説明

画像形成装置

【課題】キャップ部材の配置に要する空間を小さくして画像形成装置内を省スペース化する。
【解決手段】画像形成装置は、媒体にインクを吐出することにより媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、複数のインクジェットヘッド21と、複数のメンテナンスユニット13と、第1移動装置11とを備える。複数のインクジェットヘッド21は、それぞれノズル面22を有する。インクジェットヘッド21は、所定方向に互いにずらして配置され、インクを吐出する部分である。複数のメンテナンスユニット13は、複数のノズル面22のそれぞれに対応して設けられる。第1移動装置11は、他のメンテナンスユニット13と並んで配置される退避位置と、対応するノズル面22に対向する対向位置とに複数のメンテナンスユニット13をそれぞれ移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置、特にインクジェット式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置の一つとして、用紙等の媒体に対してインクを吐出することにより媒体上に画像形成を行うインクジェット式の画像形成装置が、広く知られている。この画像形成装置は、複数のインクジェットヘッドを備えており、インクジェットヘッドの媒体に対向する部分には、ノズル面が設けられている。これらのノズル面には、それぞれ多数のノズルが設けられており、ノズルから媒体に向けてインクが吐出される。このような画像形成装置では、ノズル面を保護するために、キャップ部材をノズル面に被せる場合がある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−120386号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、図15に示すように、複数のノズル面91が所定方向に互いにずれて配置されている場合、キャップ部材92は、これらのノズル面91に対応して設けられ、ノズル面91の配置に合わせて所定方向に互いにずらして配置される。また、これらのキャップ部材92は、板状の支持部材93上に一体的に設けられており、支持部材93が搬送されることにより一体的に移動する。画像形成動作中には、キャップ部材92は、所定の退避位置にて待機している。そして、ノズル面91を保護する際には、退避位置からノズル面91に当接する保護位置まで移動する(図15の破線矢印A2参照)。
【0004】
しかし、上記のような画像形成装置では、キャップ部材92を移動させるために大きなスペースが必要となる。すなわち、上記の画像形成装置では、全てのキャップ部材92が一体的に移動するため、キャップ部材92を退避位置まで移動させる場合には、キャップ部材92および支持部材93の全体がノズル面91に対向しない位置まで、キャップ部材92および支持部材93を移動させる必要がある。また、キャップ部材92を保護位置まで移動させる場合にも、キャップ部材92および支持部材93の全体を移動させる必要がある。このため、キャップ部材92を配置するために大きなスペースが必要となり、装置全体が大型化する恐れがある。
【0005】
本発明の課題は、キャップ部材の配置に要する空間を小さくして画像形成装置内の省スペース化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1発明に係る画像形成装置は、媒体にインクを吐出することにより媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、複数のインクジェットヘッドと、複数のキャップ部材と、第1移動装置とを備える。複数のインクジェットヘッドは、それぞれノズル面を有する。ノズル面は、所定方向に互いにずらして配置され、インクを吐出する部分である。複数のキャップ部材は、複数のノズル面にそれぞれ対応して設けられる。第1移動装置は、他のキャップ部材と並んで配置される退避位置と、対応するノズル面に対向する対向位置とに複数のキャップ部材をそれぞれ移動させる。
【0007】
本発明に係る画像形成装置では、第1移動装置によって、複数のキャップ部材が退避位置と対向位置とにそれぞれ移動する。各キャップ部材が退避位置に位置している場合には、複数のキャップ部材は、互いに並んで配置された状態となる。この場合、各キャップ部材がノズル面と同様に互いにずれて配置された状態と比べて、複数のキャップ部材の配置に要する空間が小さくなる。これにより、本発明では、画像形成装置内の省スペース化を図ることができる。
【0008】
第2発明に係る画像形成装置は、第1発明の画像形成装置であって、第1移動装置は複数の移動機構を有する。複数の移動機構は、複数のキャップ部材のそれぞれに対応して設けられ、キャップ部材を退避位置と対向位置とに移動させる。
【0009】
本発明に係る画像形成装置では、複数の移動機構によって、複数のキャップ部材がそれぞれ移動する。このため、複数のキャップ部材をそれぞれ容易に移動させることができる。
【0010】
第3発明に係る画像形成装置は、第2発明の画像形成装置であって、第1移動装置は、駆動装置と、伝達機構とをさらに有する。駆動装置は、キャップ部材を移動させる駆動力を発生させる。伝達機構は、駆動装置からの駆動力を複数の移動機構に分配して伝達する。そして、伝達機構は、それぞれのキャップ部材の退避位置と対向位置との間の距離に応じてそれぞれのキャップ部材の移動距離が異なるように駆動力を複数の移動機構に伝達する。
【0011】
本発明に係る画像形成装置では、共通の駆動装置からの駆動力によって複数のキャップ部材を移動させることができる。また、各キャップ部材に必要な距離だけ各キャップ部材を移動させることができる。これにより、複数の移動機構のそれぞれに対応して駆動装置が設けられる場合と比べて、製造コストを低減することができる。
【0012】
第4発明に係る画像形成装置は、第1発明から第3発明のいずれかの画像形成装置であって、移動機構は、第1レール部と、第2レール部とを有する。第1レール部は、退避位置側に設けられキャップ部材を案内する。第2レール部は、対向位置側に設けられ、キャップ部材を案内し、第1レール部から分離して移動可能に設けられる。そして、この画像形成装置は、第2移動装置をさらに備える。第2移動装置は、第2レール部に支持されたキャップ部材がノズル面に近接および離反するように第2レール部を移動させる。
【0013】
本発明に係る画像形成装置では、第1移動装置によってキャップ部材を第1レール部に沿って移動させる。これにより、キャップ部材は退避位置から対向位置まで移動する。そして、第2レール部にキャップ部材が支持されている状態において、第2移動装置によって第2レール部を移動させる。これにより、キャップ部材がノズル面に近接するように移動して、ノズル面がキャップ部材によって保護された状態となる。また、キャップ部材を退避させる場合には、第2レール部にキャップ部材が支持されている状態において、第2移動装置によって第2レール部材を上記とは逆に移動させる。これにより、キャップ部材はノズル面から離反するように移動する。そして、第1移動装置によってキャップ部材を第1レール部に沿って移動させることにより、対向位置から退避位置まで移動させる。
【0014】
第5発明に係る画像形成装置は、第4発明の画像形成装置であって、第2移動装置は、第2レール部をワイヤによって牽引することにより第2レール部を移動させる。
【0015】
本発明に係る画像形成装置では、ワイヤを用いた構造により、第2移動装置を小型化することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る画像形成装置では、各キャップ部材が退避位置に位置している状態において、複数のキャップ部材の配置に要する空間が小さくなる。これにより、本発明では、画像形成装置内の省スペース化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
<全体構成>
本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の概略構成を図1に示す。ここに示す画像形成装置1は、外部のコンピュータから送信された画像情報に基づいて、媒体としての用紙に画像を形成可能なインクジェットプリンタである。画像形成装置1は、画像形成部2と、用紙収納部3と、用紙搬送部4と、搬送ユニット移動機構5と、吐出回復装置6と、排出部9とを備えている。
【0018】
画像形成部2は、画像情報に基づいて用紙に画像を形成する部分である。この画像形成部2は、複数のヘッド部7a−7dを備えている。複数のヘッド部7a−7dは、後述する搬送ユニット36の搬送ベルト41の上方に並べて配置されており、図示しない上部装置からの画像情報に基づいてインクを用紙に吐出する部分である。ここでは、例えば4つのヘッド部7a−7dが、搬送ユニット36の搬送ベルト41の上方に並べて配置されている。複数のヘッド部7a−7dは、搬送ベルト41上の用紙の搬送方向A1(図1における破線矢印A1参照、以下、単に「搬送方向A1」と呼ぶ)に並んで配置されている。各ヘッド部7a−7dは、複数のインクジェットヘッド21をそれぞれ有している。ここでは、各ヘッド部7a−7dは3つのインクジェットヘッド21によって構成されており、合計12個のインクジェットヘッド21が設けられている。ここで用いられるインクジェットヘッド21は、後述のノズル面22に垂直な方向にインクを吐出して画像を形成するラインタイプのヘッドである。各ヘッド部7a−7dのインクジェットヘッド21には、ヘッド部7a−7dごとに、それぞれ異なる色のインクが収納されている。また、各インクジェットヘッド21の下面にはノズル面22が設けられており、各ノズル面22には、インクを吐出する複数のノズルが設けられている。なお、図1では、ヘッド部7aのインクジェットヘッド21およびノズル面22にのみ符号を付しており、ヘッド部7b−7dのインクジェットヘッド21およびノズル面22については符号を省略している。4つのヘッド部7a−7dは、搬送方向A1に並んで配置されているが、各ヘッド部7a−7dにおいては、複数のインクジェットヘッド21は、搬送方向A1に直交する方向(図1において紙面に垂直な方向、以下、「前後方向」と呼ぶ)に互いにずれて配置されている(図4参照)。なお、図4は上面視におけるインクジェットヘッド21の配置を示しており、図4における上下方向が上述した前後方向である。図4に示すように、インクジェットヘッド21は前後方向に長い形状を有する。
【0019】
用紙収納部3は、画像を形成する用紙を収納可能な部分であって、画像形成装置1の下部に配置されている。また、用紙収納部3は、用紙が収納される給紙カセット31と、用紙搬送部4に用紙を供給するための用紙供給ローラ32とを有している。
【0020】
用紙搬送部4は、用紙収納部3から排出部9まで用紙を搬送する部分であって、用紙を搬送する複数のローラ33と、レジストローラ対34と、搬送ユニット36とを有する。レズストローラ対34は、用紙を一旦停止させて斜め補正等を行った後再度用紙を搬送ユニット36へ送り出すための装置である。搬送ユニット36は、画像形成部2の下方において画像形成部2に対向して配置されている。この搬送ユニット36は、画像形成部2により表面に画像が形成された用紙を排出部9に搬送する。具体的には、搬送ユニット36は、インクジェットヘッド21のノズル面22に対向してノズル面22の下方に配置されている。この搬送ユニット36は、ノズル面22に対向する位置に用紙を搬送し、用紙に画像が形成されると、この用紙を排出部9に搬送する。
【0021】
搬送ユニット36は、フレーム本体37と、ローラ38,39と、搬送ベルト41とを有している。フレーム本体37は、インクジェットヘッド21の下方に配置されている。ローラ38,39は、搬送方向A1に所定の間隔を隔ててフレーム本体37に回転自在に装着されている。搬送ベルト41は、無端ベルトになっており、ローラ38,39に架け渡されている。搬送ベルト41の上面は、インクジェットヘッド21のノズル面22の下方においてノズル面22に対向しており、用紙を搬送する搬送面42となっている。
【0022】
搬送ユニット移動機構5は、搬送ユニット36を上下方向に移動させることにより、搬送面42をノズル面22に近接させたり、搬送面42をノズル面22から離反させたりするための装置である。搬送ユニット移動機構5は、搬送ユニット36の下方に配置されている。この搬送ユニット移動機構5によって、搬送ユニット36は、ノズル面22に近接する方向およびノズル面22から離反する方向に移動する。
【0023】
搬送ユニット移動機構5は、一対の偏心カム5a,5bを有している。一対の偏心カム5a,5bのうち図1において左側に位置する偏心カム5a(以下、「第1偏心カム」と呼ぶ)は、図示しない駆動モータによって回転駆動される。第1偏心カム5aには複数のベアリング51aが設けられており、第1偏心カム5aは、ベアリング51aを介して搬送ユニット36のフレーム本体37を支持している。
【0024】
図1において右側に位置する偏心カム5b(以下、「第2偏心カム」と呼ぶ)は、第1偏心カム5aと同様の構造であり、図1における第1偏心カム5aと左右に鏡像関係になるように配置されている。第2偏心カム5bには複数のベアリング51bが設けられており、第2偏心カム5bは、ベアリング51bを介して搬送ユニット36のフレーム本体37を支持している。なお、図1は、搬送ユニット36が上昇した状態を示している。この状態から、一対の偏心カム5a,5bが互いに内側に向けて回転すると、図2に示すように、搬送ユニット36が下降する。
【0025】
搬送ユニット移動機構5は、画像形成部2により用紙上に画像が形成される際に、搬送ユニット36を上昇させて図1に示す位置(以下、「近接位置」と呼ぶ)に移動させる。搬送ユニット36が近接位置に位置した状態では、インクジェットヘッド21のノズル面22と用紙との間の間隔が、印刷に最適な間隙、例えば約1.0mmに設定される。一方、搬送ユニット移動機構5が、運転停止時にインクジェットヘッド21のノズル面22をキャップ部材64によって保護する場合や、搬送ベルト41上で発生した用紙詰まりの処理を行う場合には、搬送ユニット36を下降させて図2に示す位置(以下、「離反位置」と呼ぶ)に移動させる。
【0026】
吐出回復装置6については後に詳細に説明する。
【0027】
排出部9は、画像形成部2で画像が形成された用紙を排出するための部分であって、画像形成装置1の上部に設けられている。排出部9は、複数のローラ91を備えており、画像形成部2により画像が形成された用紙が、搬送ユニット36の搬送ベルト41および排出部9のローラ91によって搬送され、排出口92から機外へ排出される。
【0028】
<吐出回復装置6の構成>
吐出回復装置6は、インクを吐出するノズル面22を清掃するための装置である。また、吐出回復装置6は、ノズル面22を埃や乾燥等から保護することにより、インクを吐出するノズル面22を清潔に保持するための装置でもある。吐出回復装置6は、図3に示すように、第1移動装置11と、第2移動装置12と、複数のメンテナンスユニット13(図4、図5参照)と、ベース部材14とを備えている。
【0029】
第1移動装置11は、複数のメンテナンスユニット13を前後方向に移動させることにより、複数のメンテナンスユニット13をそれぞれ図4に示す退避位置と図5に示す対向位置とに移動させる。図4に示すように、退避位置では、複数のメンテナンスユニット13が搬送方向A1に並んで配置された状態となる。対向位置では、複数のメンテナンスユニット13が、対応するインクジェットヘッド21のノズル面22の下方に位置してノズル面22に対向した状態となる。図3に示すように、第1移動装置11は、複数の移動機構15と、第1駆動装置16と、伝達機構17とを有する。
【0030】
複数の移動機構15は、複数のメンテナンスユニット13のそれぞれに対応して設けられている。移動機構15は、メンテナンスユニット13を退避位置と対向位置とに移動させる。図6に示すように、移動機構15は、第1レール部24と、第2レール部25と、ボールネジ26と、移動部材27(図9参照)とを有する。
【0031】
第1レール部24と第2レール部25とは、退避位置と対向位置との間で移動するメンテナンスユニット13を案内する部材である。第1レール部24は、前後方向に沿って設けられた一対のレール部材により構成されており、ベース部材14(図3参照)上に固定されている。なお、図4〜図11では、理解の容易のために、ベース部材14および後述する取付板23を省略している。第1レール部24は、退避位置側に設けられており、第2レール部25は、対向位置側に設けられている。また、ベース部材14は画像形成装置1の側板(図示せず)に支持されている。
【0032】
第2レール部25は、図7に示すように、上面および下面が開放された箱状の部材であり、インクジェットヘッド21が挿入される。なお、第2レール部25の上面には、開口の前後方向の両側に当接面25a,25bが設けられている。これらの当接面25a,25bは、後述する第2移動装置12の付勢部材56,59が当接する部分である。また、第2レール部25の両側面には、前後方向に沿ってスリット25cがそれぞれ設けられている。なお、図7では、一方の側面のスリット25cのみを図示しているが他方の側面にも同様のスリット25cが設けられている。これらのスリット25cは、後述するメンテナンスユニット13の係止突起69(図12参照)が係止する部分である。また、第2レール部25は、第1レール部24から分離して上下方向に移動可能に設けられており、第1レール部24と繋がった状態となる下降位置(図8(a)参照)と、下降位置よりも上方に位置した状態となる上昇位置(図8(b)参照)とに移動可能である。なお、第2レール部25が下降位置に位置する状態では、第2レール部25の両側面のうちスリット25cより下側の部分が、第1レール部24と段差無く連続した状態となる。なお、図7および図8では、理解の容易のために、メンテナンスユニット13を省略している。
【0033】
図6に示すボールネジ26は、第1レール部24と第2レール部25とに沿って設けられており、第1駆動装置16からの駆動力によって回転する。ボールネジ26の表面には雄ネジが設けられている。
【0034】
図9に示す移動部材27は、ボールネジ26が回転することによってボールネジ26に沿って移動する部材である。図10に示すように、移動部材27には、貫通孔27aが設けられており、貫通孔27aの内面には雌ネジが設けられている。この貫通孔27aにはボールネジ26が挿入され、ボールネジ26の雄ネジと移動部材27の雌ネジとが螺合している。移動部材27は、メンテナンスユニット13に取り付けられており、移動部材27がボールネジ26に沿って移動することによってメンテナンスユニット13が移動する。なお、ベース部材14上には、ボールネジ26に直交する方向に沿って延びる取付板23(図3参照)が立設されており、ボールネジ26は、不図示の軸受けを介して取付板23に支持されている。
【0035】
図3に示す第1駆動装置16は、複数の移動機構15に共通に設けられたモータであり、ベース部材14に固定されている。第1駆動装置16は、各移動機構15のボールネジ26を回転させてメンテナンスユニット13を移動させる駆動力を発生させる。
【0036】
伝達機構17は、第1駆動装置16からの駆動力を複数の移動機構15に分配して伝達する。図11に示すように、伝達機構17は、シャフト43と、複数の第1ギア44と、複数の第2ギア45とを有する。シャフト43は、ボールネジ26と直交して配置されている。シャフト43の一端は、第1駆動装置16に連結されており、第1駆動装置16からの駆動力により回転する。第1駆動装置16は、画像形成装置1の一方の側壁に固定されている(図示せず)。シャフト43の他端は、画像形成装置1の他方の側壁に軸受けを介して回転可能に支持されている(図示せず)。複数の第1ギア44は、シャフト43に沿った方向に互いに距離を隔てて配置されており、それぞれシャフト43に取り付けられている。複数の第1ギア44は、複数の移動機構15のボールネジ26に対応して設けられている。複数の第2ギア45は、複数のボールネジ26の端部にそれぞれ設けられており、対応する第1ギア44と噛み合っている。この伝達機構17では、第1駆動装置16によってシャフト43が回転すると、シャフト43の回転が第1ギア44および第2ギア45を介してボールネジ26に伝達され、これによりボールネジ26が回転する。ここで、複数のヘッド部7a−7dのうちの1つ(例えばヘッド部7a)に対応する3つの第1ギア44と第2ギア45との組では、減速比がそれぞれ異なっている。すなわち、図4および図5に示すように、複数のヘッド部7a−7dのうちの1つに対応する3つのメンテナンスユニット13の退避位置と対向位置との間の距離は、対応する3つのインクジェットヘッド21の配置に応じてそれぞれ異なっている。このため、これらの距離の違いに応じて異なる減速比が設定されている。これにより、伝達機構17は、各メンテナンスユニット13の退避位置と対向位置との間の距離に応じて各メンテナンスユニット13の移動距離が異なるように駆動力を複数の移動機構15に伝達する。
【0037】
図3に示す第2移動装置12は、第2レール部25をワイヤ47によって牽引することにより、各第2レール部25に支持されたメンテナンスユニット13がノズル面22に近接および離反するように複数の第2レール部25を上下に移動させる装置である(図8参照)。第2移動装置12は、複数の昇降機構48と、第2駆動装置49とを有する。なお、図3では、一部の昇降機構48と一部のワイヤ47にのみ符号を付して他の昇降機構48とワイヤ47とについては符号を省略している。また、図4および図5においては、第2移動装置12の構成を簡略化して記載している。
【0038】
昇降機構48は、複数のメンテナンスユニット13のそれぞれに対応して設けられている。図7に示すように、昇降機構48は、第1支持部52と第2支持部53とを有する。第1支持部52と第2支持部53とは、第2レール部25を間に挟んで配置されている。
【0039】
第1支持部52は、第1支持部材54と、第1支持ローラ55と、第1付勢部材56とを有する。第1支持部材54は、ベース部材14(図3参照)上に立設されている。第1支持ローラ55は、第1支持部材54によって回転可能に支持されており、第2レール部25の前側端部の上方に位置している。第1付勢部材56は、第1支持部材54と第2レール部25との間に設けられており、第2レール部25の上面のうち開口の前側に設けられた当接面25aに当接している。第1付勢部材56は、第2レール部25を下方に向けて付勢している。
【0040】
第2支持部53は、第2支持部材57と、第2支持ローラ58と、第2付勢部材59とを有する。第2支持部材57は、ベース部材14(図3参照)上に立設されており、第1支持部材54に対して、第2レール部25およびインクジェットヘッド21を間に挟んで配置されている。第2支持ローラ58は、第2支持部材57によって回転可能に支持されており、第2レール部25の後側端部の上方に位置している。第2付勢部材59は、第2支持部材57と第2レール部25との間に設けられており、第2レール部25の上面のうち開口の前側に設けられた当接面25bに当接している。第2付勢部材59は、第2レール部25を下方に向けて付勢している。
【0041】
図3および図6に示す第2駆動装置49は、複数の昇降機構48に共通に設けられたモータであり、ベース部材14に固定されている。第2駆動装置49は、第2レール部25に取り付けられたワイヤ47を牽引するための駆動力を生じさせる。第2駆動装置49には、第1レール部24に直交するように配置されたシャフト61の一端が、複数のギア76,77(図6参照)を介して連結されている。第2駆動装置49は、画像形成装置1の一方の側壁に固定されている(図示せず)。シャフト61の他端は、画像形成装置1の他方の側壁に軸受けを介して回転可能に支持されている(図示せず)。なお、図3に示すように、シャフト61は、第1移動装置11のシャフト43よりもメンテナンスユニット13側、すなわち前側に配置されている。また、図6に示すように、シャフト61と第2レール部25とは、それぞれ4本のワイヤ47によって連結されている。2本のワイヤ47の一端はそれぞれ第2レール部25の前端部に固定されており、他端はそれぞれシャフト61に固定されている。これらのワイヤ47は、第2レール部25の前端部から第1支持ローラ55に向けて上下方向に延びており、第1支持ローラ55において後方に向きを変更されている。また、残りの2本のワイヤ47の一端は、それぞれ第2レール部25の後端部に固定されており、他端はそれぞれシャフト61に固定されている。これらのワイヤ47は、第2レール部25の後端部から第2支持ローラ58に向けて上下方向に延びており、第2支持ローラ58において後方に向きを変更されている。第2駆動装置49によってシャフト61が回転すると、各ワイヤ47がシャフト61によって巻き取られる。これにより、第2レール部25が第1付勢部材56および第2付勢部材59の付勢力に抗して上方に移動して下降位置から上昇位置に移動する(図8(b)参照)。そして、第2駆動装置49がオフにされている間は、第2レール部25は上昇位置に保持される。また、第2駆動装置49が上記とは逆方向に回転すると、第2レール部25が第1付勢部材56および第2付勢部材59の付勢力によって下方に移動して、上昇位置から下降位置に移動する(図8(a)参照)。そして、第2駆動装置49がオフされている間は、第2レール部2材は下降位置に保持される。
【0042】
図4およぶ図5に示す複数のメンテナンスユニット13は、複数のインクジェットヘッド21に対応して設けられている。図12に示すように、メンテナンスユニット13は、ワイパー63と、キャップ部材64と、ケーシング部65とを有する。
【0043】
ワイパー63は、ノズル面22に付着したインクを除去してノズル面22を清掃するための部材である。ワイパー63は、弾性部材たとえばEPDMによって形成された板状の部材であり、ケーシング部65の底面部66の上面に立設されている。ワイパー63の先端部がノズル面22に当接した状態でメンテナンスユニット13が移動することにより、ノズル面22に付着したインクが除去される。
【0044】
キャップ部材64は、ノズル面22に対応してそれぞれ設けられており、ノズル面22を保護するとともにノズル面22に設けられた図示しないノズル内のインクの乾燥を防ぐための部材である。キャップ部材64は、ノズル面22を覆うと共に外気から遮断する。キャップ部材64は、ケーシング部65の底面部66の上面に設けられており、ワイパー63の後方に位置している。
【0045】
ケーシング部65は、ワイパー63およびキャップ部材64を支持する部材である。ケーシング部65は、底面部66と一対の側壁部67,68とを有する。
【0046】
底面部66の上面には、上述したようにワイパー63およびキャップ部材64が設けられている。底面部66は、図13に示すように、ベース部材14の下方に位置している。なお、図13は、吐出回復装置6の側面図であり、図13においては理解の容易のために、メンテナンスユニット13にハッチングを施している。
【0047】
一対の側壁部67,68は底面部66から上方に延びて設けられており、ワイパー63およびキャップ部材64を間に挟んで距離を隔てて配置されている。一対の側壁部67,68は、ベース部材14に設けられた一対の溝74(図14参照)に挿入されており、図13に示すように、一対の側壁部67,68の上端部は、ベース部材14の上方に位置している。一対の側壁部67,68の内側面にはそれぞれ係止突起69が設けられている。係止突起69はベース部材14の上方に位置しており、係止突起69が第1レール部24の上面に当接することにより、メンテナンスユニット13が第1レール部24に案内されて前後方向に移動する。また、係止突起69が第2レール部25の側面のスリット25cに挿入されることにより、メンテナンスユニット13が第2レール部25に案内される。さらに、係止突起69が第2レール部25のスリット25cに係止することにより、メンテナンスユニット13が第2レール部25に案内される。
【0048】
また、ケーシング部65の一方の側壁部67の外側面には、図9に示す取付部材71が取り付けられている。この取付部材71には、一対の長穴72,73が設けられている。長穴72,73は、ボールネジ26に沿った方向すなわち前後方向に離間して配置されており、それぞれ上下方向に沿って延びた形状を有している。図10に示すように、長穴72,73には、上述した移動部材27の一側面から突出する一対の突起27bが挿入されている。なお、図10では、一方の突起27bのみが図示されているが、他方の突起27bも同様の形状である。突起27bは、長穴72,73の縁部によって前後方向への移動を規制されているが、上下方向には移動することができる。このため、ケーシング部65は、移動部材27の前後方向への移動に伴って前後方向に移動する一方、移動部材27に対して上下方向に移動可能である。これにより、メンテナンスユニット13は、第2レール部25と共に上下方向に移動することができる。
【0049】
図3および図14に示すベース部材14は、上述したように、第1移動装置11および第2移動装置12を支持する部材である。ベース部材14には、図14に示すように、複数の溝74と、複数の孔75とが設けられている。複数の溝74は、複数の移動機構15に対応して設けられており、各移動機構15の第1レール部24および第2レール部25の外側に設けられている。複数の孔75は、複数のインクジェットヘッド21に対応して設けられており、各孔75にインクジェットヘッド21が挿入される(図13参照)。
【0050】
<画像形成装置1の動作>
以下、画像形成装置1の動作について説明する。
【0051】
まず、図1に基づいて、画像形成動作について説明する。
【0052】
外部に接続されたコンピュータから画像を形成するための命令が発行されると、用紙収納部3から搬送ユニット36へと用紙が送り出される。そして、用紙が、搬送ユニット36の搬送ベルト41で搬送されているときに、インクジェットヘッド21からインクが吐出され、用紙上に画像が形成される。そして、画像が形成された用紙は、排出部9のローラ91によって搬送され、排出口92から機外へ排出される。このようにして、画像形成動作が実行される。また、この場合、複数のメンテナンスユニット13は、搬送ユニット36に干渉しないように、図4に示す退避位置にて待機している。
【0053】
次に、インクジェットヘッド21の保護動作について説明する。
【0054】
画像形成動作が終了した後に、所定時間の間、画像形成命令が発行されなかった場合や、電源スイッチ(図示しない)がオフされた場合等には、画像形成装置1は、画像を形成可能な状態から待機状態へと移行する。
【0055】
この場合、図2に示すように、搬送ユニット36が、搬送ユニット移動機構5により、近接位置から離反位置へと移動させられる。
【0056】
次に、図5に示すように、複数のメンテナンスユニット13が、第1移動装置11によって前方に移動する。これにより、複数のメンテナンスユニット13は、それぞれ退避位置(図4参照)から対向位置に移動する。そして、メンテナンスユニット13が対向位置に位置した状態すなわちメンテナンスユニット13が第2レール部25上に位置した状態で、第2移動装置12が第2レール部25を下降位置(図8(a)参照)から上昇位置(図8(b)参照)に移動させる。これによって、メンテナンスユニット13が上方に移動して、対向位置から保護位置へと移動する。その結果、インクジェットヘッド21のノズル面22が、メンテナンスユニット13のキャップ部材64に近接して、ノズル面22がキャップ部材64によってキャップされる。これにより、ノズル面22がキャップ部材64によって保護される。
【0057】
なお、ここでは、搬送ユニット36が離反位置に位置した後に、メンテナンスユニット13が移動を開始する場合の例が示されているが、搬送ユニット36が離反位置に位置する前に、メンテナンスユニット13が移動を開始するようにしてもよい。
【0058】
一方、キャップ部材64によりノズル面22が保護されている状態において、画像形成命令が発行されたり電源スイッチがオンされたりした場合には、第2移動装置12が、上記とは逆に、第2レール部25を上昇位置(図8(b)参照)から下降位置(図8(a)参照)に移動させる。これにより、メンテナンスユニット13が、保護位置から対向位置へと移動する。そして、メンテナンスユニット13は、第1移動装置11によって、上記とは逆に、対向位置(図5参照)から退避位置(図4参照)へと移動する。このようにして、メンテナンスユニット13のキャップ部材64によるノズル面22の保護が解除される。
【0059】
続いて、搬送ユニット36が、搬送ユニット移動機構5により、離反位置(図2参照)から近接位置(図1参照)へと移動する。これにより、画像形成部2によって用紙上に画像を形成可能になる。
【0060】
なお、ここでは、メンテナンスユニット13が退避位置に位置した後に、搬送ユニット36が移動を開始する場合の例が示されているが、メンテナンスユニット13が退避位置に位置する前に、搬送ユニット36が移動を開始するようにしても良い。
【0061】
最後に、インクジェットヘッド21の吐出回復動作について説明する。
【0062】
インクジェットヘッド21がキャップ部材64により保護されている状態において、吐出回復命令が発行されると、メンテナンスユニット13が、第2移動装置12によって、保護位置から対向位置へと移動する。そして、インクジェットヘッド21のノズル面22からインクが吐出され、吐出されたインクは、キャップ部材64に受け取られる。
【0063】
続いて、メンテナンスユニット13が、第1移動装置11によって、対向位置から退避位置へ向けて後方へ移動する。すると、ワイパー63の先端部が、ノズル面22に当接しながら後方に移動する。これにより、ノズル面22がワイパー63によって清掃される。そして、メンテナンスユニット13は、さらに後方に移動して退避位置に到達する。
【0064】
<特徴>
この画像形成装置1では、第1移動装置11によって、メンテナンスユニット13が退避位置と対向位置とにそれぞれ移動する。各メンテナンスユニット13が退避位置に位置している場合には、メンテナンスユニット13は、搬送方向A1に一列に並んで配置された状態となる。この場合、各メンテナンスユニット13がノズル面22に対応して互いにずれて配置された状態と比べて、複数のメンテナンスユニット13の配置に要する空間が小さくなる。これにより、この画像形成装置1では、内部の空間の省スペース化を図ることができる。
【0065】
また、この画像形成装置1では、第2移動装置12はワイヤ47を用いて第2レール部25ごとメンテナンスユニット13を昇降させる。このため、カムなどの部材を用いてメンテナンスユニット13を昇降させる場合と比べて、第2移動装置12を上下方向に小型化することができる。
【0066】
<他の実施形態>
(a)上記の実施形態では、画像形成装置の一実施形態として、カラープリンターの例が示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、コピー機、ファクシミリ機としての機能を有する複合機やコピー機能のみを備えたものでも良い。また、カラー画像を形成可能なものに限らずモノクロ画像のみを形成可能な画像処理装置であってもよい。
【0067】
(b)
上記の実施形態では、第1移動装置11によるメンテナンスユニット13の移動方向を前後方向としたが、メンテナンスユニット13の移動方向はこれに限られず、他の部材との位置関係に応じて適宜変更可能である。
【0068】
(c)
上記の実施形態では、メンテナンスユニット13は、退避位置に位置している状態では、前後方向に一列に整列した状態となるが、前後に多少ずれて配置されてもよい。この場合も、複数のメンテナンスユニット13の退避位置におけるずれの大きさが、複数のメンテナンスユニット13の対向位置におけるずれの大きさよりも小さければ、画像形成装置の内部空間の省スペース化が可能である。
【0069】
(d)
上記の実施形態では、複数の移動機構15が、共通の第1駆動装置16によって駆動され、伝達機構17によって互いに連動するように構成されている。しかし、複数の移動機構15が独立して動作可能に構成されてもよい。ただし、駆動装置の個数の低減によるコスト削減やさらなる省スペース化の観点からは、複数の移動機構15が共通の第1駆動装置16によって駆動されることが望ましい。複数の昇降機構48についても同様である。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、キャップ部材の配置に要する空間を小さくして画像形成装置内の省スペース化を図ることができる効果を有し、画像形成装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】画像形成装置の構成を示す概略側面断面図。
【図2】離反位置にある搬送ユニットの配置を示す図。
【図3】吐出回復装置の構成を示す斜視図。
【図4】退避位置にあるメンテナンスユニットを示す上面図。
【図5】対向位置にあるメンテナンスユニットを示す上面図。
【図6】移動機構および昇降機構を示す斜視図。
【図7】第2レール部および昇降機構の構成を示す斜視図。
【図8】第2レール部および昇降機構の構成を示す側面図。
【図9】移動部材および取付部材を示す斜視図。
【図10】図9におけるX−X断面図。
【図11】伝達機構の構成の一部を示す斜視図。
【図12】メンテナンスユニットの構成を示す斜視図。
【図13】メンテナンスユニットおよびベース部材の配置を示す側面図。
【図14】ベース部材の構成を示す斜視図。
【図15】本発明の関連技術に係るキャップ部材の概略構成を示す上面図。
【符号の説明】
【0072】
1 画像形成装置
11 第1移動装置
12 第2移動装置
15 移動機構
16 第1駆動装置(駆動装置)
17 伝達機構
22 ノズル面
21 インクジェットヘッド
24 第1レール部
25 第2レール部
47 ワイヤ
64 キャップ部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体にインクを吐出することにより前記媒体上に画像を形成する画像形成装置であって、
所定方向に互いにずらして配置され前記インクを吐出するノズル面をそれぞれ有する複数のインクジェットヘッドと、
複数の前記ノズル面にそれぞれ対応して設けられた複数のキャップ部材と、
他の前記キャップ部材と並んで配置される退避位置と、対応する前記ノズル面に対向する対向位置とに複数の前記キャップ部材をそれぞれ移動させる第1移動装置と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記第1移動装置は、複数の前記キャップ部材のそれぞれに対応して設けられ、前記キャップ部材を前記退避位置と前記対向位置とに移動させる複数の移動機構を有する、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1移動装置は、
前記キャップ部材を移動させる駆動力を発生させる駆動装置と、
前記駆動装置からの駆動力を複数の前記移動機構に分配して伝達する伝達機構と、
をさらに有し、
前記伝達機構は、それぞれの前記キャップ部材の前記退避位置と前記対向位置との間の距離に応じてそれぞれの前記キャップ部材の移動距離が異なるように前記駆動力を複数の前記移動機構に伝達する、
請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記移動機構は、前記退避位置側に設けられ前記キャップ部材を案内する第1レール部と、前記対向位置側に設けられ前記キャップ部材を案内し前記第1レール部から分離して移動可能に設けられる第2レール部とを有し、
前記第2レール部に支持された前記キャップ部材が前記ノズル面に近接および離反するように前記第2レール部を移動させる第2移動装置をさらに備える、
請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2移動装置は、前記第2レール部をワイヤによって牽引することにより前記第2レール部を移動させる、
請求項4に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−52220(P2010−52220A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−218210(P2008−218210)
【出願日】平成20年8月27日(2008.8.27)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】