説明

画像形成装置

【課題】主走査方向に沿ってライン状に画素を形成可能な画素形成手段と、記録媒体を主走査方向と交差する副走査方向に搬送する搬送機構とを備え、搬送機構は、記録媒体を挟持搬送可能なローラ対と、駆動モータの回転駆動力を前記ローラ対に伝達する駆動ベルトとを有する画像形成装置を、駆動ベルトの自由長部が筐体の固有振動数と近似した振動数で振動した場合でも出力される画像に筋状の欠点が生じ難い画像形成装置を提供する。
【解決手段】駆動ベルト61の自由長部位H1を同自由長部位H1の長手方向と交差する方向に押し付けることによって駆動ベルト61の張力を増大させるテンションプーリ70を、自由長部位H1と交差する方向に沿って位置調節可能に設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主走査方向に沿ってライン状に画素を形成可能な画素形成手段と、記録媒体を副走査方向に搬送する搬送機構とを備え、前記搬送機構は、前記記録媒体を挟持搬送可能なローラ対と、駆動モータの回転駆動力を前記ローラ対に伝達する駆動ベルトとを有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の画像形成装置としては、本発明に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1がある。この特許文献1に記された画像形成装置は、ローラ対からなる搬送機構によって副走査方向に搬送される印画紙(記録媒体)の感光面に対して露光エンジン(画素形成手段)から出射されるレーザビームにより主走査方向にライン状の露光を行うことで、印画紙に二次元の画像を形成することができる。また、駆動モータの回転駆動力は、駆動モータの回転軸に固定された小径の第1プーリと、第1プーリから径方向に離間配置された大径の第2プーリとの間に巻回された第1の駆動ベルト、及び、この第2プーリと一体回転する小径の第3プーリと、第3プーリから径方向に離間配置された大径の第4プーリとの間に巻回された第2の駆動ベルトによって、第4プーリと一体回転可能なローラ対へと減速されて伝達される構成となっている。そして、駆動モータとしてステッピングモータ型のものを用いることで、ローラ対に挟着された記録媒体を一定速度で搬送することが可能となり、その結果、露光エンジンに入力された画像データに忠実な正確な画像が形成可能となっている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−239330号公報(段落番号0017、図2、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記された画像形成装置では、比較的に高速で回転駆動される第1の駆動ベルトの自由長部が特定の振動数で振動し、特にこの振動数がたまたま筐体の固有振動数と合致した場合、振動が増幅されてローラ対に伝わり、その結果、現像処理によって製品として得られる写真の画像に筋状の欠点が生じる虞があった。尚、第1及び第2の駆動ベルトとしてはゴム製の駆動ベルトに代えて、金属製の駆動ベルトを用いることで振動を低減させることを図っても良いが、この場合は部品コストが著しく高くなる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上に例示した従来技術による画像形成装置の持つ前述した欠点に鑑み、駆動ベルトの自由長部が筐体の固有振動数と近似した振動数で振動した場合でも出力される画像に筋状の欠点が生じ難い画像形成装置をできるだけ安価な構成で提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特徴構成は、主走査方向に沿ってライン状に画素を形成可能な画素形成手段と、記録媒体を副走査方向に搬送する搬送機構とを備え、前記搬送機構は、前記記録媒体を挟持搬送可能なローラ対と、駆動モータの回転駆動力を前記ローラ対に伝達する駆動ベルトとを有する画像形成装置であって、
前記駆動ベルトの自由長部位を同自由長部位の長手方向と交差する方向に押し付けることによって前記駆動ベルトの張力を増大させるテンションプーリが、前記自由長部位と交差する方向に沿って位置調節可能に設けられている点にある。
【0007】
したがって、本発明の第1の特徴構成による画像形成装置では、テンションプーリによって駆動ベルトの張力が高められるために、回転駆動中における駆動ベルトの自由長部の振動数が増大され、その結果、もしも出力画像に副走査方向の濃度斑(むら)の形で影響を与えても、高周波の目立たない斑(むら)となる、乃至は、駆動ベルトの振動数が筐体の固有振動数から遠ざかり、振動が増幅されてローラ対に伝わる現象が抑制されるので、出力される画像に筋状などの斑(むら)が発生し難くなるという効果が得られた。或いは、テンションプーリによって駆動ベルトの張力が高められると、駆動ベルトの自由長部が特に同駆動ベルトの回転面に沿って変位でき難くなって、回転駆動中における駆動ベルトの自由長部の振動が抑制されて、出力される画像に筋状などの斑(むら)が発生し難くなるという作用効果が得られる場合もある。さらに、テンションプーリは自由長部位と交差する方向に沿って位置調節可能に設けられているので、駆動ベルトの弾性や長さの経時変化によって、テンションプーリによって与えられる張力が変動した場合でも、テンションプーリの位置を適宜変更することによって、駆動ベルトの張力を適切な値に修正することが可能となる。
【0008】
本発明の他の特徴構成は、前記テンションプーリが前記駆動ベルトの自由長部位と交差する方向に変位可能に支持されており、前記テンションプーリを前記自由長部位に弾性的に押し付ける付勢手段が設けられている点にある。
【0009】
本構成であれば、振動する駆動ベルトの振幅の状況に応じて、テンションプーリ自身が駆動ベルトの自由長部位と交差する方向に変位可能なため、テンションプーリが一般に自由長部位と交差する方向に最大の振幅を有する駆動ベルトの変位に常に追随することで、駆動ベルトの振動を効果的に減衰させることができる。
【0010】
本発明の他の特徴構成は、前記駆動ベルトの自由長部位を前記テンションプーリに弾性的に押し付ける補助プーリが設けられている点にある。
【0011】
本構成であれば、駆動ベルトの自由長部位が、補助プーリによって第1のテンションプーリに弾性的に押し付けられるので、駆動ベルトが第1のテンションプーリから離れる虞が更に少なくなり、駆動ベルトの振動がより効果的に減衰される。
【0012】
本発明の他の特徴構成は、軸芯の固定されたテンションプーリと、前記駆動ベルトの自由長部位を前記テンションプーリに弾性的に押し付ける補助プーリとが設けられている点にある。
【0013】
本構成であれば、駆動ベルトの自由長部位が補助プーリによって軸芯の固定されたテンションプーリに弾性的に押し付けられるので、駆動ベルトの自由長部位の振幅が効果的に抑制され、駆動ベルトの振動がより効果的に減衰される。
【0014】
本発明の他の特徴構成は、前記テンションプーリは、支持部材上に互いに離間して配置された第1テンションプーリ及び第2テンションプーリからなり、前記第1テンションプーリを前記駆動ベルトの外面側に押付け、且つ、前記第2テンションプーリを前記駆動ベルトの内面側に押付けるように、前記支持部材を付勢する付勢手段が設けられている点にある。
【0015】
本構成であれば、駆動モータ寄りの出力プーリとローラ対寄りの入力プーリとに巻回された駆動ベルトに形成される2つの自由長部位の双方に対して、単一の付勢手段によって振動を減衰させることが可能となるので、駆動ベルトの振動がより効果的に減衰される。特に、回転中に緩み側となる自由長部位については外面側から第1テンションプーリを押付け、回転中に緊張側となる自由長部位については内面側から第2テンションプーリを押付けると、双方の自由長部位の振動防止が有効に行われる。
【0016】
本発明の他の特徴構成は、駆動モータの出力軸と一体回転する駆動プーリによって前記駆動ベルトを介して回転駆動される第1従動プーリの直径をb、第1従動プーリと一体回転する第2従動プーリの直径をc、前記第2従動プーリによって第2の駆動ベルトを介して回転駆動される第3従動プーリの直径をd、第3従動プーリと一体回転する前記ローラ対のローラの直径をe、前記駆動ベルトの内面側に前記駆動ベルトの長さ方向に沿って形成される凹凸の繰り返しピッチをV(mm)とすると、V≦(0.34×b・d)/(c・e)の関係が成り立つように設定されている点にある。
【0017】
本構成の関係が成り立つように設定されていれば、もしも、駆動ベルトの内面側の凹凸が記録媒体の搬送速度を不安定化し、出力画像に副走査方向の濃度斑(むら)の形で影響を与えても、駆動モータの1パルス当たりの分解能との関係から、副走査方向の濃度むらが肉眼的に無視できるレベルとされる0.34mm以下となり、出力される画像の品質が適度に保たれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に本発明による最良の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示す写真プリント装置は、感光材料としての銀塩印画紙P(記録媒体の一例であり、以下、印画紙Pと称する)に対して露光を行う露光ブロックExと、このように露光された印画紙Pの現像処理を行う現像ブロックDeと、現像処理後の印画紙Pを乾燥する乾燥ブロックDrとを、筐体10内に備えている。また、筐体10の外部には、処理の後に筐体10の上部から水平方向に送り出される印画紙Pを搬送ベルト11からソータ(図示せず)に送り、オーダ単位で仕分けて集積する集積装置が設けられている。この写真プリント装置は、一般にデジタルミニラボと称せられ、写真フィルムのコマ画像をフィルムスキャナによって光電変換することにより取り込んだ画像情報、あるいは、デジタルカメラで撮影した画像情報を該写真プリント装置に伝送することにより、露光ブロックExにおいて、その画像情報を印画紙Pに露光してプリントできるよう構成されている。
【0019】
露光ブロックExは、2つの印画紙マガジンM、Mの一方に収納したロール状の印画紙Pを供給ユニットU1でプリントサイズに切断して上方に搬送し、この供給ユニットU1からの印画紙Pを露光ユニットU2において鉛直姿勢となる搬送経路を下方から上方に搬送しながら画像情報の露光を行い、この露光ユニットU2から上方に送られる印画紙Pを前部ローラユニットU3において搬送方向を水平方向に変換した後、振分ユニットU4で水平方向に送り、この後、後部ローラユニットU5から現像ブロックDeに受け渡すよう構成されている。
【0020】
供給ユニットU1は、印画紙マガジンMからの印画紙Pを搬送する複数の圧着ローラ13と、印画紙Pをプリントサイズに切断するカッター14と、印画紙Pを挟持して上方に移動するチャック機構15とを備えている。露光ユニットU2(画像形成装置の一例)は、搬送手段によって印画紙Pを下方から上方へ搬送しながら、その印画紙Pに対して主走査方向に沿ってライン状に画素を形成するレーザ走査型の露光エンジン17(画素形成手段の一例)と、主走査方向と直角に延びた副走査方向に搬送する露光搬送装置TU(搬送機構の一例)とを備えている。前部ローラユニットU3は、湾曲状の搬送経路において圧着状態(圧着位置)と開放状態(開放位置)とに切り換え自在に配置された複数の搬送ローラ18を備えている。振分ユニットU4は、印画紙Pを挟持して2列の振り分け経路に振り分ける2つのチャッカーCHを備えている。後部ローラユニットU5は、振分ユニットU4で振り分けられた印画紙Pを2列の振り分け経路に沿って搬送する複数の圧着ローラ19を備えている。
現像ブロックDeには、発色現像槽と漂白定着槽と安定槽とで成る複数の現像処理槽20を備えると共に、夫々の現像処理槽に印画紙Pを供給するよう多数の圧着ローラを有した搬送ユニット21を備えている。また、乾燥ブロックDrは印画紙に対してブロワー22から乾燥空気を供給する搬送経路を形成している。
【0021】
搬送ユニットU2は、図2に示すように、全体がアルミニウム等の金属材で形成された主フレームF1と、この主フレームF1に対して分離自在に支持され、全体がアルミニウム等の金属材で形成された可動フレームF2とを備え、主フレームF1と可動フレームF2との境界位置に印画紙Pを鉛直方向(副走査方向)に搬送する搬送経路が形成されている。また、この搬送経路に対して印画紙Pを副走査方向に搬送する搬送手段を備え、この搬送手段で露光位置Xに送り込まれた印画紙Pの感光面に対して露光エンジン17からのレーザビームLBにより主走査方向にライン状の露光が行われる。因みに、露光エンジン17は、ケーシングの内部に収納したR(赤)、G(緑)、B(青)の三原色のレーザ光源からのレーザビームLBを、必要に応じて音響光学式の変調手段によって光量を調節しながら、縦軸芯で回転するポリゴンミラーのミラー面で反射させることにより主走査方向に走査する状態で露光位置Xに送り出す構造のものが使用されている。尚、露光ヘッドすなわち画素形成手段としては、レーザ走査型のもの以外に、蛍光ビーム方式、液晶シャッター方式、DMD方式等の使用が可能である。
【0022】
主フレームF1は、印画紙Pの搬送経路の側に印画紙Pの基材側に接触して案内するよう平坦に成型された基準プレート25を備え、この基準プレート25と対向する位置の可動部材F2に印画紙Pの感光面側を案内するガイド体Gが配置されている。この可動フレームF2は下端部に形成した連結軸26を主フレーム側の凹部27に係入させ、上端を主フレームF1の側に引き寄せる形態でバックル等の保持機構(図示せず)で固定することで、基準プレート25とガイド体Gとを互いに対向する所定の位置関係に保持するよう構成されている。
【0023】
ガイド体Gは、印画紙Pの搬送方向で露光位置より上流側に配置された前部ガイド体31と、露光位置Xより下流側に配置された後部ガイド体33とで構成されている。この前部ガイド体31と基準プレート25との間隔を0.8mm程度に設定し、後部ガイド体33と基準プレート25との間隔を0.4mm程度に設定している。尚、印画紙Pの厚さは0.2mm程度を想定している。
【0024】
主フレームF1の下部位置には、チャック機構15からの印画紙Pを受け取る圧着型の導入ローラR0を備えている。この導入ローラR0は駆動回転する前部駆動ローラ35と、この前部駆動ローラ35に対して圧着する圧着位置、及び、離間する開放位置に切換え自在な前部圧着ローラ36とで構成され、前部駆動ローラ35に対してステッピングモータ型の導入モータ37の駆動力が減速機構38を介して伝えられる。
前部駆動ローラ35は、軸部35Aに対してアルミニウム等の金属のローラ部35Bを外嵌固定した構造を有し、これに圧着する圧着ローラ36は、軸体36Aに対してゴムや柔軟な樹脂で成るローラ部36Bを形成した構造を有し、この圧着ローラ36は、支軸39A周りで揺動するアーム39の揺動端に枢支され、アクチュエータ40の作動により圧着位置と開放位置(図2に実線で示す)とに切換え自在に構成されている。
【0025】
露光搬送装置TUは、導入ローラR0からの印画紙Pを露光位置Xに送り込むよう、この露光位置Xより上流側に配置された第1圧着搬送ローラR1と、第1圧着搬送ローラR1からの印画紙を上方に送るよう露光位置より下流側に配置された第2圧着搬送ローラR2とで構成されている。第1圧着搬送ローラR1は、駆動ローラ41と、この駆動ローラ41に圧着することにより回転する圧着ローラ42とで構成され、第2圧着搬送ローラR2は、駆動ローラ51と、この駆動ローラ51に圧着することにより回転する圧着ローラ52とで構成されている。
【0026】
夫々の駆動ローラ41、51は、ステンレス鋼材で成る軸部41A、51Aに対して複数のローラ部41B、51Bを外嵌固定した構造を有し、このローラ部41B、51Bはアルミニウム等の金属材の外周面にセラミックの微粒子を溶射などの技術でコーティングして構成され、軸部41A、51Aは主フレームF1に対して枢支されている。また、このローラ部41B、51Bを収容する開口を基準プレート25に形成し、かつ、このローラ部41B、51Bの外周部が開口を介して基準プレート25の案内面25Sから搬送経路側に僅かに突出する位置関係となるよう駆動ローラ41、51が枢支されている。
【0027】
主フレームF1の側にはステッピングモータ型の駆動モータ60が備えられている。そして、この駆動モータ60からの駆動力は、駆動モータ60の出力軸に固定された小径の第1プーリL1と、出力軸と平行に配置された軸芯を有する大径の第2プーリL2との間に巻回された第1無端ベルト61、及び、第2プーリL2と一体回転する小径の第3プーリL3と、第3プーリL3と平行に配置された軸芯を有する中位の径の2つの第4プーリL4との間に巻回された第2無端ベルト62でなる減速伝動系を介して駆動ローラ41、51に伝える伝動系が形成されている。第4プーリL4は駆動ローラ41、51と一体回転するように連結されている。尚、大径の第2プーリL2と小径の第3プーリL3とが一体化されたダブルプーリは、軸芯方向に僅かに変位自在に主フレームF1上に支持されているが、出力される画像に影響を及ぼすようなガタツキを解消する目的で、圧縮バネ(不図示)などの付勢手段によって主フレームF1の鉛直壁面などに押付け付勢されている。
【0028】
尚、導入モータ37の駆動軸、及び、駆動モータ60の駆動軸には温度依存性のないロータリダンパRDを備えている。このロータリダンパRDは、柔軟な樹脂の外周に金属製のリングを固定することにより回転ムラを吸収するよう機能するものであり、温度依存性のないものを用いることにより環境の温度の影響を受けずに円滑な回転動力を取り出せるようにしている。
【0029】
前述したように駆動ローラ41、51の軸部41A、51Aをステンレス鋼などで形成し、この軸部41A、51Aの直径の値を後述する値に設定することにより、印画紙Pを圧着した際における軸部41A、51Aの撓みを抑制するよう構成している。
また、各圧着ローラ42、52は、軸体42A、52Aに対して軸芯に沿う方向で複数のローラ部42B、52Bを形成した構造を有し、この複数のローラ部42B、52Bは、駆動ローラ41、51の複数のローラ部41B、51Bと対向する位置に配置されている。また、軸体42A、52Aに棒状のチタン材を用い、ローラ部42B、52Bに硬度30度前後の発泡ゴムを用いることによって軽量化を図っている。
【0030】
可動フレームF2に対して圧着ローラ42、52の軸体42A、52Aと平行する姿勢となる一対の操作軸43、53を回転自在に枢支すると共に、この操作軸43、53と一体的に揺動するアーム44、54の揺動端に圧着ローラ42、52の軸体42A、52Aを遊転枢支してあり、この構造から操作軸43、53の軸芯周りでの回動作動によって圧着ローラ42、52を駆動ローラ41、51に圧着する圧着位置と、駆動ローラ41、51から離間する開放位置との切換え自在に構成されている。そして、図面には示さないが、夫々の圧着ローラ42、52を圧着位置に付勢するバネ等の付勢手段(図示せず)を備えている。
【0031】
図3に示すように、夫々の操作軸43、53の端部に固設したクランク部材45、55の揺動端にローラ型のカムフォロア46、56を遊転枢支し、夫々のカムフォロア46、56に接当する回転カム47、57を主フレームF1に支持し、夫々の回転カム47、57に対してステッピングモータ型のカムモータ48、58からの駆動力をベルト伝動機構49、59によって伝達するカム操作系を形成している。尚、カムフォロア46、56の軸芯位置は圧着ローラ42、52の軸芯上に配置され、主フレームF1から可動フレームF2を分離した場合には、カムフォロア46、56と回転カム47、57とが分離する形態となる。
【0032】
制御系についての詳細な説明は省略するが、この露光ユニットU2では、以下の制御に従って印画紙Pの搬送が行われる。つまり、図5に示すように、供給ユニットU1のチャック機構15で挟持された印画紙Pを受け入れる際には、導入ローラR0の前部圧着ローラ36を開放位置に設定しておき、チャック機構15のチャック部材15a、15aで挟持された印画紙Pの先端部を挿入する形態での導入を許す(a)。次に、この前部圧着ローラ36を圧着位置に設定することにより前部駆動ローラ35と、この前部圧着ローラ36とで印画紙Pを圧着した後に、チャック機構15のチャック部材15a、15aによる挟持が解除され、この挟持が解除された後に導入ローラR0を駆動して搬送が開始される(b)。この搬送を継続することにより印画紙Pは、その基材の側が基準プレート25に接触して案内されると同時に、その感光面の側が前部ガイド体31に案内されるものとなり、このように基準プレート25と前部ガイド体31とで案内される状態で印画紙Pが第1圧着ローラR1の側に送られる。
【0033】
第1、第2圧着ローラR1、R2の駆動ローラ41、51は印画紙Pの有無に拘わらず基本的に駆動状態にあり、また、導入ローラR0で印画紙Pの搬送を開始した後には、印画紙Pの先端部が第1圧着ローラR1の部位に達する以前に、第1圧着ローラR1の圧着ローラ42を開放位置にセットする(c)。そして、この第1圧着ローラR1で搬送が可能な位置に印画紙Pの先端が達すると、圧着ローラ42を圧着位置にセットすることにより、この第1圧着ローラR1の駆動ローラ41と圧着ローラ42とで印画紙Pを圧着して搬送を開始し、このように第1圧着ローラR1による搬送を開始した後には、導入ローラR0の前部圧着ローラ36を開放位置にセットすることにより、印画紙Pに対して導入ローラR0の側から外力を作用させないようにする(d)。
【0034】
次に、印画紙Pに対する露光が開始された印画紙Pの先端が送られる以前に第2圧着ローラR2の圧着ローラ52を開放位置にセットし(e)、この第2圧着ローラR2の部位に印画紙Pの先端が達したタイミングで圧着ローラ52を圧着位置にセットすることにより、この第2圧着ローラR2の駆動ローラ51と圧着ローラ52とで印画紙Pを圧着して搬送を開始し、このように第2圧着ローラR2で印画紙Pの搬送を開始した後には、適当なタイミングで第1圧着ローラR1の圧着ローラ42を開放位置に切り換えることにより、第1圧着ローラR1の側からの外力を作用させない状態で第2圧着ローラR2の搬送力のみによって印画紙Pの搬送が行われるのである(f)。
これらの作動は、導入ローラR0を構成する前部圧着ローラ36のアクチュエータ39の制御、前部駆動ローラ35を駆動する導入モータ37の制御、第1、第2圧着ローラR1、R2を構成する圧着ローラ42、52の姿勢を決める回転カム47、57を回転操作するカムモータ48、58の制御によって実現する。
【0035】
本発明による露光搬送装置TUでは、第1、第2圧着搬送ローラR1、R2の駆動ローラ41、51におけるローラ部41B、51Bの直径は30mmであるが、図4に示すように、軸部41A、51Aの直径D1,D2(D1=D2)を24mmに設定することにより、印画紙Pを圧着した際の撓み量が0.005mm未満になるよう構成してある。また、導入ローラR0の前部駆動ローラ35におけるローラ部35Bの直径は24mm程度であるが、軸体35Aの直径D0を14mmに設定することにより、印画紙Pを圧着した際の撓み量が0.005mm未満になるように構成してある。つまり、第1、第2圧着搬送ローラR1、R2で印画紙Pを圧着した際には19.6N程度の力を作用させ、導入ローラR0で印画紙Pを圧着した際には、9.8N程度の力を作用させるよう圧着ローラ42、52、36による圧着力を設定しており、このような値の力を作用させた際に軸部41A、51Aの長さ方向での中央位置の撓み量が0.005mm未満であり、軸体35Aの長さ方向での中央位置の撓み量が0.005mm未満であるように構成している。この構成によりバンディングを抑制している。
【0036】
このように、露光搬送装置TUでは、第1、第2圧着搬送ローラR1、R2の駆動ローラ41、51における軸部41A、51Aの直径dを24mmに設定し、導入ローラR0の前部駆動ローラ35における軸体35Aの直径D0を14mmに設定することにより、印画紙Pの圧着時における夫々の撓み量を0.005mm未満に維持することを実現している。このように撓み量を低減することによって、印画紙Pを圧着して搬送する際の搬送速度の乱れを抑制し、しかも、圧着状態を解除した際に印画紙Pに作用する振動を抑制して良好な画質のプリントを得るものにしている。特に、軸部41A、51Aが大径化することによって、第1、第2圧着搬送ローラR1、R2の動慣性を大きくするので、これによっても印画紙Pを圧着した際、及び、圧着を解除した際にも安定的に第1、第2圧着搬送ローラR1、R2を回転させて良好な画質のプリントを得るものにしている。
【0037】
さらに、本発明による露光搬送装置TUでは、駆動モータ60の出力軸に固定された小径の第1プーリL1と、出力軸と平行に配置された軸芯を有する大径の第2プーリL2との間に巻回された第1無端ベルト61の張力を増大させるテンション機構が設けられている。図7に示すように、テンション機構は、第1無端ベルト61の弛み側の自由長部位H1を押し付けるテンションプーリ70からなる。テンションプーリ70を回転自在に支持しているブラケット71は、ネジ73によって主フレームF1に固定された支持プレート72上に、第1無端ベルト61の緩み側の自由長部位H1の長手方向と直角に第1無端ベルト61の回転面内で交差する移動方向Qに沿って変位自在に支持されており、支持プレート72に設けられた圧縮バネ74によって、第1無端ベルト61の外周面を、第1無端ベルト61の回動面内の中心に向かって移動方向Qに沿って押し付けるように付勢されている。尚、ブラケット71の移動方向Qは、必ずしも自由長部位H1の長手方向と直角に交差する必要はなく、自由長部位H1の長手方向と交差する方向であれば良い。
【0038】
このテンション機構の作用によって、第1無端ベルト61の張力が高められるために、回転駆動中における第1無端ベルト61の自由長部の振動数が後述する臨界値である172Hzを超えるように増大され、その結果、もしも出力画像に副走査方向の濃度斑(むら)の形で影響を与えても、高周波の目立たない斑(むら)となる、乃至は、第1無端ベルト61の振動数が主フレームF1などの固有振動数から遠ざかり、振動が増幅されてローラ対51に伝わる現象が抑制されるので、出力される画像に筋状などの斑(むら)が発生し難くなる。或いは、テンションプーリ70によって張力が高められると、第1無端ベルト61の自由長部が特に第1無端ベルト61の回転面に沿って変位でき難くなって、回転駆動中における自由長部の振動が抑制されて、出力される画像に筋状などの斑(むら)が発生し難くなるという作用効果が得られる場合もある。
因みに、本発明による露光搬送装置TUによる印画紙搬送速度は58.42mm/秒であり、後述するように、仕上がり写真における副走査方向の濃度斑(むら)の発生周期Tは、0.34mm以下であれば肉眼的に無視できるレベルとされているので、第1無端ベルト61の自由長部の振動が濃度斑(むら)の要因となっている場合、その振動数の臨界値は、58.42/0.34=171.8Hzとなる。すなわち、第1無端ベルト61の自由長部の振動数が172Hzを超えるように調整することによって、写真の品質を許容範囲内に収めることができる。
【0039】
また、テンションプーリ70は圧縮バネ73によって自由長部に弾性的に押し付けられているので、振動する第1無端ベルト61の振幅の状況に応じて、テンションプーリ70自身が第1無端ベルト61の自由長部位と交差する方向に第1無端ベルト61の回転面内で変位可能なため、テンションプーリ70が一般に自由長部位と交差する方向に最大の振幅を有する第1無端ベルト61の変位に常に追随することで、第1無端ベルト61の振動を効果的に減衰させることができる。
さらに、支持プレート72は、支持プレート72に形成された一対の長孔72aを介してネジ73で主フレームF1に固定されているので、ネジ73を一旦緩めることによって、第1無端ベルト61の一方の自由長部位H1の長手方向と直角に交差する移動方向Qに沿って位置調節可能である。したがって、第1無端ベルト61の弾性や長さの経時変化によって、テンションプーリ70によって与えられる張力が変動した場合でも、テンションプーリ70の位置を適宜変更することによって、第1無端ベルト61の張力を適切な値に修正することが可能となっている。
【0040】
テンションプーリ70によって与える適切な張力の設定方法、すなわち上記の実施形態の場合における支持プレート72の固定位置の決め方については、支持プレート72の位置を変更しながらロータリーエンコーダなどでローラの回転数の変動を測定することで、最も振動の少ない位置を見付けるという方法を取れば良い。
因みに、第1無端ベルト61はポリウレタンを主な素材とした断面が矩形の平ベルトであり、ガラス繊維製またはケブラー(商標名)製のワイヤーコードを芯線として備えている。ところで、ポリウレタン製のベルトの成形品では厚さが長さ方向に沿って必ずしも十分に均一でなく、そのまま使用すると、印画紙Pの搬送速度が不安定となるので、厚さを均一化するために、プーリとの接触面を研磨剤などで研摩する必要がある。しかし、母材がポリウレタンであるために、図6に模式的に例示するように、研摩完了後も依然として微小な凹凸が存在し、この凹凸もまた印画紙Pの搬送速度を不安定にし、第1無端ベルト61の自由端部の振動とは別の要素として、画像に筋状の斑を形成する虞があった。
【0041】
そこで、この第1無端ベルト61の研摩作業に際しては、品質管理上の基準を設ける必要があるが、ここでは、副走査方向の濃度斑(むら)の発生周期Tが、肉眼的に無視できるレベルとされる0.34mm以下であることを、第1無端ベルト61の品質管理上の許容値として規定する。具体的には、第1無端ベルト61を回転駆動させるために駆動モータ60の出力軸と一体回転する駆動プーリの直径をa、駆動ベルトによって回転駆動される従動プーリの直径をb、第2プーリL2と一体回転する小径の第3プーリL3の直径をc、駆動ローラ41、51と一体回転する2つの第4プーリL4の直径をd、ローラ対のローラの直径をe、駆動ベルトの内面側に駆動ベルトの長さ方向に沿って形成される凹凸の繰り返しピッチをVとすると、上記の発生周期Tが0.34mm以下という許容値を満たすための必要十分条件は、V≦(0.34×b・d)/(c・e)の関係が成り立つことである。この関係は下記の計算式から導かれる。
【0042】
a:駆動モータ60の出力軸に固定された小径の第1プーリL1の直径
b:大径の第2プーリL2の直径
c:第2プーリL2と一体回転する小径の第3プーリL3の直径
d:駆動ローラ41、51と一体回転する2つの第4プーリL4の直径
e:ローラ部41B、51Bの直径
駆動モータ60の運転条件を、2相ハーフステップのステップ角:θ、印画紙搬送速度を58.42mm/秒とすると、
駆動モータ60の1パルス当たりの分解能Sは、以下の等式1から得られる。
S=(a/b)・(c/d)×30π×(θ/360)
=(a・c・π・θ×30)/(b・d×360)――――(等式1)
また、印画紙を0.34mmだけ搬送するためのステップ数=0.34/Sとなる。
そこで、このステップ数=0.34/Sに相当する第1無端ベルト61の送り長さxは以下の等式2から得られる。
x=(0.34/S)×(θ/360)×a×π――――(等式2)
等式2に等式1によるSの値を与えると、次の等式3が得られる。
x=(0.34×b・d)/(c・e)――――(等式3)
したがって、副走査方向の濃度斑(むら)の発生周期Tを肉眼的に無視できるレベルとするための必要十分条件は、第1無端ベルト61の凹凸の繰り返しピッチVとすると、以下の等式4から得られる。
V≦(0.34×b・d)/(c・e)――――(等式4)
因みに、本実施形態では、b=118.27mm、c=14.17mm、d=30.585mm、e=30.00mmなので、等式4は実質的に、V≦2.9mmとなる。
【0043】
〔別実施形態〕
〈1〉テンション機構として、テンションプーリ70を押し付ける付勢手段を設けることなく、図8に例示するように、テンションプーリ70を回転自在に支持しているブラケット75を、ブラケット75に形成された一対の長孔75aを介してネジ73で主フレームF1に固定しても良い。この構成でも、ネジ73を一旦緩めることによって、第1無端ベルト61の一方の自由長部位H1の長手方向と直角に交差する移動方向Qに沿ってテンションプーリ70の位置を調節可能である。
【0044】
〈2〉図9に例示するように、第1無端ベルト61の自由長部位の内周面を第1の実施形態と同様のテンションプーリ70に弾性的に押し付ける補助プーリ80を設けても良い。ここでは、テンションプーリ70を回転自在に支持しているブラケット71は、ネジ73によって主フレームF1に固定された支持プレート72上に、第1無端ベルト61の一方の自由長部位H1の長手方向と直角に自由長部位H1の回転面内で交差する移動方向Qに沿って変位自在に支持されており、支持プレート72に設けられた圧縮バネ74が、第1無端ベルト61の外周面を移動方向Qに沿って付勢している。そして、補助プーリ80を回転自在に支持しているブラケット81は、ネジ83によって主フレームF1に固定された支持プレート82上に、第1無端ベルト61の一方の自由長部位H1の長手方向と直角に交差する移動方向Qに沿って第1無端ベルト61の回転面内で変位自在に支持されており、支持プレート82に設けられた圧縮バネ84が、第1無端ベルト61の内周面を移動方向Qに沿って付勢している。補助プーリ80は第1無端ベルト61を挟んでテンションプーリ70と対向配置されている。圧縮バネ84の付勢力は、圧縮バネ74の付勢力よりも小さめに設定されている。
さらに、支持プレート82は、支持プレート72と同様に、支持プレート82に形成された一対の長孔82aを介してネジ83で主フレームF1に固定されているので、ネジ83を一旦緩めることによって、第1無端ベルト61の一方の自由長部位H1の長手方向と直角に交差する移動方向Qに沿って位置調節可能である。したがって、補助プーリ80によって第1無端ベルト61の自由長部位H1をテンションプーリ70に押し付ける付勢力を変更設定することが可能となっている。
【0045】
〈3〉図10に例示されるように、図8の実施形態と類似した、軸芯の固定されたテンションプーリ70と、第1無端ベルト61の自由長部位をテンションプーリ70に弾性的に押し付ける補助プーリ80とが設けられた構成とすることも可能である。補助プーリ80を回転自在に支持しているブラケット81は、ネジ83によって主フレームF1に固定された支持プレート82上に、第1無端ベルト61の一方の自由長部位H1の長手方向と直角に交差する移動方向Qに沿って第1無端ベルト61の回転面内で変位自在に支持されており、支持プレート82に設けられた圧縮バネ84が、第1無端ベルト61の内周面を移動方向Qに沿ってテンションプーリ70に弾性的に押し付けている。補助プーリ80は第1無端ベルト61を挟んでテンションプーリ70と対向配置されている。
【0046】
〈4〉図11に例示されるように、互いに離間して配置された2つのテンションプーリ、すなわち長尺のブラケット76上に支持された第1テンションプーリ70a及び第2テンションプーリ70bを回転自在に設けても良い。ここでは、ブラケット76は、ネジ78によって主フレームF1に固定された支持プレート77上に、第1無端ベルト61の2つの自由長部位H1,H2の長手方向と直角に交差する移動方向Qに沿って第1無端ベルト61の回転面内で変位自在に支持されており、支持プレート77に設けられた圧縮バネ79が、第1テンションプーリ70aを駆動ベルトの回転中に緩み側となる自由長部位H1の外面側に押付け、且つ、第2テンションプーリを駆動ベルトの回転中に緊張側となる自由長部位H2の内面側に弾性的に押付けている。このような構成によって、双方の自由長部位の振動防止が、2つのテンションプーリと単一の圧縮バネとを用いた簡単なテンション機構によって有効に行われる。
さらに、支持プレート77は、支持プレート77に形成された一対の長孔77aを介してネジ78で主フレームF1に固定されているので、ネジ78を一旦緩めることによって、第1無端ベルト61の自由長部位H1,H2の長手方向と直角に交差する移動方向Qに沿って位置調節可能である。
【0047】
図7の実施形態の変形例として、図12に例示するように、テンションプーリ70を固定された軸芯85a周りで回動自在に支持された揺動プレート85の遊端付近に枢支させ、この揺動プレート85の一部をコイルバネ86などで第1無端ベルト61の自由長部位H1に弾性的に押付ける構成にしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明による画像形成装置を備えた写真プリント装置の縦断側面図
【図2】本発明による画像形成装置の要部を示す縦断側面図
【図3】本発明による画像形成装置の要部を示す概略斜視図
【図4】画像形成装置の駆動ローラと従動ローラとの軸部材の寸法関係を示す断面図
【図5】露光ユニットの搬送経路に対する印画紙の搬送順序を示す模式図
【図6】画像形成装置に用いられる駆動ベルトの断面を示す模式図
【図7】画像形成装置とテンションプーリを図2と反対側から見た側面図
【図8】テンション機構の別実施形態を示す側面図
【図9】テンション機構のさらに別の実施形態を示す側面図
【図10】テンション機構の別の実施形態を示す側面図
【図11】テンション機構のさらに別の実施形態を示す側面図
【図12】テンション機構の別の実施形態を示す側面図
【符号の説明】
【0049】
P 印画紙
Ex 露光ブロック
M 印画紙マガジン
U1供給ユニット
U2 露光ユニット
U3 前部ローラユニット
U4 振分ユニット
U5 後部ローラユニット
F1 主フレーム
F2 可動フレーム
TU 露光搬送装置(搬送機構)
G ガイド体
R0 導入ローラ
R1 第1圧着搬送ローラ
R2 第2圧着搬送ローラ
L1 第1プーリ
L2 第2プーリ
L3 第3プーリ
L4 第4プーリ
H1 緩み側の自由長部位
H2 緊張側の自由長部位
10 筐体
17 露光エンジン(画素形成手段)
25 基準プレート
31 前部ガイド体
33 後部ガイド体
41 駆動ローラ
42 圧着ローラ
51 駆動ローラ
52 圧着ローラ
60 駆動モータ
61 第1無端ベルト
62 第2無端ベルト
70 テンションプーリ
71 ブラケット
72 支持プレート
73 ネジ
74 圧縮バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主走査方向に沿ってライン状に画素を形成可能な画素形成手段と、記録媒体を副走査方向に搬送する搬送機構とを備え、前記搬送機構は、前記記録媒体を挟持搬送可能なローラ対と、駆動モータの回転駆動力を前記ローラ対に伝達する駆動ベルトとを有する画像形成装置であって、
前記駆動ベルトの自由長部位を同自由長部位の長手方向と交差する方向に押し付けることによって前記駆動ベルトの張力を増大させるテンションプーリが、前記自由長部位と交差する方向に沿って位置調節可能に設けられている画像形成装置。
【請求項2】
前記テンションプーリを前記駆動ベルトの自由長部位に弾性的に押し付ける付勢手段が設けられている請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記駆動ベルトの自由長部位を前記テンションプーリに弾性的に押し付ける補助プーリが設けられている請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
軸芯の固定されたテンションプーリと、前記駆動ベルトの自由長部位を前記テンションプーリに弾性的に押し付ける補助プーリとが設けられている請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記テンションプーリは、支持部材上に互いに離間して配置された第1テンションプーリ及び第2テンションプーリからなり、前記第1テンションプーリを前記駆動ベルトの外面側に押付け、且つ、前記第2テンションプーリを前記駆動ベルトの内面側に押付けるように、前記支持部材を付勢する付勢手段が設けられている請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
駆動モータの出力軸と一体回転する駆動プーリによって前記駆動ベルトを介して回転駆動される第1従動プーリの直径をb、第1従動プーリと一体回転する第2従動プーリの直径をc、前記第2従動プーリによって第2の駆動ベルトを介して回転駆動される第3従動プーリの直径をd、第3従動プーリと一体回転する前記ローラ対のローラの直径をe、前記駆動ベルトの内面側に前記駆動ベルトの長さ方向に沿って形成される凹凸の繰り返しピッチをVとすると、V≦(0.34×b・d)/(c・e)の関係が成り立つように設定されている請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−153549(P2007−153549A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−352097(P2005−352097)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】