画像形成装置
【課題】シートの分離給送性に影響を与えることなくシート給送中の騒音の発生を抑制することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】第2シートガイド部材23を、シート分離部54及びシート搬送ローラ対21の間で、第1シートガイド部材22に近接する突出位置及び給送ローラ15によるシートPの給送を妨げない退避位置に移動可能に設ける。そして、シートPがシート搬送ローラ対21に到達すると、ソレノイド28により、第2シートガイド部材23を、退避位置から突出位置に移動させ、給送コロ16及び分離パッド17により挟持された状態でシート搬送ローラ対21により搬送されるシートPを第1シートガイド部材側に押圧する。
【解決手段】第2シートガイド部材23を、シート分離部54及びシート搬送ローラ対21の間で、第1シートガイド部材22に近接する突出位置及び給送ローラ15によるシートPの給送を妨げない退避位置に移動可能に設ける。そして、シートPがシート搬送ローラ対21に到達すると、ソレノイド28により、第2シートガイド部材23を、退避位置から突出位置に移動させ、給送コロ16及び分離パッド17により挟持された状態でシート搬送ローラ対21により搬送されるシートPを第1シートガイド部材側に押圧する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特に給送ローラにより送り出されるシートを1枚ずつ分離するシート分離部の構成に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置においては、例えば電子写真画像形成方式を用いてシートに画像を形成するものがあり、このような画像形成装置は、給紙カセットに収納されたシートを画像形成部に向けて給送するためのシート給送装置を備えている。そして、シート給送装置は、例えば分離パッド等の摩擦部材であるシート分離部材を給送ローラに圧接させることによりシートの重送を防ぎ、最上位のシートのみを1枚ずつ給送するようにしたシート分離部を備えたものがある。
【0003】
図11は、このような従来のシート分離部を備えたシート給送装置の構成を示す図である。図11において、15は中板13に載置されたシートPを1枚ずつ給送する給送ローラ、16は給送ローラ15と同軸上に設けられた給送コロ、17は分離パッドである。この分離部材である分離パッド17は、回動軸17aを支点とするホルダ17Aの回動端に取り付けられており、このホルダ17Aを分離パッドばね18によって給送ローラ側に付勢することにより、給送ローラ15又は給送コロ16に圧接する。21は、搬送ローラ19と搬送ローラ20とを備えたシート搬送ローラ対である。
【0004】
そして、このようなシート給送装置の場合、シート給送動作が開始されると、シートPは給送ローラ15によって給送された後、分離パッド17によって1枚ずつに分離される。この後、シートPは給送コロ16と分離パッド17に挟持され、シート搬送ローラ対21によって引き抜くように下流に搬送される。
【0005】
ここで、例えば小型レーザビームプリンタにおいては、シート搬送ローラ対21を、給送コロ16と分離パッド17の当接部の接線Aよりも給送コロ側に設けることにより、シート給送後のパスをコンパクトにしている。しかし、このように構成した場合、シートPの引き抜き方向は給送コロ16に巻き付く方向になる。
【0006】
つまり、シートPが給送コロ16と分離パッド17に挟持された状態でシート搬送ローラ対21により搬送される時、シートPの引き抜き方向は、図12に示すように給送コロ16と分離パッド17の当接部及びシート搬送ローラ対21を結んだ直線B方向になる。これにより、シート搬送ローラ対21がシートPを引き抜く時、シートPによって給送コロ16には直線B方向の力Fが働く。この力Fは、接線A方向の力Ftと法線C方向の力Fnに分解される。
【0007】
ここで、法線方向の力Fnは給送コロ中心16aに向かう方向であるため、シート搬送ローラ対21によりシートPが搬送引き抜かれる際、シートPにより給送コロ16を介して給送ローラ15及び給送コロ16を支持する不図示の支持部が押圧される。この結果、給送コロ16と一体に不図示の支持部が振動し、この振動により騒音が発生する可能性があった。
【0008】
なお、このようなシート給送中の騒音の発生を低減するため、従来、例えばホルダ17Aを給送コロ側に付勢する板バネを追加し、常に分離パッドを給送コロに押し付けることにより、振動を抑えるようにしたものがある(特許文献1参照)。また、シート搬送ローラ対21によって搬送される際、給送コロと分離パッドの圧接を解除するようにしたものがある(特許文献2参照)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平7−133033号公報
【特許文献2】特開平5−208747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、このような従来の画像形成装置において、板バネによって振動を抑える方法では、板バネの圧によってシートの給送性能が低下するおそれがある。また、給送コロと分離パッドの圧接を解除する方法では、分離性能が低下し、重送が発生するおそれがある。つまり、板バネによって振動を抑える方法や、給送コロと分離パッドの圧接を解除する方法では、シート給送中の騒音を抑えこむことはできるが、分離給送性能が低下する。
【0011】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、シートの分離給送性に影響を与えることなくシート給送中の騒音の発生を抑制することのできる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、周面に切り欠き部を有し、前記周面によりシートを送り出す給送ローラと、前記給送ローラの周面よりも小径に形成された給送コロと、前記給送ローラに圧接するシート分離部材と、前記給送ローラのシート給送方向下流側に設けられた湾曲したシート搬送路に設けられ、前記給送ローラにより給送されたシートを搬送するシート搬送ローラ対とを備え、給送されたシートが前記シート搬送ローラ対に到達すると、前記給送ローラを前記切り欠き部が前記シート分離部に対向し、前記給送コロと前記シート分離部材とでシートを挟持するように構成した画像形成装置において、前記給送ローラ及び前記シート分離部材により構成され、前記給送ローラにより送り出されるシートを分離するシート分離部と、前記湾曲したシート搬送路を構成するガイド部材と、前記シート分離部及び前記シート搬送ローラ対の間で前記ガイド部材に近接する突出位置及び前記給送ローラによるシートの給送を妨げない退避位置に移動可能に設けられた突出部材と、前記突出部材を前記退避位置及び前記突出位置に移動させる移動部と、を備え、シートが前記シート搬送ローラ対に到達すると、前記移動部により前記突出部材を、前記退避位置から前記突出位置に移動させ、前記給送コロと前記シート分離部材により挟持された状態で前記シート搬送ローラ対により搬送されるシートをガイド部材側に押圧することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明のように、シートがシート搬送ローラ対に到達すると、給送コロと分離部材により挟持された状態のシートをガイド部材側に押圧することにより、シート分離部材により給送コロを押圧する力を低減することができる。これにより、シートの分離給送性に影響を与えることなくシート給送中の騒音の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の一例である電子写真方式のプリンタの概略構成を示す図。
【図2】上記シート給送装置の構成を説明する図。
【図3】上記シート給送装置の斜視図。
【図4】上記シート給送装置のシート給送時の力の作用を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置に設けられたシート給送装置の構成を説明する図。
【図6】上記シート給送装置の斜視図。
【図7】上記シート給送装置のシート給送時の力の作用を示す図。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置に設けられたシート給送装置の構成を説明する図。
【図9】上記シート給送装置の斜視図。
【図10】上記シート給送装置のシート給送時の力の作用を示す図。
【図11】従来のシート給送装置の概略構成を示す図。
【図12】従来のシート給送装置のシート給送時の力の作用を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の一例である電子写真方式のプリンタの概略構成を示す図である。図1において、50はプリンタ、51はプリンタ本体、52はプリンタ本体51に設けられ、電子写真方式により画像形成を行う画像形成部、1は画像形成部52にシートPを給送するシート給送装置である。
【0016】
ここで、画像形成部52はトナー像を形成する感光体ドラム2、感光体ドラム2の表面を一様に帯電させる帯電ローラ3、現像スリーブ4、トナー容器5等を備え、プリンタ本体51に着脱自在に装着されているプロセスカートリッジ53を備えている。また、感光体ドラム2に形成されたトナー像をシートPに転写する転写ローラ6等を備えている。
【0017】
シート給送装置1は、プリンタ本体51に設けられた不図示の給紙トレイと、給紙トレイに回動自在に設けられた中板13に積載収納されたシートPを給送する周面に切り欠き部15Aを有する半月状のシート給送ローラ15を備えている。また、このシート給送ローラ(以下、給送ローラという)15の軸15aに同軸上に設けられた給送ローラ15よりも小径の給送コロ16、給送ローラ15により送り出されたシートPを分離するシート分離部54を備えている。
【0018】
ここで、給送ローラ15は1回転制御により、バネ13aによって給送ローラ側に付勢されている中板13から1枚ずつシートPを送り出すことができる。なお、給送ローラ15及び給送コロ16は不図示の支持部により回転自在に支持されている。また、図1において、21はシート分離部54のシート搬送方向下流側に設けられたシート搬送ローラ対である。
【0019】
シート分離部54は、給送ローラ15に圧接するシート分離部材である分離パッド17と、分離パッド17を給送ローラ15に圧接するように保持する分離パッドホルダ17Aを備えている。この分離パッドホルダ17Aは、分離パッド17よりもシート給送方向上流の回動軸17aによりプリンタ本体51に回動自在に支持されると共に、分離パッドばね18によって給送ローラ15に向けて付勢されている。なお、本実施の形態では、分離パッド17は、分離パッドばね18により、給送ローラ15によりシートを送り出すときは給送ローラ15に圧接するように付勢され、給送ローラ15によりシートが送り出された後は、給送コロ16に圧接するように付勢される。
【0020】
次に、このような構成のプリンタ50における画像形成動作について説明する。トナーが転写されるシートPが給紙トレイの中板13上にセットされた後、プリント開始信号が入力されると、図示しない駆動ギア列によって駆動力を与えられ、給送ローラ15が1回転駆動されると共に、シート搬送ローラ対21、感光体ドラム2等が駆動される。
【0021】
ここで、給送ローラ15が回転すると、給送ローラ15の軸15aには、回動自在な中板13の位置を規制する不図示の給紙カムが取り付けられており、この給紙カムも給送ローラ15と共に回転する。そして、このような給紙カムの回転に連動して中板13は上方回動し、シートPを給送ローラ15に押し付ける。これにより、まず中板13上にセットされたシートPのうちの最上位シートP1が、給送ローラ15との摩擦により送り出される。
【0022】
一方、給送ローラ15が回転すると同時に、分離パッドばね18により付勢された分離パッド17によって最上位のシートP1が、分離パッド17によって次のシートと分離される。これにより、最上位のシートP1のみがシート搬送ローラ対21によって画像形成部52に搬送されていく。なお、給送ローラ15の1回転駆動終了直前には、給紙カムが中板13を給紙待機位置まで押し下げる。また、シートP1がシート搬送ローラ対21に到達すると、給送ローラ15は、切り欠き部15AがシートP1に面する状態となり、シートP1から離間すると共に、シートPの重送を防ぐように給送コロ16に分離パッド17が当接する。つまり、シートP1がシート搬送ローラ対21に到達すると、給送ローラ15の切り欠き部15Aが分離パッド17に対向するようになると共に、給送コロ16と分離パッド17とにより、シートP1を挟持する状態となる。
【0023】
次に、シートP1がシート搬送ローラ対21により搬送されると、所定のタイミングでレーザー露光装置7が、帯電ローラ3によって表面が一様に帯電された感光体ドラム2にレーザー光を照射し、感光体ドラム2上に静電潜像を形成する。この後、現像スリーブ4が回転する。これにより、トナー容器5の中に充填されたトナーTが、現像スリーブ4の回転に伴って適度の帯電を受けた後、感光体ドラム2上に供給され、感光ドラム2上の静電潜像に付着する。これにより、潜像が現像され、トナー像として可視化され、この後、可視化された感光体ドラム2上のトナー像は転写ローラ6によりシートP1上に転写される。なお、シートP1に転写されずに感光体ドラム2上に残った転写残トナーは不図示のクリーニングブレードによりプロセスカートリッジ53に設けられた廃トナー容器27に収納される。また、このように表面をクリーニングされた感光体ドラム2は繰り返し次の画像形成プロセスに入る。
【0024】
次に、トナー像が形成されたシートP1は、加熱装置8と加圧ローラ9とからなる定着装置10に搬送され、この定着装置10において加熱、加圧されることにより、シートP1上にトナー像が永久定着される。そして、このように画像が定着された後、シートP1は排紙ローラ11と排紙コロ12に挟持、搬送され、排出積載トレイ26に排出される。
【0025】
図2はシート給送装置1の構成を説明する図であり、図3はシート給送装置1の斜視図である。図2及び図3において、22は第1シートガイド部材、23は第2シートガイド部材である。この第1シートガイド部材22は、シート分離部54のシート給送方向下流側に設けられ、分離されたシートをシート搬送ローラ対21に案内する湾曲したシート搬送路Rを構成するガイド部材である。
【0026】
なお、この第1シートガイド部材22は、給送ローラ15とシート搬送ローラ対21の間に、シート搬送ローラ対21のニップ部に対し精度よく設けられ、給送されたシートPの分離パッド17側をガイドする。また突出部材である第2シートガイド部材23は、給送ローラ15とシート搬送ローラ対21の間に設けられ、給送されたシートPの給送コロ16側をガイドする。ここで、シート搬送ローラ対21は、搬送ローラ19,20により構成されており、ニップ部は、図2に示すように、給送コロ16と分離パッド17の当接部において給送コロ16の当接面に対して引かれる接線(延長線)Aよりも給送コロ側に設けられている。
【0027】
第2シートガイド部材23は、給送ローラ15の動作中は、図2において実線で示す、接線A上よりも給送コロ側の退避位置Eに保持される。また、第2シートガイド部材23は、給送ローラ15のシート給送動作を終了すると、破線で示す、退避位置Eから接線A上(延長線上)、もしくは接線Aよりも第1シートガイド部材22に近接する方向に突出する突出位置Dに移動する。なお、このように突出位置Dに移動した際、第2シートガイド部材23と第1シートガイド部材22との間にはシートの給送を妨げないような間隙が形成される。
【0028】
28は退避位置E又は、第2シートガイド部材22に近接する突出位置Dに移動可能な第2シートガイド部材23を、退避位置E又は突出位置Dに移動させる移動部を構成するソレノイドである。ソレノイド28がONとなると、第2シートガイド部材23は退避位置Eに保持され、OFFとなると突出位置Dに移動する。なお、本実施の形態において、ソレノイド28は、給送ローラ15が動作中はON、給送ローラ15が動作を終了するとOFFとなる。つまり、ソレノイド28は、給送ローラ15の制御を利用して同調的にON・OFFされ、これに伴い第2シートガイド部材23は退避位置E又は突出位置Dに移動する。
【0029】
そして、このような構成のシート給送装置1において、給送ローラ15が回転すると、中板13に載置されたシートPは給送ローラ15によって送り出され、分離パッドばね18によって給送ローラ15に押圧された分離パッド17により、1枚毎に分離される。なお、分離パッド17は、一般的にコルクを含有したウレタンゴム等から構成されると共に、その表面摩擦係数、接触角度、形状は1度の給送動作毎に最上位のシート、1枚のみを搬送することができるように調整されている。また、シートPを給送した後、分離パッド17は給送コロ16に圧接してシートPを挟持する。
【0030】
次に、給送されたシートPは第1シートガイド部材22によってガイドされ、シート搬送ローラ対21まで給送される。そして、シート搬送ローラ対21によってシートPが搬送開始されると、シートPは分離パッド17と給送コロ16で挟持されたまま引き抜くように搬送される。
【0031】
このとき既述したように、シート搬送ローラ対21は給送コロ16と分離パッド17の当接部において給送コロ16の当接面に対して引かれる接線Aよりも、給送コロ側に設けられている。この場合、シートPの引き抜き方向は給送コロ16に巻き付く方向になる。ここで、シートPの給送コロ16側をガイドする第2シートガイド部材23が無い場合、シート搬送ローラ対21がシートPを搬送する際、分離パッド17を給送コロ16に押し付ける力を発生させながらシートPが引き抜かれるようになる。このような場合、給送コロ16と一体に不図示の支持部が振動し、この振動により騒音が発生するおそれがある。
【0032】
しかし、本実施の形態においては、給送ローラ15が動作を終了し、シートPがシート搬送ローラ対21に到達して搬送され始めると、ソレノイド28がOFFとなり、図4に示すように、第2シートガイド部材23が退避位置Eから突出位置Dに移動する。これにより、シートPが第2シートガイド部材23により押圧されて第1シートガイド部材側に移動し、これに伴いシートPの引き抜き方向は、給送コロ16と分離パッド17の当接部と第2シートガイド部材23の先端とを結ぶ直線B1の方向になる。つまり、シートPが給送コロ16と分離パッド17に挟持された状態でシート搬送ローラ対21によって搬送される時、第2シートガイド部材23の移動により、シートPの引き抜き方向は接線Aよりも分離パッド側(シート分離部材側)の直線B1の方向になる。
【0033】
そして、このように引き抜き方向が直線B1の方向になると、シート搬送ローラ対21がシートPを引き抜く時、シートPによって分離パッド17には直線B1の方向の力F1が働く。この力F1は、接線A方向の力Ft1と、法線C方向の力Fn1に分解されるが、この法線方向の力Fn1は給送コロ中心16aから離れる方向になる。
【0034】
このため、シート搬送ローラ対21がシートPを引き抜くように搬送する際、シートPの引き抜き力によって分離パッド17を給送コロ16に押し付けながら搬送することが無くなる。この結果、給送コロ16と一体に支持部が振動することがなくなり、騒音の発生を防止することができる。
【0035】
なお、シートPがシート搬送ローラ対21に搬送されるまでは、図2に示すように第2シートガイド部材23は、ソレノイド28によって退避位置Eに保持されるため、シート先端が第2シートガイド部材23に衝突することはない。また、給送ローラ15がシートPを給送するとき、第2シートガイド部材23がシートPと当接することもないので、第2シートガイド部材23が給送抵抗になることはなく、良好な給送性能を実現できる。
【0036】
以上説明したように、本実施の形態ではシートがシート搬送ローラ対21により搬送される時は、第2シートガイド部材23を突出位置に移動させ、シートPを第1シートガイド部材側に押圧するようにしている。これにより、シートの引き抜き方向が分離パッド側に変更されるようになり、シートPの引き抜きによって分離パッド17を給送コロ16に押し付ける力が発生することなくなる。このため、シート搬送ローラ対21がシートを分離パッド17と給送コロ16で挟持されたまま搬送する際の騒音の発生を低減することができる。
【0037】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図5は、本実施の形態に係る画像形成装置に設けられたシート給送装置の構成を説明する図、図6は、その斜視図である。なお、図5及び図6において、既述した図2及び図3と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0038】
図5及び図6において、24は第2シートガイド部材であり、本実施の形態において、この第2シートガイド部材24は、シート搬送ローラ対21の給送ローラ側の搬送ローラ19のローラ軸19aに回動自在に軸支されている。なお、第1シートガイド部材22は、シートをシート搬送ローラ対21のニップ部にスムースに導入させるため、シート搬送ローラ対21に対し精度良く配設されている。したがって、第2シートガイド部材24を搬送ローラ19に軸支するようにすれば第2シートガイド部材24を、第1シートガイド部材22に対し精度良く配設することができる。また、この第2シートガイド部材24の側面にはボス24aが突設されている。
【0039】
40は、給送ローラ15が固定されている給送軸であり、この給送軸40に、第2シートガイド部材24を、退避位置E又は突出位置Dに移動させる移動部であるカム30が設けられている。そして、この給送軸40により、給送ローラ15及びカム30は1回転制御される。ここで、カム30は連続的なカム外形形状30aを有しており、このカム外形形状30aにより、給送ローラ15が動作している間はボス24aを給送軸40から遠ざけ、給送ローラ15が動作を終了するとボス24aを給送軸40から近づけることができる。なお、41はカム外形形状30aにボス24aを連続的に追従させるために配設された押圧部材である。
【0040】
そして、このような構成のシート給送装置1において、給送ローラ15が回転すると、シートPが送り出され、分離パッドばね18によって給送ローラ15に押圧された分離パッド17によって1枚毎に分離される。なお、シートPを給送した後、分離パッド17は給送コロ16に圧接してシートPを挟持する。次に、給送されたシートPは第1シートガイド部材22によってガイドされ、シート搬送ローラ対21まで給送され、この後、シート搬送ローラ対21によって分離パッド17と給送コロ16で挟持されたまま引き抜くように搬送される。
【0041】
ここで、このようにシートPがシート搬送ローラ対21により搬送され始めると、ボス24aに圧接するカム30のカム外形形状30aによって第2シートガイド部材24は、ボス24aを給送軸40に近づけるように、連続的に追従して移動する。これにより、第2シートガイド部材24は、図7に示すように、退避位置Eから接線A上、もしくは接線Aよりも第1シートガイド部材側に突出した突出位置Dに移動し、シートPを第1シートガイド部材側に押圧する。
【0042】
このため、シートPがシート搬送ローラ対21によって引き抜かれる時、シートPの引き抜き方向は、給送コロ16と分離パッド17の当接部と第2シートガイド部材24の先端とを結ぶ直線B2の方向になる。そして、このように引き抜き方向が直線B2の方向になると、シート搬送ローラ対21がシートPを引き抜く時、シートPによって分離パッド17に線B2の方向の力F2が働く。この力F2は、接線A方向の力Ft2と法線C方向の力Fn2に分解され、この法線方向の力Fn2が給送コロ中心16aから離れる方向になる。
【0043】
このため、シート搬送ローラ対21がシートPを分離パッド17と給送コロ16で挟持されたまま搬送する際、シートPの引き抜き力によって分離パッド17を給送コロ16に押し付けながら搬送することが無くなる。この結果、給送コロ16と一体に支持部が振動することがなくなり、騒音の発生を防止することができる。
【0044】
なお、シートPがシート搬送ローラ対21に搬送されるまでは、図5に示すように第2シートガイド部材24は、カム30により退避位置Eに保持されるため、シート先端が第2シートガイド部材24に衝突することはない。また、給送ローラ15がシートPを給送するとき、第2シートガイド部材24がシートPと当接することもないので、第2シートガイド部材24が給送抵抗になることはなく、良好な給送性能を実現することができる。
【0045】
このように、本実施の形態においては、第2シートガイド部材24をシート搬送ローラ対21の一方の搬送ローラ19に軸支すると共に、第2シートガイド部材24を給送軸40に軸支したカム30により退避位置E又は突出位置Dに移動させるようにしている。そして、このように第2シートガイド部材24を搬送ローラ19に軸支することにより、第2シートガイド部材24を、第1シートガイド部材22に対し精度良く配設することができる。
【0046】
このため、第1シートガイド部材22の近傍まで、第2シートガイド部材24を突出させることができるようになり、より騒音の発生を防止することができる。また、給送軸40に固定されているカム30により、第2シートガイド部材24を移動させるため、簡便かつ低コストな構成で第2シートガイド部材24の移動タイミングとシート給送タイミングを精度良く設定することができる。
【0047】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図8は、本実施の形態に係る画像形成装置に設けられたシート給送装置の構成を説明する図、図9は、その斜視図である。なお、図8及び図9において、既述した図5及び図6と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0048】
図8及び図9において、25は第2シートガイド部材であり、本実施の形態において、この第2シートガイド部材25は、シート搬送ローラ対21の給送ローラ側の搬送ローラ19のローラ軸19aに回動自在に軸支されている。また、第2シートガイド部材25の先端部には回転体である従動コロ25bが配設されており、第2シートガイド部材25が第1シートガイド部材22に向けて回動した際、第1シートガイド部材22に最も近い位置に従動コロ25bが位置するようになる。これにより、第2シートガイド部材25が突出位置Dに移動した際、従動コロ25bがシートを押圧するようになる。
【0049】
そして、このような構成のシート給送装置1において、給送ローラ15が回転すると、シートPが送り出され、分離パッドばね18によって給送ローラ15に押圧された分離パッド17によって1枚毎に分離される。なお、シートPを給送した後、分離パッド17は給送コロ16に対して押圧され、シートPを挟持する。
【0050】
次に、給送されたシートPは第1シートガイド部材22によってガイドされ、シート搬送ローラ対21まで給送され、この後、シート搬送ローラ対21によって分離パッド17と給送コロ16で挟持されたまま引き抜くように搬送される。ここで、このようにシートPがシート搬送ローラ対21により搬送され始めると、第2シートガイド部材25は、カム30によって退避位置Eから突出位置Dに移動する。これにより、第2シートガイド部材25の従動コロ25bが接線A上、もしくは接線Aよりも第1シートガイド部材側に突出した突出位置Dに移動し、シートPを第1シートガイド部材側に押圧する。
【0051】
このため、シート搬送ローラ対21によるシートPの引き抜き方向は、給送コロ16と分離パッド17の当接部と第2シートガイド部材25の先端とを結ぶ直線B3の方向になる。そして、引き抜き方向が直線B3の方向になると、シート搬送ローラ対21がシートPを引き抜く時、シートPによって分離パッド17には直線B3の方向の力F3が働く。この力F3は、接線A方向の力Ft3と、法線C方向の力Fn3に分解されるが、この法線方向の力Fn3は給送コロ中心16aから離れる方向になる。
【0052】
このため、シート搬送ローラ対21がシートPを分離パッド17と給送コロ16で挟持されたまま搬送する際、シートPの引き抜き力によって分離パッド17を給送コロ16に押し付けながら搬送することが無くなる。この結果、給送コロ16と一体に支持部が振動することがなくなり、騒音の発生を防止することができる。
【0053】
なお、シートPがシート搬送ローラ対21に搬送されるまでは、図8に示すように第2シートガイド部材25が、カム30により退避位置Eに保持されるため、シート先端が第2シートガイド部材25に衝突することはない。また、給送ローラ15がシートPを給送するとき、第2シートガイド部材25がシートPと当接することもないので、第2シートガイド部材25が給送抵抗になることはなく、良好な給送性能を実現できる。
【0054】
さらに、本実施の形態のように、第2シートガイド部材25の回動端に従動コロ25bを配設することにより、シート搬送ローラ対21がシートを搬送する際、シートと第2シートガイド部材25との接触をすべり接触から転がり接触に変えることができる。この結果、シートPを給送する際に生じる摺擦音の発生が低減されると共に、給送抵抗による給送性のばらつきを低減することができる。
【符号の説明】
【0055】
1…シート給送装置、15…給送ローラ、16…給送コロ、17…分離パッド、17A…分離パッドホルダ、19…搬送ローラ、19a…ローラ軸、21…シート搬送ローラ対、22…第1シートガイド部材、23…第2シートガイド部材、24…第2シートガイド部材、24a…ボス、25…第2シートガイド部材、25b…従動コロ、28…ソレノイド、30…カム、40…給送軸、50…プリンタ、51…プリンタ本体、54…シート分離部、D…突出位置、E…退避位置、P…シート、R…シート搬送路
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特に給送ローラにより送り出されるシートを1枚ずつ分離するシート分離部の構成に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置においては、例えば電子写真画像形成方式を用いてシートに画像を形成するものがあり、このような画像形成装置は、給紙カセットに収納されたシートを画像形成部に向けて給送するためのシート給送装置を備えている。そして、シート給送装置は、例えば分離パッド等の摩擦部材であるシート分離部材を給送ローラに圧接させることによりシートの重送を防ぎ、最上位のシートのみを1枚ずつ給送するようにしたシート分離部を備えたものがある。
【0003】
図11は、このような従来のシート分離部を備えたシート給送装置の構成を示す図である。図11において、15は中板13に載置されたシートPを1枚ずつ給送する給送ローラ、16は給送ローラ15と同軸上に設けられた給送コロ、17は分離パッドである。この分離部材である分離パッド17は、回動軸17aを支点とするホルダ17Aの回動端に取り付けられており、このホルダ17Aを分離パッドばね18によって給送ローラ側に付勢することにより、給送ローラ15又は給送コロ16に圧接する。21は、搬送ローラ19と搬送ローラ20とを備えたシート搬送ローラ対である。
【0004】
そして、このようなシート給送装置の場合、シート給送動作が開始されると、シートPは給送ローラ15によって給送された後、分離パッド17によって1枚ずつに分離される。この後、シートPは給送コロ16と分離パッド17に挟持され、シート搬送ローラ対21によって引き抜くように下流に搬送される。
【0005】
ここで、例えば小型レーザビームプリンタにおいては、シート搬送ローラ対21を、給送コロ16と分離パッド17の当接部の接線Aよりも給送コロ側に設けることにより、シート給送後のパスをコンパクトにしている。しかし、このように構成した場合、シートPの引き抜き方向は給送コロ16に巻き付く方向になる。
【0006】
つまり、シートPが給送コロ16と分離パッド17に挟持された状態でシート搬送ローラ対21により搬送される時、シートPの引き抜き方向は、図12に示すように給送コロ16と分離パッド17の当接部及びシート搬送ローラ対21を結んだ直線B方向になる。これにより、シート搬送ローラ対21がシートPを引き抜く時、シートPによって給送コロ16には直線B方向の力Fが働く。この力Fは、接線A方向の力Ftと法線C方向の力Fnに分解される。
【0007】
ここで、法線方向の力Fnは給送コロ中心16aに向かう方向であるため、シート搬送ローラ対21によりシートPが搬送引き抜かれる際、シートPにより給送コロ16を介して給送ローラ15及び給送コロ16を支持する不図示の支持部が押圧される。この結果、給送コロ16と一体に不図示の支持部が振動し、この振動により騒音が発生する可能性があった。
【0008】
なお、このようなシート給送中の騒音の発生を低減するため、従来、例えばホルダ17Aを給送コロ側に付勢する板バネを追加し、常に分離パッドを給送コロに押し付けることにより、振動を抑えるようにしたものがある(特許文献1参照)。また、シート搬送ローラ対21によって搬送される際、給送コロと分離パッドの圧接を解除するようにしたものがある(特許文献2参照)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平7−133033号公報
【特許文献2】特開平5−208747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、このような従来の画像形成装置において、板バネによって振動を抑える方法では、板バネの圧によってシートの給送性能が低下するおそれがある。また、給送コロと分離パッドの圧接を解除する方法では、分離性能が低下し、重送が発生するおそれがある。つまり、板バネによって振動を抑える方法や、給送コロと分離パッドの圧接を解除する方法では、シート給送中の騒音を抑えこむことはできるが、分離給送性能が低下する。
【0011】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、シートの分離給送性に影響を与えることなくシート給送中の騒音の発生を抑制することのできる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、周面に切り欠き部を有し、前記周面によりシートを送り出す給送ローラと、前記給送ローラの周面よりも小径に形成された給送コロと、前記給送ローラに圧接するシート分離部材と、前記給送ローラのシート給送方向下流側に設けられた湾曲したシート搬送路に設けられ、前記給送ローラにより給送されたシートを搬送するシート搬送ローラ対とを備え、給送されたシートが前記シート搬送ローラ対に到達すると、前記給送ローラを前記切り欠き部が前記シート分離部に対向し、前記給送コロと前記シート分離部材とでシートを挟持するように構成した画像形成装置において、前記給送ローラ及び前記シート分離部材により構成され、前記給送ローラにより送り出されるシートを分離するシート分離部と、前記湾曲したシート搬送路を構成するガイド部材と、前記シート分離部及び前記シート搬送ローラ対の間で前記ガイド部材に近接する突出位置及び前記給送ローラによるシートの給送を妨げない退避位置に移動可能に設けられた突出部材と、前記突出部材を前記退避位置及び前記突出位置に移動させる移動部と、を備え、シートが前記シート搬送ローラ対に到達すると、前記移動部により前記突出部材を、前記退避位置から前記突出位置に移動させ、前記給送コロと前記シート分離部材により挟持された状態で前記シート搬送ローラ対により搬送されるシートをガイド部材側に押圧することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明のように、シートがシート搬送ローラ対に到達すると、給送コロと分離部材により挟持された状態のシートをガイド部材側に押圧することにより、シート分離部材により給送コロを押圧する力を低減することができる。これにより、シートの分離給送性に影響を与えることなくシート給送中の騒音の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の一例である電子写真方式のプリンタの概略構成を示す図。
【図2】上記シート給送装置の構成を説明する図。
【図3】上記シート給送装置の斜視図。
【図4】上記シート給送装置のシート給送時の力の作用を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置に設けられたシート給送装置の構成を説明する図。
【図6】上記シート給送装置の斜視図。
【図7】上記シート給送装置のシート給送時の力の作用を示す図。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置に設けられたシート給送装置の構成を説明する図。
【図9】上記シート給送装置の斜視図。
【図10】上記シート給送装置のシート給送時の力の作用を示す図。
【図11】従来のシート給送装置の概略構成を示す図。
【図12】従来のシート給送装置のシート給送時の力の作用を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の一例である電子写真方式のプリンタの概略構成を示す図である。図1において、50はプリンタ、51はプリンタ本体、52はプリンタ本体51に設けられ、電子写真方式により画像形成を行う画像形成部、1は画像形成部52にシートPを給送するシート給送装置である。
【0016】
ここで、画像形成部52はトナー像を形成する感光体ドラム2、感光体ドラム2の表面を一様に帯電させる帯電ローラ3、現像スリーブ4、トナー容器5等を備え、プリンタ本体51に着脱自在に装着されているプロセスカートリッジ53を備えている。また、感光体ドラム2に形成されたトナー像をシートPに転写する転写ローラ6等を備えている。
【0017】
シート給送装置1は、プリンタ本体51に設けられた不図示の給紙トレイと、給紙トレイに回動自在に設けられた中板13に積載収納されたシートPを給送する周面に切り欠き部15Aを有する半月状のシート給送ローラ15を備えている。また、このシート給送ローラ(以下、給送ローラという)15の軸15aに同軸上に設けられた給送ローラ15よりも小径の給送コロ16、給送ローラ15により送り出されたシートPを分離するシート分離部54を備えている。
【0018】
ここで、給送ローラ15は1回転制御により、バネ13aによって給送ローラ側に付勢されている中板13から1枚ずつシートPを送り出すことができる。なお、給送ローラ15及び給送コロ16は不図示の支持部により回転自在に支持されている。また、図1において、21はシート分離部54のシート搬送方向下流側に設けられたシート搬送ローラ対である。
【0019】
シート分離部54は、給送ローラ15に圧接するシート分離部材である分離パッド17と、分離パッド17を給送ローラ15に圧接するように保持する分離パッドホルダ17Aを備えている。この分離パッドホルダ17Aは、分離パッド17よりもシート給送方向上流の回動軸17aによりプリンタ本体51に回動自在に支持されると共に、分離パッドばね18によって給送ローラ15に向けて付勢されている。なお、本実施の形態では、分離パッド17は、分離パッドばね18により、給送ローラ15によりシートを送り出すときは給送ローラ15に圧接するように付勢され、給送ローラ15によりシートが送り出された後は、給送コロ16に圧接するように付勢される。
【0020】
次に、このような構成のプリンタ50における画像形成動作について説明する。トナーが転写されるシートPが給紙トレイの中板13上にセットされた後、プリント開始信号が入力されると、図示しない駆動ギア列によって駆動力を与えられ、給送ローラ15が1回転駆動されると共に、シート搬送ローラ対21、感光体ドラム2等が駆動される。
【0021】
ここで、給送ローラ15が回転すると、給送ローラ15の軸15aには、回動自在な中板13の位置を規制する不図示の給紙カムが取り付けられており、この給紙カムも給送ローラ15と共に回転する。そして、このような給紙カムの回転に連動して中板13は上方回動し、シートPを給送ローラ15に押し付ける。これにより、まず中板13上にセットされたシートPのうちの最上位シートP1が、給送ローラ15との摩擦により送り出される。
【0022】
一方、給送ローラ15が回転すると同時に、分離パッドばね18により付勢された分離パッド17によって最上位のシートP1が、分離パッド17によって次のシートと分離される。これにより、最上位のシートP1のみがシート搬送ローラ対21によって画像形成部52に搬送されていく。なお、給送ローラ15の1回転駆動終了直前には、給紙カムが中板13を給紙待機位置まで押し下げる。また、シートP1がシート搬送ローラ対21に到達すると、給送ローラ15は、切り欠き部15AがシートP1に面する状態となり、シートP1から離間すると共に、シートPの重送を防ぐように給送コロ16に分離パッド17が当接する。つまり、シートP1がシート搬送ローラ対21に到達すると、給送ローラ15の切り欠き部15Aが分離パッド17に対向するようになると共に、給送コロ16と分離パッド17とにより、シートP1を挟持する状態となる。
【0023】
次に、シートP1がシート搬送ローラ対21により搬送されると、所定のタイミングでレーザー露光装置7が、帯電ローラ3によって表面が一様に帯電された感光体ドラム2にレーザー光を照射し、感光体ドラム2上に静電潜像を形成する。この後、現像スリーブ4が回転する。これにより、トナー容器5の中に充填されたトナーTが、現像スリーブ4の回転に伴って適度の帯電を受けた後、感光体ドラム2上に供給され、感光ドラム2上の静電潜像に付着する。これにより、潜像が現像され、トナー像として可視化され、この後、可視化された感光体ドラム2上のトナー像は転写ローラ6によりシートP1上に転写される。なお、シートP1に転写されずに感光体ドラム2上に残った転写残トナーは不図示のクリーニングブレードによりプロセスカートリッジ53に設けられた廃トナー容器27に収納される。また、このように表面をクリーニングされた感光体ドラム2は繰り返し次の画像形成プロセスに入る。
【0024】
次に、トナー像が形成されたシートP1は、加熱装置8と加圧ローラ9とからなる定着装置10に搬送され、この定着装置10において加熱、加圧されることにより、シートP1上にトナー像が永久定着される。そして、このように画像が定着された後、シートP1は排紙ローラ11と排紙コロ12に挟持、搬送され、排出積載トレイ26に排出される。
【0025】
図2はシート給送装置1の構成を説明する図であり、図3はシート給送装置1の斜視図である。図2及び図3において、22は第1シートガイド部材、23は第2シートガイド部材である。この第1シートガイド部材22は、シート分離部54のシート給送方向下流側に設けられ、分離されたシートをシート搬送ローラ対21に案内する湾曲したシート搬送路Rを構成するガイド部材である。
【0026】
なお、この第1シートガイド部材22は、給送ローラ15とシート搬送ローラ対21の間に、シート搬送ローラ対21のニップ部に対し精度よく設けられ、給送されたシートPの分離パッド17側をガイドする。また突出部材である第2シートガイド部材23は、給送ローラ15とシート搬送ローラ対21の間に設けられ、給送されたシートPの給送コロ16側をガイドする。ここで、シート搬送ローラ対21は、搬送ローラ19,20により構成されており、ニップ部は、図2に示すように、給送コロ16と分離パッド17の当接部において給送コロ16の当接面に対して引かれる接線(延長線)Aよりも給送コロ側に設けられている。
【0027】
第2シートガイド部材23は、給送ローラ15の動作中は、図2において実線で示す、接線A上よりも給送コロ側の退避位置Eに保持される。また、第2シートガイド部材23は、給送ローラ15のシート給送動作を終了すると、破線で示す、退避位置Eから接線A上(延長線上)、もしくは接線Aよりも第1シートガイド部材22に近接する方向に突出する突出位置Dに移動する。なお、このように突出位置Dに移動した際、第2シートガイド部材23と第1シートガイド部材22との間にはシートの給送を妨げないような間隙が形成される。
【0028】
28は退避位置E又は、第2シートガイド部材22に近接する突出位置Dに移動可能な第2シートガイド部材23を、退避位置E又は突出位置Dに移動させる移動部を構成するソレノイドである。ソレノイド28がONとなると、第2シートガイド部材23は退避位置Eに保持され、OFFとなると突出位置Dに移動する。なお、本実施の形態において、ソレノイド28は、給送ローラ15が動作中はON、給送ローラ15が動作を終了するとOFFとなる。つまり、ソレノイド28は、給送ローラ15の制御を利用して同調的にON・OFFされ、これに伴い第2シートガイド部材23は退避位置E又は突出位置Dに移動する。
【0029】
そして、このような構成のシート給送装置1において、給送ローラ15が回転すると、中板13に載置されたシートPは給送ローラ15によって送り出され、分離パッドばね18によって給送ローラ15に押圧された分離パッド17により、1枚毎に分離される。なお、分離パッド17は、一般的にコルクを含有したウレタンゴム等から構成されると共に、その表面摩擦係数、接触角度、形状は1度の給送動作毎に最上位のシート、1枚のみを搬送することができるように調整されている。また、シートPを給送した後、分離パッド17は給送コロ16に圧接してシートPを挟持する。
【0030】
次に、給送されたシートPは第1シートガイド部材22によってガイドされ、シート搬送ローラ対21まで給送される。そして、シート搬送ローラ対21によってシートPが搬送開始されると、シートPは分離パッド17と給送コロ16で挟持されたまま引き抜くように搬送される。
【0031】
このとき既述したように、シート搬送ローラ対21は給送コロ16と分離パッド17の当接部において給送コロ16の当接面に対して引かれる接線Aよりも、給送コロ側に設けられている。この場合、シートPの引き抜き方向は給送コロ16に巻き付く方向になる。ここで、シートPの給送コロ16側をガイドする第2シートガイド部材23が無い場合、シート搬送ローラ対21がシートPを搬送する際、分離パッド17を給送コロ16に押し付ける力を発生させながらシートPが引き抜かれるようになる。このような場合、給送コロ16と一体に不図示の支持部が振動し、この振動により騒音が発生するおそれがある。
【0032】
しかし、本実施の形態においては、給送ローラ15が動作を終了し、シートPがシート搬送ローラ対21に到達して搬送され始めると、ソレノイド28がOFFとなり、図4に示すように、第2シートガイド部材23が退避位置Eから突出位置Dに移動する。これにより、シートPが第2シートガイド部材23により押圧されて第1シートガイド部材側に移動し、これに伴いシートPの引き抜き方向は、給送コロ16と分離パッド17の当接部と第2シートガイド部材23の先端とを結ぶ直線B1の方向になる。つまり、シートPが給送コロ16と分離パッド17に挟持された状態でシート搬送ローラ対21によって搬送される時、第2シートガイド部材23の移動により、シートPの引き抜き方向は接線Aよりも分離パッド側(シート分離部材側)の直線B1の方向になる。
【0033】
そして、このように引き抜き方向が直線B1の方向になると、シート搬送ローラ対21がシートPを引き抜く時、シートPによって分離パッド17には直線B1の方向の力F1が働く。この力F1は、接線A方向の力Ft1と、法線C方向の力Fn1に分解されるが、この法線方向の力Fn1は給送コロ中心16aから離れる方向になる。
【0034】
このため、シート搬送ローラ対21がシートPを引き抜くように搬送する際、シートPの引き抜き力によって分離パッド17を給送コロ16に押し付けながら搬送することが無くなる。この結果、給送コロ16と一体に支持部が振動することがなくなり、騒音の発生を防止することができる。
【0035】
なお、シートPがシート搬送ローラ対21に搬送されるまでは、図2に示すように第2シートガイド部材23は、ソレノイド28によって退避位置Eに保持されるため、シート先端が第2シートガイド部材23に衝突することはない。また、給送ローラ15がシートPを給送するとき、第2シートガイド部材23がシートPと当接することもないので、第2シートガイド部材23が給送抵抗になることはなく、良好な給送性能を実現できる。
【0036】
以上説明したように、本実施の形態ではシートがシート搬送ローラ対21により搬送される時は、第2シートガイド部材23を突出位置に移動させ、シートPを第1シートガイド部材側に押圧するようにしている。これにより、シートの引き抜き方向が分離パッド側に変更されるようになり、シートPの引き抜きによって分離パッド17を給送コロ16に押し付ける力が発生することなくなる。このため、シート搬送ローラ対21がシートを分離パッド17と給送コロ16で挟持されたまま搬送する際の騒音の発生を低減することができる。
【0037】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図5は、本実施の形態に係る画像形成装置に設けられたシート給送装置の構成を説明する図、図6は、その斜視図である。なお、図5及び図6において、既述した図2及び図3と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0038】
図5及び図6において、24は第2シートガイド部材であり、本実施の形態において、この第2シートガイド部材24は、シート搬送ローラ対21の給送ローラ側の搬送ローラ19のローラ軸19aに回動自在に軸支されている。なお、第1シートガイド部材22は、シートをシート搬送ローラ対21のニップ部にスムースに導入させるため、シート搬送ローラ対21に対し精度良く配設されている。したがって、第2シートガイド部材24を搬送ローラ19に軸支するようにすれば第2シートガイド部材24を、第1シートガイド部材22に対し精度良く配設することができる。また、この第2シートガイド部材24の側面にはボス24aが突設されている。
【0039】
40は、給送ローラ15が固定されている給送軸であり、この給送軸40に、第2シートガイド部材24を、退避位置E又は突出位置Dに移動させる移動部であるカム30が設けられている。そして、この給送軸40により、給送ローラ15及びカム30は1回転制御される。ここで、カム30は連続的なカム外形形状30aを有しており、このカム外形形状30aにより、給送ローラ15が動作している間はボス24aを給送軸40から遠ざけ、給送ローラ15が動作を終了するとボス24aを給送軸40から近づけることができる。なお、41はカム外形形状30aにボス24aを連続的に追従させるために配設された押圧部材である。
【0040】
そして、このような構成のシート給送装置1において、給送ローラ15が回転すると、シートPが送り出され、分離パッドばね18によって給送ローラ15に押圧された分離パッド17によって1枚毎に分離される。なお、シートPを給送した後、分離パッド17は給送コロ16に圧接してシートPを挟持する。次に、給送されたシートPは第1シートガイド部材22によってガイドされ、シート搬送ローラ対21まで給送され、この後、シート搬送ローラ対21によって分離パッド17と給送コロ16で挟持されたまま引き抜くように搬送される。
【0041】
ここで、このようにシートPがシート搬送ローラ対21により搬送され始めると、ボス24aに圧接するカム30のカム外形形状30aによって第2シートガイド部材24は、ボス24aを給送軸40に近づけるように、連続的に追従して移動する。これにより、第2シートガイド部材24は、図7に示すように、退避位置Eから接線A上、もしくは接線Aよりも第1シートガイド部材側に突出した突出位置Dに移動し、シートPを第1シートガイド部材側に押圧する。
【0042】
このため、シートPがシート搬送ローラ対21によって引き抜かれる時、シートPの引き抜き方向は、給送コロ16と分離パッド17の当接部と第2シートガイド部材24の先端とを結ぶ直線B2の方向になる。そして、このように引き抜き方向が直線B2の方向になると、シート搬送ローラ対21がシートPを引き抜く時、シートPによって分離パッド17に線B2の方向の力F2が働く。この力F2は、接線A方向の力Ft2と法線C方向の力Fn2に分解され、この法線方向の力Fn2が給送コロ中心16aから離れる方向になる。
【0043】
このため、シート搬送ローラ対21がシートPを分離パッド17と給送コロ16で挟持されたまま搬送する際、シートPの引き抜き力によって分離パッド17を給送コロ16に押し付けながら搬送することが無くなる。この結果、給送コロ16と一体に支持部が振動することがなくなり、騒音の発生を防止することができる。
【0044】
なお、シートPがシート搬送ローラ対21に搬送されるまでは、図5に示すように第2シートガイド部材24は、カム30により退避位置Eに保持されるため、シート先端が第2シートガイド部材24に衝突することはない。また、給送ローラ15がシートPを給送するとき、第2シートガイド部材24がシートPと当接することもないので、第2シートガイド部材24が給送抵抗になることはなく、良好な給送性能を実現することができる。
【0045】
このように、本実施の形態においては、第2シートガイド部材24をシート搬送ローラ対21の一方の搬送ローラ19に軸支すると共に、第2シートガイド部材24を給送軸40に軸支したカム30により退避位置E又は突出位置Dに移動させるようにしている。そして、このように第2シートガイド部材24を搬送ローラ19に軸支することにより、第2シートガイド部材24を、第1シートガイド部材22に対し精度良く配設することができる。
【0046】
このため、第1シートガイド部材22の近傍まで、第2シートガイド部材24を突出させることができるようになり、より騒音の発生を防止することができる。また、給送軸40に固定されているカム30により、第2シートガイド部材24を移動させるため、簡便かつ低コストな構成で第2シートガイド部材24の移動タイミングとシート給送タイミングを精度良く設定することができる。
【0047】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図8は、本実施の形態に係る画像形成装置に設けられたシート給送装置の構成を説明する図、図9は、その斜視図である。なお、図8及び図9において、既述した図5及び図6と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
【0048】
図8及び図9において、25は第2シートガイド部材であり、本実施の形態において、この第2シートガイド部材25は、シート搬送ローラ対21の給送ローラ側の搬送ローラ19のローラ軸19aに回動自在に軸支されている。また、第2シートガイド部材25の先端部には回転体である従動コロ25bが配設されており、第2シートガイド部材25が第1シートガイド部材22に向けて回動した際、第1シートガイド部材22に最も近い位置に従動コロ25bが位置するようになる。これにより、第2シートガイド部材25が突出位置Dに移動した際、従動コロ25bがシートを押圧するようになる。
【0049】
そして、このような構成のシート給送装置1において、給送ローラ15が回転すると、シートPが送り出され、分離パッドばね18によって給送ローラ15に押圧された分離パッド17によって1枚毎に分離される。なお、シートPを給送した後、分離パッド17は給送コロ16に対して押圧され、シートPを挟持する。
【0050】
次に、給送されたシートPは第1シートガイド部材22によってガイドされ、シート搬送ローラ対21まで給送され、この後、シート搬送ローラ対21によって分離パッド17と給送コロ16で挟持されたまま引き抜くように搬送される。ここで、このようにシートPがシート搬送ローラ対21により搬送され始めると、第2シートガイド部材25は、カム30によって退避位置Eから突出位置Dに移動する。これにより、第2シートガイド部材25の従動コロ25bが接線A上、もしくは接線Aよりも第1シートガイド部材側に突出した突出位置Dに移動し、シートPを第1シートガイド部材側に押圧する。
【0051】
このため、シート搬送ローラ対21によるシートPの引き抜き方向は、給送コロ16と分離パッド17の当接部と第2シートガイド部材25の先端とを結ぶ直線B3の方向になる。そして、引き抜き方向が直線B3の方向になると、シート搬送ローラ対21がシートPを引き抜く時、シートPによって分離パッド17には直線B3の方向の力F3が働く。この力F3は、接線A方向の力Ft3と、法線C方向の力Fn3に分解されるが、この法線方向の力Fn3は給送コロ中心16aから離れる方向になる。
【0052】
このため、シート搬送ローラ対21がシートPを分離パッド17と給送コロ16で挟持されたまま搬送する際、シートPの引き抜き力によって分離パッド17を給送コロ16に押し付けながら搬送することが無くなる。この結果、給送コロ16と一体に支持部が振動することがなくなり、騒音の発生を防止することができる。
【0053】
なお、シートPがシート搬送ローラ対21に搬送されるまでは、図8に示すように第2シートガイド部材25が、カム30により退避位置Eに保持されるため、シート先端が第2シートガイド部材25に衝突することはない。また、給送ローラ15がシートPを給送するとき、第2シートガイド部材25がシートPと当接することもないので、第2シートガイド部材25が給送抵抗になることはなく、良好な給送性能を実現できる。
【0054】
さらに、本実施の形態のように、第2シートガイド部材25の回動端に従動コロ25bを配設することにより、シート搬送ローラ対21がシートを搬送する際、シートと第2シートガイド部材25との接触をすべり接触から転がり接触に変えることができる。この結果、シートPを給送する際に生じる摺擦音の発生が低減されると共に、給送抵抗による給送性のばらつきを低減することができる。
【符号の説明】
【0055】
1…シート給送装置、15…給送ローラ、16…給送コロ、17…分離パッド、17A…分離パッドホルダ、19…搬送ローラ、19a…ローラ軸、21…シート搬送ローラ対、22…第1シートガイド部材、23…第2シートガイド部材、24…第2シートガイド部材、24a…ボス、25…第2シートガイド部材、25b…従動コロ、28…ソレノイド、30…カム、40…給送軸、50…プリンタ、51…プリンタ本体、54…シート分離部、D…突出位置、E…退避位置、P…シート、R…シート搬送路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周面に切り欠き部を有し、前記周面によりシートを送り出す給送ローラと、前記給送ローラの周面よりも小径に形成された給送コロと、前記給送ローラに圧接するシート分離部材と、前記給送ローラのシート給送方向下流側に設けられた湾曲したシート搬送路に設けられ、前記給送ローラにより給送されたシートを搬送するシート搬送ローラ対とを備え、給送されたシートが前記シート搬送ローラ対に到達すると、前記給送ローラを前記切り欠き部が前記シート分離部に対向し、前記給送コロと前記シート分離部材とでシートを挟持するように構成した画像形成装置において、
前記給送ローラ及び前記シート分離部材により構成され、前記給送ローラにより送り出されるシートを分離するシート分離部と、
前記湾曲したシート搬送路を構成するガイド部材と、
前記シート分離部及び前記シート搬送ローラ対の間で前記ガイド部材に近接する突出位置及び前記給送ローラによるシートの給送を妨げない退避位置に移動可能に設けられた突出部材と、
前記突出部材を前記退避位置及び前記突出位置に移動させる移動部と、を備え、
シートが前記シート搬送ローラ対に到達すると、前記移動部により前記突出部材を、前記退避位置から前記突出位置に移動させ、前記給送コロと前記シート分離部材により挟持された状態で前記シート搬送ローラ対により搬送されるシートをガイド部材側に押圧することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記突出部材の突出位置は、押圧したシートが前記給送コロ及び前記分離部材の当接部の延長線上又は前記延長線よりもシート分離部材側となる位置であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記突出部材を、前記シート搬送ローラ対を構成する給送コロ側の搬送ローラのローラ軸に軸支し、かつ前記移動部を前記給送ローラのローラ軸に設けられたカムとし、前記突出部材を、前記給送ローラのローラ軸の回転に伴って移動させることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記突出部材が前記突出位置に移動した際、シートを押圧する部分に回転体を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項1】
周面に切り欠き部を有し、前記周面によりシートを送り出す給送ローラと、前記給送ローラの周面よりも小径に形成された給送コロと、前記給送ローラに圧接するシート分離部材と、前記給送ローラのシート給送方向下流側に設けられた湾曲したシート搬送路に設けられ、前記給送ローラにより給送されたシートを搬送するシート搬送ローラ対とを備え、給送されたシートが前記シート搬送ローラ対に到達すると、前記給送ローラを前記切り欠き部が前記シート分離部に対向し、前記給送コロと前記シート分離部材とでシートを挟持するように構成した画像形成装置において、
前記給送ローラ及び前記シート分離部材により構成され、前記給送ローラにより送り出されるシートを分離するシート分離部と、
前記湾曲したシート搬送路を構成するガイド部材と、
前記シート分離部及び前記シート搬送ローラ対の間で前記ガイド部材に近接する突出位置及び前記給送ローラによるシートの給送を妨げない退避位置に移動可能に設けられた突出部材と、
前記突出部材を前記退避位置及び前記突出位置に移動させる移動部と、を備え、
シートが前記シート搬送ローラ対に到達すると、前記移動部により前記突出部材を、前記退避位置から前記突出位置に移動させ、前記給送コロと前記シート分離部材により挟持された状態で前記シート搬送ローラ対により搬送されるシートをガイド部材側に押圧することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記突出部材の突出位置は、押圧したシートが前記給送コロ及び前記分離部材の当接部の延長線上又は前記延長線よりもシート分離部材側となる位置であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記突出部材を、前記シート搬送ローラ対を構成する給送コロ側の搬送ローラのローラ軸に軸支し、かつ前記移動部を前記給送ローラのローラ軸に設けられたカムとし、前記突出部材を、前記給送ローラのローラ軸の回転に伴って移動させることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記突出部材が前記突出位置に移動した際、シートを押圧する部分に回転体を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−251807(P2011−251807A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−126838(P2010−126838)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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