画像表示装置、画像表示方法
【課題】コマ送り表示中にユーザが所望の画像か否かを見分けることを容易にするとともに、ユーザが所望の画像でコマ送り表示を停止することを容易にする画像表示装置、及び画像表示方法を提供する。
【解決手段】被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報が記憶された記憶手段と、前記記憶手段により記憶された画像情報が示す画像を表示する表示手段と、複数の前記画像情報が示す画像を一つずつ予め定められた表示時間だけ前記表示手段により表示するように制御する表示制御手段と、前記複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報に基づき前記画像毎に前記表示時間を決定する表示時間決定手段と、を有する。
【解決手段】被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報が記憶された記憶手段と、前記記憶手段により記憶された画像情報が示す画像を表示する表示手段と、複数の前記画像情報が示す画像を一つずつ予め定められた表示時間だけ前記表示手段により表示するように制御する表示制御手段と、前記複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報に基づき前記画像毎に前記表示時間を決定する表示時間決定手段と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置、及び画像表示方法に関し、特に静止画像を画像毎に予め定められた表示時間だけコマ送り表示する画像表示装置、及び画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
静止画像を一つずつ画像毎に予め定められた表示時間だけ連続してコマ送り表示する技術がある。この技術に関連して、特許文献1には、静止画像の早送り中に静止画像に対応づけられた所定の情報を検出したとき、画像の早送りを所定時間一時停止して表示する技術が開示されている。この特許文献1に開示された技術では、注目画像として指定された、或いは条件にあった画像のみ設定時間だけ停止し、その前後の画像を含む注目画像以外の画像についての表示時間については考慮されていない。
【0003】
また、特許文献2には、複数静止画をコマ送り再生する手順を書き換え可能に記憶する再生手順記憶手段を持ち、コマ送り再生する静止画像のうちの所定静止画像で連続再生を行うことができる静止画映像再生装置が開示されている。この特許文献2に開示された技術では、再生させる複数枚の静止画像全てにおいて、再生手順を設定しその設定内容に従って連続再生を行っている。
【0004】
更に特許文献3には、撮影時に、各コマの撮影時間を記録しておき、再生には、記録されている撮影時間間隔毎に基づいて静止画像を再生出力する技術が開示されている。この特許文献3に開示された技術では、一つの画像の再生時間が長くなりすぎる場合について考慮されていない。
【特許文献1】特開平11−341405号公報
【特許文献2】特開平4−13388号公報
【特許文献3】特開2002−218321号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような技術背景において、コマ送り表示をする場合には、ユーザが所望の画像か否かを見分けることは難しいという問題点がある。更に、ユーザが所望の画像を見分けられたとしても、その画像でコマ送り表示を停止することが困難であるという問題点もある。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑み、コマ送り表示中にユーザが所望の画像か否かを見分けることを容易にするとともに、ユーザが所望の画像でコマ送り表示を停止することを容易にする画像表示装置、及び画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報が記憶された記憶手段と、前記記憶手段により記憶された画像情報が示す画像を表示する表示手段と、複数の前記画像情報が示す画像を一つずつ予め定められた表示時間だけ前記表示手段により表示するように制御する表示制御手段と、前記複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報に基づき前記画像毎に前記表示時間を決定する表示時間決定手段と、を有する。
【0008】
ここで、請求項1に記載の発明では、記憶手段は、被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報を記憶し、表示手段は記憶手段により記憶された画像情報が示す画像を表示し、表示制御手段は、複数の前記画像情報が示す画像を一つずつ予め定められた表示時間だけ前記表示手段により表示するように制御し、表示時間決定手段は、前記複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報に基づき前記画像毎に前記表示時間を決定するので、コマ送り表示中にユーザが所望の画像か否かを見分けることを容易にするとともに、ユーザが所望の画像でコマ送り表示を停止することを容易にする画像表示装置を提供することができる。
【0009】
また、請求項2の発明は、前記画像関連情報は、前記表示手段により表示されている画像の撮影時刻と、次に前記表示手段により表示される画像の撮影時刻との時間間隔を示すものであり、前記表示時間決定手段は、前記時間間隔が長いほど、前記表示時間を長くするように決定するものである。
【0010】
請求項2の発明によれば、上記時間間隔に応じて表示時間を決定することができる。
【0011】
また、請求項3の発明は、前記画像関連情報は、前記撮影時刻により定まる前記複数の画像情報が撮影された期間を示すものであり、前記表示時間決定手段は、前記期間が長いほど、前記表示時間を短くするように決定するものである。
【0012】
請求項3の発明によれば、上記期間に応じて表示時間を決定することができる。
【0013】
また、請求項4の発明は、前記画像関連情報は、前記撮影時刻により定まる前記複数の画像情報が撮影された間隔の平均時間を示すものであり、前記表示時間決定手段は、前記平均時間が長いほど、前記表示時間を長くするように決定するものである。
【0014】
請求項4の発明によれば、上記平均時間に応じて表示時間を決定することができる。
【0015】
また、請求項5の発明は、前記画像関連情報は、前記記憶手段により記憶された画像情報の数を示すものであり、前記表示時間決定手段は、前記画像情報の数が多いほど、前記表示時間を短くするように決定するものである。
【0016】
請求項5の発明によれば、上記画像情報の数に応じて表示時間を決定することができる。
【0017】
また、請求項6の発明は、前記画像関連情報は、各画像情報の重要度を示すものであり、前記表示時間決定手段は、前記画像関連情報に示された重要度が高いほど、前記表示時間を長くするように決定するものである。
【0018】
請求項6の発明によれば、上記重要度に応じて表示時間を決定することができる。
【0019】
また、請求項7の発明は、前記複数の画像情報はグループ分けされており、前記画像関連情報は前記グループ毎に定められた情報である。
【0020】
請求項7の発明によれば、ユーザは画像情報をイベント毎にグループ分けすることが多いため、グループ毎に画像関連情報を定めることは有効である。
【0021】
また、請求項8の発明は、前記表示手段による前記画像の表示中に、当該画像の表示を中止して、次に表示する画像を前記表示手段により表示させる制御を行うスキップ処理の実行を指示するユーザからの入力を受け付ける受付手段を更に有し、前記表示制御手段は、前記受付手段に前記スキップ処理の実行の指示が受け付けられると前記スキップ処理を実行するものである。
【0022】
請求項8の発明によれば、ユーザにより画像をスキップさせることも可能であるので、利便性を高めることができる。
【0023】
また、請求項9の発明は、前記表示制御手段は、前記スキップ処理の存在を前記表示手段により前記ユーザに明示するものである。
【0024】
請求項9の発明によれば、ユーザにスキップ処理が可能であることを明示することができる。
【0025】
上記目的を達成するために、請求項10の発明は、被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報が記憶された記憶手段により記憶された画像情報が示す画像を表示する表示手段により、複数の前記画像情報が示す画像を一つずつ表示時間だけ表示するように制御する表示制御段階と、前記複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報に基づき前記画像毎に前記表示時間を決定する表示時間決定段階と、を有する。
【0026】
請求項10の発明は、請求項1の発明と同様に作用するため、請求項1の発明と同様の効果が得られる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、コマ送り表示中にユーザが所望の画像か否かを見分けることを容易にするとともに、ユーザが所望の画像でコマ送り表示を停止することを容易にする画像表示装置、及び画像表示方法を提供することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態では、画像表示装置をデジタルカメラとした実施例、及びこのデジタルカメラでの画像表示方法を示す実施例について説明する。
【0029】
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるための光学部材であるレンズ21と、撮影する被写体の構図を決定するために用いられるファインダ20と、ストロボ44と、が備えられている。また、デジタルカメラ10の上面には、撮影を実行する際に押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッターボタン)56Aと、電源スイッチ56Bと、が備えられている。
【0030】
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10のレリーズボタン56Aは、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が検出可能に構成されている。
【0031】
そして、デジタルカメラ10では、レリーズボタン56Aを半押し状態にすることにより被写体の明るさが測光され、測光された被写体の明るさに基づきAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、及び絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
【0032】
一方、デジタルカメラ10の背面には、前述のファインダ20の接眼部と、撮影された被写体像やメニュー画面等を表示するための上記LCD38と、撮影を行うモードである撮影モード及び撮影によって得られた被写体像をLCD38に再生表示するモードである再生モードの何れかのモードに設定する際にスライド操作されるモード切替スイッチ56Cと、が備えられている。
【0033】
また、デジタルカメラ10の背面には、十字カーソルボタン56Dと、撮影時にストロボ44を強制的に発光させるモードである強制発光モードを設定する際に押圧操作される強制発光スイッチ56Eと、が更に備えられている。
【0034】
なお、十字カーソルボタン56Dは、LCD38の表示領域における上・下・左・右の4方向の移動方向を示す4つの矢印キーと、それら矢印キーの中央に存在する決定キーとを含んで構成されている。
【0035】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
【0036】
デジタルカメラ10は、前述のレンズ21を含んで構成された光学ユニット22と、レンズ21の光軸後方に配設された撮像素子である電荷結合素子(以下、「CCD」という。)24と、入力されたアナログ信号に対して各種のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部26と、を含んで構成されている。
【0037】
また、デジタルカメラ10は、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)28と、入力されたデジタルデータに対して各種のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理部30と、を含んで構成されている。
【0038】
なお、デジタル信号処理部30は、所定容量のラインバッファを内蔵し、入力されたデジタルデータを後述するメモリ48の所定領域に直接記憶させる制御も行う。
【0039】
CCD24の出力端はアナログ信号処理部26の入力端に、アナログ信号処理部26の出力端はADC28の入力端に、ADC28の出力端はデジタル信号処理部30の入力端に、各々接続されている。従って、CCD24から出力された被写体像を示すアナログ信号はアナログ信号処理部26によって所定のアナログ信号処理が施され、ADC28によってデジタル画像データに変換された後にデジタル信号処理部30に入力される。
【0040】
一方、デジタルカメラ10は、被写体像やメニュー画面等をLCD38に表示させるための信号を生成してLCD38に供給するLCDインタフェース36と、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU40と、撮影により得られたデジタル画像データ等を記憶するメモリ48と、メモリ48に対するアクセスの制御を行うメモリインタフェース46と、を含んで構成されている。なお、本実施の形態では、上記アナログ信号及びデジタル画像データを画像情報としている。
【0041】
更に、デジタルカメラ10は、可搬型のメモリカード52をデジタルカメラ10でアクセス可能とするための外部メモリインタフェース50と、デジタル画像データに対する圧縮処理及び伸長処理を行う圧縮・伸長処理回路54と、を含んで構成されている。
【0042】
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、メモリ48としてVRAM(Video RAM)、SRAM又はDRAM、フラッシュメモリのうちのいずれか1つ以上が用いられ、メモリカード52としてスマートメディア(Smart Media(登録商標))が用いられている。
【0043】
デジタル信号処理部30、LCDインタフェース36、CPU40、メモリインタフェース46、外部メモリインタフェース50、及び圧縮・伸長処理回路54はシステムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU40は、デジタル信号処理部30の作動の制御、圧縮・伸長処理回路54の作動の制御、LCD38に対するLCDインタフェース36を介した各種情報の表示、メモリ48及びメモリカード52へのメモリインタフェース46、及び外部メモリインタフェース50を介したアクセスを各々行うことができる。
【0044】
一方、デジタルカメラ10には、主としてCCD24を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD24に供給するタイミングジェネレータ32が備えられており、CCD24の駆動はCPU40によりタイミングジェネレータ32を介して制御される。また後述する電子シャッタの直接的な制御は、このタイミングジェネレータ32により行われる。
【0045】
更に、デジタルカメラ10にはモータ駆動部34が備えられており、光学ユニット22に備えられた図示しない焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータの駆動もCPU40によりモータ駆動部34を介して制御される。
【0046】
すなわち、本実施の形態に係るレンズ21は複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ、及び絞り駆動モータは含まれるものであり、これらのモータは各々CPU40の制御によりモータ駆動部34から供給された駆動信号によって駆動される。
【0047】
更に、前述のレリーズボタン56A、電源スイッチ56B、モード切替スイッチ56C、十字カーソルボタン56D、及び強制発光スイッチ56E(同図では、「操作部56」と総称。)はCPU40に接続されており、CPU40は、これらの操作部56に対する操作状態を常時把握できる。
【0048】
また、デジタルカメラ10には、ストロボ44とCPU40との間に介在されると共に、CPU40の制御によりストロボ44を発光させるための電力を充電する充電部42が備えられている。更に、ストロボ44はCPU40にも接続されており、ストロボ44の発光はCPU40によって制御される。
【0049】
次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の撮影時における全体的な動作について簡単に説明する。
【0050】
まず、CCD24は、光学ユニット22を介した撮影を行い、被写体像を示すR(赤)、G(緑)、B(青)毎のアナログ信号をアナログ信号処理部26に順次出力する。アナログ信号処理部26は、CCD24から入力されたアナログ信号に対して相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を施した後にADC28に順次出力する。
【0051】
ADC28は、アナログ信号処理部26から入力されたR、G、B毎のアナログ信号を各々12ビットのR、G、Bの信号(デジタル画像データ)に変換してデジタル信号処理部30に順次出力する。デジタル信号処理部30は、内蔵しているラインバッファにADC28から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ48の所定領域に直接格納する。
【0052】
メモリ48の所定領域に格納されたデジタル画像データは、CPU40による制御に応じてデジタル信号処理部30により読み出され、所定の物理量に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行なうと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行なって所定ビット、例えば8ビットのデジタル画像データを生成する。
【0053】
そして、デジタル信号処理部30は、生成した所定ビットのデジタル画像データに対しYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号をメモリ48の上記所定領域とは異なる領域に格納する。
【0054】
なお、LCD38は、CCD24による連続的な撮影によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されており、LCD38をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、LCDインタフェース36を介して順次LCD38に出力する。これによってLCD38にスルー画像が表示されることになる。
【0055】
ここで、レリーズボタン56Aがユーザによって半押し状態とされた場合、前述のようにAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態とされた場合、この時点でメモリ48に格納されているYC信号を、圧縮・伸長処理回路54によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後に外部メモリインタフェース50を介してメモリカード52に画像情報として記録する。本実施の形態における画像情報は、被写体を撮影した撮影時刻を示す撮影時刻を示すものとなっている。
【0056】
次に、複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報について説明する。本実施の形態において、画像関連情報が示すものには、撮影間隔、重要度、画像枚数、撮影期間、平均撮影時間がある。
【0057】
このうち、撮影間隔は、撮影時刻により定まるもので、LCD38により表示されている画像の撮影時刻と、次にLCD38により表示される画像の撮影時刻との時間間隔を示すものである。重要度は、ユーザにより予め設定された値で示されるもので、この値が大きいほど重要度が高いことを示している。
【0058】
画像枚数は、メモリカード52に記憶された画像情報の数を示すものである。撮影期間は、画像の撮影時刻により定まるものであり、例えば、メモリカード52に記憶された画像情報が示す撮影時刻のうち、一番古い撮影時刻が9月3日0時0分で、一番新しい撮影時刻が9月4日12時0分の場合、撮影期間は36時間となる。平均撮影時間は、撮影時刻により定まる複数の画像情報が撮影された間隔の平均時間を示すものである。
【0059】
なお、図3に示されるように、複数の画像情報はフォルダによりグループ分けされている場合、画像関連情報はフォルダのグループ毎に定められた情報である。すなわち、上記撮影間隔、重要度、画像枚数、撮影期間、平均撮影時間は、同一のフォルダに属する画像情報のみで定まるものとする。通常、ユーザは、撮影した画像をイベント毎にフォルダにグループ分けしていることが多いため、フォルダ毎に画像関連情報が定まっていることは非常に有効である。なお、同図では、重要度が「高」「低」などと表現されているが、もちろんこれらはデジタルカメラ10の内部では数値として処理されるものである。
【0060】
以下、フローチャートを用いて本実施の形態に係るコマ送りを行う画像表示処理について、図4を用いて説明する。この画像表示処理で表示される画像は、被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報が示すものであり、その画像情報は、例えば上記メモリカード52に記憶された画像情報である。また、コマ送り処理は、上述した操作部56で、ユーザにより予め定められた操作が行われた際に実行されるものとする。更に、後述するスキップボタン及び停止ボタンは、上記操作部56の予め定められたボタンに対応するものとする。なお、このスキップボタンは、LCD38による画像の表示中に、当該画像の表示を中止して、次に表示する画像をLCD38により表示させる制御を行うスキップ処理の実行を指示するユーザからの入力を受け付けるものである。
【0061】
また、メモリカード52に記憶された画像情報が示す画像を表示するのは、上記LCD38である。更に、以下のフローチャートは、CPU40により実行される処理を示すものである。
【0062】
以上を踏まえ、図3に示される画像表示処理について説明する。まず、ステップ101で後述する初期化処理を行う。本実施の形態に係るコマ送り処理は、画像情報に関連する画像関連情報に基づき画像毎に表示する表示時間を決定するが、この初期化処理では、画像関連情報に応じた処理が行われる。
【0063】
次のステップ102で、画像を表示する。そして、ステップ103で、後述する表示時間取得処理を行う。このステップ103では、上記ステップ102で表示された画像を表示する時間である表示時間Tdが取得される。
【0064】
次のステップ104で、上記表示時間Tdだけ時間が経過したか否か判断し、肯定判断した場合には、ステップ107で、後述する次画像判断処理を行い、ステップ108で次画像があるか否かを判断する。次画像がない場合には、コマ送り処理を終了する。一方、ステップ108で肯定判断した場合には、ステップ102の処理で次画像を表示する。
【0065】
一方、ステップ104で否定判断した場合には、ステップ105でスキップボタンが押下されたか否か判断する。
【0066】
このステップ105で肯定判断した場合には、上記ステップ107に処理が進む。ステップ105で否定判断した場合には、ステップ106で停止ボタンが押下されたか否かを判断する。
【0067】
ステップ106で肯定判断した場合には、コマ送り処理を停止し、ステップ106で否定判断した場合には、ステップ104に再び戻る。
【0068】
コマ送り処理が停止されると、LCD38は、停止された時点での画像が表示された状態となる。
【0069】
次に、図5のフローチャートを用いて上記初期化処理(図4:ステップ101)について説明する。なお、このフローチャートに記載された「撮影間隔」、「重要度」、「画像枚数」、「撮影期間」、及び「平均撮影時間」は、上記画像関連情報のうち、表示時間を決定するための画像関連情報として、いずれを用いるかを示すものであり、ユーザにより予め設定されている。
【0070】
まず、ステップ201で、表示時間を決定するための画像関連情報として撮影間隔を用いるか否か判断する。ステップ201で肯定判断した場合には、画像が表示される度に表示時間を決定することとなるため、このフローチャートでは何もせずに終了する。
【0071】
一方、ステップ201で否定判断した場合には、ステップ202で、表示時間を決定するための画像関連情報として重要度を用いるか否か判断する。ステップ202で肯定判断した場合には、ステップ206で重要度処理が行われ、処理を終了する。
【0072】
一方、ステップ202で否定判断した場合には、ステップ203で、表示時間を決定するための画像関連情報として画像枚数を用いるか否か判断する。ステップ203で肯定判断した場合には、ステップ207で画像枚数処理が行われ、処理を終了する。
【0073】
一方、ステップ203で否定判断した場合には、ステップ204で、表示時間を決定するための画像関連情報として撮影期間を用いるか否か判断する。ステップ204で肯定判断した場合には、ステップ208で撮影期間処理が行われ、処理を終了する。
【0074】
一方、ステップ204で否定判断した場合には、ステップ205で、表示時間を決定するための画像関連情報として平均撮影時間を用いるか否か判断する。ステップ205で肯定判断した場合には、ステップ209で平均撮影処理が行われ、処理を終了する。一方、ステップ205で否定判断した場合には、そのまま処理を終了するが、撮影間隔、重要度、画像枚数、撮影期間、平均撮影時間のみを用いている本実施の形態において、ステップ205での否定判断は実質的にされないものである。
【0075】
上記図5で示した各処理について説明に先立ち、これらの処理で用いられるグラフについて、図6を用いて説明する。同図(A)は重要度と表示時間の関係を示すグラフである。同図(B)は画像枚数と表示時間の関係を示すグラフである。同図(C)は撮影期間と表示時間の関係を示すグラフである。同図(D)は平均撮影期間と表示時間の関係を示すグラフである。
【0076】
同図にしめされるグラフのうち、同図(A)、(D)のグラフは単調増加であり、同図(B)、(C)のグラフは単調減少である。従って、同図(A)は、重要度処理では、重要度が高いほど表示時間を長くするように決定することを示している。
【0077】
また、同図(B)は、画像枚数処理では、画像情報の数が多いほど表示時間を短くするように決定することを示している。これにより、長時間に渡り延々と表示されることを抑制することが可能となる。
【0078】
また、同図(C)は、撮影期間処理では、撮影期間が長いほど表示時間を短くするように決定することを示している。同図(D)は、平均撮影時間(平均時間)が長いほど、表示時間を長くするように決定することが示されている。
【0079】
これらのグラフは関数或いはテーブルとしてメモリ48に記憶されている。CPU40は、それらを用いて重要度処理、画像枚数処理、撮影期間処理、平均撮影処理を行う。
【0080】
以下、上記各処理について説明する。まず、重要度処理を、図7のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ301で、表示する画像の重要度Xを取得する。これは、画像情報に含まれる重要度を示す情報から取得することができる。次のステップ302で、重要度Xより表示時間Tdを取得する。これは上述した関数或いはテーブルにより取得することができる。
【0081】
次に、画像枚数処理を、図8のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ401で、画像枚数Xを取得する。この画像枚数は、表示する画像情報が記憶されたルートに存在する画像枚数であり、特にフォルダによりグループ分けされている場合には、そのフォルダ内の画像枚数である。次のステップ402で、画像枚数Xより表示時間Tdを取得する。これは上述した関数或いはテーブルにより取得することができる。
【0082】
次に、撮影期間処理を、図9のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ501で、撮影期間Xを取得する。この撮影期間の取得方法は、上述したとおりである。次のステップ502で、撮影期間Xより表示時間Tdを取得する。これは上述した関数或いはテーブルにより取得することができる。
【0083】
次に、平均撮影処理を、図10のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ601で、平均撮影時間Xを取得する。この平均撮影時間の取得方法は、上述したとおりである。次のステップ602で、平均撮影時間Xより表示時間Tdを取得する。これは上述した関数或いはテーブルにより取得することができる。
【0084】
以上が初期化処理(図5)で行われる各処理である。次に、表示時間取得処理(図4:ステップ103)について、図11を用いて説明する。まず、ステップ701で、表示時間を決定するための画像関連情報として撮影間隔を用いているか否か判断する。撮影間隔以外の画像関連情報を用いる場合は、初期化処理により既に表示時間は取得されているので、ステップ701で否定判断した場合には処理を終了する。一方、ステップ701で肯定判断した場合には、ステップ702で撮影間隔処理を行い、処理を終了する。
【0085】
この撮影間隔処理の説明に先立ち、撮影間隔処理で用いられるグラフについて、図12を用いて説明する。
【0086】
同図(A)、(B)、(C)は、いずれも撮影間隔処理で用いられるグラフを示している。これらの図に示されるように、撮影間隔処理では、撮影間隔(時間間隔)が長いほど、表示時間を長くするように決定する。
【0087】
なお、同図(A)は標準的な表示時間を示すグラフであるが、同図(B)、(C)に示されるように、表示時間を長くしたり短くしたりするようにしても良い。同図(B)は、例えば、表示する複数の画像が撮影された期間が100時間など長い場合に好適である。100時間など長い期間の場合には、それだけ多くの画像を撮影している可能性も高いため、短めに表示することで、ユーザは時間をかけすぎずに画像をコマ送りすることができる。
【0088】
一方、同図(C)は、例えば、表示する複数の画像が撮影された期間が50時間など短い場合に好適である。50時間など短い期間の場合には、撮影された画像はさほど多くない可能性も高いため、長めに表示することで、ユーザはじっくりと閲覧しながら画像をコマ送りすることができる。
【0089】
いずれのグラフを用いた場合でも、コマ送り表示中にユーザが所望の画像か否かを見分けることを容易にするとともに、ユーザが所望の画像でコマ送り表示を停止することを容易にすることができる。
【0090】
また、同図に示されるグラフは関数或いはテーブルとしてメモリ48に記憶されている。CPU40は、これらを用いて撮影間隔処理を行う。
【0091】
これらを踏まえ、図13のフローチャートを用いて、撮影間隔処理について説明する。まず、ステップ801で、表示されている画像の撮影時刻を取得する。この撮影時刻は画像情報に含まれる情報であり、画像関連情報でもある。
【0092】
次のステップ802で、次に表示する画像の撮影時刻を取得し、ステップ803で、時間間隔TにT2−T1(時間間隔)を代入する。
【0093】
これにより時間間隔Tが得られたので、ステップ804で、時間間隔Tより表示時間Tdを取得し、処理を終了する。表示時間Tdは上述した関数或いはテーブルにより取得することができる。
【0094】
図14は、実際の表示時間例を示す図である。同図には、画像番号、ファイル名、時間間隔、及び表示時間が示されている。画像番号は、コマ送りされる画像の順番を示している。ファイル名は画像情報の名称を示している。時間間隔は、表示されている画像の撮影時刻と、次に表示される画像の撮影時刻との間隔を示している。表示時間は、上記図12で示したグラフにより得られた表示時間を示している。
【0095】
同図には、時間間隔が長いほど、表示時間を長くするように決定していることが示されている。なお、最後の画像である画像番号13の画像は、次に表示する画像は存在しないため、時間間隔も存在せず、その場合の表示時間は予め定められた定数となっている。
【0096】
次に、次画像判断処理(ステップ107)について、図15のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ901で、ルートに次画像があるか否か判断する。このルートとは、今まで表示してきた画像情報が記憶されている場所を示している。
【0097】
ステップ901で否定判断した場合には、ステップ905で他フォルダに画像情報があるか否か判断する。他フォルダに画像情報がある場合には、ステップ902に処理が進む。一方、ステップ905で否定判断した場合には、ステップ906で、次画像なしを返し、処理を終了する。
【0098】
ステップ901に戻り、このステップ901で肯定判断した場合には、ステップ902で表示時間を決定するための画像関連情報として重要度を用いているか否か判断する。
【0099】
ステップ902で肯定判断した場合には、ステップ903で重要度処理(図7)を行い、ステップ904で次画像ありを返し、処理を終了する。また、ステップ902で否定判断した場合にもステップ904で次画像ありを返し、処理を終了する。
【0100】
以上説明した各フローチャートが図4で説明した表示処理の説明である。なお、上述した図6、図12で示されたグラフのほとんどは、非線形のグラフであったが、これらのグラフと同一の性質(単調減少、或いは単調増加)を有するグラフであれば、線形のグラフであっても構わない。線形のグラフとして、例えば表示時間Td(秒)=撮影間隔(秒)/100といった例が挙げられる。
【0101】
更に、各グラフは原点から描かれたものとなっているが、必ずしも原点を通るグラフでなくとも良い。
【0102】
また、図4のステップ105におけるスキップボタンの押下に関連し、図16に示されるように、スキップ処理の存在をLCD38によりユーザに明示するようにしても良い。
【0103】
以上説明したように、本実施の形態に係る画像表示装置、画像表示方法では、所望の画像を見つけやすくしながらも、見過ごしを防ぐことができる。更に、画像毎に表示時間を変えることにより、撮影時の臨場感をコマ送り時に再現することができ、ユーザに撮影時の出来事をより鮮明に思い出させることができる。また、ユーザにより画像をスキップさせることも可能であるので、利便性を高めることができる。また、重要度等の画像関連情報により表示時間も変わるため、更に使い勝手が良いものとなっている。そして、撮影した当時の大体の時間間隔を撮影者は覚えていることが多いため、時間間隔により表示時間を変えることで、ユーザは所望の画像が表示されるタイミングを予測することが可能となる。
【0104】
なお、以上説明した各フローチャートの処理の流れは一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で処理順序を入れ替えたり、新たなステップを追加したり、不要なステップを削除したりすることができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】デジタルカメラの外観上の構成を示す図である。
【図2】デジタルカメラの電気系の構成を示す図である。
【図3】複数の画像情報がグループ化されたフォルダを示す図である。
【図4】表示処理を示すフローチャートである。
【図5】初期化処理を示すフローチャートである。
【図6】表示時間と画像関連情報との関係を示す図である。
【図7】重要度処理を示すフローチャートである。
【図8】画像枚数処理を示すフローチャートである。
【図9】撮影期間処理を示すフローチャートである。
【図10】平均撮影処理を示すフローチャートである。
【図11】表示時間取得処理を示すフローチャートである。
【図12】表示時間と撮影間隔との関係を示す図である。
【図13】撮影期間処理を示すフローチャートである。
【図14】表示時間例を示す図である。
【図15】次画像判断処理を示すフローチャートである。
【図16】スキップ処理の存在を明示したLCDを示す図である。
【符号の説明】
【0106】
10 デジタルカメラ
26 アナログ信号処理部
30 デジタル信号処理部
32 タイミングジェネレータ
36 LCDインタフェース
38 LCD
40 CPU
46 メモリインタフェース
48 メモリ
50 外部メモリインタフェース
52 メモリカード
56 操作部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置、及び画像表示方法に関し、特に静止画像を画像毎に予め定められた表示時間だけコマ送り表示する画像表示装置、及び画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
静止画像を一つずつ画像毎に予め定められた表示時間だけ連続してコマ送り表示する技術がある。この技術に関連して、特許文献1には、静止画像の早送り中に静止画像に対応づけられた所定の情報を検出したとき、画像の早送りを所定時間一時停止して表示する技術が開示されている。この特許文献1に開示された技術では、注目画像として指定された、或いは条件にあった画像のみ設定時間だけ停止し、その前後の画像を含む注目画像以外の画像についての表示時間については考慮されていない。
【0003】
また、特許文献2には、複数静止画をコマ送り再生する手順を書き換え可能に記憶する再生手順記憶手段を持ち、コマ送り再生する静止画像のうちの所定静止画像で連続再生を行うことができる静止画映像再生装置が開示されている。この特許文献2に開示された技術では、再生させる複数枚の静止画像全てにおいて、再生手順を設定しその設定内容に従って連続再生を行っている。
【0004】
更に特許文献3には、撮影時に、各コマの撮影時間を記録しておき、再生には、記録されている撮影時間間隔毎に基づいて静止画像を再生出力する技術が開示されている。この特許文献3に開示された技術では、一つの画像の再生時間が長くなりすぎる場合について考慮されていない。
【特許文献1】特開平11−341405号公報
【特許文献2】特開平4−13388号公報
【特許文献3】特開2002−218321号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような技術背景において、コマ送り表示をする場合には、ユーザが所望の画像か否かを見分けることは難しいという問題点がある。更に、ユーザが所望の画像を見分けられたとしても、その画像でコマ送り表示を停止することが困難であるという問題点もある。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑み、コマ送り表示中にユーザが所望の画像か否かを見分けることを容易にするとともに、ユーザが所望の画像でコマ送り表示を停止することを容易にする画像表示装置、及び画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報が記憶された記憶手段と、前記記憶手段により記憶された画像情報が示す画像を表示する表示手段と、複数の前記画像情報が示す画像を一つずつ予め定められた表示時間だけ前記表示手段により表示するように制御する表示制御手段と、前記複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報に基づき前記画像毎に前記表示時間を決定する表示時間決定手段と、を有する。
【0008】
ここで、請求項1に記載の発明では、記憶手段は、被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報を記憶し、表示手段は記憶手段により記憶された画像情報が示す画像を表示し、表示制御手段は、複数の前記画像情報が示す画像を一つずつ予め定められた表示時間だけ前記表示手段により表示するように制御し、表示時間決定手段は、前記複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報に基づき前記画像毎に前記表示時間を決定するので、コマ送り表示中にユーザが所望の画像か否かを見分けることを容易にするとともに、ユーザが所望の画像でコマ送り表示を停止することを容易にする画像表示装置を提供することができる。
【0009】
また、請求項2の発明は、前記画像関連情報は、前記表示手段により表示されている画像の撮影時刻と、次に前記表示手段により表示される画像の撮影時刻との時間間隔を示すものであり、前記表示時間決定手段は、前記時間間隔が長いほど、前記表示時間を長くするように決定するものである。
【0010】
請求項2の発明によれば、上記時間間隔に応じて表示時間を決定することができる。
【0011】
また、請求項3の発明は、前記画像関連情報は、前記撮影時刻により定まる前記複数の画像情報が撮影された期間を示すものであり、前記表示時間決定手段は、前記期間が長いほど、前記表示時間を短くするように決定するものである。
【0012】
請求項3の発明によれば、上記期間に応じて表示時間を決定することができる。
【0013】
また、請求項4の発明は、前記画像関連情報は、前記撮影時刻により定まる前記複数の画像情報が撮影された間隔の平均時間を示すものであり、前記表示時間決定手段は、前記平均時間が長いほど、前記表示時間を長くするように決定するものである。
【0014】
請求項4の発明によれば、上記平均時間に応じて表示時間を決定することができる。
【0015】
また、請求項5の発明は、前記画像関連情報は、前記記憶手段により記憶された画像情報の数を示すものであり、前記表示時間決定手段は、前記画像情報の数が多いほど、前記表示時間を短くするように決定するものである。
【0016】
請求項5の発明によれば、上記画像情報の数に応じて表示時間を決定することができる。
【0017】
また、請求項6の発明は、前記画像関連情報は、各画像情報の重要度を示すものであり、前記表示時間決定手段は、前記画像関連情報に示された重要度が高いほど、前記表示時間を長くするように決定するものである。
【0018】
請求項6の発明によれば、上記重要度に応じて表示時間を決定することができる。
【0019】
また、請求項7の発明は、前記複数の画像情報はグループ分けされており、前記画像関連情報は前記グループ毎に定められた情報である。
【0020】
請求項7の発明によれば、ユーザは画像情報をイベント毎にグループ分けすることが多いため、グループ毎に画像関連情報を定めることは有効である。
【0021】
また、請求項8の発明は、前記表示手段による前記画像の表示中に、当該画像の表示を中止して、次に表示する画像を前記表示手段により表示させる制御を行うスキップ処理の実行を指示するユーザからの入力を受け付ける受付手段を更に有し、前記表示制御手段は、前記受付手段に前記スキップ処理の実行の指示が受け付けられると前記スキップ処理を実行するものである。
【0022】
請求項8の発明によれば、ユーザにより画像をスキップさせることも可能であるので、利便性を高めることができる。
【0023】
また、請求項9の発明は、前記表示制御手段は、前記スキップ処理の存在を前記表示手段により前記ユーザに明示するものである。
【0024】
請求項9の発明によれば、ユーザにスキップ処理が可能であることを明示することができる。
【0025】
上記目的を達成するために、請求項10の発明は、被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報が記憶された記憶手段により記憶された画像情報が示す画像を表示する表示手段により、複数の前記画像情報が示す画像を一つずつ表示時間だけ表示するように制御する表示制御段階と、前記複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報に基づき前記画像毎に前記表示時間を決定する表示時間決定段階と、を有する。
【0026】
請求項10の発明は、請求項1の発明と同様に作用するため、請求項1の発明と同様の効果が得られる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、コマ送り表示中にユーザが所望の画像か否かを見分けることを容易にするとともに、ユーザが所望の画像でコマ送り表示を停止することを容易にする画像表示装置、及び画像表示方法を提供することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態では、画像表示装置をデジタルカメラとした実施例、及びこのデジタルカメラでの画像表示方法を示す実施例について説明する。
【0029】
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の外観上の構成を説明する。デジタルカメラ10の正面には、被写体像を結像させるための光学部材であるレンズ21と、撮影する被写体の構図を決定するために用いられるファインダ20と、ストロボ44と、が備えられている。また、デジタルカメラ10の上面には、撮影を実行する際に押圧操作されるレリーズボタン(所謂シャッターボタン)56Aと、電源スイッチ56Bと、が備えられている。
【0030】
なお、本実施の形態に係るデジタルカメラ10のレリーズボタン56Aは、中間位置まで押下される状態(以下、「半押し状態」という。)と、当該中間位置を超えた最終押下位置まで押下される状態(以下、「全押し状態」という。)と、の2段階の押圧操作が検出可能に構成されている。
【0031】
そして、デジタルカメラ10では、レリーズボタン56Aを半押し状態にすることにより被写体の明るさが測光され、測光された被写体の明るさに基づきAE(Automatic Exposure、自動露出)機能が働いて露出状態(シャッタースピード、及び絞りの状態)が設定された後、AF(Auto Focus、自動合焦)機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。
【0032】
一方、デジタルカメラ10の背面には、前述のファインダ20の接眼部と、撮影された被写体像やメニュー画面等を表示するための上記LCD38と、撮影を行うモードである撮影モード及び撮影によって得られた被写体像をLCD38に再生表示するモードである再生モードの何れかのモードに設定する際にスライド操作されるモード切替スイッチ56Cと、が備えられている。
【0033】
また、デジタルカメラ10の背面には、十字カーソルボタン56Dと、撮影時にストロボ44を強制的に発光させるモードである強制発光モードを設定する際に押圧操作される強制発光スイッチ56Eと、が更に備えられている。
【0034】
なお、十字カーソルボタン56Dは、LCD38の表示領域における上・下・左・右の4方向の移動方向を示す4つの矢印キーと、それら矢印キーの中央に存在する決定キーとを含んで構成されている。
【0035】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の電気系の構成を説明する。
【0036】
デジタルカメラ10は、前述のレンズ21を含んで構成された光学ユニット22と、レンズ21の光軸後方に配設された撮像素子である電荷結合素子(以下、「CCD」という。)24と、入力されたアナログ信号に対して各種のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部26と、を含んで構成されている。
【0037】
また、デジタルカメラ10は、入力されたアナログ信号をデジタルデータに変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「ADC」という。)28と、入力されたデジタルデータに対して各種のデジタル信号処理を行うデジタル信号処理部30と、を含んで構成されている。
【0038】
なお、デジタル信号処理部30は、所定容量のラインバッファを内蔵し、入力されたデジタルデータを後述するメモリ48の所定領域に直接記憶させる制御も行う。
【0039】
CCD24の出力端はアナログ信号処理部26の入力端に、アナログ信号処理部26の出力端はADC28の入力端に、ADC28の出力端はデジタル信号処理部30の入力端に、各々接続されている。従って、CCD24から出力された被写体像を示すアナログ信号はアナログ信号処理部26によって所定のアナログ信号処理が施され、ADC28によってデジタル画像データに変換された後にデジタル信号処理部30に入力される。
【0040】
一方、デジタルカメラ10は、被写体像やメニュー画面等をLCD38に表示させるための信号を生成してLCD38に供給するLCDインタフェース36と、デジタルカメラ10全体の動作を司るCPU40と、撮影により得られたデジタル画像データ等を記憶するメモリ48と、メモリ48に対するアクセスの制御を行うメモリインタフェース46と、を含んで構成されている。なお、本実施の形態では、上記アナログ信号及びデジタル画像データを画像情報としている。
【0041】
更に、デジタルカメラ10は、可搬型のメモリカード52をデジタルカメラ10でアクセス可能とするための外部メモリインタフェース50と、デジタル画像データに対する圧縮処理及び伸長処理を行う圧縮・伸長処理回路54と、を含んで構成されている。
【0042】
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、メモリ48としてVRAM(Video RAM)、SRAM又はDRAM、フラッシュメモリのうちのいずれか1つ以上が用いられ、メモリカード52としてスマートメディア(Smart Media(登録商標))が用いられている。
【0043】
デジタル信号処理部30、LCDインタフェース36、CPU40、メモリインタフェース46、外部メモリインタフェース50、及び圧縮・伸長処理回路54はシステムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU40は、デジタル信号処理部30の作動の制御、圧縮・伸長処理回路54の作動の制御、LCD38に対するLCDインタフェース36を介した各種情報の表示、メモリ48及びメモリカード52へのメモリインタフェース46、及び外部メモリインタフェース50を介したアクセスを各々行うことができる。
【0044】
一方、デジタルカメラ10には、主としてCCD24を駆動させるためのタイミング信号を生成してCCD24に供給するタイミングジェネレータ32が備えられており、CCD24の駆動はCPU40によりタイミングジェネレータ32を介して制御される。また後述する電子シャッタの直接的な制御は、このタイミングジェネレータ32により行われる。
【0045】
更に、デジタルカメラ10にはモータ駆動部34が備えられており、光学ユニット22に備えられた図示しない焦点調整モータ、ズームモータ及び絞り駆動モータの駆動もCPU40によりモータ駆動部34を介して制御される。
【0046】
すなわち、本実施の形態に係るレンズ21は複数枚のレンズを有し、焦点距離の変更(変倍)が可能なズームレンズとして構成されており、図示しないレンズ駆動機構を備えている。このレンズ駆動機構に上記焦点調整モータ、ズームモータ、及び絞り駆動モータは含まれるものであり、これらのモータは各々CPU40の制御によりモータ駆動部34から供給された駆動信号によって駆動される。
【0047】
更に、前述のレリーズボタン56A、電源スイッチ56B、モード切替スイッチ56C、十字カーソルボタン56D、及び強制発光スイッチ56E(同図では、「操作部56」と総称。)はCPU40に接続されており、CPU40は、これらの操作部56に対する操作状態を常時把握できる。
【0048】
また、デジタルカメラ10には、ストロボ44とCPU40との間に介在されると共に、CPU40の制御によりストロボ44を発光させるための電力を充電する充電部42が備えられている。更に、ストロボ44はCPU40にも接続されており、ストロボ44の発光はCPU40によって制御される。
【0049】
次に、本実施の形態に係るデジタルカメラ10の撮影時における全体的な動作について簡単に説明する。
【0050】
まず、CCD24は、光学ユニット22を介した撮影を行い、被写体像を示すR(赤)、G(緑)、B(青)毎のアナログ信号をアナログ信号処理部26に順次出力する。アナログ信号処理部26は、CCD24から入力されたアナログ信号に対して相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を施した後にADC28に順次出力する。
【0051】
ADC28は、アナログ信号処理部26から入力されたR、G、B毎のアナログ信号を各々12ビットのR、G、Bの信号(デジタル画像データ)に変換してデジタル信号処理部30に順次出力する。デジタル信号処理部30は、内蔵しているラインバッファにADC28から順次入力されるデジタル画像データを蓄積して一旦メモリ48の所定領域に直接格納する。
【0052】
メモリ48の所定領域に格納されたデジタル画像データは、CPU40による制御に応じてデジタル信号処理部30により読み出され、所定の物理量に応じたデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整を行なうと共に、ガンマ処理及びシャープネス処理を行なって所定ビット、例えば8ビットのデジタル画像データを生成する。
【0053】
そして、デジタル信号処理部30は、生成した所定ビットのデジタル画像データに対しYC信号処理を施して輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(以下、「YC信号」という。)を生成し、YC信号をメモリ48の上記所定領域とは異なる領域に格納する。
【0054】
なお、LCD38は、CCD24による連続的な撮影によって得られた動画像(スルー画像)を表示してファインダとして使用することができるものとして構成されており、LCD38をファインダとして使用する場合には、生成したYC信号を、LCDインタフェース36を介して順次LCD38に出力する。これによってLCD38にスルー画像が表示されることになる。
【0055】
ここで、レリーズボタン56Aがユーザによって半押し状態とされた場合、前述のようにAE機能が働いて露出状態が設定された後、AF機能が働いて合焦制御され、その後、引き続き全押し状態とされた場合、この時点でメモリ48に格納されているYC信号を、圧縮・伸長処理回路54によって所定の圧縮形式(本実施の形態では、JPEG形式)で圧縮した後に外部メモリインタフェース50を介してメモリカード52に画像情報として記録する。本実施の形態における画像情報は、被写体を撮影した撮影時刻を示す撮影時刻を示すものとなっている。
【0056】
次に、複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報について説明する。本実施の形態において、画像関連情報が示すものには、撮影間隔、重要度、画像枚数、撮影期間、平均撮影時間がある。
【0057】
このうち、撮影間隔は、撮影時刻により定まるもので、LCD38により表示されている画像の撮影時刻と、次にLCD38により表示される画像の撮影時刻との時間間隔を示すものである。重要度は、ユーザにより予め設定された値で示されるもので、この値が大きいほど重要度が高いことを示している。
【0058】
画像枚数は、メモリカード52に記憶された画像情報の数を示すものである。撮影期間は、画像の撮影時刻により定まるものであり、例えば、メモリカード52に記憶された画像情報が示す撮影時刻のうち、一番古い撮影時刻が9月3日0時0分で、一番新しい撮影時刻が9月4日12時0分の場合、撮影期間は36時間となる。平均撮影時間は、撮影時刻により定まる複数の画像情報が撮影された間隔の平均時間を示すものである。
【0059】
なお、図3に示されるように、複数の画像情報はフォルダによりグループ分けされている場合、画像関連情報はフォルダのグループ毎に定められた情報である。すなわち、上記撮影間隔、重要度、画像枚数、撮影期間、平均撮影時間は、同一のフォルダに属する画像情報のみで定まるものとする。通常、ユーザは、撮影した画像をイベント毎にフォルダにグループ分けしていることが多いため、フォルダ毎に画像関連情報が定まっていることは非常に有効である。なお、同図では、重要度が「高」「低」などと表現されているが、もちろんこれらはデジタルカメラ10の内部では数値として処理されるものである。
【0060】
以下、フローチャートを用いて本実施の形態に係るコマ送りを行う画像表示処理について、図4を用いて説明する。この画像表示処理で表示される画像は、被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報が示すものであり、その画像情報は、例えば上記メモリカード52に記憶された画像情報である。また、コマ送り処理は、上述した操作部56で、ユーザにより予め定められた操作が行われた際に実行されるものとする。更に、後述するスキップボタン及び停止ボタンは、上記操作部56の予め定められたボタンに対応するものとする。なお、このスキップボタンは、LCD38による画像の表示中に、当該画像の表示を中止して、次に表示する画像をLCD38により表示させる制御を行うスキップ処理の実行を指示するユーザからの入力を受け付けるものである。
【0061】
また、メモリカード52に記憶された画像情報が示す画像を表示するのは、上記LCD38である。更に、以下のフローチャートは、CPU40により実行される処理を示すものである。
【0062】
以上を踏まえ、図3に示される画像表示処理について説明する。まず、ステップ101で後述する初期化処理を行う。本実施の形態に係るコマ送り処理は、画像情報に関連する画像関連情報に基づき画像毎に表示する表示時間を決定するが、この初期化処理では、画像関連情報に応じた処理が行われる。
【0063】
次のステップ102で、画像を表示する。そして、ステップ103で、後述する表示時間取得処理を行う。このステップ103では、上記ステップ102で表示された画像を表示する時間である表示時間Tdが取得される。
【0064】
次のステップ104で、上記表示時間Tdだけ時間が経過したか否か判断し、肯定判断した場合には、ステップ107で、後述する次画像判断処理を行い、ステップ108で次画像があるか否かを判断する。次画像がない場合には、コマ送り処理を終了する。一方、ステップ108で肯定判断した場合には、ステップ102の処理で次画像を表示する。
【0065】
一方、ステップ104で否定判断した場合には、ステップ105でスキップボタンが押下されたか否か判断する。
【0066】
このステップ105で肯定判断した場合には、上記ステップ107に処理が進む。ステップ105で否定判断した場合には、ステップ106で停止ボタンが押下されたか否かを判断する。
【0067】
ステップ106で肯定判断した場合には、コマ送り処理を停止し、ステップ106で否定判断した場合には、ステップ104に再び戻る。
【0068】
コマ送り処理が停止されると、LCD38は、停止された時点での画像が表示された状態となる。
【0069】
次に、図5のフローチャートを用いて上記初期化処理(図4:ステップ101)について説明する。なお、このフローチャートに記載された「撮影間隔」、「重要度」、「画像枚数」、「撮影期間」、及び「平均撮影時間」は、上記画像関連情報のうち、表示時間を決定するための画像関連情報として、いずれを用いるかを示すものであり、ユーザにより予め設定されている。
【0070】
まず、ステップ201で、表示時間を決定するための画像関連情報として撮影間隔を用いるか否か判断する。ステップ201で肯定判断した場合には、画像が表示される度に表示時間を決定することとなるため、このフローチャートでは何もせずに終了する。
【0071】
一方、ステップ201で否定判断した場合には、ステップ202で、表示時間を決定するための画像関連情報として重要度を用いるか否か判断する。ステップ202で肯定判断した場合には、ステップ206で重要度処理が行われ、処理を終了する。
【0072】
一方、ステップ202で否定判断した場合には、ステップ203で、表示時間を決定するための画像関連情報として画像枚数を用いるか否か判断する。ステップ203で肯定判断した場合には、ステップ207で画像枚数処理が行われ、処理を終了する。
【0073】
一方、ステップ203で否定判断した場合には、ステップ204で、表示時間を決定するための画像関連情報として撮影期間を用いるか否か判断する。ステップ204で肯定判断した場合には、ステップ208で撮影期間処理が行われ、処理を終了する。
【0074】
一方、ステップ204で否定判断した場合には、ステップ205で、表示時間を決定するための画像関連情報として平均撮影時間を用いるか否か判断する。ステップ205で肯定判断した場合には、ステップ209で平均撮影処理が行われ、処理を終了する。一方、ステップ205で否定判断した場合には、そのまま処理を終了するが、撮影間隔、重要度、画像枚数、撮影期間、平均撮影時間のみを用いている本実施の形態において、ステップ205での否定判断は実質的にされないものである。
【0075】
上記図5で示した各処理について説明に先立ち、これらの処理で用いられるグラフについて、図6を用いて説明する。同図(A)は重要度と表示時間の関係を示すグラフである。同図(B)は画像枚数と表示時間の関係を示すグラフである。同図(C)は撮影期間と表示時間の関係を示すグラフである。同図(D)は平均撮影期間と表示時間の関係を示すグラフである。
【0076】
同図にしめされるグラフのうち、同図(A)、(D)のグラフは単調増加であり、同図(B)、(C)のグラフは単調減少である。従って、同図(A)は、重要度処理では、重要度が高いほど表示時間を長くするように決定することを示している。
【0077】
また、同図(B)は、画像枚数処理では、画像情報の数が多いほど表示時間を短くするように決定することを示している。これにより、長時間に渡り延々と表示されることを抑制することが可能となる。
【0078】
また、同図(C)は、撮影期間処理では、撮影期間が長いほど表示時間を短くするように決定することを示している。同図(D)は、平均撮影時間(平均時間)が長いほど、表示時間を長くするように決定することが示されている。
【0079】
これらのグラフは関数或いはテーブルとしてメモリ48に記憶されている。CPU40は、それらを用いて重要度処理、画像枚数処理、撮影期間処理、平均撮影処理を行う。
【0080】
以下、上記各処理について説明する。まず、重要度処理を、図7のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ301で、表示する画像の重要度Xを取得する。これは、画像情報に含まれる重要度を示す情報から取得することができる。次のステップ302で、重要度Xより表示時間Tdを取得する。これは上述した関数或いはテーブルにより取得することができる。
【0081】
次に、画像枚数処理を、図8のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ401で、画像枚数Xを取得する。この画像枚数は、表示する画像情報が記憶されたルートに存在する画像枚数であり、特にフォルダによりグループ分けされている場合には、そのフォルダ内の画像枚数である。次のステップ402で、画像枚数Xより表示時間Tdを取得する。これは上述した関数或いはテーブルにより取得することができる。
【0082】
次に、撮影期間処理を、図9のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ501で、撮影期間Xを取得する。この撮影期間の取得方法は、上述したとおりである。次のステップ502で、撮影期間Xより表示時間Tdを取得する。これは上述した関数或いはテーブルにより取得することができる。
【0083】
次に、平均撮影処理を、図10のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ601で、平均撮影時間Xを取得する。この平均撮影時間の取得方法は、上述したとおりである。次のステップ602で、平均撮影時間Xより表示時間Tdを取得する。これは上述した関数或いはテーブルにより取得することができる。
【0084】
以上が初期化処理(図5)で行われる各処理である。次に、表示時間取得処理(図4:ステップ103)について、図11を用いて説明する。まず、ステップ701で、表示時間を決定するための画像関連情報として撮影間隔を用いているか否か判断する。撮影間隔以外の画像関連情報を用いる場合は、初期化処理により既に表示時間は取得されているので、ステップ701で否定判断した場合には処理を終了する。一方、ステップ701で肯定判断した場合には、ステップ702で撮影間隔処理を行い、処理を終了する。
【0085】
この撮影間隔処理の説明に先立ち、撮影間隔処理で用いられるグラフについて、図12を用いて説明する。
【0086】
同図(A)、(B)、(C)は、いずれも撮影間隔処理で用いられるグラフを示している。これらの図に示されるように、撮影間隔処理では、撮影間隔(時間間隔)が長いほど、表示時間を長くするように決定する。
【0087】
なお、同図(A)は標準的な表示時間を示すグラフであるが、同図(B)、(C)に示されるように、表示時間を長くしたり短くしたりするようにしても良い。同図(B)は、例えば、表示する複数の画像が撮影された期間が100時間など長い場合に好適である。100時間など長い期間の場合には、それだけ多くの画像を撮影している可能性も高いため、短めに表示することで、ユーザは時間をかけすぎずに画像をコマ送りすることができる。
【0088】
一方、同図(C)は、例えば、表示する複数の画像が撮影された期間が50時間など短い場合に好適である。50時間など短い期間の場合には、撮影された画像はさほど多くない可能性も高いため、長めに表示することで、ユーザはじっくりと閲覧しながら画像をコマ送りすることができる。
【0089】
いずれのグラフを用いた場合でも、コマ送り表示中にユーザが所望の画像か否かを見分けることを容易にするとともに、ユーザが所望の画像でコマ送り表示を停止することを容易にすることができる。
【0090】
また、同図に示されるグラフは関数或いはテーブルとしてメモリ48に記憶されている。CPU40は、これらを用いて撮影間隔処理を行う。
【0091】
これらを踏まえ、図13のフローチャートを用いて、撮影間隔処理について説明する。まず、ステップ801で、表示されている画像の撮影時刻を取得する。この撮影時刻は画像情報に含まれる情報であり、画像関連情報でもある。
【0092】
次のステップ802で、次に表示する画像の撮影時刻を取得し、ステップ803で、時間間隔TにT2−T1(時間間隔)を代入する。
【0093】
これにより時間間隔Tが得られたので、ステップ804で、時間間隔Tより表示時間Tdを取得し、処理を終了する。表示時間Tdは上述した関数或いはテーブルにより取得することができる。
【0094】
図14は、実際の表示時間例を示す図である。同図には、画像番号、ファイル名、時間間隔、及び表示時間が示されている。画像番号は、コマ送りされる画像の順番を示している。ファイル名は画像情報の名称を示している。時間間隔は、表示されている画像の撮影時刻と、次に表示される画像の撮影時刻との間隔を示している。表示時間は、上記図12で示したグラフにより得られた表示時間を示している。
【0095】
同図には、時間間隔が長いほど、表示時間を長くするように決定していることが示されている。なお、最後の画像である画像番号13の画像は、次に表示する画像は存在しないため、時間間隔も存在せず、その場合の表示時間は予め定められた定数となっている。
【0096】
次に、次画像判断処理(ステップ107)について、図15のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ901で、ルートに次画像があるか否か判断する。このルートとは、今まで表示してきた画像情報が記憶されている場所を示している。
【0097】
ステップ901で否定判断した場合には、ステップ905で他フォルダに画像情報があるか否か判断する。他フォルダに画像情報がある場合には、ステップ902に処理が進む。一方、ステップ905で否定判断した場合には、ステップ906で、次画像なしを返し、処理を終了する。
【0098】
ステップ901に戻り、このステップ901で肯定判断した場合には、ステップ902で表示時間を決定するための画像関連情報として重要度を用いているか否か判断する。
【0099】
ステップ902で肯定判断した場合には、ステップ903で重要度処理(図7)を行い、ステップ904で次画像ありを返し、処理を終了する。また、ステップ902で否定判断した場合にもステップ904で次画像ありを返し、処理を終了する。
【0100】
以上説明した各フローチャートが図4で説明した表示処理の説明である。なお、上述した図6、図12で示されたグラフのほとんどは、非線形のグラフであったが、これらのグラフと同一の性質(単調減少、或いは単調増加)を有するグラフであれば、線形のグラフであっても構わない。線形のグラフとして、例えば表示時間Td(秒)=撮影間隔(秒)/100といった例が挙げられる。
【0101】
更に、各グラフは原点から描かれたものとなっているが、必ずしも原点を通るグラフでなくとも良い。
【0102】
また、図4のステップ105におけるスキップボタンの押下に関連し、図16に示されるように、スキップ処理の存在をLCD38によりユーザに明示するようにしても良い。
【0103】
以上説明したように、本実施の形態に係る画像表示装置、画像表示方法では、所望の画像を見つけやすくしながらも、見過ごしを防ぐことができる。更に、画像毎に表示時間を変えることにより、撮影時の臨場感をコマ送り時に再現することができ、ユーザに撮影時の出来事をより鮮明に思い出させることができる。また、ユーザにより画像をスキップさせることも可能であるので、利便性を高めることができる。また、重要度等の画像関連情報により表示時間も変わるため、更に使い勝手が良いものとなっている。そして、撮影した当時の大体の時間間隔を撮影者は覚えていることが多いため、時間間隔により表示時間を変えることで、ユーザは所望の画像が表示されるタイミングを予測することが可能となる。
【0104】
なお、以上説明した各フローチャートの処理の流れは一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で処理順序を入れ替えたり、新たなステップを追加したり、不要なステップを削除したりすることができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】デジタルカメラの外観上の構成を示す図である。
【図2】デジタルカメラの電気系の構成を示す図である。
【図3】複数の画像情報がグループ化されたフォルダを示す図である。
【図4】表示処理を示すフローチャートである。
【図5】初期化処理を示すフローチャートである。
【図6】表示時間と画像関連情報との関係を示す図である。
【図7】重要度処理を示すフローチャートである。
【図8】画像枚数処理を示すフローチャートである。
【図9】撮影期間処理を示すフローチャートである。
【図10】平均撮影処理を示すフローチャートである。
【図11】表示時間取得処理を示すフローチャートである。
【図12】表示時間と撮影間隔との関係を示す図である。
【図13】撮影期間処理を示すフローチャートである。
【図14】表示時間例を示す図である。
【図15】次画像判断処理を示すフローチャートである。
【図16】スキップ処理の存在を明示したLCDを示す図である。
【符号の説明】
【0106】
10 デジタルカメラ
26 アナログ信号処理部
30 デジタル信号処理部
32 タイミングジェネレータ
36 LCDインタフェース
38 LCD
40 CPU
46 メモリインタフェース
48 メモリ
50 外部メモリインタフェース
52 メモリカード
56 操作部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報が記憶された記憶手段と、
前記記憶手段により記憶された画像情報が示す画像を表示する表示手段と、
複数の前記画像情報が示す画像を一つずつ予め定められた表示時間だけ前記表示手段により表示するように制御する表示制御手段と、
前記複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報に基づき前記画像毎に前記表示時間を決定する表示時間決定手段と、
を有する画像表示装置。
【請求項2】
前記画像関連情報は、前記表示手段により表示されている画像の撮影時刻と、次に前記表示手段により表示される画像の撮影時刻との時間間隔を示すものであり、
前記表示時間決定手段は、前記時間間隔が長いほど、前記表示時間を長くするように決定する請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記画像関連情報は、前記撮影時刻により定まる前記複数の画像情報が撮影された期間を示すものであり、
前記表示時間決定手段は、前記期間が長いほど、前記表示時間を短くするように決定する請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記画像関連情報は、前記撮影時刻により定まる前記複数の画像情報が撮影された間隔の平均時間を示すものであり、
前記表示時間決定手段は、前記平均時間が長いほど、前記表示時間を長くするように決定する請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記画像関連情報は、前記記憶手段により記憶された画像情報の数を示すものであり、
前記表示時間決定手段は、前記画像情報の数が多いほど、前記表示時間を短くするように決定する請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記画像関連情報は、各画像情報の重要度を示すものであり、
前記表示時間決定手段は、前記画像関連情報に示された重要度が高いほど、前記表示時間を長くするように決定する請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記複数の画像情報はグループ分けされており、前記画像関連情報は前記グループ毎に定められた情報である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記表示手段による前記画像の表示中に、当該画像の表示を中止して、次に表示する画像を前記表示手段により表示させる制御を行うスキップ処理の実行を指示するユーザからの入力を受け付ける受付手段を更に有し、
前記表示制御手段は、前記受付手段に前記スキップ処理の実行の指示が受け付けられると前記スキップ処理を実行する請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記スキップ処理の存在を前記表示手段により前記ユーザに明示する請求項8に記載の画像表示装置。
【請求項10】
被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報が記憶された記憶手段により記憶された画像情報が示す画像を表示する表示手段により、複数の前記画像情報が示す画像を一つずつ表示時間だけ表示するように制御する表示制御段階と、
前記複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報に基づき前記画像毎に前記表示時間を決定する表示時間決定段階と、
を有する画像表示方法。
【請求項1】
被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報が記憶された記憶手段と、
前記記憶手段により記憶された画像情報が示す画像を表示する表示手段と、
複数の前記画像情報が示す画像を一つずつ予め定められた表示時間だけ前記表示手段により表示するように制御する表示制御手段と、
前記複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報に基づき前記画像毎に前記表示時間を決定する表示時間決定手段と、
を有する画像表示装置。
【請求項2】
前記画像関連情報は、前記表示手段により表示されている画像の撮影時刻と、次に前記表示手段により表示される画像の撮影時刻との時間間隔を示すものであり、
前記表示時間決定手段は、前記時間間隔が長いほど、前記表示時間を長くするように決定する請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記画像関連情報は、前記撮影時刻により定まる前記複数の画像情報が撮影された期間を示すものであり、
前記表示時間決定手段は、前記期間が長いほど、前記表示時間を短くするように決定する請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記画像関連情報は、前記撮影時刻により定まる前記複数の画像情報が撮影された間隔の平均時間を示すものであり、
前記表示時間決定手段は、前記平均時間が長いほど、前記表示時間を長くするように決定する請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記画像関連情報は、前記記憶手段により記憶された画像情報の数を示すものであり、
前記表示時間決定手段は、前記画像情報の数が多いほど、前記表示時間を短くするように決定する請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記画像関連情報は、各画像情報の重要度を示すものであり、
前記表示時間決定手段は、前記画像関連情報に示された重要度が高いほど、前記表示時間を長くするように決定する請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記複数の画像情報はグループ分けされており、前記画像関連情報は前記グループ毎に定められた情報である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記表示手段による前記画像の表示中に、当該画像の表示を中止して、次に表示する画像を前記表示手段により表示させる制御を行うスキップ処理の実行を指示するユーザからの入力を受け付ける受付手段を更に有し、
前記表示制御手段は、前記受付手段に前記スキップ処理の実行の指示が受け付けられると前記スキップ処理を実行する請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記スキップ処理の存在を前記表示手段により前記ユーザに明示する請求項8に記載の画像表示装置。
【請求項10】
被写体を撮影して得られた画像を示すとともに、該被写体を撮影した撮影時刻を示す画像情報が記憶された記憶手段により記憶された画像情報が示す画像を表示する表示手段により、複数の前記画像情報が示す画像を一つずつ表示時間だけ表示するように制御する表示制御段階と、
前記複数の画像情報に関連する各々の画像情報毎に設けられた画像関連情報に基づき前記画像毎に前記表示時間を決定する表示時間決定段階と、
を有する画像表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−88578(P2009−88578A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−251495(P2007−251495)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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