運営する図示せぬWebにクライアントPC13から接続することで表示される。
【0052】
そして、受信ユーザは、表示されたWebサーバ上で、受信設定登録メニュー画面や、受信登録画面を介して受信設定を登録することで、受信設定テーブルを管理サーバ20に登録することができる。
【0053】
ここで、送信元ユーザが画像データを送信する場合、MFP100は、操作パネル700を介して指定された送信先ユーザの受信設定テーブルを管理サーバ20から取得し、取得した受信設定テーブルに登録されている受信先、受信方法に従って、送信方法を判断して画像データを送信する。
【0054】
次に、本実施形態に係る動作について図10、図11、及び図12に示すフローチャートを用いて説明する。図10は、受信ユーザによる受信設定テーブルの登録処理を説明するためのフローチャートである。図11は、送信元ユーザによる画像データの送信処理を説明するためのフローチャートである。図12は、画像データの送信処理を詳細に説明するためのフローチャートである。
【0055】
まず、受信ユーザによる受信設定テーブルの登録処理について説明する。受信ユーザは、MFP100の操作パネル700を操作して、受信設定登録メニュー画面500を表示部107に表示させる(S11)。
【0056】
次に、受信ユーザにより受信ユーザ入力ボックス510に受信ユーザ名が入力され、決定ボタン520が押下されると(S12 Y)、制御部109は入力された受信ユーザ用の受信設定登録画面を表示部107に表示させる(S13)。
【0057】
受信設定登録画面が表示されると、受信ユーザは、S15において、操作パネル700を操作して送信元ユーザ入力ボックス620に送信元ユーザのユーザ名を入力し送信元ユーザを設定する。次に、受信ユーザは、設定した送信元ユーザから画像データを受信する場合にどのような受信方法で受信するかをS16において設定する。さらに、受信ユーザは、受信した画像データの受信先を設定する(S17)。これらの設定入力が完了し、受信ユーザにより登録ボタン650が押下されると(S18)、制御部109は、入力を完了した受信ユーザ用の受信設定テーブルが受信設定テーブル格納部210に存在するか否かを確認し、存在するならば、その受信設定テーブルを更新し、存在しないならば、新規の受信設定テーブルを作成する。
【0058】
なお、受信ユーザは、登録する送信元ユーザの人数分だけ、S15からS18に係る処理を繰り返し(S14)、受信ユーザが受信を希望するすべての送信元ユーザに対して、画像データの受信方法や受信先が設定される。
【0059】
上記受信設定テーブルの登録処理について、図4に示す受信設定テーブル400の登録処理を一例に説明する。
【0060】
まず、受信ユーザAは、受信設定登録メニュー画面500において、受信ユーザ入力ボックス510に自身のユーザ名である「Aさん」を入力し、決定ボタン520を押下する。すると、表示部107に受信設定登録画面600が表示される。そして、受信ユーザAは、送信元ユーザ入力ボックス620に送信元ユーザのユーザ名である「Xさん」、受信方法選択プルダウンメニュー630を用い、受信方法として「CIFS」、受信先入力ボックス640に受信先として「¥¥Server−D1¥開発1¥チーム1」をそれぞれ設定し、登録ボタン650を押下する。同様に、受信ユーザは、送信元ユーザのユーザ名として「Zさん」、受信方法として「Mail」、受信先として「a@oki−data.com」をそれぞれ設定し、登録ボタン650を押下する。なお、ここでの説明においては、操作パネル700を用いて受信設定テーブルを登録する一例について説明したが、これ以外にも、例えば、通信回線1を経由し、MFP100が運用するWebを介して受信設定テーブルを登録することも可能であるし、受信設定テーブルの登録処理に特化したユーティリティを用いて受信設定テーブルを登録することも可能である。
【0061】
次に、送信元ユーザによる画像データの送信処理について説明する。まず、送信元ユーザによりMFP100の操作パネル700を介して、ユーザ名やパスワードが入力されてログインがなされると(S21 Y)、制御部109は、ログインしたユーザを送信元ユーザとして識別する。
【0062】
次に、送信元ユーザは、MFP100の画像読取部101に原稿を設定し(S22)、操作パネル700を操作して、送信先ユーザを設定する(S23)。
【0063】
そして、送信元ユーザは、スタートボタン730を押下して原稿上の画像の読み取り、画像データの送信を指示する(S24)。画像データの送信指示を受けた制御部109は、画像データの送信処理を実行し(S25)、画像データ送信完了メッセージ800を表示部107を介して表示させる。
【0064】
画像データ送信完了メッセージ800の表示を確認した送信元ユーザは、MFP100からログアウトし、一連の処理を終了する(S26)。
【0065】
上記送信元ユーザによる画像データの送信処理について、送信元ユーザXから受信ユーザAへ画像データを送信する場合を例にして説明する。
【0066】
まず、送信元ユーザXがMFP100にログインする。次に、送信元ユーザXは、MFP100の画像読取部101に原稿を設定し、操作パネル700を操作して、受信ユーザAである「Aさん」を設定する。設定後、送信元ユーザXは、スタートボタン730を押下して画像データの送信をMFP100に指示する。
【0067】
画像データの送信が完了すると、画像データ送信完了メッセージ800が表示部107を介して表示されるため、送信元ユーザXは、「Aさん」に対して「CIFS」の受信方法で、「¥¥Server−D1¥開発1¥チーム1」の受信先に画像データが送信された旨を確認することができる。
【0068】
最後に、画像データの送信処理を詳細に説明する。送信元ユーザによりスタートボタン730が押下されると、制御部109は、画像読取部101に対して原稿上の画像の読取指示を出力するとともに(S31)、画像処理部102に対して読み取られた画像を画像データに変換するよう指示を与える(S32)。
【0069】
次に、制御部109は、図11のS23にて設定された送信先ユーザに対応する受信設定テーブル400を受信設定テーブル格納部210から取得する(S33)。そして、制御部109は、ログインしている送信元ユーザに対応する画像データの受信方法を取得するとともに(S34)、同送信元ユーザに対応する受信先を取得する(S35)。
【0070】
次に、制御部109は、S36において、取得した受信方法にしたがって画像データの送信方法を判断する。ここで、画像データの送信方法がCIFS、FTP、Mailの何れかである場合(S36 CIFS、FTP、Mail)、制御部109は、ネットワーク通信部104を経由して画像データを送信させる(S37)。一方、画像データの送信方法がFAXである場合(S36 FAX)、制御部109は、FAX通信部105を経由して画像データを送信させる(S38)。また、画像データの送信方法がローカルである場合(S36 ローカル)、制御部109は、MFP100が備えるストレージ11内の画像データ格納部220に画像データを格納させる(S39)。
【0071】
画像データの送信処理、又は格納処理が完了すると、制御部109は、画像データ送信完了メッセージ800を表示部107を介して表示させ(S40)、一連の処理は終了する。
【0072】
上記画像データの送信処理について、送信元ユーザXから受信ユーザAへ画像データを送信する場合を例にして説明する。
【0073】
まず、制御部109は、画像読取部101、及び画像処理部102を用いて画像データを生成させる。次に、制御部109は、画像データの受信ユーザである受信ユーザAに対応する受信設定テーブル400を取得し、ログインしている送信元ユーザXに対応する受信方法「CIFS」、受信先「¥¥Server−D1¥開発1¥チーム1」を取得する。
【0074】
そして、制御部109は、受信先「¥¥Server−D1¥開発1¥チーム1」に対して受信方法(送信方法)「CIFS」で画像データを送信させる。送信完了後、制御部109は、送信元ユーザXに対して、受信ユーザAである「Aさん」に「CIFS」の受信方法で、「¥¥Server−D1¥開発1¥チーム1」の受信先に画像データが送信された旨を示す画像データ送信完了メッセージ800を表示させる。
【0075】
以上のように、第1の実施形態によれば、画像データを受信する受信側のユーザが送信側のユーザに応じて画像データの受信方法や受信先を設定することができるため、受信側のユーザが希望する方法で画像データを取得することができる。
【0076】
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る通信システム構成は、図1に示すMFP100が、図13に示すようにMFP120に置き換わる以外は、第1の実施形態と同じ構成である。したがって、本実施形態の説明においては、第1の実施形態と同一な構成並びに動作については、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0077】
図13は、本実施形態に係るMFP120の機能を説明するための機能ブロック図である。MFP120は、画像データ生成手段としての画像読取部101、及び画像処理部102と、送信手段としてのネットワーク通信部104、及びFAX通信部105を有する通信部103と、入力手段としての操作部106と、表示部107と、第1の登録手段としての受信設定テーブル格納部210、及び画像データ格納部220に加え、第2の記憶手段としての同報送信の送信先設定テーブルを格納する同報送信先格納部230を有する記憶部110と、制御部109と、を備える。
【0078】
図14は、本実施形態に係る同報送信の送信先設定テーブルの一形態を説明する図である。同報送信の送信先設定テーブル900は、同報送信のための送信先を設定するテーブルである。同報送信の送信先設定テーブル900は、グループ名910、及び受信ユーザ920で構成される。
【0079】
グループ名910は、任意の名称であり、画像データを送信する際に指定する名称である。受信ユーザ920は、同報送信のグループに属する受信ユーザ名を示す。なお、同報送信とは、画像データを送信する際にグループ名を指定して送信することにより、指定されたグループに登録された全ての受信ユーザに対して画像データを送信することである。
【0080】
図14に示す一形態においては、同報送信の送信先設定テーブル900には、プロジェクトAという名称のグループに受信ユーザA、B、C、Dが登録されており、プロジェクトBという名称のグループに受信ユーザA、Cが登録されている。
【0081】
次に、同報送信の送信先設定テーブルの登録に係る登録画面について説明する。
【0082】
図15は、同報送信の送信先設定テーブルの登録に係る同報送信先設定画面の一形態を説明する図である。同報送信先設定画面1000は、グループ名入力ボックス1010と、受信ユーザ選択プルダウンメニュー1020と、検索ボタン1021と、追加ボタン1030と、削除ボタン1040と、登録ボタン1050と、キャンセルボタン1060と、を備える。
【0083】
グループ名入力ボックス1010は、管理者又は送信元ユーザにより同報送信のグループ名が入力される入力ボックスである。管理者又は送信元ユーザは、同報送信先のグループ名称であるグループ名を入力し、そのグループに登録したい受信ユーザを受信ユーザ選択プルダウンメニュー1020を用いて設定する。
【0084】
ここで、管理者又は送信元ユーザは、後述する操作パネルを介して自身のユーザ名を入力してもよいが、受信ユーザ名の一部を入力後、検索ボタン1021を押下することで、通信システム上の図示せぬアドレス帳から受信ユーザ名を検索、表示させ、受信ユーザ名に一致するユーザ名を選択する形態としてもかまわない。
【0085】
追加ボタン1030は、設定した受信ユーザをグループに追加する際に押下され、管理者又は送信元ユーザは、グループに登録したい受信ユーザの数だけ、上記設定と、追加ボタン1030の押下を繰り返す。
【0086】
削除ボタン1040は、グループに追加されている受信ユーザをそのグループから削除する場合に押下され、管理者又は送信元ユーザによる受信ユーザの削除指示を受け付ける。
【0087】
登録ボタン1050は、グループに追加される全ての受信ユーザの追加処理が完了した際に押下され、これらの情報は、同報送信先設定格納部230に同報送信の送信先設定テーブル900として格納される。
【0088】
キャンセルボタン1060は、管理者又は送信元ユーザが受信ユーザのグループ登録に係る処理をキャンセルする場合に押下され、管理者又は送信元ユーザによるキャンセルの指示を受け付ける。
【0089】
次に、本実施形態に係る操作パネルの一形態について図16を用いて説明する。操作パネル750は、MFP120にログインする際に自身のユーザ名の入力や、画像データの同報送信の送信先を指定する際に用いられる文字、数字、記号の一覧710と、同報送信先や件名を設定する際に用いられる項目721と、原稿上の画像読み取りの開始指示を受け付けるスタートボタン730と、処理のキャンセル指示を受け付けるキャンセルボタン740と、を備える。
【0090】
送信元ユーザは、上記文字、数字、記号の一覧710を用いてMFP100にログインする際に自身のユーザ名を入力し、プルダウンメニュー形式で表示される項目721から画像データの同報送信の送信先を選択することができる。そして、送信元ユーザは、原稿上の画像の読み取り準備が完了次第、スタートボタン730を押下することで、画像の読み取りを開始させる。そして、処理をキャンセルする場合には、送信元ユーザは、キャンセルボタン740を押下することで処理をキャンセルさせる。
【0091】
送信元ユーザによりスタートボタン730が押下されることで、原稿上の画像が読み取られ、生成した画像データが指定された同報送信の送信先に送信されると、図17に示される様な画像データ送信完了メッセージ1100が表示部107を介して表示される。図17は、受信ユーザが「Aさん」、受信方法が「CIFS」、希望する受信先が「¥¥Server−D1¥開発1¥チーム1」、受信ユーザが「Bさん」、受信方法が「mail」、希望する受信先が「b@oki−data.com」、受信ユーザが「Cさん」、受信方法が「FTP」、希望する受信先が「//192.168.100.100/開発1/チーム2」、受信ユーザが「Dさん」、受信方法が「ローカル」、希望する受信先が「/開発1/チーム2」に対して画像データが同報送信された場合において、画像データが送信された後に表示部107を介して表示される画像データ送信完了メッセージの一例であり、送信元ユーザは、このメッセージを確認することにより、画像データの送信が完了したことを確認することができる。
【0092】
ところで、本発明は第1の実施形態において示した図9と同様に、別形態の通信システムに対しても適用可能である。すなわち、本実施形態に係る別形態の通信システムは、図9に示すMFP100が、図13に示すようにMFP120に置き換わる以外は、第1の実施形態で説明した別形態の通信システムと同じ構成である。
【0093】
この別形態の通信システムは、本実施形態に係る受信設定テーブルと、同報送信の送信先設定テーブルと、を別に設けた管理サーバ20で管理するものである。すなわち、この別形態の通信システムにおいては、本実施形態における受信設定登録メニュー画面や、受信設定登録画面、同報送信先設定画面等は、管理サーバ20が運営する図示せぬWebにクライアントPC13から接続することで表示される。
【0094】
そして、受信ユーザは、表示されたWebサーバ上で、受信設定登録メニュー画面や、受信登録画面を介して受信設定を登録することで、受信設定テーブルを管理サーバ20に登録することができる。また、管理者又は送信元ユーザは、表示されたWebサーバ上で、同報送信先設定画面を介して同報送信設定を登録することで、同報送信の送信先設定テーブルを管理サーバ20に登録することができる。
【0095】
ここで、送信元ユーザが画像データを送信する場合、MFP100は、操作パネル750を介して指定された同報送信の受信ユーザに対応した受信設定テーブルを管理サーバ20から取得し、取得した受信設定テーブルに登録されている受信先、受信方法に従って、送信方法を判断して画像データを送信する。
【0096】
次に、本実施形態に係る動作について図18、図19、及び図20に示すフローチャートを用いて説明する。図18は、同報送信の送信先設定テーブルの登録処理を説明するためのフローチャートである。図19は、送信元ユーザによる画像データの送信処理を説明するためのフローチャートである。図20は、画像データの送信処理を詳細に説明するためのフローチャートである。なお、受信ユーザによる受信設定テーブルの登録処理についは、第1の実施形態と同様に行うことができるため、ここでの説明は省略する。
【0097】
まず、管理者又は送信元ユーザによる同報送信の送信先設定テーブルの登録処理について説明する。管理者又は送信元ユーザは、MFP120の操作パネル750を操作して、同報送信設定画面1000を表示部107に表示させる(S41)。
【0098】
次に、同報送信設定画面1000が表示されると、管理者又は送信元ユーザは、S42において、操作パネル750を操作してグループ名入力ボックス1010にグループ名を入力して設定する。次に、管理者又は送信元ユーザは、グループに登録したい受信ユーザを受信ユーザ選択プルダウンメニュー1020を用いて設定し(S44)、追加ボタン1030を押下する(S45)。さらに、グループに追加したい受信ユーザがいる場合には、管理者又は送信元ユーザは、S44、S45の処理を繰り返し、受信ユーザを追加する(S43)。そして、グループに追加される全ての受信ユーザの追加処理が完了し、管理者又は送信元ユーザにより登録ボタン1050が押下されると(S46)、制御部109は、同報送信の送信先設定テーブル900を同報送信先格納部230に格納させる。なお、ここでの説明においては、操作パネル750を用いて同報送信の送信先設定テーブルを登録する一例について説明したが、これ以外にも、例えば、通信回線1を経由し、MFP120が運用するWebを介して同報送信の送信先設定テーブルを登録することも可能であるし、同報送信の送信先設定テーブルの登録処理に特化したユーティリティを用いて同報送信の送信先設定テーブルを登録することも可能である。
【0099】
次に、送信元ユーザによる画像データの送信処理について説明する。まず、送信元ユーザによりMFP120の操作パネル750を介して、ユーザ名やパスワードが入力されてログインがなされると(S51 Y)、制御部109は、ログインしたユーザを送信元ユーザとして識別する。
【0100】
次に、送信元ユーザは、原稿をMFP120の画像読取部101に設定し(S52)、操作パネル750を操作して、同報送信先を設定する(S23)。
【0101】
そして、送信元ユーザは、スタートボタン730を押下して原稿上の画像の読み取り、画像データの送信を指示する(S54)。画像データの送信指示を受けた制御部109は、画像データの送信処理を実行し(S55)、画像データ送信完了メッセージ1100を表示部107を介して表示させる。
【0102】
画像データ送信完了メッセージ1100の表示を確認した送信元ユーザは、MFP120からログアウトし、一連の処理を終了する(S56)。
【0103】
上記送信元ユーザによる画像データの送信処理について、送信元ユーザYからプロジェクトAへ画像データを送信する場合を例にして説明する。
【0104】
まず、送信元ユーザYがMFP120にログインする。次に、送信元ユーザYは、MFP120の画像読取部101に原稿を設定し、操作パネル750を操作して、同報送信先である「プロジェクトA」を設定する。設定後、送信元ユーザYは、スタートボタン730を押下して画像データの送信をMFP120に指示する。
【0105】
画像データの送信が完了すると、画像データ送信完了メッセージ1100が表示部107を介して表示されるため、送信元ユーザYは受信ユーザが「Aさん」、受信方法が「CIFS」、希望する受信先が「¥¥Server−D1¥開発1¥チーム1」、受信ユーザが「Bさん」、受信方法が「mail」、希望する受信先が「b@oki−data.com」、受信ユーザが「Cさん」、受信方法が「FTP」、希望する受信先が「//192.168.100.100/開発1/チーム2」、受信ユーザが「Dさん」、受信方法が「ローカル」、希望する受信先が「/開発1/チーム2」に対して画像データが同報送信されたことを確認することができる。
【0106】
最後に、画像データの送信処理を詳細に説明する。送信元ユーザによりスタートボタン730が押下されると、制御部109は、画像読取部101に対して原稿上の画像の読取指示を出力するとともに(S61)、画像処理部102に対して読み取られた画像を画像データに変換するよう指示を与える(S62)。
【0107】
次に、制御部109は、指定された同報送信先の送信先設定テーブル900を同報送信格納部230から取得し、受信ユーザ920を取得する(S64)。
【0108】
次に、制御部109は、S64で取得した受信ユーザに対応する受信設定テーブル400を受信設定テーブル格納部210から取得する(S65)。そして、制御部109は、ログインしている送信元ユーザに対応する画像データの受信方法を取得するとともに(S66)、同送信元ユーザに対応する受信先を取得する(S67)。
【0109】
次に、制御部109は、S68において、取得した受信方法にしたがって画像データの送信方法を判断する。ここで、画像データの送信方法がCIFS、FTP、Mailの何れかである場合(S68 CIFS、FTP、Mail)、制御部109は、ネットワーク通信部104を経由して画像データを送信させる(S69)。一方、画像データの送信方法がFAXである場合(S68 FAX)、制御部109は、FAX通信部105を経由して画像データを送信させる(S70)。また、画像データの送信方法がローカルである場合(S68 ローカル)、制御部109は、MFP120が備えるストレージ11内の画像データ格納部220に画像データを格納させる(S71)。
【0110】
指定された送信先設定テーブル900の受信ユーザ920に他の受信ユーザが含まれている場合には、制御部109はS64からS69〜S71の処理を繰り返し、登録されている全ての受信ユーザに対して画像データの送信、又は格納を行う。
【0111】
画像データの送信処理、又は格納処理が完了すると、制御部109は、画像データ送信完了メッセージ1100を表示部107を介して表示させ(S72)、一連の処理は終了する。
【0112】
上記画像データの送信処理について、送信元ユーザYからプロジェクトAへ画像データを送信する場合を例にして説明する。
【0113】
まず、制御部109は、画像読取部101、及び画像処理部102を用いて画像データを生成する。次に、制御部109は、指定された同報送信先であるプロジェクトAの送信先設定テーブル900を取得し、受信ユーザ920に登録されている受信ユーザAを取得する。そして、制御部109は受信ユーザAに対応する受信設定テーブルを取得し、ログインしている送信元ユーザYに対応する受信方法「CIFS」、受信先「¥¥Server−D1¥開発1」を取得する。
【0114】
そして、制御部109は、受信先「¥¥Server−D1¥開発1」に対して受信方法(送信方法)「CIFS」で画像データを送信させる。
【0115】
続けて制御部109は、受信ユーザ920に登録されている受信ユーザBを取得する。そして、制御部109は受信ユーザBに対応する受信設定テーブルを取得し、ログインしている送信元ユーザYに対応する受信方法「Mail」、受信先「b@oki−data.com」を取得する。
【0116】
そして、制御部109は、受信先「b@oki−data.com」に対して受信方法(送信方法)「Mail」で画像データを送信させる。
【0117】
続けて制御部109は、受信ユーザ920に登録されている受信ユーザCを取得する。そして、制御部109は受信ユーザCに対応する受信設定テーブルを取得し、ログインしている送信元ユーザYに対応する受信方法「FTP」、受信先「//192.168.100.100/開発1/チーム2」を取得する。
【0118】
そして、制御部109は、受信先「//192.168.100.100/開発1/チーム2」に対して受信方法(送信方法)「FTP」で画像データを送信させる。
【0119】
続けて制御部109は、受信ユーザ920に登録されている受信ユーザDを取得する。そして、制御部109は受信ユーザDに対応する受信設定テーブルを取得し、ログインしている送信元ユーザYに対応する受信方法「ローカル」、受信先「/開発1/チーム2」を取得する。
【0120】
そして、制御部109は、受信先「/開発1/チーム2」に対して画像データを格納させる。送信完了後、制御部109は、送信元ユーザYに対して、プロジェクトAに登録されている全ての受信ユーザに画像データの送信、又は格納が完了した旨を表す画像データ送信完了メッセージ1100を表示部107に表示させる。
【0121】
以上のように、第2の実施形態によれば、送信側のユーザが画像データを同報送信する場合において、画像データを受信する受信側のユーザが送信側のユーザに応じて画像データの受信方法や受信先を設定することができるため、受信側のユーザが希望する方法で画像データを取得することができる。
【0122】
本発明の実施形態において、画像形成装置としてMFPを用いて説明したが、本発明はこれに限定されず、複数の送信手段を有し、画像読取部、及び画像処理部を備えたスキャナ装置であれば、適用可能である。
【符号の説明】
【0123】
1 通信回線
2 公衆電話網
11 ストレージ
12 メールサーバ
13 クライアントPC
14 FTPサーバ
15 共有サーバ
16 FAX端末
100、120 MFP
101 画像読取部
102 画像処理部
103 通信部
104 ネットワーク通信部
105 FAX通信部
106 操作部
107 表示部
108、110 記憶部
109 制御部
210 受信設定テーブル格納部
220 画像データ格納部
230 同報送信先格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿上の画像を読み取り、読み取った画像に基づく画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記画像データの送信元の送信元情報と前記送信元に対応する受信方法と受信先とを対応付けて登録する登録手段と、
前記送信元情報と前記画像データの送信先との入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段で入力した前記画像データの送信先に対応し、前記登録手段で登録された前記受信方法を取得する取得手段と、
前記入力手段で入力した前記送信元情報に対応した前記取得手段で取得された前記受信方法で前記受信先に前記画像データを送信する送信手段とを備えること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記登録手段は、複数の前記送信元情報と複数の前記送信元に対応する受信方法、及び受信先を登録すること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記送信元情報の入力手段は、本人認証であること
を特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
画像データの送信元の送信元情報と前記送信元に対応する受信方法と受信先とを対応付けて登録する登録手段を備えたサーバ装置と、
原稿上の画像を読み取り、読み取った画像に基づく画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記送信元情報と前記画像データの送信先との入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段で入力した前記画像データの送信先に対応し、前記登録手段で登録された前記受信方法を取得する取得手段と、
前記入力手段で入力した前記送信元情報に対応した前記取得手段で取得された前記受信方法で前記受信先に前記画像データを送信する送信手段とを備えた画像形成装置とを有すること
を特徴とする通信システム。
【請求項5】
前記登録手段は、複数の前記送信元情報と複数の前記送信元に対応する受信方法、及び受信先を登録すること
を特徴とする請求項4に記載の通信システム。
【請求項6】
前記送信元情報の入力手段は、本人認証であること
を特徴とする請求項4、又は請求項5に記載の通信システム。
【請求項7】
原稿上の画像を読み取り、読み取った画像に基づく画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記画像データの送信元の送信元情報と前記送信元に対応する受信方法と受信先とを対応付けて登録する第1の登録手段と、
同報送信の送信先を登録する第2の登録手段と、
前記送信元情報と前記画像データの同報送信の送信先との入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段で入力した前記画像データの同報送信の送信先に対応し、前記第1の登録手段で登録された前記受信方法を取得する取得手段と、
前記入力手段で入力した前記送信元情報に対応した前記取得手段で取得された前記受信方法で前記受信先に前記画像データを送信する送信手段とを備えること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記登録手段は、複数の前記送信元情報と複数の前記送信元に対応する受信方法、及び受信先を登録すること
を特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記送信元情報の入力手段は、本人認証であること
を特徴とする請求項7、又は請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
画像データの送信元の送信元情報と前記送信元に対応する受信方法と受信先とを対応付けて登録する第1の登録手段と、
同報送信の送信先を登録する第2の登録手段とを備えたサーバ装置と、
原稿上の画像を読み取り、読み取った画像に基づく画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記送信元情報と前記画像データの同報送信の送信先との入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段で入力した前記画像データの送信先に対応し、前記第1の登録手段で登録された前記受信方法を取得する取得手段と、
前記入力手段で入力した前記送信元情報に対応した前記取得手段で取得された前記受信方法で前記受信先に前記画像データを送信する送信手段とを備えた画像形成装置とを有すること
を特徴とする通信システム。
【請求項11】
前記登録手段は、複数の前記送信元情報と複数の前記送信元に対応する受信方法、及び受信先を登録すること
を特徴とする請求項10に記載の通信システム。
【請求項12】
前記送信元情報の入力手段は、本人認証であること
を特徴とする請求項10、又は請求項11に記載の通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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