説明

画像形成装置用表示文字列変更方法及び装置

【課題】アプリケーションのソースコードを配布しなくても配布先で表示の言語や表現を変更できるようにする。
【解決手段】画像形成アプリケーションのインストールパッケージであるアーカイブファイル12を分解し、キーを表示文字列と対応付けた内容を含む表示属性ファイル45を画像形成アプリケーションに追加し書庫化してアーカイブファイル30を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の表示文字列を変更する画像形成装置用表示文字列変更方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
使用言語が異なる多国に画像形成装置を提供する場合、その操作パネルや画像形成装置に結合された情報処理装置の表示画面で、これらのいずれの言語でも文字列を表示できるようにする必要がある。
【0003】
下記特許文献1には、画像形成装置の記憶装置に複数の言語の表示情報を格納しておき、操作部上の表示言語切替キーで所望の言語を選択することにより、その言語で表示する構成が開示されている。
【0004】
一方、多数のユーザが多言語対応アプリケーションを効率的に開発できるようにするために、Java(登録商標)等のプログラミング言語の開発環境提供者が多言語対応アプリケーションの標準仕様を定めて、これに従ったクラスライブラリを提供している。
【0005】
このような開発環境で多言語対応アプリケーションを開発する場合、プログラムと多言語対応表示情報とをセットにしてアプリケーションのソースコードをビルドしなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-205598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、同一言語であっても、画像形成装置のディーラによっては、異なる表現で文字列を表示させたい場合がある。また、ユーザ数が比較的少ない言語にも対応しなければ、その国で販売できない。さらに、同一会社内であっても、国際化に伴い、特殊な言語にも対応させる必要が生ずる場合がある。
【0008】
このような場合、画像形成装置のディーラ毎やユーザ企業毎に表示の言語や表現を変更可能にすることが考えられる。
【0009】
しかし、アプリケーションのソースコードは画像形成装置メーカにとって秘密情報であるので、これをディーラやユーザに配布してビルドさせることはできない。
【0010】
本発明の目的は、このような問題点に鑑み、アプリケーションのソースコードを配布しなくても配布先で表示の言語や表現を変更することが可能な画像形成装置用表示文字列変更方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1態様は、キーを第1言語の表示文字列と対応付けた内容を含む第1表示属性ファイルと、ユーザインターフェイス用表示データに含まれるキーを、表示属性ファイル内の該キーに対応する表示文字列で置換して表示装置に表示するプログラムとを含む画像形成アプリケーションの該表示文字列を変更する画像形成装置用表示文字列変更方法であって、
該画像形成アプリケーションのインストールパッケージであるアーカイブファイルを、該アーカイブファイルを構成する各ファイルに分解するアーカイブファイル分解ステップと、
入力手段からの指示入力に応答して、キーを第2言語の表示文字列と対応付けた内容を含む第2表示属性ファイルを該画像形成アプリケーションに追加する表示属性ファイル追加ステップと、
該追加が行われた画像形成アプリケーションを書庫化するアーカイブファイル生成ステップとを、コンピュータが実行する。
【0012】
本発明による表示文字列変更方法の第2態様では、第1態様において、該画像形成アプリケーションはさらに、
コンピュータに対し、所定書式の文字列と言語識別コードとを含むファイル名をもつファイルを、表示属性ファイルと判別させ、該ファイル名の該言語識別コードに対応した言語のいずれかをユーザに選択させる画面を表示させ、入力手段を介したユーザの言語選択に応じて、対応する言語識別コードを含むファイル名の表示属性ファイルの内容に基づき、キーを表示文字列と対応させる初期化プログラムを含む。
【0013】
本発明による表示文字列変更方法の第3態様では、第1態様において、該画像形成アプリケーションはさらに、
選択された表示属性ファイルを識別する内容を含む設定ファイルと、
コンピュータに対し、該設定ファイルの内容に基づき表示属性ファイルを決定させ、該表示属性ファイルの内容に基づき、キーを表示文字列と対応させる初期化プログラムを含み、
該表示属性ファイル追加ステップの前に、該入力手段からの入力に応じて該設定ファイルの内容を更新するステップをさらに有する。
【0014】
本発明による表示文字列変更方法の第4態様では、第1態様において、該画像形成アプリケーションはさらに、コンピュータに対し、特定のフォルダに含まれるファイルを表示属性ファイルと判別させ、該表示属性ファイルの内容に基づき、キーを表示文字列と対応させる初期化プログラムを含み、
該表示属性ファイル追加ステップは、該特定のフォルダに該第2表示属性ファイルのみを含ませるステップである。
【発明の効果】
【0015】
上記第1態様の構成によれば、画像形成アプリケーションのインストールパッケージであるアーカイブファイルを分解し、キーを第2言語の表示文字列と対応付けた内容を含む第2表示属性ファイルを該画像形成アプリケーションに追加し書庫化するので、アプリケーションのソースコードを配布しなくても配布先で表示の言語や表現を変更することが可能になるという効果を奏する。
【0016】
上記第2態様の構成によれば、複数の表示属性ファイルの1つを手動選択できるという効果を奏する。
【0017】
上記第3態様の構成によれば、複数の表示属性ファイルの1つを自動選択できるという効果を奏する。
【0018】
上記第4態様の構成によれば、簡単な構成で、表示属性ファイルを自動選択できるという効果を奏する。
【0019】
本発明の他の目的、特徴的な構成及び効果は、以下の説明を特許請求の範囲及び図面の記載と関係づけて読むことにより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施例1に係る表示文字列変更ツールの概略機能ブロック図である。
【図2】図1の表示文字列変更ツールによる処理の手順を示す概略フローチャートである。
【図3】表示文字列変更ツールを起動させることにより表示される画面を示す図である。
【図4】所定フォルダとこれに含まれる表示属性ファイル等を示す図である。
【図5】図3の画面において参照文字列表示ボタンをクリックした後の表示を示す図である。
【図6】図5の画面において変更文字列を入力した状態を示す図である。
【図7】図6の画面において変更ファイル保存ボタンをクリックした後にポップアップ表示される表示言語選択ダイアログを示す図である。
【図8】(A)はアプリケーションパッケージを画像形成装置にインストールし画像形成装置をシステムリセットしたときに処理が開始されるシステム初期化プログラムの一部のフローチャートであり、(B)は(A)のステップS0で操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図9】本発明の実施例1に係る画像形成装置用表示言語変更システムの概略説明図である。
【図10】図9中のパーソナルコンピュータ20のハードウエア構成を示す概略ブロック図である。
【図11】本発明の実施例4に係る、図3の画面の替わりに表示される画面を示す図である。
【実施例1】
【0021】
図9は、本発明の実施例1に係る画像形成装置用表示言語変更システムの概略説明図である。
【0022】
メーカの開発者10は、パーソナルコンピュータ(PC)11を操作しながら対話的に、アプリケーションのソースコードを作成し、これをビルドしてアプリケーションパッケージ12を生成する。このパッケージアプリケーションパッケージ12は、複数のプログラムファイル及びデータファイルを結合したアーカイブファイル、例えばJava(登録商標)のjarファイルである。このデータファイルには、ユーザインターフェイス用表示データを英語で表示するための表示属性ファイル43が含まれている。
【0023】
ディーラの操作者13は、表示文字列変更ツールTを起動し、表示文字列変更ツールTの入力データとしてアプリケーションパッケージ12をPC20にロードさせ、PC20を操作しながら対話的に表示属性ファイルを作成し、これをアプリケーションパッケージ12に組み込んでアプリケーションパッケージ30を生成する。操作者13は、このアプリケーションパッケージ30を、画像形成装置31にインストールする。
【0024】
図10は、図9のPC20のハードウエア構成を示す概略ブロック図である。
【0025】
PC20では、CPU21がインターフェイス22を介してPROM23、DRAM24、ハードディスクドライブ25、ネットワークインターフェイス26及び会話型入出力装置27に結合されている。図10では、簡単化の為に、複数種のインターフェイスを1つのブロック22で表している。ハードディスクドライブ25には、表示文字列変更ツールTが格納されている。会話型入出力装置27は、キーボード及びポインティングデバイスと、表示装置とを備えている。
【0026】
図1は、表示文字列変更ツールTがCPU21及びDRAM24と協同して動作する構成の機能ブロック図である。図2は、図1の構成による処理の手順を示す概略フローチャートである。図3は、表示文字列変更ツールTを起動させることにより会話型入出力装置27の表示装置に表示される画面50を示す。
【0027】
操作者13が、アプリケーションパッケージ12のパスをテキスト入力ボックス52に入力し、ポインティングデバイスで画面50上のアーカイブ分解ボタン53をクリックする。この入力を要求するのは、各種型式の画像形成装置に対し表示文字列変更ツールTが共通に用いられるとともに、画像形成装置が同一型式であってもアプリケーションのバージョンによらず表示文字列変更ツールTが共通に用いられるので、汎用性をもたせるためである。参照ボタンをクリックしてハードディスクドライブ25に格納されているファイルのリストを表示させ、その中のファイルを操作者13が選択することにより、テキスト入力ボックス52にこのパスを自動入力してもよい。
【0028】
制御部40は、アーカイブ分解ボタン53のクリックに応答して、このファイルパスを引数として分解部41を呼び出す。分解部41はこれに応答して、アプリケーションパッケージ12を、書庫化前のファイルに分解して、ファイル群Sをハードディスクドライブ25内に生成する。
【0029】
操作者13は、ファイル群Sに含まれる所定フォルダ内の表示属性ファイル43のパスをテキスト入力ボックス54に入力する。この入力を要求するのは、複数の表示属性ファイル43がファイル群Sに含まれていてもこれに対応できるようにするためである。図4(A)は、所定フォルダ”¥Language”とその中の表示属性ファイル43のファイル名”appl_en.properties”を示す。
【0030】
表示属性ファイル43には、図2に示すように、キーと表示文字列との組が複数含まれている。キーは、表示画面識別コードとその画面内での表示文字列識別コードとを「.」で結合して表され、例えばキー”PaperDestination.FaceUp”は、「用紙排出先選択」表示画面識別コードPaperDestinationとフェイスアップ識別コードFaceUpとの結合である。
【0031】
キーがこのような結合で表されるので、キーを見ただけで、これがどの表示画面でどのように使用される文字列に対応したものであるかを容易に理解できるという効果を奏する。
【0032】
操作者13は前記入力後、ポインティングデバイスで参照文字列表示ボタン55をクリックする。制御部40はこれに応答して、前記パスを引数として参照文字列表示部42を呼び出す。参照文字列表示部42はこれに応答して、キーと文字列との組を表示属性ファイル43から読み出して、画面50上のテーブル51の「キー」と「参照文字列」と「変更文字列」の列に、図5に示すように表示させる。この段階では、各変更文字列は空文字である。操作者13が「変更文字列」の列内のセルにカーソルを移動させると、制御部40は変更文字列作成部44に制御を移す。
【0033】
変更文字列作成部44は、操作者13がPC20を操作して、参照文字列に対応した変更文字列、例えば英語の参照文字列に対応した日本語の表示文字列を変更文字列としてカーソル位置に入力すると、これをその位置に表示させる。言語を変えずに、表現を変えるために変更文字列を入力してもよい。
【0034】
操作者13は、この処理が終了すると、ポインティングデバイスで変更ファイル保存ボタン56をクリックする。制御部40はこれに応答して、図7に示すようなダイアログ57を会話型入出力装置27の表示装置に表示させる。ダイアログ57には、複数の言語名の中から1つを選択させるための複数の名前付ラジオボタンが表示されている。操作者13は、図6のテーブル51に入力した文字列の言語を選択し、OKボタンをクリックする。制御部40はこれに応答して、図6のテキスト入力ボックス58に、選択した言語に対応した所定のファイル名、例えば、(テキスト入力ボックス52に表示されているファイル名の本体部)+アンダーバー+(言語識別コード)+「.properties」のパスを表示させる。言語識別コードは予め定められており、例えば、英語は”en”、日本語は”jp”である。
【0035】
制御部40は次いで、図6のテーブル51に入力された変更文字列をキーと対応させた内容を、テキスト入力ボックス58に表示したパスの表示属性ファイル45としてハードディスクドライブ25に格納させる。この際、変更文字列が入力されていないものについては、参照文字列をキーと対応させて表示属性ファイル45に含ませる。
【0036】
これにより、変更文字列入力処理を中断し、その後、そのファイルのパスをテキスト入力ボックス52及び54に入力することにより、処理を再開することが可能となる。また、表示言語を変えずに、表示文字列の一部のみを容易に変更することが可能となる。
【0037】
図4(B)は、表示属性ファイル45が作成された後の所定フォルダの構成を示す。
【0038】
制御部40はさらに、テキスト入力ボックス52に表示したパスにおいてファイル名に付加コード、例えば現日時を付加したもの、例えば”C:¥appl2010−12−13_14−25−36.pkg”を引数として、アーカイブ化部46を呼び出す。アーカイブ化部46はこれに応答して、表示属性ファイル45とファイル群Sとを1つに結合したアプリケーションパッケージ30を生成しこれに前記引数のファイル名を付けてハードディスクドライブ25に格納し、不要になった表示属性ファイル43、45及びファイル群Sを削除する。
【0039】
操作者13は、このアプリケーションパッケージ30を画像形成装置31にインストールさせる。このインストール後に画像形成装置31をシステムリセットすると、そのシステム初期化プログラムの一部として、図8(A)に示す処理が開始される。
【0040】
(S0、S1)図8(B)に示すような画面59を画像形成装置31の操作パネル32に表示させる。画面59には、上記所定フォルダ”¥C¥Language”内の上記所定書式の各ファイル名に含まれる言語の略語に対応した言語名のボタンが含まれている。本実施例1では、”English”と「日本語」のボタンが含まれている。操作者13がこれらの何れかのボタンをタッチし又はタッチせずに、OKボタン又はキャンセルボタンをタッチすると、ステップS2へ進む。
【0041】
(S2)OKボタンがタッチされた場合には、その前に選択された言語を指定言語と決定し、キャンセルボタンがタッチされ又はOKボタンのタッチの前に言語が選択されなかった場合には、ディフォルト言語、例えば英語を指定言語と決定する。
【0042】
(S3)OS及びランタイムに対し、ステップS2で決定した言語に対応したロケールを設定する。これにより、日付の表示書式等が決定される。
【0043】
(S4)ステップS2で決定した言語に対応する表示属性ファイル45の内容をDRAM24上に読み出し、これを連想配列である表示文字列配列に代入する。
【0044】
これにより、アプリケーションのユーザインターフェイスにおいて、表示データに含まれるキーが、表示文字列配列のこのキーの要素の値で置換されて、画像形成装置31に表示されることになる。すなわち、アプリケーションのユーザインターフェイスはこのように構成されている。
【0045】
本実施例1によれば、画像形成アプリケーションのインストールパッケージであるアーカイブファイル12を分解し、キーを表示文字列と対応付けた内容を含む表示属性ファイル45を画像形成アプリケーションに追加し書庫化してアーカイブファイル30を生成するので、多言語対応アプリケーション開発用の標準的なクラスライブラリを使用しつつ、アプリケーションのソースコードを配布しなくても配布先で表示の言語や表現を変更することが可能になるという効果を奏する。
【0046】
また、参照文字列表示ボタン55のクリックに応答して、参照用表示属性ファイル43に含まれるキーと表示文字列との組毎に該キーと参照文字列としての該表示文字列と空文字列とを対応付けて表示させ、空文字列の位置に入力された文字列を変更文字列として表示させ、変更ファイル保存ボタン56のクリックに応答して、該キーを該変更文字列と対応付けた内容を含む表示属性ファイル45を生成するので、ユーザインターフェイス用表示文字列を変更する為のデータの作成を容易化することができ、これにより、画像形成装置のディーラやユーザ企業において、使用環境に応じより使い易いユーザインターフェイスを構成することが可能となるという効果を奏する。
【実施例2】
【0047】
本発明の実施例2では、操作者13が変更ファイル保存ボタン56をクリックしたことに制御部40が応答してさらに、テキスト入力ボックス58に表示したファイル名又はこれに含まれる上記言語識別コードを内容とする選択言語ファイル”selectedlanguage.txt”を、図4(C)に示すように、上記所定フォルダ内に生成する。
【0048】
また、図8(A)の初期化処理において、ステップS0及びS1の代わりに、この選択言語ファイルの内容を読み出し、これに含まれる言語識別コードに対応した言語を、ステップS2において指定言語と決定する。
【0049】
他の点は上記実施例1と同一である。
【0050】
本実施例2によれば、画像形成アプリケーションにおいて複数の表示属性ファイルの1つを自動選択できるという効果を奏する。
【実施例3】
【0051】
本発明の実施例3では、操作者13が変更ファイル保存ボタン56をクリックしたことに制御部40が応答して、実施例1の処理にさらに、テキスト入力ボックス54に表示されているパスのファイルを削除することにより、図4(C)に示すように所定フォルダ内の表示属性ファイルを1つのみにする。
【0052】
また、図8(A)の初期化処理において、ステップS0及びS1の代わりに、この所定フォルダ内の表示属性ファイルの名前を読み取り、これに含まれる言語識別コードに対応した言語を、ステップS2において指定言語と決定する。
【0053】
他の点は上記実施例1と同一である。
【0054】
本実施例3によれば、簡単な構成で、画像形成アプリケーションにおいて表示属性ファイル45を自動選択できるという効果を奏する。
【実施例4】
【0055】
図11は、本発明の実施例4に係る、図3の画面50の替わりに用いられる画面50Aを示す。
【0056】
この画面50Aでは、テーブル51Aの「キー」列において、表示画面識別コードが省略されたキーが表示され、この表示画面識別コードは、テーブル51Aの上部のラベル60に表示される。即ち、ラベル60に表示された表示画面識別コードを持つキーのみがテーブル51Aに表示される。
【0057】
ここで、表示属性ファイル45には、同一表示画面識別コードが一カ所にまとめられている。
【0058】
ラベル60に表示された表示画面識別コードは、右ボタン61をクリックする毎に表示属性ファイル45内の順番の次の表示画面識別コードが表示され、右リミットボタン62をクリックすると、最後の表示画面識別コードが表示される。同様に、左ボタン63をクリックする毎に表示属性ファイル45内の順番の1つ前の表示画面識別コードが表示され、左リミットボタン64をクリックすると、最初の表示画面識別コードが表示される。
【0059】
ラベル65には、表示属性ファイル45内の全ての表示画面識別コードの数を分母とし、現在の表示画面識別コードの順位を分子とする分数が表示される。
【0060】
テーブル51Aの右側には、模擬操作パネル66が表示される。この模擬操作パネル66は、ラベル60の表示画面識別コードに対応して画像形成装置31に表示されるものと同一であり、テーブル51A上の各キーについて、変更文字列が入力されていればこれが表示され、変更文字列が入力されていなければ、対応する参照文字列が表示される。
【0061】
表示属性ファイル43には、表示属性として、文字列のみならず、その表示位置座標、フォントの種類、文字サイズ及び文字色も含まれ、これらと変更文字列とに基づいて、模擬操作パネル66に文字列が表示される。複雑化を避けるため、参照文字列と変更文字列とは、文字列以外の表示属性を共通にしており、表示属性ファイル45は、表示属性ファイル43をコピーし、次いで参照文字列を変更文字列で置換することにより、容易に生成される。
【0062】
他の点は上記実施例1と同一である。
【0063】
本実施例4によれば、画面50A上でのキーがラベル60での表示画面識別コードとテーブル51A上の表示文字列識別コードとに分離されるので見易くなるという効果を奏する。
【0064】
また、変更文字列を入力すると、模擬操作パネル66上で参照文字列が変更文字列に変わるので、出来上がりを容易に確認できるという効果を奏する。
【0065】
以上において、本発明の好適な実施例を説明したが、本発明には他にも種々の変形例が含まれ、上記複数の実施例で述べた構成要素の他の組み合わせ、各構成要素の機能を実現する他の構成を用いたもの、当業者であればこれらの構成又は機能から想到するであろう他の構成も、本発明に含まれる。
【0066】
例えば、キー”PaperDestination.FaceUp”の替わりに”PaperDestination.FaceUp.Text”を用い、この文字列の位置、文字サイズ及び文字色のキーをそれぞれ”PaperDestination.FaceUp.Position”、”PaperDestination.FaceUp.Size”及び”PaperDestination.FaceUp.Color”で表し、これらとそれぞれの値を表示属性ファイル43及び45に含める構成であってもよい。
【符号の説明】
【0067】
10 開発者
11、20 PC
12、30 アプリケーションパッケージ
13 操作者
21 CPU
22 インターフェイス
23 PROM
24 DRAM
25 ハードディスクドライブ
26 ネットワークインターフェイス
27 会話型入出力装置
31 画像形成装置
32 操作パネル
40 制御部
41 分解部
42 参照文字列表示部
43、45 表示属性ファイル
44 変更文字列作成部
46 アーカイブ化部
S ファイル群
50、50A、59 画面
51、51A テーブル
52、54、58 テキスト入力ボックス
53 アーカイブ分解ボタン
55 参照文字列表示ボタン
56 変更ファイル保存ボタン
57 ダイアログ
60、65 ラベル
61 右ボタン
62 右リミットボタン
63 左ボタン
64 左リミットボタン
66 模擬操作パネル
T 表示文字列変更ツール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キーを第1言語の表示文字列と対応付けた内容を含む第1表示属性ファイルと、ユーザインターフェイス用表示データに含まれるキーを、表示属性ファイル内の該キーに対応する表示文字列で置換して表示装置に表示するプログラムとを含む画像形成アプリケーションの該表示文字列を変更する表示文字列変更方法であって、
該画像形成アプリケーションのインストールパッケージであるアーカイブファイルを、該アーカイブファイルを構成する各ファイルに分解するアーカイブファイル分解ステップと、
入力手段からの指示入力に応答して、キーを第2言語の表示文字列と対応付けた内容を含む第2表示属性ファイルを該画像形成アプリケーションに追加する表示属性ファイル追加ステップと、
該追加が行われた画像形成アプリケーションを書庫化するアーカイブファイル生成ステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする表示文字列変更方法。
【請求項2】
該画像形成アプリケーションはさらに、
コンピュータに対し、所定書式の文字列と言語識別コードとを含むファイル名をもつファイルを、表示属性ファイルと判別させ、該ファイル名の該言語識別コードに対応した言語のいずれかをユーザに選択させる画面を表示させ、入力手段を介したユーザの言語選択に応じて、対応する言語識別コードを含むファイル名の表示属性ファイルの内容に基づき、キーを表示文字列と対応させる初期化プログラムを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示文字列変更方法。
【請求項3】
該画像形成アプリケーションはさらに、
選択された表示属性ファイルを識別する内容を含む設定ファイルと、
コンピュータに対し、該設定ファイルの内容に基づき表示属性ファイルを決定させ、該表示属性ファイルの内容に基づき、キーを表示文字列と対応させる初期化プログラムを含み、
該表示属性ファイル追加ステップの前に、該入力手段からの入力に応じて該設定ファイルの内容を更新するステップをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の表示文字列変更方法。
【請求項4】
該画像形成アプリケーションはさらに、コンピュータに対し、特定のフォルダに含まれるファイルを表示属性ファイルと判別させ、該表示属性ファイルの内容に基づき、キーを表示文字列と対応させる初期化プログラムを含み、
該表示属性ファイル追加ステップは、該特定のフォルダに該第2表示属性ファイルのみを含ませるステップである、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示文字列変更方法。
【請求項5】
プロセッサと、
該プロセッサに請求項1〜4のいずれか一つの表示文字列変更方法を実行させるプログラムが格納された記憶手段と、
を有することを特徴とする表示文字列変更装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−141688(P2012−141688A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292666(P2010−292666)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】