説明

画像編集プログラム、画像編集方法、画像編集装置及び記録媒体

【課題】 画像の明るさ又は色を調整する際、自然な仕上がりに画像を調整することができ、また容易な操作で画像を調整することができる画像編集技術を提供する。
【解決手段】 ディスプレーに表示されている画像上の任意の位置を指定し、指定された位置の色又は明るさ情報を用いて画像の一部分である第1のエリアを選択し、画像処理の少なくとも1つのパラメータの値を設定し、設定したパラメータ値を成分とするパラメータ値ベクトルに対応する第1の画像処理を画像の第1のエリアに対して実行し、処理結果をディスプレーに表示された画像に反映させ、他の一部分である第2のエリアを選択し、第2のエリアを第1のエリアと関連付け、第2のエリアに対して、第1の画像処理を実行し、処理結果を画像に反映させ、過去に選択したエリアを第1のエリアとして、第2のエリア選択以降の処理を実行する画像編集方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像の明るさ又は色を調整する際、自然な仕上がりに画像を調整することができ、また容易な操作で画像を調整することができる画像編集技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像に対して明るさや色などを調整する画像処理を施す場合、処理対象画像全体又は主要部分をディスプレーに表示し、利用者がその画像を観察しながら、調整用のスライダーやダイヤルをマウス等で操作しながら、所望の画像となるようにトーンカーブやカラーバランスを変更して調整していた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−152496号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、トーンカーブを変更する方法では、トーンカーブを変更した結果、画像のどの部分が影響を受けることになるかが利用者には分かりづらいという問題があった。また、カラーバランスを変更する方法では、基本的に画像全体について色調整が行われるため、色調整を必要としない部分まで色が変更されてしまうことが多い。
また、画像処理を施す範囲を選択して、一部分の画像に対して画像処理を施した場合には、画像処理を施した部分と施さなかった部分との境界がハッキリと現れて不自然な画像ができあがってしまうことが多い。
このように、従来のトーンカーブやカラーバランスを変更して画像を調整する方法は、熟練を要する方法であり、画像処理の初心者が実施しようとした場合は、試行錯誤を繰り返すこととなり、必ずしも操作し易いものではなかった。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、画像の明るさ又は色を調整する際、自然な仕上がりに画像を調整することができ、また容易な操作で画像を調整することができる画像編集プログラム、画像編集方法、画像編集装置及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための、本発明に係る請求項1に記載の画像編集プログラムは、 画像を表示するディスプレーを有する画像処理装置で実行される画像編集プログラムであって、前記ディスプレーに表示されている画像上の任意の位置を指定する位置指定ステップと、前記位置を指定する位置指定ステップで指定された位置の色又は明るさ情報を用いて前記画像の一部分である第1のエリアを選択するエリア選択ステップと、画像処理の少なくとも1つのパラメータの値を設定するパラメータ値設定ステップと、前記パラメータ値設定ステップで設定したパラメータ値を成分とするベクトルであるパラメータ値ベクトルに対応する第1の画像処理を前記画像の第1のエリアに対して実行する第1の画像処理ステップと、前記第1の画像処理ステップで実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる画像表示更新ステップと、前記ディスプレーに表示されている画像の他の一部分である第2のエリアを選択する第2のエリア選択ステップと、前記第2のエリアを前記第1のエリアと関連付けるエリアリンクステップと、前記エリアリンクステップでリンクした前記第2のエリアに対して、前記パラメータ値設定ステップで設定されたパラメータ値ベクトルに対応する前記第1の画像処理で実行したものと同一の画像処理を実行する第2の画像処理ステップと、前記第2の画像処理ステップで実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる第2の画像表示更新ステップと、過去に選択したエリアを第1のエリアとして、前記第2のエリア選択ステップ以降の処理を実行する再画像処理ステップとを備えた。
【0006】
また本発明の請求項2に記載の画像編集プログラムは、上記記載の発明である画像編集プログラムにおいて、前記エリア選択ステップ又は前記第2のエリア選択ステップは、それぞれ前記画像の明るさ又は色により前記エリア及び前記第2のエリアを選択する。
【0007】
また本発明の請求項3に記載の画像編集プログラムは、上記記載の発明である画像編集プログラムにおいて、前記エリア選択ステップ又は前記第2のエリア選択ステップは、前記位置指定ステップで指定された位置の色及び明るさを検出する色・明るさ検出ステップと、検出された色又は明るさを基準として所定範囲内の色又は明るさをもつ範囲を指定する範囲選択ステップと、を更に有する。
【0008】
また本発明の請求項4に記載の画像編集プログラムは、上記記載の発明である画像編集プログラムにおいて、前記第1の画像処理ステップ又は前記第2の画像処理ステップは、前記位置指定ステップで指定された位置を中心として、その中心から前記エリア選択ステップ又は前記第2のエリア選択ステップで選択されたエリアの境界に向かって、前記画像処理の効果を減少させる。
【0009】
また本発明の請求項5に記載の画像編集プログラムは、上記記載の発明である画像編集プログラムにおいて、第1の操作部材を操作して前記パラメータ値ベクトルとその方向は同じで長さの異なる微調整パラメータ値ベクトルを指定し、当該微調整パラメータ値ベクトルに対応する画像処理を前記第2のエリアに対して実行する微調整ステップを更に有する。
【0010】
また本発明の請求項6に記載の画像編集プログラムは、上記記載の発明である画像編集プログラムにおいて、第2の操作部材を操作して前記パラメータ値ベクトルとその方向が逆で長さの異なる第2の微調整パラメータ値ベクトルを指定し、当該第2の微調整パラメータ値ベクトルに対応する画像処理を前記第2のエリアに対して実行する第2の微調整ステップを更に有する。
【0011】
また本発明の請求項7に記載の画像編集プログラムは、上記記載の発明である画像編集プログラムにおいて、前記画像処理は、前記画像の明るさ又は色を調整する処理である。
【0012】
また本発明の請求項8に記載の画像編集装置は、画像を表示するディスプレーと、前記ディスプレーに表示されている画像上の任意の位置を指定する位置指定手段と、前記位置指定手段が指定した位置の色又は明るさ情報を用いて前記画像の一部分である第1のエリアを選択するエリア選択手段と、画像処理の少なくとも1つのパラメータの値を設定するパラメータ値設定手段と、前記パラメータ値設定手段が設定したパラメータ値を成分とするベクトルであるパラメータ値ベクトルに対応する第1の画像処理を前記画像の第1のエリアに対して実行する第1の画像処理手段と、前記第1の画像処理手段が実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる画像表示更新手段と、前記ディスプレーに表示されている画像の他の一部分である第2のエリアを選択する第2のエリア選択手段と、前記第2のエリアを前記第1のエリアと関連付けるエリアリンク手段と、前記エリアリンク手段がリンクした前記第2のエリアに対して、前記パラメータ値設定手段が設定したパラメータ値ベクトルに対応する前記第1の画像処理で実行したものと同一の画像処理を実行する第2の画像処理手段と、前記第2の画像処理手段が実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる第2の画像表示更新手段と、過去に選択したエリアを第1のエリアとして、前記第2のエリア選択手段から前記第2の画像表示更新手段までの機能を動作させる再画像処理手段とを備えた。
【0013】
また本発明の請求項9に記載の画像編集方法は、画像を表示するディスプレーを有する画像処理装置の画像編集方法であって、前記ディスプレーに表示されている画像上の任意の位置を指定する位置指定ステップと、前記位置を指定する位置指定ステップで指定された位置の色又は明るさ情報を用いて前記画像の一部分である第1のエリアを選択するエリア選択ステップと、画像処理の少なくとも1つのパラメータの値を設定するパラメータ値設定ステップと、前記パラメータ値設定ステップで設定したパラメータ値を成分とするベクトルであるパラメータ値ベクトルに対応する第1の画像処理を前記画像の第1のエリアに対して実行する第1の画像処理ステップと、前記第1の画像処理ステップで実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる画像表示更新ステップと、前記ディスプレーに表示されている画像の他の一部分である第2のエリアを選択する第2のエリア選択ステップと、前記第2のエリアを前記第1のエリアと関連付けるエリアリンクステップと、前記エリアリンクステップでリンクした前記第2のエリアに対して、前記パラメータ値設定ステップで設定されたパラメータ値ベクトルに対応する前記第1の画像処理で実行したものと同一の画像処理を実行する第2の画像処理ステップと、前記第2の画像処理ステップで実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる第2の画像表示更新ステップと、過去に選択したエリアを第1のエリアとして、前記第2のエリア選択ステップ以降の処理を実行する再画像処理ステップとを備えた。
【0014】
また本発明の請求項10に記載の記録媒体は、画像を表示するディスプレーを有する画像処理装置で実行される画像編集プログラムを記録した記録媒体であって、前記ディスプレーに表示されている画像上の任意の位置を指定する位置指定ステップと、前記位置を指定する位置指定ステップで指定された位置の色又は明るさ情報を用いて前記画像の一部分である第1のエリアを選択するエリア選択ステップと、画像処理の少なくとも1つのパラメータの値を設定するパラメータ値設定ステップと、前記パラメータ値設定ステップで設定したパラメータ値を成分とするベクトルであるパラメータ値ベクトルに対応する第1の画像処理を前記画像の第1のエリアに対して実行する第1の画像処理ステップと、前記第1の画像処理ステップで実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる画像表示更新ステップと、前記ディスプレーに表示されている画像の他の一部分である第2のエリアを選択する第2のエリア選択ステップと、前記第2のエリアを前記第1のエリアと関連付けるエリアリンクステップと、前記エリアリンクステップでリンクした前記第2のエリアに対して、前記パラメータ値設定ステップで設定されたパラメータ値ベクトルに対応する前記第1の画像処理で実行したものと同一の画像処理を実行する第2の画像処理ステップと、前記第2の画像処理ステップで実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる第2の画像表示更新ステップと、過去に選択したエリアを第1のエリアとして、前記第2のエリア選択ステップ以降の処理を実行する再画像処理ステップとを備えたプログラムを記録した。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、画像の明るさ又は色を調整する際、自然な仕上がりに画像を調整することができ、また容易な操作で画像を調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[第1の実施の形態]
本発明の実施の形態に係る画像編集方法では、画像処理装置の表示部に表示される画像編集画面に基づいて、ユーザが画像処理操作を実行する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の画像編集方法による画像編集画面の構成を示す図である。
【0017】
画像編集画面1は、ツールバーエリア2、色調整設定表示エリア3及び編集画像表示エリア4で構成されている。ツールバーエリア2には、画像編集に関する操作を行うための各種ボタンが設けられている。色調整設定表示エリア3には、ユーザが画像処理操作を行うための操作ボタンなどが設けられている。編集画像表示エリア4には、処理対象画像が表示される。
【0018】
ツールバーエリア2には、読み込みボタン11、保存ボタン12、元に戻すボタン13及び編集終了ボタン19が設けられている。
読み込みボタン11を操作すると、画像処理対象の画像が編集画像表示エリア4に表示される。保存ボタン12を操作すると、ユーザが画像処理した結果の画像が保存される。元に戻すボタン13を操作すると、現在の画像処理状態を破棄し、直前の画像処理状態が復元される。編集終了ボタン19を操作すると、画像編集画面1が終了する。
【0019】
色調整設定表示エリア3には、画像処理のための操作ボタン等を備えた複数のグループ、即ち、調整内容グループ6、調整範囲グループ7及び調整位置情報グループ8が設けられている。
調整内容グループ6には、画像の調整項目を指定するための複数のラジオボタン21、及びその調整項目の調整量を設定するステップスライダ22が設けられている。そして、ラジオボタン21からは、調整する項目として「明度」、「彩度」、「色相」、「赤」、「緑」、「青」を選択することができる。
調整範囲グループ7には、画像処理が施される対象領域を設定するための範囲スライダ23、色又は明るさのグラデーションを設定するためのぼかし度スライダ24が設けられている。
【0020】
調整位置情報グループ8には、調整位置リスト25、リンクボタン26、リンク解除ボタン27、削除ボタン28及び微調整スライダ29が設けられている。調整位置リスト25には、画像処理操作を行った履歴情報が表示される。リンクボタン26、及びリンク解除ボタン27は、画像処理操作の間のつながり(リンク)を指定するための操作ボタンである。微調整スライダ29は、画像処理結果を微調整するための操作部材である。
【0021】
続いて、色調整設定表示エリア3に設けられている各グループ6,7,8の処理機能について詳細に説明する。
図2は、調整内容グループ6を抽出して示す図である。
ラジオボタン21を選択すると、画像処理において調整する項目を選択することができる。「明度」を選択すると、画像の明るさを変更することができる。「彩度」を選択すると、画像の彩度を変更することができる。「色相」を選択すると、画像の色相を変更することができる。「赤」を選択すると、画像の赤成分を変更することができる。「緑」を選択すると、画像の緑成分を変更することができる。「青」を選択すると、画像の青成分を変更することができる。
【0022】
ここで、明度・彩度・色相と赤・緑・青の関係を図3を参照しつつ説明する。
赤、緑、青の強度をそれぞれ座標軸とする三次元座標系を定義する。原点を始点とし、赤軸、緑軸、青軸からの距離が等しい点を終点とするベクトルを考える。このベクトルは、彩度が0(無彩色)である状態を表している。このベクトルを無彩色ベクトルと呼ぶ。
一方、任意の赤・緑・青の強度値(座標値)を持つベクトルを考えると、色相、彩度、明度は次のように定義される、
色相は、赤軸と上記ベクトルとのなす角度で定義される。また、座標点(赤、緑、青)=(1、0、0)、(0、1、0)、(0、0、1)を通る平面を考えると、彩度は、無彩色ベクトルと上記ベクトルとの、この平面上におけるユークリッド距離で定義される。明度は、上記ベクトルの大きさで定義される。
【0023】
図2に戻り、ステップスライダ22を操作して、マウスの1度のクリック操作やキーボードの任意のキーの一度の押下操作で変化する画像調整量を設定することができる。スライドバー22aを操作すると、表示枠22bには画像調整量がデジタルで表示される。なお、色相の場合は、回転角度を表している。
そして、この画像調整量だけ色又は明るさを増加し、減少することができる。例えば、対象画像上にマウスポインタを移動し、マウスの左クリックやキーボードの任意のキーを押下するとその位置の色又は明るさの値を表示枠22bに表示された値だけ増加させる。調整対象が色相の場合は角度を表示枠22bに表示された値だけ右に回転する。対象画像上にマウスポインタを移動し、マウスの右クリックやキーボードの任意のキーを押下するとその位置の色又は明るさの値を表示枠22bに表示された値だけ減少させる。調整対象が色相の場合は角度を表示枠22bに表示された値だけ左に回転する。
【0024】
図4は、調整範囲グループ7を抽出して示す図である。
範囲スライダ23を操作し、処理対象画像上の選択された位置の色を基準として、どの程度離れた色までを調整対象範囲とするかを設定することができる。スライドバー23aを操作すると、表示枠23bには調整対象範囲の境界値を与える画像調整量(差分値)がデジタルで表示される。なお、色相の場合は、回転角度を表している。
ぼかし度スライダ24からは、処理対象画像上の選択された位置から調整対象範囲の端までの色の変化状態(ぼかし度)を設定する。スライドバー24aを操作すると、表示枠24bにはぼかし度がデジタルで表示される。
【0025】
図5は、ぼかし度を説明する図である。
図5中の縦軸は色調整適用率を表している。色調整適用率100%とは、調整内容グループ6で設定した処理を画像に適用することを意味し、色調整適用率0%とは、調整内容グループ6で設定した処理を画像に適用しないことを意味している。
図5中の横軸は選択範囲内の位置を表している。座標原点は画像上の選択された位置を表し、選択範囲端までが有効な範囲である。
【0026】
図5の実線で表される特性曲線では、色調整適用率が選択位置(原点)から選択範囲端まで変化するカーブが表されている。ぼかし度が小とは、選択範囲端の近くまで色調整率100%が適用されることを意味している。また、ぼかし度が大とは、色調整率100%が適用される範囲が狭いことを意味している。
このぼかし度は、上述の特性を代表できるパラメータであれば良く、例えば、特性曲線の曲率などを用いることができる。
【0027】
図6は、調整位置情報グループ8を抽出して示す図である。
調整位置リスト25には、処理対象画像上の選択された位置が、例えば、座標点として表示される。図6では、第1回目にはマウスなどを用いて、画像上の点(100、150)が指定され、第2回目には画像上の点(50、200)が指定されたことが表されている。
また、第3回目には画像上の点(70、120)が指定されたことが示されるとともに、リンク情報がLink=2と表示されている。これは、第3回目では第2回目で使用した調整内容が適用されたことを表している。
【0028】
リンクボタン26を操作すると、既に設定されている色調整情報が現在の選択範囲に適用される。そして、調整位置リスト25で選択されている項目にリンク情報が付加される。リンク解除ボタン27を操作すると、調整位置リスト25で選択されている項目がリンク情報を有しているときは、そのリンクが解除される。削除ボタン28を操作すると、調整位置リスト25で選択されている項目が削除される。
微調整スライダ29を操作して、調整位置リスト25で選択された調整位置で施された調整量を全体として大きくしたり小さくしたりすることができる。スライドバー29aを操作すると、表示枠29bには画像の微調整量がデジタルで表示される。
【0029】
続いて、画像編集画面1を用いた画像処理方法について説明する。
(1)色調整位置の選択操作
図7は、色調整位置の選択操作を示す図である。
ユーザは、調整項目を調整内容グループ6内で選択する。そして、編集画像内の色を変更したい部分にマウスカーソル17を合わせてクリックする。すると、調整範囲グループ7の設定に基づいて、色が変更される範囲が枠線で囲まれて表示される。
【0030】
また、調整内容グループ6と調整範囲グループ7での設定に基づいて、色調整が行われる。即ち、マウスをクリックする度に、調整項目についての調整量が表示枠22bで示された値だけ、インクリメントあるいはデクリメントされて編集画像に反映される。調整範囲グループ7内の範囲スライドバー23aを操作すると表示枠23bの数字が変化して、編集画像内の調整範囲が変化する、即ち、枠線の囲む領域が変化する。ぼかし度スライドバー24aを操作すると表示枠24bの数字が変化して、調整範囲内のグラデーションが変化する。
調整位置情報グループ8の調整位置リスト25には、編集画像上でクリックされた位置が表示される。そして、調整内容と調整範囲と画像内クリック座標とが画像処理装置に記憶される。
【0031】
(2)色の再調整・追加調整
図8は、色の再調整・追加調整の操作を示す図である。
ユーザは、色の再調整・追加調整を行いたい範囲を調整位置情報グループ8内の調整位置リスト25から選択する。すると、選択された調整位置に基づいて、編集画像内の色が変更される範囲が枠線で囲まれて表示される。
ユーザが、枠線で囲まれた領域をマウスでクリックする度に、調整項目についての調整量が表示枠22bで示された値だけ、インクリメントあるいはデクリメントされて編集画像に反映される。このとき、調整位置リスト25で選択された項目が、リンク元である場合は、リンクしている項目の範囲も同じ内容で調整される。即ち、調整位置リスト25の第4番目の調整内容を変更すると、それとリンクしている第5番目の調整内容も変更される。
【0032】
(3)色調整のリンク
図9は、色調整のリンクを行う操作を示す図である。この操作は、同じ色調整を行いたい場合に、容易に行える点に特徴がある。
ユーザは、調整したい項目を調整内容グループ6内で選択する。そして、編集画像内の色を変更したい部分にマウスカーソル17を合わせてクリックする。すると、調整範囲グループ7の設定に基づいて、色が変更される範囲が枠線で囲まれて表示され、調整内容グループ6と調整範囲グループ7との設定に基づいて、色調整が行われる。
【0033】
次にユーザが、調整位置情報グループ8内の調整位置リスト25からリンクしたい調整位置(リンク元)を選択する。すると、選択された調整位置に基づいて、編集画像内に調整範囲が枠線で囲まれて表示される。
ユーザがリンクボタン26を押すと、選択された調整位置の色調整内容が調整したい範囲に適用される。即ち、リンク元の色調整内容がリンク先の調整範囲に適用される。そして、調整位置リスト25の該当項目にリンクを示す情報が付加される。図9の位置調整リスト25には、第5番目の項目にリンクを示す情報(Link=4)が付加されている。
【0034】
(4)個別範囲毎の微調整
図10は、個別範囲毎の微調整を行う操作を示す図である。色調整を行ったとき、調整する方向は基本的には問題ないが、調整量が適正な値よりも大きかったり、小さかったりする場合がある。本微調整は、このような場合に対応する機能である。
【0035】
ユーザは、微調整を行いたい範囲を調整位置情報グループ8内の調整位置リスト25から選択する。すると、選択された調整位置に基づいて、編集画像内の色を変更する範囲が枠線で囲まれて表示される。
ユーザが、微調整スライダ29を右方向(+方向)に調整することで、元の色調整よりも調整値を増加させた値で調整が行われる。一方、微調整スライダ29を左方向(−方向)に調整することで、元の色調整よりも調整値を減少させた値で調整が行われる。なお、微調整が行われる範囲は、調整位置リスト25から選択された調整位置に対応する範囲であり、もし何らかのリンクが設定されている場合であっても、他の調整位置に対応する範囲には影響を与えない。
【0036】
(5)色調整のリンク解除
図11は、色調整のリンク解除の操作を示す図である。この操作は、色調整のリンクを解除して単独で色調整を行う場合に使用される。
ユーザは、調整位置情報グループ8内の調整位置リスト25からリンクを解除したい項目を選択する。すると、選択された調整位置に基づいて、編集画像内の色を変更する範囲が枠線で囲まれて表示される。そこで、ユーザがリンク解除ボタン27を押すと、リンクが解除され、調整位置リスト25の該当項目からリンクを示す情報が消去される。図11の位置調整リスト25には、第5番目の項目にリンクを示す情報(Link=4)が付加されているが、この情報が消去される。
【0037】
(6)色調整情報の削除
図12は、色調整情報の削除の操作を示す図である。この操作は、不要となった色調整情報を削除する場合に使用される。
ユーザは、調整位置情報グループ8内の調整位置リスト25から不要となった項目を選択する。すると、選択された調整位置に基づいて、編集画像内の色を変更する範囲が枠線で囲まれて表示される。そこで、ユーザが削除ボタン28を押すと、表示されている枠線が消え、色調整の効果がなくなって原画像の色に復帰する。そして、調整位置リスト25の該当項目が消去される。図12の位置調整リスト25に表示されている第4番目の項目が消去される。このとき、選択された項目はリンク元となっているが、リンク先の色調整内容には影響を及ぼさない。即ち、第5番目の項目からリンクを示す情報(Link=4)が消去されるが、色調整情報は変化しない。
【0038】
続いて、上述の画像編集方法を実現するための画像処理装置の構成と、その主な処理手順について説明する。
【0039】
図13は、画像処理装置30の構成を示す図である。画像処理装置30は、表示部31、操作入力部32、通信インターフェース33、情報管理DB34、情報メモリ35、プログラムメモリ36、処理部37を備えている。
【0040】
表示部31は、画像編集画面1を表示するCRTまたはTFT液晶ディスプレイである。操作入力部32は、ユーザからの操作指示入力を受取るためのキーボード、マウス等の入力デバイスである。通信インターフェース33は、例えばデジタルカメラ等の外部装置(不図示)との間で画像フアイル等の情報を通信により授受するためのインターフェースである。情報管理DB34は、調整位置情報などの履歴を記憶する。情報メモリ35は、操作に係る情報あるいは画像編集処理に必要な情報を格納するバッファメモリである。プログラムメモリ36は、画像処理装置30の各機能を制御するプログラムを保存する。処理部37は、画像処理装置30の動作を統括的に制御する。
【0041】
次に、画像編集処理の概略の手順を図14〜図25を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する処理は、画像編集処理機能の内主な機能に関する処理である。従って、以下の説明に記載されていない機能であっても、図1乃至図13の説明に記載された機能は画像編集処理機能に含まれる。
【0042】
図14、図15は、画像編集処理のメインの処理手順を示すフロー図である。ユーザが画像処理装置30を起動して、表示部31に画像編集画面1を表示すると、本画像編集処理が起動してユーザの操作入力を待機する状態となる。
【0043】
ユーザが読み込みボタン11を操作すると、図14のステップS01において、処理部37は、読み込みボタン11が押されたことを検出し、ステップS02に示す画像読み込み処理(図16)を起動する。
図16のステップT01において、編集画像表示エリア4に既に読み込み済みの画像が表示されているかどうかを調べる。ステップT01でYesの場合、即ち、読み込み済みの画像が表示されている場合は、ステップT02に示す画像保存処理(図17)を起動する。
図17のステップT07において、編集画像表示エリア4に表示されている画像が編集されているかどうかを調べる。ステップT07でYesの場合、即ち、編集されている場合は、ステップT08において、ユーザの指定場所に当該画像を保存して終了する。一方、ステップT07でNoの場合、即ち、編集されていない場合は、当該画像は保存せずに終了する。
【0044】
図16に戻り、ステップT03〜T04において、ユーザの指定する画像を情報メモリ35から、あるいは、通信インターフェース33を介して外部装置(不図示)から読み込み、編集画像表示エリア4に編集画像として表示する。
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0045】
ユーザが保存ボタン12を操作すると、図14のステップS03において、処理部37は、保存ボタン12が押されたことを検出し、ステップS04に示す画像保存処理(図17)を起動する。なお、画像保存処理は既に説明しているため、再度の説明は省略する。
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0046】
ユーザが元に戻すボタン13を操作すると、図14のステップS05において、処理部37は、元に戻すボタン13が押されたことを検出し、ステップS06に示す元に戻す処理(図18)を起動する。この処理は、編集画像を1つ前の編集状態に戻す処理である。
図18のステップT11において、現在表示されている編集画像について画像処理を行った履歴が存在するかどうかを調べる。ステップT11でNoの場合、即ち、画像処理を行った履歴がない場合は、元に戻す情報がないため処理を終了する。
【0047】
ステップT11でYesの場合、即ち、画像処理を行った履歴がある場合は、ステップT12〜T14において、画像処理履歴を読み込み、現在表示されている編集画像を消去して画像処理履歴の1つ前の状態に編集画像表示エリア4を更新する。
そしてステップT15において、画像処理履歴の情報に基づいて調整内容グループ6、調整範囲グループ7、調整位置情報グループ8の表示内容を更新する。
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0048】
ユーザが調整内容グループ6のラジオボタン21を操作すると、図14のステップS11において、処理部37は、ラジオボタン21が押されたことを検出し、ステップS12において、調整すべき内容を変更する。
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0049】
ユーザが調整内容グループ6のステップスライダ22を操作すると、図14のステップS13において、処理部37は、スライドバー22aが操作されたことを検出し、ステップS14において、操作量に対応した調整量を算出して表示枠22bに表示する。
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0050】
ユーザが調整範囲グループ7の範囲スライダ23を操作すると、図14のステップS15において、処理部37は、スライドバー23aが操作されたことを検出し、ステップS16において、操作量に対応した調整量を算出して表示枠23bに表示する。
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0051】
ユーザが調整範囲グループ7のぼかし度スライダ24を操作すると、図14のステップS17において、処理部37は、スライドバー24aが操作されたことを検出し、ステップS18において、操作量に対応した調整量を算出して表示枠24bに表示する。
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0052】
ユーザが編集画像上にマウスポインタ17を移動してクリックすると、図15のステップS21において、処理部37は、編集画像内でクリックされたことを検出し、ステップS22において、現在の画像の調整状態を画像履歴として保存する。そして、ステップS23に示す色変更位置の選択処理(図19)を実行する。
【0053】
図19のステップT21において、処理部37は、クリックされた位置の編集画像の色情報(色、明るさ)を取得する。続いて、ステップT22において、調整内容グループ6の設定値である調整項目とステップスライダ22の調整量を取得する。ステップT23において、調整範囲グループ7の設定値である範囲スライダ23の調整量とぼかし度スライダ24の値とを取得する。
次に、ステップT24において、編集画像の色情報の内、調整内容グループ6で設定された調整項目について、ステップスライダ22の調整量を加えた新たな調整値を算出する。そして、ステップT25において、新たな調整値を基準として範囲スライダ23の調整量で定まる範囲を調整する範囲として算出する。また、ステップT26において、調整する範囲の端まで、ぼかし度スライダ24の値に基づいて色調整適用率を適用した新たな調整値を計算する。そして、ステップT27において、調整範囲を枠線で表示すると共に調整範囲内を新たな調整色で表示する。
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0054】
ユーザが編集画像上の枠線内にマウスポインタ17を移動してクリックすると、図15のステップS26において、処理部37は、枠線内でクリックされたことを検出し、ステップS27において、現在の画像の調整状態を画像履歴として保存する。そして、ステップS28に示す色の再調整・追加調整処理(図20)を実行する。
【0055】
図20のステップT31において、処理部37は、調整範囲グループ7の設定値である範囲スライダ23の調整量とぼかし度スライダ24の値とを取得する。そして、ステップT32において、クリックされた位置の編集画像の色情報(色、明るさ)を取得する。続いて、ステップT33において、調整内容グループ6の設定値である調整項目とステップスライダ22の調整量を取得する。
【0056】
次に、ステップT34において、編集画像の色情報の内、調整内容グループ6で設定された調整項目について、ステップスライダ22の調整量を加えた新たな調整値を算出する。そして、ステップT35において、新たな調整値を基準として範囲スライダ23の調整量で定まる範囲を調整する範囲として算出する。また、調整する範囲の端まで、ぼかし度スライダ24の値に基づいて色調整適用率を適用した新たな調整値を計算する。そして、ステップT36〜T37において、取得した調整範囲の値に基づいて新たな範囲を枠線で表示すると共に調整範囲内を新たな調整色で表示する。
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0057】
ユーザが調整位置情報グループ8のリンクボタン26を操作すると、図15のステップS31において、処理部37は、リンクボタン26が押されたことを検出し、ステップS32に示す色調整のリンク処理(図21)を実行する。
【0058】
図21のステップT41において、調整位置リスト25内に選択されている項目があるかどうかを調べる。ステップT41でNoの場合、即ち、選択されている項目がない場合は、リンクを付けることができないため処理を終了する。
【0059】
一方、ステップT41でYesの場合、即ち、選択されている項目がある場合は、ステップT42において、当該項目についての色調整情報を読み出し、ステップT43において、編集画像に表示している調整枠内の範囲にこの色調整情報を適用する。この際、適用前の調整情報は破棄される。
そして、ステップT44〜T45において、現在表示している調整位置情報に選択されている色調整情報をリンクさせるための情報を付加し、リンク情報を調整位置リスト25内の現在の調整位置情報に付加して表示する。
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0060】
ユーザが調整位置情報グループ8のリンク解除ボタン27を操作すると、図15のステップS35において、処理部37は、リンク解除ボタン27が押されたことを検出し、ステップS36に示す色調整のリンク解除処理(図22)を実行する。
【0061】
図22のステップT51において、調整位置リスト25内の選択されている項目にリンク情報があるかどうかを調べる。ステップT51でNoの場合、即ち、選択されている項目にリンク情報がない場合は、リンクを削除することができないため処理を終了する。
一方、ステップT51でYesの場合、即ち、選択されている項目にリンク情報がある場合は、ステップT52において、リンクしている当該項目の元の色調整情報を読み出し、ステップT53において、付加されたリンク情報を削除する。そして、ステップT54において、元の色調整情報を設定された範囲に適用する。
【0062】
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0063】
ユーザが調整位置情報グループ8の削除ボタン28を操作すると、図15のステップS41において、処理部37は、削除ボタン28が押されたことを検出し、ステップS42に示す色調整情報の削除処理(図23)を実行する。
【0064】
図23のステップT61において、調整位置リスト25内で選択されている項目がリンク元となっているかどうかを調べる。ステップT61でNoの場合、即ち、選択されている項目がリンク元となっていない場合は、ステップT62、T63を実行せずにステップT64の処理を実行する。
一方、ステップT61でYesの場合、即ち、選択されている項目がリンク元となっている場合は、ステップT62〜T63において、リンク先の項目を取得し、その項目に対してリンク元の色調整情報を設定する。
ステップT64において、選択されている項目の位置情報、色調整情報を削除し、ステップT65において、当該項目を削除したときに最新となる項目についての編集画像を表示する。
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0065】
ユーザが調整位置情報グループ8の微調整スライダ29を操作すると、図15のステップS45において、処理部37は、微調整スライダ29が操作されたことを検出し、ステップS46に示す微調整処理(図24)を実行する。この微調整処理は、調整位置リスト25で選択されている項目についてのみ適用される。
【0066】
図24のステップT71において、現在の色調整情報を取得する。ステップT72において、元の状態と現在の色調整情報とから付加された調整値を複数算出する。次に、付加されたそれぞれの調整値に対して、微調整スライダ29の選択位置に対応する値を用いて補正し、ステップT74において、元の状態に対して補正した調整値を用いた画像処理を適用する。
そして、ユーザの次の操作を待機する。
【0067】
ユーザが編集終了ボタン19を押すと、図15のステップS51において、処理部37は、編集終了ボタン19が押されたことを検出し、ステップS52に示す編集終了処理(図25)を実行する。
図25のステップT81において、画像保存処理(図17)を実行する。この処理は既に説明しているため、再度の説明は省略する。そして、保存処理終了後、ステップT82において、画像編集画面を閉じる。
【0068】
以上、画像編集方法について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されること無く種々のバリエーションで実現することができる。
例えば、本実施の形態ではリンク元の項目とリンク先の項目とが紐付けされるようなリンク方式を採用しているが、複数の項目を同一のグループにまとめてリンクしても良い。グループ化した場合は、同一グループに属する項目は同じ画像処理が施される。従って、同じグループに属する1つの項目について調整値を変更した場合は、その内容は他の項目についても反映される。
【0069】
[実施の形態の効果]
本実施の形態によれば、次のような効果を奏することができる。
色を変化させたい個所のみを画像上の位置で選択することができるので、色調整の不要な部分まで色が変わることを抑制することができる。
また、通常の範囲選択と異なり、色を変更する部分と変更しない部分との色を滑らかに変化させることができるので自然な仕上がりにすることができる。
更に、ユーザは仕上がりの画像を見ながら操作することができるので、画像処理の初心者にも容易に色調整を行うことができる。
【0070】
なお、上述の実施の形態で説明した各機能は、ハードウエアを用いて構成しても良く、また、ソフトウエアを用いて各機能を記載したプログラムをコンピュータに読み込ませて実現しても良い。また、各機能は、適宜ソフトウエア、ハードウエアのいずれかを選択して構成するものであっても良い。
【0071】
更に、各機能は図示しない記録媒体に格納したプログラムをコンピュータに読み込ませることで実現させることもできる。ここで本実施の形態における記録媒体は、プログラムを記録でき、かつコンピュータが読み取り可能な記録媒体であれば、その記録形式は何れの形態であってもよい。
【0072】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の第1の実施の形態の画像編集方法による画像編集画面の構成を示す図。
【図2】調整内容グループを示す図。
【図3】明度・彩度・色相と赤・緑・青の関係を説明する図。
【図4】調整範囲グループを示す図
【図5】ぼかし度を説明する図。
【図6】調整位置情報グループを示す図。
【図7】色調整位置の選択操作を示す図。
【図8】色の再調整・追加調整の操作を示す図。
【図9】色調整のリンクを行う操作を示す図。
【図10】個別範囲毎の微調整を行う操作を示す図。
【図11】色調整のリンク解除の操作を示す図。
【図12】色調整情報の削除の操作を示す図。
【図13】画像処理装置の構成を示す図。
【図14】画像編集処理のメインの処理手順を示すフロー図。
【図15】画像編集処理のメインの処理手順を示すフロー図。
【図16】画像読み込み処理手順を示すフロー図。
【図17】画像保存処理手順を示すフロー図。
【図18】元に戻す処理手順を示すフロー図。
【図19】色変更位置の選択処理手順を示すフロー図。
【図20】再調整・追加調整処理手順を示すフロー図。
【図21】色調整のリンク処理手順を示すフロー図。
【図22】色調整のリンク解除処理手順を示すフロー図。
【図23】色調整情報の削除処理手順を示すフロー図。
【図24】微調整処理手順を示すフロー図。
【図25】編集終了処理手順を示すフロー図。
【符号の説明】
【0074】
1…画像編集画面、2…ツールバーエリア、3…色調整設定表示エリア、4…編集画像表示エリア、6…調整内容グループ、7…調整範囲グループ、8…調整位置情報グループ、21…ラジオボタン、22…ステップスライダ、23…範囲スライダ、24…ぼかし度スライダ、25…調整位置リスト、26…リンクボタン、27…リンク解除ボタン、28…削除ボタン、29…微調整スライダ、30…画像処理装置、31…表示部、32…操作入力部、33…通信インターフェース、34…情報管理DB、35…情報メモリ、36…プログラムメモリ、37…処理部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示するディスプレーを有する画像処理装置で実行される画像編集プログラムであって、
前記ディスプレーに表示されている画像上の任意の位置を指定する位置指定ステップと、
前記位置を指定する位置指定ステップで指定された位置の色又は明るさ情報を用いて前記画像の一部分である第1のエリアを選択するエリア選択ステップと、
画像処理の少なくとも1つのパラメータの値を設定するパラメータ値設定ステップと、
前記パラメータ値設定ステップで設定したパラメータ値を成分とするベクトルであるパラメータ値ベクトルに対応する第1の画像処理を前記画像の第1のエリアに対して実行する第1の画像処理ステップと、
前記第1の画像処理ステップで実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる画像表示更新ステップと、
前記ディスプレーに表示されている画像の他の一部分である第2のエリアを選択する第2のエリア選択ステップと、
前記第2のエリアを前記第1のエリアと関連付けるエリアリンクステップと、
前記エリアリンクステップでリンクした前記第2のエリアに対して、前記パラメータ値設定ステップで設定されたパラメータ値ベクトルに対応する前記第1の画像処理で実行したものと同一の画像処理を実行する第2の画像処理ステップと、
前記第2の画像処理ステップで実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる第2の画像表示更新ステップと、
過去に選択したエリアを第1のエリアとして、前記第2のエリア選択ステップ以降の処理を実行する再画像処理ステップと
を備えたことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記エリア選択ステップ又は前記第2のエリア選択ステップは、
それぞれ前記画像の明るさ又は色により前記エリア及び前記第2のエリアを選択することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記エリア選択ステップ又は前記第2のエリア選択ステップは、
前記位置指定ステップで指定された位置の色及び明るさを検出する色・明るさ検出ステップと、
検出された色又は明るさを基準として所定範囲内の色又は明るさをもつ範囲を指定する範囲選択ステップと、
を更に有することを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第1の画像処理ステップ又は前記第2の画像処理ステップは、
前記位置指定ステップで指定された位置を中心として、その中心から前記エリア選択ステップ又は前記第2のエリア選択ステップで選択されたエリアの境界に向かって、前記画像処理の効果を減少させることを特徴とする請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
第1の操作部材を操作して前記パラメータ値ベクトルとその方向は同じで長さの異なる微調整パラメータ値ベクトルを指定し、当該微調整パラメータ値ベクトルに対応する画像処理を前記第2のエリアに対して実行する微調整ステップを更に有することを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
第2の操作部材を操作して前記パラメータ値ベクトルとその方向が逆で長さの異なる第2の微調整パラメータ値ベクトルを指定し、当該第2の微調整パラメータ値ベクトルに対応する画像処理を前記第2のエリアに対して実行する第2の微調整ステップを更に有することを特徴とする請求項5項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記画像処理は、前記画像の明るさ又は色を調整する処理であることを特徴とする請求項1乃至6の内いずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
画像を表示するディスプレーと、
前記ディスプレーに表示されている画像上の任意の位置を指定する位置指定手段と、
前記位置指定手段が指定した位置の色又は明るさ情報を用いて前記画像の一部分である第1のエリアを選択するエリア選択手段と、
画像処理の少なくとも1つのパラメータの値を設定するパラメータ値設定手段と、
前記パラメータ値設定手段が設定したパラメータ値を成分とするベクトルであるパラメータ値ベクトルに対応する第1の画像処理を前記画像の第1のエリアに対して実行する第1の画像処理手段と、
前記第1の画像処理手段が実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる画像表示更新手段と、
前記ディスプレーに表示されている画像の他の一部分である第2のエリアを選択する第2のエリア選択手段と、
前記第2のエリアを前記第1のエリアと関連付けるエリアリンク手段と、
前記エリアリンク手段がリンクした前記第2のエリアに対して、前記パラメータ値設定手段が設定したパラメータ値ベクトルに対応する前記第1の画像処理で実行したものと同一の画像処理を実行する第2の画像処理手段と、
前記第2の画像処理手段が実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる第2の画像表示更新手段と、
過去に選択したエリアを第1のエリアとして、前記第2のエリア選択手段から前記第2の画像表示更新手段までの機能を動作させる再画像処理手段と
を備えたことを特徴とする画像編集装置。
【請求項9】
画像を表示するディスプレーを有する画像処理装置の画像編集方法であって、
前記ディスプレーに表示されている画像上の任意の位置を指定する位置指定ステップと、
前記位置を指定する位置指定ステップで指定された位置の色又は明るさ情報を用いて前記画像の一部分である第1のエリアを選択するエリア選択ステップと、
画像処理の少なくとも1つのパラメータの値を設定するパラメータ値設定ステップと、
前記パラメータ値設定ステップで設定したパラメータ値を成分とするベクトルであるパラメータ値ベクトルに対応する第1の画像処理を前記画像の第1のエリアに対して実行する第1の画像処理ステップと、
前記第1の画像処理ステップで実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる画像表示更新ステップと、
前記ディスプレーに表示されている画像の他の一部分である第2のエリアを選択する第2のエリア選択ステップと、
前記第2のエリアを前記第1のエリアと関連付けるエリアリンクステップと、
前記エリアリンクステップでリンクした前記第2のエリアに対して、前記パラメータ値設定ステップで設定されたパラメータ値ベクトルに対応する前記第1の画像処理で実行したものと同一の画像処理を実行する第2の画像処理ステップと、
前記第2の画像処理ステップで実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる第2の画像表示更新ステップと、
過去に選択したエリアを第1のエリアとして、前記第2のエリア選択ステップ以降の処理を実行する再画像処理ステップと
を備えたことを特徴とする画像編集方法。
【請求項10】
画像を表示するディスプレーを有する画像処理装置で実行される画像編集プログラムを記録した記録媒体であって、
前記ディスプレーに表示されている画像上の任意の位置を指定する位置指定ステップと、
前記位置を指定する位置指定ステップで指定された位置の色又は明るさ情報を用いて前記画像の一部分である第1のエリアを選択するエリア選択ステップと、
画像処理の少なくとも1つのパラメータの値を設定するパラメータ値設定ステップと、
前記パラメータ値設定ステップで設定したパラメータ値を成分とするベクトルであるパラメータ値ベクトルに対応する第1の画像処理を前記画像の第1のエリアに対して実行する第1の画像処理ステップと、
前記第1の画像処理ステップで実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる画像表示更新ステップと、
前記ディスプレーに表示されている画像の他の一部分である第2のエリアを選択する第2のエリア選択ステップと、
前記第2のエリアを前記第1のエリアと関連付けるエリアリンクステップと、
前記エリアリンクステップでリンクした前記第2のエリアに対して、前記パラメータ値設定ステップで設定されたパラメータ値ベクトルに対応する前記第1の画像処理で実行したものと同一の画像処理を実行する第2の画像処理ステップと、
前記第2の画像処理ステップで実行した処理結果を前記ディスプレーに表示された画像に反映させる第2の画像表示更新ステップと、
過去に選択したエリアを第1のエリアとして、前記第2のエリア選択ステップ以降の処理を実行する再画像処理ステップと
を備えたプログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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