説明

画像形成装置

【課題】部品点数を削減するとともに、小型化を図ることが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】この熱転写プリンタ(画像形成装置)では、プラテンローラ3と、プラテンローラ3側に押圧されるヘッド部2bを有する印字ヘッド2と、支持棒5と、プラテンローラ3側にヘッド部2bを押圧させるためのヘッド部押圧部材6aおよび6bとを備えている。また、支持棒5の一方の端部側に配置され、ヘッド部押圧部材6aおよび6bにモータ8の駆動力を伝達してヘッド部2bを回動させるための駆動ギア7を備えている。そして、ヘッド部押圧部材6aおよび6bには、駆動ギア7と噛合するギア部63aと、突起部63bとが設けられており、ヘッド部2bには、ヘッド部押圧部材6aおよび6bが上方に回動する際に、ヘッド部押圧部材6bの突起部63bが係合する切欠部24hが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置に関し、特に、印字ヘッドを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロール形状などの形状を有するプラテン側に印字ヘッドを押圧することにより印画を行う画像形成装置としてのサーマルプリンタ(熱転写プリンタ)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、印字ヘッドをバネにより下方に付勢することにより、印字ヘッドをプラテンローラ側に押圧するサーマルプリンタが開示されている。
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来のサーマルプリンタでは、印字ヘッドをプラテンローラに対して自動的に離間させるための機構部が設けられていないので、印字ヘッドをプラテンローラに対して離間させるためには、手動で印字ヘッドを上方に持ち上げる必要があるという不都合がある。
【0005】
そこで、従来、プラテンに対して印字ヘッドを自動的に離間させるための機構部が設けられた印字ヘッドプリンタが提案されている(たとえば、特許文献2〜5参照)。
【0006】
上記特許文献2には、バネの付勢力により印字ヘッドを、プラテン側に押圧する構成において、バネの付勢力に抗して印字ヘッドをプラテンとは反対側に移動させるための大歯車と従動板とアームとからなる機構部(ヘッド後退手段)が設けられた印字ヘッドが開示されている。
【0007】
また、上記特許文献3〜5には、印字ヘッドが、カムの回転駆動に同期して回動するアームに取り付けられた構成において、カムを回転させてアームを回動させることにより、印字ヘッドをプラテンローラ側に押圧し、かつ、印字ヘッドをプラテンローラに対して離間させることが可能なサーマルプリンタが開示されている。このサーマルプリンタでは、印字ヘッドを回動可能に支持する支持軸と印字ヘッドとを連結する連結アーム部が印字ヘッドの両端部に設けられ、連結アーム部がカムと同期して回動するアームと係合することにより印字ヘッドが支持軸を中心として回動する。
【特許文献1】特開平6−122246号公報
【特許文献2】特開平5−309905号公報
【特許文献3】特開平6−15852号公報
【特許文献4】特開平6−191066号公報
【特許文献5】特開平9−188027号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献2に開示された従来のサーマルプリンタでは、プラテンに対して印字ヘッドを離間させるために、印字ヘッドをプラテンとは反対側に移動させるための大歯車と従動板とアームとからなる機構部(ヘッド後退手段)を別途設けているので、部品点数が増加するという問題点がある。
【0009】
また、上記特許文献3〜5に開示された印字ヘッドがカムの回転駆動に同期して回動するアームに取り付けられた従来のサーマルプリンタでは、カムと係合するアームが連結ア
ーム部に係合されているため、カムが1つの場合には、印字ヘッドの一方端部の連結アーム部のみがアームによって押圧され、押圧力が印字ヘッドの一方端部にのみかかるので、印字ヘッドをプラテンローラに対して均一に押圧することができないという不都合がある。そのため、プラテンローラに対して印字ヘッドを均一に押圧するためには、カムを印字ヘッドの両端部に2つ設けて、印字ヘッドの連結部の両端部を押圧する必要があるという不都合がある。具体的には、印字ヘッドの両端部側の各々にカムを配置するとともに、印字ヘッドの両端部の各々にカムの回転駆動に同期して回動するアームを取り付ける必要がある。その結果、上記特許文献2〜5では、プラテンローラに対して印字ヘッドを自動的に離間させることができたとしても、部品点数が増加するという問題点がある。また、カムを印字ヘッドの両端部側に配置するために、その分、サーマルプリンタが大型化するという問題点がある。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、部品点数を削減するとともに、小型化を図ることが可能な画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明の第1の局面における画像形成装置は、プラテンローラと、プラテンローラに対向するように配置され、プラテンローラ側に押圧されるヘッド部を有する印字ヘッドと、印字ヘッドとは別体で設けられるとともに、回転軸に取り付けられ、プラテンローラ側に印字ヘッドのヘッド部を押圧するためのヘッド部押圧部材とを備えた画像形成装置において、回転軸の一方の端部側に配置され、ヘッド部押圧部材にモータの駆動力を伝達してヘッド部を回動させるためのギアをさらに備え、印字ヘッドは、ヘッド部に取り付けられ、プラテンローラの軸方向に所定の間隔を隔てて配置された第1バネ固定部および第2バネ固定部を有するバネ固定部材と、バネ固定部材の第1バネ固定部および第2バネ固定部の各々に固定され、ヘッド部をプラテンローラ側に付勢する第1バネ部材および第2バネ部材とをさらに含み、ヘッド部押圧部材は、ギアの駆動に伴って回動することにより、第1バネ部材を押圧してバネ部材に付勢力を発生させるための第1ヘッド部押圧部材と、第1ヘッド部押圧部材と共に回動することにより第2バネ部材を押圧して第2バネ部材に付勢力を発生させるための第2ヘッド部押圧部材とをさらに含み、第1ヘッド部押圧部材には、ギアと噛合するギア部が一体的に設けられており、第2ヘッド部押圧部材には、回転軸が延びる方向に突出する突起部が一体的に設けられているとともに、バネ固定部材の第2バネ固定部には、第2ヘッド部押圧部材が上方に回動する際に、第2ヘッド部押圧部材の突起部が係合する切欠部が一体的に設けられている。
【0012】
この第1の局面による画像形成装置では、上記のように、回転軸に取り付けられたヘッド部押圧部材にモータの駆動力を伝達してヘッド部押圧部材を回動させるためのギアを回転軸の一方の端部側に配置するとともに、ヘッド部押圧部材を構成する第1ヘッド部押圧部材にギアと噛合するギア部を形成することによって、モータの駆動力をギアを介してヘッド部押圧部材に伝達することができるので、ヘッド部押圧部材を回転軸を介して回動させ、ヘッド部押圧部材で印字ヘッドの上部を押圧することができる。したがって、ヘッド部押圧部材を印字ヘッドに対する押圧力が均一になる位置に配置すれば、回転軸の一方に配置されたギアを用いて回転軸を介してヘッド部押圧部材により、印字ヘッドをプラテンローラに対して均一に押圧することができるので、ギアを回転軸の両方の端部側に配置しなかったとしても、印字ヘッドに対する押圧力が不均一になるという不都合が発生するのを抑制することができる。その結果、ヘッド部押圧部材を回動させるためのギアを回転軸の両方の端部側に配置する必要がないので、部品点数を削減することができる。また、ヘッド部押圧部材を構成する第2ヘッド部押圧部材に、回転軸が延びる方向に突出する突起部を設けるとともに、印字ヘッドのヘッド部に取り付けられるバネ固定部材の第2バネ固定部に、第2ヘッド部押圧部材が上方に回動する際に、第2ヘッド部押圧部材の突起部が
係合する切欠部を設けることによって、ヘッド部押圧部材を上方に回動させる際に、印字ヘッドのヘッド部に取り付けられたバネ固定部材の第2バネ固定部の切欠部と第2ヘッド部押圧部材の突起部とが係合することにより、印字ヘッドのヘッド部を上方に回動させることができるので、ヘッド部押圧部材の上方への回動により印字ヘッドのヘッド部をプラテンローラから離間させることができる。したがって、プラテンローラに対して印字ヘッドのヘッド部を離間させるための機構部を別途設ける必要がないので、これによっても、部品点数を削減することができる。また、回転軸に取り付けられたヘッド部押圧部材を回動させるためのギアを回転軸の両方の端部側に配置する必要がなく、かつ、プラテンローラに対して印字ヘッドのヘッド部を離間させるための機構部を別途設ける必要がないので、画像形成装置の小型化を図ることができる。また、プラテンローラの軸方向に所定の間隔を隔てて配置された第1バネ固定部および第2バネ固定部を有するバネ固定部材を印字ヘッドのヘッド部に取り付け、かつ、バネ固定部材の第1バネ固定部および第2バネ固定部の各々に、ヘッド部をプラテンローラ側に付勢する第1バネ部材および第2バネ部材を固定するとともに、ギアの駆動に伴って回動する第1ヘッド部押圧部材により第1バネ部材を押圧して第1バネ部材に付勢力を発生させ、かつ、第1ヘッド部押圧部材と共に回動する第2ヘッド部押圧部材により第2バネ部材を押圧して第2バネ部材に付勢力を発生させることによって、2つのバネ部材である第1バネ部材および第2バネ部材により印字ヘッドをプラテンローラ側に付勢することができる。これにより、1つのバネ部材の付勢力により印字ヘッドのヘッド部をプラテンローラ側に付勢する場合と比べて、印字ヘッドのヘッド部をプラテンローラ側に安定して押圧することができる。また、ギアと噛合するギア部を、第1ヘッド部押圧部材に一体的に設けることによって、第1ヘッド部押圧部材にギア部を設けたとしても、部品点数が増加するのを抑制することができる。また、回転軸が延びる方向に突出する突起部を、第2ヘッド部押圧部材に一体的に設けるとともに、第2ヘッド部押圧部材の突起部と係合する係合部を、バネ固定部材の第2バネ固定部に一体的に設けることによって、第2ヘッド部押圧部材およびバネ固定部材の第2バネ固定部に、それぞれ、突起部および切欠部を設けたとしても、部品点数が増加するのを抑制することができる。なお、本発明の印字ヘッドは、印字を行う以外に、印画を行うことも可能である。
【0013】
この発明の第2の局面における画像形成装置は、プラテンローラと、プラテンローラに対向するように配置され、プラテンローラ側に押圧されるヘッド部を有する印字ヘッドと、印字ヘッドとは別個に設けられるとともに、回転軸に取り付けられ、プラテンローラ側に印字ヘッドのヘッド部を押圧するためのヘッド部押圧部材と、回転軸の一方の端部側に配置され、ヘッド部を回動させるためのギアとを備え、ヘッド部押圧部材には、ギアと噛合するギア部と、第1係合部とが設けられており、ヘッド部には、ヘッド部押圧部材が上方に回動する際に、ヘッド部押圧部材の第1係合部が係合する第2係合部が設けられている。
【0014】
この第2の局面による画像形成装置では、上記のように、回転軸に取り付けられたヘッド部押圧部材に駆動源による駆動力を伝達してヘッド部押圧部材を回動させるためのギアを回転軸の一方の端部側に配置するとともに、ヘッド部押圧部材にギアと噛合するギア部を形成することによって、駆動源による駆動力をギアを介してヘッド部押圧部材に伝達することができるので、ヘッド部押圧部材を回転軸を介して回動させて、ヘッド部押圧部材で印字ヘッドの上部を押圧することができる。したがって、ヘッド部押圧部材を印字ヘッドに対する押圧力が均一になる位置に配置すれば、回転軸の一方に配置されたギアを用いて回転軸を介してヘッド部押圧部材により、印字ヘッドをプラテンローラに対して均一に押圧することができるので、ギアを回転軸の両方の端部側に配置しなかったとしても、印字ヘッドに対する押圧力が不均一になるという不都合が発生するのを抑制することができる。これにより、ヘッド部押圧部材を回動させるためのギアを回転軸の両方の端部側に配置する必要がないので、部品点数を削減することができる。また、ヘッド部押圧部材に第
1係合部を設けるとともに、印字ヘッドのヘッド部に、ヘッド部押圧部材が上方に回動する際に、ヘッド部押圧部材の第1係合部が係合する第2係合部を設けることによって、ヘッド部押圧部材を上方に回動させる際に、印字ヘッドのヘッド部に取り付けられた第2係合部とヘッド部押圧部材の第1係合部とが係合することにより印字ヘッドのヘッド部を上方に回動させることができるので、ヘッド部押圧部材の上方への回動により印字ヘッドのヘッド部をプラテンローラから離間させることができる。したがって、プラテンローラに対して印字ヘッドのヘッド部を離間させるための機構部を別途設ける必要がないので、これによっても、部品点数を削減することができる。また、回転軸に取り付けられたヘッド部押圧部材を回動させるためのギアを回転軸の両方の端部側に配置する必要がなく、かつ、プラテンローラに対して印字ヘッドのヘッド部を離間させるための機構部を別途設ける必要がないので、画像形成装置の小型化を図ることができる。
【0015】
上記第2の局面による画像形成装置において、好ましくは、印字ヘッドは、ヘッド部に取り付けられ、プラテンローラの軸方向に所定の間隔を隔てて配置された第1バネ固定部および第2バネ固定部を有するバネ固定部材と、バネ固定部材の第1バネ固定部および第2バネ固定部の各々に固定され、ヘッド部をプラテンローラ側に付勢する第1バネ部材および第2バネ部材とを含み、ヘッド部押圧部材は、ギアの駆動に伴って回動することにより、第1バネ部材を押圧してバネ部材に付勢力を発生させるための第1ヘッド部押圧部材と、第1ヘッド部押圧部材と共に回動することにより第2バネ部材を押圧して第2バネ部材に付勢力を発生させるための第2ヘッド部押圧部材とを含む。このように構成すれば、2つのバネ部材である第1バネ部材および第2バネ部材により印字ヘッドをプラテンローラ側に付勢することができるので、1つのバネ部材の付勢力により印字ヘッドのヘッド部をプラテンローラ側に付勢する場合と比べて、印字ヘッドのヘッド部をプラテンローラ側に安定して押圧することができる。
【0016】
上記第2の局面による画像形成装置において、好ましくは、第1ヘッド部押圧部材には、ギアと噛合するギア部が一体的に設けられている。このように構成すれば、第1ヘッド部押圧部材にギア部を設けたとしても、部品点数が増加するのを抑制することができる。
【0017】
上記第2の局面による画像形成装置において、好ましくは、第1係合部は、第2ヘッド部押圧部材に一体的に設けられ、回転軸が延びる方向に突出する突起部を含み、第2係合部は、バネ固定部材の第2バネ固定部に一体的に設けられ、第2ヘッド部押圧部材が上方に回動する際に、第2ヘッド部押圧部材の突起部が係合する切欠部を含む。このように構成すれば、第2ヘッド部押圧部材およびバネ固定部材の第2バネ固定部に、それぞれ、突起部からなる第1係合部および切欠部からなる第2係合部を設けたとしても、部品点数が増加するのを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態による熱転写プリンタの内部構造を示した斜視図である。図2は、図1に示した一実施形態による熱転写プリンタの正面図である。図3〜図5は、図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのヘッド部押圧部材の詳細を説明するための正面図および斜視図である。図6および図7は、図1に示した一実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッドの構造を示した斜視図である。図8は、図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのヘッド部押圧部材の拡大詳細図である。まず、図1〜図8を参照して、本実施形態による熱転写プリンタの構造について説明する。なお、本実施形態では、画像形成装置の一例である熱転写プリンタに本発明を適用した場合について説明する。
【0020】
本実施形態による熱転写プリンタは、図1および図2に示すように、金属製のシャーシ
1と、印画を行うための印字ヘッド2と、プラテンローラ3と、2つのプラテンローラ軸受4と、金属製の支持棒5と、2つのヘッド部押圧部材6aおよび6bと、樹脂製の駆動ギア7と、モータ8(図2参照)と、モータブラケット9と、中間ギア10とを備えている。なお、支持棒5は、本発明の「回転軸」の一例であり、駆動ギア7は、本発明の「ギア」の一例である。
【0021】
シャーシ1は、互いに対向するように配置された一方側面1aおよび他方側面1bを有している。このシャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bには、それぞれ、支持棒5を回動可能に支持するための支持孔1cが設けられている。また、シャーシ1の他方側面1bには、インクシート(図示せず)を取り付けるためのインクシート挿入孔1dが設けられている。また、2つのプラテンローラ軸受4は、それぞれ、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bに取り付けられているとともに、その2つのプラテンローラ軸受4にプラテンローラ3が回転可能に支持されている。
【0022】
また、支持棒5の一方および他方の端部には、それぞれ、支持部5aが設けられている。そして、支持棒5の一方および他方の支持部5aは、それぞれ、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bに設けられた支持孔1cにはめ合わされている。また、図3に示すように、支持棒5の一方および他方の端部側には、それぞれ、ヘッド部押圧部材6aおよび6bが、支持棒5に対して空回りすることなく取り付けられている。具体的には、図4および図5に示すように、支持棒5の両端部近傍には、それぞれ、D字形状に加工された挿入部5bが設けられている。また、2つのヘッド部押圧部材6aおよび6bには、それぞれ、D字形状の挿入孔61aおよび61bが形成されているとともに、支持棒5の両端部近傍に設けられた挿入部5bの各々に、挿入孔61aおよび61bがはめ込まれている。これにより、第1ヘッド部押圧部材6aが回動した場合には、支持棒5が回動するとともに、それに伴って第2ヘッド部押圧部材6bも回動する。また、図1および図2に示すように、ヘッド部押圧部材6aおよび6bは、それぞれ、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1b側に配置されている。
【0023】
ここで、本実施形態では、図4に示すように、第1ヘッド部押圧部材6aには、押圧部62aと、ギア部63aとが一体的に形成されている。また、図5に示すように、第2押圧部材6bには、押圧部62bと、第2押圧部材の押圧部62bに、支持棒5が延びる方向に突出する突起部63bとが一体的に形成されている。なお、突起部63bは、本発明の「第1係合部」の一例である。
【0024】
また、図6および図7に示すように、印字ヘッド2は、一対の支持軸2aと、プラテンローラ3(図1および図2参照)に対向するように配置されたヘッド部2bと、支持軸2aとヘッド部2bとを連結する一対のアーム部2cとを有している。この印字ヘッド2は、支持軸2aを支点として回動可能に構成されている。すなわち、印字ヘッド2の一対の支持軸2aは、それぞれ、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bに回動可能に取り付けられている。
【0025】
ここで、本実施形態では、ヘッド部2bの上部には、ヘッド部2bをプラテンローラ3(図1および図2参照)側に付勢するための2つのねじりコイルバネである第1ねじりコイルバネ2dおよび第2ねじりコイルバネ2eが、それぞれ、ヘッド部押圧部材6aおよび6b(図1および図2参照)に対応する領域に配置されている。具体的には、ヘッド部2bの上部には、第1バネ固定部2gおよび第2バネ固定部2hからなるバネ固定部材2fがネジ2iにより取り付けられている。また、バネ固定部材2fのバネ固定部2gおよび2hは、プラテンローラ3の軸方向に所定の間隔を隔てて配置されている。そして、ねじりコイルバネ2dおよび2eは、それぞれ、バネ固定部材2fのバネ固定部2gおよび2hに固定されている。また、バネ固定部材2fの第1バネ固定部2gには、図6および
図7に示すように、係止部21gと、突出部22gとが設けられている。また、バネ固定部材2fの第2バネ固定部2hには、係止部21hと、突出部22hとが設けられている。なお、第1ねじりコイルバネ2dは、本発明の「第1バネ部材」の一例であり、第2ねじりコイルバネ2eは、本発明の「第2バネ部材」の一例である。
【0026】
また、本実施形態では、図2、図6および図7に示すように、第1ねじりコイルバネ2dは、第1ヘッド部押圧部材6aが下方に回動したときに、第1ヘッド部押圧部材6aの押圧部62aに押圧される一方端部21dと、その一方端部21dが押圧されることにより発生した付勢力をヘッド部2bに伝達する他方端部22dとを有している。また、第2ねじりコイルバネ2eは、第2ヘッド部押圧部材6bが下方に回動したときに、第2ヘッド部押圧部材6bの押圧部62bに押圧される一方端部21eと、その一方端部21eが押圧されることにより発生した付勢力をヘッド部2bに伝達する他方端部22eとを有している。そして、ヘッド部2bに伝達されたねじりコイルバネ2dおよび2eの付勢力により、ヘッド部2bがプラテンローラ3側に押圧される。また、第1ねじりコイルバネ2dの一方端部21dは、バネ固定部材2fの係止部21gに係止されているとともに、他方端部22dは、バネ固定部材2fの突出部22gに固定されている。また、第2ねじりコイルバネ2eの一方端部21eは、バネ固定部材2fの係止部21hに係止されているとともに、他方端部22eは、バネ固定部材2fの突出部22hに固定されている。
【0027】
また、本実施形態では、図8に示すように、バネ固定部材2fの第2バネ固定部2hに、第2ヘッド部押圧部材6bの突起部63bと係合する切欠部24hを有する係合部23hが一体的に形成されている。これにより、第2ヘッド部押圧部材6bが上方に回動する際には、第2ヘッド部押圧部材6bの突起部63bと第2バネ固定部2hの切欠部24hとが係合することによりヘッド部2bも上方に回動される。その結果、第2ヘッド部押圧部材6bが回動する際には、プラテンローラ3(図1および図2参照)に押圧されたヘッド部2bがプラテンローラ3から離間される。なお、切欠部24hの開口側には、突起部63bとの係合を容易にするために、面取部25hが形成されている。また、係合部23hは、本発明の「第2係合部」の一例である。
【0028】
また、本実施形態では、図1および図2に示すように、駆動ギア7および中間ギア10は、モータ8の駆動力をヘッド部押圧部材6aおよび6bに伝達してヘッド部押圧部材6aおよび6bを回動させるために設けられている。この駆動ギア7および中間ギア10は、シャーシ1の一方側面1a側にのみ取り付けられている。また、モータ8は、モータブラケット9を介してシャーシ1の一方側面1aに取り付けられている。駆動ギア7の小径ギア部7aは、第1ヘッド部押圧部材6aのギア部63aに噛合されているとともに、駆動ギア7の大径ギア部7bは、中間ギア10の小径ギア10aに噛合されている。また、中間ギア10の大径ギア10bは、モータ8のモータギア8aに噛合されている。これにより、モータ8の駆動が中間ギア10および駆動ギア7を介して第1ヘッド部押圧部材6aに伝達される。
【0029】
図9〜図14は、図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのプラテンローラに対する印字ヘッドの押圧動作および離間動作を説明するための断面図である。次に、図2および図9〜図14を参照して、本実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッド2がプラテンローラ3に対する離間状態からプラテンローラ3側に押圧される際の動作について説明する。
【0030】
まず、初期状態では、図9および図10に示すように、印字ヘッド2のヘッド部2bが、プラテンローラ3に対する離間位置に保持されている。この際、図10に示すように、ヘッド部2bは、第2ヘッド部押圧部材6bの突起部63bがヘッド部2bの上部に設けられた第2バネ固定部2hの係合部23hの切欠部24hと係合していることにより、図
10の矢印B方向への回動が規制されている。
【0031】
そして、図11に示すように、図9および図10に示した初期状態から、モータ8(図2参照)が駆動すると、モータ8の駆動力が中間ギア10および駆動ギア7を介して第1ヘッド部押圧部材6aのギア部63aに伝達されることにより、第1ヘッド部押圧部材6aが支持棒5を支点として矢印A方向に回動される。この際、第1ヘッド部押圧部材6aおよび第2ヘッド部押圧部材6b(図2参照)が支持棒5に対して空回りすることがないので、図12に示すように、第2ヘッド部押圧部材6bも矢印A方向に回動される。この際、第2ヘッド部押圧部材6bの突起部63bが矢印A方向に回動することにより、突起部63bにより矢印B方向への回動が規制されていたヘッド部2bも矢印B方向に回動する。これにより、図13および図14に示すように、ヘッド部2bがプラテンローラ3側(押圧側)に移動される。
【0032】
そして、印字ヘッド2が押圧位置に移動された状態で、さらにヘッド部押圧部材6aおよび6bを矢印A方向に回動する。これにより、第1ヘッド部押圧部材6aの押圧部62aによって、印字ヘッド2の第1ねじりコイルバネ2dの一方端部21dが押圧される。また、第2ヘッド部押圧部材6bの押圧部62bによって、印字ヘッド2の第2ねじりコイルバネ2eの一方端部21eが押圧される。この際、ねじりコイルバネ2dおよび2eの付勢力が発生するとともに、その付勢力がねじりコイルバネ2dおよび2eの各々の他方端部22dおよび22eを介してヘッド部2bに伝達される。したがって、ヘッド部2bがプラテンローラ3側に付勢される。この状態では、第1ヘッド部押圧部材6aの突起部63aは、バネ固定部材2fの係合部23hの切欠部24hに対する係合は解除されている。
【0033】
次に、図9〜図14を参照して、本実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッド2がプラテンローラ3に対する押圧状態から離間される際の動作について説明する。
【0034】
まず、図13および図14に示すように、ヘッド部2bがプラテンローラ3側に付勢された状態にある。そして、図13に示した状態から、モータ8(図2参照)が駆動すると、モータ8の駆動力が中間ギア10および駆動ギア7を介して第1ヘッド部押圧部材6aのギア部63aに伝達されることにより、第1ヘッド部押圧部材6aが支持棒5を支点として図13の矢印C方向に回動される。この際、第1ヘッド部押圧部材6aおよび第2ヘッド部押圧部材6b(図2参照)が支持棒5に対して空回りすることがないので、図14に示すように、第2ヘッド部押圧部材6bも図14の矢印C方向に回動される。これにより、ヘッド部押圧部材6aおよび6bによりヘッド部2bのねじりコイルバネ2dおよび2eが押圧されることによって発生していたヘッド部2bのプラテンローラ3側への付勢が解除される。そして、第1ヘッド部押圧部材6aの突起部63bが、ヘッド部2bに取り付けられたバネ固定部材2fの第2バネ固定部2hの係合部23hの切欠部24hに係合される。
【0035】
そして、さらにヘッド部押圧部材6aおよび6bが図14の矢印C方向に回動されると、図12に示すように、第2ヘッド部押圧部材6bの突起部63bがヘッド部2bに取り付けられたバネ固定部材2fの係合部23hの切欠部24hと係合していることにより、ヘッド部押圧部材6aおよび6bの矢印C方向への回動にともなって、印字ヘッド2も上方に持ち上げられ、矢印D方向に回動される。これにより、ヘッド部2bはプラテンローラ3から離間される。そして、さらにヘッド部押圧部材6aおよび6bが矢印C方向に回動されることにより、図10に示すように、印字ヘッド2も矢印D方向に回動されて、印字ヘッド2がプラテンローラ3に対する離間位置まで移動される。この印字ヘッド2の離間位置は、プラテンローラ3に対するヘッド部2bの押圧動作の初期状態となる。このようにして、印字ヘッド2は、プラテンローラ3に付勢された状態の位置(図14参照)か
ら、プラテンローラ3に対してヘッド部2bが離間された離間位置(図10参照)まで移動される。
【0036】
本実施形態では、上記のように、支持棒5に取り付けられたヘッド部押圧部材6aおよび6bにモータ8の駆動力を伝達してヘッド部押圧部材6aおよび6bを回動させるための駆動ギア7を支持棒5の一方の端部側に配置するとともに、第1ヘッド部押圧部材6aに駆動ギア7と噛合するギア部63aを形成することによって、モータ8の駆動力を駆動ギア7を介してヘッド部押圧部材6aおよび6bに伝達することができるので、ヘッド部押圧部材6aおよび6bを支持棒5を介して回動させて、ヘッド部押圧部材6aおよび6bで印字ヘッド2のヘッド部2bの上部を押圧することができる。したがって、ヘッド部押圧部材6aおよび6bを印字ヘッド2に対する押圧力が均一になる位置に配置すれば、支持棒5の一方に配置されたギア部63aを用いて支持棒5を介してヘッド部押圧部材6aおよび6bにより、印字ヘッド2をプラテンローラ3に対して均一に押圧することができるので、駆動ギア7を支持棒5の両方の端部側に配置しなかったとしても、印字ヘッド2に対する押圧力が不均一になるという不都合が発生するのを抑制することができる。これにより、ヘッド部押圧部材6aおよび6bを回動させるための駆動ギア7を支持棒5の両方の端部側に配置する必要がないので、部品点数を削減することができる。
【0037】
また、本実施形態では、第2ヘッド部押圧部材6bに、支持棒5が延びる方向に突出する突起部63bを設けるとともに、印字ヘッド2のヘッド部2bに取り付けられるバネ固定部材2fの第2バネ固定部2hに、第2ヘッド部押圧部材6bが上方に回動する際に、第2ヘッド部押圧部材6bの突起部63bが係合する切欠部24hを設けることによって、第2ヘッド部押圧部材6bを上方に回動させる際に、印字ヘッド2のヘッド部2bに取り付けられたバネ固定部材2fの第2バネ固定部2hの切欠部24hと第2ヘッド部押圧部材6bの突起部63bとが係合することにより、印字ヘッド2のヘッド部2bを上方に回動させることができるので、第2ヘッド部押圧部材6bの上方への回動により印字ヘッド2のヘッド部2bをプラテンローラ3から離間させることができる。したがって、プラテンローラ3に対して印字ヘッド2のヘッド部2bを離間させるための機構部を別途設ける必要がないので、これによっても、部品点数を削減することができる。
【0038】
また、本実施形態では、支持棒5に取り付けられたヘッド部押圧部材6aおよび6bを回動させるための駆動ギア7を支持棒5の両方の端部側に配置する必要がなく、かつ、プラテンローラ3に対して印字ヘッド2のヘッド部2bを離間させるための機構部を別途設ける必要がないので、熱転写プリンタの小型化を図ることができる。
【0039】
また、本実施形態では、プラテンローラ3が延びる方向に所定の間隔を隔てて配置された第1バネ固定部2gおよび第2バネ固定部2hを有するバネ固定部材2fを印字ヘッド2のヘッド部2bに取り付け、かつ、バネ固定部材2fの第1バネ固定部2gおよび第2バネ固定部2hの各々に、ヘッド部2bをプラテンローラ3側に付勢する第1ねじりコイルバネ2dおよび第2ねじりコイルバネ2eを固定するとともに、駆動ギア7の駆動に伴って回動する第1ヘッド部押圧部材6aにより第1ねじりコイルバネ2dを押圧して第1ねじりコイルバネ2dに付勢力を発生させ、かつ、第1ヘッド部押圧部材6aと共に回動する第2ヘッド部押圧部材6bにより第2ねじりコイルバネ2eを押圧して第2ねじりコイルバネ2eに付勢力を発生させることによって、2つのねじりコイルバネ2dおよび2eにより印字ヘッド2をプラテンローラ3側に付勢することができる。これにより、1つのバネ部材の付勢力により印字ヘッド2のヘッド部2bをプラテンローラ3側に付勢する場合と比べて、印字ヘッド2のヘッド部2bをプラテンローラ3側に安定して押圧することができる。
【0040】
また、本実施形態では、駆動ギア7と噛合するギア部63aを、第1ヘッド部押圧部材
6aに一体的に設けることによって、第1ヘッド部押圧部材6aにギア部63aを設けたとしても、部品点数が増加するのを抑制することができる。
【0041】
また、本実施形態では、支持棒5が延びる方向に突出する突起部63bを、第2ヘッド部押圧部材6bに一体的に設けるとともに、第2ヘッド部押圧部材6bの突起部63bと係合する切欠部24hを含む係合部23hを、バネ固定部材2fの第2バネ固定部2hに一体的に設けることによって、第2ヘッド部押圧部材6bおよびバネ固定部材2fの第2バネ固定部2hに、それぞれ、突起部63bおよび切欠部24hを含む係合部23hを設けたとしても、部品点数が増加するのを抑制することができる。
【0042】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0043】
たとえば、上記実施形態では、本発明を熱転写プリンタに適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、熱転写プリンタ以外の他の画像形成装置にも適用可能である。
【0044】
また、上記実施形態では、第2ヘッド部押圧部材に突起部を形成するとともに、その突起部と係合する切欠部を含む係合部をヘッド部の上部に設けられたバネ固定部材の第2バネ固定部に形成したが、本発明はこれに限らず、第1ヘッド部押圧部材に突起部を形成するとともに、その突起部と係合する切欠部を含む係合部をヘッド部の上部に設けられたバネ固定部材の第1バネ固定部に形成してもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、ヘッド部押圧部材に突起部を形成するとともに、その突起部と係合する切欠部を含む係合部をバネ固定部材に設けた例を示したが、本発明はこれに限らず、ヘッド部押圧部材と共に回動するヘッド部押圧部材以外の部材に突起部を形成するとともに、その突起部と係合する切欠部を含む係合部をヘッド部のバネ固定部材以外の部材に形成してもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、2つのヘッド部押圧部材で2つのねじりコイルバネを押圧するとともに、2つのねじりコイルバネに発生した付勢力により印字ヘッドのヘッド部をプラテンローラ側に付勢するようにしたが、1つのヘッド部押圧部材で、1つのねじりコイルバネを押圧するとともに、1つのねじりコイルバネに発生した付勢力により印字ヘッドのヘッド部をプラテンローラ側に付勢するようにしてもよい。また、3つ以上のヘッド部押圧部材の各々で、3つ以上のねじりコイルバネを押圧するとともに、3つ以上のねじりコイルバネに発生した付勢力により印字ヘッドのヘッド部をプラテンローラ側に付勢するようにしてもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、第1ヘッド部押圧部材にギア部を一体的に設けるとともに、そのギア部にモータの駆動力を伝達してヘッド部押圧部材を回動させたが、本発明はこれに限らず、ヘッド部押圧部材とは別個にギア部を設けるとともに、その別個に設けられたギア部にモータの駆動力を伝達してヘッド部押圧部材を回動させてもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、バネ固定部材に、第2ヘッド部押圧部材の突起部と係合する切欠部を含む係合部を一体的に形成したが、本発明はこれに限らず、バネ固定部材以外の印字ヘッドを構成する切欠部を含む部材に係合部を設けてもよい。また、切欠部を含む係合部材単体を印字ヘッドに取り付けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施形態による熱転写プリンタの内部構造を示した斜視図である。
【図2】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタの正面図である。
【図3】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのヘッド部押圧部材と軸部との正面図である。
【図4】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのヘッド部押圧部材と軸部との取付構造を説明するための斜視図である。
【図5】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのヘッド部押圧部材と軸部との取付構造を説明するための斜視図である。
【図6】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッドの構造を示した斜視図である。
【図7】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタの印字ヘッドの構造を示した斜視図である。
【図8】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのヘッド部押圧部材の拡大詳細図である。
【図9】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのプラテンローラに対する印字ヘッドの押圧動作および離間動作を説明するための断面図である。
【図10】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのプラテンローラに対する印字ヘッドの押圧動作および離間動作を説明するための断面図である。
【図11】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのプラテンローラに対する印字ヘッドの押圧動作および離間動作を説明するための断面図である。
【図12】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのプラテンローラに対する印字ヘッドの押圧動作および離間動作を説明するための断面図である。
【図13】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのプラテンローラに対する印字ヘッドの押圧動作および離間動作を説明するための断面図である。
【図14】図1に示した一実施形態による熱転写プリンタのプラテンローラに対する印字ヘッドの押圧動作および離間動作を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0050】
2 印字ヘッド
2b ヘッド部
2d 第1ねじりコイルバネ
2e 第2ねじりコイルバネ
2f バネ固定部材
2g 第1バネ固定部
2h 第2バネ固定部
23h 係合部(第2係合部)
24h 切欠部(第2係合部)
3 プラテンローラ
5 支持棒
6a 第1ヘッド部押圧部材
6b 第2ヘッド部押圧部材
63a ギア部
63b 突起部(第1係合部)
7 駆動ギア
8 モータ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラテンローラと、前記プラテンローラに対向するように配置され、前記プラテンローラ側に押圧されるヘッド部を有する印字ヘッドと、前記印字ヘッドとは別体で設けられるとともに、回転軸に取り付けられ、前記プラテンローラ側に前記印字ヘッドのヘッド部を押圧するためのヘッド部押圧部材とを備えた画像形成装置において、
前記回転軸の一方の端部側に配置され、前記ヘッド部押圧部材にモータの駆動力を伝達して前記ヘッド部を回動させるためのギアをさらに備え、
前記印字ヘッドは、前記ヘッド部に取り付けられ、前記プラテンローラの軸方向に所定の間隔を隔てて配置された第1バネ固定部および第2バネ固定部を有するバネ固定部材と、前記バネ固定部材の第1バネ固定部および第2バネ固定部の各々に固定され、前記ヘッド部を前記プラテンローラ側に付勢する第1バネ部材および第2バネ部材とをさらに含み、
前記ヘッド部押圧部材は、前記ギアの駆動に伴って回動することにより、前記第1バネ部材を押圧して前記バネ部材に付勢力を発生させるための第1ヘッド部押圧部材と、前記第1ヘッド部押圧部材と共に回動することにより前記第2バネ部材を押圧して前記第2バネ部材に付勢力を発生させるための第2ヘッド部押圧部材とをさらに含み、
前記第1ヘッド部押圧部材には、前記ギアと噛合するギア部が一体的に設けられており、
前記第2ヘッド部押圧部材には、前記回転軸が延びる方向に突出する突起部が一体的に設けられているとともに、前記バネ固定部材の第2バネ固定部には、前記第2ヘッド部押圧部材が上方に回動する際に、前記第2ヘッド部押圧部材の突起部が係合する切欠部が一体的に設けられている、画像形成装置。
【請求項2】
プラテンローラと、
前記プラテンローラに対向するように配置され、前記プラテンローラ側に押圧されるヘッド部を有する印字ヘッドと、
前記印字ヘッドとは別個に設けられるとともに、回転軸に取り付けられ、前記プラテンローラ側に前記印字ヘッドのヘッド部を押圧するためのヘッド部押圧部材と、
前記回転軸の一方の端部側に配置され、前記ヘッド部を回動させるためのギアとを備え、
前記ヘッド部押圧部材には、前記ギアと噛合するギア部と、第1係合部とが設けられており、
前記ヘッド部には、前記ヘッド部押圧部材が上方に回動する際に、前記ヘッド部押圧部材の第1係合部と係合する第2係合部が設けられている、画像形成装置。
【請求項3】
前記印字ヘッドは、前記ヘッド部に取り付けられ、前記プラテンローラの軸方向に所定の間隔を隔てて配置された第1バネ固定部および第2バネ固定部を有するバネ固定部材と、前記バネ固定部材の第1バネ固定部および第2バネ固定部の各々に固定され、前記ヘッド部を前記プラテンローラ側に付勢する第1バネ部材および第2バネ部材とを含み、
前記ヘッド部押圧部材は、前記ギアの駆動に伴って回動することにより、前記第1バネ部材を押圧して前記バネ部材に付勢力を発生させるための第1ヘッド部押圧部材と、前記第1ヘッド部押圧部材と共に回動することにより前記第2バネ部材を押圧して前記第2バネ部材に付勢力を発生させるための第2ヘッド部押圧部材とを含む、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1ヘッド部押圧部材には、前記ギアと噛合するギア部が一体的に設けられている、請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1係合部は、前記第2ヘッド部押圧部材に一体的に設けられ、前記回転軸が延び
る方向に突出する突起部を含み、
前記第2係合部は、前記バネ固定部材の第2バネ固定部に一体的に設けられ、前記第2ヘッド部押圧部材が上方に回動する際に、前記第2ヘッド部押圧部材の突起部が係合する切欠部を含む、請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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