説明

画像形成装置

【課題】印刷媒体に転写される被転写像の画質が劣化することを防止できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体ドラム29及び転写ローラ34は、用紙Pを搬送する。定着ローラ対16aは、用紙Pの搬送方向において感光体ドラム29及び転写ローラ34よりも下流に設けられ、用紙Pを搬送する。検知機構36は、感光体ドラム29及び転写ローラ34と定着ローラ16aとの間に設けられ、用紙Pに接触することによって、用紙Pに所定の大きさの撓みが発生したことを検知する。制御部は、定着ローラ対16aに所定の大きさの駆動トルクが発生したことを検知する。制御部は、用紙Pの搬送が開始されてから、撓み又は駆動トルクを先に検知した検知機構36又は制御部の検知に基づいて、定着ローラ対16aにおける用紙Pの搬送速度を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、特に、印刷媒体に被転写像を転写する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置は、一般的に、以下に説明するような動作により、用紙にトナー画像を形成している。まず、光走査装置が、帯電された感光体ドラムに対してビームを照射して、感光体ドラムの周面に静電潜像を形成する。次に、現像装置が、感光体ドラムの周面に対してトナーを付与することにより、静電潜像にしたがったトナー画像を形成する。ここで、用紙は、用紙トレイに積載されている。そして、給紙ローラが用紙トレイの用紙を1枚ずつ取り出す。次に、レジストローラ対が、給紙ローラが取り出した用紙を搬送する。転写ローラが、感光体ドラムと対向しており、レジストローラ対により搬送されてきた用紙に対して、感光体ドラムの周面に形成されているトナー画像を転写する。次に、定着装置が用紙に対して加熱・加圧処理を施すことにより、用紙にトナー画像が定着される。この後、用紙は、排紙トレイ上に排出される。
【0003】
ところで、画像形成装置では、以下の理由により、感光体ドラム及び転写ローラと定着装置との間において用紙を撓ませている。より詳細には、定着装置の搬送速度が感光体ドラム及び転写ローラの搬送速度よりも大きい場合には、用紙は撓まない。この場合には、用紙には引っ張り応力が働き、感光体ドラム及び転写ローラにおいて僅かに滑りが発生する。そのため、用紙に転写されるトナー画像の画質が劣化する。そこで、従来の画像形成装置では、感光体ドラム及び転写ローラの搬送速度を定着装置の搬送速度よりも大きくして、感光体ドラム及び転写ローラと定着装置との間において用紙を撓ませることにより、用紙に引っ張り応力が働くことを防止している。
【0004】
しかしながら、画像形成装置では、用紙の撓みが大きくなりすぎた場合においても、用紙に転写されるトナー画像の画質が劣化する。より詳細には、用紙の撓みが大きくなりすぎると、用紙は、元の伸びた状態に戻ろうとする。そのため、搬送経路の下流側に位置する定着装置では用紙が押し出される方向に力が働き、搬送経路の上流側に位置する感光体ドラム及び転写ローラでは用紙が押し戻される方向に力が働く。そのため、感光体ドラム及び転写ローラにおいて僅かに滑りが発生する。その結果、用紙に転写されるトナー画像の画質が劣化する。以上より、画像形成装置では、感光体ドラム及び転写ローラと定着装置との間において用紙は適度に撓んでいることが望ましい。
【0005】
そこで、従来の画像形成装置では、以下に説明する検知機構により、トナー画像の画質の劣化を防止している。図11は、従来の画像形成装置500の感光体ドラム502、転写ローラ504及び定着装置506の拡大図である。
【0006】
画像形成装置500は、感光体ドラム502、転写ローラ504、定着装置506及び検知機構508を備えている。感光体ドラム502、転写ローラ504及び定着装置506については、既に説明を行ったので説明を省略する。検知機構508は、用紙Pが撓んでいることを検知する機構であり、レバー508a及びセンサー508bを有している。レバー508aは、棒状の部材であり、長手方向の中心が支持されることにより、画像形成装置500の本体に対して矢印の方向に回転可能に取り付けられている。センサー508bは、レバー508aの近傍に設けられており、発光部と受光部とを有している。そして、用紙Pが撓んでいないときには、レバー508aは、センサー508bの発光部と受光部とを遮っている。一方、用紙Pが撓んでいるときには、レバー508aは、用紙Pにより時計回りに回転させられる。その結果、レバー508aは、図11に示すように、センサー508bの受光部と発光部との間から退避する。画像形成装置500では、検知機構508により、用紙Pの撓みの発生が検知されている。そして、図示しない制御部は、用紙Pが適度に撓むように、検知機構508の出力に基づいて、定着装置506の搬送速度を制御している。
【0007】
しかしながら、画像形成装置500では、以下に説明するように、トナー画像の画質の劣化を防止することが困難である。より詳細には、用紙Pとして、様々な用紙が用いられる。具体的には、用紙Pには、厚紙や普通紙等の異なる材質の用紙が用いられたり、A4サイズやA3サイズ等の異なるサイズの用紙が用いられたりする。このように、用紙Pの種類が異なると、用紙Pの撓みやすさも異なっている。そのため、用紙Pが同じ大きさだけ撓んでいたとしても、用紙Pにおけるトナー画像の劣化が、発生したり、発生しなかったりする。
【0008】
ここで、検知機構508が検知可能な用紙Pの撓みの大きさは、一定である。そのため、用紙Pが相対的に撓みやすい場合には、用紙Pの撓みの発生を検知して、トナー画像の画質の劣化を防止することができる。一方、用紙Pが相対的に撓みにくい場合には、トナー画像の劣化が発生しやすくなっている状態を用紙Pの撓みの発生では検知できないおそれがあり、トナー画像の画質の劣化を防止できないおそれがある。
【0009】
なお、従来の画像形成装置としては、例えば、特許文献1に記載の画像形成装置が知られている。該画像形成装置は、記録紙の種類に応じて定着条件を変更している。しかしながら、用紙Pの撓みによるトナー画像の画質の劣化を防止することについての記載は存在しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平8−220928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明の目的は、印刷媒体に転写される被転写像の画質が劣化することを防止できる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一形態に係る画像形成装置は、印刷媒体を搬送する第1のローラ対と、前記印刷媒体の搬送方向において前記第1のローラ対よりも下流側に設けられ、該印刷媒体を搬送する第2のローラ対と、前記第1のローラ対と前記第2のローラ対との間に設けられ、前記印刷媒体に接触することによって、該印刷媒体に所定の大きさの撓みが発生したことを検知する第1の検知手段と、前記第1のローラ対又は前記第2のローラ対に所定の大きさの駆動トルクが発生したことを検知する第2の検知手段と、前記印刷媒体の搬送が開始されてから、前記所定の大きさの撓み又は前記所定の大きさの駆動トルクを先に検知した前記第1の検知手段又は前記第2の検知手段の検知に基づいて、前記第1のローラ対又は前記第2のローラ対における該印刷媒体の搬送速度を制御する制御手段と、を備えていること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、印刷媒体に転写される被転写像の画質が劣化することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成図である。
【図2】図1の画像形成装置の拡大図である。
【図3】図1の画像形成装置の拡大図である。
【図4】図1の画像形成装置の拡大図である。
【図5】用紙の撓みの大きさと時間との関係を示したグラフである。
【図6】図1の画像形成装置の拡大図である。
【図7】図1の画像形成装置の拡大図である。
【図8】図1の画像形成装置の拡大図である。
【図9】駆動トルクの大きさと時間との関係を示したグラフである。
【図10】制御部が行う動作を示したフローチャートである。
【図11】従来の画像形成装置の感光体ドラム、転写ローラ及び定着装置の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る画像形成装置について、添付図面を参照して説明する。
【0016】
(画像形成装置の構成)
まず、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置10の構成図である。図2ないし図4は、画像形成装置10の拡大図である。以下では、用紙の表面とは、画像が印刷される面を示し、用紙の裏面とは、画像が印刷されない面を示す。
【0017】
画像形成装置10は、電子写真方式による複写機やプリンタ等であり、図1に示すように、給紙ユニット12、作像ユニット14、定着ユニット16、排紙ローラ対18、排紙トレイ20、検知機構(第1の検知手段)36及び制御部(制御手段及び第2の検知手段)40を備えている。
【0018】
制御部40は、例えば、CPUにより構成され、画像形成装置10全体の動作を制御する。給紙ユニット12は、給紙トレイ17及び給紙ローラ19を備えている。給紙トレイ17は、複数枚の用紙(印刷媒体)Pを積載状態で収容している。給紙ローラ19は、給紙トレイ17から用紙Pを1枚ずつ取り出す。取り出された用紙Pは、レジストローラ対24を介して作像ユニット14に供給される。
【0019】
作像ユニット14は、用紙Pに対してトナー画像(被転写像)を形成し、感光体ドラム29、クリーナー30、帯電器31、光走査装置32、現像装置33及び転写ローラ34を備えている。作像ユニット14の詳細については後述する。
【0020】
定着ユニット16は、図2に示すように、定着ローラ対16aを含んでおり、用紙Pに対してトナー画像を定着させる。該定着ユニット16は、用紙Pの搬送方向において感光体ドラム29及び転写ローラ34からなるローラ対よりも下流側に設けられ、用紙Pを搬送する。具体的には、定着ローラ対16aは、互いに圧接されている2つのローラにより構成されている。定着ローラ対16aは、モーター16bによって回転される。そして、用紙Pは、作像ユニット14においてトナー画像が形成された後に、定着ローラ対16aの回転により定着ローラ対16a間を通過させられる。この際、加熱処理及び加圧処理が用紙Pに施される。これにより、定着ローラ対16aでは、用紙Pに対してトナー画像が定着される。また、以下では、定着ローラ対16aにおける用紙Pの搬送速度を搬送速度V(図2参照)とする。
【0021】
排紙ローラ対18は、定着ユニット16から搬送されてきた用紙Pを排紙トレイ20に排出する。これにより、画像が印刷された用紙Pが、排紙トレイ20上に積載される。
【0022】
次に、作像ユニット14の構成の詳細について、図1及び図2を参照しながら説明する。
【0023】
図2に示すように、給紙ローラ19により取り出された用紙Pは、レジストローラ対24により、トナー画像の転写が可能な所定のタイミングで感光体ドラム29及び転写ローラ34へと搬送される。
【0024】
感光体ドラム29は、円柱形状をなしており、トナー画像を担持する像担持体として機能する。感光体ドラム29は、図示しないモーター等により、図2に示すように、矢印Aの方向(反時計回り)に回転させられる。
【0025】
帯電器31は、図1に示すように、感光体ドラム29の周面に対向するように設けられ、感光体ドラム29の周面を帯電させる。光走査装置32は、図1に示すように、帯電器31よりも矢印Aの方向の下流側において感光体ドラム29と対向するように設けられている。光走査装置32は、画像読み取り装置(スキャナ)又はコンピュータから出力されてくる画像データに基づく制御部40の制御により、感光体ドラム29の周面にビームBを照射する。これにより、感光体ドラム29の周面には、静電潜像が形成される。
【0026】
現像装置33は、図1に示すように、光走査装置32よりも矢印Aの方向の下流側において感光体ドラム29と対向するように設けられ、感光体ドラム29の周面にトナー画像を形成する。現像装置33は、図1に示すように、現像ローラ33a及びケース33bを含んでいる。ケース33bは、トナー及び現像ローラ33aを収容している。現像ローラ33aは、図1に示すように、ケース33b内に設けられ、円筒形状をなしている。現像ローラ33aは、ケース33bから一部が露出することにより、感光体ドラム29の周面と対向している。そして、現像ローラ33aは、図示しないモーター等により回転させられることにより、感光体ドラム29との対向部分にトナーを搬送し、該感光体ドラム29に対してトナーを付与する。これにより、感光体ドラム29の周面には、静電潜像に従ったトナー画像が形成される。なお、現像装置33は、この他に、供給ローラ等も含んでいるが、これらの構成については説明を省略する。
【0027】
転写ローラ34は、レジストローラ対24により搬送されてきた用紙Pにトナー画像を転写する。より詳細には、転写ローラ34は、図2に示すように、現像装置33よりも矢印Aの方向の下流側において感光体ドラム29と対向するように設けられ、感光体ドラム29とローラ対を構成している。そして、転写ローラ34は、該感光体ドラム29との間を通過する用紙Pに対して感光体ドラム29からトナー画像を転写する。すなわち、感光体ドラム29及び転写ローラ34からなるローラ対では、用紙Pに対してトナー画像が転写される。また、転写ローラ34は、図示しないモーター等により、図2に示すように、矢印Dの方向(時計回り)に回転させられる。そして、感光体ドラム29及び転写ローラ34からなるローラ対は、用紙Pを搬送する。以下では、感光体ドラム29及び転写ローラ34からなるローラ対における用紙Pの搬送速度をV'(図2参照)とする。
【0028】
クリーナー30は、図1に示すように、転写ローラ34よりも矢印Aの方向の下流側において感光体ドラム29と対向するように設けられ、感光体ドラム29の周面に残存したトナーを回収する。
【0029】
次に、図2ないし図4を参照しながら検知機構36について説明する。検知機構36は、図2に示すように、用紙Pに接触することによって、用紙Pに所定の大きさの撓みが発生したことを検知する機構であり、感光体ドラム29及び転写ローラ34と定着ローラ対16aとの間に設けられている。そして、検知機構36は、レバー36a及びセンサー36bを有している。レバー36aは、棒状の部材であり、長手方向の中心が支持されることにより、画像形成装置10の本体に対して矢印の方向に回転可能に取り付けられている。センサー36bは、レバー36aの近傍に設けられており、発光部と受光部とを有している。
【0030】
用紙Pの撓みが小さいとき(例えば、撓みの大きさが幅D2であるとき)には、レバー36aは、図3に示すように、センサー36bの発光部と受光部とを遮っている。このとき、センサー36bは、OFFの状態である。
【0031】
用紙Pの撓みが大きくなると(例えば、撓みの大きさが幅D1になると)、レバー36aは、図2に示すように、用紙Pにより時計回りに回転させられる。その結果、レバー36aは、センサー36bの受光部と発光部とを遮らなくなる。このとき、センサー36bは、ONの状態である。
【0032】
用紙Pの撓みが更に大きくなると(例えば、撓みの大きさが幅D3になると)、レバー36aは、図4に示すように、用紙Pにより時計回りに更に回転させられる。その結果、レバー36aは、センサー36bの受光部と発光部とを遮らない。このとき、センサー36bは、ONの状態である。
【0033】
なお、用紙Pが撓んでいる状態とは、感光体ドラム29及び転写ローラ34からなるローラ対において用紙Pが通過する部分と定着ローラ対16aにおいて用紙Pが通過する部分とを結んで得られる平面Hに対して、用紙Pが突出している状態を指す。また、撓みの大きさとは、用紙Pが平面Hから最も離れている位置と平面Hとの距離を指す。
【0034】
以上のように、検知機構36は、センサー36bがONの状態とOFFの状態とを取ることにより、用紙Pの撓みが幅D1であるか否かを検知できる。そして、制御部40は、幅D1の大きさの撓みの発生の検知に基づいて、モーター16bを制御して、定着ローラ対16aにおける用紙Pの搬送速度Vを制御する。以下に、制御部40による搬送速度Vの制御について図面を参照しながら説明する。図5は、用紙Pの撓みの大きさと時間との関係を示したグラフである。縦軸は、用紙Pの撓みの大きさを示し、横軸は、時間を示している。
【0035】
制御部40は、用紙Pの撓みの大きさが幅D1に近づくように、定着ローラ対16aにおける用紙Pの搬送速度Vを制御する。まず、制御部40は、用紙Pの搬送が開始されると用紙Pの撓みの大きさが幅D1になるように、定着ローラ対16aにおける用紙Pの搬送速度Vを制御する。具体的には、時刻0〜時刻t1の間には、制御部40は、搬送速度Vの大きさを速度V2に制御する。速度V2は、感光体ドラム29及び転写ローラ34からなるローラ対の搬送速度V'よりも小さな速度である。これにより、図5に示すように、用紙Pの撓みの大きさは、時間の経過と共に大きくなる。この間、センサー36bは、図3に示すように、OFFの状態である。
【0036】
次に、用紙Pの撓みの大きさが幅D1になると(時刻t1)、センサー36bは、OFFの状態からONの状態へと切り替わる(図2参照)。そこで、制御部40は、搬送速度Vを速度V1に制御する。速度V1は、感光体ドラム29及び転写ローラ34からなるローラ対の搬送速度V'よりも大きな速度である。ただし、モーター16bは、回転速度を瞬時に変更することができないので、徐々に回転速度を変更する。そのため、搬送速度Vが速度V1となるのは、図5の時刻t3においてである。よって、時刻t1〜時刻t3の間では、用紙Pの撓みの大きさは、正弦波のように変化している。より詳細には、時刻t1〜時刻t2の間では、搬送速度Vと搬送速度V'との差が徐々に小さくなっていくので、用紙Pの撓みの大きさの増加速度も徐々に小さくなっていく。そして、時刻t2において、搬送速度Vが搬送速度V'と等しくなるときに、用紙Pの撓みの大きさは、最大の幅D3をとなる。その後、搬送速度Vが搬送速度V'よりも大きくなるので、用紙Pの撓みの大きさが減少していく。
【0037】
次に、用紙Pの撓みの大きさが幅D1よりも小さくなると(時刻t4)、センサー36bは、ONの状態からOFFの状態へと切り替わる。そこで、制御部40は、搬送速度Vを速度V2に制御する。ただし、モーター16bは、回転速度を瞬時に変更することができないので、徐々に回転速度を変更する。そのため、搬送速度Vが速度V2となるのは、図5の時刻t6においてである。よって、時刻t4〜時刻t6の間では、用紙Pの撓みの大きさは、正弦波のように変化している。より詳細には、時刻t4〜時刻t5の間では、搬送速度Vと搬送速度V'との差が徐々に小さくなっていくので、用紙Pの撓みの大きさの減少速度も徐々に小さくなっていく。そして、時刻t5において、搬送速度Vが搬送速度V'と等しくなるときに、用紙Pの撓みの大きさは、最小の幅D2をとなる。その後、搬送速度Vが搬送速度V'よりも小さくなるので、用紙Pの撓みの大きさが増加していく。
【0038】
以上のように、制御部40は、センサー36bのONの状態とOFFの状態との切り替わりに基づいて、搬送速度Vを速度V1と速度V2とに切り換えている。これにより、用紙Pの撓みの大きさは、幅D2と幅D3との間において正弦波状に変化するようになる。
【0039】
更に、制御部40は、検知機構36を用いた搬送速度Vの制御に加えて、定着ローラ対16aの駆動トルクTに基づいて搬送速度Vを制御している。以下では、定着ローラ対16aの駆動トルクTに基づく搬送速度Vの制御について図面を参照しながら説明する。図6ないし図8は、画像形成装置10の拡大図である。
【0040】
モーター16bは、定着ローラ対16aを駆動している。ここで、用紙Pの撓みの大きさが相対的に大きい場合には、定着ローラ対16aの駆動トルクTは、相対的に小さくなる。これは、用紙Pに相対的に大きな撓みが発生しているときには、用紙Pが元の伸びた状態に戻ろうとする力が相対的に大きいため、定着ローラ対16aにおいて用紙Pが搬送方向に相対的に大きな力で押し出されるためである。一方、用紙Pの撓みの大きさが相対的に小さい場合には、定着ローラ対16aの駆動トルクTは相対的に大きくなる。これは、用紙Pに相対的に小さな撓みが発生しているときには、用紙Pが元の伸びた状態に戻ろうとする力が相対的に小さいため、定着ローラ対16aにおいて用紙Pが搬送方向に相対的に小さな力で押し出されるためである。
【0041】
そこで、制御部40は、定着ローラ対16aに所定の大きさの駆動トルクT(トルクT1)が発生したか否かを検知する。制御部40は、モーター16bを流れる電流値を検知することにより、駆動トルクTを検知する。すなわち、制御部40は、所定値の電流値がモーター16bに流れたか否かを検知して、トルクT1の駆動トルクTが発生したか否かを検知する。そして、図6に示すように、定着ローラ対16aにトルクT1の駆動トルクTが発生した場合において、用紙Pに発生する撓みの大きさを幅D4とする。更に、図7に示すように、幅D4よりも小さな幅D5の大きさの撓みが用紙Pに発生した場合における駆動トルクTをトルクT2とする。図8に示すように、幅D4よりも大きな幅D6の大きさの撓みが用紙Pに発生した場合における駆動トルクTをトルクT3とする。トルクT2は、トルクT1より大きく、トルクT3は、トルクT1よりも小さい。そして、制御部40は、検知した駆動トルクTに基づいて、定着ローラ対16aにおける用紙Pの搬送速度Vを制御する。図9は、駆動トルクTの大きさと時間との関係を示したグラフである。縦軸は、駆動トルクTの大きさを示し、横軸は、時間を示している。
【0042】
制御部40は、用紙Pの搬送が開始されると駆動トルクTがトルクT1となるように(すなわち、用紙Pの撓みの大きさが幅D4になるように)、定着ローラ対16aにおける用紙Pの搬送速度Vを制御する。具体的には、時刻0〜時刻t11の間には、制御部40は、搬送速度Vの大きさを速度V2に制御する。
【0043】
用紙Pの搬送が行われ、駆動トルクTがトルクT1より小さくなると(時刻t11)、制御部40は、搬送速度Vを速度V1に制御する。ただし、モーター16bは、回転速度を瞬時に変更することができないので、徐々に回転速度を変更する。そのため、搬送速度Vが速度V1となるのは、図9の時刻t13においてである。よって、時刻t11〜時刻t13の間では、駆動トルクTの大きさは、正弦波のように変化している。より詳細には、時刻t11〜時刻t12の間では、搬送速度Vと搬送速度V'との差が徐々に小さくなっていくので、駆動トルクTの減少速度は徐々に小さくなっていく。そして、時刻t12において、搬送速度Vが搬送速度V'と等しくなるときに、駆動トルクTは、最小のトルクT3となる。そして、このとき、用紙Pの撓みの大きさは、最大の幅D6となる。その後、搬送速度Vが搬送速度V'よりも大きくなるので、用紙Pの撓みの大きさが減少し、駆動トルクTが増加していく。
【0044】
次に、駆動トルクTがトルクT1より大きくなると(時刻t14)、制御部40は、搬送速度Vを速度V2に制御する。ただし、モーター16bは、回転速度を瞬時に変更することができないので、徐々に回転速度を変更する。そのため、搬送速度Vが速度V2となるのは、図9の時刻t16においてである。よって、時刻t14〜時刻t16の間では、駆動トルクTの大きさは、正弦波のように変化している。より詳細には、時刻t14〜時刻t15の間では、搬送速度Vと搬送速度V'との差が徐々に小さくなっていくので、駆動トルクTの増加速度も徐々に小さくなっていく。そして、時刻t15において、搬送速度Vが搬送速度V'と等しくなるときに、駆動トルクTは、最大のトルクT2となる。そして、このとき、用紙Pの撓みの大きさは、最小の幅D5となる。その後、搬送速度Vが搬送速度V'よりも小さくなるので、用紙Pの撓みの大きさが増加し、駆動トルクTが減少していく。
【0045】
以上のように、制御部40は、定着ローラ対16aに所定の大きさのトルクT1が発生したことの検知に基づいて、搬送速度Vを速度V1と速度V2とに切り換えている。これにより、駆動トルクTは、トルクT2とトルクT3との間において正弦波状に変化するようになる。そして、用紙Pの撓みの大きさも、幅D5と幅D6との間において正弦波状に変化するようになる。
【0046】
ここで、画像形成装置10では、制御部40は、用紙Pの撓みやすさに応じて、検知機構36に基づく搬送速度Vの制御と、駆動トルクTに基づく搬送速度Vの制御とを切り換えている。以下に説明する。
【0047】
検知機構36は、相対的に撓みやすい用紙Pの撓みを検知することは可能である。しかしながら、検知機構36は、相対的に撓みにくい用紙Pの撓みを検知することは困難である。したがって、相対的に撓みにくい用紙Pの撓みを検知機構36により検知した場合には、用紙Pに幅D2〜幅D3の大きさの撓みしか発生していない状態であっても、用紙Pに転写されるトナー画像の劣化が発生するおそれがある。
【0048】
一方、相対的に撓みにくい用紙Pの駆動トルクTは、相対的に大きく変動するのに対して、相対的に撓みやすい用紙Pの駆動トルクTは、相対的に小さくしか変動しない。そのため、相対的に撓みやすい用紙Pの駆動トルクTを制御部40により検知した場合には、駆動トルクTがトルクT2〜トルクT3の間であっても、用紙Pに大きな撓みが発生して、用紙Pに転写されるトナー画像の劣化が発生するおそれがある。
【0049】
そこで、画像形成装置10では、制御部40は、相対的に撓みやすい用紙Pを搬送する際には、検知機構36が検知した用紙Pの撓みに基づいて搬送速度Vを制御する。一方、制御部40は、相対的に撓みにくい用紙Pを搬送する際には、駆動トルクTに基づいて搬送速度Vを制御する。かかる動作を実現するために、制御部40は、用紙Pの搬送が開始されてから、幅D1の大きさの撓み又はトルクT1の駆動トルクTを先に検知したセンサー36b又は制御部40の検知に基づいて、以後の定着ローラ対16aにおける用紙Pの搬送速度Vを制御する。
【0050】
(画像形成装置の動作)
以下に、画像形成装置10が行う動作について図面を参照しながら説明する。図10は、制御部40が行う動作を示したフローチャートである。
【0051】
制御部40は、ユーザーからの入力又はコンピュータから画像の形成が指示されると、各部の動作を開始させ、モーター16bの動作を制御して、定着ローラ対16aにおける搬送速度Vを速度V2に制御する(ステップS1)。次に、制御部40は、給紙ローラ19及びレジストローラ対24により、給紙トレイ17に積載されている用紙Pを1枚だけ給紙ローラ19に搬送させる(ステップSa)。この後、本処理はステップSbに進む。
【0052】
次に、制御部40は、用紙Pの搬送が終了したか否かを判定する(ステップSb)。用紙の搬送が終了した場合には、本処理は終了する。用紙の搬送が終了していない倍には、本処理はステップS2に進む。
【0053】
用紙Pの搬送が終了していない場合には、制御部40は、駆動トルクTがトルクT1より小さくなったか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2では、制御部40は、用紙Pが相対的に撓みにくい用紙であるのか否かを判定している。駆動トルクTがトルクT1より小さくなっていない場合には、本処理はステップS3に進む。駆動トルクTがトルクT1より小さくなった場合には、本処理はステップS9に進む。
【0054】
駆動トルクTがトルクT1より小さくなっていない場合には、制御部40は、センサー36bがOFFの状態からONの状態に切り替わったか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3では、制御部40は、用紙Pが相対的に撓みやすい用紙であるのか否かを判定している。センサー36bがOFFの状態からONの状態に切り替わった場合には、本処理はステップS4に進む。センサー36bがOFFの状態のままである場合には、本処理はステップSbに戻る。この場合、ステップS2で駆動トルクTがトルクT1より小さくなるか、又は、ステップS3でセンサー36bがOFFの状態からONの状態に切り替わるか、ステップSbで用紙Pの搬送が終了したと判定されるまで、ステップSb、ステップS2及びステップS3の処理が繰り返される。すなわち、ステップS2及びステップS3では、制御部40は、センサー36bが幅D1の大きさの撓みを検知したことが先か、制御部40がトルクT1の駆動トルクTを検知したことが先かを判定している。
【0055】
センサー36bがOFFの状態からONの状態に切り替わった場合には、制御部40は、搬送速度Vを速度V1に制御する(ステップS4)。これにより、搬送速度Vが大きくなるので、用紙Pの撓みの大きさは小さくなっていく。
【0056】
次に、制御部40は、センサー36bがONの状態からOFFの状態に切り替わったか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、制御部40は、用紙Pの撓みの大きさが幅D1よりも小さくなったか否かを判定している。センサー36bがONの状態からOFFの状態に切り替わった場合には、搬送速度本処理はステップS6に進む。センサー36bがONの状態のままである場合には、本処理はステップScに進む。
【0057】
センサー36bがONの状態のままである場合には、制御部40は、用紙Pの搬送が終了したか否かを判定する(ステップSc)。用紙Pの搬送が終了した場合には、本処理は終了する。一方、用紙Pの搬送が終了していない場合には、本処理はステップS5に戻る。
【0058】
センサー36bがONの状態からOFFの状態に切り替わった場合には、制御部40は、搬送速度Vを速度V2に制御する(ステップS6)。これにより、搬送速度Vが小さくなるので、用紙Pの撓みの大きさは大きくなっていく。
【0059】
次に、制御部40は、センサー36bがOFFの状態からONの状態に切り替わったか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7では、制御部40は、用紙Pの撓みの大きさが幅D1よりも大きくなったか否かを判定している。センサー36bがOFFの状態からONの状態に切り替わった場合には、本処理はステップS8に進む。センサー36bがOFFの状態のままである場合には、本処理はステップSdに進む。
【0060】
センサー36bがOFFの状態のままである場合には、制御部40は、用紙Pの搬送が終了したか否かを判定する(ステップSd)。用紙Pの搬送が終了した場合には、本処理は終了する。一方、用紙Pの搬送が終了していない場合には、本処理はステップS7に戻る。
【0061】
センサー36bがOFFの状態からONの状態に切り替わった場合には、制御部40は、用紙Pの搬送が終了したか否かを判定する(ステップS8)。用紙Pの搬送が終了した場合には、本処理は終了する。一方、用紙Pの搬送が終了していない場合には、本処理はステップS4に戻る。そして、用紙Pの搬送が終了するまで、ステップS4〜ステップS8の処理が繰り返される。
【0062】
前記ステップS2において、駆動トルクTがトルクT1より小さくなった場合には、制御部40は、搬送速度Vを速度V1に制御する(ステップS9)。これにより、搬送速度Vが大きくなるので、用紙Pの撓みが小さくなり、駆動トルクTは大きくなっていく。
【0063】
次に、制御部40は、駆動トルクTがトルクT1より大きくなったか否かを判定する(ステップS10)。駆動トルクTがトルクT1より大きくなった場合には、本処理はステップS11に進む。駆動トルクTがトルクT1より大きくなっていない場合には、本処理はステップSeに進む。
【0064】
駆動トルクTがトルクT1より大きくなっていない場合には、制御部40は、用紙Pの搬送が終了したか否かを判定する(ステップSe)。用紙Pの搬送が終了した場合には、本処理は終了する。一方、用紙Pの搬送が終了していない場合には、本処理はステップS10に戻る。
【0065】
駆動トルクTがトルクT1より大きくなった場合には、制御部40は、搬送速度Vを速度V2に制御する(ステップS11)。これにより、搬送速度Vが小さくなるので、用紙Pの撓みが大きくなり、駆動トルクTは大きくなっていく。
【0066】
次に、制御部40は、駆動トルクTがトルクT1より小さくなったか否かを判定する(ステップS12)。駆動トルクTがトルクT1より小さくなった場合には、本処理はステップS13に進む。駆動トルクTがトルクT1より小さくなっていない場合には、本処理はステップSfに進む。
【0067】
駆動トルクTがトルクT1より小さくなっていない場合には、制御部40は、用紙Pの搬送が終了したか否かを判定する(ステップSf)。用紙Pの搬送が終了した場合には、本処理は終了する。一方、用紙Pの搬送が終了していない場合には、本処理はステップS12に戻る。
【0068】
駆動トルクTがトルクT1より小さい場合には、制御部40は、用紙Pの搬送が終了したか否かを判定する(ステップS13)。用紙Pの搬送が終了した場合には、本処理は終了する。一方、用紙Pの搬送が終了していない場合には、本処理はステップS9に戻る。そして、用紙Pの搬送が終了するまで、ステップS9〜ステップS13の処理が繰り返される。
【0069】
(効果)
以上のように構成された画像形成装置10は、用紙Pに転写されるトナー画像の画質が劣化することを防止できる。より詳細には、検知機構36は、相対的に撓みやすい用紙Pの撓みを検知することは可能である。しかしながら、検知機構36は、相対的に撓みにくい用紙Pの撓みを検知することは困難である。したがって、相対的に撓みにくい用紙Pの撓みを検知機構36により検知した場合には、用紙Pに幅D2〜幅D3の大きさの撓みしか発生していない状態であっても、用紙Pの撓みを戻そうとする大きな力が発生して、用紙Pに転写されるトナー画像の劣化が発生するおそれがある。
【0070】
一方、相対的に撓みにくい用紙Pの駆動トルクTは、相対的に大きく変動するのに対して、相対的に撓みやすい用紙Pの駆動トルクTは、相対的に小さくしか変動しない。そのため、相対的に撓みやすい用紙Pの駆動トルクTを制御部40により検知した場合には、駆動トルクTがトルクT2〜トルクT3の間であっても、用紙Pに転写されるトナー画像の劣化が発生するおそれがある。
【0071】
そこで、画像形成装置10では、制御部40は、相対的に撓みやすい用紙Pを搬送する際には、検知機構36が検知した用紙Pの撓みに基づいて搬送速度Vを制御する。一方、制御部40は、相対的に撓みにくい用紙Pを搬送する際には、制御部40が検知した駆動トルクTに基づいて搬送速度Vを制御する。かかる動作を実現するために、制御部40は、用紙Pの搬送が開始されてから、幅D1の大きさの撓み又はトルクT1の駆動トルクTを先に検知したセンサー36b又は制御部40の検知に基づいて、以後の定着ローラ対16aにおける用紙Pの搬送速度Vを制御する。具体的には、幅D1の大きさの撓みが先に検知された場合には、用紙Pは、相対的に撓みやすい用紙であると判定される。そして、用紙Pの搬送速度Vは、検知機構36が検知した用紙Pの撓みに基づいて制御される。一方、トルクT1の駆動トルクTが先に検知された場合には、用紙Pは、相対的に撓みにくい用紙であると判定される。そして、用紙Pの搬送速度Vは、制御部40が検知した駆動トルクTに基づいて制御される。これにより、用紙Pに適した検知方法により搬送速度Vが制御されるようになり、用紙Pに転写されるトナー画像の画質が劣化することが防止される。
【0072】
なお、幅D1は、相対的に撓みやすい用紙Pに転写されるトナー画像の画質に劣化が発生しない程度の大きさに設定される。一方、トルクT1は、相対的に撓みにくい用紙Pに転写されるトナー画像の画質に劣化が発生しない程度の大きさに設定される。
【0073】
ここで、用紙Pの撓みやすさについて説明する。同じ材質で同じ厚みの用紙である場合には、用紙の幅が大きい用紙の方が撓みにくく、用紙の幅が小さい用紙の方が撓みやすい。また、同じ材質で同じ幅の用紙である場合には、用紙の厚みが大きい用紙の方が撓みにくく、用紙の厚みが小さい用紙の方が撓みやすい。更に、同じ厚みで同じ幅の用紙である場合には、材質が硬い用紙の方が撓みにくく、材質が軟らかい用紙の方が撓みやすい。
【0074】
なお、画像形成装置10では、定着ローラ対16aにおいて、制御部40による駆動トルクTの検知が行われると共に、感光体ドラム29及び転写ローラ34において、用紙Pに対するトナー画像の転写が行われている。しかしながら、画像形成装置10において、感光体ドラム29及び転写ローラ34の駆動トルクTを検知してもよい。
【0075】
なお、画像形成装置10では、制御部40は、定着ローラ対16aの搬送速度Vを制御している。しかしながら、制御部40は、感光体ドラム29及び転写ローラ34の搬送速度V'を制御してもよい。
【0076】
なお、画像形成装置10は、図1に示したものに限らない。例えば、画像形成装置10は、現像装置33を複数備えることにより、カラー画像を形成してもよい。また、画像形成装置10は、感光体ドラム29から用紙Pに画像を直接に転写するのではなく、中間転写体(例えば、中間転写ベルト)を備え、中間転写体に転写された画像を転写ローラ34によって用紙Pに二次転写してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、画像形成装置に有用であり、特に、印刷媒体に転写される被転写像の画質が劣化することを防止できる点において優れている。
【符号の説明】
【0078】
P 用紙
10 画像形成装置
12 給紙ユニット
14 作像ユニット
16 定着ユニット
16a 定着ローラ対
16b モーター
17 給紙トレイ
18 排紙ローラ対
19 給紙ローラ
20 排紙トレイ
24 レジストローラ対
29 感光体ドラム
30 クリーナー
31 帯電器
32 光走査装置
33 現像装置
33a 現像ローラ
33b ケース
34 転写ローラ
36 検知機構
36a レバー
36b センサー
40 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体を搬送する第1のローラ対と、
前記印刷媒体の搬送方向において前記第1のローラ対よりも下流側に設けられ、該印刷媒体を搬送する第2のローラ対と、
前記第1のローラ対と前記第2のローラ対との間に設けられ、前記印刷媒体に接触することによって、該印刷媒体に所定の大きさの撓みが発生したことを検知する第1の検知手段と、
前記第1のローラ対又は前記第2のローラ対に所定の大きさの駆動トルクが発生したことを検知する第2の検知手段と、
前記印刷媒体の搬送が開始されてから、前記所定の大きさの撓み又は前記所定の大きさの駆動トルクを先に検知した前記第1の検知手段又は前記第2の検知手段の検知に基づいて、前記第1のローラ対又は前記第2のローラ対における該印刷媒体の搬送速度を制御する制御手段と、
を備えていること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1のローラ対又は前記第2のローラ対の一方において、前記第2の検知手段による駆動トルクの検知が行われると共に、該第1のローラ対又は該第2のローラ対の他方において、前記印刷媒体に対する被転写像の転写が行われること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1のローラ対では、前記印刷媒体に対して被転写像が転写され、
前記第2のローラ対では、前記印刷媒体に対して被転写像が定着されること、
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記印刷媒体が撓んでいる状態とは、前記第1のローラ対において該印刷媒体が通過する部分と前記第2のローラ対において該印刷媒体が通過する部分とを結んで得られる平面に対して、該印刷媒体が突出している状態であること、
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1のローラ対又は前記第2のローラ対を駆動させるためのモーターを、
更に備え、
前記第2の検知手段は、前記モーターを流れる電流値を検知することにより、前記駆動トルクを検知すること、
を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−128398(P2011−128398A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−287241(P2009−287241)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】